第1巻 第27話 クチビル
琵琶湖沿岸公園
楽 「え!?じゃあ、偶然出て来た鶫の星獣が小野寺にも見えたって事?」
鶫 「ああ…私も驚いたが、小野寺様にはメガオンがハッキリと見えていた。
どうやら素養があるようだ。」
千棘 「ビックリだわぁ〜〜、小咲ちゃんは全然そんな感じの子じゃ無いと思ってたのに!」
小野寺 「うん………私も驚いたよ。
私なんかがそんなすごい力の素質があったなんて………」
鶫 「あ、ではお嬢。そろそろ宿に戻る時間ですし、宮本様達を呼んで来ます。」
小野寺 「あ、私も行くよ〜」
千棘 「お願いね、2人とも。」
スタスタ
そういうと鶫と小野寺はたんぽぽ旅館の方に歩いて行った
千棘 「………………………」
楽 「さーてとっ、今日はだいぶ疲れたし早く寝てーぜ。やっぱり星の光を使うとまだ大分眠くなる………」
フワァーーァ
千棘 「ねぇ楽」
楽 「あ?」
千棘 「ありがとう。」
楽 「え?何だよ急に?」
千棘 「私を助けてくれて」
楽 「そんなん当たり前だろ?お前はもう俺のホントの彼女なんだから………」
千棘 「うん。そーだよね、あんたは私が嫌いだった時ですら溺れたあたしを助けてくれた。
あんたはそういう奴だって………分かってた。」
楽 「あったよなぁ、そんな事も。」
ギュッ
楽 「え?」
千棘は楽を優しく抱きしめた
千棘 「あんたと再会したあの日に行った、「私をその力で守ってくれたら惚れ直しちゃう。」こんなに早く叶っちゃった……」
楽 「お…おう。まあ、今回は運が良かったしな。」
千棘 「これはその、感謝の気持ち」
楽 「え?」
スッ
チュッ
楽 「………………………!」
千棘 「ーーんんっ…」
千棘 「ーーっはぁあ…」
千棘は楽にキスをした。唇同士では初めての。
楽 「ーーーーっ、ちょお前、そんないきなり………」
千棘 「何、嫌だったの?」
楽 「そうじゃねーけど………お前はいいのかよ?こんなに早く?」
千棘 「ううん。これでも遅過ぎたくらい!」
スッ
千棘は自分の唇に手を当て、顔を赤らめた満面の笑顔で言った
千棘 「ありがとう楽、カッコよかった!」
第27話 完
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