2021-01-26 13:30:58 更新

概要

この作品には設定があります(詳しくは前書きをご覧ください)
話しのスタートは美紀が居る+太郎丸が生きてるアニメ版を使います(後々から本の方のストーリーになります)


前書き

和野方長谷(なぎのがたながや)

性別 男
年齢 19
接近武器 刀
サブ接近武器 サバイバルナイフ
遠距離武器 前回で使い切り捨てた
荷物 食料や水、酒を持っている
常時負傷状態ー右手を失っている



情報

・右手に包帯を巻いてる(深い傷跡あり)※
※追記 右手はネメシスと戦った時に破損して今はもうない
・かなりの低体温(通常体温26度…?)※
※追記 胡桃と一緒の薬を打ったことによって体温はもうほぼない状態
・学校には行ってない(高校も行ってない)
・身体能力は高いが頭は残念…?※
※追記 元々科学者で生物学を学んでいた
・動物に好かれない
利き手は両利き(基本右)






設定内容(重要)

1、和野方長谷の右手の深い傷は一生治りません※
※上記に追記 右手はネメシス戦で破損
2、和野方長谷にはめぐねぇが見える事にします(見える時と見えない時があります)※
上記に追記 太郎丸も見えます
3、バイオハザードに出てくるネメシス(追跡者)やゾンビ犬が登場します(ハンターやリッカー、その他は出しません)※
※上記に追記 新しくタイラントを追加します
4、雨の日や夜でもゾンビが外や学校内に居る事にします(原作の方では生前の記憶があるとの事で少なくなっているらしいですがその設定は若干なしにします)
5、戦闘要員は基本恵飛須沢胡桃、和野方長谷とします(例外の時あり)
6、スナイパーライフルの弾数制限は無限とします※
※上記に追記 前回で使い切ったためもうありません
7、本作と同様ゾンビは走れない、思考能力がない、音や光に反応、動くものに反応することにします(タイラントは走って追跡ありにします)
8、設定削除
9、未成年ですがお酒を飲むシーンを入れます(タバコはなしとします)
10、和野方長谷は戦闘能力は高いが頭が悪い事にします(頭が悪いはフリです)
11、一応恋愛を入れるつもりはありませんが良い雰囲気や抱きつき、酔ってキスシーンを入れるかも知れません(断定はできません)
12、バイオハザードに出てくるハーブや救急スプレー等は出てきません
13、本の方では美紀が居る時点で太郎丸は死んでいますがTVアニメ版を使うので太郎丸は生きていることにします(元々美紀と一緒に居た圭以外の生存者はアニメ版の方では出て来ないので圭以外の生存者はいなかったことにします)
14、文がなんかおかしいと思うところが存在しますが間違えてません ちゃんとした理由がありますのでご注意ください(脱字や誤字、文脈がおかしいと思う所は存在すると思いますがごめんなさい)
15、最初はアニメ版を使いましたが後々本の方のストーリーになっていきます


ネタバレも入っていますがご勘弁下さい























夜ー屋上



和野方 「…」ゴクッ… 胡桃と焼酎を飲みながら半月になった月を見ている


胡桃 「……ふぅ 今日も疲れたな いろいろと」コトッ


和野方 「そうだな 勉強して運動して、いろんなことしてたからな」


胡桃 「…」


和野方 「…」


胡桃 「…なぁながや さっき言ってたみきの首元のことなんだが」


和野方 「………」


胡桃 「…手、出したのか?」


和野方 「…言い訳をしても?」


胡桃 「…いいわけなのか?お前なら言い訳じゃなくて ちゃんとした理由でしたと思うんだが」


和野方 「………」


胡桃 「…まぁどっちでもいいよ 話してくれ」


和野方 「…わかった」


和野方 「でも手出したと言っても首元に跡を付けただけだ それ以外はなにもしてない」


胡桃 「付けた理由は?」


和野方 「…おまえとしてるのがバレたんだ 最後までしてないとはいえ、俺がくるみを襲ってるのを昨日見たらしい」


胡桃 「ーっ!?」///ボッ!!


和野方 「音楽室なら防音付いてるから平気だと思ってたんだが…やっぱり通路に漏れてたんだろうな じゃなきゃバレるわけがない」


和野方 「美紀自信 昨日の行為は胡桃が気持ちよくなりたいから起こした行動だとわかっていたから なんとか追い出されずに済んだ」


胡桃 「……っえ マジで?わたしが気持ちよくなりたいからってわかってたのか?」///カァァ…


和野方 「あぁ お前が俺のことも気持ちよくしてくれるって話しを聞いてたみたいだ でもいつもお前だけしか気持ちよくなってない話しも聞いてたみたいだからそれでわかったらしい」


胡桃 「ーっ…あいつ、一体どの辺から見てたんだよ……!!」///プシュー…


和野方 「それで他のみんなに手を出すなら私を襲っていいからみんなには手を出すなと言われてな だから首元にだけ跡を付けた」


胡桃 「…っえ あいつ、自己犠牲してきたのか!?」


和野方 「あぁ 襲う気なんてないって言っても皆のことを考えて襲えって聞かなくてな 目も本気だったし、断っても無駄だと思ったんだ」


和野方 「だから手を出した 首元に跡を付けただけだが手を出したことには違いない」


和野方 「…ごめん 美紀にまで手を出して」


胡桃 「あぁいや!別におまえのせいじゃないだろ 誘ったのは私なんだからお前が責任負う必要はない」


胡桃 「…しかし、まさか見られてたとは思わなかったぜ さすがに誰かに知られると恥ずかしいな…」///ポリポリ…


和野方 「この前そういうことをした話しをされたら話すって言ってなかったか…?」


胡桃 「一方的はさすがに恥ずかしいぜ 聞かれたら話すけど」


和野方 「一方的じゃなくても話すなよ?とくに悠里や由紀には」


胡桃 「わかってるよ りーさんに話したら殺される お前を取っちまってるんだから」


和野方 「いつ俺がお前に取られたんだ…?付き合ってもないのに」


胡桃 「っ…そうだな 付き合ってないよな」ググッ


和野方 「…くるみ?」


胡桃 「なぁながや おまえ、みきにはなんて言われたんだ?今後襲うことは禁じるって言われてるのか」


和野方 「っえ …いや、一応ストレス発散程度なら許可されてる 悠里の手出しは禁止されてるがお前は限度を考えればいいって…」


胡桃 「…そうか なら今後は気にせずにできるんだな」ニヤッ


和野方 「いや気にせずって いくらかは気にしてほしいんだが…」


胡桃 「…ながや たのみがある」///シュルシュル… 制服に付けてるスカーフを解き脱いでいく


和野方 「ちょっ!?ばか!お前いきなりなにを…!!」///バッ!! 視線を胡桃から離して真反対の方向を見る


胡桃 「こら!そっぽ向くな こっち見ろ!」///プチプチ…パサッ ブラウスのボタンを外して黒い下着があらわにさせる


和野方 「見れるかばかやろう!!いきなり脱いでなにしてんだ!!」///


胡桃 「誘惑だ!今回は今までとは違う 本気でお前を誘惑してるんだよ!」///プチッパサ… スカートのぼっちも外して黒い下着があらわになる


胡桃 「お前が私を見てくれないからやってんだ こっ今夜は、私を抱いてほしい!!」///


和野方 「いやいきなり抱けって…しかもお前を見てないって 俺がお前を見てないとでも…」


胡桃 「見てないだろ!いつもいつもどこか遠くを見てよ!!」


胡桃 「お前はいつもそうだ!りーさんを見てれば次はみきを見て その次はゆきか?わたしは放っておいてゆきを見るのか!」


胡桃 「たしかにあいつらは感染してないからあぶねぇよ!私たちと違って戦えないし 戦ってもし負傷したら感染することだってわかってる!」


胡桃 「でも、それでもよ!それで私を見ないのは変だろ!おかしいだろ!いくら感染してるから危なくないとは言えどよ!」


胡桃 「わたしだってお前に見てほしんだよ!みんなより多く お前を独占したいくらいに!!」


胡桃 「だから…!!」スゥ…プチッ



パサッ… ブラのホックを外して胸元があらわになる


和野方 「っ!!?(軽い布が落ちる音…まさか!?)」///


胡桃 「…な、ながや こっち向け 音でわかってると思うが……今なら 私の身体…見れるぞ?」///ハァ…ハァ…


胡桃 「とんがった私の胸…見てもいいんだぞ 見るだけじゃなく触っても……いいよ」///


和野方 「ーっ…」///カァァ…


和野方 「(まっまずい くるみのやつ、本気で誘惑しに来てやがる!!)」///


和野方 「(今まではここまで誘ってきたことなかったのに 今俺の横には裸になったくるみが…!!)」///ググッ…


和野方 「(おぉおちつけ 落ちつくんだ くるみは今焦ってるからこういう行動を取ってるんだ)」///


和野方 「(俺がくるみを見てないと思ってるから焦った結果がこうなっただけ 他の誰かに奪われると思ったから襲わせようと…)」///スゥ…ハァ…


胡桃 「…見ろよ なんで見てくれないんだよ」


胡桃 「わたし、そんなに魅力ないか…?やっぱり男っぽいからダメか……?」シュン…


和野方 「……なかったら襲ってないだろ 今の今までよ」///


胡桃 「ならなんで見てくれないんだ!私は今まで以上に…ゆ、誘惑してんだぞ!?」///


胡桃 「勇気出してブラまで外したのに…なんで見てくれないんだよ!これじゃただの痴女じゃないか!!」///


和野方 「(自分で脱いどいて…俺のせいなのか?)」///


胡桃 「っ…たのむよながや 見てくれよ」


胡桃 「お前だってほんとは見たいんだろ?わたしの胸…こんなにも大きいんだぞ」///ポヨンッ


胡桃 「お前が望むなら…胸で気持ちいいことしてやるぞ えと、あ、あれだ その……おぉ男のやつをだな!」///アタフタ


和野方 「…恥ずかしいなら言うな あと俺も恥ずかしくなるから言わないでくれ」///


胡桃 「うっ…ごめん」///


和野方 「…とりあえず服着てくれ 落ちついて話しもできない」


胡桃 「そ、それはダメだ!お前が手出してくれるまで 私はやめない!!」///


胡桃 「お前の好きなようにしていいんだぞ!胸揉んだり し、下…触ったりさ」///


胡桃 「…そっそれとも わたしからした方がいいか?今までお前にしてもらってきたから 次はわたしが…」///


和野方 「誰もそんなこと言ってないだろ 俺は気持ちよくならなくていいから」


胡桃 「なっなら!お前の手でわたしを気持ちよくしてくれよ そしたら次はわたしが…」///


和野方 「くるみ 一旦落ち着け 理性が欠けてるぞ」


和野方 「焦る気持ちはわかるが心配しなくていい 俺は今のところ誰とも付き合うつもりはない」


和野方 「悠里や美紀に手を出したのは理由があって手を出したんだ お前の時と違うだろ?」


和野方 「次は由紀かと言ってたがそれはない あいつは精神がおかしいだけで俺を必要としてない 手を出さないといけないような状態になってない」


和野方 「お前が俺のこと好きなのはわかってる 告白されたんだからわからないわけがない」


和野方 「…でもな それでお前を襲っていいことにはならない 今のお前からは愛を感じない ただ焦ってるだけだ」


和野方 「他のみんなに奪われたくない ふたりが手を出されたから興味をなくされた 捨てられる…とまではさすがに言い過ぎだがそんなところだろ」


和野方 「今までのやり方じゃ物足りないからもっと刺激の強いことをしないといけない もっと見てもらうためにはそれしかないと思ってるんだろ?」


胡桃 「そ、そんなこと 思ってなんか……」タジッ…


和野方 「違くないだろ その通りだろ?」


胡桃 「っ…じゃあなんだよ 私の努力を踏みにじるのかよ!」


胡桃 「たしかに焦ってるかもしれないよ!お前がほかの女に目を移して 私なんかほっといてどこかに行っちまうかもしれないって思ってるかもしれない!!」


胡桃 「いいやちがう!思ってる!!お前がりーさんやみき しのう先輩のところに行くんじゃないかって不安でいる!!」


胡桃 「いやなんだよ!もう失恋するのはいやなんだ!!一度好きだった先輩に告白できないで殺しちまったんだ お前だってわかるだろ!?お前も好きな人を失ってんだから!!」


胡桃 「だからわたしは次の恋だけは失敗したくないと思ったんだ!一度あったことを二度会いたくない!!」


胡桃 「わたしだって…ふつうの女の子なんだぞ?今は感染して人間じゃないかもしれないけどよ……」ツツー…


胡桃 「好きな人に想いを伝えることがそんなにいけないことか…?お前を好きになっちゃいけないのか……?わたしは、恋しちゃいけないのかよ………!」ポタッポタッ…


和野方 「…誰もそんなこと言ってないだろ 俺を好きになっちゃいけないとか恋しちゃいけないとか」


和野方 「むしろ思いを伝えられて嬉しいよ お前みたいなかわいい子に告白されて悪い気なんてするわけない」スゥ…



ガシッ


胡桃 「…っえ きゃあっ!?」グイッ



ドサッ…


和野方 「…」


胡桃 「…な、ながや……?」///ドキッ 上半身裸、下半身下着状態で和野方に押し倒されて片手で胸を隠す


和野方 「…ほんとにキレイだな お前の体 今までは服着ながらしてたからよく見えなかったが脱ぐとスタイルいいな?」クスッ


胡桃 「ーっ!!」///カァァ!!


和野方 「にしても なんで胸隠してんだ?それじゃ脱いだ意味がないだろ 見せてくれるんじゃなかったのか?」


胡桃 「っえ!?あっいや、そ その…えっと……」///アセアセ


和野方 「…」スゥ…



チュッ…


胡桃 「ーっ!? なっながや!!?おま、どこにキスして!!」/// 和野方に胸部分にキスされる


和野方 「んー?どこって 胸にだが?なにか問題あるか?」


和野方 「今まで首元や耳に甘噛みしてきたんだから今更だろ それともなんだ 唇にしてほしかったか?」ニヤッ


胡桃 「ーっ…ち、ちがうわ!!唇じゃなくて なんで胸部分にキスしたのかをだな!!」///グルグル


和野方 「くるみ もう少し声抑えてくれ さすがに騒ぎすぎだ」


胡桃 「あ、わっわるい」


和野方 「……ひとつ、いやふたつ警告する」


和野方 「最後まではできないが今まで以上のことはしてやる 俺は気持ちよくならなくていいからお前だけを気持ちよくする」


和野方 「…それと、おれもお前の裸体を見てかなり興奮してる 正直すぐにでも触りたい……」///


胡桃 「っ!!」///ドキッ


和野方 「俺がお前を見てないと思うならその証拠を見せてやる どれだけお前のことを襲いたかったかを今見せる」


和野方 「…いいのか?今回は今までと違って激しくするぞ やめるなら今のうちだぞ」


胡桃 「…ううん やめない してくれ♡今だけでもいいから…愛してくれ♡」///


胡桃 「ほんとは最後までしてほしいがみんなにした以上のことをしてくれるならいい …痛くしないでくれよ?♡」///


和野方 「もちろん!痛くするつもりはないよ もし痛かったらすぐ言ってくれ 逆に気持ちよくしてやるからな?」ニコッ


胡桃 「うん!♡」///


和野方 「ちなみに聞くが希望はあるか?もし最初にして欲しいことがあるなら聞いてやるぞ ないなら俺の好きなようにやるが」


胡桃 「お前の好きでいいよ だから早く♡」///ウズウズ


和野方 「慌てんなって それじゃ…」スゥ…


胡桃 「あ……」///













深夜ー和野方の部屋



悠里 「すぅ…すぅ……」


由紀 「すぴー…すぴー……」


美紀 「すー…すー…」



…ガチャッ


和野方 「…」キョロキョロ…


和野方 「…よし 全員寝てるな」キィィ…


和野方 「くるみ 中に入ってへいきだ バレないように入れよ?」タッタッタッ…


胡桃 「うん♡」///タッタッタッ…パタンッ


和野方 「それじゃ早く寝て明日に備えるぞ 起きるの遅いとみんなに迷惑かける」


胡桃 「うん♡」///


和野方 「…えと、くるみ?」


胡桃 「うん?なんだ♡」///


和野方 「…うれしいのはわかるがみんなの前でその顔で俺を見るのはやめろよ?確実にバレるから」


胡桃 「えぇー どうしよっかなぁ?私はべつにバレてもいいんだけど♡いろんな所触ってもらえたし!♡」///


和野方 「頼むからやめてくれ 悠里にバレたら一気に精神崩壊起こす」


和野方 「それに付き合ってるわけじゃないんだから そんな眼差しを向けられても困る 変に期待しないでくれ」


胡桃 「わかってるよ 今のところはだろ?ちゃんと覚えてるから安心しろって!」///


和野方 「…今のところ、ねぇ……」


和野方 「(この世界をこんなしたやつなんかと付き合いたいと思うか…?ホントのこと知ったら……どうなることやら)」


和野方 「(それに悠里のこともあるからよけい付き合うことはできない 悠里が本気で俺を好いてくれてるのかわからないがどっちにしてもだれかと付き合うなんて、できるはずない……)」


和野方 「(……どうなるんだろうな いつまでもこんなことをしてちゃいけない でも一体どうすれば………)」


胡桃 「それじゃ寝るとしますか!ながや お前も壁に寄りかかって寝るよな?」


胡桃 「わたしもお前に寄りかかって寝るから早く座ってくれ!はやくはやく!!」///


和野方 「…はいはい わかったよ」タッタッタッ…ストン


胡桃 「えへへ〜♪やっぱり好きなやつの隣に寄りかかれるのっていいよな!安心するって言うか嬉しいというか!!」///


和野方 「おま…っ あんま好きとか言うな 聞かれたらまずいから」///


胡桃 「でも言われて嬉しいだろ?顔真っ赤だぜ!」///ニヒヒ


和野方 「そりゃかわいい子に好きと言われれば誰でも照れる 言われて嬉しくないやつなんていない」


胡桃 「それがりーさんやみきでもか?」


和野方 「………」


胡桃 「…浮気者」


和野方 「付き合ってないんだが」


胡桃 「……ながや 膝貸せ」


和野方 「ひざ?膝枕か いいよ使って」


胡桃 「…」スゥ…ポスッ 和野方の膝に寝っ転がって枕にする


和野方 「…なんで上向きで寝る」


胡桃 「上に向いた方がながやの顔が見れるんだから当たり前だろ?」


和野方 「いや見なくていいから 早く寝ろよ」


胡桃 「寝られたらな」


和野方 「…まだ寝つきにくいのか?」


胡桃 「……あぁ ここ最近ひどくなる一方なんだ 寝ても数分後には起きて目が覚めちまう」


胡桃 「逆に寝ようと思っても寝られないことも多々ある まるで体が睡眠を拒んでるような…」


和野方 「…それ以外になにかないのか?体に異常は」


胡桃 「………」


和野方 「………」


胡桃 「…時々、化け物になった自分の夢を見るんだ それで人間を食べてる姿を目の前で……」


胡桃 「おかしいよな 人間なんて食べたくないのにそんな夢見て…気持ちわりぃよ」


胡桃 「このまま眠りについたら化け物になってんじゃないかっていつも思ってんだ そう思う度に不安で不安で……」


和野方 「………」


胡桃 「…お前は見ないのか?そんな夢 化け物になって誰かを食べてるの」


和野方 「…ここ最近はないな 高校にいた時は何度か見たことあるけど」


和野方 「化け物になって悠里を襲うところで目覚ましたが…あまりいい気分じゃなかったな 目覚め最悪だった」


胡桃 「……そうだよな お前も私と一緒だから見るよな しかも相手がりーさんとか…最悪だな」


和野方 「まったくだ」


胡桃 「……お前も同じ思いしてたんだな ごめん変なこと思い出させて」


和野方 「別に気にしてない お前も同じ思いしてんだからお互い話せて少しスっとした ありがとな」


胡桃 「私も少し気持ちが楽になった ありがとな」


和野方 「あぁ どういたしまして」














朝ーグラウンド



悠里 「ーっはぁ…はぁ……!!」ゼェ…ゼェ……


和野方 「……だいじょうぶか?悠里 いきなり飛ばしてたが」


悠里 「はぁ…はぁ……っえぇ へいきよ!これくらいどうってことないわ…」ハァ…ハァ……


和野方 「うん 全然そうは見えない 休もう」


悠里 「だいじょうぶ!もっと走って体力つけないと このままだとみんなの足を引っ張っちゃうわ!」


悠里 「少しでも戦えるように体力をつけないと…いつまでもこのままじゃダメなのよ」


悠里 「だからもっと厳しくして 休むなくらいの厳しさで指導して!」


和野方 「俺はどこぞの鬼畜顧問か そんな野球部やサッカー部みたいなことしねぇよ…」


和野方 「いきなりハードな体力作りは体に悪い 順序よく教えるからいきなり全力で走るのはやめろ」


悠里 「それだと体力が身につくの遅くなっちゃう…」


和野方 「体が馴染んでない状態からいきなり全力で動かす方が付かないから 次の日全身筋肉痛で動けなくなるぞ」


悠里 「だいじょうぶ 無理にでも動くから!」

(๑•̀ㅂ•́)و✧


和野方 「うん 休んだあと身体を馴染ませる運動方法教えるからこい てか連れていく」タッタッタッ…ヒョイッ


悠里 「きゃあっ!!な、ながやさん!?」///和野方に片手で持ち上げられてお姫様抱っこされる


悠里 「ちょっおろして!!わたし普通に歩けるから!!」///バタバタ


和野方 「はいはい 水飲み場に着いたら下ろしてやるから」タッタッタッ…


悠里 「今すぐおろしてーっ!!」///



胡桃 「…」ムスッ


美紀 「…あの、くるみ先輩?そんなに長谷さんたちを睨みつけてどうかしましたか?」


胡桃 「…べつに なんでもない」


美紀 「…そうですか(長谷さんたちのことですね ぜったい)」


胡桃 「私たちも走るぞ 今の体力じゃすぐへばるから」


美紀 「はい!」


タッタッタッ!!…



美紀 「ーっ…」タッタッタッ!!…


胡桃 「…なぁみき 走りながら聞いてくれ」タッタッタッ!!…


美紀 「? なんでしょう」


胡桃 「…おまえ、なんで私たちのために身売りした 自分を犠牲にする必要なかっただろ」


美紀 「……っえ 身売り?な、なんの話しですか?」


胡桃 「とぼけるな ながやから聞いたぞ この前わたしが…その、ながやとだな えっと……」///カァァ…


胡桃 「…まっまぁ そういうことをしてるのを見たって聞いたんだ それでみんなに手を出すなら私が気持ちよくするから手を出すのやめろって言ってたことも」


胡桃 「わたしは自分の意思であいつに頼んでるんだ だから自分を犠牲にするのはやめてくれ」


美紀 「…? くるみ先輩 さっきからなにを…っ!」ハッ


美紀 「(そうか わたしが長谷さんの秘密を聞くために手を出させたことを身売りに変えて話したのか 秘密を聞くために手を出させたなんて言えないから)」


美紀 「(…なんで身売りになるんですか それじゃわたし、ただの変態じゃないですか!自分から体を売りに行くなんて!!)」///ドンッ!!


美紀 「(いやたしかに売りましたよ?自分の体 長谷さんの秘密を聞くために処女失う覚悟で売りましたけど!)」///


美紀 「(長谷さん…嘘つくならもう少しまともな嘘をついてくださいよ みんなの代わりに体を売ったなんて、ただの痴女ですよ!!)」///


美紀 「(あとで叱りますからね!長谷さん!!)」///ギロッ



和野方 「っ…?」ゾクッ


和野方 「(…なんだ?なんかどこからか殺意を向けられたような……)」


悠里 「ーっ…ながやさん もう水飲み場に着いてるから下ろしてください……」///プシュー…


和野方 「あっわるい 今下ろす」スゥ…


悠里 「…あっありがとうございます ここまで運んでくれて」///


和野方 「別に大したことじゃない それより水飲んで少し休め 5分ぐらい休んだら再開するぞ」ストンッ


悠里 「はい…」///タッタッタッ…キュッキュッ


和野方 「…」 ジョロロ…


和野方 「(最初なに教えるかなぁ とりあえずもう一回準備運動してからスクワットを…とりあえず10回を3セット 上体起こしも10回の3セットでいいかな)」


和野方 「(それでその後は腕立て伏せを10回の3セット、グラウンド軽く走って5週で大体いいだろ 一日に一気にやるもんじゃないし)」


和野方 「(これを毎日繰り返しながら徐々に回数を増やして体力を付ける…これが一番いい方法かな 今の悠里にはこのペースぐらいがいいだろ)」


和野方 「(…しかし、悠里がいきなり体力をつけたいって言ってきたのは驚いたな まさか悠里が自ら戦えるようになりたいだなんて…)」


和野方 「(たしかに最低限戦えた方がいいけど ムリして奴らと戦っても逆に危ないからあんまり戦って欲しくないんだよな…)」


和野方 「(でも本人はやる気みたいだし それを止めるのも悪いしな…せっかく勇気出して戦えるようになりたいって決めたんだし)」


和野方 「(難しいな どっちも間違ってないから下手に断るとまた落ち込む可能性が……)」


悠里 「…ふぅ 長谷さん隣座りますね」ストンッ


和野方 「っえ あっあぁいいぞ」


悠里 「…体力作りってたいへんね もっと早めにやっておけばよかったわ」


和野方 「それはしかたない 体力つける意味がなかったら基本女子はつけようとしないからな」


悠里 「男子は理由がなくてもつけるの?」


和野方 「基本はな 男はみんな力をつけようって理由だけでつける 力がないなんて、男として恥だからな」


和野方 「だから俺も人間だった頃はこまめにやってたぞ?力がないといろいろと不便だったからな 男としても情けないし」


悠里 「…そういうものなの?わたしは優しくて責任感が強い人ならいいと思ってたけど」


和野方 「それは人それぞれだよ 力がなくてもいいって人もいればあった方がいいと言う人もいる」


和野方 「まぁ女子はみんな要望が多いけどな!頭が良くて力強くて優しくて正義感溢れるヒーローみたいな人で将来安定した家庭を持てる人がいいってな!」


悠里 「そっそれはさすがに多すぎじゃないかしら そこまでの要望に答えられる人って……」


和野方 「…? どうした?」←頭悪いと言いながらかなり良い、力強くて責任感が強い、優しくてヒーロー的存在、片手なくてもかなり強い、将来安定するかはわからないが…


悠里 「………」


悠里 「」///ボンッ!!


和野方 「っ!? どっどうした!?いきなり顔真っ赤にさせて!」


悠里 「ーっ…いっいえ なんでも、ありません……(居た…目の前に、全部揃ってる人がいた)」///カァァ…!!


悠里 「(将来安定して家庭を持てるかまではわからないけど…それ以外全部持ってる!)」///プルプル…


和野方 「ゆっ悠里 どこか調子悪いのか?もし悪いならムリしなくても…」


悠里 「だっだいじょうぶよ でも…少し、落ち着かせて……」///


和野方 「っえ おっ落ち着かせて?わ、わかった(落ち着かせてって…どういうことだ?)」


和野方 「(俺のせいか?俺なんかしたか…?いやなんもしてないよな ただ女子はみんな要望が多いと言っただけだし…)」ンー?


和野方 「(……マジでわからん なにした?おれ)」



胡桃 「っ…」タッタッタッ!!…


美紀 「…あの、くるみ先輩 ものすごく顔が怖いことになってますが……だいじょうぶですか?」タッタッタッ!!…


胡桃 「…あとでながや怒る」ムスッ


美紀 「(奇遇ですね 私も怒ります)」


胡桃 「…なぁみき ながやにどこまでしていいって言ってんだ?細かく教えてくれないか」


美紀 「どこまでって…限度を超えない程度ならいいと言ってありますが」


胡桃 「それじゃわからないだろ?私はながやと…その、えぇと……」///カァァ…


胡桃 「……さ、さすがに本番はまずいから 私とながやが気持ちよくなる程度はしたいんだが……」///


美紀 「ーっ!!」///ボッ!!


胡桃 「…だっダメか?私ばっかり気持ちよくしてもらうのも悪いからさ あいつも気持ちよくさせたいんだ」///


胡桃 「私も嬉しいしさ あいつも…うぅ嬉しいはずだ ずっとガマンしてんだから、少しくらいは……はっ発散させないと!」///


胡桃 「それこそあいつは私以外に襲うかもしれない!お前だってあいつに手出されたんだろ?自己犠牲したときに首元に痕を付けられたって聞いたぞ」


胡桃 「わたしも薄々気づいてたけどな 私と同じ位置に絆創膏貼ってあったからもしかしたらと思ったが案の定、ながやが付けたって教えてくれた」


胡桃 「でもそれだけで済んだんだろ?他になにもされてないよな」


美紀 「えっえぇ 痕を付けられた以外はなにも…」///


胡桃 「ならまた我慢したんだ 自己犠牲したお前を好きにできたはずなのにそれをしなかった…となると、それによってまた一歩 誰かを襲う可能性が高くなったわけだ」


胡桃 「だから他のやつが襲われる前に私が発散させようと思ってんだ 本番じゃなければ…いいよな?」


美紀 「……えっと、くるみ先輩 ものすごく遠回しに長谷さんとしたいからさせろと聞こえるんですが……ぜったい誰かに手を出す前とかっていいわけですよね?」///


胡桃 「ーっ!? そっそんなことない!わたしはみんなのためにと思ってだな!!」///ドキッ!!


美紀 「焦りすぎですよ…本音はそうなんですよね」///


胡桃 「ちっちがう!!断じてちがう!!わたしは別に、あいつのことなんて!!」///


美紀 「でもくるみ先輩から長谷さんも発散させないとって言ってる時点でやりたい気持ちはあるんですよね?」///


胡桃 「ーっ!!?」///ドキリンコ!!


美紀 「……すみませんが反対です さすがにそれはやりすぎです」


美紀 「たしかに長谷さん自身も発散させた方がいいとは思っています いつまでもガマンさせていてはかわいそうなのはわかっています」


美紀 「…でも、それでくるみ先輩がやることないんじゃないですか?その…ひとりでも できるわけですし……」///カァァ…


胡桃 「たしかにそうだけどよ でも…」


美紀 「……とにかく 長谷さんが気持ちよくなるのは禁止です くるみ先輩だけが気持ちよくなるのは許可します」


美紀 「かわいそうですがそのようにお願いします いいですね?」


胡桃 「…いいじゃんべつに ながやを気持ちよくしても」ボソッ


美紀 「…」タッタッタッ…













夕方ー比嘉子の部屋



和野方 「…えっと、こうか?」カチャカチャ… 簡単な工作作業を片手で行って練習している


比嘉子 「…すっすごい 片手でよくそんな早くできるね?」


比嘉子 「あっあとそこのボルトを閉めて そこ緩んでるとちょっとの振動で全体のボルトが緩む」


和野方 「っん ここか」キュッキュッ…


比嘉子 「うん これならだいじょうぶ これで化け物に叩かれたりしてもちょっとやそっとじゃ壊れないよ」


比嘉子 「ボルトはちゃんと閉めてないと効果が発揮されないから緩くなってないかこまめに見ないといけない 定期的に検査もするといいよ」


和野方 「なるほど 参考になる」


比嘉子 「…にしても 急に工学関係を習いたいだなんてどうしたの?まさか長谷くんが習いたいって言うなんて思わなかった」


比嘉子 「しかも片手しかないから効率も悪いのに…あっごめん」


和野方 「別に謝らなくていいよ 効率悪いのは俺もわかってる」


和野方 「…もし俺らがここを出たときに 道中で休憩や安全地帯を作らざる得ないときに工作ができた方がいいと思ってな」


和野方 「壁や床はもちろん、他にも奴らを転ばせるような時間稼ぎできるものを作れたら役に立つだろ?だから工学部のお前からいろんなことを学びたいんだ」


比嘉子 「それは構わないけど…でも長谷くんは戦闘班でしょ?なにも長谷くんが学ばなくても…」


和野方 「悠里はみんなの体調管理、美紀はその場の判断力、由紀はみんなを元気づけるムードメーカー、胡桃は戦闘班」


和野方 「みんな役割分担が決まってるんだ 自分の役割だけでもたいへんなのに、さらに増やしたらかわいそうだろ?だから俺がやるしかない」


和野方 「男の俺がもっと動かねぇといけないんだ 無理させられない」


比嘉子 「…優しいね みんなが長谷くんのことをよく思うのすごくわかる」


比嘉子 「ゆうりちゃんやくるみちゃんが惚れる理由がすごくわかる わたしもそんな優しい人は好きだよ!」///


和野方 「っ…あまりそういうこと言うな 勘違いするだろ」///


比嘉子 「ふふっ!ごめんね 取ったら怒られちゃうもんね?」


和野方 「……誘ってんのか?もしくはふざけてんのか?」


比嘉子 「誘ってたら襲うの?」


和野方 「……あんまりからかうな いいな?」


比嘉子 「ふふっ!はーい」


和野方 「(…比嘉子ってこんな性格だったか?もっとおとなしい人だと思ってたんだが)」


比嘉子 「……ねぇ長谷くん さっきから気になってたんだけど その頬…どうしたの?誰かにビンタされた痕と拳を入れられた痕があるけど」


和野方 「あぁこれか?さっき美紀と胡桃にやられた よくわかんねぇが怒られた」


比嘉子 「…よくわからないのに怒られたの?」


和野方 「あぁ 美紀はまだわかるとして胡桃に関しては理不尽でしかない(俺が悠里と話してただけで怒るとか意味がわからん…)」


比嘉子 「…そうなんだ たいへんだね?モテる人って」


和野方 「いやモテてないから…」



コンコンっ


直樹です。長谷さんはいますか?


比嘉子 「いるよ 入っていいよ」



失礼します。


ガチャッ


美紀 「…っと 取り込み中でしたか?なにか作ってるように見えますが」


比嘉子 「ううんへいきだよ ただ…長谷くんを誘惑してたけどね?」クスッ


美紀 「……っえ」( ゚д゚ )


和野方 「比嘉子 おまえからかうのもいい加減にしろ しかも美紀相手にはシャレになってない」


比嘉子 「だって長谷くんからかうのおもしろいんだもん!誘惑してもからかうなって言って襲わないんだもん」


比嘉子 「ここまで紳士で優しい男子はそうそういないから私も少し浮かれちゃった ごめんね!」ニコッ


和野方 「まったく謝られてる気がしないんだが」


和野方 「…まぁいい それで俺になんの用だ?」


美紀 「………」


比嘉子 「…? みきちゃん?」


和野方 「…っ! わかった 一旦通路に出よう」スクッ


和野方 「比嘉子 話し終わったらまた練習したいから待っててくれ すぐ戻る」


比嘉子 「っえ?あっうん わかった」


和野方 「行くぞ美紀」


美紀 「はい」



パタンっ…


比嘉子 「…」


比嘉子 「なにも言ってなかったけど…わかったの?長谷くん」


比嘉子 「……」スゥ… 扉に耳を当てて美紀たちの話を聞こうと盗み聞きする







美紀 「すみません お忙しいところ時間をもらって」


和野方 「なに構わないさ それでどうしたんだ?他の人には聞かれたくないみたいだが」


美紀 「…じつは、くるみ先輩の事なんですが」


和野方 「胡桃?…えっと、もしかして あっち系のはなしか?」


美紀 「……はい」///


和野方 「………」


美紀 「…あっあんまり私も話したくないんですが その、ですね」///カァァ…


美紀 「……くるみ先輩が 自分だけ気持ちよくなるのは良くないと言って、えと 長谷さんも…き 気持ちよくっしてあげたいと………」///プシュー…


和野方 「っ……」///カァァ…


美紀 「もっもちろん反対しましたよ!さすがにそこまでやるのはやりすぎというか 限度を超えてるというか……」///アワワワ


美紀 「…今日の夜も するんですよね?くるみ先輩と…そういうこと」///


和野方 「あっあぁ おそらくは」///


美紀 「……長谷さんは、どうなんですか?やっぱり 気持ちよくなりたいと…思ってますか?」///


和野方 「…まぁ 否定したら嘘になる 俺も男だから気持ちよくはなりたいよ」///


美紀 「そっそうですよね 男子はみんな、そうしたいですよね はい…」///


和野方 「…それで 胡桃がしようとしてきたら断ればいいんだな?」


美紀 「……はい」///


和野方 「わかった 胡桃が俺に気を使うようなことをしてきたら止めるよ」


和野方 「ちなみに限度的にはどのくらいまでが限度なんだ?詳しく教えて貰えると助かるんだが」


美紀 「えぇっ!?そっそれ言うんですか!?私の口から!!」///


和野方 「いやまぁ…うん 教えてもらわないとをわからないし わるいがそれは教えてくれないか?」


美紀 「ーっ…」///カァァ…


和野方 「(…これ、なんかいじめてるみたいで嫌だな 虐めたくてやってるわけじゃないのに…)」


美紀 「……とっとりあえず 長谷さんが…その、き 気持ちよくならなければいいです それ以外は………いいです」///プシュー…


和野方 「…いいのか?そんな自由で なんか禁止にするなら遠慮しなくていいぞ」


和野方 「そんな自由にしてたらやりたい放題もいいところだろ もっと制限かけてもらえると俺的にも嬉しいんだが」


美紀 「ーっ…いいですよ!長谷さんが気持ちよくなる以外はしていいですから!!」///


美紀 「これ以上言わせないでください!!女子の口からなんてこと言わせるんですか!!」///


美紀 「そんなに私をはずかしめて楽しいですか!?今まであなたに酷いこと言ってきたからその仕返しですか!?」///


和野方 「いぃいや!別にそんなつもりは…」アタフタ


和野方 「だって聞かないとわからないだろ?お前の限度はどのくらいなのかわからないわけだし」


美紀 「たったしかにそうかもしれませんが!!」///


和野方 「わかった!わかったから落ち着け あとあまり騒ぐな みんなに聞かれるとめんどうだ」


美紀 「誰のせいで騒いでると思ってーっむぐ!!」///


和野方 「…わるい 謝るから落ち着いてくれ たのむ」美紀の口を手で塞いで騒がせないよう止める


美紀 「っ…」///コクンッ…


和野方 「…それじゃ胡桃を気持ちよくするだけのことはさせてもらうよ それでいいんだな?」


美紀 「…はい」///


和野方 「わかった ほかに何かあるか?二人きりの時しか話せないことがあるなら今聞くが」


美紀 「いえ、だいじょうぶです 今のところはありません」


美紀 「またなにかありましたら話しかけますので そのときはよろしくお願いします」


和野方 「おう!」


美紀 「では失礼します」ペコッ


タッタッタッ…



和野方 「…さてと、再開再開っと」ガチャッ



比嘉子 「…っあ」///扉の前に張り付いた状態で和野方と目が合う


和野方 「……なにやってんだ?比嘉子」


比嘉子 「あっえと こ、これは…その……」///アワワワ


和野方 「…もしかして 今の話し、聞いてたか?」


比嘉子 「っ……」///カァァ…


和野方 「……盗み聞きとはあまり感心しないな まぁ俺たちも扉前で話してたのもわるいが」


和野方 「今の話しは誰にも言わないでくれ いいな?」


比嘉子 「…うん ごめんなさい」///













外ー理学棟近く



美紀 「…ここか 近づかないよう言われてたところ」タッタッタッ…


美紀 「(でかいコンテナで道が塞がれてる…なんだろ これ?)」



…ガラッ


篠生 「…」パサッ 四階の窓から花を落としてコンテナで道がふさがってる中に入れる



美紀 「…あれは?」



篠生 「…っあ」


篠生 「」スゥ…パタンッ 窓を閉めて姿が見えなくなる



美紀 「…?」スゥ… コンテナに耳を当てて中で何が起きてるのかを確かめる



…オォォ……ウゥゥ……… コンテナの奥からは奴らの声と思われる呻きが聞こえてくる


美紀 「…なるほど とうこ先輩たちが言ってたこの場所はお墓と言ってたけど そういうことか」


美紀 「(今の人もおそらく供養するために花を投げ入れたんだ ここにいる人たちに少しでも安らぎを…)」


美紀 「…」スゥ… コンテナの中に入ってる人たちに向けて手を揃えて拝む


美紀 「…」スクッ…タッタッタッ…


美紀 「(…さっきのひと 見たことない人だったけど武闘派のひとりかな?でもなんかまともそうだった)」


美紀 「(お墓に花をあげてるぐらいだからたぶん優しい人だと思う もし会う機会があったら話しかけてみよう)」


美紀 「……っん ここは?」



聖イシドロス大学ー理学部と書かれたプレートが貼り付けられた理学棟に目をつける



美紀 「…理学部 たしか理学棟も近づかないよう言われてた場所」タッタッタッ


美紀 「中は掃除できてないって言ってたけど…」


美紀 「…気になるけど 中に入らない方がいいよね 入るなら長谷さんと一緒に来ないと」


美紀 「…戻ろう」


タッタッタッ…



理学棟に取り付けられているインターホン 「…」


インターホン 「ザザッ」


美紀 「ーっ!?」バッ!!


インターホン 「動かないで!」


美紀 「っ…」ジリッ


インターホン 「…そこから動かないで 話があるの」













夜ー桐子ゼミ室



桐子 「外の世界に行く!」ドンッ!!


和野方 「…いきなりどうした?俺たちを集めて」


美紀 「しかもなんで私たちだけ…?」


比嘉子 「わたしたちも呼ばれたけど…」


晶 「なんの話し?」


桐子 「外の世界に行きたいと思うんだ!この機会に!」


和野方 「……お前たちも?」


美紀 「今までは外に出なかったんですか?」


晶 「だいたい学内でまかなえたからね」


桐子 「ぶっちゃけ怖かったんだよねぇ 大学にいる間はさ ほら…」


桐子 「…もうすぐ救助が来るかもって思えたけど 外に出て誰もいなかったらって思って……ね」


和野方 「…」


桐子 「救助隊はいなかったけど君たちはいた 他にも生存者はいるよ!」


美紀 「……そう ですよね」








インターホン 「動かないで 話があるの」


美紀 「っ…だれですか そこにいるんですか」スゥ… 理学部のドアノブに手をかけようと…


インターホン 「入っちゃダメ!」


美紀 「っ!」ビクッ


インターホン 「ここのことは誰にも知られたくないの」


美紀 「…あの じゃあなんで私に声をかけたんですか?」


インターホン 「……なんで かしらね」


インターホン 「あの日から私はここで彼らを研究してるわ」


美紀 「かれら…が そこにいるんですか?」


インターホン 「サンプルがないと研究できないでしょう?」


インターホン 「あなたは外から来たのよね?」


美紀 「はい そうですが」


インターホン 「ここの生存者は安全管理に厳しいわ かれらを保管してることが知れたらタダじゃ済まない」


美紀 「…それは武闘派だけです それ以外の人達は大丈夫と思います」


インターホン 「そうなの でも私のことは秘密にしてほしいわ」


美紀 「……わかりました あの、研究して何かわかりましたか?」


インターホン 「いくつかあるわ でも…」


インターホン 「【本当に知りたい?】」








美紀 「………」 キュッキュッキュー


和野方 「…? 美紀どうかしたのか?なんか難しい顔してるが」 キュキュキュー


美紀 「っ! いっいえ、だいじょうぶです はい…」


和野方 「……?」


桐子 「…よし!書けたよー」カタッ


桐子 「今ホワイトボードに今後の計画のことを書いたよー みんな見てー」


桐子 「まずはランダルの本社を目指す そのために準備して、あと情報を集める なにか質問はあるかい?」


和野方 「質問いいか?」


桐子 「はい 長谷くん!」


和野方 「その場所には誰が行くんだ?俺は確実として 他に着いてくるやつはいるのか」


美紀 「…全員、はやめた方がいいですね ここを見る人がいないとまずいです」


比嘉子 「そうだね ここも維持しないと…」


晶 「そうなると二手になるね ここを守る人とランダル本社に行く人」


和野方 「…なら由紀と悠里は置いていこう あのふたりは戦闘員じゃないからあぶない」


美紀 「えっ…ゆうり先輩も置いていくんですか?」


美紀 「さすがにまずいのでは…今の状態でゆうり先輩を置いていくなんて」


美紀 「もし長谷さんがいないときに精神異常を起こしたら抑えられる方がいません だから連れていかないわけには…」


和野方 「……たしかに、そうだな でもな…」ウーン


桐子 「ボクも置いていくのはまずいと思うよ むしろ置いていかれてもこまる…かな 言い方悪いけど……」


和野方 「……じゃあ由紀と胡桃を置いていこう 戦闘できるやつがひとりでもいないと危ないからな 悠里は俺と一緒に連れてって」


美紀 「戦闘員ひとりで平気ですか?私もできる限りは手伝いますが…」


和野方 「っ…じゃあ そうだな……あと残ってるとしたら」ンー


桐子 「……今すぐには決まらなそうだね まぁまだ時間はあるからとりあえず保留しておこう!」


桐子 「となると次の問題は…あの白い化け物だね あいつもどうにかしないと…」


晶 「………」


比嘉子 「………」


和野方 「…あいつのことは任せろ ここを出る前に片をつける」


和野方 「奴をここまで連れてきちまったのは俺だ なんとしてでもあの化け物を倒す!責任もってな」


桐子 「…それはありがたいけど でも…倒せるの?あんな化け物」


和野方 「倒せるのじゃない 倒すんだよ!どんな手を使ってでもな」


和野方 「あんな化け物をいつまでもほったらかしにするわけにはいかない あいつの首を跳ね飛ばして確実に仕留める!!」


比嘉子 「…ひとりで倒せるの?前に遠くに話してくれたとき 見つかって戦ったんだよね?」


比嘉子 「そのときはくるみちゃんと一緒に戦って逃げてきたって言ってたけど…ふたりでもキツかったんじゃないの?」


和野方 「っ…それは まぁ……」


晶 「それじゃ長谷くんひとりじゃキツイっしょ くるみちゃんとふたりでもキツイなら倒すことなんて…」


和野方 「なんとかする この命に変えてもな!」


美紀 「それはやめてください 今あなたが死んだらゆうり先輩が精神崩壊します それだけは絶対に避けなければなりません」


和野方 「わかってるよ だから死ぬ気はない 死ぬ気で戦うだけで…」


美紀 「勝てない相手とわかっているのに死ぬ気はない、というのはおかしいんじゃありませんか?矛盾してますよ」


和野方 「うっ…」ギクッ


美紀 「…お願いですから無理はしないでください みんなのためにも生きていてください」


和野方 「……なら奴が来た時どうするんだ?学園を捨てて逃げる手もあるが やつも馬鹿じゃないから追いかけてくるぞ」


和野方 「しかも車で全力で逃げてもあいつは追いついてくるから逃げようがない …なにか策はあるのか?」


美紀 「そっそれは……」


晶 「………」


比嘉子 「………」


桐子 「………」


和野方 「……最悪の場合、俺がなんとかする その間になにかいい策を考えてくれ」


和野方 「なるべく俺も考えるが…あまり期待しないでくれ 俺は奴と戦う気でいるから」


美紀 「……わかり、ました その間には良い案を思いついときます」


和野方 「たのむ」













和野方の部屋



悠里 「すぅ…すぅ……」和野方の上着を毛布代わりにして寝てる


胡桃 「………」ググッ… 和野方の上着をはぎ取ろうと引っ張ってるががっちり掴まれて取れない


由紀 「……えっと、くるみちゃん 寝てるりーさんにちょっかいかけるのは……」


胡桃 「…ながやの上着 使いたい」グイグイ…


由紀 「いや使いたかったとしても奪うのは……」


胡桃 「だってひとりで使ってるのずるいだろ 私だってながやの匂い嗅ぎたい」


由紀 「くっくるみちゃん 今ものすごいこと聞いちゃったような……」


胡桃 「…てかよ なんで私たちはここで留守番なんだろうな?とうこ先輩がながやとみきだけ連れて話したいなんて言ってたけど」


由紀 「んー…なんでだろうね?りーさんに聞かれたくなかったのかな?」


由紀 「りーさんひとりにするわけにはいかないから私たちを残したのかもしれないけど…よくわかんない」


胡桃 「ふたりが帰ってきたら聞いてみるか りーさんに聞かれないように」


由紀 「そうだね」


胡桃 「…さて それじゃながやの上着を取らないと」グイグイ


由紀 「いやくるみちゃん それはやめてあげた方が……」



ガチャッ


和野方 「もどったぞー」


美紀 「みなさんまだ起きてま……」



胡桃 「………」悠里から和野方の上着を取ろうとしてるところを二人に見られる


由紀 「あっおかえりー!ずいぶん時間かかったね なに話してたの?」


和野方 「今後のことを話してたんだ それより…おまえは何やってんだ?」


胡桃 「っえ!?あっいや、べ 別になにも……」

(・∀︎・i)タラー…


和野方 「…まぁいい それより二人に話がある 悠里が寝てるうちに伝えておきたい」


由紀 「りーさんが寝てるうちに…?」


美紀 「はい このことをゆうり先輩に言うと…たぶん いえほぼ間違いなく怒って暴走すると思うので」


胡桃 「…なんだよ 一体どんな話してきたんだ?」


和野方 「今から話すから聞いてくれ 実はな…」



和野方説明中…



胡桃 「…なるほどな とうこ先輩たちも外に出ようと」


胡桃 「ランダル・コーポレーションには誰が行くかを決めて 行く前にあの化け物を倒さないといけない…か」


胡桃 「またやることが増えたなぁ ランダルにも行かないといけないし、あの化け物も倒さないといけないし 忙しないったらありゃしない」


由紀 「…それでランダルには誰が行くかも決めてないんだね」


和野方 「あぁ 俺は確実に行くこと決定してるが他に誰が行くのかはまだだ さすがに俺ひとりじゃその会社の情報を集めきれねぇ」


和野方 「かといってここを手薄にするわけにもいかない 万が一、ここに変な輩が入ってきたときに対処出来るやつがいないと」


胡桃 「…となると、私とながやは別々になるのか?私はいやなんだが……」


和野方 「いや いやだって…」


由紀 「わたしもやだ!行くならみんなで行きたい!」


和野方 「いやみんなじゃまずいんだよ ここを手薄にするわけにもいかないって今言っただろ?」


和野方 「最低でも俺ともうひとり誰かついてきてくれればいい 胡桃はここを守ってもらわないといけないから残ってもらわないといけない」


胡桃 「…なら誰を連れていくんだよ わたしを置いていくならもうひとり誰を選ぶんだ?」


和野方 「んー…そうだな 悠里は…あまり置いて行きたくないが置いていくしかないだろ さすがに危険すぎる」


和野方 「由紀も戦闘向きじゃないから連れていくことはできない むしろお前はムードメーカーだからみんなを見てもらいたい だから連れていくことはできない」


美紀 「となると…とうこ先輩やひかこ先輩、あき先輩の誰かですか?あの方たちで選ぶなら……」ンー…


和野方 「……いや、俺はお前を連れていこうと思ってるんだが」


胡桃 「ーっな!?」


美紀 「……っえ わたしですか!?」


和野方 「あぁ お前は頭が良くて回りがいいから情報整理に適してると思うんだ 戦闘も自分の身を守るぐらいのことはできるだろ?」


美紀 「そっそれはまぁ なんとかできますが」


胡桃 「まてながや お前本気で言ってるのか?」


胡桃 「みきはお前のこと疑ってるのに一緒に行きたいなんて思うわけないだろ ましてふたりでなんてよけいに!」


和野方 「だがそんなこと言ってられないだろ 誰かが情報を集めなくちゃいけないんだ それに関しては美紀も理解してるはず」


和野方 「いくら俺を疑ってるとはいえ、協力してもらわないといけない時だってある 疑ってるから行きたくないなんて言われても困るんだが?」


胡桃 「お前はそれでいいかもしれないけど みきは嫌と思ってるだろ!今までお前をずっと警戒してきてるんだぞ?」


胡桃 「今さら警戒しなくなったなんてありえないだろ!いくら確かめに行かないといけないからって!」


美紀 「…あの、別にわたしは構わないんですが」


胡桃 「……っえ」


美紀 「わたしが適任だと長谷さんが思うなら行きます 拒否はしません」


由紀 「…みーくん?」


和野方 「…いいのか もしイヤなら断ってもいいんだぞ?」


美紀 「いいえ 断りません もし今ここで断ったら誰を連れていくつもりですか?とうこ先輩たちは自分の身を守れるようには見えません」


美紀 「くるみ先輩やゆき先輩、ゆうり先輩も連れていけないなら私しかいませんよね 断れる状況ではありません」


和野方 「いやべつに断ってもいいんだが…」


胡桃 「おいみき お前本気で言ってるのか?あんなに疑ってたのに」


胡桃 「りーさんに手を出したときだってあんなに怒ってたのに お前らふたりで言ったら手を出されるかもしれないんだぞ!」


胡桃 「しかも私たちがいないから手を出し放題なんだぞ!それでも二人で行こうって言うのか!!」


由紀 「ちょっくるみちゃん落ち着いて…!」アワアワ


美紀 「だいじょうぶですよ ながやさんは手を出してきませんから」


胡桃 「……っえ」


美紀 「…信じてますよ?ながやさん」


和野方 「っえ あっあぁ うん」


美紀 「これでいいんですよね 長谷さんは手を出してこないと今ここで言いました」


美紀 「私自身も長谷さんが手を出してこないと信じています …これでいいんですよね?くるみ先輩」


胡桃 「ーっ…わ、わからないだろ!今ここでは手を出さないって言ったが 行ってから襲うかもしれ…!!」


美紀 「くるみ先輩はながやさんのこと疑っているんですか?あれほど信用してると言ってたのに」


胡桃 「っ!! いっいや、疑ってなんか……」ビクッ


美紀 「疑っていますよね 私が襲われるかもしれないから行かせなくないんですよね?」


美紀 「私の身を心配してくれているのはわかります ですが、わたしを心配してくれる=ながやさんを疑っていることになります 現に襲われるかもしれないと言ってるんですからなにもまちがっていませんよね?」


胡桃 「そっそれは……」タラー…


美紀 「散々信用するしてると言いながら疑うとはどういうことですか 今まで言ってたことは全部嘘だったんですか!?」


美紀 「ながやさんに止めてもらわなければ私はケガしてたかもしれないほどあなたは怒っていましたよね!いつも持ってるシャベルでわたしを叩きつけようとしてましたよね!!」


美紀 「あんなにも怒っていたのに全部嘘だったんですか!!信用してないのにながやさんがいないと困ると言ってたんですか!?」


胡桃 「ーっち、ちがう ウソなんて……」タジッ…


美紀 「ならなんで!!」


和野方 「そこまでだ それ以上騒いだら悠里が起きちまう 寝てる人がいるところで騒ぐな」


和野方 「それにまだふたりで行くとは決まったわけじゃないからそんな揉めるな ふたりで行くことが決まったら文句言ってくれ」


胡桃 「…ごめん」


和野方 「…この話しはまた今度にしよう 今日はもう休むぞ」


和野方 「由紀 悠里の布団用意してくれないか?悠里を寝かせたい」


由紀 「ラジャー!」


和野方 「美紀 お前なら察してるよな?胡桃のことを悪く思わないでくれ」


美紀 「…わかっています すみません」


胡桃 「…なぁながや その、わたしはお前のこと……」


和野方 「わかってるよ だからなにも言うな」


胡桃 「……わかった」













深夜…



悠里 「すぴー…すぴー…」


由紀 「すぅ…すぅ……」


美紀 「すー…すー……」


和野方 「くー…くー……」


胡桃 「………」




胡桃 『お前らふたりで言ったら手を出されるかもしれないんだぞ!』


胡桃 『しかも私たちがいないから手を出し放題なんだぞ!それでも二人で行こうって言うのか!!』




胡桃 「……なんであんなこと言ったんだろ 疑ってなんかいないのに」


胡桃 「しかもながやの目の前であんなこと…ぜったいに嫌われたよな いくら優しいながやでもあんなこと目の前で言われたら……」


胡桃 「………バカだよな ただみきと一緒に行くってことだけであんなに怒るなんて 短気にも程がある」


胡桃 「……どうしよう 今後ながやと面向かって話しできねぇよ 次からどうやって接すれば………」



…普通に接すればいいだろ


胡桃 「っ!!」ドキッ!!


和野方 「…独り言なら口に出さない方がいいぞ ダダ漏れだったぞ」


胡桃 「なっながや 起きてたのか?」


和野方 「いや寝てた ここ最近眠りが浅いんだ しかも俺の名前を呼ばれるとすぐに反応する」


和野方 「それで俺と今後 どう接していこうかだったよな?」


和野方 「別に今まで通り接していい さっきお前が言ったことは気にしてないから」


和野方 「ヤキモチ妬いてあんなこと言ったのもわかってる 美紀とふたりで行くなんて聞いたら行かせたくないよな?好きな人が取られるかもしれないって思っちまうもんな」


胡桃 「……なんだよ ぜんぶお見通しか」


胡桃 「…ながやはみきのこと、どう思ってんだ?恋愛対象として」


和野方 「べつに嫌いじゃねぇよ 恋愛対象としてと言われても返答に困るんだが」


胡桃 「好きなのか…?返答に困るってことは」


和野方 「だから嫌いじゃないって言ってるだろ!好きでもないからふつうだよ」


和野方 「そんな心配しなくても俺は誰かのものになったりしねぇよ 何度も言ってるが今のところだれとも付き合うつもりはない」


胡桃 「…今のところは、だろ?ならおまえとみきが二人で行ったあとはわからないだろ もしかしたら付き合うかもしれないし…」


和野方 「くるみ くどすぎる 少しだまれ」


胡桃 「っ…」ビクッ


和野方 「……少しおちつけ 俺もこんなこと言いたくないんだ 威圧で脅してるみたいでよ?」


和野方 「お前の気持ちはわかってるから怒りたくない いくら女に当たりたくないとはいえ、さすがの俺だってそこまで言われたらイラつくんだ」


和野方 「俺をイラつかせないためにも少し落ち着いてくれ たのむ」


胡桃 「……わかった ごめん」


和野方 「別にいいよ もう気にしてないから」


和野方 「……ちなみに聞くが落ち着けそうか?もし厳しそうなら膝貸してやるぞ 枕代わりにしてな!」ポンポン


胡桃 「…いいのか?借りても」


和野方 「あぁ なんだったら頭撫でながら寝かせてやるぞ?お望みならな」


胡桃 「…そうか ならお願いしようかな」ヨット


胡桃 「(…ほんとは抱いて欲しいけど)」ストンッ…コロン 和野方の膝の上に頭を乗せて寝っ転がる


和野方 「…あれ 今回は仰向けじゃないのか?」


胡桃 「…見にくいよ お前を機嫌悪くした後に……」


和野方 「…じゃあ俺が向いてくれって言ったら?」


胡桃 「……っえ」


和野方 「いやなら無理にとは言わないけど…いやか?」


胡桃 「……っ そう言われると、恥ずかしいんだが」///カァァ…


和野方 「だろうな だってわざとそうしてるんだから!」ニコニコ


胡桃 「…嫌なやつだな おまえ」///


和野方 「なんとでも言え それで向いてくれないのか?」


胡桃 「……わかったよ 向くよ」///クルッ


和野方 「うんうん♪やっぱりくるみはかわいいな 照れてる顔はとくにかわいい!」


胡桃 「ーっ…バカ 恥ずかしいからそういうこと言うのやめろ しかも人の顔見ながら言いやがって」///


和野方 「かわいい顔してる人にかわいいって言ってなにが悪い?俺は素直な感想を言ったまでだが」


胡桃 「……もう静かにしててくれ 寝れねぇ」///


和野方 「えぇー?どうしようかなぁ」ポンッナデナデ…


和野方 「俺はもっとくるみと話したいなー すぐ寝れそうならしかたないけど」


胡桃 「………」///


和野方 「…すぐ寝れそうか?寝れなそうならもう少し話しないか いやなら別にいいけど(さすがに弄りすぎたかな?黙っちゃったけど…)」


胡桃 「……話しよりさ したいことがあるんだが」///


和野方 「したいこと?」


胡桃 「っ……」///ジッ… 恥ずかしながらも和野方と目を合わせて何がしたいかを訴える


和野方 「……? えっと、どうした?なにか俺の顔に……っ!」ハッ


胡桃 「…察したか?私がしてほしいこと」///


和野方 「ーっ…し、してほしいのか?」///


胡桃 「…だめか?」///


和野方 「いやダメじゃないけど…」///


胡桃 「…さっき怒らせちまったから その、罪滅ぼしも兼ねて……めちゃくちゃにしていいぞ?」///


胡桃 「お前のしたいようにしていい 例えば…わ、わたしの胸使って おまえの……その、はっ挟んで 気持ちよくなっても」///カァァ…


胡桃 「わたしはマグロ…って言うんだっけ?になってるから お前ならひどいことしないってわかってるから……」///


和野方 「まっマグロ…くるみ おまえどこでそんな言葉覚えたんだ?」///


胡桃 「どこでもいいだろ それよりも…ほら 好きにしていいぞ」///


胡桃 「この前みたいに胸やあそこを弄っていいんだぞ?なんだったら…き、キスもしていいぞ」///


胡桃 「わたしはお前に触ってもらえるだけでも嬉しいんだ 例え身体だけの関係でも……」


和野方 「……くるみ」スゥ…



ペチンっ


胡桃 「あべしっ!」デコピンされてほんのちょっと痛みが生じる


和野方 「身体だけの関係なんて言うんじゃねぇ たしかに付き合ってないからそう思うのはわかるけど」


和野方 「俺はお前のこと身体だけだなんて思ってない お前の気持ちは十分に伝わってるからそんなこと言うな」


胡桃 「ながや…」


和野方 「…まぁ 俺が決めないから悪いんだけどな 付き合えるか付き合えないかをはっきりしない俺が一番悪い」


和野方 「わるいな 優柔不断な男で」


胡桃 「…ほんとだよ おまえが優柔不断なせいで私は病んでるんだからな 責任取れよ」


和野方 「…わかったよ」スゥ…



フニっ…


胡桃 「ーっ!! 」///カァァ!! 和野方の手が胸に当たり軽く優しく揉まれる


和野方 「…おまえが好きにしていいって言ったんだからな?少しその胸 触らせてもらうぞ」///


和野方 「さすがに挟んだりはしないから安心してくれ この前みたいに触って転がしたりして気持ちよくさせるだけにするから」///


胡桃 「ーっちょ まて!ここでやるのか!?さ、さすがにここはまずい!!」///


胡桃 「するなら屋上行かねぇと!!ここでしたら誰かにバレる可能性が…!!」///アタフタ


和野方 「なら声抑えててくれ 誰にもバレないようにな?」ニヤッ


胡桃 「…っは えっ?」///


和野方 「少しスリルがあった方がおもしろいだろ?誰かにバレるかもしれないと思うと女は興奮するって聞くんだ」


和野方 「激しくはしないからやってみないか?今まで以上に気持ちよくなりたいなら」


胡桃 「いっ今まで以上に……っ」///ゴクッ


和野方 「(まぁ冗談だけどな さすがにここでやったら美紀だけじゃなくて悠里達にもバレる可能性がある)」


和野方 「(由紀はともかく悠里はまずい 悠里にバレたら絶対に自暴自棄になって俺を襲ってくる それだけは避けないと!)」


胡桃 「(ほっほんとに、今まで以上に気持ちよくなれるのか?本番とキスしないでこれ以上気持ちよくなれるなら わたしは……)」///ドキドキ


胡桃 「ーっ…た」ボソッ


和野方 「っん?今なんて言った 声小さすぎて聞こえなかった」


胡桃 「……わかったって言ったんだ ここで、してもいいよ」///ハァ…ハァ…


和野方 「……っえ」///カァァ…


胡桃 「っ……」///


和野方 「(まっマジで…?今、していいって言ったか?)」///


和野方 「(じょうだんのつもりで言ったんだが…さすがにここではちょっと)」///


胡桃 「……ほっほら 早くしてくれよ

わたしは今まで以上に気持ちよくなりたいんだ」///


胡桃 「声抑えるからさ …できるだけ」///


和野方 「っ…」///ゴクッ…


和野方 「(まっまずい くるみが変な趣味に目覚めちったかも…)」///


和野方 「(俺も興味ないわけじゃないからやりたい気持ちはあるけど…いやいや!!さすがにここでやったら!!)」///ブンブンッ!!!!


胡桃 「…なんだよ お前から言っといてしてくれないのか?」///


胡桃 「もしかして私が断ると思ったのか?悪ふざけで言ったのかよ」///


和野方 「いっいや 悪ふざけで言ったわけじゃ……」///


胡桃 「じゃあしてくれよ …めちゃくちゃにしていいからさ」///


和野方 「ーっ……」///キョロキョロ…



美紀 「すぅ…すぅ……」


由紀 「すー…すー…」


悠里 「すぴー…すぴー……」



和野方 「(…だっだれも 起きてないよな?もしくは起きないよな もし誰かにバレたらシャレになんねぇぞ!!)」///


和野方 「(なんとか説得して止めさせたいが俺が振ったことだし…どっどうすれば!!)」///


胡桃 「……だいじょうぶだよ だれも起きないから」///


胡桃 「…して ながや♡わたしをいっぱい気持ちよくしてくれ♡」///ニコッ


和野方 「ーっ!!」///➳♡゛ズキューン!!


和野方 「(…だっだめだ 今の顔…反則すぎる)」///プルプル…


和野方 「(……もう、ガマンできない)」///スゥ…ピトッ 胡桃の頬に手を触れて恥ずかしながらと目を合わせる


胡桃 「っ!」///ドキッ


和野方 「…おまえ、いろいろとずるいよ そんな色っぽい顔で誘ってくるなんて」///


和野方 「彼女がいるのに襲いたくなっちまうだろ お前を怖がらせないようにガマンしてるのに…」///


胡桃 「…なら、どうすんだ?私のせいでそうなったんなら責任取るぞ」///ドキドキ…


和野方 「責任って…おまえ それどういう意味かわかって!」///


胡桃 「わかってるよ わたしだって子供じゃないんだ」///


和野方 「ーっ…」///グッ… 歯を噛み締めて我慢の限界に近いがなんとか耐える


胡桃 「……ながや ガマンしないでいいんだぞ?みきにはわたしから言っとく」///


胡桃 「私がしてほしくて襲わせた …いや、ちがうな お互い合意のうえでした。そういえばみきのやつも納得するだろ」///


和野方 「っ…み、美紀がそれで納得するとは……」///プルプル…


胡桃 「納得させる お互い付き合えないならそれくらいは許してくれって説得する!」///


胡桃 「それがダメなら私はお前と一緒にここから出ていく!かっかけ落ち…したい!!」///カァァ!!


和野方 「かっ駆け落ち……」///ボッ!!←(本来の意味は親が許さない=美紀が許さないに変更)


胡桃 「…わたしは、そこまでしてお前がほしいんだ りーさんには悪いとは思ってるよ」///


胡桃 「でも好きになっちまったんだからしかたないだろ!!わたしだって最初はお前のことなんとも思ってなかった」///


胡桃 「お前はいつもみんなに優しくして 私たちのことを最優先で考えて動いてくれて…」///


胡桃 「惚れたくなくても惚れちまうよ りーさんが惚れる理由だってわかる 実際に私も同じだから……」///


和野方 「〜っ…」///ググッ…


胡桃 「…ながや」///ジッ…


和野方 「っ…ほんと、お前はずるいよ」///スゥ…



スポッ…


胡桃 「っ! んぅ…?」///和野方の人差し指が口の中に入れられる


和野方 「…舐めてくれ 俺の…を舐めるようなイメージで」///


胡桃 「ーっ!! 〜っ…」///カァァ…


胡桃 「…あむ はむはむ…」///ハミハミ 唇で和野方の人差し指を噛むようにあむあむする


胡桃 「れろぉ…ちゅぷちゅぷ……」///ピチャ…チャプ… 舌を第二関節から先端まで辿らせ舐めて口の中に入れたまま舌を絡める


胡桃 「んっんっ…んん〜…!!」///ジュプジュプ…ジュププ 口の中で上下に動かして若干深くまで口の中に入れる


和野方 「ちょっ!おま、そんな深くまで入れなくていいよ 苦しいだろ」///


胡桃 「っ…ぷはぁ でも男はこれ気持ちいいんだろ?喉奥まで入れられるの」///ツツー…


胡桃 「今は指だから奥まで入らないけど…こっこれが お前のあれだったら……もっと 奥に入ってるんだろ?」///カァァ…


胡桃 「だとしたら今のうちに練習しとかないと いざする時に慣れてないとお前を気持ちよくできないから…」///


和野方 「そんな無理してまでやってくれなんて言わないよ 相手が苦しんでるのに気持ちよくなんてなれない」///


和野方 「ちゃんと気持ちよくしてくれるって思いがあれば気持ちよくなるから 無理はするな」///


胡桃 「ーっ…ながや♡」///キュンッ


和野方 「……てか、やっぱりそういうこと知ってんだな 今の女子高生は盛んだな…」///


胡桃 「当たり前だろ?今の世の中 携帯やインターネットで調べらればすぐ出て来るんだからそのくらい調べるよ」///


胡桃 「まして私は好きな人がいたんだから…もしそういうことをするとき 調べてた方がいいなと思って……」///ゴニョゴニョ…


和野方 「付き合ってもなかったのに先走りすぎだろ…」///


胡桃 「あはは…そうだよな でも今思えば、調べといてよかったなと思ってるよ」///


胡桃 「今こうしてお前とそういうことしてるから調べて損はなかった むしろ調べてたからやり方もわかってたしな♡」///ニコッ


和野方 「〜っ…!!」///キュンッ!!


胡桃 「…ながや もっとしたいから指出してくれ 次は二本でしたい」///


胡桃 「おまえのは一本で収まる大きさじゃないだろ?二本でも収まるとは思ってないがな」///


胡桃 「今のうちに少しでも慣らしておきたいんだ だから…な?♡」///


和野方 「っ……わかったよ ただあんまり無理するなよ?キツかったらすぐやめろよ」///


胡桃 「わかってるって!おまえは優しいから無理はしない 無理すると気持ちよくならないんだもんな?」///


胡桃 「ちょっと時間かかっちまうかもしれないけど ちゃんと慣れてからするから安心してくれ!♡」///〜♡


和野方 「慣れてからするって言われてもこまるんだが……(もしその時がきたらと思うと……)」///カァァ…


胡桃 「それよりほら!はやく指二本にしてくれよ もっと舐めてやるからさ♡」


胡桃 「…いや違うな 舐めたいから二本にしてくれ もしくは三本でもいいぞ?♡」///


和野方 「ーっ…く、くるみ 舐めたいからって言うのやめてくれ それマジでエロいから……」///プルプル…


胡桃 「っお もしかして襲いたくなったか?もし襲いたくなったなら襲っていいんだぞ♡」


胡桃 「わたしを押し倒して気持ちよくしてくれ♡好きにしていいから一緒に満足しようぜ?♡」///


和野方 「……くるみ」///


胡桃 「…そっそれとも やっぱりここじゃなくて部屋変えるか?それなら周り気にせずできるよな…?」///モジモジ


胡桃 「今まで以上に気持ちよくなりたいのはあるけどさ それよりも…ふっふたりで邪魔されない方が気持ちよくなれるというか 愛し合ってるというか……」///テレテレ


和野方 「…愛し合ってるかと言われたらあれだが まぁ部屋変えてもらえるなら俺的にも助かるが」///


和野方 「いいのか?言い出しっぺの俺が言っときながら変えるの おまえさっき怒ってたのに」


胡桃 「べつにいいよ してもらえることには違いないし それに…バレたらまずいのは私も同じだし」///( ˶ˆ꒳ˆ˵ )エヘヘ


胡桃 「そのかわり、その分気持ちよくしてくれよ?わたしもおまえが気持ちよくなれるようにがんばるからさ♡」///


和野方 「いや俺はべつに…」///


胡桃 「遠慮しなくていいよ♡無理しない方が体にいいだろ?♡」///


胡桃 「わたしはお前と一緒に気持ちよくなりたいんだ♡だから…な?」///ニコッ


和野方 「っっっ……」///ググッ… もはや我慢の限界に近くあと少しで襲いそうなところまで…



…ダメですからね 長谷さん///


和野方&胡桃 「「ーっ!!」」ドキッ!!



美紀 「…さすがにそれはやりすぎなのでやってはいけませんよ あまり我慢させるようなことはさせたくないんですが」///ムクッ


和野方 「みっ美紀 起きてたのか…」///


美紀 「さすがに起きますよ そこまで騒がれたら…まぁふたりはまったく起きる様子は見られませんが」///


胡桃 「っ…なんだよ またお前は邪魔するのか?わたしとながやの行為をよ」イラッ


美紀 「別に邪魔してるつもりはありません ただ禁止事項を言ってるだけです」


美紀 「わたしは事前に長谷さんに伝えてあります 性行為をするのは構いませんが限度を超えてはいけないと」


胡桃 「それはお前が勝手に作ったルールだろ!私は認めてない 別にながやが気持ちよくなってもいいじゃないか!」ムクッ


胡桃 「なんで気持ちよくなっちゃいけないんだよ!その理由を言ってみろよ!」


美紀 「それは……」


和野方 「くるみ落ち着け さすがに声がでかい!」ドオドオ


胡桃 「だってみきが!!」



悠里 「うるさいわね なんの騒ぎ?」ムクッ…


全員 「「ーっ!!」」ビクッ!!


悠里 「…まだ夜じゃない 3人で騒いで何してるの?」ゴシゴシッ


和野方 「あぁいや!なんでもない ちょっとみんなして悪い夢見て飛び上がっちまっただけだ」アタフタ


悠里 「……みんなで飛び上がった?」


和野方 「そっそうだ!悠里 まだ夜だから寝るだろ?一緒に寝てやろうか?」


胡桃 「……っえ」


悠里 「っえ い、いいの?長谷さんいつもすぐ動けるようにしたいから壁に寄りかかって寝るって言ってたのに」///


和野方 「今のところ一度も奴らは襲ってきてないから平気だろ?俺もたまには人肌が恋しいというかなんというか…」


悠里 「そっそう なら…一緒に寝ましょ?」///


和野方 「おう!俺の肌はもう体温ないから冷たいだろうから 悠里の体温であっためてくれよ?」ムクッ


悠里 「えっえぇ がんばるわ…」///プシュー…


胡桃 「おっおいなが…」


美紀 「くるみ先輩 今はダメです!」ボソッ


胡桃 「ーっ…(誰のせいでこうなったと…!!)」ギリッ…



和野方 「悠里あったかいな やっぱり人肌を感じてると落ち着くな」ナデナデ


和野方 「冷たくてごめんな あんまり冷たいようなら出るけど…」


悠里 「だいじょうぶよ このままでいて」///サラサラ… 和野方の胸の中に入るように寝っ転がり頭を撫でられ安心して眠気が襲ってくる


悠里 「すぐに寝られそうだから……んっ」///ギュッ… 和野方の服を掴んで今そこにいると実感を感じ取りさらに安心する


和野方 「そうか ゆっくり休んで良い朝を迎えような」


悠里 「うん…♡」///ニコッ



胡桃 「っっ……」ギリッ…


美紀 「…まだ怒らないでくださいね イラつくのはわかりますがまだゆうり先輩が起きてるので聞かれたらまずいです」ヒソヒソ


胡桃 「うっせぇな!!わーってるよそんなこと!おまえに言われなくてもよ!」ヒソヒソ


胡桃 「お前のせいでイラついてんだからお前こそ黙ってろ!話しかけてくんじゃねぇ!!」


美紀 「…わかりました 理解してるようでしたら黙ります」



和野方 「…」ナデナデ…


悠里 「…すぅ…すぅ……」


和野方 「…寝たな でも服掴まれて出られない……」


和野方 「このまま話進めてもいいかな?あまり声荒げないでもらえると助かるんだが」


胡桃 「外せばいいだろ 悪いけど声荒げずにいられない」


和野方 「あー…うん わかった 今外す…」スゥ… 悠里の手を外そうと手を伸ば…


悠里 「すぅ…すぅ……」ギュッ 寝ながら掴む力を強めて離れない


和野方 「…ほんとにタイミング良すぎないか?解こうとしたら力強めてきやがった……」


胡桃 「いいから外せ ここだとまた声荒らげるから」


和野方 「…悠里 ごめんな?ちょっと離れるぞ」グッ…スゥ


和野方 「…さてと、とりあえず部屋を変えよう あまり揉め事はしたくないんだが」ムクッ…スク


和野方 「どこで話しする?この近くだと響いて聞こえるかもしれないから、できるだけ離れたところで話したいんだが」


美紀 「なら音楽室行きませんか?あそこなら多少防音が聞いてるので」


胡桃 「反対だ 屋上にするぞ 前回おまえは私とながやが音楽室でしてるのを聞いてたんだろ?」


胡桃 「声が漏れてるのに音楽室で話したところで意味がない いつもの場所でするぞ」


美紀 「…いつもの場所?」


和野方 「えっと…いつもくるみと、…うん そういうことをする場所が屋上なんだ 室内だとバレる可能性があったから…」アハハ…


美紀 「ーっ!!」///ボッ!!


胡桃 「ながや わるいが酒少し持っていくぞ イラつきっぱなしで話し合いできねぇから」ジー…ガサガサ 和野方のリュックを開けて中身を漁る


美紀 「…っえ お酒!?」


和野方 「ちょっ!?く、くるみ おまえ美紀のいる前で!」アタフタ


胡桃 「いいよ もうなんか吹っ切れた どうせお前との性行為もバレてんだから今更だろ?」カチャカチャ


和野方 「いやたしかにそうかもしれないけど…」


美紀 「…まさかお酒まで飲んでるとは思いませんでした まさかタバコも吸ってるんですか?」


和野方 「いやタバコは吸ってない 過去に何度か吸ったことあるんだが好まなくてな」


和野方 「酒は昔から飲んでたから今でも飲んでるんだが みんなに隠れながら飲んでるところをくるみに見られてな…」ハァ…


美紀 「…なるほど そうでしたか」


胡桃 「それじゃ行くぞ」


和野方 「あっあぁ」


美紀 「…」


タッタッタッ…













屋上



胡桃 「ーっ…ぷはぁ!!あーやっぱり酒はうまいなぁ♡いつ飲んでも飽きないぜ!」///


胡桃 「ながやも飲めよ!いつもみたいによ」///


和野方 「うっうん 飲むけどよ…」チラッ


美紀 「…構いませんよ ただ悪酔いだけはしないでくださいね」


和野方 「あっあぁ それはしないようするけど…んっ」ゴクッ…


美紀 「…いつもこんな感じで飲んでるんですか?ふたりで」


和野方 「…あぁ 飲みすぎない程度に飲んで気持ちを和らげてるんだ いつもいろんなことを考えてるから気分転換にな」


美紀 「…おいしいんですか?私は飲まないのでわかりませんが」


和野方 「んー…アルコールの臭いが好きな人はおいしいけど ツンとした臭いが嫌な人はおいしくないかな」


美紀 「ふーん…」


胡桃 「…さてと、酒が回ってきたところでさっきの話しの続きしようぜ」コトッ


胡桃 「みき なんで私がながやとエッチするのがダメなんだ 理由を言ってみろ」


美紀 「え、エッチて…」///カァァ…


和野方 「くっくるみ さすがにエッチと言うのは…」


胡桃 「別にいいだろ まちがってないんだから」


和野方 「いやたしかに間違ってないけど もう少しオブラートにだな」


胡桃 「そんなのいいから なんでか言ってみろ」


美紀 「…わかりました 理由ですがいくつかあります」


美紀 「まずはゆうり先輩のことです くるみ先輩も知ってると思いますがゆうり先輩は長谷さんに好いています」


美紀 「精神も安定しない状態でほんとに長谷さんのことが好きなのかはわかりませんが今のところ頼りにしています そんな状態でくるみ先輩が横から長谷さんを奪ったみたいなことをしてしまったらよけいに精神が悪化してしまいます」


美紀 「今の状態で長谷さんとそういう行為をするのはまずいと思います もしそれがバレたら確実に崩壊します」


胡桃 「別にながやとは付き合ってないし奪ってもない てかそれを言ったらりーさんだってながやと付き合ってないだろ」


胡桃 「私がながやとなにしようと勝手だろ?お互い合意のうえでしてんだから」


美紀 「ですがゆうり先輩のことを考えたらそういうことをしてはいけないかと思います 今の性行為だって危ないというのに…」


胡桃 「じゃあなんだよ 私のことは放っておいてりーさんのことだけを考えろというのか?」


胡桃 「わたしだってストレス抱えんだぞ みんなのことを考えたり欲求不満抱えたりしていろいろイラついてんだぞ」


胡桃 「なのに我慢しろっていうのか?りーさんのことだけを考えろというのかよ!」


美紀 「いやだれもそこまでは言って…」


和野方 「くるみおちつけ 美紀はそこまで言ってないだろ?ただ優先順位的に考えたら悠里ってだけで」


胡桃 「っ…」ゴクッ…


和野方 「……美紀 続きいいかな?」


美紀 「はっはい」


美紀 「長谷さんの言うとおり優先順位で考えたらゆうり先輩が優先です 今でもかなり危ない状況なのでこれ以上おかしくさせたくないんです」


美紀 「もちろんくるみ先輩の気持ちもわかります くるみ先輩にはいろいろと助けられているので出来るだけストレスをケアできるようにはしたいです」


美紀 「なので最低限は許していますが…」


胡桃 「…ながやのことはどうなんだよ 毎日ガマンしてるのにそれは無視か?」


和野方 「いやくるみ 俺はべつに気にしてないって…」


胡桃 「お前はだまってろ これは私が思ってることなんだ 口出ししないでくれ」


和野方 「えぇ…(俺のことを言われてるのに…?)」


美紀 「長谷さんに関しても無視してるわけではありません なるべくストレスを抱えないようにと思いくるみ先輩と性行為をすることに許可を…」


胡桃 「制限付きじゃねぇか ながやが気持ちよくなることは一切禁止にしてるのに、それでストレス発散できると思ってんのか?」


美紀 「それは… っ……」チラッ


和野方 「……俺は触れてるだけでもストレス発散できてるぞ?やっぱり女子の…まぁ、うん いろんなところ触れるのは男として好ましいことだし」


胡桃 「でも気持ちよくなれないから性欲は溜まるだろ?お前だって気持ちよくなりたいだろ」


和野方 「それは……いや、そんなことは」


胡桃 「嘘つくな ホントのこと言え」ギロッ


和野方 「っ…まぁ 男なら……な?」タラー…


美紀 「ちょっながやさん…」


胡桃 「これでわかっただろ ながやだって気持ちよくなりたいんだ だとしたらそれがストレスになるだろ?」


胡桃 「それを抑えてんのはお前だぞ そのストレスはどうやって解消すんだよ?」


美紀 「えっえと…それは……」タラー…


和野方 「くっくるみ!俺はひとりでもできるから心配しなくていい!なにも誰かにやってもらわなくても…」アタフタ


胡桃 「それで発散できるのか?女の体触ってるのに気持ちよくしてもらいたいとは思わないのか?」


和野方 「うっ…で、でも ムリにしてもらうのは……」


胡桃 「私がしたいって言ってるのに断ってるのはお前だろ?矛盾してるぞ」


和野方 「っ…」タラー…


和野方 「(だっだめだ なに言っても正論でぶつけられる このままじゃ美紀が悪いことに……)」


和野方 「(なんとかして挽回しないと でもなんて言えばくるみは納得してくれる?考えろ 考えろ…!!)」


美紀 「ーっわ わかりました では長谷さんの性処理は…わ、私がします!」///ドンッ!!


和野方&胡桃 「「……っえ?」」


美紀 「それなら納得ですよね!くるみ先輩がやらなくてもわ、私がやるので安心してください!!」///


和野方 「ちょっ!?みっみき お前なにを言って!?」


胡桃 「……ほんとに、するんだな?」


美紀 「はい!!(どっどうしよう!!勢いでとんでもないこと言っちゃった!?)」(//๑△๑//)


美紀 「(長谷さんの性処理をするなんて…で、でも 長谷さんならやらなくていいって断るはず それならしなくても…)」///


胡桃 「じゃあ今私の目の前でしてみろ ほんとにできるのか確かめたいから」


美紀 「……っえ」///


和野方 「くるみ!?おまえも何言ってんだ!!お前の目の前でしろって」


胡桃 「みきのことだから口ではそう言ってるがしない可能性もあるからな お前の性格を利用してやらないで済ませる可能性がある」


胡桃 「ほんとにするのかを確かめておきたい だからしてみてくれ」


美紀 「ーっ…」///カァァ…


和野方 「いやいやくるみ さすがに目の前でそういうことをするのはまずいだろ!」


和野方 「人前で性行為するのお前だっていやだろ?俺がして欲しいときに頼むから今じゃなくても…」


胡桃 「お前はそう言ってさせないだろ お前の考えてることなんてわかってんだよ」


胡桃 「わるいがお前のそういうところは信じられない だから今わたしの目の前で見せろ」


和野方 「そんなむちゃくちゃな…」


美紀 「ーっ…わ、わかりました」///スゥ…ガシッ


和野方 「……っえ」グッ… 美紀に肩を掴まれて力を入れられてしゃがまされようと…


美紀 「ーっ…ちょ、ながやさん しゃがんでください!力入れないで……!!」 ///ググッ… 和野方の力が強すぎてしゃがますことが出来ない


和野方 「っえ あっわるい」スゥ… 美紀に言われた通り足を曲げてしゃがむ


美紀 「ーっ…」///プルプル… 和野方の顔は目の前にあるが今からやろうとしてることに対してあまりにも恥ずかしすぎて和野方の顔を見ることが出来ない


和野方 「……? 美紀?しゃがんだがなにを…」


美紀 「っ…ながやさん 失礼します」///スゥ…


和野方 「…っえ ちょっ!?」



チュッ…


和野方 「……っへ?」


美紀 「ーっ…」///チュゥゥ… 和野方の首元にキスをして吸う


美紀 「(さっ最初は跡を付けて…つ、次にキスを……!!)」///バクバクッ!!!!


和野方 「ーっ…みっみき おま、やめろ!!」ガバッ!!


美紀 「っ!!」


胡桃 「おいながや!!なんで止めて…」


和野方 「ばかやろう!!おまえ俺が感染者だってこと知ってんだろ!!そんなことしたら!?」


美紀 「…あっ」サー…


胡桃 「っ!! そっそうか!みきだいじょうぶか!?」


美紀 「ーっ…」ブルブル…


美紀 「(わ…わたし、感染……!!)」ハァ…ハァ…


和野方 「くるみ 急いで抗生物質を持ってきてくれ!まだ感染したかはわからないが万一に備えろ!!」


胡桃 「わ、わかった!今持ってくる!」タッタッタン!!…スタッ


和野方 「美紀落ち着け まだ感染したと決まったわけじゃない 俺の首元を口で吸っただけだからわからない」


和野方 「今のところ変わった症状はあるか?体のどこかが熱くなったり 痛みが出てきたりしてないか?」


美紀 「ーっ…」フルフル


和野方 「…そうか 今のところないな わかった」スゥ…ギュッ


美紀 「っ!!」ギュゥ… 和野方に抱きしめられて胸の中にすっぽりと埋まる


和野方 「だいじょうぶだ きっと感染してない なにも症状が出てないなら心配することはない」


和野方 「くるみの時はウイルスが入った瞬間に症状が出てきてただろ?すぐに発熱が出てたのに対してお前はそれがない」


和野方 「俺のときは右腕にネメシスの触手で傷つけられことによって感染したがその時も同じだった 熱が出て一時的に意識を失った 意識を失う前に時短抗生物質を打ったおかげで助かったが」


和野方 「だからだいじょうぶだ なにも症状でてないなら心配ない ゆっくり落ち着くんだ」


美紀 「…ながやさん……」ハァ…ハァ…


美紀 「……わかりました でも、もう少し落ち着きたいのでこのまま抱いててください まだ安心が持てないので……」ブルブル…


和野方 「わかった 落ち着くまで抱いててやるよ 落ち着いたら離れるから言ってくれ」


美紀 「はい…(やっぱり優しいですね いつもひどいこと言ってるのに…)」ハァ…ハァ…


美紀 「(普通の方なら優しくするどころか話すことすら嫌になるはず それが男子ならイラつく相手に無理やり暴行や強姦してもおかしくないのに…)」


美紀 「(…ほんと、優しすぎますよ みんなが惚れる理由もわかります ここまで優しくされたらほんと……)」///ギュッ… 和野方の服を掴んでより安心感を取ろうとする


和野方 「(…やっぱり怖いんだな 俺の服つかんで震えてる)」


和野方 「(そうだよな もしかしたら感染するかもしれないんだから怖いわけないよな しかも俺のせいで……)」


和野方 「(でも症状が出てないから感染してる可能性は低いと思うんだよな 感染したらすぐに発熱や頭痛、痙攣とかが出てくるのに美紀にはそれが見れない)」


和野方 「(多少身体を震えさせてるがこれは恐怖に怯えてる震えだろうから感染症状じゃないはず とにかく今は落ち着かせて細かく見ないと)」ナデナデ…


美紀 「っ! 〜っ…」///カァァ…











胡桃 「………」


和野方 「…」ピタッ…ピトッ おでこに手を触れて熱がないかを確かめて、腕の脈を測って正常化を確かめる


美紀 「っ……」///ドキドキ…


和野方 「…若干熱っぽいような気がするけど気のせいかな なんか脈も早い気がするんだが…」


胡桃 「…てことは、まさか感染して!?」スッ すぐに抗生物質を取り出し準備をする


和野方 「にしては症状が軽すぎんだよな 俺の時もそうだが、くるみの時もかなり症状が激しかったろ?それに対して美紀の症状は軽すぎる」


和野方 「美紀 もしかしてまだ落ち着けないか?感染してるような症状は今のところ出てないんだが…」


美紀 「…すっすみません まだ少し……」///ドキドキ…


和野方 「…そうか ならもう少し時間かけてみるか」スゥ…


和野方 「くるみ 抗生物質の他になに持ってきてくれた?なんかいろいろ持ってきてるみたいだが」


胡桃 「あぁ とりあえず使えそうなものはいろいろと持ってきた」ゴソゴソ…


胡桃 「医療用具はもちろん ペットボトルの中に入れて置いた水を凍らせたもの 普通の水にタオルとか」


和野方 「さすがだな!準備だけはしといてくれ すぐに使えるように」


胡桃 「わかった!」コト…コトッ


和野方 「美紀 なにか落ち着けそうなことってあるか?もし俺やくるみでできることならやってやるが」


美紀 「っえ そ、そうですね…落ち着けそうなこと ですか…」///ドキッ


美紀 「(今落ち着けそうなことといえばなんだろう 今ながやさんが私のおでこや手を触ってきたから落ち着けないだけで……)」///カァァ…


和野方 「…? 美紀、顔が赤くなってきたがだいじょうぶか?症状的には平気そうだが」


美紀 「ーっへ!?あっだ、だいじょうぶです!ちょっと暑いだけです!!」///


和野方 「っえ 暑い?」


胡桃 「…?」ピクッ


胡桃 「(なんだ?なんかみきの様子が変だな 感染してそうな感じじゃない)」


胡桃 「(……まさかな なんかりーさんの時みたいに恋してるような表情なんだよな いやでも、あのみきが……?)」


胡桃 「………」


美紀 「(うぅ〜…!!な、ながやさん変なところで気づかないでくださいよ!もしくるみ先輩にバレたらどうすんですか!!)」(//๑△๑//)


美紀 「(いやバレたらってなに!?別に私はながやさんのこと気にしてなんかない!!ながやさんは男なんだから警戒する人でしょ!!)」///


美紀 「(いくら優しくても男には違いない そう、男だから……)」スゥ…ハァ……






和野方 『だいじょうぶだ きっと感染してない なにも症状が出てないなら心配することはない』ギュッ…


美紀 『っ……』///カァァ…






美紀 「いやぁあぁぁぁっ!!!!!!」///ブンブンブンブンッッ!!!!!!


和野方 「うぉっ!!?みっ美紀どうした!!まさか感染の発作か!?」ガシッ 美紀の肩を掴んで荒ぶるのを止める


美紀 「ひゃあっ!!?」///荒ぶりを止められて和野方の顔が目の前に現れる


美紀 「(な…ながやさんの顔が、目の前に!!)」///バクバクバクバクッ!!!!!!


和野方 「だいじょうぶか!俺がわかるか?わかるなら返事しろ!」ズイッ


美紀 「ふぇっ!!?ひゃ、ひゃい!!(かっ顔近い!!ながやさんの顔が目の前に!!?)」///プシュゥゥ…


和野方 「ほんとか?ほんとにわかるか なら次は手を上げてみてくれ」


美紀 「はっはい……(顔近い顔近い!!顔がちかいっ!!)」///プルプル…


和野方 「……美紀 なんで手震えてんだ?やっぱりどこか悪いのか?」


美紀 「いっいえ!!どこも悪くありません!てか顔近いんですよ!!」///グイッ


和野方 「へぶっ!!」バシッ 顔に手を押し付けられて退けられる


美紀 「なっながやさんはデリカシーというものをもう少し理解した方がいいです!!そんなに顔を近づけたら相手に失礼ですよ!!」///


和野方 「っえ あっわるい 表情の変化も確かめたかったからちょっと近づけてた」


和野方 「不愉快だったな すまない」


美紀 「あぁいや!べつに不愉快だとは…」///


胡桃 「……なぁみき ちょっと聞いてもいいか?(まさかな まさかみき、お前……)」


美紀 「ーっ!! いっ今はなにも話さないでください!落ち着きたいので!!」///ビクゥッ!!


胡桃 「っえ あっあぁ わかった…」


美紀 「(まっまずいまずい!!くるみ先輩にバレたかもしれない!?)」///アワワワ!!


美紀 「(動揺を隠そうと思ったけどなかなか隠せなくて…ながやさんは気づいてないみたいだけど)」///


美紀 「(どっどうしよう もしバレてたらなんて言い訳すれば逃れられる!?)」///


美紀 「(いや今逃れられたとしてもくるみ先輩は何度も聞いてくる!最終的には逃れられない!!)」///


美紀 「(でも今バレるのはまずい 今の状況でバレたらなんて言われるか……)」///


胡桃 「(…みきのやつ、焦ってるな しかも落ち着きたいから話さないでくれって 明らかに怪しすぎる)」


胡桃 「(問い詰めて聞くか?いやでも、今は感染の疑いがまだゼロじゃないからやめておくか 落ち着かせないといけないのはほんとだし)」


胡桃 「(…これでもし好きだって言ったらどうするか 散々疑っといて好きになるとかどうかしてるって言うか?)」


胡桃 「(りーさんならまだ許せるがこいつだけは許せない ずっとながやのこと疑ってたんだから好きになる権利なんてない!)」


胡桃 「(ながやは気にしないかもしれないが私は絶対許さない!ながやが近くにいない時に聞いてみるか)」


和野方 「…? くるみどうした?なんか顔怖いが」


胡桃 「べつになんでもない ただお前は優しすぎるなと思ってな」


和野方 「?」


美紀 「…なっながやさん たぶん大丈夫だと思うのでそろそろ部屋に戻りませんか?ここにいてもやることないですし……」///


和野方 「俺は構わないが…くるみ お前はいいか?」


胡桃 「いいよ さすがにこの状況でまともに話しは出来ないからまた今度でいい」


胡桃 「…それと、また新しく聞きたいことが増えたしな だからなおのこと今日じゃなくていい」


和野方 「っえ 新しく聞きたいこと…?」


美紀 「っ…」///ドキッ…


胡桃 「それじゃ片付けは私がやっとくから ながやはみきのこと頼む」カチャカチャ…


和野方 「…わかった 美紀立てるか?」


美紀 「はっはい…だいじょうぶです すみませんご迷惑をおかけして」///


和野方 「なに気にするな それよりほんとにだいじょうぶか?なにか異常は感じないか あるなら隠さずに言ってくれ」ズイッ 再び美紀に顔を近づけて様子を伺う


美紀 「だっだいじょうぶです なのであまり顔は…(ちっ近い……)」///ドキッ


和野方 「あっごめん でも今から運んでいくから少し我慢して欲しいんだが」スゥ…


美紀 「…っえ 運んでって…きゃあっ!!?」///ヒョイッ 和野方に片手で持ち上げられてお姫様抱っこされる


胡桃 「っ…」ピクッ


和野方 「少しの間だ 寝床着くまでがまんしてくれ なるべく早めに連れていくから」


美紀 「ーっ…!!」///カァァ


和野方 「くるみ 行くぞ」


胡桃 「…あぁ(んだよ みきばっかり…)」ムスッ


和野方 「…っと」タッタッタッ…タンッ













数日後…



朝ー桐子の部屋



篠生 「…そんなのがいるんだ 数日前ぐらいになにか外から物音するなとは思ってたけど」


桐子 「そうなんだよー たかひと達には大雑把に言っておいたんだけど、まさか適当に話されてたなんてねー」


和野方 「だがこれでちゃんとした報告ができたな あいつらはともかく、お前にまで報告を怠ったのはすまなかったな」


篠生 「ううんだいじょうぶ 外にほかの化け物とは違う化け物がいることは聞いてたからある程度は警戒してたし、ちゃんと細かい情報も聞けたからいいよ」


和野方 「そうか ならよかった」


篠生 「…それにしても、ほんとに長谷くんもそうだけど あなた達は勇敢だね」


篠生 「そんな化け物を前にしても戦いに挑むなんて…私ならそんな勇気なくて逃げちゃうよ」


和野方 「それが普通だよ あんな化け物相手に真っ向から行くやつなんて気が知れてる 俺たちが異常なだけだ」


桐子 「あっそれ言っちゃうんだ…」


和野方 「まぁ現にそうだしな 過去に倒したネメシスとも真っ向から挑んでるし」


和野方 「あいつらを守る気はねぇがお前は別だ もしなにかあれば守ってやるからいつでも頼りに来てくれ!」


篠生 「頼もしいね でもできればみんな守って欲しいな…?」


和野方 「………」


篠生 「……だめ?」


和野方 「……わるいがそれは無理だな あいつらは悠里を傷つけて、くるみたちにも手を出そうとした そんなヤツらを助けることはできない」


和野方 「お前以外の奴らはまともなやつだとは思ってない 自分たちが生き残るためならなんでもやる外道な集団だと思ってる」


篠生 「ーっそんなことない!レンくんは私のためにいつもがんばって!!」


和野方 「だがそのれんってやつは悠里を傷つけようとした それは間違いないよな?」


篠生 「それは……」


和野方 「…少し言い過ぎたな すまん 今言ったことは忘れてくれ」


和野方 「とにかくだ 俺はお前以外を守る気はない それだけは覚えといてくれ」


和野方 「…お前を含んだ状態でなら考えるがな」


篠生 「っ!」


桐子 「…長谷くんって意外とツンデレ?」


和野方 「いやツンデレじゃないから……」



…コンコンっ


とうこ先輩、ながやさん居ますか?


桐子 「んー?その声はゆうりちゃんかな いるよー 中に入っていいよ」


失礼します


ガチャッ…


悠里 「ながやさん ちょっといいかし……」


篠生 「……こんにちは」ニコッ


悠里 「あっはい…こんにちは」


和野方 「どうした?なにか俺に用か」


悠里 「うっうん 聞きたいことがあったんだけど……」チラッ


篠生 「?」


悠里 「…えっと そちらの方は…?」


和野方 「…えっと この人は……」


桐子 「……ゆうりちゃん この人はね?」


篠生 「はじめましてだね 私はしのう、武闘派グループのひとりよ よろしく!」


悠里 「ーっ!? ぶっ武闘派!!?」ビクッ


和野方 「ちょっ!?篠生 おまえそれ言ったら!!」


篠生 「……っあ」ハッ


悠里 「なっなんで武闘派の人がここにいるの!?しかもながやさんも一緒にいるの!?」


悠里 「…ま、まさか ながやさんを連れていこうとしてるの?もしそうだったら許さないわよ!」キッ


桐子 「ちょちょっゆうりちゃん落ちついて!ちがうから ただ情報提供をするためにね?」アタフタ


和野方 「悠里 篠生はあいつらの中でもまともなやつだ そんな警戒することはない」


悠里 「……ながやさん もしかして、この人のこと 好きなの?」


和野方 「……はい?」


悠里 「…惚れた人を信用したがることってあるでしょ?もしかしたらと思って……」


和野方 「………。(悠里…それ、さすがに無理があるんじゃないか?)」


篠生 「…えっと わたし彼氏いるよ?」


悠里 「……っえ も、もしかして ながやさんと!!?」サー…


和野方 「うん 悠里ちょっと落ちつけ 俺じゃないから」


和野方 「ふたりとも ちょっと悠里説得するから席外す あとでまたくる」カタッ


桐子 「うっうん わかった」


悠里 「まってながやさん!!ほんとに付き合ってないの!?この人すごくキレイよ!」


悠里 「ながやさんと付き合ってても変じゃないわ!付き合ってなかったとしてもながやさんに惚れてる可能性も!!」


和野方 「うんそれはないから安心しろ とりあえず部屋出るぞ」タッタッタッ…


パタンっ……



篠生 「………」


桐子 「…シノウ 自己紹介するなら武闘派のことは伏せないと あの子たちは君たちを警戒してるのに」


篠生 「ごめん…ながやくんとくるみちゃんとは普通に話してたからそのノリで話しちゃった」


篠生 「あとでながやくんに謝らないと…ゆうりちゃんとも仲良くなれたらいいな」


桐子 「んー…ゆうりちゃんはキツイかなー あの子が一番武闘派のこと警戒してるから…」


桐子 「私からも言っておくけど あまり期待しないでね?あの子は精神面的にも不安定で長谷くんを中心的に信じて動いてるから…」


篠生 「わかってるよ ゆうりちゃんが精神不安定なのは聞いてるよ」


篠生 「時間かけて仲良くなるしかないね 仲良くなれればいいけど……」


桐子 「…きっと仲良くなれるよ 今はまだムリでもさ!」


篠生 「そうだといいな」








通路ー桐子の部屋近く



悠里 「………」ムスッ


和野方 「…ゆっ悠里?そろそろ機嫌直して欲しいんだが」


悠里 「いやです ながやさんが私の知らないところで武闘派の人達と関わってたなんて…」


悠里 「しかもあんなにもかわいい人と知り合いだったなんて…胸も大きかったし」


和野方 「いや胸は関係ないだろ……」


悠里 「…わたしの胸じゃ不満?それなりに大きいのに」///ポヨンッ


和野方 「っ…い、いちいち見せつけなくていい!まったく……」///


和野方 「とにかく!俺はあいつとはなんもないから安心しろ あいつが付き合ってるやつは別のやつだ」


悠里 「………」(ㅎωㅎ)ジー


和野方 「…なんだよ 疑ってんのか?」


悠里 「…だって 武闘派の人だし、しかもおとなしそうでかわいかったし」ムスッ


和野方 「お前だってかわいいだろ 家庭的で優しいし」


悠里 「っ…そ、そんなお世辞言っても信じられないわ!長谷さんのことだからいろんな人にかわいいって言ってそうだし」///ドキッ


和野方 「いやお世辞じゃないから かわいい人にかわいいって言ってなにが悪い?事実を述べてるだけだぞ」


悠里 「ーっ…」///キュンッ


和野方 「なかなか信用してくれないな…どうしたら信じてくれるんだ?」


和野方 「無理に信じろとは言わないけどよ けど俺はあいつとは付き合ってないし、好きじゃないのは信じてほしいんだが?」


悠里 「…でもあのひと すごくかわいかったわよ?長谷さん好みだと思うのだけど」


和野方 「俺好みって…お前は俺の好み知ってんのか?」


悠里 「…なんとなく 大人しめの女の子が好きだと思うの 大人しくて胸が大きくてスタイルが良い人?」


和野方 「……うん 性格はどちらかと言うと元気系がいいな 胸の大きさは気にしない スタイルはまぁ良い方がいいが」


悠里 「元気系…てことは、ゆきちゃんが好きなの!?」


和野方 「だからなんでそうなるんだよ!お前ほんといい加減にしろ!!」キーン!!


悠里 「ーっ!!」ビクッ!!


和野方 「…はぁ とりあえず落ち着け 俺はあいつとそんな関係はない 仲間としてみてるだけだ」


和野方 「これ以上ふざけたこと言うともっと怒るからな いいな?」


悠里 「ーっ…」ガクガク…


和野方 「…? 悠里?」


悠里…? 「…ながやさんに…怒られた ながやさんに……嫌われた!!」ハァ…ハァ……


和野方 「ーっ!! ゆっゆうり!!?」


悠里…? 「ーっごめんなさい!わたしがめんどくさい女で ここから出たら長谷さんと付き合う約束してたから…し、心配で!!」ブルブル…


悠里…? 「お願いだから嫌いにならないで!!こんなわたしでも…捨てないで 見捨てないで!!」ガシッ 和野方の服を掴んで絶望に落ちそうな表情で悲願する


悠里…? 「今捨てられたら…わたし、おかしくなっちゃう もうだれも信用できなくなっちゃう!!」ツツー…


悠里…? 「ながやさんのしてほしいことなんでもしてあげるから!!だから…!!」スゥゥ… 目の中の光がなくなっていき黒く染まり始める


和野方 「おぉおちつけ!!だれもお前を嫌いになったなんて言ってないだろ お前のこと嫌いになるわけないだろ!」


悠里…? 「でもながやさんは私のこと本気で怒ったわ いつも優しくしてくれてたながやさんが本気で怒ったということは…もう私みたいなめんどくさい女なんて捨てて他の方を選ぼうと……」ガクガク…


和野方 「本気で怒ってねぇよ あれでもけっこう抑えてた方だぞ?」


悠里(精神異常Lv1) 「あっあれで抑えてた!?てことは もっと怒ってるということ……!!?」サァー…


和野方 「ちがうちがう!怒ってない怒ってない 俺が本気で怒ってたら手も出してる 女相手に本気で怒らないから」


悠里(精神異常Lv2) 「わっわたしが女だから手を出さないということは 本気で怒ってるけど手が出せないから言葉で怒ってるということ……!!」ハァ…ハァ……!!!!


和野方 「だからなんでそうなるんだ!ちがうから 悠里おちつけ!!」


悠里(精神異常Lv3) 「そっそうよね わたしが女だから手を出さないだけで…ほんとは出したいのよね だってわたし、あなたを本気で怒らせてしまったから……!!」アハハ…


悠里(精神異常Lv…) 「……ねぇ ながやサン もう……ほんトウのこと言って」


悠里(精神異常Lv4) 「わたしナンテ…もう イラナイって!!」ズーン… もう目には光がなく、絶望に落ちた表情で和野方に問いかける


和野方 「ーっ!!」ゾクッ!!


和野方 「(ゆっゆうりの目が……!!)」サー…


悠里(精神異常Lv4) 「もういいノヨ わたしのことナンテ…ワカッテタカラ」


悠里(精神異常Lv4) 「ホラ ハヤクイッテ?モウイラナイッテ……」


和野方 「(まっまずい 今回はガチで落ちかけてる!!もう目の中に光が…!!)」


和野方 「(だけどどうすればいい!?さっきから俺の言葉を聞いてくれないし なんとか落ち着かせることができることと言えば……)」






胡桃 『…なぁ長谷 もし、もしものことだ?もしりーさんが精神崩壊を起こしたら…』


胡桃 『…最悪、りーさんをお前の手で…感染させてやってくれないか?お前がりーさんと肌を重ねたその時に…』






和野方 「………」


悠里(精神異常Lv4) 「っ……」ブルブル…


和野方 「…ゆうり(…しかたない もう覚悟を決めるしかない)」スゥ…


悠里(精神異常Lv4) 「ーっ!!」ビクッ!!


和野方 「…ごめん」ヒュンッ!!



トンッ!!


悠里 「かはっ!?っ……」ガクッ… 首元に手刀を入れられて気を失う


和野方 「っと 一回で気を失ってくれたな よかった…」トサッ 気を失ったゆうりを受け止めて支える


和野方 「…ごめんな 手荒なことして でももう少しだけ希望を見させてくれ」


和野方 「俺だってお前を感染させたくないんだ いくらくるみに頼まれてるからって…そんなことできねぇよ」


和野方 「…今はゆっくり休んでくれ 精神が落ち着くまで」


悠里 「すー…すー……」











篠生 「………」


桐子 「…おそいね まだ説得できないのかな?」


篠生 「…やっぱり厳しいかな ここまで長いと時間かけても難しいかな」


篠生 「まぁ仕方ないよね わたしも武闘派のひとりだから疑われても」


桐子 「……だっだいじょうぶだよ!ながやくんならきっとうまく言ってくれるって!ながやくんはしのうのこと良く思ってるし」


篠生 「そうだといいけど…」



…ガチャッ


和野方 「わるいな 待たせたな」


桐子 「っあ やっと帰ってきた!」


篠生 「……って あれ?」



悠里 「すぅ…すぅ……」和野方におぶられながら寝ている


和野方 「…」


桐子 「…なんでゆうりちゃん寝てるの?説得してたんじゃなかったの」


和野方 「…えっと その事なんだが……」


篠生 「…やっぱり ダメだった?」


和野方 「………それもある」


桐子 「…それもある?」


和野方 「…わるいが聞かないでくれるかな あまり教えたくないんだ……」


桐子&篠生 「「……っえ」」


和野方 「…っと」トサッ…


悠里 「すー…すー……」和野方の背中から降ろされて床に寝かされる


和野方 「…よし それじゃさっきの話しの続きをするか 悠里は寝てるから静かにたのむぞ?」


篠生 「………。」


桐子 「…えっと、静かにするのはいいんだけど 理由聞きたいんだけど」


和野方 「………」


篠生 「…言えないの?」


和野方 「………」


桐子 「……ながやくん 言いづらいかもしれないけど、言ってくれないと今の状況が把握できないよ」


桐子 「なんで説得しに出ていったゆうりちゃんが寝て帰ってきたのか教えて あと今のゆうりちゃんにしちゃいけないことがあるなら言って」


和野方 「………」


篠生 「…」


桐子 「…」



チッチッチッ……


和野方 「……しばらく悠里には話しかけないでくれ 晶や比嘉子にも伝えてくれ」


桐子 「……っえ みんな?」


篠生 「わたしはまだわかるけど…なんでとうこ達まで?」


和野方 「………」


篠生 「(また黙っちゃった…そんなに話せないことなの?)」


桐子 「(ながやくんの顔すごい険しい まさか……ね まさかゆうりちゃん 精神が………)」


和野方 「……篠生 お前は武闘派の中でも特別だから話してやるが絶対に他の奴らには話すなよ?」


和野方 「……悠里が精神崩壊しかけた」


篠生&桐子 「「ーっ!!」」


和野方 「…しかも俺の話も聞いてくれなくなった 今は落ち着かせるために無理やり寝かせたが……」


和野方 「だから今は放っておいてくれ くるみたちには俺から言っとくから桐子は晶たちに言っといてくれ」


桐子 「…わかった でもゆうりちゃんはどうするの?ながやくんの話を聞いてくれなくなったら誰の話しも聞いてくれないんじゃ…」


和野方 「……最悪の場合、ひとつだけ方法はある もし悠里が完全に精神崩壊したら頼むとくるみから言われてる」


和野方 「だけどそれは本当に最終手段だ!それをやれば俺もだが…悠里も後戻り出来なくなる!」


桐子 「…戻れなくなる?いったい何をしようと」


和野方 「それ以上は聞くな 聞いたら記憶が抜けるまで頭殴るぞ」


桐子 「ーっ…」ゾクッ


和野方 「…悠里のことは俺に任せてくれ 最終手段取らずになんとしてでも戻すから」


桐子 「……わ、わかった それじゃゆうりちゃんのことは任せるね」


和野方 「あぁ」













学園生活部部室



胡桃 「なんだと!?りーさんが精神崩壊した!!?」


美紀 「それはほんとなんですか!?ゆうり先輩が精神崩壊したなんて!!」


由紀 「りっりーさんはだいじょうぶなの!?まだ助かるよね!!」


和野方 「おっ落ち着け!まだだいじょうぶ…だと思う 今は寝かせてるから落ち着いてると……思う」


美紀 「思うって…なんで疑問形なんですか!いつもみたいにだいじょうぶと言ってくださいよ!」


和野方 「い、言ってくれって そんなこと言われても……」


由紀 「助かるよね!りーさん壊れたりしないよね!?」


和野方 「……た、たぶん」


由紀 「ながなが!!」


胡桃 「落ち着けゆき ながやを追い詰めてもしかたないだろ!」


由紀 「だってこのままだとりーさんが!!」


胡桃 「…ながや 実際のところどうなんだ?りーさんはなんとかできそうか」


胡桃 「今の状態で思うことを言ってくれ …正直な気持ちで教えてくれ」


和野方 「………」


和野方 「…正直、少し難しいかなと思ってる 悠里が精神崩壊しかけたとき俺の話をまともに聞いてくれなかったんだ」


和野方 「いつもは聞いてくれてたのに今回はダメだったんだ だからそれで心配で……」


胡桃 「…そうか だからそんな弱気だったのか」


胡桃 「…でもながや お前にはわるいんだがしばらくりーさんをみてやってくれ 私たちじゃどうしようもできないんだ」


胡桃 「今まで落ち着きが欠けるとお前に駆け寄って取り戻そうとしてただろ?私たちのところには来なかった」


胡桃 「完全に人任せになっちまうがたのむ しばらくは見回りや奴らが攻めてきたら私がなんとかするから」


和野方 「……できる限りはする 俺だって悠里を見捨てるわけにはいかない なんとしてでも精神を戻さないといけない」


和野方 「………だが戻せなかったら すまないが最終手段を取らせてもらう やりたくないが……俺も腹を括る」ググッ…


胡桃 「っ…」ギリッ


美紀 「…最終手段?なんですかそれ なにか方法があるんですか?」


由紀 「それをやればりーさん戻るの?なら早くそれをやったほうが!」


胡桃 「ーっだめだ!!」


由紀&美紀 「「っ!?」」ビクッ!!


胡桃 「…だめだ すぐにはやっちゃいけない それをやったら……りーさんは戻れなくなる」


胡桃 「まだ可能性がゼロじゃないからそれはさせたくない!ながやだってやりたくないんだ!進めさせないでくれ!!」


美紀 「……くっくるみ先輩?」唖然


由紀 「…くるみちゃん ながなががやろうとしてること、わかるの?」


胡桃 「……わかるよ だって私がその提案者なんだから」


胡桃 「もしりーさんが完全に精神崩壊したら…ながやの手で感染させてくれって頼んだんだ!」


由紀 「ーっえ!!?」


美紀 「かっ感染させるって…しかもながやさんの手でとはどういうことですか!!」


美紀 「くるみ先輩、そんなことをながやさんにお願いしてたんですか!!なんてことを頼んでるんですか!!」


美紀 「ながやさんの手で感染させるなんて、そんなバカみたいなことお願いするなんて頭おかしくなりましたか!?」


美紀 「今までゆうり先輩に手を出さなかったのは感染させたくないからと言ってたじゃありませんか!!それなのに、それをお願いするなんてどういう神経してんですか!!」


胡桃 「ーっ…」ググッ… 美紀の言うこと全部が正論で何も言い返せない…


美紀 「あなたがそんなことを言うなんて思ってもいませんでしたよ!!そんなバカみたいなことをっ!!」


由紀 「みっみーくん落ちついて!!」アワワワ


美紀 「ゆき先輩は黙っててください!!あなたには関係な……」


和野方 「」ドンッ!! 左手で壁を思いっきり叩き部室内に打撃音が響き渡る


全員 「「ーっ!!」」ビクッ!!


和野方 「……少しだまれ 騒がしくし過ぎだ」


和野方 「美紀 お前の言いたいことはわかるがそんなにくるみを追い詰めるな かわいそうだろ?」


美紀 「…だ、だってくるみ先輩が!!」


和野方 「さわぐな 静かにしろ」ギロッ


美紀 「っ…」ゾクッ


由紀 「なっながなが 顔がこわいよ…」


和野方 「わるい 俺もあまり睨みつけたくないんだが許してくれ」


和野方 「…くるみだって悠里のことを考えてそう言ったんだ 俺に迷惑かけてることだって理解してる」


和野方 「悠里が俺にしか頼らないから自分じゃどうしようもできない 万が一、悠里の身に何かあったら俺しかできないだろ?」


和野方 「完全に精神崩壊したらほんとにどうしようもできない 現に今、俺の話しも聞いてくれなくなったんだ…」


和野方 「……美紀の言う通り、悠里は未感染者で俺は感染者 もし抱くとなると悠里を感染させないといけない」


和野方 「…卑劣な対処かもしれないが感染させれば悠里を抱ける 話を聞いてもらえないなら手を出すしかない」


和野方 「どんなに軽蔑してくれても構わない 悠里を見捨てるぐらいなら感染させてでも助ける みんなに反対されても!」


和野方 「だからくるみを責めないでくれ くるみに言われてなくても悠里が精神崩壊したらするつもりだったんだ 追い出されるどころか殺される覚悟でな」


胡桃 「…ながや……」


美紀 「……ながやさん あなたはほんとに自分を悪くしますね なにがなんでも責任持たなくていいんですよ?」


美紀 「今回はくるみ先輩も悪いです いくらながやさんが思っていたとしても、その後押しをしたのはくるみ先輩です」


胡桃 「………」


由紀 「ちょっみーくん…」


美紀 「……それと、私も悪いです ゆうり先輩のことを感染させてまで助けようとしてくれていたのに、それを否定しました」


美紀 「ながやさんとくるみ先輩が感染させたくないことぐらいわかっています 奴らとは違って自我を保ってるんですからそんなことするはずありません」


美紀 「……その禁句を犯してまで助けようとしてる行為を踏みにじってしまいました ほんとにすみません!」スッ


和野方 「…みき おまえ」


美紀 「…ながやさん あなたを信じます!だからゆうり先輩を助けてあげてください!!」


美紀 「最悪の場合は抱いてあげてください …ほんとに、最悪の場合は………!!」ググッ…


和野方 「………」


胡桃 「…ながや わたしからも頼む 改めてりーさんを助けてくれ」


胡桃 「もうお前しか頼れないんだ りーさんが精神崩壊したら、そのときは……」


由紀 「…ながなが 私からもおねがい りーさんのことよろしくね?」


和野方 「………」スゥ…


和野方 「わかった なるべく最終手段を使わないで抑えてみせる 抑えられなかったら……覚悟しといてくれ」


美紀 「…わかりました」













夜ー和野方の部屋



和野方 「………」


悠里 「すぅ…すぅ……」和野方の膝を枕にして寝ている


和野方 「…気絶させてから起きないな そろそろ起きてもいい頃だと思うが」


和野方 「(起きたらどんな反応するかな…精神崩壊してる状態で気絶させたからなにが起きるか分からない)」


和野方 「(落ち着いてくれてれば嬉しいんだが……)」


悠里 「……っん」スゥ…


和野方 「っ! …悠里 起きたか?」


悠里 「……ながやさん?あれ 私なんで寝て………」


悠里…? 「…あぁ そうだ わたし、捨てられたんだったわね」スゥ… 目の中の光が消えていく


悠里…? 「なんで寝てたのかしら なにか首元に強い衝撃を受けたような……」スリスリ


和野方 「っ…悠里」スゥ…ポスン 悠里の頭の上に手を乗せて撫でる


悠里…? 「……なにするの 触らないで」パシッ 撫でられた手を叩いて退ける


悠里…? 「もう私なんていらないんでしょ こんなわがままでめんどくさい女なんて……いくら胸がでかくてもいやでしょ?」


悠里…? 「だからはっきり言ってよ もういやだって!」


悠里…? 「いつまでも言わないで時間が過ぎていくの嫌なの!いっそのこと言ってよ!!」


悠里…? 「もしくは引っぱたいたりして行動で見せて!口で言えないなら行動で示してよ!!」


和野方 「………」


悠里…? 「っ……」カタカタ…


和野方 「……わかったよ」スゥ… 左手に拳を作り上にあげる


悠里…? 「っ!!」ビクッ!!


和野方 「…なに怖がってんだよ お前が行動で示せと言ったんだろ?」


和野方 「口じゃ言えねぇから行動で見せてやるよ だからビビってねぇで目を開けろ!」


悠里…? 「ーっ…」スゥ… 怖がりながらも目を開けて和野方の顔を見る


和野方 「…よし 目開けたな?よく見てろよ これが俺の答えだ!!」ブンっ!!



バキィッ!!!!


悠里 「……っえ」


和野方 「ーっ…」タラー… 自分の顔に拳を入れて口から血が出てくる


和野方 「(…唇切ったな 痛みはねぇが味覚はあるから血の味がすげぇ 気持ちわりぃ…)」ウプッ


和野方 「ーっふん!!」ゴスンッ!!!! 再び自分の顔に拳を入れる


悠里 「ーっちょ ながやさんなにやってるの!?やめて!!」ガシッ 拳を入れる和野方の手を掴んで止める


和野方 「離せ なんで止める?行動でしか見せれねぇからやってんのに止められたら見せれないだろ」ポタッポタッ…


悠里 「いや意味がわからないわ!なんで行動で示すのに自分の顔を殴ってるの!?」


悠里 「殴るなら普通わたしでしょ!私をなぐって捨てればいいのに なんで自分の顔を殴るの!!」


和野方 「…ーっふん!!」バキィッ!!!!


悠里 「ながやさん!!」


和野方 「……わからないか?なんで俺が自分を殴ってるのか」ポタポタ…


悠里 「……っえ」


和野方 「俺がお前を殴らないで自分の顔を殴った理由わからないか?少し考えてみろ」グシッ


悠里 「かっ考えてみろって…そんなのわかるはず」


和野方 「ふんっ!!」ゴスンッ!!!!


悠里 「ーっわ わかった!考える 考えるから殴らないで!!」アタフタ


和野方 「…返答次第ではまた殴る」ボタボタ…


悠里 「えっえと 理由…理由は……」アセアセ


和野方 「…」グシグシ…


悠里 「……わ、私に傷つけないためですか?女子だから傷つけるわけにはいかないと思うながやさんの優しさ……ですかね」


和野方 「……」スゥ… 再び拳を作り自分の顔を殴ろうと…


悠里 「っ! ちっちがうの!?ながやさん優しいからそうだと思ったのに…」ガシッ 和野方の手を掴んで止める


和野方 「……離せ もう一発殴るから」


悠里 「やめて!!」


和野方 「…はぁ ほんとに鈍いんだから」スゥ…


悠里 「……っえ」ギュッ… 和野方にいつもより優しく抱きしめられる


和野方 「…わかってほしかったよ なんでお前を殴らなかったのか」


和野方 「お前はさ 俺に捨てられたと思ってるみたいだが、俺はお前を捨てることなんかしねぇ」


和野方 「なんでこんなにもかわいくて優しい女を捨てるんだ 家事洗濯やってみんなの体調管理も見てくれるやつを捨てたいなんて思うわけないだろ」


和野方 「むしろ俺が捨てられると思ってたぐらいだ 感染した挙句、右腕なくなってみんなの足を引っ張ってるんだから…」


悠里 「ーっそ そんなわけないわ!ながやさんはみんなのために戦ってくれてるのだから見捨てるなんてありえない!!」


和野方 「お前はそう思ってるかもしれないが俺にはわからないんだ 口にして言ってもらっても内心どう思ってるかはわからないからな」


悠里 「あっ…」ハッ


和野方 「今のお前と一緒だよ お前だって俺の言うこと信じてくれなかっただろ?口では捨ててないと言っても本音はわからないから」


和野方 「俺のときも行動で示してくれただろ?俺が抜けるって言ったらビンタして止めてくれたじゃないか」


和野方 「さすがにお前を殴ることは出来ないから俺は自分の顔に殴ったけどな 女に傷つけるなんて男として一番やっちゃいけないことだから」


和野方 「お前にそんな心配もかけちまったことにイラついてな 信じてもらいたいのと一緒に自分を殴ったんだ」


和野方 「…ごめん 辛かったよな 俺が不甲斐ないせいで起きたことだ 貶してくれて構わない」


和野方 「ただこれだけは信じて欲しい お前を見捨ててない 約束も守る もし俺のことまだ好きなら安全なところに避難できたら付き合う!」


和野方 「だから…安心してくれ いつものお前に戻ってくれ」


悠里 「…ーっながやさん!!」ツー…


悠里 「…ごめんなさい わたし、ながやさんを疑って……!!」ポタポタ…


和野方 「いいよ 怒ってないから だから安心したと思って思いっきり泣いていいよ」


和野方 「今まで心配かけた分受け止めてあげるから気が済むまで泣いてくれ …信じてくれてありがとな ゆうり」


悠里 「っ…う、うぅ……ぐすっ……!!」ポタッ…ポタッ…











悠里 「すぅ…すぅ……」泣き疲れて抱きしめていた体勢から和野方の膝を枕にして寝ている


和野方 「…さっきと比べて表情が明るくなったな 落ち着いてくれてよかった」ナデナデ…


和野方 「(完全に治ったかはわからないが落ち着いたのは確実だ これならみんなと普通に話しできるな)」


和野方 「(約束も…守らないといけないがまぁいいだろう 無事に出れたら付き合ってやるか 彼女いるけど……)」


和野方 「(……無事に出れたら、か 出れればいいけどな 俺とくるみも一緒に)」


和野方 「………」


悠里 「んっ…ながやさん……」スヤスヤ


和野方 「…なんだ 寝言か?お前はよく俺の名前口にするな」ナデナデ


悠里 「…愛してます ながやさん……」


和野方 「ーっ!!」///ドキッ!!


悠里 「すぅ…すぅ……」


和野方 「…好きを通り越して愛してるは反則だろ 好きって言われるより心臓に来るぞ 動いてないけど……」///カァァ…


和野方 「…ほんとに俺のこと好きでいるみたいだな ここまで俺のことを思ってくれてるなんて」


和野方 「(これはもうさすがに今の状態がどうとか関係ないな ゆうりは俺のこと好きだ もう確実だ)」


和野方 「(くるみも俺のこと好きって言ってたし…とうとう俺にモテ期が来たか!?相手女子高生だけど……これ、法律的に大丈夫かな?)」タラー…


和野方 「…まぁ歳が1歳違いだし平気か それに日本の法律だと16歳から結婚出来るからだいじょうぶか」


和野方 「……うん ちがうな そういう問題じゃない 俺彼女いるし…いやそういう問題でもないか」


和野方 「モテるのは男として嬉しいが彼女持ちだと嬉しがっていいものなのか…ってだからそういう問題じゃなくって」


佐倉 「ひとりごと多いですね…」


和野方 「…スーッと出てくるのやめてくれないか?佐倉先生 マジでビビったよ」


佐倉 「にしては驚いたような素振りは見えませんが」


和野方 「押し殺しましたからな 今騒いだらゆうりが起きる」


和野方 「それよりなにか用か ここら辺確かめてくれたか?」


佐倉 「はい 全体的に見た結果ですが一部除いて研究施設的な場所はありませんでした」


和野方 「…一部除いて?」


佐倉 「はい その一部なんですが…」


和野方 「……ですが、なんだ?」


佐倉 「……いえ、これは話さない方がいいですね とある方がその方と話してたんですが誰にも話さないよう言ってたので教えられません」


和野方 「……とある方ってだれだ まさか脅されたのか?」


佐倉 「いいえ、脅されてはいません それに関してはご安心ください」


和野方 「…そうか じゃあとりあえずはいいか 気になるが脅されてないなら無理には聞かない」


和野方 「もしその聞いたやつが危険な目にあったら教えてくれ すぐに助けるから」


佐倉 「わかっていますよ その時はすぐにお知らせします」


佐倉 「…それにしても長谷さんはモテますね 恵飛須沢さんや若狭さん、直樹さんもあなたに惚れて」


和野方 「……っん 直樹?直樹ってみきのことか?」


佐倉 「はい 直樹さんもあなたのことを……っあ」ハッ


佐倉 「…すみません 今のは聞かなかったことにしてください」


和野方 「いやもう遅いから っえ?なに あいつ俺に惚れたの?うそだろ」


和野方 「だって今まで警戒されてたんだぞ?ゆうりに手出したときなんて追い出されそうになったし あいつが俺のこと好きになるなんて考えられないんだが」


佐倉 「でも信用されたじゃありませんか 万が一、若狭さんを襲っていいと言われたじゃありませんか」


和野方 「言い方いいかた 襲っていいじゃなくて抱いていいだ」


佐倉 「どちらも変わりませんよ 襲ってることには違いありませんから!」ニコッ


和野方 「たしかに襲ってるが言い方によっては強姦になるんだが……」


和野方 「……それで、ほんとにあいつは俺のこと気にしてるのか?今までがあぁだったから信じ難いんだが」


佐倉 「なら確かめてみればいいじゃないですか 壁ドンや顎クイなどして受け入れるかどうか!」ドンッ!!


和野方 「……あの、せんせい?あなた一応教師ですよね しかも女子高生相手に壁ドンや顎クイして確かめろって進めるのはまずいのでは…?」


佐倉 「先ほど16から結婚できるから平気だのと仰ってた方がなにを言いますか そんなことを考えてる時点で女子高生相手なんて関係ないでしょ」


和野方 「いやそれは俺のことであって 先生のことじゃないでしょ…」


佐倉 「それにこのような世界になってしまったんですからそんなことを気にする方はいませんよ 警察や政治家なんてもういないんですから」


佐倉 「ながやさんだってそろそろ新しい相手を見つけるときじゃありませんか?昔の女性を忘れろとは言いませんがいつまでも自分を縛り付けていては楽になりませんよ」


和野方 「…俺のことはいいんだよ 俺は感染者でゆうりとみきは未感染者だ 選ぶとしてもくるみしか選べないが誰かを選ぶ気はない」


和野方 「こんな世界にした元凶が誰かを幸せにすることなんてできない 幸せにする権利もない……」


和野方 「俺は大罪人だ ここにいるみんなを安全なところまで運べたとしても罪は晴れない どんなに晴らそうとしてもな…」


佐倉 「……ではどうすれば晴らせるんですか?自分でこれをやれば晴らせると思うことを教えて頂けませんか」


和野方 「ないよそんなの なにをしても晴れることはない 死んだ人間を元通りに生き返らして世界を元通りにすれば晴れるかとしれないが…そんなのできるわけがない」


和野方 「いくらこの世界をこんなにした薬を開発した本人だからといってそんな薬は作れない 作れるなら現に作ってる…」


和野方 「作れたのはせいぜい時短抗生物質のみ しかもウイルスを消すことや完全になじませることはできなかった」


和野方 「ただ馴染ませるだけで完全には適合しない…不良品にも程がある そんな薬しか作れないやつが世界を救える薬なんて作れない」


和野方 「それに対してランダルコーポレーションは完全に馴染ませる薬を完成したみたいだが…さすが俺の薬を盗んで悪用したヤツらだけあるよ 俺ができなかったことを成し遂げたんだから」


和野方 「俺みたいなちんけでひとりで活動してるやつより大会社で何人も集まって研究してる奴らとは違う だから盗まれるわけにはいかなかったんだ…あの薬は誰かの手に渡っていいものじゃない」


和野方 「ましてそれが研究員の奴らに渡ったら悪用されるのなんて当たり前 今まで人類が成せなかったことを実現するために使わないわけがない」


和野方 「……俺があんな薬を作ってなければ、こんなことには………」


佐倉 「………」


和野方 「……佐倉先生 あんたはみんなを安全なところに連れてったらどうするんだ?みんなに見えないけど一緒に着いていくのか?」


和野方 「…いや、幸いにもゆきには見えてるか 時々先生がいない時でも見えてるみたいだが」


佐倉 「行きませんよ 行ったところで皆さんには見えてませんから行ったところで意味がありません」


佐倉 「ゆきちゃんも段々と落ち着いてきてるのでそろそろ私の姿も見えなくなってくると思います そうなったら行く意味がありませんから」


和野方 「…そうなのか?」


佐倉 「はい なので最後まであなたと一緒に居させてもらいます あなたが私の姿を捉え続けるまで」


和野方 「…そうか ならもしひとりになっても寂しくないな 俺も助かる気ではいないから……」


和野方 「…もしそうなったら話し相手頼むぞ?たのむから消えないでくれよな」


佐倉 「はい!こちらこそよろしくお願いします」








胡桃の部屋



由紀 「すぅ…すぅ……」


美紀 「…静かになりましたね けっこう騒いでたのに」


胡桃 「…そうだな ここあいつの部屋と二つ隣だからさすがになに言ってるかまでは聞こえなかったが収まったな」


美紀 「…抑えることに成功したんでしょうか もしくは…感染させて薬を使ったことによって騒いでたんでしょうか?」


胡桃 「さぁな 今から見に行く…わけにもいかないな なにしてるかわからない時に行くのはよくない」


胡桃 「下手したら抱いてるかもしれないしな そんな時に入ったらさすがに…な」///カァァ…


美紀 「そっそうですね…」///


胡桃 「まぁ抱いてなかったとしても行かないけどな 結果は明日になればわかる事だし、急がなくても報告は来る」


胡桃 「……感染、させてなければいいがな りーさんまで同じにさせたくない」


美紀 「………」


胡桃 「…なぁみき おまえながやに惚れただろ?」


美紀 「……っえ」ドキッ


胡桃 「そうだろ?正直に答えろ」


美紀 「…えっえと、それは……」///カァァ…


胡桃 「…正直、私はブチ切れそうなくらい怒ってる お前がながやを好きになる権利なんてないぐらいに」


胡桃 「理由はわかってるよな?なんで私がここまで思うの」


美紀 「………」


胡桃 「今ここにゆきがいなければぶん殴ってたかもしれないな ヤンデレ…ていうんだっけ?あんな感じみたいになってたかもしれない」


胡桃 「…お前はずっとあいつを警戒して冷たくしてきたのになんで惚れた 今頃になってあいつの優しさに気づいたのか?」


胡桃 「ずっと前からみんなに優しくしてくれてきたのにお前はそれを踏みにじってきたんだぞ 今さら感じ取れたなんて言わせねぇぞ?」


美紀 「…それは違います ながやさんの優しさは最初から感じ取れていました それを踏みにじってきたと言うのは半分間違いです」


美紀 「だから何度もその優しさに甘えてきました 警戒はしてましたが時と場合は考えています」


美紀 「自分の都合よく利用していたと言っても過言ではありません …それでもながやさんは聞いてくれました」


美紀 「その優しさが逆に怖かったんです 優しくすることで信用させて、ある程度信用してもらえたらなにかしてくるんじゃないかと思って…」


美紀 「誰かに手を出したとしても、そんなことするような人しないからと言われて信じてもらえない可能性があったのでずっと警戒していました もちろん今はそんな心配してません」


美紀 「私がながやさんに惚れる権利がないことぐらいわかっています ずっと警戒して冷たくしてきたんですからながやさんにとっても迷惑なはずです」


胡桃 「…いや それはないだろ」


美紀 「…っえ」


胡桃 「あいつはそういうの気にしないやつだ お前があいつのこと好きになっても迷惑なんて思わねぇよ」


胡桃 「もし本気であいつが嫌がってたらお前のことなんて気にしないさ いくら優しくても嫌いなやつに優しくするやつなんていないだろ?」


美紀 「…でもながやさんは皆さんのことを考えて動いてたので私のことを気にしないわけにはいかなかったのではないでしょうか いやでもやらざる得なかった状況だったので…」


胡桃 「じゃあなんであの白い化け物に見つかって腰抜かしてたお前を助けたんだ?いやならそのまま車走らせてただろうが」


胡桃 「それにお前がながやの首元にキスマークを入れようとした時もそうだ 感染するかもしれないと思ったあいつはかなり焦ってただろ?」


胡桃 「嫌いな奴が感染して死んでくれるかもしれないのにあんな焦って心配するわけないだろ むしろ喜ぶはずだ」


美紀 「…あっ」ハッ


胡桃 「気があるかまではわからん ただお前を捨ててないというのは確かだ まぁあいつがお前を捨てるとは考えられないけどな」


胡桃 「…だが私は認めないけどな お前があいつに惚れる権利なんてないと思ってる これはあくまでも私の思ってることだ」


胡桃 「あいつが別に惚れてもいいなんて言えばそれまでだ もちろん文句は言わせてもらうけど」


美紀 「…」


胡桃 「…だがその思いを受け止めてもらえるとは思わないほうがいいぞ これはお前だけじゃなく私やりーさんも同じだ」


胡桃 「あいつに告白しても誰かと付き合うつもりはないって言ってた 理由は彼女がいるとかこの世界がこんな状況だからとかって話してたが…ほんとにそんな理由で付き合わないのかな?」


美紀 「…と、いうと?」


胡桃 「他に理由があると思うんだ 彼女がいるとか世界がこんな状況だからなんてただの建前でほんとは違う理由で付き合えないんじゃないかと思ってる」


胡桃 「あいつはなにかを隠してる その隠してることまではわからないがあいつの秘密を何個か知ってるから確実だ」


美紀 「秘密…それって時短抗生物質のことですか?」


胡桃 「っ!? なっなんで知ってる!?そのことは私だけしか知らなかったはず!」


美紀 「くるみ先輩とながやさんが音楽室でしてるのを目撃したときに聞いたんです 使命を達成できてないことや話したら敵に回すことになることも聞いてます」


美紀 「…それと、私たち以外安全な場所に連れていくと言う話も聞きました」


胡桃 「っ!!」ドキッ


美紀 「…くるみ先輩 少し話があります 機嫌悪いかと思いますがいいでしょうか?」


胡桃 「…い、いやだと言ったら?」タラー…


美紀 「何度でも聞こうとします 話してくれるまで」


胡桃 「………」


美紀 「………」


由紀 「すぅ…すぅ……」


胡桃 「…誰にも言うなよ とくにりーさんやゆきには絶対言うな ぜったい怒るから」


胡桃 「……ながやとは何度も話してるんだ 私たちは感染者だから助からないって」


胡桃 「もし安全なところに行けたとしても私たちは殺されるのが目に見えてる 私とながやは化け物と一緒…そんなやつを受け入れてもらえるわけがない」


胡桃 「だから私たちはお前たちを安全なところに避難させたらどうするか悩んでた ながやはつまらなくなったら自害するって言ってた…」


胡桃 「このままながやと二人っきりで過ごしていけると思えば嬉しいことかもしれないが…こんな化け物だらけの世界で生きていけるかと言われたら自信ない」


胡桃 「お互い励ましあったところで限度がある それを考えたら私も自害を選ぶかもしれない」


胡桃 「先に言っとくがお前たちと一緒に安全なところに避難できるとは思わないでくれよ 私たちが一緒だとお前たちにまで被害が及ぶ」


胡桃 「お前たちを避難させて終わったら私とながやはどっかに行く それはもう確実だから」


美紀 「……ずいぶんと自分勝手な考え方ですね 私たちの意見は聞かないんですか?」ググッ


胡桃 「聞けるわけないだろ お前たちにこの話をしたら絶対にダメだって言うだろ?」


胡桃 「否定されるのをわかってるのに聞けるわけない だから今の話しも聞かなかったことにしてくれ」


美紀 「できるわけないじゃないですか!そんなこと聞いてわかりましたなんて言えませんよ!」


美紀 「約束したじゃないですか!みんなで一緒に出るって!誰かひとりでもかけたらダメなんです!」


美紀 「もう一度考え直してください!安全なところに避難できたら私が説得しますから!!」


胡桃 「説得に応じると思ってんのか?感染者を野放しにするほど自衛隊や救助隊は甘くないぜ」


胡桃 「やれるもんならやってみろ 絶対できるわけないから」


美紀 「っ…」ギリッ…


胡桃 「…わたしだってお前たちと出たいよ 安全なところに避難してみんなと平和で楽しい日常を送りたい」


胡桃 「でもムリなんだ 感染した時点でもう…だから諦めてくれ」


美紀 「…諦めると思いますか?そんなこと聞かされて わたしやゆき先輩、ゆうり先輩がはい分かりましたなんて言うと思いますか」


胡桃 「……たのむよ お前たちを救う方法はこれしかないんだ 黙ってうんと言ってくれ」


胡桃 「お前たちまで巻き込むわけにはいかないんだ お前たちまで巻き込んだら…今まで生きてたのが全部無駄になるだろ」


胡桃 「それだけは絶対にしたくないんだ だから……な?」


美紀 「っ……」ググッ…


胡桃 「…やっぱ今答えなくていいや この話しもいつかはみんなに話すことになる その時に答えてくれ」


胡桃 「まだ生きる希望を持ちたいから………」


美紀 「……わかりました はいと答えたくないので生きる希望を捨てないでくださいね」


胡桃 「…わかった ながやにも生きる希望を捨てるなって言っとくよ」


美紀 「お願いします」













昼近くー和野方の部屋



和野方 「すぅ…すぅ……」


悠里 「…んっ」スゥ…


悠里 「……朝?」チラッ


時計 『あほー!あほー!もうすぐお昼じゃあほーっ!』


悠里 「……お昼 私そんなに寝てたのね」


悠里 「(今までよりぐっすり寝れた感じがするわ いつもより目覚めがいい)」


悠里 「…」チラッ


和野方 「すぅ…すぅ……」


悠里 「(…ながやさんの顔まだ腫れぼったい 昨日かなり強めで殴ってたからすぐには治らないよね しかも血も出てたし…)」


悠里 「(私がながやさんを信じていれば、こんなことにはならなかったのに…またながやさんに迷惑かけちゃった)」


悠里 「(……でも次からはだいじょうぶ もう迷惑かけない ながやさんは私を捨ててないって言ってくれた!)」


悠里 「(今までは信じられない部分もあったけど…もう迷わない ながやさんを疑わない 信じる!)」


悠里 「…ありがとねながやさん わたし、少しだけ変われたわ!」


悠里 「あなたに会えてほんとに良かった!そしてあなたに惚れてよかったわ」///


悠里 「……顔だと、感染しちゃうわね 昨日腕で血を拭ってたから腕もダメ………」ジー


悠里 「…おでこなら平気ね ながやさん失礼します」///スゥ…



チュッ…


和野方 「すぅ…すぅ……」


悠里 「…えへへ♡昨日のお礼です 大好きです!ながやさん」///



…コンコンっ


…りーさん、ながなが起きてる?もうお昼だけど……


悠里 「今起きたわ 中に入っていいわよ」



っ! わ、わかった


ガチャっ…


由紀 「…」ソー…


悠里 「おはよゆきちゃん 起きるの遅くなってごめんね?」


悠里 「今からお昼ごはん作るわね」スクッ


由紀 「あっえと…お昼ごはんはもう用意してあるよ 缶詰めだけど…」


悠里 「…用意してくれたの?ありがと 寝坊しちゃったうえにお昼まで用意させちゃうなんていつもとは逆ね」


悠里 「ごめんね迷惑かけちゃって いっぱい心配させちゃったわね」


由紀 「ううんへいきだよ それよりも…もうへいき?昨日と比べて落ち着いてるように見えるけど……」


悠里 「えぇ ながやさんのおかげでだいぶ落ち着いたわ 気にしてたことがなくなったの」


悠里 「まだ不安なところもあるけど、ながやさんのことは信じることにしたの 今まで信じられなかったことがあったから完全に信じることはできなかったけど…それをながやさんは教えてくれたわ」


悠里 「わたしのこと、こんなにも思ってくれてるなんて思ってなかったから…めんどくさい女でも気にかけてくれるって言ってくれたの」


悠里 「だからもうだいじょうぶよ 今まで心配かけてごめんね」


由紀 「ーっ…うん!」


悠里 「くるみたちは起きてなにしてるの?もうご飯食べてるの?」


由紀 「ううんくるみちゃんたちもまだ寝てるよ わたしと同じ時間帯で寝たと思うんだけど…」


悠里 「そうなの?めずらしいわね ふたりが夜更かしするなんて」


悠里 「…まぁいいわ ご飯の準備が出来てるならみんなを起こして食べましょ?私はながやさんを起こすからゆきちゃんはくるみたちをお願い」


由紀 「ラジャー!いってきまーす!」タッタッタッ…


悠里 「…さてと」ヨット


和野方 「すぅ…すぅ……」


悠里 「ながやさん起きてください そろそろお昼ですよ?」ユサユサ


和野方 「んー…んんっ?」スゥ…


悠里 「おはよながやさん もうお昼だけど!」


和野方 「………ひる?もうそんな時間か 通りで外が明るいわけだ……」ウトウト…


和野方 「…落ち着いてるか?昨日かなり焦ってたが」


悠里 「えぇ ながやさんのおかげで落ち着いたわ まだ心配なところもあるかもしれないけど…」


和野方 「そのときはまた安心させてやるから心配するな 不安が生じたらいつでもこい!」


悠里 「はい!そうさせてもらいます」













胡桃の部屋



美紀 「すぅ…すぅ……」


胡桃 「くー…くー……」



…コンコンッ


おーい起きてるか?まだ寝てるなら起きてくれー


美紀 「すぅ…すぅ……」


胡桃 「くー…くー……」



…寝てるようだな 中に入るぞ?


ガチャッ


和野方 「…」ソー…


胡桃&美紀 「「すやすや…」」


和野方 「…寝やすい格好では寝てるがはだけてないな よし」キィィ…タッタッタッ


和野方 「おい起きろ もうお昼だぞ?昼飯の準備が出来てるから食いに行くぞ」ユサユサ


胡桃 「んー…」


和野方 「みきも起きろ お前が寝坊するなんて珍しいな 早く起きて飯食いに行くぞ」ユサユサ


美紀 「んっんー…んぅ?」スゥ…


和野方 「おはよ もう昼だぞ」


美紀 「…おひる?」ウトウト…ムク パサッ…


和野方 「ーっ!!」///ボッ!!


美紀 「………」ポケー… 起き上がった瞬間、布団がずれ落ちて露出の高い寝巻きがあらわになる


和野方 「(ーっみ みきの寝巻き露出高っ!!あのクールで冷静なみきがあんなのを着て寝てるなんて!!)」///カァァ…


美紀 「……あれ ながやさん?なぜあなたがここに………」ゴシゴシ…チラッ だんだんの意識かはっきりしてきて自分の寝巻きに目を向ける


和野方 「っ……」///横に顔を向けて見ないようしている


美紀 「……ーっ!!?」///カァァ!!


和野方 「…えっと、おはよう もうお昼だが」///


美紀 「なっななな!なんでながやさんがここにいるんですか!?今まで私たちが寝てる部屋に入ってこなかったのに!!」///アタフタ


美紀 「しかもよりによってなんで今日入ってくるんですか!!ながやさんたちと一緒に寝る時とは違う寝巻きで寝てるときに!!」///


和野方 「わっわるい ゆうりたちに起こしてくるよう頼まれて…」///


美紀 「うっうぅ〜…見られました ながやさんにわたしの全部見られました!」///プルプル…


和野方 「いやちょっと待て!全部は見てないから!お前の寝巻きを見ただけだから!!」


和野方 「寝巻き着てるのに全部見られたはないだろ!裸になってるわけじゃないんだから!」


美紀 「でっですがこんな露出の高い寝巻きを見られたら全部に等しいかと…ながやさんが一緒の部屋で寝てる時は着なかったのに、なんでこういう時に限ってながやさん来るんですか!!」///


和野方 「いやだから さっきも言った通りゆうりたちに頼まれて…」


美紀 「なぜ断らなかったんですか!女子が寝てることは知ってましたよね もし男子であるあなたが入ったらまずいことぐらいわかってたはずです!」///


美紀 「それを理解したうえで了承したということは下心があったんじゃないんですか!?わたしやくるみ先輩の寝巻きや寝顔、乱れた姿を見るために!!」///


和野方 「いやそんなこと思ってないから!そんなこと一ミリたりとも思ってない!!」


美紀 「ほんとですか?」


和野方 「あぁ!ほんとだ」


美紀 「…ほんとに、思ってないんですか?」


和野方 「思ってない!」


美紀 「……一ミリも?」


和野方 「あぁ!」


美紀 「………そうですか(わたし、そんなに魅力ないのかな?けっこう派手な寝巻きだと思うけど)」ハァ…


和野方 「(…あっあれ?なんか落ち込んでる…?ため息ついてるけど……なんで?)」


和野方 「(……もしかして、思ってほしかったのか?いやいやまさか くるみならともかくみきがそんなこと思うわけが……)」



佐倉 『直樹さんもあなたに惚れています』



和野方 「………」


美紀 「…ながやさんいつまでここにいるんですか?着替えたいんですが」


和野方 「…なぁみき ちょっと聞いてもいいか?(まさかな みきが俺に惚れてるわけない ならこの際だからハッキリさせておこう)」


美紀 「はい なんでしょう?」


和野方 「…おまえ、俺のこと好きか?」ド直球!!


美紀 「………」


美紀 「ーっ!!?」///カァァ!!


和野方 「…どうなんだ 好きか?」


美紀 「ーっい いぃいきなりなにを聞くんですか!!あぁあなたのことが好きだなんて!?」///


和野方 「いやちょっと気になってな できれば正直に答えて欲しいんだが…もし嫌いなら嫌いと言ってくれ」


美紀 「しっ正直にて…」///


美紀 「(いぃ言えるわけないじゃないですか!あなたのことが気になってるなんて!!)」///


美紀 「(しかもあなたの目の前で言えるわけがない!!なに言ってんのこの人は!?)」///


美紀 「(…もっもしかして、わたしがながやさんのことを気にしてることがバレた!?)」///


美紀 「(いやそれはありえない けっこう冷たい素振りを見せていたはずだからバレてる可能性は低いはず)」


美紀 「(だとしたらなぜこんなことを?冷たくされてる相手にそんなことを聞くのはおかしい)」


美紀 「(問いかけたところで答えは嫌いに決まってるはず それを改めて聞いた理由は?)」


美紀 「(ながやさんが考えなしで聞いてくるとは思えない なにか考えがあって聞いてきたはず…でもその理由がまったくわからない)」


美紀 「(一体なぜそんなことを聞いてきた?なにか企んでる?それともほんとにただ聞きたいだけ……?)」


和野方 「…あの、みき?そんなに考えることだったか?考えてる時間 かなり長いが……」


美紀 「…なぜそのようなことを聞きたいんですか?理由を聞かせてください」


和野方 「んー…改めて俺のこと どう思ってるか気になったからかな」


美紀 「…他には?」


和野方 「えっ他に?他は別にないけど…」


美紀 「…ほんとにそれだけの理由で知りたいんですか?」


和野方 「あぁ それだけだが」


美紀 「…ほんとに、それだけなんですか?ながやさんのことだからもっとなにか考えてたんじゃ……?」


和野方 「いやほんとにそれ以外なんもないよ ただ好きか嫌いを聞きたかっただけだ」


和野方 「それでどうなんだ?恥ずかしいと思うが今現在どう思ってるか知りたいんだ」


美紀 「ーっ…!!」///カァァ…


美紀 「(…ながやさん あなたはほんっとのバカですね!!そんなことをよく堂々と聞けますね!!)」///


美紀 「(ただ聞きたいがために本人に聞くやつがどこにいるんですか!あなたそんなに鈍感じゃなかったですよね!!)」///


美紀 「(この人やっぱりバカだ!!とんでもなくバカだ!!)」///


和野方 「…なんか、めっちゃバカにされてるような気がするんだが」


美紀 「えぇバカにしてますよ!あなたはほんっとのバカだって思ってます!!」///


美紀 「なに考えてるんですかあなたは!ふつう本人に聞きますかそれ!?」///


美紀 「好きか嫌いかを本人に聞く人はあなた以外いないですよ!あなたはバカじゃないんですからそのくらいわかっていますよね!?」///


和野方 「それは…まぁ うん そうだな」


美紀 「だったら聞かないでください!これでわたしが嫌いだと言ったらどうするんですか!」///


和野方 「えっ素直に受け止めるけど…今まで何度も約束破ってきたし 嫌われても仕方ない」


和野方 「俺が男である以上、警戒は解けないからな むしろ嫌いで警戒されてた方がありがたい…のかな?」


美紀 「ありがたいって…ながやさん それ本気で言ってますか?」ピクッ


美紀 「もし本気で言ってるなら怒りますよ さすがの私も堪忍袋の緒が切れます」


和野方 「えっ…そこまで?」


美紀 「はい」


和野方 「……てことは、好きってことでいいのか?嫌い=怒るということは…?」


美紀 「……っあ」///カァァ…


和野方 「(あっあれ?この反応 まさか……)」


美紀 「ーっち ちがいます!!別にあなたのことなんて好きじゃありません!!」///アタフタ


美紀 「ですが嫌いでもありません…ふっふつうです!そう、THE Normal!!」///


和野方 「おっおう そうか、ふつうか(マジか まさかほんとにみきまで俺のこと好きになるなんて…)」


和野方 「(やっぱりモテ期到来したのか?一番攻略が難しい相手を攻略しちまうなんて…いや攻略したつもりはないんだが)」


美紀 「(うぅ〜…な、なんでこういう時だけ鋭いんですか 変なところで鋭くならなくていいんですよ!)」///アワワワ


美紀 「(しかも今ので絶対にバレた…ほんっとこの人はバカなんですから!!)」///


和野方 「(うーん…聞けたのはいいがこれは暫く顔を合わせづらくなるな 確証を掴むために聞いたはいいがその後のことはまったく考えてなかった……)」


和野方 「(どうしよう…)」


美紀 「…いっいつまでここにいるんですか!着替えるんですから早く出てってください!!」///


和野方 「えっあ、はい わかった」


和野方 「それじゃ俺は先に行ってるからちゃんと来いよ?あとくるみのことたのむ」ガチャッ


美紀 「はっはい わかりました」///



パタンっ…


美紀 「………」///


美紀 「…えっと、くるみ先輩 起きて……ますよね?かなり大きい声出してたのでさすがに」///


胡桃 「……んだよ 今わたしはお前にイラついてんだ 用がないなら話しかけないでくれ」


美紀 「…すみません」


胡桃 「はぁ…ながやもなに考えてんだか まったくよ」ムクッ


胡桃 「…昨日のことは誰にも言うなよ ながやならともかく、りーさんたちに知られたらまずい」


胡桃 「あとでながやにできるだけ生きる希望を持つように言っとく お前は余計なこと言うなよ?」


美紀 「…わかりました」


胡桃 「それじゃりーさんの様子見に行くぞ ながやがあの様子だったからたぶん平気だと思うが」


美紀 「…たしかに先程の様子だと感染させたとは思えませんでしたね 先程、恥ずかしくて聞くの忘れてましたが…」///


胡桃 「だいじょうぶだろ たぶん」













部室



由紀 「おりゃおりゃー!るーちゃんまだごはんお預けだよ!」(つ・ω・´)っ


クマのぬいぐるみ 「…」椅子に座って由紀と戯れている


悠里 「ふふっ!るーちゃんたのしそう 朝ごはんもとうこ先輩のところで食べたみたいだからよかったわ あとでお礼言いに行かないと」


和野方 「…そうだな(幻覚はまだ治ってないのか…落ち着かせられたから治ってると思ったんだが)」


由紀 「オラオラオラオラーっ!!」シュシュシュシュッ!!!!


クマのぬいぐるみ「…」


悠里 「ほらゆきちゃん るーちゃんがかわいそうでしょ?そろそろやめてあげなさい」


由紀 「えーでもるーちゃんが食べようとしてるから…」


悠里 「るーちゃん みんなが揃うまで待っててね もう少しだから!」


クマのぬいぐるみ 「…」


悠里 「いい子ね よく出来ました!」クスッ


和野方 「(…でも落ち着いてるみたいだな 慌ててる様子もないし、なにより笑顔を見せてるから今のところは平気かな)」


和野方 「(これで少しは楽になる ここ最近ずっとゆうりを落ち着かせてたからいろいろと疲れとストレスが溜まってたんだよな…ゆうりを落ち着かせたい気持ちもあったけど)」


和野方 「(くるみが相手してくれるって言ってくれてるけど…さすがにそれはやらないでおこう 最後までやったら今まで我慢してた分を一気にぶつけそうだ)」


和野方 「(…うん ガマンしないとな)」



ガチャッ


胡桃 「おーっす 昼だけどおはよー」タッタッタッ…


美紀 「おはようございます」


悠里 「おはよ 今日はみんな寝坊ね ゆきちゃんとるーちゃんだけが起きれたみたいね」


由紀 「えっへん!」( ¯﹀¯ )どや


和野方 「おう!やっと来たな 早く席ついて昼飯食おうぜ」


胡桃 「食べるぜー!」カタッ


美紀 「っ…」///ストンッ… 和野方と目を合わせないように席に着く


和野方 「………」


由紀 「よーし!みんな席に着いたね それじゃいただきまーす!」


全員 「「いただきます」」


悠里 「はいるーちゃん かんぱんだけど残さず食べるのよ」


クマのぬいぐるみ 「…」


悠里 「ながやさんも残さず食べるのよ そして今日もがんばってね!」


和野方 「あぁ わかってるよ」


由紀 「とりゃー!ながながのかんぱんいただきー!」パシッ


和野方 「おいこら!まだ自分のあるんだから人のを取るな!」


悠里 「ふふふっ!」クスクス



胡桃 「…見た感じ感染してる様子はないな それに落ち着いてる」モグモグ…


美紀 「そっそうですね 見た感じ平気そうですね…」///


胡桃 「……おい 顔赤くしてんじゃねぇよ ながやはなんもしてねぇだろ」


美紀 「うぅ…すみません 先ほど言われたことが頭に焼きついて……」///カァァ…


胡桃 「…このあと話しあるから音楽室こい いいな」ギロッ


美紀 「……っえ」ビクッ


美紀 「(まっまさか…わたし、殴られる!!?)」カタカタ…


胡桃 「…? どうした?なんで震えて……!」ハッ


胡桃 「ちょっまてまて!勘違いするな 話があるってそういう意味じゃない!」アタフタ


胡桃 「普通に話があるだけだ!手を出すようなことはしない!」


美紀 「ほっほんとですか?わたし、殺されるかと思ったんですが……」カタカタ…


胡桃 「おまえを殺したら私がながやに殺されるわ!そんな事しないから安心しろ」


胡桃 「ただ無理は聞いてもらうけどな もし聞いてもらえなければ…わかってるな?」コキコキッ


美紀 「結果的に一緒じゃないですか!」



和野方 「返せこら!俺のかんぱん返せ!」


由紀 「うんおいしい!」モグモグ…


和野方 「もう食ってるし!」


悠里 「うふふ!あんまり暴れちゃダメよ」













桐子の部屋



桐子 「そうかー 無事に落ち着いてくれたんだね」


篠生 「よかった…落ち着いてくれて」


和野方 「心配かけて悪かったな しかも昼まで起きなかったからよけいに心配かけたよな」


桐子 「いやいや そこに関しては確認済みだよー」


篠生 「お昼前にヒカが確認したみたい そしたらゆきちゃんしか起きてなくてみんな寝てるって聞いたよ」


和野方 「そうだったか ならある程度は把握してたのか」


桐子 「今後もゆうりちゃんのこと頼むよー?私たちじゃどうにもならないからさ」


和野方 「わかってるよ ゆうりのことは任せてくれ」


篠生 「…それで、くるみちゃんとはどうなのかな?けっこう進んだ?」///ワクワク


和野方 「進んだって…おまえ、いきなりなにを聞いてんだ」


篠生 「だって付き合ってないのに色々しちゃってるんでしょ?しかもお互い好きな人がいるのにしちゃうなんて、なんか危ないかけはしを渡ってるみたいだし!」///ドキドキ


和野方 「…おまえ、けっこうあぶない恋愛系が好きなタイプか?寝取りとか浮気とかそういうもの……」


桐子 「ながやくん 女子の前でそういうことは言わないで欲しいかなー」


和野方 「…わるい」


篠生 「だいじょうぶ!ながやくんなら幸せに奪えるから!」///ドンッ!!


和野方 「奪わねぇよ!てか幸せに奪うってなんだよ!」


篠生 「あっ私はだめだよ?私はレンくん一筋だから」


和野方 「だれもそんなこと言ってねぇ!てか奪う前提で言うな!」


桐子 「たいへんだねーキミも」













一方、音楽室…



美紀 「っ……」カタカタ…


美紀 「(こっ殺される…言うこと聞かないと、殴り殺される……!!)」ブルブル…


胡桃 「…おい みき」


美紀 「ひぃっ!!」ビクッ!!


胡桃 「……いや、あの そんな怯えなくても………」


美紀 「なっなにをして欲しいんですか?お金などは持ってませんよ…」カタカタ…


胡桃 「カツアゲじゃないから!ちょっと落ち着け ほんとに殴ったりしないから」


美紀 「でっではながやさんのことをあきらめろですか?そ、それはちょっと…」


胡桃 「っあ?…てっちがうちがう だからそういう話じゃなくて」


美紀 「(今一瞬殺意が……)」


胡桃 「話しは話でもちょっと取引みたいなもんだ お前も得することだからそれで話がしたかったんだよ」


美紀 「…とりひき?」


胡桃 「お前もながやのこと好きになっていいからながやを気持ちよくさせてくれ それが話したいことだ」


美紀 「……っえ」


胡桃 「…今までお前はながやのこと疑ってただろ?なのに今さらあいつの魅力に気づいて惚れたとか許せねぇんだ」


胡桃 「だがながやはお前から気持ちよくなることを禁止されてるから気持ちよくなれない…ならそれを解除してもらうために私もお前がながやに惚れることを許可する」


胡桃 「自分勝手かもしれないがそれはお前もだからな?お前だって自分勝手にながやを縛りつけてんだ 文句は言わせないぞ」


胡桃 「…どうする その条件のむか?」


美紀 「……そ、それは一方的じゃありませんか そういうことはながやさんにも話しを通さないと…」


胡桃 「あいつに話したら俺はいいだの別に惚れていいって言うだろ あいつはいいかもしれないけど私がいやなんだ!」


胡桃 「だからあいつには通さない 私が不利になるから!」


美紀 「(うわせこい こういう時だけ頭回るんですから…)」


胡桃 「それでどうなんだ 許可してくれんのか?」


美紀 「…そうですね 具体的にどこまでしたいんですか?」


胡桃 「えっ具体的に…?」///カァァ…


胡桃 「そっそうだな…できるなら最後まで……いやいや さすがにそれは早いな」///


胡桃 「とっとりあえずはながやの…その、えと……あっあの………」///カァァ…


胡桃 「ーっお、男の!!だっだだ、大事な部分をだな!!?手ってとか口とか!?!?」///ガタガタ…


美紀 「おぉ落ち着いてください!わかりましたから 言いたいことはわかりましたから無理しないで!」///


胡桃 「おっおぉそうか ならよかった…」///ホッ…


胡桃 「…それで、最低限それがしたい いいよな?しても」


美紀 「そっそうですね 最後までではないなら…んー……」ウーン…


美紀 「(これは許可してもいいのかな?許可しないと私がながやさんに惚れることを禁止される事は置いといて)」


美紀 「(いつまでもながやさんにはがまんさせるのはかわいそうだから誰かが相手してあげるのはいいかもしれないけど…しかもくるみ先輩はそれを希望してるし)」


美紀 「(でもそれで今までガマンしてた分が一気に爆発してくるみ先輩以外の方に向く可能性もゼロじゃない…いやながやさんのことだからありえないとは思うけど)」


美紀 「(…もしそれが私に向いたら……)」///カァァ…




美紀妄想和野方 『みき…』ベッドの上で美紀を押し倒している


美紀 『なっながやさん…だめです 私にこんなこと……』///ドキドキ…


和野方 『ごめんな でも…ガマンできないんだ』


美紀 『いっいや…わたし、感染したくないです……♡‬』///キュンキュンッ


和野方 『薬使ってもいやか?いやなら……いや 薬使ってくれ』


和野方 『俺の手で感染させちまうけど…それでも、お前がほしいんだ』


和野方 『ごめんな』スゥ…


美紀 『あっ……』///




美紀 「」ガンッ!! 壁に頭をぶつけて我に返る


胡桃 「ーっ!? どっどうした?いきなり壁に突っ込んで…」


美紀 「……いえ、なんでもありません ちょっと煩悩を払ってました」ヒリヒリ…


胡桃 「ぼっ煩悩……?」


美紀 「なんでもありません それでながやさんの相手をする話でしたよね」


美紀 「…最後までしなければ許可します 手で抜…、抜くくらいなら……」///


胡桃 「っ!」


美紀 「その代わり!くるみ先輩も許可したんですから、これからは私もガマンしませんからね!」


美紀 「さすがに抱…んんっ!重ね合うのはまずいので甘えることはさせてもらいますからね」///


胡桃 「…まぁ それくらいなら(今抱いてもらうって…)」


美紀 「交渉成立ですね ではこのことをながやさんに説明しないといけません」


美紀 「成立したので話してもいいですよね?決定したのでながやさんが遠慮したところでもう成立してるので不利になることはありません」


胡桃 「そうだな それじゃ話しに行くか」













通路ー比嘉子の部屋近く



晶 「…やばいっしょ ねぇ腕だいじょうぶ?」タッタッタッ…


和野方 「平気だよ 片手でも力だけはあるからな!」タッタッタッ… 片手で調理室に置いてあった冷蔵庫を運んでいる


比嘉子 「さすがだね こういうところで男の人は助かる!」


比嘉子 「武闘派の人たちでも片手で冷蔵庫なんて持てないからすごい でも無理はしないでね」


和野方 「無理してないから心配するな …にしても、この冷蔵庫なに使うんだ?たしか比嘉子の部屋にはもうあったよな」


比嘉子 「…えっと、それはね……」メソラシ


和野方 「?」


晶 「…ながやくんってさ お酒いける口?」


和野方 「…酒?あぁ いけるけど」


比嘉子 「っ! いけるの!?なに飲んでるの!」


和野方 「主に焼酎だな コップに入ってるワンカップって酒があるだろ?」


比嘉子 「あるある!あれ飲んでるんだ 他のお酒って飲めるの?」


和野方 「飲めなくはないが好き嫌いはあるな ウイスキーはイマイチだった」


比嘉子 「ねぇアキ ワンカップってあったっけ?」


晶 「いやないっしょ 今まで酒瓶とか紙パック、缶ビールしか飲んでなかったでしょ」


比嘉子 「あぅ…そうだよね」シュン…


晶 「その冷蔵庫はお酒入れるように使いたいみたいでさ もしキミらに冷蔵庫覗かれたときお酒入ってたらまずいっしょ?」


晶 「だから隠すようでね!」

(`>∀・)☆キラーン


和野方 「…なるほどな だが心配するな みんな俺が飲んでること知ってるから」


比嘉子 「…っえ 知ってるの!?」


晶 「それは予想外すぎるよ まさかみんな飲んでる感じ?」


和野方 「いやさすがにそれはないよ 飲んでるのは俺とくるみ…あとゆうりだ」


比嘉子 「ゆうりちゃん!!?うそっ!!あの子も飲んでるの!!?」


晶 「くるみちゃんはなんとなく予想してたけど…ゆうりちゃんは予想外っしょ」


和野方 「とは言ってもゆうりは滅多に飲まないけどな 気を落ち着かせたい時しか飲まないから数も少ない」


和野方 「…それに、あいつ酒飲むと積極的になるからあんまり飲ませたくないんだ 俺だって男だから……」ハァ…


比嘉子 「……っえ 積極的になるって……えっ」///カァァ…


晶 「あー…なるほど 普段ガマンしてる分、お酒飲むと出ちゃうタイプか ヒカと一緒だね!」


比嘉子 「いや わたし出ないから」キッパリ


晶 「よく言うよ!この前お酒飲みまくってこぼしてたじゃん 最近ながやくんが気もがっ!!」グッ!!


比嘉子 「………」///カァァ 晶の口を塞いで喋らせないようする


和野方 「…えっなに?おれ、なにかした?」


比嘉子 「…なんでもない なにもしてないから安心して」///


和野方 「…そうか?ならいいんだが(にしては顔真っ赤なんだが…)」


比嘉子 「…アキ よけいなこと言わないで」///


晶 「えーいいじゃん お酒飲んで言うくらいなら……っ!」ピコーン


晶 「…ねぇながやくん 今日一緒にお酒飲まない?」


和野方 「えっ今日か?」


比嘉子 「ちょっ!?アキ なにを!」


晶 「っそ!お酒飲めるならさ 一緒に飲んでいろいろ話そうよ!」


晶 「ながやくんだってストレス抱えてるでしょ?かわいー女の子と一緒に飲んで気分晴らすっしょ!」


和野方 「自分で言うなよ… …べつにストレス抱えてないよ 普通に飲むだけなら構わないけど」


晶 「決まり!それじゃ今日の夜 トーコの部屋で集合ね!」


和野方 「あぁ 俺はゆうり寝かせてからじゃないといけないからちょっと遅くなるぞ」


晶 「りょー!」


比嘉子 「ちょっとアキ!なに考えてんの!!」ヒソヒソ


比嘉子 「ながやくんをお酒に誘うなんて…なに企んでるの!」


晶 「っえ?ヒカのことどう思ってるか聞くためだけど」ヒソヒソ


比嘉子 「やっぱり!聞かなくていいから!!そんなこと聞いたら本気で怒るから!!」


晶 「えーいいじゃんべつに なにか減るわけじゃないし」


比嘉子 「私の精神力が減るよ!!」


晶 「でもヒカだって気になるでしょ?ながやくんがヒカのことどう思ってるのか」


比嘉子 「それは…まぁ 気になるけど」///カァァ…


和野方 「(…あの、全部聞こえてるんだが……)」



ながやさーん!


和野方 「…っん?」チラッ


美紀 「やっと見つけました 探しましたよ」タッタッタッ


胡桃 「…って これはまたすごいの持ってんな 冷蔵庫を片手で持ってるなんて」


晶 「やっほー!ちょっと借りてるよー」


比嘉子 「ごめんね 重いものを運んでもらうために手伝ってもらって」


胡桃 「いや別にいいっすよ まだなにか荷物あるんすか?」


晶 「いやこれだけっしょ あとは私たちで運べるからへいき!」


美紀 「では荷物を運び終わったらながやさんをお借りします」


和野方 「なんだ なにか手伝って欲しいことあるのか?」


胡桃 「いや手伝って欲しいじゃなくて ちょっと話しがな」


和野方 「はなし?」


比嘉子 「それじゃ早く運ばないとね ながやくん行こ?」


和野方 「あぁ わかった」


和野方 「それじゃまた後でな 話しは俺の部屋でいいか?」


胡桃 「あぁ いいぜ!」


美紀 「では私たちは先に行って待ってますね」


和野方 「あいよー」タッタッタッ…













和野方の部屋



ガチャッ


和野方 「待たせたな 冷蔵庫を部屋の中に入れるのに手間取った」タッタッタッ…パタンッ


胡桃 「そこまで待ってないよ それよりこの近くに誰もいなかったか?」


和野方 「えっ?あっあぁ 誰もいなかったが」


美紀 「そうですか なら大丈夫ですね」


和野方 「…なにがだ?」


胡桃 「実はな さっきみきと話し合ってたんだが」


美紀 「ながやさんをイカせる許可を出したんです」


和野方 「………っえ?」


胡桃 「ちょっとみきと取引してな あることを許可する代わりに私も許可もらったんだ」


胡桃 「だから次からはお前のことも気持ちよくさせられるから期待しててくれよ!」


和野方 「……出したのか?ほんとに」


美紀 「はい 出しました」


和野方 「脅されたのか?なにかされたのか?」


美紀 「いや脅されてないので安心してください」


胡桃 「おいそれどういうことだ わたしがそんなことすると思うのか?」イラッ


和野方 「いやだって…最近みきに怒ってたから もしかしたら…ね?」


胡桃 「うっ…否定できない」


美紀 「…まぁ どちらにしても脅されてないので安心してください 純粋に許可したんです」


和野方 「なんで許可したんだ?今まで禁止にしてきたのに なんか許可をもらうために許可したと言ってたが」


美紀 「そっそれは……」///カァァ…


胡桃 「ながやに甘えたいんだとよ」


美紀 「ちょっ!?」///


和野方 「おれに?」


胡桃 「あぁ 今までお前のこと警戒して冷たくしてただろ?なのにお前のこと好きになっちまったんだとよ」


胡桃 「私はそれが許せなくてな だからその思いを伝えていい代わりに私もながやを気持ちよくさせてもいい許可をもらったんだ」


美紀 「く、くくるみ先輩!!あなた躊躇なく言いますね!?」///アワワワ


美紀 「しかも言わなくていいことも言うなんて…まだなにか怒ってるんですか!」///


胡桃 「べつに怒ってないよ お前のことだから気持ちをはっきり伝えられないだろうから言ってやったんだ 感謝しろよ?」


美紀 「だれも頼んでないんですが!?」///


和野方 「……えっと 甘えるのはべつに構わないが…俺は気持ちよくならなくても」


胡桃 「だめだ!私がしたいからさせろ いいな?」


和野方 「したいからさせろって…なんか男のセリフみたいだな 俺はそんなこと言わないが」


胡桃 「次から言ってもいいぜ?いつでも抜いてやるから!」


和野方 「言い方…女が使っていい言葉じゃないんだが」


和野方 「…気持ちはありがたいが遠慮しとくよ もししたくなっても自分でするから」


胡桃「なんでだよ!せっかくできるようになったんだからさせろよ 一回でもいいからお前を気持ちよくさせたいんだ!」


胡桃 「それともなんだ わたしにして欲しくないのか?もしして欲しくないなら…いやだって言ってくれれば……」ブル…


和野方 「誰もそんなこと言ってないだろ むしろお前みたいなかわいいやつにしてもらえるならやって欲しいくらいだわ」


美紀 「ーっえ!?」///ボッ!!


胡桃 「だったらなんでさせてくれないんだよ!私は無理してなんかいないからな お前が心配するようなことになってないぞ」


胡桃 「それに…お前になら、初めてをあげてもいいと思ってんだから!」///ドンッ!!


美紀 「」///ブフゥ!!


和野方 「みきのいる前でなに言ってんだお前!!」


胡桃 「だってお前がさせてくれないからだろ!お前もしてほしいなら断る理由がないじゃないか」


胡桃 「なのになんで断る 理由を聞かせてくれ」


和野方 「……俺には彼女が」


胡桃 「彼女がいるはなしだ 今はいないんだからいる扱いにしないでくれ」


胡桃 「…昔の女を忘れろって言ってるわけじゃないから変に勘違いしないでくれ もし怒ったならごめん」


和野方 「あぁいや、べつに怒ってはない お前がそう言ってるとは思ってないから」


和野方 「…今までガマンしてたのを爆発させたらお前に酷いことをしちまうかもしれないからできるだけしたくないんだ」


和野方 「乱暴にするくらいならガマンしてた方がいい だから……」


胡桃 「…たしかに乱暴にされるのはいやだな 痛い思いをして初めてをあげるのは嫌だ」


和野方 「だろ?なら…」


胡桃 「でもお前がそんなことするとは思えない 信じてるからへいきだよ!」ニカッ


和野方 「っ!」


美紀 「…たしかにながやさんが乱暴にするとは思えませんね 私のときも優しくしてもらえたので……」///カァァ…


胡桃 「……っは?してもらえた?」ピクッ


和野方 「みき言い方…首に付けた時のことだろ?言葉一つ足りない」


美紀 「あっすみません」


胡桃 「あぁなんだ その事か ならいいや」フゥ…


胡桃 「…それで、心配してないからしてもいいよな?もしお前が暴走したら止めるからさ」


和野方 「止められるのか?男は性行為で暴走したらなにがなんでもしようとするんだぞ」


胡桃 「じゃあ彼女としたときはどうだったんだ 暴走したのか?」


和野方 「…しかけたが抑えたよ なんとかな」


美紀 「(あっ抑えたんだ てかそれ言ったらもう抑えられるって自白してる…)」


胡桃 「じゃあだいじょうぶだ!初めてのときも抑えられたならへいきだよ」


胡桃 「それじゃ今日の夜しようぜ!上手くできるかわからないがちゃんと気持ちよくしてやるからな!」


和野方 「…わるい 今日の夜はちょっと予定があるんだ」


胡桃 「またまたそんなこと言って!逃げようたってそうはいかないぜ」


和野方 「いやほんとに用があるんだ えっと…」チラッ


美紀 「? なんですか?」


和野方 「…えっと、みきたちは比嘉子たちが酒飲むのって……知らないよな」


胡桃 「えっ飲むの?先輩たち」


美紀 「知りませんでした てことは…」


和野方 「あぁ 今日飲もうって誘われてんだ だから今日の夜、ゆうり寝かせたら飲もうと思ってな」


和野方 「だから悪いが今日はできない あいつらとの交流もしないわけにはいかないし、なにより俺たちはここで住まわせてもらってる身だからな 断ることもできない」


和野方 「まぁそれが酒飲みだから俺的にも嬉しいけどな 酒飲めて交流が深められるんだから俺にとって得しかない」


胡桃 「…女の先輩たちと酒飲んでなんもしないよな?」ギロッ


和野方 「あのなぁ…さすがに酔った相手に手を出すほど落ちぶれてねぇよ 酔わせて手を出すとか最低にもほどがある」


胡桃 「シラフならするのか?」


和野方 「感染してる状況、そんなことできるわけないだろ 感染してなくてもしないがな」


胡桃 「あやしい…」(¬_¬)


美紀 「…あ、あの 目の前に私いるんですからそういう話しはしないでもらえると……」///


胡桃 「なに今更恥ずかしがってんだよ さっき口で気持ちよくするだの初めてをあげるだのって話してたのに」


和野方 「くるみ…お前はもう少し恥じらいというものをだな」ハァ…


胡桃 「あー聞きたくない!それよりながや 夜できないなら今からシャワー浴びてきてくれないか?」


和野方 「えっなんで?」


胡桃 「今からしたいから」キッパリ


美紀 「」///ブーッ!!


和野方 「…おいくるみ お前ほんっといい加減にしろよ?」ピキッ


和野方 「みきのいる前でなに言ってんだ 今後一切、そういう行為禁止にするぞ」


胡桃 「えっあ、…ごめん なにもそこまで怒らなくても……」ビクッ…


胡桃 「……嫌いに、なったか?」オソルオソル


和野方 「こんなことでいちいち嫌いにならねぇよ ただいくら気を許せる相手だからって言っていい事と悪いことがある」


和野方 「ましてみきも俺のこと好きなんだから嫉妬させるようなことを言うな 感染してないからくるみと同じようなこともできないし」


美紀 「あなたも変わりませんよ!!なに言ってんですかバカーっ!!」///











夜中ー桐子の部屋



ガヤガヤ…


桐子 「あははー!やっぱり君たちはおもしろいねー」///


晶 「ほんとほんと!君たち見てて飽きないっしょ!」///


比嘉子 「…ねぇ どこまでしたの?」///ヒック


和野方 「いやどこまでって……てか比嘉子飲みすぎ」


胡桃 「気になりますか?気になりますよね でも教えられないっすねー!」


比嘉子 「教えて どこまでしたの?」///ズイッ


胡桃 「ちょっ近いっすヒカ先輩…」


和野方 「(どうしてこんなことに…)」






数十分前……



通路ー桐子の部屋近く



和野方 「…」タッタッタッ…


胡桃 「…」タッタッタッ…


和野方 「…なぁくるみ なんでお前も一緒に着いてきてんだ?お前誘われてないだろ」


胡桃 「わたしも酒飲みたいから」


和野方 「酒飲みたいがために一緒に着いてくるな …んで、ほんとの理由は?」


胡桃 「……言わなくてもわかってんだろ お前と先輩が変なことしないかだよ」


和野方 「だからしないって言ってるだろ お前はほんと信じないな?」


胡桃 「だって…ながやかっこよくて優しいから先輩たちが酔った勢いで攻めてくるかもしれないし」


胡桃 「攻められたら困るだろ?お前は優しいから抱きしめることぐらいはすると思うんだ キスとかできない分そっちで満足させてあげて…」


和野方 「しないから!攻められても手出さないから」


和野方 「酔っ払いの言葉なんていちいち真に受けないし適当に流すから だから心配するな」


胡桃 「………」(¬_¬)


和野方 「……あーもう!わかったよ そんな心配なら桐子たちに聞いてみろ 一緒に酒飲んでいいか」


胡桃 「っ! あぁ!そうするぜ ありがとな!」ギュッ!!


和野方 「っ!? ちょっおい!いきなり腕に抱きつくな!(胸が腕に…!!)」///


胡桃 「いいじゃないか!抱きつくぐらい 私たちもっと恥ずかしいことしてんだからさ!」むにゅっ


和野方 「それはそうかもしれないが…」///


胡桃 「……もっと感じていいんだぜ?やわらかいだろ」///ムニュムニュ


和野方 「っ! おまえ、わざとやって!!」///



ガチャッ


桐子 「…およ?ながやくん それとくるみちゃんじゃん なんでふたりでここに?」自分の部屋から出てきてばったり和野方たちと会う


和野方 「あっ桐子…」///


胡桃 「ちわーっす!わたしもお酒飲みに来ました!一緒に飲んでもいいっすか?」


桐子 「くるみちゃんも?それは構わないけど…」ジー…


和野方 「くっくるみ離せ!見られてるから!」///グイッ


胡桃 「やだ!まだくっついていたい!!」ギュッ!!


和野方 「いやくっついていたいじゃねぇよ!現状を考えろ!!」///


桐子 「おやおやー これはまたお熱いこと?来てそうそうイチャつくとはねー」ニヤニヤ


和野方 「いやイチャついてないから!お前も変なこと言うな!!」


桐子 「はいはいそういうことにしておくよー そろそろふたりも来る頃だから先に入ってなよ」


桐子 「お酒飲みながら色々話そうねー!」








和野方 「(それから二人が来て飲み始めたが…比嘉子のやつがいきなり酒瓶ひとつ飲み干してめっちゃ悪酔いしてる……)」


和野方 「(くるみ連れてきたことで不機嫌になったのかただ単に気まぐれで飲んだのか…まぁどっちにしても機嫌が良くないのはたしかだ)」


和野方 「(下手に比嘉子のことを慰めると今度はくるみが機嫌悪くなりそうだし…無限ループになりそうだ)」ハァ…


比嘉子 「っ…ぷはぁ ねぇどうなの?どこまでやったの もう入れちゃったの?」///ヒック


比嘉子 「入れて中に出したの?もうお腹に赤ちゃんいるの?」///


和野方 「してねぇから!比嘉子お前そろそろ黙ってろ!!」


胡桃 「今晩する予定でした!」ドンッ!!


桐子&晶 「「」」///ブフゥ!!!!


和野方 「お前も黙ってろアホォ!!」ゴンッ!!


胡桃 「あにゃーっ!!?!頭ガーッ!!!!」アーッ!!


和野方 「しばらく黙ってろ!あと比嘉子 お前はもっと恥じらいをもて!いくら酔ってるからって躊躇なくそんなこと聞くな!!」


比嘉子 「…べつにいいじゃん 気になったんだもん」///ムスッ


和野方 「気になったからって聞くようなことじゃないだろ とにかくもう話すな」


比嘉子 「ぶー…」///ゴクゴクッ…


桐子 「(こっ今晩、する予定だったの!?ながやくん否定しなかったけど!!)」///カァァ…


晶 「(やばいっしょこのふたり もうそこまでする段階まで言ってるなんて……)」///ゴクゴクッ…


比嘉子 「……あっ私のお酒なくなっちゃった 新しいの開けよ」///


和野方 「開けるな開けるな これ以上はやめとけ」


比嘉子 「ながやくんには関係ないでしょ!もっとお酒飲む」///キュポッ


和野方 「だからやめろって…っ」グッ


和野方 「(いやこれ以上言うのやめとくか 下手に機嫌悪くさせるのもあれだ ここは少しガマンしよう)」


和野方 「…なら水で割ったりして飲んでくれ これ以上悪酔いされても困る」


比嘉子 「水嫌い」///トポポ…


和野方 「っ……」イラッ


胡桃 「っ!? ちょっながやお前目がマジになってるぞ!おちつけって」ヒソヒソ


胡桃 「相手は酔っ払いだぞ 酒飲んでる相手に叱ったところで意味ないだろ」


胡桃 「それどころか今後のことを考えたら機嫌悪くさせるわけにもいかないし…」


和野方 「お前に言われなくてもわかってる だがさすがにイラついた」ゴクッ


和野方 「…おい比嘉子 お前ちょっとこっち来いよ」クイッ


全員 「「ーっ!?」」ビクッ!! 先程とは雰囲気が違う和野方を見て驚く


比嘉子 「…なんで?」///ゴクゴクッ


和野方 「いいからこい こねぇなら俺から行くぞ?」ギロッ


比嘉子 「っ…」ビクッ


桐子 「ちょちょちょっながやくん さすがに乱暴するのは…」アタフタ


晶 「そ、そうっしょ!ましてお酒の席で……!」


和野方 「お前らは黙ってろ 関係ないやつが首突っ込んでくるな」ギロッ


桐子&晶 「「っ…」」ビクッ


胡桃 「おっおい!おちつけよ イラつくのはわかるけどさすがにやりすぎだ!」


胡桃 「あとで愚痴とか聞いてやるから!だからおとなしく…」


和野方 「黙ってろ」


胡桃 「っ…」ビクッ


比嘉子 「………」スクッ…


タッタッタッ 比嘉子は和野方の目の前まで来て立ち止まる


和野方 「…なんで俺が怒ってんのかわかってるよな?」


比嘉子 「っ……」ブル…


和野方 「…わかんねぇか?」


比嘉子 「……ごっごめんなさい」ビクッ…


和野方 「だれが謝れと言った 俺がなんで怒ってんのかを聞いてんだぞ?」


和野方 「答えてみろ なんで俺が怒ってんのか」


比嘉子 「っっ………」カタカタ…


比嘉子 「(どっどうしよう 本気で怒ってる…!!すごく殺意を感じる)」


比嘉子 「(ながやくんがくるみちゃんを連れてきたのが気に食わなくてイラついた…なんて言えない 言ったら学園生活部のみんなと仲良くなれなくなる!!)」


比嘉子 「(少しでもながやくんと話しがしたくてお酒飲んで話そうとしたのに…くるみちゃんが一緒だったから絶対に話を持っていかれると思って当たって……)」プルプル…


和野方 「……だんまりじゃわかんねぇんだよ 言えねぇのか?おい」


比嘉子 「そっそれは……」サー…


和野方 「……寝っ転がれ 俺の膝を枕にしてな」


全員 「「……っへ?」」


比嘉子 「えっね、寝っ転がるの?なんで?しかもながやくんの膝を枕にして?」


和野方 「いいからしろ それとも嫌なのか?今のお前に拒否権があると思うなよ」ギロッ


比嘉子 「っ…わ、わかった」スゥ…ゴロンッ 和野方の膝を枕にして寝っ転がる


和野方 「しばらくそうしてろ 起き上がったらぶっ飛ばす」


比嘉子 「…うっうん わかった」ビクッ…



晶 「…ねぇ あれ、なにやってるの?」ヒソヒソ


桐子 「さぁ…ボクにもわからない なにを言うかと思えば、いきなり寝っ転がれだなんて…」ヒソヒソ


胡桃 「……ながや?」



和野方 「〜♪」ゴクゴクッ…


比嘉子 「(…な、何を考えてるんだろ なにを言ってくるかと思えば寝っ転がれだなんて…しかも手も出してこない)」


比嘉子 「(どさくさに紛れて変なところ触るのかな…?でもみんなが見てる前でそんなことしたらながやくん自身、いい目で見られなくなるからそれはしないと思うけど……)」


和野方 「…」コトッスゥ… 酒の入ったコップを置いて比嘉子に手を伸ばす



…ポスっ


比嘉子 「っ!」ナデナデ 和野方に膝枕をしながら頭を撫でられる


和野方 「やっぱり女子が膝枕して寝てるところを頭撫でるのはいいなー イラついてるのも落ち着いてくるよ」ナデナデ


和野方 「しかもそれがかわいい子なら特に癒されるよ 比嘉子はかわいいもんな!」


比嘉子 「かっかわ!?」///カァァ


比嘉子 「(なっなに!?いきなりどうしたの!!?ながやくんがおかしくなった?!!)」///ドキドキ!!


比嘉子 「(さっきまで怒ってたよね!?私に睨みつけて、今にもブチ切れそうな勢いで怒ってたよね!?なんで頭撫でてるの!!)」///


比嘉子 「(膝枕してる子の頭を撫でると落ち着くって言ってたけど…もしかして、私癒しで使われてるの?イラついたから頭を撫でて癒そうと…)」///


比嘉子 「(でっでも、それがかわいい子なら特に癒されるって言ってたけど…し、しかも 私はかわいいって!!)」///バクバク!!!!



桐子 「……なっなに?この状況 理解ができないんだけど」


晶 「わたしも全然っしょ 怒ってたと思ったら今は落ち着いてるように見えるし…」


胡桃 「(…やっぱりながやは優しいな イラついてたけど女に手を上げることはしないで癒すために優しく手を出すなんて、ほんとこいつは優しすぎる)」


胡桃 「(私ならブチギレてるぜ?あんな態度されたら廊下に連れ出してぶん殴ってるよ)」


胡桃 「(……でも、この状況は私がイラつくな いくらストレスを解消するために寝かせて頭撫でてるとはいえ、それなら私でもいいじゃん)」ムスッ


胡桃 「(なんでヒカ先輩なんだよ 言ってくれればいつでもやってやるのに…向こうの機嫌も取らないといけないのはわかるけど)」ゴクゴクッ…



和野方 「どうだ?比嘉子 いやじゃないか?もし不快だと思うなら言ってもいいんだぞ」ナデナデ


比嘉子 「えっ!?あっえと、べっ別にいやじゃないけど…(むしろ嬉しい…!!)」///


和野方 「そうかそうか じゃあもう少しこのまま撫でさせてくれ お前に手を上げたくないから癒されたいんだ」


和野方 「さすがにさっきのはイラッときたんだからな?いくら女には手を出さないとはいえ、ストレスは抱えるんだ お前の気持ちもわからなくはないけど」


比嘉子 「……えっ(わからなくない…?)」


比嘉子 「(ちょっと待って わたしながやくんにそういう態度見せてないよ?まさか気づいて…!!?)」///カァァ!!



胡桃 「ーっ…」ムッスー


桐子 「…なんかくるみちゃんも機嫌悪くなってるような気がするんだけど」


晶 「いやあれ悪くしてるっしょ 目の前で好きな男子が女子を膝枕させて頭撫でてたら焼くっしょ」


晶 「ヒカも満更じゃない顔してるし…」


桐子 「ここで修羅場るのはやめて欲しいかなー…」



比嘉子 「ーっ…」///プシュー…


和野方 「〜♪」ナデナデ


胡桃 「……っ」ゴロンッ 和野方の比嘉子が使ってる反対側の膝に目掛けて寝っ転がる


和野方 「っ! お、おいくるみ…」


胡桃 「…なでろ」ジッ


和野方 「いや撫でろって…今比嘉子を撫でてるんだが」


胡桃 「なでろ」


和野方 「……しかたないな」ポスッ


胡桃 「〜♡」///ナデナデ


胡桃 「(あーこれこれ!やっぱりこれだよな ながやに撫でられるのめっちゃ好き!!)」///トローン


胡桃 「(撫で方も優しいし性格も優しい 男として勇敢でかっこいいし…やっぱりながやは最高だ!)」///


胡桃 「(もっと撫でてくれ〜♡)」///ゴロゴロ…


比嘉子 「…」イラッ



晶 「…ねぇトーコ 私この場から逃げたい」


桐子 「奇遇だね ボクもだよ…これぜったい修羅場るよ」


晶 「……逃げる?」


桐子 「逃げられると思う…?今この場から離れたら不自然すぎるよ」


晶 「……だよね」



比嘉子 「…」ムクッ


和野方 「? どうした?比嘉子 まだ俺起き上がっていいとは…」


比嘉子 「…」ススッ… 和野方の背後に回り込む



…ギュッ 和野方の背後から胸を押し付けるように抱きつく


和野方 「ーっ!!?」///むにゅう… 背中に布越しで柔らかい感触が押し付けられる


胡桃 「っ!!」


比嘉子 「…こっちでもいい?癒すの」ギュー


和野方 「えっあ、いや べつに抱きつかなくてもいいんだが…(せっ背中に柔らかい感触が…!!)」///


比嘉子 「私がしたいからしたの …いや?」むにむにっ


和野方 「い、いやってわけじゃ……」///


胡桃 「っ…おいながや なに鼻伸ばしてんだ おまえ女なら誰でもいいのか?」ギロッ


和野方 「いや誰でもいいってわけじゃ…」


胡桃 「…」ガシッ 和野方の腕をつかんで撫でさせるのをやめる



…むにゅう 和野方の腕を自分の胸に持っていき強制的に触らせる


桐子&晶 「「」」ブーッ!!!!


比嘉子 「ーっ!?」///


和野方 「ちょっ!?おま、なにやって!!」///バッ!! すぐさま掴まれていた手を振り払って胸から離れる


胡桃 「いつもみたいに触っていいんだぜ?私の胸 好きだろ」ぷるんっ


胡桃 「この前は胸でイかせてくれたよな わたしあれクセになっちゃってさ?自分の手じゃイケなくなっちまったんだ」


胡桃 「お前のことを思いながらすると気持ちよくはなるんだが…やっぱりお前の手でされる時と違ってそこまで気持ちよくなれないんだ」


胡桃 「だから触ってイかせてくれよ もちろんお前のことも気持ちよくさせてやるからさ♡」///


和野方 「桐子たちの前でなに言ってんだおまえは!!」


比嘉子 「っっ…!!」///カァァ…



桐子 「…こっこれはちょっとまずいかな?修羅場…にもなりそうだけど、もしかしたら今ここでするかも……」///


晶 「それはやばいっしょ!どういうことをするのか興味無いわけじゃないけど 目の前でそういうことされるのは……」///



比嘉子 「っ…な、ながやくん こっち向いて(そっちがその気なら!)」///


和野方 「えっなん…」


比嘉子 「…」///スゥ… 顔を近づけてキスしようと…


和野方 「ーっ!? やめろ!!」バッ!!


比嘉子 「きゃあっ!?」ドサッ 和野方に突き飛ばされて尻もちを着く


和野方 「あっ…ごっごめん!力強すぎた」


比嘉子 「………」


比嘉子 「(今…完全に嫌がられた キスしようとしたら突き放されて……)」ズキッ


胡桃 「おっおいながや!触れてないよな!?口ついてないよな!!」


和野方 「あっあぁ だいじょうぶだ もう少しでつきそうだったが触れる前に離れさせた…危なかった」フゥ…


比嘉子 「(そんなに…?わたし、そんなに嫌われてたの?私なにかした……?)」グサッ


晶 「ちょっながやくん!それはさすがにひどすぎるっしょ!」


桐子 「そうだよ さすがに目の前で完全否定するなんて!」


和野方 「えっ…?あっちがう!そういう意味で否定したわけじゃない!!」アタフタ


晶 「じゃあどういう意味で否定したわけ?しかも突き飛ばすほど嫌がるなんて!!」


晶 「ヒカはあんたのことかなり気になってんだよ!キミがみんなに優しくするからそれに惚れたっていうのに!!」


胡桃 「ちょちょ!待ってくれアキ先輩 ながやが否定したのは理由があるんすよ!」


胡桃 「ヒカ先輩だけじゃなく他の人にもできない事情があるんです!だから嫌がってたわけじゃ…」


晶 「なに あんたもながやくんの味方するの?自分はしてもらってるからって余裕かましてんの?」イラッ


胡桃 「いやちがいます!余裕とかそういう以前の問題で!!」アワワワ


桐子 「…?」ピクッ


桐子 「(なんだろうこのふたり…なんか違和感を感じるな)」


桐子 「(ながやくんはヒカのキスを嫌がってた…はなさそうかな 嫌がるというか、むしろしちゃいけない……て感じがするのは気のせいかな?)」


桐子 「(くるみちゃんもながやくんを庇ってるようには見えない すごく焦って深刻そうな顔してるけど…事情というのはなんだろ?)」


桐子 「(なにかありそうだね とりあえず今することは…)」



晶 「もういい あんたらの顔もう見たくない!出てって!」


和野方 「いやちょっと待て!ほんとに誤解だ マジでいやだったわけじゃ!」


胡桃 「ヒカ先輩話聞いてください!ほんとに理由があって…」


晶 「うるさいって言ってるのがわからない?早く出て…」


桐子 「待ってアキ ちょっと落ちついてねー」


晶 「なに?今私はこいつらにイラついてんの 話しならあとで…」


桐子 「ねぇながやくん、くるみちゃん その理由とやらを聞かせてもらえないかな?」


桐子 「理由がちゃんとしてるなら納得するよ ヒカとしたくなかった…いや、できなかったわけを教えて」


和野方 「そっそれは……」


胡桃 「………」


比嘉子 「…」


晶 「…」


桐子 「…もしここで話せなかったら誤解は解けないよ 話してくれないと困るなー」


和野方 「………」


胡桃 「…ながや……」


比嘉子 「…ながやくん 教えて」


和野方 「………」


和野方 「…わかったよ(仕方ない 教えるしかない…)」


胡桃 「おっおい!話すのか?話したらまずいよ 話したら私たち……」


和野方 「だが話さなかったら誤解が解けないうえにここから追い出されるんだぞ?俺たちだけならともかく、ゆうりたちを巻き込むわけにはいかない」


胡桃 「それは、そうかもしれないけどよ…」


和野方 「だけど聞くのは代表である桐子だけにしてくれ 他のみんなは聞かないでくれ」


晶 「…はっ?なに言ってんの なんで被害者のヒカが聞けないの?おかしいでしょ」


桐子 「わかった それで話してもらえるなら聞くよ」


晶 「はぁ!?ちょっトーコ あんたなに言って!」


桐子 「他のみんなには話せないならボクが聞いて判断する ふざけた内容ならみんなに伝えるよ」


桐子 「ながやくんはけっこう慎重に動く人だ ボクはよっぽどの理由を抱え込んでると思ってるよ」


晶 「だからってヒカが聞けないのはおかしいでしょ!一番聞く権利があるのはヒカっしょ!」


比嘉子 「…いいよアキ 別に私に話さなくても」


晶 「ヒカ あんたまでそんなこと言って!」


比嘉子 「…わたし、ながやくんを信じたいの ほんとにできない理由があるって信じてるの!」


比嘉子 「だからトーコが聞いて、ほんとにできない理由だったらそれでいい 誰かが聞けるならわたし聞けなくてもいい」


晶 「……わかったよ ヒカもそう言うなら」


晶 「…わたしはまだ疑ってるからね ちゃんとした理由を話してよ!」


和野方 「…あぁ ちゃんと話すよ」


桐子 「それじゃふたりはちょっと席外してよ わたしとくるみちゃんで聞きたいからさ」


晶 「わかった 行くよ?ヒカ」


比嘉子 「うん」スクッ


タッタッタッ…パタンっ



和野方 「…」


桐子 「…さて、ふたりは出てったよ それじゃ聞かせてもらおうか」


桐子 「なんでヒカとキスできなかったの?したらなにがあるのか教えて」


胡桃 「…」


和野方 「……誰にも、言わないでくれるか?」


桐子 「ふざけたことじゃなければね それは約束するよ」


和野方 「…わかった お前のこと信じるぞ」


和野方 「【……おれ、感染者なんだ 奴らと一緒で化け物なんだ】」


桐子 「……っえ」


胡桃 「…」


桐子 「…か、感染者?奴らと一緒…?」


和野方 「あぁ 今まで隠してたがマニュアルにネメシスって化け物のことが書いてあったの覚えてるか?そいつに一度やられてるんだ」


和野方 「感染してなかったから今のように強くはなくて攻撃を許しちまったんだ 食らったことによって感染…俺の体は化け物と同じになっちまった」


和野方 「だが幸いにも抗生物質があった ここもそうだがくるみたちの高校はパンデミック対策に指定されてただろ?」


和野方 「…俺はくるみたちから抗生物質を譲ってもらった そして今に至る」


胡桃 「…っえ?あっそ、そうだ そういうことなんです」


桐子 「…それじゃ、奴らみたいに人を襲ったりはしないんだね?」


和野方 「薬のおかげで理性は保ってる それはないから安心してくれ」


和野方 「…ただ、接触感染はわからない 血液感染は確実に感染することはわかってるがキスなんかの接触で感染するかはわからない」


和野方 「ハグや皮膚にキスする程度なら感染しないが唾液が付着してる唇に触れたらさすがにまずいと思う」


和野方 「だからさっき比嘉子がキスしようとしてきた時に突き飛ばしたんだ いきなりだったから力加減ができなくて強くやっちまったが感染させないためにやったんだ」


和野方 「比嘉子とするのがいやでやったわけじゃないからそこは理解してほしい …これで納得してもらえたかな?」


桐子 「……ひとつ、いいかな」


和野方 「なんだ?」


桐子 「キミ、ゆうりちゃんやくるみちゃんに手を出してるよね 感染してるのに手を出してるのはおかしくないかい?」


和野方 「手を出してるといってもキスや感染させるようなことはしてない 胸や首元を吸ったり、耳を弄ったりするぐらいしかしてない」


和野方 「くるみも同様、感染させるようなことはしてない 本来ならしない方がいいんだが相手からの誘いだから無理に断ると変に誤解されても困るから…」


和野方 「…まぁ 俺も男だから興味ないわけじゃないし むしろ向こうからの誘いなら受け入れたいぐらいだし……」


胡桃 「おい」ギロッ


和野方 「………」メソラシ


桐子 「…そっか なるほどねー」


桐子 「たしかにその理由ならヒカとできないね そういうことをして感染させられても…ボクたちは困る」


桐子 「しっかし感染者だったのかー 明らかに人間離れしてるなーと思ってたけど…これで納得したよ」


和野方 「…追い出すか?あぶないから」


和野方 「追い出してくれても構わないがその代わり、ゆうりたちのことを頼む これは俺の問題だからみんなを巻き込まないでほしい」


和野方 「黙ってたことは謝るが他のみんなは悪くない それだけはわかってくれ!」


胡桃 「………」下手に言い訳ができないためなにも言えず、ただじっと返答を待っている


桐子 「…別に追い出したりしないよー むしろ居てもらわないと困るよ」


和野方 「……えっ」


桐子 「今私たちに必要なのは奴らに対抗するための戦力と重いものを運んでもらうために必要な男手!」


桐子 「しかもオマケに優しくてみんなを思う気持ちが強いことからなおのこと!追い出すわけにはいかない」


桐子 「今ここでキミを追い出したらボクたちは奴らにやられて終わる 武闘派の人たちに手伝ってもらうわけにもいかないし、ボクたちは君を追い出せる状況じゃない」


桐子 「だから安心してよ 理由はちゃんとした理由でヒカの誘いを断ったのは理解したから」


桐子 「感染してることも内緒にしておくよ 話してややこしい事になってと困るからねー!」


和野方 「…いいのか?感染してても」


桐子 「いいよー むしろそれを聞いて少し安心したよ」


胡桃 「安心?」


桐子 「ながやくんは結構危ないところに行くでしょ?ボクたちが行ったら危ないって言ってるのに躊躇なく行くからさ」


桐子 「だから今度から危ないところに行く時は平気かなと思って あっでも一言かけてから行ってね?なにも言わずに行くのはやめてよ」


和野方 「…わかった 危ないところに行く時は一言かけてから行くよ」


桐子 「くるみちゃんも今度からながやくんに危ないところ行ってもらうからなるべく危険なことはしないでね キミは感染してないんだから」


胡桃 「………」


桐子 「…? えっと、いいかな 危ないところにはなるべく行かないでね?」


胡桃 「………」


和野方 「…あとで俺から言っとくよ 今はそっとしといてくれ」


桐子 「えっあ、うん わかった」


桐子 「…それとさ 感染してるとなにかあるのかな?身体能力は上がってるみたいだけど他にはなにかあるの?」


和野方 「一部の化け物を除いて真横を歩いてても気づかれないところかな でかい音を出せばバレるけど普通に歩くくらいならバレない」


桐子 「マジで!?あの化け物の横を歩いててもバレないの?」


桐子 「なら危険はほぼないと言っても過言じゃないね!その一部の化け物ってこの前見た白い大男だよね」


和野方 「あぁ あの化け物にはバレるが他の奴にはバレない 化け物化した犬にもバレなかったからそいつだけ警戒すれば平気だろ」


桐子 「そっかー それはすごくいいことを聞いたよ!これなら安全確保できてない場所に行ってもらうことができるね!」


桐子 「それじゃ今まで通り ながやくんは見回りやみんなの守りをお願い!ヒカたちにはボクが上手くいっておくよ」


桐子 「あと…できる限りでいいからさ ヒカとも仲良くしてあげてほしいかな?くるみちゃんの気持ちもわからなくはないんだけど…さ」


和野方 「…えっと、俺は構わないけど……」チラッ


胡桃 「…多少の話しする程度ならいいよ イチャついたり私抜きで酒飲むのは禁止だ」


胡桃 「もし誘われたり誘惑されても絶対に乗るなよ したら怒るからな」


和野方 「…だそうだ」


桐子 「…えっと、くるみちゃん キミたちって付き合ってないんだよね?」


胡桃 「付き合ってませんがそれが?」


桐子 「……ながやくん キミかなり縛られてるけど…いいの?付き合ってないのに」


和野方 「んー…完全に縛られるのはいやだけど多少の縛りならいいかな そこまで気にしてないし」


和野方 「ただなるべく比嘉子のわがままも聞いてやりたいから少しくらいは許してほしい気持ちはある くるみ抜きでも酒飲みくらい許してくれないか?」


胡桃 「…誘惑されても乗らないか?酒に酔った勢いで押してきても断るなら……」


胡桃 「…やっぱりダメ おまえ優しいからぜったい許しそう そうなったら絶対に襲う」


和野方 「いや襲うって…比嘉子は感染してないんだから襲わないよ 頭撫でたり多少のハグ程度ならするかもしれないが」


胡桃 「それがダメだって言ってんだよ!一度許したら二度目からは遠慮なく襲ってくるんだぞ」


胡桃 「お前はただでさえ優しいんだから泣かれたりせがまれたら断れないだろ 私やりーさんのときだってせがんだらしてくれたじゃないか」


胡桃 「それを考えたら許可はできない だから諦めてくれ」


和野方 「………」


桐子 「…ねぇくるみちゃん ならさ、ヒカを助けると思って許可してくれないかな?恋愛うんぬん置いといて」


胡桃 「…助ける?」


桐子 「ヒカはさ 嫌なこととか言いたいことをあまり言わないんだ お酒飲んでも多少愚痴こぼすだけで全部は言わないの」


桐子 「でもながやくんのことになったらけっこーこぼしたんだ 最近ながやくんが気になるとかもっと仲良くしたいとか今までないくらいにこぼしてたの」


桐子 「でも素のときは基本なにも言わないし表に出さない お酒飲んだときだけじゃ全部吐き出せないと思うんだ」


桐子 「だから心を許せるながやくんに協力してもらいたい 愚痴やわがままを聞いてあげてストレス発散させてほしいんだ」


桐子 「どうかな 助けることなら許可してくれるよね?襲うとか手を出すとかじゃないからくるみちゃんの嫌がることじゃないと思うけど」


胡桃 「…でもそれだと結果的には恋愛に発展しかねないと思うんですが」


桐子 「恋愛じゃない 助けるためだ 間違えないでくれるかな」ジロッ


胡桃 「…」


和野方 「…わかった 比嘉子の愚痴聞きやストレス発散はできる限りする もちろん感染させない程度にな」


胡桃 「ーっな!?」


桐子 「おっ頼めるかい?それじゃお願いするよ 僕からも悩みとかがあれば聞いてくれるって伝えとくよ」


桐子 「あとキスできなかった理由も上手く言っとくよー!」


和野方 「悪いがたのむよ お前たちとはまだまだ関わりを悪くするわけにはいかないからな」


和野方 「とくに晶のことを頼む あの人かなり怒ってたから…」


桐子 「任せといて!」(・∀・)b


胡桃 「おいながや!私はいいなんて一言も…」


和野方 「今ここで仲を悪くさせるわけにはいかないだろ しかも俺が感染してることも話してるのに」


和野方 「現状把握してここは許可するしかない お前だって考えればわかるだろ?」


胡桃 「っ…」ギリッ


和野方 「それじゃ今日のところはお開きさせてもらう この状況で続けられないからな」


桐子 「そうだねー まだ飲み足りないけど仕方ないね」


桐子 「…晶たち呼んでこれる?それともボクが呼んでくる?」


和野方 「俺が呼びに行くよ 話し終わったから戻ってもいいって」


桐子 「わかった くれぐれも問題起こさないでねー」


和野方 「わかってるよ 行くぞくるみ」


胡桃 「……わかった」スクッ













通路ー桐子の部屋から離れた場所



晶 「っ……」イライラ


比嘉子 「…アキ そんなイラつかなくても私はもう気にしてないよ?」


晶 「ヒカはいいかもしれないけど私は納得いかないっしょ!」


晶 「だって嫌いでもなけりゃあんなに拒絶するわけないっしょ!挙句の果てには触れる前に離らかせられてよかったって言ってたんだよ!!」


晶 「思いを受け取れないならまだわかるけどあんなにも拒絶はありえない!ヒカかわいいのに!!」


比嘉子 「かわいいは関係ないと思うけど…」


晶 「…まだあいつのこと好きなの?さっき信じたいって言ってたけど」


比嘉子 「……うん ながやくんはほんとにできない理由があってしなかったと思うから嫌いになれない」


比嘉子 「今まであんなにも優しくて勇敢な人はいなかった…だからできるだけこの思いを捨てたくない!」


比嘉子 「アキも誰かを好きになってみればわかるよ 好きになる人は限られちゃうけど……」


晶 「…そんなものなのかな よくわからない」



和野方 「…いた おーい比嘉子、晶」タッタッタッ…


胡桃 「………」ムスッ


比嘉子 「っ! ながやくん」


晶 「話しは終わったの?」


和野方 「あぁ 話した結果、納得してもらえた 戻って桐子から話しを聞いてくれ」


比嘉子 「わかった」


胡桃 「………」


和野方 「…くるみ 先戻っててくれないか?少し比嘉子たちと話がしたい」


胡桃 「…いやだと言ったら?」


和野方 「戻ったらお前のしてほしいことしてやる だから戻れ」


胡桃 「……わかった」


タッタッタッ…



和野方 「…」


晶 「…それで、話ってなに?くだらない事だったら怒るよ」


比嘉子 「ちょっアキ…」


和野方 「…さっきはすまなかった 改めて謝らせてくれ」スッ 頭を90度まで下げて謝罪する


晶&比嘉子 「「…っえ」」


和野方 「理由が詳しく言えないからお前たちに誤解をさせちまった 話せれば誤解されることはなかった」


和野方 「もしあのまま比嘉子とキスしてたら戻れなくなる可能性があったんだ だからできなかった」


和野方 「お前が俺に好意を持ってることもわかってる 気づいたのはホント最近だったが…」


和野方 「だがその思いを受け取ることはできない これが誰であろうと受け取れない」


和野方 「俺には自分のケジメをつけないといけないことがある キスできなかった理由とは別に付き合えない理由もあるんだ」


比嘉子 「…その理由はなに?」


和野方 「……わるい それも言えない 言えば…確実にみんなから見放される」


和野方 「見放されるだけならいい 見放されるどころか……みんなから殺される」


晶 「こっころ!?」


比嘉子 「私たちそんなことしないよ!殺すどころか見放すことだって…」


和野方 「その理由を聞いてないからそう言えるんだ …だから言われないでくれ」


比嘉子 「………」


晶 「…わかった とりあえずは聞かないでおくよ」


晶 「でもいつかは話してくれるよね?ずっと隠したままにはしないでほしいっしょ」


和野方 「話せるときが来たら話す それは約束する」


晶 「ならいいよ とりあえずはあんたを信じる」


比嘉子 「っ!」


和野方 「ありがとう とりあえずでも信じてくれて」


晶 「別に礼言われることじゃないよ あんたみたいに強くて優しい人が頭を下げてまで謝ってくれたことに信憑性が湧いたから信用したっしょ!」


晶 「私もさっきひどいこと言ってごめん お詫びに…私を好きにしてもいいよ?」チラッ 服の首元部分を引っ張り谷間を見せつける


比嘉子 「ーっえ!?」///


和野方 「…そうやって男をからかうのはやめろよ 俺はまだ平気だがそんじゅそこらの男にやったら襲われるからな」


晶 「あんた以外にはしないよ 優しいからしないってわかってたからやったっしょ!」


晶 「でもほんとはしたかったんじゃないの?私だってそれなり胸あるしー」ズイッ


比嘉子 「ちょっアキ!?」///


和野方 「……そうだな できるならしたいな」スゥ…


晶 「……っえ」クイッ 和野方に顎クイされて目が合う


比嘉子 「なっながやくん!!?」///


和野方 「………」


晶 「……えっえと、ながや…くん?」///カァァ…


和野方 「…今お前はされても文句は言えないからな 人のことを二度からかったんだ」


和野方 「しかも警告してなおやったんだ してもいいんだよな?」ズイッ


晶 「あっいや!?ちょっま!!(ちっ近い!!ながやくんの顔が目の前に!?)」///ドキドキッ!!!!


比嘉子 「ーっな ながやくん!ダメっ!!」///グイッ 和野方の服を引っ張り晶から離れさせようとする


和野方 「………」


晶 「ーっ…」///プルプル… あまりに恥ずかしくて目をつぶり目を合わせないようする


和野方 「…じょうだんだよ 本気にするな」スッ…


晶 「……っえ」///


和野方 「恥ずかしくて目つぶったんだろうがそれだと受け入れてるってことになるからな 恥ずかしいと思うなら顔を横に向けろ」


和野方 「しかもこれでしたら比嘉子とできなかったのはなんでだって話になるだろ それこそ比嘉子とするのが嫌だったことになる」


比嘉子 「…たしかに」


和野方 「もっと自分を大事にした方がいいぞ それじゃ俺は部屋に戻るよ」


和野方 「また酒誘ってくれるとありがたいかな 桐子にもよろしく頼む」タッタッタッ…


比嘉子 「うっうん わかった」


晶 「………」///カァァ…


比嘉子 「…アキ だいじょうぶ?顔真っ赤だけど」


晶 「…うっうん だいじょうぶ ちょっと、本気でされるかと思って……」///ドキドキ…


比嘉子 「…いやじゃなかったの?」(¬_¬)


晶 「いやというか…なんというか まぁ……無理やりって感じはしなかったし」///モジモジ


晶 「むしろされても文句言えなかったし…私から誘ったんだし ながやくんなら優しくしてくれるかなって思ったり……!!」ハッ


比嘉子 「…ふーん そうなんだ」ジトー


晶 「あっいや!!ちがうよ!?別にながやくんがいいなとかかっこいいなとか思ってないから!!」アタフタ


晶 「しかもだよ?くるみちゃんやゆうりちゃんだってあの子のこと好きだし、ヒカだって好きでしょ?そんな好きな人を取るようなことはしないって!」


比嘉子 「……でも無理やりな感じはしなかったからされてもよかったと思ったんだよね?優しくしてくれるって言ってたけど」


晶 「いやだから!あれはちがくって!?」アワワワ


比嘉子 「…まぁ別にいいんだけどね ながやくんは誰とも付き合ってないんだし」


晶 「……っえ?」


比嘉子 「付き合ってもないのに私が文句言うのはおかしいでしょ 誰とも付き合ってないなら独占する権利はないよ」


比嘉子 「くるみちゃんも付き合ってないからいろいろ言いたいことはあるけど…揉めごとになってもめんどうだし、それは言わなかったけどね」


比嘉子 「ただくるみちゃんとゆうりちゃんとはしてることが気に食わないけど なんで私にはしてくれないのかな…」

( ˘•ω•˘ )


晶 「…そういえばなんでだろ」


比嘉子 「まぁとりあえずトーコのところに行こ?話し聞かないといろいろと納得いかないから」


晶 「そうだね はやく行くっしょ!」


タッタッタッ…









ここから続きはがっこうぐらし!another story8thになります。

今後ともがっこうぐらし!another storyをよろしくお願いします。


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SS好きの名無しさんから
2020-12-30 15:32:19

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2020-10-13 16:30:50

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