2020-04-02 21:03:35 更新

概要

とある諸事情により、再投稿した作品です。オリジナルストーリー、オリジナル能力、オリジナル鎮守府、オリジナル設定、ゲームキャラ登場などを含んだSSとなります。誤字や脱字がある可能性があります。それでも良い方はどうぞゆっくりとお楽しみに下さい。誹謗中傷などのコメントはお控え下さい。


OP 盾の勇者の成り上がり 「RISE」


ED ソウルイーター 「STRENGTH」


前書き

この物語は二人の青年が艦これの世界に転生し、ブラック鎮守府に囚われた艦娘達を救う物語。そして、2人の協力者と3人の破壊者が現れ、混沌に満ちていた…





−泊地周辺−




ダダダダダダダダダッ!



艦娘達「待てえぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーー!!!」



黎斗「だが断る!!」




説明しよう。ワイバーンや骸と戦っている黎斗の姿を見ていた艦娘達は唖然としていた。正体不明の巨大ロボットを破壊し、大鎌を持った謎の青年を撃退した。提督は一体何者なのか?何故あんなにも強いのか?彼は人間なのか?様々な疑問が浮かんでいたが、そんな姿を見ていた艦娘達は………






艦娘達「かっこいい………!!!」



という事があり、感謝や憧れなどの感情を抱いた艦娘達は黎斗の事をもっとよく知りたいと思い、絡もうとしたが…



黎斗「あっ…これ絶対面倒なやつだ」



そう感じた黎斗は逃走。それを艦娘達が追っている状況なのだ。



ダダダダダダダダダッ!



艦娘達「提督ぅぅぅぅぅぅぅぅー!!!」




アリス「黎斗が大勢の艦娘達に追われてる…」



シロル「まるで逃走中だね…」



ソード「黎斗らしいな」




白露「提督ぅぅぅぅー!待ってよぉぉぉぉー!」



黎斗「じゃあ追ってくるのをやめろ!」



皐月「司令官が逃げるからだよ!」



黎斗「逃げなかったら質問攻めされるからな!」



吹雪「でも私達は司令官の事をもっと知りたいです!」



叢雲「そうよ!教えてくれてもいいじゃない!」



黎斗「だから逃げるだけだ!…いやちょっと待て!」



キィィィィィー!



黎斗は走り出した足に急ブレーキをかけ、止めた。



叢雲「ちょ!?急に止まらないでぇぇぇ!」



キィィィィィー! ドン!



黎斗「ぐえっ!」



ドンガラガッシャン!




ソード「ん?急に止まって艦娘とぶつかったぞ。何で止まったんだ?」



シロル「あー…それは…」チラッ



アリス「ギクッ…!」ダラダラ



叢雲「痛たた…」



黎斗「叢雲!大丈夫か!?」



叢雲「っ…////」



黎斗と叢雲がぶつかった後、叢雲は地面で黎斗に押し倒されているような状態となった。



叢雲「ちょ…///顔が近いわよ…///」



黎斗「ごめん!すぐにどく!」サッ



叢雲「…///」



黎斗「叢雲…君変わったよな?」



叢雲「え?」



黎斗が急に止まった理由は、叢雲の容姿が前と比べて別人の様に大人びていた。



黎斗(久々に頭の中で情報が……『改二』一部の艦娘の練度が一定に達すると改造して強化する事が可能。改造する事で改→改二になる訳か。今だから気がついたが、改二になっているのは叢雲だけじゃない。白露や皐月や吹雪、それ以外の艦娘達も服装や容姿が変わっている。いやちょっと待て、何故改二になっているんだ?確か改二に出来る程の練度は無かった筈だ…)



叢雲「……はっ!みんな今よ!」



夕立「提督さん!覚悟するっぽーい!」



如月「油断は禁物よ!」



黎斗「なっ!?」



シュバッ!



文月「あれぇ?司令官消えちゃったよぉ〜?」



陽炎「見て!あそこよ!」



黎斗「あぶねぇ…もう少しでGAMEOVERになるところだったぞ…」



不知火「司令に聞きたい事が山ほどあります。逃げるのであれば徹底的に追い詰めます」



黎斗「………」




かんむすたちのむれがあらわれた!



黎斗はどうする?



にげる

せっとく

かくれる

あきらめる



▶にげる



タタタタッ!



黎斗はにげだした!



球磨「逃さないクマ!」



多摩「そこニャ!」



ササッ!



しかし、まわりこまれてしまった!



大井「提督の事を話してもらいますよ!勘違いしないで下さいね!これは北上さんを守る為の情報収集です!」



北上「ごめんね〜。あたしも提督の事もっと知りたいからさ、ここは捕まってくれない?」



木曽「そういう事だ。悪いが諦めろ」



黎斗「くっ…もはやこれまでか…」




あぁ、残念!ここで冒険はおわってしまった!


 












 



 


 


黎斗「とでも、言うと思ったかい?この程度、想定の範囲内だよぉ!」



ビュゥゥゥン! シュタッ!



黎斗はドスマッカォの脚力を最大限に活用し、ジャンプで艦娘達を飛び越えた。



艦娘達「は………え……?」



黎斗「残念だったなぁ!」



バヒュン!



ニゲタゾ!


ソッチニイッタワ!


オニゴッコダァー!


ツカマエロォー!





ゲームが………始まった。



ソード「いや始めんなよ。止めなくていいのか?」



シロル「黎斗なら大丈夫だよ」



ソード「それはそうと、何でアリスはそんなにも動揺してんだよ。何かしたのか?」



アリス「それは…」




〜回想〜




シロル「時雨ちゃんも…夕立ちゃんも…みんなも酷い傷…すぐに治療するからね!一人一人を治療するのは時間がかかるけど…頑張らなくちゃ!」



アリス「だったら私も手伝うわ!私がシロルを強化して全員を治療出来るようにするから!」



シロル「アリス……うん!一緒にやろう!」



アリス「じゃあ、やるわよ!」



キュィーン…キュキュキュキュキュ…



アリスは『味方の強化』の能力でシロルを強化し、体から光が溢れていた。



シロル「っ…何これ…体が軽くなったような…これならいける気がする!」



ポワァァァーン…ポワワワワワ…



シロルは『あらゆるものを治療する』能力で艦娘達の傷を治し始めた。



ピカァァァァァァァァーン!



シロル「っ!?みんなが急に光って…!」



アリス「ま、眩しい…!」



シュウゥゥゥゥゥゥゥー………



時雨「…あれ……傷が…ない…!」



夕立「ぽい…!治ってるっぽい!?」



ホントウダ! ドコモイタクナイ! ナニガオキタノ!? 



シロル「みんなを治療出来たのはいいんだけど…」



アリス「艦娘達の姿が…」




シロル&アリス「変わってるぅぅぅぅー!?」




〜回想終了〜




ソード「そういう事か」



アリス「後で黎斗にも伝えないと…」



シロル「そうだね。私は黎斗を捕まえてくるから、二人は先に戻って休んでて」



ソード「それはいいが、黎斗を捕まえるのは厳しいんじゃないのか?もう既に見失ってるだろ」



アリス「シロルなら大丈夫よ。昔、隠れんぼや鬼ごっこをやった時の事を覚えてるでしょ?」



ソード「…思い出した。確かシロルが鬼だった時、黎斗が真っ先に捕まってたな。俺達よりも見つかりにくい場所にいた黎斗が一番にな」



シロル「ふふふ…黎斗、逃さないよ♪」



タッタッタッ




ソード「完全に獲物を狩る時の目をしてたな」



アリス「心の中で言うわ……御愁傷様」




一方黎斗は…




黎斗「………」



ダ ン ボ ー ル の 中 ! !



黎斗「廊下にダンボールがあって助かった。それにしても、この中意外と暑いな…もう行ったか?」



シーン




黎斗「クリア、よし行くか」



キィーン…キィーン…



突如、廊下の窓が震えて音と共に歪みだした。



黎斗「っ!?この音は…」



?「俺だ……数ヶ月以来だな…この世界の俺…」



黎斗「っ!鏡の世界の俺…!」



ダーク「その呼び方はもういい…俺にはダークと言う名前があるからな…」



黎斗「ダーク?」



ダーク「そうだ…ネガにつけてもらった名前だ…」



黎斗「ネガ……仲間がいるのか?」



ダーク「あぁ……俺の大切な相棒だ…」



黎斗「……まさか」



ガシッ!



黎斗「っ!?」クルッ



シロル「捕 ま え た ♪」ニコッ



黎斗「シロルッ!?」



シロル「ほら、みんなが待ってるから行くよ」



黎斗「ちょ待て!何故ここが分かったんだよ!?」



シロル「勿論、私の勘だよ」



ダーク「……丁度良い…ネガ…出てこい…」



ネガ「うふふ、ようやく私とのご対面ですわね」



シロル「ひゃっ…!一体誰………って私!?」



黎斗「…やっぱりそうか」



ネガ「お二人にとっては、お初にお目にかかりますわね。私はネガと申します。もう一人の私…シロルの鏡の中の存在ですわ」



シロル「鏡の中の私…!?」



黎斗「俺達と同じって訳だな」



ダーク「そういう事だ…」



シロル「もう一人の黎斗も居たの!?」



ダーク「そういえば…お前と会うのは初めてだったな…俺はダーク……黎斗の鏡の世界の存在だ…」



シロル「………」



黎斗「それで、何故二人が俺達に姿を現した?」



ダーク「深い理由など無い……あえて言えば…ネガがお前達に会いたい…と言う事だけだ…」



ネガ「もう…ダークは素直じゃありませんわね」



シロル「………」



黎斗「シロル?」



シロル「ダーク、貴方に聞きたい事があるんだけど…」



ダーク「何だ…?」



シロル「どうして…悪い人を殺すの?」



ダーク「ふっ…簡単な事だ…悪を持つ人間は…相手を騙し…相手を傷つけ…相手を殺す…そして何度も同じ事を繰り返す……悪人なんてものは…救いようの無いクズだ……そんな人間…この世界に居た所で邪魔なだけだ……」



シロル「でも人を殺すのは良くないよ!どんな事があっても、同じ人間だよ!貴方がもう一人の黎斗なら、それが分かる筈だよ!」



ダーク「ならば聞くが…黎斗が殺されたらどうする…?」



シロル「っ!?」



黎斗「なっ…!」



ネガ「………」



ダーク「悪人に…お前の大切な存在を殺されたら…そんな事が言えるのか…?」



シロル「それは…」



ダーク「言えないだろうな……何故ならお前は…黎斗に危害を加える人間をこの世から一掃したいと思ったからだ…」



シロル「っ…!」



ダーク「お前は一度…黎斗を失った時の感情を味わった…その時の感情は悲しみが大半だったが…怒り…殺意が混じっていたようだな…」



シロル「私はただ…黎斗を守れなかった自分に…」



ダーク「本当にそうか…?黎斗が死んだのは…同じ人間が黎斗を殺したからだ…その怒りと殺意は…悲しみで抑えていたようだけどな…」



シロル「違う…!私は怒りも殺意なんか…!」



ダーク「どんな奴らであろうと…黎斗の敵は容赦なく殺す…それが今の…お前の思っている事だ…」



シロル「違う…!違うよぉ……」ポロポロ



黎斗「もうやめろ!これ以上言うな!」



 装備『バーンエッジ』



ダーク「ふっ…」



 装備『エクスラギアソード』



ガギン! ガギギギギギギギ!



黎斗はリオレウスの片手剣を装備し、ダークはラギアクルスの最終強化の片手剣を装備し、お互いの剣が激しい音と共にぶつかり合った。



黎斗「シロルを傷つける事は絶対に許さない!」



ダーク「…気が変わった…狩猟はやめだ…代わりにお前が相手になれ…!」



黎斗「やってやるよ…覚悟しろ!」



ネガ「お待ちなさい!」



黎斗「っ!」



ダーク「ネガ…俺達の戦いを止めるな…」



ネガ「私達は戦う為に参ったのではありませんわよ。それに、もう一人の私に対して言い過ぎではありませんの?いくら貴方でも、もう一人の私を傷つけるのは許しませんわよ」



ダーク「………」



ネガ「一度、元の世界に戻りましょう。きっちりとお説教をして差し上げますわ」



ダーク「……仕方ない…」



ネガ「黎斗様、今回のダークの行動は私が深くお詫び申し上げます」ペコリ



黎斗「………」



ネガ「私達はこれで失礼致します…もう一人の私をお願い致しますわ」



黎斗「あぁ…分かった」



ネガ「それでは、ごきげんよう」



キュイーン!



ネガとダークは、廊下の窓から鏡の中の世界へと戻っていった。



黎斗「行ったか…さてと」



シロル「うぅ……」



黎斗「シロル、ダークの言った事は気にするな」



シロル「でも…言ってた事は本当だよ…私も黎斗と同じように…悪い人を…」



黎斗「シロルは誰に対しても心優しい。そんな事思う筈がないだろ。自分を見失ったら駄目だ」



シロル「黎斗…」



黎斗「前に俺に言ったよな?『もう一人で抱え込まないで…私を頼って…』ってな。今度は俺が言わせてもらう。俺にも頼ってくれよ。俺達は相棒なんだからな」



シロル「……うん!」



ダダダダダダダダダッ!



黎斗「あっ、艦娘達に追われてるのを忘れてた」



ダダダダダダダダダッ!



艦娘達「提督ぅぅぅぅぅぅぅぅー!!!」



黎斗「まずい!逃げなければ!」



ガシッ!



黎斗「ちょっ…………シロルさん?」



シロル「ごめんね。あの娘達の為に捕まって♪」



黎斗「裏切り者ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉー!!!」






ギャアァァァァァァァァー!



ソード「あいつ死んだな」



アリス「シロルからは逃げられないから当然よね」





−?−




神様「黎斗君とシロルちゃんは大丈夫かな〜?しばらくあっちの世界の様子は見れないし、二人なら大丈夫だと思うんだけど…」



?『ふん…やはり貴様が送り込んだ駒だったか。余計な真似をしてくれたな』



神様「…やっぱり君が別世界の存在を送り込んでいたんだね。『邪神イヴィル』!」



イヴィル『その通りだ。我があの世界を滅ぼす為に送り込んだ。貴様もそうだろう?『ジャスト』!』



ジャスト「君にだけは呼ばれたくなかったよ…その名前でね…」



イヴィル『そうか、貴様は名前で呼ばれるのは嫌いだったな。たかが名前を気にするなど…』



ジャスト「っっっ!!!」ギロッ!



イヴィルの言葉に怒りを覚えたジャストは、空間が歪む程の眼光でイヴィルを睨みつけた。



イヴィル『そんな眼光、我ら神に向けたところで効くと思うか?』



ジャスト「分かってるよ…で、僕に何の用だ…少なくとも、滅亡が好きな君にとっては来る意味が無い筈だけど」



イヴィル『意味はある。貴様が送り込んだ怪物共を操る駒の事だ』



ジャスト「怪物共を操る駒だと?黎斗君の事か」



イヴィル『そいつだ。貴様は我が送り込んだ駒を倒す為の駒だろう?』



ジャスト「彼は世界を救う英雄になるんだ!駒なんかじゃない!」



イヴィル「駒と同じだ!貴様は自身の手を使わず、怪物共を操る男と猫女を送り込み、世界を救うように仕向けた!それを駒と言わず何と言う!」



?「もうやめて!これ以上争わないで下さい!」



イヴィル『ん…貴様は…』



ジャスト「っ!『ピース』!なんでここに!?」



ピース「どうしてお二人で争うのですか!私達は世界を管理する為の存在です!こちらの勝手な行動であの世界を巻き込まないで!」



イヴィル『黙れ!貴様が何を言おうと、我の勝手だ!邪魔をするならば……滅びろ!』



ゴオォォォォォォォォォォ………



イヴィルは左腕を突き出し、空間を歪ませた。赤黒い雷が轟き、空間の中には邪悪なオーラが漂っていた。



ジャスト「ピース!危ない!!」



ピース「っ!」



ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥーン!



イヴィルが歪ませた邪悪な空間から、ドス黒い光線がピースを襲った。



ジャスト「はあっ!」



ブォン! ゴオォォォォォォォォー!



ジャストはイヴィルと同じやり方で空間を開いた。空間の中には善良なオーラが漂い、ドス黒い光線を吸い込んだ。



イヴィル『ちっ…!』



ジャスト「これ以上やるなら…容赦はしない!」



イヴィル『ならば、駒同士で相手をしようじゃないか。貴様の駒と我の駒、どちらが勝つかをな!』



ジャスト「っ……」



イヴィル『時がくればまた会おう。フハハハハ!』



ゴオォォォォォォォォォォ………



イヴィルは不気味な笑い声をあげながら、邪悪なオーラが漂っている空間の中へと消えていった。



ジャスト「ピース、大丈夫かい?」



ピース「はい…助けてくれてありがとうございます…」



ジャスト「これで分かっただろ?彼とは絶対に分かり合えない。光と闇の関係なんだよ」



ピース「でも…光と闇のどちらかが欠けてしまえば、その世界の存在する意味があるんですか?」



ジャスト「え…」



ピース「光と闇があるから、私達が創り出した世界が成り立つのですよ。正義の貴方と、悪の彼がいるからこそ、世界の管理が出来るのです。だから…」



ジャスト「だから君は、二人の人間を転生させたんだね。僕達の争いを止める為に」



ピース「……はい」



ジャスト「でもそれは…叶わないかもね」








−深海鎮守府−




アビス「骸の調子はどうだ?」



?『今はぐっすりお休みになっています。もうすぐでお目覚めになるかと…』



ガチャリ!



?『提督!骸お兄ちゃんを起こしてきたよ!』



骸「Zzz……」



アビス「ファッ!?」



?『ほっぽ!骸様を起こしては駄目といつも言っているでしょ!』



アビス「港湾棲姫よ。あれは起きてるとは言えない。そして北方棲姫、よく連れてこれたな」



北方棲姫『お兄ちゃん!起きてよー!』ユサユサ



骸「Zzz…」



アビス「仕方ないな」



スタッスタッ…



アビス「お前にクッキーをやると言ったな?あれは嘘だ」ボソッ



骸「オンドゥルルラギッタンディスカー!」ガバッ



北方棲姫『あっ!起きた!』



骸「あら、ほっぽちゃんですか。おはようございます。って何で僕はここにいるんですか?」



アビス「北方棲姫が連れてきたからな」



骸「納得しました」



港湾棲姫『すいません…妹のほっぽが…』



骸『気にしないで下さい。僕は起きるのが苦手なので助かりますよ。お気遣い感謝します」ニコッ



港湾棲姫『いえ…そんなお言葉…私には…///』



アビス(起こしたの俺だろ。空気は読むが)



北方棲姫『提督、お兄ちゃんと遊んでもいい?』



アビス「あぁ、いいぞ。港湾棲姫も行ってきたらどうだ?」



港湾棲姫『いいんですか?私は秘書官ですし…』



アビス「別に秘書官は関係ないだろ。特にやる事もないからな。骸とゆっくり楽しんでこい」



骸「あのアビス様?僕は起きたばかりですが…」



アビス「クッキー」



骸「二人共!すぐに行きますよ!」ガシッ



港湾棲姫『むっ、骸様!まだ心の準備が…!』



北方棲姫『わーい!』



ガチャリ! バタン!



アビス「………………居るんだろ?邪神」クルッ



イヴィル「サスガハシンカイノオウジャ、ワレノソンザイニキガツクトハナ」



アビス「相変わらず聴き取りにくい声をしているな。深海の王者となった俺は深海棲艦の声は聴き取れるけどな」



イヴィル『ならばこれで良いか?』



アビス「出来るのなら最初からそうしろよ」



イヴィル『そんな事はどうでもいい。貴様には転生者共を滅ぼしてもらうぞ』



アビス「俺達とは別の奴らだな。まさか骸がやられて帰ってくるとは予想外だ」



イヴィル『貴様ならば簡単に捻り潰せる。だが問題は、猫女の方だ』



アビス「猫女?」



イヴィル『奴は、あらゆるものを治療する能力を持つ。どんな病をも治し、完全に治療する。だが奴は光の力で発動している。それは我らにとっての有害。アビス、貴様も同じだ』



アビス「つまり毒か…いいだろう。そいつらは俺が滅ぼしてやる」



イヴィル『それでいい。後は貴様の好きなように滅ぼすがいい。貴様は深海だけではなく、全てを支配する王者だからな。フハハハハハハ!』



ゴオォォォォォォォォォォ………



イヴィルは笑い声をあげながら、邪悪な空間の中へと消えていった。



アビス「不気味な奴だな。あの邪神は…」



コンコンコンコン



アビス「ん?入っていいぞ」



ガチャリ



?『失礼します。提督』



アビス「空母水鬼か。どうしたんだ?」



空母水鬼『えっと、龍牙様を見ませんでしたか?』



アビス「龍牙?いや、あいつなら見てないが」



空母水鬼『そうですか…』シュン



アビス(そういえば、空母水鬼は龍牙に一目惚れだったな。あいつの居場所は…)



シュバッ!



龍牙「俺がどうした?」



空母水鬼『っ!龍牙様ぁ!』ダキッ



龍牙「うおっ…急に抱きつくな」



空母水鬼『えへへ、ごめんなさ〜い!』



アビス(龍牙の奴、タイミングを図ったな)



龍牙(俺が図らないとでも思ったか?)



アビス(くっ…直接脳内に…!)



龍牙「それで水鬼、何か用か?まぁ言うまでもなく、俺に会いたかった、だろ?」



空母水鬼『はい!龍牙様に会いたくて来ました!』



龍牙「俺に会っても面白くなどないと思うが?」



空母水鬼『むぅ…私は側に居たいんですぅ…』



龍牙「そうか。いつもありがとうな」ナデナデ



空母水鬼『ん…♪』



アビス(せ め て 人が居ない所でやれよ)



龍牙「空母水鬼、一度席を外してくれ。アビスと話す事があるからな」



空母水鬼『はい…』シュン



龍牙「それが終われば、側に居てやる」



空母水鬼『分かりました…後で私の部屋に来てくださいね』



龍牙「あぁ、分かった」



空母水鬼『それでは提督、私はこれで失礼します』



ガチャリ バタン



龍牙「…そろそろ本題に入るか」



アビス「途中、邪神の会話を聞いてただろ」



龍牙「ある程度は聞いた」



アビス「6ヶ月後、奴らの本拠地を襲撃する。万全な戦力を整えてな」



龍牙「例の強化を施した深海棲艦を使うのか?」



アビス「あぁ、既に何隻か出撃させている。いずれ深海棲艦がこの世界を滅ぼし、新たな世界の主となる日は近い」










翌日…





−ガイア泊地 執務室−




黎斗「」キボウノハナーツナイダキズナヲー



アリス「真っ白く燃え尽きてるわ…」



シロル「昨日から色々と質問攻めされたんだよ」



ソード「半分はシロルのせいだろ」



シロル「だって黎斗が逃げちゃうんだもん」



アリス「それよりも、これからどうするの?」



ソード「…骸の事か」



シロル「あの人も私達と同じ転生者なのかな…」



ソード「だとしても、世界の滅亡とか言ってた奴が味方とは思えん。敵で間違いないだろ」



アリス「一体何者なのよ…」



黎斗「一つ言えるのは、骸は俺達、転生者を排除すると言っていた。次も襲撃してくるだろうな」ムクリ



シロル「ひゃっ…!」ビクッ



アリス「ちょっと!急に起きるのやめなさいよ!ビックリしたじゃない!」



黎斗「ごめん」



ソード「とにかく、次に会った時は倒すだけだ」



黎斗「あっ、そうだ。俺は大本営に向かう。元帥にこの事を伝えなければな」



シロル「そうだね…」



黎斗「すぐに戻る」



シュバッ!



アリス「消えた…!」



ソード「黎斗の奴、何でもありだな」







−大本営−




黎斗「……という訳なんですが」



元帥「なるほど…あの事と関係がありそうだ…」



黎斗「あの事?何か心辺りがあるんですか?」



元帥「各鎮守府にも警戒を呼びかけるつもりなのだが、深海棲艦に特殊な個体が現れたのだ」



元帥は胸ポケットから写真を取り出し、机に置いた。写真には駆逐イ級、ロ級、ハ級などの深海棲艦が写っていた。しかし、普通の個体とは違い、青色のオーラを纏っていた。



黎斗「これは…elite?いやflagship?」



元帥「この個体は駆逐艦のみ発見されたのだが、同じ駆逐艦や軽巡、重巡、ましてや戦艦、空母ですら沈ませるのが困難だったのだ」



黎斗「そんな個体が…」



元帥「残念な事に、この個体は一度沈んでも再び蘇るのだ」



黎斗「蘇る…沈んだのにですか?」



元帥「詳細は不明だが、この個体が駆逐艦だけではなく、軽巡や重巡、最悪の場合、戦艦や空母などの個体も現れるかもしれん…」



黎斗「…分かりました。こちらで警戒をしておきます。それとは別に、その原因を突き止めます」



元帥「すまないな……礼を言う」



黎斗「僕は貴方に感謝しています。部下達の記憶を消して頂いた事に。恩返しはさせて頂きますよ」



元帥「私も出来る限り協力しよう。何かあれば言ってほしい」



黎斗「分かりました。それでは、僕はこれで」



シュバッ!







−ガイア泊地 門前−




シュタッ! グギリ!



黎斗「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」ゴロゴロ



黎斗、着地ミスで足首をひねる。



黎斗「そりゃないぞ…」チラッ



石「だが私は謝らない」キリッ



黎斗「おのれストォォォーン!!!」



黎斗「まぁいい…どうせすぐに治せるから問題ない。全速前進だ!」



黎斗は匍匐前進でガイア泊地に入った。



その途中…



大淀「提督!一体どうしたのですか!?」



黎斗「ん、大淀か。それに明石に青葉、夕張メロンもいるのか」



夕張「その呼び方はやめて下さいよー!」



黎斗「ごめん。つい呼んでしまった」



ちなみに夕張は、黎斗が着任した後から部屋に籠もっていたが、少しずつ信用するようになり、今は部屋から出て、工廠で明石の手伝いをしている。



明石「それで提督、どうして匍匐前進をしているんですか?」



黎斗「足首をひねって立てない」



青葉「えぇ!?すぐ医務室に行かないと!」



黎斗「ただひねって立てないだけだから問題ない。今、回復薬は手持ちにないが、まぁ良いだろ」



4人「良くないですよ!!」



黎斗「デスヨネー」



大淀「私が肩を貸しますから、医務室に行きましょう!」



黎斗「その前に明石、大型建造の事なんだが、あれを今から試したい。出来るか?」



明石「勿論出来ますけど…って提督が先ですよ!まずは医務室に行きましょうよ!」



黎斗「俺の事は気にするな。それにすぐ治せるから安心しろ。今は無理だけどな」



夕張「でも…」



黎斗「頼む。工廠で大型建造を試させてくれ」



大淀「…分かりました。ですが大型建造を終えた後は医務室に行きますよ」



黎斗「分かった」






−工廠−




黎斗「さぁ、実験(大型建造)を始めようか」



明石「でも、どうして急に大型建造を?」



黎斗「あ〜…それはだな……今まで建造をした事が無かったからな。一度は試そうと思ったんだ」



明石「分かりました。それで資材はどうします?」



黎斗「確か持っている資材の数は…」



燃料3万


弾薬2万


鋼材2万


ボーキサイト1万



黎斗「よし、今回はこの数でやるか」



燃料4000


弾薬7000


銅材7000


ボーキサイト2000



黎斗「と言う訳で、妖精さんCome on!」パチン



ワガキュウセイシュ!


ワタシ サンジョウ!


キタンダァ? ヘェー キタンダァー



黎斗「明石と一緒に、この資材の数で大型建造を頼む。報酬は一人につきケーキ1個でどうだ?」



ナン…デスト…!


フトッパラナノデス!


ケーキ…オイテケ…



黎斗「これでよし、後は妖精の手伝いをしてほしい。俺は約束通り医務室に行く」



大淀「私もお供します」



黎斗「ん?俺一人で大丈夫だぞ」



青葉「し、司令官?立てないんですから一人で行くのは…」



黎斗「大丈夫だ。問題ない」



夕張「あの、提督…私も明石さんのお手伝いをさせて下さい!」



黎斗「勿論いいぞ。明石もそれでいいか?」



明石「はい、大丈夫です!」



黎斗「それじゃあ、後は頼んだ」



シュバッ!



大淀「えっ…消えた…!?」



青葉「あの状態であんな事が…」



明石「色んな意味で凄い…」



夕張「でも…あの人のお陰で私達は救われました。今まで辛かった事が夢みたいです…」



大淀「本当に…提督が来て下さって良かったです…!」



青葉「青葉もそう思います…!」



明石「私達も…提督の為に頑張らなくちゃ!」



夕張「はい!」








−執務室−




シロル「うぅ…ぐすっ……ひっぐ…」



黎斗「…申し訳ございませんでした」



あの後、医務室ではなく執務室へ向かった黎斗は、瞬間移動で入室した。シロル、アリス、ソードの3人は多少驚いていたが、事情を説明するなり、シロルが泣き出してしまった。勿論、黎斗が足首をひねった事に。



アリス「アンタねぇ…」



黎斗「いや仕方ないだろ。まさか着地ミスるとは思ってなかったんだ」



ソード「回復薬はどうしたんだよ…」



黎斗「今回は手持ちに無かっただけだ」



アリス「もう少し自分を大事にしなさいよ」



黎斗「自分を大切にしろって言われても…着地ミスっただけだからな」



ソード「お前の場合、自分じゃなくて他人を優先する奴だからな」



シロル「もう嫌だよ…黎斗が傷つくのは…」



黎斗(この先が思いやられるなぁ…)



黎斗「それはそうと、みんなに話さなければいけない事があるんだ」



ソード「まずはシロルを落ち着かせてやれ」



黎斗「…そうだな」



30分後…



黎斗「そろそろ落ち着いたか?」



シロル「うん…」



ソード「シロルが落ち着いたところで、聞こうじゃないか。その話を」



黎斗「あぁ、実は…………」



それから、大本営で元師に聞いた事を全て話した。



シロル「深海棲艦の…特殊個体……!?」



アリス「しかも蘇るって……!」



ソード「状況が悪化してきたな」



黎斗「この事は艦娘達にも話すつもりだ。各鎮守府にも警戒を呼びかけているからな」



シロル「その深海棲艦…私達で倒せるかな…」



アリス「………」



黎斗「まずはそいつらに会ってみる。原因を突き止める為にもな」



シロル「黎斗一人で行くの…?」



黎斗「そのつもりだ」



ソード「なら俺も行こう。お前一人じゃ心配だ」



黎斗「それは駄目だ。ソードがここに居なければ、シロルやアリス、艦娘達に危険が及ぶ。何かあった時に対処出来ない」



ソード「っ……確かにその通りだが…」



黎斗「心配しなくても、今日は偵察に行くだけだ」



シロル「…分かった。絶対に死なないでね…」



黎斗「死ぬ為に行く訳じゃないから安心しろ。夜までには帰ってくる。じゃあな」



シュバッ!



シロル「行っちゃったね…」



アリス「大丈夫よ。黎斗なら…」



ソード「俺達は俺達でやるべき事をやるだけだ」



アリス「アンタの場合は艦娘との信頼関係でしょ」



ソード「解せぬ」



シロル「あはは…」






−北方海域−



バサッバサッ!



黎斗「特に異常は無いな…」



リオレウスの翼を使い、北方海域に来た黎斗は、深海棲艦の特殊個体を探す為に偵察を始めた。



黎斗「北方海域なら見つけられると思ったんだが、次の海域に行くか」



バサッバサッ!






それから南西、西方、南方などの様々な海域へと偵察に向かったが、特殊個体どころか深海棲艦すら見つからなかった。



黎斗「天候が悪くなってるせいか海が荒れてきている…辺りも暗くなってきてるな…偵察は中断するか」



バサッバサッ!



長い時間、偵察をしていた為か、時間の流れを忘れていた黎斗は、ガイア泊地に向けて飛んだ。








−鎮守府海域−




白露「今日の遠征終わりー!いっちばーんに帰るよ!」



時雨「まだ遠征は終わってないよ。鎮守府に戻るまでが遠征任務だから」



村雨「それに長距離だったから疲れちゃったわね」



夕立「その分、提督さんに褒めてもらえるっぽい!」



春雨「司令官に、褒めてもらえる…」ソワソワ



五月雨「私も最後まで頑張ります!」



遠征任務に出ていた白露達は、安全な経路で鎮守府に向かっていた。その途端…



ズドォォォォォン!



白露達「っ!?」



突如として、砲撃音と共に砲弾が白露達を襲った。



時雨「五月雨っ!危ない!」



五月雨「きゃっ!」



バッシャァァァァァァァン!



近くにいた五月雨がコケたお陰で、砲弾は当たらずに海面へ落ちた。



?「チッ……アトスコシデシズメラレタノニ」



?「モンダイナイ。ワレラニソウグウシタイジョウ、ヤツラハシズムウンメイダ」



砲撃の正体は駆逐イ級、駆逐ハ級だった。しかし、eliteやflagshipのような青色のオーラを纏っていた。



白露「っ!深海棲艦…!それに喋った…!?」



時雨「それもあるけど…何か変だよ…!」



イ級?「シズメッ!」



村雨「させない!」



カチャッ! ズドォォォォォン!



イ級?が砲撃する前に、村雨が艤装を構えて砲撃し、イ級?に直撃した。



イ級?「フフフ…ソノテイドカ?」



村雨「嘘……!」



イ級?は村雨の砲撃が効かず、無傷の状態だった。



夕立「だったら夕立がやるっぽい!」



春雨「私も!砲戦、始めます!」



五月雨「私にもお任せ下さい!たぁー!」



ズドォォォン! ズドォォォン! ズドォォォン!



3人の力を合わせた砲撃はイ級?に直撃した。流石のイ級でも3人の砲撃なら沈められる。そう思っていたが…



イ級?「ヨワイ…ヨワスギルナ」



3人の力を合わせた砲撃でもイ級?を沈める事が出来ず、小破すらしていなかった。



夕立「攻撃が…通らない…!」



春雨「そんな…!」



五月雨「なんでぇ…!」



白露「次はあたし達が相手だよ!いっけー!」



時雨「ここは譲れない!」



ズドォォォン! ズドォォォン!



2人はイ級?に砲撃したが、4人の砲撃と同様、イ級?はダメージを受ける事なく、無傷だった。



イ級?「ツギハコチラノバンダ」



ハ級?「イキュウヨ、ツギハワタシガアイテヲスル。ミテイルダケデハツマラナイ」



イ級?「ソウダナ…ナラマカセヨウ」



白露「っ!来るよ!」



ハ級?「シズメッ!」



ガチャン! ギュドォォン! ギュドォォン!



白露「うわぁっ!?」



時雨「うっ!?」



村雨「きゃぁっ!?」



夕立「ぽいぃっ!?」



春雨「ひゃぁっ!?」



五月雨「やぁっ!?」



ハ級?は、被弾してしまえば轟沈しそうな威力の砲撃を白露達に放った。間一髪、避ける事が出来たが、砲撃による謎の風圧で吹き飛ばされてしまった。



イ級?「フフフ、ウンガイイヤツラダ」



ハ級?「ダガソレモオワリダ。シズムガイイ」



白露「痛っ……何で…こんなに強いの…!」



時雨「まるで歯が立たないよ…」



夕立「このままじゃ…やられちゃうっぽい…」



五月雨「そんな…諦めちゃ駄目です!」



イ級?「マダヤルノカ。ムイミナコトヲ」



ハ級?「モウイイ。コノママシズムガイイ!」



ガチャン!



イ級?とハ級?は、白露達に標準を定めた。絶望に陥ったこの状況で、戦う事や逃れる術、誰かが助けに来る訳もなく、出来る事は死を待つ以外になかった。



村雨「もう……駄目…」



春雨「い……や……」



村雨と春雨の二人は恐怖のあまり、目を閉じた。









春雨(司令官……………助けて………!)



イ級?&ハ級?「シズメェェェェ!!」



ズドォォォォォォォン!



バゴォォォォォォォォォォォーン!!!



イ級?とハ級?の砲撃が直撃した…



シュウゥゥゥゥゥゥ……




 装備『ラギアストロム』




黎斗「………無事か…みんな」



白露達「っ!?」



BGM「ゲゲゲの鬼太郎6期 鬼太郎大激戦」

(曲のURL https://youtu.be/wncK8xeXg_g



砲弾が白露達に直撃する直前、黎斗がラギアクルスのチャージアックスを装備し、盾を使ってガードしていた。



白露「提…督…!」



黎斗「あぁ、俺は君達の提督だ。怪我はないか?」



時雨「どうして…ここに…?」



黎斗「砲撃の音がしたから来てみれば、君達が深海棲艦に襲われているのを見てな。現在に至る訳だ」



夕立「提督さん…海に立ってるっぽい…」



黎斗「ぽいじゃなくて立ってるんだよ。そのお陰で護れる訳だからな」



黎斗(本当は翼でも良かったんだが、白露達がいるからな。あえて使わないでおく)



五月雨「本当に…提督って人間なんですか…?」



黎斗「だから人間だって言っただろ。今は話してる場合じゃないから後でな」



村雨「提督…村雨…沈んじゃうかと思ってぇ…」ポロポロ



黎斗「安心しろ。絶対に俺が護る」



春雨「司令…官…」ポロポロ



黎斗「春雨、君の声はしっかりと届いた。少しだけ待っていてくれ」



ダッ!



黎斗はイ級?とハ級?に向けて海面を走り出した。来る筈が無いと思っていた人が来た事に白露、時雨、夕立、五月雨は驚き、村雨、春雨には救世主の様に輝いて見えていた。



イ級?「バカナッ…!ニンゲンガイルナドアリエン!」



ハ級?「カイメンヲハシルナンテキイテナイゾ!」



黎斗(あの深海棲艦…元帥に見せてもらった写真通り、青色のオーラを纏っているな。しかも人型でもないのに喋れるのか。何か関係しているのか?)



イ級?「ショセンハニンゲンダ…シズメッ!」



ズドォォォォォォォン!



黎斗「はぁっ!」



ガキン! シュ! ジャキン! バチバチィ!



イ級?の砲弾が直撃するタイミングで盾を構えジャストガードを発動させ、牽制斬りを繰り出した。



イ級?「グハッ!」



ガチャン! シャキン! グサァッ! ドカァーン!



素早く剣を盾に装填し、チャージを行った。剣を抜刀し、突進斬りでイ級?を斬りつけた。



イ級?「ギャアァァァァァァァァァァー!」撃沈



ハ級?「イ級!?キサマヨクモ!」



ズドォォォォン! ズドォォォォン!



黎斗「そんな攻撃、遅過ぎるんだよ!」



シュッ! ガチャ ガシン! ズシャァッ!



ハ級?は連続で黎斗に砲撃したが、横にサイドステップで避け、ニ撃目でジャストガード発動させ、回転斬りを繰り出した。



ハ級?「ガアァァァァァァァァァァー!」撃沈



白露「凄い…!あんな簡単に倒しちゃった…!」



時雨「…待って…まだ終わってない…!」



ザッバァァァーン!



イ級?「ヨクモ…ヨクモヨクモヨクモ!」復活



ハ級?「ユルシハシナイゾ…ニンゲン!」復活



黎斗「…元帥の言う通り、一度沈んでも蘇るのか。しかも殺気は俺の方しか向いてない。自分を沈めた相手に復讐するって感じだな」



イ級?「シズメシズメシズメシズメシズメ!」



ハ級?「オワリダァ!」



ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン! 


ズドォォン! ズドォォン! ズドォォン!



イ級?とハ級?は先程よりも回数を多く、連続の砲撃を黎斗に放った。



黎斗「一気に決める!」



ダッ! ヒュン! ガキン! ダダダッ!



黎斗はイ級?とハ級?の砲弾を避けながら距離を縮めた。そして…



黎斗『狩技…エネルギーブレイド!』



ガチャン! ギュイィィィィィーン! ガシン!



属性解放のエネルギーを、剣から光り輝く刃を創り出して斬り上げる狩技。チャージしたビンの数が多いほど、攻撃力と射程が上がる為、チャージをしていた黎斗は、二体同時にエネルギーブレイドを放った。



イ級?「ギャアァァァァァァァァァァー!」撃沈



ハ級「バカナ…ニンゲンニマケルナンテ…」撃沈



黎斗「狩猟、完了」



タッ…タッ…タッ…



狩人の如く戦闘を終えた黎斗は、装備を解除した後に白露達の居る場所に移動し、跪いた。




黎斗「大丈夫か?」



村雨「提…督……うっ…ううぅぁぁぁ…!」ポロポロ



春雨「司令かぁぁぁぁぁぁん………!」ポロポロ



村雨と春雨は、黎斗に抱きついた。大粒の涙をこぼし、そして大声で泣いた。絶望しか残されていなかった状況で、心の中では救いを求めていたと同時に、そんな奇跡は起きないと思っていたのだろう。けれど差し伸べられた。絶望しかない状況を打破したのは他ならぬ、二人の提督だったからだ。



黎斗「…良く頑張ったな…二人共」ナデナデ



黎斗も、泣きながら抱きついている二人の背中をそっと優しく撫でた。



4人「……」



黎斗「ほら、四人もおいで」チョイチョイ



白露「てい…とく…うわぁぁぁぁああん!」ガバッ



時雨「うううぅぅぅ…提督ぅぅぅ…」ポロポロ



夕立「提督さぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」ガバッ



五月雨「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」ガバッ



4人も黎斗に抱きつき、大粒の涙をこぼし、そして大声で泣いた。黎斗も4人に、そっと優しく背中を撫でた。



黎斗(父さん…俺は…誰かを護れるようになったんだよな…あの時の父さんと…同じように…)







−深海鎮守府 執務室−




ダン!



アビス「馬鹿な…あいつらが…『Revenge ship』がやられるだと…!?ふざけるな!」



バキャァァァーン!!



深海鎮守府にて、『Revenge ship』と呼ばれる深海棲艦が倒された事により、怒りの感情が沸き立ち、自身の執務机を粉々に破壊した。



ガチャリ!



?『提督!ご無事ですか!?』



?『敵襲か!一体何者なんだ!?』



?『司令官を…死なせはしないよ!』



アビス「っ……リ級、ル級、駆逐棲姫か」



リ級、ル級、駆逐棲姫の3人を姿を見たアビスは、感情が安らぎる様に怒りが収まった。



アビス「リ級、俺は大丈夫だ。ただ机が割れただけだ。ル級、これは敵襲じゃない。だから艤装はしまえ。駆逐棲姫、俺の事は気にするな。俺が死んでも困る奴はいない」



?『それは聞き捨てならないわよ。提督』



アビス「…戦艦棲姫」



戦艦棲姫『貴方が居なければ、今頃私達は沈んでいたわ。こうして暮らせるのも、提督のお陰なのよ』



アビス「だが俺は…Revenge shipに強化したあいつらを沈めてしまった…俺は……俺は…!」



戦艦棲姫『これも戦争だから…仕方のない事よ。あの娘達は貴方の為に戦えた事が本望だと思っていたわ。だから…貴方が死んでも困る奴はいない、なんて言わないで』



ガチャリ!



ヲ級『そうですよ!絶対に死なないで下さい!』



タ級『私も同じです!絶対に死んじゃ駄目です!』



レ級『司令官には僕達がいるよ!絶対に死なせなんかしない!』



アビス「お前達…」



深海鎮守府にいる深海棲艦達が次々とアビスの元にやってきた。それは全員がアビスを慕い、死なないで、という感情が込められているからだ。



アビス(俺は何を弱気になっているんだ…この世界を滅ぼし、深海棲艦が笑って暮らせる世界を創るんだろ!それがこんな簡単に終わっていいのか!?俺を慕っている部下達がいるんだ!もう二度と、失う訳にはいかないんだ!)



アビス「すまないな…お前達のお陰で思い出せた。俺の目的は、この世界を滅ぼし、深海棲艦だけの世界を創る。平和な海で…全員が笑って暮らせる為に…!これからも…俺について来てくれるか…?」



そして、深海鎮守府に居る全ての深海棲艦が息を揃えて言った。



深海棲艦達『勿論!!!!』



アビス「ありがとう……お前達…!」



戦艦棲姫『そうと決まれば、皆で提督の誕生を記念して、宴会を開きましょう』



深海棲艦達『オォォォォォォォォォォー!!』



ワイワイ ガヤガヤ




龍牙「ふっ…様子を見に来てみれば、俺達が出るまでも無いな」



骸「そうですね。アビス様は僕達よりも深海棲艦達に慕われていますからね」



龍牙は執務室前の壁に背もたれをしながら腕を組み、骸は自身の大鎌を手入れしながら話を聞いていた。



空母水鬼『龍牙様、私達も宴会に参加しましょう!美味しいものとかありますよ!』



龍牙「言った筈だ。俺に食事は不要だと」



空母水鬼『好き嫌いですか?ちゃんと食べなきゃ駄目ですよ!』



龍牙「食べるという行為自体が不要なだけだ」



空母水鬼『むぅ…とにかく私達も行きましょう!』



龍牙「はいはい…」



港湾棲姫『骸様も宴会に行きませんか?』



骸「ん〜…そうですね。申し訳ないんですが、僕は遠慮しておきます。人が多い所は苦手なので」



北方棲姫『でもクッキーもあるよ?』



骸「やっぱり行きます!」



龍牙「お前…本当それ好きだな」



骸「全てはクッキーの為に!」



龍牙「クッキーモンスターめ」









−ガイア泊地 男性用入浴室−




カポーン…



黎斗「何故だ…風呂の時は気持ちが落ち着く筈なのになぁ…何故こんなにも気持ちが落ち着かないんだ…!」



黎斗は鎮守府海域で白露達を救った後、ガイア泊地へと帰投した。その後、白露達に抱きつかれながらも、シロル達に事情を説明した。そしてそのまま男性用入浴室に足を運んだ。



そのままで……だ。



ガララララ!



黎斗「……来たか」



入浴室の扉が開かれ、そこに居たのは…



白露「提督、お待たせ…!」



黎斗が落ち着かない理由は、白露達と一緒に入る事になったからである。それは二時間前まで遡る。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




黎斗「……と言う訳だ」



シロル「そんな事が…」



黎斗「そいつらは俺が倒したが、元帥の情報通り、一度沈んでも蘇った。だが沈んだ後が厄介だった。殺気は俺だけに向けていて、駆逐艦とは思えないほどの強さだ」



アリス「それをアンタが言ってもねぇ…」



ソード「黎斗だから倒せたんだろ」



黎斗「そういう事だ。俺は白露達を部屋に戻してくる。もう夜だからな」



シロル「…黎斗、今日は一緒に居てあげて」



アリス「同感よ。危険な目に遭ったばかりなんだし、側に居てあげた方が良いわよ」



ソード「そうだな。男なら最後まで居てやれ」



黎斗「あのなぁ…それは白露達に申し訳な「そんな事ない!」



時雨「お願いだよ…一緒にいてよ…」ギュウ



夕立「今離れたら駄目っぽい…このまま一緒に居てほしいっぽい…!」ギュウ



黎斗「……それもそうだな」



シロル「ところでみんな、お風呂はまだだよね?」



白露「え……うん…そうだけど…」



五月雨「はい…帰投したばかりです…」



シロル「じゃあ、黎斗と一緒に入ってきたらいいよ」



黎斗「なぁっ!?」



シロル「それなら一緒に居られるし、黎斗なら何か変な事もしないから安心して入れるよ」



黎斗「いやいやいやいや!何を勝手に話を進めてんだよ!それは流石に白露達が………!」



村雨「提督……村雨達…お風呂に行くのも怖いの…だから一緒に来て…」ギュウ



黎斗「……」



春雨「司令官…お願いします…」ギュウ



黎斗「……はい」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



という事で、黎斗は白露達と入浴する事になった。



黎斗「タオルは…巻いてるよな?」ウシロムキ



時雨「うん…ちゃんと巻いたよ」



黎斗「よし、そこにいると寒いだろ?ゆっくり浸かるといい」チョイチョイ



夕立「ぽい…!」



チャプン  チャプン





五月雨「ふわぁぁ〜……良い湯ですぅ…」



村雨「気持ちいいわねぇ…」



黎斗(風呂のお陰で大分落ち着いてきたな。最初シロルに白露達と入るのを提案された時はマジで焦った…今思えば、これは白露達を安心させる為だったんだな。流石はシロル)



春雨「司令官…」



黎斗「ん、どうかしたか?」



春雨「あの…今日は春雨達を助けてくれて…ありがとうございました。司令官がいなかったら今頃…」



黎斗「礼なんかいいよ。俺は助けたかったから行動しただけだ。それに助けが遅くなってごめん。もう少し早ければ、君達はあんな目に遭わなかったのにな…」



村雨「提督が助けに来てくれただけで十分よ!」



白露「うん!あたし達が生きてるのも…提督のお陰なんだよ!謝る事なんてないよ!」



黎斗「…ありがとうな」



時雨「それにしても、あの時の提督は強かったね…僕達艦娘に勝てなかった相手をあっさりと…」



夕立「提督さん…どうしてそんなに強くなったっぽい…?」



黎斗「………」



数秒間だけ黎斗は黙っていた。何故なら、一度転生してきた事を話す事が出来なかったからだ。そこで黎斗は、転生する前の話を白露達に話した。



黎斗「…とある人の教えだな。その人は誰かが困っていたり、傷ついている人を見ると助けに行く。たとえどんな目に遭おうが構わない。自分の力で誰かを助けられたり、守れるならそれでいい。そんな人だったよ」



白露「良い人だったんだね…提督みたいに…」



黎斗「俺も昔、その人に助けられた。その人のように力がほしい。強くなりたい。その際に言われたんだ」




いいか? 俺が思う力って言うのは、ただ誰かを傷つける為じゃない。誰かを護り、失わせない為に使うものだ。だが力だけを手に入れても意味がない。俺から言えるのは、決して迷うな。迷っている内に誰かを失えば、それは一生後悔する。たとえ自分の命を失おうが、それで助けられる命なら迷わず行動する。お前もそうしろとは言わない。だがお前の力で助けられるものが必ず存在する。その時だけは絶対に迷うな。それが俺の教えだ…黎斗。



黎斗「その人の言葉に心を打たれた時から、俺は強くなる事を決意した。誰かを守る為に力を使い、目に見える範囲で助けたい。もう二度と、目の前で誰かを失いたくないんだよ…」



五月雨「うぅぅ…今まで辛かったんですね……」



黎斗「君達ほどじゃないさ。俺なんかよりもよっぽど辛い目に遭っていただろう?君達が心に深い傷を負っている分、それ以上に幸せにしてあげたいんだよ。だから絶対に護る。たとえ自分の命を張ってでも死なせない。必ずな」



白露「提…督……」ポロポロ



黎斗「なっ…ごめん!何か不味い事言ったか!?」



時雨「だって…提督みたいな人を見た事がなくて…」ポロポロ



村雨「私達は守る為の存在だから…命をかけてまで守ってくれる人は提督以外誰もいないのよ…」ポロポロ



黎斗「………」



ギュッ



黎斗「ゆ、夕立っ!?」



夕立「もっと早く会いたかったっぽい…提督さんはみんなの英雄っぽい…」スリスリ



黎斗「俺は英雄なんかじゃないさ…でも、君達から見ればそうなのかもな。ここに来るのが遅くなってごめん。これからは俺がみんなを護るからな」



ギュッ



春雨「司令官…本当にありがとうございます…」ギュウ



黎斗「ちょっ…!今は流石に抱きつくのは…」



五月雨「あっ!ずるいです!」



白露「あたしも抱きつく!」



時雨「僕も…いいかな?」



村雨「村雨も…抱きつきたいかな〜って…」




黎斗「………どうぞお好きに」




30分後…




時刻2100



−駆逐艦寮 白露型−




黎斗「本当に来て良かったのか?」



白露「勿論だよ!さぁ上がってー!」



黎斗「それじゃ、お邪魔します」



部屋「ピッカピカヤデ」



黎斗「言うまでもなく女の子の部屋だ。綺麗で片付いている」



時雨「日頃から部屋は掃除してるからね。じゃないとホコリとかが溜まっちゃうからさ」



黎斗「関心だな。偉いぞ時雨」ナデナデ



時雨「ん…///」



夕立「むぅ…夕立にもするっぽい!」ダキッ



黎斗「ちょちょ、いきなりはやめなさい」ナデナデ



夕立「むふぅぅ〜」満足



村雨「もぅ…あまり提督に迷惑かけちゃ駄目よ」



夕立「ぽい!」



黎斗「それで…もう寝るのか?まだ早過ぎると思うぞ」



夕立「じゃあ提督さんがくれたゲームでもするっぽい!」



黎斗「そういえば色々あげたな」



白露「それ良いね!あたしもやる!」



時雨「みんながやるなら僕もやるよ」



村雨「はいはーい!村雨もやりまーす!」



春雨「春雨もやります!はい!」



五月雨「私もです!」



黎斗「決まりだな。どのゲームをやるんだ?」



夕立「え〜っと……まずはこれっぽい!」



黎斗「…レースゲームか。早速電源つけるぞー」




しばらくして…



白露「いっけー!」



夕立「ぽいー!?赤コウラは酷いっぽい!」



五月雨「当たらないよぉ!なんでぇ!?」



村雨「緑コウラはよく狙わないと当たらないわよ」



春雨「あの、司令官?どうしてコースを外れているのですか?」



黎斗「……」



時雨「もしかして…こういうのって苦手かな?」



黎斗「……俺に質問するな」





結果発表



白露 一位


夕立 二位


時雨 三位


村雨 四位


春雨 五位


五月雨 六位


黎斗 最下位



白露「いっちばーん!」



夕立「むむむ…二位っぽい…」



時雨「僕は三位だね」



村雨「村雨は四位よ」



春雨「春雨は五位です。はい」



五月雨「六位でした…」



黎斗「車なんて嫌いだ…」



白露「こ、こんな日もあるよ!次は大丈夫!」



夕立「もう一回やるっぽい!」



黎斗「……はい」




しばらくして…




結果発表



夕立 一位


白露 二位


村雨 三位


時雨 四位


春雨 五位


五月雨 六位


黎斗 最下位



夕立「ぽいぽいぽーい!」



白露「負けたぁー!」



村雨「おぉー、グッジョーブ!」



時雨「ちょっと順位下がっちゃったかな…」



春雨「順位は変わらないです。はい」



五月雨「私もです…」



黎斗「俺もだ…」←運転苦手



夕立「ん〜…次はこれにするっぽい!」







一時間後…



時刻0000



黎斗「せめて布団敷いてから寝ろよ…」



白露「ん〜…ん〜…」



時雨「クゥ…クゥ…」



村雨「スゥ…スゥ…」



夕立「提督さん…大好きっぽい…クゥ…」



春雨「んぅ…司令官〜…むにゃむにゃ…」



五月雨「スゥ…スゥ…」



黎斗「…仕方ない。みんなの布団敷くか」






−屋上−




黎斗「今日は一段と夜空が綺麗だな。ここは静かで落ち着く……さて」



キィーン…キィーン…



黎斗「俺に何か用か…ダーク」



ダーク「ふっ…気づいていたか…流石は俺だ…だがお前が心の中で俺を呼んだんじゃないのか…?」



黎斗「…一つ確認したい。何故そんなにも悪人を殺したがるんだ?そこまでする理由が分からない」



ダーク「お前なら分かっている筈だ…何故俺がここまでするのか…それは16年前のあの日からだ…!」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




16年前………(現在の黎斗は20歳です)



くろと(4歳)「とーさん!つぎはどこいくの?」



黎斗の父「そうだな…ここに行くのはどうだ?」



くろと「あっ!どうぶつえんだ!」



黎斗の父「黎斗は動物が好きだからな。次はここに行こうか」



くろと「わーい!」



キャァァァー!!



黎斗の父「っ!」



ダッ!



くろと「とーさん!?どこいくの!」





バァァァンッ!



強盗1「てめぇら全員動くな!妙な真似をすると撃つぞ!」



客「うわああぁぁぁぁぁぁっ!?」



強盗2「おいお前!このバックにあるだけの金を出せ!早くしろ!」



銀行員「ひぃっ…!は…はいっ…!」ビクッ



強盗3「お前らはあそこで手挙げて座ってろ!」



ウィーン…



黎斗の父「ここか…!」



強盗1「ん?おいてめぇ!今すぐ手を挙げろ!さもないと撃つぞ」



黎斗の父「俺に命令するなっ!」



バシッ!



強盗1「ぐはっ!」



強盗2「お前!?状況が理解出来てるのk…ぶぁっ!」



強盗3「ちっ!これで喰らえ!」



黎斗の父「っ!」



バァン! シュッ! バシッ! ドスッ! 



強盗3「ぐあぁっ!?」



ドンガラガッシャーン!



黎斗の父「ふっ…」



凄い…!


銃を持った3人を倒しちまった…!


なんて強い人なの…!



ウィーン…



くろと「とーさん!」



黎斗の父「黎斗っ!今は来るな!」



くろと「え?」



強盗1「うぐっ……よくも…」



カチャ!



黎斗の父「くっ!」



ダッ!



バァン!



…………………………



くろと「…ぁ」



ポタポタ…



黎斗の父「………」



バタァーン…



くろと「とー…さん…?とーさん!」



黎斗の父「無事か…黎斗…」



くろと「とーさん!とーさん!しっかりしてよ!」ユサユサ



黎斗の父「ごめん…な…せっ…かくの…休みを…」



くろと「やすみなんかいいよ!ぼくは…とーさんがいないと!」ユサユサ



黎斗の父「俺は…もう…駄目だ…黎斗…俺がいなくても…強く…生きろっ…」



くろと「とーさん…?」



黎斗の父「」



くろと「とーさん!とーさん!死んじゃやだよ!起きてよ!起きてってばぁ!」ユサユサ






起きてよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




ダーク「あの日から…お前の中で悪人に対する殺意が湧いた…怒りが…憎しみが…その感情を持ったお前が…この俺だ…!」



黎斗「………」



ダーク「父さんは俺を庇って死んだ…俺のせいでな…もう二度と…目の前で誰かを失わせない…俺が殺すのはクズと悪人…それを邪魔する者も殺す…それだけだ…!」



黎斗「…そうだよな……何故俺は今まで気が付かなかったんだろうな。君は俺、俺は君なんだ……だからこそ俺は…ダークを受け入れる!」



ダーク「何…?俺を受け入れるだと…?」



黎斗「俺は君を認めたくなかった。人の命を平気で奪う君を、もう一人の自分を。でもそれは、守る為にやった事だと気づいたんだ。君が殺すのはクズと悪人、そして俺の仲間に危害を加えた奴も対象だという事に、だから感謝しているんだ。君が初めて姿を現した時、君のお陰で白露は救われたんだ。だから、口で言う綺麗事も、それとは裏腹に心で思ってる黒い事も、全部俺自身なんだ」



ダーク「………」



黎斗「俺は君、君は俺だ。それを認めないと、誰かを救う事なんて出来ない。二つの面があるからこそ今の俺がいる。そして、大切な存在を守る為に戦えるんだ」



ダーク「怖くないのか…?誰かを失う事が…」



黎斗「確かに怖いさ…でも迷う訳にも、立ち止まる訳にもいかない。誰かを守る為に力を使い、目に見える範囲で助けたい。父さんが最後に残した意志を継ぐ為にもな」



ダーク「そうか…だが俺は…お前とは異なる存在だ…だから俺と戦え…戦う事で…己の力を感じ取れ…」



黎斗「……あぁ!」



ダーク「ついてこい…」



キュイーン!



ダーク、黎斗の二人は鉄格子を伝って鏡の中の世界へと入っていった。




−鏡の中の世界−




ダーク「さぁ、始めよう…俺とお前の戦いを…」




 装備『エイムofマジック』




黎斗「あぁ!」




 装備『THEアポストル』



ダークはゴア•マガラの最終強化の操虫棍を装備し、黎斗はシャガルマガラの双剣を装備した所で、お互いが武器を抜刀した。



戦闘BGM「MH4 光と闇の転生」



ダーク「行くぞ…」



ダッ!



黎斗「はっ!」



ダッ! ガキン!



ダークは操虫棍をペンの様に回しながら、黎斗に向かって攻撃したが、黎斗の双剣により防がれた。



黎斗「鬼人化!」



ジャキィーン!シュババババ!



黎斗の双剣が赤く光り、鬼人の如く素速い斬撃を繰り出した。



ダーク「ふっ…!」



ガキンガキンガキン! シュルシュル! ガキィーン!



ダークは慣れた手付きで操虫棍を扱い、双剣の斬撃を弾いた。そして操虫棍を投げ、双剣を撃ち落とした。



黎斗「なっ!?」



ダーク「ふっ…」



シュルシュルシュルシュル ガシッ!



操虫棍が回転しながらダークの手元に戻り、ペンの様に回していた。



黎斗「くっ!」



ダダダッ!



余裕そうな顔をしているダークを見た黎斗は双剣を拾い上げ、走り出した。



キン! キン! ガキン! ガギギギ! ドゴォ!



操虫棍と双剣が激しく交わり、ダークは回し蹴りを繰り出したが、同時に黎斗も回し蹴りを繰り出した。



黎斗「ぐぐぐ…!」



ダーク「パターンを読んだか…それでいい…!」



ドン!



黎斗「がはっ…!」



ダークは瞬時に体制を戻し、反時計回りで回し蹴りを黎斗に当てた。



ダーク「狩技発動…『狂竜身』…!」



ダークは懐から取り出した黒い液体を口にした。すると咳き込み、狂竜症に感染した。



黎斗「っ…そういう事か!」



狂竜身とは、狂竜症に感染する薬を飲む狩技。

時間をかけて狂竜症を克服し、狂撃化すれば会心率がプラスされるが、ダークは1分もしない内に狂竜症を克服した。



ダーク「さぁ…再開だ…!」



ダッ! ブン! ガキン! ガギギギ!



黎斗「お、重い…!」



ダーク「当然だ…今の俺は狂竜症を克服している…力は俺の方が上だ…!」



ガギギギ! ズシャァァァァァァー!



黎斗「っぁぁあっ!」



ダークの重い攻撃を防ぎ切る事が出来ず、黎斗は斬撃をもろに受けた。



ダーク「どうした?まだ終わりじゃないだろ?」



黎斗「…勿論だ!」



ダッ! キンキン! シュッ! キンキン!



再度、双剣を構えた黎斗は走り出した。二段斬り、斬り払いを繰り出しているが、ダークは軽々と弾き返していた。



ダーク「ふっ…!」



ガチャン! ビュン! バン! シュタッ!



ダークは操虫棍を地面に刺して跳躍し、後方に回避した後に操虫棍の先端から印弾を撃ち、黎斗に命中させた。



ダーク「狩技発動…『覚蟲強化Ⅱ』…!」



ギュィィィィィーン… シャキィーン!



ダークは操虫棍を回転させて周囲に特殊な蟲を呼び寄せ、右腕に止まっている猟虫を覚醒させる強化技を発動させた。



ダーク「行けっ…!」



ビュン!



黎斗「猟虫か…!」



シュッ! ビュン! ドスッ! ドゴォ! 



黎斗「がはっ…!」



ダークの猟虫が黎斗目掛けて突進し、それを回避したが、猟虫の突進に当たり二連続攻撃を受けた。



黎斗「はぁ…はぁ……あがっ…!」



ダーク「……そろそろ限界か…?」



黎斗「まだだ…まだやれる…!」



ダーク「ならば行くぞっ…!」



ガキン! シュッ! キンキン! バシッ!



キンキンキン! シュッ! ドゴォ!



黎斗「うぐっ……はぁ…はぁ…!」



ダークと黎斗の戦いは一方的な戦いになり、黎斗は不利な状況になっていた。



しかし…




黎斗「ふふふ…さて、反撃開始だ!」



挿入BGM「仮面ライダービルド メインテーマ

 勝利の法則は決まった!」



シュバッ! 



ダーク「っ…!」



ガキン! ガギギギギギギ!



ダーク「ふっ…!」



ガチャン! ビュン!



黎斗「はぁっ!」



シュッ! ビュゥゥン!



ダーク「何っ…!?ぐはぁっ…!」



黎斗の動きが素速くなり、重い攻撃を防ぐ事が出来た。ダークは驚きながらも、操虫棍を突き刺し跳躍したが、黎斗もエア回避で跳躍しながら双剣で回転乱舞を繰り出した。



ダーク「ぐっ…狩技発動…『飛翔蟲斬破』…!」



ジャキン! ズザァ! ビュン! ドオォォォーン!



ダークは黎斗を二回斬り上げた後、高く跳躍し操虫棍を地面に叩きつけた。しかし…



黎斗「よっと…!」



なんと黎斗は二回の斬り上げを双剣でガードし、地面の叩きつけは横にサイドステップで避けていた。


ダーク「狩技を見切っただと…!?あれ程のダメージを負っていながらこうも簡単に…!」



黎斗「火事場力って言ったら分かるか?」



ダーク「まさか…!」



黎斗「そういう事だ!狩技…『ラセンザン』!」



ダーク「ぐぅっ…!」



ビュゥゥゥン! ガギギギギギギギギィィーーー!



黎斗はドリルの様にきりもみ回転をしながら前方へ突撃した。ダークは操虫棍を両手で高速回転で回しながら、狩技を防いでいた。



黎斗「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉー!!」



ダーク「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー…!!」



両者の激しい戦いは周囲の物全てを吹き飛ばし、鏡の中の世界の建物は風圧だけで跡形も無く崩れ落ちた。そして…



黎斗「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!」



ズシャシャシャシャシャシャシャァァァァー!



ダーク「っっっっっっっっっ………!!!!」



ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!



黎斗のラセンザンを防ぎ切る事が出来ず、ダークは腹部に喰らい爆発四散するのであった。






ダーク「ここまで…やるとは…な…火事場力は…体力が残りわずかな時に発動し…攻撃力を高めるスキル…流石は俺だ…」



黎斗「これも全て、ダークのお陰だよ。俺がここまで強くなれたのは」



ダーク「俺のお陰…か…ぐふっ…!」



黎斗「ダークッ!?」



ダーク「久々に戦いを楽しめたな…これも…悪くないな…」



黎斗「おい!しっかりしろ!ダーク!」



ダーク「安心しろ…それよりも…元の世界に戻れ…俺と違って…お前はこの世界に長くは居られない…」



黎斗「でもっ…!」



ダーク「さっさと行けっ…」



黎斗「…分かった」



キュイーン!



黎斗は先程の戦闘で辺りに散らばっていた鉄格子の破片を伝って現実の世界へと戻っていった。








それから翌日…




−屋上−




「く…と…お……て…!」ユサユサ



黎斗「ん…」



シロル「黎斗、起きて!」



黎斗「…シロルか」パチッ



シロル「やっと起きた!もう…こんなところで寝てるなんて初めてだよ…」



黎斗「色々あったからな。さてと、一時間後にみんなを講堂に集めたい。出来るか?」



シロル「それなら準備は出来てるよ」



黎斗「早い…早過ぎる…」



シロル「ふふっ、それじゃあ行こうか」



黎斗「先に行っててくれ。やる事があるんだ」



シロル「やる事?」



黎斗「ちょっと……な」




それから1時間後…




−講堂−




黎斗「もう集まっている…みんな優秀だな」



鈴谷「おー、提督じゃん。ちーっす!」



黎斗「やぁ鈴谷、そしてみんなおはよう。今日は朝早くに集まってもらって悪いな」



由良「でもどうしたの?由良達を講堂に集めて」



黎斗「それは今から話す。大事な話だからよく聞いていてくれ」




講堂で艦娘達の注目を浴びながら、黎斗は元帥から聞いた深海棲艦の特殊個体の事を話した…




黎斗「…と言う事だ」



長月「深海棲艦にそんな奴らが…」



金剛「eliteやflagshipの上位って事デスヨネ…」



加賀「私達空母でも沈ませるのが困難…ですか」



阿武隈「一度沈んでも蘇るなんて…嘘でしょ…」



白露「あたし達が遭遇したのと同じ…」



吹雪「えっ!遭遇したって本当!?」



時雨「うん…僕達は遠征帰りの途中で青色のオーラを纏った駆逐イ級とハ級に襲われたんだ…」



村雨「それに村雨達の砲撃は全く通じなかったのよ…戦艦を相手してるみたいに…沈んじゃうかと思ったわ…」



球磨「それでどうなったクマ…?」



夕立「そんな時…提督さんが助けに来てくれて夕立達を守ってくれたっぽい」



艦娘達「えっ!?」クルッ



全員が同じタイミングで黎斗の方に振り返った。



黎斗「……あぁ、そうだな」



春雨「あの時の司令官はかっこよかったです…はい」



五月雨「私達と違って…艤装なしで海に立ってました」



時津風「しれぇって凄い凄い!」



榛名「提督はお強いのですね…!」



黎斗「とにかく、いずれ正体不明の深海棲艦が戦艦級や空母級まで出現すると手に負えなくなる。このままだと出撃、演習、遠征に出すのは難しくなる。最悪、君達が沈む可能性もあるんだ…」



艦娘達「………」



黎斗「だから俺が原因をつき止m…」




如月「司令官…お願いがあるの」



黎斗「……ん?」



如月「私達も司令官の様に…強くなりたい!もう見てるだけは嫌なの!だから…」



黎斗「強くしてほしい…って事か」



卯月「うーちゃんも強くなりたいぴょん!司令官がここに来てから…みんなは救われた…だから司令官の為に戦いたいぴょん!」



黎斗「卯月…」



天津風「あたしだって…貴方の為に強くなるわ!」



雷「司令官には私達がいるじゃない!もっと頼っていいのよ!」



黎斗「みんな…」



艦娘達の想いは一致し、強くなりたい、守りたいなどの決意を抱いていた。そして黎斗もまた、期待に答える事にした。



黎斗「分かった。俺がみんなを鍛よう。ただし、俺からも一つ頼みがある」



弥生「頼み…ですか…?」



黎斗「それにソードを参加させてほしいんだ」



ソード「っ!」



黎斗「俺一人じゃみんなを鍛えるには時間がかかる。そこで、ソードにも手伝ってもらいたいんだ」



艦娘達「………」



艦娘達は困惑していた。未だにソードを信用する事が出来ていなかったからだ。



ソード「黎斗…俺は役に立てなさそうだぞ。それに俺なんかよりもシロルやアリスの方が…」



ダァン!



艦娘達「っ!?」



突如、黎斗は艦娘達の目の前で土下座をした。しかし、講堂の床に頭をつけた所は思いっきり穴が空いた。



黎斗「頼む!ソードを信用してやってほしいんだ!」



ソード「黎斗…」



黎斗「ソードと俺は…楽しい事や辛い事も…どんな事も乗り切る事が出来た大切な仲間なんだ!今の俺がいるのも、ソードが居るからなんだ!君達が信用するのは難しいかもしれないが、もう少し見てやってくれ!頼む!」



比叡「て、提督!頭を上げて下さい!」



暁「そうよ!そこまでしなくたって…!」



黎斗「っ…」



赤城「提督がそこまでする程、ソードさんの事を信頼しているんですね」



黎斗「あぁ…」



曙「…分かったわよ。あたしはまだ信用出来ないけど、クソ提督が言うんだから仕方なく信用してあげるわよ」



電「電も…少し怖かったのです。前の司令官さんみたいな人だったら……でも司令官さんの言う事は信じられるのです!だから電はソードさんを信じるのです!」



黎斗「みんな…本当にありがとう!」



ソード「俺からも礼を言わせてくれ。ありがとう」



?「あの…そろそろ私達の事も」



黎斗「あっ、そうだったな。もう一つ聞いてくれ。今日からこの鎮守府に着任する娘達がいるんだ。まずは簡単な自己紹介をしてくれ」



?「「「はい!」」」



大和「大和型戦艦一番艦、大和です!推して参ります!」



翔鶴「翔鶴型航空母艦1番艦の翔鶴です。よろしくお願い致します!」



瑞鶴「翔鶴型航空母艦2番艦、瑞鶴です。よろしく」



川内「川内参上!夜戦なら任せておいて!」



神通「あの…軽巡洋艦、神通です。どうか、よろしくお願い致します…」



那珂「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!よっろしくぅ!」



海風「白露型駆逐艦七番艦、改白露型としては一番艦の海風です。よろしくお願いします!」



山風「白露型駆逐艦八番艦…山風…」



江風「白露型九番艦、改白露型駆逐艦の江風だ。よろしくな!」



黎斗「…と言う訳だ。みんな仲良くしてやってくれ」



シロル「やる事ってこういう事だったんだ…」



アリス「黎斗ってある意味凄いわよね。急に土下座した後に新しい艦娘達を着任させてるし、あの娘達はどこから来たのかしらね?」



シロル「ん〜、後で黎斗に聞けばいいし、今はあの娘達を歓迎しよう!」



アリス「それもそうね」



それから、新たに着任した艦娘達の歓迎会が行われ、鎮守府は更に賑やかになった瞬間である。




数時間後…




−執務室−




黎斗「歓迎会は盛り上がっていて楽しかったな。まぁ、途中で酒とか出し始めたから速攻で逃げてきたからなんとも言えないな。というか朝から酒とか大丈夫なのか?」



シロル「そういえら黎斗ってお酒飲めないよねぇ〜」



黎斗「ちょっと待ていつから居た?」



シロル「え〜っと…歓迎会は盛り上がっていて楽しかった。の所かららよ〜」



黎斗「そ、そうか…ところでシロルさん、妙に酒の匂いがするんですが…」



シロル「えぇ〜…ひっぐ…そんらことないよ〜」



黎斗(完全に酔ってる…一体どのくらい飲んだ…)



ガシッ!



黎斗「は?」



シロル「フフフフフ…」ニタァ



この時、黎斗は思った。



黎斗(泥酔いシロルに捕まったら最後、GAMEOVERだってなアハハハハハ!)




















黎斗「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ ー!!!」














−駆逐艦寮 睦月型−



如月「司令官、大丈夫?」



黎斗「ぜぇ…ぜぇ……なんとか逃げ切った…流石に酔ってる状態では追いつけないよな…」



卯月「司令官お疲れぴょん。これお水ぴょん」



黎斗「ありがとう…ゴグッ…ゴグッ…」



皐月「それにしても、シロル司令官ってお酒弱かったんだね」



黎斗「…いや、確か酒には強かった筈だ。まぁでも、あそこまで酔ってるのは初めてだな」



菊月「うむ、私が見た時は既に50本以上は飲んでいたな」



黎斗「はぁっ!?」



長月「それは私も見たぞ。あんな豪快な飲みっぷりは戦艦や空母を軽く超えるレベルだ」



黎斗(いやいやいやいやいや!普通なら間違いなく死ぬレベルだからな!何やってんだよシロル!)



弥生「司令官は…お酒飲まないんですか…?」



黎斗「飲まないというより、飲めないんだよ。元々飲めない体質だったから基本的に居酒屋は行かなかったな。匂いでもアウトだから逃げてきた」



睦月「そういえば気になってたんですけど、お二人は…その…付き合ってるん…ですか…?」



睦月達「っっっっっ!!!!????」



その時、睦月達に電撃が走った。



黎斗「いや違うけど、シロルは親友だ」



睦月達「よしっっっっっ!!!!!!!!!」



黎斗「何がっ!?」



三日月「もっと頑張らないと…ですね!」



黎斗「だから何がっ!?」



文月「司令官は鈍感過ぎだよぉ〜…」



卯月「ねぇねぇ司令官!」



黎斗「ん?どうした?」



卯月「話ばっかりじゃつまらないぴょん……だからうーちゃんと一緒に遊ぶぴょん!」



黎斗「それもそうだな。なら遊ぶか」



皐月「あー!卯月だけずるいよ!僕も司令官と遊ぶ!」



文月「あたしも〜!」



睦月「睦月も一緒に遊びたいのです!」



黎斗「よしよし、みんなで遊ぼうな。とりあえず何して遊ぶんだ?」



如月「それならトランプでババ抜きにしませんか?」



黎斗「ババ抜きか。他のみんなはそれでいいか?」



弥生「はい…」



長月「あぁ」



菊月「うむ」



三日月「はい」



黎斗「それじゃあ決まりだな。まぁでも、10人でババ抜きは無理だから5人ずつで交代しよう」



卯月「じゃあうーちゃんが最初ぴょん!」



皐月「はいはーい!僕も最初にする!」



文月「あたしも最初〜!」



睦月「睦月も最初にゃしい!」



如月「如月は後にしようかしら」



弥生「弥生も…後にします…」



長月「私も後でいいぞ」



菊月「私も様子見だ」



三日月「私もそうします」



黎斗「じゃあ俺が最初で、それじゃ始めるぞ」



それからババ抜きを始めてから必ずと言っていい程に黎斗がJOKERを引き、連敗し続けるのはまた別のお話。




黎斗「どうやら切り札(JOKER)は…常に俺の所に来るようだぜ…」←絶望








時刻2000




−中庭周辺−




黎斗「さてと、この辺りは広いから丁度良さそうだ。早速始めるか」



シュッ!  ゴォォォォォォォォォォー!



あれから数時間、睦月達と遊んでいた黎斗は駆逐艦寮から中庭周辺に来ていた。何もない場所に右手をかざし、空間を創り出していた。



ソード「そこに居るのは黎斗か?」



黎斗「ん、ソードか。どうしたんだ?こんな時間に」



ソード「ただの散歩だ。黎斗は何をしてるんだ?」



黎斗「見ての通り空間を創ってるんだよ」



ソード「空間を創ってるって…あのなぁ…そんな軽々しく言うなよ」



黎斗「そこは気にするな。俺達は転生者なんだから当然だろ」



ソード「…まぁいい。何で空間を創ってるんだ?」



黎斗「それは見てからのお楽しみだ。ソードも来るか?」



ソード「面白そうだな。俺も行こう」



黎斗「決まりだな。それじゃ、Go!」



ブォン!



ソード「とうっ!」



ブォン!



黎斗とソードは創り出した空間に飛び込み、姿を消した。






−?−




ソード「…って何だここは?」



黎斗「ここはモンスターハンターの世界に存在する『闘技場』だ。さっきの空間はここに繋げる為に創り出した入口だな」



ソード「闘技場か。って事はここで艦娘達を指導するのか?」



黎斗「感が鋭いな。ソードだけに」



ソード「悪かったなキラキラネームで!」



黎斗「まぁそれは置いといて、折角だから手合わせしてみないか?」



ソード「…本気で言ってるのか?俺一度でも黎斗に勝った事あったか?」



黎斗「一回はあるだろ。その時は風邪引いてたからな」



ソード「剣道で全道に出場した俺が剣すら持った事の無い黎斗に連敗してるんだぞ…勝てると思うか?」



黎斗「いや剣は持った事あるぞ。その時に」



ソード「…もういい。今ここで俺の実力を証明してやる!」ガサゴソ



シュッ! ギュウゥゥゥーン…!



ソードはカードデッキを取り出し、それを黎斗に向かってかざし、ソードの腰にベルトが現れた。



シュッ!



そして右腕を曲げ、大きく体を振りかぶり…



ソード「変身!!」



カチッ!キュイィィィーン!ピキャァーン!



ベルトにカードデッキを装填すると、ソードの身体が三方向から現れたライダーの鏡像に包まれ、仮面ライダーナイトに変身した。



黎斗「相変わらず格好良いよな。俺もそんな感じにやってみるか…」



 装備『ラファガサーベル』 



ジャキン!



黎斗は背中に白疾風ナルガクルガの太刀を装備し、抜刀した。そして…



黎斗「変身!!」



 装備『白疾風一式』



ビュオォォォォォォォォー! ガチャンガシン!



黎斗の身体が疾風の竜巻に包まれ、金属と金属が触れ合う音と共に白疾風ナルガクルガの防具を装備し、竜巻が消失すると同士にその姿を現した。



ナイト「俺より格好良い演出だな。てかそんなのありかよ…」



黎斗「詳しくは作者に聞け」



ナイト「は?」



黎斗「とにかく、始めよう」



ナイト「あぁ!」



チャキ!



黎斗は既にラファガサーベルを抜刀している為、ナイトは左腰に下げている翼召剣ダークバイザーを抜刀して構えた。



戦闘BGM「大乱闘スマッシュブラザーズX  ボス戦闘曲1」



黎斗「だぁっ!」



ナイト「はぁっ!」



ガキン! ヒュヒュヒュヒュヒュヒュ!



お互いの武器が触れ合った所で、ナイトは素速くダークバイザーを構え直し、乱れづきを繰り出した。



シュシュシュシュシュ! シュン! シュタッ!



黎斗は繰り出された乱れづきを的確に躱し、後方へと回避した。



ナイト「っ!」ドロー



ダークバイザー『SWORD VENT』



チャキ!



ナイトはダークバイザーを左腰に下げ、カードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。すると空中から大型の槍、ウイングランサーが現れ、ナイトの手に飛び込んだ。



ナイト「行くぞっ!」



キン! キン! キン! キン! ガキン! 



ドゴォ!



ナイト「がはっ…!」



ウイングランサーとラファガサーベルが激しく交わり、黎斗は攻撃を受け流し、後ろ蹴りを喰らわせた。



黎斗「相手の武器だけじゃなく相手の動きも見て行動するんだ!」



ナイト「相手の…動き…?」



黎斗「そうだ!」



ナイト「……分かった!」



ブン! ガキン! ヒュヒュヒュ! シュッ!



キン キン! キン! ガギギギ!



黎斗「はっ!」



ナイト「そこか!」



ガシッ!



ナイトは斬撃を繰り出し続け、黎斗の回し蹴りを掴み受け止めた。



黎斗「ふっ!」



ドゴォ! シュタッ!



ナイト「ぐっ…!」



後ろ蹴りを掴まれ、受け止められた黎斗は勢いよくバク転を繰り出し、ナイトの頭部にヒットさせて距離をとった。



黎斗「はぁっ!」



ナイト「くっ…」ドロー



ダークバイザー『NASTY VENT』



ダークウイング「ギィィィイィィイィィ!!!」



ナイトはすぐさまカードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。すると出入り口の空間から闇の翼ダークウイングが姿を現し、ダークウイングが発する強烈な超音波、ソニックブレイカーを浴びせた。



黎斗「がぁっ…!何だ…この音は…ぁ…!」



耳を劈く様な音を聴いた黎斗はあまりの苦痛で頭を抑え、片膝をついてしまった。



ナイト「せいっ!」



ズザァァッ!



黎斗「ぐぁっ…!」



ソニックブレイカーの音を聴かせ、隙を作ったナイトはウイングランサーで黎斗を突いた。防御をする事も出来ずにいた為、ゴロゴロと転がっていった。



黎斗「やるな…来い!ナルガクルガ!」



ブォン! ゴゴゴゴゴゴゴ…



ナルガクルガ「クガアァァァァァァー!」



黎斗がそう叫ぶと、出入り口の空間から迅竜ナルガクルガが姿を現した。



ナイト「どちらが『上』か教えてやる!」ドロー



ダークバイザー『ADVENT』



ダークウイング「キュアァァァァー!」



ナイトはカードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。再びダークウイングが姿を現した。



ナルガクルガ「クガアァァァァァァー!」



ダークウイング「キュアァァァァー!」



ギュィーン! ガガガガガ! ズシャァァー!



ギギギギギ! ズシャン! ドォォォォン!



ズザザザザァー! グギギギギギィィィー!



ナルガクルガとダークウイングは主人の安否を構わず激しい戦闘を繰り返し、闘技場の地面は大きく割れた。



黎斗「おっと、流石に激し過ぎないか?闘技場崩壊寸前なんだが…」



ナイト「というか、お前のナルガクルガはいつも以上に興奮してないか?」



黎斗「確かに、一体何故だ?」



ナルガクルガ「グルルルル…!」



黎斗「まぁいい。そろそろ終わりにしようか!」



ナイト「最後はこれで決める!」ドロー



ダークバイザー『FINAL VENT』


 

ナイト「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉー!!!」



ダークウイング「キュアァァァァー!」



タタタタタッ! ヒュッ!



ナイトはカードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。黎斗に向けて一気に駆け出し、そして背後からダークウイングがナイトの肩に掴まり、マントになると天高く飛び上がった。



シュルシュルシュル!



ナイトはウイングランサーの先端を真下に向け、ダークウイングがナイトを包み込み、竜巻となり急降下した。



黎斗「ナルガクルガ!」ライド



ナルガクルガ「クガアァァァァァァー!」



黎斗『絆技 スパイラルエッジ!』



ピカーン!



黎斗はナルガクルガの背中に乗り、絆技を叫ぶとナルガクルガの眼光が赤く光った。迫りくるソードのファイナルベントが直撃するタイミングを狙うその姿は刹那の見切りの様だった。そして…



ナイト「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



ジャッキィィィィィィーン!!



黎斗「だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



シュバッ! ズザザザァァァァァァァァー!!



ナイトのファイナルベント『飛翔斬』と、黎斗の絆技『スパイラルエッジ』がぶつかりあった。














ナイト「ぐっ…ぐあ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ー!



ドカァァァァァァァァァァァァーン!!!



黎斗とナルガクルガの絆技を受けたナイトは叫び声と共に爆発四散した。






その後……







ソード「久々に良い勝負だった。流石は黎斗だ」変身解除



黎斗「ソードも中々良かったじゃないか。あと一歩遅れてたら俺が負けてたからな」装備解除



ソード「ふふっ!」



黎斗「ははっ!」



ソード&黎斗「アッハッハッハっハッハッハッ!」



この後、二人の戦闘は朝まで続いていた為、鎮守府の皆には何処に行ってたのか、と心配されてシロルとアリスにはこっぴどく説教された。





それから数ヶ月後…





時刻1000




長門「てぇいっ!」



黎斗「…っと!」



ブゥン! スカッ! ヒュッ! パシッ!



黎斗「長門、大振り過ぎている。もう少し動きを意識するんだ」



長門「ぬぅ……!」



金剛「やぁっ!」



シュダダダダダダッ!



ヒュヒュヒュヒュヒュッ!



黎斗「金剛は攻撃が単調。もう少し工夫が必要だな」



金剛「ッ……!」



大和「はぁっ!」



ブン! シュダダダッ! ズダァン!



ヒュイッ! ヒュヒュヒュッ! ガシィッ!



黎斗「一番良い動きは大和だが、攻撃に迷いがあるぞ」



大和「うっ……!」



黎斗「俺の事は気にせずかかってこい。じゃないと意味がないからな」



大和「…はい!」



現在、黎斗は闘技場で長門、金剛、大和の3人の稽古をつけていた。広いフィールドで主に回避や防御で戦力を測り、3人のアドバイスをしたのだった。







時刻1230



黎斗「今日はこれで終わりだ。日頃から稽古をつけていたとは言え、3人共腕を上げたな」



長門「これも全て提督のお陰だ。私達だけではここまで強くなれなかった」



金剛「その通りネー!やっと本当のワタシになれた気がシマース!」



大和「提督には感謝してもしきれません…!」



黎斗「ふふっ、そうか…そろそろ昼食の時間だな。先に戻っててくれ。俺はまだここでやる事があるからな」



長門「分かった。提督も程々にな」



黎斗「了解だ」



金剛「テイトクー!無理はしちゃNo!なんだからネ!」



大和「それでは提督、私達はこれで失礼します」



黎斗「あぁ、お疲れ様」



ブォン!



長門、金剛、大和の3人は闘技場の出入り口の空間から鎮守府に戻っていった。



黎斗「あの3人だけじゃなく他のみんなの稽古をつけていたが、これならある程度の人数を連れて偵察に行けそうだな。深海棲艦の特殊個体…そして正体不明の存在、骸。一刻も早く解決しないとな…と言う訳で」



カチッ!



黎斗は懐から携帯肉焼きセットを設置し、骨付きの生肉を2本の支柱にかけて竈に火をおこし焼き始めた。





…………………………………(肉焼きBGM推奨)






黎斗「上手に焼けました〜!遂に念願のこんがり肉が食べれるぞ!ふっはっはっはっはっ!」



※今の黎斗は疲労によりハイテンション気味。



黎斗「それでは、いただきます!」



ガブリッ! ムシャムシャ モグモグ



黎斗「…嗚呼、美味過ぎて何も言えねぇ…」



ムシャムシャ モグモグ ムシャムシャ モグモグ



黎斗「最高だな。もう一つ焼くか」



ガシッ!



シロル「く〜ろ〜と〜?」ニコッ



黎斗「ヒェッ…」ゾワッ



シロル「帰りが遅いと思ったらこんな所でお昼にしてたんだねぇ〜」



黎斗「いやこれには海よりも深い訳が…!」



シロル「早 く 戻 る よ ? 」ニコッ



黎斗「……ハイ」



ズルズル  ブォン!



シロルに引きずられながらも、黎斗は闘技場の出入り口の空間から鎮守府に戻っていった。






−ガイア泊地 闘技場空間前−




ブォン!



シロル「よいしょっと…」シュタッ



黎斗「……」シュタッ



暁「あっ、司令かぁーん!」



黎斗「…ん、おぉ暁か。ひび…じゃなくてヴェールヌイに雷に電も一緒だな」



ヴェールヌイ「私の事は響でいいよ。司令官にその名前で呼んでほしい」



黎斗「あ、あぁ分かった」



雷「司令官達は何してたの?」



黎斗「俺はいつも通りだ。今日は長門、金剛、大和の3人に稽古をつけていた」



電「毎日お疲れ様なのです!」



シロル「私は黎斗を連れ戻しに来ただけだよ」



黎斗「くっ…こんがり肉が…!」



シロル「何 か 言 っ た ?」ニコッ



黎斗「イエ、マリモッ!(いえ、何もっ!)」ビシッ!



暁達((((ひっ……!))))ゾワッ



雷「そ、そういえばソードさんが司令官を呼んでたわよ。屋上に来てほしいって」



黎斗「ソードが?分かった。すぐに行くよ」



ヴェールヌイ「司令官…一つ聞いていいかい…?」



黎斗「あぁ、どうしたんだ?」



ヴェールヌイ「ソードさんから聞いたんだ…司令官は…海域の偵察に行くのだろう…?」



黎斗(ソードの奴、余計な事を言ったな。どちらにせよ、偵察の事は話す予定だったから良いか)



ヴェールヌイ「その時は…私達も連れてってくれるかい…?」



黎斗「…本来、偵察は俺一人で行くつもりだったんだ。だけどみんなが頑張ってるのを見ていたら、それを無駄には出来ないよな」



暁「っ!それじゃあ…!」



黎斗「ただし、君達四人…いや、鎮守府に居る全員を連れて行くのは不可能だ。誰かしら鎮守府に残ってもらわないといけないからな」



雷「でも…それじゃあ他のみんなが…」



黎斗「分かっている。そこで一つ考えがある」



電「考え…ですか?」



黎斗「それはだな…ゴニョゴニョゴニョゴニョ」



暁達「っ?」



シロル「えぇっ!?」



黎斗「詳しい事は闘技場で明日の九時に話す。それと艤装や武器、自分の得意とする物を装備するように。この事はみんなにも伝えておいてくれ」



暁「よく分からないけど…分かったわ!」



ヴェールヌイ「暁、それ分かってないよ」



雷「とにかく、この事をみんなに伝えれば良いのね?任せて!」



電「なのですっ!」



黎斗「それじゃあ頼んだ。シロル行くぞ」



シロル「うん…」



タッタッタッタッタッ



シロル「黎斗、本当に大丈夫なの?もしあの娘達に何かあったら…」



黎斗「確かに危険かもしれない。けどな、これはいわば試練なんだよ。深海棲艦の特殊個体の強さは未知数なんだ。だからこそみんなにはそういった経験をしてほしい。それに、シロルなら怪我を完璧に治療する事が出来るんだ。その時は頼む」



シロル「…うん!」







−屋上−




ガチャリ



ソード「…来たか」



アリス「そうみたいね…」



黎斗「雷から聞いて来たぞ。どうしたんだ?」



ソード「黎斗なら分かってるだろ」



黎斗「…海域の偵察か」



シロル「……」



ソード「単刀直入に言う。俺達も同行させてくれ」



アリス「お願い。この世界を救う為に来たのに、ただ待ってるだけなんて嫌よ…」



黎斗「……何言ってんだよ。彼女達を連れて行くと決めた時から、最初から連れて行くつもりだったんだよ。俺達はいつも四人で困難を乗り越えてきたんだ。偵察は一週間後、それまでは鍛錬だ」



シロル「黎斗…」



黎斗「俺達で守ろう。この世界を救う為に!」



ソード&シロル&アリス「おぉぉぉぉぉー!!」





その頃…





−深海鎮守府−




アビス「………」



龍牙「何か考え事か」



アビス「龍牙…この世界を滅ぼした後に、お前はどうするつもりだ?」



龍牙「さぁな、俺達の目的はこの世界の破滅。それ以外は何も考えていなかったからな。そう言うお前はどうするんだ?」



アビス「俺は…深海棲艦だけの世界を創りたいんだ。愚かな人類を滅ぼし、俺達の海を取り戻す。そうすれば武器を持つ事も無く、平和な海で暮らせる様になるだろう。彼女が望む事が出来なかった…争いの無い世界を創る為に」



龍牙「……そうか…一つだけ言っておく。お前は破壊者には向いていない」



アビス「………かもな」



骸「アビス様、龍牙様、お伝えしたい事があります」



アビス「何だ、言ってみろ」



骸「つい先程、空母ヲ級の艦載機から彼等の鎮守府の情報が伝達されました。一週間後に海域偵察に向かうようです。恐らく、こちらに進撃する可能性があるかと…」



龍牙「ふっ…ついに動き出す時が来たようだな」



アビス「……」



深海の王者アビスは、禍々しく青黒いオーラを放ち、背中から四本の触手が姿を現した。そして触手の形を変化させ、やがてその触手から深海棲艦だけに聞こえる電波の様なものを発した。



アビス『我が同胞達に告ぐ。我々深海棲艦は幾度となく艦娘共によって多くの命を奪われた事だろう。奴等の存在がある限り、我々はいずれ滅ぼされてしまう。だがこれは絶好の機会。忌々しい人間共とそれを守る艦娘共をこの手で潰す時が来た。我が同胞達よ!邪魔な存在を滅ぼし、平和な海を取り戻そうではないか!』



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォー!!!



その時、深海鎮守府は多くの雄叫びが共鳴した。



骸「いよいよ決戦ですね」



龍牙「…そうだな」









翌日…






−ガイア泊地 闘技場−




黎斗「よし、みんな集まっているな。みんな知っているだろうが、一週間後に海域の偵察に向かう」



島風「提督…行くんですか…?」



黎斗「あぁ、それで今回の偵察で俺について行きたいって娘はいるか?」



パッ! パパッ! パパパッ パパパパパパッ!



その結果、全員が手をピンと挙げていた。



黎斗「分かりきってはいたが、流石に全員は連れて行かない。その間に鎮守府が襲われたら元も子もないからな」



榛名「でも…榛名は提督について行きたいです!」



古鷹「私も提督のお役に立ちたいです!どうすれば連れて行ってくれますか?」



黎斗「それで…だ。ついて行きたいという君達には俺の試練を受けてもらう。だからみんなに艤装を装備してもらった。剣術や格闘、戦いに使える物は何でもいい。今回連れて行くメンバーは第1艦隊から第4艦隊の24人だ」



潮「試練…?」



黎斗「俺からの試練はこうだ。どんな相手にでも対抗出来るかどうか、だ。相手が艦娘や深海棲艦以外と戦い、勝ち残れるかどうかを試練として出す。その相手に勝つ事が出来れば、俺について行く事とする」



吹雪「司令官…質問良いですか?」



黎斗「ん、どうした?」



吹雪「その試練の相手って…なんですか?」



黎斗「……それはお楽しみだな。と言う訳で、早速だが試練を始める。一応、対戦相手の名前が書かれてる表を配っておく。第一回戦は漣からだ」



漣「トップバッターは漣ですか!ご主人様の為なら頑張っちゃいますよ!対戦相手は……『ダイミョウザザミ』……って誰ですかこの人?」







ダイミョウザザミVS漣



漣「漣、準備出来ました!」



『それではこれより、ダイミョウザザミVS漣の戦闘を開始します。Rady Fight!!』



漣「あの…肝心のお相手がいな………っ!?」



グラグラグラグラァー!ドシャァァーン!



突如、地面から巨大な何かが飛び出してきた。それは盾蟹ダイミョウザザミである。



ダイミョウザザミ「クシャァァァァァァー!」



漣「はにゃ〜!?なんですかこの生き物はっ!?明らかにヤバそうな雰囲気の奴じゃないですか!こんなのと戦うなんて漣聞いてないっ!」



ダイミョウザザミ「クシャァァァァァァー!」



漣「でもやらなきゃ…徹底的にやっちまうのね!」







紅兜アオアシラVS球磨




紅兜アオアシラ「グァァアマァァァァァー!」



球磨「クマッ!?提督の言ってた相手が艦娘や深海棲艦以外ってこういう事クマ!?深海棲艦とは別格の強さクマ!」



紅兜アオアシラ「グァァアマァァァァァー!



球磨「くっ…舐めるなクマァー!」



ドォン! ドォン! ドォン!







リオレウス亜種VS蒼龍




リオレウス亜種「グオォォォォォォォォォー!」



ヒュュュュュー! ズドォン! バゴォォーン!



蒼龍「痛っ…なんでまた甲板に被弾なのよ~!痛いじゃない!なんなのよあの竜は〜!火まで吐いてくるし、艦載機はやられちゃってるし…深海棲艦よりも強い…!」



リオレウス亜種「グオォォォォォォォォォー!」



蒼龍「ここで負ける訳にはいかない!そろそろ反撃よ!全艦載機、発進!」



ブロロロロロロロ! ズガガガガガガガ!









それから数時間後…



試練の合格者



白露、時雨、村雨、夕立、春雨、如月、長月、菊月、球磨、北上、阿武隈、川内、古鷹、鈴谷、大和、長門、陸奥、金剛、榛名、赤城、加賀、蒼龍、飛龍





黎斗「よし、合格者はこれで全員だな。上位個体とはいえど良くやった」



艦娘達「…………………………」



黎斗「どうした?みんな揃って」



艦娘達「「「あれ何っっっっっっっっっ!?」」」



黎斗「試練相手の事か?あいつらは俺の仲間のモンスターだ。どうだ?戦ってみて」



艦娘達「「「桁が違うっっっっっっっっっ!!」」」



黎斗「いやあれでもまだマシな方だぞ。G級になったら化け物だからな」



艦娘達「て〜い〜と〜く!(し〜れ〜い〜か〜ん!)」



黎斗「うわっ!ちょっ!離せっ!落ち着けっ!落ち着くんだぁっ!あちょっ!あぁぁっ!」











黎斗「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー!!!」








時刻2100




−浜辺−




黎斗「久々に来たな…この場所に。懐かしいな」



現在、黎斗は浜辺に腰を下ろし夜空を眺めていた。この浜辺は黎斗が転生して初めて降り立った場所でもあり、相棒と再開した場所でもある。今では艦娘達と出会い、更には仲が良かった友人二人と共に暮らしている。生前はただバイトをしながら普通に生活をしていた自分だったが、一匹の猫を庇って死んでからというもの、相棒と共にブラック鎮守府を変えて、艦娘達も徐々に明るさを取り戻し、今は笑顔溢れるようにまでなった。だからこそこんな生活がいつまでも続けばいいな、と思っていた。



黎斗「なぁ、聞こえるか?ダーク」



キィーン…キィーン…



黎斗は懐から手鏡を取り出し、自分を写した。すると鏡からダークが映し出され姿を現した。



ダーク「あぁ…聞こえている…不安か…?あいつらを連れて行く事が…?」



黎斗「…そうだな。俺はあいつらを連れて行くのが怖い。この偵察で誰かが死んだりでもしたら、俺は一生後悔する事になるかもな…」



ダーク「だから守るんじゃないのか…?」



黎斗「あぁ…」



ダーク「もしお前が守り切れなければ…俺が手助けしてやる…お前の代わりにな…」



黎斗「…ありがとうな」



ダーク「………ふっ」












一週間後…




−執務室−




黎斗「すぅぅ〜…はぁぁ〜……よしっ!」



 装備『THEヘヴン』 『アークX一式』



ガチャガシン!



深く深呼吸した後に、シャガルマガラの双剣とアークX一式を装備した。



黎斗「準備は整った…みんなの所に行くか」



ガチャリ



白露「提督!おはようございます!…ってきゃぁー!?」



黎斗「ん、白露か。何故そんなに驚くんだ?」



時雨「僕達も居るんだけど、その格好…何かな?」



黎斗「アークX一式」



村雨「天使みたいな姿ね…」



夕立「提督さんの翼凄いっぽい!フワフワしてて気持ちいいっぽい!」



黎斗「あちょ、翼はあんまり触らないでくれ。一応これ神経通ってるからな」



春雨「司令官…いよいよですね…!」



黎斗「そうだな。まぁ、あくまで偵察だから気を引き締め過ぎないようにな」



白露「それじゃ提督、一緒に行くよ!」



黎斗「あぁ!」






出撃準備中…










−出撃ドック−




ソード「この偵察で、深海棲艦の特殊個体とやらと骸に会えるかどうか分からないが…まずは行ってみるだけだ」



黎斗「そうだな。それとアリスはあまり戦闘には出るなよ」



アリス「なんでよ!私だってソードと一緒に修行したんだから戦えるわよ!」



ソード「と、言っても相手は深海棲艦だ。いくらアリスでも戦闘向きの能力が無いんじゃ戦いに向いてない」



アリス「でも…」



黎斗「じゃあこれやるよ」



 『龍弓【国崩】』



アリス「これは…弓?」



黎斗「ラオシャンロンの素材で作った弓だ。原型に近いからアリスなら扱えるんじゃないか?」



アリス「確かに弓道部だった私なら使えなくはないけど……ありがとう」



シロル「黎斗、みんなはいつでも出撃出来るって」



黎斗「そうか。だったら…」パチン



ブォン! ゴゴゴゴゴゴ…!



ラギアクルス「グオォォォォォォー!」



ガノトトス「グギャアァァァァァー!」



ザボアザギル「ヒュオォォォォォー!」



黎斗は指を鳴らし、空間から海竜ラギアクルス、水竜ガノトトス、化け鮫ザボアザギルの三体が飛び出してきた。



黎斗「ソードはラギアクルス、アリスはガノトトス、シロルはザボアザギルに乗ってくれ」



ソード「ん?それだと黎斗はどうするんだ?」



黎斗「海面を走れるから安心しな」



ソード「なるほどな…」



アリス「私この魚みたいなのに乗るの…?」



シロル「良かったら私が乗るこの子と変わるけど…」



アリス「気持ちだけ受け取っておくわ」



黎斗「それじゃあ早速出撃するか」



3人「あぁ!(えぇ!)(うん!)」



黎斗「全艦隊、これより出撃を開始する!」



オォォォォォォォォォー!!!







島風「提督ー!いってらっしゃーい!」



吹雪「司令かーん!頑張ってくださーい!」



大淀「……行ってしまいましたね」



明石「提督ならきっと大丈夫…他のみんなも」



由良「今は無事に帰ってきてくれる事を祈る事と、私達がこの鎮守府を守るだけ…」



青葉「ですね……………まぁでも…」チラッ



ドスジャギィ「ギャッギャッギャオゥ!」



ガブラス「ギャウァッギャウァッ!」



グラビモス「ガァァァァァァッー!」



ウルクスス「ウォォォォォー!」



以下省略



鎮守府にはモンスターハンターに登場する様々なモンスターが徘徊していた。何故なら、あらかじめ黎斗が空間からモンスターを限界まで召喚していたからだ。



夕張「提督は私達の為にこんなに大量のモンスター?を残して下さったんですけど…流石に多すぎでは…」



天龍「俺は良いと思うぜ。だって見ろよほら」




時津風「ガルル〜!」



ジンオウガ「グルルル…!」



雪風「時津風ちゃん頑張れー!」



天津風「睨み合い対決…どう考えてもあっちの方が有利じゃ…」



時津風「うぅー…負けないぞー!」



ジンオウガ「アオォォォォォォーン!」




ガムート「パオォォォォォォーン!」



睦月「およよぉー!睦月感激ぃ!」



皐月「うわぁぁー!高ーい!」



文月「良いな〜!あたしも乗せてぇ〜!」



卯月「弥生も一緒に行くぴょん!」



弥生「うん…!」




木曽「…カオス過ぎないか?」



龍田「あの子達も楽しそうだし、良いんじゃないかしらね〜」



翔鶴「私はこの鎮守府に着任してから日は浅いのですが、提督は一体何者なのでしょうか…?」



朧「あはは、もう慣れちゃったからそんな事思ってなかったけど、提督はアタシ達を救ってくれた…英雄だよ」















−南方海域−




黎斗「鎮守府海域から南方海域まで来てみたが、そっちの方はどうだ?」



菊月「電探には反応はないが、一隻も深海棲艦が見つからない」



陸奥「深海棲艦が一隻も現れないなんて…普通じゃありえないわよ…」



黎斗「それもあるな。ソード、何か違和感を感じないか?」



ソード「あぁ…俺でも分かる。静かだ」



アリス「静かって普通、海はそうでしょ」



ソード「静か過ぎるんだよ。ここに来てから海流が全く感じられないんだ。それに、魚といった海洋生物も見当たらない。天候も悪くなる一方だ」



春雨「司令官…なんだが怖いです…」



黎斗「嫌な予感がするな………っ!危ないっ!」



ズドォォォォォン!



時雨「っ…!」



突如、右方向から砲撃音が響いたと同時に砲弾が一直線に向かって飛んできた。その先には時雨が立っており、気づくのが遅かったのか急な砲弾を避けられずにいた。



シュンッ! バコォォォォォォン!



黎斗「ぐっ…!」



時雨「提督!」



黎斗は海の上を思い切り蹴って走り出し、自身を盾にして時雨に向かって飛んできた砲弾を受けた。



黎斗「あいつらは…まさか!」



砲撃したその正体は深海棲艦、駆逐艦や軽巡洋艦の類だが、eliteやflagshipのような青色のオーラを纏っているものが数百隻も現れた。



ホ級?「チッ、テキノシレイカンニアタッタカ」



ヘ級?「ニンゲンノクセニ…」



ト級?「ガルルルル…テキ…ホロボスッ!」



白露「あぁぁっ……あれって…!」



阿武隈「あれが…深海棲艦の特殊個体…!」



長門「なんなのだ…この感覚は…あの深海棲艦を見ただけで…身体の震えが…」



艦娘達は青色のオーラを纏っている深海棲艦を直視すると、怯えるかのように震え出した。それはこれから死ぬような恐怖に見舞われていた。



ソード「俺がやる、下がってろ。変身!」



シュッ!



カチッ!キュイィィィーン!ピキャァーン!



ソードはカードデッキを取り出し、それを海面に向かってかざし、ソードの腰にベルトが現れ、右腕を曲げて大きく体を振りかぶり、ベルトにカードデッキを装填すると、ソードの身体が三方向から現れたライダーの鏡像に包まれ、仮面ライダーナイトに変身した。



黎斗「くっ!行くぞソード!」



ソード「…あぁっ!」



戦闘BGM「艦隊これくしょん 敵艦隊、見ゆ!」



ズドォン!ズドォン!ズドォン!



ヒュッ! ヒュヒュヒュヒュッ!



黎斗「でやぁっ!」



ジャキンジャキン! ズバッ! グシャ!



黎斗は一気に駆け出し、狙ってくる砲弾を躱し、双剣を手に嵌めてイ級?の軍勢を斬りだして沈めた。



ナイト「はぁぁぁっ!」



シュシュシュシュッ! ズシャァッ!



ナイトは右手に翼召剣ダークバイザーを、左手にウイングランサーを持ち、二刀流でロ級?の軍勢を斬り刻んで沈めた。



ザッバァァァーン!



イ級?達「ウォォォォォォォォッ!」復活



ロ級?達「グァァァァァァァァッ!」復活



なんと沈んだ筈のイ級?とロ級?の軍勢が海面から浮かび上がり、青色のオーラと殺気が強く溢れ出ており、イ級?とロ級?の軍勢の視界には黎斗、ソードの二人しか見えていなかった。



ソード「これか…黎斗の言ってたのは!」



黎斗「ラギアクルス、雷ブレスだ!」



ラギアクルス「グオォォォォォォー!」



ビリビリビリ! ビシャァァァァーン!



ソードの乗っていたラギアクルスは黎斗の指示で、雷ブレスをイ級?とロ級?の軍勢に向けて放った。雷ブレスは直撃し、今度は海面から復活する事も無く深海の底に沈んでいった。



ハ級?達「「「シズメッッッッ!!!」」」



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



ナイト「黎斗、俺の後ろに!」ドロー



黎斗「分かった!」



ナイトはダークバイザーを左腰に下げ、カードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。



ダークバイザー『GUARD VENT』



ダークウイング「キュアァァァァー!」



ササッ! ドゴゴゴゴゴゴゴォォォォン!



無数の砲弾が命中する寸前に海面から現れたダークウイングがナイトの肩に掴まり、ウイングウォールというマントに变化すると硬質化してナイトと黎斗を守った。



ナイト「っ…何だこの威力は…!」



黎斗「あれがあの深海棲艦の本当の強さだ…!」



ガチャン!



ハ級?の軍勢は異常なスピードで砲弾を補充し、標準を二人に定めていた。



ソード「っ!また来るぞ!」



シロル&アリス「「させない!!!」」



バァン! バァン! バァン! バァン! バァン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ドカァァァァァァァァァァァァーン!!



シロルはマケット銃で、アリスは弓で遠距離からハ級?の軍勢に向けて狙い撃った。ハ級?の軍勢は遠距離射撃で沈んでいった。



ナイト「ナイスだ二人共!」



シロル「えへへ…!」



アリス「ふふん!どんなもんよ!」



黎斗「っ…………不味いっ!」



ダッ!



ソード「おい黎斗っ!?」



黎斗は何かを察知し、その場からシロルとアリスの元へと駆け出した。ソードはいきなり駆け出した事で困惑していた。



ハ級?達「ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァァ"ァ"ー!」復活



先程と同じように沈んだ筈の深海棲艦が海面から浮かび上がり、青色のオーラと殺気が強く溢れ出ていた。その深海棲艦は目の前の黎斗とナイトの二人から、遠距離射撃をしていたシロルとアリスの二人を標的にしていた。



ソード「そういう事かっ!」



ダッ!



今ので駆け出した事が理解したのか、ソードも二人の元へと駆け出した。



シロル「あっ…」



アリス「シロルッ!」



黎斗「ガノトトス!ザボアザギル!砲弾を避けろ!」



ガノトトス「グギャアァァァァァー!」



ザボアザギル「ヒュオォォォォォー!」




ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!




二人を乗せていたガノトトス、ザボアザギルは放たれた無数の砲弾を華麗な泳ぎで回避していたが…



バコォォォォォォン!



シロル「ひゃぁぁぁぁぁっ!」



アリス「シロルッ!」



砲弾の一発がザボアザギルに直撃し、乗っていたシロルは悲鳴を上げていた。幸い、砲弾に直撃したのはザボアザギルだけであったが、爆風でシロルの服はボロボロになってしまった。



ガチャン!



ソード「あれだけ撃ったばかりなのにもう撃てるのかよっ…!」



黎斗「シロルッ!」



アリス「駄目ぇっ!」



ハ級?の軍勢は既に補充が完了しており、いつでも撃てる状態で標準をシロルに向けていた。ザボアザギルは砲弾の一発で怯んでいた為、動く事が出来なかった。このままでは無数の砲弾がシロルに直撃すれば木っ端微塵になってしまう。



シロル「みんな………………





…ごめんなさい」



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



そして、ハ級?の軍勢から無数の砲弾が放たれた。



黎斗「シロルゥゥゥゥゥゥゥゥゥッー!!」



しかし…



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ブゥゥゥゥゥゥン! ブロロロロロロロ!



ズガガガガガガガガガァー!



シロル「……え」



鈴谷「大丈夫!?シロル提督!」



シロル「鈴谷…ちゃん?それにみんなも…」



なんとシロルに放たれた無数の砲弾は艦娘達の砲撃、艦載機で迎撃された。艦娘達はシロルのもとに駆け寄り、安否を確認していた。



球磨「無事で良かったクマァ!」



シロル「みんな…どうして…」



蒼龍「提督達が戦ってるのに、私達が見てるだけなのは嫌だよ!それに…守られてばかりじゃ、ついてきた意味がないですよ!」



加賀「そうね。今はあの深海棲艦に対する恐怖より、シロル提督を傷つけた事で頭にきました」



赤城「ふふっ、加賀さんはシロル提督の事が好きなんですね」



飛龍「さて、今度は私達が相手だよ!」



金剛「ワタシ達の出番ネー!Follow me!皆さーん、着いて来て下さいネー!」



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ブゥゥゥゥゥゥン! ブロロロロロロロ!



艦娘達は恐怖心を克服し立ち上がった。シロルのもとを離れて一斉射撃を始め、ハ級?の軍勢は次々と撃沈した。一方で黎斗、ナイト、アリスの三人はシロルのもとに駆け寄った。



ナイト「あいつら…やるじゃないか!」



アリス「えぇ、本当に!」



黎斗「………」




BGM「スーパーマリオギャラクシー2 チコとぼうし」



ダキッ!



黎斗「っ……………シロル?」



シロルは暗い表情をした黎斗に抱きついた。



シロル「黎斗…今、自分のせいで私が傷ついたって思ってるでしょ…?」



黎斗「……何故分かる」



シロル「ずっと一緒にいるから分かるよ…黎斗は昔から私を守ってくれたよね…たとえ自分がどうなっても…私が少しでも傷ついた時…黎斗は凄く後悔した事があった…その時と良く似てるんだよ…」



黎斗「…俺のせいでシロルは危険な目にあった。復活する際の習性をちゃんと確認していれば、こんな事にはならなかった。全ては俺の責任だ」



シロル「私だって戦ってるのを見てたのに…分かってなかったからお互い様だよ…」



黎斗「……ごめん」



シロル「謝らないで…でも今はこうさせて…」



黎斗「…あぁ」ギュウ



黎斗は身体が小刻みに震えているシロルを優しく、そっと抱きしめた。



アリス「………」



ナイト「はぁ、しょうがないな…ほれ」



ダキッ



アリスを見て何かを察したナイトは両腕を広げた。それに反応するかのように、アリスはナイトに抱きついた。



アリス「ばか………怖かったんだから…」



ナイト「はいはい。今だけはこうしてろ」ナデナデ



アリス「……これからもしてよ…」



ナイト「全く、素直じゃねぇなお前は」







ホヘト級?&艦娘達

「「「イヤナニシテンダ!(いや何してんだ!)」」」



敵と味方の立場である深海棲艦達と艦娘達がシンクロした瞬間だった。



シロル「あっ……忘れてた」



黎斗「同意見」



アリス「私も…」



ナイト「すまんが俺もだ」



ホ級?「イマイマシイ…コンナヤツラニナカマガヤラレルトハ…」



ヘ級?「ドウシノカタキ!」



ト級?「ガルルルル…テキ…ホロボスッ!」



ナイト「仕方ない。アリス、離れておけ」



アリス「……援護は任せて」



ナイト「ふっ、頼んだぞ」

 


黎斗「シロル、続きは後でな。あいつらは俺がやる」



シロル「私も遠くから戦うよ!」



黎斗「あぁっ!」




挿入BGM「仮面ライダーフォーゼ Giant Step」



ダッ!



黎斗とナイトは、ホ級?へ級?ト級?に向かって駆け出した。



ホ級?「メツボウスルガイイッ!」



へ級?「ゼツメツシロッ!」



ト級?「ガルルルル…テキ…ホロボスッ!」



ズドドドォン! ズドドドォン! ズドドドォン!



ズドドドォン! ズドドドォン! ズドドドォン!



ホ級?へ級?ト級?の三体は、駆逐艦の砲撃とは比べ物にならない程の速度で砲撃を開始した。



ナイト「さっきよりも早いな。ならこいつだな」ドロー



ナイトはダークバイザーを左腰に下げ、カードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。



ダークバイザー『TRICK VENT』



サササッ!



カード発動と同時に四人のナイトの分身、シャドーイリュージョンが現れた。



ナイト「どれが本物か分かるかな!?」



ジャキンジャキン! ズガガガガガ! ガキィン!



ナイトは分身と共に砲弾をダークバイザーで次々と真っ二つに斬りだした。



ズドドドォン! ズドドドォン! ズドドドォン!



ズドドドォン! ズドドドォン! ズドドドォン!



黎斗「よっと…!」



ズサァァァァァァァー! ダダダッ!



黎斗は一直線に向かってきた砲弾を、身体を後ろに倒しスライディングで躱す。体制を立て直し、再び走り出した。



ホ級?「バカナッ!ナゼソンナカンタンニキレル!?」



へ級?「アリエナイ!?」



ト級?「グゥッ!?」



ナイト「お前らの攻撃が早く、威力が高くても、闇雲に撃ってればまともに当たる訳ないだろっ!」ドロー



ナイトは素速くカードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。



ダークバイザー『NASTY VENT』



ダークウイング「ギィィィイィィイィィ!!!」



海面から闇の翼ダークウイングが姿を現し、ダークウイングが発する強烈な超音波、ソニックブレイカーを浴びせた。



ホ級?「グ…ガァァァァァッ……!?」



へ級?「アタマガ………イタイィ……!?」



ト級?「グァァァァ…ガァァァ………!?」



黎斗「来い!ベリオロス!」



ブォン! ゴゴゴゴゴゴゴ…



ベリオロス「ガオォォォォォォォォォォー!」



黎斗がそう叫ぶと、何もない空間から氷牙竜ベリオロスが姿を現した。



黎斗「やれ、氷結ブレス!」



ベリオロス「ガオォォォォォォォォォォー!」



ビュン! カチコチカチ! カチィィィィィィン!



ベリオロスは氷結ブレスを放つと、直撃した際に氷の竜巻が渦巻き、たちまちホ級?へ級?ト級?は氷の塊となった。



黎斗&ナイト「「今だ!」」



シロル&アリス「「うんっ!(えぇっ!)」」



ギュィィィィィーン………バァァァァーン!!



ギュイーン…ギュイーン…パシュゥゥゥーン!!



バリィィィィィィィィィィィーン!!



シロルのチャージショットとアリスの溜め3集中射撃で、氷の塊となった物は砕かれ、欠片は海の底に沈んだ。



ナイト「やったか…」



アリス「バラバラにされたら復活出来ないのかしら…」



シロル「でも倒せたんだから結果オーライだよ!」



黎斗「その通りだな」



「「「提督ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅー!」」」



黎斗「みんな、ありがとうな。シロルを助けてくれて」



榛名「いえいえ、榛名達は当然の事をしたまでです!」



北上「あたし達は提督の力になりたくてついてきたからね。あの深海棲艦を見た時、凄く怖くて動けなかったけどさ、提督四人が戦ってたのを見たら勇気が湧いたんだよ」



川内「私も…」



黎斗「それでもだ。ありがとう」



シロル「助けてくれてありがとう!みんながいなかったら、私は今頃いないと思うから…」


加賀「そんな事はさせないわ。私がこの身に変えても提督を守ります」



シロル「加賀さん…」



加賀「提督、私の事は呼び捨てで良いと言いましたが?」



シロル「えっと……やっぱり駄目…かな…?」



加賀「…いえ」



ソード「なぁ、あの二人いつの間に仲良くなったんだ?」変身解除



アリス「確かシロルが加賀さんに料理を振る舞った事があったんだけど、加賀さんがシロルの作った料理に夢中になったらしいわ。その時からね」



黎斗&ソード「「いや餌付けかよ」」



アリス「まぁそう思えなくもないけど…」



夕立「提督さん!夕立にもお話するっぽい!」



村雨「そうですかぁ…この村雨を放置ですかぁ…村雨、そんな趣味無いから、構ってぇ!」



黎斗「あ、いや別に放置した訳ではないからな」



ソード「全く、黎斗は大変だな。あんなにたくさんの女に囲まれて」



アリス「何よ、羨ましいの?」



ソード「いや、ただ単に黎斗はこれから先、大変な事になりそうだと思っただけだ」



アリス「そう…」



黎斗「さて、みんな。偵察は一度中断にして近くの島で休もう。遠くまで来た上に深海棲艦との戦闘にまで入ったんだ。かなり疲れているだろう」



如月「そうね、髪が潮風で傷んじゃうわ」



ソード「近くの島って言ったら……あそこなんていいんじゃないか?」



黎斗「どれどれ……あの場所か。よし、ならあの島に行こう」



それから黎斗達は近くの島に到着し、身体を休めるのであった。





−無人島−




シロル「ん〜!到着っ!」背伸び



アリス「着いた途端、なんだか疲れちゃったわね」



黎斗「ちょっと待ってな。今、空間からベースキャンプ場を取り出すから」



アリス「ねぇ、黎斗。もしかして野宿するの?」



黎斗「ん、当たり前だろ」



ソード「まさか野宿しないとでも思ってたのかよ」



アリス「うっ……だって、そんな事考えてなかったわよ!」



ソード「それくらい我慢しろよ」



アリス「せめてお風呂があれば…」



黎斗「それなら出来るぞ。と言っても温泉だけどな」



アリス「本当!?」ユサユサ



黎斗「ちょ、本当だから揺らすな。俺とソードで夕食作ってるから、みんなは温泉に入っててくれ」



夕立「分かったっぽい!おっふろ〜おっふろ〜!」



蒼龍「飛龍聞いた!?温泉だって!」



飛龍「温泉かぁ〜!楽しみだね!」



北上「提督、色々ありがとね」



黎斗「あぁ……………………今あの奥に作ったから入ってきな。ちゃんと壁で覗きも防止してあるが、ここは無人島だから問題ないだろう」



大和「分かりました。それでは提督、お風呂を頂きます」



タッタッタッタッタッタッ



黎斗「アリスとシロルも行ってきな」



アリス「えぇ!シロル、行くわよ!」



シロル「えっ…う、うん…」



タッタッタッタッ



黎斗「さて、作りますか。作り終えたら俺達も入るか」



ソード「はいよ」




それから二人は全員分の夕食を作り、それを終えた頃には入浴を終えた艦娘達が来ており、二人は入浴をする為に温泉に向かい、疲れを癒やすのだった。





それから翌日…





黎斗「ん、朝か。今日は早く起きたか」パチッ



ベースキャンプ場のベッドから降りた黎斗は軽く運動をする為に外に出た。少し離れた場所から立ち止まり、ファイティングポーズを構えた。



黎斗「ふっ!はっ!ぜぇゃぁっ!」



武器は取り出さず、モンスターの身体能力を使った格闘技で体を動かしていた。その一時間後…



黎斗「ふぅ……このくらいでいいか」



如月「あら、ここに居たのね。司令官」



黎斗「ん、おはよう如月。朝は早いのか?」



如月「いえ、今日は目覚めが早かっただけよ。司令官は何をしてるの?」



黎斗「俺は軽く運動をしているだけだ。調子を万全に整えておかないとな。まぁ、丁度終わったところだから、今から風呂で体を洗い流しに行くよ」



如月「…司令官。如月も司令官と一緒にお風呂に行ってもいい…?」



黎斗「はい?」



如月「駄目…かしら…?」



黎斗「いや普通は駄目だろ。と言うか何故俺なんだ?」



如月「…一人で居るのが怖いのよ…」



黎斗「如月?」



如月「ねぇ司令官…貴方は何かを一人で抱え込んだり…如月を置いて何処かに行ったりしない…?」



黎斗「な、なぁ如月、何か様子が変だぞ?一体どうしたんだよ?」



如月「さっき…今日は目覚めが早かったって言ったでしょ…?」



黎斗「あぁ、それと何の関係があるんだ?」



如月「如月…怖い夢を見たの…」



黎斗「夢?」



如月「真っ暗で…何もない場所に司令官が立ってて…何処か遠くに行ってしまう夢…何度も声をかけても…振り向いてくれなくて…最後は…!」



黎斗「………」



如月「目が覚めてから…凄く怖くて…夢なのに苦しくて…!司令官……お願い…!如月を置いて何処にも行かないで…!」ポロポロ



黎斗「如月…」



如月の夢は真っ暗で只々闇が広がった空間で黎斗が一人遠く離れてしまう夢を見たと言っていた。その夢が一体何を意味するのか分からない。少なくとも良くない事が起こる。もしかすると、この偵察で自身の身に危険が迫っているのかもしれない。しかし黎斗はそんな事など考えていなかった。如月が自身の事で泣いているのが心苦しかったからだ。黎斗は如月を優しく、そっと抱きしめた。



黎斗「ごめん如月…君がそこまで俺の事を想っていてくれているのに、俺はこのくらいの事しか出来ない。けど安心してほしい。俺は如月を、みんなを置いて行ったりするつもりはない。それだけは約束する。不安だったよな。本当にごめん…」



如月「司令……官……うっ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん…!!」ポロポロ



黎斗「よしよし………」ナデナデ





数十分後…




黎斗「そろそろ落ち着いたか?」



如月「はい…ありがとう。司令官」



黎斗「それじゃあ、みんなが起きる前に入浴しに行くか」



如月「うぅん、ぎりぎりまで一緒に居たいのにぃ…」



黎斗「ぎりぎりになるより余裕があった方が楽だぞ。それに風呂でも一緒なんだから良いだろ」



如月「もぅ、司令官は本当に鈍感なんだから…」



黎斗「いやどういう意味かな如月ちゃんよ」



如月「なんでもなぁ~い」



黎斗「まぁいいか。ほら、行くぞ」



如月「はぁい…♪」







数時間後に艦娘達とシロル、ソード、アリスの三人が起床した。黎斗、如月は温泉で体を流した後、ベースキャンプ場に戻り朝食を作っていた。それから全員で朝食を取り、出発の準備を整えていた。




黎斗「さて、そろそろ出発するか」



シロル「黎斗…」



黎斗「どうした?」



シロル「あれ何…?」



黎斗「あれ………なっ…!?」



シロルの視線の先に目を向けると、青色のオーラを纏っている大量の深海棲艦が黎斗達の居る無人島に進行していた。その数はなんと数千隻であり、駆逐、軽巡、重巡、空母、戦艦など全ての艦種が揃っていた。やがて数十メートル離れた所から深海棲艦の動きが止まり、砲撃を開始した。



ズドォン!ズドォン!ズドォン!ズドォン!ズドォン!



ソード「あいつらっ…!」



アリス「何で私達がいる事が分かったのよ!?」



白露「あわわっ…!提督どうしよう!?」



黎斗「今はとにかく、やるしかないだろうなっ!俺が奴等の注意を惹く!みんなは遠くから援護してくれ!」



艦娘達「「「「了解!」」」」



シロル「私達もやるよ!」



アリス「えぇ!」



ソード「黎斗、俺も手伝うぞ! 変身!」



シュッ!



カチッ!キュイィィィーン!ピキャァーン!



ソードはカードデッキを取り出し、それを海面に向かってかざした。右腕を曲げて大きく体を振りかぶり、ベルトにカードデッキを装填し、仮面ライダーナイトに変身した。




戦闘BGM「艦隊これくしょん MI作戦 ボス戦」



黎斗「来い!ベリオロス!」



ブォン! ゴゴゴゴゴゴゴ…



ベリオロス「ガオォォォォォォォォォォー!」



黎斗がそう叫ぶと、空間から氷牙竜ベリオロスが姿を現した。



黎斗「海面に向かって氷結ブレス!」



ベリオロス「ガオォォォォォォォォォォー!」



ビュン! カチコチカチコチカチィ! 



ベリオロスは海面に氷結ブレスを放ち、直撃した際に氷の竜巻が渦巻くと海面が凍結した。足場を確保した事で黎斗とナイトは砲撃をしてくる深海棲艦の元に駆け出した。



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ブゥゥゥゥゥゥン! ブロロロロロロロ!



黎斗とナイトが向かって来るのが目に見えたのか、深海棲艦は無人島から二人に標的を切り替え、砲撃と艦載機を放った。



春雨「砲戦、始めます!」



阿武隈「阿武隈、ご期待に応えます!」



古鷹「主砲狙って………そう、撃てぇー!」



金剛「撃ちます!Fire!」



赤城「第二次攻撃隊、全機発艦!」



長門「全主砲、斉射。…撃てぇぇぇぇぇぇぇぇーい!」



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ブゥゥゥゥゥゥン! ブロロロロロロロ!



ズガガガガガガガガガァー!



一方で艦娘達は二人を守る様に砲撃、艦載機を放ち、深海棲艦の砲撃と艦載機がぶつかり合い、攻防戦が始まった。



黎斗「でぇやっっ!」



ジャキン! ズシャ! ズバババァァッ!



黎斗はシャガルマガラの双剣、THEヘヴンを手に嵌めて駆逐、軽巡などの深海棲艦を次々と切り裂きながら沈めた。



ザッバァァァーン!



ナイト「はぁぁっ!」



ジャキン! ズザッ! ズバシャッッ!



やがて駆逐、軽巡などの深海棲艦が蘇り、黎斗に標的を定めていたが、その隙にナイトは左腰に下げている翼召剣ダークバイザーを抜刀し、蘇った深海棲艦を斬り刻んで沈めた。



リ級?「チッ!ナラバワタシガッ!」



ズドォン! ズドォン!



リ級?は両腕に装備されている艤装を展開し、片方を黎斗に、もう片方をナイトに狙いを定め砲撃を放った。



ナイト「っ!」ドロー



ダークバイザー『SWORD VENT』



チャキ!



ナイトはダークバイザーを左腰に下げ、カードデッキから一枚のカードをドロー、ダークバイザーに装填した。すると空中から大型の槍、ウイングランサーが現れ、ナイトの手に飛び込んだ。



シュタタタッ! ジャキィィィン! 



リ級?「ギャァァァァァァァァァァァァァー!」



ナイトはウイングランサーを両手で回転させ、砲弾を弾きながらリ級?との距離を詰め、腹部を突き沈めた。



リ級?「ガア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァァ"ァ"ー!」



ズドドドォン! ズドドドォン!



リ級?が海面から浮かび上がり、青色のオーラは更に強さを増し、蘇る前よりも殺気が強く溢れ出ていた。そして先程とは比べ物にならない速度の砲撃をナイトに放った。



黎斗「俺も忘れんなよっ!」



ダダダッ! ズバババァァァァァァッ!



リ級?「ギャァァァァァァァァァァァァー!?」



リ級?はナイトだけに集中していたせいか、黎斗が背後に周っている事に気づかず、身体を斜めに切り裂かれ沈んだ。



ル級?「イマイマシイッ!タカガニンゲンガッ!」



タ級?「イマスグニデモゼツメツシナサイッ!」



レ級?「コンドハボクラガアイテダヨッ!」



黎斗「戦艦か…」



ナイト「強そうだな…」



シロル「今度はっ!」



アリス「私達にっ!」



艦娘達「「「「任せてっ!!!」」」」



バァン! バァン! バァン! バァン! バァン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ



ズドォン! ズドォン! ズドォン! ズドォン!



シュンッ! パシュッ! シュンッ! パシュッ!



ブゥゥゥゥゥゥン! ブロロロロロロロ!



ズガガガガガガガガガァー!



二人の邪魔はさせまいとシロルとアリス、艦娘達が砲撃と艦載機を放ち、無数の砲弾がル級?、タ級?、レ級?に直撃した。しかし…



シロル「嘘っ…!」



アリス「効いてないっ…!」



村雨「そんなっ…!?」



蒼龍「あれだけの攻撃を耐えたの……!?」



無数に放たれた砲撃と艦載機を受けた筈のル級?、タ級?、レ級?は轟沈するどころか傷一つ無くその場に立っていた。



黎斗「装甲が他の奴らよりも硬すぎる…か」



ル級?「ツギハコチラノバンダ!」



ズダァァァン! ズダァァァン!



黎斗「っ!?」



ヒュッ!



ナイト「やべっ!?」



ヒュッ!



ズバシャァァァァァァァァァァーン!



ル級?の放った砲撃は凄まじい速度で二人のいる方向へと一直線に向かってきた。その瞬間、危険を感じた二人は後方へと飛び、回避に成功したが元居た場所は海が一瞬だけ『割れた』。



黎斗「……っ」



ナイト「マジかよ…!?」



当たれば一溜りもない。今までの深海棲艦よりも危険だ、と二人はル級?の砲撃を警戒し、姿勢を低く態勢を整えた。



?「どうやら苦戦しているみたいですね」



ナイト「っ!誰だっ!?」



黎斗「……骸か!」



声のする方向に黎斗とナイトは顔を向けると、そこには片手で鎌を肩にかけている謎の青年、骸が姿を現した。仮面で表情は隠れているが、怒りの眼差しを二人に向けていた。



骸「お久しぶりですね。黎斗さんにソードさん。ここから先は僕が相手をしましょう。これ以上、彼女達は傷つけさせませんよ」



ル級?「ムクロサマッ!?ナゼコチラニッ!?」



骸「三人共、ここは一度引いて下さい。後は僕に任せて頂けませんか?」



タ級?「デスガッ!ワタシタチハマダタタカエマ……………ヒッ!?」



タ級?が申し立てようと口に出そうとしたが、骸の目が赤く光り、その眼光は睨まれた者を死の恐怖へと引きずり込む様な感覚に見舞われ、鎌を持っている事から死神とも思えた。



レ級?「ワ、ワカリ…マシタ」



戦艦達は怯えながらも骸の指示に従い、来た方向へと退却していった。



ナイト「なんだ今の…!?」



黎斗「骸、君は深海棲艦と繋がっていたのかっ!」



骸「えぇ、彼女達は僕の大切な部下ですから。これ以上は失いたくないんですよ。『Revenge ship』の彼女達でも」



黎斗「Revenge ship?あの青色のオーラを纏っている深海棲艦の事か?」



骸「そうですよ。eliteやflagshipを軽く凌駕し、執念や怨念を極限に高め、不死の力を持つ最凶の深海棲艦。それがRevenge shipです。しかし、不死の力はまだ完全ではありませんけど」



黎斗「完全じゃない?どういう事だ?」



骸「これ以上はお話出来ません。ここで貴方達を排除します。一瞬であの世に葬って差し上げますよ!」



ナイト「あいつ…あの時よりも雰囲気が違う…!」



黎斗「仕方ない…行くぞっ!」



戦闘BGM「新•光神話 パルテナの鏡 ボス戦BGM」



骸「はぁぁぁぁっ!」



ズババババァァァァァァァァァァァァ!



黎斗「上に飛ぶんだ!」



ナイト「分かった!」



ヒュッ!



骸は即座に鎌を横に振り上げ、鎌の先端から禍々しい波動を纏わせ、光線の様に放った。それに反応し、黎斗とナイトは上にジャンプで躱した。先程まで凍結していた海面は消し飛び、再び液体と化した。



骸「ふふふっ…」



シュンッ!



ナイト「なっ!速いっ…!?」



黎斗「させるかっ!」



ガキン!



骸は二人の目の前に一瞬で接近し、ナイトはあまりの速度に対応出来ず、硬直していた。その隙に鎌を斜めに振り上げ、ナイトに斬りかかったが、黎斗が手に嵌めていた双剣をクロスさせて防いだ。



骸「まさかこうもあっさりと受け止めるとは…」



黎斗「何だこの鎌っ…力が抜ける…!」



ヒュッ!



骸の鎌を受け止めた瞬間、力を吸い取られる様な感覚を感じ、即座にガードしていた双剣を鎌から離し、少し距離がある場所で凍結した海面に降り立ち、距離を取った。



ナイト「黎斗!大丈夫か!?」



黎斗「あぁ…さっきの感じは一体…」



骸「冥土の土産に教えて差し上げましょう。僕が持つこの鎌はどんな相手でも一度斬っただけで解除不可能の呪毒が体内に入り込み、数秒で死に至らしめる死の鎌です。それだけは無く、鎌に直接触れた相手の生命力を吸収し続けます。普通ならば触れただけで魂をも吸収されて死に至りますが、貴方は触れても生命力を吸収されただけですか」



黎斗「前はそんな鎌じゃなかっただろ…!」



骸「今まではその能力だけ封印していたので当然ですよ。何せ使用者の生命力をも吸収するんですからね」



ナイト「そんなにヤバいのかよ…!」



黎斗「…だとしたら今っ、骸は!?」



骸「さぁ、どうでしょうね」


 

黎斗「何故そこまでして俺達を殺そうとするんだ!?」



骸「ごちゃごちゃと五月蝿いですね…そろそろ本気で行きますよ!」



仮面の内側の赤い眼光を強く光らせ、骸も凍結した海面に降り立ち、一瞬で二人の目の前まで急接近していた。



黎斗「くっ…許せソード!」



ドカァッ!



ナイト「がぁぁぁっ…!?」



ガキン!



なんと、黎斗はナイトを艦娘達の居る無人島まで物凄い勢いで突き飛ばした。それから、目の前まで急接近していた骸の鎌を防いでいた。



黎斗「ぐっ…ぁぁぁ……!」



骸「まさか黎斗さん、あの人が僕の鎌に触れられない様にする為に…」



黎斗「お前の速さは…ソードじゃ…ついていけないからな…ぐぅっ…!」



唯でさえ防いだだけでも生命力を吸収され、斬られただけで即死させる鎌を持つ上に、異常な速度を誇る骸では以前よりも桁が違う。幾らナイトが黎斗と共に鍛錬を積んでいたとしても、目の前の相手は死神。下手をすればここで命を落としてしまう。だから黎斗はナイトを突き飛ばし、自分だけが残った。



骸「………似ている」



黎斗「ぁ…?」



骸「いえ、何でもありません……よっ!!」



ガキィィン!



黎斗「ぐわぁぁぁっ!」



骸が一度だけ何かを呟いたが、すぐに気を取り直し、鎌を大きく振り上げ、防いでいた黎斗を吹き飛ばした。




ナイト「がっ!」



ザッ! ゴロゴロゴロッ!



一方で、ナイトは黎斗に突き飛ばされてから、無人島の砂浜に転がり込み、変身は解除された。



アリス「ソード!」



その時、ソードが無人島まで飛んできたのが目に見えたのか、アリスが駆けつけてきた。アリスはソードの身体を支え、起き上がらせた。そして、シロルと艦娘達がソードの元に駆けつけてきた。



ソード「あいつ…やってくれたな」



アリス「ソード!良かったぁ…無事なのね!」



ソード「あぁ、大した怪我じゃねぇよ」



シロル「さっき何があったの?黎斗がソードを突き飛ばしたみたいに見えたんだけど…」



ソード「あいつ…俺を庇ったんだ。今あいつは危険だ」



ソードは骸の持つ死の鎌、異常な速度、黎斗の行動をその場に居る全員に説明した。



白露「そんな…それじゃ提督は死んじゃうよ!」



球磨「そんなの駄目クマ!」



古鷹「助けに行かないと…!」



ソード「…駄目だ」



鈴谷「どうしてっ!?このままじゃ提督がっ!」



ソード「俺達が行けば…足手まといになるからだ!」



アリス「っ……ソード」



ソード「俺だって助けに行きたいさ…けどな、俺じゃ力不足なんだよっ!骸のあの速度に対応出来ず黎斗の足を引っ張ってばかりだ!黎斗は俺を守る為に突き飛ばしたんだっ!あいつは誰かが死ぬのを本気で守ろうとしてるっ!なのに俺はっ…俺はっ…!!」



黎斗は自分よりも他人を優先する。だから自分一人で全てを背負い、戦っている。自分の生死がどうかは別として……ソードは自分の無力を悔やみ、黎斗の行動を無駄には出来ないと動く事が出来ずにいた。



村雨「ソードさん…」



陸奥「なら…どうしたらいいの…?私達は見てる事しか出来ないの…?」



シロル「………黎斗」





骸「はぁっ!」



黎斗「っ!」



ヒュッ! ヒュヒュヒュッ! ガキン!



黎斗「がぁぁぁっ…!」



場所は戻り、黎斗は骸の鎌の斬撃を躱し続けているが、どんなに躱していても必ず当たる箇所に直面し、防御せざるを得なくなり、骸の死の鎌に生命力を吸収され、体力を削られていった。



黎斗「はぁ……はぁ……何故俺があの方向に避けると分かった…?まるで予測されているみたいだ…」



骸「その通りですよ。僕は相手がどのように行動し、どんなパターンなのかを予測する事が可能です。先程の黎斗さんはソードさんを守る為に自身が囮になり安心していますが、もし仲間に向けられたらと、無人島を背にしながら内心は焦りや不安に包まれていますね」



黎斗「っ!?」



骸「その精神状態により、動きが疎かになっているんですよ。だから貴方の行動が読む事が出来た。と言う訳です」



黎斗「クソッ…!」



骸「……やはり似ていますね。あの方に」



黎斗「あの方…だと?他に仲間が居るのか…?」



骸「口が滑りましたね。そろそろ終わりにして差し上げますよ!」



ジャキン!



骸は鎌を後ろに引き、禍々しい波動を溜めるような動作をする。波動は徐々に強さを増し、鎌全体を覆う程となった。



黎斗「くっ…不味いな…今俺が動けばみんなが…!」



無人島を背にしながら戦っていた為、骸が解き放つ禍々しい波動は下手をすれば無人島など木っ端微塵、誰一人として失わせないと心に誓っていた黎斗は、あの禍々しい波動を全て受け止めようと防御の構えを取った。



骸「亡き者となって下さい……はぁぁぁぁぁぁ!」



骸の鎌の先端から禍々しい波動が黎斗に目掛けて今、解き放たれようとしていた。



しかし…



ギュィィィィィーン………バァァァァーン!!



骸「なんっ………ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!」



無人島方面から突如として一つの弾丸が光線の様に骸へと一直線に撃ち出された。骸はいきなりの事で対処が遅れ、その弾丸に撃たれた。



黎斗「今のは………まさか!」




シロル「…良かった。ちゃんと当たったよ!」



弾丸の正体はシロルのマケット銃からの遠距離射撃の物だった。



黎斗「シロル…」



骸「うっ…うぅ………」



先程の射撃で骸はよろめき、鎌を杖の様に持ち、身体を支えていた。




シロル「黎斗ぉぉぉぉぉー!今だよぉぉぉぉぉぉー!」



黎斗「…あぁっ!」



シロルの大声に反応し、黎斗はよろめいている骸へと駆け出した。



黎斗「狩技…『ラセンザン』!」



ビュゥゥゥン! ズシャシャシャシャシャシャシャシャシャァァァァァー!



骸「ガア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァァ"ァ"ァ"ァ"ー!」



黎斗はドリルの様にきりもみ回転をしながら前方へ突撃し、骸の腹部に直撃した。狩技により骸は叫び声と共に爆発四散するのであった。



黎斗「っと…」



狩技を終えた後に着地し、骸が居た場所を確認する。狩技を受けた骸は膝をつき、服装はボロボロになり仮面は割れ、顔はさらけ出された状態だった。



骸「何で…トドメを刺さなかったんですか…?」



黎斗「知りたいんだ。何故君が深海棲艦と組んでいたのか」



骸「なるほど…つまり情報を聞き出したいんですね。残念ですが、僕にはその理由がありませんよ。ただの人形の僕には…」



黎斗「人形?一体どういう事「グアォォォォー!」っ!?」



バサッ! バサッ ボォォォン! ボォォォン!



突如、大空から黒いドラゴンが姿を現し、黎斗に向かって紫色のブレスを吹き出した。間一髪、紫色のブレスに気づいた黎斗は後方へ飛んだ。それから、黒いドラゴンの背中から一人の男性が骸の前に飛び降りた。



?「大丈夫か、骸」



骸「龍牙様っ…!?」



龍牙「良くやってくれた。後は俺に任せろ。アビスもこちらに向かっているからな」



骸「っ………分かりました」



骸は立ち上がり、鎌を振り上げた。そして鎌を大きく振り落とし空間を斬り裂き、空間の中へと姿を消した。



龍牙「さて、俺は俺のやるべき事をやるだけだ」



黎斗「なっ……………な…何でっ……!?」



龍牙は骸が行ったのを確認した後、黎斗の方に振り向いた。その時、龍牙を見た黎斗は目を見開いた。



龍牙「久しぶりだな。黎斗」



黎斗「何で………何で……何で…何で……」








黎斗「何でだよ!父さんっ!!!」








彼はなんと幼い頃に亡くなってしまった黎斗の父親であった。黎斗は動揺し、驚きを隠せなかった。



黎斗「何で……父さんがっ…!?」



龍牙「何故俺がここに居るのか……だろ?」



黎斗「………っ!?」



龍牙「驚くのも無理はない。俺は向こうで死んだからな。それにしても、随分立派になったな。黎斗」



黎斗「父さん……何でだよ……何で父さんがこんな事をっ!骸と同じく……!」



龍牙「この世界に生きる人間を絶滅する。それが俺のやるべき事だ」



黎斗「なっ………!?」



黎斗は自分の父親である龍牙が以前の様に優しく、自分の命を救った彼が別人の様に変わっていた事に唖然としていた。



龍牙「この世界の人間は欲望に塗れている。自身が良ければ全てを切り捨て、そのうえ新しい物に手を出す。黎斗、お前なら分かるだろ?」



黎斗「父さん……あの時の優しい父さんは何処に行ったんだよ……俺に強さを教えてくれた父さんはっ!?」



龍牙「…過去などもう捨てた。あの時のような弱い俺は、もう存在しない」



黎斗「弱い…?そんな事無い!あの時の父さんは強かった!俺の為に自分を犠牲にして、俺に強さを教えてくれた!ただ力を振るうだけじゃ駄目な事をっ!」



龍牙「…一つだけ教えてやろう。この世界は、口だけで解決出来るようなものじゃない事をな」



パチンッ! バサッ! バサッ ボォォン! ボォォン!



龍牙は黎斗を指す様に指を弾いた。すると、黒いドラゴンが上空から急降下し、紫色のブレスを吹き出した。



戦闘BGM「DQMJ3 強敵に挑む」



黎斗「くっ!」



ヒュッ! ボォォン! ボォォン!



黎斗は紫色のブレスを全て回避し、後方へと飛んだ。



黎斗「ドラゴンにはドラゴンだ!来い!リオレウス希少種!」



ブォン! ゴゴゴゴゴゴ……



リオレウス希少種「グオォォォォォォォォー!」



黎斗がそう叫ぶと、空間から銀火竜リオレウス希少種が飛び出してきた。直ぐ様飛び乗り、黒いドラゴンに攻撃を仕掛ける。



黎斗「リオレウス!滞空放射ブレスだ!」



リオレウス希少種「グオォォォォォォォォー!」



バサッ! バサッ ボォォン! ボォォン!



龍牙「更に上空まで飛べ」



空中で炎のブレスを黒いドラゴンに放った。しかし、龍牙の指示を受けた事で上空に飛び、炎のブレスは当たらなかった。



黎斗「雲で姿が見えない……何処に居るんだ!」



龍牙「……やれ」



ボォォン! ボォォン!



黎斗「下かっ……!がぁっ!」



雲で黒いドラゴンの姿を確認出来ず、その場に留まっていたが、下から紫色のブレスがリオレウス希少種を襲った。乗っていた黎斗もバランスを崩し、上空から落ちてしまった。



黎斗「ふぅっ!」



ドンッ! ビキビキビキ! 



黎斗「しまっ……」



バシャァァァァァァァァァーン!



思い切り着地したせいか、凍結していた海面が割れて、海中に落ちてしまった。


黎斗「ぷはっ…!」



パチンッ! バサッ! バサッ ボォォン! ボォォン!



龍牙はもう一度指を弾き、黒いドラゴンは上空から猛突進で黎斗に向かっていた。



黎斗「不味い…!」




シロル「駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇー!」



ギュィィィィィーン………バァァァァーン!!



ドカァァァァァァァァァァァーン!



一つの弾丸が光線の様に黒いドラゴンへ一直線に撃ち出され、直撃した。その一発で黒いドラゴンは爆発四散した。



龍牙「ほう、エンダードラゴンを一発で倒すか。あの島に居る奴から絶滅させるか」



シュバッッッッ!



龍牙の背中から突如としてドラゴンの翼が生えた。そして無人島に向かって、まるで瞬間移動したかのように翼を羽ばたかせて飛んだ。



黎斗「シロルッ!」






シュバッッッッ!



龍牙「……此処だな」



一瞬で無人島に着いた龍牙はシロル、ソード、アリス、艦娘達を見下ろした。



シロル「えっ……?黎斗の…お父さん…?」



ソード「何だと!?」



アリス「嘘でしょ!?だって黎斗のお父さんはもう…!」



ギロッッッ!!!



ソード「っ……」



アリス「ひっ…」



白露「な…何っ…これ……」



如月「こ…怖い……!」



球磨「い、嫌だクマ……死にたくないクマ…!」



鈴谷「やだ……やだぁ……!」



龍牙の眼光に睨まれてから突如として皆の様子に異変が起きた。そのほとんどは立っている事が出来ず、恐怖の感情によって怯えている。ただ一人を除いて……



シロル「みんな!一体どうしちゃったの!?しっかりして!」



龍牙「…やはり、お前には龍王の威圧は効果が無いか」



シロル「龍王の…威圧?一体みんなに何をしたんですか!?」



龍牙「…龍王の威圧。どんな相手をも死の恐怖で怯ませ、神でさえも絶望のドン底に堕とす固有の能力だ。だがお前にはそれが効いていない。やはりお前だけが持つ固有の光の力か」



シロル「光の力…?言ってる事が分かりません!どうして貴方が黎斗と戦っているんですか!黎斗は貴方の息子さんでしょう!?」



龍牙「そうだ。だからこそあいつはこちら側に引き込む必要がある。これ以上あいつが傷つかない為にな」



シロル「貴方が黎斗を傷つけているんじゃないですか!黎斗は貴方の事を父親として今でも尊敬しているんですよ!なのに何でっ!」



龍牙「…随分、黎斗の事を知っているな。恋人か?」



シロル「っ/////それは……その……/////」



龍牙「ならば分かる筈だ。黎斗は自身が傷ついてまで戦っている事をな!」



シロル「っ……!」



龍牙「これ以上、黎斗を戦わせる事は出来ない。あいつはどんなに他人であろうと自らを犠牲にしてまで守ろうとする。俺は、自身の命を大切にしない息子に育てたつもりはない!」



シロル「黎斗の…お父さん…」



龍牙「黎斗の脅威となる者は…全て絶滅する!」



ジャキン!



龍牙は両手から禍々しい粒子が剣の形に形成され、やがて双剣に変わった。そして双剣をクロスさせる様に構え……



龍牙「喰らえ……激怒黒龍剣!」



バチバチバチィ! ドギュオォォォォォォォォー!



双剣から黒い炎が付与され、赤黒い雷が迸る。そして一気に振り下ろし剣先から黒いエネルギーの龍が飛び出し、無人島に居る全員に襲いかかる。



シロル「させない!」



ガチャン! バァァァァァァァァァァーン!!



シロルはマケット銃を構え、銃口から輝きが溢れ出し、光のエネルギー弾を発射した。お互いの攻撃がぶつかり合い、巨大な風圧が龍牙以外の全員を吹き飛ばした。



龍牙「…あの猫女。俺の激怒黒龍剣を防ぐとは、道理であの邪神がアビスに警告する訳だ」



黎斗「父さんっ!」



龍牙は後ろを振り向くと、そこにはずぶ濡れの黎斗が居た。



黎斗「何でシロル達まで狙うんだよ!あいつらは関係ないだろ!頼むからもうやめてくれよ!父さん!」



龍牙(黎斗、何故お前はそこまで他人を優先する…俺は自分の命を犠牲にしてまで守ろうとする強さを教えた訳ではない……一体何がお前をそうさせたと言うんだ…!?)



龍牙は無表情で表情には出していないが、内心は黎斗をここまで変えてしまった事を悔やんでいた。



龍牙「黎斗、どうやら少し甘やかし過ぎたようだな。俺が直々に相手をしてやる。有り難く思え」



黎斗「やるしかないのか…!」



龍牙は龍を模した双剣を構え、黎斗はシャガルマガラの双剣、THEヘヴンを構た。



ギロッッッ!!!



黎斗「っ……!」



龍牙の眼光に睨まれた黎斗は一時的に視界が真っ暗になり、身体を動かす事が出来ず手に嵌めている双剣が震えている。目の前の相手に怯えているからだ。



シュバッ! 



龍牙「ふんっ!」



黎斗「あぐっ…!」



ガキン!



ドスッ!



黎斗「がはっ……!」



龍牙は一瞬で黎斗の目の前まで接近し、双剣を振りかぶった。威圧から解放された黎斗は咄嗟にガードしたが、足を引っ掛けられて体制を崩し、その一瞬で回し蹴りを入れられた。



龍牙「どうした?その程度の力が限界か?」



黎斗「っ……」



龍牙「…まぁいい。黎斗、俺と来てもらうぞ。お前はそちら側に居るべきじゃない」



黎斗「幾ら父さんでも……それは出来ない!」



龍牙「…そうか。ならば一度眠れ」



シュバッ!



龍牙は一瞬で黎斗の目の前に達、双剣を振り下ろす。黎斗は疲労により立っているだけで精一杯だった。咄嗟に目を瞑り、双剣が当たるのを待った。しかし…



装備『クロウofキャリアー』



ガキン!



ダーク「………」



黎斗が手に嵌めていた双剣から黎斗の鏡の中の存在、ダークが姿を現した。そして龍牙の双剣をゴア•マガラの最終強化された双剣を手に嵌めた状態で受け止めた。



龍牙「なっ……誰だお前はっ…!?」



ダーク「俺は……鏡の中の黎斗だ……!」



ガガガ! ガキィィィィィィーン!



ダークは龍牙の双剣を弾き飛ばし、後方へ飛んだ。



黎斗「ダ…ダーク……!」



ダーク「勘違いするな……俺は……父さんの目を覚まさせるだけだ……」



黎斗「だったら……俺もやる……!」



ダーク「これを飲め……戦闘再開だ……」



ダークは懐から、いにしえの秘薬を取り出して黎斗に渡した。



黎斗「ありがとうな……ゴクッ」



ピキャァーン!



黎斗「よし、完全復活だ!」




龍牙「鏡の中の黎斗…だと…一体どういう事だ…!」





BGM「615music Dominus」




?「随分手こずっているようだな。龍牙」



龍牙「アビス……」



黎斗「なんだっ……!?」



ダーク「音が消えたのか……」



突如として、周りの音が消えた。波の音や潮風、時間が止まったかのように全ての音が消えた。そして海面から、蒼き鎧を纏った深海の王者アビスが姿を現した。背中からは四本の触手が蛇の様な動きをしており、黎斗とダークの二人を狙うかの様に警戒をしている。



アビス「お前達だな。我が多くの同胞の命を奪っている人間共は。最も、そこに居る奴は人間では無いな」



ダーク「……」



黎斗「君は……誰だ……!?」



アビス「我が名はアビス。この世界の破壊者と同時に深海棲艦を統べる、深海の王者だ」



黎斗「深海の……王者……!?」



アビス「そうだ。貴様ら下等な人間共のせいで我ら深海棲艦は制海権を強奪された挙げ句、多くの同胞が沈んでいった。その罪、万死に値する!」



黎斗「お前達だって……俺達人間を襲ってきたじゃないか!何故こんな事をするんだ!」



ダーク「……」



アビス「何を言うかと思えば、元々は貴様ら人間が起こした戦争が源だった!我ら深海棲艦は怨念から生まれた存在、つまりは人間の悪意が引き起こしたものだ!もうこの世界に人間など必要ない!愚かな人類は……滅亡する!」



アビスは身体中から青色のオーラが溢れ出した。そのオーラはRevenge shipが纏っていた物と同じだった。



黎斗「あのオーラ……まさかアビスが…!?」



ギュゥン!



黎斗「っ……!?」



ガキン!



ダーク「唖然としてる場合か……?」



アビスは骸や龍牙よりも目に見えない程の瞬間移動で黎斗の目の前まで移動し、触手で突き刺そうとしたがダークの双剣によって弾き飛ばされた。



ダーク「アビスは俺がやる……お前は父さんをやれ……」



黎斗「……分かった!」



ダークはアビスと戦闘をしている中、黎斗は龍牙に向かって双剣を振りかぶった。



ガキン! ガキン! ヒュッ!



龍牙は黎斗の双剣を全て弾き返し、バク転で後方に回避した。



黎斗「狩技……『ラセンザン』!」



黎斗はドリルの様にきりもみ回転をしながら龍牙へ突撃した。



龍牙「ふっ……激怒黒龍剣!」



バチバチバチィ! ドギュオォォォォォォォォー!



対する龍牙は双剣をクロスさせる様に構え、双剣から黒い炎が付与されて赤黒い雷が迸る。そして一気に振り下ろし剣先から黒いエネルギーの龍が飛び出した。



ビュゥゥゥン! ズシャシャシャシャァァァァァー!



黎斗「がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」



お互いの技がぶつかり合ったが、黎斗は龍牙の技で吹き飛ばされてしまった。




一方でアビスとダークの戦闘は……



ガキン! ガキン! ズダダダダダダダァ!



アビスの触手はマシンガンの様に高速の打撃が襲いかかってくるが、ダークは何一つ焦らずに躱していく。



アビス「くっ……やるな……!だが、それがいつまで保つか…!」



ダーク「ふっ……今のお前は焦り過ぎている……その程度の攻撃など幾らでも避けられる……だがそれよりも……」



シュバッ!



ダークはアビスの耳元まで一瞬で移動して囁いた。



ダーク「お前……誰か大切な存在が居たのか…?」



アビス「っ……!?」



その時、アビスの動きが止まった。図星を突かれたように。



ダーク「やはりな……お前のその目は……昔の俺とよく似ている……何かを失った時のな……」



アビス「……れ」



ダーク「あ……?」





アビス「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇー!」



その途端、アビスから青黒いオーラが身体全体を支配する様に溢れ出した。それに反応するかの様に大雨が降り出し、嵐が訪れた。



ダーク「ぐっ……何だこの殺気は……!」



ギョギロッッッ!!!



ダーク「っ…………」



アビスの眼光がダークを睨むと、存在する者全てを奈落の底に突き落とす様な幻覚を見せられ、鏡の中の存在であるダークが死の恐怖に震えた。



ドゴォォォォォォー!



ダークは動く事が出来なかった為、アビスの後ろ蹴りで黎斗が吹き飛ばされた場所まで、蹴り飛ばされた。





黎斗「くっ……うぅ……」



ダーク「がはっ……」



アビス「もう終わりのようだな」



龍牙「…………」



黎斗「父……さんっ……!」



ダーク「ぐっ……!」



黎斗とダークはダメージを負っている事で動く事が出来なかった。アビスはトドメと言わんばかりに4本の触手を一つに纏め、青黒いエネルギー状の物を着々と溜め始めている。



アビス「さぁ、滅亡するがいいっ!」



龍牙「おい、待てアビスッ!」








黎斗「ダーク……せめて、ダークだけも……」



ダーク「無駄だ……俺を庇った所でお前が消える……お前が消えれば俺も消える……」



黎斗「っ……」



アビス「滅びろぉぉぉぉぉぉっ!!」



ギュオォォォォォォォォォォォォーン!




その直後、アビスの触手から青黒いエネルギー状の光線が二人に放たれた。






みんな……ごめん




















バッ!







黎斗「っ!?」





ダーク「っ……!?」





ナイト「後は


















頼んだ」





ギュオォォォォォォォォォォォォーン!






二人に青黒いエネルギー状の光線が直撃する寸前、仮面ライダーナイトに変身していたソードが二人の背中を思い切り押し出した。そして、最後の言葉を残して……………











黎斗「………………………………あ」

























黎斗「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」




BGM「妖怪ウォッチ4 VSぬらねいら」




その時、黎斗の身体からドス黒いオーラが溢れ出した。地震が起こり、海が更に荒れ、空が黒く染まった。



アビス「な……何だこれは……!?」



龍牙「黎斗……怒り狂っているのか……!?」






ダーク「…………」



ドス黒いオーラは黎斗だけで無くダークにも同じ様な現象が起こっている。赤黒い雷を纏う様に身体から溢れ出ていた。




黎斗「破壊……全て破壊する……何もかも全て!!アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」



黎斗とダークに変化が起こり、二人の激情が共鳴している。友を目の前で失った影響で完全に我を忘れて破壊衝動に見舞われている。




ブォン! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…



二人の後ろに突如として二つの空間が引き裂かれる様に開かれた。一つは善良なオーラが漂っている光の空間。二つは邪悪なオーラが漂っている闇の空間。その二つが磁石の様に引き合い、やがて一つになった。







そして、現実の黎斗と鏡のダークが融合した。その姿は悍しい化け物の様な姿へと変化していた。もはや黎斗やダークでは無い、混沌と化した別の何かだった。




「ギュァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー!!!」



アビス「ぐぅっ……!」



龍牙「黎斗……お前は……!?」



シュバッズサァァァァァッ!



アビス「ギャァァァァッ!?」



龍牙「ガハァァッ!」



別の何かは咆哮を放った。しかしただの咆哮では無く、あらゆるモンスターが混ざり合った強大な音だ。これにはアビスや龍牙は怯み、一瞬にして巨大な鉤爪を大きく振り上げた。



アビス「何処まで邪魔をする気だ……お前達人間が居なければっ……!お前達もろとも滅亡しろっ!」



ギュオォォォォォォォォォォォォーン!



アビスは4本の触手を一つに纏め、青黒いエネルギー状の物を着々と溜め始めた。そして触手から青黒いエネルギー状の光線が放たれた。



龍牙「仕方ない……激怒、黒龍剣!」



バチバチバチィ! ドギュオォォォォォォォォー!



龍牙は双剣をクロスさせる様に構え、双剣から黒い炎が付与されて赤黒い雷が迸る。そして一気に振り下ろし剣先から黒いエネルギーの龍が飛び出した。



しかし、その攻撃は無意味に等しかった。放たれた攻撃は右手の鉤爪で握り潰す様に掻き消されたからだ。



アビス「馬鹿なっ……!?」



龍牙「前よりも強くなっているのか……怒りで」



「ギュァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー!!!」



別の何かはもう一度咆哮を放ち、空気を斬るように巨大な鉤爪を連続で繰り出した。そこから、ビーム状の爪の跡が現れ、爪の雨が二人に降り注いだ。



アビス「ガァァァァァァァァッ!!」



龍牙「ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」



二人は爪の雨に耐え切れず、モロに喰らってしまった。やがて二人は膝をついてしまった。




アビス「まだだ……俺はまだ終われないっ…!この世界の人間を全て滅ぼして……深海棲艦だけの世界を作るんだ……!」



龍牙「黎斗…何がお前をそうさせるんだ……!」



「ギュァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー!!!」



シュバサッ!!



別の何かがトドメを刺すように、背中からドス黒い翼を生やし空を飛んだ。そして……



「ギュァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァー!!!」



ギュオォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!



口から善良なオーラと邪悪なオーラが混ざり合った巨大な光線を二人に向けて放った。全てを消し去る混沌の光、その光線を二人に向けて……











ドサッ……



そして、糸が切れたように別の何かが倒れた。しかしドス黒いオーラは消えており、姿は黎斗に戻っていた。





ただ、そこにはダークが消えていた。









シロル「ん……」



アリス「んぅ……何が起きたの?」



白露「あたし達、確か飛ばされて……」



シロル達は龍牙によって吹き飛ばされた後、意識を失っていた。だからあの場で何が起こったのか覚えていないのだ。



蒼龍「……そうよ!私達、ドラゴンみたいな翼が生えた男にやられたのよ!」



榛名「一体何者だったんでしょうか……?」



シロル「あの人は……黎斗のお父さんだよ」



艦娘達「お父さんっ!?」



春雨「あの人が……司令官の、お父さん…?」



如月「どうして司令官のお父さんが……」



シロル「私にもよく分からないよ……どうして黎斗のお父さんが生きてるのか……何で黎斗を襲ったのか」



時雨「え……?」



アリス「あれ、ソードは何処に居るの?」



シロル「……本当だ。私達と居た筈なのに」





アリス「っ!」



シロル「アリスッ!?」



アリスはソードがこの場に居ない事を不信に思い、急いで立ち上がった。



夕立「……提督さんは何処っぽい?」



シロル「……ッ!」



夕立の一言に気づいたのか、立ち上がって黎斗を探し始めた。艦娘達も同じ様に黎斗とソードを探し始めた。







大和「提督ぅー!」



金剛「居たら返事してくだサーイ!」



赤城「提督ー!」



長月「司令かーん!一体何処に居るんだ!?」



飛龍「……ねぇ、あそこに居るのって!」



シロル「黎斗ッ!」



数分後、飛龍が倒れている黎斗を見つけた。それにいち早く気づいたシロルは慌てて駆け出した。



シロル「黎斗っ!黎斗っ!しっかりして!」



シロルは黎斗の身体を支え、身体を揺らしながら声を掛けている。



黎斗「」パチッ



シロル「黎斗!」



球磨「提督!良かったクマァ!」



古鷹「提督!心配したんですよ!」



長門「だが、無事で何よりだ!」



黎斗「……」



シロル「黎斗?どうしたの?」











黎斗「君達……










誰だ?」



シロル「え……黎……斗……?」



黎斗「黎斗?それが、俺の名前……なのか?」



村雨「嘘……でしょ……提督……?」



黎斗「提督……って、何だ?」



菊月「まさか……!」



加賀「記憶喪失……なの……?」



シロル「そん……な……」



シロル達は黎斗が今までの記憶全てを失っている事に気づき、崩れ落ちてしまった。




そんな中、アリスは……






アリス「ソード!ソード!一体何処に居るのよ……」



これだけ探しても見つからない、と周囲を見渡していると下に何かが落ちていた。そしてアリスはそれを拾う。



アリス「これって……」



落ちていた物は銀色に輝くペンダントだった。これはかつて、アリスがソードの誕生日の時に渡していた物だった。ソードは今もこのペンダントを首に飾っていた。それが何故こんな所にあるのか。これがあるのなら何故ここにソードが居ないのか。アリスは考えている事が徐々に暗い結果に辿り着いていた。



アリス「ソー……ド……?」



どんなに探しても、どんなに考えても、受け入れたくない結果になってしまう。そう……




ソードがこの世に居ない事に……



アリス「嘘よ……絶対に何処かに居るわ……!そうよ……!ソードが死ぬなんて有り得ないわ……!ソード……ソード……!」



どれだけ否定しようと、ソードがこの場に現れる事が無かった。やがて、アリスは泣き崩れてしまった。



アリス「嫌……嫌よ……まだ……想いを伝えてないのに……大好きって言ってないのに……嫌……嫌嫌嫌……!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」








そして鏡の中の世界では…………




ネガ「ダー……ク……?」



シロルの鏡の中の世界に存在するネガ、ずっとダークを見守っていたがダークが消えてしまい、彼女も泣き崩れてしまった。



ネガ「私が動いていれば……あのお方も……ダークも……ダーク……ダーク……!うっ……ぅぅぅぅ………!」



























−?−




ザバァァァン…ザバァァァン…




ダーク「……此処は……何処だ……?」



何故か消えた筈のダークが浜辺で倒れていた。ダークは辺りを見渡すと、近くに商店街を見つけた。そこには多くの人達で賑わっていた。



ダーク「此処は鏡の世界じゃない……現実の世界で間違いないが……いや待て……確か俺はあの戦いで消えた筈だ……なのに何故俺が……それに何故こんな所に……まさか流されたと言うのか……?」



ダークは今の状況が追い付かず、途方に暮れていた。そんな時、誰かがこの浜辺までやって来ていた。



?「此処だな……って」



ダーク「ん……?」



一人の青年がダークに気づき、ダークが後ろを振り返る。その直後、二人の目が合った。



?「お前は………………黎斗、なのか!?」





ダーク「お前……『リセイ』か……?」

  











次回 二人の救世主と艦娘達 Last chapter







このSSへの評価

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Adacchieeeeさんから
2020-04-29 02:23:52

SS好きの名無しさんから
2020-04-02 20:14:13

獄都の憲兵さんから
2020-03-07 17:36:48

このSSへの応援

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Adacchieeeeさんから
2020-04-29 02:23:55

SS好きの名無しさんから
2020-04-02 20:14:10

獄都の憲兵さんから
2020-03-07 17:36:49

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2020-04-02 20:13:59 ID: S:hfIMRr

おお!こちらの作品でもリセイさんが来るとは!すごく楽しみで眠れないかも知れない。続きをぉ!

2: ジェラルジョン 2020-05-24 22:57:12 ID: S:MmjMmn

面白いです!ソードは皆の窮地に颯爽と現れて『サバイブ』使って無双という流れだったら嬉しいなぁ…


このSSへのオススメ

1件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2020-04-02 20:13:09 ID: S:gkIcit

最高のオチ
続きがに気になる


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