2020-05-04 18:40:05 更新

概要

大本営で建造され、トラック泊地へ配属になった大鳳の話。【大鳳】は鳳凰の別称らしいです
構成で色々と無理をしたので指摘等あればコメントお願いします。


前書き

話の終着点をどうするか悩んでます。


   



 堅牢な飛行甲板を有する装甲空母の第一陣として誕生し


 大本営での二ヶ月程度の訓練と数回の実戦の後告げられた配属先はトラック泊地


 その配属先に疑問を抱きながらも私は護送のVTOL機に乗り込む


 距離を考えると空路での移動は妥当だ



 本土から遠く離れた、太平洋ミクロネシア連邦領のチューク諸島の内パッタ島,ポル島,トル島の三つの島に囲まれた湾


 そこに存在するーいや、存在していたと表現する方が妥当だと思える程に泊地の建造物は悉く破壊されていた


 跡形も無くなった本棟,申し訳程度に設置された野晒しの救護所に天幕を張っただけの食堂


 無傷の艦娘は一人としておらず、最も損傷の軽い者ですらギリギリ小破というレベル


 気になるのは上空から見えた各所に点在する円状に土肌の露出した地面だ


 砂浜に居た浜風と名乗る駆逐艦から聞いた話によると此処、トラック泊地は二ヶ月程前から突然深海棲艦の猛攻を受け始め

 

 たった三週間で指揮系統は崩壊。散々部下を酷使しておきながら泊地に壊滅的な被害を被らせた提督は失踪ー



 そこまで聞いて、トラックに配属されると知った時から心の隅で感じていた違和感が消えた


 

 新鋭の装甲空母を何故大本営から遠ざける様な所に配属するのか理解できなかったのだが


 実は私が建造された時点で翔鶴型ニ隻の装甲空母化の目処が立っており、あちらは既に高練度に達しているのに対し私は建造されたばかり

 

 この逼迫した戦局で空母を一から育成できる余裕は無く、その上搭載機数で劣り、速力では甲板の重量増を踏まえても大差無い


 大本営からしてみれば、期待の大きい翔鶴型に反映する為の大まかなスペックと運用方法のデータさえ入手すれば


 後はどうでもよかったのだ


 だから敢えて激戦地であるトラックに配属させた ー 自ら手を下さず処分する為に



 浜風「,,,何という名前なんですか?」



 行き場の無い視線をやり切れない思いと共に上へ向けていると、浜風が訊いてくる



 大鳳「,,,大鳳よ、よろしく」



 視線を戻し、改めて浜風を見ると身体の至る所に切り傷,痣,傷を長時間海水に浸けていたかのような皮膚の炎症に打撲


 気丈に振舞っているが本人も憔悴している



 浜風「空母の方なんですね、雰囲気で解ります」



 ふと彼女の胸元へ目が行く ,,,私より大きい、背も大して変わらない



 大鳳「ええ,,,」



 現実を突き付けられて素っ気ない返答をしつつ、もう一度視線を上へ向けると敵の偵察機


 出発前に与えられた艦載機は烈風改二と零戦63型に彗星二二型,流星改。中練度の私でも撃墜は容易い


 何故これ程の装備が与えられたのかその時は不可解に思ったが、どうせ此処にも大本営の手の物が紛れ込んでいるのだろう


 艦娘の行動を監視し、私の実戦でのデータを取り、必要とあれば大本営から戦力を派遣する為に


 反乱の種を潰す為に


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 【大鳳】その名は日本における鳳凰の別称であり、中国ではそれが姿を現す事は聖徳を備えた天子の誕生の兆しとされる存在


 私が此処に来た事でこの艦隊にもたらされたものは十分な補給でも、優秀な指揮官でもなく空母一隻分の四機種の高性能な艦載機


 それが何になるというのだ



 陽が昇り切っているこの時間帯に堂々と低空で偵察機を飛ばされる程敵との戦力差は圧倒的


 今すぐ此処を攻め落とす事など造作もないだろう


 高々優秀な艦載機を積んだ装甲空母の一隻が増援に来たところで押し返せるものでは無い



 大鳳「,,,その提督はどうなったの?碌な人物像が浮かばないけれど」

 

 浜風「失踪してから足取りが掴めていません、コネのある人だったのでもしかしたら大本営の手を借りて既にこの島から脱出している

    可能性もあります」


 大鳳「本当に碌な人間じゃ無かったわね,,,今は誰が指揮を執ってるの?」

 

 浜風「もう,,,誰も,,,,,いません,,,,,,,」



 元々いなかったのか


 いなくなったのか


 訊くべきではないだろう



 大鳳「ならリーダーみたいな人は?皆に慕われてるとかでも」



 指揮官不在でここまで保たせてきたということは烏合の衆ではないという事、リーダー格の一人は居る筈だ


 

 浜風「,,,」



 これまで端的ながらも質問に答えていた浜風が急に言い淀む


 

 浜風「私が,,,そうです,,,,,」


 大鳳「戦艦や空母は,,,」


 浜風「少しは居ます,,,でも皆燃料切れで動けません」


 

 燃料はあくまで艤装を稼働させる為の物、燃料が切れると海上で動けなくなるが生命活動が停止する訳では無い



 大鳳「,,,会って話してくるわ、何処に居るの?」


 浜風「山で食糧を探しているか海の方で釣りか潜り漁をしてる筈です。出撃出来ないならせめて,,,と」


 大鳳「そう,,,じゃ」


  テクテク,,,


 不知火「,,,よかったのですか?言わなくて」近付き


 浜風「,,,言ってもどうにもならないでしょ、すぐにあの人も連れて行かれるんだから」


 不知火「では何故あの人はこんな所へ来たのですか?既に此処を見捨てたも同然の大本営が貴重な装甲空母を寄越すとは思えません」


 浜風「実戦データでも取る為じゃない?週に一度は大規模な攻撃がある此処は打ってつけなのよ」


 不知火(しかし実戦のデータなら本土の鎮守府でも十分に得られる筈。ましてや深海棲艦の活動が活発になっている昨今、頻度の差は

     あれど本土周辺でも大規模な戦闘は珍しくない。安全には程遠い此処を往復してまで行う意味は?)


  ー裏山ー


 鬱蒼とした森に入ると、陽の光を浴びようと他者を押し退けて伸び続けた木々の枝や葉が何層にも重なり地上には一筋の光も差し込まない


 大鳳「まるで〈お先真っ暗〉,,,ね」



 自分の行く末とこの森を重ねて思わず口にした言葉。私はこの足元に生えた華だ


 陽の光を浴びて誕生し、すぐに自分より大きい者に光を奪われてその美しさを誰にも知られずに枯れて行く


 いや、私は華などではなく雑草なのかもしれないが



 まだ生を受けて三ヶ月も経っていないというのに



 大鳳「,,,半年生き抜けたら十分かしらね」



 かつてはたった三ヶ月で海の底を見る結果となってしまったこの身、せめてその倍は生きてみたい


 そんな事を考えながら草を掻き分け進んで行くと、崖が見えてくる



 大鳳「〈お先真っ暗〉の次は〈崖っぷち〉,,,ホンと私みたいな森」


 ??「あら、お仲間さん?見ない顔ね」



 どうやらお相手もマイナス思考の持ち主の様だ



 大鳳「本日付でトラック泊地に着任した装甲空母大鳳よ、あなたは?」


 ??「私は扶桑型戦艦二番艦山城、建造されてからいい思いは出来てない様ね、何処から転属になったの?」


 大鳳「転属じゃなくて配属よ、建造は大本営」隣に腰降ろし


 山城「貴重な装甲空母なのに?こんな欠陥戦艦とは雲泥の差じゃない」



 反応し辛い自虐で返してきたが、僅かに声色が違う。大本営から配属されたと聞いて警戒しているのだろう



 大鳳「私の来歴を聞けば皆そう反応するでしょうね、けど残念。私は次の翔鶴型の装甲空母化計画の為の技術と実戦のノウハウを得る為に

    建造された云わばお試しよ、用が済んだらお払い箱」



 自称欠陥戦艦さんに皮肉たっぷりで返してみたが,,,



 山城「私に負けず劣らずの不幸っぷりね、その様子じゃあなたも連れて行かれるメンバーには入ってないわね」



 慣れっこの様だ



 大鳳「連れて行かれる?」



 何処に?



 山城「月に何度か大本営のVTOL機が来て仲間を二,三人連れて行くのよ。最初こそ救援が来たと思って皆喜んだけれど、実際には優秀な

    艦娘を失わない為に練度の高い娘だけを島から退避させていたの。皆抵抗するけど薬で眠らされて連れて行かれるわ」



 浜風がもう誰もいないと言っていた意味が解った。戦闘力や指揮能力の高い艦娘は既に大半が連れて行かれたのだ



 大鳳「次は何時来るの?何時頃?」


 山城「さあ,,,結構まばらだから確かではないけれど来週いっぱいの10,00以降の時間帯に来るんじゃない?聞いてどうするのよ」



 大本営から来て優秀な艦娘だけを連れて行く,,,もしかしたらあの男が乗っているかもしれない


 私を建造したチームの責任者,,,周囲からチーフと呼ばれていたあの男が



 大鳳「いえ、気になっただけよ。ありがと、教えてくれて」


 山城「ふふ,,,お安いご用よ」



 山を降りながら失踪した提督について聞きそびれた事を後悔したが、代わりにいい事が聞けた


 島に点在していた不自然なサークルは大本営のVTOL機による物だったのだ



 大鳳「次は海辺ね,,,そういえば山城はあんな所で何してたのかしら」


  ー崖ー


 山城「崖っぷちがまた一人,,,ね」


  ー海辺,岩場ー


  潮の香りと打ち寄せる波の音。それだけなら何の変哲も無い平和な砂浜だが、海面には随所に油が浮かび砂浜の一角には多様な艦種の


  艤装と何か,,,恐らくその艤装のかつての持ち主の名が刻まれた木簡が立てられている事がここが非日常の中だと改めて実感させられる



  ピュッ,,,チャプン



 ??「うーん今日は食いつきが悪いわねえ,,,昨日釣れ過ぎただけかしら、釣りの腕は自信有るんだけどなあ,,,,,」



 せり出した平らな岩の上に立って釣り竿を振っている艦娘は私も見覚えがある


 といっても到着した時に横目に見た程度だが


 確か【陸奥】と呼ばれていた彼女は遠目に見ても分かる程右腕が短い、肘から下が無いのだ



 陸奥「あら、今日来てた新入りさん?こんな所に配属なんて運が無かったわねえ」


 大鳳「装甲空母の大鳳よ、陸奥さん,,,だったかしら?」


 陸奥「陸奥でいいわよ?見ての通り右腕が無いけどこれのお陰で大本営に行かずに済んだわ」



 彼女は冗談めいた口調だが、艦娘の傷は設備があれば殆どが修復出来る


 それが出来ない程の傷なのか、それともしなかったのか



 大鳳「此処の提督は?」



 失踪した事は既に知っているが、敢えて言わない



 陸奥「浜風から聞いてないかしら?失踪して行方不明。その後私達が探し出して拘束したんだけど、目を離した隙にどうやったのか縄を

    解いてまた失踪したわ

    それと駆逐艦が全体のリーダーをしてる事を不思議に思うかもしれないけどあの子、有能な上に強いわよ」



 最低限の質問のお陰で思いがけない情報を手に入れた


 提督は一度見つかっていたのだ


 なのに、浜風は言わなかった所か既に脱出しているかもしれないと嘘を言った,,,何故?



 大鳳「,,,山城とあなた以外で大型艦は居るの?」


 陸奥「あとは今潜ってる飛龍だけね」


 大鳳「そう、ありがと」


 

 大型艦は陸奥,山城,飛龍の三人のみ


 予想より少ないが、大多数が大本営につれて行かれたということは襲撃を受ける前はかなり有力な艦隊だったのだろう


 となると、残る飛龍も何か事情があるということになる


 

 大鳳「今飛龍に会うのは無理ね,,,一度浜風の所に戻りましょ」



 念の為に彗星を偵察に上げておこう、少しでも対応が遅れれば全滅の可能性もある


 ー こんな所で沈む訳にはいかない


 

  ー食堂ー


 大鳳「砂浜に居ないと思ったら、食堂だったのね」


 浜風「すみません、捜させましたか?」ペコリ



 時刻はそろそろ夕飯時、食糧はどうしているのだろうか


 山城はともかく大型艦の二人が魚や貝を獲ってくれているようだが、艦隊を食わせられるだけの量を毎食確保するのは難しいだろう


 補給も来ていないこの島でどうやって食を成り立たせているのだろうか



 大鳳「いいのよ、それにあなたは此処のリーダーでしょ?胸張ってなさい」


 陸奥「魚が釣れたわよ、今日も悪くないわね」


 飛龍「こっちは色んな貝と魚が獲れたよー」


 

 シュノーケルを着けた水着姿の飛龍が歩いてくる、四肢に変わった様子は無い



 飛龍「あれ、新入りの子?珍しいね」


 大鳳「装甲空母大鳳よ、よろしく飛龍」


 飛龍「何で装甲空母がこんな所に,,,?まあ、よろしくね」



 この風景だけなら、本当に南の島にバカンスに来た様なのだが,,,周辺海域は深海棲艦で溢れ返っている



 大鳳「敵の潜水艦は大丈夫なの?長い間潜っていた様だけれど」


 飛龍「それが、敵は何故か水上艦だけなんだよね。だから潜水すれば気を付けるのは爆雷ぐらいだし、そもそも深海棲艦はこの島から

    一定距離以上は近付こうとしないから」


 陸奥「正に潜水空母って訳ね」


 飛龍「本当に水中でも活躍できそうな気がするんだよねえ,,,」



 飛龍は特に異常が無い


 山城もそうだったが、二人共改二改装を済ませているから戦力としては大きい筈だ。運良く大本営行きを免れてきたのか,,,


 そういえば、山城がわたしに連れて行かれるメンバーには入っていないと言った時《あなたも》と言っていた


 他に事情があるのだろうか



 浜風「あとは山城さんの帰りを待って、帰って来たら昼食にしまs山城「北東に敵艦隊出現!戦力はル級二、ネ級一、リ級二、ロ級五!」



 私も彗星を飛ばしていたのだが、発見できていない



 全体に緊張が走る


 と、山城の手には籠いっぱいのキノコや山菜。食糧を集めながら海を監視してくれていたらしい


 いよいよ〈お先真っ暗〉から〈崖っぷち〉ときてその先が見えてきた


 それが海の底でない事を願おう



 陸奥「,,,どうするの?といっても、私達に出来るのは精々後方援護が限界だけど」


 飛龍「でも私はもう艦載機が殆ど残って無い,,,」


 大鳳「燃料切れの人には私の重油を分けます、飛龍には艦載機と航空燃料の半分も。戦艦の二人は強力な戦力なのでこの二人を動ける

    ようにすれば敵を退けられる可能性があります。それと、泊地を移転する場所を探しましょう」



 頭に浮かんだ事を一気に口にした、が



 浜風「それは,,,」


 山城「それは無理。私は艤装を破壊されて残っているのは推進装置だけなのよ」



 山城が大本営の対象にならなかった理由が解ったと同時に希望の一つが潰えた



 飛龍「私と大鳳じゃ艦載機のタイプが違うから共有は出来ないし,,,」



 更にもう一つ。艦載機の発艦方式が私はクロスボウに対して飛龍は弓、当然ではある



 陸奥「現状大型艦で一番動けるのは私だけど、まだ海上での砲撃時のバランス調整が上手くいかないのよねえ,,,」



 戦艦二人の火力で前線を構築できるかと思ったのだが、一方は航行のみ可能な状態


 もう一方は砲撃こそ可能であれど戦闘中に砲撃でバランスを崩した場合非常に危険だ



 浜風「,,,他に動ける娘は私と不知火、初月に古鷹さんと矢矧さんに,,,大鳳さんです。皆練度は90以上でこれまで大本営の手から逃れ

    続けてきた高練度艦ですが、裏を返せば此処に残されたまともに敵に対抗出来る戦力はこれだけという事です。

    それに,,,大本営の手の者がまた何時来るか分かりません」



 浜風が名を読み上げた艦娘は、奥で既に戦闘の準備をしているが皆疲弊している。満足な休息も補給も取れていない様だ



 大鳳「このまま此処に居座り続けてもなぶり殺しにされるだけ,,, 。移動しないと」


 不知火「しかし大破した仲間はどうすれば?」ヌイッ


 

 向こうに居た不知火が話しを聞いて近付いてきた



 陸奥「,,,山城でなんとか出来るんじゃない?最低限の艤装だけなら通常より速力が上がるだろうし、私達が敵の相手をしている内に曳航

    して移動すれば移動中の隙を突かれる可能性が低いわ」


 山城「確かに可能ではあるけれど、此処を出たとして何処にいくのよ?どの道このチューク諸島からは出られないわ」海図広


 不知火「でしたら、まず北東にある〔ユードット〕へ行き陸路を経由してその南東の〔Parem Island〕へ移動。そこまでの18km程を今日中

     に渡り切り、翌日に〔Parem Island〕の東にある〔フェファン〕を経由してその北の島の北部〔ウェノ〕のチューク国際空港を

     目指すルートでどうでしょうか。後半の約12kmを合わせて総移動距離はおおよそ30kmで陸路を挟む事で燃料の消費を抑えられま

     す」


 矢矧「,,,随分と滑らかな説明ね。即興じゃないでしょ?」


 

 いつの間にか出撃の面々は準備を終えてこちらの話しを聞いている



 不知火「はい。どの道此処で粘り続けられるのは保って後二週間程、磨り潰される前に拠点を移すべきなのは明白でしたから。それは

     あなた方も分かっていた事でしょう?」


 古鷹「でも空港に行って何をするの?燃料があっても航空燃料だけだし、近くのウェノ港には燃料も残って無いだろうし,,,」


 不知火「船は使いません。船の足では敵から逃げられませんから」


 大鳳「空の拠点である飛行場に艦隊を移すのは,,,運が良ければ放棄された飛行機で逃げられるかもしれないから?」


 不知火「そうです。一度に全員とはいかなくとも、数人を脱出させて助けを呼ぶ事ができるかもしれません」


 陸奥「でも使えるかどうか以前に存在しているかすら分からないのに,,,」


 不知火「そこは使える機体が一機でも残っている事を祈るしかありません。成功率はお世辞にも高いとは言えない賭けですが、何か行動を

     起こさなければ遠からず私達は全滅します」


 

 確かに賭けだ


 それも成功率が低く


 失敗すれば最終的に全滅は免れない


 だが ー



 初月「やらなきゃ皆死ぬんだろう?」


 

 ー 初月の言う通りだ



 初月「失敗しても何もしなくても同じ結果になるなら、他に選択肢は無い」


 浜風「そう,,,ね、全員が生きて帰る可能性は低いけど、少しでも生き残る子が居るなら,,,」


 陸奥「それじゃ、今ある資材と装備は積めるだけ積んだから後は作戦ね」



 意見が纏まりかけた瞬間、北東に飛ばしていた偵察の彗星から緊急電文ー



 大鳳「敵艦発砲!退避ー!」



 そう叫んだ直後、強烈な爆風


 視界が真っ青になる


 上下の感覚が無くなり、飛んでいるのか,落ちているのかすら解らない


 木の葉の様な軽さで吹き飛ばされた私の身体は糸の切れた操り人形の様に宙で制御を失いー



 鈍い衝撃



 最後に見えたのは炎で埋め尽くされる砂浜


 肌が焼ける様な感覚と共に私の意識は暗転した


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 見張員から右舷に雷跡の報


 すぐに取り舵を切るが間に合わず ー



 停止したエレベータによる甲板の段差


 間に合わない換気



 ハリケーンバウによる密閉型格納庫の短所


 被雷から四時間も経った頃、着艦失敗機が胴体着陸した瞬間ー


 それが最悪の形で現れた



 応急処置で塞いだエレベーターの段差が爆風の逃げ場を無くし


 艦内で起きた大爆発の威力は500kg爆弾の急降下に耐えうる甲板を内側から襲う


 その強度からは想像も出来ない程それは大きく盛り上がり


 側面隔壁を突き破った火柱はその衝撃と熱で多くの乗組員の命を奪った



 左へ傾いていく


 左へ,,,


 左へ,,,,,


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  ー泊地近海ー


 浜風〔陸奥さん!そこから砲撃できますか!?〕


 陸奥〔射線は通ってるけどここからじゃ有効弾は出せないわよ?〕


 浜風〔敵には当てずに私達の前に着弾させてください。撃って!〕


 陸奥〔了解。照準,,,全門斉射、撃ぇ―――!〕


 矢矧「支援砲撃来るわよ!退がって!」


  ヒュゥゥゥゥゥ,,, ドオオオオオオン


 浜風(今!)


 浜風「魚雷一斉発射!出し惜しみはしないで!」バシュッ


 不知火「くらえ!」バシュッ


 古鷹「当たって!」バシュッ


 矢矧「行けぇ!」バシュッ


 初月「当たれ!」バシュッ


 浜風(水柱に紛れた36本の酸素魚雷、当たればル級といえどもタダでは済まない。それに当たらなくても足止めは出来る)


 浜風「全艦後退!湾に入って敵を撒きます!」


 矢矧(戦艦の砲撃による巨大な水柱を利用した魚雷一斉発射、それを撹乱として敵に自分達を見失わせる,,,か。戦闘指揮を執るように

    なってまだ二週間程度なのに,,,成長したのね)


 浜風〔陸奥さんは敵に見つからないように山を降りて、東の海岸で合流してください〕


  ドオオオン,,, ドオオオン,,, ドンッ,,, ドオオオン,,, ドンッ,,, ドオオオン,,, ドオオオン,,,


 不知火(魚雷が当たった様ですね。ただ、他の音がしたような,,,)


 陸奥〔了解よ、そっちも気を付けてね〕

 

  ー海上ー


 山城「たったこれだけしか連れて来られなかったなんて,,,情けない」



 潮風で妙に顔の左側がヒリつく


 風を感じられるなら、海の底では無い様だ



 大鳳「,,,山城?」


 山城「よかった、目が覚めたみたいね。いきなりで悪いけど自分で立てる?」



 我に返って四肢を確認する


 傷はあるが、欠損は無い


 ただ,,,



 大鳳「,,,やけに視界が狭いわね」



 右側はいつも通りなのだが、左が半分程しか見えない



 大鳳「,,,」スッ


 山城「!」ガシッ ,,,フルフル



 顔の状態を確認しようと伸ばした手は山城に止められた。そして、彼女は首を横に振っている


 そして、おそらく原因が火であろう事を考えると目だけに傷が付くなどという事はあり得ない


 そういう事なのだろう


 

 大鳳「そう,,,」



 別に驚きはしない


 多少視界が狭まろうと、見えた物が暗く冷たい海の底でなかった安堵の方が大きいのだ


 

 大鳳(崖っぷちを山城に助けられた訳ね,,,まさか、あの時同じ場所で話した相手だなんてね)



 山城の肩から腕を放し、両足で海面に立つ



 大鳳「浜風達は?どの辺りで戦ってるの?」


 山城「17分前の無線では敵を撒いて東南東へ森を抜けたって言ってたから今頃は私達の後方に居る筈だけど、それ以降通信途絶してる

    から何か起きたのかも。皆優秀だから大丈夫だとは思うけどね」


 大鳳「なら,,,行かない方が賢いわね」



 彼女達の現在位置を把握出来ていない以上無闇に探しても見付けるのは難しいだろう


 それに今の私は戦力半減に等しい


 最悪の場合、目的達成前に敵に包囲されて沈められる



 山城「冷静ね」


 大鳳「後先考えずに行動すると後で後悔するって前世で学んだのよ。今私に出来るのはこの子達をまずユードットまで護衛する事」


 山城「,,,見えてきたわ、ユードットよ」


 山城(今度は助けられた,,,もう、あんな思いをするのは御免よ)


 ー大鳳達の斜め後方南西約6kmー


 陸奥「皆はどう?」


 浜風「いい状態ではないですね,,,不知火と矢矧さんは撤退中に艤装を投棄しているので無線連絡も戦闘もできませんし、初月と古鷹さんは

    先程の戦闘で主砲が破壊されて直接火力を出せるのは私と陸奥さんだけですが既に弾薬が尽きかけてます」


 矢矧「不覚だったわ,,,まさか後退中に砲撃してくるなんて,,,」中波


 不知火「あちらも闇雲に撃った様でしたが油断していました。大破を免れただけ幸運でしょう」中波


 陸奥「山城達と交信出来れば合流も可能だけど、無線は通信途絶してるし,,,羅針盤も壊れてる」


 矢矧「まだ陽が沈みきっていないから天測による位置計算も無理ね」


 不知火「大まかな方向は合っている筈ですが目印が無いのでユードットに辿り着ける航路をとっているかは分かりません」


 浜風「この状況で進路を変えるのは悪手ですね、今は真っ直ぐ進み続けましょう」


  ーユードット,海岸ー


 山城「何とか到着ね,,,ありがと、大鳳。曳航するの手伝ってくれて」


 大鳳「戦えないならこの程度いくらでもするわ。でも、あまり多くは,,,連れて来られなかったみたいね」


 山城「まともに準備も出来ないまま連れて来られるだけ連れてきたけれど,,,島にはまだ数人残ってたわ。,,,ごめんなさい」


 大鳳「いいのよ、そもそもあの状況でこれだけの人数を助け出せた事自体奇跡。それに...私を助けてくれた。砂浜に倒れてた筈だけど、

    どうして見付けられたの?」


 山城「森を抜けて島の東端から海に出るのを諦めて、砂浜から行こうとした時に見付けたのよ。咄嗟に担いで海に出たの」


 大鳳「そう,,,生まれてずっと不幸の連続でも無いみたいね、あなたに助けて貰えたもの。ありがとう山城」


 山城「誰かに感謝されるのも悪くないわね,,,と、そろそろ移動しないと。さて皆?急な事で事情が呑み込めてない娘もいると思うけど、

    立って歩ける娘は誰かに肩を貸してあげて。ここから島の反対側まで徒歩よ、海上ではまた私と大鳳が曳航するから頑張って」


  ー道中ー


 大鳳「山城、浜風達どうなったと思う?」


 山城「さあ,,,でも無事なんじゃない?何だかんだ今日まで生き延びてきたメンバーだもの。簡単にはやられないわよ」


  ー一方ー


 不知火「,,,前方に島影、ユードットかは定かではありませんが一度上陸するべきでしょう。これ以上の燃料を今日中に消費すると今後に

     影響を及ぼします」


 初月「確かにこれ以上の燃料消費は避けたい所だ。それに疲労も蓄積してきている」


 浜風「そうね,,,では前方の島に到着後、陽が落ちるのを待って天測を行い現在位置の把握をした後就寝とします」


 古鷹「やっと休める,,,疲れたあ,,,,,」


  ーユードット,東端ー



 約5kmの移動も終わりを告げ、不測の事態による予定のズレで既に陽が落ちてしまった事によって


 砂浜で野宿という方向で話しが纏まり各々が寝床を確保し始めた


 寝袋等の寝具を持ち出す事は出来なかったが、砂浜のさら砂は天然のマットレスになる


 だが、敵艦隊を撒いたという無線以来浜風達の消息は依然として掴めない



 仲間が寝静まった頃、草木も眠る丑三つ時とでも言っている時間帯


 私は山を一つ越えた砂浜で双眼鏡を覗いていた



 大鳳(敵艦隊を撒くなら森を抜ける前に湾に入る筈、湾から短距離で東に森を抜けるルートは北東と東南東に一つずつ。

    東南東へ抜けたと聞いたけど、羅針盤が壊れてルートが逸れてる可能性を視野に入れるとかなりここから離れた所を航行してる

    かもしれないと考えると見付けられる可能性は低いけど,,,)


 大鳳(私が砲撃で気絶したせいで戦力が削れて,,,飛龍は大丈夫なのかしら。艦載機が殆ど残っていない状態でどこまで戦えるか,,,

    それに陸奥も海上での砲撃は出来ない様子だったし,,,他の皆も万全とは呼べない状態だったのに,,,私が,,,,,)


 山城「悲観的な見方は程々にね、何もかも予想外だったんだから」ガサガサ


 大鳳「! ,,,でも、私が戦闘に参加していれば十分な航空支援だって,,,,,」振り向き


 山城「終わった事でウジウジしてても仕方無いのよ、あなただって負傷してたんだし」


 大鳳「でもあそこで,,,」


 山城「だから,,,」イライラ


 大鳳「私があんな風にならなかったら!」


 山城「あれは,,,」プチッ


 山城「しょうがなかったって,,,」ツカツカ ガシッ


 大鳳「ッ何を,,,」


 山城「言ってんでしょうがああああああああああああ!!」 ゴツンッ!!!


 大鳳「!?ッッッ痛,,,!」


 山城「ここへの道中あの子達をユードットまで護衛するのが私に出来る事って言ってたじゃない!それが終わったら何!?

    真夜中に独りで抜け出してそうやって自己嫌悪するのがあなたに出来る事!?そうやって目の前の事実から目を逸らして

    何になるっていうのよ!?そんなに彼女達が信頼できない?あなたがわざわざ援護しないと生き残れないとでも思ってるの?

    あなたは仲間を信頼していなければ自分を信用してもいない!あるのは結果を悔やみ続ける情けない精神だけ!

    そんな事なら勝手にやってなさいよ!!」


 大鳳「そんな事ッ,,,!」


 山城「ハッキリ言い返せないのがその証拠。着いてくるなら好きにしていいけどこれだけは言っておくわ、あなたが信頼しない人が

    あなたを信頼するに足る人と認識する事は無いのよ。信用する事もね、そんな薄っぺらい関係のままでいいならそのままそこで

    一生イジけてなさい。どの道を選ぼうが最終的に道を決めるのはあなただってのを忘れない事ね」


 大鳳「,,, 」


  ザッ ザッ ザッ,,,,,


 大鳳「はあ,,,」座り込み


 大鳳「仲間は愚か、自分自身すら信用していない,,,か、いつからこんなに捻くれちゃったんだろうなあ,,,私」


  ー元の砂浜ー


 山城「,,,チャンスは与えたわよ、後はあなた次第。,,,私の二の舞にならない為に」


  ー翌朝ー


 山城「結局浜風達が出発予定時刻までに到着する事は無かった,,,仕方ないわね。皆、昨日曳航された時のメンバーに分かれたわね?

    それじゃあ急な予定の変更で昨日行けなかったParem Islandに移動するわよ」


 大鳳(信頼できる仲間,,,自分を信用する事,,,そんな簡単に言われたって、どうしろっていうのよ,,,,,)


 山城「大鳳、余所見してると魚雷くらうわよ」


 大鳳「ッッ洒落になってないのよ,,,」


 山城「赤の他人ならこんな事言えないわよ」


 大鳳「,,, !」



 信用と信頼の違いは《過去の行いに基づいている》か《信用に基づいて未来に期待している》か


 出会ったばかりの私と彼女達の間ではまず[信用]という言葉は無理がある


 だが[信頼]は信用に基づいて判断されるものだ。信用が無ければ本来成り立たない


 「赤の他人なら言えない」、つまり山城は私を信用してはいないが


 いつか信用する為に、私が信用するに足る人物になる事を期待して信頼してくれているのかもしれない


 相手に信用も信頼もしていないのならば、それは何の関係も関心も無い赤の他人だ


 あの人なら、この人ならきっと成し遂げてくれる


 そう信じる事が[信頼]なのだろうか


 なら、まず私が相手を信頼しなければ相手は振り向かない


 そしてそれ以前に自分が自分を[信用]、つまり私なら出来ると信じる事


 昨日山城に言われた事ね,,,



 山城(ヒントを得た様ね、このままParem Islandまで,,,)


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 今までの私は自分がデータ収集の為だけに生み出されたお試しの存在だと思っていた


 大本営も用が済めば私を見放した


 けれど山城はそんな私に期待して[信頼]してくれている


 口にこそ出さないが私を一空母として迎え入れてくれたトラックの皆も


 それらは私に期待すればこその行動だったのだ


 気付いていなかった


 いや


 こんな私が、と


 つまらないプライドがそれを認めたがらなかったのだ


 期待していなければ歓迎などしないだろう


 もっと冷たく当たるだろう


 そうだ


 私が自分の事を何と取ろうが


 彼女達からは私は期待が持てて頼れる装甲空母【大鳳】なのだ


 山城は最終的に道を選ぶのは自分だと言った


 だがそれまでの道のりは自分だけで進む物では無い



 山城「電探に感有り?こんなタイミングで ,,, 」



 迷っていた私を ー


 どうすればいいのか解らず助けを求める事も出来なかった私を ー


 激励する事で負の連鎖から救いだしてくれた ー


 

 大鳳「山城 」



 私の目の前に広がっているのは〈お先真っ暗〉でも、〈崖っぷち〉でもない ー



 山城「何?戦闘は危険だから島を利用して敵に探知される前に逃げ切るわよ」



 【深海】とは遠く離れた場所 ー



 大鳳「曳航ロープを,,,頼んだわよ」



 戦闘用艤装を展開して腰を落とし、前傾する ー



 山城「,,,解った。皆、離脱するわよ」ザアア,,,



 軽く息を吸う


 そして ー



  大鳳「大鳳型装甲空母一番艦 ー 【大鳳】」


 

 一度は飛ぶ事を止めた鳳凰が


 

 大鳳「 行きます 」



 再び大空へ舞い上がる時だ



 16万馬力の爆音を高らかに轟かせ


 隻眼の鳳凰は蒼天を切り裂く一筋の矢となる



 山城「鳳凰の再臨,,,ね」ザアアア,,,


 山城(まさか,,,たった半日で吹っ切れるなんてね)


  ー戦闘海域ー



 事前に偵察で飛ばした彗星の報告で敵の位置と戦力は割れている


 リ級二、ヘ級一、ロ級三で構成された敵艦隊


 

 大鳳「戦闘機隊、続けて雷撃隊。発艦」


 

 体を左に逸らせて正面にクロスボウを構え


 横風が無い事を確認し、トリガーを引く


 マガジンを替えてもう一発


 正確に撃ち出された烈風と流星は編隊を組み、高度を取りつつ攻撃目標へ向かう


 その間に私は最大船速で敵に探知されないギリギリの距離を回り込む



 会敵。先行した烈風隊が、敵が上げている偵察機三機を下方に発見


 降下からの一撃離脱で全機を叩き墜とし、艦隊の目を瞬時に奪う


 異変に気が付いた旗艦に連られて随伴艦も対空射撃を開始するが、烈風隊の撃墜に執心の敵艦隊は右舷から接近する


 流星隊への対応が遅れた




 大鳳「ここまでは思惑通り、ロ号艦本式ボイラー8基の16万馬力が生み出す速力。見せてあげるわ」




 位置は敵艦隊の真後ろ、探知距離外で移動した為気付かれていない


 最初の様に腰を落とし、前傾姿勢を取る


 戦闘用艤装を収納し軽く肩を回す


 僅かに口角が上がり


 既に光を失った筈の白濁とした左目に、鈍い蒼色の光が灯る


 高鳴る鼓動に、本能に従い、身体の何処かで巨大なエネルギーが爆発する



 敵艦隊が、接近する流星五機で編成された雷撃隊に砲火を割こうとした刹那 ー



 大鳳「行っっけええええええええええええ!」



 翼を取り戻した鳳凰の咆哮は海面を波立たせ、敵艦の神経を逆撫でする



 凄まじい爆音、咆哮と共に突如として背後から現れ高速で接近する空母にたじろいだものの


 上空の烈風を無視して流星隊と私に攻撃を集中させるが、私は囮



 大鳳「久しぶりね、この高揚感!身体全体で風を切る感覚!」



 初めて出撃した時以来一度も味わえなかったこの感覚、心行く迄堪能させてもらおう


 突貫前に放った零戦63型と偵察に上げた後、爆装して発艦させた彗星の急降下爆撃が完全に上空への注意を削がれた敵の無防備な頭上から


 五月雨の如く降り注ぐ


 

 大鳳「見える,,,砲弾の軌道が!これなら,,,避けられる!」



 限界まで研ぎ澄まされた感覚は私に向けて放たれた砲弾の弾道を捉え、反射でそれを避ける



 最後まで目の前の強敵しか見えていなかった敵は着弾直前まで頭上の急降下爆弾に気が付かず、私が艦隊を完全に突破した直後


 爆弾と魚雷の板挟みで一瞬にして塵芥と成り果てた


 

 大鳳「敵艦隊撃滅。こちらの損害は無し,,,と」


 

 艤装を再展開して艦載機を収容しながら、身体に残る高揚感で悦に浸る


 左目の蒼い光は消え、元の白濁とした目に戻っている


 

 華々しい勝利で初陣を飾った隻眼の鳳凰は、悠々と仲間の元へ帰って行く,,,



 つづく,,,筈。

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後書き

大鳳のSSも少なくないですか何でですか

※山城の沸点は並レベルです


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2件コメントされています

1: ????? 2020-05-07 14:40:33 ID: S:6suAHb

お疲れ様です……大鳳はな……
稼働実数が短い
 胸部装甲が薄い
同作戦時期にいた娘の方が有名過ぎる
 胸部装甲が薄い
最終兵器感が強すぎて逆に難しい
 胸部装甲が薄い
だと思います……後、胸部装甲が薄い

少ないなら、増やしていくスタイルはとても好きですので、続きを読ませて頂くならお願いします

2: 単装より連装 2020-05-07 21:36:02 ID: S:pY8fmy

大鳳のSSって探しても2桁いかないんですよね。全然反響無くて
お蔵入り寸前だったんですけど、若葉の方が出来たら二作目書きます。

それに胸部装甲が薄い+小柄=被弾面積が少ないって事だから立派な長所
それに貧乳はステータスって他の子も言ってる,,,

コメントありがとうございます!


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