2018-06-10 22:00:52 更新

前書き

長編と言ったな…あれは嘘だ。
すいません自分の頭じゃとても長編なんて無理なことに気付いたので短編になりそうです。


注意!!このssには以下の内容が含まれます

※艦これ、矛盾だらけの文章、面白くない展開、独自設定

それでも良いという方のみ見られたし


もしよかったら過去作も見てみてください


完結済み

「いろんな艦娘にマジギレドッキリを仕掛けてみる」




完結済み

「いつも俺のことを困らせる奴らに仕返しする」









ガタガタとまるでゆりかごのように揺れながら走る汽車に男は乗っている。

男は港まで向かっていた。男の職業は提督である。

男はさして楽しそうでもなく、ただただぼんやりと流れる景色を見つめていた。

楽しげでないのも無理はない。男は実質左遷されたと言っても過言ではないのである。

男は今まで本土で指揮を執っていた。だが、男の真面目な性格は上の者からは嫌われたのである。


提督「……」


男はこれからどこへ向かうのか。ートラック島である。

トラック島と言えば、深海棲艦からの猛烈な爆撃を受けて壊滅した島である。

今回、当時行われていた大規模な反攻作戦が功を奏し、トラック島が深海棲艦からの脅威を一時的に受けなくなったのでそのうちに鎮守府を立て直すという名目で男に辞令が下った。


提督「……」


目的の駅に着いた。ここからは汽車ではなく船での移動だ。


提督「…今日もはるばる南洋航路~ってか」


男はここになってようやくトラック島生活というのを想像しだした。

壊滅した島の復興はそうやすやすとできるものではない。男は先のことを考えて狼狽した。


提督「トラック島には少しながら艦娘がいると聞いたが…果たしてそいつらとうまくやれるだろうか…」


数日後、トラック島に着いた。

男は重い足取りで鎮守府へと向かった。


提督「ここが鎮守府か…鎮守府とは思えんほど酷くやられてるな…」


鎮守府は爆撃により殆どが破壊され、機能のほとんどを失っていた


??「あの」


提督「うん?」クルッ


??「あなたが新しく着任された提督ですか?」


提督「いかにも。失礼ながら、名を教えてくれないか?」


大淀「失礼しました。私、軽巡洋艦大淀と申します」


提督「大淀か、君はここの鎮守府の艦娘でいいんだよな?」


大淀「はい。提督、長い旅路お疲れ様です。鎮守府の案内を致しますね」


提督「頼んだぞ」


ーー鎮守府玄関ーー


大淀「こちらが玄関となります」


提督「は?扉が砕けてるんだけど…」


大淀「爆撃の際に破壊されましてね…」


提督「そうか、君のほかにここに艦娘はいるか?」


大淀「います。現在艦娘は3名でそのうち1人は今哨戒に当たっていますね」


提督「後でその子たちにも挨拶しなきゃな、しかしそれにしても3人か…」


大淀「そうですね…当時は大規模作戦の真っただ中で爆撃を受けた後は鎮守府の機能が無くなったため殆どの子が別の鎮守府に避難していますからね…」


提督「そうか…では中に入ろう」


大淀「そうですね」


ーー工廠にてーー


大淀「こちらが工廠になります」


提督「えぇ…屋根がねぇぞ…」


大淀「ここは特に被害が大きかったもので…」


??「大淀~その人誰?もしかしてその人が新しい提督?」


大淀「そうです。こちらの方が新しい提督です」


提督「うむ。よろしく頼む。因みに君の名前は?」


明石「私は工作艦の明石です。泊地での修理ならお任せください!」


大淀「明石には艦娘の健康管理と装備の管理をしてもらっています」


提督「因みにもう1人の子はいつ帰ってくるかな?」


大淀「そろそろ帰ってきますね…待ちますか?」


提督「うむ。その間にこの鎮守府について教えてくれ」


大淀「わかりました。現在この鎮守府はほぼ壊滅と言っても過言でない限りの被害を受けており、完全に復旧するには少なくとも半年はかかるでしょう。

また、その影響によりほぼ全員の艦娘がほかに鎮守府に一時的に避難しております。この鎮守府をある程度復旧させたら艦娘を再び迎えることができるでしょう。

まずは入渠ドッグを直したいんですが人手が足りなくで全然進んでいません。提督にもぜひ動いてもらいたいと思います」


提督「ふむ。了解した」


??「作戦完了、艦隊帰ったわよ。と言っても私しかいないけどね」


大淀「お疲れ様です。補給はもう済みましたか?」


??「もう済んだわよ。それよりこの男は誰?」


大淀「この方が本日着任された提督です」


??「ふぅ~ん…アンタが新しい司令官なのね…ま、せいぜい頑張ることね」


提督「よろしく頼む。君の名前を教えてくれないか?」


叢雲「叢雲よ。吹雪型駆逐艦ね」


提督「早速だが、4人で入渠ドッグの修復をしたいと思う。叢雲は哨戒が終わったばかりだからキツかったら休んでもらっても構わないぞ」


叢雲「駆逐艦を舐めてもらっては困るわね。敵と戦っていないのに疲れたなんて抜かしたら駆逐艦の名が泣くわ」


提督「それは頼もしい。明石と大淀も手伝ってくれるよな?」


明石「いいですよ~!修理なら明石にお任せください!」


大淀「私もいいですよ。1日も早く鎮守府を復興させたいですからね」


ーー入渠ドックーー


提督「これは…」


大淀「現在ここは入渠できず、水道などの管が全てやられている状態です。何よりも爆撃でいろんなものの欠片が散乱していますね」


提督「とりあえず破片を除くぞ」


他「はい!」


ーー3時間後ーー


提督「ふぅ…粗方片付いたか。しかしまぁ、片付けるだけで3時間もかかるとは…」


大淀「いろんなものが散乱してましたからね…」


明石「あぁ~疲れたぁ~!叢雲ちゃん大丈夫?」


叢雲「べっ別に疲れてなんか…少し疲れたわ…」


提督「今日はここまでとしよう。明日残りをかたずけて修理を始めよう」


大淀「そうですね。時間も時間ですし、食事にしましょう」


提督「腹が減っては戦はできぬからな。しっかりと食べて明日に備えねば」


明石「こんなへんぴで何にもない島だとご飯が唯一といってもいいくらいの娯楽ですからねえ~」


ーー30分後ーー


大淀「提督、食事ができました」


提督「うむ、こちらも丁度用意が終わったところだ」


提督(今日はなかなか疲れたからな…明日に備えてがっつり系の物が食いたいな…)


大淀「お待たせしました」コトッ


提督「…は?」


明石「わぁ~い!ご飯ご飯~♪」


提督「これが飯?」


大淀「お気に召しませんでしたでしょうか?」


提督「いや、いいんだけどさ…いつもお前らこんなの食ってるの?」


叢雲「何アンタ贅沢言ってるのよ。あるだけでも充分でしょう?」


提督「いや、圧倒的に少ないだろ!?晩飯が漬物だけってどういうこったよ!?」


明石「おいし~♪」ポリポリ


大淀「爆撃を受ける前は大所帯だったので資源もありましたが…今となってはこれだけしか…すみません…」


叢雲「アンタ何大淀に謝らせてんのよ!信じらんない!」


明石「そうですよ、提督サイテー」


提督「わわっ、別に大淀が謝る事はない!俺が悪かった!」アセアセ


大淀「まぁ、初めてここで食べる食事がこれなら驚くのも無理はありませんね…」


叢雲「以前は間宮と伊良湖が居たから毎日おいしい料理が食べられたわ。当時はあれが当たり前だったけど、今となってはあれが貴重だったんだなって思うわ…」


明石「前は大きな食堂でご飯食べてましたからね…もっと広くて、もっと賑やかで、もっと楽しくて、もっと美味しくて…また皆と食べる日が来るといいな…」


提督「皆…必ず来るさ、その日が。ってかそのために俺が来たんだからな!」ワッハッハ


明石「そうですねw」アハハ


叢雲「ふん、アンタにできるかしらね?」


提督「あー言ったなぁ?絶対前よりも楽しい鎮守府にしてやるんだからなぁ?」


ワハハハハハ・・・


大淀(提督も2人も楽しそう…この提督なら…壊滅的被害を受けた鎮守府を復興出来そうね…)クスッ


ーー翌日ーー


提督「では叢雲は哨戒を頼む。帰ってくる頃には入渠できると思っていてくれ!」


叢雲「どうかしら、ヘマでもやらかすんじゃないの?」クスッ


提督「あー言ったな?元通りにしてやるからな!」


叢雲「では行ってくるわ」


提督「行ってらっしゃい。じゃあ俺たちは入渠ドックの修理をするか」


大淀「そうですね」


明石「久々の修理ターイム!」


ーー入渠ドックーー


提督「ではまずはどこを直せばいい?」


大淀「そうですね、まずは壊れている水道管を抜いてしまいましょう。新しいのは明石に準備してもらってます」


提督「おっそうか~明石はすごいな!」


明石「明石にお任せぇい!」


提督「ぬおお…かなり重い…」


大淀「ぬっくくく…鎮守府を支える水道管ですからね…」


明石「提督は人間ですからより重く感じてそうですね…」グヌヌ


3人「とりゃー!」


スポっ


提督「ふぅ~何とか抜けたな…」


大淀「ではあとは明石に任せましょう」


提督「え、もう明石に任せるの?」


明石「はい、明石にお任せください!」


ーー2時間後ーー


明石「ふぅ~う終わった~!」


提督「よくやってくれた!」


大淀「では試しに水を流しますね」


ジャー


提督「確かに流れてる!これなら皆を入渠させられるぞ!」


大淀「ふふ、そうですね」


提督「万歳!」


明石「万歳!」


大淀「万歳!」


叢雲「作戦完了よ、艦隊が帰投したわって、ほんとに修理終わってるじゃない…!」


提督「どうだ!言った通り終わらせてやったぞ!」フフン


叢雲「どうせ殆どは明石がやったんでしょ」


提督「バレてたか…」


明石「いえいえ、3人で力を合わせたからできたんですよ」


提督「明石…!お前良い奴!!」


叢雲「下らないことやってないでそろそろご飯にしましょ」


提督「おっそうだな」


大淀「今日はお疲れさまでした」


ーー30分後ーー


提督「しかしまぁ、こんな感じでだんだん復活していく鎮守府ってのをなんか記録に残したいな」


大淀「まぁ確かにこのことは後世にこの鎮守府の歴史として伝えるのも悪くありませんね」


提督「でも写真機なんてこの鎮守府にないしなぁ…どうすればいいと思う?」


明石「絵、なんてどうでしょうか?」


提督「俺下手なんだよなぁ…」


明石「あっそっかぁ…」


叢雲「それなら日記を書けばいいんじゃないかしら?」


提督「それだ!早速書くか!」ダッシュ


叢雲「あっちょっと片付けなさいよ!」


明石「行っちゃいましたね…」ヤレヤレ


ーー執務室ーー


提督「早速書きたいんだが…どう書こうか…まぁこんな感じでいいかな?」



鎮守府日記


鎮守府生活2日目、突然ながら日記を書くことにした。

理由はこの朽ち果てた鎮守府の再興を後世に残すためだ。俺の稚拙な文章では後世の人間にうまく伝わるか不安だがこれが後に貴重な文献となるなら幸いだ。

今日は叢雲が哨戒に行っている間に明石と大淀と一緒に入渠ドッグの修理をした。

2日がかりの修理だったが明石と大淀のおかげでとてもスムーズに修理できた。2人には感謝せねば。

明日からも鎮守府の修理や整備に大忙しになるだろう。早くほかの鎮守府に避難している皆を呼び戻さなければ。

今日はここまでにしておこう



提督「こんな感じかな?まぁこんな感じでいいだろ」


叢雲「ちょっとアンタ!片付けもしないでどっか行くんじゃないわよ!」ガチャ


提督「あ、忘れてた。悪い悪い」


叢雲「ハァ…もういいわ。後で明石と大淀に感謝しときなさいよ?」


提督「そうだな」


叢雲「それよりアンタ、書けたの?日記」


提督「ん?まぁ一応書いてみたけどこんな感じでどうかな?」スッ


叢雲「どれどれ…ふぅーん…いいじゃない」


提督「そっか、良かった良かった。これが何れこの鎮守府の歴史に名を遺してくれればいいな」


叢雲「アンタの文章力にかかってるのよ?」


提督「そこは提督の力でなんとかなるだろ(適当)」


叢雲「アンタ…ハァ、もういいわ」


提督「あっそうだ、ドッグも直ったし、風呂入ってきたら?久しぶりの入渠だろうし」


叢雲「そうね。今までの小さいお風呂じゃ窮屈だものね」


提督「俺も一緒に入ろっかなぁ~」


叢雲「っ!酸素魚雷を食らわせるわよ!?///」


提督「ですよね~…」


大淀「あら、やはりこちらに居ましたか」ガチャ


明石「もぉ~どっか行かないでくださいよね~!」バタン


提督「あ、さっきは済まなかったな」


大淀「大丈夫ですよ。それより提督、せっかくドッグが直ったのでお風呂を頂いてもよろしいでしょうか?」


提督「え?別にいいけど?ってかそんなことに許可なんて要るの?」


大淀「前の提督の頃は私たちが行動するときは全て提督に許可を取らないといけなかったので…」


提督「何それ。窮屈な鎮守府だな。前の提督はブラック提督だったのか?」


3人「…」


提督「いや、悪い。余り詮索しない方がいいな。3人とも入っておいで。あとこれからはそんな許可とらなくていいからな」


大淀「はい。ありがとうございます。では失礼します」ガチャバタン


提督「……」


叢雲「わ、私もお風呂に入ってくるわ」ソソクサ


明石「わ、私も!」バタン!


提督「3人ともわかりやすすぎだろ…後に皆を呼び戻すためにも調べなければな…」


ーー翌日ーー


提督「今日はどこを直すんだ?」


大淀「今日は鎮守府の補修にしましょう。さすがに玄関が無いのはさみしいので」


提督「そうだな。今日も明石、一緒に頼むぞ」


明石「お任せください!」


提督「そして叢雲、哨戒頼んだぞ」


叢雲「任せなさい」


提督「では本日の業務を開始とする。各員しっかりとやるように。つっても叢雲以外は俺と行動するんだけどな」


大淀「では早速鎮守府の補修に取り掛かりましょう」


ーー玄関前ーー


提督「改めて見てもやっぱりひどいな…ドアがないしいろいろと寂しすぎる」


大淀「まぁ爆弾の攻撃範囲は意外と広いですからね…」


明石「まぁこれくらいならすぐに終わりそうだけど…」


提督「問題はこれだよなぁ…この崩れかけのレンガは大人数じゃないと直せないよなぁ…」


大淀「そこは今度やるとしましょう。まずは目の前のことをしっかりとしましょう」


提督「おっそうだな。まぁこれは皆を呼び戻した後でも出来るか」


大淀(呼び戻せればの話ですがね」


提督「ん?どんな話だ?」


大淀「え?」


提督「いや、お前が~の話ですがねって言ったから何の話かなって」


大淀「こ、声に出てましたか?」アセアセ


提督「当たり前だよなぁ?」


大淀「いえ、何でもないんです。この後の書類どうしようかな~なんて…」


提督「ああそれか、それなら俺も手伝うぞ」


大淀「ありがとうございます」


明石「2人が話してる間にもう終わりそうなんですけど…」


提督「速っ!流石は工作艦だな!」


明石「えへへ!」


大淀「では今度は鎮守府中に散乱している瓦礫の撤去をしましょう」


提督「そうだな。これじゃあ鎮守府の状態把握もままならないもんな」


明石「あ~機械系じゃない…」


提督「そう気を落とすな。これも皆の為なんだ」


明石「結構多いですね…」ガラガラ


大淀「まぁ爆撃の日から何も手つけてないですからね…」


提督「これは骨が折れるな」


ーー2時間後ーー


提督「ふぅ…やっと終わったか…」


大淀「これでもまだ瓦礫を無くしただけです。汚れた廊下や割れた窓ガラスの補修はまだですね」


明石「まぁ壊れた物なら私がすぐに直せるけど掃除は時間がかかりそうだな~」


提督「まぁ今日はここまでにしよう。これから書類の整理もあるしな」


大淀「そうですね。お疲れさまでした。ん?…‼提督!叢雲ちゃんから入電!我、敵艦隊と交戦するも戦局不利なり。帰投す。とのことです!」


提督「敵艦隊と!?叢雲がまずいかもしれん!帰投するんだな?ならば港まで急がねば!」


ーー港ーー


提督「そろそろ帰ってくるか…!見えた!!大淀!無線を入れてくれ!」


大淀「分かりました!」


提督「入ったか!?よし!叢雲!大丈夫か!返事をしてくれ!」ザザーー


叢雲「ええ、大丈夫よ…なかなかキツかったわ…」ザザーー


提督「うむ!ちゃんと喋れるな!後は帰投してから話そう!通信終了!」


ーー5分後ーー


叢雲「艦隊帰投よ…」


提督「大丈夫か!?すごい損傷だ…すぐにドッグへ!!」ダッシュ


叢雲「キャッ!、そ、そんな大げさにしなくても…」


提督「バカ野郎!これが大げさじゃなく居られるか!」ダッシュ


叢雲「アンタ…もういいわ…」クスッ


ーー執務室ーー


提督「叢雲は大丈夫そうだ。なんとか敵艦隊を振り切れたみたいでな、本当によかった」


大淀「お疲れ様です。それにしても提督は優しいのですね」


提督「何を言ってる、当然だろう?艦娘はただの兵器じゃない。兵器でもあるが人間でもある。増してや一緒に生活をしていくんだ。家族だろう?」


大淀「…家族、ですか…そうですね…」


提督「家族をいたわるのは当然だからな。さて、飯にしよう。そろそろ腹が減った」


ーー1時間後ーー


提督「いただきます。うむ、うまいな」


明石「ん~!美味しい!この為に生きてるぅ!」


提督「お前はオヤジか…」ハハッ


明石「だってぇ~この島じゃあごはん時くらいしか娯楽がないじゃないですか~!」


大淀「もともと何もないですが前の爆撃で全部壊されてしまいましたからね…」


叢雲「失礼するわ。入渠、終わったわ」ガチャ


提督「おお、大丈夫だったか…良かった良かった」


叢雲「世話かけたわね…」


提督「あれくらい世話のうちにも入らんよ」


明石「提督優しい~!」


提督「何を言ってる家族だから当然だろ」


叢雲「家族…」


提督「今は人数も少ないしより家族みたいだな」アハハ


大淀「こうして食卓を囲める日がいつまでも続くといいですね」


提督「そうだな…そのためにも早く皆を取り戻さねばな」


大淀「そうですね。明日に備えて今日はもうこれで終わりにしましょう」


提督「そうだな。ごちそうさまでした」


ーー1時間後ーー


提督「さぁ~て、日記でも書くか」



鎮守府日記


鎮守府生活3日目、今日は明石と大淀で玄関前の瓦礫の撤去、補修と廊下の瓦礫の撤去を行った。

これでもまだ鎮守府の整備は完了していない。廊下だってまだ掃除は終わってないから人が心地よく通れるものでもない。

今日は叢雲が敵艦隊と交戦し大破した。俺はいてもたってもいられなくなって港まで走った。

叢雲はとても苦しそうにしていた。俺はこんな少女を海に出すとは業の深い人間だと思った。

叢雲はこの後俺に感謝してきた。何も当然の事なのに不思議だ。

明日は鎮守府の全面清掃を行う。今日はここまでとしておこう。



提督「ふぁ~あ…今日は疲れたな。明日に備えて今日はもう寝るか」


ーー翌日ーー


提督「さて、今日は鎮守府の全面掃除の日だな。叢雲は…今日の哨戒は止めるか?」


叢雲「アンタ…舐めてんじゃないわよ。私だって艦娘なんだから平気よ」


提督「叢雲は強いな。では各員抜かりのないよう、解散!」


ーー廊下ーー


提督「では早速掃除していこう」


明石「うぅ…だるい…」


提督「サボったらメシ抜きな」


大淀「そうですよ(便乗)」


明石「そんな!?ひどい!?」


提督「にしても鎮守府の整備だけですごい時間がかかりそうだな」


大淀「まぁ時間をかけてゆっくりとやればいいですよ。どうせ一筋縄ではいかないですから」


提督「何で?」


大淀「…まぁいずれ分かるでしょう。それよりも早く終わらせちゃいましょう」


提督「おっそうだな(適当)」


ーー3時間後ーー


提督「チカレタ…」


明石「あ”あ”~!もう無理~!」


提督「3時間床の水拭きとか死ぬ」


大淀「さすがに疲れましたね…そろそろ叢雲ちゃんも帰ってくると思いますので今日はここまでにしましょう」


提督「そうだよ…」


大淀「…?…!提督!叢雲ちゃんから緊急無線です!」


提督「何!?すぐ繋げ!」


提督「叢雲どうした!?また敵艦隊が現れたか!?」ザーー


叢雲「私は大丈夫よ。でも別の鎮守府の子が大破してる状態で1人でいるのを見かけたから入渠ドックの準備をお願い」ザーー


提督「分かった!すぐに準備を整える!気を付けて帰ってこい!通信終了」ザーー


提督「明石!すぐにドッグの準備だ!何やら他の鎮守府の艦娘が1人で大破した状態でいたらしい」


明石「了解!」


大淀「大破した状態で1人…いったい何があったんでしょうか?」


提督「さぁ…いろんな予想が立てられるが…まぁマイナスな出来事があってこうなったのは間違いないな」


ーー30分後ーー


叢雲「艦隊帰投よ!この子来る途中で意識が無くなっちゃったから早くドッグへ!」


提督「分かった!明石!準備はできてるか!?」


明石「もちろんです!さぁ、その子をドッグへ!」


ーー入渠ドッグ前ーー


提督「それであの子はどんな感じだった?」


叢雲「1人で洋上で苦しそうに立っていたわ。私が近寄ったときにひどく怯えていたわ。よっぽど何かあったようね」


提督「そうか…叢雲はどうしてあんな状態になったと思う?」


叢雲「そうね…捨て艦に選ばれたか艦隊行動中に何らかのトラブルではぐれてその後敵に見つかって大破、かしら」


提督「そうか…まぁ俺も大体は同じだな。艦娘から見捨てられるなんて考えられないしな…大方、提督に見捨てられたかトラブルで艦娘たちとはぐれたんだろう」


チョ、チョットマッテクダサイ!!ハナシヲキイテ!!


提督「⁉どうした!何かあったか!」


??「いやぁぁ!!もう止めて!!」


提督「なっ!き、君!ちょっと落ち着いてくれ!ここはトラック泊地の鎮守府だ!」


??「え…?ぁ…私…あれ…?」


明石「はぁ…はぁ…ようやく止まってくれましたか…」


提督「いきなり別の場所に来て戸惑っているのは分かる。とりあえず落ち着くまで休むと良い。明石、診療室のベッドは機能してるか?」


明石「え?あぁ一応…まぁほんとに簡素なものになるんですが…」


提督「うむ。ではそこのピンクの納豆袋みたいな髪型の人についていきなさい。俺も後で行くから」


明石「なっ!納豆袋!?ひどいですぅ!」


??「あ、ありがとうございます…」


提督「では俺たちは執務室へ行く。叢雲、そこでもう少し詳しい話を聞かせてくれ」


叢雲「分かったわ」


ーー執務室ーー


叢雲「私が哨戒区域をそろそろ回りきる頃に1つの物体を確認したのよ。近づいてみたら人型をしてるって気づいたわ。さらに近づいたら艦娘だったの。

その子はひどく苦しんでたわ…苦悶の表情を浮かべてしきりに苦しそうな声を出していたの。でも私を見つけた瞬間に怯えた表情をしだしたの。

それで訳を話したんだけど意識がもうろうとしてる感じで私の話を理解してる感じがなかったわ。私は埒が明かないと思って連絡したわけ。」


提督「そうか…でも本来なら味方であるはずの艦娘を見て怯えるなんて…そうとう強いショックでもあったのか?」


大淀「わかりませんね…でも艦娘は艦娘を裏切らないように設計されていますので味方に裏切られたというのはまず有り得ないですね」


提督「そうなるとやはり捨て艦にされた艦娘ってのが妥当な予想になるか」


大淀「そうですね…悲しいですが現段階だとそう予想せざるを得ませんね…」


提督「クソ…家族同然のやつを捨て艦にするなんて…」


大淀「それは提督が珍しいだけですよ。所詮艦娘は兵器ですから…」


提督「大淀…そんな悲しいことを言ってくれるな…お前たちは兵器なだけじゃないだろ?」


大淀「そうですね…失礼しました」


叢雲「でも艦娘を家族だなんて思ってるのはぶっちゃけアンタくらいよ」


提督「艦娘は兵器だが人の心を持っているという点でただの兵器ではない。どうしてそれがわからないクソ提督がまだのさばっているか俺には理解できないな」


大淀(あぁ…あなたはこんなにも優しいのに…すべての提督があなただったら…)


提督「ん、少し時間も経ったし診療室へ行くか」


ーー診療室ーー


提督「お待たせ」


明石「あ、少しお静かに。今寝てるので」


提督「おっと失礼。それでどうだ?回復しそうか?」


明石「艦娘は元々受けたダメージ分しか損傷しないのでそこから傷口がもとで死ぬってことは無いので回復しそうですね」


提督「そうか…良かった…」


大淀「それにしてもこの子どうされるんです?」


提督「とりあえず全快するまではこの鎮守府で休んでもらう。その後に彼女の意見を聞いてどうするか決める」


??「ん…」


明石「あ、起きちゃいましたね」


提督「あ、起こしてしまったか。申し訳ない」


??「あ…いえ…」


提督「そうだ丁度いい。君の名前を教えてくれないか?どうやら艦娘のようだし」


朝潮「……私は朝潮型駆逐艦の朝潮と申します」


提督「そうだ、所属している鎮守府を教えt


朝潮「いやぁ!!!!…っすいません」


提督「……所属していた頃に何かあったんだな」


朝潮「……すいません」


提督「いや、いい。俺もそんなことを思い出させるようなことをして悪かった」


朝潮「いえ…」


大淀「…提督。この子の処遇はいかがいたしましょう?」


提督「この朝潮は緊急避難ということで一時的に我が鎮守府が保護する」


朝潮「ぇ…私はここに居ても大丈夫なのでしょうか?」


提督「あぁもちろんだ。法律で鎮守府の環境が余りにも悪い場合艦娘の意思でその鎮守府を脱することができるんだ」


朝潮「そんなことが出来るなんて知らなかったです…」


提督「まぁこれは悪意のある提督が艦娘に逃げられてはマズイと言わないこともあるんだ。察するに君の鎮守府の提督はブラックなのだろう?」


朝潮「はい…」


提督「大淀、大本営に連絡。我、緊急避難セシ艦娘ヲ保護セリってな」


大淀「了解です」


提督「ついでに言うとな朝潮。逃げた艦娘は避難先の鎮守府の提督と艦娘の同意があればその艦娘は避難先の鎮守府に所属できるんだ」


朝潮「そ、そんなことまで…」


提督「まぁお前がここに残る残らないはずっと後に決めるとしてとりあえずお前が回復するまでの間はここにいてもらう」


朝潮「はい…」


提督「まぁしばらくはゆっくりして回復に勤しんでくれ」


朝潮「ありがとうございます」


提督「大淀、大本営からはどうだ?」


大淀「はい、我、了解セリとのことです」


提督「そうか、良かった」


明石「そろそろまた診察するので席を外してもらってもいいですか?」


提督「診察?なら別に俺が出なくても良くない?」


明石「提督は朝潮ちゃんの裸が見たいんですか?」ジトー


朝潮「ッ!?」////


提督「悪い悪い悪かった!俺をそんな目で見ないでくれ!」ソソクサ


大淀「では失礼しますね」


ーー執務室ーー


提督「ふぅ、えらい目に遭った」


叢雲「全部アンタの自業自得じゃないの」


提督「ぐぬっ…てっきり体温測ったりするだけかと思ったから…」


叢雲「アンタねぇ…艦娘は兵器でもあるんだからそんなのが体温測定だけの診察で済むと思ったの?」


提督「モウシワケゴザイマセン…」


大淀「それにしても朝潮ちゃんの鎮守府はどんなものだったんでしょうか…少し心配ですね…」


提督「そうだな…ブラック提督なのは間違いないようだし…」


大淀「この近辺の鎮守府には前ここにいた艦娘が多数避難していますし…少し心配ですね…」


提督「一刻もはやく皆を取り戻さないと…そのためには一日も早い復興が必要だな」


大淀「そうですね」


提督「今日はもうこれで執務は終わりにしよう、と言ってもそんなにやってないんだがな」


大淀「お疲れさまでした」


提督「少し腹が減ったな。朝から何も食べてないし…叢雲も腹空いただろう?」


叢雲「べっべつに空いてなんk


グゥ~ウ…


叢雲「……少し」カオマッカ


提督「はっはっは、なら決まりだな!大淀、明石と朝潮を呼んで飯にしよう」


大淀「そうですね」クスッ


ーー1時間後ーー


明石「あぁ~お腹空いた~!」


提督「そう急かすな。メシは逃げないぞ」


大淀「はいどうぞ」コトッ


朝潮「これが…この鎮守府のごはん?…ですか?」


提督「まあ見ての通りのこの有り様でな…俺もここに来たびっくりしたよ」


大淀「朝潮ちゃんはまだここの鎮守府を回っていないものね」


叢雲「明日にでも司令官と一緒に回るといいわ。でも目線には気をつけなさいよ」


提督「なっ、まるで俺が変態みたいじゃないか!俺は変態じゃないぞ!」


叢雲「どうだかね」フフッ


ワハハハハハハハ……


提督「ふぅ食った食った。じゃあ日記書いてくる」カチャカチャ


朝潮「日記?」


大淀「提督はこの鎮守府が復興していく様を日記にまとめて後世に残そうとしているんです」


朝潮「へぇ~…後に貴重な史料になるといいですね」


叢雲「なるんじゃないの?この鎮守府に写真機はないし絵を描けるような人もいないし」


提督「じゃあ書くか」



鎮守府日記


鎮守府生活4日目、今日は鎮守府の全面清掃をした。

掃除が終わるや否や叢雲から入電があり沖合で大破した艦娘を見つけたと連絡があった。

彼女の名前は朝潮でどうやらいわゆるブラック鎮守府に所属しているらしい。

とりあえず彼女はこの鎮守府で保護することにした。

この先彼女にはつらいだろうが先の鎮守府のことを話してもらわねば…

しかし、これで鎮守府の艦娘が増えて多少ながら賑やかになるだろう。

思いがけない新たな仲間だが着実に鎮守府が再興できている実感がある。

今後も頑張っていきたい。



提督「っと、こんな感じかな?」


朝潮「おお…すごいですね!」


提督「ああ、見てたのか。別にそんな大したことでもないさ」


朝潮「いえ、こうしてこの鎮守府の復興してく様を後世に残そうとすること自体がすごいと思います!」


提督「そ、そうか?なんだか照れるな…」


叢雲「アンタ…何デレデレしてんのよ気持ち悪い!」


提督「う゛っ!」


朝潮「ふふw」


提督「おっ、初めて笑ったな。良い顔してるじゃないの」


朝潮「あ、いえこれは…」


提督「ようやく緊張がほぐれたようで嬉しいぞ」


朝潮「そんな気を遣わなくても…ありがとうございます…」


提督「家族なんだからまぁ多少はね?」


朝潮「家…族?」


提督「そうだよ(迫真)」


大淀「提督、多分朝潮ちゃんは何を言ってるのか分かんないと思いますよ?」


提督「…そうだったな。朝潮、俺は艦娘というのは家族同然と考えているんだ」


朝潮「何でですか?」


提督「それはな、提督と艦娘というのは基本的に共に同じ場所で生活するだろ?それはもう家族と言ってもいいと思うんだ」


朝潮「…失礼を承知で言いますが司令官の考えは普通ではないと思います」


提督「そうらしいな。俺にはどうしてこの考えが普通じゃないのかそっちの方がわからんが」


朝潮「ですがその考えはとてもいいものだと思います」


提督「やっぱりそうだろ?自分でも自負しているんだ」


朝潮「……本当に、本当に…あなたのような方が私の提督であれば…」ポロポロ


提督「……余程辛いことがあったんだな。いいんだ。泣きたいときは思いきり泣け。たまにはこんな夜を過ごすのも悪くないはずだ」


朝潮「うぅ…ぐすっ…うええええええええん」ダキツキ


提督「うんうん。好きなだけ泣くんだ。全部涙で流しちまえ」ポンポン


大淀(提督…あなたはなぜこんなにも優しいの…)ウルウル


叢雲(……)


明石(ご飯美味しかった…)


ーー翌日ーー


提督「今日は鎮守府の全面清掃を引き続き行う。朝潮は休んでいてくれ。俺は申し訳ないが少し調べ物があるから途中参加する」


朝潮「あ、あの…」


提督「ん?どうした?」


朝潮「き、昨日はお騒がせしました…」


提督「いいのいいの!誰だって悲しい時はあるさ。それに朝潮の今までの境遇を考えれば誰だってああするよ」


朝潮「ありがとうございます…あ!それと私は動けますよ?」


提督「そうか?なら無理しない限りで明石と大淀の指示に従って動いてくれ」


朝潮「分かりました」


叢雲「アンタ調べものって何よ?まさかサボる気じゃないでしょうねぇ?」


提督「んな訳ないだろ…まぁ調べものって言っても大したことないよ。まぁ哨戒頑張ってくれな。もし危険だったらすぐに帰って来いよ?」


叢雲「分かってるわよ」


提督「では大淀、明石、朝潮を頼む。朝潮の体調を考えて優しくこの鎮守府について教えてあげてくれ」


大淀「分かりました」


提督「では解散!」


大淀「では朝潮ちゃん、一緒に行きましょうか」テクテク


朝潮「お願いします…」テクテク


明石「ちょ、ちょっと置いてかないでよ!」テクテク


ーーバタン


提督「ふぅ、行ったか」


ーー資料室ーー


提督「ここはそんなに爆撃の被害を受けてないな…少し本が落ちているだけだな」


ガサゴソ…


ーー廊下ーー


大淀「ではここの掃除をしましょう。まずは明石に任せて私たちは他の場所の瓦礫を撤去しましょう」


朝潮「はい」


明石「ちょっと待って!?私置いてきぼり!?」


大淀「明石、頑張ってね」


明石「うぅ…ぐすん…」


ーー資料室ーー


提督「鎮守府が興るまで…?これも違うな…提督日記?…!!これだ!!」スッ・・・


ーー廊下ーー


明石「大淀ぉ~!終わったよ~!!」


大淀「お疲れ様。じゃあ朝潮ちゃん、この窓を奇麗に拭きましょう」


朝潮「はい!」ゴシゴシ


明石(子供みたいでかわいい…)


提督「悪い悪い、お待たせ」


明石「提督おっそーい!」


提督「悪い悪い、大淀、俺は何をすればいい?」


大淀「今丁度明石が窓を張り替えたのでその窓を拭いて頂ければと」


提督「わかった」ゴシゴシ


ーー夕方ーー


叢雲「作戦完了よ。艦隊帰投したわ」


提督「おう、お疲れ。今日は平和だったようだな」


叢雲「そうね。まぁ2日続けて緊急無線入れてたから今日も何かあるんじゃないかと思ったけど拍子抜けするほど平和だったわ」


提督「そうかそうか、それは良かった」


叢雲「そうだ、アンタ朝調べものがあるって言ってたけどちゃんとその後清掃に参加したの?」


提督「ちゃんとしたさ。そのことについて何だが後で話したいことがあるから飯食った後で少し時間をくれ」


叢雲「…分かったわ」


提督「大淀と明石も飯食った後に時間をくれ。朝潮は…まぁこの鎮守府に居る限り少しでもここのことを知ってもらうために時間を欲しい」


大淀「大丈夫ですよ…」


明石「私もオッケーです!」


朝潮「?? 別に問題ないですけど…」


提督「うむ。ありがとう。じゃあ早速飯にしようぜ」


ーー夕飯後ーー


提督「さぁ皆集まってくれ」


ぞろぞろ…


提督「これを見てくれ」


「提督日記」


大淀「……」


提督「これはおそらく前任の提督が書いたであろう日記だ」


明石「こんなの見たことないですねぇ…」


提督「ここには艦娘をどう扱えばよいか、どうすれば効率よく戦果を挙げられるかを書いてある。大方前の提督はこれを実践したんだろう」


叢雲「……」


提督「なぜ今までお前たちがこのことを隠してきたか咎めるつもりは一切ない。俺はこれからも方針を変えず艦娘を家族として扱っていくつもりだ」


大淀「では今日は何のために…」


提督「1つ頼みたいことがあるんだ」


叢雲「頼みたい事?」


提督「俺はお前らのことを家族だと思う。だからお前らも俺のことを信頼してほしいんだ」


明石「信頼?」


提督「もちろん今までお前らは提督たちに虐げられてきて今更なんだと思うかもしれない。だが俺はこの鎮守府を復興させここに元あった鎮守府の活気を取り戻してお前らがまた笑顔で過ごせるような場所を作りたいんだ」


朝潮「……」


提督「これから鎮守府が復興していくにつれて艦娘も増えるはずだ。だがその復興にはお前らの協力が必要不可欠なんだ」


大淀「…提督」


提督「だからこれからも俺に協力してくれ。それを今日は言いたかったんだ」


叢雲「…アンタもなかなかの鈍感なのね」


提督「叢雲?」


叢雲「ここにアンタに協力しないようなヤツなんて居ないわよ。いたら私が引っ叩くわ」


大淀「そうですよ。貴方が初めてここに来たあの日から私はあなたに付いていくと決まました」


明石「私も私も!」


朝潮「私もです!」


提督「皆…ありがとう」


大淀「では今日はこれくらいにしておきましょう。明日からは鎮守府の建物の工事に着工しますので」


提督「ああ、そうしよう。今日は付き合わせてすまなかったな、ありがとう」


叢雲「これくらい構わないわよ。家族、なんでしょ?」


提督「うむ、そうだな!」



鎮守府日記


鎮守府生活5日目、ようやくここの生活にも慣れてきた。

今日は昨日までに終わらなかった部分の清掃を終え、明日から壊れた場所や全壊した場所の再建をしていく。

俺は今日資料室で前任の提督が書いたであろう日記を見つけたがそれを見るにその提督が所謂ブラック提督であるとわかった。

俺は皆を集めて日記を見せ、改めて今後の俺の方針を語り、俺を信頼してくれと皆に言った。

皆はもう信頼していると言い俺が感謝したら家族だからと言われた。

どうやら俺はここのみんなと上手くやっていけてるようだ。

今後また鎮守府を再建し、緊急避難している艦娘を呼び戻すために働かねば…

将来の再建まではまだ遠いが、それでも着実に1歩を踏みしめている感覚がする。



提督「うむ。こんな感じかな?」


ーー翌日ーー


大淀「では今日からは鎮守府の壊れた建物の工事に着工したいと思います」


提督「大淀、現在の鎮守府の復興状況を教えてくれ」


大淀「はい、鎮守府の設備は大体直りましたが建物の修理はまだ完了していません。特に工廠は未だに屋根がありません」


提督「宿舎の方は大丈夫なのか?」


大淀「そちらも大丈夫と言い難いですが、今は艦娘の数自体が少ないので後回しでも大丈夫です」


提督「では今大淀が言ったように今日から鎮守府の工事に着手する。叢雲はいつも通り哨戒を頼む」


叢雲「分かったわ」


提督「では各々抜かりなく、解散!」


ーー工廠前ーー


提督「俺が初めて来た日から変わんねぇなぁ」


大淀「まぁ今まで他の場所に時間を割いていましたからね」


明石「やっと屋根のあるところで寝れる♪」


提督「お前今までここで寝てたのか…」


明石「そうですよ!知らなかったんですか?」


提督「いやぁてっきり本館のどこかの部屋で寝てるのかと…」


大淀「本館はあの時修理や清掃が済んでいなかったので明石の居場所が工廠しか無かったんですよ」


提督「それは悪いことをしていたな…執務室のベッドを貸してやればよかった」


明石「ほんとですか!? じゃあ今日から貸してもらおうかな~♪」


大淀「ッ!? そ、それはダメです!」


提督「どうして?」


大淀「そっそれは…か、艦娘と提督が二人きりで寝るのは他からの視線が厳しいというかなんというか…///」


提督「俺ソファで寝るから大丈夫だよ」


大淀「な、ならいいんです…」アセアセ


明石「なんで大淀そんなに必死なn


大淀「早速取り掛かりましょう!」


明石「ねぇー!! 無視しないでよー!」


提督「なんかあいつおかしいな?」


朝潮「不思議ですね」


大淀「じゃあここに屋根をつける道具と資材があるので頑張りましょう」


明石「まぁ私が全部終わらせるんだけどねぇ」


提督「なら俺たちは明石の為に足場を作ろう。 それ用の資材もあるみたいだし」


大淀「そうですね」


明石「私も手伝いますかぁ~」


ーー1時間後ーー


提督「工作艦がいるだけで工事がこんなにも早くなるのか…」


明石「でもまだ足場が作れただけですよ?」


提督「いや10m以上ある建物の足場を1時間で造るとかすごすぎだろ…」


朝潮「本当です!」


明石「えっへへ~ 褒めてくれてもいいんですよ?」キラキラ


提督「じゃああとは屋根作り頑張って」


明石「ひどい!?」


提督「大淀、俺たちは今後の再建計画を練ろう。 朝潮もおいで」


大淀「そうですね」


朝潮「了解です」


~~~~~~~~


提督「……というような感じでいいんじゃないかな?」


大淀「それはいいですが…」


朝潮「何で私が司令官の膝の上に座る必要があるのでしょうか…///」


大淀「そうですよ(便乗)」


提督「俺が自らスキンシップをとることで朝潮が早くこの鎮守府に馴染めるんだよ」


大淀「足しびれないんですか?」


提督「しびれて立てないです…」


朝潮「わわっ! それは失礼しました!」サッ


提督「いや朝潮は悪くないさ…俺が好きでやり始めたからな… 大淀、立たせてくれないか?」


大淀「しょうがないですねぇ…」グイッ


提督「ありがたい。 ってかもうこんな時間か、明石ー! そろそろ今日はやめにしよう!」


明石「はーーい!!」


叢雲「作戦完了よ。 あら、もう屋根の工事に取り掛かれてるのね」


提督「明石と俺たちで1時間で足場を作ったんだぞ」エッヘン


叢雲「どうせほとんど明石のおかげでしょ」


提督「ぐぬっ…」


明石「そうなんです! 明石のおかげなんです!」ブイッ


叢雲「……」(冷ややかな目線)


明石「あれれ~? 期待してたリアクションと違うぞ~?」


提督「明石…もうやめろ! お前はまだここで力尽き果てるべきではない!」


朝潮(ヤムチャしやがって…)


明石「」


ワハハハハ…



鎮守府日記


鎮守府生活6日目、今日はいよいよ今まで屋根なしだった工廠の修理に着工した。

明石と俺たちで協力した結果1時間で足場を作れた。

そういえば明石が屋根なしのところで寝ていたのを知らなかったので気の毒に思い俺のベッドを貸してやろうと言ったら大淀が急に慌てだしていた。

なんだったのだろうか?

工廠は広いので修理が終わるのにこれから1ヶ月はかかりそうだ。

工廠の修理が完了したらいよいよ避難した艦娘を呼び戻そうと思う。


ーー月日は流れて…


明石「提督! ついに完成しました!」


提督「ついに完成したか!どれ、見せてくれ!」ダッシュ


明石「朝潮ちゃんも来て!」


朝潮「は、はい!」


ーー工廠前ーー


明石「こちらです!」ジャジャーン


提督「おぉ…なんと立派な…」


明石「大淀にも知らせたのでそろそろ来ると思いますよ!」


提督「ここまで立派な工廠が出来たからいよいよ艦娘を呼び戻せるな!」


大淀「おぉ… 素晴らしいですね…」


提督「お、大淀も来たか! 早速他の大本営に打電だ!」


大淀「了解です!」


提督「俺は他の鎮守府に電話を掛けねば…」


明石「ついに皆が来るんですねぇ~!」


朝潮「ここまで立派になるとは…」


ーー執務室ーー


提督「ではまずはこの鎮守府からかけるか…」ギュルルル


明石「わくわく♪」


提督「あ、もしもし?私トラック泊地で提督をしておる者ですが、そちらに我が鎮守府の艦娘が避難していると思われるのですが…

はい、前の爆撃の時の…はい、この度ですね、鎮守府の機能をある程度復活させることが出来まして、はい、ですのでそちらに避難している艦娘を…」


朝潮「明石さん、その鎮守府には何人くらい避難してるんですか?」


明石「えーと…かなりの人数がいると思うけどなぁ…」


提督「そうですか…ではその3人ということで…はい、では失礼いたします…」ガチャン


明石「どうでしたか?」


提督「全員の異動は許可してくれなかったよ…とりあえず今回は3人だけって言われた」


明石「まぁあっちもあっちで一気に減らされたら戦力が減りますからね…」


提督「来る3人は加賀、金剛、青葉だ」


朝潮「それでも結構な戦力ですね…」


提督「まぁこっちの戦力は皆無だからな… 相手もわかってくれたんだろう」


明石「懐かしいなぁ~!」


大淀「提督、大本営からの返信です。 鎮守府ノ機能回復ヲ祝福ス、とのことです」


提督「よっしゃ!」


叢雲「作戦完了よ。 あら?明石とっても嬉しそうじゃない、何かあったの?」


明石「工廠が完成したんだよ! それに加賀さんと金剛さんと青葉が帰ってくるって!」


叢雲「本当!」


提督「そうだ! これからちょっとずつみんな帰ってくるからな!」


叢雲「あんたやるじゃない!」


提督「よし、今夜は豪華にしよう!」


ーー1時間後…


提督「とはいってもいつもの飯に牛缶がついただけだけどな」ムシャムシャ


叢雲「これでも充分よ、それに皆が帰ってくるだけでも嬉しいわ」


明石「本当に少しずつ再興してっているんだなぁって感じます!」


大淀(全くの部外者であった提督がこんな速さで鎮守府を再興しているなんて…)


提督「これで大本営からの支給も増えるといいな!」


叢雲「アンタがヘマしなければ増えるわよ」


提督「俺は完璧だから安心だな!」


シ~~ン…


提督「ちょっと泣いてくる」


叢雲「いってら」


明石「いってら」


朝潮「い、いってら…?」


提督「便乗すんなよォ!?」


アッハッハッハ…



鎮守府日記


今日待ちに待った工廠の工事完了の日が来た。

早速他の鎮守府の電話を掛けたところ加賀、金剛、青葉の3人が戻ることになった。

俺がこの鎮守府に着任してから1ヶ月ちょい…ようやくスタートラインに立てたようだ。

これからどんどん皆を呼び戻し、かつての鎮守府を再興させねば…

今度3人が来たときにまた書こうと思う。


ーー3人が戻る日…


提督「今日はいよいよ3人が戻る日となった! 早速皆で迎えに行こう!」


大淀「はい!」


明石「楽しみだな~♪」


朝潮「初めて会うので緊張しますっ!」


提督「俺も会ったことないけど大丈夫でしょ、でも叢雲とも一緒に迎えに行けなくで残念だ」


大淀「仕方ありませんよ。 これも重要な任務の一つです」


提督「まぁあいつなら大丈夫だろう。 おっ!見えた見えた!あれが3人が載ってる船だな?」


~~~~~~


船長「どうも、私がこの船の船長であります。 この鎮守府に異動するのは加賀、金剛、青葉の3人でよろしかったですか?」


提督「はい、確かにその3人で合っております」


船長「そうですか、ではこれにて。 再興頑張ってくださいね」


提督「どうもありがとうございます。 お三方、ようこそトラック泊地へ」


加賀「どうも。 あなたがここの提督なの?」


提督「いかにも。 この度この鎮守府の再興をすることになったんだ」


加賀「ふ~ん… それなりに期待できそうね」


提督「そりゃお厳しい」


青葉「あなたがここの司令官ですか! 何か一言!」


提督「え…再興させるぞ!」キリ


金剛「中々funnyな提督ネー!よろしくお願いシマース!」


提督「お、おう…」


金剛「それにしてもオウ!淀!懐かしいデスネー!」


大淀「大淀ですっ!」


加賀「提督、因みにその子は誰? 見かけない顔ですが」


提督「こいつは朝潮でこの鎮守府に緊急避難してきたんだ」


朝潮「ど、どうも…」ペコッ


加賀「緊急避難…」


提督「まぁこいつも俺たちの家族の一員だ。 仲良くしてやってくれ」


金剛「family?提督も中々クレイジーなこと言いますネー!」


明石「そういえば3人はこの提督の考えをまだ知らなかったね…」


提督「俺の考えは簡単に言うと艦娘と提督は皆家族って考えだ」


加賀「なかなかおかしなことを言うのね。今までそんな提督1人も見たことないわ」


提督「皆そう言うんだがなぁ… なぜこの考えが定着しないのかがわからない」


金剛「でも素晴らしい考えデース!」


提督「そう言ってもらえると嬉しいものだ」


青葉「これは早速の号外ですね!」


提督「まだこの鎮守府にいる艦娘は少ないぞ…」


青葉「あっそっかぁ(池沼)」


提督「とりあえず立ち話も何だし中で話そう。 皆も話に花を咲かせたいだろう?」


ーー数時間後、執務室ーー


……


提督「おぉ…それはすごいものだな」


加賀「一航戦として当たり前です」


提督「そろそろ叢雲が帰ってくるな」


叢雲「作戦完了、艦隊帰投yって3人とももう来てたの!?」


加賀「あら、叢雲。懐かしいですね」


青葉「叢雲ちゃん一言どーぞ!」


叢雲「青葉…アンタってやつは…でもいいわ、とても嬉しい」


金剛「ワーオ!叢雲がデレましたヨー!」


提督「こりゃ明日の天気は雪だな」


叢雲「アンタ… 私を怒らせたわねぇ…」ジャキン


提督「ヒエッ!許して…許して…」ダッシュ


叢雲「待ちなさい!!」


提督「ヒエ~~~」


金剛「アッハッハ!!提督面白いネ~!」


加賀(何となくこの鎮守府に来るのは不安でしたが…楽し気な提督で安心しました)


ワハハハハ…



鎮守府日記


今日はいよいよ加賀、金剛、青葉の3人が来た。

3人ともこの鎮守府を懐かしんでいるようでとても楽しそうにしていた。

明日からは3人にこの鎮守府を再案内せねば。

ところで今日は叢雲に殺されかけた。

失言には注意!提督さんとの約束だ!



ーー翌日ーー


提督「今日は3人に現在の鎮守府を案内したいと思う」


加賀「それは楽しみですね、聞くところによるとこの鎮守府はかなりのダメージを受けたようですが」


提督「とりあえず最低限は復帰させてるから安心してくれ」


金剛「まぁ復帰させてないと私たちもここにはいませんからネー」


提督「では案内する」


ーーーーーーーー


提督「ここが工廠だ、ここは明石が1人で直したと言っても過言でないくらいだ」


青葉「明石もやりますねぇ!」パシャパシャ


加賀「あら?」ピタッ


提督「ん、どした?」


加賀「弓道場が…」


提督「あ…そこか…」


加賀「皆との思い出の場所…」ギリッ


提督「止まない雨は無いさ」


加賀「……ごめんなさい、行きましょう」


提督(こんな感情に駆られない時代になればいいんだが…)


ーーーーーーーーー


提督「どうだった?」


加賀「予想以上の被害でしたがこれでもまだ復帰した方だととらえておきます」


金剛「いつか深海棲艦に謝らせるデス」


青葉「これは号外が止まらない予感」


提督「うむ。我々はこれから各地に避難している艦娘たちを呼び戻し、かつてのこの鎮守府の時代を取り戻さなければならない」


青葉「おお! 司令官の意気込みですね!」


提督「なるべく早めに達成できればいいんだがなぁ…」


ジリリリリリリリリ!!


提督「おっ何だ何だ?」


青葉「大本営からじゃないですかね?」


提督「はいもしもし? えぇ…えぇ、来週ですか? なるほど分かりました、編成を考えておきます、では」チン


加賀「編成? 今度出撃でもあるのですか?」


提督「いや、他の鎮守府の艦娘との合同演習だ」


金剛「ならワタシたちの力を見せつけてやるデース!」


提督「その前にまずお前らの練度がどれくらいなのかを知りたい、とりあえず訓練場へ…行きたいけどぶっ壊れてるからまだダメなんだ…」


青葉「万事休すかな?」


明石「呼ばれた気がした」


提督「ほんとにいいタイミングで来たな…お前に頼みたいことがあるんだ!」


明石「いいですよ! この明石何でm


提督「実は訓練場が未だに直ってないから直してほしいのと即席の訓練用の的を用意してほしいんだ」


明石「ちょっと人の話遮らないでくd


提督「やってくれるか?」


明石「…はい」ムスッ


提督「ありがとな!」ニコッ


青葉「因みに編成はどうするんです?」


提督「とりあえずお前ら3人は全員出てもらう予定」


青葉「まぁガッツリ戦力ですもんねぇ」


提督「ってかこの鎮守府に居るのはお前ら3人と大淀明石叢雲朝潮だから明石を覗いて全員出撃だわ」


金剛「やっぱりまだ少ないネー…」


提督「でもこの演習に勝てば大本営からの評価がよくなって届く物資の量も増えるはずだ」


加賀「一航戦の力を見せてやりましょう」


提督「まぁ本番は1週間後だからそれまで各自鍛錬していてくれ、と言っても明石が作ってくれないことにはどうにもならんけどな…」


青葉「多分勝てますよ、きっと」


提督「何故?」


青葉「ここまで被害を受けた鎮守府ですから相手も油断してるか手加減してくれますよ」


提督「それもそうだな、それに勝つという意志がないと始まらないしな」


金剛「鎮守府のトップになってやるデース!」


提督「よし、もし勝ったら祝杯を上げよう!」


加賀「もし、ではなく演習が終わったら、にしましょう。勝つのは前提です」


提督「頼もしい限りだ! よし、そろそろ叢雲が帰ってくるかな?」


叢雲「作戦完了よ、艦隊帰投したわ」


提督「おぉ叢雲、丁度良かった、話があるんだ。何だ、朝潮も行ってたのか?」


朝潮「最近海に出ていないので何か役に立てればと…」


提督「それはいいことだ、それで話ってのは来週に他の鎮守府との合同演習に参加することになってな、是非2人にも出てもらいたいんだ」


叢雲「演習? いい機会ね、この鎮守府がまだ終わっていないことを見せつけてやりましょう」


提督「その意気だ!では明日から訓練を開始する!」



鎮守府日記


今日は3人を連れて鎮守府を案内して回った。

3人ともこの鎮守府の変わり果てた姿に驚いていた。

そして回り終えて執務室に戻ったところ電話がかかってきて、翌週に合同演習をすることになった。

その演習に勝てば大本営からの評価もよくなるだろう。

明日からは特訓が始まる。明石がそれまでに直してくれればいいが…



ーー演習当日ーー


提督「今日はいよいよ演習の日だ! 各々、これまでの訓練の成果を存分に発揮してくれ!」


全員「はい!」


提督「では参ろう」


~~~~~~~~~


他提督「ほう…ここがトラック泊地か…」


提督「遠路はるばる御足労でございます」


他提督「先の爆撃で壊滅的になったと聞いたが… 意外にもかなり復活しているではないか」


提督「どれも私の艦娘の働きのおかげです」


他提督「では我が艦隊をお披露目しよう。さすがに完全復帰していない鎮守府に本気を出すのも引けるから手加減をしておいたぞ」


提督「ありがとうございます」


他提督「翔鶴、北上、阿武隈、島風、時雨、吹雪だ」


提督「こちらは加賀、金剛、青葉、大淀、叢雲、朝潮です」


他提督「そうか。では君の艦隊の明石くんに判定をしてもらおう」


明石「お任せください!」


~~~~~~


提督「いいか、相手は北上と阿武隈がいる。まずは航空戦を耐えてくれ。

服装を見る限り改二になっていてこちらよりも練度は圧倒的上だ。

それにあの2人は先制雷撃をしてくるからこれを避けられるかどうかもカギになってくる。

金剛はとにかく翔鶴を狙ってくれ、加賀も翔鶴、次いで巡洋艦だ。いいか?」


全員「はい!」


提督「では心してかかるように、終わったら祝杯だぞ?」


加賀「鎧袖一触です」


ーーーーーー


明石「では両陣営準備はいいですか? では開始!!」


提督「まずは航空戦を耐えろ!!」


加賀「鎧袖一触よ。心配ないわ」ブォン


翔鶴「航空隊の皆さん、準備はいい? 航空隊、出撃!」ブォン


提督(敵は紫電改二か… この分だとせいぜい航空拮抗だな)


北上「40門の酸素魚雷は避けられないでしょ!」ボシュッ


阿武隈「私の指示に従ってくださぁ~い!」ボシュッ


提督「魚雷を避けろ!!」


叢雲「きゃぁ!? やってくれるじゃないの…」


明石「叢雲大破! 撃沈判定です!」


叢雲「そんな… 覚えてなさいよ…」グッ


提督「叢雲が抜けるか… いや、まだ勝機はある!」


金剛「バァーニング…ラァーーブ!!」ドゴォーーン!!


翔鶴「ぐっ…飛行甲板は大丈夫!?」


明石「翔鶴中破!」


加賀「次は巡洋艦です」ブォン


阿武隈「いったぁーい!!」ボロッ


明石「阿武隈大破!撃沈判定です!」


加賀「やりました」ヨッシャ


提督(ここで翔鶴と阿武隈を落とせたのはデカい! だが次の雷撃戦で勝てるか…?)


島風「みんなの魚雷おっそーい!」ボシュッ


北上「阿武隈消えたのは痛いけど魚雷戦力ならこっちのが上だよー」ボシュッ


朝潮「痛ッ!」ボロッ


明石「朝潮、大破ー!」


提督(くっ、このままだと判定が…いや、でも夜戦にもつれ込めば…)ハラハラ


他提督「もう大丈夫だ!」


一同「えっ?」


提督「し、しかしながらまだ夜戦が…」


他提督「もういいんだ、提督君」


提督「し、しかし我らはまだやr」


他提督「君は十分戦ってくれた。このまま夜戦にもつれ込めばどちらが勝つか分からない、だが君はハンデを背負っている。

もしこのハンデが無ければ私は確実に負けているだろう。提督君、君の勝利だ」


提督「な! 良いのですか?」


他提督「ああ、十分君の力は見れた。君の勝ちだ」


提督「…ありがとうございます!ありがとうございます!」


他提督「ついては、私の部隊から赤城と比叡をやろうと思うのだがどうかね?」


提督「そんな貴重な戦力を頂いてもいいのですか!?」


他提督「言い方が悪くなるかもしれんが持て余していてね、君の部隊でなら十分な力を発揮してくれるだろう」


提督「ありがとうございます!!」


~~赤城と比叡が来る日~~


提督「お待ちしていました」


比叡「ここがあの鎮守府ですか? 所々爆撃の残骸が…」


赤城「ここふぁれいのひんふふですは」モグモグ


提督「え、えぇ?」


加賀「赤城さん!!」


金剛「比叡!!」


加賀「道中怪我はありませんでしたか?お久しぶりですね、最近めっきり会わなくなっていたので」スリスリ


金剛「お久しぶりネー!最近みんなと会えなかったから寂しかったネー!」ムニムニ


提督(またネタ要素の人間か?)


提督「な、何にせよ今日は祝杯だ!!」


ワハハハハハハハ…



鎮守府日記


今日は先日勝利した演習の報酬?でいただいた赤城と比叡が来た。

加賀も金剛も、2人が来るなりべったりで微笑ましい光景ではあったが、特に赤城からはまるで強さを感じられなかった。

きっと本番では強いのだろうが俺はネタ要因が増えたとしか思えなかった…







今日はここまで

大変お待たせしてしまいました

ドッキリssの方でも言いましたが、ssが吹っ飛ぶ可能性があるのでこのssを皆様が各自で保存していただけたら幸いです

もしこのssが吹っ飛んだら、私は保存している読者様に頼るしかないのでよろしくです

ss用のTwitterアカウント作りました

更新のお知らせはこの垢にて行いますのでフォローしていただけたら幸いです

@nanashiniki_ssです

(問題等が発生したら垢消しますのでご留意を)





後書き

未だに作品の展開がコロコロ変わったりして申し訳ない
稚拙な文章だってはっきりわかんだね
こんなssでもご愛読してくださる人がいる限り今後も書き続けたいと思います(不屈の意志)


このSSへの評価

31件評価されています


武蔵野沿線提督さんから
2019-08-02 01:26:51

SS好きの名無しさんから
2019-07-30 11:03:43

SS好きの名無しさんから
2019-06-06 09:58:41

SS好きの名無しさんから
2019-04-07 22:58:48

SS好きの名無しさんから
2019-03-30 17:33:58

SS好きの名無しさんから
2019-03-15 18:28:34

SS好きの名無しさんから
2018-09-17 22:19:35

SS好きの名無しさんから
2018-08-27 23:22:47

SS好きの名無しさんから
2018-05-28 01:28:40

2018-02-23 22:19:01

SS好きの名無しさんから
2017-12-19 03:40:54

かきのたねさんから
2017-11-03 22:30:45

SS好きの名無しさんから
2017-11-01 02:59:12

SS好きの名無しさんから
2017-10-29 23:37:07

艦これ 大好きさんから
2017-10-01 21:22:13

SS好きの名無しさんから
2017-09-14 23:10:34

Naトリウムさんから
2017-09-14 21:52:22

SS好きの名無しさんから
2017-09-08 13:13:54

SS好きの名無しさんから
2017-08-29 03:58:43

SS好きの名無しさんから
2017-10-15 01:27:47

SS好きの名無しさんから
2017-08-25 23:35:10

SS好きの名無しさんから
2017-08-20 20:57:18

SS好きの名無しさんから
2017-08-20 15:00:21

SS好きの名無しさんから
2017-08-15 12:02:24

とと提督さんから
2017-08-27 17:19:46

月々社畜野郎さんから
2017-08-10 23:40:39

SS好きの名無しさんから
2017-08-06 22:38:24

SS好きの名無しさんから
2017-07-31 17:55:59

Luna豆腐さんから
2017-07-25 21:42:54

SS好きの名無しさんから
2017-06-17 01:58:25

芝犬さんから
2017-05-14 19:23:10

このSSへの応援

37件応援されています


SS好きの名無しさんから
2023-01-06 19:46:11

SS好きの名無しさんから
2021-03-20 22:49:20

SS好きの名無しさんから
2020-03-06 11:02:19

SS好きの名無しさんから
2019-06-06 09:58:39

SS好きの名無しさんから
2019-04-07 22:58:58

SS好きの名無しさんから
2018-09-17 22:19:33

SS好きの名無しさんから
2018-08-27 23:22:48

SS好きの名無しさんから
2018-07-21 23:12:54

SS好きの名無しさんから
2018-07-20 02:32:27

SS好きの名無しさんから
2018-06-17 21:41:21

SS好きの名無しさんから
2018-05-27 20:35:35

SS好きの名無しさんから
2018-05-05 16:11:53

2018-02-23 22:19:02

SS好きの名無しさんから
2018-02-03 06:13:20

SS好きの名無しさんから
2018-01-22 01:34:38

SS好きの名無しさんから
2017-12-25 15:34:53

SS好きの名無しさんから
2017-12-19 03:40:25

SS好きの名無しさんから
2017-11-05 21:21:32

かきのたねさんから
2017-11-03 22:30:46

SS好きの名無しさんから
2017-10-29 23:37:12

SS好きの名無しさんから
2017-10-22 01:50:00

SS好きの名無しさんから
2017-10-15 01:27:32

SS好きの名無しさんから
2017-09-14 23:10:30

SS好きの名無しさんから
2017-09-08 13:13:55

SS好きの名無しさんから
2017-09-05 02:11:44

SS好きの名無しさんから
2017-08-25 23:35:17

SS好きの名無しさんから
2017-08-22 17:47:32

SS好きの名無しさんから
2017-08-15 12:02:25

とと提督さんから
2017-08-14 23:47:21

月々社畜野郎さんから
2017-08-10 23:40:42

SS好きの名無しさんから
2017-08-10 18:46:17

SS好きの名無しさんから
2017-08-06 22:38:17

SS好きの名無しさんから
2017-07-31 17:56:01

Luna豆腐さんから
2017-07-25 21:43:03

芝犬さんから
2017-05-14 19:23:07

Vector8971さんから
2017-05-13 12:02:15

SS好きの名無しさんから
2017-05-13 09:20:14

このSSへのコメント

17件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2017-06-14 09:33:35 ID: 9284VuHZ

他の鎮守府建て直し系のssより読みやすくて、いいゾ〜これ

2: SS好きの名無しさん 2017-07-31 17:56:55 ID: GeeUmupf

その作者……できるぞ!

3: 月々社畜野郎 2017-08-10 23:42:04 ID: ZYfWQlQb

名作の予感、これは期待

4: SS好きの名無しさん 2017-08-17 05:43:05 ID: nWuda3io

朝潮に幸福あれ。

5: SS好きの名無しさん 2017-08-20 08:00:36 ID: 43mK_KfF

所々淫夢ネタが…、いいぞもっとやれ。
続きあくしろよ(読者はせっかち

6: SS好きの名無しさん 2017-08-26 00:57:36 ID: NtSPaZ5L

のんびり更新まってるで~

7: SS好きの名無しさん 2017-09-08 13:14:33 ID: cgDpT9uG

ゆっくりでいいので未完はやめて~

8: 艦これ 大好き 2017-10-01 21:23:25 ID: wpsVoePS

淫夢ネタこそSS最高のネタ・・・!

のんびり更新待ってます!

9: SS好きの名無しさん 2017-11-05 21:22:32 ID: CIyiByUa

この作品すごい好きです!
更新待ってます!

10: SS好きの名無しさん 2017-11-15 20:40:40 ID: gfy0HhuT

ていとくがいいと思います!

11: SS好きの名無しさん 2017-11-15 20:41:13 ID: gfy0HhuT

鎮守府がんばってほしいです!

12: SS好きの名無しさん 2017-11-15 20:44:44 ID: gfy0HhuT

話の内容全くわかりませんが、こんな長文打つのおつかれSummer

13: SS好きの名無しさん 2019-01-07 08:03:10 ID: S:Nt97dL

本性表したね途中からやっぱりな(レ)語録入ってウレシイ...ウレシイ(ニチニチ)

14: SS好きの名無しさん 2019-07-09 00:19:37 ID: S:2TZJiP

ぬわああああん読むの疲れたもおおおおおおん あっでもなかなか面白かったゾ

15: SS好きの名無しさん 2019-08-05 12:54:00 ID: S:zr-XEt

期待してるナリ
更新早くナリ

16: SS好きの名無しさん 2021-06-15 03:10:16 ID: S:VhL4VT

更新あくしろよ

17: SS好きの名無しさん 2021-12-22 15:41:59 ID: S:3IgAEd

し、死んでる…(更新が)


このSSへのオススメ

4件オススメされています

1: 月々社畜野郎 2017-08-10 23:47:48 ID: ZYfWQlQb

期待しています!

2: SS好きの名無しさん 2017-08-26 00:57:49 ID: NtSPaZ5L

これはいい作品

3: SS好きの名無しさん 2017-10-25 00:16:38 ID: xeXhbSbA

楽しみにしてます!

4: SS好きの名無しさん 2017-11-19 08:08:41 ID: YySXnyEU

楽しみ


オススメ度を★で指定してください