ココロの壊れた艦娘と
前提督が自殺した!?提督と憲兵で心の壊れた艦娘をなんとかしながら復興しよう!
油断は死につながる…一体提督は生きていられるのか…
全ての艦娘を救うわけでも、救われるわけでもないです。ご了承
「あーあーあーあー」
「どうしたよいきなり」
「どうしたもこうしたもあるかい!元帥のガキが駄々こねて着任先移動だぞ!?」
「良いところな可能性もあるだろう?」
「ねぇよ!?元帥のガキが外観と情報だけで断ったんだぞ!?」
「落ち着け。生きて帰ってこれる可能性はそれに比例しない」
「どのみちだめじゃね…え」
「どうし…た」
その鎮守府は写真で見るよりも一層ひどい荒れ具合を見せていた…
…具体的には血の跡割れた窓壊れた門生気を感じない鎮守府自体etc…
「帰るわ」
「憲兵よ…よかったな。お前に先輩や上司はいないようだぞ」
「ふざけんなや」
「腹をくくれ…」
「…提督なのですか?」
「…えっと、はいそうです。ここに着任予定何ですが…何があったのか…聞かせてもらえますかね?」
「はい…えっと…前の提督が自殺しちゃってですね…しかも過激な提督LOVE勢が一定数いて…」
「だいたい察したわ」
「憲兵として…見て見ぬ振りってのは」
「憲兵さん…憲兵なら流れ弾よりも夜道での背後に気をつけた方がいいのです」
「何故ェ…!?」
「取り締まられる可能性を危険に思った人達が…」
「帰りたい」
「帰らさない」
「あ…自己紹介が遅れましたね…駆逐艦、電なのです!とりあえず電としては暁ちゃんと響ちゃん以外は信用して良いかわからないのです。お気をつけて!特にハイライトのない娘は絶対心が壊れてるのです!」テトテト
「…」
「…」
「せめて案内をして欲しいんだ」
「憲兵用の施設は門の横だが」
「泊まらせて♡」
「だーめ♡…と言いたいところだがそしたらお前すぐ死ぬな…」
「それな…」
「仕方ねぇ…盾は多い方がいいからな!復興させるまでは泊まらせてやんよ!」
「やったぜ!!」
中はひどい惨状であり、基本的に付けられているはずの電話やFAXなどの通信手段は文字通り粉々になっており、塵と化していた。
「帰るわ」
「敵前逃亡は射殺だぞ」
「提督にその権限はあるのか?」
「いや多分憲兵に」
「なら俺は問題ないな」
「いやなら俺も逃げるわ」
「敵前逃亡は射殺だってよ」
「ずりぃ!」
「…敵呼ばわりとは失礼ね」
「「!!??」」
本来なら憲兵の宿泊場所である二階から、返り血らしきものを自身の服に付けた艦娘が降りてきた
「やっべここ心霊スポットだったか。鎮守府じゃなかったわ。一旦帰らなきゃ」
「艦娘だろ。お前の部下やぞ」
「敵呼ばわりの次は幽霊扱い?ま、気にしないけど。私は曙よ。そっちの幽霊扱いしてきた方は提督?…なんというか…ご愁傷様?」
「見た目(返り血)に反してまともだぞこの子」
「部下をもっと信用してどうぞ」
「いや、信用しない方がいいと思うわよ?」
「…聞きたくないけど何故」
「過激派の闘争に巻き込まれたくなくてここに逃げたんだけどね…戦地を潜り抜けただけでこの返り血よ…」
「この子連れて帰ったらhappy endじゃない?」
「敵前逃亡は(ry)それに電ちゃん忘れてるぞ」
「電?あいつもやばいわよ。闘争に参加して死んだ姉の幻覚を見ているのよ…暁はね…もういないのに…」
「やべえよ…死人でてるやん…」
「提督責任ですので」
「は?」
「姉の響は生きていればまともな筈よ。あいつは暁の死がなければとっくに鎮守府抜け出してそうな奴だしね。雷はダメよ。出会ったら不審者として、元提督に仇なすものとして殺しに来るわ…」
「ホラゲーの世界か何か?」
「私はハンドガンなら渡されましたね…あとこの壁の裏に…」
憲兵がかべを探っている…と思ったら急に武器庫らしきものが現れた…
「あら…こんなものがあったのね…」
「初耳なんですけど?」
「この銃内乱鎮圧用なんだけどなぁ?まともそうだから曙にも渡しておいてもいいだろうな」
「…ありがとう」
「俺使い方わからんからナイフと手榴弾で」
「スモークグレネードとスタンガンと手榴弾、あと非常用にナイフとハンドガンは各自所持しておけ」
「提督より頼りになるのね」
「提督内乱鎮圧に特化してないから…曙は何故発狂してないんですかね?」
「…仲のいい七駆は提督の後を追った漣とそれを聞いて発狂した潮、響と同じように漣の死によって鎮守府に縛り付けられた朧…まあ、縛り付けられたってことにおいては私も同類なんだけどね…こんな惨状だからか逆に冷静になってね…」
「きついなぁ」
「救済ができるかって言われるとできないからなぁ…鎮圧しかできねぇし」
「ええ、だから鎮守府を破壊してリセットすることでまともな皆は死の束縛から逃れられるんじゃないかってね」
「…」
「…」
「…やるしかねえな」
「提督としては先に説得からはいりたいところだがなぁ…」
「無理ね」
「無理だろ」
「無理だな」
「心のケアって観点では…まずどうしようもない艦娘がな…」
「永久発狂は精神分析では治らないってことか」
「助けられる艦娘を助けながら」
「「「行きますか!」」」
ーーー食堂ーーー
「…ここは誰がいるんだい?」
「やばい奴が一人いるのと…いや、まだいるかはわからないわ。…発狂した間宮さんなのだけどね…」
「やばいな」
「包丁投げてきそう」
「そういうのじゃなくてね、延々と自分の身体で料理を作っては提督の自殺した部屋に運ぶのを繰り返してるのよ…だから基本的に誰も近づかないのよ…」
「止めなきゃやべえやんけ!」
「突入!」バタン
食堂の中は埃を被ったテーブルと椅子が置いてあるだけであった。…しかし鼻をつく臭いが異常を知らせる。ここに来て幾度となく嗅いだ血の匂いが奥の厨房らしきところから流れてくる。…そしてそれと同時に何かが腐った臭いが鼻をついた。
「間宮さん!?」
「大丈夫…か?」
「ダメっぽいですね」
右腕、右足、左肘の先が欠けており、腹から内臓が見えているが、それは紛れもなく間宮であった。
「……どちら…さま」
「生きてます?」
「実質死んでますが…」
「お願い…があるんです….が」
「正気か?」
「そこ…の料理を…提督…に」
「嘘だろ…」
「…提督が死んでからはずっとそうよ」
「…生き絶えてやがる…遺言がこんな…」
「せめてもの…って事で俺はこの料理を届けてくるが…前提督が自殺した場所ってどこだ?」
「案内はしないわ。執務室よ。そこの四階…やばい奴らの巣窟よ」
「…死ぬなこれ」
ーーー執務室前ーーー
「…ここまで誰も会わないってどういう事」
「執務室内にいるか…いまもう深夜だしもしかしたら艦娘寮に」
「…そうならいいが…失礼しま…す」
「…あら、貴方は…新しい提督?」
「おぅぇっ!?…あっはいそうです」
「意味のわからない声出てんぞ」
「…だとすると、隣の銃を持ってる人は何かしら?…もし鎮守府の解体に来たのなら、こっちも黙ってはいらないのだけれど…」
「え…?いやいやいや、艦娘がいるのに鎮守府ごと解体するのは問題しかないと思うんですけど?」
「そうだな、憲兵としてもそうなったら海軍に問題があると判断し、報告せざるを得ない」
「あら、憲兵さんだったのね、ごめんなさい。…とりあえずその…どうせ間宮さんにでも頼まれたんでしょうけど、料理…?をそこら辺においてくれる?」
「…ああ、そうさせてもらうよ…。ここには他にも多くの艦娘な来ていると聞いたんだが?」
「この時間帯は、元々提督も寝ていた時間帯だから…。提督の起床時間だった8時くらいになると…まあ、近づかない方が良いわね。新しく来たていうかだなんて聞いたら発狂してしまうと思うわ」
「そうか…ありがとう」
「…そうだ、名前を聞いていなかったな。俺は提督と違って、艦娘の名前と姿を教えてもらってないんだ」
「ああ、そっか。この子は…」
「荒潮よ。鎮守府の再興、歓迎するわ。安全に眠りたいのなら、明石でも探せば良いと思うわよ。シェルターとかなんとか言ってた気がするから」
「ありがとう。荒潮」
「協力感謝します!」
ーーー憲兵の宿泊施設ーーー
「と、言うことです」
「荒潮がまともだったのは結構意外ね…」
「明石って子はどこにいるかわかるか?」
「大抵の場合工廠だが…」
「元工廠はでっかい騒動の時にたしか吹っ飛んだわ」
「駄目やん」
「でも確かドックの復元に関して何かやろうとしてたのは見かけたわ」
「じゃあ跡地に向かうって事で良いのかな?」
「OKだ」
「賛成ね」
ーーー工廠及びドック跡ーーー
「本当にここか?」
「ここ…だったはずよ。何もないけど」
「提督よ、どう思う?」
「明らかに何かあるな」
「だよな」
「…いや何もないけど?」
「曙、ドックは騒動で吹っ飛んだんだろ?」
「ええ、確か…過去一番悲惨だった騒動よ」
「なら尚更、瓦礫が残ってないわけないんだ。最後に明石を見たときドックに関して何かやってたんだろう?」
「そうね。…あっ、その時はまだ瓦礫が残ってたわ」
「ドック復元をしようとしていて、ここを更地にして…何をしようとしてこうなったんだ?」
「それはおそらく…ドックを再現するのは割と難しいから施設ごと移動したんだろう。そして施設設備の移動距離は短いほど楽、破壊されないように見つからない位置にしたい。そして現在、実際に見つかっていない。おそらく普通に鎮守府内を回っても見つからないだろう。」
「なんか推理し始めたんだけど大丈夫?この提督」
「一応成績かなんか高いんじゃないかなこいつ。元帥のガキと行き先取り替えられるくらいには」
「ついてないのね。ステータス運に振り分け忘れたんじゃないの?」
「余計なお世話だ。それに割と運はいい方だと思うぜ。見つかったよ。ほら、そこ」
「あっ!」
「なるほど、地下か」
「うまくカモフラージュされてやがるしこんなところにわざわざ来るやつもいない。そりゃあ見つからないわけですわ」
「さては調子に乗ってるな?明石が中立とも友好的とも友好的とも決まったわけじゃないから気を抜くなよ」
「いや明石は友好的だと思うわよ?」
「ほう?」
「あいつドックいじってる時に『早く次の提督来ないかなぁ。それか制圧部隊。』ってぼやいてたから」
「なら安心か?」
「わからんな。取り敢えず、入ってみないことには」
「警戒しなさいよ。特にアンタ、運ないでしょ」
「いい方だと思うって言いませんでした?話聞いてます?」
「突入するか」
「そうね」
「話聞いてます???」
ーーーーーー
「…ここが入り口か?」
「提督、このクッソ狭い通路。そして提督が前を塞いでいる状況下で何が見えると?」
「大体アンタが見つけた地下への隠し通路が入り口じゃ…」
「まぁ見てくれ、通路がここで広くなってるし明らかに近未来的な壁がある。…どうみたって怪しいだろ」
「うぉっ!なんだこの壁!」
「…本当ね。なんだったかしら、工廠が健在だった頃にみたことがあるのだけれど」
「…荒潮の言う通り明石がシェルターを作っていてそれがこれなら、正攻法じゃないと入れないだろうな」
「強行突破は聞かないと言うことか」
「まぁ、私の方から開けるので問題ないんですけどね!」
「「「!!」」」
突然シェルターと思わしき場所の壁が左右に開く
中でレバーを操作している一人の艦娘が目に入った
「明石、もしかしてずっとこの中にいたの!?」
「ふふふふふ…聞いて驚くといいですよ曙ちゃん。なんとこの中に、衣食住の基本全てが入っているのでほぼ永住可能なんですよ…!」
「ほう、それは興味深いな?」
「お?憲兵の方ですね?」
「む…既に知っているのか?」
「ええ、ええ!そりゃ勿論。色んな通信傍受してますから!」
「下手したら営倉行きになりそうなもんだがどうなんだ?そこは」
「いや普通にアウト」
「…明石、解決したら一緒に自首しましょうね。大丈夫よ、ついていってあげるわ」
「安心してください、このシェルターをネズミすら残さず爆破してやる爆弾を中枢に仕掛けてるので!」
「ツーアウト。あとワンアウトでチェンジだが」
「…まぁ非常時、という理由は見逃す理由にはならないが今はとにかく協力しなきゃいけない時だ」
「そうだな。明石、協力を頼めるか?」
「それはいいんですけど…その、あなたはどちら様でしょうか?」
「…」
「「「…えっ!?」」」
「いや、もっと丸々とした偉そうな人とそこの憲兵の方が着任予定との情報が入っていたのですが…」
「…あぁ、そしてそいつは本当にお偉いさんだった。そしてここの惨状を目にした、つまり…?」
「あっ…ご愁傷様です」
ーーーーーー
「…というわけで、まずシェルターに何が備わってるのか教えてもらってもいいか?」
「了解!ちょっと待っててくださいねまずそこのドア閉めちゃうんで」
明石がレバーを上げ直すと後方のドアが音を立てて閉まった。
「おっ曙ちゃんこのドアに興味ある?カッコいいでしょ?」
唐突に話を振られた曙はビクッとした後、
「そ、そんなわけないでしょ。そんな子供っぽい…」
と言ったが、その目は泳いでいる。
「ふっふっふ。内側からしかドアは開けられず、さらにこの後紹介する中枢部分からさらにもう一段階ロックがかけられるつよつよセキュリティだったりするのだよ!」
「へぇーよく作ったもんだなぁ」
「いや憲兵お前内側からしかドアが開かないのは普通に欠陥だろ」
「ヴ"ッ"ッ"」
図星の音がした。
「いやいや、何を…欠陥のせいでここから離れられなくなったとか当初の予定ではそっちに行ってさっさと迎え入れる予定だったとかそんなことはああありませんし???」
「…」
「ま、まあ。これも味ってことだな!」
「お、ロマンのわかる憲兵さんですね!」
「ええ…?」
「いいから!ほら内部紹介しますからさあさあ!」
ーーーーーー
見切り発車の弊害を含みます(手遅れ)
復興…復興…?
鎮圧及び心のケア(手遅れは処理)→復興
この流れでこのお題はいいんですかね?
コメント見ようとしたら応援誤爆で自演した。
このss辛スギィ!
もうね、前提督を蘇らせて
鎮守府の復興やれってぐらい
辛いで(自分でも何言っているかわかんない)
追伸
後追い自殺した漣と闘争に巻き込まれて死んだ暁…
暁型はもうだめって、はっきりわかんだね
後、ボノたんがまともなのはうれしい(錯覚)
面白いよ ゆっくりでもいいから続き読みたい
どうなるのか...見ものですね!
ぼのたんはいいゾ