2020-06-24 02:21:42 更新

概要

始まります!新章アズールレーン!

艦これアニメが見れない中、アズレンアニメは見れたので見てみたところ、ばりハマって僕の作品にも登場させてもらう事にしました。
ところどころキャラ崩壊があるかも知れません。


リセイ・アレク・エイジ・ジンの4人が一部の艦娘達と共にアズールレーンの世界に行く話でございます。今回も色々な戦闘シーンやコメディシーンやシリアスシーンなども頑張って書いていきますのでよろしくお願いします。

艦娘達と艦船達の名前の書く時、以下の表示をします。


艦娘⇨C(艦これ)

例⇨C・(艦娘名)

艦船⇨A(アズレン)

例⇨A・(艦船名)








前書き

本作品は定期更新です。誤字脱字は直していきますが、概要のとおり、キャラ崩壊も起きてるかもしれません。日常編のように一話ずつ更新していきます。それでもよければ、どうぞごゆっくり。














OP:紅蓮華

ED Mighty Long Fall















第一話「新たな幕開け」






















ジンが正王鎮守府に住むようになってから数週間が経った。




リセイ、アレク、エイジの3人は、ジンに手取り足取りと稽古をつけている。あらゆる分野での対応、そして、ハイパーモードを自在にコントロール出来るまでに急成長したジンは、今はリセイたちと張り合うだけの実力を身につけていた。















〜正王鎮守府屋上〜









ドカァン!!






アレク「ドハッハッハッハ!!」ゴロゴロゴロゴロ!!



ボゴォオン!!





アレクが笑い声のような叫びを上げて転がりながら壁に激突した。




リセイ「はい、ジンの一本。これで50戦24勝、うち26戦は引き分け。お互い大したもんだぜ。」






リセイ達は相変わらず修行に明け暮れていた。

ジンはリセイ達にさまざまな分野で鍛え上げられ、アレクでさえもただでは済まないほどに成長していた。






アレク「ぶはっ!ちくしょうめが!たった数週間で俺と互角なんてよ…勘弁してくれ…」


エイジ「何を言ってるんだアレク。僕たちはみんな強いじゃないか。ただ、リセイやジンは格が違うだけ。まぁ、僕だって負けるつもりもないけどね。」


ジン「……僕がここまで強くなれたのは、兄ちゃん達の教え方がうまいからです。それに、みんな僕を良くしてくれて…過ごしやすい環境で修行ができる。これ以上の幸せは思い当たらないです。」


リセイ「ふっ…さぁて、今日はここまで。もう夕方だぞ?それに明日からは大本営から全鎮守府や泊地に大規模作戦が発令されるからな。しばらくは修行はお預けさ。」


アレク「……その作戦にゃあ俺たちも参加しなきゃなんねぇだろうによ…」


エイジ「もちろんそれは極秘裏にね。僕たちの存在を知ってるのはここの艦娘か元帥さんだけだし。」


ジン「………兄ちゃん…元帥さんにはぼくたちのことは話したの?」


リセイ「ああ。ところどころ隠しながらな。俺達が転生したこと、お前たち3人が元々は俺達の敵だった事もな。」


エイジ「っ…そう言われると辛いな…」


アレク「気にすることねぇだろ。」


リセイ「しろよ!」


ジン「…まぁ、僕たちはもう兄ちゃんの敵じゃないし、何より僕たちは誰にも負けないよ。」


リセイ「…そうだな。さて、そろそろ行くぞ。間宮さんのオムライス食いてぇ!」


アレク「………」











リセイ達4人がジンを仲間に入れて、修行を毎日続けて約3週間が経った。ジンが加わっても日々のやることは変わっておらず、艦娘達も生活リズムは変わらなかった。














18:00







〜間宮食堂〜










リセイ「間宮さん!オムライス特盛り一つ!」


間宮「はい提督!少しお待ちくださ…きゃっ!?い…いつもより4人ともボロボロじゃないですか!大丈夫ですか!?」


ジン「大丈夫です。服が破けたり、打撲の後とかがついてるだけですから。他は何も問題はないですよ。」


伊良湖「あわわわ…どう見ても全員大怪我なんですけど!」


アレク「気にしすぎだっつーの…」


エイジ「伊良湖さん。僕もリセイと同じのを一つ。」


アレク「んじゃ俺もそうしてくれ。もう選ぶのも疲れたぜ…」


ジン「2人とも。僕もみんなと同じで。」


間宮「は…はい!オムライス特盛り4人分ですね!すぐ作りますから、お待ち下さい!」


リセイ「ゆっくりで良いっすよー。」


伊良湖「あ、間宮さん!私も手伝います!」


ジン「…………」


エイジ「どうかしたかい?ジン。」


ジン「……僕は、もうみんなと馴染めてるのかなって…」


アレク「馴染む馴染まないじゃねぇだろ。お前が艦娘達と仲良くなりたい気持ちがあいつらには分かってるんだよ。だからお前が仲良くしようとしても、艦娘達からお前に寄ってくる。」


リセイ「誰もお前が要らない存在なんて思ってないぞ。ジン。お前も立派な俺達の仲間だ。そして…俺の大事な弟さ…」


ジン「…………うん!」














15分後…













間宮「はーい!お待たせしました!オムライス特盛り4人前ですよ!」


リセイ「どうも。間宮さん、伊良湖さん。いつもお疲れ様です。休みたい時はたまには休んでくださいよ?まぁ、俺が言えた事じゃ無いけど…」


伊良湖「提督さん…ありがとうございます!」


間宮「…そうですね…では、提督達が今度の大規模作戦から帰ってきたら、私達もお休みを貰いましょうか。」


エイジ「それはいいですね。みんな一緒に休む事が出来るじゃないかリセイ。」


リセイ「おう…!もちろん。」










リセイ達は隅の席の方にオムライスを置いて、それぞれ椅子に着席して…




4人「いただきます。」



食事前の挨拶をしたのである。そこへ…



夕雲「あ!提督たちもここで食事ですか?」



現れたのは夕雲型の6人である。



リセイ「お!夕雲達もか!一緒に食うか?」


風雲「もちろん!じゃエイジさんの隣失礼します!」


エイジ「うん。」


長波「なぁ、アレクさん。修行の調子はどうだ?」


アレク「んぁ?あぁ…まぁ悪くねぇコンディションだ。最近はエイジも調子が良いみたいだがな。」


ジン「朝霜や清霜は大和さんや武蔵さんからよく肉弾戦の基礎を学んでいるよね。どう?うまくやれそう?」


清霜「はい!流石は大和さんと武蔵さんと言ったところです!あの2人の体力って私じゃ追いつかないですもん…」


朝霜「いや、それは清霜に限った事じゃないだろ。あたいやみんなもそうだって。」


リセイ「お前らは艦娘であっても身体の作りは人間なんだから、あんまり無茶するんじゃないぞ?」


巻雲「わかってます!それも司令官様の口癖みたいなものですからね!」


アレク「覚えられてやんの。ぷっ!ダッセェ!」


リセイ「Shut your mouth!!」


デュクシ!!


アレク「ムグーーー!?」


夕雲「ふふっ…」


長波「お…ちょw何やってんだよww」


ジン「ぶっ…」







10分後…











4人・夕雲達「ごちそうさま。」


清霜「はー!食べた食べた!間宮さんの料理ってほんとに美味しいです!」


リセイ「だな。あ、そう言えば明日の作戦って出撃可能な艦種は覚えてるか?」


風雲「うん!駆逐艦のみでの出撃でしょ?選ばれた駆逐艦って白露達や朝潮達だけだから羨ましいです…」


アレク「落ち込んでんじゃねぇよ。お前らが選ばれなかったんじゃなくて、前者の2組がずば抜けて強いだけだ。」


エイジ「そうだよ。君たちは決して弱いわけじゃないんだ。僕たちがいない間はみんなで正王鎮守府を守ってほしいからね。何よりこれはリセイの願いだから。」


リセイ「ふっ…俺の言いたいことを全部言ってくれちゃってからに…けどまぁ、その通りだ。」


長波「あ…ああ!それもわかってるって!長波達に任せてときな!」


ジン(…信頼って互いに得てるものなんだね…これが…兄ちゃん達の仲間…)










それぞれ会話を楽しんだあと、間宮たちに食器を返したリセイ達は風呂に入って、明日に備えて就寝に入った。


明日には駆逐艦のみ出撃可能な特別大規模作戦が実施される。元帥からの特別な許可で、正王鎮守府の提督、アレク、エイジ、ジンの4人も共に出撃を許可されている。他の鎮守府の提督達は、艦娘達に後を任せるような形だが、リセイ達のような強い人間でないとたちまち深海棲艦にやられてしまう為、出撃したくてもできないのである。

上記の通り、リセイ達と正王鎮守府の出撃艦娘、白露型全艦、朝潮型全艦の2組、計23名が出撃することとなった。

正王鎮守府や他の鎮守府の残りの艦娘達は留守番もとい鎮守府の警備、提督の作戦指示が待たれる。















翌日…








10:00









〜司令室〜
















白露「提督!いよいよ駆逐艦限定の作戦が始まるんだよね!あたしたちは準備万端だよ!」


リセイ「ああ。何しろ前代未聞の大艦隊でもあるからな。この作戦はかなりしんどいぞ。」


大潮「まぁ、大潮達なら大丈夫ですよ!きっと!」


海風「はい…私たちはそこら辺の深海棲艦じゃ相手になりませんし…それに…」


山風「あたし達をそこまで強くしてくれた提督達も一緒だもん…負けるわけないよ。」


アレク「……言っとくが、てめぇの身ぐらいは守っとけるようにいつも気を張っとけ。俺たちだってずっとお前らと行動するわけじゃあねぇからな。」


荒潮「うふふ!わかってるわ〜!」


大淀「提督。大本営からの連絡がありました。」


リセイ「!そろそろか?」


大淀「はい!全鎮守府に作戦開始命令が発令されました!」


エイジ「いよいよか…」


江風「よっし!腕がなるぜ!」


朝雲「他のところに負ける気はしないけど…」


山雲「そうね〜。私たちの中で誰が一番敵を沈めれるかの競争かも知れないわね〜」


ジン「もしも何かあったら、兄ちゃんや僕たちに言うんだよ。」


朝潮「はい!もちろんです!」


リセイ「よし!じゃあ大和姉妹、長門姉妹、香取姉妹、大淀!俺達がいない間はここを頼んだぞ!」


大和「お任せください!」


陸奥「安心して任務を遂行してきてね!」

















〜正王鎮守府出撃ドック〜









エイジ「さて、全員準備は出来てるかい?」


夕立「とっくに出来てるっぽい!」


涼風「へへっ!やる気も十分だぞ!」


リセイ「そうこなくっちゃな!行くぞ!全員出撃!」


艦娘s「了解!!」






バシュ!ズザザザザザザ!


キュン!ドォン!


ドドドドドド!!


ゴオオオオオ!














特別海域に出たのはリセイ、アレク、エイジ、ジンの4人と共に、白露型の全員、朝潮型の全員で抜錨した。彼らはこれから起こる大波乱の出来事に直面することをまだ知らない…
































第二話「交わり合う運命」
















ザァーーーー!


ザザザザザザ!


ドドドドドドド!!









リセイ達は特別海域の中部地点へと足を運んだ。



艦娘達は第四船速で、リセイ、アレク、ジンは海上を走って、エイジは宙を飛びながら歩を進めてていた。






ガー…!


ガ…


ガーガーガー…



霞「…ったくもう…なんでこんな時に通信機器が故障するのよ…」


時雨「ん…僕のはまだ生きてるけど…みんなも似たような事が起きてるみたいだね…」


ジン「妨害電波でも飛ばしてるのかな…?」


リセイ「故障もしてなければ妨害電波も飛ばされてる訳でもないな。第一ジャミング事件のようなことはSみたいな奴が現れない限り二度と起きないしよ。」


アレク「……じゃ一体なんだってこいつらの通信機だけがイカれちまうんだ?」


村雨「うーん…多分電波が届きにくいだけかもしれないですね…」


エイジ「………!前方に敵艦隊が居る!」


全員「!」




エイジがそう言うと、前から戦艦級3隻、駆逐級3隻、空母級3隻の深海棲艦の部隊が現れた!





戦艦ル級flagship改「沈メテヤル…!」


朝潮「通信機の件は後にしましょう!全艦突撃!敵に肉薄するわ!」


峯雲「了解です!」


アレク「へっ…頼もしいじゃねえか。」


江風「江風達も忘れてもらっちゃ困るぞ?白露の姉貴!」


白露「任せなさいって!行くぞぉ!」


エイジ「……僕たちはどうする?」


リセイ「手出しはしてやるな。あいつらなら大丈夫さ。」


ジン「わかった…」


アレク「空に飛んどくぞ!」




ババババッ!!




戦闘BGM・ドラゴンクエスト8 PS「雄叫びを上げて」










バシュウン!



時雨「……艤装の速さにも関係してるけど…君たちは遅すぎるよ…!」



ギュイン!ドドドォン!!



時雨は高速でヲ級に間合いを詰め、主砲を目前で三連発した!



ヲ級flagship1「チィ…!!艦載機ヲ飛バセ!!」


ヲ級flagship2「喰ラエ!!」



ブロロロロ!!


キュン!キュン!



ヲ級は時雨から手痛い攻撃をくらったが、反撃のつもりで取り巻きの深海棲艦と共に、数十の艦載機を全発艦させた!




荒潮「そうはさせないわよ〜!えい!!」


満潮「…アレクやエイジの空弾に比べたら…河原の小石程度にしか見えないわよ!」


五月雨「手伝います!」


春雨「修行の成果をお見せします!」




ドガガガガガガガ!!


バキュン!ドォンドォンドォン!


ガガガガガガガガガ!!



荒潮達は見事に全ての艦載機をチリ一つ残さずに対空戦で破壊した!



荒潮「ふぅ〜…お掃除完了ね〜!」


ヌ級flagship「グ…!?」


二級改flagship「キャァー!」


春雨「…!」



二級は弾薬補充で動きを止めた春雨に向かって口内の主砲を連射しようとした!しかし…






ドカァン!!



二級改flagship「ギャア!?」


夕立「……夕立の大事な妹に手を出すなっぽい…」



何と夕立が面舵一杯で突進するように二級に回し蹴りを喰らわせた!



春雨「夕立姉さん!」


夕立「礼は後!あいつは蹴っ飛ばしただけだからまだ戦えるっぽいよ!」


大潮「夕立さんにばかり良いところを持っていかせませんよ!はぁぁぁ!!えいやぁ!」


江風「よっしゃぁ!江風も遅れは取らないぜぇ!」


ザザザザザザ!


ドババババババ!!


ボボボボボボボン!!!!




大潮と江風は夕立に負けじと魚雷を全発射し、駆逐三隻を大破までに一気に追い込んだ!




朝雲「さりげなくあいつらを狙うわよ山雲!」


山雲「任せて朝雲姉〜!」


峯雲「私も一緒に撃ちます!行こう!」


朝雲「ええ!ってぇーい!!」


涼風「あたいも手伝うぜぇ!!」


山風「撃つよ!…当たって!!」



ドガガガガガガガガガガガ!!



ボゴォォォォォン!!



5人は駆逐級3隻を全て撃沈させた!



涼風「よっしゃー!っと!」


ヲ級flagship2「オノレ…!!沈メェ!!」



チャ…



ヲ級は怒りをあらわして、再び艦載機を発艦させようとしたが、それは無駄に終わった。



霰「……させません!」


海風「発艦するまでが遅すぎですよ…」


ヲ級flagship1「!?」



海風と霰の2人はいつの間にか空母達の真後ろに移動し、至近距離で主砲と魚雷を乱射した!!



ドバァン!バァン!


ドゴォオン!!!




海風と霰は至近距離での反動も、もろともせずにヲ級達を沈めた!




ル級flagship改「調子二乗ルナ!!」



ドォン!!!


ドドドドドン!!



ル級達は海風達に向かって大砲を撃ちかました!!




ビシュン!



ドゴォオン!!!




しかし、白露、村雨、朝潮、霞によって、ル級達の攻撃は無駄に終わった。



タ級「バカナ…砲撃ヲ砲撃デ止メルダト…!?」


朝潮「……銃撃同士の相殺など…珍しいわけでもないでしょう?」


村雨「そんなことじゃダメよ…攻撃って言うのは…もっと強く!早く!」



バシュシュシュシュ!


ドドドドドド!!ドキュン!!


4人はル級達に魚雷を乱射しながらそれぞれ別方向に散開し、四つの方向から一つの方向に向かうように移動し、主砲を0距離で発射した!!



ドォン!ガァン!バキュン!ドゴォン!


バッゴォォン!!



霞「…ふん…まずは1匹ね…」




4人は見事な連携でル級flagship改を4人ずつの一撃で魚雷と共に撃ち沈めた!!




タ級flagship「ア…アリエナイ…オ前達ハ本当二駆逐艦カ!?」


白露「駆逐艦だよ!まぁ、私たちが強いことなんて…あんた達には、関係ないでしょ?敵なら敵で…覚悟決めなよ!」


タ級「ホザケェ!!」ドドドォン!!




スッ!ザザァ!ドドドド!



タ級は朝潮へ不意打ちのつもりで全門発射したが、朝潮は動じずに緩やかにかわした!



朝潮「甘いですね…不意打ちの対策をしていないとでも思ってましたか?」


タ級「!!」


時雨「4人とも!とどめを刺すよ!」


満潮「朝潮姉!霞!やるわよ!」


霞「わかってるわよ!」


朝潮「行くわ!」


白露「オッケー!じゃあ…せーの!!」


村雨「ってぇえーーー!!!」



ドドドドドド!!バァン!!ドガァン!

ボゴォォオン!!!


時雨と満潮も加わっての白露達と朝潮達の全弾発射攻撃がタ級達に撃ち放たれ、巨大な爆音と爆発を起こした!






ぱらぱら…





峯雲「……敵の反応はありません…」


霰「電探の索敵レーダーにも…何も反応しないです…」


山風「て言うことは…」


江風「イエーイ!!大勝利だぜー!!」


白露「ふぅー…こんなもんか…」




スタッ!タッタッ!ダァン!



戦闘が終了したと同時に、リセイ達も空から海に降り立ってきた。



リセイ「ご苦労さん。見事だったぞお前たち!」


霞「はぁ…もうかなり強いはずの戦艦級でも相手にならないなんて…私たちって強くなりすきたのかしらね…」


エイジ「悪いことじゃないはずだよ。傷一つつかないで勝てるなんて…素晴らしい成長だよ。」


リセイ「ちなみにMVPは白露と朝潮な。おめでとさん!」


白露「あたしが一番なのは当然だよねえー!」


朝潮「司令官!ありがとうございます!」


村雨「くっ…次は負けないわ!」


大潮「むむぅ…大潮も頑張ります!」


アレク「…?おいリセイ。周りを見てみろ。様子が変だ。」


リセイ「……ん?たしかに…嫌な気配を感じる…」


海風「…!まさかさっきの深海棲艦達がまだ沈んで無かった…!?」


ジン「ううん。倒したのは間違いないよ。だからおかしいんだ。敵もいないのに嫌な雰囲気がある。この先…200メートル付近かな…」


山雲「司令さん?どうします〜?」


リセイ「……そうだな…ひとまずはそこへ行ってみよう。さっきの通信機器がイカれた原因とか、この海域のボスとかあるかも知れないしな。」


艦娘s「了解!!」





リセイ達と艦娘達は深海棲艦の群れを倒したのちに、ジンの気配察知を頼りに目的の場所へと向かった…













〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




















一方…










〜別世界・アズールレーン基地〜







〜艦船会議室〜






BGM:ライアーゲーム「silent revive」













イラストリアス「…………」


プリンス・オブ・ウェールズ=ウェールズ「イラストリアス…重桜はどう動くと思う?」


イラストリアス「私にも予想が難しいわ…今は重桜基地の周辺までクリーブ達が偵察に行ってるけれど…」


ウェールズ「…報告待ちか…だが、今は焦れば焦るほど身を危険に晒すからな…私達はその時が来るまで戦いの備えをしておかなければな…」


イラストリアス「ええ…もちろん…」




ガチャ…



ベルファスト「!お二方…ここにいらしたのですね。」


ウェールズ「ベルファスト!どうした?」


ベルファスト「いえ…エンタープライズ様を探して居るのですが…どこにもいらっしゃらないのです…」


イラストリアス「エンタープライズを?先程基地の中央の銅像辺りで見かけましたわ…?」


ベルファスト「なるほど…」


ウェールズ「エンタープライズに何かあったのか?」


ベルファスト「特に大事な用などではないのですが…何やらいつもより表情が曇っているような感じがしましたので…わたくしも心配で…」


ウェールズ「……そうか…ちょうどいい…エンタープライズにも今の重桜のことをどう思うか聞いてみよう。」


イラストリアス「私も行きますわ。銅像あたりにはちょうどユニコーンやジャベリン達が居るようですから…」


ベルファスト「かしこまりました。では、参りましょうか。」


ウェールズ「ああ!」





















……………




















〜レッドアクシズ基地(重桜の街)〜







〜基地内和室〜





A・加賀「姉さ…赤城…奴らアズールレーンは我々の動きを探っているようだが…本当にこのままでいいのか?」


A・赤城「ええ。問題は無いわ。むしろ向こうがどう出てくるか楽しみとは思わない?」


A・加賀「……しかし…セイレーンの力を利用し、私たち重桜や鉄血が逆に乗っ取られては元も子もないが…セイレーンと戦うにはアズールレーンのやり方ではもはや間に合わないか…」


A・プリンツ「ふふ…そうかもしれないわね…」


A・加賀「!」


A・赤城「あら。いらっしゃいオイゲン。重桜のみたらし団子でも食べるかしら?」


A・プリンツ「ええ。いただくわ…それにしても…別に反対じゃないけど、アズールレーンと別れちゃってよかったの?鉄血もセイレーンの成長に遅れをとるわけにはいかないけどね…戦力が足りなくなるかもしれないわよ?」


A・加賀「ふん…オイゲン…お前の考え方も間違いではないが…アズールレーンは色々甘いところが多すぎる。我々はセイレーンに負けるわけにはいかない。例え敵の力を使ってでもな…」


A・プリンツ「ええ。わかってるわ…」

(重桜も戦力的に追い詰められているところがあるようね…まぁ、私達だってセイレーンを倒せれば文句はないし、他のことに気を向けてる余裕なんて無いしね…)

















両陣営のさまざまな思惑が、入り混じっていた…

この先、どのような物語が待ち受けているのだろうか…

















第三話「荒れる海の戦士達」



























変わって、リセイ達のいる世界…















リセイ「ジン…どうだ?何か居るか?」


ジン「……居た…というより…そもそも人じゃ無いな…」


荒潮「…人じゃないのぉ?じゃあ一体…」


エイジ「多分だけど…ジンの言ってた嫌な気配っていうのは、この辺りの空間の事じゃないのかい?」


アレク「ん…そう言われてみりゃ空間どころか空気そのものが重いような感じだが…」


リセイ「……次元の扉…」


艦娘s「え?」


リセイ「アレクの言っていた事は正しくは空気ではなく大気…重さの原因はおそらく次元が歪んでやがるからだ…」


満潮「…どう言うことよ…」


リセイ「何でこんなところで次元が開いているのかは俺たちにもわからないけど…少なくとも良い予感はしないな。しかも今俺たちは作戦中だ。面倒ごとはごめんなんだがなぁ…」


アレク「ふっ…そういやそうだったな。だがお前…新しい例の技を編み出したんだろうが…それを使えよ。」


時雨「え…!提督の新しい技?」キラキラ


霰「霰も気になります…!」キラキラ


リセイ「なんで目を輝かせてんだよ!?っていうかあの技はまだ試作段階なんだよ…」


ジン「兄ちゃん。それなら僕たちも手伝うよ。一人でやるのが難しい技なら、みんなでやった方が効率が良いだろ?」


リセイ「……そうだな。俺の悪い癖だ。いつまでも一人で戦ってるわけにもいかないしな…」


エイジ「…あの技はかなり身体に負担もかかるし、成功するかといえば五分五分だけど…」


アレク「どっちにしろ四人でやれば副作用的なもんもねぇし、この次元をなんとかするっつーなら使うしかねぇんだろ?さっさと準備しやがれ…」


リセイ「あぁ…わかったよ!」


村雨「…一体どんな技なのかしら…」


峯雲「さぁ…?」


大潮「司令官達のことですから、きっとすごいことが起こりますよ!」


五月雨「あはは…それはまぁそうでしょうけど…」


リセイ「……んじゃまぁ、いっちょやってみるか…」





ぐっ…






4人「はっ!!!!」








ドン!!!







リセイ達は一斉に片腕を空へ向けて突き上げ、同時にその場の空間を震わせた!






江風「……?なンか起きたのか?特に変わったことは無いみたいだぞ?」


リセイ「どうやら成功したようだな。」


艦娘s「え?」


ジン「みんな…周りをよく見て。」


霞「周りって…って…何これ…」


夕立「…海とか雲の動きが止まってる…っぽい…?」


エイジ「そう。つまり僕達の力を結集して時を止めたのさ。」


大潮「ええ!?そんなことまでできるんですか!?」


リセイ「まぁな。でもこの技を使いこなせるようになったのはだいぶ苦労したな。今だって1人じゃとてもじゃないが出来やしなかったろうし…」


五月雨「時が止まってるって…鎮守府のみんなも?」


アレク「正王鎮守府だけじゃねぇよ。この世界の時を全部止めたんだよ。俺達がこの世界を離れるってなったら時でも止めない限り妙なことは出来ないからな。しかも今は作戦中だ。この妙な空間は別次元への世界だぞ。俺たちが行くなら尚更時止めは重要だろうが。」


艦娘s(……流石は提督(司令官)達だ…)


リセイ「さてと、ここまでやっちまったんだ。この先への空間の世界がどんなところか確かめるまでは俺達の世界には帰ってこれないぞ。一旦帰るなら今のうちだが…どうする?お前達。」


白露「いやいや、こんなところでとんぼ返りするなんてあたしは嫌だなぁ?早く行こうよ!」


朝潮「朝潮もみんなも同じです!行きましょう!司令官!」


リセイ「さすがは俺の部下達だ。よく俺達の考えがわかってるな!」


ジン「教え込んだのは兄ちゃんだよね?」


アレク「ほっといてやれジン。」


エイジ「………ぷっ…」


リセイ「よーし!行くぞお前ら!作戦よりも好奇心に勝つことはできませんでしたぁ!イヤッフー!」


時雨「もう!帰ったらちゃんと作戦の続きをするよ提督!」


朝雲「その時の時間を動かすことも忘れないでよね。」


涼風「祭り騒ぎならいつでも乗って行こう!うっははは!楽しくなってきたなぁ!」


村雨「涼風?はしゃぎすぎて怪我しないでね!?」


ジン「……やれやれ…」


満潮「こう言う関係なのよ。って、もう慣れたと思うけど。ジンも苦労するわね。司令官のあのテンションに。」


ジン「ほんとそれだよ…でも、嫌いじゃない。」


荒潮「ふふふ…荒潮達もそうよ?提督ってばいつも楽しいこと考えてるもの〜みんな笑っちゃうわ!」


アレク「……考えてることがいつもぶっ飛んでんだよあいつは…」







リセイ達は時間停止能力を発動させ、世界の時を止めて、異次元への世界へと足を踏み入れた。その先に待ち受けるとんでもない展開が彼らを驚愕させるのは…また、次の話である。
























第四話「リア」




















一方…







〜転生神界〜

















???「……つまり、私がその「艦船」って言う人達を助けたら良いんですね!」


ライド「うん!最近転生出来る器の持ち主が居なくて困ってたから助かるよ〜」


リンネ「貴女の力は先ほど話したリセイ君達の力には及びませんが…それでもそこらへんの邪悪なる者達には負けませんよ。転生神の力は伊達ではありませんから。」


???「…うーん…その人達ってそんなに強いんですか?」


リンネ「………かつて、その中の一人は家族を全て流行病で先立たれています。その人は家族に対し、何もできなかった自分を見直すため、毎日修行を繰り返していました。」


ライド「うん。それがリセイだけどね。リセイは君と違う世界に転生させているからね。リン姉ちゃんが。」


リンネ「ふふ…ライドこそ、アレク君やエイジ君をそちらに転生させたでしょう?」


???「……会ってみたいなぁ…なんか凄い気になる…」


リンネ「会えますとも。必ずその時は来ます。ジン君のように貴女も必ずリセイ君達に巡り会える運命ですからね…」


???「……それってさっき聞かしてくれたリセイって人の弟だよね?」


ライド「うん。マルトって言うアホな転生神が、邪悪な意志をジンに植えつけて蘇らせたけど、リセイ達が何とか倒して、それから3年くらい経った時に再会したから…今頃行動を共にしてるんじゃないかな?」


リンネ「マルトさんはもう消しましたけど…」(真顔)


???「……………」(汗)


ライド「さて!そろそろ行こうか!アズールレーンって言う人たちを探して助け出して、後は転生した後の自由な時間を心置きなく楽しめばいいさ。リセイ達に会いに次元を割って旅するもよし、今から送る世界で過ごすもよし、だよ。」


リンネ「ですが…気をつけてくださいね。あなたの行く世界での敵はセイレーンと呼ばれる存在ですが…その存在も真の悪と言うわけではありません。リセイ君達のように次元割りや波動などの力を与えたとは言え、その世界に存在しなかった敵も紛れ込んでいるかもしれません。最近、様々な世界で異変が起こりつつありますから…」


???「へ?異変って…なんですか…?」


ライド「元々居なかった邪悪な化け物が世界のあちこちに現れ始めたんだ。幸い、リセイ達の世界では、リセイ達が世界そのものに神聖な結界を貼ってるから、そういう奴らは入れないみたいだけどね。だけど、君が今から行く世界はもしかすると…」


???「……ふふふ…望むところですよ。スリルあったほうが楽しいですもん!」


リンネ「あら、頼もしいことですね!……けれど、本当に気をつけて下さいね。あちこちに現れる謎の化け物たちの出所は私達にもわからないですから…」


???「はい!任せてください!あ…それと、私にもう一度の人生を与えてくれてありがとうございました。二度目の命…大切にします!」


ライド「どういたしまして。その若さで病弱が原因で死んじゃうなんて浮かばれたもんじゃないからね。どんと楽しんでおいで!」


???「はい!」


リンネ「では、また会うことがあれば、その時はゆっくりとお話でもしましょう。またね…」
















       「……リアさん…」








ブォン!パシュウン…







リンネは杖を振りかざし、リアと呼ばれる少女に光を包み込ませて、アズールレーンの世界へと送り出した…










ライド「……言わなくてよかったの?リセイ達もアズールレーンの世界に来てること…」


リンネ「ええ。言えばいろいろややこしくなるかも知れませんから。それに、リアさんならリセイ君達とすぐにでも仲良くなれますよ。あんなに可愛らしい女の子の上、人懐っこい性格ですからね…」


ライド「はは…それならいいけどね。リセイ達はびっくりしそうだけど。」


リンネ「その姿が目に浮かびますね。ふふ…」


ライド「……それより姉ちゃん。いろんな世界に紛れ込んでる化け物の件…」


リンネ「……そうでしたね。リセイ君達やリアさんなら簡単にねじ伏せても…その世界の住民には手も足も出ないような強さ…まるでマルトさんのような攻め方ですね…」


ライド「まさかとは思うけど…」


リンネ「いいえ。マルトさんは完全に消滅させました。いかなる方法を用いても復活するのは不可能なのですが…考えられるとすれば…マルトさんの意思を継ぐ何者かが、なにかを考えていると考えた方がいいでしょう…」


ライド「なるほど、僕たち転生神での第三者の存在ってわけか…」


リンネ「ライド。常に気を張っておきなさい。いつ何が起きるかわかりません。おそらく、私たちが想像しているより大変なことが起きてしまうかもしれません…」


ライド「姉ちゃんがそこまで言うなら…わかった。僕も緊張の糸は解かないよ。」


リンネ「…」コクッ






















一方リアは…














〜アズールレーンの世界・とある無人島〜











パシュウン!!







リア「……あれ?ここがあの二人が言ってたところなのかな?うわぁ…すごく綺麗な景色!こんなの見たことないなぁ…」




リアは初めて一人で歩き、初めて海を見た。




リアは生まれてから病気にかかりがちで、身体が弱く、散歩すらもろくに行く暇がなく、時間だけが過ぎていき、そのまま衰弱死してしまったが、リンネとライドが、そんなかわいそうな運命を救い出そうと、リアを蘇らせたのである。もちろん、誰から構わず転生させるほど彼らも甘くはない。世界に光をもたらす者だけが転生神に選ばれる、その中からリアは選ばれ、人間ならざる者の力を与えられた後に、このアズールレーンの世界に転生させられた。目的は、アズールレーンと言う組織にいろいろな危機が迫っていると言う事を聞かされ、組織の人々を助けると言う条件付きで、リアも転生したのである。







リア「凄いなぁ…外の世界ってこんなに綺麗だったんだ…おっと、いつまでも感動してる場合じゃ無い!アズールレーンって言う組織の人たちを探さなきゃ!……リンネさんとライドさんが言うには…空を飛んだり、海を走れたり出来るんだっけ…よ、よーし…えい!」





ドバァアン!!ズオオオ!ザザザザザザザ!!



リア「うわぁ!!凄い凄い!本当に走れてるー!きゃははははは!!」




リアは自分の力で人知を超えた方法で移動している事に大いに楽しんでいた。




リア「…さて、頭の中に響いてくるな…こんなこと初めて…えっと…こっち!」



ズザァ!



リア「空飛ぶ方が私は楽かも…それ!」



ぴょん!





ギュオオオン!




リア「うわぁ!!すごいすごいすごい!本当に本当の空を飛んじゃってるー!やばい!やばいよこれー!あっはははははー!気持ちいいーー!!!!」



リアはアズールレーンの基地に向かいつつ、自らの出す力に感激していた。




























第五話「戦いへの決意」
















一方…














ヒュウウウウウウウウ!!





リセイ「おわぁあー!!!」




何故かリセイは上空から急降下していた!!



「っ!!はっ!」





しかし、何も無い空間から取り出した刀で強風を巻き起こしつつ、自らの体に纏わせて降下速度を減速し、海に降り立った!



ギュイン!ブォンオンオン!ギュルルルル!!




ダァン!






リセイ「っふぅ…同じ鉄を二度も踏むかよ…」スッ…


刀を消しつつ、そんな独り言を言った。



(いきなり最終決戦参照)




リセイ「つかここは何なんだ…はっ!?皆は!?」



リセイは辺りを見回したが、人影一つ見つからなかった…




リセイ「………どうなってる…確か…俺たちは…」









〜〜〜〜〜〜〜





数分前…







〜〜〜〜〜〜〜











〜別世界への次元空間〜








アレク「…おいおい…どこまで続くんだこの道は…」


ジン「怪しいですね…もう違う世界が見えてきてもいい頃なのに…」


海風「あ…あの…大丈夫なのでしょうか…」


リセイ「不安なら俺たちの近くに居ろ。空間の道が長いなんて珍しいことじゃないけど…俺も嫌な予感が拭えなくてな…」


山雲「……司令さん?なんか風が吹いてません?」


リセイ「?別世界への空間に風…?…!本当だな…確かに吹いてるな…」


エイジ「……本当に風かな…何かに吸い込まれてるような…」


アレク「…………」


艦娘s「………」




皆が謎の風に不安感を覚え、エイジがそれを指摘した直後…








ビュゴォオオオオオオ!!!



夕立「うわぁ!?」


山風「あああ!!」


リセイ「な、何!?」



突如として全員が前方に吸い寄せられた!



ジン「くっ!なんて風だ!抵抗できない!!」


エイジ「ううっ!くっ!」


朝潮「ああー!!司令官ー!みんなー!」


村雨「いやぁー!!助けて提督ー!」


アレク「くっそがぁぁぁぁぁあ!!!おわぁぁぁあ!!」


リセイ「み、みんな!うっ!うわぁぁあぁあ!!!」
















〜〜〜〜〜〜














現在…











リセイ「……あの吸引された空間に引き摺り込まれて…みんなバラバラに…くそっ!……落ち着け…こういう時に役立つのが冷静さだ………待てよ…そういえば波動使ってこの世界にあいつらが居るかどうか確かめられるじゃん。……ハァ〜〜……」



リセイはため息のような深呼吸をし、瞑想しながら波動の遠隔操作でアレク達を探した。





リセイ「…!なんだ?やけに反応が近いな?…上?」



リセイはそう呟くと、上を向いた。すると…




アレク「うおわぁーー!!!?」





ドバシャァン!





なんとアレクが上空から降ってきたのである。








アレク「…ってぇなちくしょう!

…!リセイ!!」


リセイ「アレク!無事だったか!!他の皆は!?」


アレク「俺が聞きてえわ!しかもなんだったんださっきのは!?」


リセイ「いや、それについては察しがついてる。多分、次元を俺たちが無理やりこじ開けたのが原因だろう。開いた次元は元に戻る為、急速に周りの空間を巻き添えにしながら修復作業が始まるんだ。」


アレク「チッ!つまり俺たちはそれに巻き込まれただけかよ…だがそれなら俺たちが開けた空間とは別方向じゃねぇか。なんで進む方向に吸い込まれてんだよ!」


リセイ「簡単だ…俺たちの他にも誰かがこの世界に入り込んだのさ。」


アレク「次元を破れる奴が他にも居るってか?ったく…ふざけやがって…」


リセイ「……ああ…参るぜ…まったく…それはそうとアレク。心話術でエイジやジン達に語りかける事はできるか?」


アレク「……ああ、ちょっと待ってろ。」




アレクは瞑想し、エイジとジンに語りかけた…








アレク『おいおめぇら!生きてんのか!?』


エイジ『!アレク!!無事だったのかい!?』


ジン『アレクさん!エイジさんも無事でよかったです!』


アレク『返事があるってことはこの世界にいやがんだな。艦娘達はどうした!』


朝潮『私たち朝潮型全艦はエイジさんと一緒ですよ!』


白露『こっちも全員無事!ジンさんと一緒だよ!!』


リセイ「ホッとしたぜ…全員この世界に居て無事のようだな…」


時雨『提督!そっちは無事なんだね!?』


リセイ「ああ!俺は今アレクと一緒だ!」


峯雲『よ…よかったぁ〜…』


アレク『…とりあえず合流するには俺たちは遠く離れ過ぎてるな…オメェらよく聞けよ!知らねぇ世界であんまりうろちょろすんのも危険だ!何かあったらすぐに知らせやがれ!』


エイジ『……わかった!』


リセイ「俺たちが全員集まるまで、ジン!白露達を頼むぞ!エイジも朝潮達をしっかり守れ!」


ジン『当然だよ!傷一つ付けさせない!!』


満潮『司令官やアレクとジン達はどこに居るのよ!?』


リセイ「焦んな!とりあえずどこか休める場所を探せ!俺達は必ず合流できる!今すぐには無理だがな…」


白露『………わかった。絶対会おうね提督!』


朝潮『司令官…アレクさんとジンさん達もどうかご無事で!』


アレク『ハッ!要らねえ心配だバカ!切るぞ!』






…………








リセイ「サンキューアレク。とりあえずみんなの無事は確認できたな。」


アレク「……んで?こっからどうすんだよ。俺達があいつらを探すってのか?」


リセイ「そうしたいのはやまやまだが、とりあえず人のいる陸地を探そう。無闇に海を走り回ってもみんなは見つからないだろうし、何より俺たちはこの世界のことを知らなすぎる。」


アレク「……しゃあねぇな…ならさっさといくぞ!」


リセイ「おう!」





ズォ!!



ドダダダダダダダダダ!!




リセイとアレクは海を駆け、街を探す目的のため走り続けた…
























一方…














〜レッドアクシズ・重桜の港〜











A・綾波「……」


A・時雨「綾波!ここに居たのね!」


A・雪風「探したのだ!本当に世話が焼けるなぁ綾波は!」


A・綾波「みんな…ごめんなさい…ちょっと外の空気を吸いたかっただけです…」


A・夕立「ん〜?もうすぐ出撃だぞー?アズールレーンの奴らに一泡吹かせる時が来たんだって!早く行こうぜー!」


A・綾波「…はい!」









〜〜〜〜〜〜













A・赤城「……あら…綾波達が来たわね。加賀、準備は整ったわ!行きましょう。アズールレーンはもはやレッドアクシズの妨げにしかなり得ないわ。流石に沈めるとまではいかないけど、私たちの強さを知らしめてあげないとね…」


A・加賀「………わかりました。では、参りましょう。

全員集まったな!我々はこれよりアズールレーンの基地に向かう。目的はわかっていると思うが、アズールレーンにはそろそろ消えて貰わねばならない。私たちレッドアクシズにとってあいつらはもはやセイレーンと同じようなものになってしまっている。せめてもの情け…沈めるような事はせず、二度と戦う気にならないようにしてやるぞ!いいな!」


艦船s「了解!」


A・翔鶴「……はぁ…全く…人使いが荒い先輩が居ると疲れちゃうわ…」


A・瑞鶴「まぁまぁ翔鶴姉…けど…アズールレーンを倒しにいかなくちゃならないってのは…不本意なんだけどな…なんで私たちが争わないといけないの…?敵はセイレーンなのに…」


A・飛龍「瑞鶴。僕も同じ気持ちさ。だけど、もうそんなことを言ってる場合じゃ無くなったんだ…」


A・蒼龍「そう。セイレーンを倒す前に、私たちは自分たちのことに決着をつけないといけないからね。」


A・長門「……ふぅ…どれだけ時が経とうとも…こんな悲しみを生むだけの戦争は繰り返されてしまう運命なのか…」


A・江風「長門様。我々が終わらせるのです。いつまでも続く戦争は…私たち自身の手で…」


A・赤城「では、行ってまいりますわ長門様!」


A・長門「……うむ。くれぐれも気をつけるのだぞ赤城。加賀。」


A・加賀「ああ。任せておけ。」





〜〜〜〜〜〜





アドミラル・ヒッパー→ヒッパー「重桜の連中はやる気満々みたいよ。私たちもさっさと行くわよ!」


A・ビスマルク「まさか私が再び海に出る事になるとわね…」


A・プリンツ「良いことじゃない。戦えるってことは、生きることと同じ様なものでしょ?特に私たちは…ね。」


Z23→ニーミ「重桜の人達が海に出始めました!私たちも出撃しましょう!」


A・レーベ「おう、そんじゃ行くぜ!」


A・グラーフ「……フィーゼ?行くぞ。」


Z46→フィーゼ「…了解した。」












重桜所属の一航戦、二航戦、五航戦、戦艦扶桑、山城、重巡高雄、愛宕、駆逐艦綾波、時雨、夕立、雪風、そして鉄血所属の戦艦ビスマルク、空母グラーフ、重巡ヒッパー、プリンツ、駆逐艦ニーミ、レーベ、フィーゼ、2組のレッドアクシズがアズールレーンの基地へ向かった。


……向かう途中の惨劇を予想することなどできない彼女らを他所に、刻一刻とその時は来ている…






そして、アズールレーンの基地では…




















〜アズールレーン基地・中央広場〜






ストーリー BGM・ライアーゲーム「wonders of the world」







エンタープライズ「……………」


ウェールズ「エンタープライズ!」


エンタープライズ「…!ウェールズ。イラストリアスにベルファスト…どうした?」


ベルファスト「それはこちらのセリフでございます。先ほどからずっと上の空でしたので…」


エンタープライズ「……あぁすまない。私は…戦ってさえいれば良かった…ずっとそう思っていたが…もし私たちが戦うことを止めてしまえば、私は…皆はどうなってしまうんだと考えていてな…」


イラストリアス「……もしも戦いが終われば、私たちは好きに生きれば良いじゃないですか。」


エンタープライズ「…?」


イラストリアス「確かに私たちは戦うために生み出されたのかもしれませんが…こうやって人の姿をして…ほら、あんな風に笑って遊んでいる子たちも居ますわ。」



イラストリアスはそう言うと、顔をエンタープライズとは違う方向に向けて言った。




キャッキャッ!


ソッチイッタヨー!


エーイ!




エンタープライズ「……そう言うものなのか…」


ベルファスト「そう言うものです。エンタープライズ様も戦いが終われば、ヨークタウン様やホーネット様と共にどこかへお出かけするのも良いかもしれませんよ?」


エンプラ「……ふっ…そうだな。それもアリかもしれないな。」


ウェールズ「ん…エンタープライズ。聞きたいことがあるんだけど…」


エンタープライズ「…どうした?」


ウェールズ「今のレッドアクシズはどう思う?セイレーンの奴らは私たちのこの争いをただ嘲笑うかのように目立った活動を見せないし…」


エンプラ「…そうだな…私もレッドアクシズは少し行き過ぎているところがあると思う。まるで力だけを欲しているような…ただ力を得て、絶対的なものを見せつけようとしているような気がするんだ…」


イラストリアス「エンタープライズもやはりそう思いますか…」


エンタープライズ「……」


ウェールズ「……ふむ、エンタープライズにもそこまで思われているほど、重桜や鉄血は力に飢えてしまっているのか…特に重桜の連中は…」



ポンッポン…コロコロ…


4人「!」



4人が話し込んでいると、ボールが転がって来た。


ジャベリン「あ、ごめんなさい!ボールがそっちに行っちゃって…」


イラストリアス「ふふ!いいのよ。あらユニコーン?顔に泥が付いてるわ。」フキフキ



イラストリアスはユニコーンの泥を布で拭った



ユニコーン「えへへ…お姉ちゃんありがとう!」


ラフィー「……なんの話だった?」


ベルファスト「…重桜や鉄血はどう思うかについてを語り合っていました。皆さんはどう思いますか?」


ジャベリン「………私…綾波ちゃんともう一度話したいんです。みんな仲間だったのに、こんなのっておかしいです…ちゃんと…綾波ちゃんと友達なりたいです…!」


ラフィー「ラフィーもそう思う。みんな一緒が良い。」


ユニコーン「うん。ユニコーンもみんなのことを知りたい…ロイヤルやユニオンだけじゃなくて、重桜の人達も、鉄血の人たちのことも知りたい…」


イラストリアス「……そうね。」


クイーン・エリザベス→エリザベス「話は途中から聞かせてもらったわ!」


エンタープライズ「…!貴女は確かロイヤルの女王陛下…」



現れたのはロイヤルを指揮する女王陛下こと、クイーン・エリザベス、その姉妹艦であるウォースパイト、同じロイヤル所属巡洋戦艦フッドの3人である



A・ウォースパイト「…貴女も色々考えてるのね?そんなに考え込むと戦闘にも支障が出るんじゃないのかしら。」

エンタープライズ「…すまない。気をつけよう。」


フッド「それよりも、レッドアクシズの動きが気になります…一体何を考えているのか…」


全員「…………」




レッドアクシズの不穏な静けさにアズールレーンのメンバー達は警戒を解けなかった。

そんな沈黙を破る者たちが現れた。




クリーブランド「おーい!!」




レッドアクシズの偵察をしていた海上騎士団の四人が戻ったのである



ウェールズ「クリーブランド!偵察から戻ったか!」





ストーリーBGM・FF8「Never Look Back 」



https://youtu.be/MwEpsHoe2hg





クリーブランド「あ、ああ…ただいま…っとそんなことより大変なんだ!重桜と鉄血の艦隊がアズールレーンを狙ってる!」


艦船s「!?」


エリザベス「何ですって!?レッドアクシズが攻めてきたということなの…」


モントピリア「……僕たちも慌てて帰投した…赤城や加賀、綾波などの精鋭たちが揃ってこちらに向かっている。」


ジャベリン・ラフィー・ユニコーン「!!」


コロンビア「情けない話だけど…私たち四人だけじゃ明らかに不利だからね…だから仕方なく帰ってきちゃったって訳なの…」


デンバー「今回は本当にやばいかも知れないよ!鉄血に至ってはビスマルクやオイゲンまで居たから!」


シェフィールド「ではこちらも、それ相応の対応をしなければなりませんね。」


ダイドー「私たちも途中からお話は聞いていました…!陛下!私達はいつでも準備は出来ております!」


シリアス「メイド長に比べて、あまり力になれそうもありませんが…私も戦えます!」


エディンバラ「ベル!そっちは大丈夫?」


ベルファスト「もちろん。陛下、ロイヤルメイド隊はいつでも出撃の用意は完了しております!」


ジャベリン「いつの間にかみんな集まってますね…」


ホーネット「エンプラ姉!」


エンタープライズ「ホーネット!レッドアクシズの艦隊を迎え撃つ!準備は出来てるか?」


ホーネット「いつでもオッケーってね!」


ハムマン「ハムマンだって戦うわ!ここに残って待ってるなんて嫌なんだから!!」


A・サラトガ「だってさー!サラトガちゃんも行くけどね!」


サンディエゴ「まぁ、とりあえず重桜と鉄血を追い払えば良いんでしょ?大丈夫大丈夫ー!」


ラフィー「サンディエゴはみんなと一緒じゃないと大丈夫じゃない。」


サンディエゴ「酷い!」


エリザベス「仕方ないわね…皆!ついてきなさい!レッドアクシズにここをやられるわけにはいかないわ!」


全員「了解!!(仰せのままに!)」





エリザベスの号令と共に、ユニオン含めロイヤルの艦船達が気合いを入れた!


しかし彼女らもまだ気付いていなかった…目前の敵よりも、そしてセイレーンよりももっと凶悪な存在に…



















第六話「転生人と艦船達」


















〜アズールレーン・港〜











ジャベリン「綾波ちゃん…来るんだよね…」


ラフィー「綾波も本当は戦いたいなんて思ってない。それに、ラフィーは綾波が好きだから、戦う気もない。」


ユニコーン「ユニコーン…綾波ちゃんと友達になれるかな…」


ジャベリン「…大丈夫!絶対なれるよ!私も…綾波ちゃんと一緒に…!」


ユニコーン「…うん!」


ラフィー「うん。」


ハムマン「ねぇ、それにしても敵が来るの遅くない?」


ロング・アイランド「そう?向こうに何かあったりしてね〜」


ジャベリン「あはは…」





クリーブランド「……さてと…そろそろレッドアクシズの艦隊が来るはず…」


コロンビア「の、割には重桜や鉄血の姿一人見えないけど…何かあったのかな?」


モントピリア「……どうだろうな。わざと遅く進行してきているだけかもしれないぞ。」


デンバー「…うーん…このまま来なかったら来なかったで平和に終わるんだけどね…」


クリーブランド「まさか…レッドアクシズが途中で引きかえすなんて事は無いと思う…絶対に…」


エンタープライズ「いや、おそらく何かあったのだろう。以前の襲撃と比べて遅すぎる。レッドアクシズの艦隊に何かあったのか…」


コロンビア「エンタープライズ!ホーネットも!」


ホーネット「うん。姉ちゃんの言う通り、向こうの影も形も見えないなんておかしい。絶対何かあったねこりゃ。」


クリーブランド「………」






ベルファスト「……どうやらレッドアクシズに何やら異変が起きているようですね…」


A・ウォースパイト「そのようね…事故…はあり得ないか…重桜や鉄血に限ってそんなミスは無いでしょうに…」


ウェールズ「……セイレーンに襲撃されていると仮定しても、報告通りの艦隊で来ているならやられることはまず無いだろうが…」


イラストリアス「…………」






それぞれ、いつまで経ってもレッドアクシズが来ない事に疑問を抱き始めたその時…



ドゴオオオオオオン!!




艦船s「!?」



轟音と共にアズールレーン基地の建物の一部が何かに破壊された!



エンタープライズ「な…何だと!?一体どこから…

!!空か!……あいつは…な、何という事だ…あの大きさは…」




エンタープライズは空を見上げ、敵を視認したが…


サンディエゴ「……え…あれ…何…」








戦闘BGM・遊戯王「千年の力」(4ループまで丁度良いぐらいです)


https://youtu.be/Efwzq-V5XXM







ストラトエイビス「グギュルァァァァア!!!」


ユニコーン「ひっ…!」


シリアス「っ!!」



空に漂う生物は黒いオーラを纏い、その姿を見るだけで寒気を感じてしまう恐ろしい風貌した怪鳥であった…!


ジャベリン「……ま…まさか…レッドアクシズの兵器…?」


クリーブランド「そんなはずはない!私たちはここに帰ってくる途中、辺りを警戒しながら帰投したけど、あんな奴は見かけてないぞ!一体…何なんだ…あの鳥は…」


エリザベス「嘘でしょ…あんなの一体どこから…あんな生物見たことがない…」


A・ウォースパイト「陛下!怯んでいる暇はありません!あの鳥は我々の基地に手を出した。敵であることは明白です。撃ち落としましょう!」


エリザベス「…そうね…っ!戦士達!あの鳥を仕留めるわよ!!」


エンタープライズ「我々も続くぞ!全力で倒すんだ!どんな存在だろうと、この基地をこれ以上傷付けさせるな!!」




全員「はい!!!」












〜〜〜〜〜〜〜

















そして、レッドアクシズの艦隊でも同じようなことが起きていた…













〜レッドアクシズサイド〜














ドォンドドン!!


キンキンキン!


バキュン!!ドガガガガガガ!!





A・加賀「くっ!化け物め…!!」


A・瑞鶴「そ…そんな…擦り傷一つ付いてないなんて…」




アルテマウェポン「グオオオオオオオオオ!!!」





レッドアクシズの艦隊は、アズールレーンの基地がまだ見えてこない頃、想像を絶する大きさと、その大きさとほぼ変わらない大剣を持ったケンタウロスのような銅像が上空から海に降り立ち、彼女らに襲いかかっていたのであった…

しかし彼女らも驚いてばかりはいられない。すぐに討伐を開始したが…重火器や鋭い武器を当ててもまるで無意味であった。化け物の攻撃スピードは遅く、艦船達は避けることは出来るが、あまりの力に風圧で吹っ飛ばされたり、避け切ることが出来ず、すでに全員がボロボロの状態である…



A・赤城「あれは一体何だと言うの…何故…艦載機や魚雷が通じない…?」


A・夕立「ち…畜生!!あんな奴に…!!」


A・綾波「まだ…終われないです…綾波は…こんなところで終わりたくないです!!」


ズオオオオ!!



A・時雨「綾波ダメ!無茶よ!!」


ニーミ「くっ!綾波!私も行きます!」



バッ!!



A・レーベ「お、おい!ニーミ!」


A・ビスマルク「やめなさいニーミ!戻って!!」


綾波・ニーミ「うああああああああ!!!」




ドガァン!バババババババ!!ドキュンキュン!!!ドドドドド!!



キンキンキンキンキン!カァン!カンカンカン!!


ブオオン!!!


綾波とニーミは仲間の静止を振り、二人がかりでアルテマウェポンに全弾発射したが…力の差は歴然であった。アルテマウェポンは考える脳は持ってはおらず、躊躇なく二人を大剣の衝撃波で吹っ飛ばした!



ニーミ「ああああああ!!」


A・綾波「ううっ!!」



ドザザザザザザザ!!


当然ながら二人は海の地面に引きずられるように吹っ飛ばされてしまった。



A・綾波「うっ…ニ…ニーミ…大丈夫ですか…」


ニーミ「はい…な、なんとか移動はできます…!」


ドン!ドン!ドン!


巨大な脚が起こす轟音と共にアルテマウェポンは二人に近づいた!



A・高雄「っ!?まずい!綾波!ニーミ!逃げろ!!」


綾波・ニーミ「え…?」



何とアルテマウェポンは大剣を両手持ちで、二人に向かって力一杯振り下ろそうとしていた…!


A・山城「ダメェ!!逃げて!逃げてください!!」


ニーミ「な…なんで…脚が…脚が動かない…」ガタガタ…


A・綾波「あ…あう…う…」ガタガタ…



二人はあまりの恐怖に腰が抜け、とても逃れる状態では無かった…!



A・飛龍「よせ…止めろ!!やめろーー!!!!」



ブォオン!!!!




ドバアァァン!!



全員「うわぁあああ!!」



振り下ろされた大剣は周りの艦船たちを風圧と波で巻き添えにし、綾波とニーミを叩き潰した!!




ザババババ…



ザザザザァ…







A・雪風「…あ…綾波…?綾波は…?」


A・時雨「嘘よ…こんなの全部…悪い夢よ…」


フィーゼ「……あり得ない…そんなわけ…ない…」


A・プリンツ「…ニーミ…」




認められなかった。彼女らは目の前で二人を沈められたことを…



しかし…!








ストーリーBGM・ライアーゲーム「Desert Road」


https://youtu.be/36k428uBXSc





ドォン!ダァン!







何と空から二人の人間が綾波とニーミを抱えて降り立って来た!!






「っと!危ねえ危ねえ…間一髪とはこう言うことを言うんだなほんと…」


「チッ…弱え奴が調子に乗るからすぐにやられんだよ…」


「まぁ、そう言うな。やっと人間?達に会えたんだ。あのデカブツ、シメたらエイジ達の事を聞いてみるぞ。」


「へいへい…わーってるよ!」





艦船s「…え…」


A・綾波「……あ、あれ…貴方は…」


ニーミ「……私は…生きて…」


リセイ「…大丈夫か?外傷は特に無いけど…」


アレク「とりあえずあの女どものところまで運ぶぞ。」


ニーミ「…………」


A・綾波「…………」


A・愛宕(う…嘘…綾波とニーミを助け出すなんて…しかも…なんであの化け物みたいに海に立って…)


ヒッパー(こ…こいつら一体…)



リセイとアレクは二人を彼女達の近くにそっと置き、前方を向いた。



アレク「てかなんだあいつ。なんであんなにデケェんだ?あ?」


リセイ「さてね。でもまぁ、ぶっ倒したらさぞ爽快だろうなあれは。」


アレク「(ニヤ…)ハハッ!良いぞ…!テンション上がっちまうじゃねぇか!!」


リセイ「……悪いな。あいつ貰うぞ。」


艦船s「……え?」



ビシュン!!ドギャアン!!



艦船s「!?」ビクッ!


リセイがレッドアクシズの艦船達にそう言った後、リセイとアレクは凄まじいスピードでアルテマウェポンに立ち向かった!!




アルテマウェポン「!!!」



アレク「うぉおおらぁぁぁあ!!!」


リセイ「どっせぇええええい!!!」



カッ!



ドッゴオオオオオオン!!















〜〜〜〜〜〜













〜アズールレーン基地・港〜











アズールレーンの艦船達も必死に攻撃を仕掛けてはいたが、ことごとく銃撃や艦載機を無効化し、自身が起こす突風や怪光線であたりの建物や艦船達を次々にダメージを与えていった…






ホーネット「はぁ…はぁ…はぁ…なんで…なんで私たちの攻撃が効いてないの!?」


モントピリア「くそっ…!!化け物だ…!」


ラフィー「……っ…ラフィー…戦闘継続…可能…」


ジャベリン「駄目だよラフィーちゃん!もう無茶しちゃ…」


ラフィー「今誰かがあれを止めないと、またみんなが傷つく…!ラフィーは戦う…!」


ジャベリン「でも…!」


エンタープライズ「待て…奴の様子がおかしい…何をする気だ…!」




ストラトエイビス「ぐぎゃぁぁあ!!」



艦船s「!!」



コオオオオオオオオオ!!



何とストラトエイビスは口を大きく開け、とてつもない大きさの破壊光線を打とうとしていた!!



クリーブランド「お…おい嘘だろ…!あんなの止めれっこないぞ…!」


ウェールズ「おのれ…!!もう…私には止められないのか…!」


A・ウォースパイト「ま…まさかあんな鳥がこんなに強大な力を持っていたなんて…」


ユニコーン「嫌だ…もう嫌だよ…!!」


イラストリアス「!?ユニコーン!離れて!!」


ユニコーン「え…?」



何とストラトエイビスの破壊光線の照準はアズールレーン基地ではなく、ユニコーンを狙っていた!


エンタープライズ「くっ!!ここからでは間に合わない!!」


ダイドー「やめて!!やめて下さい!!」


ハムマン「く…くっそー!!やめるのだぁー!!」





ドオオオオオオオオン!!!




イラストリアス「ユニコーン!!!」


ジャベリン「ユニコーンちゃん!!!」


ユニコーン「あ…」












ガバッ!!


ビュン!

ボゴォオオオオオン!!!









ストーリー・戦闘BGM:ソード・アート・オンライン「light your sword」


https://youtu.be/pnXAwnJwtNE










しかし、破壊光線はユニコーンに当たる事はなく、基地とは反対方向の何もない海を貫いた!


ストラトエイビス「…………」コォオオオオオ…







ドシャァン!!





ジャベリン「わぁ!?」


ラフィー「っ!?」


「ふぃ〜…!セーフセーフ!あ、ねぇ貴女大丈夫?」


ユニコーン「え…?う、うん。大丈夫…です…」







リア「ほんと?なら良かった!助けられて良かったよ!」



何とリアがユニコーンを抱え込んでジャベリンとラフィーの目の前に移動していた!!



イラストリアス「な…なんで…あの子どうやって海に立って…」


デンバー「す…すっごい…あんな速いスピードで…」


リア「…あ、ねぇねぇ、もしかして君たちがアズールレーンって言う組織の人たち?」


ジャベリン「は…はい…そうです…どうして私たちの事を…」


リア「あ、なんで私が貴女達を知ってるのとか、どうやって海に立ってるのかは後ね!今はあのアホウドリを倒さなくっちゃ!」


エディンバラ「た、倒すって…いったいどうやってあんな大きな鳥を!?」


リア「にひひ〜まぁ、騙されたと思って私に任せてくださいって!戦うのは初めてだけど…恐怖とかは無いな…むしろ楽しみ!あの鳥どうやってバラしてやろうかな…?」(獲物を狩る目)


艦船s「ッ!?」ゾクッ…


コロンビア(な…何…あの子のあの感じ…まるで人間じゃないみたい…)


エンタープライズ(なんだ…この恐怖はあの鳥のものでは無い…この少女は一体…何者なんだ…!?)


ベルファスト(……ユニコーンを助け…その上あの怪鳥を倒そうとするなんて…一体どれほどの実力を隠して…)



リア「さぁてと!最初の肩慣らしは…あんたに決めたぁ!!!」



ドバァン!!


ヒュウウン!!


ドバキィ!!!



ストラトエイビス「グギャアアア!?」




ドザァァァァァァァン!!!





ラフィー「……!!」


シェフィールド「……なんて力…!」


エリザベス「嘘…でしょ…」


サンディエゴ「……凄い…」


A・サラトガ「何であんなに強いの…!?」


リアがそう叫んだと同時に、海の地を強く蹴り付け、瞬時にストラトエイビスの顔面を殴り飛ばした!!



スタン!



リアは海に降り立ち、自分の力の使い方を学んでいた…!


リア「……ふーん…殴るときはあんな感じか…よーし!次は剣を使ってみよ!出てきて!かっこいい剣!」


ブォン!


リア「わぁ!すごっ!ほんとに出てくるなんて…よーし!!それじゃ、いっくぞぉ!!!」



ズァオ!!




ストラトエイビス「!!!!」




ガキィィィィィン!!!


































第七話「転生人の異次元バトル」














戦闘BGM・ソード・アート・オンライン「light your sword(モンストループvar)」


https://youtu.be/_vdutc0Cm10














リア「はぁあああ!よっとぉ!!」



タタタタタタタッ!バァン!



ザシャァン!!




リアは超速ダッシュで海を駆け、ストラトエイビスを下から切り裂きながら高く飛び上がった!




ウェールズ「!何という素早さだ…!」




ストラトエイビス「!!!」




スタン!




シリアス「!?怪鳥に飛び移った!?」



何とリアは切り裂いた後、ストラトエイビスの背中に飛び乗り、そのまま連斬撃を繰り出した!





ザシュ!ドゴォン!!ジャキィン!


バッ!


ドッゴォン!ズドォン!



タッ!




リアはストラトエイビスの身体に乗り移ったまま何度も切り裂いた後、ストラトエイビスのくちばしの部分に着地した!





ストラトエイビス「ぐぎゅるぁぁぁあ!!!」


ブォン!!





ストラトエイビスはけたたましい咆哮を上げながら、リアを振り落とそうと、勢いよく真上に首を振り上げたが…




ギュルルルルルル!!





リア「だっしゃあぁぁぁぁあ!!!」




ザッドゴォォォン!!!



なんとリアは真上に振り飛ばされる反動を利用して激しく上下回転を繰り返し、上から下に落ちる速度と共に、ストラトエイビスの頭部から思いっきり剣を振り落とした!!!




ズドォン!!!!



あまりの衝撃と攻撃にストラトエイビスは海に脚を下ろした!





ダァン!

リア「よっと!」バッ!キキィ!





リアは海に着地し、後方に飛びつつ下がった!








クリーブランド「………す…凄い…」


ホーネット「……常人の動きじゃない…あんな動きは人間技じゃないよ…」


ユニコーン「………強い…凄…い…」


イラストリアス「……………」(唖然)




ストラトエイビス「グゴガァァァ……!」



リア「…ん…まだ死なないか…生命力は図体通りにうるさいなぁ…ん〜…どうやって倒そっかな…」


エンタープライズ「…………」


リア「…!良いこと思いついた!!ねぇみんな!」


艦船s「!」


リア「私があの鳥を真上に吹っ飛ばすから、貴女達はその瞬間全員で全部の弾薬使い切っちゃってくれない?私は全部それを避けつつあいつの身体に特大のわざを御見舞いしてやるから!」


ベルファスト「な、何をおっしゃるのですか!?そんなことをすれば貴女は…!」


リア「大丈夫大丈夫〜!貴女達を馬鹿にする訳じゃないけど、銃弾とか砲撃とか艦爆とか1ミリも掠らないから安心してぶち込んで!お願い!」


モントピリア「……姉貴…僕は…あの子なら成し遂げかねないと思います…!」


クリーブランド「………うん…わかったよ…でも、当たっても…後戻りは出来ないんだぞ!?それでも良いんだな!?」


リア「…(ニコ)…良いよ!どんとやっちゃってー!」


ラフィー「……いつでも撃ち抜ける…!」ガチャン!


リア「じゃあ…せいので、よいしょおぉ!!」




ズビィ!!




リアは瞬間移動でストラトエイビスの腹部の真下に移動し、片足を思いっきり真上に突き出して蹴り上げた!!




リア「えいやぁ!!!」




ドカァァァアン!!!



ストラトエイビス「グガァア!?」


ジャベリン(す…凄い!!でも、驚いてばかりいられない!)「全弾発射します!!」


ユニコーン「ユニコーン…がんばる!!」





エリザベス「…っ!王家の戦士達!あのバカ鳥に一斉射撃!弾を撃ち尽くしなさい!!」


ダイドー「はぁぁぁぁあ!!」


A・ウォースパイト「Belli dura despicio!」


ハムマン「別にあんたの為にやるんじゃないからね!」


サンディエゴ「よくわかんないけど〜やっちゃえー!!」



ドドドドドドドドドドド!!ドガガガガガ!!


バキュゥン!!ドォオオン!!


ババババババババ!!




エンタープライズ「…全部持っていけ!行け!艦載機達!」


ホーネット「遅れは取らないよエンプラ姉!!」


ユニコーン「ユーちゃん!艦載機を飛ばして!!」


イラストリアス「聖なる光よ…私に…私たちに力を…!!」




ブロロロロロ!!ブォォン!


ヒュン!ヒュン!


ガガガガガガガガガ!!


ドドドドドド!!







艦船達はリアがストラトエイビスを上空に蹴り上げたと同時に、皆が持つ全ての砲撃を撃ち放っていた!



リア「ほほー!すごいすごい!!私も突撃するぞぉーー!!」



タンッ!




ヒュンヒュンヒュヒュヒュ!!


ドォオン!!!




リアは高く跳び、艦船達の放つ砲撃や対空砲、艦載機などを見ずに避け、ストラトエイビスと目と鼻の先の距離までに追いついた!!



A・ウォースパイト「……呆れを通りにして感心するわ…なんて反射神経と速度なの…」


ベルファスト「……我々とは別格の強さを兼ね備えているようですね…」


シェフィールド「っ!銃弾を避けている地点で…もう私たちを完全に超えてます…」


コロンビア「凄い!ほんとに全部避けてる!!あんな常識はずれなことが出来るなんて…」


ラフィー「…………」





ビュン!ブオオオオ!!


ビシュン!


ズビィ!



リア「くらえぇ!!」




ガッ!


ドッゴォオオオオオオオン!!!





A・サラトガ「うあぁぁぁあ!?」


エンタープライズ「くっ!!」


デンバー「うわぁ!!」




なんとリアは右手で腹部を掴み、その状態でストラトエイビスごと辺りを爆発させた!!








ヒュウウウウ…





スタッ!





リア「ふぅ!いっちょ上がりだよー!あーっ楽しかったー!」



リアは自らが起こした爆発の反動やダメージを受けず、ストラトエイビスを倒した…!




エンタープライズ「………貴女は一体…」


リア「…ふふふ…説明したいのはやまやまだけど、ひとまずはみんなその傷ついた体を治さないと!」



リアの言う通り、彼女の活躍もあってストラトエイビスを倒せたが、艦船達はボロボロの状態であった。



エリザベス「…その通りね…ウォースパイト。」


A・ウォースパイト「かしこまりました陛下。諸君!いったん基地内に戻って休息を取りなさい!艤装の修理及び、整備もしておくのよ!またあのような鳥が現れては厄介だわ!」


ロイヤル艦船s「ハッ!」


エンタープライズ「……我々も少し休もう。皆、取り敢えずはロイヤルの艦船達と一緒に休んでくれ。私も行く。」


ユニオン艦船s「はい!」


リア(……んー…凄い統率力…まだ会えてないけど、リセイ達もこんな感じなのかな…)


エンタープライズ「……貴女も是非来てくれ。私たちを救った英雄も同然だ。」


クリーブランド「そうだぞ!何者であれ、私たちは君に感謝してるんだ!ありがとう!」


リア「え?いやぁそんなこと無いよう!でもまぁ、ちょっとだけお邪魔しちゃうかな!いろいろ説明したいことがあるしね!」


ベルファスト「かしこまりました。では、こちらへどうぞ。」


リア「お構いなく〜」





アズールレーンの艦船達は、戦いで受けた傷を癒すため、一度基地内に戻った。リアも一緒に誘われ、一旦の平和は取り戻したのである。















そして、リセイとアレク、レッドアクシズの艦船達は…













〜リセイ&アレク・レッドアクシズサイド〜








戦闘BGM:ぷよぷよ!!20th「The gorgeous man who defile the God」


https://youtu.be/DCDglF4bxhg















ドォオン!!








バッ!ダン!




アレク「っだぁ!くそったれがぁ!」


リセイ「っと!野朗…パワーだけなら怪獣並みだぜ…」



二人はアルテマウェポンから距離を取って様子見していた。



アルテマウェポン「…………」チャキン




リセイ「剣を構えた…あんな奴に考える脳みそがあるのか…」


アレク「違ぇな。あいつ自身が生み出されるときに戦い方を練り込まれたんだろ。」


リセイ「なるほど…そういう考えもあるかもな…ってかそれが一番筋が通るな。」






A・綾波(………あんなに大きい敵を前に…恐れを抱く事もなく、会話をしながら敵の観察…一体…この人達は何者なんですか…?)


A・ビスマルク(強大なパワーを誇るあの化け物を相手に…何故あんな余裕が…それに、なぎ払った剣から発する風圧や力任せの殴りを受け流すなんて…ありえないわ…人間じゃない…!)


アレク「誰が人間じゃねえってゴラァ!?お前を武器にしてやろうか!?」


A・ビスマルク「っ!?」


ヒッパー「は、はぁ!?何よいきなり!誰もそんなこと…!」


A・ビスマルク「……いえ、あの人は私の心を読んだのね…」


A・プリンツ「心を…!?」


アレク「………チッ…めんどくせぇな…おいこいつら助けんの止めにしねぇか?」


艦船s「…!」


リセイ「アホかお前。そういう訳にはいかねぇよ。もしこいつらが争い事を生むようなことをしようってんなら俺も考えるが…どう考えてもこいつらが悪い奴には見えないんだよ俺は。」


A・翔鶴「…………」


アレク「……お人好しにも程がある…」


リセイ「良い褒め言葉だねぇ。」


アレク「褒めてねぇっつーんだよボケが!」


リセイ「んなことより、あいつをどう片付けるかが先だ!」


アレク「…あぁ。」




ゴオオオオオオオ!!!



リセイ・アレク「!」


艦船s「!?」



アルテマウェポンは下半身にも顔面が存在しており、そこから巨大な破壊光線を放とうとしていた!


アレク「おぉ!やっべぇじゃねぇか!こいつは喰らったらただじゃ済まないな…」


リセイ「……はっ!」ズビィ!


アレク「抜け駆けか!?させねぇぞオラァ!」ズビィ!




ボォン!ポォッ!


リセイとアレクは瞬間移動でアルテマウェポンに近づき、下半身の口に向けて光弾と爆破弾を撃ち込んだ!!




ボガァァァァン!!


アルテマウェポン「グオオオオ!!!」



A・瑞鶴「凄い…効いてるよ!あんなに強い人が存在するなんて…!」


A・夕立「つ…強え…!」


A・グラーフ「っ!常を超えているな…!あり得ない力だ…まさか…本当に全てを破滅させることが出来るほどの力を…?」


A・レーベ「……冗談じゃないな…俺たちは人間より遥かに強いはずなのによ…」



ダァン!!


艦船s「!!」


アレク「それはお前らも艤装を付けたらの話だろうが!あんまし調子こいてっとてめぇらもねじ伏せんぞ!あぁあ!?」


A・赤城「っ…!」



ガッ!



A・加賀「なっ!?」




ボズゥウン!!!



アレク「ゴッファァァァァ!?」



リセイはいきなりアレクの頭を片手で鷲掴みし、そのまま海に埋めて固定化させた!!




艦船s「えええええええ!?」


リセイ「こいつらに失礼だぞお前は!さっきから何をそんなに苛ついてんだ?ったく…後でまたお仕置きだな。」


アレク「で、でめ゛ぇあぼべおぼべべやばべぇ…ガボババババ!!(テメェ後で覚えてやがれ)」(怒)


リセイ「ひゃはははは!?なんつった!?やべぇwwつぼったぁはぁはっはっは!!」ドタバタ


艦船s「………………」(呆然)


リセイ「おっと!遊んでる場合じゃないな!ほっ!」ビシュン!


A・高雄「速い…!また瞬間移動か…!」



ザバァン!



艦船s「!?」ビクッ!



アレク「ブヘェッホッ!ったくあの野郎…!」



アレクは両腕で逆さ埋めから脱出した。



リセイ「んなろぉ!!微塵切りだぁ!!」




ブォン!



シュタタタタタタタ!タッ!



ザァン!ドゴォン!ジャキィン!


ダァン!



リセイは刀を取り出して、瞬速で三連斬撃を繰り出し、アルテマウェポンの身体を仰け反らせつつ、その状態で身体に飛び移り、再び斬撃を繰り出した!!





ザシュウ!バゴォン!


ブァァン!!!!


リセイ「!」スカッ!




アルテマウェポンは連撃を受けながらも大剣をリセイに向けて横になぎ払ったが、紙一重のところをよけ、トドメの二連発を放った!



ザン!ザシュウン!!


ズドォオオオオオン!!



タッ!


リセイ「っしゃい!!」


ドスン!!


リセイの連続斬りで一瞬だけ気絶したアルテマウェポンは二連撃目を受けた直後、豪快な音とともに倒れ込んだが、すぐに体制を立て直して起き上がった!!



リセイ「…おっと!」ビシュン!




スタン!



リセイはアレクと艦船達の元へもどった!



A・蒼龍「嘘…」


リセイ「ちっ!やっと殺ったと思ったのにまだ生きてるのかよ!」


フィーゼ「……本当に…本当に人間の為せる事なのか…!?」


アレク「いつまで驚いてんだテメェらは。こんなもん普通だろ。」


艦船s「できるか!」


リセイ「はは!俺たちはただお前らより実力があるだけのことさ。ただ強いだけで、別に自慢することでもないし、誇れることでもない。でも、誰かを助けることぐらいなら出来る!」


ニーミ「…!」


リセイ「お前らがどんな思想を抱えてるのかは知らないが…力だけじゃ生きていけねぇもんだよ。思いやりも、相手の気持ちも大事なんだ。俺はそれを意識してるだけ。だからお前らを助ける。」


艦船s「……………」


アルテマウェポン「グオオオオ!!!」


A・扶桑「っ!?まだ戦えるというの!?」


A・雪風「くっ…!しつこいにも程があるのだ…!」


アレク「いちいちうっせぇなあいつは!」


リセイ「アレク!俺の合図で一斉にぶちかますぞ!」


アレク「てめぇが俺に合わせろやぁ!!!」


A・山城「ヒッ…!」


リセイ「バカヤロ!!んなこと言っとる場合か!あとで組み手でも何でもやってやるから言う通りにしとけボケナス!」


アレク「お前その言葉忘れんなよ!?返り討ちにしたるぁ!!」


リセイ「上等!行くぞ!」ジャキン!


アレク「へっ!」ザッ!


A・飛龍「……」ゴクッ…





ビシュン!ボォオン!!



リセイとアレクは爆音と共に瞬間移動した!



A・プリンツ「っ!?」


A・時雨「きゃっ!」



二人はアルテマウェポンの間合いに一瞬で移動して、連携をとった!




アレク「うらぁ!」



ドッ!ドドドドドドドドド!!


ボガァァァン!!



アレクはアルテマウェポンの真下に入り込み、上に向けて拳の乱打と同時に巨大な爆発を巻き起こして上に吹っ飛ばした!



リセイ「良いぞアレク!だっ!」バン!



スッ…ギュイイイイイン…!!



リセイはそれに続き、吹っ飛ばされたアルテマウェポンよりも高く飛び、刀を消して片腕に力を込めた!



リセイ「終わりだ!くたばれ!!」



ブォン!!ヒュウウウウウ…!



バッゴオオオオオオン!!



リセイの放った超巨大な光弾でアルテマウェポンはチリも残さず爆発四散した!!



スタッ!



アレク「なっはっはっはっは!!!よっしゃーーー!!!」バッ!


リセイ「っし!お疲れぃ!!」ぐっ!



リセイとアレクは勝利のガッツポーズを取った。




A・加賀「……何という奴らだ…本当に何者だ…」


A・愛宕「…………」



ズビィ!シュタッ!



2人は艦船達のもとへ戻った。



アレク「さてこいつらどうする。」


艦船s「…!」


リセイ「あんたらに聞きたいことがあるんだが、質問いいか?」


A・赤城「な…なんでしょうか…?」


リセイ「俺たちは仲間を探してるんだ。その中には俺の弟も居るし、部下達もたくさんいる。名はジンってやつとエイジ。部下の名は一例として、白露、朝潮などだが…」


ニーミ「なっ!?その名は…」


アレク「あ?なんか変なことでも言ったかよ?」


A・翔鶴「その名は私たち重桜の艦船の名前です!」


リセイ「………?ん?ん?ん?ちょっと待て。じゃあんた達の名前は?てか重桜って…?」


A・高雄「……こちらも一部だけ名前を挙げよう。拙者が重巡高雄だ。」


A・綾波「私は…綾波と言います。」


A・プリンツ「じゃあ私も。プリンツ・オイゲン。鉄血の重巡洋艦よ。」


A・レーベ「鉄血の駆逐艦、レーベ様だぜ!」


アレク「…………は?鉄血だぁ?意味わかんねぇ…」


リセイ「……こいつらが…艦娘達と同じ名前を…?」


A・加賀「…艦娘…だと?」


A・時雨「……一体どういうこと?あなた達は私たちを知ってるの?」


リセイ「………え、えぇえ…?」


アレク(………なんてこったい…)





艦娘と艦船が一緒だと言う事が未だ理解出来ていないリセイとアレク、そしてレッドアクシズの艦船達は首をかしげ、うんうんと頭を悩ませ続けていたのであった…



















第八話「異変と決意」















リセイ「……とりあえず、俺の言える事は…お前らはまず自分たちの帰るべき場所に帰った方がいい。そんな大勢で何をしようとしていたのかはあえて聞かない事にするが…傷だらけの状態で一体何をしようってんだ?お前らにできることはもう無いと思うぞ。」




リセイは艦船達の状態を見てそう言った。




A・綾波「……そう言うわけにはいかない…です…綾波達は、アズールレーンと戦いに行かなければならないのです…」


アレク「……アズールレーン…?また変な組織が増えてきたな…」


リセイ「…なんでそのアズールレーンってやつらと戦おうとする?お前らの目的は何だ?…っていいたいが、悪いが記憶を見させてもらうぞ。いちいち聞いてられないし、何より俺たちにも時間が無いからな。」


ヒッパー「……どうやって見ようってのよ…!」


リセイ「……なに、ちょっと頭に手を乗せて、俺が記憶を見るだけのことだ。」


A・綾波「……赤城…」


A・赤城「……仕方ないわ…この方々には我々の目的を知る資格があるから、記憶を見せてあげなさい。とは言え、本当に記憶を見ることができるかどうか疑わしいですが…」


A・加賀「姉様…」


A・瑞鶴(赤城さんはああは言ってるけど…この人たちならやりかねなさそうだよね…)


アレク(……ま、こいつらはどうせ戦争がしたいだけだろ。力を中途半端につけた奴ほど暴れたりねえと感じるもんだからな。)


リセイ「じゃあ、失礼。」ポン


A・綾波「………」



リセイは綾波の頭に手を置き、目をつぶって記憶を見た。









〜〜〜〜〜〜











リセイ「………はあ…そうかよ…やっぱり戦争を起こそうとしてたのか…」


アレク(へっ…ほらな…思った通りだぜ。)


艦船s「!?」


リセイ「あんたらはレッドアクシズとか言う組織で、セイレーンって言う敵を倒す為、甘さのありすぎるアズールレーンとやらの組織から脱退したはいいが、アズールレーンは依然として変わる気配は無し、それを見かねたレッドアクシズ…つまりあんたらはアズールレーンを滅ぼしに行こうとしてたわけだ。沈めようとはしてなかったらしいが…」


A・時雨「な…なんでわかったの…」


ニーミ「ほ…本当に記憶を見たんですか…」


リセイ「なんだ?今の今まで嘘と思ってたのかよ。今更そんなアホくさい嘘をつけるかっての。普通は信じやしないだろうし、何より実際に見た方が早いし。いろんな意味でな。」


艦船s「……………」(驚愕)


アレク「……つまり言い方を簡単にすりゃ、てめぇらはただ単にアズールレーンに喧嘩売りに行くだけだって訳か。ケッ!くだらねぇ…そういうのは本当に強い奴がやる事なんだよ!お前らみたいな力を弄んで見せびらかしたいだけのやつにアズールレーンに勝てるとは思えねぇな?」


A・プリンツ「好きなだけ何とでも言えばいいわ。私達鉄血や重桜はそもそも、アズールレーンと分かれたことなどどうだっていいのよ。セイレーンを倒せればそれでいい。けれど、今のレッドアクシズにはアズールレーンは邪魔なのよ。言い方を悪くすれば…ね。」


リセイ(…まだアレクの言ってる方が正しいな…ま、あいつがこれから言おうとしてることが決定打になる。もう少し様子を見ようか。)


アレク「ふっははは…!まだわかんねぇのか?おめぇらはそこをセイレーンとやらに利用されてんだよ!」


A・高雄「な…何だと!?」


アレク「なんでこの世界に来た俺たちが先に気づくんだよ。バカの極みじゃねぇか!あー見聞きしてイラついてくるぜ…いいか?セイレーンてのはさっきリセイの記憶を見るやつを一緒に見させてもらったから、あいつらの小賢しさや強さは大体はわかった。セイレーンの性格から考えて、お前らが仲間割れを始める事を視野に入れ、一旦は大人しくなったフリをし、いずれ訪れるアズールレーンとの戦争中のお前ら、そしてアズールレーンを背中から襲うつもりだぞ。」


リセイ(……さあ、艦船達とやらはどう返す…)


A・ビスマルク「…………考えたくはなかった…」


フィーゼ「…?」


A・ビスマルク「私はそのことに気付いていたわ。でも、さすがにセイレーンでもそこまで回りくどい事をしないとは思っていたけど…貴方達の推理を聞いて確信に変わった…やはりセイレーンは私たちの寝首をかくつもりだったのよ…」


艦船s「!!」


A・蒼龍「ビスマルク!なぜその事を今まで黙ってたんですか!」


A・ビスマルク「言ったところで貴女達は聞く耳を持たないでしょう。同胞の鉄血でさえそうだった。唯一オイゲンだけはよく話を聞いてはいたけど、力を使いたいが故、私も言えなかったのよ…」


A・プリンツ「…………」


艦船s「………」


アレク「……チッ…今度はお前らで図星のひっかけ合いかよ…いい加減にしやがれ…ほんとにムカつくなお前ら…」


リセイ「もうその辺でいいだろアレク。お前の言ったことは全て正しいが、レッドアクシズのこいつらだって必死だったのさ。俺たちがどうこう言えた立場じゃねえ。」


アレク「うっせぇな。わーってるよ…」


リセイ「……あ!しまった!大事な事を聞き損ねてた!」


A・夕立「な…何だよ…!?」


リセイ「さっきもチラッと話したと思うが、俺たちは仲間を探してるんだ。男2人、女子19人が今この世界で迷ってるところなんだ。俺たちとそいつらはこの世界とは違う別世界から来た。」


A・グラーフ「別世界からだと…!?」


A・愛宕「……なるほど…つまり、貴方達が探してる仲間の女の子達は、別世界の私たちと言う事なのね…」


アレク「ほう…?半端な割には鋭いじゃねぇか。その通りだぜ。」


リセイ「アレク。」ジッ


アレク「…ふん…」(腕組み)



リセイはアレクに目で合図し、黙るように促した。アレクはそれに素直に従う。



A・扶桑「……申し訳ありません…私たちはそのような方達は見ていません…せっかく助けていただいたのに…お力になれず…」


リセイ「いや、それを聞けただけでもこの近くにはいないことはわかった。ならまた別の場所に行って探すまでさ。」


A・加賀「……お前達の言う通り、一旦は退却するとしよう。いずれにせよ、私たちはもう弾薬を切らしているからな…戦おうにも戦えまい…」


リセイ「冷静な判断だ。それでいい…」


A・赤城「……理由はどうあれ、貴方達は私達を救って頂きましたわ…せめてもの礼を…貴方達のお仲間が見つかる手がかりが掴めるかも知れません。私たちの基地へ一緒に同行しませんか?」


アレク「……………」


リセイ「へぇ…協力してくれんのか?そりゃありがたい。それじゃ、お言葉に甘えさせてもらうかな。」


アレク「リセイ…どう言うつもりだ。」


リセイ「どのみち俺たちはこのままこいつらと別れても、あてもなく海で暴れて迷うだけだろ。無駄な行為はしたくねぇ。もしかしたら髪の毛一本ほどの可能性が見つかるかもしれねぇだろ。波動の探知をしたいところだが、あれは俺もお前もエイジも、近くの相手にしか反応できないだろう?」


アレク「……へいへい…ボスはてめぇだ。今は言う通りにしてやるよ。」


リセイ「…!ふっ…サンキュー」


アレク「………チッ……///」




三年前からそうだが、アレクはとっくにリセイを認めている為、リセイが真剣にアレクやエイジに頼むと、逆らうようなことはしないのである。




A・赤城「では…参りましょう。こちらです。ついてきてください。」


A・レーベ「よそ見しねぇでついてこいよ?」


リセイ「おう。案内頼むわ。」


アレク「………………」

(……リセイ…てめぇも気づいてんだろ…さっきの化け物は…俺たちと同じ、違う世界の化け物って事を…あんのやろう一体どこから湧いて出てきやがった…)





リセイとアレクはレッドアクシズの艦船達と共に重桜基地に向かう事になった…


アレクは謎の怪物の存在を疑問に思いながらも、リセイと共に海を駆けた。


















一方…リアとアズールレーンの艦船達は…















〜アズールレーン基地・談話室〜












リア「わ〜!キレーなところ!こんなところ初めて来たよ!」


ダイドー「そ、そうなのですか…?」


リア「うん!だって私…全然外に出る機会が無かったから…今すっごく楽しい!」


エンタープライズ「……貴女にもそれなりに辛い事があったのだな。」


リア「あはは…まぁね。でも、過去を気にしてなんてられないし。」


クリーブランド「そうか…」


リア「そんな事より、何か話すんじゃないの?」



リアと艦船達は談話室に赴き、自分たちの疑問を晴らす為、会議のようなものが開かれている。



フッド「…では、こちらからお聞きしてもよろしいですか?」


リア「いいよ。何が聞きたいの?」


フッド「まず、貴女は一体…」


リア「あ、自己紹介がまだたったね!私はリア!見ての通りの一般人!……ちょっと普通じゃないけど…」


エリザベス「あの力や海に降り立てる芸当はそうそうできたものではないわね。一体何をしたらああまで力をつけれるのかしら?」


リア「………実はね…私は一度死んでるの。」


全員「え!?」





当然、驚かないわけがなかった。死んだ人間が何故生きてあのような戦闘をすることができるのか、艦船たちは少々の恐怖もありながらだが、好奇心が混じりつつリアに質問をしていった。








クリーブランド「……つまり、君は病弱な身体のせいで死んでしまって、神様みたいな人?達に転生させられて、私たちを助けるためにさっきの力を与えられたって訳だな…」


リア「まぁ、そう言う事だね。頭の中に流れ込んでくるの。こうやって戦えば良いって。運動なんてそんなにしたことがなかったから、余計に力が有り余ってるような気がしてね…私からしたら、気がついたら倒してたって感じくらい弱かったんだよね〜…あの鳥。」


ユニコーン「……別の世界から来たって…絵本の話だけだと思ってた…」


デンバー「うーん。その通りだね〜…」


ロング・アイランド「しかも生き返ってあんな最強みたいな力を手にして戦ってたわけだよ。凄すぎて訳がわからないなぁ…」


エンタープライズ「……まったく、流石に頭が混乱しそうだ…」


ハムマン「ほんとよ!そもそもどうしてあの鳥はアズールレーンの基地を狙ったのよ!」


リア「…私にもわからないんだ。あんな程度の奴ならわけなく倒せるけど、出所がわからない。それに、転生神さん達が言ってたよ。最近、様々な世界で謎の生物達が急に現れては破壊活動を行なってるって。」


ベルファスト「急に現れ私たちを襲う…何者かが私たちを…狙っている?」


ジャベリン「でも…他の世界でも私たちのようなことになっているんでしょう?そんなの…」


リア「そうだね…もちろん許せないし、どうにかして止めたいけど、私一人の力だけじゃ無理なの。だから私は、貴女達を助けたあとに旅に出るつもりだったんだよ?ま、今はもう少しゆっくりさせてもらうとしますけどね!あ、これ美味しい!」パクパク


ホーネット「……旅…?」


リア「(ぱくぱく)(ゴクン)うん。私と同じ転生者を探しに。私を転生させてくれた神様達は、私とは違う人達を3〜4年前くらいに転生させたらしいんだ。こことは違う世界だけどね。私はその人たちを探す旅に出ようと思うの。」


ウェールズ「…!貴女と同じ転生者?他にも居たのか…」


リア「……その人たちには確実に言える事がある。」


シリアス「…?」


リア「転生神さんの話では、4人。名はリセイ、ジン、アレク、エイジって言う男の人たち。ジンって人は私と同じ18歳らしいけど。」


コロンビア「あ、そうなの?」


リア「うん。あ、ちょっと話それちゃったね。本題に入るね。」


ラフィー「…………」


リア「その4人は私よりもはるかに強い。今の私じゃ足元にも及ばないの。」


全員「!?」


エンタープライズ「まさか…!先程見せた貴女のあの力よりも、他の転生者たちは更に上の力を持っていると言うのか!?」


リア「………(コク)……」


A・ウォースパイト「………信じられない…そんな人達が存在してるなんてね…」


リア「だからこそ、私はその人達の力を借りたい。世界各地の異変を突き止めて、元凶をぶっ潰したいんだ!」


イラストリアス「そうだったのですね…この世界もその異変が起きている一つという事ですか…」


リア「あ、ごめん。私が一番最初に来たのはこの世界なんだ。だから、他の世界のことは全然知らない。」


モントピリア「…ん?ちょっと待て。それならお前はどうやって他の世界に行くつもりなんだ?」


リア「え?こうやってだよ!」ブォン!バヂヂヂヂ…!



リアは腕を真上に向けて振り上げ、電撃を迸る空間を作り出した!



ダイドー「きゃっ!?こ…これは一体…」


エディンバラ「うわ…凄い…」


ホーネット「冗談でしょ…!?」


リア「私はね、ちょっと頭の中で想像しただけでそれを現実にすることができるの。4人の転生人達も基本的にはそれが出来るみたい。私みたいに、何もない空間から剣を取り出したり、もしかしたらさっきの鳥みたいに口から破壊光線出したりも出来るかも知れないね。」


A・アークロイヤル「常軌を逸しすぎているな…」


ラフィー「リア。」


リア「ん?なに?」


ラフィー「リアは今からでもそのリセイ達を探しに行く?」


リア「そうなるね。あ、そうそう。都合のいいことに、どうやらその4人は全員この世界に居るみたいだよ。さっき空間を開けたらそれっぽい力を感じた。」(って言うかなんでリンネさんとライドさんは黙ってたの!?もう〜!気づいてたならさっさと会いに行ってたのに!)


ヘレナ「え!?転生者の四人がこの世界に居るんですか!?」


ヴェスタル「いったいどう言う風の吹き回しかしら…」


リア「まぁ、とにかく私はその四人を探すついでに、この世界にも何か手掛かりを探すよ。さっきの鳥みたいな奴が居たら大変だし、何より原因を早く突き止めないと、また同じことが起きちゃう。それに…」


全員「…?」


リア「もしかしたら近くに転生した人たちがいるかも知れないんだよね…海に出て1時間程度かかる距離くらい…」


エンタープライズ「!しかしなぜわかる?」


リア「随分と豪快で派手な戦闘をしてたみたいなんだ。他の転生人の人たちはどうか知らないけど、私は戦闘行為が行われていたら人の気を感じ取りやすくなるの。まぁ今回は戦闘が派手すぎて私達転生人ならそこに行っちゃうね。だって気になるもん。あ、そうそう…なんかいっぱい生命反応があるんだよね…何かな…ここに居るみんなと同じような感じが…」


A・サラトガ「もしかしてそれってレッドアクシズじゃない?」


オーロラ「あ!レッドアクシズはリセイさん達と戦っているんじゃ…」


サンディエゴ「だからここに来れなかったの?」


リア「……きっと違うかな…リセイ達は多分私たちが倒した敵と似た奴を相手にしてるんだと思う。レッドアクシズって言う人たちは多分そいつに襲撃に遭ったんだよきっと。で、たまたま通りがかったリセイ達がそいつを倒してる。って感じでしょうねぇ今は…」


エンタープライズ「……わかるものなのだな…」


シリアス「レッドアクシズにも同じことが起きていたのですね…」


ユニコーン「リアさん色々なことができて凄い!」


リア「えへへ〜!それほどでも!さてと、私はそろそろ行かなきゃ。」


ラフィー「……ラフィーも行く。」


リア「へ?」


ジャベリン「え!?ラフィーちゃん!?」


ラフィー「リアが今から行くところは、レッドアクシズの艦隊に行く事も同じ。なら綾波もきっと居る。綾波はラフィーの…ううん…みんなの友達だから…会いたい…!」


ユニコーン「…ユニコーンも、綾波ちゃんに会いたい!」


イラストリアス「ユニコーン…」


リア「……大事な友達なんだね…でも、危険がないとは限らないよ?」


ラフィー「それでもいい。なんとかする。ラフィーは戦闘可能。」


ジャベリン「ラフィーちゃんを一人で行かせられないよ!だったら私も行きます!」


ユニコーン「ユニコーンも行く!」


リア「……オッケー…じゃあ、海に出たら私の後ろについてきてね。離れちゃダメだよ?またあんな鳥みたいなやつが出てきたら危ないからね。さっきも言ったけど。」


エンタープライズ「待て。行くなら私もついて行くぞ。ジャベリン達だけに行かせるわけにはいかない。ちょうどレッドアクシズに用もある。」


ホーネット「そう言うと思ったよ。でもこうなったら多分全員ついて来ちゃうねこれ。」



談話室に居る全員がリアを見つめた。



リア「……もー、しょうがないなぁ…わかったよ!じゃ行こう!そのかわり、ちゃんと私の言うことには従ってね?海に一緒に行く時だけでいいから!」


エンタープライズ「ああ。わかっている。」






リアと艦船たちはレッドアクシズに会いに行くため、颯爽と海に出た。



その一方で二つの強大な力を持つグループが、アズールレーンとレッドアクシズ。それぞれに近づきつつあった…
























第九話「戦士達の出会い」

















〜レッドアクシズ・重桜基地内部・大広間〜






A・赤城「……と言うわけでございます。」


A・加賀「…以上だ。伝えれる事は全て伝えたぞ。」


A・長門「…なるほど、そうか…その方達…礼を言おう。そなた達が居なければ、今頃赤城達は海の底に沈んでおったかもしれぬ…」


リセイ「なに、俺たちはたまたま通りがかっただけのことだ。別に助けたじゃ無いが、一方的な攻撃を受けてる奴らは見過ごせねえタチでな。」


アレク「ふん…」






赤城、加賀の報告で長門は全て知り、リセイ達に礼を言った。二人の強さ、勇敢さをその目にしていないにも関わらず、リセイとアレクを信用できる目を送った。赤城と加賀は嘘偽りなく、何よりこの二人が真剣な表情で全てを伝えたことで、信じざるを得なかった。決定的だったのは、リセイが長門達に先ほどまでの記憶を見せたことである。




A・長門「そなた達の存在にも驚いたが…もっと問題があるのは、赤城達を襲った謎の化け物だな…先程リセイが見せてくれた記憶…あれは我も見たことがない。あんな化け物は今まで確認出来ておらなかった…」


アレク「やっぱりおめぇも知らねぇか…これで確信が持てたぜ。」


リセイ「……ああ…あのクソデカ銅像ケンタウロスは俺たちと同じ、別世界から呼び込まれた物だろうな。」


A・レーベ「……プッ…呼び方…どうにかしろよ…」


ニーミ「レーベ。失礼ですよ。」


A・ビスマルク「我々鉄血もこの二人には感謝しているわ。人間にこのような力を持てているのは想定外だったけれど…助けられたことは事実よ。」


A・プリンツ「で、この二人は仲間を探しているそうなのよ。かなり大勢らしいけど…長門。彼らの仲間探しを手伝ってもらえないかしら。」


A・長門「…我らの力を使わずとも、そなたたち2人ならたやすく見つけられるのではないのか?」


アレク「それができねぇからこうやって来てやったんだろうがよ。」


リセイ「はいお仕置きー!」ガスン!



スッテン!ドスン!



アレク「ごわぁ!?」







ストーリーBGM・銀魂「将軍かよォォォ!」


https://youtu.be/ePErFi--HUQ







なんとリセイはアレクに足払いをかけ両足を持ち、そのまま股間に脚で連打した!

いわゆる電気アンマである。



リセイ「おらぁー!気持ちいいだるろぉおおおん!?」ガガガガガガガガガガガガガ!


アレク「ぎゃはははははは!!ひーひひひひひ!!やめろぉーー!!がっははははは!!!」



ドスンバタンドタンバタン!



あまりの衝撃と足の速さに絶叫にも似た笑いを挙げるアレクであった。



A・加賀「……お…おい…ぶふっ…」

(しっ…しまった!つい吹いてしまった…!!)


A・夕立「ちょ…w何してんだよwあっはははは!」


A・綾波「わ…笑ってはいけない…です…プッ…」


A・翔鶴・瑞鶴「………………」(ピクピク)



艦船たちは二人の勢いに笑いを堪えることができなかった。



ニーミ「……くっ……」(プルプル)


A・レーベ「だはははは!激しいなあいつらw」


ヒッパー「ぷっ…何してんのよほんと…」


A・プリンツ「ふふっ…ちょっと!もうその辺にしておきなさい。貴方達の仲間を探すんでしょ?」


リセイ「おっと、そうだったそうだった!」パッ


アレク「ハァッ…ハァッ…ハァッ…一生分笑った気がするぜ…」


リセイ「いちいちマウント取る癖を直さない限り、俺はお前にお仕置きしなきゃならないから早く克服してくれよ。」


アレク「テメェらで勝手に決めた事だろうが!!」


リセイ「いいからさっさと立ちな!えっと…この世界の…長門…だったな。俺たちはこの世界を全く知らないから、そうそう海を走り倒すわけにもいかないんだ。何も知らない地で無闇に動きたく無いからな。だからこそ、あんたらの力を貸してほしい。」


A・江風「…だが…我々にどうしろと言うのだ…」


リセイ「案内だけしてくれたらいい。あんたらの知る限りの海を教えてくれ。一緒についてきてくれるなら尚更助かるさ。」


A・陸奥「たったそれだけでいいの?それじゃただの道案内じゃない?」


アレク「それでいいんだよ。向かう先々で遠方偵察すりゃ済む話だ。俺たちの目は望遠鏡みたいになってるからな。」


リセイ「ま、そこはアレクの言う通りだ。遠い場所は見れても、おいそれと知らない場所に踏み込むわけにはいかないからな。行っていい道を案内してくれってことだ。」


A・長門「………よかろう…それくらいのことならば喜んで手伝うぞ。そなたらは我々の恩人と変わらぬ。」


リセイ「ありがとな。じゃ、早速…」


アレク「待てこら。」


リセイ「!」


アレク「さっきの約束忘れたわけじゃねぇだろ…組み手するんだろ?今日こそ叩きのめしてやる…」


リセイ「……今じゃ無いとだめなのか…?」


アレク「ものの3分程度でいつも終わんだろ。それにお前…あのデカブツ倒したはいいが、物足りてねぇだろうが。」


リセイ「……ほんと戦うことに関しては鋭いな。」


アレク「…………(ニヤ)」


リセイ「……そう言うわけだ。ちょっとアレクと殴り合ってくる。」


A・赤城「ど、どこでですか!?」


アレク「港の海でやりゃいいだろ!おらぁ!さっきのお返しだアホンダラァ!!」ブオン!!


リセイ「っ!?」


艦船s「!?」


ドカァン!!


なんとアレクはリセイを上空へ蹴っ飛ばした!



リセイ「ぐおおおおおお!?」


アレク「待てやコラァー!!」



ヒュウウウウウン!




A・長門「…………な…何という…この目で見ると迫力の格が違うな…あのような戦いを行えるとは…」


フィーゼ「…我々はあれを間近で見てしまったからな…なんとも言えない…」


A・雪風「…でも面白そうなのだ!ちょっと見物してくるのだ!」


A・時雨「だったら私も行くわ!あんなに強い二人が戦うなんて気になるじゃない!」


A・夕立「お、おい待てよー!夕立も行くぞー!」



ドドドドドドド!



A・綾波「……綾波も行ってくるのです。失礼するのです…」タッタッタ


ヒッパー「で、どうすんの?」


A・ビスマルク「ここで立ち往生してても仕方ないわ。私たちが彼らにできることは道案内。それ以外は何をしようと無駄ね。でも、少し気になるわ。あの二人が戦っているところは…」


A・プリンツ「奇遇ね。私も様子を見に行ってみようと思ってたのよ。さぁ、行きましょう?」



スタスタスタ…



A・蒼龍「私たちも行きましょうか…?」


A・長門「……うむ…様子を見るだけでもよかろう…」


A・江風「長門様、私も同行いたします。」


A・陸奥「私も行く!結局みんな行くんじゃない!」


A・加賀「………では、行くぞ…」


A・飛龍「は…はい…」




スタスタスタ…


















一方…リアとアズールレーンの艦船達は…
















〜リア・アズールレーンサイド〜








ゴオオオオオオ!!



リア「く〜〜っ!!風が気持ちいいねぇ!!」



ザァァァァァア


ブゥゥゥゥゥン



エンタープライズ「……道具も何も無しにずっとああやって空を浮遊するとは…」


クリーブランド「ああいうの一度やってみたいよね…」





リア達は約1時間ほど海を走り、先ほどリセイ達が戦闘した場所へたどり着きつつあった。




リア「…ん!なんだろう…さっきの人たちじゃない…また別の転生人…?」



ピュン!スタッ!



リアは何者かの気配を感じとり、海に降り立った。


ベルファスト「!リア様?いかがなさいました?」


リア「なんだか誰かが近くに居るみたいなんだ…」


艦船s「!」


リア「あ、でも安心して。邪気を感じないし、ちょっと人が多い感じかな…」


ジャベリン「ホッ…でも人が多いって…そんなのどこに…」


ホーネット「あ、もしかしてあれかな…?」




ホーネットが指差した方向には、リアと同じ年頃であろう一人の少年と少女達が向かってきていた。



リア「…!まさか…あれが…」







ダンッ!ダンッ!ダンッ!



キキキィ!!






凄まじい速度で一歩飛ばしの走りをしてこちらに近づく少年と、それにギリギリ追いつく少女達はリア達の前に足を止めた。




ジン「……君たちは…」


C・江風「えぇ!?海に立ってるぞ?」


海風「でも、艤装らしきものを付けて…もしかしてこの人たちも艦娘…?」








現れたのはリセイの弟であるジンと白露型の10人であった。





A・ウォースパイト「……この子たちも海に…でも、私たちと似たような艤装を付けてるわね…」


エンタープライズ「…これは一体どう言う事だ…」


リア「あ…ああ…!」


ユニコーン「…?リアさん?どうしたの…?」


ジン「…………?」



何故かリアはジンをじっと見つめて動かなかった…



リア(キャーーー!!何この人!すっごくカッコいい!!あ…あれ…私…もしかしてこれ…一目惚れ…!?やばい凄いやばいやばいエグいー!!こ…この人が…リセイの弟…?ジ…ジンか…)ドクンドクンドクン…!



なんとリアはジンに一目惚れをしてしまった!



ジン「………?」


リア「あ、ご…ごめんなさい!何でもないよ!それより、貴方達は一体何者?」


C・白露「それはこっちのセリフだよ…!」


C・時雨「君たちは艦娘なのかい?ここは別世界だから居ないかもとは思ってたけど…やっぱり存在しているんだね…」


エンタープライズ「…貴方達は自分の事を艦娘と呼ぶのか…私たちは自らのことを艦船と呼んでいるが…言葉は違えど…おそらく意味は一緒なのだろう。」


ジン「…!貴女達は僕たちのことを知っているんですか!?」キッ!


村雨「!どう言うことかしら?」



ジンや白露達は自分たちのことを知ってる目の前の存在に警戒を向けた!



リア「あーっ!待って待って!私が順を追って話すから!警戒を持たないでー!」


ジン「………わかったよ…どっちにしたって、悪い人達じゃないようだし…白露達も警戒を解いていいよ…この人達からは殺気や邪気を感じない。」


C・夕立「わかったっぽい!」


リア「あ…よかった…じゃあ一つずつ話すね。」










リアは自分が転生人であることは伏せたが、ジンには見破られている。しかしリセイ達のこともあり、ジンはあえて黙っていることにした。


リアはこれからリセイやジン達に会いに行こうとしていた事、様々な世界に正体不明の敵があちこちに出現していること、艦娘と艦船達のこと、レッドアクシズとアズールレーンの艦隊を引き連れ、話をしに行く所だったことを丁寧に説明した。







ジン「…君もなのか!まさか他にも居たなんて…」


リア「う…うん…!貴方はジンって人なんでしょ?ライドさんとリンネさんに聞いたよ!リセイ、アレク、エイジのことも聞いたんだ!」


山風「…!提督達の事を知ってるの…?」


五月雨「リンネさんとライドさんって…」


春雨「司令官達の師匠さんでしたよね…貴女もその二人に強くしてもらったのですか?」


リア(あ、めんどくさいことになるから転生神の二人を師匠ってことにしてるんだね…なるほど…じゃあ私もそうしようっと。)

「う…うん!そんなとこ!あ、私はリア!よろしくね!」


ジン(……この子は並外れて勘が鋭いね…僕達の都合を春雨の一言で把握するとは…凄い!)


リア「……とにかく、私の目的の一つはさっき話した通り、貴方達の力を借りたいの!例の怪物達を倒したい!お願い!力を貸して!」


ジン「もちろん。助けるに決まってるさ。でも、兄ちゃんたちを先に探さないと…」


リア「…!!ありがとう!!」ガバッ!


ジン「うわっ///!?」



リアはおもむろにジンに抱きついた!



艦娘s・艦船s「!?」


デンバー「わお…」


涼風「おお…リアって大胆だな…!」


リア「あ!ごめん!つい嬉しくて///…!」バッ!


ジン「う…うん…気にしなくていいよ。それはそうと、先を急いだほうがよさそうだね。君たちがやろうとしてることと、僕たちがやろうとしていたことは一緒だったわけだしね。」


ラフィー「…?どう言うこと?」


ジン「さっき僕の波動探知で、この辺りで凄まじい戦闘があったみたいなんだ。もしかしたら兄ちゃん達かも知れないと思って慌てて来てみたら、貴方達が居たんですよ。」


エリザベス「波動探知…いよいよ本物ね…」


リア「なるほど…じゃあ話が早いね!次に向かうとすればやっぱり、レッドアクシズの基地かな?」


クリーブランド「そうだな。とりあえずは向かうしか無いみたいだしね。善は急げだ!リア!早く行こう!」


リア「うん!」


ジン「僕たちもついて行くよ!もしかしたら兄ちゃん達が居るかも知れない!」


C・白露「わかった!じゃ、ジンとリア達についていくよ!」


海風「はい!」









ジン、リア達はレッドアクシズの基地へ向かった。
















そして、レッドアクシズの基地では…













〜レッドアクシズ・重桜港〜










ドン!!


ドォン!!!


ドドドドドドォン!!





リセイとアレクは目にも留まらぬ速さで凄まじい空中格闘戦を繰り広げていた!







戦闘BGM・ドラゴンボールZ3「レッドリボン軍基地」



https://youtu.be/Hqn7WqafbXQ








A・睦月「( ◔ ౪◔)」(戦いを見入っている)


A・如月「こ…こわいよぉ…ふたりがみえない…た…たべられちゃう…!」


A・卯月「うわぁ…!ぼこぼこだ!すごい!」


A・水無月「みえたりみえなかったり…あれ?」


A・文月「おー…じしんだ!あれ…?あのふたりがおこしてるの?」


A・長月「あのひとたちはあぶないのかな…?ピー子ならしたほうがいいかな…!」


A・三日月「…たいやきをたべてるばあいじゃない…あれすごい…!」






A・古鷹「何あれ!?何があったの!?」


A・加古「古鷹!もっと近くに見にいきましょう!」







A・能代「ッ!?人間が空で戦っている!?」


駿河「これは…長門様達のところから来ているようね!すぐに様子を見に行くわよ!」


A・鬼怒「ああ!わかった!」


A・霞「霞も一緒に行く…!ふわりんも行こ…!」(フワフワ)


A・龍鳳「一体どうなってるのか確かめないと…!」









リセイとアレクのぶつかり合いで地上の艦船達を通り過ぎて行くが、艦船たちは2人の戦いに魅了されていた!













ダン!バン!



リセイとアレクは同時に海に勢いよく着地した。







リセイ「痛ってぇなお前…!そんなに暴れたかったなら早く言えよ…」


アレク「ブーメランって知ってっか?」



リセイ「あ?」


アレク「お?」




ドバァン!




ドゴォ!!




ブオオオオオン!!




双方の拳がぶつかり合ったと同時に、とてつもない風を巻き起こした!






タッタッタッタッタタッタタッタタタッ!



次々と艦船達がリセイとアレクの戦いを見に港に脚を運んでいた。




ニーミ「や…やっと追いつきました…!」


A・プリンツ「………凄いことになってるわね…」


A・長門「…くっ…!何という風圧だ…!」


駿河「長門様!これは一体どうなっているのですか!?あの二人は?」


A・長門「話せば長くなる。もう少し待て。あの者たちは敵では無い。赤城達の命を救った者たちだ。」


A・能代「あの二人が赤城さん達を…?」


A・綾波「本当です…!綾波達もあの二人に助けてもらったのです…」


A・翔鶴「名前は右側の男がリセイ。左側の男がアレクと言う人たちよ。あの二人がもう…もうね…?瑞鶴…」


A・瑞鶴「う…うん…いろいろと凄いんだよ…ほんと…」


A・高雄「……惚々するような拳打と刀術の扱いであった…拙者もあの者たちに救われたよ…」


A・加古「……す…すっご…」


A・グラーフ「……やはり桁違いか…」









ドン!ドン!ドン!ドン!





バキィ!ドガァ!



ドガガガガガガガガ!!



ズドン!ボォン!



ズガァン!!ドガァ!!





リセイ「ぐっ…!まだだ!どりゃっせい!!」


グバァン!!



リセイの回転ブローをアレクの右脇腹に直撃させた!



アレク「ぐはっ!!てめぇ!なら顎はどうだぁ!?うぉらぁ!!」



ダッ!


バガァアン!!



今度はアレクがリセイの顎に強烈なジャンプアッパーを喰らわせた!



リセイ「おぐっ!!」ドズン!ザザザザ!



シュン!








艦船s「!?」









リセイは刀を取り出し、アレクの動きを警戒した!



アレク「ああ…?本気でやる気かよ…へっ!そうこなくちゃなぁ!!」



バッ!








A・雪風「あ!?アレクも同じ事をしたのだ!」


A・陸奥「す…凄い…いったいどこから刀を出したの…」


A・赤城「あんなことまで出来るなんて…」










リセイ「はっ!」


アレク「ぬおお!!」



ビシュンシュン!



ガキィィイン!!



ガキンキンキンキンキン!!カン!カン!


ギィン!キン!ガァン!


ブォン!スッ!バシッ!バキィ!



リセイ「でやぁ!!」



ガァアン!



アレク「甘えよ!おらっ!」



グオン!ドッゴォン!




リセイ「それは…お互いさまだ!」


アレク「やかましゃぁ!!」




ドスン!!



ドカバキドガァ!


ドガァン!!







A・加賀「…3分はとっくに過ぎたはず…一体いつまでやるつもりだ…というより…」


A・赤城「ええ…止めた方がいいわね…2人とも全身の血が溢れて…あれじゃそのうち死に至ります!」


A・長門「わ…わかっておる…だが…身体が…身体が言う事を聞かんのだ…止めに入ろうものなら…我々が狩られてしまうぞ…」プルプル



長門は小刻みに体を震わせていた…



駿河(まさか…長門様が…怯えているというの…いえ…私やみんなもそう…あんな絶対的に私たちより上の力…どうやって止めろって言うのよ…!)






ドガァン!




リセイ「ぐうっ!!」ドザザザザザ!




リセイは艦船たちの近くまで吹っ飛ばされた!



A・ビスマルク「リセイ!もうやめなさい!貴方達がどれほど強いかは知らないけど…これ以上は仲間を見つける前に死んでしまうわ!」


リセイ「死なないさ…!俺たちはそう言う人間なんだよ!ましてや…あの時の…」


A・レーベ「…なに…!?」


リセイ「あの時の様に…俺たちは…俺たちはもう…昔のように弱くなんてない!!」シュン!


艦船s「…!?」



リセイは刀を消し、アレクを睨んで構えた!



アレク「ぬおぉりゃあ!!」ビシュン!!



アレクは瞬間移動でリセイに近づき、刀を振り下ろそうとしたが…



バシィ!



ガッ!



ズガァァァアン!!



アレク「ぐわぁあぁぁあ!!!」



A・古鷹「ひぃっ!」



リセイはアレクの刀を弾き飛ばし、頭を両手で鷲掴みにして全力でヘッドバットを喰らわせた!!



ガン!ガン!ガン!ガッガッガッガッ!!!!



ドゴォ!ブォン!バギィ!!



アレク「っ!ゴフッ!!」ドザァ!



強烈な一撃の後、連続で頭突きを喰らわせ、アレクの身体を宙に浮かせ、その直後に回し蹴りを与えて蹴っ飛ばした!


A・如月「う…うう…ふたりとも血だらけだよぉ…だれかとめてください!」


A・三日月「…む…むり…」


ヒッパー「ちょっと!もういい加減にしなさいよ!!二人とも出血多量で死にたいの!?」


アレク「うっせぇゴラァ!!」


リセイ「…!」


艦船s「!!」ビクッ…!



アレクが怒鳴るように艦船達を黙らせた。



アレク「邪魔すんじゃねえ…どちらか一方が気絶するまで…やんだよ!」


リセイ「……いつもなら…どちらかが一撃でも与えたら与えた方の勝ちだが…今は違う…修行と言う名の…殺し合いだ…!」


艦船s「っ!?」ゾクッ…



艦船達は身も凍りつく寒気を感じた…いつ死ぬかもわからない彼女達でも、この二人の戦いは格が違う。横槍を入れたら死ぬどころの話では無い。最悪の恐怖を味わいながらあの世行きである…




アレク「ヘヘヘッ……さぁ…ラストファイトだ…行くゼェ…!」ポタッポタッ…


リセイ「あぁ…来い!!」ドク…ドク…




2人は頭から出る血を拭うこともせず、構えあった…



A・綾波「……………」


A・赤城「……………」


ニーミ「…………」




ダァン!





二人一斉に全力で襲いかかった…しかし…!







ズビィ!!


ガァン!!ズドン!!




何者かが二人の攻撃を同時に両腕で防いだ!!




リセイ・アレク・艦船s「ッ!?」





エイジ「何をやってるんだ二人とも!!!」


C・朝潮「司令官!!アレクさん!!」


峯雲「提督さん!アレクさんも大丈夫ですか!?」


C・満潮「バカ!!なんで血塗れになってまで殴ぐりあってんのよ!!」


アレク「エイジ…!?」


リセイ「朝潮達…!」


A・鬼怒「なっ!?あいつは一体…!」



何とエイジと朝潮達がリセイとアレクの勝負を止めたのである!



A・扶桑「ま…まさか…あの子達が…別世界の…艦船…?」


A・夕立「じゃ…じゃあ攻撃を止めたあいつがリセイ達の仲間か!?」






エイジ「…………………」












エイジと朝潮達がリセイ達と合流し…

レッドアクシズの基地にたどり着きつつあるジンとリア、そしてアズールレーンの艦隊がすぐ近くにまで迫っていた…
























第十話「集結と暴走」











リセイとアレクはエイジに攻撃を防御され、動きを止めていた。








エイジ「もうやめるんだ。一体何がどうしたのかは後で聞くとして…僕たちの世界で、なおかつ僕の作った自然治療結界の中で暴れるならまだ良い。だけどここは僕たちの知らない世界だ。そんな簡単に僕たちが暴れて良い場所じゃないんだよ。」


リセイ「…すまん…そうだよな…つい熱くなっちまった…」


アレク「ふざけんじゃねぇ!!このまま…はいそうですかって終われるわけねぇだろうが!いつも決着がつくまでやりあってたろうがよ!」


C・霞「もうやめなさいよ!!あんた達がやってることは自然破壊と同じよ!深海棲艦と変わんないじゃない!」


A・赤城「……深海…棲艦?」


C・大潮「…?司令官?この人たちは…」


リセイ「この世界での艦娘達だ。もっとも、こっちでは『艦船』と呼ばれているらしいが。」


朝雲「へぇ…この人たちが…って、誰が誰だか…」


エイジ「状況を見たら大体はわかるよ。あの人たちだって『赤城』や『加賀』なんだろう?」


A・加賀「私たちのことを知っているのか…いいや、知っていてもおかしくはない…今、目の前にいる艦船…もとい、『艦娘』とやらの存在が居るんだ。お前達の世界にも、容姿が全く違う私や赤城姉様も存在するのだろう。」


山雲「………それはそうと…司令さん?大丈夫ですか…?血が…止まってませんよ!?」


リセイ「……ああ…ちょっとふらついて来たが…すぐに手当てすりゃ大丈夫さ…ぐっ…!」


C・荒潮「あら…いま手当てしてあげるからもう喋っちゃだめ!」


アレク「……冗談じゃねぇ…」


エイジ「アレク…!」


アレク「暴れたりねぇって言ってんだろうがぁ!!」


リセイ・エイジ「!!」



ガァン!!


ボガァァァァアン!!!





アレクはいきなり海を殴りつけ、辺りを大爆発させた!!




C・満潮「きゃあ!?」


A・愛宕「な…何!?」






エイジ「…………アレク……」




間一髪、エイジが巨大な結界をアレク以外に貼ったため、無傷で済んだが…




ゴゴゴゴゴゴゴゴ……




アレクの殴った海が大きく口を開けたように穴が広がり続けていた!





アレク「俺たちは…ずっとこうやって修行を続けて来たんだ…!今更やり方を変えるわけにいかねぇなぁ!」


リセイ「このバカ…!なんて事を…!!一体どうしちまったんだアレク!!お前らしくねぇぞ!」


アレク「うるせぇ!!もう我慢ならねぇ…!こうなったら全員纏めてぶっ潰してやる…!!」









エイジ(…………冷静さが無くなっている…力を出しきれない鬱憤が溜まりに溜まって…感情が一時的に壊れてしまっている…………アレク…いま目を覚まさせてあげるよ…!)








リセイ「……しょうがねぇ…ちょっと眠ってもらうか…!うっ…!?」ガクッ


C・朝潮「あ!司令官!動いてはいけません…!」


リセイ「そ…そう言う訳には…」


エイジ「ここは僕に任せてくれないか。アレクは…僕が止める!」


リセイ「何を…!?……!わかった…あいつの目を覚まさせるんだな…?」


エイジ「さすがリセイ。よくわかってるじゃないか。君とアレクの戦いの後だ。どちらも流血、疲労困憊、判断力低下…リセイは休んでいてくれ…今のアレクなら…なんとか一人でも止められる!」


リセイ「……頼むぞ…」


エイジ「うん!」


アレク「何をこそこそ話してんだぁ!あぁ!?」


エイジ「はっ!」ビシュン!


アレク「!?」






バキィ!!




エイジは神速の速さでアレクの頬を殴った!



アレク「…チッ!やんのかエイジ!いくらおめぇでも承知しねぇぞ!」


エイジ「冷静さを欠いた今の君じゃ僕には勝てない…!」


アレク「うっせぇ!!」






ドゴォン!!




ドバババババババババ!!バシッ!ドン!


ガッ!ガッ!ドォン!


ヒュン!シュパパパパパ!ドガァ!!






A・雪風「す…凄いのだ…あのもう一人の男の人の動き…全然見えないのだ…」


ヒッパー「あ…あいつなんなのよ…!なんて速さ…」


A・翔鶴「けれど…アレクもあれに追いついているわ…」


A・睦月「あ…あのひともすごいひとだったんだ…!」



艦船達はエイジの圧倒的な速度に驚きを隠せなかった…

同時に、それに追いつくアレクにも驚愕していた。




リセイ「……お前達…そういえばどうしてここに…?」


C・朝潮「エイジさんがここに強い力がぶつかりあっているって言っていました。もしかしたら司令官達だと思って、私たちは急いでここに向かい、こうやって到着したのは良かったんですが…」


霰「……司令官とアレクさんが戦ってるから…どうしちゃったのかなって思った…」


リセイ「………その事については後でちゃんと説明してやる。今は…あのアホを止めないと…エイジに任せるしかないか…!」




リセイは空で格闘戦をしている2人を見上げて悔しそうにそう言った…

すると…!






ズビィ!!




その場の全員「!?」




何者かの光の柱がアレクとエイジの元へ向かって行った!!



A・能代「な…!?また何か来ました!」


C・峯雲「あ…まさかあれって!ジンさん!?」





ジン「おおおおおお!!」




ドガァアン!!



光の柱は二人に激突して停止した!




アレク「ぐうっ!?」


エイジ「っ!?ジン!?無事だったのかい!?」




何と現れたのはジンであった!




ジン「はい…!でも、二人とも一体何をやっているんですか!この世界じゃ多少の戦闘は仕方ないとしても、僕たち同士が戦ったらただでは済みませんよ!?」


アレク「邪魔だぜジン…!もう俺は暴れてねぇとおかしくなりそうなんだよ!!!」


ジン「………」


エイジ「………」


ジン「……アレクさん…」


エイジ「…そう言うわけだ…ごめん…アレクにはいったん眠ってもらわなければならない。手伝ってくれるかい?ジン!」



ジンはこのやりとりだけで、状況を把握してしまった。



ジン「……わかりました…手早く済ませましょう!」


アレク「けっ…二人まとめて潰したるぁ!!」



ボゴォオオオオン!!



リセイ「ジン!無事だったか!お前ってやつは…本当に状況把握が上手いな…ったく…」





C・白露「おーい!!みんなー!」



ジンの後に続き白露型、アズールレーン艦隊、そしてリアがリセイたちの元へたどり着いた。



C・朝潮「白露さん達も!ご無事で何よりです!」


村雨「そっちもね!これでみんな集合できたわ!」


リセイ「白露達までどうやってここまで来たんだ!?」


リア「…!大丈夫!?全身血だらけじゃん!今治すよ!」


リセイ「………お前…誰だ…?なんで艦娘でもないのに俺たちのように海に立ってられるんだ…」


C・霞「あ…ほんとだわ…って…この人も司令官達と同じ力が使えるの…!?海に立てるなんて…」


リア「私の名前はリア!悪いけど詳しい説明は後で嫌と言うほど聞かせてあげる!今は貴方の傷を治すよ!私も波動が使えるから、じっとしてて!」


リセイ「………」

(………こいつ…)






        (……転生人か……)








リセイ「……すまんな…聞きたいことは山ほどあるが………頼む。」


リア「…うん!」



ブォン!キュオオオオオ…



リアは瞑想を始め、リセイに手をかざして波動治療を始めた!



C・荒潮「あ…凄い…本当に傷が塞がっていってるわ…」


リセイ「……………」


リア「ごめん…!今の私の力じゃ、完治させるには五分は要るね…!あの二人にこっちに巻き添えをしないようにしてもらわないと…」


リセイ「……あの二人ならそれぐらいでちょうどアレクを気絶させるぐらいなら出来るだろ…」


C・白露「提督!!無事でよかった…!会いたかったよぉ…!」


春雨「司令官…心配しました…!」


リセイ「おう…俺は大丈夫だが…後ろの女の人たちは…」


エリザベス「ご機嫌よう!私はロイヤルネイビー代表のクイーン・エリザベスよ!覚えておきなさい!」


C・江風(……なンだぁ?提督に向かってやけに偉そうに…チッ…!)


エンタープライズ「私はユニオン代表を務めている。エンタープライズだ。貴方達のことはリアから聞いている。私たちの詳しいことはまた後で話そう。」


C・時雨(………この人…只者じゃないね…)


リセイ「……お前らも艦船か…」


艦船s「!」


ウェールズ「やはり知っているのか。まぁ、それもそうだな。重桜の基地に居るぐらいだからな…」


A・綾波「………」


A・ジャベリン「あ…!綾波ちゃん…!」


A・ラフィー「綾波。また会った。」


ユニコーン「綾波ちゃん…!」


A・綾波「…久しぶりです…今は話すのは後にする…です…」


A・ラフィー「…うん。」


ニーミ「…どうしてアズールレーンが…それに…なぜリセイさんの仲間が一緒に…」


A・プリンツ「……なるほど…アズールレーンはどうやら…私たちと戦う事を拒否しに来たのね。」


A・赤城「…………」


A・時雨「どう言う事!?」


A・瑞鶴「……向こうにも何か大変なことが起きたんだよ…私たちと同じように…」




ズビィ!!




リセイ・リア「!!」


艦船s「!?」


C・満潮「アレク!もう…!いい加減落ち着きなさいよ!」


アレク「リセイィィィー!!」グオオ!!



アレクは治療中のリセイを目掛けて殴りかかった!

しかし!




ビシュンシュン!



バギィ!ドゴォ!



アレク「ぐほぁっ!!」



ドザザザザザザ!!



ジンとエイジがアレクを蹴り飛ばして阻止した!




リセイ「ジン!エイジ!」


エイジ「わかってる!五分だね。会話だけは聞こえていたよ。それまでに片をつける!」


ジン「リア!兄ちゃんを…頼んだよ…!」


リア「あ…うんっ!///」モジモジ


リセイ「?」

(なんだ?ジンがリア?ってやつに話しかけたら…一瞬だけリアの波動がブレたぞ…まさか…こいつジンのことが…)







アレク「テメェらァ…!調子乗ってんじゃねぇぞぉい!!」ビシュン!


ジン「アレクさん!!」ビシュン!!


エイジ「いい加減目を覚ませアレク!!」ビシュン!!!







ドオオオオオオオン!!!




リセイ(………訳わかんねぇことばかりだが…ひとまずはアレクを止めなければ…全てはそれからだ…!)





2人が決死の攻防でアレクを止めようとしている最中、アズールレーンとレッドアクシズの両陣営が対峙。


そして、リセイの治療を最速で行うリア。


…艦娘達はリセイを心配しながらも、アレクがどうしてしまったのかを疑問に思うばかりであった…

























第十一話「アレクVSエイジ&ジン」















戦闘BGM:新鬼武者「ロベルトのテーマ」(2回目・最終章前半)


https://youtu.be/BV178Prb1OM


















ドバァン!バッ!ダァン!



ドドドドドドドドド!!



アレク「うんぬぁあああ!うざってぇんだよくそどもがァ!!」ブォン!


ドォン!



ジン「うっ…!アレクさん…!落ち着いてください!!今暴れたって何の得もありません!」


アレク「うっせぇ!!そんなに止めて欲しけりゃ力ずくで止めてみろやぁ!!」


エイジ「…くっ…!」







ドパパパパパパパ!!ドガァン!ガァン!!





海風「…っ!アレクさん…!一体どうしたと言うんです…!どうしてあんな…」


リセイ「………暴走してるな…」


リア「……………」


艦娘s・艦船s「え?」


リセイ「あいつは…そんな簡単に自分の感情を放棄するような奴じゃ無いはずだ…でも…あれはどうやら戦いたいって言うあいつの闘争心が爆発してるんだろう…誰でもいいから止めて欲しい…本当はそう思ってるはず…」


フッド「ですが…あの暴れようは…」


リセイ「わかってるさ…あいつ自身、このままじゃいけないってな。だからエイジとジンが同時に合流してくれて助かってる…あいつを止めれんのは…俺かあの二人しかいねぇんだよ…」


リア「……ま…それは否定しないよ…だって本当のことだしね。」


リセイ「……すまん…」


リア「どうして謝るの?貴方が悪いわけじゃないじゃん!でも、アレクを止めたあと、ゆっくりと話を聞かせてもらうけどね…」


リセイ「…」


満潮(……この子…司令官を治療しながら会話してる…疲れないのかしら…確か波動って同時に何かをしてたら体力を大幅に削られるんじゃ…)


リセイ(……波動は本来…体内と自然エネルギーを利用して使ってる…こいつの場合、自然エネルギーしか使ってない…周りのエネルギーだけで波動を操ってやがる…しかし波動の強さは俺たちの中じゃ一番下か…それでも…どちらか一方だけ使うのは…俺たちでも不可能だ…こいつ…なかなかやるな…)






ドゴォオオオオン!!




全員「!!」




上空から凄まじい爆音が響き渡った!





A・長門「くっ!見ているだけで鳥肌が立つ…こんなことは初めてだ…」


クリーブランド「……本当に凄いよ…リアだけでも異常な程強かったのに…リアの言ってた通りだ…あの3人も…化け物だ…!」


リセイ「……そう言われるのはもう慣れたな…俺たちはちゃんとした人間だ。俺たちよりも強い奴は他にも居るっつーの…」


エンタープライズ「……貴方がリセイか…上の3人がアレク、エイジ、そしてジンか…」


リセイ「そうだ…」


エンタープライズ「その傷はただ事では無かったようだな…貴方とアレクは世界を滅ぼすことが容易なのではないか?私達はセイレーンと何度も戦ってはいるが…貴方達のような存在は見た事が無い…リアの地点で…もう頭がついて行かないくらいだ…」


リア「ごめんね〜…私も説明が下手くそでさ…でも、慣れてもらわなきゃ私たちもやりにくいってこともあるのよ…」


リセイ「…………」



アレク「うぉらぁぁぁ!!」



ドオオオオオオン!!!




全員「!!!」



アレクはリセイ達が話し込んでいる時に、巨大な爆破弾をぶん投げてきた!!





ジン「……いい加減に…しろっ!!!」



ギュイン!バホォオオオン!!





しかし、ジンが反撃モードを展開させ、アレクに爆破弾を跳ね返した!!



エイジ「…『反撃モード』…ついに使うか…ならば…僕も『本気』で行くよ!!」





ドバァァァアン!!




リセイ「エイジ!?『本気モード』か…!遠慮なさすぎだ!ここら一帯は艦船達が居るんだぞ!!」


エイジ「リセイ。心配は要らないよ。もうすでに艦娘と艦船達に強力な結界を貼ってある。」



エイジがそう言うと、すべての艦船達、艦娘達にいつのまにか貼られていた頑強な壁のような結界が目の前にあった。


イラストリアス「これは…いつの間に!?」


リア「多分さっきアレクが爆発の弾を撃ち込んだ時に私たちに貼ったんだと思うよ。隙はそこぐらいしか無いし…」


A・加賀「馬鹿な…もしそれが本当だとしたら…それこそ人間技では無いぞ!」


村雨「現に出来てるんだからそんなに驚くことじゃないと思うけど…」


A・夕立「逆になんでお前らはそんなに冷静なんだよ!?」


C・大潮「え〜…慣れ?ですかね…」


艦船s「……………………」



艦船達はリセイ達にだけではなく、艦娘達にも驚きを隠せなかった…



A・綾波(………あれが…リセイ達の仲間…リセイは部下と言ってたのです…一体…どれぐらいの時を経てあんな絆が…)


ジャベリン(…………こんな凄い人たちを従えてるのは…リアさんが今怪我を治してる…リセイ…さん…?)


ユニコーン(………この人は…リアさんや…上の3人とは違う…そんな気がする…)


ニーミ(……その場の人間を…すぐに味方につけてしまう…いえ…そうじゃない…私達が着いて行きたくなるような…)


ラフィー(リセイは…指揮する力が強い…あの3人も…リアの言うことも聞かせることが出来る…?)


リセイ「……ん?どうした…みんな揃って俺をジロジロと…何かついてるか…?」


A・綾波「っ!いえ…!何でもない…です…」


リセイ「…そうか…」






ドガガガガガガ!!


バギィ!



アレク「ぐぁっ!?」


ジン「はあぁあ…!ハァッ!!」ドン!


エイジ「セイッ!ハッ!でいっ!」




ドスン!バキッ!ドゴォン!





今までほぼ互角であった1対2の戦いは、エイジとジンがさまざまな戦闘スタイルを展開させ、差を一気に縮めた。アレクはリセイとの戦闘もあり、力を出しきれないまま圧倒され始めた!





A・霞「……肌がピリピリしてる…ここから近づいたら…危ないよ…」


C・白露「………アレク…もうやめようよ…目を覚ましてよ…!」




アレク「おおおおおおお!!!」



ドギャァァァァン!!



アレクは激しい咆哮を上げ、エイジとジンに突進した!



エイジ「っ!なんて底力だ…!流石アレク…だけど…!」


ジン「アレクさん…!一旦眠ってもらいますよ!ハァッ!!」



ガッ!バゴォン!!



アレク「っ!?」



ジンはアレクの掴みかかろうとする腕を逆に掴んで、右腕での掌底打で真下に叩き落とした!



ヒュウウウウ!!



エイジ「……ごめんよ…!アレクっ!!」



ドッ!


バゴォオオオオオン!!!



エイジは右腕に力を込めながら、落とされるアレクを追いかけ、アレクが海に激突すると同時にアレクの腹部に強烈な衝撃掌を0距離で打ち込んだ!!



アレク「おがぁああああーー!!!!」



ブオオオオオオオオ!!!




C・時雨「うわっ!!」


霰「っ!!」


A・レーベ「くっ!!」


A・龍鳳「きゃぁああ!!」





エイジの放った衝撃掌は周りの艦娘達と艦船達、そしてリセイとリアにまで凄まじい風の影響を受けた!!




リセイ「くっ…!アレク…!」


アレク「ガフッ…ぐ…」ガク…



アレクは吐血し、そのまま気を失った…



リア「さっすが…!凄いコンビネーションだね…!」



スタッ!


ジン「っと!………すみませんアレクさん…」



ジンは海に降り立って、アレクに謝っていた…



エイジ「………本当にごめん…アレク…悪く思わないでくれ…君を止めるためだったんだ…」



グッ…


エイジもアレクに謝罪しつつ、アレクを担いだ。



リア「ジン…!エイジ…!大丈夫?」


ジン「うん。平気だよ。兄ちゃんの方は?」


リセイ「おかげさまで完全回復だ。お前らのおかげでもあるし、リアのおかげでもある。」


エイジ「……そうかい。良かった…」


C・朝潮「司令官…!本当に平気なのですか…?」


リセイ「ああ。礼を言うならリアにな。こいつは俺のために危ない目にあってでも治療してくれたんだ。」


C・夕立「うん!わかってるっぽい!リア!ありがとう!」


リア「ううん!どういたしまして!」


艦船s「……」


リセイ「さてと…次はお前らのことだな…と言いたいが、どこか休める場所は無いか?アレクの手当てをしてやりたいんだ。こんな奴でも俺達の大事な仲間だ。この状態を見過ごすわけにはいかない。俺たちが波動で治療してもいいが、お前たちアズールレーンの事をよく知っておきたい。レッドアクシズの事はもう聞いた。」


A・長門「………では、我々の基地に来るといい。アズールレーンのそなた達も、我々に用があったのだろう?共に来るがいい…気は進まぬがな…」


エリザベス「…!いいのかしら?今は私たちと貴女達は敵同士なのよ?」


A・長門「もうそんな事を言っている場合では無くなっている。今は…セイレーンよりも凶悪で…恐ろしい何かがこの世界に蔓延りつつあるのだ…もはや我々が争っている場合ではないのだ。それは…重桜も…鉄血も…ロイヤルも…ユニオンも…皆一緒であろう…?」


エンタープライズ「…………ああ…その通りだ…」


リセイ「………どうやら一旦は丸く収まってくれたようだな…おい長門。それか他の誰でもいい。話し合いの場へ案内してくれ。」


A・赤城「……わかりました。私が案内いたします。加賀。貴女も来なさい。」


A・加賀「……わかりました…」


C・江風(………ほぉ〜…あれがこの世界での長門さンと一航戦か…私らの世界の長門さン達とはまた違う雰囲気だぜ…)


山風「提督…行こう?」


リセイ「ああ…リア…俺の治療をしてくれて助かった。感謝するよ…」


リア「あはは!何度もお礼を言われたら恥ずいって〜!///」


ジン「ふふ…さぁ、早くついて行こう。見失うと面倒だろ?」


エイジ「…そうだね。」(アレクも早く手当てしてやりたいし。)


C・荒潮「行きましょうみんな。」


C・霞「……わかってるわ…」


クリーブランド「エンタープライズ!私たちも邪魔させてもらおう。どの道長門の言ってた事は当たってるんだ。」


エンタープライズ「わかっている。皆、いくぞ。」


ベルファスト「我々も参りましょう陛下。」


エリザベス「…そうね…」


A・ウォースパイト「ジャベリン!ユニコーン!遅れないで。」


ユニコーン「…はい!」


ジャベリン「は…はい!」












アレクとエイジ・ジンの戦いはエイジとジンの勝利で幕を下ろした。

アズールレーンとレッドアクシズは既にお互いが戦おうと言う気は無くなっていた…

謎の怪物達がアズールレーンの世界に現れ始める中、リセイ・アレク・エイジ・ジン・リアの五人、そして白露達と朝潮達の艦娘達はどう立ち向かうのであろうか…































第十二話「アズールレーンの再結成」














〜レッドアクシズ重桜基地・大広間〜







リセイ「……………」


C・白露「ふふふふ〜…」ニコニコ


艦船s「……………………」


クリーブランド(……こ…こっわ…!)


A・飛龍「あ…あの〜…話し合いは…」


C・時雨「ごめんね…もう少し待っててくれるかい…?」ハイライトオフ


艦船s「アッハイ…」ビクッ




リセイ達は話し合いの場に案内してもらったのち、何故かリセイは正座させられていた。




リセイ「……あの…何で俺が正座を…」


村雨「もうわかってるでしょ?あれだけ私たちに暴れちゃダメだって言ってたのに、提督とアレクがあんなことしちゃあねぇ?」(^ω^#)


リセイ「え…たしかにそうだが…アレクだっt…」


C・江風「あぁん…?」ハイライトオフ


リセイ「すんません!すんません!すんません!」(土下座)






リセイは白露型の彼女らに説教を受けていたのであった。




エイジ(……ぷっ…今回ばかりはフォロー出来ないよ。ちゃんと反省することだね。)









一方アレクは…









〜大広間横休憩室〜






アレク「………何で俺が正座してんだよ…」


C・霞「黙って言う通りにしなさい。」





アレクはエイジ達によって波動の治療を今の場所で行われ、すぐに目を覚ましたが、目覚め早々朝潮型の彼女達に正座をさせられていた。

リセイと同じく、アレクも説教を受けることになった。





C・朝潮「いいですかアレクさん。貴方は私たち艦娘よりも確かにお強いですが…だからといって知らない世界で好き勝手やって良いわけではありません…そもそも…」クドクド


アレク(…………チッ…正座は慣れてねぇんだよ…痛っ!)


C・満潮「…ちょっと。ちゃんと聞かないとあとで酷いわよ。」ハイライトオフ


霰「アレクさん…私たちの方をちゃんと見てください…」ハイライトオフ


山雲「ほら〜目線は私達の方に向けてちゃんと聞いてくださいね〜…」ハイライトオフ


アレク「……………………」ダラダラ





アレクは朝潮達の異様な威圧感に冷や汗を滝のように流していた…!





リア「ね…ねぇジン。あれほっといていいの?」


ジン「いつものことだよ。じきに兄ちゃん達の元に戻ってくるさ。行こう。僕たちは被害者も同然だから、説教の巻き添えを食うのはごめんだろ?」ギュ…



ジンはリアの手を引き、リセイたちの元へ向かった。



リア「ひゃっ…!///う…うん!わかったよ…!」ドキドキ…

(………これが…人の温もり…ジンのだから余計に…暖かく感じる…お父さんもお母さんも握ってくれなかった手…ジンは…握ってくれた…!嬉しい…)












10分後…









C・白露「………てなわけで、もうアレクと一緒にあたし達の世界以外では暴れちゃダメだよ。もしまた変なことしたら…襲っちゃうかもよ…?」ハイライトオフ


リセイ「ハイ。スミマセンデシタハイ…」チヂコマリ


ジャベリン「………は…あはは…」


エイジ「白露達。もうその辺でいいだろう?リセイも十分反省してることだ。そろそろ、この人達の事情も聞いておかないと。」


海風「…エイジさんがそう言うなら…提督?ほら、立ってください。」


リセイ「………ハイ…」スクッ


ジン「……兄ちゃん。戻ってきてみたらまだ怒られて拗ねてるのか?ほら、シャキッと!」パシッ



ジンはリセイの背に軽く張り手をして、リセイに気合を入れた



リセイ「っ!すまん…俺としたことが…切り替えないとな。」


エイジ「ふっ…それでいいんだよ。さて、まずは僕たちの方から自己紹介をしようか。っと、その前に…アレクたちが来たようだね。」


A・レーベ「お…?アレクと、あっちの世界の朝潮達だぞ…」



エイジが右側に目をやると、放心状態のアレクと何故か朝潮達がキラキラ状態で歩いてきていた。



リセイ(…アレクも俺と同じことをされたようだな。白露達も俺に物申してスッキリしてやがる。)



白露達・朝潮達「ニコニコ」サワヤカ



アレク「………」


エイジ「少しは反省したようだねアレク。」


アレク「しばらく戦闘はごめんだ………」


ジン・リア(……一体どんな説教をされたんだろう…)


艦船s「……………」


エイジ「おっと、ごめんよ。では、改めて僕たちから名乗ろう。僕の名はエイジ。こっちはリセイにアレク。こっちの二人はジンとリア。そして、君たちで言うと艦船。僕たち側からすれば、艦娘。白露型と朝潮型全艦だよ。」


涼風「へへ!よろしくな!」


A・綾波「ど…どうも…」


リア「私はアズールレーンの人達はよく知ってるけど、レッドアクシズの事はよく知らないんだ。ジン君にはここに来る途中で全部説明したしね!」


ジン「うん。そうだn…って、ジン『君』?」


リア「あっ…ごめん…ついそう呼んじゃった…嫌だった…?」ウワメズカイ


ジン「……いや、そんな事ないけど…」(そんな目をされたら否定できるわけないだろ…)


アレク(………くぁ〜…甘ったるい…やっぱりジン…お前リアに好かれてんな。)


リセイ(………ぷっ…やっぱりそうか…頑張れよジン。)


リア「あ、他の3人の呼び方も変えたよ!リセ兄とアーちゃんとエイちゃん!」


リセイ「リセ兄!?」


アレク「あ、アーちゃん!?」


エイジ「エイちゃん…?」


ラフィー(…この人たち…初めて会ったはずなのに…仲良くなるの早い。)


山風「…………」ムスッ


C・大潮「ふわ〜…コミニケーションが凄いですね…」


リア「だって〜!ちゃんと人と話すのなんてもう何年ぶりかってくらいだったから…つい!」


リセイ「……まぁ、呼び名はいい。それより今はお前らアズールレーンの問題が先だろ。俺たちは成り行きで巻き込まれたがな。それに、俺たちが倒したモンスター達のこともまだ話してない。俺たちについてはまたその後で説明してやるよ。」


アレク(………よくねぇ…と言いたいが…もういい…別に名前なんかどうでもいい。リセイの言う通り、今はあの化け物どもの解明を優先するべきだぜ…)


エイジ(……まぁ、その前に、彼女たちの問題解決が優先だけどね。)


エンタープライズ「……そうだな。長門。我々の目的は分かっているはずだ。」


A・長門「…わかっておる…セイレーンを倒すため…我々はそなた達から遠ざかり、レッドアクシズを結成したが…もはやセイレーンよりもはるかに強い何かがこの世界に現れ始めている…今我々が力を合わせなければ…セイレーンを倒す前に…我らは全員滅されてしまうであろう。」


エンタープライズ「そうだ。私達は戦うために…世界を守るために生まれて来た存在だ。頼む…また私達と一緒に戦ってくれないか!」


A・長門「余の考えは変わらぬ。再びお主達と共に戦おう。余だけではない。重桜の皆も、鉄血の皆も同じ思いだ。」


アズールレーン艦船s「!!」


A・加賀「だが勘違いするな。あの怪物達をねじ伏せるまでの間までだ。事が終われば、また私たちは別れるぞ。」


クリーブランド「……それでもいいよ!今は戦う力が少しでも欲しいんだ…!たとえまたレッドアクシズと戦うことになったって…今だけは力を貸して欲しいんだ!」


A・高雄「…協力は惜しまぬ。その思いは拙者達も同じだからな。」


A・綾波「……少しの間だけですが…また一緒に戦えますね…ジャベリン、ラフィー、ユニコーン。」


ユニコーン「…!うん!」


ラフィー「ラフィー達はずっと友達。いつも一緒がいい。敵同士じゃなくて、仲間。」


ジャベリン「そうだよ綾波ちゃん!私たちはいつだって…綾波ちゃんと友達だよ!」


A・綾波「……はい…!です!」


ニーミ「……今の両陣営は何か間違っていると思います…私も…お互い協力はするべきだと思います!」


コロンビア「だね!私たちは元々一つの組織なんだから!仲間割れしてる場合じゃないでしょ?」


A・赤城「………その通りね。互いに全力を尽くしましょう。」






アズールレーンとレッドアクシズが再び一つの組織になり、真のアズールレーンが復活した瞬間であった。

しかし、アレクがそこで口を開いた。




アレク「ふざけてんのかお前らは…」


艦船s「…!」


エイジ「…アレク!」


アレク「いいから言わせろよ…!

お前らはセイレーンを倒すためにアズールレーンを結成したんだろうが。それなのにレッドアクシズがアズールレーンのやり方が気に食わないっていうクソみてぇにくだらねぇ理由で脱退したくせに…自分達が危険にさらされると今更…力を合わせるってか?ふざけてるとしか言いようがねぇな。お前らが今更手を組み直したところでもう手遅れなんじゃねぇのかよ!あぁ?そう言うのを『後の祭り』っつーんだよ!バカが!」


モントピリア「っ!お前に何がわかると言うんだ!」


デンバー「よ、よしなよモントピリア…」


C・満潮「アレク!あんたさっき私たちが言ったことわかって…」




ジャキン!


峯雲「っ!」


白露達「!!」



アレクは空間から刀を瞬時に取り出し、朝潮達の前に振りかざした!



アレク「黙れ…悪いが俺は一言も間違った事は言ってねぇ。お前ら艦娘だってそう思うだろ。最初から一致団結出来ねぇ奴らがまた手を組んだところで、うまく連携が取れるわけねぇだろうが!」



艦娘・艦船s「………」



アレクの言ったことは確かに間違いではないため、皆は言い返す言葉が出なかった…



リセイ「アレク。その辺にしとけ。言い方が悪すぎるぞお前。それに一昔前まではお前も一匹狼だったろうに。」


アレク「…………チッ…」スッ…



アレクはリセイに諭され、刀を消した…




リセイ「……だが確かに…アレクの言う通りだ。」


春雨「…司令官!?」


リセイ「お前達アズールレーンとレッドアクシズは元は一つの組織だったんだろ?それなのに、二つ分かれてセイレーンと戦って、ちょっと危ないことがあったら今更手を組むなんて…虫が良すぎる。自分たちの力で何とか出来ないなら…何で分れちまったんだ?」


ヒッパー「くっ!そ…それは…!」


リセイ「……しかし、俺たちが居るさ。」


艦船s「え?」


ジン「君たちじゃ手を組んだらセイレーン達を倒すことは出来るかもしれないけど…兄ちゃんアレクさんやリアが相手をしたような敵には太刀打ちできないだろ?だから僕たちも手伝うよ。そいつらを全部倒したら、僕たちも自分たちの世界に帰る理由が出来るしね。」


エイジ「おそらく、この世界のどこかにそう言う化け物を呼び出してる奴が居るはず。そいつさえ倒せば、呼び出された怪物も一斉に消えるはずさ。」


フッド「まさか貴方がたも共に戦っていただけるのですか!?」


C・白露「何を今更!私たちだって貴女達と同じ存在なんだから、隕石でも落ちてこない限りやられはしないって!」


アレク「本当に落としてやろうか。」


C・霞「本当に冗談じゃないからやめなさい!」


リセイ「………そう言うわけだ。俺たちは、勝手ながらお前らをサポートする義理がある。アズールレーンとレッドアクシズに力を貸し、元凶をすり潰したらさっさと帰るさ。」


イラストリアス「……感謝いたします…!本当に…」


リア「私の目的も先に達成しちゃったし…どうせやることないから、貴女達と少しだけど…一緒に戦うよ!」


エイジ「目的?」


リア「うん。私の目的は、アズールレーンの人達を助けることなんだけど、その目的を果たしたら後は好きなようにしよってなってね。だから貴方達4人を探そうとしてたんだけど…『まさかこの世界に居るなんてね…しかもリセ兄が指揮する者だったなんて驚いたよほんと…』でも…この世界で会えてよかった!」





リアは最後の部分だけリセイたち4人にだけ聞こえるような小声で言った。




アレク「………ふん…」


リセイ「…………もういいか?次は俺たちの事について話したいんだが…」


A・翔鶴「…そうだったわね…是非聞かせて下さいな。貴方達は一体何者なのかしら?」


リセイ「俺たち5人は普通とはちょっと違う人間。俺たちにはとある師匠が2人居てな。その2人に手取り足取りと、色々な戦術を教わったんだよ。」


リア「アズールレーンのみんなにはもう言ったけど、私は一度死んでるの。で、その生き返らせてくれた人達が私の師匠って訳なのよ。」


A・ビスマルク「……もう驚くこともないけど…貴方達の師匠も結構な強さなのね。」


エイジ「それはもう。僕たちが束になってかかっても一捻りされるぐらいにね。」


エリザベス「なっ…そんなに…?」


アレク「………認めたくはねぇがな…あんだけ力の差がはっきりあんだ…認めねぇわけには行かねぇよ。」


ジン「今頃あの二人はどこかの世界の偵察でもしてるんじゃないかな。」


リセイ「はっ!それこそ違いねぇわ。」


C・荒潮「うふふ〜…!提督達ったらあの二人に会いたいのね〜」


アレク「やかましいわ!」


艦船s「…………」


リセイ「で、だ…こいつら艦娘は俺の部下でな。お前らで言う艦船ってなわけだが…俺たちの部下だからな。その辺の雑魚じゃ腕も使わずに沈み倒せるぞ。」


五月雨「はい!私たちも提督達に色々教わりましたから!」


ウェールズ「………………」


アレク「俺たちが何でこの世界にいるのかはさっき記憶で見せたとおりだ。レッドアクシズが俺たちとお前らがこの基地に初めて案内するときに、リアはレッドアクシズの基地に向かう途中でな。ジンと白露達はその前にリア達と合流して、事情を知ったところだろ。」


A・瑞鶴「……うん…」


リセイ「……うっし。俺たちのことも説明できたな。」


ジン「と言うわけで、僕たちも協力するよ。僕達は外に居るから、何かあったら呼んでくれ。」


リセイ「……(…ジン…俺たち5人で話したいことがあるようだな…)そうしようか。じゃ、そっちの話がまとまったらいつでも呼びに来てくれよ〜」


エンタープライズ「あ…ああ…そうしよう。」


C・白露「あ!提督ー!待ってよ!」


C・夕立「置いていかないで欲しいっぽいー!」





スタスタスタ…タッタッタ!



五人と艦娘達は大広間を後にした。




A・時雨「…今更だけど…あの人たちほんとに凄いわね…」


ハムマン「……あの強さはもう訳が分からないわ…」


シェフィールド「…………極力、あの方達にの手を煩わせるような事のないように致しましょう。」


A・プリンツ「ふふ…そうね…」


A・加賀「……お前達の方では、何に襲われた?」


ホーネット「私たちは大きな怪鳥だったよ。もう基地を覆い尽くすような感じの…」


A・山城「こっちでは、頭と下半身に顔がついてる四つ足の大剣を持った銅像に襲われました…」


ダイドー「………どちらもやはり…聞いただけでおぞましいですね…」


フィーゼ「あの者達が居なければ…我々も今頃はやられていたであろう。」


ジャベリン「そうだね…助けてくれて本当に良かった…」






















アズールレーンとレッドアクシズが再び結成…


しかし、まだ根本的な解決ではない。彼女らにとっての敵はセイレーンであるが、もっと凶悪な存在が…リセイたちをも惑わせるのであった…
























第十三話「5人目」



















〜レッドアクシズ重桜基地・商店街〜












ジン「……さて、兄ちゃん。もうわかってる思うけど…」


リセイ「ああ…俺たちだけで話したいことがあったんだろ?」




リセイ達5人と艦娘達は誰もいない広場へと足を運んでいた。



C・時雨「あ…もしかして僕たちは居ない方がいいかな…?」


リセイ「………出来れば、今はどこかへ散歩でもしてきて欲しいところだ…無理にとは言わないが…」


C・夕立「そんな事ないよ提督さん!ここ、すっごく景色もいいし、この重桜って言う場所を探検してみたいっぽい!」


C・大潮「うーん…姉さん。私達も少し休みましょうよ。」


C・朝潮「え…でも…司令官…構わないでしょうか…?」


リセイ「ああ。あまり遠くにはいかないでくれよ?探すのがめんどくせぇから。特に五月雨と山風。」


五月雨「う…き、気をつけます!」


山風「海風姉について行くから大丈夫…」


リセイ「ならいい。じゃ、気をつけてな。」


C・荒潮「は〜い!わかってるわよ〜。」





タッタッタッタッタ




ポイポイポイポイポイ~


コラッ!イワレタソバカラドコヘイコウトイウンダイ!


マァマァ…


ア。アレオイシソウネ


ドレドレ…










ストーリーBGM・FF8「Fragments of Memories」



https://youtu.be/3mOMQ_S3OCc









アレク「……邪魔する奴らは居なくなった。で、何から話す。」


リア「ジン君のやりたいことは私のことを詳しく聞くことだよね。リセ兄たちの事は…リンネさんとライドさんって言ったら…もう察してくれるよね?」


リセイ・アレク・エイジ「!」


エイジ「やっぱりあの二人…また新しい子を見つけたんだね。」


アレク「へっ…それがお前…リアってわけか。」


リア「…うん。貴方達の詳しい事情は全部知ってる。リンネさん達から聞いたからね。」


アレク「あんのクソども…余計なことまで喋ってねぇだろうな…」


リセイ「……それで?リアは一体どう言う経緯で転生したんだ?」


リア「……ジン君には重桜の基地に来る前に話したんだけど…私、転生する前はすごく病弱な身体だったんだ…」


エイジ「…………」


リア「どこかへ行きたくても、一歩歩こうとするだけで足が言うことを聞かなくて…身体が震えちゃってたの…」


リセイ「……正確にはどんな病気だったんだ?」


リア「………『急性白血病』だったんだ…私…」


4人「!」


アレク「………さっさと見つけとかなきゃやべぇ奴じゃねぇか…」


リア「……私の白血病はもう発見したのが遅すぎだったんだ…私はこれで終わり…せめて何か楽しい思い出が欲しかったんだけどなぁ…」


ジン「…………」


リア「私のお父さんとお母さんは…仕事ばかりで、私がいくら頑張っても褒めてくれなかった…それでももっと、色んなことで活躍して、二人に褒めて欲しかった…ただ、温もりが欲しかったんだ…でも、私は…一度も褒められ無かった…」


エイジ「……」


リア「そんな時に…私が自分の家に居た時、急に身体が動かなくなって…意識が遠のいて…気がついたら病院のベッド…お医者さんとお父さんとお母さんが一緒に部屋に入って来て、「貴女は『急性白血病』だ。」って言われたの。その後に続けて言われたのが、残念ながらもう手の施しようがありませんだの、持って後数週間だの…せめて何かしようと思わなかったの?って思うね…」


リセイ「……」


リア「お父さんもお母さんも私が白血病にかかっても…「こんな忙しい時に病気なんてかかりおって…どうせすぐに治る。」「さっさと治して学校に行く準備を整えておくのよ」……最低。私は白血病なんだよ?親なのに心配してもくれないの?せめて何か…心配の声をかけてくれなかったの…?思い出しただけでもムカついてくるよ…あんな親…!!」


アレク「………………」


エイジ(………僕たちとはまた違う…悲しみがあるね…親の温もりか…親の顔も知らない僕たちには分れるとは言えないな…)


ジン(……………リア……)


リセイ(…………昔の俺と一緒だ…俺もそんな感じに親にろくに取り合ってもらえなかったもんな…)


リア「……で、結局いつのまにか私は死んじゃってた。なんでかは知らないけど、死ぬ時の苦しみなんて全然感じなかったよ。いつ死んだのかもわからないし。」


ジン「……それで次に気がついたときには…」


リア「うん!リンネさんとライドさんの世界で起きたんだ。あの二人を見たとき最初はびっくりしすぎて心臓が止まるかと思ったよ…」


リセイ「まぁ、そりゃそうだろうな。俺でもあれはビビったわ。」


リア「ふふっ!私は転生する資格があるって言われて、リセ兄とアーちゃんと同じ、空間破壊と、リセ兄達が使える波動も使えるようにしてもらったの!もちろん、その他もろもろの能力もね!」


アレク「ほう…おめぇも空間破壊が使えんのか。」


リア「あ…でも私が使えるのは移動する時だけだから…戦闘には使えないんだ…私にはそれほどの器が無いから…」


アレク「チッ…なんだよ…」


エイジ「でも…波動をどちらか一方だけを使うことが出来るのは…僕たち5人の中じゃ君一人だ。それは凄いことなんだよ。僕たちじゃどうしても体内と自然のエネルギーを使ってしまうから…だから君よりも能力を生かすことが出来る…」


リア「ん〜…でも…片方だけじゃ意味無いよ…同時に使うこともできるけどさ…私の身体が持たないんだよ…」


リセイ「メリットはあるさ。お前はジンと同じで、スタミナが減りにくい。さっき記憶を見せてもらった通りだと…あの動き…アレクの剣術モードに少し似てるんだよな…アレクは何よりパワーを生かした攻撃が得意なんだ。おまけに相手の行動を先読みするのもこいつの十八番だ。だから、アレクの攻撃はどれもクリティカルヒットするわけだ。動きに無駄がない分、威力も段違いにあがる。」


アレク「…ふん…先読みするだけならジンにだって楽勝だろうがよ。まぁ、確かに俺のパワー戦術と少し似てやがったな…ありゃどう言うことだ…」


リア「多分それはね〜…私戦ったことって一度も無くて…白血病だったこともあって危ないこととかも無縁な代わりに、喧嘩とかもしたことが無いから…ああいう燃える展開にちょっと興奮しちゃってあんな感じにブッタブッタしてたのかも…w」


ジン「……一時的にアドレナリンが大量分泌したって考えでいいでしょ…」


リセイ「ぶはっ!…それもそうか…」


エイジ「……あまり意味のない質問だけど…生き返って暴れ回れる感じはどうだい?」


リア「ちょ…言い方…でも最高だよ!空を飛んだり、景色を自由に見回れたり、海を走って人を助けたり!もう楽しすぎて頭がついていかないくらいだよ!………………こんなに…楽しかったんだね…外の世界って…」ツー…



リアは感極まり、嬉しさが限界を超え、堪えていたものが爆発した…



アレク「!?なに泣いてんだ…!?」


リア「へ…?あ…あれ?あはは…なんでだろ…悲しくないのに涙が…あは…あははは…!」ゴシゴシ


エイジ「嬉し涙だね…別に変なことじゃないさ。楽しかったら笑えばいいし、悲しかったら泣けばいい。」


リセイ「……リア…」


リア「ん?何?」


リセイ「俺はお前に慰めの言葉をかけれるほど頭は足りてねぇが…これだけは言っとく。生きるの死ぬのに…誰かの許しなんかいらねぇんだよ。お前はもう自由だ。好きなように生きて好きなように過ごせばいい。俺たちだって好きにやってるからな。まあ、基本俺は艦娘達が大事だがな。あいつらと、アレク、エイジ、ジン…んでもってリアが無事ならそれで良いさ。」


リア「……!うん!ありがとう…!」


アレク「………はぁ…んで?これからどうするつもりだ。お前は俺たちについてくるつもりか?どっちだっていいがよ。」


リア「うん!私も貴方達と一緒に行く!リセ兄達の世界のことも聞いてるよ!深海棲艦って奴らと戦ってるんだよね!2匹ぐらいは仲間になってるって聞いたけど…」


エイジ「レ級と悪雨の事だね…まぁ確かにあの二人もいい奴だよ。」


リア「へぇ〜!ぜひ行きたいな!」


リセイ「…つか俺たちと一緒に来るなら正王鎮守府に暮らしてもらわなきゃなんねぇだろうに。」


リア「どうせ帰る家ないもん。あんな親元に帰るなんて虫唾が走るしー。」


リセイ「………ま、いいか…」(俺が提督なんだから部屋の割り振りとか考えるのも俺だし。ていうかどうせこいつはジンの部屋で過ごすとか言いそうだし…)


リア(……それに…ジン君を…好きになっちゃったもん…初めて好きになれた人が…まさか転生人だなんて…しかもリセ兄の弟…!うう…改めて見るとカッコ良すぎ…!////)シュ〜〜…



リアは全身から湯気を発しながら顔を覆っていた。








ストーリーBGM・「やる気のないダースベーダー」


https://youtu.be/V1wA3Z7xrq0











ジン(………?なんで僕を見つめて顔を真っ赤に染めてるの…?ま…まさか僕の身体に何かついてる…!?)



リセイ・アレク・エイジ(鈍感すぎるわ!!!)

ゲシッ!ビシッ!ゴンッ!



ジン「痛っ!?なんで!?」


エイジ「別に…?」


リセイ「気にするな。」


アレク「なんか無性に殴りたくなっただけだ。」


ジン「理不尽にも程がありますですはい…」


リア「〜〜〜〜〜〜!/////」



アレクの蹴り、エイジのチョップ、リセイの拳骨がジンに、意味もなく当てられた。

五人のそれぞれの心の叫びが自身の心だけに響き渡ったのであった…












30分後…












C・白露「提督〜!ただいまー!」


リセイ「…ん?おかえり。もう見回らなくて良いのか?」


C・満潮「ええ…この世界の艦娘達も意外と話のわかる人たちだったし。楽しく回れたわよ。」


C・江風「また機会あったら遊びに行きたいくらいだな…」


朝雲「うわっ!リア大丈夫!?顔真っ赤じゃない!」


リア「へっ?う、ううん!何でもないよ!ちょっと暑いなーって…」シュ〜…


アレク(………風がビュンビュン荒れてるこの中で暑いわけねぇだろ…)




リセイ達がいる広場には少し強めの風が吹いており、普通は涼しげな感じになるのであるが、リアはそれが気にならないほど熱していた。



村雨(……何かあったわね。恋する乙女って感じかしら…まぁ十中八九ジンに恋してるんでしょうねぇ…私たちの目の前で抱きつくんだから…)


C・霞(………ジンが好きならとっとと告白したら良いのに…もう…!じれったいったら…!けど…口を挟むのは野暮ね…私は司令官が無事でさえ居てくれたら…)




エンタープライズ「……話し合いは終わっただろうか…?」


5人・艦娘s「!」




リセイ達の元へ、ユニオンの艦船とロイヤルの艦船達がやってきた。



リセイ「おう。今ひと段落したところだ。何か用があるんだろ?」


A・ウォースパイト「ええ。私たちが次に行くべき場所が決定したの。最も怪しく、最も敵が隠れやすい場所に心当たりがあるのよ。」


C・時雨「…聞く価値はありそうだね。」


C・白露「どのみちどこへなりと行くでしょ。」


クリーブランド「詳しい説明がしたいんだ。重桜と鉄血のみんなもさっきの大広間に集まってる。貴方達も来てくれ。」


エイジ「どうする?リセイ。」


ラフィー「……………」


ベルファスト「もう少々お話が残っておられるのであれば、我々も時間を置いて出直させて頂きますが…」



アレクたち、艦娘、艦船の皆はリセイに目線を向けた。



リセイ「その必要はない。案内してくれ。俺たちの問題はとっくに解決してるさ。行こう。」


ジャベリン「……はい!」


ユニコーン「あの…」


リセイ「…ん?」


ユニコーン「あ…ありがとう…手伝ってくれて…」


リセイ「………ふっ…どういたしまして。だが、礼を言うなら、俺だけじゃなくて、こいつらにも後ででいいから言ってやってくれると嬉しい。」ポンポン



リセイはユニコーンの頭を軽く撫でた。



ユニコーン「あっ…!うん!」


艦娘s(……………ずるい…!)ムスッ


リア(……私も…ジン君に撫でて貰いたいな…)ジーッ…


ジン(っ!?なんだ…?背筋が凍るような…気のせいか…)



リセイ・アレク・エイジ(鈍感すぎるって言ってるだろ!)



ゴチンッ!ボスンッ!ズドンッ!



艦娘s・艦船s「!?」



先ほどよりも激しい3人の一撃がジンを襲った。



ジン「ノーーーーっ!?だからなんでっ!?」


アレク「知らん。」


リセイ「知らね。」


エイジ「知らない。」


ジン「くっ!理不尽の極みアッーーーーーー!」


リア(……///)


ホーネット「……ぷっ…」


オーロラ「……くすっ…」


涼風「おいおい…なにをバカやってんだ!早く行こうぜー!」


ジン「……そ…そうだね…」


リセイ「…すまん…時間を取らせたな。行こうか。」


サンディエゴ「はーい!」










リセイ達に新たな仲間『リア』が加わり、リセイたちもまた強大な組織を作り上げたのである。

五人、そして艦娘と艦船達に待ち受ける敵の正体とは何なのか…未だ謎のままであるが…彼らに忍び寄る魔の手は…刻一刻と迫っている…




















第十四話「嵐の前の静けさ」












ストーリーBGM・ドラゴンボールZ3「ドラゴンユニバース・キャラ選択」(2分8秒まで)


https://youtu.be/jg1XWKQz-L4









〜レッドアクシズ重桜基地・大広間〜













リセイ達と艦娘、艦船達は再び大広間へと戻った







リア「はいはいはい〜。戻ったよ!で、何か手がかりを掴んだって聞いたけど?って何この猫!可愛い〜!!♡」モフモフ


A・明石「うにゃ!?明石はペットじゃないにゃ〜!」ジタバタ


アレク「なにしてんだやめとけ。」


ジン(……なんだろう…リアの無邪気さが可愛く見える…)


エイジ「……プッ…」


リセイ「……気にせず、話を進めよう。で、これからどうするって?」


A・ビスマルク「……ええ。私たちはこれまでセイレーンと戦っていた…それは貴方達にも先ほど話したわね。」


ジン「………」コクッ…


A・赤城「今も私たちの敵は、セイレーンであることに変わりはありませんが………最近、あまりにもセイレーンの動きが静か過ぎるのです…」


アレク「…あん?そりゃどういうこった…」


A・長門「奴らが仕掛けてくるとなると、その気になればここ、重桜の基地もアズールレーンの基地にも、砲弾の雨を容赦なく降らせてくる。しかし…仕掛けてくるどころかその予兆も感じられないのだ。」


C・朝潮「……つまり…そのセイレーンとやらに何かあったと言う答えでよろしいですか?」


A・プリンツ「それしかないわね…セイレーンが自分達から戦争を放棄するとは考えにくいし、何より私たちは戦争の真っ只中。セイレーン達にとってこれほど好都合なことが起きてるのに、何もしてこないのは明らかにおかしいわ…」


エイジ「……なるほど。あの怪物達がセイレーンに手を出している確率が高い…そう言いたい訳だね。」


イラストリアス「ええ…私たちがこれから向かう場所は、かつてアズールレーンとセイレーンの戦いが行われた海です。他にも戦闘が行われた場所はいくつか存在しますが…もしセイレーンにも被害が出ていると言うなら、様子を見にいくならその戦場跡に向かうのが一番ですわ…」


リセイ「戦いが起きた場所には、また別の戦いが起きてるかもしれない…か…」


A・加賀「その通りだ。私達が戦っていた場所には痕跡が残るからな。」


C・夕立「……そこは私達とおんなじっぽい。」


艦船s「…え?」


春雨「私たちも貴女達と同じ存在ですから。戦えば…海にも、私たちの心にも大きく傷を負います。」


C・大潮「痕跡が残るって言ったのはそう言う意味でもあるんでしょう?大潮達もそうです。本来なら艦娘も、戦うためにまた呼び出されたんですから。」


霰「……そんな私たちを大切に…人間として…仲間として扱ってくれたのが司令官達…リセイさん、アレクさん、エイジさん、ジンさんです。」


リア「…ふふっ…!やっぱり良い人なんだねリセ兄達は!」


アレク「うっせ。」


A・陸奥「……」


サウスダコタ「………」




艦船達はこの時、心に秘めた事があった。

もしも…もしもリセイのような人物が艦船達の指揮官になれば…戦争は終わるかもしれない…と…





リセイ「話が逸れてね?照れくさいから本題に戻ってくれよ。」


C・夕立「あ!ごめんなさいっぽい!」


クリーブランド「…まぁ、とにかく…私達はそこに向かおうと思うんだけど…貴方達もついてきてくれないか?」


ジン「……僕は構わないけど…僕たちのリーダーは兄ちゃんだからね。決めるのは兄ちゃんだ。どうする?」


村雨「…提督…」


朝雲「司令官…」


リセイ「……決まってる。ついて行こうじゃないか。俺たちの力を存分に使え。俺たちがこの世界にいる間にな…」


エンタープライズ「…!ああ!感謝する!」


アレク「………!リセイ!」


リセイ「ん?なんだアレク?」





突然アレクはリセイを呼んだ













ストーリーBGM・結界師烏森妖奇談「不穏」

https://youtu.be/02H1jvdJLZA








アレク「ここら一体に異様な邪気を感じる。出所は外だ。さっき俺たちが喧嘩してた場所の上空だな…!」


全員「!!」


ベルファスト「まさか…!こんな時に敵襲…!?」


A・長門「馬鹿な…何故警報が鳴らない!?」


ジン「敵だって気配を消して近づくことぐらいできるさ。でも、気配の消し方が異質だけどね。警報が鳴り響かないくらいに…」


ヴェスタル「そ…そんな…」


リセイ「だがちょうどいい。敵の捜索を行う前にその断片が向こうから現れてくれたわけだ。」


エイジ「…やる気かい?リセイ…」


リセイ「ったりめぇよ!四人ともちょっと付き合え。エイジとジンは今のうちにこの基地全体に結界を。その後に俺たちと合流。アレク、リアは俺についてこい。白露達、朝潮達はエイジとジンの作った結界からギリギリ出ない範囲で全員待機。艦船達と基地を守ってくれ。敵はどうやら俺たちが相手したような奴だ。馬鹿デカくてたった1匹でな。」


ジン「…うん!」


エイジ「了解…」


C・時雨「わかった!でも、気をつけてよ?」


C・満潮「司令官達に限ってやられることはないでしょ。」


アレク「俺らは急いでんだ。5人で最大10分ってとこか…」


リア「へぇ!私たち5人で戦うっての!?あはは!なんだかワクワクしてきた!」


A・瑞鶴「ちょ!そもそもなんで見てもないのに敵の詳細がわかるの!?」


アレク「言っただろ。俺たちの目は望遠鏡みたいになってるってな。」


エイジ「それを利用し、空間の先を波動を使って見たら、大体わかるよ。」


コロンビア「…本当に人間技じゃないわね…」


A・綾波「…私も戦います!黙って見ているわけにはいかないです!」


ジャベリン「じゃあ私も!一緒に戦います!」


リセイ「やめとけ。お前らじゃ歯が立たないことはもう痛いほどわかってるはずだ。仮に俺たちと一緒に行ったとして、どうやって戦うつもりだ。」


ニーミ「それは…」


リア「…一番ついて行きたいのは艦娘達なんだよ。この子たちにとって、リセ兄やアーちゃん達は大切な存在なんだから。それを我慢してるんだから、貴女達も今は私たちに任せて。この世界に元からいる敵は貴女達が倒せばいいし、この世界じゃない奴らは私達が倒せばいい。ただそれだけじゃない!」(ニコッ)


エイジ「良い事を言うね。僕も同感だよ。」


ヒッパー「…あんた達どうするつもりよ!」


リセイ「どうせやらなきゃならないんだ。それが今来ただけの話。今来てる奴をぶっ倒したらまたここに戻る。俺たちの戦闘が気になるか?ならお前らも結界から出ない範囲でついてこい。ただし、艦娘達から距離を10メートル以上は離れとけ。距離感大事だぞ。」


A・長門「……よかろう…皆の者!リセイ達について行くぞ。もはやあの者たちも…艦娘達も…我々の想像を超える強さを持っている…任かせて…信じてみよう…」


A・赤城「……長門様がそうおっしゃるなら…従いましょう。」


アレク「……ケッ…」


C・荒潮「ねぇアレク?わかってるわよね〜?」


アレク「……変な暴れ方はしねぇ…わーってるよ…」


エイジ「…ん…なら安心だね…」


リセイ「いくぞ。もうそこまで来てる。」


艦娘s「はい!」


艦船s「…」


リセイ・アレク・エイジ・ジン・リア「……」二…






アレクの危険察知のおかげで、先手を打つことに出たリセイたちである。リセイ達5人が戦おうとする敵とは一体なんなのか…艦娘達の密かな心配と、艦船達の信じる目が向けられることを他所に、リセイ、アレク、エイジ、ジン、リアの五人は嬉しそうに笑みを浮かべていた…!




















第十五話「あの時の僕」














〜レッドアクシズ・重桜港〜













五人の転生人、艦娘・艦船の一行は港に足を運んでいた。

エイジとジンはすでに重桜基地全体に頑丈な結界を張り、艦娘達と艦船達を覆っていた。


艦船達は港の地上、艦娘達は艦船達の前方に10メートルほど離れた場所、リセイたちは皆から100メートル以上離れて敵を待ち伏せしていた。










A・加賀「リセイ達は上空に居ると言っていたが…まだそれらしき奴は現れないな…」


A・瑞鶴「……あの子達…駆逐艦らしいけど…本当に駆逐艦…?」


A・綾波「…本人達はそう言ってたのです…綾波も同じ駆逐艦として…少し…あの強さに憧れがある…です…」


A・プリンツ「……本来の強さは私たちとほぼ同等…けど…その強さを大きく跳ね上がらせてるわね…まあ…その原因はリセイ達に鍛えてもらったりしたんでしょ。」


ラフィー「……………」


デンバー「強いだけじゃなくて…私達も守れるほどの力を持ってるなんて…なんか…同じ存在なのに遠く感じるよ…」


ウェールズ「……戦艦クラスの敵をも軽く屠ると言うのも先ほど聞かせてもらった…にわかには信じ難かったが…」


ベルファスト「リセイ様やアレク様達であの強さ…艦娘のお嬢様方もそれほどの力を持っていても不思議ではありません…」


イラストリアス「………一体…あの子達はどれほどの強さを誇ると言うのでしょうか…」


クリーブランド「……………」


A・レーベ「俺達は…やっぱ黙って見てるほうが良いのか…?」


A・時雨「…あの人たちと同じくらい強いなら一緒に戦っても良いけど…」


A・夕立「さすがに夕立も…戦う気が起きないぜ…あんなの反則だろ…!強すぎて…」


A・長門「……………」






C・白露「…提督達の準備は出来てるみたいだね。なんでって?ほら、敵が来る前だってのにまた喧嘩してるし。」


C・時雨「ぷっ…ほんとだね…」





ギャース!ギャース!


ドタバタドタバタ


ドカバキドスンドカン


ヤメナイカ!


アラ~…!


ギャハハハハハ






C・江風「なはは…やってるやってる…w」


C・荒潮「うふふ…流石に元気が有り余ってるみたいよ?」


海風「…もう…!提督達は…」


C・朝潮「いつもの司令官達で安心しました。それにしても…あの…」


C・満潮「…リア…ね。年で言うなら私たちより少し上って感じかしら。」


五月雨「艦娘基準で言ったら私たちが年上になっちゃいますけどね…」


涼風「それあんまり関係ないっしょ。提督とアレクさん達は年も強さも関係なく仲良くしてんだからさ…」


C・霞「……まあ…リアも私達が元の世界に戻るときにもついてくるみたいよ。そりゃそうでしょうね。司令官達と同じ存在なんだから…」


峯雲「……しかも…ジンさんのことが好きになっちゃってるみたいですし…」


春雨「…一目惚れらしいです…はい…」


霰「……結構…可愛いです…」


山風「ジンと…上手くいくと良い…ね…」


朝雲「あからさますぎて私たちも一発でわかっちゃったからね…」


山雲「そうよね〜…リアさんって結構顔に出やすいのかも…」


C・夕立「……多分長門さん達はびっくりすると思う…っぽい…」


村雨「あー…それはわかるわ…だって…私たちよりも遥かに強いもの…あの強さ…提督達には及ばなくても…正王鎮守府で一番強いレ級と悪雨を一捻り出来るくらいあると思うわ…」


C・大潮「……長門さん達だけじゃなくてみんなビックリしますよ絶対…」


艦娘s「…リア(さん)…恐ろしい子…」









リセイ「…っし!準備運動はこれくらいでいいだろ!」


アレク「てめぇ!もういっぺんだ!勝ち逃げすんなくそったれぇ!」


エイジ「もうよせアレク…そんなに暴れたいならもうすぐ来る敵に思う存分やれば良いさ。」


ジン「…ほんと…飽きないなぁこの人達だけは…一緒に居てて楽しいことばかりだよ…」


リア「うん!私も同じ気持ち!ふふふ〜!」ギュ


ジン(………どうして僕は抱きつかれてるんだ…心柏数が…)ドッドッドッドッ!


リア「…?あれ?ジン君?心臓の音が凄いよ?大丈夫?」モジ…


ジン「大丈夫…多分…」ドキドキ


アレク(…そりゃそんだけくっついてたら心臓の音は丸聞こえになるだろうよ。)


エイジ(……ジンがリアの気持ちに気づくのも時間の問題だねこれは…)


リセイ「……!そろそろお出ましだぜ!」


4人「…!!」







ヒュウウウウ…







オメガウェポン「ゴオオオオオオオオ!!!!」




ドッズッウウウン!!



ズザザザザザザ!!



ビリビリ…!





村雨「くっ…!何よあの大きさ…提督達はさっきあんな奴と戦ってたの!?」


朝雲「そ…そんな…なんてデカさなの…」


エンタープライズ「………あれは……一体…」


ユニコーン「あ…ああ…」


駿河「う…嘘でしょ…」


ホーネット「………っ!!」


オーロラ「……こ…こんな生物が…本当に…」







アレク「うるっせぇ…!!つかあいつ…俺たちが殺したはずだぜ…!なんでまた…」




なんと先程リセイとアレクが倒したアルテマウェポンに酷似した巨大な化物「オメガウェポン」が轟音と共に海に降り立った!!





リセイ「……どう言うことだ…何故また蘇ってる…?しかも…さっきとは別格…姿形は一緒でも…強さは段違い…いや、唯一違うのは…色が変わってる事と剣を持ってない事か…」


リア「………さっき見せてもらった記憶では紫色…今のあいつは輝くシルバーだね…結構倒すのに時間がかかりそうだよ…リセ兄!」


リセイ「ああ…だが…」(…この感じどこかで…)


エイジ(……なんだろう…この状況はどこかで…)


アレク(………既視感がありやがるな…)


ジン(…………これは…まさか…あの時の僕の…)


リア(………?4人ともなんか変…もしかしてこいつのことを知ってる?でも化け物だからそれはないか…こんな知り合い居たら怖いし…何より…明らかに敵のオーラだし…!)






リアを除き、リセイ達は経験の覚えのある出来事に違和感を覚えたが…






オメガウェポン「……………」



ジン「…!こっちを向いたよ!僕たちを敵として見たようだ!」





両者ともに戦闘態勢に入り、そんなことを考えている暇は無かった…!




リセイ「どうやらゆっくり話してる暇は無いようだ…あいつ…お前らが貼ってくれた結界も簡単にぶっ壊せるぞ…あれじゃ結界の意味がない。艦娘達への注意も忘れるな。それと艦船達の守りも怠るなよ!あれはもう…俺たち5人がかりでも苦労するぜ!」


アレク「…ちぃ…白露達や朝潮達には荷が重すぎたか…まぁ、レ級と悪雨でも一撃でやられそうだがな…」


エイジ「……だからこそ…彼女達を守る…行こう!リセイ!!」


リセイ「よしっ!!かかれお前らぁ!!」ビシュン!


アレク・エイジ「!!」バァン!ドォン!


ジン・リア「うん!」ズビィ!ドバァン!





リセイ達は最初から全力でオメガウェポンへ立ち向かった!!








戦闘BGM・ドラゴンクエスト8PS「ドルマゲス」


https://youtu.be/KUIIIwg32fs










シュタタタタタタ!!ビシュン!



アレク「まずは俺からだ!!ちぇあ!!」




ボゴォオン!!!





アレクは瞬速ダッシュで海を駆け、勢いよく飛び上がり、右腕にめい一杯力を込めてオメガウェポンの頭を上から殴りつけた!!




オメガウェポン「………」ギュイイイイイン!!!ポォッ!


アレク「なっ…に…!?」


リセイ「バカな!?アレクの殴りが効いてねぇ!」


リア「っ!危ない!艦娘達と艦船達が!!」



艦船s「!?」


モントピリア「あれは…!こっちに飛んで来るぞ!!」





しかし、アレクの一撃をもろともしないオメガウェポンは巨大な気弾を両手から出し、艦娘達のいる方向に飛ばした!!





山風「……え…?」




ズビィ!!




エイジ「ハァッ!!!」


ドバァァン!!


しかし、エイジが瞬間移動で艦娘達の居るところまで移動して両腕を合わせつつ巨大気弾を掌底打で上空に打ち返した!!(かめはめ波の構えと似たような感じ)





ドギュウウウウン!!


アレク「エイジ!!」


C・大潮「エイジさん!!」


エイジ「ハァッ…ハァッ…まさか…跳ね返すだけでこの様だなんてね…くっ!」ガクッ





エイジは息を荒くし、その場に膝をついた…



ジン「っ!!」ズビィ!



ジンはエイジの元へ瞬時に駆け寄り、エイジの腕を持った。



エイジ「うっ!」ピキッ…


ジン「……まず間違いなく折れてますね…あんな気弾を跳ね返しただけでも流石と言えますが…」


C・白露「嘘…エイジが腕を…あいつなんなの…!?」





なんとエイジはオメガウェポンの気弾を跳ね返しただけで両腕を折ってしまっていた!




春雨「し…司令官!!エイジさんが…!」


リセイ「ああわかってる!アレク!リア!奴の足止めを頼む!」


リア「わかったよ!!でやぁあああ!!」ドオオオオオン!


アレク「うっせぇわ!言われねぇでもやってやるよ!!ぬぁりゃあ!!」ボゴォオオオン!!


オメガウェポン「………!」






ドドドドドドドドドド!ドバァン!!



ガァン!ドゴゴゴゴ!!






リセイもエイジとジンの元へ向かい、エイジに波動の治療を始めた。





リセイ「ジン。手伝ってくれ。」ブオオオオン…


ジン「わかってる。」ブオオン…


エイジ「ごめん…助かるよ…」


リセイ「腕治したらさっさと突撃だ!あんな奴でも強敵なことに変わりはねぇ!気を抜くとまた腕が折れるぞ!」


エイジ「悪かったよ…!気をつける!」



ブオオオオ……



ジン「…よしっ!治りましたよ!」


リセイ「行けるか?エイジ!」


エイジ「大丈夫!」


リセイ「よっしゃあ!!」ズビィ!


エイジ「!」ビシュン!


ジン「やっ!」ドォン!





ドガァン!バギィ!ズドドドドドド!!



ドッゴォオオオオン!!






リセイとジンはエイジの治療を瞬時に終え、3人でアレクとリアの加勢に入った!






C・夕立「提督さん!頑張ってー!!」


C・江風「負っけンなよアレクさン!!」


山風「リア…!頑張って…!」


C・満潮「エイジ…!しっかりしなさいよ!相手をみくびるなんてらしくないわよ!」


C・大潮「ジンさんいっけぇええ!!」







A・翔鶴「……どちらも…常軌を逸してる…折れた腕をすぐに治してしまうなんて…」


A・グラーフ「………その前のあの巨大な破壊光線のようなもの…あの化け物…私たちが出会ったものとは違うようだが…姿はそっくりだ…」


A・雪風「…完全にさっき以上の強さになってる…一体どう言うことなのだ…」


ジャベリン「す…凄い…」


ユニコーン「こ…怖い…でも…あの人たち…本当に凄い…!」


A・ウォースパイト「くっ!情けない…自分がこうも無力に感じるとは…!」


A・陸奥「私だってそうだよ…!」


シリアス「どうか…どうかご無事で…!」


ダイドー「が…頑張って…!!」











ボゴォオン!!







かれこれ30分はオメガウェポンとのぶつかり合いをくり広げていたリセイ達だが…アルテマウェポンのスタミナを何千倍も超える体力を持っていたオメガウェポンはリセイたちの体力を少しずつ削っていった…!




スタン!



リア「…っ!ちょっとまずいよ…!私もう疲れてきちゃった…!はぁ…はぁ…」


アレク「こんの…!体力の多さが殺した奴とは段違いだ!こんだけ殴り合ってんのにまるで動きが衰えねぇ…!」


ジン「今までのやつとは一味違うってわけか…」


リセイ「…お前ら、ちょっと本気で行くぞ。」


エイジ「ん?モードを使うのかい?僕たち同士で戦うときにしか使わなかったのに…」


リセイ「……あのデケェのは舐めてかかるとやばい…さっさと殺さないと…手遅れになる可能性が高い…」


アレク「珍しく同じことを考えてたぜ…あいつはぜってぇ隠し玉を持ってる…大方、ここら一帯を吹っ飛ばすような必殺技でも使う気なんだろうが…」


ジン「…なら僕は反撃モードで行くけど…リアは何か別の戦闘モードはあるの?」


リア「うん!ライドさんに貰った力を暗黒の力に変えるものだよ!あ、でも勘違いしちゃだめだよ?私自身が闇属性を濃く使うだけだから、悪い奴になったりはしないから安心して!あくまでパワーアップするだけだし!」


リセイ「…闇属性か…あいつに特攻が入るかもな…よし…!全員、モードを展開させろ!!」




リセイの号令でアレク達はそれぞれの戦闘モードを構えた!



アレク「うっしゃぁぁぁぁあ!!」ドオオオオオン!


エイジ「はっ!」ブォオオン!!


ジン「……はぁー…はぁ!!」シュイン…ドォォン!


リセイ「…格闘気術モード…展開!」ボオオオオン!


リア「私も…強くなるよ…!はあっ!」

ギュイン!!ブァアアアン!!!






コロンビア「うわっ!何あの5人…!なんかすごいオーラ纏ってるよ!」


ハムマン「ま…まだ強くなるなんて…」


A・能代「……底が知れない…末恐ろしい…!」


A・夕立「…あいつらもやっぱりバケモノじゃんか…!!」





リセイは格闘気術モード

アレクは闘術モード

エイジは本気モード

ジンは反撃モードを展開させた!

そしてリアは…







リア「…………ふぅ〜…力が溢れてくる…初めての割には馴染むような感じだなぁ…」



ポォッ!ポォッ!



アレク「ほーう…その形態…本当に暗黒の力が働いてやるな…名前とかあんのかよ。って邪魔だこら!」バシィ!


ジン「でやぁっ!」ブォオン!


オメガウェポン「!?」





ボゴォン!ドォオン!




オメガウェポンはリセイ達が会話をしてる最中、両手の気弾を二発放ってダメージを与えようとしたが、アレクとジンがそれを殴り、そして跳ね返した!




アレク「今話中だ!大人しく寝てろバカ!」


リア「…この形態の名前は…『ブラックブレイド』…確かそう言ってたよ…」


リセイ「…なんとなくわかる気がするな…だってお前の両腕が黒い闘気を放ってるからな…今のお前は全身が武器のようなものだな…」


ジン「……そのモード強そうだね…もしかしたらエイジさんと同等かも…」


リア「まさか!今でもエイちゃんには遠く及ばないよ…でも!暗黒の力を使えるのはわたしだけみたいだから、あいつの守備力低下は任せて!」


アレク「へっ!一丁前に任せろってか?まぁいいだろう…お望みどおり任しといてやるよ!」


リセイ「そうと決まりゃ…全員、準備は良いか!?」


ジン「いつでも!」


C・江風「おーい!何やってンだよ!早くやっちまえよー!!」


リセイ「ああ!わかってるさー!」


アレク「はっは…!そろそろ終わりにしてやるよ…!!」


リア「覚悟を…決めといてよね…!!」






ドドドドドォン!!!!!



リセイ達は勢いよく海面を蹴り付け、オメガウェポンに一瞬で近づいた!!








戦闘BGM・フェアリーテイル「フェアリーテイルメインテーマ」(キャラ詳細)


https://youtu.be/EsfeoEBBUcs















エイジ「君が…初めてだよ…僕たちにモードを使わせたのは!!」



ドババハババ!!ボボボボン!!




エイジは無数の属性弾をオメガウェポンに命中させていった!




リア「……はぁぁぁぁぁ!!!」



ギュン!



ズシャァア!!




パキィイン!!



リアはエイジの弾幕をすり抜け、飛び上がりつつ、オメガウェポンを暗黒の力で切り裂いて装甲を破壊し、防御力を低下させた!




オメガウェポン「グオオオオオ!!!」



リア「あっ…!しまった!回避が間に合わない…!」



しかしオメガウェポンは咆哮をあげながらリアを大きな足で踏みつけようとした!!




ビシュン!



ズダァァァァン!!!



ジン「ぬうううううううう!!!」ググググググ…!


リア「っ!!ジン君!!」




なんとジンはリアが踏まれる前に、オメガウェポンの足を両腕で受け止めた!!




ジン「リアに…手を出すなぁぁぁあ!!!」グッ!


リア「!!」



ドガァアァアン!!



ドオオオオオン!!



ジンは片腕で波動掌底を繰り出し、オメガウェポンを転倒させた!




リア「ジン君…私を助けて…う…腕は大丈夫なの!?」


ジン「…うん。僕は平気。反撃モードは兄ちゃん達以外なら全て跳ね返せるからね。リアこそ、大丈夫?」


リア「う…うん!///」キュン…


アレク「やるじゃねぇかジン!!今度は俺の番だぜぇ!!」




ドッカァアアアン!!!




アレクはオメガウェポンの背に回り、アッパーでオメガウェポンを吹っ飛ばした!



アレク「まだ終わらねぇよ!!はっはっはっはっは!!!」




ギュオン!


ドドドドドドドド!!


バァン!!ドォン!ドバババババババ!!


ズガァァン!!




アレクの血に飢えたような拳と脚術がオメガウェポンに次々にヒットしていった!





リセイ「アレク!そいつを打ち上げろ!めいいっぱいなぁ!!」

ギュイイイイイイン!!!


アレク「ああ!?んだよ…やりゃいいんだろ!?おらぁ!!」



ボッゴォオオオオン!!




アレクはリセイの頼みを聞き入れ、オメガウェポンを全力で空の彼方へ吹っ飛ばした!!



リセイ「エイジ!俺の溜めてる気弾に影響が無いように波動をくれ!全開で…撃ちかましてやる!!」


エイジ「…!わかった!トドメは任せる!!」


ブォン!ドオオオン!



エイジはリセイにありったけの波動を譲り、リセイをパワーアップさせた!



リセイ「準備は整った…これで…終わりだ!鋼鉄銅像野朗が!!」


オメガウェポン「グゴオオオオ!!!」


リセイ「消えろーーー!!!!」




ドオオオオオオン!!!


ギュオン!!


ズァボォオオオオオオン!!!




オメガウェポンは落下しながら凄まじい雄叫びを上げたが…リセイはオメガウェポンにめがけて、溜めていた超巨大な波動気弾を撃ち放った!!



そして、オメガウェポンは波動弾と共に爆発し、跡形もなく消え去った…!!!





アレク「よっしゃあ!!!大勝ーーーー利!!」


ジン「ふうっ…流石に疲れたな…」


リア「リセ兄…やっぱり凄い!」


エイジ「ふっ…」


リセイ「……はぁ…ジンの言う通り…本当に疲れちまったぜ…しんっど…!」






リセイ達は大規模な戦闘をした後に文句を垂れつつ、白露達と朝潮達、そして艦船達の元へ戻った。




C・白露「やったぁーー!提督!みんな!」


村雨「相変わらず尊敬するわ!お疲れ様!」


C・霞「…ふん…まぁ…司令官達が負けることなんてそうそうないでしょ…」


C・荒潮「流石ね提督〜!アレク達も本当にお疲れ様!」


アレク「ああ…」


ジン「うん。ありがとう。」








艦船s「………………………」


A・綾波「……………凄い………です……」


ジャベリン「……う…うん…もう…何がなんだか…」


A・プリンツ「……流石に……言葉が出てこないわ…」


フッド「い…一体なぜあのような強さを…」


エリザベス「…………信じられない…」


クリーブランド「………凄い…本当にすごい…よ…!!」


A・長門「……間違いない…あの5人は…」










A・長門「……最強だ…!」











オメガウェポンをそれぞれ最も得意とする戦闘モードで倒し、決着をつけたリセイ達。

彼らに勝てる者はそうそう現れないであろう…ただし、転生神を除いては…

しかし、彼らの強さはまだまだこんなものではない…






















第十六話「怪物達の真実と別れの時」





















〜レッドアクシズ重桜基地・大広間〜












リセイ達はオメガウェポンを倒した後、再び大広間へと戻った。










エイジ「さて…あの大物を倒したところで、君たちに言わなきゃいけないことがあるんだ。」


クリーブランド「え…なんだよ…」


ジン「……実は…僕たちがさっき倒したのはこの世界各地に現れてる敵の母体…つまり、ボスだったみたいなんだ…」


C・江風「は!?なンだそれ!?」


ベルファスト「…つまり、もう我々はあの怪物達とは戦わずに済むということでしょうか…?」


アレク「ああ…だが…一つ言えることは、放っておいたらまたこの世界に降り落ちてくるぞ。あの母体を召喚した奴が居るからな。ただし、この世界には居ないみたいだが…」


リア「……一度は倒された筈の怪物がまさかの母体だったなんてね…私もちょっとびっくり。倒したからいいとはいえ…またやってくることを考えたら早くそいつを倒さないと…」


A・加古「ちょ…ちょっと待って下さい!どうして先程の敵が核だと分かったんですか!?」


リセイ「あいつには転生の力が少し混じってた。転生の力は普通は邪悪な奴には与えることはできない。だが…殺意や妬みなどのやばい方の感情にまみれた奴を転生させることができる転生神も中には居る。しかし、俺たちが倒したのはその邪悪な転生人が呼び出した怪物だろ。」


アレク「……チッ…まさか…」


ジン(………マルト……?)


リセイ「……まだ黙って聞いてくれ。話はまだ続く。邪悪な者を蘇らせる、つまり…黒幕は邪悪な転生神が居る事って訳だ。この世界の敵は最初から俺たちやリアが倒したような脇役じゃなかったんだよ…」


C・満潮「なんですって…!?」


A・長門「……我々のすべき事はもう無いのか…?」


リセイ「……そうだな…あんたら艦船に出来ることは…どうでもいい戦争を繰り返す事だけだな。」


艦船s「…!」


C・朝潮「し…司令官…?」


リセイ「………なんてな!もうそんなことはしないことぐらいわかってらぁ。艦船達は離れ離れになって己の弱さを、今回の件で思い知ったはずだからな。もう組織が分かれたり、内争が起きたりする事はないだろうよ。」


イラストリアス「……リセイ様…」


リア「じゃあさリセ兄?私たちがこの世界にああいう化け物が来れないようにしたら良いんじゃない?それならセイレーン達ともいずれは決着つくし、なにより私たちは本来、この世界とは関わるはずのない存在だからね。」


リセイ「ああ…そうだな。じゃ、やるか?」


ユニコーン「…何を…するの…?」


ジン「この世界全体に奴らが来れないよう結界を張るのさ。永久に解けず、なおかつ誰にも気づけない見えない結界を。」


A・赤城「え…永久に…」


A・綾波「この世界全体…もし出来るとしても…かなり時間がかかるのでは…?です…」


リセイ「なーにを今更!こっちには結界を一番上手く使える奴が居んだぜ?」


エイジ「………僕のことかい?」


アレク「おめぇ以外誰が居んだよ。」


エイジ「僕たち5人は結界を作る程度ならほぼ同等だと思うけどね。」


ジン「…兄ちゃんが言いたいのは、結界を作る速さでしょ?」


リセイ「そう言うこと。さっさと作って、俺たちはさっさとこの世界をお暇しようぜ。いつまでもここにいちゃ世界のバランスも乱れるしな。それにいつでも来れるし。」


C・時雨「そうだね。でも、勝手に行ったら怒るからね。行く時は僕たちも連れてってよ。」


リセイ「わかってるっつーの!エイジ!準備は?」


エイジ「いつでもOKだよ。」


リセイ「へーい。じゃけん空に向かって撃ちましょうねー。」


アレク「お、そうだな。」


艦娘s・艦船s「…………………?」














ブオオオオオオオン……!!

















リセイ「よし。張り終わったな…どうだエイジ。」


エイジ「うん。満遍なくこの世界に張れたようだね。僕たちはもうこの世界に居る意味は無くなったよ。……帰ろうか。」


リセイ「…そう言う訳だ。あんたらに言えることは、もうこの世界にああいう邪悪な奴らはやってこない。二度とな。セイレーンも襲われていたようだが、絶滅した訳じゃないからな。来るべき戦うその時まで、戦力を整えて置くことだ。…俺たちはもう帰る。帰った後にやらなきゃならないことが出来たんでな。」


A・加賀「…お前達が倒したのは真の敵の核ではなかったか…しかし、もう来ないとなれば…安心は出来る…か…」


エンタープライズ「……貴方達は…もう行ってしまうのか…?我々はまだ貴方達に恩を返せていない!せめて何か…我々に何か…させてくれ…!」


海風「何かって言われても…」


リセイ「…いらねぇよ。」


艦船s「…え?」


リセイ「俺たちはお前らに何かを返して欲しいが為に助けたんじゃない。お前らがまだ共存して、共に戦って、一緒になれるだろうと思って助けたんだ。俺たちは恩を売るために助けたりしねぇよ。」


ウェールズ「しかし…!」


エイジ「なら僕たちがここにまた来る時に、お茶でもくれたら嬉しい。」


リセイ「お、それいいな!また今度そうしてもらうとするか。な!」


春雨「はい!次にこの世界に遊びに行く時が楽しみです!」


ベルファスト「………それが貴方がたのお望みであれば…我々はそれにお応えしましょう。」


エリザベス「…いつでも待っているわ。貴方達なら大歓迎よ!」


ジャベリン「…ありがとうございました!私たちを助けてくれて…!リアさんも…行ってしまうんですね…」


リア「そうなるね〜…私はもうとっくに目的を果たしちゃったし…あとは好きにやっていいって転生神さん達は言ってくれたしね…だからリセ兄達についてく事にする!この世界は楽しかったよ!」


ニーミ「あの…!また…会えますか…?」


リセイ「会えるさ。きっとな。そん時は重桜の基地だけじゃなくて、鉄血の基地もアズールレーンの基地も、時間があったら案内してくれ。」


A・プリンツ「…ええ。喜んで。」


エンタープライズ「……わかった。その時は任せておけ。……さらばだ…貴方達の事は一生忘れない!」


アレク「…………ふん…」


C・夕立「私たちも忘れないっぽい!」


A・夕立「お…おう!」


ジン「兄ちゃん。空間を殴って。アレクさんもお願いします。」


リセイ「はいよ。」ブォンブォン!


アレク「おう。」ギュオン!







バッバッキイイィィン!!









クリーブランド「……すっご…」


A・ビスマルク「空間を殴って開けるとは…なんでもありと言うことなのね…」


リセイ「じゃあな!また会おう!」


朝雲「またね〜!」


霰「……」ペコ






ブオオオオオオン…シュウウウウウ………








殴り開けられた空間はゆっくりと閉じ、リセイたちは元の世界へ帰っていった…









ダイドー「……感謝申し上げます…!」


ホーネット「ほんとに凄い人達だったね…」


A・時雨「………そうね…また会えるといいわ…」


A・レーベ「……そうだな…」


A・長門「……さて…リセイ達は帰ってしまった…我々もなすべき事を成そう。アズールレーンの皆。これより、我らレッドアクシズと再び、共同組織を創ろう。セイレーンの戦力復活を許すわけにもいかぬ。」


エンタープライズ「ああ…そのつもりだ。」


A・ビスマルク「改めてよろしく頼むわ。」


エリザベス「ええ。こちらこそ。」










別れた戦力が再び一つになり、真のアズールレーンが蘇ったのである。



































〜リセイ達の世界・特別海域〜















ブオオオオオオン…










エイジ「戻ってきたね。長いようで短いような冒険だったな…」


アレク「短い方がいいだろ。」


リア「おお!空が真っ赤!これなに!?なんかの前触れ!?」


リセイ「あ、忘れてた。俺たち特別作戦の途中だったんだ!」


白露「ちょ!忘れちゃダメじゃん提督!」


山風「もう…!提督…!」


リセイ「悪い悪い!考えることがいっぱいだったからな。とりあえずは、時間を動かしてさっさと戦果を稼いで、俺たちの家へ帰ろう。」


朝潮「はい!朝潮はまだまだ頑張れます!」


五月雨「私も、まだまだ頑張っちゃいます!」


村雨「まぁ…私たちがこれだけ元気なのも提督達が私たちを鍛えてくれたおかげね!」


アレク「…おめぇらの努力の成果だろうが。」


リア「…ねぇ…私はどうすればいいの?」


リセイ「お前もついて来いよ。俺たちの今の状況はもうわかるだろ?この世界の時は俺たちが止めてるから、動かした後に、破壊と殺戮の考えしか無い深海棲艦達を倒しに行くんだ。それに付き合ってくれ。」


リア「ほほう!わかった!つまり作戦中にアズールレーンの世界に入っちゃったってわけだね!あはは!リセ兄達ってば…好奇心に勝てなかったんだね!」


アレク「うっせぇよお前!しょうがねぇだろリセイが行くって聞かねぇんだから!」


リセイ「えー!?案外お前も乗り気だったじゃんかよ!」


アレク「そんな昔のことは忘れた。」


大潮「ぷっ…」


ジン「まぁまぁ…ほら、兄ちゃん!行こう!」


リセイ「………おう!全員、艤装展開してついてこい!作戦を再び続行する!!」


艦娘s「了解!!!」


エイジ「じゃあ…僕が指を鳴らすから…その瞬間時は動き出すよ…いいかい?3…2…1…0!!」





パチンッ!





ドドドドドドドオオオオオ!!







エイジが時の流れを動かしたと同時に、リセイ達と艦娘達は一斉に海域を駆けた!!





















































…………………俺たちは…最強で、最悪の闘いに身を投じてしまうかも知れない…あのデカブツを召喚した奴は…俺達の世界にも居ないようだが…嫌な予感がする…少し先の未来…1週間…いや1ヶ月…?それとももっと先か……………マルトはリンネさんとライドさんが滅してくれたはずだ………あの二人がわざわざ悪い奴を転生させるとは思えない………居るな…確実に転生神の器を持つ…





















































































もう一人の…邪悪な転生神が…!!!






























































最終話「俺たちは何度でも」
































特別海域攻略から約数十日が経った…

リセイは戦果を知らせるため、一人大本営の司令室へと足を運んでいた。










〜大本営・元帥司令室〜









リセイ「…戦果報告は以上です。」


元帥「うむ。今回の特別海域も全国の鎮守府・泊地の中でトップだな。流石だリセイ君。」


リセイ「俺だけの戦果ではありませんよ。艦娘達が命をかけてやってくれたんです。それは正王鎮守府に限らず、全鎮守府と泊地のみんなもそうですよ。」


元帥「ふっふっふっ…わかっているとも。そういえば、君が正王鎮守府に着任してからもう3年以上も経つのだな…どうだね、あそこは…」


リセイ「……最初はもう…今と比べたら見る影も無かったですね。雰囲気もそうですし…けどまあ…それも昔の話として割り切れるほど…彼女らも成長しています。それに…元帥殿のおかげで、今もレ級や悪雨、俺の親友であるアレクとエイジ、そして実の弟ジン…それから、新たな仲間のリアの在住の許しをいただいて感謝しております。」


元帥「…うむ。私も最初は深海棲艦を匿っていると聞いた時は驚いたぞ…しかも、例の二人はまさかの深海棲艦惨殺事件の犯人…その上君の実の弟が生きていた…そして、その弟君の友達?かはどうかしらんが…その娘も君たちと似たような力を持っているのだろう?もう規格外すぎて私も混乱してしまっていたよ。」


リセイ「それが普通の反応です。俺たちの存在は異質ですから。もうアレクやエイジは無差別に深海棲艦を殺さないでしょうし、ジンとリアも俺達の力になってくれています。それに…レ級と悪雨も俺たちの大事な仲間ですから。」


元帥「ハッハッハ…!相変わらず君は優しい性格だな。」


リセイ「元帥殿こそ…」


元帥「……そうだ。急な話だが今回の君たち正王鎮守府の戦果に基づき…君達の鎮守府に新しい艦娘2隻を着任させておきたい者が居るのだが…構わないかね?」


リセイ「新しい…艦娘?着任させて頂けるのは至極名誉な事ですが…俺は何も知らないので…その2隻の詳細を詳しくお聞かせください。」


元帥「もちろんだとも。とは言え、実際に見たほうが早いだろう。既に大本営入口の門で待たせてある。行こうか。」


リセイ「…了解しました。」















〜大本営入口〜











スタスタスタ…







元帥「お、居た居た。リセイ君。彼女らが新しく正王鎮守府へ着任する者達だ。2人とも揚陸艦で、物資集めや対地作戦に良く貢献してくれるだろう。」


リセイ「…なるほど…」


あきつ丸「貴方が正王鎮守府の提督殿でありますか。自分はあきつ丸と言います。これから貴方の艦隊でお世話になります…!」ビッ!


神州丸「あきつ丸と同じく、揚陸艦の神州丸です。本艦も正王鎮守府に着任させていただきます。提督殿、よろしくお願い致します。」ビッ!


リセイ「よろしく。揚陸艦か…うちでは初めてだな…元帥殿…本当によろしいのですか…?こんな貴重な戦力を…」


元帥「何を言う。君のような指揮を執る者にこそ、彼女らがふさわしい。どの道、揚陸艦を上手く導いてくれる提督は君しか居ないしな。」


リセイ「……信頼を寄せて頂き…感謝いたします。」


元帥「うむ。さて、正王鎮守府の皆にはしばらく休暇の要請を出そうか。今回の戦果は3ヶ月分の仕事をしてくれたといっても過言ではないからな。2ヶ月おまけをつけて5ヶ月間の間、ゆっくりと休息を取るといい。」


リセイ「!そんなに長い期間…大丈夫なのですか?」


元帥「最近は深海棲艦達の動きも落ち着いて来ては居るし、他の鎮守府の戦果も少しずつではあるが伸びはじめているからな。君のところは伸びすぎてこれ以上戦果をあげても意味が無いのだよ。」


リセイ「うわ…察せました…」


元帥「フッ…そう言う事だ…要は君たちは強すぎるのだよ。深海棲艦との戦争は君たちさえ居ればいずれは終わってしまうかもしれない程だからな。だからもう帰って休みたまえ。」


リセイ「ふぅ…了解しました…そこまで仰っていただけるなら、ご好意に甘えさせてもらいましょう。では、5ヶ月の間は我々正王鎮守府の艦隊活動を、休止させていただきます。」


元帥「よし、それでよい。さぁ、もうそろそろいい時間だ。私も次なる鎮守府の戦果の確認に戻らせてもらうぞ。では、またなリセイ君。」


リセイ「はっ!」ビッ!






スタスタスタ…



元帥は専用司令室へと戻っていった。







リセイ「…さて、改めて自己紹介させてもらうぞ。俺の名はリセイ。正王鎮守府の提督をやらせてもらっている。あきつ丸と神州丸だな?これからよろしく頼むな。」


神州丸「はい。こちらこそ。」


リセイ「じゃ早速正王鎮守府に戻るとしようか。あ、忘れ物とかはないよな?」


あきつ丸「はい!荷造りは万全であります。」


リセイ「そいつぁ結構。じゃあ、俺の背中に手で触れてくれ。」


あきつ丸「え…提督殿の背にですか?一体なぜ…?」


リセイ「口で説明すんのは丸一日はかかるだろうから、まぁ今は何も聞かずに言う通りにしてくれ。」


神州丸「はぁ…提督殿がそう言うのであれば…では、失礼致します…」スッ…


あきつ丸「で…では自分も失礼致します…」スッ…


リセイ「よし。行くぞ!」





バシュウン!




リセイは2人を連れて正王鎮守府まで空間移動をした。


















〜正王鎮守府・中央噴水広場〜













バシュウン!






リセイ「着いたぞ。ここが正王鎮守府。今日からここが君たち二人の家だ。」


神州丸「…………………な…今…何が起きて…」


あきつ丸「……提督殿!?今のはどう言う事でありますか!?一瞬で違う場所へ…」


リセイ「それについては後で嫌と言うほど聞かせてやるから、ひとまずは司令室まで行こうか。どうせ5ヶ月分の休暇が許されたんだから、二人の部屋とかも案内してやりたいし。」


あきつ丸「………元帥殿が貴方が規格外と言った意味がわかったような気がするであります…」


神州丸「…本艦も同意見であります…」


リセイ「タハハハ!ま、最初はみんなそう言う反応になるわな。びっくりしない方がおかしいから。さて、行くぞ。」


あきつ丸・神州丸「……はい…」








ドッゴオオン!



リセイ「!」


あきつ丸・神州丸「!?」





リセイ達3人が建物内に入ろうとした時、何かが上から降って来たのである。





アレク「おらぁ!リセイ!今日こそ泣かしてやるぜぇ!!」


リセイ「毎度帰ってくる度にしつけぇんだよ!いっぺん死ねー!!」ドゴォオ!!


アレク「オッホォ!?」







ヒューーン…ドサッ




ヤッパリネ…


アハハ!アーチャンマタカエリウチニアッテルジャンw


ウッセェ!チクショウメガァ!






アレクがいきなりリセイに襲い掛かったが、リセイはアレクの臀部に蹴りを入れ、屋上まで打ち上げた!




リセイ「…邪魔が入ったな。ほら行こうか。」


あきつ丸・神州丸「…………」(チーン)


リセイ(………あーあ…魂抜けちまってるよ…しょうがねぇ…運んでやるか…)





リセイは二人を両脇に抱えて、司令室へと運んだ。








それから数週間が経ち、2人の揚陸艦は皆に歓迎されていた。やはりこの二人もレ級と悪雨の存在に恐れ慄いたが、リセイ達の説明により誤解も解けて、仲良く過ごせるようなった。

リセイ達5人の事情も記憶を見せられ、さらに二人を最大改装にまで強くさせたことにも驚きを隠せなかった。

1週間ほどでリセイ達の力にも慣れた彼女らは、今はもうリセイ達の日常が当たり前のようになっていた。



















10:00








〜正王鎮守府屋上〜







タッタッタッタ!



リア「ジーンくーん!」ガバァッ!


ジン「うわっ!?」



ドッスーン!



アレク「リア…お前毎回それやんなきゃ気がすまねぇのか?」


エイジ「いつもどおりであからさまな好意を見せてるね。」


リセイ「ジンもわかってると思うけどシャイなんだよあいつは…」


白露「ぷっ…」


村雨(村雨だって提督のこと…)


神風「羨ましい…」


ビスマルク「シャイって言うより鈍感なだけじゃないの?」


レ級「あんたが言う?」


妖精「わーお!春が来てますねぇ!」



ミセマスネェ


フゥー!







リアは特別作戦から帰投したとき、正王鎮守府の艦娘達からリセイに質問攻めをしていた。

アズールレーンへの世界へ行っていた記憶を全て見せて、事情を説明した。

作戦中に時を止めて別世界に行った事を少し叱られたが、世界を救っていたのを頭ごなしに怒ることも出来なかったので、軽く注意をしてその場を収めた。










長門「提督…リアも貴方の師匠達の弟子の一人だったのだろう…?ならば…私と陸奥…大和や武蔵もそうだが…レ級や悪雨と太刀打ちできる腕を持っているのか?」


リセイ「まぁ…そりゃあな…こう言っちゃ悪いが、リアとお前らとじゃ格の違いがありすぎるのさ。俺たちと同じ、異質な力の持ち主さ…」


陸奥「…むしろそれを聞けてスッキリしたわ…あんなに可愛らしい娘なのにそんなに強いなんてね…提督は下手な嘘なんてつけないしね。」


リセイ「むほ〜…チクチク来るわそれ。」


悪雨「本当のことだよ。けれど…リセイ達だけでも誰にも負ける要素が無いのに…リアまで仲間になったのなら…一体誰が貴方達に勝てるんだろうね。」


リセイ「……リンネさんやライドさんくらいかなぁ…あの二人…元気でやってるといいが…」


加賀「提督?そういえば…私たちの鎮守府では後、約4ヶ月半は休暇の扱いになるのよね?」


リセイ「んー?そうだけどそれがどったの?」


加賀「…よ…よければ…私と一緒に…どこかお買い物でも…」


リセイ「おー。いいな。明日あたり行くか?」


加賀「!はい!是非!」


大和「む!加賀さんだけずるいです!私も一緒に行きたいですよ…」


リセイ「あーもう…絶対言うと思ったわ。みんなで一緒に行こうじゃないか。行きたい奴と留守番しときたい奴で分かれれば解決だろうに。」


鈴谷「じゃあ鈴谷は提督と一緒に出かける組に立候補ー!」


瑞鳳「あ!私も!」


アブルッツィ「提督?私もご一緒させて頂けますでしょうか?」


清霜「あー!私だって一緒に行きたいー!」








ワー!キャー!


ズッルッーイ!


マァマァオチツイテ…


オイ~…!






















20:30





〜正王鎮守府北庭園〜







ストーリーBGM:寄生獣・「NEXT TO YOU -Rhodes Ver」


https://youtu.be/9YfKQ1v5uIo













スタスタスタ…









ジンはリアと一緒に歩いて回っていた。










リア「…ねぇジン君…」


ジン「なんだい?」


リア「私…ここに来れてよかった…みんな私の事を歓迎してくれて…それにジン君とも一緒になれたし…」


ジン「……リア…どうしてそんなに僕と一緒になりたいんだい?僕は別にリアに何かした覚えとかないんだけど…」


リア「……あの…あのね…まだ気づいてくれてないみたいだから…はっきり言うね!」


ジン「へ…?」


リア「わ…私…ジン君が………ジン君が好きなの!!大好きなんだよ!!///」


ジン「……………えええええええええ!?ぼ、僕が!?え?なんで!?なんで僕が!?」


リア「あ…あう…その…アズールレーンの世界で初めてジン君と出会って…その時に…一目惚れしちゃった…////」


ジン「………そ…そうだったんだ…」


リア「……あ…あの…返事を聞きたいんだけど…」


ジン「…!………じ…実は僕も…」


リア「……………え?」


ジン「僕も…リアが好きなんだ…兄ちゃん達とはいつも一緒で、艦娘達は僕を仲間として見てくれて…でも…兄ちゃんの兄弟愛以外では愛を感じた事はなかったんだ…リアに対して…好きって言う気持ちが出て来たのは…つい最近かな…まさか…リアから告白してくるなんてね…」


リア「……………う…ううっ…」


ジン「リア?どうしたの?」




ギュ…



リアはジンに抱きついて、ジンの胸に顔をうずめた…



リア「嬉しい…嬉しいよぉ…両思いだなんて…嬉しすぎてどうにかなっちゃいそう…!う…うう…」ポロポロ



ジン「………僕もだよリア。これからずっと一緒に居よう。君が親から貰えなかった愛を…僕が与える。そのかわり…兄ちゃん以外の愛も知りたい…だから…君の愛も…僕にくれるかい…?」ギュ…



ジンはリアに抱擁を返した。




リア「……!!うん!!あげる!ジン君っ…!!…………大好き…!!」






ジン・リア「……………………」























チュ…








二人は見つめ合い、そのまま口付けをした…


















21:00






〜正王鎮守府司令室〜












リセイ「……ジンめ…あいつもまた一つ大人になったな…」


エイジ「やっとリアの気持ちに気づけたんだね。」


アレク「つってもありゃ両思いらしいじゃねぇか。今だけは邪魔しねぇで居てやろうぜ。」


リセイ「いつも俺やエイジの安らぎを邪魔するお前が言えたことじゃなくね?」


アレク「テメェらだけがいい思いをすんのは我慢ならねぇんだよ。」


エイジ「ケツの穴キッツキツだね。そんなだから頭が岩石になるんだよ。」


アレク「やかましゃあ!!」


リセイ「ぶはっ!」







リセイ達はジンとリアが想いを通じ合わせたところを確認し、三人でのいつも通りの話し合い(物理)を繰り広げるのであった…





























































〜???〜













ストーリーBGM:ライアーゲーム・「Dope Headz」



https://youtu.be/mAK1b3yuCqg











???1「……あーあー…お前が送り込んだ母体怪物が俺たちのオリジナルにやられてんぞ。つかあんなにあっさりと葬られちゃあ俺たちがオリジナルと戦うときがやべぇかもしれねぇな…」


???4「それほどまでに僕たちのオリジナルの力が凄まじく強いと言うことだね。」


???2「ハッ!オリジナルだろうがなんだろうが、俺達はあいつらと殺り合わなきゃなんねぇんだろ?どの道楽しみで仕方ねぇなぁ…!」


???3「……一人僕たちとは含まれない女の子が居るみたいだけどね…」


???2「…そいつか…『グラナルド』が言ってたコピーし損ねた奴は…」


???1「…放っておけ。俺たちの目的とは関係無い奴だ。もし邪魔するようなら遠慮なく殺せばいいがな…」


???4「………僕たちがオリジナルの僕達と出会うのはいつごろくらいにするんだ?」


???1「…そうだな…あと2ヶ月くらいは様子見だな…あいつらがお前の作った化け物をどうやってあしらうかまだ見物しておきたいからな…」


???2「チッ!まぁいいだろ…それまでは俺は寝てんぜ。」


???1「…ふっ…好きにしろ。」


???4「…………」


???3「……『グラナルド』…あいつは僕たちを創って、オリジナルの僕達の足止めをさせて何を企んでるんだろうね…」


???1「…知るかよ…」





























「………………『転生神』の考えることはロクでもねぇからな…」











































数週間後…


















10:00







〜正王鎮守府屋上〜













ブォン!




チャキ…ブォン!



リセイ「…なんだかんだで一人で素振りするのも久しぶりだな…アレクはこの近くの森林に薪の確保、エイジは翔鶴と瑞鳳とベイと空の偵察、ジンとリアは港町へデート…俺は執務は無いから刀の素振り…平和だ…この瞬間だけが一番平和だ…」




リセイは一人で刀を振り回しつつ、そんな独り言を呟いた。



スッ…



リセイ「…よし…こんなもんかな。腹減ったし、飯でも食いに行くか…鳳翔さんの店に行こう。」



ビシュン!












〜居酒屋鳳翔〜








ビシュン!




ガララ!



リセイ「鳳翔さん。おはようございます。いつもの一つで。」


鳳翔「あら提督!おはようございます!いつもの定食ですね。少々お待ち下さいね!」


リセイ「ゆっくりでいいですよ。って…レ級と悪雨!お、あきつ丸と神州丸も。四人で飯食ってるところを見んの初めてだな。」


レ級「やぁリセイ。あきつ丸と神州丸とはたまたま食べる時間が同じだったんだよ。」


神州丸「提督殿!おはようございます!提督殿もここで食事をお召しになるのですか?」


リセイ「うん。最近鳳翔さんの作った料理を腹に入れてないからな。間宮さんや伊良湖さんとはまた違うおいしさがあるからなぁ…」


鳳翔「もう提督ってば!お上手なんですから…」


リセイ「だって本当に美味いすもん。」


あきつ丸「…そう言えば提督殿。最近全国の鎮守府に奇妙な噂が蔓延っているようなのであります。」


リセイ「奇妙な噂?」


あきつ丸「はい。内容は至って単純なのでありますが…どうも内容が内容なだけに信憑性に欠けると自分も思います。」


リセイ「噂か…そんなもの聞いていないがな…詳しく話してくれ。」


あきつ丸「…あくまで噂でありますから、それに、自分も風になって流れて来たものを聞いたようなものでありますからなぁ。」


リセイ「別にいいさ。耳に入れといて損はないだろ。」


あきつ丸「……では、お話しさせて頂くであります。最近世界各地の海で、山を覆うような巨大な化物の発見情報が後を経たないであります。どうやらその化け物とやら達は、人間、動物、艦娘など、さらには深海棲艦までもが襲われているようなのであります。」


リセイ「………世界各地に山を覆うような化物…だと…!?」


悪雨「……それってリセイ達が見せてくれた記憶の中に出てきた化け物みたいな奴らのこと?世界各地って言っても、次元を超えてるわけじゃないからん…この世界でだけってわけだね…」


神州丸「しかし…最近はその噂をあまり聞かなくなったのであります。噂が出始めた時期は…提督殿達がアズールレーンと言う世界に行く前のあたりから出たようです。」


リセイ「俺たちが別世界へ行ったあたり………その頃からか…」


鳳翔「提督!いつものですよ!」


リセイ「あ、ありがとうございます!…鳳翔さんはどう思いますか?もし噂が本当なら…この世界はとっくにやべぇ事になってるはずなんだが…」


鳳翔「……推測ですが…噂が本当だったとして、その怪物達が暴れていないだけということはないでしょうか?」


レ級「…?」


鳳翔「もし、他の誰かが怪物達を操ることが出来たとしたら…?」


リセイ「ああ…そう言う考えもあったな…まぁ…噂が本当だろうと嘘だろうと…用心するに越したことはない。万に一つまた暴れ出しても…俺たちが止めるさ。」


神州丸「ふふっ…そうでありますな。」



















〜正王鎮守府司令室〜









18:00











鳳翔たちとの会話を終え、司令室に戻ったリセイは8時間ほど仮眠をとっていた。





リセイ「んあ?もうこんな時間か…」


アレク「やっと起きたか寝坊助。エイジが間宮食堂で飯食うぞだってよ。それから、例の噂の件はあきつ丸達から聞いたぜ。俺たち5人はとっくに知ってるぞ。」


リセイ「ああ…広めてくれてサンキュー。お前らもいつ何が起きてもいいように警戒を頼んでおくぞ。」


アレク「へっ!わかってらぁ。」































リセイ達はさまざまな出来事を経て今の強さを得ている。しかし…彼ら5人と艦娘達に待ち受ける…最強の敵達が忍び寄っていた…

まだ彼らはその衝撃の正体を知らずに戦おうとしている。そして、転生神のリンネとライドにも危機が迫っていたのであった…

彼らを襲おうとする凶悪な存在…それは新たな転生の神なのか…それとも何か別の悪なのか…


























































紅蓮華・Instrumental




https://youtu.be/PvKmxAIDZuI



















































最後の章


《最後の戦争編》へ続く…!!


































後書き

今回は既に主題歌を決めておりますが、皆さんの好きな感じに組み合わせてもらえるよう、いくつか候補をあげておきます。

聴くも聴かないも聴きながら見るも聴かずに見るもご自由にどうぞ


OP


フェアリーテイル「Snow fairly」

青の祓魔師「IN MY WORLD」

ペルソナ4「key plus words」

スケットダンス「カッコ悪いI love you!」

鬼滅の刃「紅蓮華」

黒子のバスケ「Can do」

ED



ドラゴンボール改「純情」

るろうに剣心「Mighty Long Fall」

イケメンパラダイス「peach」

BLEACH「乱舞のメロディ」(2章ED候補)

銀魂「バクチ・ダンサー」

デスノート「What’s Up, People?!」


このSSへの評価

5件評価されています


ムーキーさんから
2020-06-17 11:31:43

ねむさんから
2020-06-10 16:49:07

あだっちさんから
2020-06-01 14:41:48

SS好きの名無しさんから
2020-06-04 12:40:39

ぴぃすうさんから
2020-04-17 17:38:46

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ムーキーさんから
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ねむさんから
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SS好きの名無しさんから
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ぴぃすうさんから
2020-04-17 17:38:48

このSSへのコメント

36件コメントされています

1: ぴぃすう 2020-04-17 17:45:58 ID: S:V-5BuW

アルティさんこんにちは♪

ついに新章のスタートですね!!

僕はまだアズールレーン観てないので予習しときます( ̄▽ ̄)キリッ

一応、全話録画してますので~(笑)

2: ぴぃすう 2020-05-25 21:17:23 ID: S:OC7Q6t

アルティさんばんちゃ♪

更新待ってましたぁ!!

リセイ達がアズレンの世界でどんな無双をするのか…楽しみにしてますね~(^o^)/

3: アルティ 2020-05-25 21:53:46 ID: S:IJhBgh

ぴぃすうさんコメありです!

転生した5人の力を期待してください!

4: ぴぃすう 2020-05-28 22:52:00 ID: S:onqnHz

ばんちゃです♪

まさに嵐の前の静けさって感じですね!!

5人の活躍に期待してますっ!!

5: ぴぃすう 2020-05-30 05:31:36 ID: S:yzgPPK

ばんちゃ~♪

リアの無双がカッコいー!!

あとユニコーンちゃん可愛いなぁ♡(笑)

6: アルティ 2020-05-30 05:36:12 ID: S:af6H1O

更新直後にコメありです!!w


リアの強さは艦船や艦娘達を遥かに超えてますので、さらなる更新をお待ち下さい!

7: ぴぃすう 2020-06-01 23:00:19 ID: S:uQDid1

ばんちゃ♪

いつも思いますが、リセイとアレクのコンビは実は一番相性が良いですよね♪

海に埋められるのも、ボケとツッコミみたいなもんですよね~(笑)

8: アルティ 2020-06-01 23:17:07 ID: S:jBd8WN

ぴぃすうさんコメありです!

この二人は自分の家(正王鎮守府)にいる時は暇さえあれば殴り合ってますw

エイジはそれ温かい目で見守り、ジンは二人の殴り合いを戦いの参考にしております(笑)

案の定、艦娘たちはハラハラドキドキしながら見守るしかありませんが…w

9: SS好きの名無しさん 2020-06-04 12:43:27 ID: S:mdCC3t

神作です
とてもいいSSです。

一章から見させていただきましたが、ストーリーが整っており、わかりやすい説明などを書かれていたので見やすかったです。

リセイとアレクの掛け合いがツボにハマって何度も見返してましたw

更新お待ちしてます。

10: アルティ 2020-06-04 14:04:52 ID: S:45_qSo

>>9さんコメありです!


応援していただきありがとうございます!

まだまだ拙い描写ですが、これからも頑張ります!

11: ぴぃすう 2020-06-04 17:33:35 ID: S:DKnAQ1

こんちは~♪

リセイ達もリアもそれぞれ艦挺達と邂逅した事ですし、次なる熱い展開が楽しみです♪

しっかり力んで待ってますね♪

力み無くして解放のカタルシスはありえねェって言葉もありますし~(笑)

12: アルティ 2020-06-04 19:01:08 ID: S:at2NK3

ぴぃすうさん毎度コメントありがとうございます!

ははっw僕の場合、力み過ぎて空回りしてしまうことが多々あります…w

次の話はリセイ達とリア達に何かが起こります!

更新をお待ちくだせぇ!

13: ぴぃすう 2020-06-05 15:20:19 ID: S:EciuxB

こんちは~♪

わぉ♡リアちゃん大胆~(笑)

これでジン君にも春が来ますかねぇ?

リセイとアレクは…うん放置してても大丈夫そうかな?(笑)

14: アルティ 2020-06-05 15:39:09 ID: S:5si1b7

ぴぃすうさん毎度です!


ジンとリアはそのうち引っ付きます!

まぁ、肝心のジンは気づいていないんですが…


リセイとアレクはもう…もうね…w

大丈夫です…w

15: ぴぃすう 2020-06-07 09:05:50 ID: S:XlMK8a

おはです♪

あやや?アレクが放って置けない状態に…Σ(゚ロ゚;)ウワッ

力はあっても精神がリセイほど熟してないのでしょうね…

( ゚д゚)ハッ! これは…アレクのパワーアップフラグなのか~!?(笑)

16: アルティ 2020-06-07 09:38:55 ID: S:QaaIP6

おはようですぴぃすうさん!


まぁ、アレクは戦闘狂だからね。仕方ないね。

彼は実は凄く良いやつなんですが、戦うとなるとリセイ達よりも遠慮なく襲いかかりますからね…

パワーアップするのはアレクだけではなく、リセイたち全員がするかも知れませんがw

17: ぴぃすう 2020-06-08 22:39:48 ID: S:exl08C

おばんです~♪

オー!とりあえず決着ですな!!やっぱり普段大人しい人を本気にさせたらあきませんね(笑)

さてこの先どうなるんだろ?楽しみにしてまーす(^o^)

18: アルティ 2020-06-08 23:06:39 ID: S:iTB4hM

ぴぃすうさん!ばんわんこ!

はい〜!決着つきましたー!
アレクが万全の状態でなかったとはいえ、エイジとジンを相手にああやって戦えるのだから、リセイと戦っていなかったらエイジ達は負けていたかもしれません…

まぁ、アレクも自分の弱さを認められるような歳ですしおすし!(キャラ詳細参照)

またまた更新をお待ち下さい!いつもコメントありでふ!

19: ねむ 2020-06-09 17:55:09 ID: S:QricIZ

アルティさん こんにちは!

文章の書き方に工夫がされていてすごいです!!
感動しました!!
やばすぎです!!

20: アルティ 2020-06-09 20:07:23 ID: S:GkbHyi

どうもです ねむさん!


おすすめとコメント、感謝の極みです!(土下座)


僕の文章は拙いのでまだまだですが、これからも応援してくれると幸いです!

21: ぴぃすう 2020-06-10 22:30:58 ID: S:KAn6v9

ばんちゃです~♪

あははは♪リセイとアレクが正座で説教されとる~(^o^)ww

朝潮ちゃん達に、こんこんと説教されたらこたえますな!!

まあ世の中にはご褒美と感じる勇者も数多くいますけど~(笑)

22: アルティ 2020-06-10 22:47:35 ID: S:hyGTQt

ぴぃすうさん毎度!


艦娘達には頭が上がらないアレクもなかなか面白いです!書きながらニヤついてました。

リセイも調子に乗りすぎるとああやって白露達に怒られるんです。毎回。

それでも自我を保ててるのはやっぱりエイジやジンの存在が居るからなんでしょうねぇ…

23: ぴぃすう 2020-06-11 21:57:41 ID: S:sYLPef

ばんちゃ♪

ジンくん…天然&ニブチンはある意味で罪なのだよ~(笑)

そのうちリアに実力行使されますぞ~( ̄▽ ̄)ウッシッシ

24: アルティ 2020-06-11 22:29:38 ID: S:jpzIV2

こんばんわぴぃすうさん!

リアの過去を聞いて少しずつリアの心に近づきつつあるジンであります!

まぁ、危ないのはジンだけではなく…提督であるリセイなのですが…笑

25: ぴぃすう 2020-06-14 14:20:46 ID: S:IKdJVc

こんちゃ~♪

確かに…リセイの方がヤバそうですね(笑)

おっと!!次回は燃える展開になりそうですね~♪

26: アルティ 2020-06-14 16:51:54 ID: S:RwP8Cf

こんにちはぴぃすうさん!

次の回はリセイ達が大暴れする回でございます。

お楽しみに!

27: ぴぃすう 2020-06-16 11:59:28 ID: S:bHBk_p

こんちゃ~♪

いや~!燃える展開でしたァ!!

5人のチームワークがあれば無敵ですね♪

それにしても、ジン君、今回はリアに良いとこ見せられましたね♪(笑)

28: アルティ 2020-06-16 12:40:18 ID: S:2eBTQ4

毎度どうもぴぃすうさん!


5人をまともに相手にできるのは、神や彼らと同等の力を持つ者のみでしょう…


ジンがリアの好意に気づくまで…あとわずかと言っておきます…w

29: ムーキー 2020-06-17 11:33:33 ID: S:Av-Z9-

はじめまして。とても心が熱くなる内容で時間を忘れて見てしまいました!w
リセイ達の戦いの行方もジンとリアの恋も、これからの展開が楽しみです

更新頑張ってください!

30: アルティ 2020-06-17 17:45:50 ID: S:EMAnn1

ムーキーさん初めまして!


お褒めの言葉をありがとうございます!

とても感激です!

もしよろしければこれからも我が作品をお楽しみください!

31: ぴぃすう 2020-06-20 15:51:22 ID: S:N1L-Ti

こんちゃ♪

いよいよ次回で最終回ですか…

ラスボス戦に超期待してますね♪

32: アルティ 2020-06-20 16:39:25 ID: S:V54qCE

こんにちはぴぃすうさん!



次で最終回なことに変わりはありませんが、実はまだ続きます。アズールレーンの世界に現れた数々の怪物を呼び出す黒幕がまだ居ます。しかしそれはアズールレーン編では出てきません。つまり…



お察しください…!(笑)




新たな章が始まr…ゴフッ!(殴)

33: ぴぃすう 2020-06-24 02:30:37 ID: S:rwjW2p

ばんちゃです♪

オー!ついにジンくんとリアちゃんくっつきましたね♡

アレクが見守るってあたり微笑ましいですな♪さてはろーちゃんと質問コーナーやって丸くなったな( ̄▽ ̄)ウッシッシ

おっと!あまりつつくとしばき殺されるので、この辺で(笑)

最後の章楽しみにしてますね\(^o^)/

34: アルティ 2020-06-24 02:39:53 ID: S:ZvKcLk

こんばんわ!
こんな遅い時間までお疲れ様です!

はい!アズールレーン編はこれにて終了となります!

ジンとリアは幸せになれますよ!リセイ達も一緒ですからね。

まぁ、アレクは艦娘達には本当に弱いですから…流石に空気の読み方もわかってるはずですよw


最後の戦争編

更新をお待ち下さい!


35: SS好きの名無しさん 2022-02-06 23:15:38 ID: S:0fhVxv

章の順番がわからない。助けて~

36: SS好きの名無しさん 2022-02-06 23:42:07 ID: S:rX1Yxn

アルティさんの作品は
第一章⇨第二章⇨最終章⇨アズールレーン編⇨最後の戦争編で、止まっている様ですよ
僕も早く続きが見たい…
アズールレーン編の前に日常編があったみたいですが、間違えて消してしまったみたいです
いきなり最終決戦は第一章の、後半あたりのプライベートビーチでの、提督が何をしていたかと言う短編と、アレクとろーと妖精さんの質問コーナーは番外編で、キャラ詳細は本SSの登場人物の紹介のようです


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3件オススメされています

1: ぴぃすう 2020-04-17 17:43:06 ID: S:9KP0kq

ついにアズールレーン編のスタートだぁ!この先が楽しみ♪楽しみ♪

2: SS好きの名無しさん 2020-06-05 18:08:08 ID: S:YE4Ik7

艦これのキャラもそうだけど、アズレンのキャラをよく調べてて見やすい。

3: ねむ 2020-06-09 17:55:57 ID: S:H8TgoI

文章に工夫がされていてすごすぎです!!
内容も面白くて最高です!!


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