2022-01-19 04:14:51 更新

概要

この作品には設定があります(詳しくは前書きをご覧ください)
話しのスタートは美紀が居る+太郎丸が生きてるアニメ版を使います(後々から本の方のストーリーになります)


前書き

和野方長谷(なぎのがたながや)

性別 男
年齢 19
接近武器 刀
サブ接近武器 サバイバルナイフ
遠距離武器 前回で使い切り捨てた
荷物 食料や水、酒を持っている
常時負傷状態ー右手を失っている



情報

・右手に包帯を巻いてる(深い傷跡あり)※
※追記 右手はネメシスと戦った時に破損して今はもうない
・かなりの低体温(通常体温26度…?)※
※追記 胡桃と一緒の薬を打ったことによって体温はもうほぼない状態
・学校には行ってない(高校も行ってない)
・身体能力は高いが頭は残念…?※
※追記 元々科学者で生物学を学んでいた
・動物に好かれない
利き手は両利き(基本右)






設定内容(重要)

1、和野方長谷の右手の深い傷は一生治りません※
※上記に追記 右手はネメシス戦で破損
2、和野方長谷にはめぐねぇが見える事にします(見える時と見えない時があります)※
上記に追記 太郎丸も見えます
3、バイオハザードに出てくるネメシス(追跡者)やゾンビ犬が登場します(ハンターやリッカー、その他は出しません)※
※上記に追記 新しくタイラントを追加します
4、雨の日や夜でもゾンビが外や学校内に居る事にします(原作の方では生前の記憶があるとの事で少なくなっているらしいですがその設定は若干なしにします)
5、戦闘要員は基本恵飛須沢胡桃、和野方長谷とします(例外の時あり)
6、スナイパーライフルの弾数制限は無限とします※
※上記に追記 前回で使い切ったためもうありません
7、本作と同様ゾンビは走れない、思考能力がない、音や光に反応、動くものに反応することにします(タイラントは走って追跡ありにします)
8、設定削除
9、未成年ですがお酒を飲むシーンを入れます(タバコはなしとします)
10、和野方長谷は戦闘能力は高いが頭が悪い事にします(頭が悪いはフリです)
11、一応恋愛を入れるつもりはありませんが良い雰囲気や抱きつき、酔ってキスシーンを入れるかも知れません(断定はできません)
12、バイオハザードに出てくるハーブや救急スプレー等は出てきません
13、本の方では美紀が居る時点で太郎丸は死んでいますがTVアニメ版を使うので太郎丸は生きていることにします(元々美紀と一緒に居た圭以外の生存者はアニメ版の方では出て来ないので圭以外の生存者はいなかったことにします)
14、文がなんかおかしいと思うところが存在しますが間違えてません ちゃんとした理由がありますのでご注意ください(脱字や誤字、文脈がおかしいと思う所は存在すると思いますがごめんなさい)
15、最初はアニメ版を使いましたが後々本の方のストーリーになっていきます


ネタバレも入っていますがご勘弁下さい












佐倉 『約束ですよ それじゃゆきちゃんの様子を見てきますね なにかあったらすぐ知らせに来ます』


和野方 「(あぁ たのむぞ)」


佐倉 『はい!』


フワー…スゥゥ 宙に浮かびながら壁に入り込み姿が消える


和野方 「…だからそれはやめろって言ったのに 壁抜けするの慣れねぇよ」


和野方 「…まぁいいや とりあえずシャワー浴びてくるか 浴びて終わったらもう一度ここに来てゆうりの様子を見るか」


和野方 「見た感じ平気だと思うが…まぁ要警戒して損はない 確かめておかないと」


和野方 「早く入ってこよっと」タッタッタッ…


ガチャッ…パタンっ



悠里 「すー…すー……」













一方、美紀たちの方は…



美紀の部屋



胡桃 「いやー助かったぜ 危うくバレるところだったよ」


胡桃 「ながやはゆきに連れていかれちゃったからごまかそうにも話振れるやつがいなかったからマジで焦ったよ サンキューな!」


美紀 「まったく…気をつけてくださいよ ながやさんは言い訳のできない状況で正直に話したみたいですがくるみ先輩はバラす必要ないんですからね」


美紀 「…でもバラしても別に問題はないかと思いますが 現にながやさんが感染者だと知られてるのに追い出されてないのが証拠」


美紀 「無理に隠す必要ないんじゃないですか?くるみ先輩も戦闘要員のひとりなのでおそらく追い出されることはないと思いますが」


胡桃 「んー…たしかに先輩たちは優しいから追い出さないとは思うが、なんか気持ち的にな」


胡桃 「感染者だと知られれば化け物を見る目で見られたら嫌だしさ まだ人間として見られたいっつーかなんというか…」


美紀 「……そうですか そうですよね 化け物を見る目で見られたくありませんよね」


美紀 「…すみません あのとき、私やながやさんが行ってれば くるみ先輩は感染することはなかったのに」


胡桃 「別にお前たちのせいじゃないだろ 私が油断したばかりにやられたんだ」


胡桃 「ながやだってその時はまだ感染者だと知らなかったしな 知ってたとしてもあんな状態じゃ行かせられなかったけど」


胡桃 「…あいつもかわいそうだよな 私よりも前から感染者だったんだから しかも他の化け物とは違うネメシスにやられたからウイルスも違うし」


美紀 「…そうですね でもその代わりに力は手に入れてますがね ただ化け物になるだけなら最悪でしたが対価として人間離れした力を手に入れてます」


美紀 「くるみ先輩もながやさん程じゃありませんがそれなりに力手に入れてますよね 感染したことによる代償と引き換えに」


胡桃 「まぁそれなりにな 感染する前と比べたら明らかに上がってるのは確かだ 百m走も感染する前と比べたら三秒も縮んで最高記録だよ」


美紀 「一気に三秒はすごいですね…そういうところに関しては感染してよかったと思うしかありませんね」


胡桃 「だな そう思わねぇと割り切れねぇよ」


胡桃 「…ながやも感染してて良かったと思っちまうよ 恋とかするって言っても感染者同士でしかできないからさ」


胡桃 「もしこれで私だけが感染者だったら…精神的に来てたかもしれないな 恋とか普通の生活とかもうなにもかも捨てないといけないから……」


美紀 「………」


胡桃 「…こんな辛気臭い話はやめよう ところでみき、前にも聞いたがお前はどこまでしてもらったんだ?」


美紀 「またそれ聞きますか!?何度も言ってますが話しません!」///


胡桃 「いいじゃんかよ女同士なんだし!他の奴にも聞かれる心配ないぜ」


美紀 「聞かれなくても話しません!私はそういう話しは苦手なので一切お答えしません」///


胡桃 「でもしてもらったんだろ?そういう話しは苦手でも」


美紀 「そっそれとこれとは別です!してもらうのと話すのは違います!」///


胡桃 「ちなみに私は胸吸われたりキスもしてもらったぜ!」グッ!!


美紀 「知ってますよ何度か見かけたんですから!あなた方が音楽室や屋上やくるみ先輩の部屋でしてるのを何度も目撃してます!」///


胡桃 「おいおい覗きとは趣味悪いぜ 見るなら堂々と見ろよ!」ドンッ!!


美紀 「見たくてみたわけじゃありませんから!てか堂々と見ろってどういうことですか!」///


胡桃 「そのまんまの意味だよ 覗いてみるより私たちがしてるところを目の前で見ればいい!」


美紀 「バカじゃないですか!!人がしてる所を目の前で見るとかおかしいでしょ!!」///


胡桃 「それで我慢できなくなったら…んー 混ざってもいいがあまり邪魔しないでくれよ?逆の立場なら私が遠慮するが私がしてもらってる時は私優先にしてくれ」


美紀 「いや話進めないでください!人がしてるときに入りませんから!混ざりませんから!!」///


美紀 「てかそれもう3Pじゃないですか!私はそういう趣味はありませんからね!」///


胡桃 「…ながや喜ぶかな 3P」真面目顔


美紀 「いやなに考えてるんですか!!なんで女子であるあなたが3Pのことを考えるんですか!!」///


美紀 「男性なら考えるかもしれませんが私たち女子がそんなことを考える必要はありません!むしろ考えたくないはずです!!」///


胡桃 「みきはいやなのか?仮に私とお前とながやの三人でするの」


美紀 「嫌とかの問題ではなくてですね!!逆に聞きますがくるみ先輩はいいんですか!?」///


美紀 「この際はっきり言わせてもらいますが私たちライバルなんですよ!ゆうり先輩や比嘉子先輩だってながやさんのことが好きです!」///


美紀 「そんな火花を飛ばしてる同士で3Pなんて普通考えられますか!?もしかしたら相手に奪われるかもしれないんですよ!」///


胡桃 「奪われるのは嫌だが…でも今のあいつのことを考えたら誰かを選ぶってことしなさそうなんだよな」


胡桃 「誰も選ばれる心配がないなら3Pしてもいいかな 相方がお前なら別に気にしないし」


美紀 「この前まで私に対してかなり怒ってたのにですか…?」///


胡桃 「もう吹っ切ったよ いつまでもお前に怒ってても仕方ないし疲れるだけだ」


胡桃 「りーさんは…うん いろいろと大変なことになりそうだから誘いたくない おそらく私たちがながやのこと好きなの知らないと思う」


美紀 「いやまさか……いや、ありえそうですね もし気づいてたら様子がおかしくなるはず」


胡桃 「…知らぬが仏だな よし!りーさんには気づかれないようにしよう」


胡桃 「比嘉子先輩もあまり誘いたくないな ちょっとめんどくさそう」


美紀 「ちょっ先輩相手にそれは失礼かと…たしかにめんどくさそうですが」


胡桃 「だろ?お前もわかるだろ」


胡桃 「となるとお前しかいないわけだ お前とならなんの問題もなくできそうなんだ」


胡桃 「というわけで今日の夜しようぜ!ながやと3P!!」


美紀 「いやしませんよ!なにがというわけでなんですか!!」///


美紀 「わたしはながやさんの暇を見つけて頼みますのでふたりで楽しんでください!」///


胡桃 「…今思ったけどよ おまえいつながやとしたんだ?」


胡桃 「夜は基本私としてるから夜はありえない 昼間は運動や見回りしてるからあまり時間ないと思うが」


美紀 「…いつでもいいじゃないですか 暇な時間があるときにしてもらってます」///


胡桃 「その時間がないんだが…」


胡桃 「……もしかして、見回りの時間を使ってしてもらったりしてるか?たまに遅れて見回りしてくる時があるんだが」


美紀 「ーっ!!?」///ドキィッ!!


胡桃 「…あれあれぇ?まさかそのもしかしてなのか?遅れて見回りしてきたときにしてもらってたのか?」ニヤニヤ


胡桃 「昼間からやるねぇ!おまえ意外にも大胆だな 私だってさすがに夜なのに」


美紀 「うっうるさいです!夜はあなたがいつも相手してもらってるからできないんじゃないですか」///


美紀 「そうなると必然的に昼間になるんです ながやさんがひとりになるタイミングを見計らって頼むしか…」///


胡桃 「じゃあなおのこと夜一緒にしようぜ そうすれば昼間しなくて済むし、ながやだって喜ぶだろ?」


美紀 「わたしはくるみ先輩ほど胸がないので遠慮しときます 服の上からでもわかるほど大きいのに裸で改めて確かめたら惨めになります…」ハァ…


胡桃 「ながやって巨乳好きだっけ?大きさは気にしないって言ってたと思うが」


美紀 「大きさは気にしないと言ってましたが三人でしてるときに私が気にします ながやさんではなく私がです」


胡桃 「別にいいじゃないか胸の大きさなんて てかよ、お前だってないようでそれなりにあるだろ」


胡桃 「ゆきは完全にぺったんこだが」


美紀 「容赦ないですね…」


胡桃 「事実だからな」


胡桃 「…今日の夜誘ってみようぜ 三人でさ!」


美紀 「だからしないと…」


胡桃 「一回だけでいいからさ!もしこれで気に入らなかったらもうしなくていいからっな?」


美紀 「一回だけ……ですか」


美紀 「(たしかに興味ないわけじゃないけど、他にも女性がいるのっておかしいと思う 基本そういう行為をするのは男女一組)」


美紀 「(男性は喜ぶかもしれないけど女性側からしたら複雑な気持ちなはず…くるみ先輩は気にしてないみたいだけど)」


美紀 「(イカされるところを人に見られるのってけっこう恥ずかしいからあまり見られたくないというのもある ながやさんだけに見られるならいいけど、くるみ先輩にも見られるのはちょっと……)」///


胡桃 「〜♪」(*'∇'*)ワクワク


美紀 「(…あまり気は進まないけど、ながやさんには今まで我慢させてたから罪滅ぼしとして今回限り、相手してあげてもいいかな)」


美紀 「(ずっと抜いてないみたいだし そろそろ爆発してもおかしくない…うん、爆発するのはまずいから抜いてあげないといかない!)」///


美紀 「(…よし!)」///


美紀 「わかりました では今回限り、私も夜ながやさんに相手してもらいます」///


胡桃 「ほんとか!?」パァァ!!


美紀 「ただし!今回だけですからね 一度だけしかしないので次からは誘わないでくださいね」


胡桃 「気に入ったらまた誘うぜ!よーし 今夜は楽しくなりそうだ!!」


胡桃 「ながやのやつ、いつも私だけ気持ちよくさせて自分は気持ちよくならたがらないから二人いればあいつをイカすことできるだろ!」


美紀 「ちょっ口に出さないでください 誰にも聞かれないとはいえ、恥ずかしいので…」///


胡桃 「でもお前だってしてもらっただけだろ?ながやを気持ちよくさせてないだろ」


美紀 「たしかにしてませんが…」///


胡桃 「今日こそはながやをイカす!拒んでも無理やりしてやる!」


美紀 「無理やりはまずいかと思いますが…」













夕方ー学園生活部



悠里 「……っん」スゥ…


悠里 「…あれ 私いつの間に寝て」ムクッ


和野方 「っん やっと目覚ましたか ずいぶんと長く寝てたな」悠里の隣の席に座って本を読んでる


悠里 「…ながやさん おはようございます」グシッ


和野方 「おはよ 今夕方だがな」


悠里 「っえ 夕方…?」


悠里 「…ーっは!?いけない!ご飯の支度!!」ガタッパサ…


和野方 「ご飯の支度にはまだ早いから安心しろ まだ起きたばかりなんだから少し落ち着け」


悠里 「あっごめんなさい…っん?」パサ… 床に落ちた和野方の上着を拾い上げる


悠里 「…ながやさんの上着ですよね もしかしてかけてくれたの?」


和野方 「あぁ さほど寒くはないが体冷やさないためにな」ペラッ…


悠里 「ーっ…」///キュンキュンッ


和野方 「もう起きたから使わないだろ 返してもらってもいいか?」


悠里 「だっだめ!!」///


和野方 「…っえ」


悠里 「っ…も、もうすこし 貸して?」///ウルウル


和野方 「…別にいいけど 寒いのか?」


悠里 「……寒い(ながやさんの匂い…♡)」///スー…


和野方 「…そうか(匂い嗅いでる…あまり嗅がないで欲しいんだが)」


和野方 「(まぁ上着の匂いだけじゃ感染することはないだろう 新しく着替えた上着だから汗くさくもないだろうし)」


和野方 「(…まぁ恥ずかしいことには違いないが)」///


悠里 「…まだ他のみんなは来ない、わよね?」


和野方 「そろそろ来るとは思うが もう少しで飯だし」


悠里 「…そう ならまだ時間あるわね」チラッ


和野方 「?」


悠里 「…抱きしめて」///ンッ


和野方 「…そういうことか あいよ」カタッ


和野方 「おいで 時間ないからさっさと済ませるぞ」


悠里 「はい♡」///ガバッ 和野方に抱きついて手を後ろに回す


和野方 「っと ゆうり飛びつくなよ 危ないだろ?」


悠里 「すみません 抱きしめてもらえる嬉しさについ!」///ギュー


和野方 「…あんまりはしゃぎすぎるなよ 今ぐらいの飛びつきならまだいいが」


悠里 「はーい♡」///


和野方 「(まったく、ゆうりには困ったもんだ 誰か来るかもしれないというのにこういうこと頼むんだから)」


和野方 「(この前もゆうりとしてるのがくるみだけじゃなく比嘉子たちにもバレて…頼むからバレない工夫ぐらいさせて欲しい)」


悠里 「〜♡」///ムギュー








夜ー和野方の部屋



由紀 「すぅ…すぅ……」


悠里 「すぴー…すぴー……」






胡桃の部屋



和野方 「…なぁ みんなが寝付いた瞬間にここに連れてこられたが」


胡桃 「へへーっ!」


美紀 「っ…」///カァァ


和野方 「どういう状況だこれ なんでみきまでいる?」


胡桃 「おまえを今度こそイカすためだ!」ドンッ!!


和野方 「だから俺はいい みきなんでお前までいる?くるみに連れてこられた…ってわけじゃないよな さっき普通に着いてきたが」


美紀 「…ながやさんと3Pするんだと聞かなくて 何度も断ったんですが…」///


和野方 「やっぱりおまえか 無理に誘うんじゃねぇよ」


胡桃 「無理には誘ってないぜ ちゃんと了承を得たぜ!」


和野方 「それはお前がしつこいから仕方なく許可したんだろ やらないと言ってもやろうやろうって言ったんだろ?」


胡桃 「3、4回ぐらいしか言ってないぜ?」


和野方 「3、4回も言えばしつこいわ」


和野方 「みき無理しなくていいんだぞ?嫌ならいやでかまわない このまま部屋に戻って休んでも…」


美紀 「…わ、わたしも したいのでここに居させてもらいます」///カァァ…


和野方 「……っえ」


胡桃 「むふふー!残念だなながや みきは自分の意思でここにいるんだぜ?」


胡桃 「もしほんとにいやならここにお前を連れてきた時、みきは自分から着いてこないぜ そうだろ?」


和野方 「……みき おまえ」


美紀 「…ごめんなさい」///


和野方 「………」


胡桃 「さぁて!話もまとまったことだし さっさとしようぜ!」


胡桃 「みき ながやの服を脱がすぞ!脱がしていろんなところ触るんだ!」


美紀 「えぇっ!?ぬっ脱がすんですか!?」///


美紀 「いぃいきなり過ぎますよ!まずはハグなどから始めて順次よくしないと!!」///


胡桃 「私のときはいつもキスから始まるぜ?」


美紀 「キスっ!!?」///ボッ!!


和野方 「いやまず酒飲んでからしてるだろ 初っ端からキスはしてない」


胡桃 「っえ そこから入れるの?行為を始めた瞬間じゃなく」


和野方 「基本はまずそこからだな その場の雰囲気を作り上げてからそういう行為をするから」


胡桃 「マジか…じゃあそういうことだ てなわけで脱がすぞ!」


美紀 「今の流れでなんでそうなるんですか!?おかしいですよね!!」///


和野方 「てか俺は脱ぎたくないんだが…」


胡桃 「なんでだよ 私のは脱がすくせに自分は脱がないなんておかしいだろ」


胡桃 「私だってお前を脱がしたいぜ!てか脱がせろ!その服を一枚一枚脱がさせてはだけさせる姿を見たい!!」///ハァハァ


和野方 「オヤジくさいぞお前 男の裸体なんか見てなにがいいんだ」


胡桃 「ながやの裸見たことないから見たいんだ!見たら多分興奮する!!」///


和野方 「するな …見たことなかったか?俺がネメシスと戦って負傷したときに服破いたときもそうだが、俺がシャワー浴びてる時に何度も入って来てたが」


美紀 「っえ」///


胡桃 「お前がネメシスと戦ってたときは見てる暇なかったよ そんな前からお前のこと好きじゃなかったし」


胡桃 「湯気で見えなかったり後ろ姿しか見えなかったんだよ 前は見えてない…だから見させろ!」


和野方 「見てもおもしろくないだろ…なぁみき?」


美紀 「っえ あっえと…」///


美紀 「……すっすみません わたしも見たいです ながやさんの体(くるみ先輩、お風呂何度も入ったんだ…)」


和野方 「………」


胡桃 「ほらほら!二対一でお前の負けだ 早く脱げ!!」///ハァハァ


和野方 「……見てもおもしろくないだろうに」シュル… 仕方なく服を掴んで脱ぎ始める


胡桃 「あっまて!私が脱がせるからやらなくていい 左手だけじゃ脱ぎにくいだろ?」


和野方 「なんでそこだけ優しくしてくれるんだよ…いいよ自分で脱ぐから 任せるとなにされるかわからないからいやだ」シュルシュル…


和野方 「(男の裸体なんてなにがいいんだが…)」パサッ 上半身の服を脱いで裸になる



胡桃 「…おぉ!」///


美紀 「…意外に筋肉ついてますね 腹筋も割れてる」///


和野方 「この体になってから筋トレは欠かさずやってるからな 力が上がってるかは知らないが」


胡桃 「っ…さ、触ってもいいか?てか触らせてくれ」///ウズウズ


和野方 「変なところじゃなければいいが」


美紀 「わっわたしも触らせてください」///


和野方 「いいよ 変なところ触るなよ」


胡桃 「…硬い 筋肉ってここまで硬くなるのか」///ペタペタッ


美紀 「背中もすごいです 硬くて立派です」///ペタペタッ


胡桃 「大胸筋すげぇ 硬いぜ!」///


胡桃 「もしかして乳首も硬いのか?触ってもいいか!?」///ハァハァ


和野方 「ダメに決まってるだろ あと女がそういう言葉を使うな」


和野方 「てか硬いわけないだろ 筋肉付けて硬くなるとか聞いたことないわ」


胡桃 「でも触れば硬くなるんだろ?女も硬くなるし 男も硬くなるだろ」


和野方 「理論的にはそうなるが男と女じゃ体の作りが違うからそこまで硬くならないぞ」


美紀 「触ったことあるんですか?」///


和野方 「彼女に何度か弄られたよ その度に硬くなってきたとか言ってたがまったくわからなかった」


和野方 「まぁ自分の乳首なんか興味ないから調べたことないし、調べたところでだしな」


胡桃 「触られたときは感じたのか?」///


和野方 「………」


美紀 「………」///ドキドキ


胡桃 「………」///


和野方 「…ノーコメント」


胡桃 「…へー?そうなんだ 話してくれないんだ」///ニヤリ


胡桃 「なぁながや 今私たち二人いるだろ?いくらお前でも二人がかりで押し倒されれば抵抗できないだろ」///


和野方 「いや、普通にできると思うが」キッパリ


胡桃 「するな!抵抗したらみきに傷つけるかもしれないだろ あぶないからするな!」


和野方 「ものすげぇゴリ押しだな…」


胡桃 「みき おまえも前にまわれ!ながやを押し倒すぞ!」


美紀 「っえ!?は、はい!」///ヨット


和野方 「しなくていいから 俺は気持ちよくならなくていいから」


胡桃 「それだと私たちが嫌なんだよ!行くぞみき」スッ 和野方の胸板に手を当てて押し倒す準備をする


美紀 「はっはい!」


胡桃 「せーの!」ググッ!!…


美紀 「ーっ!!」///ググッ!!…


和野方 「………」シーン… 胡桃たちに押されているがまったく微動だにしない


胡桃 「ーっ…倒れろよ!ここは倒れる流れだろ!!」クワッ!!


和野方 「いや意味がわからん!なんで流れで倒れないといけないんだよ 俺はしなくていいって言ってるのに!」


胡桃 「私たちがしたいんだよ!だったら…!!」スゥ…



ピトッ


和野方 「っ…」///ピクッ 胡桃の指が乳首に触れて一瞬だけピクつく


胡桃 「あれあれ〜?なんか今反応しなかったか?」ニヤニヤ


胡桃 「もしかしてながや 乳首触られて感じたのか?男なのに感じるのか?」


和野方 「っ…」ガシッ 胡桃の右腕を掴んて止めさせる


胡桃 「なんだ抵抗するのか?だが残念だな おまえと違ってわたしは両手がぁぁぁ!!!!」メキメキッ!!


美紀 「くるみ先輩!?」


和野方 「…くるみ ちょっとイタズラが過ぎるんじゃないか?俺もちょっと怒ったぞ」ギュゥゥ…


和野方 「それ以上続けるならもっと強く握るぞ いやなら今すぐやめろ」


胡桃 「あだだだだっ!!わかった わかったから!やめるから!!」ウギャァァァ!!


和野方 「まったく…」スゥ…


美紀 「くっくるみ先輩 だいじょうぶですか?」


胡桃 「おーいて…痛み感じにくくなってるはずなのになんでこんなに痛みが……」イテテ…


和野方 「みきもするなよ したらお前には…そうだな デコピンでいいか」


美紀 「デコピン…」


胡桃 「いやおかしいだろ!なんで私は腕握られて みきはデコピンなんだよ!差がありすぎだろ!」


和野方 「おまえ…感染者と一緒にするな 感染者のお前なら多少は平気だが人間のみきにさっきの強さで握ったら骨折れるぞ」


美紀 「…っえ さっきの握る強さ、そこまで強くしてたんですか……?」サー…


和野方 「あぁ とはいっても折れない程度に抑えてたけどな もしこれをお前にやるとしたらもっと抑えてるよ」


和野方 「ちなみにデコピンだと差がありすぎると言ってたがよく考えてみろ 感染者の俺は力が上がってる その強さでデコピンなんてされたらどうなると思う?」


胡桃 「っえ …まさか、デコピンで人の頭を破裂させたりノッキングしたりできるのか!?」


和野方 「なんかどこかで見たことあるアニメだな…さすがにそこまではできねぇよ できてもせいぜいコブができるぐらいだな」


美紀 「地味に痛いやつです…」


和野方 「それでどうするんだ?俺は気持ちよくならなくていいからお前たちの相手をすればいいんだよな」


胡桃 「…ながやを気持ちよくさせたい」ムスッ


和野方 「俺はいい しつこいとまた怒るぞ」


胡桃 「…怒られるのヤダ」


美紀 「…ながやさん なんでそこまで嫌がるんですか?私たちを汚したくないという気持ちはわかりますが私たちの気持ちもわかってほしいです」


美紀 「恋愛はできなくてもいいです ほんとはしたいですが彼女がいるのと罪を償わないといけないことを聞いてるのでそちらに関しては無理には言いません」


美紀 「ですが私たちはあなたのことが好きなんです!体だけの関係だったとしてもお互い気持ちよくなることをしたいんです!」///


美紀 「こんなにも攻めてるのになぜ受け取ろうとしないんですか!男として恥ずかしくないんですか!!」///


胡桃 「ちょっ!み、みき お前落ち着け!さすがに騒ぎすぎだ」ドオドオ


美紀 「くるみ先輩は黙っててください!!」///


胡桃 「…はい」


美紀 「なんでですかながやさん 手を出せない理由を汚したくない以外で答えてください!」///


美紀 「理由が理由なら納得します 答えてください!」


和野方 「…みき 正論をぶつけてるように見えるがほとんどお前の願望だろ 願望を叶えるために言葉を並べてるがそれはどうかと思うんだが」


美紀 「っ!!」ギクッ!!


和野方 「言わせておけば言いたいこと言いやがって…さすがにイラッと来たぞ お前が男なら容赦なくぶっ飛ばしてたな」


美紀 「ーっ…」ビクッ


胡桃 「な、ながや さすがにそれは言い過ぎ…」


和野方 「お前は黙ってろ お前だってしつこすぎんだよ 人がいいって言ってんのにさせろさせろと」


和野方 「俺がどんな気持ちでお前たちに手を出したくないのか理解もしてねぇくせに強要してくんじゃねぇ なにがなんでも叶えてもらえると思ったら大間違いだ!」


胡桃 「っ…」ビクッ


和野方 「……はぁ 屋上行くぞ 酒飲まないとちょっとキツい」


和野方 「俺を怒らせた罰としてお前らも付き添え みきは無理して飲まなくていいから来てくれるだけでいい」


美紀 「…わかりました すみません、怒らせてしまって」


和野方 「反省する意思があるなら一緒に来い ないなら来なくていい」


美紀 「…行きます」


胡桃 「…わたし酒持ってくるぜ」


和野方 「悪いがたのむ」













屋上



和野方 「ーっ…」ゴクゴクッ…


和野方 「ぷはぁ!はぁ…酒うまい やっぱりイラついたときは酒だな」


胡桃 「………」ゴクッ… ずっと黙った状態でちょびちょびお酒を飲んでる


美紀 「………」体育座りしながら黙って座っている


和野方 「…さすがに黙りだと俺もちょっと気まずいからなにか反応してくれないか?話しにくいのはわかるが」


胡桃 「………」


美紀 「………」


和野方 「…て言っても難しいか まぁそうだよな さっきまで怒ってたんだからな」


和野方 「もう怒ってないからいつまでも落ち込まないでくれ いつまでもそのままだと接しずらい」


胡桃 「誰のせいでこうなったと思ってんだよ…」ボソッ


美紀 「ほんとですよ…」ボソッ


和野方 「………」ゴクッ…


胡桃 「…ながや おまえは私たちとするのはいやじゃないんだよな?」


和野方 「それはいやじゃねぇよ むしろしたいよ」


胡桃 「だったらなんで…」


和野方 「自分でそういう行為は許せないんだ 罪を償うまでそういうことはできない」


和野方 「俺が科学者だと話した時点でなんとなく察してるだろ?しかもこの世界をこんなにした元凶犯だとしたらって何度も言ってるんだから俺が罪としてることも察してるはずだ」


和野方 「こんなことして誰かを幸せにすることなんてできない 俺も気持ちよくなる権利がない」


和野方 「…ほんとに、バカやったよ 俺が現実を受け入れてればこんなことにはならなかったんだ 俺のせいでみんなが……」


美紀 「…」


胡桃 「…お前はなにもしてないんだろ?むしろ被害者なんじゃないのか」


和野方 「一緒だよ 元凶は俺なんだから…」


美紀 「……ながやさん お酒もらいます」スッ…カパッ 和野方のところに置いてあるワンカップを手に取り蓋を開ける


和野方 「…っえ」


胡桃 「みき!?おまえ、酒飲むのか!?今まで飲んだことないよな…?」


美紀 「ありません ですが飲みたくなりました」スゥ…



ゴクッ…


美紀 「………」


和野方 「……み、みき?だいじょうぶか 一口飲んで止めたが…」


美紀 「………」


胡桃 「……おい、みき?」


美紀 「……っ」ウプッ


和野方 「くるみ!俺のリュックの中に袋がある!!」


胡桃 「今すぐ取るぜ!!」ガサガサッ…バサッ!!


美紀 「ーっ…!!」プルプル…


胡桃 「ほらみき!袋だ 紙袋ないがガマンしてくれ!」


美紀 「うっうぅ…」オロロロ…


和野方 「………」フイッ あえて視線を外して見ないであげる


和野方 「(やっぱりダメだったか…そりゃそうだよな 初めて飲むんだから慣れてるわけないよな)」


和野方 「(初めから飲める奴もいるが飲めないやつだっている …だけど、まさか吐くほどとは……)」


美紀 「うぅ…す、すみません 汚いものをお見せして……」ウプッ


胡桃 「気にするな それよりだいじょうぶか?まだ吐きそうなら吐いとけ」


美紀 「だっだいじょうぶです お酒は抜けましたので……」グシッ


胡桃 「そうか?ならいいんだが」


和野方 「…みき この水で口をゆすげ わざわざ下に降りるのもめんどうだろ」スッ


美紀 「あ、ありがとうございます ちょっともらえます…」ツカミ…キュポッ


美紀 「(ながやさんに汚いところを見せちゃった…女子として失格だ)」トポポ… ペットボトルに口を付けずに水を口の中に入れる


美紀 「(しかもゆすぐ水までもらって…ぜったいに汚い女だって思われた……)」ガラガラ…ペッ


胡桃 「…なぁみき なんでお前いきなり酒飲もうなんて思ったんだ?普段飲まないのに」


美紀 「…ながやさんが落ち込んでたので合わせようと思ったんです 私も飲めれば飲み仲間として見てもらえて少しだけかもしれませんが気分が晴れるかと思ったんですが…」


美紀 「まさかあそこまできついものだとは思いませんでした…ふたりが平気で飲んでるので行けるかと思ったんですが」


胡桃 「うっうーん…なるほどな まぁたしかに臭いやアルコールはキツイよな 私はもう慣れたから普通に飲めるが」


美紀 「くるみ先輩も最初は飲めなかったんですか?」


胡桃 「いや私は飲めたよ 今お前が飲んだやつが初めてなやつだったんだが普通に飲めた」


胡桃 「人によって合う合わないがあるんだろ 無理に合わせなくていいと思うぜ」


美紀 「……そうですね くやしいですが私には合わなそうです」


美紀 「私の残したの飲みますか?一口飲んだだけなのでほぼほぼ残ってますが」


胡桃 「っん それじゃもらおうかな もったいないし」


和野方 「…」ゴクゴクッ…


美紀 「すみませんながやさん 汚いところをお見せして」


和野方 「別に気にしてないよ 次から無理しなくていいからな」


和野方 「たしかに飲み仲間ができたら嬉しいが話し相手がいるだけでも嬉しいから無理に合わせることはない」


和野方 「…てか、みきは酒飲むイメージがつかないからなるべく飲まないでくれ 飲みたければ飲んでいいが」


美紀 「いえ 今のでダメだとわかったのでもう少し年齢がいってから飲みます」


胡桃 「おいちょっと待て それ私は飲むイメージがあるって言ってるよな 私そんな印象があるか?」


和野方 「…まぁ 性格が性格だからな」


胡桃 「…なんかショックなんだよな 前にもお前からそういうこと言われたが割と落ち込むぜ」ハァ…


胡桃 「たしかに現に酒飲んで車も運転してるから否定はしないけどさ いやだなぁ」ゴクゴクッ


美紀 「(そういいながら普通にお酒飲んでたら説得力ないんですが…)」


和野方 「………」ゴクゴクッ


胡桃 「…よっと」スクッ


美紀 「? くるみ先輩?」


胡桃 「…」タッタッタッ…スッ 和野方の背後に座り込む


和野方 「…なんだ?俺の背後に座り込んで」


胡桃 「……や、やっぱり抱いてほしい さっき怒ってたけど抱いてくれないか」///ギュッ… 背後から和野方に抱きつく


和野方 「」ブーッ!!


美紀 「ーっ!?」///


胡桃 「…だめか?」///


和野方 「……お前、ある意味すごいな 意欲が高いというか自分勝手というか」


胡桃 「ごめん…でもして欲しくてさ お前を気持ちよくしたいのもあるが、だめなら私たちだけでも……」///ギュゥ…


和野方 「………」


美紀 「くっくるみ先輩!あなたほんとにタイミングが悪すぎですよ!しかも私まで巻き込まないでください!!」///


胡桃 「でもお前だってしたいだろ?できるなら」///


美紀 「そっそれは…まぁ その……」///カァァ…


和野方 「……はぁ 人気者は大変だな」コトッ


和野方 「くるみ 手放してもらえるか?」


胡桃 「っえ …やだ 離れたくない」///


和野方 「いや離れてくれないと相手できないんだが…」


胡桃 「っ! してくれるのか!?」///


和野方 「なんで驚く…別に嫌だとは言ってないだろ」


胡桃 「いやだって…さっき怒ってたからさ してくれないんじゃないかと思って」


和野方 「もう怒ってないって言っただろ?相手してやるから離してくれ」


胡桃 「わ、わかった」///スゥ…


和野方 「みきはあとでもいいか?手が片方ないのと感染してなければ二人同時に相手してやれるんだが」


美紀 「はっはい あとでも…いいです」///


和野方 「わるいな それじゃ…よっと」クル…グイッ 胡桃の方向に体を向けて優しく押し倒す


胡桃 「あっ…」///トサッ


和野方 「…ほんとにお前は人の気持ちも知らないで 俺がどれだけガマンしてると思ってんだ」


和野方 「まぁでも、こんなにもかわいい子に手出すことができて俺は嬉しいがな お前から誘惑されたらどんな男でも一発だよ」


和野方 「…最初はどうしてほしい?なにか希望はあるか」クイッ


胡桃 「っ!! え、えと……」///カァァ… 和野方に顎クイされて顔を赤らめる


美紀 「ーっ!!」///カァァ!!


和野方 「…言わないならおまかせでいいか?俺の好きなようにするけど」


胡桃 「っ…さ、最初だけ 最初だけキスしてくれ!その後は……まかせる」///ドキドキ…


和野方 「わかった ちなみに濃厚なキスがいいか?それとも軽めがいいか」


胡桃 「ーっ…の、濃厚で」///


和野方 「濃厚だな わかった いやになったらすぐ言えよ」スゥ…


胡桃 「あっ…」///



チュッ…


胡桃 「んっ…」///


胡桃 「(きた…ながやからのキス 最初は軽めにしてきて徐々に激しくして……)」///


胡桃 「んっ…あっちゅぷ、はぁ……んん」///チャプ…チュプ…


胡桃 「ちゅる…ぁ ふぁっん、くちゅ……♡」///


美紀 「ーっ…!!」///カァァ…!!


美紀 「(めっ目の前でながやさんが…くるみ先輩とき、キスして……!!)」///ドキドキ!!


美紀 「(覗いて見てたときよりも近くで見てるからどれだけ濃厚なのかがよくわかる…くるみ先輩、もうとろけきった顔をして)」///


美紀 「(お互い感染してるから唇に直接できて羨ましい…私のときは首元や頬しかできないからちょっと悔しい)」///


美紀 「(そこに関してはくるみ先輩が優勢なんだよな わたしもくるみ先輩と同じ立場ならできたのに…)」///


胡桃 「あっんん!はぷ…ゃ、あ んん…♡」///レロレロ…


胡桃 「ちゅぷっちゃぷ……ぷはぁ はぁ…はぁ……♡」///ハァ…ハァ…


和野方 「おいおいもうとろけきった顔してるじゃねぇか キスだけでそんなんじゃ体持たないぜ?」ニヤリ


和野方 「もっと楽しませてくれよ 早々とイくんじゃないぞ?」スゥ…むにゅっ


胡桃 「んっ…」///ビクッ 和野方に胸を優しく鷲掴みされて反応する


和野方 「ははっ!乳首も勃ってるじゃないか 早すぎるだろ?」ピンピンッ


胡桃 「あぁんっ!!」///ビクンッ!! 勃ってる乳首を指で弾かれて体を跳ね上がらせる


和野方 「反応もいつもより激しいな なんだくるみ、おまえ見られて興奮してるのか?」コリコリ


和野方 「みきに見られながらされるとゾクゾクしてるだろ いつもと違った感じがして気持ちいい感覚が襲ってきてるんだな?」キュッ


胡桃 「んんっ!!そ、そんなこと…♡(ヤバい…見透かされてる)」///ビクビクッ…


胡桃 「(みきに見られながらだとちょっと恥ずかしくて、気になっていつもより体が言うことを聞いてくれない…♡)」///ゾクゾク


胡桃 「(みきのやつも顔真っ赤にしてずっとこっち見てるし…そ、そんなガン見しなくてもいいじゃん)」///ハァ…ハァ…


和野方 「どこ見てんだよ みきより俺を見ろよ」カプッ


胡桃 「ひゃうっ!!あ、ダメ…♡首、甘噛みしちゃ!!」///ビクビクッ!!


和野方 「お前がよそ見するのがわるい そんなにみきを見たければずっとそっち向かせてやるよ」ジュルル…


胡桃 「んんっ!や、やめろ みき見るな!♡」///ゾクゾク


美紀 「ーっ…む、ムリです(首だけであそこまで反応するなんて…)」///ドキドキ…


美紀 「(私も何度かされたけどあそこまで反応はしなかった…と思う ゾクゾクしたのは確かですが)」///


胡桃 「やぁぁ…♡だっだめ やめろ!見るなぁ 見るんじゃない♡♡」///ハァハァ…


胡桃 「甘噛みしながら、耳をいじるな♡く、くすぐったい……♡♡」///モジモジ…


和野方 「ほんとにくすぐったいだけか?さっきから体モジモジさせてるが気持ちいいんじゃないか?」スポッ


胡桃 「ひぅっ!!そ、そんなこと…(気持ちいいよ お前にしてもらってるんだから気持ちよくならないわけが…♡)」///


和野方 「…そうか じゃあ確かめさせてもらうぞ」スゥ… 胡桃から離れて甘噛みや耳をいじるのをやめる


胡桃 「…っえ」///ハァ…ハァ…


和野方 「…」スゥ…


くちゅ…


胡桃 「ーっ!!?」///ビクッ!!


美紀 「ーっ!!」///ドキッ!!


和野方 「…やっぱり濡れてたな もうびちょびちょじゃないか」ヌチャァ…


和野方 「感じてないのは嘘みたいだな じゃなきゃこんなにも濡れてないよな?」ニヤニヤ


胡桃 「ーっ!!」///カァァ!!


和野方 「くすっ!かわいいなぁくるみは 言葉では否定的なのに体は正直だ」


和野方 「だけどまだ下はお預けだぞ?もっと上を弄ったあとに触ってやるからな」


胡桃 「っ…今日のお前、なんかいじわるだな やさしいいじわるだけど♡」///


和野方 「そんな相手が本気で嫌がるいじめ方はしないよ 相手が嫌々ながらも受け入れるいじめをしてるんだ」


和野方 「まぁくるみの場合はいやいやじゃなく、むしろ受け入れてる感じだけどな やっぱり少しMっ気があるようだな」


胡桃 「お前にだけだよ こんなやさしいいじめ方されて興奮しないわけないだろ♡」///


和野方 「嬉しいこと言ってくれるな それじゃもっといじめようかな?」ニヤリ


胡桃 「優しくしてくれよ?痛いのはいやだからな♡」///


和野方 「安心しろ 痛いことはしないから」シュルシュル…


胡桃 「っ…♡」///ぶるんっ 服をまくられて白い下着が露になる


和野方 「っん 今日は白い下着なんだな くるみ肌白いからよく似合うぞ」


胡桃 「はっ恥ずかしいからそういうこと言うな…♡」///キュンッ


和野方 「恥ずかしい?今からもっと恥ずかしいことするのにこれだけで恥ずかしがってたら持たないぜ」


和野方 「少し下着つけた状態で遊びたいが汚れても困るからやめとくか せっかく似合う下着を汚すわけにいかないもんな」


胡桃 「…べっべつに汚してもいいよ 洗えばいいだけだし」///


和野方 「いいよ 似合う下着を汚してダメにしたら今後の楽しみがなくなっちまうだろ?なるべく長く持たせるようにしたいからガマンするよ」


和野方 「それに…布越しで触るより地肌で触られた方が気持ちいいだろ?俺も直で触れた方がうれしいし」


胡桃 「それは、まぁ そうだけど…」///


和野方 「だが片手だとどうしても不便なところがあるな……っ! そうだ」ニヤリ


和野方 「みき ちょっと手伝ってもらってもいいか?」


美紀 「っえ あっはい!」///ドキッ


胡桃 「な、なにする気だ?」///


和野方 「ちょっとみきにも協力してもらうだけだ せっかく今日は三人いるんだからこれを利用する手はない」


美紀 「えっと…私はなにをすれば?」///


和野方 「ちょっと待ってろ くるみ俺の膝の上に乗ってくれ 寄りかかるようにな」


胡桃 「っえ?あっあぁ わかった」///スク…ストンッ 和野方の膝の上に座って寄りかかるよ


和野方 「みき 俺は胸以外を触るからみきは胸を集中的に触ってくれ 同じ女なら気持ちいいところとかわかるだろ?」ニヤリ


美紀 「っ!!」///ドキッ!!


胡桃 「ちょ、ちょっとまて!みきにも手伝ってもらうってまさか!!」///アワワワ


和野方 「そう これがほんとの3Pってやつだ ふたりから攻められればいろんなところを触ってもらえるだろ?」


和野方 「俺は後ろから攻めて前はみきに攻めてもらう 同時に四箇所触られて耐えられるかな?」ニヤニヤ


美紀 「くっくるみ先輩 失礼します」///ドキドキ


胡桃 「まままて!?さすがに女同士はまずいだろ!いくらながやがいると言っても!!」///アタフタ


和野方 「別にまずくなんてない むしろ受け入れちまえよ」ツツー…


胡桃 「んっ!ちょ、ながや 腹を指でなぞるな…」///ドキドキ…


美紀 「ーっ…」///むにゅぅ


胡桃 「ーっ!!」///ビクッ!!


美紀 「(おっおおきい…見た目でわかってたけど、ものすごい弾力が……!)」///ゴクッ


美紀 「(毎日ながやさんはこんなにも大きい胸を揉んでたんだ 私の小ぶりな胸もよく触ってもらってたけど…これには勝てない)」///むにむにっ


胡桃 「っ…みき、おまえけっこういやらしい触り方するんだな ながやと同じ触り方するぜ」///


美紀 「…っえ あっすみません!そそんなつもりじゃ!!」///パッ 胡桃の胸からすかさず手を離す


和野方 「おいおいみき なに離してんだよ?もっと触っていいんだぜ」


和野方 「自分で気持ちいいところと同じ場所を攻めてやれよ そしたらくるみ気持ちよがると思うからさ?」ツゥー… 胡桃のお腹を擦りながら手を下に移動させていく


胡桃 「ーっ!? ま、まてながや!!さすがにみきがいる前でそれは!!」///ガシッ 和野方の手を掴んで抑える


和野方 「別にいいじゃないか むしろ見せてやろうぜ?お前のあられもない姿をよ」ググッ… 掴まれているがそんなことを気にせず下に手を進めていく


胡桃 「だっだめだ ダメだよ みきの前でそれは…♡」///ドキドキ…


美紀 「ーっ…な、ながやさん いったい何をしようと…?」///ドキドキ…


和野方 「なにって…みきならわかるだろ?おまえは頭良いんだからわからないわけないだろ」


和野方 「俺のことは気にせず胸を揉み続けてくれ とくに優しく乳首を指でつまみながらコリコリしてやると喜ぶから!」


胡桃 「おまっ!?それ言うな!!」///


美紀 「わ、わかりました」///キュッコリコリ…


胡桃 「ひゃぅん!!みっみき やめ!!」///ビクッ!!


和野方 「それじゃくるみの秘密の場所おじゃましまーす」ツゥー… お腹の方からスカートに手を突っ込み股の方へ突き進ませる



ぐちゅっ…


胡桃 「んっ…!!」///ビクッ


和野方 「…けっこう濡れてるな さっきより濡れてるんじゃないか?」


和野方 「ここまで濡れてたらもう平気だな 最初は浅めに入れるからすぐイクなよ?」くちゅ…くちゅ…


胡桃 「ダメっ!!だめだめ!!ながやダメだって みきがいる前でこんなこと!♡」///ドキドキ…


胡桃 「先輩としての威厳がなくなる!わたしの立場が弱くなっちまう!だからやめ…♡」///


和野方 「俺がしたいからさせてくれ それじゃダメか?」


胡桃 「ーっ!!」///キュンッ


胡桃 「(…そ、それはずるいよ そんなこと言われたら……♡)」///ドキドキ…


和野方 「…続けるよ」ずぷぷ…


胡桃 「あぁん!!は、入ってきた…尖ってる部分に当たってる♡」///ビクッ!!


胡桃 「みき、今は見ないでくれ!たのむから…んん!!」///ゾクゾク


美紀 「ーっ…」カァァ…!!


美紀 「(な、ながやさんの手が くるみ先輩の…し、下の方に!!)」///ドキドキ…


美紀 「(さっきより気持ちよさそう…やっぱり下の方が気持ちいいんだ あんなに乱れて……)」///


美紀 「(見られて興奮もしてるのかな?私が見てるからよけいに興奮して気持ちよがってる…?)」///


美紀 「(わ、わたしも…直で触ってくれないかな 布越しでしか触ってくれないから直で触ってほしい!)」///ゴクッ…


和野方 「手が止まってるぜ?みき あとでお前も相手してやるからくるみを気持ちよくさせてくれ」クチュクチュ…


美紀 「っ! は、はい すみません」///むにむに…キュッ


胡桃 「あぁんっ♡♡だっだめぇ 二人同時に攻めちゃだめぇ…!♡」///ビクビクッ!!


胡桃 「(だめっいつもより興奮してもう…!!)」///ゾクゾクッ!!


和野方 「イっちまえよ 俺たちの前で」キュッ 胡桃の秘部から飛び出てる部分を少し強めに摘む


胡桃 「ーっ!!?」///ビクゥッ!!


胡桃 「あぁっ!!あぁぁんんんっっっ♡♡♡♡」///ビクビクビクビクッ!!!!


美紀 「ーっ…!!」///カァァ…


和野方 「…イったな ずいぶんと早いな?」クチュクチュッ!!…


胡桃 「やぁっまて!!イったばかりだから!?まだ敏感だから!!」///ビクビクッ!!


和野方 「もう一回イくとさらに気持ちよくなれるぜ?もう一度イかせてやるよ」グチュグチュッ!!…


胡桃 「だめっだめだめ!!ながややめろっ!!またイったら頭がおかしくなる!♡」///ビクビクッ!!!!…


和野方 「いいよ おかしくなって」チュッ


胡桃 「んんっ♡♡」///ビクッ!!


和野方 「みき さっきより激しめにやってくれ」グチュグチュッ!!!!…


美紀 「っえ!?あっはい!!」///コリコリコリコリ… 再び乳首部分を親指と人差し指で摘み転がす


胡桃 「あんっ♡♡やぁっだめ!ダメダメダメっ!!またイッちゃう イッちゃうよぉ♡♡」///ハァハァッ!!…


胡桃 「ながやっキス♡キスして!!イキそうだから…♡♡」///ゾクゾクッ!!!!


和野方 「あぁ 何度でもしてやるよ」チュッ


胡桃 「んっ♡♡」///クチュクチュッ!!!!…


胡桃 「(もう…だめっまたイク!!♡♡)」///ゾクゾクゾクゾクッ!!!!


胡桃 「んんっ!!んんーーーっっっ!!!♡♡♡」///ビクビクビクビクッ!!!!!!


和野方 「ほらほらーまだイけるだろ?もっとイク顔見せてくれよ」クチュクチュッ!!!!…


胡桃 「んんっ!!んーっんーーっ!!!!」///ビクビクビクビクッ!!!! キスをされながらイったばかりなのにまだ中をかき乱される


胡桃 「(だめっ!!これ以上イかされたらーっ!!)」///ガクガクガクガクッ!!!!


胡桃 「んん〜〜〜っっっ!!!!♡♡♡♡」///ビクビクビクビクッ!!!!!!


美紀 「っっ…!!!!」///ドキドキ…


和野方 「…ふぅ 潮は吹かなかったか よく我慢できたな?」ヌチャァ… 胡桃の秘部から手を離し愛汁が付着している


胡桃 「ーっ…っ……♡♡」ビクッ…ビクッ……


和野方 「……くるみ?」


胡桃 「…♡ ……ば、ばか…ながやぁ……♡♡」///ハァ…ハァ…


和野方 「……やりすぎたな いつもはここまでしないから意識朦朧としてる…」


美紀 「ほ、ほんとですよ やりすぎです…(くるみ先輩顔がとろけてる…すごくエロい)」///ドキドキ…


和野方 「みき わるいが鞄から水取ってもらっていいか?それで俺の手にかけて欲しいんだ」


美紀 「はっはい わかりました」///ゴソゴソ…スッ


美紀 「ここで流すと下がびちょびちょになるので端に行きましょう」///スクッ


和野方 「そうだな よっと」スクッ


タッタッタッ



美紀 「…それじゃ流しますよ」///キュポッ


和野方 「あぁ たのむ」


美紀 「っ…」///トポポ…


和野方 「…」ジャバジャバ… 左手に水をかけられて胡桃の愛汁を流す


美紀 「…これで大丈夫ですかね」///スゥッ…キュッ ペットボトルを上に持ち上げて蓋を閉める


和野方 「あぁ ありがとな」パッパッ…


和野方 「…さてと、次はみきだな ちゃんと覚悟はできてるか?」ニヤリ


美紀 「ーっ!!」///ドキィッ!!


和野方 「まぁ覚悟できてなくてもするがな くるみのところまで戻ったら…わかってるな?」


美紀 「〜っ…」///カァァ…


和野方 「…」タッタッタッ…ストンッ 元の位置に戻って座り込む


和野方 「…おいで?かわいがってやるよ」ポンポンッ 膝の上においでと動作を見せる


美紀 「ーっ…そ、そんなかっこよく言わなくていいです 恥ずかしいので(はっ反則すぎ…今一瞬堕ちそうになった)」///ドキドキ…


和野方 「恥ずかしいのは今だけだよ してるうちに気持ちいい方が上回るから!」


美紀 「そういうことを言ってるわけじゃありません!まったく…」///タッタッタッ…


ポスッ…


美紀 「…今は硬くないんですね 当たってませんが」///


和野方 「…横にずらして当てないようにしてるからな 当たってたら気にするだろ?」///カァァ…


美紀 「もう何度も当てられてるので平気ですよ 気にはしますが…」///


和野方 「…あの、当ててるのはお前の方だよな?俺から当てたことは一度も…」///


美紀 「余計なことは言わなくていいです こういうときは男性が当てたというのが普通なんですよ」///


和野方 「ひどくない…?」///


美紀 「……それで、してくれないんですか?そろそろしてほしいんですが」///チラッ


和野方 「そんな急かさなくてもちゃんとするよ まず最初は…」スゥ…ギュッ 後ろから包み込むように美紀を抱きしめる


美紀 「んっ…♡」///ドキッ


和野方 「おまえは最初これがいいんだよな 後ろなら抱きしめられるの」


和野方 「安心するし落ち着くだろ 俺にされるとなおのこと!」


美紀 「っ…べ、別にそんなこと……」///カァァ…


和野方 「ふーん…じゃあやめるか」スゥ… 美紀から離れて抱きしめるのをやめる


美紀 「あっ…」


和野方 「いやなら無理にするわけにはいかないよな 俺は無理矢理は好きじゃないからなー」


和野方 「…」チラッ


美紀 「っ…」(//`・н・´//)


和野方 「どうしたんだ?そんなに顔を膨れさせて なにか俺したか?」ニヤニヤ


美紀 「……だれも嫌だとは言ってません そんなことと言っただけです」///


和野方 「それは=嫌だということじゃないのか?」


美紀 「…怒りますよ」///ムスッ


和野方 「ごめんごめん からかいすぎたな みきがあまりにもかわいいからついイタズラしたくなっちまった」


美紀 「……バカ」///


和野方 「…みき」ギュッ


美紀 「っ…♡」///


和野方 「…冷たくないか?俺体温ないから多分冷たいと思うが」


美紀 「…暖かいですよ 体温はなくとも優しさを感じてすごく暖かいです」///


美紀 「むしろ暖か過ぎて火傷しそうです 火傷しないよう私の体温も高くしてください」///


和野方 「…そんな遠回しに言わないではっきり言ってくれよ 気持ちよくしてくれって」


美紀 「ーっ…ほんと、いじわるですね」///


美紀 「……察してください」///


和野方 「ずるいなぁ …まぁいいけど」スル…


美紀 「っん…!」///ビクッ 抱きしめられている手が服の中に入ってくる


和野方 「…いやじゃないか?いやなら触らないよ その分他のところ触るけどな」


美紀 「…い、いやじゃないです 触ってください…♡」///ドキドキ…


美紀 「小さいですがその分か、感度はいいので…えっと、その……」///モジモジ


和野方 「察したよ じゃあお言葉に甘えて…」スルスル…ふにっ


美紀 「んっ!」///ビクッ


和野方 「…みきの胸はやわらかいな 柔らかくて揉みごたえがある」ふに…ふに…


和野方 「小さくても小さいなりにいいところがあるんだから気にするなよ くるみやゆうりが異常なだけだ」ふにふに…


和野方 「高校生であそこまで大きいのはそうそういない 逆に中学と小学はどんだけでかかったんだよって話になるし」キュッ


美紀 「んんっ!!ーっ…た、たしかにそうですね どれだけ大きかったんでしょうか」///ドキドキ…


和野方 「相当だろうな 普通に考えても」ピンピンッ


美紀 「はぁんっ!!」///ビクンッ!! 乳首を軽く摘まれたり弾かれたりして感じてる


和野方 「やっぱり敏感だな ちょっと弾いただけでここまで感じるなんて」クリクリ…


和野方 「いつもより感じてるか?くるみがそばにいるから気にするだろ もっと気にしていいんだぞ」カプッ


美紀 「ひゃうっ!!やぁ…みみ、だめゾワゾワして体が……」///ゾワゾワ


和野方 「反応しちまうか?でもやめないぞ ゾワゾワして体が前に倒れていくけど俺も追いかけて攻めるからな」アムアムキュッ


美紀 「やぁぁ…!!だめっ同時にしては…!!」///ビクビクッ


美紀 「(だめっ…もうイクっ!!)」///ゾクゾク


和野方 「はいまだだーめ」スゥ…


美紀 「ーっ……っえ」///ハァ…ハァ… もう少しでイクタイミングで手を止められる


美紀 「(なっなんで…もう少しでイケそうだったのに……)」///ウズウズ…


和野方 「イきそうだったろ?まだ少ししか触ってないのにイきそうだったよな」


和野方 「でももう少し遊ばせてくれよ さすがにすぐイっちまったら楽しみの時間が終わっちゃうぜ?」フニフニ


美紀 「んっ…い、いじわるしないでください イかせてください」///ウズウズ


和野方 「っ…ま、まだダメだ もう少し堪能させてくれよ(あっあぶねぇ 今一瞬襲いそうになった…ギャップ萌えやばすぎだろ)」///


美紀 「ーっ…」///ジワッ… イかせて欲しくて涙目になる


和野方 「ちょっ!?な、涙目になるなよ これくらいで泣くことないだろ」アセアセ


美紀 「ならイかせてください あなたの手で気持ちよくなりたいんです」///グシッ


美紀 「一回二回じゃおそらく足りないと思うので何度もイかせてください わたしを…乱れさせてください」///


和野方 「……わかったよ それじゃお望み通りイかせてやるよ」


和野方 「少し口調荒らげさせるがちょっとしたプレイだと思って受け止めてくれ 痛くはしないから安心しろ」


美紀 「プレイ…?」///


和野方 「…そんなにイキてぇならイかせてやるよ 足腰立たなくなるまでな! 」///ニヤリ


和野方 「一度や二度だけじゃ足りないんだよな 今日はとことん付き合ってもらうからな!」///クリクリクリクリッ!!!!


美紀 「あぁんっー!!な、ながやさ 激し…っ!!」///ビクビクッ!!!!


和野方 「激しい?んなことしらねぇな イキてぇんならさっさとイっちまえよ」


和野方 「俺の手で早くイキたいんだろ?ほらイケよ だらしない顔を見せながらイケよ!」キュッ!!


美紀 「ーっ!!!!」///ビクビクッ!!!!


美紀 「(もう…だめっイク!!!!)」///ゾクゾクゾクゾクッ!!!!!!


美紀 「んんっ!!〜〜〜っ!!!!」///ビクビクビクビクッ!!!!!!


美紀 「あっは、ぁぁ………」///ビクッ…ビクッ…


美紀 「(いっイケた…頭が、真っ白火に………)」///ハァ…ハァ…


和野方 「ほらほら休んでる暇なんてないぜ?どんどんイかせてやるから耐えろよな」スゥ…クチュッ


美紀 「やぁっ!?な、ながやさん!そこはダメっ!!」///アタフタ


和野方 「ははっ!やっぱりびちょ濡れじゃないか 一回イっただけでこんなに濡れてるなんて、みきはいやらしいな?」ヌチャァ… みきの秘部部分に下着越しから触って付着した愛汁を見せつける


和野方 「俺とする前から濡らしてたのか?俺とくるみがしてるのを見て興奮してたんだよな」ニヤッ


美紀 「ーっち ちが…!!」///カァァ…!!


和野方 「なんも違くねぇだろ?ほら見てもらえよ 意識朦朧としてるくるみにお前が乱れる姿をよ!」クルッ


美紀 「ーっ!!」///くるみの顔の方へ向けられてあられもない姿を見せつけられる


胡桃 「っ…もう意識朦朧としてねぇよ さすがに覚めたよ…まだ体力は戻らねぇが」///ハァ…ハァ…


和野方 「っお?そうだったか ならちょうどいいな!」


和野方 「今からイキ狂うみきの姿を見届けといてくれ 普段クールで冷静なあのみきが乱れる姿を堪能しててくれ!」スゥ…


美紀 「ーっだ ダメです!やめてください!!くるみ先輩に見られながらなんて…!!」///アタフタ


和野方 「くるみのときだってお前見てたじゃないか おあいこだろ?」


美紀 「それはながやさんが指示したからじゃないですか!わたしはする気なんて…」///


和野方 「言い訳無用 それじゃ覚悟しろよ?」クチュッ…


美紀 「んんっ!!」///ビクッ!!


和野方 「布越しからでもわかるほどの濡れ具合だな 地肌で触れたらぐちょぐちょにしてやったのに?」クチュクチュ…


和野方 「もっと喘いでくれよ もっと乱れてくるみに見てもらえ」カプっ


美紀 「ひゃうっ!!?だ、だめ だめだめ!!ながやさん今甘噛みしないで!!」///ゾクゾクッ!!!!


美紀 「くるみ先輩に乱れたところ見られたくありません!お願いやめて…!!」///ビクビクッ!!


和野方 「だーめ やめないよ♪」チュゥゥ…クチュクチュ


雛 「だめ、ながや…さん わたし……もう!!」///ガクガク


和野方 「いいぞ 遠慮なくイけよ」クチュクチュクチュクチュ…


美紀 「ーっや やだ!イくなら、イくなら…ながやさんの顔 見たい……!!」///ハァハァ!!…


美紀 「こっち見てながやさん!甘噛みよりもこっち見て…!!」///グチュグチュグチュグチュ!!!!


和野方 「ーっ…まったく しかたねぇな?(あぶねぇ キスしそうになった…)」///スゥ… 甘噛みをやめて美紀の顔を覗き込むように見つめる


和野方 「なら俺にじっくりと見られながらイけ イキ顔をよーく見せてくれよ」///クチュクチュクチュクチュ…


美紀 「あっあっ…だめ、そんな じっくり見ないで…!!」///キュンキュン!!


美紀 「じっくり見られるの恥ずかしい!恥ずかしいからやめ…!!」///ゾクゾクッ!!


和野方 「やめるわけねぇだろ さっさとイけよ!じっくり見てやるからよ!」クチュクチュクチュクチュッ!!!!


美紀 「あぁっ!!だめ、ダメダメダメ!!イクっイッちゃう ながやさん♡♡」///ゾクゾクゾクゾクッ!!!!


美紀 「(だめ……イク!!)」///ガクガク


美紀 「あぁっ!!んん〜っっっ!!!!♡♡♡♡」///ビクビクビクビクッ!!!!


和野方 「…今日は盛大にイったな?いつもは声出さないのに」


和野方 「やっぱりくるみに見られながらだったから興奮したのか?いやらしいなぁ」ニヤニヤ


美紀 「ーっち ちが…!!」///ハァ…ハァ…


胡桃 「かわいかったぜ?みきのイってるところ いつものクールな感じはまったくなくて、まさに女の顔って感じだったぜ!」ニヤニヤ


美紀 「ーっ!!」///カァァ!!


和野方 「さてと、ふたりとも二回ずつイケたから満足だろ?そろそろ戻って寝ないと明日に響くぞ」


胡桃 「っは?なにいってんだよ まだ夜は長いぜ?」


美紀 「…そうですよ わたしもまだ…その、ながやさんと……しっしたい、です」///モジモジ


和野方 「…元気だなぁお前たち」













朝ー学園生活部部室



和野方 「ーっ…」ポケー… 椅子に座ってポケている


胡桃 「かぁー…かぁー……」椅子に座って完全に寝てる


美紀 「っ…っ……」ウトウト… 以下略


悠里 「…えっと、これはどういう状況……?」


由紀 「私たち以外みんなおねむだね くるみちゃんはわかるとしてながながとみーくんは珍しいね」


悠里 「そうよね ふたりも眠たいなんて…夜なにかしてたのかしら?」


由紀 「わたし寝ちゃってたからわからない…」


悠里 「私も寝てたわ くるみとふたりでだったら怪しかったけどみきさんもだから怪しくはないわね」


悠里 「(夜中になにしてたのかしら?あとでながやさんに聞いてみようかしら)」


クマのぬいぐるみ 「」悠里の膝の上に乗せられている


悠里 「…そうね 夜更かしはいけないわね」ナデナデ


由紀 「…」



コンコンっ


やっほー 誰かいるー?


悠里 「はいいます どうぞ入って」


邪魔するよー


ガチャッ


桐子 「おいーっす おはよー」


由紀 「おはよー!」


悠里 「おはようございます」


桐子 「…あれ さんにんは寝てるのかい?珍しいね」


悠里 「そうなんです くるみは最近多いんですがながやさんやみきさんまで寝不足みたいで」


由紀 「夜中さんにんでなにしてたんだろ?気になるー!」


桐子 「(…まさかね さんにんでしてたってことは…ないよね)」///カァァ…


悠里 「それで桐子先輩はなんの用でここに?」


桐子 「っえ あ、あぁそうだった!ちょっとながやくんに用事があってね」


桐子 「でも寝てるならしかたないね 出直すよ!」


悠里 「なにか伝言があれば伝えときますが」


桐子 「いや大したことじゃないからいいよ 急ぎでもないし」


桐子 「それと悠里ちゃん あまりながやくんを困らせちゃダメだよ?いくら優しいからって甘えっぱなしじゃダメ人間になっちゃうからね!」


悠里 「わかっています なるべくはながやさんに頼らず自分で解決するようにします」


桐子 「おっおぉ そうか がんばってね!(予想外な返答だった まさかちゃんとしたことを言うとは…)」


桐子 「(いつまでもこのままじゃいけないと思ってたんだね 感心だね!)」ギィィ…


パタンっ…



悠里 「…さてと、今日はどうしようかしら?洗濯物とかやったらとくになにもないのよね」


由紀 「しかもみんな朝からおねむだもんね どうしようか」


悠里 「んー…」



…ポツっ


悠里 「……っん?」チラッ


ポツ…ポツポツ……サァー… 空が薄暗くなって雨が降り始める


悠里 「…雨降ってきたわね 雲が黒かったからもしかしたらと思ってたけど」


悠里 「今日は洗濯物やめといたほうがよさそうね 部屋干しで生乾きになると臭くなっちゃう」


由紀 「それじゃ今日はなにもやることなくなっちゃうね どうしようか?」


悠里 「………」


悠里 「(…たまには雨の日に外出て散歩も悪くないわよね 学校の敷地内なら安全だし)」


悠里 「ねぇゆきちゃん 少し外にお散歩行かない?」


由紀 「っえ 外に…?」


悠里 「学校の敷地内だから安心して 雨降ってるけどちょっと行きたくなっちゃったの」


悠里 「無理にとは言わないわ 私ひとりでも平気だから」


由紀 「ううん行くよ!危ないところに行かないなら行く りーさんひとりだと寂しいでしょ?」


悠里 「ふふっ!ありがと」








学校の敷地内



サァー…


悠里 「……たまに雨の日に外出ると落ち着くわね 静かでやつらの声もかき消してくれるわ」パシャッパシャッ… 傘を挿して由紀と一緒に歩いてる


由紀 「そうだね たまにはいいよね!」


悠里 「でもながやさんから離れるとちょっと不安ね 今までずっとながやさんに付きっきりだったから近くにいないと思うと落ち着かないところもあるわ」


悠里 「いつまでもながやさんに頼ってばかりだと迷惑かけちゃうからね 少しでもひとりでできるようにしないと」


由紀 「そうだね でもほんとに困った時は頼らないといけないけどね!」


悠里 「そうね …るーちゃんも連れてくればよかったかしら?でも雨に濡れて風邪ひくと困るし」


由紀 「るーちゃんはながながたちを見てるって言ってたもんね まだ小さいからぬかるみで滑っても困るからお留守番させて正解だったと思うよ」


由紀 「ながながたちもいるから心配いらないし るーちゃんも寂しくないから平気だよ!」


悠里 「…そうね みんないるからへいきね?」ニコッ


由紀 「よーし!りーさんもっとお散歩するよ!」


悠里 「もちろんよ でもはしゃぎ過ぎないでね」


由紀 「わかってるって!」








…一時間後…



美紀 「すぴー…すぴー…」


胡桃 「かー…かー……」


和野方 「……っん」スゥ…


和野方 「…いけねぇ 寝ちまったか あまりに眠すぎてつい」グシッ


和野方 「昨日の夜寝るの遅かったからな 早く寝たかったのにこのふたりは……ってあれ?」キョロキョロ


和野方 「…ゆうり?あいつどこいったんだ ゆきもいねぇが」


和野方 「…クマのぬいぐるみも置いてってる いつも持ち歩いてるのに…」


和野方 「……まさかな また精神がおかしくなってどこか行ったのか?いやでもゆきもいないからそれはないか…?」


和野方 「…探してみるか」スチャッ 刀を腰につけて立ち上がる


タッタッタッ…ガチャッ


パタンっ…








校舎内出入口ー下駄箱



悠里 「…ふぅ けっこうお散歩しちゃったわね 思わず楽しくてつい」カチャッ 傘を閉じて傘立てにしまう


悠里 「ごめんねゆきちゃん 付き合ってもらっちゃって」


由紀 「ぜんぜんいいよ わたしもお散歩楽しかったし!」


悠里 「そう それならよかった」



和野方 「…っと ゆうりここにいたか」タッタッタッ…


悠里 「ながやさん おはよ、やっと起きたわね?」


由紀 「おはよながなが!さんにんとも夜中遅くまで起きてたの?朝起きてご飯食べたらすぐ寝ちゃったけど」


和野方 「っえ いや別に遅くまで起きてたわけじゃなかったけどな…」ドキッ


和野方 「それよりもお前たち外に出てたのか?雨降ってるのに」


悠里 「えぇ ちょっと雨の日の外に出たくなってね ゆきちゃんも一緒についてきてくれたの」


由紀 「たまには雨の日の外に出るのもいいよね!」


和野方 「たしかにそうだな たまにはいいよな!」


悠里 「…そういえばながやさん 桐子先輩がなにかあなたに用事があるみたいよ もう会って話した?」


和野方 「桐子が?いやまだだ なんだろ」


和野方 「ちょっと桐子のところに行ってくるよ あまり危ないところには行くなよ?」タッタッタッ…


悠里 「わかってるわ 安心して」


由紀 「…心配させちゃったみたいだね 私たちがいなかったから探してたのかも」


悠里 「そうね 置き手紙ぐらい置いとけばよかったわね」


由紀 「次からはそうしよっか 」


悠里 「そうね」








桐子の部屋



和野方 「…それでいいのか?俺は構わないがここの守りが手薄になるぞ」


桐子 「だいじょうぶだよ ここは私たちが守るからさ!だから学園生活部のみんなでランダル・コーポレーションに行ってきてよ」


桐子 「本来なら先輩であるボクたちが行かないといけないのに後輩の君たちに任せるのは気が引けるけど…ボクたちが行ったところでやられるのが見えてる」


桐子 「元々居たメンバー同士ならうまくいけると思うんだ だから行くときは悠里ちゃんたちと行ってよ」


和野方 「お前がそれでいいなら…でも心配だな お前たちの中に戦闘班はいないからもし奴らが攻めてきたら……」


桐子 「だから行く前にここを強化しておく必要があるんだ 万が一、奴らが中に入ってきても区切りをつけて最低限安全な場所を確保しておくの」


桐子 「まだキミはあの白い化け物を倒してないからランダル・コーポレーションに行くまで時間あるよね その時間内にぱぱっと作っておくんだ」


桐子 「そこでどこを区切らせばいいのかをキミと話したかったんだ 今ここにボクが書いたこの学校の地図があるからこれで区切る場所を教えて」パサッ


和野方 「…そうだな とりあえず四階三階と二階は抑えたいからそこでは絶対区切りを入れよう」


和野方 「奴らは階段をあまり昇ってこないから二階以上は安全にできるだろ 一階は捨てる覚悟でやるしかないな」


和野方 「グラウンドとかはもちろん無理だ 中に入られた時点で戦闘班がいないんじゃどうしようもない ここは完全に捨てるぞ」


桐子 「となると一階で必要な場所を抑えるところを考えないとね できればグラウンドは押さえたかったけどなー」


和野方 「一階がやられた時点でグラウンドはキツイな グラウンドに繋がる道を全部塞いで二階からハシゴとか付ければできなくはないが」


桐子 「うーん…そこまではいいかな ハシゴで昇り降りするのも大変だし、もし手を滑らせて落ちたらケガする可能性もある」


桐子 「捨てるしかないかー みんなの安全を考えたら」


和野方 「そうするしかないな しかも手間もかなりかかるし」


桐子 「それじゃ一階はどこを抑えようか 長谷くんはどこを抑えた方がいいと思う?」


和野方 「そうだな 一階なら…」



コンコンっ


桐子いる?今いいかな


桐子 「っん いいよー」


ガチャッ


比嘉子 「ちょっとこれを見てほしいんだけ……」


和野方 「っよ!比嘉子 おはよ」


比嘉子 「ーっな 長谷くん!?な、なんでここに!?」///ボッ!!


桐子 「ちょっとイチャついてたんだー いいでしょ!」


比嘉子 「えっ!?」///


和野方 「おい 誤解を生むようなこと言うのやめろ もし奴らが攻めてきた時に抑える場所を決めてただけだろ」


桐子 「あれー?そうだっけ それは建前で私のこと襲ってくるんじゃなかったの?」ニヤニヤ


和野方 「…桐子 男にそういうこと言うのやめろ 本気で襲われるぞ」


桐子 「長谷くんは襲わないでしょ?優しいからそういう冗談を言えるんだよ」


桐子 「そんじゅそこらの男の人には言わないよ 長谷くんだから言えるのさ!」


和野方 「…信用してくれてるのはありがたいがあまりそういう冗談はよしてくれ 俺だって男なんだからガマンするの辛いんだからな?」


桐子 「なら相手してあげようか?比嘉子が!」


比嘉子 「えぇっ!!?」///


和野方 「自分で誘っといて他人にふるな あまりふざけたこと言ってると怒るぞ」


桐子 「あははー!ごめんごめん ちょっとやりすぎたね」


桐子 「でもヒカとも頻繁にしてあげてよ くるみちゃんたちがかわいいのはわかるけどさ ヒカも長谷くんとしたいんだ」


桐子 「据え膳食わぬは男の恥って言うでしょ?男なら食べてあげて!」


比嘉子 「ちょっ桐子!!」///


和野方 「…言われなくてもそうするよ 今ここでそういうことを言うのもあれだが」


桐子 「っえ」///ドキッ


比嘉子 「っえ」///ドキッ


和野方 「…ふたりして顔を染めるな 俺が悪いみたいじゃねぇか」


和野方 「正直に答えたのに…」


桐子 「あっうん…ごめん まさかそんなド直球に言うとは思わなくてさ」///


比嘉子 「ーっな なら今して!今すごくしたい!!」///ドンッ!!


桐子 「」///ブーッ!!


和野方 「するかっ!!今の現状を見て言え!!」


和野方 「しかも桐子の前でそういうことを言うな!周りを見ろアホ!!」


比嘉子 「じ、じゃあ…この後、してくれる?」///モジモジ


和野方 「だから誰かいる前で言うなって言ってるだろ!俺しかいないときにそういうことを言え!!」


比嘉子 「だって長谷くん比較的誰かと一緒にいることが多いからなかなか言えないし…」


和野方 「そんなことはないと思うが…?」


桐子 「いっいや、基本誰かと一緒にいること多いよ 主に胡桃ちゃんが隣にいるよ」///グシッ


和野方 「そうか?」


比嘉子 「そうだよ だからいつも頼めなくて……」///


和野方 「(そんなに多かったかな…?)」


比嘉子 「だからできる時にしてほしいの 少しでもいいから……だめ?」///モジモジ


和野方 「……今からか?」


比嘉子 「……うん」///


和野方 「んー…(これで断ったらさすがにかわいそうだよな くるみたちの相手はしてあげて比嘉子だけしてあげないのは……)」


和野方 「(でも今これでするって言ったら桐子に聞かれてるから完全にしてるって分かられるのもな…事後ならまだいいけど)」


和野方 「んー……」


桐子 「……えっと、ボクのことなら気にしなくていいよ?話聞いちゃったけど 覗いたりあとで聞いたりしないからさ」///


和野方 「今からそういうことをするっていうことがわかられてると気が引けるんだよ 終わったあとお前と会ったとき気まずいだろ」


桐子 「…たしかに」///



…コンコンっ


桐子いる?ちょっといいかな


桐子 「っえ あっその声は篠生だね いいよ」


ガチャッ


篠生 「…っあ 長谷くんも一緒だったの?ちょうどよかった」


和野方 「ちょうどよかった?なんだ」


篠生 「ちょっとレンくんの様子が変で……」


和野方 「…あいつが?」


篠生 「うん 少し様子見てもらってもいい?たしか空気感染も考えられるんだよね」


和野方 「あぁ 可能性はあるが……けど」


篠生 「おねがい 長谷くんがレンくんのことを良く思ってないことはわかってる」


篠生 「でもこのままレンくんが感染して奴らみたいになるのはいやなの だから……」


篠生 「…もし見てくれたら、なんでもするから!」


桐子&比嘉子 「「ーっ!!」」


和野方 「篠生 おまえ前に俺が言ったこと…」


篠生 「忘れてないよ でも…それくらい見てほしいの なんでもするから今は敵として見ないで」


篠生 「……だめ?」


和野方 「………」


和野方 「(あまりあいつらと関わるわけにはいかないんだよな 篠生はなんとかみんなに認めてもらえたが他の奴らはダメだ)」


和野方 「(もし学園生活部の誰かに篠生以外の武闘派と関わってるのを知られたら絶対に怒られる 怒られるだけならいいが信頼を失う…)」


和野方 「(でもここで篠生のお願いも聞かないわけにはいかない あいつにも生きることを考えろと伝えてあるから見捨てるわけにもいかない)」


和野方 「(薬もあるがこれを使うわけにはいかないよな 俺たちが抗生物質持ってるなんて知られたらみんな欲しがる)」


和野方 「(数に限りがあるからあまり渡せないしな…かなり参ったな)」


和野方 「(……仕方ない バレたら素直に答えるか 嘘ついても仕方ない)」


和野方 「(とりあえず薬は打たないことにしよう バレたら困るから隠そう)」


和野方 「わかった あとでなんでもされる覚悟があるなら見てやるよ」


篠生 「ほんとっ!?」


和野方 「ただし、俺が男ということは忘れるなよ 前回は怒ったが今回で二回目だ」


和野方 「二回目も前回と同じようにされると思うなよ いいな?」


篠生 「うん わかってる 長谷くんのこと信じてるから」ニコッ


和野方 「…ずるいな まったく」


和野方 「比嘉子 この後時間開けといてくれ 俺も空けとくから」


比嘉子 「っえ あっ……うん」///カァァ…


和野方 「桐子は抑えたい場所を決めといてくれ 決まったらすぐ実行するから」


桐子 「うっうん わかった」///


和野方 「それじゃ行くぞ あまり奴らと関わりたくないからササッと行きたい」


篠生 「うん!わかった」


タッタッタッ…


パタンっ


比嘉子 「………」///


桐子 「…よ、よかったね 相手してもらえることになって」///


比嘉子 「うっうん…嬉しいけど 改めて言わないで 恥ずかしいから……」///


桐子 「私の目の前で相手して欲しいって言ってた人がなにをいうか…」///








武闘派基地ー通路



和野方 「…へぇ 意外にも片付いてるんだな いろんなもので散乱してるかと思ってたが」タッタッタッ…


篠生 「ちゃんと掃除や整理はしてるからね 中はちゃんと綺麗だよ」タッタッタッ…


和野方 「ふーん…」


和野方 「…今ここの奴らはなにしてんだ?堂々と歩いてても出くわさないが」


篠生 「リーダーは今後のことでいろいろ考えてるからおそらく自室にいると思う 他のみんなは知らないけど」


和野方 「武闘派は全員で何人いるんだ?ここで出くわさないとなると数は少なそうだが」


篠生 「全員で五人だよ 数は少ないけどみんな奴らと闘うことができるの」


和野方 「たった五人…ここのやり方だ 使えないやつは切り捨てたんだろ?数がそこまで少ないのは変だ」


篠生 「………」


和野方 「…だからここは嫌なんだ お前たちの方に入らなくて正解だ」


和野方 「俺やくるみは奴らと戦うことができるから重宝されるだろうがゆうりたちは戦えない お前らからしたら邪魔でしかないだろ」


和野方 「もちろんお前はそんなことを思ってないことはわかってる お前以外の奴らからしたらの話だ」


篠生 「…否定できないね 本来ならしないといけないんだけど」


篠生 「現に追い出された人たちを何度も見てるからなにも言えない 説得もしたんだけど聞いてもらえなかったし」


和野方 「だろ?だからこっちには来たくないんだ 俺はみんなを守らないといけないからな」


篠生 「…っと ここだよ レンくんの部屋」


和野方 「ここか」


篠生 「レンくん今いいかな?中に入っても」コンコンッ



っ! シノウか いいよ入って


篠生 「お邪魔するね」ガチャッ



聯弥 「ごほっ!…どうしたの?なにかあった……って」


和野方 「よぉ久しぶりだな 見たくねぇけど情けねぇ面見に来てやったぞ」


聯弥 「ーっ!? な、なんでキミがここにごほごほっ!!」


篠生 「レンくんそんな大声出しちゃダメだよ 風邪ひいてるんだから」


聯弥 「ごっごめん……」


和野方 「…ちょっと目見せろ」タッタッタッ…グイッ 聯弥に近づいて頭を掴み顔を向かせる


聯弥 「っえ なっなに?」


和野方 「………」ジッ…


篠生 「…どお?普通の風邪かな」


和野方 「…脈計らせろ」スッ 聯弥の腕を掴んで脈を計る


聯弥 「っえ うっうん…」


和野方 「………」ドッドッドッ…


篠生 「………」


聯弥 「………」


和野方 「……最近なにしてたか教えろ 細かくな」


聯弥 「最近?…ずっとこの部屋にいたよ リーダーから罰を与えられて謹慎中だ」


和野方 「謹慎処分中ずっと出てないのか?」


聯弥 「うん …キミのところに行った日以外ね」ボソッ


和野方 「…そうか」


篠生 「長谷くん?」


和野方 「……調子悪くなってからどのくらい経ってる?」


聯弥 「…四日ぐらい経つかな 最初はそこまで気にする程じゃなかったんだけど、だんだんだるくなってきて…」


和野方 「四日……そうか」


和野方 「……うん ただの風邪だな そこまで気にすることないよ」


篠生 「ほんと!?よかった…」


聯弥 「…もしかして、僕の様子を見に来てくれたの?」


和野方 「篠生に頼まれたからな おまえの様子を見てくれって」


和野方 「まぁ俺も医者じゃねぇから全部はわからないがな とりあえず心配することはねぇよ」


和野方 「…念のため熱も計っとくか ちょっとデコに手当てるぞ」スッ 聯弥のおでこに手を当てて近づく


聯弥 「あぁ わかった」


和野方 「…夜俺の部屋に来い 大事な話がある」ボソッ


聯弥 「っ!」


和野方 「…うん 熱もないな これなら治るのも時間の問題だろ」


和野方 「よかったな 感染じゃなくて」


篠生 「ほんとだよ よかった…」ホッ


和野方 「それじゃ俺は行くよ お前らと関わってるとろくな事ないからな」スクッ


和野方 「ここの奴らに見つかるとめんどうだから篠生も着いてきてくれ ここから出るまででいい」


篠生 「わかったよ それじゃちょっと送ってくるね?」


聯弥 「…うん おねがい」


タッタッタッ…ガチャっ


パタンっ…



聯弥 「………」


聯弥 「…まさか、な この症状って……」ガタガタ…


聯弥 「……まだ、決まったわけじゃない 今日の夜行けばわかる…あの人に話を聞けば………」ブルブル…


聯弥 「……死にたくない!!」ビクビク…








武闘派基地ー通路



タッタッタッ…


篠生 「ありがとね?長谷くん おかげで体が軽くなったよ!」


篠生 「もし感染による症状だったらどうしようかなって思ったけど 長谷くんに言われてそんな心配もなくなったわ!」


和野方 「…そうか それはよかったな」


和野方 「(あの目の色、脈拍、体温……しかも四日も経ってる 間に合うか…?)」


和野方 「(篠生にはとてもじゃないが言えない あいつが感染してるなんて……)」


篠生 「…ねぇ長谷くん なんでも聞くって言ったお願い、なにがいい?」


篠生 「わたしにできることならなんでもするよ 約束だからね!」


和野方 「……ただ見ただけでなんでもしてくれるのは割りに合わないんじゃないか?明らかに俺の方が得してるが」


篠生 「得してる方がいいでしょ?こうでもしないと見てくれないと思ってね」


篠生 「それでなにがいい?なんでも聞くよ」


和野方 「……そうだな」


和野方 「(嘘ついてるから見たとは言えないんだよな 別にお願いしたいこともないし…)」


和野方 「(普通の男から体目当てでヤラせろって言うだろうな 彼氏持ちだろうがなんだろうが関係なく)」


和野方 「(篠生は美人でおしとかやな性格で良いスタイルしてるから確実に襲われるぞ 俺は寝取りとかそういうの興味ないからまだ理性保てるが)」


和野方 「(変に断ってなんでお願いしないのかと返答されてもめんどうだ 適当にお願いしとくか)」


和野方 「なら俺が喜びそうなことしてくれ なにをするかは任せるよ」


篠生 「っえ 長谷くんが喜びそうなこと?てか私が考えるの!?」


和野方 「別にお願いしたいことないしな お前の好きなことで俺を喜ばせてくれればいいよ」


和野方 「そうすれば変なお願い事をされずに済むだろ?なんでもいいから思ったことをしてくれればいい」


篠生 「そ、それはそれで困るんだけど…」


篠生 「うーん…そうだね 長谷くんの好きそうなことか」ンー…


篠生 「………」


和野方 「…そんな悩まなくていいぞ?ほんとになんでもいいから」


篠生 「そのなんでもいいが逆に難しいの 長谷くんが喜びそうなことってなんだろ…すごく悩む」


和野方 「(…そんな難しいことか?悩ませるつもりはなかったんだが)」


篠生 「……そ、それじゃあさ 長谷くんっていろんな人としてるよね?え、エッチなこと」///


和野方 「っえ あ、あぁ してるが…」


篠生 「でもあなたは気持ちよくなろうとしないんだよね 胡桃ちゃんが言ってたけど」///


篠生 「…わたしが、気持ちよくしてあげようか?」///


和野方 「ーっ!!? おま、彼氏持ちがなに言ってんだ!?気でも狂ったか!」///


和野方 「俺が変なお願いしないようお前が決めていいと言ったのにお前がしてどうすんだよ!」///


篠生 「だって…気持ちよくなれないのって結構つらいでしょ?興奮してるのに気持ちよくなれないなんて生殺しに近いし」///


篠生 「前にあなたと悠里ちゃんがしてるところを見たときに焦らしプレイしてたでしょ?わたしもしてみたくなってレンくんにしてもらったの」///


篠生 「…そ、その 気持ちよかったんだけど…やっぱり ふつうに気持ちよくしてもらった方がいいと言うか……焦らされるのもいいけど、ね?」///モジモジ


和野方 「言わなくていい!!お前たちのしてたこといちいち言わなくていいから!!」///


篠生 「ごっごめん…」///


和野方 「…たしかにイケないのは辛いがなにもお前がしなくてもいいだろ?しかも彼氏持ちのお前がよ」


和野方 「気持ちよくなりたいなら自分ひとりでもできる 誰かに頼まなくても平気だよ」


篠生 「でも自分でもやらないんでしょ?美紀ちゃんが言ってたけど」


和野方 「あいつら人の個人情報漏らしすぎだろ!!」


篠生 「…それにね ちょっと気になることもあるの」


和野方「気になること?」


篠生 「レンくんはよく弱いところを見せてくれるんだけどあなたは見せてくれないからちょっと見たいなーと思ってね」


和野方 「……はい?」


篠生 「わたしね レンくんが気にしてることを打ち明けてくれるのが好きなの 素直に答えてくれて…その気持ちに答えたくなるの」


篠生 「あなたはよく考え事してるからそれを解決できるように手を伸ばしたいの でもいろいろと溜まってると考えちゃうでしょ?」


篠生 「だからここはひとつ 気持ちよくさせた方がいいかなと思ったの!」///


和野方 「いやなにがどうしてそうなった!気持ちよくさせたからって吐くとは限らないぞ!?」


和野方 「それに俺の悩み事は誰にも話せないことだ 協力してもらえる悩みじゃない」


篠生 「それは聞いてみないとわからないよ 聞いてもないのに無理だと判断しないで」


和野方 「絶対に無理だ 誰に話してもわからないと言われるのが目に見えてる」


和野方 「わるいが俺の悩みは解決できない 自分でなんとかしないといけないことだからな」


篠生 「…ほんとにひとりで抱えるんだね ふたりから聞いた通りだよ」


篠生 「でも無理しちゃダメだよ 考え込んでる時こそ一気に吐き出さないと!」


篠生 「長谷くんのお願いは私があなたを気持ちよくしてあげる!私が決めたことだからいいよね」///


和野方 「……自分で言っておきながらなんだが それ以外で頼む」///


和野方 「その気持ちは嬉しいがさすがに彼氏持ちとはできねぇよ 寝取りとか俺好きじゃないし…」///


篠生 「寝取りじゃないよ 私から誘ってるからそんなの気にしなくていいよ」///


篠生 「今まで貯めてた分出していいんだよ 今のながやくん放っておけない」///


和野方 「ーっ…」///グッ…


和野方 「(篠生から漂う母性にすごくドキッとくる 心臓止まってるけど…気持ちでそう感じる)」///


和野方 「(俺母性に弱いのか?くるみたちに言われてもこれだけで揺らぐことはなかったのに篠生に少し言われただけでかなりくる…)」///


和野方 「(まいったな…めっちゃ受け入れたいがここで受け入れたらくるみたちの誘いは断ってることに差別的扱いが生まれるぞ)」///


和野方 「(あのふたりからよく誘われてるがそれを全部断ってるのになんで篠生だけ許可するんだなんて言われたらなにも言えない バレなければいいがそういう問題じゃない)」///


和野方 「(俺は罪を償わないといけない 罪を償うまでは気持ちいいことなんてしちゃいけない!)」///


和野方 「(すごくもったいないが受け入れるわけにはいかない…断らないと)」///


篠生 「…我慢しなくていいんだよ 私に身を委ねて?」///ギュッ… 和野方の背後から抱きしめる


和野方 「っ!! ちょっ篠生おまえ…」///


篠生 「〜♡ やっぱり母性が出ちゃってるのかな?身篭ってるとなんか誰かを甘やかしたくなっちゃうの」///


篠生 「今のながやくんを放っておくことはできない だから甘えて?」///


和野方 「ーっ…しのう」///カァァ…



…これはまたずいぶんな状況ね 浮気現場かしら?


和野方&篠生 「「っ!!」」



朱夏 「…なんであなたがここにいるのかしら?しかも篠生も居てなにやってるの」タッタッタッ


篠生 「朱夏!」


和野方 「…お前も武闘派のひとりか」


朱夏 「えぇそうよ あなたのことはよく聞いてるわ 歓迎するわよ」


和野方 「わるいがお前らの仲間に入る気はない お前たちのやり方なんかに従いたくもねぇ」


和野方 「俺は自由気ままなやり方が好きなんだ こんなクソみてぇな独自のルールを作った奴らなんかのところに入りたくねぇ」


朱夏 「こっちは当たり前のことをしてるまでよ 仲間の中に感染者がいたら大変でしょ」


朱夏 「感染したやつが中をうろついてたら誰かが襲われて奴らの仲間入り それの繰り返しで安全な場所が崩壊するわ」


和野方 「だから追い出すってか?まだ理性あるやつを安全エリアから出して奴らの餌にするのか」


朱夏 「べつに餌にするわけじゃないわ 追い出しただけで誰も殺してなんかいない」


朱夏 「場合によっては殺すけどね 出て行きたくないとか感染してないなんてほざいたら無理やりでも追い出すか殺すわ」


和野方 「だろうな お前らのやり方だとそうすると思ったよ さすが期待を裏切らないな」


和野方 「だとしたらよけいにお前らのところには行かねぇよ いくら強くても感染の疑いがあるやつなら受け入れないだろうしな」


朱夏 「あなたなら特別に受け入れるわ 現にそのケガで何日も感染してないのだから感染者じゃないことは明白じゃない」


和野方 「なんでそう言いきれる?空気感染も考えられるこの状況で感染者じゃないという保証はない」


和野方 「ただ体全体に回るのが遅いだけでほんとは感染してるかもしれないぜ?今の俺の状況で疑う部分は多いにある」


朱夏 「空気感染まで考えてたらキリがないわ そっちまで気にしたら全員疑わしいわ」


朱夏 「もし感染してたら症状が出てるでしょ なのにあなたは何日もそんな症状が出てない…もうこれで感染者じゃないと判明したも当然よ」


朱夏 「考え直してみなさい あんなおちゃらけたところでいつ死ぬか分からないところにいるよりもこっちで完全な検査をして感染者を受け入れないところにいた方が安全でしょ?」


朱夏 「しかも戦闘要因もあなたと女の子ひとりしかいない所で毎日警備や奴らの排除で大変でしょ こっちは全員戦闘できるからあなたに休息ができることを保証するわ」


朱夏 「もう一度聞くわ 私たちのところに来なさい あなたにとって損はない むしろ得するわよ」クスッ


和野方 「っ…」ビキッ!!


篠生 「あ、朱夏!そんなことながやくんに言ったら…!!」アワワワ!!


朱夏 「あなたには聞いてないわ もううちのメンバーなんだから話に割り込む必要ないでしょ 黙ってて」


篠生 「黙ってろって…」


和野方 「……おいこのクソ女」タッタッタッ…



ドゴォォォンッー!!!!


壁 「」ボロォ… 朱夏の立ってる場所の壁に思いっきり和野方が蹴りを入れて厚い壁にボッコりと凹みができる



朱夏 「ーっ…え?」サー…


篠生 「うそ……」唖然


和野方 「…もう黙れ こっちの事情をなにも知らない奴がペラペラしゃべってんじゃねぇ」


和野方 「お前が俺たちのことをどんなに悪く思おうが勝手だがそれを俺たちの誰かに口出しすんじゃねぇ イラつくんだよ」


和野方 「俺はてめぇらみたいな考え方をしてるヤツらはだいっきれぇなんだ 散々悪口言っといて勧誘だァ?寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ」


和野方 「次俺たちの誰かにそんなこと言ってみろ 殺して奴らの餌にしてやっからな!」ギロッ


朱夏 「っ…」ビクッ…


和野方 「…篠生 悪いがここからはひとりで帰る 礼はまた今度でいい」


篠生 「っえ あ、うん…わかった」


和野方 「他の奴にも伝えとけ 次俺たちに害を加えたら全員まとめて殺すってってな」


タッタッタッ…



朱夏 「………」


篠生 「…朱夏 さすがにあれは言い過ぎ あんなの誰でも怒るよ」


篠生 「ましてながやくんは仲間思いが強いんだから怒るのは目に見えてたでしょ 何回も話したよね?あの子を怒らせたらまずいって」


朱夏 「…ふん」タッタッタッ…


篠生 「……まったくも 朱夏も人のこと言えないじゃん レンくんだけ罰を受けて…」


篠生 「…あとでながやくんに謝らないと 謝るのと一緒に甘やかさないとね!」


篠生 「どうやって甘やかそうかなぁ あぁいう子ってどんな風に甘やかせば甘えてくれるだろ?ながやくんを甘やかすのは一筋縄じゃいかなそうだし」


篠生 「お酒飲んで酔わせたところを突けばいけるかな?でも前に比嘉子たちと飲んだとき、けっこう飲んでたのに酔ってなかったよね」


篠生 「お酒も数に限りあるし あまり無駄遣いできないな…だとしたらどうしよう」ウーン…


篠生 「……ちょっと考えよう」








桐子の部屋



比嘉子 「…まだかな 早く相手してほしいな」///ウズウズ


桐子 「ちょっヒカ それボクの目の前で言わないでくれるかな…」///カァァ…


比嘉子 「あっごめん つい言葉に出しちゃった…」///


桐子 「気をつけてよ これがボクだったからよかったけど胡桃ちゃんだったらめんどくさい事になってたからね」


比嘉子 「……たしかに」


桐子 「…それとここでしないでよ?するなら自分の部屋でしてね」///


比嘉子 「さ、さすがにしないよ たぶん…」///


桐子 「たぶんっ!?」///



コンコンっ


戻ったよ 中に入って平気か?


比嘉子 「っ! きた!」


桐子 「いいよー 入って平気だよー」


わかった



ガチャっ


和野方 「…」


桐子 「おかえりー どうだった?だいじょうぶそう?」


和野方 「…まぁとりあえずはな」ハァ…


比嘉子 「…? どうかしたの?なんか機嫌悪そうに見えるけど」


和野方 「……ちょっと武闘派のやつと揉めてな 自分たちのことばかりペラペラ話しやがってよ」


和野方 「あまりにもイラついて壁に一発蹴り入れたがまだ治まらねぇ あのくそ女…次言ってきたらぶっ殺してやろうかな」イライラ


桐子 「女?もしかして朱夏のこと?」


和野方 「あぁそんな名前だったな 篠生がそう呼んでたっけ」


和野方 「あいつとはもう二度と話したくねぇ 次話しかけてきたら殴る」


桐子 「さ、さすがに話しかけてきただけで殴るのは……」


桐子 「…しかしよりによって朱夏かー 相手が悪かったね」


比嘉子 「うん…朱夏は武闘派の中でも考え方が異常だよね 過去に武闘派と関わってた人らをなんの躊躇もなく外に置い出して奴らの餌にしてたもんね」


桐子 「しかも追い出したタイミングも奴らが目の前にいるのにだよ あの子はちょっと異常だよ…」


和野方 「やっぱりか 考え方からしてなんとなくそうじゃないかと思ってたが…ろくな奴じゃないな」


和野方 「もし変なことしてきたらすぐ知らせてくれ …最悪、殺すから」


桐子&比嘉子 「「ーっ!!」」ゾクゥッ!!


和野方 「……最悪だからな 好んで殺すことはしない ゆうりからも手を汚すことはするなって言われてる」


和野方 「もし手を出してきて 誰かがケガとかしたらそうする気でいるだけだ 変に勘違いしないでくれ」


桐子 「……だ、だとしても なにも殺す気でやらなくても……」


比嘉子 「そうだよ さすがに殺すのは……」


和野方 「……そうだな 殺すのはまずいか わるい失言だった」


和野方 「なら少し痛みつける程度にしておこう それならいいよな?(さすがにこいつらに殺すという言葉はまずかったな 次から気をつけないと)」


桐子 「そのくらいなら…うん」


比嘉子 「でもやりすぎはダメだよ 限度をつけてね」


和野方 「わかってるよ やり過ぎないようする」


和野方 「わるいな愚痴聞いてもらって 本来俺が聞かないといけない側なのに」


桐子 「なんで長谷くんだけが聞くことになってるの?別に私たちが聞いてもいいじゃん!」


比嘉子 「そうだよ 長谷くんひとりで聞くことないよ 私たちも聞くよ!」


和野方 「ははっ!ありがとな」


和野方 「それじゃ機嫌も治ったところで…」スゥ…


和野方 「お楽しみの時間と行きますか?」クイッ


比嘉子 「ーっ!!」///ドキッ!! 和野方に顎クイされた顔を真っ赤にさせる


桐子 「」///ブーッ!!


和野方「おいおい顎クイしただけで顔を赤くするなよ?前はもっと恥ずかしいことしたのに」


和野方 「まだ慣れてないのか?それとも桐子が見てるからか?」ニヤニヤ


比嘉子 「えっあ…えと……」///ドキドキ…


桐子 「…あ、あの ここではやらないでね?さすがにここでやられるとボク困るから……」///ゴホッ…


和野方 「わかってるよ さすがにここではしない するなら別の場所でするよ」


和野方 「するならどこでするか 屋上はまだ日が高いからできない…資料室でするか」


比嘉子 「し、資料室……(美紀ちゃんとしてた場所…)」///カァァ…


桐子 「場所をボクに聞こえるよう言わないでくれるかな どこでしてるのかわかってると…」///


和野方 「っとわるい 聞かなかったことにしてくれ」


桐子 「ムリだよ!!」///


和野方 「比嘉子 俺の首元に手を組んでくれないか?」


比嘉子 「っえ こ、こう?」スゥ… 和野方のうなじ部分に手を回して組む


和野方 「よっと!」ヒョイッ


比嘉子 「きゃあっ!?」///ギュッ… 持ち上げられてお姫様抱っこされる


和野方 「くるみたちに邪魔される前にさっさとしようぜ?早くしないとまたできなくなる可能性があるからな」


和野方 「このまま運んでいくからしっかり掴んでろよ 離したらバランス崩して落ちるから」


比嘉子 「は…ひゃいっ!!」///バクバク!!…


和野方 「なにかあったら呼んでくれ 資料室にいるから!」タッタッタッ…ガチャッ


桐子 「聞かなかったことにしろと言ったのにまた言うかい!?」///


和野方 「なにかあった時は別だからな 覗きに来るなよ?」


桐子 「行かないよ!!」


パタンっ…



桐子 「………」///


桐子 「はぁー…完全に遊ばれてるね ボクの反応見て楽しんでるよ」///ハァ…


桐子 「長谷くんはいつからあんなに意地悪になったんだろ 僕の方が年上なのに…なんか腹が立つね」///


桐子 「(下手にいじると反撃されそうだし 誘惑系のイタズラすると割りと真面目に止められるし…隙が多そうでないんだよねあの子)」///


桐子 「(でもやられっぱなしもいやだからなー なんか良い方法ないかな…)」///


桐子 「………」///


桐子 「(……うん 思いつかない)」///ドンッ!!


桐子 「…はぁ バカなこと考えてないで万が一のことを考えておこう」


桐子 「決まったら早めにバリとかつけとかないと どこを取っておこうかなー」








通路



胡桃 「ながやーどこだー!居たら返事しろー!」タッタッタッ…


美紀「くっくるみ先輩 そんな大声で呼ばなくても…他の皆さんにも迷惑です」


胡桃 「いないんだからしかたないだろ どこ探してもいないんだから」


美紀 「ですがなにも騒がなくても…」


胡桃 「なーがーやー!見回り行こうぜー 隠れてないで出てこいよー」


美紀 「いや隠れてはないと思いますが……」


胡桃 「んー…どこいったんだろうな ながやと一緒に見回り行きたいのに」


胡桃 「みきも一緒にくるか?お前もながやと一緒に見回りしながら散歩したいだろ」


美紀 「っえ そ、それは…」///カァァ…


美紀 「……否定はしません」///


胡桃 「よし!なら探さないとな 早くみつけて見回り行くぞ!」


美紀 「でも騒いでいいことにはなりませんのでもう少し静かに探しましょうね」


胡桃 「えー…」(´°Δ°`)






…一方、和野方たちは…



資料室



ながやーどこだー?いたら返事しろー


なーがーなーがー!おまえは包囲されている 早く出てこーい!


いや包囲されてるって…



比嘉子 「ーっ…」///ドキドキ…


和野方 「…ちょっと静かにしてろよ?バレると面倒だから」比嘉子を後ろから抱きしめて座り口を塞いで声を出させないようしてる


比嘉子 「っ…」///コクコクッ


和野方 「(まいったな まさか探しに来るとは思わなかったな…バレたらくるみが騒ぎそうで絶対にみつかりたくない)」


和野方 「(このままやり過ごせればいいが…いけるかな)」


比嘉子 「ーっ…」///ドキドキ…


比嘉子 「(…まずいかも 長谷くんに口塞がれてすごくドキドキしてる ものすごく興奮する……!)」ドキドキ…


比嘉子 「(声出せないからいろんなことされちゃうと思うと心臓が早くなってる 相手が長谷くんだってわかってるから乱暴にされてもいいと思っちゃう)」///ゾクゾクッ


比嘉子 「(しかも見つかりそうになってるのに心臓の鼓動が泣き止まない 泣き止むどころかしてもらってる時よりも活発化してる)」///


比嘉子 「(…もしかしてわたしって結構まずい性癖持ちかも 見つかりそうなのに興奮するし、口塞がれてるだけで身体が熱くなって心臓が高鳴ってる…)」///


比嘉子 「(このままされたらどうなっちゃうんだろ …し、してほしいな♡)」///ドキドキ…


和野方 「(なんか比嘉子の心音が早くなってるが…まさか興奮してるのか?見つかりそうなのに)」


和野方 「(…もしかして比嘉子ってそういう性癖持ちなのか?いやでも、見つかりそうになって緊張するやつはいるって聞くからまだそういう趣味を持ってるとは限らない)」


和野方 「(人の性癖をどうこう言うつもりはないけど…もしそういう性癖を持ってたらいろいろと困る 相手が俺だから…)」


比嘉子 「っ…」///ギュッ…ウズウズ 和野方の手を掴んで物欲しそうに身体を動かす


和野方 「…あの、比嘉子?どうしたのかな 俺の手握ったが(いやな予感が…)」


比嘉子 「…えっとね その……」///ドキドキ…


比嘉子 「……続き してくれる?」///


和野方 「………」


比嘉子 「……だめ?」///



ながやー!どこだーっ!!


だからもう少し静かに…


和野方 「…バレたら面倒なんだが」


比嘉子 「が、がまんする できる限り…」///


和野方 「(ぜったいガマンできないと思うんだがなぁ…)」


和野方 「…なんだ 見つかりそうになって興奮してんのか?お願いするということはそういうことだよな(少しイタズラ風に言えば戸惑ってガマンしてくれるかな?してくれれば一番嬉しいんだが)」


和野方 「さすがに気づかれそうな状況でするのはいやだなー 俺そういう趣味ないし、そういう趣味持ってるやつはちょっと引くな」


比嘉子 「ーっ…」ビクッ…


和野方 「…」チラッ


比嘉子 「っ……」ジワァ… 和野方の引くの一言に反応して涙目になる


和野方 「ーっ!? おぉおい泣くなよ なにもそこまで落ち込むことないだろ!」アワワワ


和野方 「じょうだんだよ 本気にするな!別に引いたりしねぇから!」ナデナデ


比嘉子 「…ほんと?」グシッ


和野方 「あぁほんとだよ ただバレたくないのは嘘じゃないぞ 誰か近くにいるときは我慢してほしい」


比嘉子 「ガマンできなかったらどうすればいい…?」


和野方 「っえ ……か、軽めならしてやるよ 激しいことじゃなければ」


比嘉子 「…じゃあして してほしいの」///


和野方 「い、今はちょっと…」


比嘉子「おねがい ガマンするから…ね?」///ウルウル


和野方 「っ…」///グッ…


和野方 「(そ、そんな目で見るなよ 俺だってガマンしてんだから…)」///


和野方 「(バレたら絶対にめんどくさくなるからしたくなかったんだが…相手がこんなにも求めてんのにこれ以上断ったらかわいそうだよな)」


和野方 「……わかったよ ちゃんと我慢しろよ?(仕方ない バレたらいいわけしよう)」


比嘉子 「うん…♡」///













夜ー和野方の部屋



悠里 「すぴー…すぴー……」


由紀 「すぅ…すぅ……」


美紀 「………」


胡桃 「…ながやのやつ遅いな ちょっと用事あるって行ってどこか行ったけど」


美紀 「…そうですね 行き場所も言わないで行ってしまいましたよね どこ行ったんでしょう」


美紀 「着いてこないよう念入りに言われたので行きませんでしたが…やはり気になります」


胡桃 「…探してみるか?どこ行ったか」


美紀 「でも着いてくるなと言われてるので探しに行くのは…」


胡桃 「……探したら嫌われるかな ながやのことだから嫌いにはならないと思うが」


美紀 「…怒られるのはいやなのでおとなしくしてましょう 帰ってきたら甘えましょうか」


胡桃 「そうだな」












屋上



ヒュー… 心地よい風が吹いている



和野方 「…」ヒュー…


和野方 「(…黙って抗生物質持ってきちまったがバレないかな 薬関係は悠里が管理してるから見られたらバレるよな)」カチャッ


和野方 「(でもこのまま放っておくわけにはいかない あんなやつのことなんかどうでもいいが篠生はどうでも良くない あいつが死んだら篠生が悲しむ)」


和野方 「(それに頼まれちまったのもあるしな 死のうとするなとも言っちまった以上、見捨てるわけにもいかない)」


和野方 「…はぁ あんなこと言わなければよかった」


和野方 「(…まだ間に合えばいいが……)」


和野方 「…そろそろ時間だな 俺の部屋近くに行くか」スクッ


和野方 「(部屋に来いじゃなくて屋上に来いって言えばよかったな 部屋に行かれるとゆうりたちがいるから万が一、出くわしたら面倒なことになる)」


和野方 「早く行って打たせねぇとな」タッタッタッ…







通路ー和野方の部屋に繋がる道



聯弥 「っ…」ハァ…ハァ……


聯弥 「(…か、体が だるい 目眩もして…気持ち悪い……)」ハァ…ハァ……


聯弥 「(歩くのもやっとだ…なんで、急に………)」ゼェ…ゼェ…


聯弥 「(あの人のところに行かないといけないのに…早く行って、見てもらわないと……)」タッ…タッ…


聯弥 「ーっ……」フラァ…


バタンっ…


聯弥 「っ……」ピク…ピク…


聯弥 「(……ごめ…し……の………)」ハァ…ハァ……



…っ! お、おい!タッタッタッ!!


和野方 「だいじょうぶか!?しっかりしろ!!」スッ 倒れてる聯弥にすぐさま駆け寄り問いかける


聯弥 「っ……」ゼェ…ゼェ……


和野方 「(意識がない 目も瞳孔が開いてる…これはもう………)」


和野方 「ーっ…くそ!やっぱり手遅れだったか……!!」ギリッ


和野方 「(もっと早く気づいてれば助けられたのに もっと早く、こいつを見てれば!!)」ググッ…


聯弥…? 「……っ」ピクッ


和野方 「っ! レンまだ意識が…」


聯弥(ゾンビ) 「ウガァァァーッ!!」ガバッ!!


和野方 「ーっな!?」バッ!!



がぶぅっ!!


聯弥(ゾンビ) 「ウゥーッ!!」ググッ…!!!!


和野方 「ーっ…レン お前……!!」ポタポタ… 左手で聯弥の攻撃を受けて腕を噛まれる


和野方 「(油断した まさか感染して起き上がってくるとは思わなかった まだ意識があるものだと…)」


和野方 「(ここで殺すのはまずい こいつを連れてここから離れねぇと!)」グイッ 噛まれてる腕を引っ張り引き剥がそうと…


聯弥(ゾンビ) 「ウガァッ!!」クパッ 噛むのをやめて和野方から離れる


和野方 「ーっな!?自分から離した!?」


和野方 「(こいつまだ意識があるのか!?いやでも 自我が保ってない時点でもう…)」



…ーっバタン!!


胡桃 「なんださっきから物音がするが!」スチャッ シャベルを構えて廊下に出てくる


美紀 「敵襲ですか!!」


和野方 「っ! くるみ、みき!!」


聯弥(ゾンビ) 「グゥゥ…」フイッ…ノソ 視線を胡桃たちの方へと向けて歩み出す


胡桃 「っ! こいつ、りーさんにボウガンを打ってきたやつじゃねぇか!」


美紀 「なぜここに…けどもう奴らみたいになってます ならやるしかありません!」スチャッ 悠里の枕元に置いていった和野方のナイフを持ってきて構える


和野方 「まて!お前たちは手を出すな 俺がなんとかする!」ガシッ!! 聯弥の後頭部を掴んで胡桃たちの元へ行かせないようする


和野方 「こいつがここにいるのは俺のせいなんだ だから俺がこいつを殺す!」


胡桃 「…っは?お前のせい?」


美紀 「どういうことですか まさかここにいるのはながやさんが呼んだからだと言うんですか?」


和野方 「あとで話す 今はおとなしく中に入っててくれ」ググッ…


聯弥(ゾンビ) 「ガァァっ!!グオォォッ!!」バタバタ…


胡桃 「……なにか理由があってそういう状況なんだよな わかった あとで聞くよ」


美紀 「…ちゃんと話してくださいね」


和野方 「わかってる ちゃんと話すよ」


和野方 「(すまねぇなレン せめて俺の手でトドメさしてやるからな)」タッタッタッ…


聯弥(ゾンビ) 「ガァァっ!!アァァッ!!」ズルズル… 頭部を掴まれたまま引きずられて連れていかれる



胡桃 「………」


美紀 「…だいじょうぶですよ ながやさんは理由があってあの人を呼んだと思います」


美紀 「敵ではないことは確実なので心配することはありませんよ」


胡桃 「そんなのわかってるよ あいつが敵じゃないことくらい」


胡桃 「…ただ、なんで呼んだのかがわからないんだ あいつも敵対してたのになんで呼んだのか」


美紀 「それはあとで話してくれると言ってたじゃありませんか だから帰ってくるまで待ちましょう」


胡桃 「……そうだな」













聖イシドロス大学校舎外ー出入口外側



ギィィ…ガシャンっ


聯弥(ゾンビ) 「ガァァっ!!グォォっ!!」バタバタ…


和野方 「暴れるなよ 一思いに殺せねぇだろ」ザッザッザッ…


和野方 「今からワクチン打っても間に合わねぇ さすがに無駄にはできないからせめて一気に楽にしてやる」


和野方 「…ほんとは生かしてやりてぇが完全に感染しちまったらもう手遅れだ このままだといろんなやつに迷惑かけちまう」


和野方 「だが安心しろ 篠生のことは任せろ お前との約束は守る 必ずな」


聯弥(ゾンビ) 「グゥゥ…ゥゥ……!!」ガクガク…


和野方 「……じゃあな」ブンっ!!



グシャァァァッ!!!!


聯弥 「」ドバァ… 地面に顔面を思いっきり押し付けられ潰れて破裂する


和野方 「………必ず、この世界を戻してみせるからな」


和野方 「……戻ろう」ザッザッザッ… 聖イシドロス大学の門を開けて帰ろうと…



ドスゥンっ!!!!


和野方 「ーっ!?」



タイラント 「フシュー…」ユラァ… どこからか飛んできて和野方の真後ろに現れる


和野方 「なっ…タイラント!?なぜここに!!」


和野方 「(まずい 今戻ったらみんなが!!)」


タイラント 「フシャァァァーッ!!!!」ダンっ!!


和野方 「ーっち こっちに突っ込んでくんじゃねぇ!!」スチャッ…ダンっ!! 刀を抜いてタイラントに向かって突き進む


和野方 「(このまま突っ込んだら門が壊される!校舎内に奴らを入れるわけにはいかねぇ!!)」


タイラント 「フゥゥーッ!!」ブンっ!!


和野方 「ーっ!! なんだその爪!前よりもでかくなって!?」ガキィンッ!! 刀でタイラントの爪攻撃を防ぐ


タイラント 「フシャァァァーッ!!!!」ブンっ!! もう片方の爪を無防備な右側に振るう


和野方 「(もう片方の爪もでかい!?まずっ…)」タンッ



ズバンッ!!!!


和野方 「ーっ…」ブシャァー!!… 後ろに跳ねて直撃は避けるが間に合わず右脇を深く切られる


和野方 「(はやいっ…こんなの避けれねぇよ!)」


和野方 「(…だが!)」スチャッ


和野方 「諦めるわけにはいかねぇんだよ!!」ダンっ!!


タイラント 「っ!」ガキィンッ!! 和野方の刀を爪で防ぐ


和野方 「てめぇを殺さねぇとあいつらが安心してここを守れねぇんだ!お前だけは絶対に殺す!!」キンキンキィンッ!!!!


和野方 「俺の作った薬を悪用したヤツらも探し出して戻させねぇといけねぇんだ この世界をこんなにした奴らを探して戻させねぇといけねえ!!」ガキィンッ!!


和野方 「だから邪魔すんじゃねぇ!!このっ化け物がぁぁ!!」ギィィンッ!!!!


タイラント 「グゥゥー…!!」ザザーッ!!…和野方に押されて後ろに電車道を作って下げられる


和野方 「こいよ化け物 どうせお前も俺を殺したくてしかたねぇだろ?相手してやるよ」


和野方 「ただしここじゃダメだ 着いてこいよノロマ」ダッ!!


タイラント 「フシャァァァーッ!!!!」ダンっ!!


和野方 「(よし!着いてきた このまま誘導して学校から遠ざけねぇと!)」タッタッタッ!!…


和野方 「(離れたところならあいつらが見つかることはない 誰かに目移りしなければずっと俺を狙うはずだ!)」


和野方 「(勝てるかわからねぇ でも勝たないといけない!この先の未来のために、こいつだけは仕留めねぇと!!)」


和野方 「(たとえこの命が失ったも!!)」


タイラント 「アァァァーッ!!!!」ダンダンダンダンッ!!!!…
















武闘派基地ー会議室



貴人 「…高上がいない?隔離してたはずじゃないのか」


隆茂 「勝手に脱走してどっか行ったんじゃねぇの?知らねぇけど」


朱夏 「あの子が篠生を置いてどこか行くとは思えないけど」


篠生 「………」


朱夏 「…たしか昨日 あの片手なしが来てたわね 篠生と一緒に居たけど」


貴人 「なに?それはほんとか」


篠生 「…うん あの子頭がすごくいいから最近調子悪かったレンくんを見てもらったの ただの風邪だって言ってたけど」


隆茂 「…怪しくねぇか?そいつ 最近高上の近くに寄ったのってお前とそいつ以外いないだろ?」


隆茂 「元々そいつは敵対してたんだからそいつがなにかしたって可能性も…」


篠生 「ありえない!!あの子はそんなことするような人じゃない!!」バンッ!!


隆茂 「っ!? そ、そんな怒ることないだろ でも怪しいのは確実だし…」


貴人 「隆茂の言うとおりだ あいつは俺たちの仲間じゃない むしろ敵対してたから可能性はゼロじゃない」


篠生 「私はありえないわ あの子は片手なくしてまであの子たちを守る子たちだよ?そんなことするとは思えない」


朱夏 「でも現に高上に近づいてるのはあなたとあの子だけよ あなたがそんなことするとは思えないから一番怪しいのはあの子よ」


朱夏 「あなたがどんなに信用していても私たちは信用してない だからあの子が犯人だと思うわ」


篠生 「ーっ…」ギリッ…


貴人 「朱夏 あまり篠生を怒らせるな 誰もまだ犯人だと言ってないだろ」


朱夏 「疑ってる時点で犯人だと言ってるのと一緒よ ならすぐ行動に移しましょう」カタッ


隆茂 「行動に移すって…なにするんだ?」


朱夏 「決まってるでしょ 尋問するのよ あいつを捕まえて」


篠生 「ーっな!?」


貴人 「おい朱夏 勝手なことはするな あいつを敵に回したら俺たちは無事じゃ済まないぞ」


朱夏 「なら人質を取ればいいだけよ 誰かひとりでもナイフや武器を突きつけて脅せば簡単に捕まえられるわ」


朱夏 「殺すのはさすがにまずいけど人質にするくらいなら平気でしょ?」


隆茂 「ほんとお前考え方がすげぇな…」


篠生 「…私が行って直接話を聞いてくる リーダーたちは一切動かないで」


朱夏 「素直に話すと思う?普通に考えて話すわけが…」


篠生 「黙っててくれるかな 余計なことは言わなくていい」ギロッ


朱夏 「っ…」ビクッ…


篠生 「行ってくる」タッタッタッ…ガチャッ


パタンっ…



朱夏 「…」


隆茂 「…むちゃくちゃキレてたな あんな篠生初めて見た」


貴人 「よほど信用してるんだろ 下手なこと言うと俺たちまで危害を加えられそうだ」


貴人 「朱夏 これ以上篠生を怒らせるな キレたらなにするかわからない」


貴人 「あいつは貴重な人材だ 失うわけにいかないし敵にも回したくない いいな」


朱夏 「高上がいなくなったことはどうするの?スルーするの?」


貴人 「今篠生が聞きに行っただろ それを聞いてからあとのことを考える」


朱夏 「…呑気なものね」













和野方の部屋に繋がる通路



タッタッタッ!!…


篠生 「っ…」タッタッタッ!!…


篠生 「(早く聞いてながやくんがしてないことを潔白させないと!)」


篠生 「(あの子がそんなことするなんてありえない たしかに感染してるけどそんなことするなんて思えない!)」


篠生 「(あんなにも仲間思いで女性思いなひとが誰かを殺すなんて考えられない ながやくんの口からやったと聞くまでは絶対に信じない!!)」



ーっおい居たか!


いいえい居ません どこ探しても見当たりません


あいつどこいったんだよ あいつを処理してから見当たらないぞ!



篠生 「っ!」ピクッ


篠生 「(この声…くるみちゃんとみきちゃん?)」タッタッタッ…スッ 曲がり角に隠れて盗み聞きをする



胡桃 「どこいったんだよ…処理したら帰って理由を聞かせてくれるって言ったのに」


美紀 「ながやさんが黙っていなくなるなんて…とてもじゃありませんが考えられません なにかあったとしか思えません」


胡桃 「わたしだってそう思うよ まさかあいつにやられたのか?」


美紀 「それはないかと思います ながやさんが後頭部を掴んで運んでたじゃありませんか あの状態からやられるとは思えません」


美紀 「しかもそこらのやつ相手に負けるなんて考えられません やられるとしたらあのタイラントぐらいしか…」


胡桃 「そうだよな…運悪く見つかって逃げてるならわかるが」



篠生 「(タイラント?あいつ?一体誰のこと言ってるんだろ あいつってレンくんのこと?)」


篠生 「(処理したって言ってたけど…まさか、いやそんなはずない!ながやくんがそんなことするなんて!!)」


篠生 「(ーっでも……!!)」ググッ…



胡桃 「りーさんも心配してるから早く見つけないと…わたしは外に出て探しに行くからおまえはみんなと中を探してくれ!」


美紀 「わかりました ですがゆうり先輩は今危ない状態なのでゆき先輩に頼んで休ませます」


胡桃 「そうだな そうしよう」



…ねぇ ちょっと聞いていいかな


胡桃&美紀 「「っ!」」


篠生 「…ながやくん、今いないの?」タッタッタッ…


美紀 「篠生先輩!」


胡桃 「来てたんですか ちょうどいいところに…」


篠生 「答えて」スチャッ アイスピックを構えて敵意を向ける


胡桃 「っ!?」ビクッ!!


美紀 「篠生先輩!? 」


篠生 「ーっ…ながやくん いないの?」ブル…


胡桃 「…はい 昨日の夜、ここにあなたの彼氏が化け物になった状態で来てたんです」


胡桃 「その化け物を処理するために外に持って処理しに行きました それから帰ってきません」


篠生 「レンくんは化け物になった状態でここに来たの?」


胡桃 「はい」


美紀 「…あの、なぜ武器を私たちに向けて……?」


篠生 「………」


胡桃 「…みき おまえみんなに知らせてここから出る準備をしろ」スチャッ


美紀 「えっな、なんで…」


胡桃 「いいから行け!知らせろって言ってんだろ!!」クワッ


美紀 「っ! わ、わかりました!」タッタッタッ!!…



篠生 「………」


胡桃 「…現状からして疑われてると見ていいですよね あなたの彼氏が化け物になったのはながやのせいだと思ってるんですよね」


篠生 「っ……」ググッ…


胡桃 「……そうですか あなたとは仲良くやっていけると思ってたんですがね」


胡桃 「なら仕方ねぇな ながやの敵は私の敵、あいつが疑われてるなら私たち全員が疑われてるのと一緒だ」


胡桃 「危害を加えようってんなら殺す ちなみに私も感染してるんで勝てるなんて思うなよ」


篠生 「…っえ あなたも!?」


篠生 「(うそでしょ!?この子もながやくんと一緒で感染してるの!?たしかにずっと腕に包帯は巻いてるけど…)」


篠生 「…ながやくんに噛まれて感染したの?(でも私も感染してる奴らを何人も殺ってきた 理性があるからって負けることは…)」


胡桃 「んなわけねぇだろ あいつが誰かを感染させることするわけねぇだろ」


胡桃 「あいつは感染させないよう徹底してる 私やみき、りーさんを相手するときは絶対に感染させないようしてるのにするわけがない」


胡桃 「別のやつに噛まれて感染したんだ あいつじゃねぇ」


篠生 「……そう」


胡桃 「…」ジリ…


篠生 「………」スゥ…



ポロッ…カランカランっ 篠生はその場にアイスピックを落として胡桃の方へと転がっていく


胡桃 「…っえ」


篠生 「…そうだよね あの子がそんなことするなんて思えないよね」


篠生 「わたしもそう思ってたの でも…どうしても、誰かのせいだとしか思えなくて 感染してたながやくんが一番怪しく思えて…!!」ググッ…


篠生 「……ごめんなさい疑って 疑わないとどうしても感情が抑えられなくて…」


胡桃 「…篠生先輩……」


篠生 「…ならなんでレンくんは化け物になったんだろ ながやくんやあなたがそんなことするとは思えない」


篠生 「他に考えられるとしたら…」


胡桃 「…空気感染もありえますよ ながやが言ってましたが」


篠生 「…っえ」


胡桃 「あまり細かいことは私たちも確証がないので言えませんが感染経路にはふたつのパターンがあるみたいです」


胡桃 「ひとつめは化け物に傷つけられたことによる接触感染、これは言わずともみんな知ってますよね」


胡桃 「ふたつめは空気感染 どういうときに感染するかまではわかりませんが傷つけられてなくても感染するそうです」


篠生 「そうなの!?それじゃなんで私たちは感染してないの…?」


胡桃 「今どういうときに感染するかまではわからないと言ったじゃないですか 私もそこまではわかっていません ながやが教えてくれたので…」


篠生 「…なんでながやくんそんなに詳しいの?普通空気感染するなんて思わないと思うけど」


胡桃 「あいつは頭が良いですから 現に私たちと関わる前に他の生存者を見つけて行動してたときがあったみたいですがその時に噛まれてもないのに感染して化け物になったそうです」


篠生 「そうなの?ならレンくんもそれで感染したのかな」


篠生 「でもながやくんに診てもらったらただの風邪だって言ってたんだよね 気づかなかったのかな…」


胡桃 「っえ 診てもらったんですか?」


篠生 「うん 数日前からレンくんの調子が悪くて心配だったから診てもらったの そしたらただの風邪だって…」


胡桃 「……まさかあいつ いやでも…」


篠生 「どうかしたの?」


胡桃 「……いや、なんでもありません」


胡桃 「おそらく篠生先輩のために嘘ついたんじゃないすかね」


篠生 「私のため?なんのために」


胡桃 「感染してるからどう長くないことを知らされたらあなたはどうしますか?感染したらもう助かりません」


胡桃 「早く気づいてれば私やながやみたいにすぐ抗生物質を打って治せてましたが数日経った相手には効きません」


胡桃 「レンって人は数日前から風邪をこじらせてたんですよね 数日経っていたら助かりません」


胡桃 「…うちの部員でペットですが犬がいたんです でもその犬は噛まれてから数日経ってたので助かりませんでした ながやが打つだけ無駄だと言ってた…」


篠生 「…なんで数日経つともう助からないことをながやくんは知ってたのかな

それはそれで気になるけど」


胡桃 「それは……(さすがにながやが研究者だったとは言えないな 言えば実験のためにレンってひとが使われたと思われたら…)」


篠生 「……レンくん………」


胡桃 「……疑いは晴れたということでいいんですよね」


篠生 「うん もうあなた達に敵意は向けないから安心して」


胡桃 「ならよかった さすがの私も生きてる人間とはやり合いたくないので助かりましたよ」スゥ…


胡桃 「…ちなみに聞きますが篠生先輩は誤解が解けましたが他のひとたちはながやを疑ってるんですか?」


篠生 「…うん でも感染して化け物になったことは知らない 部屋にいなかったことを私が知らせただけ」


胡桃 「誤解を解いてもっていいですか?このままだと他のやつらがなにしてくるかわからないので」


篠生 「わかった 他のみんなにも知らせるわ」


胡桃 「おねがいしま…」



くっくるみちゃん!!


胡桃 「っ! ゆきかどうし…っ!」



朱夏 「さわぐんじゃない 殺すわよ」スチャッ


由紀 「ひぃっ!!」ビクッ!! 首元にナイフを突きつけられて脅されている


篠生 「朱夏!?あなたなにやって!!」


胡桃 「ーっ…てめぇ なにしてんだ?てか誰だおまえ」ビキッ!!


朱夏 「そんなのどうでもいいでしょ それよりもあの片手なしはいるかしら」


胡桃 「ながやなら昨日の夜から見当たらねぇよ どこいったか知しらねえが」


朱夏 「そう ならあいつが犯人ね なら話が早いわ」


朱夏 「あなたたち全員捕獲させてもらうわ とりあえず罰が決まるまで閉じ込めておくから」


篠生 「朱夏!ながやくんはなにもやってないわ レンくん空気感染で化け物になってここに…」


朱夏 「あなたもマヌケね篠生 そんな子供だましな嘘に乗せられるなんて」


朱夏 「あいつがいないのは高上を殺したからよ でなければいない理由がないわ」


篠生 「それともなに 私たちを裏切るの?」


篠生 「っ…」ギリッ…


由紀 「…くるみちゃん……」ビクビク…


胡桃 「……っち 卑怯な奴らだぜ」


胡桃 「わーったよ おとなしく捕まってやるからゆきには手を出すな それでいいんだろ?」


篠生 「胡桃ちゃん!?」


朱夏 「それでいいわ 篠生これでそいつの手を縛りなさい」ゴソ…ポイッ


篠生 「ーっだからながやくんたちはなにも…」


胡桃 「縛ってくれ篠生先輩 今はあいつの言う通りにやってくれ」


篠生 「でも…」


胡桃 「おとなしくすりゃゆきはケガしないで済む 今この状況で下手に歯向かったらなにされるかわからない」


胡桃 「…縛れ」


篠生 「…わかった」スッグルグル… 渡された荒縄を拾い胡桃の手を後ろに回して縛る


朱夏 「それでいいのよ 下手なことしなければ今のところなにもしないわ」


朱夏 「あなたナイフも持ってるでしょ ある程度縛ったら余った縄でこの子も縛りなさい」


篠生 「……その子も縛る必要あるの?」


胡桃 「篠生先輩 縛ってくれ 刺激するな」


篠生 「……」スッ…スパッ


朱夏 「余計なことはするんじゃないわよ」スゥ… 由紀から離れてナイフをしまう


由紀 「ーっ…」コクン


篠生 「…えっと、ゆきちゃん 後ろに手回して」


由紀 「…い、痛くしないでね」ブルブル…


篠生 「痛くはしないわ なるべくね」グルグル…


朱夏 「放送で全員集めなさい 集める場所はどこでもいいわ」


朱夏 「集まったら篠生は全員の手を縛りなさい あとは私たちでこの子達の罰を考えるから」


篠生 「………」


胡桃 「…なら私たちの部室にしよう そこなら広いし全員入るだろ」


胡桃 「篠生先輩 ゆきを連れて先に部室に行ってください わたしは放送室に行きます」


篠生 「…わかったわ」


由紀 「くるみちゃん…」


胡桃 「心配するなって ちゃんと説明すれば潔白されるから!」


由紀 「…うん」


朱夏 「早く行くわよ」


胡桃 「はいはい」


タッタッタッ…



由紀 「………」


篠生 「…ごめんなさい あなたたちがやったとは思ってないのに」


由紀 「…一体何があったの?そこら辺歩いてたらいきなりあの人に捕まったんだけど」


篠生 「…ちょっといろいろあってね 乱暴にはしないから行くよ」


由紀 「……うん」


タッタッタッ…













数十分後…



学園生活部部室



悠里 「…これは一体なにが起こってるの?」熊のぬいぐるみを手に持ってるーちゃんと手を繋いでいる


美紀 「くるみ先輩、ゆき先輩!」


桐子 「…説明してくれるかな 詳しくね」


比嘉子&晶 「「………」」


理瀬 「…これはまた大事だね」



朱夏 「これで全員かしら?」


胡桃 「全員だよ ながや以外はな」手を縛られて座らせられている


由紀 「みんな…」


篠生 「………」


貴人 「俺たちの仲間が昨日の夜いなくなって化け物になった お前たちなにかしただろ」


美紀 「なにもしてない…といえば信じるんですか?」


隆茂 「信じられねぇな 死んだやつはずっと監禁してたから一番怪しいのはあの片手ないやつだ」


朱夏 「最近死んだ仲間と会ったのが篠生とあの片手なしの子だけなの だからもうあの子がやったとしかいいようがない」


朱夏 「現に今いないのがいい証拠 人を殺してあなた達を見捨ててどっか行ったのだから」


悠里 「そんなわけないわ ながやさんはそんな薄情な方じゃないわ」


悠里 「今ここにいない理由はわからないけどながやさんが誰かを殺すことはしないわ 勝手なこと言わないで!」


朱夏 「あら反論するの?反論するなら殺すわよ」スチャッ


由紀 「ひぃっ!!」ビクッ!! 首元にナイフを突きつけられる


悠里 「っ! ゆきちゃん!!」


胡桃 「おいてめぇ ただ反論しただけでナイフ突きつけてんじゃねぇよ 暴れてんじゃねぇんだからよ」


朱夏 「うるさいのは嫌いなのよ 決定事項なのだから反論しなくていいでしょ」


貴人 「朱夏いい加減にしろ 勝手な真似はするな」


貴人 「話を聞かないといけないのにいちいち突っかかるな 進まないだろ」


朱夏 「もう殺すことは決定してるのだからいいじゃない こいつらが犯人だって確実なんだから」


隆茂 「いやそうだったとしてもよ さすがにまだ早いだろ?殺すにしても少しは話して…」


朱夏 「…っち」スゥ…


由紀 「っ…」ビクビク…


桐子 「…んで、ボクたちからなにを聞きたいの?レンくんをやったことなら否定させてもらうけど」


貴人 「ならあの片手ないやつか自分の判断でやったということか?」


桐子 「それもないかもねー ボクはあの子が誰かを殺すなんてありえないと思ってるけど」


比嘉子 「私もありえない ながやくんはすごく優しくて仲間思いが強い」


晶 「あの子以上に優しい男子いないっしょ てか優しすぎるけど」


貴人 「それは俺たちには関係ない むしろ俺たちには敵視してるから優しいかなんてわからん」


朱夏 「てか優しさとかそんなの関係ないわよ 殺すときは殺すわ」


悠里 「ーっ…」ググッ…


理瀬 「悠里ちゃん落ち着いて」


貴人 「とにかくだ あの片手ないやつが帰ってくるのを待つからその間はお前たちを人質として個室に閉じ込めておく」


貴人 「一週間経っても帰ってこなかったら罰を与える 帰ってくることを祈るんだな」


桐子 「もしそれを聞かなかったら?」


朱夏 「全員殺すわ」


比嘉子 「………」


晶 「………」


貴人 「篠生 お前は見張りをしろ 俺の指示があるまでなにもするな いいな」


篠生 「…わかった」


朱夏 「あなたたち手を後ろにこっち向きなさい 変な真似したは殺すから」


桐子 「ならおとなしく捕まろうか みんなもそれでいいよね」


悠里 「…」ギュッ…


美紀 「…そうですね それで疑いが晴れるのでしたら」


晶 「痛く縛らないでよね」


朱夏 「なるべくはしてあげるわ」








学園生活部部室前



篠生 「………」部室前で壁に寄りかかり見張りをしてる


篠生 「(…ごめんねみんな わたしはやってないって思ってるのに……)」


篠生 「(逃がしてあげたいけど下手なことしたら面倒なことになる 説得できればいいんだけど…)」






悠里 「ながやさん……」ブル…


由紀 「…どこいっちゃったんだろうねながなが 誰にも言わずにどこか行くなんて…」


胡桃 「きっとなにかあったんだろ 確証はないけど」


美紀 「それにしても参りましたね あの方たちと来たらほんとに…」ハァ…


桐子 「…長谷くん昨日の夜からいないんだよね レンが化け物になってこっちに来て始末してから」


胡桃 「はい 来たのはながやのせいだと言ってましたが帰ってきたら話してくれる約束でした」


美紀 「ですが帰ってこなかったんです ずっと待ってたんですが…」


比嘉子 「…ながやくんがひとりで逃げたりするはずない レンも殺してるなんて思えない」


晶 「それはわたしも同じっしょ あの子がそんなことするとは思えないよ」


理瀬 「私もそう思うよ」


桐子 「となるとながやくんが帰ってきて潔白を証明してくれないといけないね 帰ってきてくれればいいけど…」


悠里 「ーっ…」ガタガタ…


美紀 「…ゆうり先輩 だいじょうぶでふか?さっきから震えて…」


悠里 「っ…だ、だいじょうぶよ まだ……ね」ハァ…ハァ…


胡桃 「りーさん ながやは必ず帰ってくる だから安心しろ」


悠里 「……うん」


胡桃 「(さてどうしたものか 今この状況でできることは限られてる)」


胡桃 「(篠生先輩は味方だけど協力は求められないな 手助けしたら篠生先輩の首がしまる)」


胡桃 「(となると今できることは…)」スゥ…


由紀 「…? くるみちゃんなにを…」


胡桃 「ーっ…ふん!!」ブチンっ!! 腕に縛られていた縄をぶち切る


桐子 「ーっ!!? ちょっえ!?」


比嘉子 「な、縄が…今どうやって!?」


胡桃 「…ふぅ このくらいならぶち切れるか 筋トレした甲斐があったな」


胡桃 「みんな後ろの縄解くからじっとしてろ あと静かにな」ヨット


美紀 「はい」


晶 「ちょちょっ!待って待って 今なにしたの!?完全に力で引きちぎったような落としたけど!」


晶 「この縄かなり硬いのに力で切れるなんてやばいっしょ!長谷くんならできるかもだけど…」


理瀬 「(…まさか、ね くるみちゃんも長谷くんと……)」


胡桃 「………」シュルシュル…パサッ


美紀 「…くるみ先輩 車の準備は出来てます 呼ばれる前にいつでも出れるようにはしときました」


胡桃 「よくやった それじゃさっさとここから出よう このままここにいたらなにされるかわかったもんじゃねぇ」


胡桃 「先輩たちもそれでいいですよね このままここにいたらなにされるかわかりません 出るなら今のうちです」


桐子 「…くるみちゃん こちらの問いかけには答えてくれないのかい?今のキミ、すごく怪しいよ」


桐子 「敵だとは思ってないけど…いや、薄々気づいてたと言った方がいいかな なんとなくそうじゃないかとは思ってたけど…」


胡桃 「桐子先輩 今は無駄話してる暇はありません 急いで出ないと縄が解けてることがバレます」シュルシュル…パサッ


胡桃 「バレる前にここから出て車で逃げます …あとで私のこと、説明します」


桐子 「……わかった」


晶 「でっでも、出ると言ってもどこから…ここ三階だよ?」


比嘉子 「カーテン使えば下りれる ここにあるカーテンを全部繋げればなんとかなると思う」


由紀 「えぇっ!?こ、ここから下りるの?怖いな…」


理瀬 「でもそうするしかなさそうだね 危ないけど…」


胡桃 「よし 早速準備にかかろう!」


全員 「「おう!(うん!)」」


悠里 「……ながやさん………」ギュッ…








武闘派基地ー会議室



ガチャッ


隆茂 「だめだ見当たらねぇ 近くにはいないぜ」タッタッタッ…


貴人 「…そうか」


朱夏 「もう殺していいじゃない さっさと始末して終わりにしましょう」


貴人 「おまえは…まだ早いと言ってるだろ もしあいつが戻ってきたときにあいつらが死んでたら俺たちはタダじゃ済まないぞ」


貴人 「戻ってくるかはわからないが一週間はなにもするな」


朱夏 「無駄な時間ね そんなことする暇があるならあいつらの物資を奪ってくればいいのに」


隆茂 「おいおいさすがにそれはまずいだろ…もしあいつが帰ってきたら殺されるぜ?」


朱夏 「もう戻ってこないわよ あいつらを捨てて逃げたに違いないわ」


貴人 「だといいんだがな 俺はあいつが仲間を置いて逃げるとは思えない」


朱夏 「現に捨てていなくなってるじゃない 今近くにいない時点で確定してるわ」


貴人 「なにか理由があって戻ってこないんだと思う その理由まではわからないが早合点するな」


貴人 「隆茂 外の警戒をしろ あの男がいつ帰ってきてもわかるように」


隆茂 「あいよ」


貴人 「朱夏は篠生の監視をしろ あいつはあいつらがやってないと思ってる もしかしたら逃がすかもしれない」


朱夏 「そしたら殺…」


貴人 「手出しはするな いいな」


朱夏 「……っち」タッタッタッ…ガチャッ


隆茂 「とりあえず休憩もらうぜ?少し休んだらまた出る」


貴人 「わかった」


タッタッタッ…パタンっ



貴人 「………」


貴人 「…あいつが仲間を捨てるとは思えない 俺たちふたりに立ち向かったときの顔……今でも忘れない」


貴人 「あんな眼光を刺してきて見捨てるなんて考えられない なにか理由があるはずだ」


貴人 「…ごほっ!ごほっごほっ……」


貴人 「…くそ!」













聖イシドロス大学ー校舎外



由紀 「ーっ…と!」スタッ


美紀 「これで全員下りれましたね あとはここから出るだけです」


胡桃 「だな 誰にも見つからなければいいが…」


悠里 「ーっ…」ブルブル…


由紀 「りーさん…」


桐子 「…これからどうするつもりだい?車で逃げるのはいいけどどこに行くの」


胡桃 「……ながやを探します あいつを見つけてから後のことを考えます」


桐子 「いつまで?」


胡桃 「見つかるまでです この周辺を組まなく探していなかったらさらに範囲を広げて捜索します」


桐子 「食料なんかに限度があるよ 長谷くんを探す時間があるならキミたちが目指してた場所に行った方がいいんじゃないかな」


美紀 「ながやさんがいないと私たちだけではどうにもなりません 探して見つける必要があります!」


桐子 「どんなに時間かけてもかい?」


美紀 「どんなに時間かけてもです!」


桐子 「…ふむ」


悠里 「……先輩はながやさんを切り捨てるんですか?」ギロッ


由紀 「ちょっりーさん落ち着いて…」


桐子 「………」


理瀬 「…っえ」


比嘉子 「…桐子?」


晶 「…マジ?」


桐子 「…切り捨てるつもりはないよ ただ圧倒的に物資が足りなすぎるからボクは心配してるんだ」


桐子 「このまま全員で行ってもいつか食料とかが切れて餓死するのが目に見えてる けど長谷くんを探さないわけにはいかない」


桐子 「それはキミたちもわかってるよね 頭悪くないんだから」


胡桃 「それは……」


美紀 「………」


悠里 「…ならどうするんですか?」


桐子 「簡単さ ボクたちはここに残る その分物資の消費は抑えられるでしょ?」


全員 「「……っえ」」


理瀬 「…」


比嘉子 「桐子…」


晶 「…たしかにそうっしょ そうすれば出かけるあんたらの分は確保できるっしょ」


桐子 「ボクらはここに残って武闘派のみんなとやっていくよ …まぁ今の状態でうまくいくとは思えないけどね」


胡桃 「わかってるなら残ろうとしないでください!今のあいつらと一緒にいたら殺されますよ!」


美紀 「そうですよ!自殺行為にも程があります だったら私たちと一緒についてきた方が!!」


桐子 「そうしたいのは山々だけどそれは無理だね 効率的に良くない」


桐子 「長谷くんがいつ見つかるかわからない状況で貴重な時間や物資を無駄に使うわけにはいかない 探すならキミたちだけでお願い」


桐子 「ボクたちのことなら平気だよ!追い出されたらなんとか生き残るからさ」


由紀 「生き残るって……」


悠里 「…ながやさんなら許しませんね 誰かが傷つくかもしれないことに賛成しません」


悠里 「物資とかはなんとかするからついて来いと言うはずです …なので着いてきてください」


由紀 「りーさん…」


桐子 「……たしかにあの子ならそういうかもね 長谷くんすごく優しいからね」


桐子 「…なら見つかるまでは一緒にいさせてもらおうかな もし長谷くんが見つかってボクたちが酷い目にあってるかもしれないなんて思われてキミたちが怒られるのは嫌だからね」


桐子 「物資なんかはそこらで調達しながら行こうか! ……ほんとに、ありがと」


胡桃 「別に礼言われるとなんてしてないですよ 私たちは当たり前なことをしてるまでです!」


美紀 「その通りです!」


比嘉子 「みんな…!」


晶 「…後輩にここまで思われてるなんて、泣けてくるっしょ」


理瀬 「そうだね それじゃはやくここから出て…」



行かせないぞ


全員 「「っ!!」」



隆茂 「…おまえら、そこでなにしてる?」スチャッ バットを悠里たちに構えて向けている


比嘉子 「隆茂…」


晶 「さいあくっしょ なんでこのタイミングで…」


胡桃 「…みんな下がってろ ここは私にまかせろ」スチャッ


悠里 「くるみ…」


美紀 「…いいんですか?」


胡桃 「あぁ おまえはみんなを連れて車に迎え あとで合流する」


美紀 「……わかりました」


隆茂 「行かせねぇよ てめぇらを逃がしたら俺が罰せられる」


隆茂 「めんどくせぇことすんじゃねぇよ せっかくタバコ吸ってたのによ」


胡桃 「タバコってうまいのか?酒は飲むけどタバコは吸わねぇからわかんねぇや」


隆茂 「うめぇよ 最高にな」フー…ポイッ


隆茂 「…痛い目に逢いたくなければさっさと戻れ じゃなきゃ殺す」


胡桃 「やってみろ 殺せるもんならな」


悠里 「くるみっ!!」


美紀 「行きますよゆうり先輩!ここはくるみ先輩に任せましょう!」グイッ


悠里 「ーっ…くるみ!手は汚さないで!おねがい!!」


胡桃 「………」


桐子 「ーっ…」ギリッ…


ザッザッザッ!!…



胡桃 「…」


隆茂 「…ほんとにやる気なんだな まさか女と殺り合うときが来るとは思わなかった」


隆茂 「まぁ相手が誰であろうと敵である以上、本気でやるがな」


胡桃 「…ひとつ聞きたいことがある ほんとにこんなことしないと解決しないのか?」


隆茂 「無理だな どう考えても」


胡桃 「……そうか じゃあ仕方ないな」


胡桃 「(ながや…ごめん わたし、もう洗い流せなさそうだ)」スチャッ シャベルを構えて本気で隆茂を殺す気で向ける


隆茂 「……っ」ダッ!!


胡桃 「ぶっ殺してやるよ!!」ザッ!!


ガキィンッ!!!!








理学棟付近通路



ザッザッザッ!!…


美紀 「こっちです!早く!」ザッザッザッ!!…


由紀 「ちょっみーくん早すぎ…!!」ハァ…ハァ…


悠里 「はぁ…はぁ……!!」


桐子 「うへぇ…完全に体力不足だね ずっとぐーたらしてたから……」ゼェ…ゼェ…


理瀬 「わたしも…キツイっ」ハァハァ…


晶 「ちょちょっ先輩の私たちが先に根を上げてどうするのっしょ!たしかにきついのはわかるけど!」


比嘉子 「(こまめに運動しといてよかった…)」ハァ…ハァ…



…まてお前ら どこ行く気だ?


全員 「「ーっ!!」」


貴人 「っ…みんなおそろいとは、あいつなにやってんだ……」ハァ…ハァ… ボウガンを構えて悠里たちに狙いを定めている


桐子 「貴人…」


理瀬 「…いちばん面倒な人が来たね 武闘派のリーダーだよ」


美紀 「あの人が…」


悠里 「…? ねぇなんかあの人変じゃない?顔色悪いわよ」


由紀 「……っえ」


貴人 「…おい、そこの女 おまえ薬もってるだろ?よこせ」ハァ…ハァ…


美紀 「…くすり?」


悠里 「薬って…もしかして抗生物質?」


貴人 「それだ それをよこせ…よこさないなら殺す!」スチャッ


桐子 「…なんでこの子たちが抗生物質を持ってること知ってるの?てかなんでそれを必要として……っ!」ハッ


比嘉子 「……ま、まさか」サー…


晶 「ーっみんな逃げるっしょ!」


理瀬 「に、逃げるって…ここを通らないと車のところには!」


美紀 「裏から回れます 行きましょう!」ダッ!!


貴人 「待てっ!!薬を置いてけーっうぶ!!」


貴人 「おぇぇー…っ!!うぶっ!!うぇぇ……!!」ビチャビチャ…!!



由紀 「ーっ…」フイッ


悠里 「ゆきちゃん行くわよ!早く!!」


由紀 「うっうん!」


ザッザッザッ!!…



貴人 「ま、まて…くすりを……!!」ゴホッゴホッ!!


貴人 「っ……ふざけるな おれは、選ばれたんだ この世界で生きることを…!!」ハァ…ハァ……


貴人 「ーっ…渡さないなら、渡させるようにしてやる!!」ザッザッザッ…


貴人 「感染者同士が襲わないのはなぜか知ってるか?お互い仲間だということを認識してるからだ…!!」


貴人 「俺を誰だと思ってやがる 武闘派のリーダーだぞ…このくらいわかってとうぜん!」ザッザッザッ…


貴人 「やつらを…中に入れてやる!」


ザッザッザッ…



理学棟インターフォン 「………」








車の置いてある場所近く



ザッザッザッ!!…


桐子 「ーっ…さ、さすがに遠回りするとキツいね もう限界……!!」ハァハァ…


理瀬 「が、がんばっ…わたしも、きつ…から……!!」ゼェゼェ…


美紀 「もう少しなのでがんばってください!車まで行けばあとはどうにでもなります!」ハァハァ…


由紀 「ギヅイ…!!」ハァハァ…


晶 「はぁ…はぁ……」ザッザッザッ!!…


比嘉子 「はっ…はっ……(走りすぎて右脇が…)」ズキズキ…


悠里 「っ…!! みんな止まって!!」


全員 「「ーっ!!」」ザザッ!!



ゾンビの群れ 「「アァー…ウゥー……!!」」ゾロゾロ… 前からゾンビの大軍が押し寄せてくる


ゾンビの群れ 「「オォー…ガァァ……!!」」ノソノソ…



晶 「うそでしょ!?なんで奴らがここに!!」


桐子 「っ…あいつ門を開けたな たしか感染者同士は襲われないんだったよね」ギリッ


比嘉子 「そうか!ながやくんも襲われないからそれを利用して…!!」


美紀 「ーっ…中に避難しましょう!車は一旦諦めます!」


比嘉子 「中に入って行ってもどうやって?一階の窓は全部塞がってるし 開けたら奴らも中に入ってくるよ!」


美紀 「戻って安全に入れる場所まで行きます!奴らは足が遅いので走れば間に合います!」


桐子 「ごめん…むり もう体力が……」ハァ…ハァ…


理瀬 「わ、わたしも……」ゼェ…ゼェ…


晶 「無理じゃないっしょ!ここで休んでたらヤツらに…!!」


美紀 「(まずいっこのままだと置いていくことになる!それだけは絶対にしちゃいけない!!)」


美紀 「(この状況ながやさんなら…)」




和野方 『…みき お前には頼りにしてるぞ?その冷静さを常に忘れるな どんな状況でも冷静になれば必ず答えは見つかる!』脳裏に横切る記憶


和野方 『他のみんなが慌てても焦っちゃいけない 常に平常心を保て いいな?』




美紀 「(…常に平常心、冷静に考えれば……)」スゥ…ハァ…


由紀 「…みーくん?」ハァ…ハァ…


美紀 「…ゆうり先輩 ナイフ持ってますよね?貸してくれますか」


悠里 「…っえ」


桐子 「なにするつもりだい…?まさかキミ、ヤツらと戦おうとしてるんじゃ…!!」


美紀 「ながやさんならそうします 今この状況で落ち着いてるのは私だけです」


美紀 「わたしが時間稼ぎするのでみなさんは逃げてください!」


晶 「ーっな!?だ、ためっしょ!それは絶対にダメっ!!」


比嘉子 「そうだよ!戦闘班じゃない美紀ちゃんが奴らと戦ったら…!!」


美紀 「安心してください ちゃんと無事に戻るので」


美紀 「約束します!!」ギンッ!!


全員 「「ーっ…!!」」ビリビリ…!! 美紀の気迫に全員が痺れる



ゾンビの群れ 「「オォー…ウゥー……!!」」ノソノソ…


美紀 「ゆうり先輩早くナイフを!」


悠里 「ーっ…ぜったい、戻ってきてね?」カタカタ…スッ 震える手でナイフを取り出し美紀に渡す


美紀 「はい かならず!」パシッ


由紀 「っっ…ぜったい戻ってきてね!みーくん!!」ジワッ…!!


美紀 「…」グッ ぐっとポーズを見せて安心させる


ザッザッザッ!!…



ゾンビの群れ 「「グゥゥ…ガァァ…!!」」ザッザッザッ…


美紀 「ーっ…こい!ぜんいん倒してやる!!」ザッ!!








学校の中に入る通路



桐子 「はぁ…はぁ……もう、無理………」ザッザッザッ…


理瀬 「わ、わたしも……」ゼェー…ゼェー…


晶 「が、がんばるっしょ 持久走だと思えばなんとか……」ハァ…ハァ…


比嘉子 「(さすがに…キツい……)」ゼェ…ゼェ…


悠里 「ーっ…ゆきちゃん だいじょうぶ?」ハァ…ハァ…


由紀 「っごめん…げんかい……」ハァー…ハァー…


悠里 「(もうみんな限界ね でも二人のおかげで中に入れそう!)」


悠里 「(くるみ…みきさん……)」



…やっぱりこっちに来たか 予想通りだ


全員 「「ーっ!!」」


貴人 「はぁ…はぁ……奴らが中に入ってくれば、いやでも校舎の中に入ろうとするよな 安全な場所に行こうと…うぶっ!!」


桐子 「……貴人 おまえ…!!」ハァ…ハァ…


貴人 「っ…さぁ はやく薬を渡せ 渡さなければ殺す!」スチャッ 再びボウガンを悠里に向けて構える


貴人 「俺は選ばれたんだ この世界で生きる権利を与えられた!」


貴人 「俺は奴らと同じになるわけにはいかない 生きていなければいけないんだ!」


貴人 「さぁはやく渡せ!わたせっ!!」


悠里 「ーっ…あなたに渡すものなんてひとつもないわ 最低な人ね」


貴人 「だまれっ!!」グッ… 引き金を引いて悠里に放とうと…


悠里 「ーっ…」グッ 目をつぶってクマのぬいぐるみを握りしめる



…ドスッ!!!!


貴人 「ぐぅぅっ!!」ポロッ…ガシャンッ 右腕にアイスピックを刺されてボウガンを落とす


悠里 「……っえ」


篠生 「っ…やりすぎだよ その子たちにはケガひとつさせない!」ズブッ… 背後から貴人の腕にアイスピックを刺して抜く


貴人 「ーっ…篠生、おまえ!」ズキズキ…


桐子 「篠生!!」


篠生 「あまりにも静かだったから気になって部屋の中確かめたら誰もいなかったから探したよ …まさかこんなことになってるとは思わなかったけど」


貴人 「おまえ、裏切るのか こいつらがお前の彼氏を殺した可能性があるのに!!」


篠生 「この人たちはやってないよ わたしはながやくんたちがそんなことするなんて思ってない」


貴人 「確証がないだろ!なんでそうやって決めつけられる!」


貴人 「もしこれであの片手男がやってたらどうすんだ!この始末、どう責任を取って!!」


篠生 「だまれっ!!」シュンッ!!


貴人 「ーっ…」ビクッ!! 目元にアイスピックを突きつけられて動けない


篠生 「…もう、だまって 今ここから離れれば殺さないであげる 死にたくないでしょ?」カタカタ…


篠生 「わたしはいろんな奴らを殺してるからあなたを殺すくらいできるよ それはあなたも知ってるよね」


貴人 「ーっ…しのう、おまえ……!!」ハァ…ハァ…



理瀬 「…? ねぇなんか聞こえないかい?変な音が…」 ズーン…


晶 「っえ な、なにが?」


比嘉子 「やつらが入ってきてるから奴らの声じゃない?でも今そんなこと気にしてる場合じゃ…」


由紀 「……ちがう この音!」 ズーン…!!




フッシャアァァァーッ!!!!!!


バゴオォォンッ!!!!!!…グシャァァァッ!!!! 周りに建築されている壁が無惨にも崩壊してなにかが飛んできて校舎一階の壁に叩きつけられる



和野方 「がはぁっ!!!!……」ビチャァッ!!ドサッ… 思いっきり校舎の壁に叩きつけられ大量の血反吐が出る


悠里 「ーっながやさん!!」


桐子 「なっなんだ!?なんで長谷くんが壁を壊して…!!」


比嘉子 「あ…あぁ!!」カタカタ…



タイラント 「フシュゥー…」ドスンドスン… 破壊した壁から入ってきて悠里たちの元へ近づいていく


晶 「…うそ、でしょ?」サー…


理瀬 「あれが長谷くんが言ってた…!」


貴人 「な、なんだあいつは!?あんなの見た事ないぞ!!」


篠生 「(まずいっ!!)」ザッザッザッ!!スチャッ 貴人が落としたボウガンを拾い上げてタイラントに狙いを定める


篠生 「当たれっ!!」バシュンッ!!



タイラント 「フゥー…」ブスッ!!タラー… ボウガンの矢が心臓部に刺さるが微動だにしない


篠生 「うっうそでしょ?刺さったのに痛がらない!?」


桐子 「ーっ…もう、おわりだ あいつに見つかったらまずいって長谷くんが……!!」ガタガタ…


晶 「あきらめるなっしょ!とにかく中に入って安全な場所に行けば!!」



胡桃 「なんだ今の音は!!なにが起きてる!!」ザッザッザッ!!…


隆茂 「おい待てコノヤロウ!!まだ勝負ついてねぇだろ!!」ザッザッザッ!!…


理瀬 「くるみちゃん!!」


貴人 「隆茂……」ハァ…ハァ…


隆茂 「っ! お、おいリーダー…おまえ」タジ…



タイラント 「フゥゥ…!!」ギロッ 目線を和野方から胡桃の方に切り替えて睨みつける


胡桃 「っ! おいおまえ!来るぞ!!」


隆茂 「…っは?」


タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」ダンっ!!


胡桃 「(はやっ!?でも!!)」バッ!! 横に身を投げてタイラントの攻撃を避け…



ドスゥゥッ!!!!!!


隆茂 「がぁぁぁぁっ!!!!!!」ブハァッ!! 体の真ん中部分に鋭い爪を容赦なく刺される


全員 「「ーっ!!!?」」


貴人 「ーったかしげ!!」


胡桃 「ばかっ!!来るぞって言ったのに!!」


隆茂 「がっは、あぁ……」ガクガク…ピクピク……


タイラント 「………」ブンッ!!…グシャァッ!!


隆茂 「」ドバァ… タイラントの爪から投げ飛ばされて地面に叩きつけられ息絶える



悠里 「ーっうぶ!!ゆきちゃん見ちゃダメ…」ウプッ


由紀 「みっ見てないよ…だいじょうぶ!」グッ… 悠里にしがみついて顔を埋める


比嘉子 「なにあの動き…全然見えなかった」ガタガタ…


晶 「やばいっしょ…あんなの、避けられない……!!」ブルブル…


理瀬 「ば、ばけもの……!!」バクバク…


胡桃 「ーっみんな逃げろ!車のところまで行ってここから離れろ!!」


胡桃 「こいつは私がなんとかする!その間に行け!!」


桐子 「それが無理なんだ 貴人が奴らを中に入れたせいで車を置いてあるところに行けないんだ!」


胡桃 「はぁ!?入れただと!!」


貴人 「おまえらが薬を渡さないからだ!渡していればこんなことは…!!」



美紀 「みなさん無事ですか!!」ザッザッザッ!!…


理瀬 「みきくん!無事だった…!!?」ギョッ!!


胡桃 「みき おまえ、その血…!!」サー…


美紀 「すべて返り血です!傷一つ負ってないので安心してください」


美紀 「車付近の所にいた奴らは排除しました!なので車のところに行けます!」


比嘉子 「うそっ!?」


美紀 「ですが時間がありません 倒しても倒しても新しいのがやってくるので急いでください!!」


篠生 「なら私も一緒に行く 新しく入ってきた奴らをやるわ!」


美紀 「助かります!」



タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」ダンっ!!


胡桃 「おらぁ!!今度はちゃんと見えるぜ!!」ガキィンッ!!!! シャベルでタイラントの鋭い爪を受け止める


タイラント 「グォォォォッ!!!!」ブンッ!! もう片方の爪を振り付け攻撃する


胡桃 「ーっふん!!」ガンッ!!ゴロゴロ…ザッ!! 防いでた爪を解放してもう片方の爪にシャベルを当てて勢いを殺し爪の攻撃範囲外の地面に転がり避けすぐ立ち上がる


タイラント 「フゥゥ…!!」ギロッ!!


胡桃 「いまだ!!行けっ!!」


篠生 「ーっながやくんはわたしが運ぶ 貴人あなたも手伝って!」ザッザッザッ…


貴人 「ふざけんな!誰がお前なんかの手伝いをするか こんなところにいたら死ぬだけだ」


貴人 「俺はひとりで逃げる お前らとなんか一緒にいられるか…」ザッザッザッ…


篠生 「ーっ…役立たず!!」ギリッ!!


比嘉子 「篠生わたしが手伝うよ 一緒に運ぶよ」ザッザッザッ


篠生 「おねがい」スゥ… 和野方を持ち上げようと手を…


和野方 「ーっごほ …だいじょうぶだ まだ動ける……」ムクッ…


悠里 「ながやさん!気がついたんですね!」


由紀 「無理しないで 今はくるみちゃんに任せて…」


和野方 「任せたら死ぬぞ…俺でも勝てない相手に勝てるとでも思ってんのか?」ハァ…ハァ…


和野方 「くるみは俺より弱い そうなると俺も戦わないといけない…見捨てるわけにはいかないだろ」スクッ…


桐子 「…ながやくん……」


比嘉子 「……生きて戻ってくる?」


和野方 「…なるべくはそうするよ だが期待するな」


晶 「それじゃダメっしょ!約束して 胡桃ちゃんと一緒に帰ってくるって!」


和野方 「………」ハァ…ハァ…


理瀬 「……長谷くん………」



タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」ダンっ!! 胡桃の方から和野方たちの方に向かって襲いにかかってくる


胡桃 「っ!? ながや!そっちにタイラントが!!」


和野方 「」ダンっ!!



グシャァァァッ!!!!!!


タイラント 「ーっ!!!!」バキバキボキベキッ!!!! 顔面に和野方の拳を入れられて骨が折れまくる


和野方 「ーっウラァ!!!!」ブンッ!!


タイラント 「」ドゴオォォォン!!!!!! 周りに建築された壁に思いっきりぶっ飛ばされて勢いよく激突する


晶 「うそっ!!?」


篠生 「す、すごい……」


胡桃 「さすがだぜながや!」


和野方 「はぁ…はぁ……っまだ治りかけだから壁を壊すほどの威力は出せなかった 今のでもあまりダメージ入ってねぇだろうな」ヨロ…


和野方 「(あいつの爪攻撃は全部避けたが蹴りや拳で殴られた場所がまだ違和感がある…痛みはないもののだるみが治まらねぇ……)」ハァ…ハァ…


和野方 「(くるみが少しでも時間稼いでくれたおかげで動けるまでは回復した 万全じゃないとはいえ、このくらい動ければ……)」スチャッ 落とした刀を拾い上げて構える



タイラント 「グゥゥ…!!」ムクッ…ゴキゴキベキグキッ 折れた顔の骨を数秒で完全に治す


胡桃 「おいおいマジかよ すぐに治しやがったぞ!」


和野方 「さすがの回復力だな やっぱり物理じゃ効かないか」フゥ…


和野方 「…くるみ わるいが手伝ってもらっていいか?俺ひとりじゃこいつを倒せねぇ」


胡桃 「なに当たり前なこと言ってんだよ 一緒にやるに決まってんだろ!」


胡桃 「お前ひとりになんかさせねぇよ まして昨日の夜からずっと戦ってたお前の頑張りを無駄になんかさせねぇ!!」


和野方 「…っふ 頼もしいよ」


和野方 「全員車まで走って避難しろ!こいつのことは俺たちに任せろ!!」


和野方 「必ず倒してお前らのもとに帰る!約束する!!」


悠里 「っ! …わかりました 必ず帰ってきてくださいね」


和野方 「もちろん!みき、しのう みんなのことを頼む」


美紀 「っ! …わかりました 皆さんのことは任せてください」


篠生 「傷ひとつ付けさせないよ!」


和野方 「たのむぜ!」


篠生 「ーっか 帰ってきたらいろいろ聞きたいことがあるからね!」


和野方 「話せる範囲でなら話すよ だから早く行け!」


桐子 「わかったよ!」


理瀬 「それじゃおねがい!」


晶 「絶対帰って来るっしょ!!」


ザッザッザッ!!…



和野方 「…さてと みんな避難したところで」チラッ


タイラント 「フゥゥ……!!」ギロッ


胡桃 「…ながや ケガの方はだいじょうぶか?まだ辛そうな顔してるが」


和野方 「たいしたことない これくらいで根を上げてたらこいつを倒せねぇ」


和野方 「どんな手を使ってでもこいつを倒さないといけない だからケガのことは気にするな!」


胡桃 「あいよ!わかったぜ!!」


和野方 「ーっふん!!」ググッ…



ニュルニュルニュルニュル……!!!! 和野方のなくなった右腕部分から紫色の触手が粘液を付着させながら出てくる


和野方 「…しまえるかわからなかったから使いたくなかったがこれを使わねぇと倒せなさそうだな」


和野方 「見た目気持ち悪くてすまないなくるみ 今だけは許してくれ」


胡桃 「へいきだよ 一回見てるんだからもう慣れたぜ!」


和野方 「…慣れるまではしなくてよかったんだが」


タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」ダンっ!! 和野方に突っ込んで爪を刺そうと…


和野方 「ふんっ!!」ニュルルルルルっ!!!!!! 突っ込んでくるタイラントに向けて大量の触手を放つ


タイラント 「ーッシャァァ!!!!」ズバズバズバズバッ!!!! 持ち前の鋭い爪で触手を断ち切っていく


和野方 「ーっぐぅぅ!!」ズキズキズキズキッ!!!! 触手が切られると同時に痛みが生じてくる


和野方 「(やっぱり触手には痛みがあるのか!切られる度に激痛が!!)」


胡桃 「オラァっ!!ながやばっかり見てんじゃねぇ!!」ザッザッザッ!!…


胡桃 「ふんっ!!」ブンッ!! 背後を向いているタイラントの首筋目掛けてシャベルを振る


タイラント 「グォォォォッ!!!!」ガキィンッ!! 背後から迫ってくる胡桃に気づき瞬時に爪を振るいシャベルを弾く


胡桃 「ーっち 弾かれた!」


和野方 「オラァっ!!」バクンっ!!!! 胡桃に気を取られた瞬間を逃さず触手でタイラントを飲み込む


和野方 「(このまま触手で刺しまくって圧縮させれば…!!)」グググッ!!!!… 中にいるタイラントを潰す気で触手をキツく締めて…



ーっズバンッ!!!!ボトボトボトボト… タイラントを飲み込んでいた触手はすべて切り落とされて地面に落ちていく


和野方 「いぃーっ!!?」ズキィッ!!!!


タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」グォォッ!!!!


胡桃 「マジかよ!今のぜんぶ切ったのか!?」


胡桃 「中で絡まらせられてたんじゃないのかよ それなのに動けたのか!?」


和野方 「ーっのやろう 本気で触手を絡ませてたのに…!!」ニュルニュル… 再び新しい触手を腕から出す


和野方 「(今のを防ぐとなるとかなりまずい 本気を出しても及ばないなら本気以上を出さないと…だがそれを使ったら俺の体はどうなるか…)」


タイラント 「フゥゥー…!!」ギロッ!!


和野方 「…考えてる場合じゃないな こいつを倒すためだ 仕方ない」


和野方 「くるみ 今から俺は本気以上の力を出す 見た目が変わるかもしれないが…気にしないでくれ」


胡桃 「……っえ」


タイラント 「フッシャアァァァーッ!!!!」ダンっ!! 和野方に目掛けて突っ込み爪を突き刺そうと…


和野方 「(保てよ…俺の体)」フゥ…



…ーッドスゥ!!!!


タイラント 「ガァァァァッ!!!!!!」ドスドスドスドスッ!!!!!! 身体中に和野方の触手が突き刺さりまくる


胡桃 「ーっ!!」ゾクゥッ!!



和野方 「ーっ…!!」ニュルニュル…ビキビキっ!! なくなった左腕の断面からはさらに太い触手を出して身体中の筋肉が尋常じゃないくらい盛り上がっている


和野方「(ーっやべぇな これ思った以上に身体に負担がかかる!理性が……!!)」グググッ!!!!…


和野方 「(だがここで引き下がるわけにはいかねぇ こいつは確実に殺さないといけない!たとえ俺の肉体が崩壊しようとも!!)」


タイラント 「グオォォォォッ!!!!」ググッ…!! 力を振り絞って爪を上に振り上げ触手を切ろうと…


胡桃 「させねぇよ!!」ダッ!!


胡桃 「とりゃぁぁっ!!」ブンッ!!



バツンっ!!!!


タイラント 「ガァァァァッ!!!!!!」ブシャァァァッ!!!! 首筋をシャベルのさきっちょで切られて血が吹きでる


胡桃 「オラオラっ!!くたばれ くたばれよ!!このデカブツやろうが!!」ズバズバズバズバッ!!!!!!


タイラント 「ガァァァァァァァッ!!!!!!」ズバズバズバズバッ!!!!!! 胡桃の猛攻撃を全て喰らい首筋を切られまくる


和野方 「いいぞくるみ!その調子だ 俺が抑えるからもっと…」



ドクンッ!!!!


和野方 「ぐぅぅっ!!!!」ビキビキっ!!!! 動いていない心臓が急に動きだして全身に痛みが走る


和野方 「(身体が…悲鳴をあげて……!!)」ググッ…


タイラント 「ーッシャァァ!!!!」ズバンッ!! 胡桃の攻撃を受けながらも腕を振り下ろして触手を断ち切る


胡桃 「おいマジかよ!あんだけ傷つけたのにまだ動け」


タイラント 「ガァァァァッ!!!!」ビュンッ!! 背後にいる胡桃に目掛けて爪を振るう


胡桃 「るっ!?」グッ!! シャベルを両手で持ち防御を…



ガキィンッ!!!!…ドゴオォォォン!!!!!!


胡桃 「かはぁっ!!っ…」ドサッ… あまりにも勢いが強く吹き飛ばされて壁に激突する


和野方 「ーっくるみ!!」


タイラント 「グオォォォォッ!!!!」ダンっ!!


和野方 「(ヤバいっ爪攻撃が来る!!)」ググッ… 体に力を入れて爪攻撃を避けようと…



ドクンッ!!!!


和野方 「がはぁっ!!」ビチャッ!! 再び体全体に痛みが走り血反吐を吐く


和野方 「(身体が…動かな)」



ドスゥッ!!!!!!


和野方 「ーっ!!!!」ガハァッ!!!!!! 胸部分に鋭い爪で貫かれる


タイラント 「ーッシャァァ!!!!」ブンッ!!


和野方 「」グシャァッ!!ズザァァァ… 勢いよく地面に叩きつけられて転がっていく


タイラント 「フゥー…フゥー……」グチュグチュ… 穴の空いた傷口を高い自己再生で治療していく



和野方 「」ドバァァ… 辺り一面に貫かれた部分から出血して広がっていく


胡桃 「」壁に激突したことによって意識を失っている


タイラント 「グオォォォォッ!!!!!!」ビキビキビキビキッ!!!!!! 身体中の血管を浮かび上がらせて倒れている和野方に向けて爪を突き立てる


タイラント 「ーッシャァァァァ!!!!」ダンっ!! 狙いを定め突き進んでいく


和野方 「」ダラダラ…





















和野方 「…っん」ピクッ


和野方 「んんっ… ……あれ、ここは?」ムクッキョロキョロ…


辺り一面は薄暗く、自分の周り以外はなにも見えない


自分の周りにもなにもなく、ただ地面の上に座っているだけである


和野方 「……なんでおれこんなところに?たしかみんなの所にいたはずじゃ…」


なぜひとりでここにいるのか和野方は考えた。だが答えは出なかった


みんなはどこへ行ったのかも考えた。だがわからなかった


みんなのところに戻らないといけないと思ったが戻り方がわからなかった。ましてここはどこなのだろうか


今までこのような場所は来たことがない 辺りは暗く、自分の周り以外はなにも見えない 自分の周りも何があるというわけではない…なにもない


なにもない、暗い、見えない、静寂、ここはどこ……


みんなは?俺はなにをしてた?わからない わからない………



…ながや


和野方 「っ!」バッ!! 背後から誰かに呼ばれて振り返る


麻莉愛 「……ひさしぶり ながや」


和野方 「まりあ!!なんで、おまえ死んだはずじゃ…」


和野方 「…あぁそうか おれ、死んだのか じゃなきゃお前に会えるわけないか」


麻莉愛 「…ううん まだ死んでないよ 死にかけだけどまだ生きてるよ」


和野方 「でももう死ぬんだろ?わかってるよそんなこと」


和野方 「……だんだん思い出してきたよ たしかタイラントと戦ってたな それでやつの爪が俺の体に…」


和野方 「…みんなを助けること、できなかったんだな 必ず守るって言ったのに……」


麻莉愛 「…まだ諦めるのは早いよ 死ぬ一歩手前だからまだ守れる」


麻莉愛 「あきらめないで ながやはそんな弱い男じゃないでしょ!」


麻莉愛 「自分の夢をあきらめずにずっと勉強してきたでしょ!誰かの役に立つために、悲しんでる人を笑顔にするために いろんな薬を開発してきたでしょ!」


麻莉愛 「だれかを守ると決めたなら最後まで守って!安全なところまで連れていくって決めたならちゃんと連れてって!!」


和野方 「…まりあ……」


麻莉愛 「…ながや 過去よりも今を大事にして わたしはあなたを縛る気はないよ」


麻莉愛 「事故で死んじゃった私を忘れて今を大事にして …たまに、思い出してくれると嬉しいな!」ツツー…


和野方 「っ……」ググッ…


麻莉愛 「…まだこっちに来るときじゃないよ だから……」スゥ…


チュッ…


麻莉愛 「……私の分まで生きてね!」ポタポタ… 笑顔で涙を流しながら和野方に問いかける


和野方 「ーっ…まりあ!!」ポタポタ…


麻莉愛 「……じゃあね 行ってらっしゃい」























…ーっがし!!!!


タイラント 「ーっ!!?」ググッ… 突き立てた爪が触手に絡まれ止められる


和野方 「っ…がは!!……ぜってぇ………たお、す」ゼェ…ゼェ… 意識朦朧としながらも触手でタイラントの爪攻撃を防ぐ


和野方 「みんなを、安全なところまで……避難、させねぇと………ぜったいに」ゴキゴキビキブチッ… 穴の空いた部分が塞がっていき折れた骨も治っていく


和野方 「絶対にぶっ殺してやる!!」ブチィッ!!


タイラント 「ーッシャァァ!!!!」グイッ!! 絡まった触手を引っ張り和野方を引き寄せようと…


和野方 「…」ガッ!! タイラントの力に打ち勝ち微動だにせず持ちこたえる


タイラント 「ーっ!!?」ググッ…


和野方 「…もうお前の力に負けねぇ 今の俺はお前以上の力を持ってるんだぜ?」ググッ…


和野方 「お前を確実に殺す ぜったいに…!!」ギリッ


タイラント 「フッシャァァァァッ!!!!!!」ブンッ!! もう片方の手を振りあげて触手を切ろうと…


和野方 「ーっ潰れろ!!」グッ!!



グシャァッ!!!!!!


タイラント 「ガァァァァッ!!!!」ビチャァッ!!ボトボト… 右腕を鋭い爪ごと触手で握りつぶされて肉片や血がそこらに飛び散る


和野方 「」ダンっ!! 凄まじい速度でタイラントに近づき拳を作る


和野方 「ーっうらぁ!!!!」ブンッ!!!!



ドスゥッ!!!!ベキベキゴキバキグシャァッ!!!!!!


タイラント 「ガァァーッ!!!!」ボコォッ!!ビチャビチャバシャグチャッ!!!! 溝部分に左ストレートを入れられて貫通し体内物が背後から飛び出て辺り一面に撒き散らす


和野方 「今度は体を潰してやるよ!!」グチャグチャグチャグチャっ!!!! 触手をタイラントの体全体に巻き付けようと…


タイラント 「ーッシャァァ!!!!」ドスゥッ!!!!


和野方 「ーっがはぁ!!!!」ビチャァッ!! 再び左手の鋭い爪が胸部分に突き刺される


タイラント 「グオォォォォッ!!!!」ズシャァァッ!!!!


和野方 「がぁぁー…!!」ブシャァァッ!!!!ビチャビチャバシャグチャ… 刺さった爪が無理やり右側に力を入れられて右脇がちぎられ体内物が辺り一面に撒き散る


和野方 「ーっ死ぬかよォ!!これくらいでよォ!!!!」ビュンッ!!!!


タイラント 「ガァァァァッ!!!!!!」ドスドスドスドスッ!!!!!! 触手が首元に刺され絶叫する


和野方 「しねぇっ!!!!」グググッ!!!!… 首元に刺した触手を左右に力を入れて引きちぎって断裂させようと…


タイラント 「ーっアァァァァ!!!!!!」ブンッ!! 引きちぎられる前に和野方の首元に左手の爪を首元に目掛けて振るう


和野方 「(やべぇっ防げねぇ…死)」



ーっがきぃん!!!!


胡桃 「ふぎぃぃっ!!!!!!」ギリギリギリギリッ!!!!!! 和野方の首元に振られた爪をシャベルで防ぐ


和野方 「ーっくるみ!!」


胡桃 「ーっいまだ!!やれぇっっ!!!!」


和野方 「ーっうらァァ!!!!!!」ブチブチブチブチッ!!!!!!



ーっぶちぃん!!!!


タイラント 「ーっ…」ボロッ…ゴトンっ 首を引きちぎられて地面に落っこちる


タイラントの体 「」ガクンっドスゥゥン…… 頭を取られたタイラントの体はその場に倒れ込み完全に動かなくなる


和野方 「ーっはぁ…はぁ……はぁ………!!」ボタボタ…


胡桃 「はぁ…はぁ……!!」ゼェ…ゼェ…


タイラントの頭 「」ドバァ…


タイラントの体 「」ダラダラ… 頭と同じく血が延々と流れて地面に吸い込んでいく


胡桃 「っ……やった、のか?」ハァ…ハァ…


和野方 「…たぶん、や…た、かも………っ」フラァ…


胡桃 「っ! ながや!!」ガシッ 倒れる和野方を支える


和野方 「っ……」ダラダラ… 引き裂かれた部分から大量の血が流れでて勢いが止まらない


胡桃 「ながやっ!!血が……!!」ゾクッ!!


胡桃 「(やばいっ早く治療しないと!で、でも体内物がそこらに…どうすれば!?)」アタフタ


胡桃 「(拾って押し付ければ再生するか!?いや無理だろ!そんなことしても治るわけがない なら他に方法が…!!)」


胡桃 「(考えろ 考えろ!!今ながやを助ける方法はなんだ?なにかをすれば必ず助かるはずだ!ながやが死ぬなんてありえない)」


胡桃 「(輸血?私の血なら感染者と同じ血だから合うか?合えばわたしの血を分ける!)」


胡桃 「(臓器はどうする?臓器はさすがに無理だ どうにかするならここらに落ちてる臓器を集めて中に入れるしかない)」


胡桃 「(入れたらなにかで縫えば出てこないだろ だがそれで治るかどうか…)」


和野方 「……く、る み………」ハァ……ハァ……


胡桃 「っ! ながや!お前気がついて…」


和野方 「……わる、い 傷口を……塞いで、くれ………」ハァ…ハァ…


胡桃 「塞げばいいのか?だが臓器物が…」


和野方 「っ…へいき、だ ぞう、きは……なんとか なる…傷口を、手で 抑えて………」ドクドク…


胡桃 「抑える!?えっえと、こうか?」ペタッ 引き裂かれた傷口に手を乗せて出血を抑える…?


和野方 「……それでも、いいや しばらくっそのままで、いてくれ………」ハァ…ハァ…


胡桃 「わ、わかった ぜったい死ぬなよ!」


和野方 「っ………」グチュグチュ… 引き裂かれた傷口を無理やり再生させて治療していく


和野方 「(…くるみが、一部だか出血を抑えてくれてるおかげで再生がしやすい いてくれて助かった…)」グキグキベキグチュッ…


和野方 「(他のみんなじゃこんな姿の俺を見て平常にいられない 傷口を抑えてくれと言われても抵抗があって無理だ ほんとに助かった……)」グチュグチュ…


和野方 「(触手も切らないと…でも今そんなことしてる場合じゃないな ゆうりたちに見られる前に切らないと……)」ハァ…ハァ…


胡桃 「…ながや なにか手伝えることないか?なんでもするぜ!」


胡桃 「あっ無理に話さなくていい 目で訴えてくれればお前がしてほしそうなことを言うから頷いてくれればいい!」


和野方 「………」グチュグチュ…


胡桃 「…血足りてるか?私の血使うか?」


和野方 「…」フルフル… 首を横に振っていらないと伝える


胡桃 「じゃあ喉とか乾いてないか?水ならすぐ持ってこれるぞ」


和野方 「…」フルフル…


胡桃 「それじゃ…えっと」アタフタ…


和野方 「…おちつけ そんな、焦らなくても……だいじょうぶ、だ」グチュグチュ…


和野方 「今は治療…を専念、したい 少しっ落ち着かせてくれ……」ゴキゴキッビキビキ…


胡桃 「…そうか わるい騒がしくして」


和野方 「………」ハァ…ハァ…


胡桃 「(…逆に私が落ち着かせられちまったな こんな状況なのにながやは優しすぎる)」


胡桃 「(私が落ち着かせられてどうすんだよ このままじゃながやに迷惑かけるだけだ!)」


胡桃 「(なにかできることはないか?なにかひとつでもいい 今できることは……)」


胡桃 「………」


和野方 「………」グチュグチュ…グキグキッ


胡桃 「……ながや ちょっとガマンしてくれよ」スゥ…


和野方 「……っえ」



…チュッ


和野方 「っ!」胡桃の顔が近づいてきたなと思えばキスされる


胡桃 「……血の味がするな さっき血吐いてたのか?」


胡桃 「でもお前とキスできるとやっぱ落ち着くな ちょっと落ち着きたくてキスしちまった ごめんな」


和野方「……だれにも、見られてないよな……?」グチュグチュ…


胡桃 「へいきだよ みんな車で避難してるはずだ 今頃走らせてるだろ」


胡桃 「それより臓器はいらないのか?体内で作成できればいいけど」


和野方 「……さすがに無理、かな まだ傷口を、治してるから…試してないけど……」ダラダラ…


和野方 「………わるいな 臓器とか、気持ち悪いのに………」グチュグチュ…


胡桃 「今さら気にしないさ 散々奴らを殺してんのに今さら臓器ごときで気持ち悪がらないよ」


胡桃 「まして私だって化け物なんだ よけいに気にしないさ」


和野方 「………」ハァ…ハァ…


胡桃 「…完全に、倒したんだよな あの化け物」


和野方 「…あぁ 倒したよ…あれで、生きてたら……こまる」グチュグチュ…ゴキゴキッ


和野方 「……これで、脅威が去った そこらの奴らは、あいつらでも なんとかなるだろ……」


和野方 「しばらくは…俺も休まないと、まずいから……わるいが もう少し、時間をくれ………」


胡桃 「いいよ いくらでも待ってやる 治るまでずっといてやるよ」


和野方 「ははっ!それは嬉しいなゴホッゴホッ!!」ゴフッ


胡桃 「おっおい!そんな無理してしゃべるな 傷開くぞ」


和野方 「っ…わ、わるい 嬉しくてつい………」ハァ…ハァ…


胡桃 「っ…」///ドキッ


胡桃 「(いっいま、嬉しいって……!!)」///カァァ…


和野方 「……ちょっと 治療専念、するから黙る…」グチュグチュ…


胡桃 「えっ!?あっあぁわかった 専念してくれ」


和野方 「………」グチュグチュ…











聖イシドロス大学の内壁側ー壁の上



貴人 「はぁ…はぁ……うっうぅ……!!」ズキズキ…


貴人 「っ…こ、ここにいれば 奴らは上がってこない…ひとまずは安全だな」ゼェ…ゼェ…



ゾンビの群れ 「「アァー…ウゥー……」」ゾロゾロ… 貴人がいる場所に手を伸ばして捕まえようとしている


ゾンビの群れ 「「ガァァ…オォォ……!!」」ゾロゾロ…


貴人 「……おれは、選ばれたんだ この世界に…生きることを」


貴人 「俺は死なない 死ぬわけにはいかない ぜったいに…生きる!」ギリッ


貴人 「ゴホッゴホッ!!っ…くそ おれは……選ばれたのに………なんで、こんな目に………」ガクガク… 身体中にウイルスが回り始め体が震える


貴人 「すべてあの男のせいだ あの片腕ないやつが来てなければ、こんなことには……!!」


貴人 「…おれは、死なんぞ!!ぜったいに死んでやるか!!」



…バシュンっ!!


貴人 「…っえ」ドスッ!! 首にボウガンの矢が突き刺さる


貴人 「(ーっ…だ、れ……だ)」グラッ…


ズル…ぐしゃぁっ!!!! 門の上からずり落ちて地面に叩きつけられる


ゾンビの群れ 「「ガァァーッ!!」」ガブガブブチビチッ!!!! 落ちてきた貴人の体を一斉に食べ始める


ゾンビの群れ 「「ウゥーッ!!」」ブチブチガリビチッ!!!!




朱夏 「……バカなヤツら」スチャッ 学校の三階から貴人に向けてボウガンを放った


朱夏 「もうここはダメね さっさとここから離れて安全な場所行きましょ」


朱夏 「…ついでにここも滅ぼしちゃお!」ニヤッ


タッタッタッ…





車を置いてある場所



悠里 「っ……」ガタガタ…


由紀 「…りーさん だいじょうぶ?ながながなら来るから平気だよ」


悠里 「……わ、わかってるわ ながやさんは……かならず、来るはず くるはず………」ガタガタ…


美紀 「ゆうり先輩…」


篠生 「…やっぱりわたし、助けに行ってくる!」スクッ


晶 「ちょっ!待つっしょ 篠生が行ったところでなにも変わらないよ!」


比嘉子 「そうだよ あのながやくんがあそこまでやられたんだよ 篠生どころか私たちが行ったところで足でまといだけだよ」


桐子 「篠生 ボクも今はここにいる方がいいと思うよ まして身篭ってるんだからこれ以上無理はさせられない」


篠生 「でも…」


由紀 「…ながながは必ず生きて帰ってくるよ 前も生きて帰ってきてくれたから今回も来る!」


由紀 「くるみちゃんだって強いから多少ケガはしてるかもしれないけど へいきだよ!」


篠生 「由紀ちゃん……」




ジリリリリリリリッ!!!!!!…

外からスピーカーを通してかん高いベルの音が学校を中心に鳴り響く


全員 「「ーっ!!?」」ビクッ!!


美紀 「な、なんですかこの音!非常ベル!?」


比嘉子 「なんで非常ベルが鳴るの?しかもスピーカーを通してるから誰かが放送室をいじって鳴らしてるとしか…」


桐子 「…まさか」








朱夏 「…ふふっ!これで滅ぶわね あとはここから出るだけ」放送室に取り付けられている緊急用装置を作動させてベル音を鳴らす


朱夏 「ほんとみんなバカね 仲間を見捨てれば生き残れたのに」


朱夏 「さてと、早くここから離れて安全な場所に行きましょ もうここは終わりだから」


朱夏 「次の場所はどんなところかしら 楽しみね」タッタッタッ…








胡桃 「…なんだ?急に非常ベルの音が鳴り始めたぞ なにがおこったんだ?」


胡桃 「まさかりーさんたちが鳴らしたのか?いやまさかな こんなでかい音出したら奴らを集めるだけだ そんなことするとは思えない」


胡桃 「なら誰がこんなことを…?」


和野方 「っ…くるみ 念のため、みんなの…様子を見て来てくれ 俺なら……平気だから」グチュグチュ…


和野方 「今みんなの身に、なにが起きてるかわからない……っもしかしたら なにか起こってるかも…」ハァハァ…


胡桃 「だいじょうぶだよ あいつらはもうここから出てるさ!なにも心配することはない」


胡桃 「この警報装置もなんからの拍子で鳴っちまっただけだから誰もいない学校に入られても問題はないよ だから今はお前の治療を専念する」


和野方 「…しかし……」グチュグチュ…



ゾンビ 「オォー…ウゥー……」ノソ…ノソ…


ゾンビ 「ガァァ……」ノソ…ノソ…


胡桃 「…音で奴らが集まり始めてきたな このままだとここら一体奴らだらけになるぜ」


胡桃 「ながや まだ治療は終わりそうにないか?いつまでもここにいると危ない」


和野方 「…まだきついな さすがにこの傷を治すのには数日かかる……」


和野方 「完全に動けるようになるのも数日はかかる…手足切られたぐらいなら、すぐ治せたが……」ハァ…ハァ…


胡桃 「…そうか ならわたしが安全な場所まで運ぶよ ある程度終わったら言ってくれ」


和野方 「わるいな…手間かけて」グチュグチュ…


胡桃 「なに言ってんだ お前のおかげであいつを倒すことできたんだから手間なんて思ってないよ」


胡桃 「お前が死ぬといろんなやつが悲しむんだ だからどんなことしてでも生きてもらうぜ」


和野方 「…はは 頼られてると大変だな……人気者は忙しいよ」ゼェ…ゼェ…


和野方 「……くるみ あいつの体持ってきてくれねぇか?試してみてぇことがあるんだ」グチュグチュ…


胡桃 「っえ …タイラントの死体をか?」


和野方 「あぁ…もしかしたら あいつの腕…取り組めるかもしれない 取り組めば……腕が戻るかも」


胡桃 「えっ!?そ、そんなことできるのか!?」


和野方 「試したことないが…可能性としてはある こいつも強化型ウイルスだから、適合するかもしれない……」


和野方 「うまくいけば手が戻る…完全に戻るかは、わからないが……」


胡桃 「わかった 可能性があるなら試してみよう!今持ってくるぜ」スクッ


胡桃 「の前に…奴らが邪魔だな 下手に音出すとこっちに向かってくるかもしれねぇ」


胡桃 「(緊急サイレンが鳴ってるからある程度はへいきだが…殺すにしても集まってくるからキリねぇよな)」


胡桃 「(死体を運ぶだけだが気が抜けない 時間かけていいから静かに持ってこよう)」ザッザッザッ…



和野方 「…っ」ハァ…ハァ…


和野方 「(…くそ 傷がなかなか塞がらない…平気だと言ったがこれはちょっとまずいかもな……)」ゼェ…ゼェ…


和野方 「(前回とは比べ物にならないほどの傷負ってるうえに体力も使ってる 再生しようにも体が言うこと聞かねぇ……)」グチュグチュ…


和野方 「(血も抜けすぎて意識が朦朧としてる…作ろうにも体力や血になる元がない……)」


和野方 「(このままだと死ぬ……体力と血があればなんとか………)」ハァ…ハァ…



胡桃 「んしょ…と」ザッザッザッ…ズシンッ


胡桃 「ふぅ…やっぱ重てぇなこいつ 見た目でかかったから重いのはわかってたがまさかここまで重いとはな」


胡桃 「ながや持ってきたぜ 次はどうすればいい?」


和野方 「っ……」ハァ…ハァ…


胡桃 「……ながや?」


和野方 「ーっ……」ドバァ… 塞いでた傷口が再び開き始め血が流れ出てくる


胡桃 「ーっ!? ながや!!」ザッザッザッ!!


胡桃 「おいながや!しっかりしろ 生きてるよな!!」


和野方 「………」ダラダラ…


胡桃 「(出血が止まってない それどころか傷口が開いてきてる!)」


胡桃 「(ながやも気を失って自分で治せてないんだ このままだと死んじまう!!)」


胡桃 「(どうすればいい どうやって傷を塞げばいい!縫えば勝手に再生してくれるか?)」


胡桃 「(いや無理だ!気を失ってる時点で傷が開いてるということは自力じゃ無理だということ ながや自身が治そうとしないと再生できない!)」


胡桃 「(血もかなり出てるから輸血も必要だ 血は私のを使えばなんとかなるよな?)」


胡桃 「(輸血の仕方は…注射器じゃ間に合わない 輸血する前に傷口を塞がないといくら入れても意味がない)」


胡桃 「(私じゃ傷塞げないからながやが目を覚ましてくれないと無理だ たのむ起きてくれ!)」


胡桃 「ながや起きろ!目覚ませ 血分けてやるから死ぬな!」


胡桃 「お前が死んだらみんな悲しむんだぞ!みんなの悲しむ顔 お前も見たくないだろ!」


胡桃 「だから頼むよながや 起きてくれ!!」


和野方 「………」ダラダラ…


胡桃 「ーっ…ながや……!!」ツツー…



ゾンビ 「アァー…!!」ノソノソ… 胡桃の声に反応して長谷たちの元へ近寄っていく


ゾンビ 「ガァァー…!!」ノソノソ…


胡桃 「……おいてめぇら 今忙しいんだよ」


胡桃 「くんじゃねぇよ 殺されてぇか?」ギロッ


ゾンビ 「「ーっ!!」」ビクッ!!



胡桃が睨みつけたと同時にそこら一帯にいるゾンビが一斉に足を止め硬直した。



自我のないはずのゾンビが危険だと判断したのかはわからない 本能で止まったのかもしれない…なぜかはわからないが胡桃に近づこうとしない



胡桃も睨みでゾンビの動きを止めたことに気づいていない 和野方を守ることに頭の中はいっぱいでそんなことを考えてなんていなかった



今のながやは危険な状態、戦うことができなければ動くこともできない 気を失っている、傷がひどい…今ながやを守れるのは胡桃だけ



ながやが死んだらみんなが悲しむ りーさんは精神崩壊し、みきは悲しみ、ゆきは元気がなくなる



先輩たちも悲しむことは確実 わたしだって落ち込む…今まで私たちのためにいろんなことを尽くしてくれた奴を死なせるわけにはいかない 絶対に生かしてみんなのところに帰らせる!!



だからなんとしてでもこの場は私が守らなくてはならない 邪魔するヤツらは容赦なく殺す たとえそれが生きてる人間であっても!!



和野方 「……ぅ」ピク…


胡桃 「っ! ながや!!」


和野方 「っ……く、るみ………?」ハァ…ハァ…


胡桃 「よかった…気がついたんだな 死んじまったかと思った……!!」ポタポタ…


胡桃 「いきなり気失ってんだもん マジで…心配したんだからな……」


和野方 「……ごめん あまりにも傷が………」ダラダラ…


胡桃 「なんとかなるか?もし血が必要なら私の分けてやる!」グシッ


和野方 「……いや お前の血はいらない 使うなら…あいつの血を使う」ハァ…ハァ…


胡桃 「…っえ あいつの血?」


和野方 「……ふんっ!!」ニュルニュル…ビュンッ!!



ブスゥッ!!!!


タイラントの死骸 「」ズププ… 和野方の触手が刺さり体内に入っていく


和野方 「ーっ…」ググッ…


タイラントの死骸 「」ゴポポポ… 和野方の触手に血を吸われていく


和野方 「(…こいつの血なら代わりの血になるはずだ ウイルス濃度はかなり強いがなんとかなると思う)」ゴポポポ…


和野方 「(くるみからはなるべくもらいたくない 血を抜くということはどこか傷つけるということ)」


和野方 「(いくら俺と同じで感染してるとはいえ女だ 女の体に傷つけることはしたくない)」


和野方 「(腕に変な傷がついてたとしても…)」ズズズ…


タイラントの死骸 「」ゴポポポ…


胡桃 「…な、ながや だいじょうぶなのか?そいつの血使って」


和野方 「たぶん平気だろ わからんが…」ズズズ…


胡桃 「無理しないで私の血使えよ そんな得体の知れない血使って異常が起きても困るぜ」


和野方 「これ以上お前に傷つけたくないんだ…女の体は一生ものだからな 俺に傷つけさせないでくれ……」ハァ…ハァ…


胡桃 「っ…こ、こういうときでも私のこと気にしてくれるのはありがたいけどよ もっと自分のことを気にしてくれよ…」///カァァ…


和野方 「ごめんな どうしても考えちまってな…」グチュグチュ… 再び傷口が塞がっていき再生されていく


和野方 「(あぶねぇ…気失ってた もう少しで死ぬところだった)」ズズズ…


和野方 「(あまりにも体力がなくて死にかけた…辛うじて意識を取り戻したがまだ油断できない)」ハァ…ハァ…


和野方 「(血が足りなくて意識が朦朧とする もっと血を吸わないと…)」ズズズ…



ゾンビの大軍 「「っ……」」フラ…フラ… 体を風に煽られているかのようにユラユラと動かしてその場で立ち尽くしている


和野方 「……?」ピクッ


和野方 「(…なんだ?なんでこいつら、その場から動こうとしない?)」ハァ…ハァ…


和野方 「(見た感じだと俺たちの様子に気づいてる…よな ずっとこっち見てるし)」


和野方 「(見てるのに足を動かしてこない…なんで 一体なにがあった?どうして餌が目の前にあるのに来ない)」


和野方 「(知識は生前と比べてかなり衰退してるはずだから無自覚に動くはず とくに餌が目の前にあったら一目散に食べるはずなのに…なぜ)」


和野方 「…くるみ なんで奴ら、襲ってこないんだ……?その場で立ち尽くしてるが」


胡桃 「っえ …そういえば、なんでだろ?なんか急に動かなくなったな」


和野方 「なにかしたんじゃないのか…?」


胡桃 「いやとくになにも…」


和野方 「…まぁいい 奴らが動かないなら治療に専念できる 最低限治したら中に入ろう……」ズズズ…


胡桃 「そうだな ある程度治せたら言ってくれ 中に運ぶから」


和野方 「わかった…」グチュグチュ…













駐車場



ゾンビ 「アァー…」ノソ…ノソ…


ゾンビ 「ウゥー…」ズリ…ズリ…


ゾンビ 「ガァァ…」ユラ…ユラ…



由紀 「ーっ…」ガタガタ… 悠里にしがみついて震えてる


悠里 「……騒音が止んだわね 倒せたのかしら?」ギュッ…


美紀 「……おそらく でもまだ倒したかはわかりません ながやさんたちが来るのを待ちましょう」


桐子 「…来てくれるといいね 胡桃ちゃんも一緒に」


晶 「ちょっとうこ!そんなこと言わない!ぜったい来るっしょ!」


比嘉子 「そうだよ!不安になること言わないで!」


桐子 「だって…」


篠生 「とうこ、今は落ち着いて …悠里ちゃんを不安がらせないで」ヒソヒソ


桐子 「…ごめん」


理瀬 「…」


由紀 「っ……」ブルブル…


悠里 「……るーちゃん だいじょうぶよ 心配しないで」ナデナデ隣に座らせてるクマのぬいぐるみに話しかけて撫でる


悠里 「ながやさんなら必ず来るわ だから今は待ちましょ」


クマのぬいぐるみ 「」


美紀 「………」


比嘉子 「………」


桐子 「………」ポスッ 隣に座ってる篠生に寄りかかる


篠生 「っ! とうこ?」


桐子 「…ごめん ちょっと寄りかからせて」ブルフ…


篠生 「…いいよ 私で落ち着けるなら落ち着くまで寄りかかってて」


桐子 「ありがと…」













数時間後…



ゾンビ 「ウゥー…」ノソ…ノソ…


ゾンビ 「オオォー…」スタ…スタ…


ゾンビ 「ガァァー…」ペタ…ペタ…



全員 「「………」」全員なにも話さずただただ和野方たちが来るのを待ってる


桐子 「…ねぇ 遅すぎない?騒ぎが収まってから数時間は経ってるよ」


晶 「そうだね 倒したらすぐ私たちのところに来てくれるはずっしょ」


比嘉子 「でもやられてたとしたらあのデカブツがこっちに来てるはずだけど…」


篠生 「…相打ち、したのかな?いやでもながやくんたちがやられるなんて…」


理瀬 「………」


美紀 「…ちょっと様子見てきます」スクッ


由紀 「だっだめだよ!あぶないよ やつらがうじゃうじゃといる中行くの!」


悠里 「そうよ ながやさんたちなら必ず来るから待ってましょ 必ず…来るから……」ブル…


美紀 「……ですが」



グシャッ!!バツバツッ!!ドサッ… 外から何者かが何かを切ったり潰したりしてる音が聞こえてくふ


全員 「「っ!!」」


桐子 「(…なにかが、外でなんかしてる……?)」


篠生 「(音的に奴らを倒してる音…でもだれが?)」


美紀 「(あのデカブツの声は聞こえない…でもながやさんたちの声も聞こえない 一体誰が……)」



ザッザッザッ…ガチャガチャっ!! キャンピングカーの入口のドアノブが激しく揺さぶり誰かが外で動かしている


由紀 「ひぃっ!!」ビクッ!!


悠里 「だっだれ!!ながやさん!?」



っ……


美紀 「…下がっててください 私が見てきます」タッタッタッ…


篠生 「私も行くよ あぶないと思ったらすぐ助けるから」タッタッタッ


美紀 「お願いします」スゥ… まずは開けないでドアに耳を当ててすます



ーっ…はぁ……のどが………!!


美紀 「っ! くるみ先輩!?」ガチャガチャッ


篠生 「えっ!?」


美紀 「くるみ先輩!!」ガチャッ



胡桃 「ーっ…お、おう みき……ごめ、ちょ……みず ちょうだ………」ゼェ…ゼェ…… 道中ゾンビをすべて殺して喉がカラカラで声が出ていない


美紀 「はっはい!とりあえず中に入ってください 外では危険なので」


胡桃 「おぅ…」タッタッタッ…パタンッ


桐子 「胡桃ちゃん無事だったんだね!よかったよ」


悠里 「くるみ ながやさんは?生きてるわよね!」


美紀 「ゆうり先輩 今は落ち着かせてください 喉が渇いて話せないようなので」


悠里 「あっ…ごめんなさい」


比嘉子 「くるみちゃん はい水!」スッ


胡桃 「ありがと……ござ………っ」ゴクゴクッ


胡桃 「っっっ……ぷはぁ!!あぁ…生き返った マジで喉渇いてたからやっと潤った……」ハァ…


胡桃 「……ふぅ 報告がある あの化け物は倒した ながやのおかげで現状の脅威は去った」


全員 「「っ!!」」


胡桃 「…ただ、ながやは重傷を負っちまった 奴の爪がながやの体に貫いてかなりひどい状態だ」


胡桃 「意識はあるがかなり朦朧としてて今話できる状態じゃない 空き教室を使ってできる限りの治療はしたが絶対安静が必要 あとは自然治療で治すしかない」


悠里 「そんな…!!」サー…


篠生 「し、死なないよね ながやくんは死なないよね!?」


胡桃 「最初は死にそうでしたが今は話が出来るまで回復したので大丈夫だと思います」


胡桃 「それと心配だからってながやがいる教室には行かないでください 体がボロボロなので見るに堪えないというか…死ぬことはないんですみませんが今だけはそっとしておいて下さい」


理瀬 「…そんなにひどいの?見るに堪えないってよっぽどだよ」


比嘉子 「よけいに心配だよね 逆に様子見たい…」


晶 「ちょっとでも見ることできないの?」


胡桃 「今はやめた方がいいと思います わたしがながやのケガを見ますので時間が来るまで待っててください」


悠里 「……わたしもだめ?一目でもいいからながやさんの安否を確かめたいのだけど」


胡桃 「気持ちはわかるけどりーさんもダメだ ある程度回復したら必ず会わせるから」


悠里 「………」


美紀 「…話しだけでもできませんか?声だけでも聞ければみなさん落ち着くと思うんですが」


胡桃 「んー…声だけって言ってもな 携帯とかないし」


桐子 「なら学校内だけ使える各教室に取り付けられてる固定電話を使えばどうかな あれなら電波とかいらないから使えるよ!」


理瀬 「それだ!それ使えばいけるよ 長谷くんが使ってる教室がどこかはわからないけど多分どの教室にも取り付けられてるはずさ」


篠生 「胡桃ちゃん ながやくんとお話できる?」


胡桃 「…ちょっと様子みてからじゃないとわかりません とりあえずここから出て学校の中に入りませんか?」


胡桃 「ここら辺にいたやつらは倒しましたが安全とは言えません 私が先陣切りますので後から着いてきてください」


桐子 「わかった!」


美紀 「わたしと篠生先輩で後方を守ります 先輩たちはその間を走ってください」


晶 「わかった わるいけどおねがいっしょ」


由紀 「それじゃいこー!」













夜ー空き教室



和野方 「……っん」スゥ…


和野方 「……よる、か 結構寝てたみたいだな」


和野方 「…ーっしょ」ググッ… 起き上がろうと腕に力入れて持ち上げ…


ガクンっ


和野方 「ーっと!」ドサッ 力が上手く入らず体を床に押し付ける


和野方 「(さすがにまだ動けないか 体に力が入んねぇ…)」


和野方 「(動けなくはないが転がって向きを変えるぐらいしかできなさそうだ 変えるだけでもかなりキツいが…っ)」ググッ…ゴロンッ うつ伏せから仰向けに向きを変える


和野方 「…ふぅ だいぶ楽になったな 傷がある程度塞がったからなんとかなりそうだ」


和野方 「右手も…」スゥ…


新しい右手 「」グッグッ… 人間の手と同じ形をした右腕が付いて動く


和野方 「…問題なさそうだ これなら今後動きに支障は出ないだろ」


和野方 「無理やり付けたが俺の体と馴染んでよかった ダメだったら切り離すつもりでいたからな」


和野方 「あの化け物の腕だが代わりになるなら文句は言えない 今日から俺の腕だ!」


和野方 「……しかし こんな時間に起きたはいいが誰もいないから寂しいな くるみ辺りでも来てくれないかな」


…タッタッタッ


和野方 「…噂をすればなんとやら 誰か来たな」



ガラッ


胡桃 「…ながや まだ寝てるか?」ボヤァ… 片手にライトを持って和野方がいる教室を確かめる


和野方 「おうくるみ 今起きたところだ」


胡桃 「っ! 起きたのか!ちょっ電気つけるぞ!」カチッ


和野方 「まぶっ!…暗闇にいたから目が」


胡桃 「ながや!やっと目覚ましたか よかった気がついて」


和野方 「…やっと?まさかまた何日か寝たきりだったか?」


胡桃 「二週間ずっと寝てたよ 何度も起こそうとしたが寝息立ててずっと寝てたんだ」


和野方 「二週間!?そんなに寝てたのか!?」


胡桃 「あぁ みんな心配でお前のことずっと様子見たがってたんだからな?まだ右腕を取り付けたこと言ってないから無理に見せるわけにもいかないと思って我慢させてたんだから」


胡桃 「りーさんもかなり滅入っちゃってちょっとあぶないんだ 無理じゃなければちょっと話できないか?」


和野方 「あぁもちろんだ 俺もみんなの声を聞きたいからむしろさせてくれ」


胡桃 「あいよ!それじゃここの固定電話で…」ガチャッ…ピッピッピッ


胡桃 「………」プルルルル…プルルルル…



ガチャっ


悠里 『……もしもし?』


胡桃 「おうりーさん ながやが目覚ましたぜ!」


悠里 『えっ!?ほ、ほんと!?』


胡桃 「あぁ!今ながやに代わるぜ」


胡桃 「ながやこっちにこれ…なさそうだな まだ体動かないか」


胡桃 「伸びるかこれ?」タッタッタッ…ビヨーン


胡桃 「意外に伸びるなこの受話器の配線 ほいながや!」


和野方 「ありがとよ」ツカミッ


和野方 「もしもしゆうりか?」


悠里 『ながやさん!!』


和野方 「おぉっ!?ゆ、ゆうり 声でかいよ…耳が……」キーン…


悠里 『あっごめんなさい 嬉しくてつい…』


悠里 『……目覚ましたんですね よかった…ほんとによかった』


悠里 『…ねぇながやさん 直接会って話したいのだけど だめ?』


和野方 「構わないが…ちょっと驚くことがあるかもしれないがそれでもいいか?」


悠里 『おどろくこと?』


胡桃 「もう会うのか?まだ早いんじゃないかな りーさんかなり精神削れてるからもう少し落ち着かせてからの方が…」ヒソヒソ


和野方 「いやへいきだろ 今俺が目覚ましたことでかなり癒せたはずだ 俺の右腕が治ってることも平気で聞けるだろ」ヒソヒソ


胡桃 「ながやがそう言うなら…」


和野方 「みんなまだ起きてるのか?起きてるなら連れてきてほしい」


悠里 『わかったわ 今みんな連れていくわね』


和野方 「おう!わるいな 待ってるよ」


悠里 『っ! えっえぇ…』///


ブツッ…


和野方 「…くるみ わるいが受話器を……」


胡桃 「…」ムスッ


和野方 「……えっと、どうした?なんか機嫌悪いようだが」


胡桃 「…私は待ってなかったのか?いちばん最初に来たのに」


和野方 「いやそんなことないよ 生きてみんなの顔みたかったからお前のことだって待ってたよ」


和野方 「もちろんみんなと同じくらいにな」


胡桃 「…そこはみんなよりもって言って欲しかった」ムスッ


和野方 「それは無理だな 今のところみんな平等だ 誰かひとりを見ることはまだしない」


胡桃 「……っえ まだしない?」


和野方 「……お前にだけは話しとくか 俺も今後のこと考えたいから」


和野方 「次からお前たちを恋愛対象としてみることにする ぜったい選ぶかはわからないが覚えといてくれ」


胡桃 「っ!! ほっほんとか!?」///


和野方 「あぁ ただ条件として安全なところに行った後、尚且つ罪を滅ぼせたと自分で実感出来てからだがな このふたつが叶ったら決める」


和野方 「その間もお前たちのことを考えるから今のうちにアタックしとくのもいいかもしれないぞ?もし俺と付き合いたいならな!」ニヤニヤ


胡桃 「……なぁながや なんか変わった?前と感じがちょっと違うような気がするんだが」


胡桃 「いやべつに嫌になったとかじゃないぞ 前は頑として誰かを幸せにできないとか付き合う気はないと言ってたのに急に考えるって言ったからさ」


和野方 「麻莉愛が許してくれたんだ 昔より今を大事にしろって言われたんだ」


胡桃 「……っえ?」


和野方 「俺がタイラントの攻撃を食らって死にかけたとき走馬灯を見たんだ 暗いところに麻莉愛が立っていた」


和野方 「俺はまだ死んでないと言って私のことは忘れて今を大事にしてくれと言われた …たまに思い出してくれると嬉しいとも言ってた」


和野方 「だからその言葉に甘えて今を大事にすることにしたんだ もちろん麻莉愛のことも忘れないようにな」


胡桃 「……そうか 麻莉愛さんが…」


胡桃 「…よかったな 許しが出て?縛られた生活じゃ辛いもんな」


胡桃 「ながやの気持ちもわからないわけじゃないが私も今度は本気で恋することが出来て嬉しいよ」


胡桃 「私はお前のことが大好きなんだ 過去に叶わなかった恋が今叶いそうになってる 本気で惚れさせる気で行くからな!」


和野方 「あぁ!俺を独占する気でこい!」



タッタッタッ!!…ガチャっ


悠里 「ながやさん!!」ハァハァ…


由紀 「ながなが…!!」ゼェ…ゼェ…


美紀 「目を覚ましたんですねながやさん!!」ハァハァ…


晶 「ちょ…キミたち、足速い…!!」ハァ…ハァ…


桐子 「わ、脇が痛い…!!」ズキズキ…


比嘉子 「ながやくん!」ハァハァ…


篠生 「…よかった 死んでない…!!」ウルウル…


理瀬 「は、はや……ま………!!」ハァー…ハァー…


和野方 「おうみんな!元気そうでよかった 心配かけて悪かったな」


悠里 「ーっ…ながやさん!!」ガバッ!! あまりの嬉しさに涙を流しながら和野方に抱きつく


悠里 「よかった!!ほんとに、今目の前で…生きてることが確認できて!!」ポタポタ…


悠里 「ずっと姿を見れなかったから生きてるかもわからなくて…ずっと、ずっと心配で!!」ギュゥ…


和野方 「ーっゆ ゆうり!わるい まだ身体が…!!(痛みはないのに悲鳴上げてる!まずい…!!)」ビキビキ!!


悠里 「ーっ…ごめんなさい でも今はあなたの温もりを味わらせて ずっと心配してたから……!」スゥ… 抱き締める力を緩めて負担を軽減させる


和野方 「あっあぁ 力を緩めてくれればいいよ それ以上は力入れないでくれ(あ、あぶねぇ また傷開くかと思った……)」ピキピキ…


美紀 「…あれ?ながやさん あなた右手が……」


比嘉子 「えぇ!?な、なんであるの!?」


悠里 「……っえ?」


和野方 「…ちゃんと説明するから今はみんな落ち着こう とりあえず立って話すのもなんだし座ろうぜ?」


桐子 「うっうん わかった」スゥ…


和野方 「くるみ ちょっと俺を壁に寄りかかるように起こしてくれないか?まだ体に力入らなくてな」


胡桃 「無理しないで寝ながらでもいいんじゃないか?話しなら寝ながらでもできるし」


和野方 「んー…それでもいいんだが ちょっと目線がな……」


胡桃 「…目線?」


篠生 「……っあ」ハッ


理瀬 「あー…なるほどね 私はズボンだからいいけど」


晶 「えっ?」


比嘉子 「……あっなるほど わたしもショートだから平気だね」


由紀 「? どういうこと?」


美紀 「……えっと、スカートだと寝っ転がってるながやさんに見られるという意味かと」///スゥ… 気づくと同時に足の間にスカートを挟み込んで下着を隠す


桐子 「あーなるほど そういうことか」


悠里 「…エッチ」///


和野方 「いやゆうりは今俺に抱きついてるから見えないよ あと見ないようにしてるから」


悠里 「でもそれでもいいけどって言ってたわ」///


和野方 「………」


胡桃 「…そういう理由なら起こすか あまり体に負担かけさせたくないんだが(私は見られてもいいけど)」


胡桃 「りーさん一旦離れてくれ ながやを起こすから」


悠里 「私も手伝うわ それじゃせーの」ガシッ


胡桃 「よっと これでだいじょうぶか?」


和野方 「あぁこれでへいきだ ありがとう」フゥ…


和野方 「…さてと、とりあえずみんな聞きたいであろう俺の右手だが 聞いても引かないでくれるかな?」


美紀 「…引く?」


和野方 「俺が感染者だということはみんな知ってるな やつらと一緒で化け物なのは」


桐子 「うっうん それは知ってるよ それがどうかしたの?」


和野方 「それを利用してさっきのデカブツの腕をもらったんだ 移植ってやつだ」


悠里 「移植!?そ、そんなことできるんですか!?」


美紀 「なら他の奴らのでもできたんじゃ…」


和野方 「俺は他の奴とウイルスが違うからな 弱いウイルスの腕を移植してもおそらく付かないか耐えれないと思ったんだ」


和野方 「変に付けて体に害があっても困るし、なによりそのせいで理性が飛んで暴走しても困る まぁウイルスが弱いやつならなることはないと思うが」


和野方 「だから感染濃度が高いあいつの腕を選んだ 今の感覚的にとくに問題はないからよかった」


美紀 「…そうですか それならよかったです」


篠生 「…腕、触ってみてもいい?」


和野方 「っん?あぁいいよ 別に触っても人間の手と変わらないと思うが」


比嘉子 「あっなら私も触りたい」


悠里 「わたしも…ちょっと触るわね」ペタペタ


和野方 「構わないよ てかそんな気になるか?」


篠生 「…冷たいね 生きてる人間とは思えないほど体温がない」


比嘉子 「でもながやくんは生きてるよ 失礼だよ!」


和野方 「いやべつに気にしてないからそこまで怒らなくても…」


悠里 「……ながやさん わたしのこと、撫でてくれませんか?」


和野方 「撫でる?いいよ 無理しない程度に甘やかせるよ」スゥ…ポンッ 左手で悠里の頭に手を乗せて撫でる


悠里 「っ…♡」///ナデナデ…


比嘉子 「ずるい!わたしもしてほむぐっ!」


胡桃 「比嘉子先輩 りーさんの前ではそういうこと言わないでください りーさんにはながやのこと好きな人が他にもいることは知られてないので」ヒソヒソ


胡桃 「しかも精神も安定させるためにはながやの力が必要なんです ここは抑えてください」スゥ…


比嘉子 「…わかった」


由紀 「りーさんよかったね!ながながに撫でてもらえて!」


悠里 「うん…!」///


和野方 「…意外にもみんな引かないんだな?俺があの化け物の腕をくっつけたのに」


桐子 「引きはしないけど驚きはしたよねー 移植こと自体がすごいことだし」


桐子 「でも長谷くんは長谷くんだからたとえあの化け物の腕をくっつけたとしても変わらないよ」


比嘉子 「そうだね 移植して性格が変わったなら話しは違ったかもしれないけど」


晶 「ちなみにその腕って触れたりしたら危ないの?」


和野方 「いや危なくはないと思う 制御は効いてるから腕だけが暴走するとかそういうのはないと思う」グッグッ…


理瀬 「なら平気だね 変に警戒することないから気軽に近寄って話しとかしても」


由紀 「そうだね!ホントによかった!」


篠生 「でもしばらくは休まないといけないよね どれくらいで歩けるぐらいまで回復するかわかる?」


和野方 「んー…だいたい三日〜四日あれば動けるようにはなるかな?おぼつかないと思うが」


胡桃 「四日くらいか 結構かかるな」


胡桃 「まぁあの傷ですぐ動ける方がおかしいか 動けるようになるまでは私が警備するよ」


悠里 「悪いけどおねがいね」


桐子 「…ながやくん 胡桃ちゃんのことなんだけど」


和野方 「? くるみがどうかしたか?」


胡桃 「……わたしが感染者だということを話したんだ みんなに真実を伝えた」


和野方 「っ! なんでまた…いやいつかは話さないとは思ってたけど」


桐子 「色々あってね 明らかに人間の力じゃないのを見せられてながやくんと一緒だと思ったんだ」


比嘉子 「でも軽蔑とかしてないよ 感染してるから距離を置くようなことはしてない」


晶 「むしろ距離を詰めてるっしょ!化け物なんて微塵も思ってないよ!」


理瀬 「長谷くんと同じ扱いをしてるよ だからそこは心配しないで」


和野方 「…そうか ならよかった」


胡桃 「みんなそろそろ休もうぜ?ながやもまだ本調子じゃないから休まないといけないし 無理させると怪我に影響するかもしれねぇ」


胡桃 「とりあえず生きてることは証明できたから戻ろうぜ 明日に備えて今日は寝よう」


由紀 「そうだね!わたし安心したら眠くなっちゃった…ふぁぁ」

(※´O`※)ファー


美紀 「それじゃそろそろ寝ましょうか

明日になればまたお話できますからね」


悠里 「…わたし、今日ながやさんと一緒に寝たい」




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2021-06-29 17:14:39

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