2020-03-07 14:54:01 更新

概要

オリジナルストーリー、オリジナル能力、オリジナル鎮守府、ゲームキャラ登場などを含んだSSとなります。それでも良い方はどうぞゆっくりとお楽しみに下さい。誹謗中傷などのコメントはお控え下さい。そして、アルティさんに許可を頂いてopやed、戦闘BGMを使用する事にしました。


OP 仮面ライダーウィザード
「LIFE is SHOWTIME」


ED 怪談レストラン 「LOST Boy」


前書き

この物語は二人の青年が艦これの世界に転生し、ブラック鎮守府に囚われた艦娘達を救う物語。その二人の青年は転生でとある力を手に入れる…




−住宅街−




?「はぁ…今日のバイト疲れたな」



?「そうだね…僕も今日はクタクタだよ。特に今日は結構なお客さんが来て大変だったからね」



?「シロルは働き過ぎなんだよ…ほぼシフト入れてただろ」



シロル「それは黎斗も同じだよ…僕と同じ時間に入れてたよね」



黎斗「いやまぁ…シロルが休まないで俺だけ休むのはあれだろ」



シロル「別に僕は気にしてないよ?」



黎斗「まぁいいだろ…明日は休みだからゆっくり過ごせるぞ」



シロル「そうだね、それじゃあ帰ろうか」



黎斗「あぁ」



タッタッタッ



住宅街にてバイト先から帰る二人の青年。しかし、後に彼らは運命が変わってしまう事を知らなかった。




シロル「そういえばこの辺りで交通事故が多発してるみたいだよ」



黎斗「あぁ…最近ニュースでやってたな」



シロル「もし車なんかに轢かれたら…」



黎斗「やめろ…本当にそうなったらどうすんだよ」



シロル「大丈夫だよ。こんなタイミングよく来たりなんてしないよ」



黎斗「フラグ建てんな……ん?」



猫「ニャーン」



シロル「どうしたの?」



黎斗「あっいや、あの道路の真ん中に猫が居るんだよ」



シロル「本当だ…何であんな所に居るのかな?」



黎斗「あの猫…怪我でもしてるのk「ブゥゥン!」



トラックが猛スピードで猫の居る道路まで急接近して来た。そして猫が轢かれてしまう寸前…



黎斗「シロル…後は頼んだ」ダッ!



シロル「黎斗!?」



キィィィィィィ!!ドカァァァァァァン!!!



青年…黎斗は道路に居た猫を庇う様に突き飛ばし、みがわりとしてトラックに轢かれてしまった。



シロル「黎斗!!」ダッ!



トラック運転手「やべっ!」逃走



シロル「黎斗!黎斗!しっかりしてよ!」ユサユサ



黎斗「」



シロル「ねぇ…!嘘だよね…!返事してよ!!」ユサユサ



黎斗「」



シロル「僕が…もし車なんかに轢かれたら…なんて言わなければ…!」



黎斗「」



シロル「黎斗…!ごめんよ…!」



黎斗「」



シロル「うぅ…あぁ…うわ……」




シロル「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」



バタリ



黎斗が轢かれた事により、シロルは意識が保てなくなり、その場で意識を失ってしまった…




− ? −




黎斗(何も見えない…何も聞こえない…一体どうなったんだ?あの猫は無事なのか?俺は死んだのか?だが悪い気分じゃない…あの猫を庇う事が出来たんだからな…シロルには悪いが…先に逝ってるぜ…)



?「〜〜〜」ユサユサ



黎斗(ん…誰だよ体を揺らしてるのは…いや待てよ…誰かに揺らされてるという事は…俺は死んでないのか…?)



?「いや、申し訳ないけど君はもう死んでる」



黎斗「そうか…やっぱり死んだのか…」



…………………



黎斗「あれ?目が見える…声が聞こえる…!」



?「よし、再生完了っと」



黎斗「って…誰だアンタは!?」



?「誰だアンタは!?と聞かれたら!答えてあげよう世の情け!」



?「神様です」



黎斗「神様?」



神様「そうです神様でございます」



黎斗「はぁ…それで、神様が俺に何の用ですか?」



神様「実は…君が助けた猫の事なんだけど…」



黎斗「そうだ…俺は猫を庇って…猫は無事なんですか!?」ユサユサ



神様「あわわ!揺らさないで!揺らさないで!」



黎斗「それよりも!猫は!?」ユサユサ



神様「大丈夫だから!猫は無事だから!お願いだから揺らさないで!」



黎斗「良かったぁ…無事なんだな」



神様「…言いづらいな」ボソッ



黎斗「それで…俺が助けた猫の事とは?」



神様「っ!」ギクッ



黎斗「?」



神様「本来…あの猫はトラックに轢かれて死ぬ筈だった…けど君が猫を庇った事で運命が変わってしまったんだ」



黎斗「それはつまり…俺と猫の運命が逆になったと」



神様「うん…そうなんだ…本当にごめん…」



黎斗「別にいいですよ」



神様「え?」



黎斗「俺は後悔なんてしてません。小さな命を助けて死んだんです。それに俺が勝手に行動した事なので、謝るのは俺の方ですよ」



神様(世界が変わっても君は黎斗。ならば答えは一つ!)


黎斗「さて、俺はどうなりますか?死んだ場合は閻魔様の所にでも連れて行ってくれるんですよね?」



神様「いや、連れてかないよ?」



黎斗「え?」



神様「君にはやるべき事があるから」



黎斗「やるべき事?」



神様「君には艦これの世界を救って欲しいんだ」



黎斗「艦これ?」



神様「直球過ぎたね…その世界は艦娘と呼ばれる少女…人間の姿と心を持つ艦達と深海棲艦と呼ばれる海の化け物達が戦う世界。その世界を君が救って欲しいんだ」



黎斗「はぁ…」



神様「どうかな?引き受けて欲しいんだけど」



黎斗「申し訳ないですが…それは無理です」



神様「…それはどうして?」



黎斗「世界を救うなんて俺には荷が重過ぎますよ。第一いきなり言われても困ります」



神様「まぁ確かにそうだよね…」



黎斗「はい」



神様「でも、そう言ってる場合でもないんだよね」



黎斗「どういう事ですか?」



神様「今その世界は別の存在によって滅びつつあるんだ」



黎斗「別の存在?海の化け物ではないんですか?」



神様「違う…別世界から迷い込んで来る存在だよ」



黎斗「別世界?」



神様「世界には様々な世界が無数に存在する。時間や空間によって何かが迷い込む事はないんだけど…時空が歪み始めてるんだよ」



黎斗「時空が歪み始めてる?」



神様「詳しい事は言えないんだけど…そのせいで、艦これの世界は滅びの道を辿っているんだ」



黎斗「………」



神様「君なら救えるかもしれないんだ。命を大事に想う君ならね」



黎斗「…分かりました…引き受けましょう」



神様「決まりだね。それじゃあお待ちかねの…」




神様「能力プレゼントしますガチャー!!」



ドンドン! パフパフ!



黎斗「何ですかこれは…ガチャガチャ?」



神様「ただのガチャガチャじゃないよ。この中には様々な能力が宿ったカプセルが入ってるんだ。カプセルの色によっては強い能力が手に入るよ」



黎斗「なるほど…運次第で強くなれると」



神様「じゃあ早速回してみて」



黎斗「分かりました」



ガチャ ガチャ ガチャ コロン



黎斗「ん?…XXのマークがついた赤色と青色の玉?」



神様「うん知ってた」



黎斗「で、これはどうすればいいんですか?」



神様「じゃあそれを開けてみて」



黎斗「分かりました」カポッ



ブワアァァァァァァァァァァァァァ!!!!



黎斗「っ!?」



カプセルを開けたその時、黎斗は火、水、雷、氷、龍の霧に包まれ、その直後に小さな爆発を引き起こした。



黎斗「っ!何だこれ…体が光ってる…!」



神様「やっぱり、君がその能力を手にする事は知ってたよ」



黎斗「一体なんですか?この能力は」



神様「その能力は『モンスターハンター』の能力だね」



黎斗「モンスターハンター!?どういう能力なんですか!?」



神様「簡単に言うとモンハンのアイテムや武器を取り出したり、モンハンに関する物全てを自由自在に扱う事が出来る」



黎斗「えぇぇ!」



神様「まずは適当にやってみたら?」



黎斗「えぇ…適当にって言われても…」



神様「じゃあまずは…取り出したい武器を思い浮かべてみて」




黎斗「わ、分かりました!よし…」



………………………



 装備 『ペルダーバレット』



黎斗「おぉ!すげぇ!」



神様「ペルダーバレット…X初期装備のライトボウガンだね。試しに用意した的があるから、あの的に狙いを定めて撃ってみて」



黎斗「よし…はあっ!」



バン! バン!



神様「ど真ん中に命中…流石だね」



黎斗「じゃあ次は……これだ!」



 装備 『ディアブルジート』



神様「ディアブルジート…次はディアブロスのガンランスだね。はい、新たな的を用意したよ」



黎斗「よっしゃ!」



ズザッ!ジャキン!ジャキン!ドカァーン!


突き上げ→前方突きⅠ→前方突きⅡ→砲撃



神様「お見事!」



黎斗「あれ?そういえば体が軽いような…」



神様「モンハンの能力だからね。ハンターと同じ身体能力になったみたいだね」



黎斗「すげぇ…もう最強じゃないですか!」



神様「それだけじゃないよ?」



黎斗「え?」



神様「その能力は特別でね、モンハンに関する物全てを自由自在に扱うという事は、モンスターの能力を使ったりモンスターを呼び出す事も出来るよ」



黎斗「もうチートじゃないですかやだー」ニガワライ



神様「さてと…そろそろ君には艦これの世界に行って貰うよ。そこに関する情報とかはそっちに着けば自然に頭に入ってると思うから」



黎斗「はい、分かりました」



神様「じゃあ…頼んだよ…」



黎斗「お任s「じゃあ早速!艦これの世界へ!」



神様「イッテェェェェェェェェェGO!!」ポチッ



黎斗「あっ」床パカッ




黎斗「ああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」落下




アアアアアアアアアアアー!




神様「これで一つ目の仕事は終了…次の仕事に移らないとね。救世主は『二人』必要だよね…」




一方、現実世界では……




シロル「…ぐすっ…ひっぐ…」ポロポロ



現実世界では、黎斗が亡くなりお葬式が上げられてからシロルは自宅に引きこもり、黎斗と二人で写っている写真を抱き締めながら、ただ泣き続けていた。



シロル「…ぐすっ……黎斗ぉ…」ギュウ



コンコン



シロルの母「シロちゃん…ちょっといいかしら?」



シロル「うぅ…えぐっ…」ギュウ



シロルの母「シロちゃんのお友達が来てるわよ…」



シロル「………」ギュウ





友人1「シロルちゃん…大丈夫…じゃないよね…」



友人2「私達…シロルが学校に来なくなってから心配になって…こうしてお見舞いに来たの…」



友人3「黎斗が死んで悲しいのは俺達も同じだ。けどな、こうしてシロルが一人で抱え込んでる事が…辛いんだよ…」



シロル「………」



友人1「シロルちゃん…気が向いたらでいいから…私達を頼って?」



友人2「私達はいつでも…待ってるからね…」



友人3「何かあったら力になる…黎斗も…今のシロルを見たら悲しむ…だから…俺達にも抱え込んでる物を分けてくれよな…俺達はいつでも…シロルの味方だからな」



タッタッタッ




シロル「うぅ…あぁ…」ポロポロ






モシモシ キコエルカナ?



シロル「っ!?」キョロキョロ



ドウヤラキコエテルミタイダネ



シロル「だ…誰…何処にいるの…!?」キョロキョロ



ボクハココニハイナイヨ キミノアタマノナカニハナシカケテル



シロル「僕に…何の用…?」



トリアエズ カガミノマエニタッテテ



シロル「鏡の前…?」



ソウソウ



突如現れた謎の声に戸惑いながらも、シロルは部屋に置いてある鏡の前に立った。すると…



シロル「何これ…!?」



部屋に置いてあった鏡が急に光り始め、何が起きているのかシロルには分からず…そして…



シロル「ひゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!」



鏡の中に吸い込まれた…




−?−




?「おーい、大丈夫かい?」ユサユサ



シロル「ん…あれ…ここは…」



?「おっ、無事みたいだね」



シロル「ひゃっ!?誰!?」



?「おっとごめんね。驚かせて」



シロル「えっ…あの…僕は…」



?「自己紹介がまだだったね。僕は神様です」



シロル「かっ…神様…!?」



神様「そうです神様でございます」



シロル「えっと…ここはどこですか…?」



神様「一言で言うと…あの世」



シロル「あの世…!?えっと…!僕は死んじゃったんですか…!?」



神様「正確には死んでない。君の魂だけこっちに連れてきたんだ」



シロル「そう…ですか…」



神様「あっ、いきなりでごめんね。君を呼んだのは頼みたい事があって呼んだんだけど」



シロル「頼みたい事…ですか?」



神様「実は…」



カクカクシカジカドンドコドーン



神様「という訳なんだ」



シロル「えっと…つまり艦娘?と深海棲艦?が戦う世界を救って欲しいという事ですか?」



神様「大体そんな感じ」



シロル「…どうして僕なんですか?」



神様「君なら救えるかもしれないんだ。特に、『彼』と一緒ならね」



シロル「彼?」



神様「君がその世界に行けば会えるよ」



シロル「………僕は」




引き受ければ元の世界には帰れなくなり、家族や友人にも会う事は出来なくなる。だが、引き受けなければその世界は滅んでしまうという事、目の前で黎斗を失ったシロルにとってはその状況と似た様に感じていた。



シロル「分かりました。神様のお願いなのでお引き受けします」



神様「決まりだね。それじゃあお待ちかねの…」




神様「能力プレゼントしますガチャー!!」



ドンドン! パフパフ!



シロル「え……これは…ガチャガチャですか?」



神様「ただのガチャガチャじゃないよ。この中には様々な能力が宿ったカプセルが入ってるんだ。カプセルの色によっては強い能力が手に入るよ」



シロル「運次第で決まるという事ですか…僕そんなに引き運良くないよ…」



神様「君なら大丈夫だよ!まずはチャレンジ!」



シロル「あっはい!それじゃあ回します!」





一方黎斗は…




黎斗「ああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」落下中



現在黎斗は神様との会話後、あの世の床が開き、艦これの世界に絶賛落下中なのだ。



黎斗「我が魂はモンハンと共にありぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」落下中



ヒュゥゥゥゥー!バッシャァァァァーン!!



黎斗「うわっ何で海にガボボボボ!」バシャバシャ



黎斗「とっ…とりあえず何処か陸を探さないと…っ!?」バシャバシャ



ドオォーン! ドオォーン!



突如、砲撃の様な音が聞こえ、砲弾らしき物が黎斗に向かって飛んできた。



黎斗「あっぶね!誰だ!?」



黎斗の瞬発力で海でもなんとか砲弾らしき物を回避した後、その方向を向くと、魚の様な黒い物体、盾の様な物を持った女性、頭に大きな帽子のようなものを被り手に杖を持ちマントを羽織っている女性が黎斗に殺意を向けていた。



黎斗「神様が言っていた海の化け物…深海棲艦…だったか。おいちょっと待て…何であの中に人がいるんだ!?まさかあの人も深海棲艦なのか!?人型もいるとか聞いてないぞ!」



頭の中にあいつらの名前が…駆逐イ級 駆逐ロ級 駆逐ハ級 軽巡ヘ級 戦艦ル級 空母ヲ級 数は…恐らく50体くらいか。てかこんなにいるのかよ!どうすりゃいいんだよ!



イ級「」砲撃



ロ級「」砲撃



ハ級「」砲撃



黎斗「仕方ない!後悔するなよ!」



 装備 『ロックイーター』LV1拡散弾



バン! ドカァーン!!



イ級「」撃沈



ロ級「」撃沈



ハ級「」撃沈



黎斗「適当にバサルモスのヘビィボウガンを取り出してみたが意外に効くんだな。深海棲艦って強そうなイメージしてたから攻撃が全く通らないかと思ってた」



ヘ級「っ!?」



ル級「っ!?」



ヲ級「っ!?」



黎斗「喋ってる暇は無さそうだな…行くぞ!」




…………………………………





黎斗「よし…これで全部か」



先程の戦闘で50体はいた深海棲艦は黎斗によってあっという間に倒された。



黎斗「とりあえず陸を探さないとな。泳いで探すのには時間が掛かりそうだな。だがそうしなければ無理か。神様に場所を指定して貰えば良かった。こうなる事なら空を飛ぶ能力が欲しかった…」



その時、黎斗の頭の中で電撃が走る。



黎斗「そういえば俺の能力って他にモンスターの能力を使う事も出来るんだったか?」



黎斗の『モンスターハンター』の能力はモンハンに関する物全てを自由自在に扱う事が出来る。そしてモンスターの能力の使用やモンスターを呼び出す事も出来るという事を思い出した。



黎斗「例えば…リオレウスの翼が生えて飛んでみたり…」



バサッ!



黎斗がそう言うと背中から翼が生え、それはリオレウスの翼そのものだった。



黎斗「マジか…本当に生えたぞ…これなら」



バサッ! バサッ!



リオレウスの翼を大きく広げ、大空に向かって羽ばたいた。



黎斗「おぉ!これは良い眺めだな!最高の気分だ!これで陸を探せるぞ!」



リオレウスの翼を使い、陸を目指す黎斗だが、この時までは『再開』を果たす事になるとは知らなかった。




黎斗「…よっと」シュタッ



数十分の飛行を続け、街の建物らしき物を見つけた黎斗は近くの浜辺に降りた。



黎斗「とりあえず陸には着けた。問題はこの後だな。これから何をすればいいんだ?この世界を救えと言われたが、具体的にどうすればいいか聞いてない。深海棲艦を倒せばいいか…」



?「ひゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



突如、人の叫び声が聞こえ、黎斗は何事かと思い辺りを見渡した。



黎斗「なんだ!?一体誰g」



?「ひゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ドォーン



黎斗「ヒャクエンッ!」バターン



叫び声が近づき、上を見ると女の子が空から物凄いスピードで落下し、その場に居た黎斗に直撃した。例えるならば、バルファルクがハンターに向かって急降下突進攻撃をした様な事が今この場所で起こった。



?「痛たたた…あれ…下に何かが…」チラッ



黎斗「」黎斗が力尽きました



?「ごっごめんなさい!!大丈夫ですか!?」ユサユサ



黎斗「あぁ…大丈夫だ…ははは…」



?「本当にごめんなさい!私……っ!?」



黎斗「いや、俺は大丈夫だから…君こそ怪我はないかな?」



?「っ……くろ…と…!」



黎斗「えっ」



?「黎斗!!」



黎斗「はっはい!」



ダキッ!



?「黎斗…!黎斗…!生きてる…!…良かった…!良かったよ…!」ムニュー



黎斗「はっ!ちょっ!胸っ!胸が当たってる!」ジタバタ



?「あっ!ごめんなさい!」サッ



黎斗「助かった…てか誰だよ君は?何で俺の名を?」



?「何言ってるの!私だよ!」



黎斗「いや知らないよ。初対面だし」



?「私!じゃなくて…僕だよ!『シロル』だよ!」



黎斗「シロルって言うのか。俺は……ん?」



シロル「どうしたの?」



黎斗「シロル?…シロル…シロル…シロ…」



シロル「?」



黎斗「…………」






黎斗「シロルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!??」



黎斗「ううう嘘だろ!?本当にシロルか!?」



シロル「そうだよ!黎斗!」



黎斗「いやありえない!シロルは男だろ!何で美少女なんかになってんだよ!その服装とか完全に女の子だろ!あと胸の感触まであったし!一体誰だ君は!?」



※ちなみに現実世界では男だった。



シロル「落ち着いてよ!まずは話をしよう!」



黎斗「そっそうだな…俺としたことが興奮してしまった…」



シロル「えっと…実は…」



カクカクシカジカドンドコドーン



黎斗「なるほど…つまり神様の頼みでこの世界に来たと」



シロル「うん」



黎斗「で…女になった理由は?」



シロル「それは…///」



黎斗「………」ジー



シロル「神様に…///」



黎斗「神様に?」ジー



シロル「女の子にさせられちゃった…///」



黎斗「神ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」





カミィィィィィィィィィィィ!!



神様「ッブエックシュン!!」



神様「誰だ…誰かが僕の事を呼んでやがる!」





黎斗「はぁ…はぁ…叫び過ぎた」



シロル「大丈夫?」



黎斗「あぁ、でも驚いたな。まさかこの世界でシロルと再開するなんてな」



シロル「うん…」



黎斗「どうした?元気が無い様に見えるんだが」



シロル「黎斗は…元の世界で…猫を庇ってトラックに轢かれて死んだよね…」



黎斗「……そうだな」



シロル「どうして…猫を庇ったの?」



黎斗「助けたかったからだ」



シロル「何でそんな事したの…!そうすれば黎斗は…死ななかったのに…!」



黎斗「………」



シロル「黎斗が轢かれた時…胸が裂けるように痛かった…苦しかった…あの時…もし車なんかに轢かれたら…なんて言わなければ良かったって思った…あんな事言わなければ…!」



黎斗「それは違う。シロルは何も悪くない」



シロル「だって…!」



黎斗「元は俺が勝手にした事だ。神様が言ってたんだ。本来ならあの猫はトラックに轢かれて死ぬ筈だった。そこを俺が猫を庇った事で運命が変わってしまった。だからシロルは何も悪くない」



シロル「黎斗は死ぬのが怖くないの…?」



黎斗「さぁな、正直何も考えてない。だが目の前で守れるものがあるなら俺は真っ先に向かう。例えそれが…死でもな」



シロル「分からない…分からないよ…」ポロポロ



黎斗「………シロル」



ギュッ



シロル「ふぇっ…?」ポロポロ



黎斗はシロルをそっと優しく抱き締めながら頭を撫でた。



黎斗「うんやっぱ女の子になってる…これはこれで恥ずかしいな…」ナデナデ



シロル「黎斗…?」



黎斗「俺は周りが見えてなかった。守る事だけにしか頭に無かった。シロルが俺の事をこんなにも想ってくれてたなんてな」ナデナデ



シロル「それは…///」



黎斗「だが今はこうして生きてる。これからはこの世界で生きる事になるんだ。だからこれからは気をつける。ごめんな」ナデナデ



シロル「気をつけてよ…次は死なないでね」



黎斗「ああ、勿論だ」ナデナデ



シロル「えへへ///」ギュウ



ムニュー



黎斗「」ピタッ



シロル「黎斗?」



黎斗「シロル…今は女なんだよな」



シロル「そうだけど」



黎斗「…女になったんだったら自覚を持った方がいいぞ」



シロル「えっ…」



黎斗「………」



シロル「〜〜〜〜〜〜〜〜////」プシュー



黎斗(まさかシロルが女になるとはな…しかも全体の姿や服装がな…)



髪は白く、瞳の色はエメラルドの様な緑で、頭にピョコピョコと動く猫耳とメイド服を着た姿はまさしく女神の様に見えた。



シロル「そうだね…気をつけるよ…///」



黎斗「あぁ、そうしてくれ」



シロル「けど…もし黎斗が良いなら…///」



黎斗「やめなさい」



シロル「はい…」シュン



黎斗「こんな事してる場合じゃないな。とりあえずこれからどうするか考えないと」



シロル「それなら、まずは『大本営』って言う所に行かないと」



黎斗「大本営?」



シロル「そこに行って、『元帥』って言う人に会わないと」



黎斗「何で?」



シロル「神様に聞かされてないの?」



黎斗「俺何も聞かされてな…」




〜回想〜



神様「さてと…そろそろ君には艦これの世界に行って貰うよ。そこに関する情報とかはそっちに着けば自然に頭に入ってると思うから」



〜回想終了〜




黎斗「あ…」



頭の中でこれからやる事が分かった。まずは『大本営』と言う場所に行き、『元帥』っていう人に会う。それが今俺がやるべき事か。



シロル「思い出した?」



黎斗「あぁ…」



シロル「それじゃあ行こうか♪」



黎斗「そうだな」




−大本営 門前−




黎斗「ここか…」



シロル「大きいね…」



黎斗「で、どうすればいいんだ?」



シロル「中に入って元帥って人に会うんでしょ?」



黎斗「無理言うな。門の前に人がいるだろ?」



シロル「確かに…あの人は憲兵だね」



黎斗「何で知ってんの?」



シロル「神様に聞いたからだよ。黎斗もでしょ」



黎斗(何故かは分からないが、シロルに言われたら頭に入ってくる。何が自然に頭に入ってくるだよ…全く入って来ないんだが)



シロル「私が行ってみるよ」



黎斗「いや俺も行く…俺だけ待つ訳には行かない」




憲兵「ん?おい!そこの2人!止まりなさい!」



シロル「だよね」



黎斗「だろうな」



憲兵「ここは大本営。一般人が立ち入れる場所ではない。すぐに立ち去りなさい」



黎斗「まぁそうだよな」



シロル「あの!私達は…元帥閣下に大切なお話があってここに来たんです!」



黎斗「流石に無理があるだろ…シロル、ここは出直そう」



?「いや、その必要はないよ」



黎斗「ん?」



憲兵「元帥閣下!?なぜこちらに!?」ビシッ



元帥「楽にしてくれて構わんよ」



憲兵「はっ!ありがとうございます!」



元帥「ここは私に任せて君は下がりたまえ」



憲兵「いいのですか?この者達は…」



元帥「心配する必要はない。私の知り合いだよ」



憲兵「そうでしたか!御無礼を!申し訳ございませんでした!」ペコッ



シロル「えっと…気にしないで下さい」



黎斗「………」



憲兵「では自分はこれで失礼します!」 ビシッ



元帥「うむ。御苦労であった」ビシッ



憲兵「はっ!」タッタッタッ



元帥「すまなかった。私の部下が」



シロル「えっと…貴方が元帥閣下ですか?」



元帥「如何にも。私が元帥だ」



シロル「はい!お出迎え頂きありがとうございます!元帥閣下!私はシロルと申します!よろしくお願い致します!」 ビシッ



黎斗(…シロルってこんな子だったか?)



シロル「ほら黎斗も!」



黎斗「ん?あぁ、自分は黎斗と申します。よろしくお願い致します」ビシッ



元帥「うむ。よろしくシロル君に黎斗君。早速だが館内で話をしよう」



シロル「はい!」



黎斗「………」




−大本営館内−




元帥「と言う訳なのだよ」



シロル「えっと…」オロオロ



黎斗「なるほど…大体分かった」



神様が言っていたように、今この世界は艦娘と深海棲艦が戦っている。突如として現れた深海棲艦は人類から制海権とかいうのを奪っていたが、艦娘の活躍によって取り戻す事に成功。深海棲艦の動きは少なくなり、平和になってきたという。だが最近は深海棲艦の動きが活発になっているらしく、艦娘を指揮する提督が足りないらしい。そんな状態で神様が言っていた別世界の存在が来たら不味い事になる。



元帥「それで君達には艦娘を指揮する『提督』になって貰いたい」



シロル「え…えぇぇ!私達がですか!?」



黎斗「話は分かりました。ですが質問をよろしいでしょうか?」



元帥「何かね?」



黎斗「まずこんな簡単に軍の極秘に関する事を見知らぬ俺達に話していいのですか?そして何故あの時、元帥閣下はあの門の前に来ていたのですか?まるで俺達を待っていたかの様に」



元帥「………」



シロル「ちょっと黎斗…」



元帥「私は最初から、君達が来る事は知っていた」



シロル「え!?」



黎斗「それはやはり」



元帥「私は君達と同じ…『転生者』なのだよ」



シロル「えぇぇ!!元帥閣下も私達と同じ!」



黎斗「やっぱりな」



シロル「黎斗は気づいてたの!?」



黎斗「まぁな」



元帥「まさか君が私を転生者だと見破るとは」



黎斗「普通、海軍のトップである元帥閣下が門の前に居た憲兵に見知らぬ俺達を知り合いと呼び、この世界の事を詳しく教えて貰った時点で何かあるとは思いました。何より神様に大本営に行って元帥閣下に会えと言われた事と、俺達を待っていたかの様に居た事と関係があると思っていたので」



元帥「ハッハッハ、流石だね君は」



黎斗「でもまさか元帥閣下が俺達と同じ転生者だったとは」



元帥「驚いたかね。後私の事は元帥でいい」



黎斗「それでは元帥、貴方も転生してこの世界に来たんですよね」



元帥「その通りだ。私は戦時中に空襲に巻き込まれて死んでしまった。そして神様によってこの世界に転生して来たのだよ」



シロル「戦時中…!」



黎斗(元帥は俺達よりも前にこの世界に転生して来たと言う訳か)



元帥「君達はどうしてこの世界に来たのかね?」



黎斗「俺はトラックに轢かれそうになった猫を庇って死にました」



シロル「えっと…私は…」



黎斗(シロルの場合は頼まれてこの世界に来たらしいが…どう答える…?)



シロル「私は…大切な人が目の前で死んでしまって…気がついたらショック死で死にました…」



黎斗(ある意味ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁい!)



元帥「そうか…すまなかった」



シロル「いえいえ、元帥に比べれば私なんて…」



黎斗「申し訳ございませんでした。このような質問をお聞きしてしまって」



元帥「いや、気にする事はない。もう過去の事だ」



黎斗「………」



元帥「さて、早速だが黎斗君にはとある鎮守府に行って貰いたい」



黎斗「俺にですか?」



元帥「君に行って貰う所は『ガイア泊地』と言う所だ」



黎斗「ガイア泊地?」



元帥「そうだ。だがそこには問題があってな」



黎斗「問題ですか?」



元帥「ガイア泊地は…『ブラック鎮守府』なのだよ」



黎斗「ブラック鎮守府?」



元帥「鎮守府に着任している艦娘達にろくに休暇を与えず、食事も取らせず、暴力を振るい、艦娘達を奴隷の様に扱っている場所なのだよ」



黎斗「ちょっと待って下さい。話では艦娘は深海棲艦に対抗出来る力があるんですよね?人間相手ではいつでも抵抗出来ると思うのですが」



元帥「艦娘達は…提督には逆らえないのだ」



黎斗「………」



シロル「あの…そのガイア泊地にいる憲兵はどうなんですか?」



元帥「そこの憲兵達は買収されている。提督と一緒になって艦娘に暴力を振るっているのだ。だから大本営には何も報告がない。それにブラック鎮守府だと気づいたのはつい最近なのだよ」



黎斗「そこに居る艦娘達の中で死亡者は…?」



元帥「いや、幸いにも轟沈者は誰一人いない」



シロル(一応艦だから死亡じゃなくて轟沈なんだ…)



元帥「黎斗君にはガイア泊地に行ってそこの提督と憲兵達を連れてきてほしい」



黎斗「分かりました。俺一人で行きます」



シロル「なら私も!」



元帥「いやシロル君は行かない方がいい」



シロル「どうしてですか!?」



元帥「ガイア泊地の提督はかなりの女好きでな…君が行けば危険な事に巻き込まれてしまう。だから黎斗君に任せたいのだ」



シロル「でも黎斗一人では!」



黎斗「俺だけでいい…シロルは待ってろ」



シロル「…分かったよ…気をつけてね」



元帥「では頼んだよ。黎斗君」



黎斗「お任せあれ」シュバッ!



シロル「嘘!?消えた!?」



元帥「ほう、あれが黎斗君の能力か」



シロル「もしかして…元師も何か能力を?」



元帥「勿論、能力プレゼントしますガチャー!!とか言うのを回してな」



シロル(それ他の人にもやるんだ…)



元帥「シロル君も能力を持っているのだろう?」



シロル「はい、私は『あらゆるものを治療する』って言う能力でした」



元帥「あらゆるものを治療する…か」



シロル「はい。どんなに治せない怪我や病気を治療する事が出来る能力みたいです」



元帥「なるほど…」



シロル「元帥はどんな能力なんですか?」



元帥「実はな…私の能力は…」





−ガイア泊地 門前−




黎斗「ここだな。元帥が言っていたブラック鎮守府は。まずは門に居る憲兵共を始末…じゃなくて捕縛するか」



黎斗「………」スタッスタッ



憲兵1「ん?誰か来るぞ」



憲兵2「何だあいつは?おい止まれ!」



黎斗「邪魔だ…」



ビュン!



憲兵1「うわっ!何だこれ!?」



憲兵2「うっ動けない!?」



黎斗はネルスキュラの能力を使用し、蜘蛛糸を飛ばして動けなくする攻撃を憲兵達に放った。



黎斗「………」スタッスタッ



憲兵1「貴様!こんな事をしてどうなるか…」



ザクッ!



憲兵1「…分かっ…てるの…か……」バタリ



黎斗「黙ってろよ…クズが」



憲兵2「ひえっ…」



黎斗「………」スタッスタッ



憲兵2「ま…待ってくれ!殺さないで…!」



ザクッ!



憲兵2「あっ…あが…」バタリ



黎斗「安心しろ…眠ってもらうだけだ…」



蜘蛛糸で動けなくした後、ネルスキュラの睡眠針を憲兵達に刺し眠らせた。



黎斗「こいつらの回収は後だ…怪しまれない様に憲兵の服を借りて中の奴を捕縛するか…」



黎斗は憲兵の一人の服を剥ぎ取り、憲兵の服を着てガイア泊地の中へと入って行った。




−廊下−




黎斗「これで全員か…」



ガイヤ泊地の館内に入り、憲兵達を次々とネルスキュラの睡眠針で刺して眠らせた。



黎斗「最後はここの提督か…だが変だな…」



廊下に居たのは憲兵だけで艦娘の姿は無く、ただ静けさだけが残った事に気づいた黎斗は不審に思った。



黎斗「何故かは分からないが嫌な予感がする。少し様子を見てみるか」



黎斗はガララアジャラの能力を使用し、威力を薄めた振動波を使って館内の構造を探った。



黎斗「この構造は食堂だな。何か人の様な波長がする。ここの艦娘か?でも何故食堂なんだ?とりあえず行ってみるか」




−食堂前−




黎斗「着いたはいいが…なんだこの感じは…」



食堂に着いた途端、扉の向こうから数人のうめき声や泣いている声が聞こえ寒気がした。



黎斗「ブラック鎮守府…艦娘を奴隷扱い…か」



恐らく、扉の向こうには艦娘達がいる。中に入ろうとしたが憲兵の服を着ている状態で入ると返って怯えさせてしまう。そう悩んでいる黎斗だが…



ガチャリ



?「っ…!」ビクッ



黎斗「あっ」



食堂の扉が開き、中から美人な女性が出てきて黎斗と目があってしまった。



?「待ってくれ!罰なら私が受ける!だから!」



黎斗「ちょっと待て。俺は何もしないぞ」



?「何だと…なら何故ここに…?」



黎斗「とりあえず名前聞いてもいいか?」



?「…戦艦長門だ」



黎斗「長門か。俺はここの憲兵じゃない。だから安心してくれ」



長門「嘘を言うな…ならその服はなんだ…」



黎斗「これはここの門の前に居た憲兵の服を借りただけだ。そいつらは眠っているけどな」



長門「眠っているだと…?」



黎斗「説明すると長くなるんだが…」



イタイヨ…ワタシノアシ…ダレカイルノ…?



黎斗「っ!?失礼するぞ!」ガチャリ



長門「っおい!」



食堂の扉を開けた先には艦娘達が居たが、多くの艦娘が酷い傷を受けていた。傷がない娘は傷を受けている娘の手当てをしていた。そして艦娘達が黎斗の方を見ると酷く怯えている娘がほとんどだった。



黎斗「なんだよ…これは…」



艦娘は轟沈…人間で言う死だが、こんなにも酷い傷を受けている艦娘達が轟沈してないとは思えない程、最悪な状態だった。



黎斗(俺の能力ならやれるかもしれない。一か八かやってやる!)



すぐさま目の前に居た娘の前に立ち、その娘を抱えた。



長門「待て!何をする気だ!」



黎斗「少し待ってろ!!」



長門「……!」ビクッ



黎斗(回復薬だ!回復薬を使えば治せるかもしれない!出てこい!)ガサゴソ



黎斗は懐から回復薬を取り出し、抱えている娘に飲ませた。



?「んん…」ピキャーン!



長門「なっ!?傷が…!」



黎斗「回復薬グレートの方がいいか!」ガサゴソ



懐から回復薬グレートを取り出し、また抱えている娘に飲ませた。



?「ん…なが…と…」ピキャーン!



長門「陸奥!大丈夫か!?」



黎斗「よし!長門、この娘を頼んだぞ」



長門「っ!あぁ、分かった!」



そうして、傷を受けていた艦娘達に回復薬グレートを飲ませて行き、そして最後の一人に回復薬グレートを飲ませていた。



?「はぁ…はぁ…」ピキャーン!



黎斗「もう大丈夫だ。ゆっくり休むと良い」



?「はい…ありがとう…ございます…」スヤスヤ



黎斗「これで全員だ。さてと…」



黎斗は食堂を出ようと足を運んだ。何故なら艦娘達をこんな目に遭わせた『提督』を探す為に。



長門「待て…一体何処へ行くつもりなんだ…?」



黎斗「ここの提督の所だが…」



長門「提督の所に行くのか!?行っては駄目だ!危険過ぎる!」



黎斗「どういう事だ?」



長門「私達の提督は「貴様らぁぁぁぁ!!!」



突如、食堂の扉が豪快に開かれ、白い軍服を着た男が姿を現した。このガイア泊地の提督だろう。



黒提督「さぁ兵器共!お仕置きの時間だ!楽しみにしてたかぁ!?」



そう言うと急に艦娘達が震えだし、怯えている娘達が泣き出した。



黎斗「………」



黒提督「ん?憲兵一人か?他の奴らはどうした?」



黎斗「そいつらなら俺が眠らせてやった。全員な」



黒提督「何だと?貴様一体何者だ?」



黎斗「俺の事なんかどうだっていいだろ。お前を捕縛する。覚悟しろ!」



黒提督「ふっ…アッハッハッハ!」



黎斗「何が可笑しい?」



黒提督「貴様の様な奴は俺が殺してやる!覚悟するのは貴様の方だ!」ガサゴソ



黒提督は懐からUSBメモリの様な形状をした物を取り出した。そして…



バイオレンス!



黒提督「俺に歯向かった事を後悔するがいい!」



USBメモリの様な形状をした物を左手の甲に挿し…



黒提督「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」



叫び声と共に黒提督の姿は怪人へと変化した。



黎斗「何だあれ?」



黒提督「貴様!俺の姿を見て怖くないのか!?」



黎斗「お前なんかに興味はないが、この娘達を傷つけた罰は受けてもらう」



黒提督「ならば死ねぇ!」



怪人化した黒提督は黎斗に向かって殴りかかった。しかし…



ガシッ!




戦闘BGM「仮面ライダーW ハードボイルド」




黒提督「何!?俺の攻撃を受け止めただと!?」



黎斗「なるほどな。建物を簡単に破壊出来る程相当な腕力はあるが、俺には通用しない…なっ!」



ドゴォ!



黒提督「がはっ!」



黒提督の攻撃を手の平で受け止め、回し蹴りを胴体に喰らわせ吹き飛ばした。



黎斗「ここで戦うのもあれだな。場所を変えようじゃないか。適当に…古代林でいいか」



長門「待ってくれ!貴方は一体…!?」



黎斗「長門…今はゆっくり休んでろ。もうこの提督の命令に従う必要はない。明日には新しい提督が来る。他の娘達にもそう伝えといてくれ。じゃあな」



ボフゥゥゥゥゥゥゥゥゥー!!



謎の光と共に、黎斗と黒提督は姿を消した。



長門「消えた…だと…!あの人は一体…」




−古代林−




黒提督「うあぁぁぁ!」ドーン



黎斗「よっと、着地成功」シュタッ



黒提督「な…何だここはぁ!?」



黎斗「広いところの方が戦いやすいだろ?だから移動させたんだよ」



黒提督「貴様ぁ!一体何者なんだ!?」



黎斗「名乗る必要はない。さぁ始めようか」



黒提督「くっ…俺を舐めるなぁ!」



そう叫んだ黒提督は無数の礫を黎斗に放って攻撃した。



カンカン!



黎斗「ん?この程度の威力なのか?痛くも痒くもないぞ?」



無数の礫は鋼に当たったかの様に一気に跳ね返された。



黒提督「馬鹿な!?攻撃を跳ね返すなど!?」



黎斗「本当はじっくりと楽しみたいところだが、一気に終わらせる」



ヘビィボウガン『テオ=アーティレリ』を装備し、黒提督に狙いを定め…



黎斗「狩技…スーパーノヴァ!」



バーン! ズドォォォォォォォォォォォォン!



貫通属性の特殊弾を発射し、広範囲の空中爆発を引き起こす狩技。爆発の中心部分で当てれば、かなりの高威力となり、見事に黒提督の胴体の中心部分に貫通し、高威力のダメージを与えた。



黒提督「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」



爆発と当時に黒提督はその場に倒れた。その時、左手の甲からUSBメモリの様な形状をした物が排出され粉々に砕け散った。



黎斗「終わったな。それにしても何だこれ?」



粉々に砕け散ったUSBメモリの様な形状をした物を手で掴み、不思議に思った。



黎斗「とりあえず、ガイア泊地に戻ってこの提督と憲兵達を大本営に連れてかないと」



USBメモリの様な形状をした物を密封パックに入れ、黒提督を蜘蛛糸で縛り古代林からガイア泊地へと戻った。




−ガイア泊地 門前−




黎斗「とりあえずこの人数をどうやって大本営に運ぶか…何かいい物は…そうだ!」



黎斗「ナルガクルガ!」



そう叫ぶと空間から迅竜ナルガクルガが飛び出してきた。



ナルガクルガ「クガアァァァァァァ!」



黎斗「初めてやってみたが…最高だな」



ナルガクルガ「クガアァァ!」



黎斗「よし…ナルガクルガ。こいつらを頼む」



黒提督と憲兵達をナルガクルガの体に巻き付け、落ちない様に固定した。



黎斗「後は大本営に戻るだけだ。行くぞ!」



ナルガクルガ「クガアァァァ!」



背中に乗り、ナルガクルガの咆哮と共に大本営に向けて出発した。




黎斗「やべぇ…ナルガクルガの背中の毛が布団みたいだ…お陰でめちゃくちゃ眠い…寝るか…」




−?−




黎斗「ん…ここは…」



神様「お目覚めかな?」



黎斗「神様…何でここに?」



神様「君が眠っている間に魂をこっちに連れてきたんだよ」



黎斗「なるほど。で何故俺をここに呼んだんです?」



神様「君の持ってるそれだよ」



黎斗「え?」



黎斗が持っていたのはUSBメモリの様な形状をした物が入った密封パックだった。



神様「それは時空が歪み始めて迷い込んだ別世界の存在なんだ」



黎斗「これがですか!?」



神様「それは『ガイアメモリ』って言う地球に記憶された現象・事象を再現するプログラムが封じ込められているんだ」



黎斗「ガイアメモリ?」



神様「そのガイアメモリを挿す事でメモリに内包された地球の記憶が注入されて生物を『ドーパント』って言う地球の記憶を宿した怪人に変えてしまう。メモリを挿す対象は人間だけじゃなく猫や鳥などの動物、生体兵器や機械生命体までも使う事が出来るんだ」



黎斗「そんな危険な物が…!」



神様「だからそれは元の世界に返さなくちゃいけないんだ」



黎斗「分かりました。これはお渡しします」



神様「うん。ありがとう」



黎斗「それにしても、それは一体どの世界から迷い込んだ物なんですか?」



神様「これは仮面ライダーWの世界の物だよ」



黎斗「仮面ライダー?」



神様「簡単に言うと、平和を守る戦士だよ」



黎斗「平和を守る戦士ですか…なんだか格好いいですね!」



神様「いや君もだよ?」



黎斗「あっ……はい…」



神様「まぁ話はこの辺で…君はそろそろ目覚めた方がいいよ」



黎斗「そうですね。ですがその前に一つ」



神様「へ?」



黎斗「何 故 シ ロ ル を 女 に し た ん で す か ? 」



神様「………さよなら!」



黎斗「ちょっと待っ…!」





……………………………




黎斗「」パチッ



黎斗「あんの神様…次会ったら聞き出してやる」



ナルガクルガ「クガアァァァァァ!」



黎斗「着いたか…ありがとな。ナルガクルガ」



ナルガクルガは黒提督と憲兵達を置き、空間の中へと去って行った。



黎斗「さて、こいつらを大本営の憲兵達に運んで貰うか」




−大本営−




黎斗「只今戻りました」ガチャリ



シロル「あっ!黎斗おかえりなさい!」



元帥「ご苦労だった黎斗君。お陰でガイア泊地の提督と憲兵達を捕まえる事が出来たよ」



黎斗「いえいえ、俺はただ元帥に従っただけですから」



シロル「大丈夫?何処か怪我とかない?私が治療するから見せて!」ペタペタ



黎斗「いや、何処も怪我ないから。心配するな」



シロル「ならいいんだけど…」



元帥「ハッハッハ!今日はもうゆっくり休みたまえ。明日には君達にすぐにでもあの鎮守府に着任してもらうよ」



黎斗「また行くのか…」



シロル「黎斗なら大丈夫だよ!」



元帥「では君達の部屋を案内しよう」



シロル「はい!お願いします!」




−室内−



シロル「なんかホテルみたいだね」



黎斗「はぁ…」



シロル「どうしたの?溜め息なんかついて」



黎斗「いや…これから上手くやっていけるか不安でな」



シロル「さっきも言ったでしょ?黎斗なら大丈夫って。それでも不安?」



黎斗「あぁ…」



シロル「なら私が黎斗を支えるよ!私も黎斗の力になりたい。だから黎斗一人で抱え込まないで私を頼って?」



黎斗「シロル…ありがとうな」



シロル「ふふっ♪今日はもう寝ようか」



黎斗「あぁ、そうだな」



モゾモゾ…



黎斗「おいちょっと待て」



シロル「どうしたの?」



黎斗「何故俺のベッドに入ってくるんだ」



シロル「ん〜気分かな?」



黎斗「気分で入ってくるんじゃねぇよ…仮にも女だろ。いや男でも俺のベッドに入ってくるな」



シロル「駄目…?」ウルウル



黎斗「…はぁ……勝手にしろ」



シロル「それじゃあおやすみ♪」



黎斗「おやすみ…」




数時間後…



黎斗「寝れない…ナルガクルガの背中で寝てたせいで全く眠くない…」



シロル「」スゥ…スゥ…



黎斗「気持ち良さそうに寝やがって…何としてでも眠りについてやる!」



この後数時間に渡り、眠りにつくための格闘戦を続けた結果、睡眠時間はたったの15分程度だったとさ。




翌日…




黎斗「さぁ!もうすぐでガイア泊地だ!HAHAHAHAHA!」



シロル「黎斗…大丈夫?」



黎斗「何言ってんだよ!俺は元気百倍だぞ!?HAHAHAHAHA!」



運転手「あのー…そちらの方は大丈夫なんですか?」



シロル「あっ…ごめんなさい。この人は寝不足で…かなりハイテンションになってるみたいです…」



運転手「はぁ……もう着きますよ」



黎斗「AHAHAHAHAHA!」



シロル「黎斗…」




−ガイア泊地 門前−




運転手「着きましたよ」



シロル「はい、ありがとうございます」



運転手「それでは頑張って下さいね」



ブゥーン!ブロロロロ…



シロル「黎斗…肩しっかり掴んでね」



黎斗「 AHAHAHAHa…」ガクリ



シロル「黎斗!?」



黎斗「」黎斗が眠りに尽きました



シロル「とりあえず中に入らないと!」



タッタッタッ




−医務室−



シロル「これでもう大丈夫だよね…」



黎斗「Zzz…」



シロル「黎斗…ゆっくり休んでて」



黎斗「Zzz…」



シロル「じゃあ私は準備して来るね」



ガチャリ バタン…



黎斗「………」ガサゴソ



元気ドリンコ



黎斗「ゴクッ…」ピキャーン!





−放送室−




シロル「失礼しまーす」ガチャリ



シロル「この放送室を使って艦娘のみんなを講堂に呼べばいいんだよね。丁度みんなも起きてる頃かもしれないから、まずは放送を掛けよう」



ピンポンパンポーン



『こちら司令室、全艦娘の皆さんは今から20分後に講堂に集まって下さい。繰り返します。全艦娘の皆さんは今から20分後に講堂に集まって下さい』



ピンポンパンポーン



シロル「これでいいよね」



シロル(元帥の話ではここの艦娘のみんなはろくに補給もされてない。食事も取らされない。入渠さえもさせていないみたい。それってかなりボロボロだよね。講堂で自己紹介が終わったらみんなを入渠させてそれから食事とかも…)




−講堂−




ザワザワ



赤城「新しい提督が来るみたいですよ.... 」



加賀「その提督も同じような人なのかしら...」



蒼龍「もうあんな人は嫌よ…あの生活も…」



飛龍「蒼龍…」



白露「新しい提督が来るんだよね…」



時雨「あの提督と同じなのかな…」



村雨「うん…どんな人が来てもそう見えちゃう…」



夕立「心配っぽい…」



春雨「………」



夕立「春雨…どうしたっぽい?」



春雨「いえ…何でもない…です…」



長門「新しい提督…か」



陸奥「長門…何か考え事?」



長門「あぁ…新しい提督の事でな」



陸奥「その人って…もしかして私達を助けてくれた人なのかしら…」



長門「それは分からない…だがそうであれば…」



ガチャリ



シロル「皆さんおはようございます。本日は朝早くからの招集をして申し訳ございません。自己紹介をどうしてもしておきたいので」



島風「あれ…女の提督?」



天津風「男の人じゃないのね…」



時津風「けど…優しそうなしれぇ…」



ザワザワ



シロル(艦娘のみんなが何か話してる…凄く恥ずかしい…まずは自己紹介をしないと!)



シロル「本日から、ガイア泊地の提督として着任しました。シロルと申します。これから宜しくお願い致します。皆様と親しく接したいので堅苦しい挨拶はなしでお願いします。それと、着任した提督は私だけではなくもう一人居るのですが、今は事情によりこの場には居ません」



球磨「もう一人の提督クマ?」



多摩「気になるニャ」



シロル「早速ですが皆さんには…ってあれ?怪我が…ない…」



長門「それは私が説明しよう」



シロル「えっと…貴方は?」



長門「戦艦長門だ。よろしく頼むぞ」



シロル「はい、よろしくお願いします」



長門「先程の話だが、実は昨晩に私達全員の怪我を治してくれた人が居たのだ。その人はいなくなってしまったがな」



金剛「そうデス!その人に助けて貰いマシタ!」



比叡「金剛お姉様がその人に夢中になりました…」グヌヌ



榛名「榛名はもう一度お会いしたいです」



霧島「私もあの人には感謝を申し上げたいです」



シロル「そうですか。ちなみにその人のお名前は聞いたんですか?」



長門「いや、聞きそびれてしまった…」



黎斗「そういえば言ってなかったな」ガチャリ



艦娘達「「「「「「え!?」」」」」」



シロル「黎斗!大丈夫なの!?」



黎斗「いや無理。これでも限界」



長門「あっ貴方は!?」



黎斗「よぉ長門、また会ったな」



シロル「やっぱり黎斗だったんだ…」



黎斗「と言う訳で同じくガイア泊地に着任した黎斗だ。昨日以来の娘がほとんどだな。これからよろしく頼む」



金剛「よろしくお願いしマース!」



黎斗「あぁよろしく。さて、早速だが君達には入渠して貰う。あの時の怪我は治したとしても万が一の事があるからな。それと入渠が終わった娘から、食堂に行ってくれ。以上で解散だ。行くぞシロル」ガシッ



シロル「ちょっと!何処に連れてくの!?」ズルズル



黎斗「食堂に決まってんだろ。とにかく行くぞ」



シロル「引きずらないでぇー!」ズルズル



ガチャリ バタン



陽炎「入渠は分かったけど…食堂に来いって何?」



不知火「分かりませんが…とにかく従いましょう」




−食堂 調理場−




黎斗「誰か居るか?」



間宮「ひっ……あれ?貴方は昨日の…!」



鳳翔「あの娘達の怪我を治してくれた…!」



黎斗「あぁ、君達は確か怪我をしてた娘達の手当てをしてた…」



間宮「私は給糧艦の間宮と申します」



鳳翔「航空母艦、鳳翔と申します」



黎斗「間宮と鳳翔か。講堂でも自己紹介したが、俺はこのガイア泊地の提督として着任した黎斗だ。そして…」



シロル「同じくガイア泊地の提督として着任しました。シロルです。よろしくお願い致します。」



間宮「はい、これからよろしくお願いします」



鳳翔「私達になにか御用でしょうか?」



黎斗「今あの娘達を全員入渠させてるだろ?それで全員が戻って来る前に、何か食事を用意しようと思ってな」



間宮「えっ…!な…何故そんなことを…!?」



黎斗「前の提督は君達を奴隷の様に扱っていただろ?君達は人間を守る為に生み出された。それが守るべき人間にあんな扱いを受けて、食事もさせてなかったんだ。だから俺達が何か作ろうと思ったんだ」



シロル「無理矢理連れて来られたんだけど…」



鳳翔「どうして…私達の事を…?」



提督「それは提督として君達を支える役目があるからだ。俺は君達を奴隷の様に扱うつもりもなければするつもりもない。人間の心と身体を持って生み出された君達は兵器じゃなく、人間の様に生きて欲しいんだ。俺はそう思ってる」



間宮&鳳翔「………」ポロポロ



黎斗「ごっ…ごめん!泣かせるつもりじゃ…」



間宮「いいえ…ありがとうございます提督」ポロポロ



鳳翔「今まで貴方の様な優しい人に会った事がありませんよ…本当にありがとうございます」ポロポロ



黎斗「そうか…どういたしまして…と言いたい所だが…今調理場は使えるか?」



間宮「使える事は使えるのですが…食材が無くて…」



鳳翔「前の提督に…全て使ってしまいました…」



黎斗「…そうか…調理場が使えるなら何でもいい。食材は既に用意してあるから大丈夫だ。間宮と鳳翔は先に食堂の席で待っててくれ。料理は俺とシロルで作るから」



シロル「ちょっと!?」



間宮「えっ…どうしてですか…?」



黎斗「二人共疲れてる顔をしてるからだ。初日から無理はさせたくないんでな。とりあえず、今は休んでくれ」



鳳翔「分かりました…提督がそう仰るなら…」



タッタッタッ



黎斗「さてと、早速作るぞ」



シロル「はぁ…まぁいいけど…食材はどうするの?」



黎斗「ほらよっと!」



ドーン!



食材「シンセンヤデ」ピチピチ



シロル「嘘…!」



黎斗「何してるんだ。さっさと作るぞ」



シロル「え何!?どうやってこんなに出したの!?それに何か生きてるのも居るし!」



アプトノス「ナンヤナンヤ!ココドコナン!?」



黎斗「早く作らないとみんなが来るぞ」



シロル「もう訳が分からないよぉー!」



黎斗「助っ人呼んどこ…」



「ベルナ村屋台のおかみ!屋台の料理長!」




NowLoading…




艦娘達の入渠が終わり、次々と食堂へ入って来た。次の瞬間、艦娘達が…



艦娘達「何…これ…?」



全員の言葉がシンクロした瞬間である。何故なら、食堂の壁や床は綺麗に掃除され、まるで新品同様だった。 そして艦娘達の食欲を掻き立てる様な肉や魚、野菜、チーズなどの料理がバイキング形式の様に置かれていた。



シロル「えっと、皆さーん!ここにプレートがありますので各自自由に取って席に着いて下さい!おかわりも可能なのでどんどん食べて下さいね!」



皐月「こ…これ全部司令官が作ったの…?」



シロル「私だけじゃないよ!黎斗も一緒だよ!今は調理場に居るけど…」



如月「本当に…食べても良いんですか…?」



シロル「勿論!みんなの為に作ったから食べて!」



艦娘達「「「「「「「はい!」」」」」」」



艦娘達はプレートを持ち、それぞれ料理を取って席につき食べ始めた。全員が涙を流しながら食べ、最後には笑顔になっていた。



間宮「良かったですね…みんなのあんな幸せそうな笑顔を見たのは初めてです…!」



鳳翔「これもあの二人の提督達のお陰です…!」



シロル「良かった…みんなが笑顔になれて…これも黎斗のお陰だね…」




調理場では…




黎斗「これでもう大丈夫そうだな。二人も手伝ってくれてありがとうな」



おかみ「お役にたてて良かったニャ」



料理長「何かあればまた呼ぶニャルよ」



黎斗「あぁ、そうさせて貰う」



ベルナ村屋台のおかみと屋台の料理長は空間の中へと去って行った。



黎斗「やべぇ…眠気が…仕方ない…書き置きだけして…寝ないと…」



元気ドリンコの効果が切れた事で疲労が溜まり、調理場に書き置きをした後、艦娘達に見つからない様にこっそりと医務室に戻って行った。



春雨「あっ…」



一人を除いては…




シロル「黎斗?って…何処にも居ない…何処行ったのかな…あれ…書き置きが」



書き置き「医務室に眠りに尽きました」



シロル「……大丈夫かな…?」




シロル「皆さん。今日はもうお開きにします!そして一週間まで出撃や遠征はないので自由に過ごして下さい!それでは解散です!」



シロルがそう言うと艦娘達は各自部屋に戻っていった。



「あの!」



シロル「?」フリムキ



白露「今日はどうもありがとう!」



時雨「僕達にあの料理を食べさせてくれてありがとう」



村雨「とても美味しかったです!」



夕立「もうお腹いっぱいっぽい!」



春雨「………」



シロル「お礼は私じゃなくて黎斗に言ってね。料理のほとんどは黎斗が作ったものだから」



白露「そういえばもう一人の提督って何処に居るの?」



シロル「えーと…黎斗は調理場にいるんだけど…今は片付けで忙しいから…」



時雨「そうなんだ…仕方ないよね」



村雨「それじゃあ明日に会いに行きましょう♪」



夕立「分かったっぽい!」



春雨「………」



シロル「それじゃあまた明日ね!」



白露達「「「「はーい!!!!」」」」



タッタッタッ



春雨「司令官…」



白露達は部屋に戻り、ガイア泊地の一日はとても良い雰囲気で終了した。




翌日…




−医務室−




黎斗「」パチッ



黎斗「朝か…昨日はあの娘達の笑顔が見れて本当に良かった。まぁ眠気のせいであんまり覚えてないが本当に良かったよ。さて、起きるか…」



モゾッ



黎斗「待て…誰かが俺の布団の中に…」



起きようとした直後、布団の中に誰かが抱きついている様な違和感を感じた。



黎斗「はぁ…どうせシロルだろ。あの時入って来るなって言っただろうが。ほら朝だ…ぞ!」バサッ!



布団の中で抱きついている相手にため息をつき、布団を勢いよくめくった。



黎斗「…………は?」



布団を勢いよくめくった後、相手の姿を確認した。それが自分の思っていた相手では無く…



春雨「スゥ…スゥ…」ダキツキ



全く別の娘だった事に…



黎斗「破亜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




黎斗の叫びが破と亜になる一日となるのだった…


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2019-08-17 21:16:51

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1: アルティ 2019-08-11 22:51:15 ID: S:bKCEgC

気まぐれさん!お疲れ様です!新作も最高の面白さでした!更新待ってます!
仮面ライダーはダブルからフォーゼまでしか見てませんがネタが面白すぎて気になりませんでした!
つづき頑張ってください、

2: 気まぐれ主人公 2019-08-11 22:59:10 ID: S:KEFtkW

アルティさん!読んで下さりありがとうございます。いつも更新された作品を読ませてもらってます。アルティさんも更新お疲れ様です。これからも頑張って下さい。

3: アルティ 2019-08-11 23:01:29 ID: S:U8lUdD

お互い無理の無い程度に頑張りましょう!

4: Chro0129 2019-08-11 23:39:16 ID: S:NQU_sr

おもろしろしです!
モンハンは4gとxxしかやって無かったですけど結構ネタ分かるもんですね
応援してます!頑張ってください!


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