変わり者の提督 16
変わり者の提督シリーズです。
前回、海斗と赤城の1日を覗いたが?今回は新たな事件の予感が!!!
【新たな仲間】
第三長崎鎮守府:執務室
提督「霧島!!!どう責任とるつもりなんだ!!!」
霧島「あっ。その.....」
霧島
【夜桜作戦】で、唯一の姉妹であった【金剛】を失って間もない時に第三長崎鎮守府の提督は霧島に対して、あろうことか今回の作戦失敗の責任は霧島にあると大本営に主張したのだ。
提督「霧島。私はお前に期待していたんだぞ?お前なら、沈むまで戦うと.....。だか、お前はあろうことか沈まず、私は大事な艦隊を無くしたんだ。霧島、責任はお前にある。そうだろ?」
霧島「っ.....。」
提督「いい加減認めんか!!」バン!!
霧島「.....。」
提督「お前のせいで私は昇格のチャンスを失ったんだぞ!!!やっと大佐になれると思っていたのにお前のせいで全てが無駄になったんだ!!!」
霧島「お言葉ですが!!元はと言えば提督が油断したのが原因なのでは無いのですか!!他の鎮守府は艦隊が全滅した為、撤退したと聞きます。なら、提督も同じく撤退したらよろしかったのでは無いのですか!!!」
提督「敵前逃亡は死罪なのだぞ!!!お前は私に死ねと言いたいのか!!!」
霧島「ですが!!」
提督「ちっ!!もうよい!!お前なんぞ捨ててやる!」
霧島「え!!」
提督「明日にはここから出ていってもらう!!」
霧島「....」
翌日
憲兵「では、霧島の身柄は我らがしかと承りました。」
提督「うむ。よろしく頼みますぞ。」
憲兵「は!霧島、早く乗れ。さもなくば撃っていいんだな?」
霧島「....。はい。」
憲兵(先)「はぁ。霧島よ、何故刃向かった。」
憲兵(後)「そうっすよ?」
霧島「あいつは、私の金剛お姉さまを....」
憲兵(先)「痛い気持ちは分かる。今のご時世、大切の人が死ぬかも分からないからな。もちろん、艦娘にも....」
霧島「艦娘?」
憲兵(先)「同じだろ?艦娘も沈むのは人間でいう死ぬのと....」
憲兵(後)「はい!艦娘も人間も中身は違えど同じっす!!」
霧島「うぅ....。」
憲兵(先)「泣きたいときは泣いておけ。次の鎮守府では泣けないかも知れないからな。」
霧島「はい....。うぅ。」
憲兵(後)「ん?先輩、なんか人に囲まれてません?」
憲兵(先)「確かにな。ちょっと行ってくる。」
憲兵(後)「あ!俺も行くっす。」
バタン
憲兵(先)「お前達!!さっさとどかんか!!」
憲兵(後)「そうっすよ!!邪魔っす!!」
男1「あぁ。わざと塞いでるからなぁ。」
憲兵(先)「は?」
男2「動くんじゃねぇぞ?」
男3「そうだ。撃たれたきゃねぇならな。」
憲兵(先)「霧島!!森へ逃げろ!!」
霧島「え?でも、あなた達は....」
憲兵(後)「大丈夫っすよ?先輩、こう見て強いっすから。」
憲兵(先)「そういうことだ。霧島!!早く!!」
霧島「くっ!!!」ダッ
憲兵(先)「霧島、逃げ切れよ。」
憲兵(後)「全く、先輩ったら格好つけるんですから....。」
憲兵(先)「それはすまんかったな。六峰少尉。いや、メルク少尉?」
メルク「龍岡大佐、昔のあだ名はやめてくださいっす。」
龍岡「ふっ。そうだな。メルクよ。」
メルク「もういいっす。」
龍岡「それより、生き残れよ。」
メルク「言われなくても分かってるっす。」
龍岡「行くぞ!!」
メルク「はいっす!!」
霧島「はぁ、はぁ、はぁ」
あれから、幾つの時が過ぎたのだろうか。
あの人達は無事だろうか。
そんなことを考えながらも走り続けるとそこには....
鎮守府があった。
名は【安国鎮守府】
聞いたことがある。あの提督が言っていた。
「唯一、あの元帥に逆らえることができる奴が【安国鎮守府】に着任か。邪魔になりそうだ。」
その人がここにいるのだろうか.....。
私はふとそんなことを思いながら敷地内へ進んでいった。目的はもちろん、助けを呼ぶために.....。
龍岡サイド....
龍岡「くっ。」
メルク「....。」
龍岡「メルク、起きろ。」
何が起こったのか分からなかった。突然、目の前で何かが爆発したようだ。
メルクは頭から血を流して倒れている。
周りにいた男達は消えている。木っ端微塵に砕け散ったか、あるいは逃げたか。
今の俺にはそんなこと関係なかった。
霧島が無事ならば....。そう、心中で思いながら静かにまぶたを閉じた。
どうでした?今後、霧島やあの二人がどのように関わってくるのかお楽しみに!!
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