2020-12-03 23:29:03 更新

概要

変わり者の提督シリーズです。


前書き

前回、夜桜作戦が決行。
しかし、大敗を決した大本営は新たな壁に立ち塞がれる。


        【新たな作戦】



【前回に疑問に思った方の為に説明】

九州は別政府に統治されているのですが、鎮守府や屯所などは政府に従わずに西に従っています。その為、長崎鎮守府等の数ヵ所は独立軍として活動をしています。


一宮「夜桜作戦が失敗しましたか....」


山形「そんなことより、一宮さん。まずいですよ。」


一宮「どうしました?」


山形「夜桜が失敗したという事は....」


一宮「あっ!そうか....、失敗したということは九州での航行権を完全に失ってしまった」


山形「九州、守れませんね」


一宮「えぇ。ちょっと待っててください。」


カチッ


海斗「どうした?」


一宮「夜桜作戦が失敗した」


海斗「あの作戦が?」


一宮「あぁ」


海斗「そうか。言っておかないといけないな。夜桜作戦と同日、西太平洋総督府が陥落した。」


一宮「は?」


海斗「その為、東南アジアとの連絡がつかない状況だ。」


一宮「つまり....」


海斗「大東亜共栄圏存亡の危機だ。秋葉は今回に限り、全軍事権を政府へ帰属し、軍議での話し合いの元作戦は実施される。ここまではいいか?」


一宮「....。」


山形「はい....」


海斗「更には、好機とみて各国が占領しようと動き出している。事態は一刻を争う程危険な状態だ。現在、政府が国連に支援を要請している。「今回の深海棲艦による攻勢は人類存続に関わる程大きなものだ」とな。さすがに、陸軍と空軍も海軍の力が無いと深海棲艦へ攻撃できないようだ。」


一宮「南日本はどうなんだ。」


山形「そうですよ!!さすがに、南日本は手を貸さないでしょう?何せ、今回の権で九州は彼らの物になったんですから」


海斗「いや、南日本は事態が発覚するとすぐに参戦することを約束した。」


一宮「ん?何でそんなことが分かるんだ?」


海斗「今、秋葉といる。」


一宮「はぁ!!お前が!!」


山形「どうして....」


海斗「五十六に指名されたらしい。俺が役に立つかは知らんが」


一宮「だが....」


海斗「7英雄の内、3人が今回の作戦に参加する。もちろん、俺以外引退しているがな。事態が事態だ。とにかく戦力がほしいとな。」


一宮「そうか。恥をかかないようにしろよ?」


山形「海斗さん!!頑張ってください。」


海斗「あぁ。」



海斗サイド



海斗「秋葉、今回だけだぞ」


秋葉「ありがとう。君が力を貸してくれるとは」


海斗「うるせぇ。五十六に頼まれたからだ」


秋葉「ふっ、そういうことにしててあげるよ」


海斗「ちっ」


ガチャッ


秋葉「失礼します」


五十六「あぁ、座りたまえ」


秋葉「かしこまりました」


海斗「あぁ」


五十六「全員、揃ったかな?」


海斗「(大物だらけだなぁ)」


蕾廉「それにしてもこのような事態になろうとは....」


田口蕾廉(たぐち らいれん)

自衛隊総監でありながら、国防大臣の任を任されている東日本の重要人物の一人。

かつて、太平洋戦争にも参加したこの中では2番目に年長である。


麗香「そうねぇ~、まさかねぇ~」ニコニコ


橋平麗香(はしびら れいか)

海上自衛隊総司令官であり、名門【橋平家】出身。

それ故、自己中心的なことを言い出したりするが政府からの信頼は厚く、次期国防大臣の候補に挙がっている。


三次郎「海軍がちゃんとしておれば.....」


夏谷三次郎(なつがや さんじろう)

陸上自衛隊総司令官である。

貧しい農家出身で苦労を重ね地位を上げてきた苦労人である。それ故に、苦労の多い新人隊員からの信頼は厚く数多くの新人を育て上げてきた【育手】である。


小五郎「三次郎殿、誰にでも過ちは起こるものだ」


尾岳小五郎(おたけ こごろう)

西日本で空軍をまとめあげる総帥であり、海軍と陸軍の口論を止めることができる数少ない内の一人。

泰蔵とは共に軍へ入隊し、祖国を守ると約束した仲。


泰蔵「そうだ。海軍、今後は気を付けるんだぞ」


大佐古泰蔵(おおさこ たいぞう)

陸軍所属の憲兵をまとめている。

階級は中将であり、大将に唯一反対できる強者である。


瑛人「海斗....」


桐谷瑛人(きりがや えいと)

元7英雄の一人。かつては、海斗達と共に戦場を渡り歩き殺害人数は500人を越える。ただし、本人は自身が奪った者の人生を無駄にしてはいけないと考え軍を引退した。五十六の数少ない相談相手でもある。


蘭丸「けっ!!やっと贅沢できると思ったのによ~」


森長蘭丸(もりながらんまる)

元7英雄で瑛人の部下だった男。

武勇に優れ、何でも武で解決しようとする。

かつては、瑛人らにより抑えられていたが、現在は気に入らない者に暴行する程荒ぶっている。


高丸「海斗~。久しぶりじゃな~」


丸川高丸(まるかわ たかまる)

元7英雄で海斗の部下だった男。

少将に昇格後、深海棲艦に対して無力だった自身を咎める為引退。今では鍛練を重ねていたらしい。


奈穂「もう!!皆さん集中してください!!」


荒星奈穂(あらぼし なほ)

国防海軍種子島防衛艦隊:旗艦【薩摩】艦長・国防海軍連合艦隊総指揮官でもある。

連合艦隊での合計深海棲艦撃沈数は39隻で、日本で3番目にあたる。


國史郎「奈穂殿、お諦め下さい。彼らは低い知能なのですから」


富永國史郎(とみなが こくしろう)

国防陸軍総司令官であり、元海軍でもあった。

当時の陸軍大将に推薦され入隊。九州方面で莫大な権力を手に入れたが、ある意味海軍の裏切り者と言われる人物。自身と奈穂以外は下に見ている。


藍蝉斎「....」


和泉藍蝉斎(わいずみ あいぜんさい)

国家予備隊の第一大隊隊長。

基本無口であり、しゃべる時はかなりの確率で部下を殺害する。非情な性格で逆らえば必ず殺害する。

その行動には悲しい過去があるのだとか.....。


珠稀「ふん!!」プイッ


角社珠稀(すみやし たま)

常にいじけているので部下をよく困らせることで有名。

戦績は良く九州一揆に参加した際には第二次大戦以来からの熟練憲兵を30名以上葬りさった強者。

この中では彼女だけ一般市民から特別昇級で国家予備隊:第一大隊所属第三中隊隊長に就任する。(藍蝉斎に歯向かうことができる人物でもある。)

また、国家予備隊のNo.2である。


五十六「では、これより緊急軍議を始める」


五十六「まず、西太平洋総督府奪還についてだが....」


スッ


五十六「ほう。海斗君、何かね?」


海斗「それよりだ。もっと重要なことがあるだろ」


五十六「例えば?」


海斗「イギリスとアメリカはどう対処する」


秋葉「それについては国連に掛け合っていると話しただろ?」


海斗「無理だ。あの二国が引き下がるはずがない」


五十六「ではどうすると?」


海斗「条件を出せばいい」


五十六「ほう」


海斗「こちらが深海棲艦の情報を支援する代わりに、同盟協定を結ぶのはどうだ?」


ブチッ


藍蝉斎「たわけ!!ふざけたことを申すな!!我らが国際連合で優位な立場に立っておられるのは深海棲艦の情報があるからこそである!!唯一の強みである武器を捨ててどうする!!」


奈穂「(怖い)」((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル


泰蔵「(あの小僧、なかなかやりおるな)」


小五郎「(藍蝉斎を怒らせるとは....)」


麗香「(うふふふ。面白くなってきたわね)」ニコニコ


雷廉「(ふっ。今回は面白そうだな)」


瑛人「(あの頃から成長しているみたいだな)」


高丸「(海斗のあの声、久しぶりじゃな)」


蘭丸「(海斗、ぜってぇに殺す!!)」イライラ


海斗「じゃぁ聞くが、あんたはどうするつもりだ?」


藍蝉斎「決まっておろう。まとめて相手してやろうではないか!!」


珠稀「隊長!!こんなガキと絡む必要なんてありませんよ!!」


藍蝉斎「....」


珠稀「だいたい、こいつ誰なんですか!!」


藍蝉斎「ほう。珠稀よ、お主は知らぬか」


珠稀「は?何がですか」


藍蝉斎「知っておらぬのはお主とそこの女子のみか?」


雷廉「うむ。そうであろう」


國史郎「えぇ」


泰蔵「ですな」


小五郎「そうですな」


蘭丸「けっ!!」イライラ


瑛人「はい」


高丸「じゃな」


麗香「?」


奈穂「ん?」


五十六「その話はあとで話そうではないか」


藍蝉斎「そうでありますな」


海斗「もういい。やる気失せた」


藍蝉斎「(まさか死神に会えるとは。人生、まだ捨てたものではないな....)」


瑛人「では私から提案が」スッ


五十六「どうぞ」


瑛人「海斗の意見を工夫しまして」


藍蝉斎「ほう」


瑛人「こちらが艦娘建造方法を二国に教えます。その代わり、建造した艦娘はそちらに引き渡すという条約はどうでしょう?」


藍蝉斎「何をおかしなことを....」


瑛人「この条約を締結すれば、防衛を目的にアメリカやイギリスに勢力を拡大できるだけでなくアメリカやイギリスの技術を積み込んだ艦娘を我らの戦力に加えれる。どうです?これなら我々に利益が多いでしょう?」


藍蝉斎「確かにな....」


五十六「うむ。この案に関しては閣議に提出させてもらおう」


瑛人「ありがとうございます」ペコ


五十六「では、西太平洋奪還についてだが..............」


5時間後


五十六「では、これにて軍議を終了いたす。それでは、先程の続きといこうか....。良いな?海斗よ」


海斗「勝手にしろ。俺は帰る」


蘭丸「俺も帰らせてもらうぞ。そんな事聞きたくもない」イライラ


ガチャン


五十六「ふぅ。あやつも変わらんな....。では、話そうか。太平洋戦争のとある兵士達の話を....」


五十六「太平洋戦争中期、海軍と陸軍で孤児が保護された。その孤児達は7人。そう、かの7英雄だ」


奈穂「聞いたことあります!!何でも、インド帝国侵攻作戦の際に彼らが活躍し見事占領に成功したことを!!」


藍蝉斎「そう。その者達を皆は一人ずつに名をつけ始めた。【西国の死神】【東国の天使】【長月の使者】【薩摩の貴公子】【嵐の骸】【狂乱の覇者】【黒夜叉】と」


藍蝉斎「しかし、戦後彼らは解散してしまう。死神が軍人に暴力を働き、陸軍を追放されてしまう。その他は一人を除き引退した。それ以降から彼らの名を聞かなくなったのだ」


五十六「彼らは我々、軍人が戦争に巻き込んだのだ。本来ならば彼らは戦争に加わる必要等なかった」


國史郎「しかし、彼らがいなければ負けていたのも事実。実際、インド帝国侵攻は彼らによって成功したと言っても過言ではないのです」


泰蔵「だが、彼らがインドに手間取っていた結果がハワイ上陸作戦の大敗だ」


小五郎「ですが、ハワイ上陸作戦は現実的に成功出来なかったんですよね?」


雷廉「あぁ。私は当時、ハワイに兵を送っていたがあれは地獄だ。上陸しようとすると敵に撃たれ、撤退しようとすると味方に撃たれる。多くの者が散っていった....」


五十六「そう。ハワイの件で、我々がどれ程彼らに頼っていたか思い知らされたな....」


奈穂「あの~、つまりどういうことでしょうか?」


麗香「そうよ~。て言うか、今その人達はどうしてるのかしら~」ニコニコ


五十六「君達は既に4人に会っている」


奈穂「え!!本当ですか!!」


麗香「えぇ~!!驚いたわ~」


藍蝉斎「言ってもいいのだろうか....」


五十六「言ってもいいだろう。問題は彼女達が認めてくれればよいがな....(彼女達にとって、海斗達は憧れの存在だ。しかし、間違いなく彼女達は海斗を嫌っている)」


國史郎「まず、【東国の天使】は....」


奈穂・麗香「....」ワクワク


國史郎「そこにいる、桐谷瑛人君だ」


奈穂「えぇ!!本当ですか!!」


麗香「へぇ~。貴方が天使と言われていた....。よかったわ~。想像通りで」ニコニコ


奈穂「ですね!!」


瑛人「黙っててすみません。私は引退した身ですので....」


國史郎「そして、【長月の使者】は....」


國史郎「丸川高丸君だ」


高丸「よろしくじゃぁ」


奈穂「はい!!よろしくお願いします」ニコッ


麗香「よろしくね~」ニコニコ


國史郎「最後に、【西国の死神】・【狂乱の覇者】は....」


五十六「待て。私が言おう」


國史郎「了解致しました」


五十六「その二人だか、聞く勇気はあるか?」


奈穂「え?」


麗香「どういうことでしょうか?」


五十六「この二人は、7人の中で少し変わっていてな。嫌いになるなら、聞かない方がいい」


麗香「聞くわ~」ニコニコ


奈穂「聞かせてください!!」


五十六「そうか....。では、【狂乱の覇者】は....。森長蘭丸だ。そして、【西国の死神】は....」


奈穂「ちょっと待ってください!!」


麗香「そうねぇ~。あの男が英雄ですか~」


奈穂「となると、西国の死神ってまさか....」ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿


麗香「そうねぇ~。私達、死ぬのかしら」グスッ


五十六「っ。西国の死神は....、蘭丸と共に退出した八雲海斗だ」


奈穂「ギャァァァァァ」ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿


麗香「アハハハ」("⌒∇⌒")


奈穂「ァァ、お母さ~ん」( ;∀;)


麗香「ハ、....」( ̄¬ ̄)


雷廉「こやつら、何故怯えているのだ?」


小五郎「恐らく、例の噂かと」


泰蔵「まったく、あんな噂を信じるとは....」( ´Д`)


瑛人「その噂、本当かも知れないです」


藍蝉斎「ほう。どういうことだ?」


高丸「海斗はの~。海軍にとって厄介な奴を殺害していたようじゃよ?例の過激派とかいう奴をな」


瑛人「過激派の者が殺害された現場では死神を見たという目撃が多数あったそうですよ?」


五十六「成る程。だが、それが本当なら御二人は大丈夫であろう?」


瑛人「そうですね」


奈穂「ほっ」(〃´o`)=3


麗香「よかった~」



海斗サイド


ガンッ


蘭丸「てめぇ!!今さらどういうつもりだ!!」


海斗「あ?」


蘭丸「何故今になってやる気を出したんだ!!」


海斗「それが悪いか?」


蘭丸「ここは俺が活躍する舞台だ!!」


海斗「は?」


蘭丸「てめぇがいると俺の活躍が薄れるだろうか!!さっさと辞退しろ!!」


海斗「ふっ....」


蘭丸「あ?」


海斗「てめぇは所詮その程度か....」


蘭丸「あぁ?」


海斗「道理でお前は絶対にとどかない筈だ」


蘭丸「どういうことだ?」イライラ


海斗「お前は....。絶対に秋葉を殺せない」


蘭丸「な!!」


海斗「秋葉を殺したいんだろ?」


蘭丸「っ!!」


海斗「秋葉はお前の親の仇だろ。秋葉を殺したい、ただその為に陸軍を強くした」


蘭丸「黙れ....」


海斗「だが、お前は秋葉を殺せない。何故なら....」


蘭丸「黙れ....」


海斗「お前は秋葉の足元にも及ばないからだ」


蘭丸「黙れ!!!!」


ガンッ


海斗「もう帰る....」


蘭丸「っ!!待ちやがれ!!」イライラ


海斗「次会うときは秋葉の足元位にはたどり着けよ(笑)」ニヤニヤ


蘭丸「クソが!!」ガンッ


??


??「例の作戦、どうだ?」


??「順調です。このままいけば今月中には....」


??「そうか。もうそろそろだな」


??「我ら、革命軍が支配する時は」ニヤッ


後書き

どうだったでしょうか?
遅れてしまい申し訳ないです。
また、遅れるのでお待ちください。


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