2019-03-24 06:13:54 更新

2017年10月3日(火) PM:20:30


守山 黒百合旅館(もりやまくろゆりりょかん)


2階 201号室 楽・千棘の部屋


千棘 「ねえ楽、一緒にTV(テレビ)見よーよ、

関西でしかやってない番組のチャンネルもあるわよーー。」


楽 「ああ、そうだな………」


イライラ………


楽は不機嫌そうだった。


千棘 「………楽、やっぱりご飯の時、あの緑間(みどりま)って人に私がされた事、怒ってるの?」


楽 「当たり前だ!あいつ………俺の前でお前にあんな事………」


千棘 「まあまあ、あの人は私達が付き合ってるって知らなかったんだし、

向こうも私が踊りを褒めたお礼みたいなものだって、言ってたじゃない!」


楽 「でも………あいつのその後の言葉、

スッゲームカついた。

まるで俺が、お前に釣り合わない男みたいに………」


千棘 「アハハ………

まああんた、見た目は冴えないからねえ。」


楽 「お前まで!

まあ、そうなのかもしれないけど………」


楽 「……………」


楽 「……なあ、千棘。」


千棘 「ん?なーに、楽………」


スッ


クイッ


千棘 「ひゃっ!?」


楽は千棘の顎をつまんで、顔を自分の方に向かせた。


チュウッ


楽 「ん……はあぁぁ………」


千棘 「んんっ………!」


そのまま楽は、千棘にキスをした。

いつもしてるのよりも、長めに。


千棘 「ぷはぁっ!楽、いきなりどーしたの?

キスしたくなったなら、一言そう言ってくれればいいのに………」


楽 「お前の唇にキス出来るのは、俺だけだ。」


千棘 「え?」


楽 「ほっぺにチューや、てのひらにキスくらい、アメリカじゃあ幾らでもあるんだろ?

でも、お前の唇にキス出来るのは、彼氏の俺だけだ。」


千棘 「楽………」


楽 「さっきのメシの時の事でハッキリと分かった。

俺はお前が好きだし、自分の女だと思ってる。

だから………他の男にあんな事されるのが、スッゲー嫌だったんだ。

千棘、これからもずっと一緒だぞ!」


千棘 「楽………うん、うん!」


第1巻 第153話 完


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください