不思議な猫とチート提督が着任しました。十話目深海空母
大根ポン酢「・・・あいつ等話する気あんのか?」
双眼鏡で沖を見ながらそう言う。
天龍「?どういうことだ?」
大根ポン酢「戦闘可能な艦を今すぐ波止場へ集めてくれ。」
天龍「え?」
大根ポン酢「今すぐ」
このままじゃ・・・
天龍「?分かった。」
鎮守府が壊滅する。双眼鏡で見えたのは大量の深海棲艦。ヲ級、ヌ級・・・何だあいつ等・・・見たことないはずなのに・・・何故か懐かしい気分になる。
大根ポン酢「まぁ良い。今は波止場へ急ごう。」
・・・
???『・・・』
???『提督・・・』
大根ポン酢「・・・」
???『・・・何て聞こえるわけないか。』
???『ごめんね。提督、私達が貴方と会いたいと思ったばかりに。貴方を苦しめてしまう・・・』
???『多聞丸、私達は『軍沈革命』の時、どうすれば良かったのかな・・・?』
~波止場~
大根ポン酢「皆一度しか言わないから良く聞いてくれ。」
一同「・・・」
大根ポン酢「深海提督の軍と思わしき者が来た。こちらに向かってきている。」
一同「・・・」
大根ポン酢「俺等には空母がほとんどいない。だが他の鎮守府は遠く、そこも襲撃を受けている可能性が高い。」
一同「!」
吹雪「何でそんなことわかるんですか?」
大根ポン酢「証拠として海軍全体の情報機関が麻痺してる。深海提督にお返しをしたいところだがあいにく奴は居ない。向かってきている空母だけでも撃退するぞ。」
一同「了解!」
大根ポン酢「1つだけ俺からの任務がある・・・絶対に犠牲は出すな。」
一同「了解!」
大根ポン酢「全員出撃!左右に別れ奇襲を仕掛けるぞ!」
一同「ウォォォォォォォ!」
そう叫ぶと二艦隊は左右に分散して言った。
(^・ω^)「・・・俺等はどうするんだ?」
大根ポン酢「正面から行くぞ。死ぬなよ?」
(^・ω^)「お前もな?」
大根ポン酢「これがどうにかなったら皆に間宮アイスでも奢るか。」
(;^・ω^)「そう言うのは死亡フラグって言うんだぞ?」
大根ポン酢「早々死なん。」
狙いは正面の不明艦二隻・・・だが・・・変だな。敵護衛艦の姿が見えない。念のため対潜ソナーを持たせたが・・・
大根ポン酢「おっとこちらに気づいたか。」
正面の二隻がこちらに気付きこちらに航空機を飛ばしてくる。
大根ポン酢「・・・深海の艦載機ではないな。どちらかと言えば艦娘達の艦載機に似ている・・・それにあの艦載機・・・何処かで見た気が・・・」
大根ポン酢『今日もお前ら二人がMVPか。』
蒼龍『ふふーん!凄いでしょ~!』
飛龍『ちょーっとご褒美くれても良いんじゃないかな?』チラチラ
大根ポン酢『ほれ。間宮のアイス券』
飛龍『・・・(´・ω・`)』
大根ポン酢『???アイス券じゃ駄目か・・・そうだな~・・・あ!これならどうだ?』つ零戦五十二型
飛龍『それって・・・』
大根ポン酢『青葉が機密書類の情報くすねてきた。管理がずさんすぎんだよ。んでくすねてきた設計図を元に改良、量産してみた。実戦で使うのはお前らがはじめてだ。大事にしてやれ。きっと零戦は答えてくれる』
飛龍『ありがとう!』
蒼龍『やったぁ!』
大根ポン酢「・・・思い出した・・・まさかあの二人・・・」
認めたくなかった。
彼女達が死んだなんて。
認めたくなかった。
今沈んだ彼女達が俺の前に深海棲艦として現れ敵対していることを。
認めたくなかった。
俺の手で彼女達を沈めなければならないという事を。
大根ポン酢「・・・昔の仲間を傷つけるためにこんな力手にいれた訳じゃねえのに・・・守るための力で守りたかった仲間を傷つけるなんて・・・飛んだ皮肉話だな。」
そう言い俺は刀を構える。何て言ったって俺は人類として深海棲艦となった彼女達を倒さねばならない。仮に俺がこの場で投げ出しても、他の誰かが沈めるだけだ。それだけは絶対に避けたい。深海棲艦となったとしても、上司として彼女の最後を看取らなければならない。
深海飛龍「・・・」ヒュン!
零戦五十二型「・・・」ブゥゥン!
大根ポン酢「流石に零戦は早いな。けど・・・俺はお前の弱点を知ってる。」
零戦五十二型「・・・」ブゥゥン!
迫り来る零戦に銃を向ける。そして
大根ポン酢「・・・落ちろ。」ズダァン!
放つ。零戦に当たり零戦が落ちる。
大根ポン酢「元々装甲が薄い航空機だ。それに対深海棲艦用の弾が当たればたまったものじゃないな。」
深海飛龍「・・・!」
大根ポン酢「・・・零戦五十二型の開発に協力したんだ。徹夜してな・・・まさか深海に使われるとわな。」
深海蒼龍「・・・」シャッ!
深海飛龍「・・・」シャッ!
ッ!?刀!?そう言えば・・・あいつ等が着任したばかりの頃・・・
大根ポン酢『空母ってのは、近づかれたら駄目だ。だからといって、航行速度の遅さゆえ逃げ切るのも難しい。そのための護衛艦だが・・・もし護衛艦が守りきれなかったときのために、演習とは別に一日何時間か近接戦闘の訓練を行う。』
飛龍『げげ!提督?厳しいのは勘弁だよ~?』
大根ポン酢『さてさて、どうだかな~?』
蒼龍『あはは~・・・怖いな~・・・』
大根ポン酢「・・・はぁ~・・・」
自分で撒いた種が自分に牙を向くとはな。
大根ポン酢「だが意地でも負けん。」シャッ!
深海飛龍『・・・』ブォン!
飛龍が俺めがけて刀を振り下ろす。
大根ポン酢「当たらん。」サッ!ブォン!
避けてカウンターで脇腹を切る。
深海飛龍『ーーーーーー!』
飛龍が声にもならない悲鳴をあげる。許してくれ。飛龍
深海蒼龍『ーーーーーー!』
蒼龍が怒り斬りかかる。
大根ポン酢「・・・っ」
刀を振り下ろす蒼龍に刀を突き刺す。
深海蒼龍「・・・』
蒼龍が力なく倒れる。
深海飛龍『・・・」ポロポロ
・・・飛龍・・・すまない。
大根ポン酢「ウォォォォォォォ!」
ズバッ!
深海飛龍『・・・」
・・・すまない・・・すまない・・・!
大根ポン酢「・・・」ポロポロ
(^;ω^)「・・・」
飛龍『・・・提督?』
蒼龍『ね~!提督~暇~』
昔の二人の事をふと思い出した。
・・・あの頃に・・・帰りたいな。
~帰還後~
天龍「あれから提督は塞ぎこんじまったな。」
龍田「あの人にとって、もう敵であるとわかってても辛かったのよ・・・」
吹雪「・・・」
妖精「ネーネー」グイグイ
吹雪「何ですか?」
妖精「コッチコッチ」タタタ
吹雪「あぁ。待ってください。」
妖精さんを追いかける。
妖精「・・・」
突如妖精さんが止まった。波止場だった。ちょうどあの二人が沈んだ所が見える場所・・・
吹雪「?何かがこっちに・・・」
~鎮守府~
吹雪「司令官!開けてください。」
大根ポン酢「・・・」
吹雪「司令官!」ガタガタ!
大根ポン酢「・・・」ガチャ
吹雪「司令官。」
大根ポン酢「・・・」
司令官・・・かなり泣いていたのでしょう。目が腫れていました。
大根ポン酢「・・・」
吹雪「・・・」
大根ポン酢「泣いてねえよ?」
吹雪「まだ何も言ってませんよ!?」ガーン
大根ポン酢「・・・何かあったのか?」
吹雪「それが・・・」
飛龍「・・・」ニコニコ
蒼龍「・・・」ニコニコ
大根ポン酢「・・・本当にお前らか?」
飛龍「勿論!」
蒼龍「さっきは痛かったよ~!このこの~」
蒼龍↓ 提督↓ ↓飛龍
※イメージ図( ´∀`)σ)゚Д゚;(∂(´∀`)
吹雪「・・・」
大根ポン酢「ちょ!吹雪!?見てないで助けてー!痛てててててててて!」
元気になったみたいで何よりです。
零式艦戦は42型だと(死に)を連想して良くないため32型から52型になったので42だと結局52辺りになると思います。
(∪´・ω・`∪)>>1番さんコメントありがとうございます。申し訳ありません。訂正しておきます。