2018-06-29 16:52:34 更新

概要

提督と艦娘たちが鎮守府でなんやかやしてるだけのお話です

注意書き
誤字脱字があったらごめんなさい
基本艦娘たちの好感度は高めです
アニメとかなんかのネタとかパロディとか
二次創作にありがちな色々


前書き

58回目になりました
楽しんでいただければ幸いです お目汚しになったらごめんなさい
ネタかぶってたら目も当てられませんね

それでは本編を始めましょう


 ↑ 前「提督とお風呂」

 ↑ 後「提督とお昼寝」




提督と榛名



榛名「それでは、よろしくお願いします」


丁寧に頭を下げて執務室を出ていく榛名


提督「はぁ…」


その背中が見えなくなった頃、姿勢を崩してソファの背もたれに体を投げ出す提督


分かっていた事だが、改めて考えると面倒くさい

しかし、そう考えているのもお見通しだったのか


「軍の為、というより。明日のご飯の為と割り切りましょう」


そう言った榛名の笑顔を思い出す


物は言いようだ

けれど、その言葉は面倒事を良い感じに噛み砕いてはくれていた


提督「榛名って、良い娘よね」


素直な感想だった


金剛「そうでしょう? 自慢の妹なんだから」


まるで自分が褒められた様に喜ぶ金剛

さらりと、提督の前に湯気の立つティーカップを添えると そのまま隣へと腰を下ろす


提督「美人だし?」

金剛「でしょう?」

提督「可愛いし?」

金剛「そうでしょう?」

提督「よく気がつくし、頭も良い」

金剛「そうでしょう、そうでしょう」


榛名の事を褒めるたび、嬉しそうに頷く金剛

そうは言っても「金剛の方が可愛いよ」なんて口には出さずに

赤べこ みたいに頷く金剛を面白可笑しく眺めていると


ふと…


悪戯したくなってきた


提督「金剛の妹なのにね?」

金剛「そうでしょう、そうでしょ…ん?」


縦揺れだった首の動きが横に捻れた

言葉の意味を測りかねてか、その首が水平移動しながら 提督の方へ視線を運んでいく


金剛「…ねぇ、提督?」

提督「なんだい、金剛?」


向けられたぎこちない笑顔、それを温かく受け止める提督

お互いにティーカップを机の上へ、そうして溢さないようにと指先で遠くに追いやる


これで準備は万端だった


「今のどういう意味?」


当然の疑問に


「金剛(こう)の顔に書いてるじゃない?」


当然の反応


「もうっ、どうして あなたは何時もそうなんですかっ」


であれば結果は相変わらず。提督を突き飛ばし、そのまま馬乗りになる金剛


金剛「それじゃなんですかっ。榛名の方が可愛いってっ、榛名の方が美人だって言うんですかっ

   それともなんですか、金剛はおバカで お茶目だって言うんですかっ」


金剛に襟首を引き絞られ、ガクガクと揺さぶられているのに何処か楽しげな提督


提督「そんなもの、金剛の方が美人で可愛いって私は思うよ?」

金剛「ぅっ…そう、うん。まあ、そう…だったら…」


力が緩む。頬には赤みが差して、視線は何処かおぼつかない


「ちょろいなぁ…」とは思うが、案外とここまでは同意の上だった

示し合わせた訳でもないけれど、このくらいが心地よいと二人でじゃれ合っていた


提督「後半に関しては…だと思うけどね」


それでも、余計な事は言わずには おれなかったのは性質というものだろう


金剛「誰がおバカでお茶目ですかっ!」


ぎゅっと、襟首に力が戻ってきた


提督「自分で言ったんじゃんっ」

金剛「あなた がフォローする所でしょっ!」

提督「白は黒にはならないんだよっ」

金剛「じゃあシマシマにすればいいでしょっ、榛名のパンツみたいにっ」


売り言葉に買い言葉、叩き売りの応酬に、抱き合わせ販売


さて、どんな気分だろうか?


突然、姉に、自分の下着を、暴露される妹、その気分、というものは




榛名「お姉さま」

金剛「なんですかっ、今いそが…ぁぁぁぁぅっぁゃゃぃ…」


振り返る金剛、見下ろしていたのは榛名だった


戻ったのが間違いだった。忘れ物なんて最後まで忘れておけば良かったのに


見てしまった…


執務室への扉の前。何やら中が騒がしく、気になってコッソリと覗いてみる

そこも間違いだった。いっそ、勢いよく開けてしまえば良かった

それだったらまだ、提督さんの上で馬乗りになっているお姉さまの図

それだけでも問題だが、それで話は すんでいた


覗き見はいけません、それはもちろんだ

けれど、声をかけて良いものか戸惑っている間に騒ぎは続き、その内に声をかけるタイミングを無くしていた


それに、好奇心もあった。常とは違う姉の姿に興味を持つなというのは無理な話

そこに、背徳感が背中を押した。姉の秘密を見ている様で、悪いとは思っても少しくらいと やめられない

そして、とんっと高鳴る胸の音。押し倒された提督、掴まれた襟首、少しずつ、少しずつ、ボタンが外れていく


何処で止めようか? もう少しだけ、もう少しだけ…そうしたら…


「じゃあシマシマにすればいいでしょっ、榛名のパンツみたいにっ」


榛名は下着を暴露されました、姉に


きっと覗き見していた罰なのでしょう、悪いことはするものではありません

冷水を掛けられたみたいだったが、頭が冷える分にはちょうど良かった

罪には罰を。この羞恥が榛名への罰なのでしたら、お姉さまにも罰が必要なのです


「あっ、まってっ、違うの榛名今のはっ」

「どうでもいいです。お姉さま にはデリカシーを叩き込まないといけませんから」

「あっあっ…」


ずるずると、金剛が、榛名に引き摺られていった

その最後、すがるような視線が提督に送られるが、面白そうなので放って置く提督だった




まるで嵐の様に、それが過ぎ去ってしまえば静かなものだった


提督「ねぇ、皐月?」


もう慣れたのだろう。こんな騒ぎの中でも仕事を続けていた皐月


皐月「ん?」


提督に呼ばれると、視線だけをそこへ向ける


提督「白黒のパンツってどんなの?」


まるで想像が付かなかった

純白でも、真っ黒でもない。アクセントにどっちがどっちに入ってる様でもない

金剛は言った、白と黒のシマシマだと。単純に考えても良いものか?

しかしそんなシマウマみたいなパンツを履きたがる娘なのか? 疑問は尽きない


皐月「はぁ…」


呆れを隠さずに、思いっきり息を吐く皐月


皐月「白黒でしょ…そりゃ」


かと思えば、ぶっきらぼうにそれだけを口にする


提督「…それが分からないんだって言うのに」

皐月「内緒って言ってるんだよ」


「皐月のケチ」「司令官のえっち」


交わる視線、1秒2秒の沈黙の後


「ふふっ」


どちらからでもなく力を抜いて笑い合う


提督「皐月」

皐月「うん、まっかせて」


皆まで言うでもなく席を立つ皐月

遊んだ分だけ、これからも遊ぶためにも、榛名が持ってきた仕事は片付けないと始まらない


皐月「金剛さんは?」

提督「…いや、しばらく使いもんにならないだろう」

皐月「…だね」


その日、金剛の悲鳴が鎮守府に響いていた



ーー



榛名「はぁ…」


もう何度目だろうか

姉の痴態を思い出しては溜め息を付いていた

それでは いけないと、思い直そうとする度に あの光景が思い返される

それはいい。それなら、それだけならまだ良かった

問題だったのは、その光景を食い入る様に見つめていた自分の…


北上「5回目…。随分だねん?」


溜め息、同時に掛けられる声

顔を上げると、そこには悪戯っぽく笑う浮かべる北上さん


北上「飲むかい?」

榛名「あ、ありがとう…ございます?」


自然と差し出される湯呑

湧き上がる湯気と一緒に、紅茶とはまた違った甘い香りが立ち昇っていた


北上「ずずー…」


それは、自然と横にいた

ふっと湧いたと思ったら、何をするでもなくお茶を…お煎餅も追加された


茶の湯の合間に、煎餅の小気味良い音…


ずぅー…ばりぼり…ぽりぽり…ずずー…がりがりがりがりがり…


北上「ずっ…おんや?」


そうして、どれだけたったでしょうか

ふと、湯呑を傾けた手が止まり、しげしげと中を覗いている


北上「ぷふっ…空でやんの」


一人笑って、急須に手を伸ばし…


榛名「ちょちょちょっ待って、待ってください」


慌ててその手を抑えた

だめだ、これ以上はだめだ。これ以上眺めていたら時間が無為に過ぎていきそうな空気だった


北上「ん? 遠慮しないで榛名さん もお食べ?」


煎餅の入ったカゴが寄ってきた


榛名「あ、ありがとうございます…。ではなくっ」

北上「甘い物のが良いかい? それなら大福がたしか…」


戦いは常に2手3手先を読んで…なんて言葉もありますが

会話でそれをされたら たまったものじゃない

それで通じる間柄もあるのでしょうが、榛名達の間は そこまででもないようで

意図を汲んでくれるどころか、掬った手の隙間からダバダバと漏れ出してるのが目に見えるほど


榛名「まってっ、まってっ」


お構いなく、は榛名のセリフですが。これはまったくの お構いなしだ

榛名の話しなんて聞いてくれる素振りもなく、そっと席を立とうとする 北上さんの手を慌てて引き止めた

何よりも恐ろしいのが、それを音もなく実行されること。榛名が気づいた頃には すでに動き始めていること

それに着いていくだけで息が上がり、会話をする所じゃなかった


北上「甘いものはお嫌い?」

榛名「好きですけどっ。そうじゃなくて…」

北上「あぁっ。ごめんごめん」


ぽんっと、手を打つ北上さん

ああ、良かった。やっと話を聞いてもらえる…そう思った時期も榛名にはありました


北上「紅茶のが良かったかな…。金剛さんの妹だもんねぇ…」

榛名「いえ、榛名は日本茶のほうが…って、あぁもうっ…」


「あれ、淹れるの難しいんだけど…」そう言って、また あらぬ方へ彷徨こうする


そうして、ついには叫んでいた


榛名「いいからっ、おすわりっ!」


手を引っ張り、引き戻し、肩を抑えて縛り付ける


北上「おぅっ…。どったの? 榛名さん?」

榛名「どったの? は、こっちのセリフですよっ」

北上「まさかのコーヒー派?」

榛名「お・だ・ま・りっ! 質問をしているのは榛名ですっ!!」


これ以上会話の先を歩き続けるなんて勝手、榛名は許しません


榛名「良いですか?」


問い、ではなく確認。もっと言えば、命令の意味を含めての念押し


北上「おーけー、大和撫子(お嬢さん)。北上さんが答えられる範囲で答えよう」


お手上げ、文字通りだ。やっと榛名の話を聞いてもらえる


榛名「結構、それでは1つ…」


それは、一番最初の、一番大切な疑問


「榛名に何か御用でしょうか?」



ーー



金剛「しくしく…しくしく…」


廊下の片隅。これ見よがしに、金剛がすすり泣いていた

無視、しても良かったんだろう。いや、するべきだった様にも思う


何でも無い風を装って、その前を通り過ぎる


鳴き声は遠のいていくのに、どうしてか それが余計に気になっていく

関われば面倒くさいのは分かっている…。けど、そこまで薄情にもなりきれなかった


長月「はぁ…。金剛…」


諦めも肝心か。振り返り、声を掛けると、涙で濡れた瞳が目に入った


長月「どうした…今度は?」


悲鳴は聞こえていた

おそらく、同じ建物の中にいた娘なら大概は聞こえていたはずだ

大方、榛名に何かしたんだろうとの察しは付くが


金剛「今度って…私が毎回やらかしてるみたいに言わないで…」


涙目のまま不満げに口を尖らせる金剛

そんな風にされると、私がイジメてるみたいなるから止めて欲しい


長月「泣きべそかいておいて、何もしてないわけ無いじゃないか」

金剛「長月は…こう、慰めようとかって無いの?」


わがままな泣き虫だった


長月「慰めようにも、話してくれないと慰められないだろう?」


傍により、目線を合わせる

頬に流れる涙の後を指で拭って、濡れた瞳を覗き込んだ


長月「で、どうしたんだ?」

金剛「それは、その…」


口籠る。その上、視線を逸らされた

泣き腫らしたせいなのか、心なしか頬が赤くも見える


金剛「ちょっと、近いよ…」

長月「なんだ、照れてるのか?」


いつもは自分がグイグイ来るやつが、妙にしおらしくしてるのが可笑しかった

いつもそうしていれば、司令官も少しは素直になるだろうに…

いや、ないか。それならそれで、別のからかい方をされるだけだろう


たとえばそう…


金剛の頬を両手で挟んで強引に顔を向けさせる

僅かばかり抵抗を続ける視線、それをも塞ぐように


こつん…


おでこをあわせる。びっくりしたのか視線が泳ぎ始める

だが、それも一時。観念したのかようやく目を合わせると


金剛「長月の意地悪…」


恥ずかしそうに、そう呟くのだった




まとめるとこうだ

いつもの様に、提督とイチャイチャしていたら

物の弾みで妹の、榛名のパンツの柄を口走ってしまったと


長月「よし、頑張れっ」


肩を叩いて立ち上がった

完全に金剛の落ち度だ。言ってしまえば「付き合ってられん」と、こうなる話だ


金剛「あっ、待って、待ってっ」

長月「はーなーせーっ。完全にお前が悪いだろうがっ」

金剛「そうだけどっ、そうだけどっ」


しがみついてくる金剛を振り払おうとするが、軟体動物みたいに絡んできて余計にこんがらがってくる


金剛「見捨てないでっ。思い出してよっ、優しかった長月をっ」

長月「妙な言い方をするんじゃないっ。私が振った見たいじゃないかっ」

金剛「助けてくれないと一日中泣き続けるよっ。波打ち際で打ち捨てられたアザラシみたいにっ」

長月「例えがわからんぞっ」

金剛「良いでしょっ。一緒に謝ってくれるだけでいいからっ、なんだったら付いてきてくれるだけでもっ」

長月「ああっもうっ、めんどくさいヤツだな」

金剛「面倒くさいとか言わないでっ」


やっぱり、声なんて掛けなければ良かったな


そう思う長月だった



ーー



北上「ずずー」

榛名「すすぅ…」


北上さんに習い、榛名も湯呑を傾けた

日本茶の香りが鼻を撫で、舌先に広がる ほのかな甘みが喉に落ちる

ほぅっと、胃の腑が暖かくなるにつれて荒れた心も落ち着いていくようだった


榛名「あの…気を使わせてしまって」


榛名に何の御用でしょうか?

そう聞いてしまった自分が恥ずかしい。言ってみれば自業自得だ

人目に付く所であからさまに落ち込んで見せているなんて

構ってくれと言ってるようなものだと、言い返されては返す言葉も無かった


北上「あははは。波打ち際で打ち捨てられたアザラシみたいだったよ」

榛名「例えがわかりませんが…」

北上「あたしもわからんっ」


からかう様に笑う北上さん。その笑みを伺いながらも想像してみる


波打ち際で打ち捨てられたアザラシ


白い浜辺に ごろん と転がる楕円形の物体。時折迫る波に洗われては潮に塗れていく

やはりか 良くは分からないけれど、漂ってくる その悲壮感に自分を重ねたいものではないとは思う


北上「んで? お悩みは大好きなお姉さま?」

榛名「…お見通し、ですか?」

北上「あれだけ騒いでりゃ卯月(ばか)でも気づくて」

榛名「あぁ…本当に…もう」


気を使わせた上に、人の鎮守府で騒ぎ立てるなんて非礼を指摘されて、ますます顔が赤くなっていく

ここで「大丈夫です」なんて言った所で誰が信じるでしょう。それどころか意固地になってるようにしか見えない上に

何より、北上さんの気遣いに対して失礼が過ぎる


ならいっそ、北上さんに甘えてしまうのも今は許される気がした


榛名「お姉さま…いえ、金剛はいつも、「ああ」 なんでしょうか?」

北上「そうねぇ。榛名さんの中の金剛さんがどうだが知らないけど…」


そこで、区切りをつけるようにまた湯呑を傾ける北上さん


北上「あたしらの中の金剛さんはいつも「ああ」だよ」


「いや、見てると面白いよね」とは言われたが、まるでフォローになりやしない


榛名「お姉さまが、ご迷惑を…本当に本当に…」


強くて、優しくて、格好いいお姉さま。そう思っていただけにショックだった

提督さんを押し倒して、馬乗りになって…そんなハレンチな真似を、あんなに楽しそうに

榛名は恥ずかしくってもう、皆さんに合わせる顔が


榛名「提督さんにはなんとお詫びをしたら良いか…」

北上「あっはっはっはっ。いらないって、提督も好きでやってんだし」

榛名「同意の上って事ですかっ」

北上「おう…誤解を招く言い回しだね…」

榛名「し、失礼しました…」


同意の上…そうなの?

そんなの…だったら、あのまま何を…何、何って、何なのっ皐月さん だって居たのにっ!?

むしろ何で皐月さんは止めなかったのかと今更に疑問が湧いてくる


北上「榛名さんは、金剛さんが好きかい?」

榛名「え、あ、はい…」


その問いかけに、思考が現実に引き戻された


榛名「お姉さまはいつも優しくて、戦いの時も凛としてらして…」


そう、強くて優しい、榛名の、榛名だけの、お姉さま…


北上「ぁぁ…」


北上様は考える。自分の中の金剛さんと、何一つ噛み合わないと首を捻らせていた

まぁ、格好を付けていたんだろう。たまの妹の前だ、胸を張りたくなるのも 分かる話し


北上「榛名さんや…」

榛名「はい?」

北上「優しくするってのは疲れるもんだよ。ちょっとくらい良いんじゃん?」


少なくとも、提督に謝る必要はないし、あたしらだって気にもしてない

誰も困ってる事はないのだから、あとは榛名さんが見なかった事にできるかどうか


榛名「それは…」


知らず、湯呑を握りしめていた

榛名は、榛名の理想をお姉さまに…。お姉さま だって自分と同じなのは少し考えれば

そんな少し早く生まれたばかりに、姉を強要されるっていうのは あんまりにもあんまりで

榛名は、甘えていたのでしょうか。お姉さまがあんまりにも温かったから、つい寄りかかってしまって


北上「謝るなら、早めにね?」


タイミングは大事だ。後に回せば回すほど機会が薄れていくから

それに、こういうご時世だ。また明日が無邪気にやってくるかなんてのは誰にも分からんね


榛名「え?」


示された先、部屋の入口から様子を伺っているお姉さま


視線が重なる。バツが悪いのはお互いそうなのでしょう

一時視線を逸して、それが戻る頃には踏み出していた


金剛「あの、榛名…」

榛名「いえ、お姉さま…」


「ごめんなさい…」「Sorry…」


言葉は一緒に、おんなじように頭を下げる


榛名「お姉さまだって、遊びたい盛りでしょうに。榛名は勝手な理想をお姉さまに…」

金剛「ううん、良いのよ榛名。金剛がアナタのパンツを…」

榛名「っ…」


そう言えばそうだった

北上さんが良い感じに話をもっていったから忘れていたが

お姉さまがハレンチな真似をしていた以前に、パンツを暴露された榛名の立場は…


いや、落ち着いて、落ち着くのよ榛名

一回だけ、誰にだって間違いはあるの、お姉さまだって つい口が滑っただけで

大人に、榛名は大人になるのです…


榛名「あはは…。もう、本当に恥ずかしかったんですから…」


薄ら笑いを浮かべて、なんとかその場を乗り切ろうと試みる


金剛「許して、くれるの?」

榛名「もちろん。さあ、仲直り、です」


お姉さまが何時もそうしている様に両手を広げてみせた


金剛「ぅぅぅっ。はるなぁぁぁっ!!」

榛名「え、ちょっ、まっ、きゃっ!?」


抱きつく、というよりは飛びつく

金剛の勢いを支えきれずに、二人揃って床に転がった


金剛「うふふーん♪ はるなぁぁ…」

榛名「もう…お姉さまったら…」


床に転がったのも気にせずに、頬ずりをしてくるお姉さま

意外にも自分の姉は子供らしいと、変な一面を見てしまったが

それは、それでも良いかと、ちょっとした満足感の様なものも確かにあった


北上「意外と派手ね…」

長月「もう…知らんからな…」


しげしげと何かを眺めている北上さん

長月さんに至っては、付き合いきれんと踵を返していた


北上「なるほど、それで白黒か」


言われて気づく、何か太ももの辺りが涼しいことに


榛名「ねぇ、お姉さま…?」


問われて気づく、妹の様子がおかしいことに


金剛「あ…」


血の気が引いていく。最初に気づいたのは何だったか、視線だったか、感触だったか

明らかに捲れ上がっているスカート、あからさまに見える白い太もも


そこからの白黒は、このあとの金剛の運命を占っているようであった


榛名「お姉さま、そこに正座」

金剛「ひっ…」


妹の目が座っている。能面なんかじゃ物足りない、これはもうナマハゲの類であった


「あの、違うの、まって、榛名」

「お黙りなさい。質問をするのは榛名です」


そうして再び、金剛の悲鳴が響き渡るのに時間は掛からなかった


「ごめんなさぁぁぁいっ!!」



ーおしまいー


後書き

北上「1つ良いかい?」
榛名「何でしょう?」
北上「あの派手なパンツ…誰に見せるおつもりで?」
榛名「見世物じゃありませんっ」
金剛「違うよ榛名っ、間違ってるわっ。いつ見られても良いように準備をっ」
榛名「お姉さまは黙っててっ」

北上「まともな長女はおらんのかねぇ…」
睦月「ここにっ」
球磨「いるクマ」
北上「あいあい…」



北上「そいじゃお二方。コメント返しの時間だよ」
榛名「そうですね。お姉さまのパンツも暴露しても良い頃ですねっ」
金剛「やってみなさいっ。見られて困るパンツなんて履いてませんからっ」
北上「およしよ。はしたないな…まったくもう」

・ミカアアアアアアアアアアアア!!!!!

三日月「やめっ、叫ばないでっ」
榛名 「さ、最近の娘は進んでるんですね…。榛名、ちょっとギャップを感じます…」
三日月「ギャップとかってありませんからっ」
金剛 「それで、〇〇担当は受け継いだの?」
榛名 「◯◯っ!?」
三日月「知らないっ。あんなの如月(お姉ちゃん)が勝手に」
北上 「周りはそうは見てくれないものだよ」
三日月「もうっ、しらないからぁっ」

金剛「うん、らぶりー。提督の気持ち、分からないでもないわね」
榛名「あの、あの、あんまり 言うのはちょっと可愛そう…いえ、可哀そう…」
金剛「べりーぐっど♪」
榛名「ぁぅ…」



やっぱり榛名は末っ娘が似合うな

ここまでご覧いただきありがとうございました
また、いつも コメント・評価・応援も合わせ、重ねてお礼申し上げます

最近バックナンバーにも しおりとか応援とか評価とか、嬉し恥ずかし雨あられ


ー以下プロフィール(長いー


提督
練度:神頼み 主兵装:刀 物理無効・神出鬼没
「触らぬ神に祟りなしって、言うだろう?」
長髪の黒髪、何時も気だるげな表情をしてる癖に、人をからかうときだけはすっごい楽しそう
一応、白い制服を着けてはいるが、上から羽織っている浴衣が全てを台無しにしている、不良軍人
そもそも、軍人どころか人ですら無い、元土地神様
覚えている人もいなくなり、ようやく開放されたと思えば、深海棲艦が湧いてきて…
3食昼寝付きの謳い文句も手伝って、提督業を始めだした
性格は、ほとんど子供。自分でやらないでいい事はまずやらない、明日できることはやらないで良い事
悪戯好きで、スカートめくりが好きなお年ごろ
また、結構な怖がりで、軽度は人見知りから始まり、敵は全て殲滅する主義

三日月と一緒にお風呂に入れる券;残り…

皐月ー愛称:さつきちゃん・さっちゃん・さっきー
練度:棲姫級 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「え、司令官かい?そりゃ…好き、だよ?なんてな、えへへへ♪」
初期艦で秘書艦の提督LOVE勢。提督とは一番付き合いの長い娘
その戦闘力は、睦月型どころか一般的な駆逐艦の枠から外れている程…改2になってもっと強くなったよ
「ボクが一番司令官の事を分かってるんだから」とは思いつつも
まだまだ照れが抜けないせいか、ラブコメ時には割とヘタレである

睦月ー愛称:むつきちゃん・むっつー・むっつん
練度:褒めてっ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「提督っ、褒めてっ!」
わかりやすい提督LIKE勢、「ほめて、ほめて~」と、纏わりつく姿は子犬のそれである
たとえその結果、髪の毛をくしゃくしゃにされようとも、撫でて貰えるのならそれもよしっ
好感度は突っ切っているが、ラブコメをするにはまだ早いご様子

如月ー愛称:きさらぎちゃん・きさら
練度:おませさん 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★MAX
「司令官?ふふ…好きよ?」
提督LOVE勢。良い所も悪い所もあるけれど
むしろ、悪い所の方が目立つけど、それでも あなたが大好きです
だから、何度でも言いたいし、何度でも言われたいの、ね?司令官?

弥生ー愛称:やよいちゃん・やよやよ・やーよ
練度:無表情 主兵装:3式爆雷 好感度:★9
「司令官?好きだよ、普通に」
普通の提督LOVE勢。変わらない表情をそのままに平気で悪戯をしてくる娘
表情が変わらないならと、大袈裟なリアクションも いつもの澄まし顔で本気に取ってもらえない
結局は卯月の姉、卯月絡みで何かあったら半分くらいは弥生のせいと思っていい

卯月ー愛称:うーちゃん・バカうさぎ、うーちゃんねーさん
練度:ぴょんぴょん 主兵装:超10cm高角砲★MAX 好感度:★7
「司令官?そんなの大好きに決まってるぴょんっ」
ぴょんぴょんする提督LIKE勢。毎日ぴょんぴょんと、あちこちで悪戯しては怒られる毎日
主な対象は瑞鳳、「だって、からかうとおもしろいだもん」なんのかんので構ってくれる瑞鳳が好き
口が滑る水無月と違って、一言多いタイプそれもわかった上、いらん事をよく言う2人である

水無月ー愛称:みぃ・みーな
練度:うん、わかるよ 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★8
「司令官、呼んだかい?」
よく笑う提督LOVE勢。艦娘として姉として妹として仲間として
頼って欲しいと自己アピールは欠かさない。欠かさないけど裏目にでる
胸を張った途端の平謝りが板についてきた
一言多い卯月と違って、よく口が滑るタイプ、いらん事を良く言う2人である
自分が結構ツンデレ気味のやきもち焼きだと気づいたこの頃、降って湧いた恋愛感情と格闘中

文月ー愛称:ふみ、ふーみん、文月さん
練度:ほんわか 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「しれいかん?えへへー…なーいしょっ♪」
ふんわりとした提督LOVE勢。ちゃっかりと美味しい所はいただくタイプ
ラブコメをする姉妹たちの背中を押したり、喧嘩の仲裁に入ったり
緩衝材みたいに立ち回りつつ、実際はプロレスのロープみたいに跳ね飛ばしてくる
二人っきりになるとそこはしっかりと、ラブコメだってやってみせる
本人曰く「大福餅」白くて甘くて…その先は内緒

長月ー愛称:なつき、なっつん、なっつ
練度:頼りになる 主兵装:5連装酸素魚雷 好感度:★8
「司令官…いや、まあ…いいだろ別にっ」
おでこの広い提督LOVE勢。司令官に ちゅーしてこの方
自分の感情を見ない振りも出来なくなり、最近は割りと素直に好意を見せてくれたりもする
自分の感情に振り回されるくらいにはラブコメ初心者。あと、シスコン(菊月)

菊月ー愛称:菊→菊ちゃん→お菊さん→きっくー→くっきー
練度:威張れるものじゃない 主兵装:12・7cm連装砲B型改2★MAX 好感度:★8
「ながなが?ながなが ながなが」
箱入り提督LIKE勢。おもに長月に過保護にされてるせいでラブコメ関連はさっぱり
しかし、偶に見せる仕草はヘタなラブコメより攻撃力は高い。やっぱり如月の妹である
大艦巨砲主義者、主兵装は夕張に駄々を捏ねて作らせた。それとシスコン(長月)
最近、司令官との共通言語が出来た。合言葉は「ながなが」

三日月ー愛称:みつき・みっきー
練度:負けず嫌い 主兵装:12・7cm連装砲(後期型 好感度:★9
「し、しれいかん…そ、その…好きですっ!」
おませな提督LOVE勢。どこで仕入れたのか変な知識は一杯持ってる
そして、変な妄想も結構してる。すぐ赤くなる、可愛い、むっつり
提督と望月に、からかわれ続けたせいで、たくましくなってきたここ最近
ラブコメモードは基本に忠実

望月ー愛称:もっちー、もっち
練度:適当 主兵装:12・7cm連装砲(後期型  好感度:★MAX
「司令官?あー、好きだよ、好き好き」
適当な提督LOVE勢。とか言いつつ、好感度は振り切ってる
だいたい司令官と一緒に居られれば満足だし、司令官になんかあれば不言実行したりもする
ラブコメには耐性があるが、やるとなれば結構大胆

球磨ー愛称:ヒグマ・球磨ちゃん
練度:強靭・無敵・最強 主兵装:46cm…20.3cm(3号 好感度:★MAX
「提督?愚問だクマ」
突き抜けてる提督LOVE勢。気分は子グマの後ろに控えている母グマ
鎮守府と提督になんか有ろうものなら、のっそりと顔を出してくる、こわい
積極的にラブコメをすることもないが、昔は提督と唇を奪い合った事もある
大艦巨砲主義者。最近、私製46cm単装砲の命中率があがった、やったクマ

多摩ー愛称:たまちゃん・たまにゃん
練度:丸くなる 主兵装:15・2cm連装砲 好感度:★6
「提督?別にどーとも思わないにゃ?」
気分は同居ネコ。とか言いつつ、なんのかんの助けてくれる、要は気分次第
絡まれれば相手もするし、面倒くさそうにもするし、要は気分次第
特に嫌ってるわけでもないし、いっしょに昼寝もしたりする、要は気分次第
ラブコメ?何メルヘンなこと言ってるにゃ

北上ー愛称:北上様・北上さん
練度:Fat付き 主兵装:Fat付き酸素魚雷 好感度:★9
「提督?愛してるよん、なんちって」
奥手な提督LOVE勢。気分は幼なじみだろうか
このままゆるゆると、こんな関係が続くならそれで良いかなって思ってる
初キッスはチョコの味がした

大井ー愛称:大井さん・大井っち
練度:北上さん 主兵装:北上…53cm艦首(酸素)魚雷 好感度:★8
「提督?愛してますよ?」
分かりにくい提督LOVE勢。そうは思っていても口にはしない、絶対調子に乗るから
足と両手が埋まったなら、胸…艦首に付ければいいじゃない、おっぱいミサイルとか言わない

木曾ー愛称:きっそー、木曾さん
練度:悪くない 主兵装:甲標的 好感度:★7
「提督?まあ、アリなんじゃないか?」
カッコイイ提督LOVE勢。提督に赤くさせられたり、提督を赤くしたりと、まっとうなラブコメ組
そういうのも悪くはないが、本人はまだまだ強くなりたい模様
インファイター思考だけど、甲標的を使わせたほうが強いジレンマ

金剛ー愛称:こう・こうちゃん・こんご
練度:Burning Love 主兵装:Burning…46cm3連装砲 好感度:★MAX
「提督…Burning Loveです♪」
分かりやすい提督LOVE勢。提督の為ならたとえ火の中水の中
何時からだったのか、出会った時からか
ならそれはきっと運命で、この結果も必然だったのだろう
けれど、鎮守府ではオチ担当、艦隊の面白お姉さん
取り戻せ、お姉さん枠

瑞鳳ー愛称:ずいほー・づほ姉ちゃん
練度:卵焼き 主兵装:99艦爆(江草 好感度:★6
「だれがお姉ちゃんよっ」
気分は数ヶ月早生まれな幼なじみ。ラブコメルートもあった気がしたけど、何処行ったかな
卯月にからかわれて追っかけまわすのが日課。弥生に唆されてモヤモヤするのも日常
だからって、別に卯月を嫌ってるわけでもなく実際はその逆である

夕張ー愛称:ゆうばりん
練度:メロン 主兵装:軽巡に扱えるものなら何でも 好感度:★6
「ゆうばりんって…気に入ったのそれ?」
気分は一個上のお姉さん。卯月や菊月の駄々に付き合ったり
球磨や提督の無茶振りで、アレな兵装を作ったりと、信頼と安心の夕張さんである
特に決まった装備は無く、戦況次第でなんでも持ち出すびっくり箱、安心と実績の夕張さんである

大鳳ー愛称:大鳳さん
練度:いい風 主兵装:流星改 好感度:★9
「提督、愛してるわ」
素直な提督LOVE勢。金剛見たいにテンションを上げるでもなく、息を吐くように好意を伝えてくる方
ラブコメに悪戯にと我慢強い方だが、許容量を超えると…
その落ち着いた物腰からは、艦隊の保護者っぽくなっているが、内心は見た目通り歳相応だったりもする
最近は大人気ないと周知の事実、本人は一応否定してるつもり

U-511ー愛称:ゆー、ゆーちゃん
練度:ですって 主兵装:WG42 好感度:★8
「Admiral…提督さん、次は何をすれば良い?」
好きとか甘いは良く分からないけれど、Admiralの お手伝いが出来ればいいなって思います
素直、とても素直、素直すぎてすぐ手が出るくらい素直
鎮守府の番犬・猟犬・あるいは狼も通り越して、やっぱり番犬の位置に落ち着いている
如月に貰った三日月型の髪飾りは宝物

ポーラ-愛称:ポーラさん
練度:赤ワイン 主兵装:白ワイン 好感度:★7
「提督さん?面白い人ですよねー」
ゆーの舎弟。あんまりな言い方をすれば、そういう立場
酒は飲んでも飲まれるな。口も態度も緩くなるが、意外と理性は残ってる
酔が醒めると口も態度も固くなるのを気にしてか、平時はもっぱら酔いどれている


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