2015-02-11 19:30:31 更新

概要

孤独のグルメクロスオーバーss 第2弾。
今回はたまこまーけっとの『うさぎ山商店街』にやって来ました。


前書き

登場人物
・井之頭五郎
この物語の主人公。個人で貿易商を営んでいる中年の人。体格はそれなりに大きく、割と何でも食べる。
嫌いなのは食事中の至福の一時を邪魔されること

・北白川たまこ
うさぎ山商店街にあるお餅屋「たまや」の長女。
明るい性格で商店街の看板娘に近い感じになっている

・北白川豆大 
たまこの父。伝統を重んじるスタイルの餅屋を営んでいる。

・大路吾平
たまやの向かいにあるお餅屋 RICECAKE Oh!Zee の店長。
いわゆる革新派で新しいことにチャレンジし続けている。
そのためか、たまこの父・豆大と衝突することがある。

・八百比邦夫
うさぎ山商店街にあるレコード屋の店長。
豆大とは古くからの仲。今回の仕事の依頼人。




~某県某所~


五郎(お、ここだ……。)


五郎(ここが今回の仕事場所、うさぎ山商店街……)


五郎(なんというかいい感じじゃないか)


五郎(こういうところは雰囲気でわかるな……)


五郎(ただ賑やかなだけじゃなく、温かみのある賑やかさって感じか……)


五郎(さて、本日の依頼主は『星とピエロ』って店にいるんだったっけ……)


五郎(ふむ……)


肉屋「ちょっとお兄さん! お肉買っていかない?」


五郎(……俺に言ってるわけじゃないのか。それにしても……肉か……)


五郎(…………)


五郎(……しまった、今は仕事だ仕事)




時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たすとき


つかの間 彼は自分勝手になり、自由になる――


誰にも邪魔されず気を使わずものを食べるという孤高の行為。


この行為こそが現代人に平等に与えられた


最高の癒しといえるのである。



「某県うさぎ山商店街の3つのお餅」



~五郎、入店~


五郎「すいませーん」


八百比「いらっしゃーい」


五郎「ご依頼いただきました井之頭と申します。こちらに八百比さんはいらっしゃいますか?」


八百比「ああ、私のことですよ。わざわざ来てくださってありがとうございます。……あ、どうぞお掛けになってください」


五郎「どうも」


八百比「コーヒー、どうぞ」


五郎「あ、ありがとうございます」


八百比「ミルクは?」


五郎「あ、いえ、大丈夫です」


・『星とピエロ』のコーヒー

ほどよい苦味がいい味を出しているマスター特製のブレンドコーヒー


五郎(うん……ちょっと苦いけど、いい感じの味だ)


五郎「早速ですが、ご依頼の方をお伺いしたいのですが」


八百比「はい……ちょっとこの店に何か新しいインテリアみたいなのが欲しいんです」


五郎「なるほど……少しこの店をじっくり見させていただいてもよろしいですか?」


八百比「えぇ、どうぞ」


五郎(個人的にはこのままでいいと思うんだけどな……レコード屋と兼業のカフェか……)


五郎(今どきレコード屋か……しかし、ちゃんとやっていけてるということは、そういうことなんだろう)


五郎(店もオシャレな感じで……ふむ)


~数分後~


五郎「そうですね……何かオブジェのようなものを置いてみるのはどうでしょうか?」


八百比「というと?」


五郎「例えばこちらのような……(資料見せる)。ヨーロッパの方だとちょっとお高くなりますがいいオブジェは見つかると思います。」


八百比「なるほど……そういえば井之頭さんはこの商店街は初めてでしたね?」


五郎「ええ」


八百比「ちょっと他と比べると活気はないけどいいところでしょ?」


五郎「はい、とても温かみのある場所です」


八百比「気に入っていただけてよかった。以前はもっと人がいたんですがね……」


たまこ「こんにちはー」


八百比「いらっしゃーい」


五郎(女子高生……? 今どきレコード屋による女の子は珍しいな……)


五郎(いや、コーヒーを飲みに来ただけかもしれないな)


たまこ「お客様?」


八百比「あぁ、ちょっとお仕事の話しているから。コーヒーはいつものでいいよね」


たまこ「はい」


五郎(結構顔なじみのある人なんだな……ということはこの商店街にあるどこかの店の娘なんだろうか)


八百比「井之頭さん、申し訳ありません。えっと……オブジェの方ですけど、この写真に載ってるものと近いものを探してきてくださいますか?」


五郎「あ、はいわかりました」


たまこ「何かおくの?」


八百比「あぁ、ちょっとアクセントとしてね。たまにはいいと思うんだ」


たまこ「へぇ~。じゃぁ、うちも何か置いてみようかな~」


八百比「たまこちゃんの家はお餅屋だから……それに、昔のままのあのスタイルを続けているのは珍しいし、大切にしたほうがいいと思うよ。それに、大も反対するんじゃないかな」


たまこ「そっか~。確かにうちのお父さん堅物って感じだからね~」


五郎(お餅……か。そういえば最近食べてなかったな)


五郎(……いかん、そんなことを考えていたら)


五郎(何だか腹が)


五郎(減ってきた……)


たまこ「あー、今日も美味しかったー! じゃあ、迷惑になったらダメだから帰りますね。さようなら~!」


五郎「……」


八百比「あ、井之頭さん、すいませんでしたね……」


五郎「いえいえ、とんでもない。そういえばさっきあの子の家が餅屋がどうとかって言っていましたが……」


八百比「あぁ、たまこちゃんのことですか? 明るくて、言うなればこの商店街の太陽みたいな娘ですよ」


五郎「あの……つかぬことを聞いていいですか?」


八百比「?」


五郎「その餅屋の場所を教えて下さい」




~その後~


五郎(お、ここだここだ……)


五郎(あれ? 餅屋が二つ並んでいるな……)


五郎(あっちの方は……ちょっと古臭くて歴史があるって感じで、こっちは……目新しい現代風だな)


五郎(さっき八百比さんは古いスタイルを守っているって言ってたから、たぶん、こっちのほうだな。よし)


大路(父)「あ、そこのお兄さん。お餅買っていきませんか?」


五郎(ん? あっちの方の餅屋か……)


大路(父)「今期間限定で新しい餅出してるんすよ」


五郎(ふむ……)


五郎(……少し見てみるか)


豆大「ちょっと待った! お兄さん! そっちの店のお餅よりまずこっちを食べたほうがいいですよ! ホンモノの餅の味がわからなくなっちまうから」


大路(父)「なんだと……」


豆大「やるか?」


五郎(いかん、何だか空気がとんでもないことになっているぞ)


たまこ「お、お父さん! やめなよ! お客様の前だよ!」


五郎(さっきの女の子……店の手伝いをしているのか。偉いじゃないか)


たまこ「……ってあれ? さっきのおじさん!」


五郎「あ、どうも」


五郎(やはり、おじさんか……わかってはいたけど)


たまこ「お餅、買いに来たんですか?」


五郎「えぇ、『星とピエロ』のマスターからお伺いして」


たまこ「そうなんですか! 嬉しいなぁ~。何になさりますか?」


五郎(ふむ……この選択は重要だぞ)


五郎(シンプルなだけに……)


五郎(伝統を守りつつ、種類が結構豊富だな。これは……迷う)


五郎(……試しに聞いてみるか)


五郎「何かオススメのお餅はありますか?」


たまこ「えーっとですね……あ、この桜餅はぜひ! お父さんの自信作なので」


五郎「じゃあ、それと……この豆餅……それとこのうさぎ山餅っていうのをください」


たまこ「はい! ありがとうございます」



~数分後~


五郎「さて、食べてみるか」


・桜餅  ちょっとお洒落なお餅。キレイな形に整っていて、見るだけで食欲がそそる

・豆餅  豆が入っているシンプルなお餅。餡との相性もバッチリです 

・うさぎ山餅  うさぎ山商店街の魂が入ったお餅。食べれば月に昇れるくらいの美味しさかも!?


五郎(では、まずこの豆餅から)


五郎(美味い! 豆と餡がお互いのいいところを出している)


五郎(選んで大正解……。うん、このお餅は本当に今まで食べたものより美味いかもしれん……)


五郎(そういえば、昔群馬で餡入り焼きまんじゅう食べたときを少し思い出すな……あれももう一度食べてみたいな


……)


五郎(いかん、そんなことを考えてたら色々他の店も思い出してしまう。今は目の前のお餅に集中だ)


五郎(さて、次は桜餅)


五郎(うん……やはり美味い! 相当自信あるんだろうなぁ……。一番見やすい位置に置いてあったし……)


五郎(桜餅って普通のお餅と比べるとなんだかシャレオツな感じだよなぁ)


五郎(色が違うのと葉っぱが巻いてあるだけなのに……ちょっと贅沢な気分を味わえる)


五郎(しかし、本当に美味い……)


五郎(さて、最後はこのうさぎ山餅か……オリジナルお餅)


五郎(……!! これは……とても美味しい! 何だろうか、このまろやかな味わい)


五郎(餡と豆に……何か他にも……)


五郎(……わからん。わからないが……さっきの豆餅と比べてみても断然美味いぞ……)


五郎(これが……伝統の味……何としても突き止めてみたい……)


五郎(うさぎは十五夜の月様を見て跳ねるが、俺はもっばら美味いもので心が跳ね上がる……)


~数分後~


五郎「ふー……」


五郎(結局突き止められないまま完食してしまった……)


五郎(……企業秘密ってところか)


五郎(こういうところ、残っていてほしいなぁ……)


五郎(また買いにこよう。そして、次はこの味を突き止めてみたい……)


五郎(……あの子も将来、あの店を継ぐのだろうか……。もしそうなら楽しみだ)


五郎(今度はあの子のオリジナル餅があるかもしれないからな……)


五郎(さてと、そろそろ帰って仕事しないと……)



           孤独のグルメ×たまこまーけっと~完~



次回、孤独のグルメ「某県スーパーマーケットの半額弁当」孤独のグルメ×ベン・トー



第1話 


第3話


第4話・前


第4話・後


第5話


第6話パート1


第6話パート2


第6話パート3


第7話    


後書き

次回はベン・トーです。
孤独のグルメを知っている人ならわかると思いますが、「アノ技」が出ます。


このSSへの評価

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ギョタンさんから
2015-02-14 19:53:32

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2014-10-17 21:53:27

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ギョタンさんから
2015-02-14 19:53:28

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2015-02-11 21:19:51

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2014-10-17 21:53:21

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: shinedoragon ark 2014-10-19 22:27:17 ID: bsKsyZDf

なんか腹減ってくるなぁ・・・

2: ライン 2014-10-20 22:03:22 ID: b4py9NTt

>shinedoragon arkさん

そう思っていただけると嬉しいですねぇw


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