第1巻 第153話 オマエハ
2017年10月3日(火) PM:20:30
守山 黒百合旅館(もりやまくろゆりりょかん)
2階 201号室 楽・千棘の部屋
千棘 「ねえ楽、一緒にTV(テレビ)見よーよ、
関西でしかやってない番組のチャンネルもあるわよーー。」
楽 「ああ、そうだな………」
イライラ………
楽は不機嫌そうだった。
千棘 「………楽、やっぱりご飯の時、あの緑間(みどりま)って人に私がされた事、怒ってるの?」
楽 「当たり前だ!あいつ………俺の前でお前にあんな事………」
千棘 「まあまあ、あの人は私達が付き合ってるって知らなかったんだし、
向こうも私が踊りを褒めたお礼みたいなものだって、言ってたじゃない!」
楽 「でも………あいつのその後の言葉、
スッゲームカついた。
まるで俺が、お前に釣り合わない男みたいに………」
千棘 「アハハ………
まああんた、見た目は冴えないからねえ。」
楽 「お前まで!
まあ、そうなのかもしれないけど………」
楽 「……………」
楽 「……なあ、千棘。」
千棘 「ん?なーに、楽………」
スッ
クイッ
千棘 「ひゃっ!?」
楽は千棘の顎をつまんで、顔を自分の方に向かせた。
チュウッ
楽 「ん……はあぁぁ………」
千棘 「んんっ………!」
そのまま楽は、千棘にキスをした。
いつもしてるのよりも、長めに。
千棘 「ぷはぁっ!楽、いきなりどーしたの?
キスしたくなったなら、一言そう言ってくれればいいのに………」
楽 「お前の唇にキス出来るのは、俺だけだ。」
千棘 「え?」
楽 「ほっぺにチューや、てのひらにキスくらい、アメリカじゃあ幾らでもあるんだろ?
でも、お前の唇にキス出来るのは、彼氏の俺だけだ。」
千棘 「楽………」
楽 「さっきのメシの時の事でハッキリと分かった。
俺はお前が好きだし、自分の女だと思ってる。
だから………他の男にあんな事されるのが、スッゲー嫌だったんだ。
千棘、これからもずっと一緒だぞ!」
千棘 「楽………うん、うん!」
第1巻 第153話 完
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