2021-05-05 18:43:14 更新

概要

第2話、未だ1話作っていないです。
2話はゴミだと思いますがどうぞよろしくお願いします


前書き

ふざけて変なテンション書いていると思われます。


「緊急ニュースです。」


テレビやらラジオやらが鳴り響く。


「日本の領海内に謎の生命体が発見されました。」


皇紀2800年、2月11日、日本にとって神聖な日、記念式典でさえの中止になった。


「被害は!?」


「特には見受けられないです!」


大混乱を引き起こした新生物。奴らの後ろの海は赤黒く光っている。


彼らは新海棲艦と名付けた。


間もなくし、奴らの真の脅威を知ることになる。




「タンカーまたです」



「くっそ!!」



通商の破壊だ。特に日本は甚大な被害を被る。


深海棲艦は目に入る全てに船を沈めていった。日本に物資が届かなくなる。


食料自給率が低い国の末路など容易に予想がつく。


食料の高騰、肉1kgが携帯電話1台を超えるほどにまでだ。かろうじて米は生産できたが、そこまで餓死していくのはだと皆感じていた。


3月、転機が訪れる。艦娘と名乗る少女たちが海からやって来た。海を清め、深海棲艦を薙ぎ倒しやって来た。


すでに、数万人は世を去っていた。藁にをすがる思いで、人々は彼女たちに助けを求めた。先の大戦の、艦の魂を持つ者は、引き受ける。



この頃今世紀最恐の親子の父が生を受ける。


わずか、2週間で、通商は復帰。値段の高騰も収まってきた。


そこまでだった。戦線は拮抗する。原因は、戦力不足、増やすことは可能だが、指揮官がいない。指揮官には妖精が見える者のみしかなれなかった。見えない者は不思議な事に、戦果を挙げられない。


妖精の加護とも言われる。日本自衛隊改め、日本海軍は、妖精の見える者の捜索、指揮官の増員を計画した。


当時は僅か、10人。軍の指揮官を合わせて12人。



10人は半年で指揮官としての技術、知識を身に付けた。主要12都市に分かれ、防衛、進軍に従事した。


大将位も与えられる。その頃から彼らを讃え、日本を護る12の武神、十二神将と呼ばれるようになる。日本を囲い国民の盾となり矛となる姿に憧れる者も少なくない。


札幌鎮守府 毘羯羅(びから)大将


仙台鎮守府 招杜羅(しょうとら)大将


東京鎮守府 真達羅(しんだら)大将


横浜鎮守府 摩虎羅(まこら)大将


新潟鎮守府 宮毘羅(くびら)大将


名古屋鎮守府 波夷羅(はいら)大将


京都鎮守府 伐折羅(ばさら)大将


大阪鎮守府 因達羅(いんだら)大将


神戸鎮守府 迷企羅(めきら)大将


広島鎮守府 安底羅(あんちら)大将


福岡鎮守府 頞儞羅(あにら)大将


熊本鎮守府 珊底羅(さんちら)大将

         


          札幌

       新潟    仙台

      京都      東京

     神戸        横浜        

      広島      名古屋

       福岡    大阪

          熊本


彼らの活躍は日本中に伝わり、国民の希望となっている。ただ、有効打を打てていなく、青い海を取り返すまでには行かない。


何度でもやって来る深海棲艦に減って行く資源。遠征での資源確保で戦闘を続けられるが、いつ枯渇するか分からない。良い指揮官がいても、動くものが居なければどうにもならない。



戦闘が始まり10余年景気は下がり気味だ。


大きな門のシャッターを構える豪邸、宣祖から積み上げた、この一家は、医者として大きな地位を建てている。


祖父は医師会会長と名門大学名誉教授

祖母は看護師会名誉会長と大学名誉教授

父は大型病院長

母は看護師会会計


医療一家の1人息子、将来の安定を約束された。少年。心司(しんじ)歳は17、大学受験まで、1年となる。



心司「うるせぇ!!」


妖精「おねがい、はいってよ」


心司「こっちはこっちで面倒なんだよ!」


心司は妖精が見える。物心ついた時には既に見えていた。


妖精が見える=指揮官になるという風潮だ。妖精が見えず、士官を諦めた者は幾つか


無論、彼の親はそんな事認めない。齢5歳の息子に手を掛けた。


心司妖精の話をするたび殴って、見えないと言わせるまで、家の外に出していた。


裸足で出され、コンクリートの冷たさが身を凍らしていたの感覚は今もある


妖精「あんなひとたち、むしすればいいのに」


心司「それが出来ないからしていないんだよ!」


心司「どこに行ったて捕まるぞ!」


彼らが本気を出せば、すぐに見つかり、家に戻されるだろう。



心司「うーっす」


母「あら、休憩?」


珍しく母がいた。


心司「まぁ」


母「期待しているんだからね・・・」


母の話は長い。老後の心配しかしていないのだろうと、適当に水を飲み部屋へ戻った。



妖精「あーあ受かっちゃった」


無事医大に合格。祖父母の大学ではないが、結局顔見知りなのだから変わらない。どこへ行っても奴らの監視からは逃れられない。


心司は医学部、脳神経外科を志す事に。年収で選んだ。それを言った否や、家族は喜んでいた。確信犯だと心の中では笑っていた。



何事もなく3年生5月。


医療界で、いや、世界で大ニュースが生まれた。遺伝子検査で、がんの発生を完全に抑えることが可能になった。


心司「え!え!はぁ」


驚いたのは心司も例外でない。


心司「遺伝子か」


pcを立ち上げ、おもむろに調べ始めた。


妖精「ねぇ」


心司「すげぇ」


何にも変えられない感情が込み上げて来た。興奮していた。好きな者ができた。自分の将来の夢など持った事は無かった。


心司「よし、決めた!」


妖精「いやぁようやくわかってくれたか」


心司「遺伝子工学やります!!!」


妖精「はぁ!?」


心司「いいだろ」


妖精「なんでだよ!そこは提督でしょう」


心司「だれがなるかボケ!!」


妖精「さっさとなれや!こんにゃろ」


心司は間もなくし障壁に気が付く。一人暮らしを始めて長らく忘れていたが。


心司「あいつらどうすっかな」


妖精「どうせつれもどされるんでしょなら」


心司「断る!」


妖精「せねてなにかはいわせてよ」


心司「まともな説得なら通らないし、そこいらの伝で試験落とすだろうな」


心司「・・・」


妖精「もーー」



<実家>


心司「ただいまー」


数年ぶりの帰省、前もって連絡したこともあり両親祖父母揃っていた


母「どうしたの急に」


父「珍しいなお前から話って」


心司「端的に言えば医者になりません」


空気が一変した。息子孫との再会を祝う空気が、邪魔者を排除しようとする空気へ変わった


父祖父「本当か」


心司「はい」


母祖母「今後どうする」


心司「海軍に入ります」


どよめきが広がる


心司「報告に来ました。では」


一礼をし、立ち去ろうとした


母祖父「待て」


一切の感情の抑揚がない冷たい声で話して来た


心司「はい?」


母祖父「海軍に入るなら・・・分かっているな」


心司「お世話になりました。さようなら」



玄関へ向かう。後ろから大きな足音がする。


母「待って!今なら、ごめんなさいで済むのよ」


母は泣いていた。なぜ泣いているのか本当の理由は知らない。


ただ、一言


心司「やりたい事をやる力はある。殴り叩かれ、終いに外へ追いやった奴らに言いなりのなる気はない」


母は何も言えなくなっていた。呆然と廊下に座っていた。



妖精「やったねていとくになってくれるのね」


心司「厳密には違う」


心司「あいつらが唯一口を出せないのが軍だ。客が来た事ないからな」


家には常に客が来ていた、医療関係のみならず、政治家、大企業秘書、警察まで来ていた。


心司「そこで遺伝子を学ぶ」


心司「提督になって遺伝子を勉強できるお互いの希望を最大限叶えた」


妖精「なんかちがうきがする」


心司「士官学校に入りからには最低限の事はする」



<士官学校>


心司「すみませーん」


職員「はい?」


心司「俺、妖精見えます」


この一言で彼の人生が大きく変わる。日本の運命も



校長「本当に見えるのか?」


心司「ええ、肩の上に乗っているアホなら見えます」


妖精「だれがあほじゃい!」


艦娘「彼は本当の事を言っています」


校長「そうか、君、歳は?」


心司「20」


校長「遅いねぇ、ここら辺は15ぐらいしかいないんだけどな」


心司「榊です。父は心一の」


校長「聞いた事あるな」


心司「色々あって、この歳になりました。」


校長「学校は?」


心司「慶応医学部」


校長「え!!慶応!?」


心司「退学しましたが、入学証です」


校長「本当の様だね」


校長「親には?」


心司「^_^」


校長「言っていないのね」


心司「絶縁です。授業料は後払いで給料から引いていただければ」


校長「・・・」


心司「足りないんでしょ」


校長「・・・」


艦娘「私は歓迎します」


心司「ありがとうございます部屋はどうしますか?」


校長「せめて、私が返事してからにしてくれよ」


心司「という事は、良いんですか?」


校長「ああ、よろしく」


妖精「うまくいったね」


心司「だろ」


無理矢理だが無事に入学できた。授業料の事は後からでもどうにかなる。


問題は親だ。足跡を追って来たら面倒だ。出来るだけ残らない様にはしたが、どうなるか


部屋に入る。普通は相部屋らしいが入学時期がずれた影響で、1人部屋だ。


普通の部屋。


大学の時暮らしていたのと同じぐらいの部屋だ。居心地は問題ない。


遺伝子工学の勉強をどうするか。まともな方法なら、機材も揃えられないだろう。



教師「本日より入学した榊だ。」


心司「よろしく」


教師「適当に座ってくれ」


教科書を開く。彼にとって教科書を理解するのに苦労はない。授業を聞き流し、自学していた。


1ヶ月分の遅れを1時間で取り返した。座学は問題ないだろう。


運動場へ向かわされた。


走れと言われた。体力は並の並、周りより若干遅い。


他にも柔術、剣術、筋力トレーニングがある。



夕食、食堂の一角に座った。牛丼が一つ、量は人並みの1.5倍はある。


肉と米を箸で掴み食べ始める。


隣から椅子を引く音がする。


「おう!転入生」


心司「誰?」


佐藤「いただろ!同じクラスの佐藤だ」


心司「??」


佐藤「マジかよ・・・」


心司「ああ」


佐藤「思い出したか!!」


心司「ツンツンパイナップル?」


佐藤「・・・多分それ」


心司「で、誰?」


佐藤「話」戻っている気がする」


心司「なーまーえー」


佐藤「あぁ、俺は佐藤大(だい)」


心司「榊心司だ。よろしく」


佐藤「よろしく!お前いくつ?16には見えないが」


心司「20」


佐藤「お!タメじゃん!ここガキばっかだったからよかったよ!」


心司「遅いな入学」


佐藤「お前だって」


心司「まぁな」


心司「俺は家出だ、ここが一番良かった」


佐藤「よく校長受け入れたな」


心司「あっちにも事情があるんだろう」


佐藤「肩の奴と仲良いのか?」


心司「腐れ縁だ気が付いたらいた」


妖精「うそつけ!ずっといっしょじゃん」


心司「それを腐れ縁って言うんだよ!バカ!」


佐藤「仲良いな」


心司「良くねぇよ!」


妖精「良いよ!」


佐藤「はっはは、だったら最初から入れば良かったのに」


心司「言ったろ、家出って」


佐藤「なるほどね」


心司「で、お前は?」


佐藤「俺は、去年妖精が見えた」


心司「?」


佐藤「正しくは初めて見える事に気がついただな」


心司「ほう」


佐藤「大学ーー横浜のね」


佐藤「近くで観艦式があるからって行ったのよ」


心司「艦娘の周りに何か居ると?」


佐藤「そう!近くを通った時に気が付いてよ」


佐藤「勢いで言っちまったんだよ。で、今に至る」


心司「ふーん」


佐藤「お前からふっておいてそのの反応は無いだろう!」


心司「いや、大した事ないなって」


佐藤「こっちは彼女と会えなくなったんだぞ」


心司「外出ぐらいできるだろ」


佐藤「門限だよ!10時って夜遊べねぇじゃん」


心司「昼で良くね?」


佐藤「ムードがねぇんだよヌードになる」


心司「ごみ」


佐藤「そんなー」


心司「さっさと食えお前のせいで牛丼冷めた」


佐藤「辛辣ー」


心司「よろしく」


佐藤「ああよろしく」


佐藤「勉強教えようか?」


心司「大丈夫全部覚えた」


佐藤「一ヶ月授業受けていないんだろ?その分を・・・」


心司「遅れは取り戻した」


佐藤「ええ」


心司「高一の内容なんざ一瞬だ」


佐藤「流石にあの時間で」


心司「ただ、体力がない」


佐藤「一緒に朝から走るか?」


心司「・・・お前と?」


佐藤「勿論」


心司「ぃゃ」


佐藤「小声で言うなよ!良いだろ」


心司「まぁ何時でどこだ?」


佐藤「5時、お前の部屋の前にいる」


心司「俺の部屋分んのか?」


佐藤「今から見にいく」


心司「そう」



食堂を去り部屋へ向かった


佐藤「ここか」


心司「ああ」


佐藤「となりか」


心司「え!?」


佐藤「俺はこっち」


心司「・・・」


佐藤「なんだよ!微妙な顔は!」


心司「うるさそう」


佐藤「寝るときは静かだ」


心司「他はうるせえんだろ」


佐藤「まぁな」


心司「明日5時で良いんだよな?」


佐藤「おう!寝坊すんなよ」



部屋へ向かう。教科書を一瞥し、pcを立ち上げる。


深夜まで遺伝子工学を頭に叩き込む。1ヶ月でこの記事を終わらせ、半年で技術面を、そして、論文を取り寄せる。


実験とかしたいがここでは出来ない。さっさと卒業して自由に研究してやる


日付が変わった頃布団に入った



異音を感じ目が覚める。時計の上端を叩き体を持ち上げる。


4:30ちょうどに目が覚めた。


身支度を整えて外へ出る。


5:00未だ奴が出てこない予測は付いていたが、ここまでなると呆れてくる


佐藤「おはよう!」


心司「お前から誘っておいてそれはないだろう」


妖精「そーだそーだ!」


佐藤「ごめんってじゃあ行こうか」



佐藤「なぁ」


心司「ああ?」


心司「彼女いんの?」


妖精「いないよ!いちども」


佐藤「ほっほー」


心司「余裕がない」


佐藤「言い訳か?」


心司「何人か候補はいたんだがな」


見合い相手、大学卒後してからと言っていたから話しか聞いていなかったがそれなりにいたらしい。政略に乗る前の逃げて良かったと思う


佐藤「おまっ!そんな感じで女を見ていたのか」


心司「親が決めるはずだったしどうでも良かった」


佐藤「???」


心司「許嫁ってところかな」


佐藤「時代劇とかの?」


心司「ああ」


佐藤「現代でもそんな事あんだな」


心司「そろそろ着くな」



心司「これをこうか・・・成る程」


入学後二ヶ月、夏の暑さが襲っていた頃。


佐藤「おい!海行こうぜ!」


心司「うっせ!勉強中だ!」


扉越しの大声、彼とは同い年でありかなり仲良くなっていた。


佐藤「いっちょまえに鍵つけてよ」


心司「さっさとどっか行け!」


佐藤「ディズニー行かね?」


心司「千葉のベロ?」


佐藤「そう呼ぶ奴初めてだわwww」


心司「嫌だ、うるさい歩きたない」


佐藤「軍人が歩きたくねえって」


心司「ネズミー行くのもどうかと思うが」


佐藤「LINEであいつにお前紹介するって言っちまったんだよ!」


心司「自分の責任だろ」


佐藤「頼むー」


心司「なぜネズミーなんだよ」


佐藤「お前に彼女が居ないって言ったら、紹介しようかって」


心司「やだ、行かない」


佐藤「いただろwデート」


心司「お前はさておきなぜ俺は見ず知らずの女と歩かなきゃならねぇんだよ」


佐藤「俺の信頼が・・・」


心司「安心しろ、既に0だ負にはならねぇよ」


佐藤「でも〜」


心司「10万」


佐藤「え?」


心司「10万出すなら良い。あそこの入場料と飯代は含まない」


佐藤「大学生のバイト舐めんなよ10万余裕だ」


心司「・・もう二度とすんなよ。」


手を傾けてノブを掛けて、開ける。異様な熱気が伝わる


佐藤「なんで空調!?」


心司「ゴミ山から拾ってきた。改造込み」


佐藤「起用だな」


心司「どーも」


佐藤「さっさとしろ」


心司「もういける」


佐藤「その髪で」


心司「財布は目の前にいるし、問題ない」


佐藤「はぁぁぁ」



<ディズニーランド>


彼女「遅いねぇ」


連れ「そうねーまだ開園前だからいいけど」



佐藤「お!いたいた!」


彼女「おそーい!!」


佐藤「こいつが遅いんだ」


心司「・・・」


佐藤「ちょっと」


心司「?」



佐藤「どうした?」


心司「なんでもなくもない」


佐藤「・・・」


心司「問題はない」



彼女「どうしたの?」


佐藤「いやちょっとな」



彼女「彼がだいちゃんが言っていた人?」


心司(だいちゃんww)プルプル


佐藤「・・・」


佐藤「そうそう」


佐藤「で、こちらは?」


彼女「私の隣の部屋の小嶋咲ちゃん」


小嶋「よろしくお願いします」



佐藤「これが俺の彼女の井上麻衣」


井上「よろしくお願いします」



心司「榊心司です」


小嶋「・・・」



佐藤「じゃぁ行こうか」


心司「はい」


佐藤「??」


心司「2万財布ない」


佐藤「ほらよ」


心司「で、いくら?」


佐藤「チケットはある」


心司「珍しく準備いいな」



小嶋「行きましょう!」


井上「ええ」



心司「暑い」


佐藤「ほかに感想ないのかよ!」


心司「ない」


小嶋「仲良いね」


佐藤「タメだからな、数少ない」


井上「20ですか?」


心司「一応」


妖精「もっとあぷろーちしないと」


心司「うっせ」ガシッ


妖精「え」


心司 ブン


妖精「ああああ」ヒューーーー


心司「よし」


佐藤「大丈夫なのか?あいつ?」


心司「バラバラにした時もくっ付いたし大丈夫じゃね」


井上「何の話?」


佐藤「妖精、こいつが吹き飛ばした」


小嶋「そっか、あなたも見えるのね」


心司「まぁ」


井上「一年生なんでしょ?」


井上「以前は何を?」


心司「大学生」


小嶋「だいちゃんと同じ感じか・・・」


佐藤「こいつはち・・・」


心司「」ドン


佐藤「うっ」


心司(黙ってろ)


佐藤「へい」


心司「去年かな気が付いたらあいつが見えていて」


小嶋「そうなんだー」


佐藤「さっさと行こうぜ混んで来ているし」


ギャーーーダーー


ワイワイ


ガヤガヤ



佐藤「どうする?別行動にするか?」


小嶋「私は大丈夫だけど」


心司「」フルフル


井上「大丈夫よ」


佐藤「決まりだな、じゃあ8時頃ここに」


「はーーい」



小嶋「・・・」


心司「・・・」


妖精「何か喋りなよ」


心司「・・・」



心司「!」


心司「どうした?少年?」


少年「ウウェぇぇぇぇぇン」


心司「はぁーーー」


心司「こっち見ろ」


少年「グッス ビー」


心司「息を吸う」


少年「スー」


心司「まだ吸う」


少年「スー」


心司「まだまだ」


少年「ス・・・」


心司「まだ」


少年「・・・」


心司「よし、いいぞ」


少年「プハァ」


心司「大体分かるがどうした」


少年「ママと逸れちゃった」


心司「いつどこで?」


少年「おもちゃ見ていたらどっか行っちゃった」


心司「母から貰った物あるか?」


少年「これ」


心司「見ても?」


少年「いいよ」


小さいリュックを開ける。水筒と財布が入っていた。


財布の表面に何か文字が書いてある


070- xxxx-xxxx


電話を取り出して、目的の番号にかける。回線が掛かった瞬間に繋がった。


心司「もしもし」


母「あの」


心司「息子さんですか?」


母「はい、居ますか?」


心司「ええ、今ーーーに居ます。」


母「私がむかいますので」


心司「了解です」



間もなくし母であろう女性がやってきた。


少年「あ!ママ!」


心司「良かったな少年」


母「ありがとうございます」


心司「いえいえ、ではよい休日を」


少年「ありがとー」


心司「一件落着」


小嶋「・・・手際良かったですね」


心司「テキトーにやっていたが」


小嶋「そうですか。」


小嶋「あの、一度会った気がするんですが」


心司「さぁ気のせいじゃね」


小嶋「そうですよね」


小嶋「あそこ行きません?」



心司「そろそろ行くか」


小嶋「ちょっといい」


心司「??」


小嶋「私、国会議員の娘なんです」


心司「うん」


小嶋「高校生の時いきなり、縁談が来たんです」


心司「・・・」


小嶋「医者一家の長男という事でした。」


小嶋「ただ、彼死んだ事になっていました」


小嶋「何度か写真見たんですけど」


小嶋「あなたですよね。榊さん」


心司「ああ」


小嶋「やはり」


心司「で」


小嶋「それだけです。結局私は新しい縁談が来たので」


心司「ふーん」


小嶋「あなたと家族になれたらなって」


心司「良く、初対面に言えるよな」


小嶋「私は何度も会っていますよ。写真ですが」


心司「へぇ」


心司「少なからず俺は初対面だ」


小嶋「あなたはどうするんですか?」


心司「死なない程度に金稼いでやりたい事やる」


小嶋「私もそんな勇気が欲しいです」


心司「勇気ね・・・」


心司「勇気があったらこの歳まであいつらの言いなりになってはいないだろうな」


小嶋「ちょっと私の話ですが・・・いいですか?」


心司「ああ」



小嶋「お母さんほんと!?」


小嶋母「そうよ咲お姉ちゃんよ」


小嶋「弟かな妹かな」


小嶋父「女はいらねぇ、荷物だ」


小嶋母「ねぇ」


小嶋父「すぐ報告しろ!」バタン


小嶋母「・・・」



小嶋父「そうか、男か」


小嶋母「はい、」


小嶋父「よくやった。部屋を作る。そこにいろ」


小嶋母「でもそんなさきが・・・」


小嶋父「いちいちうるさいな!」


小嶋母「分かりました」


小嶋「お母さんは?」


小嶋父「息子を産みに行った」


小嶋「まだお腹小さいよ」


小嶋父「感染症で死なれちゃう困るからな」


小嶋「私の時もこうだったの?」


小嶋父「お前は死んで構わなかったからそんな事していない」


小嶋「え」



小嶋父「小嶋ーーに1票を!ーーーー」


小嶋母「咲お手伝いを、もう8歳でしょ?お母さん、健のお世話で忙しいから」


小嶋「・・・うん」



「石川県知事選、新任元石川市長の小嶋候補が現職の知事を破りました」



「おめでとございます」


小嶋父「ありがとう」


「安泰ですね」


小嶋父「ただ、子供がな。」


「娘さんと息子さんでしたっけ」


小嶋父「ああ」


小嶋父「あいつはどうなってもいいんだ。息子さえいれば」


「また冗談をwww」


小嶋「・・・」



小嶋「お母さん、私ねピアノやりたいの」


小嶋母「そう、お父さんに聞いてみるね」



小嶋母「ってあの子が」


小嶋父「ふざけるな!」


小嶋父「いいか、うちは女に使う金はない!」


小嶋母「でも」


小嶋父「以上だ!」



健「お父さん!これ見て!」


小嶋父「よく描けているな」


健「でしょ!」



小嶋「カリカリ」


教師「ここがこうで・・・」


教員「」どん!!


生徒「」ビクッ


教員「ゼェゼェ」


教師「どうしたんですか?」


教員「咲さんちょっと」


小嶋「はい」



小嶋「えっ」


教員「ああ、お母さんが事故に」


小嶋「えっ!えっ!」


教員「送りたいけど俺と2人は嫌だろうから、女性の先生を呼ぶから待って」


小嶋「は はい」



小嶋「????」




小嶋「!!!」



小嶋「お母さん・・・」


小嶋父「よかった」


小嶋「」


小嶋父「後数年前だったら危なかった」


小嶋「」ダッ



小嶋「」バタン


小嶋「ハァハァ」


小嶋「お母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さん」



健「なあ」


小嶋「なぁに?」


健「お前、目障りなんだよ」


小嶋「??」


健「俺がやりたい事がお前の食費のせいで出来なくなったんだよ」ガンッ


小嶋「う゛」


ボッコボコ


ガンッドン


健「二度とその面俺に見せるな」


小嶋「・・・」



小嶋父「おい!くそ!」


小嶋「はい」


小嶋父「掃除も出来ねぇのかよ!」


小嶋父「邪魔なんだよ!」ブン


小嶋「キャァ」


小嶋父「っちなんも出来ない女の上に出来損ないが」



小嶋「・・・」


「よお!」


小嶋「??」


「県知事の娘がしけた顔して」


小嶋「カズ」


和博「で、何があった小学校からの仲だろ」


小嶋「うっうっ」


和博「そうか」


小嶋「」ギューーー


和博「痛かったよな」


小嶋「」ヒッグスヘッグ



和博「落ち着いたか?」


小嶋「うん、ありがとう」


和博「後1年だからな」


小嶋「ありがとう」


和博「俺が嫁に取るまで頑張れよ」


小嶋「うん!」


和博「たまには吐き出さないとな」


小嶋「ただいま」


小嶋父「縁談がまとまった」


小嶋「えっ」


小嶋父「こいつだ」


小嶋「」


小嶋父「医者一家の長男坊、お前はそこに行け」


小嶋「でも」


小嶋父「うるせぇ」


小嶋父「普段使えねぇんだからこれぐらいしか役立てねえだろ!!」


小嶋「はい・・・」


小嶋父「あっちが大学卒業から話をしたいって」


小嶋「はい」



小嶋「はぁ、カズ・・・」


小嶋「いつもありがとう。」


小嶋「私一人でも生きて行かないと」



小嶋「・・・」


小嶋「!!」


和博「よおぉ!」


小嶋「本当の事言うね」


和博「どうした?」


小嶋「高校生だしもうやめよう」


和博「!!?」


小嶋「一緒に居たくないもう会いたくない」


和博「どうしたいきなり」


小嶋「だいっきらい!!!」


小嶋「バイバイ」



小嶋「ごめんね」ポロッ


小嶋「ごめんね」ポロポロ


小嶋「うううう」



小嶋父「おい、もう面倒見ないからな」


小嶋「??」


小嶋父「どっか行け縁談時は呼ぶ」


小嶋「はいありがとうござました」


<東京>


小嶋「ここが東京」


小嶋「お母さんに貯めておけって貰ったお金でアパート借りるしかないわね」


小嶋「調べていたのが・・・」



小嶋「こんにちは」


大家「??」


小嶋「入居したいのですが」


大家「おお!身分証明は?」


小嶋「こちらです」


大家「18歳・・・問題ないね」


小嶋「では」


大家「いいよ」


小嶋「お金は」


大家「うちはね20歳以下なら新規でも、家賃だけなの」


小嶋「え!」


大家「光熱費は別だけど」


小嶋「ありがとうございます!」


井上「すみませーん」


大家「もう一人来たね」


井上「こんにちは!」


小嶋「こんにちは」


大家「二人とも綺麗ね私の若いころ見たい」


わはははは


うふふふ




井上「咲ちゃん、大学じゃないの?」


小嶋「うん、お金なくて」


井上「へぇそうなんだ」


井上「彼氏いんの?」


小嶋「」


井上「?」


小嶋「医大生が」


井上「へぇ!どこの?」


小嶋「同い年の慶応」


井上「すごいとこ・・・」


小嶋「麻衣ちゃんは?」


井上「それがねー」デレデレ


小嶋「いるの?」


井上「たまたま講義で隣の席になった人がね」


井上「顔はーー普通なんだけど、すっごく優しいの」


井上「ちゃっかり分からないところとか教えてくれたり」


井上「なんか、安心できるんだよね」


小嶋「告白したの?」


井上「まだ!まだ!」




小嶋「もしもし、はい」


小嶋父「縁談」


小嶋「まだ、時間じゃ・・・」


小嶋父「相手が事故で死んだ」


小嶋「・・・」


小嶋父「他にいるがな。国会議員のせがれらしい」


小嶋父「今すぐ会いたいと」


小嶋「分かりました・・・」



大家「朝早いね」


小嶋「実家の急用でちょっと帰らなくては」


大家「そーなの、気を付けてね」


小嶋「ありがとうございます。」



<実家>


小嶋「帰りました」


小嶋父「見合いは明日だ」


小嶋「はい」



小嶋「」ズズ



小嶋母「咲の成人式の着物」


小嶋「なんで!?」


小嶋母「お母さんもお母さんのお母さんも来ていたの」


小嶋母「早く見たいな」



小嶋「お母さん・・」



小嶋父「こんにちは」


議員「こんにちは知事」


議員子「こんにちは綺麗ですね」


小嶋「ありがとうございます」


ワイワイ


小嶋父「うちの娘は自慢でね・・・」


議員「そうなんですか」


小嶋「・・・」


議員子「すこし外に行きませんか?」


小嶋「はい」



小嶋「・・・」


議員子「緊張しています?」


小嶋「ええ、まぁ」


議員子「いいお父さんですね」


小嶋「そうですね」



小嶋父「ありがとうございました。ではまた!」


議員「ええ、では」



小嶋「・・・」


小嶋(この人と喋ったことないな)


小嶋(榊さん。今日あった人もいいけど、この人優しそう)


小嶋(カズ・・・だめ!そういうのは!)



小嶋父「おい!」


小嶋「はい」


小嶋父「この縁談潰したらお前と我が家の関係は完全に無くすからな」


小嶋「分かりました」




心司「・・・」


小嶋「以上です」


心司「お前はどうしたいんだ?」


小嶋「・・・」


心司「このまま、父親の言いなりとなり余生を過ごしたいかと聞いている」


小嶋「私は・・・」


心司「あとは分かるだろ」


小嶋「ありがとうございます」


心司「申し訳ない」


小嶋「え?」


心司「俺が逃げていなけりゃもう少し遊べたのにな」


小嶋「いえ、」


心司「まぁ、勝手に頑張れ」


小嶋「また会いましょう」


心司「嫌だ、彼氏とイチャついて居ろ」


小嶋「やっぱり優しいですね」


小嶋「カズがいなければあなたと結婚したかったです」


心司「まぁ、許嫁数人いたしな」


小嶋「え!!」


心司「話を誤魔化していい縁談探すためだろ」


小嶋「あなた、結婚する気は」


心司「ない。あっても自分で探す」


小嶋「さすが」


心司「電話しとけ」


小嶋「そうですね」





和博「もしもし?」


小嶋「カズ?」


和博「咲」


小嶋「ごめんねあの時」


小嶋「頼りっきりだったからもう辞めようって」


小嶋「愛想が尽きちゃったなら直ぐに切って」


小嶋「・・・」


和博「・・・」


小嶋「・・・なんで切らないのよ」


和博「当たり前だろ」


小嶋「バカね」


和博「お互いな」


小嶋「今、どこにいるの」


和博「東京の大学」


小嶋「近くじゃん!」


小嶋「じゃぁ、7時に東京駅!!」


和博「ああ」


小嶋「またね!」



小嶋「ふぅ」


心司「よかったな」


小嶋「ありがとう」


心司「いいや、行動したのは自分だ。周りがどう言おうたって行動した奴が一番偉いんだ」


小嶋「ありがとう、また会えたら」


心司「お幸せに」


小嶋「」タッタタッタ



心司「もしもし」


佐藤「どうした?」


心司「俺帰る」


佐藤「え!あの同行の・・・」


心司「あいつはもう行った」


佐藤「え!!」


心司「じゃぁ」



佐藤「クソが!」


井上「どうしたの」


佐藤「あいつら帰った」


井上「咲ちゃんも!?」


佐藤「ああ」


井上「まさか」


佐藤「いや、あいつに限って」


井上「ねぇだいちゃん」


佐藤「ん?」


井上「今日いい?」


佐藤「珍しいねそっちから誘うの」


井上「いいでしょ!別に!」


佐藤「花火見たら行こうか」



<東京駅>


小嶋「あ!!」


和博「お!!」


小嶋「ごめんね!あの時」




和博「そうだったのか」


小嶋「ごめんね」


和博「なんとなく分かっていたがな」


小嶋「え!?」


和博「悲しい顔していたぞ」


小嶋「??」


和博「自分でも気が付いていなかったのかよ」


和博「俺も、言葉と顔が一致していないのに違和感で頭が回らなかったんだけどね」


小嶋「え・・・」


和博「何年一緒だと思ってんだよ」


小嶋「ありがとう、大好き」


和博「俺も、愛してる」



小嶋「家、どこなの?」


和博「郊外」


小嶋「うち来ない?」


和博「え!」


小嶋「家、追い出されちゃって。縁談の時帰ってきたっきり」


和博「狭いだろ」


小嶋「んん、ちょうどいいぐらいだよ」


和博「でも」


小嶋「家の方が近いでしょ」


和博「引っ越しが」


小嶋「大丈夫、今日はいいでしょ?」


和博「・・・ああ」




心司「ふぅ、とーちゃーく」


妖精「よかったの」


心司「何が?」


妖精「いいかのじょできたのに」


心司「お前と違って俺は相手がどんな人間か理解してから始まるからな」


妖精「むむ!ひりあが」


心司「お前もだろ」




佐藤「たーいま」


心司「うっせ」


佐藤「ふぅ久々にできてスッキリした」


心司「にしては早いな」


佐藤「とは言っても4時間ぐらいだけど」


佐藤「あれ?なんでお前いんの」


心司「え、帰ったから」


佐藤「てっきり彼女と一夜を」


心司「あいつは今は他の男とやっているさ」


佐藤「??」


心司「寝ろ」




和博「疲れた」


小嶋「凄いね」


和博「咲も中々だったが」


小嶋「明日、朝一で石川に行くよ」


和博「おお、過密なこと」


小嶋「カズもだよ」


和博「ええ」



井上「ねぇ大家さん」


大家「どうしたの?」


井上「なんか咲ちゃんの部屋から男の人の声がするんだけど」


大家「彼氏だって」


井上「え!」


大家「幼馴染って言ってたわよ。懐かしいわね・・・」


井上「榊さんじゃないよね・・・誰?」




小嶋「いってきまーす」


大家「いってらっしゃい」


和博「ありがとうございました」


大家「頑張りな」




小嶋「ただいま」


小嶋父「おい!なんで返って来た!」


小嶋「話があるの」


小嶋父「隣の奴は」


小嶋「お父さんは知らないよね」


小嶋「私が小さいころから一緒にいた和博君」


和博「どーも」


小嶋「しっかり話をしたいからいい」


小嶋父「ああ」


健「うっせーな」


小嶋「健あなたにも話があるの」


小嶋「まずは家族で話したいからカズ、待ってて」


和博「ああ」



小嶋父「で」


健「さっさとしろ」


小嶋「改めて聞くけど二人にとって私って何?」


小嶋父「荷物」


健「目の上の瘤」


小嶋父「金を生む能力がない上に女だからな」


健「頭も運動も良くないし」


小嶋父「せっかく、良家に出せると思えば相手が死ぬ。不幸者」


健「出来損ない」


小嶋「・・・そう」


小嶋「私、縁談断る」


小嶋父「はぁ」


健「正気か!?」


小嶋父「言ったよなり絶縁だと」


小嶋父「まともな職に就けると思うなよ!お前の相手も」


小嶋「これでも?」


健「!!録音機!!」


小嶋「ずっと録音していました」


小嶋父「この!」


小嶋「これ、twitterに上げたらどうなると思います?」


健「ふざけんじゃねぇ」


健「え」フワッ


クルッ



ドーーン



机が割れ、その上に健がいた。右腕は男がしっかり持っていた。



和博「怒鳴り声が聞こえてな」


小嶋「ありがとう」


小嶋父「・・・」


小嶋「どっちにせよこれは上げるんだけどね」


小嶋「蓄えで生きていけるでしょ」


小嶋「もう、縁はないから、お互い一切頼らないから」


小嶋「あ!お母さんの遺品はもらうから」


小嶋「じゃあね」


扉が閉まる。二人はかつて母が使っていた部屋へ向かう。


死後8年、父に入る事を禁じられてきた部屋。封印が解かれた。畳の床にはほこりをまとっていたがきちんと整理されていた。


粉が舞う。


本棚に手を伸ばす


アルバム


よく、母と一緒に出掛けた。スマートフォンで撮影したデータを几帳面に現像していた



2042/12/3


ようやく退院。何度見ても可愛いな、元気に頑張って育ってね


2048/4/9


小学生だね


カズ君と一緒に記念撮影、頑張れ1年生


2050/6/10


実家のお母さんに健を預けて二人でお出掛け。


2053/9/20


最後の運動会、優勝出来なくて残念だったね


2054/4/7


もう、中学生。すっかり大人らしくなっちゃって



何冊にもまとめられた


私物は少ない。わずかな洋服と裁縫道具、筆記用具・・・必要最低限の物しかない


和博「これ」


小嶋「え!」


幼稚園児の時、母に送った絵。おそらく、似顔絵だろう。


手紙やら、絵やら沢山置いてある



机に座る。


窓に手をかける。砂を擦る


加賀100万石が広がっている。手前には、田畑、はるか先に海、左に能登半島


数少ない文庫本の間に見慣れないものが



「遺書」



言葉を失う


交通事故のはずだ


恐る恐る封を切る


「遺書


定期的に書く遺書も何度目だろう。


父が急死して私は35から誕生日ごとに書いている


・・・



小嶋「よかった!毎年書いているんだね」


自殺と疑わざる終えなかったが


「あなた、お世話になりました。あなたの妻として傍にいられたことを誇りに思っています

健、もっともっとご飯を食べて大きくなってね


                                      小嶋花」


小嶋「え」


自分の事がない。


まさか、母も、同情し、世話をしていただけなのか・・・


手が震える、目の焦点が定まらない


和博「咲!まだ、」


隣にいた和博は何かに気が付いた


和博「手紙の裏」


小嶋「え?」


裏に目を向ける。薄く小さい文字で


「咲、部屋の箪笥の上から2段目」


箪笥など一つしかない。


2段目を引っ張る


小嶋「あった」


遺書になった母の最期であろう手紙


「咲へ


ごめんね、あなたを幸せに出来なくて


辛いよね。習い事もさせられないし、お父さんから、冷たいこと言われるし


お洋服も、おもちゃも、髪飾りも買えなかったね。


咲からは、誕生日プレゼントや似顔絵やお手紙、


そして、可愛い笑顔を貰えたのにお母さんは何もあなたにあげられなかったね


健が生まれてからは、お風呂掃除や、洗濯物干しを手伝ってくれたね。


いつも忙しくて大変だったけど。咲のおかげで楽になったよ


我慢強く一生懸命に頑張る咲は、かっこよかったよ


12歳か・・・大きくなったね


初めて会った時、お人形よりも小さかったのに


咲はぐんぐん育っていくのは嬉しかったよ


修学旅行楽しみにしていたね、東京楽しんできてね


和博君とも仲良くね。ずっと一緒にいたからね


一緒に出掛けたり、遊んだり、ご飯食べたりお風呂入ったり、寝たり・・・


一生の友達は大切にね


これ以上思い出話をすると終わらないと思うから、アルバム見てね


唯一の心残りは咲の成人式見れなかったことかな。


あの着物、咲に来てほしかったな。


美人さんになっているんだろうね。


あの着物、咲のひいおばあちゃんも着ていたたんだよ


おばあちゃんもお母さんも着たんだよ


戦争でも焼けないで残っていたんだ。


大切にしていた、着物見てみたかったな


あ!唯一って言ったのにすぐ思いついちゃった


結婚式も見たかったな。


誰と結婚するんだろう


お母さんの知らない子かな?


もしかして和博君!?


真っ白なドレスも見たいな


咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲 咲



明日死んじゃうと思うと、咲のことばかり考えちゃう。何度も、何度も、名前を呼びたくなる。


何度も、何度も、名前も書きたくなる。


咲、あなたの名前の意味、お母さん教えたっけ


みんなの笑顔が”咲く”ような子になってほしくてつけてんだ・・・


ごめんなさい、ちょっと嘘ついちゃった


お母さんの名前と咲の名前合わせて


”花が咲く”なの


一緒に沢山の花を咲かせたいなって思ったの


最期の手紙だから書けるだと思うな



最後に咲に伝えたい事があります。


お母さんの娘、咲


お母さんは咲の事日本一・・・いや世界一


宇宙一大好きです


生まれてきてくれてありがとう。


本当はもっと一緒に居たかったけど、ごめんね。


でも、お母さんはずっと、咲の事見守っているからね


これから、辛いこと、苦しいこと沢山あると思うけどね


無理しなくていいんだよ。どうしても嫌な時は逃げていいんだよ


自分を大切にね


大好きだよ咲



                                      お母さんより」


紙が涙を吸う。広がっていく。


すでに紙がふやけていた所もある。


母のなのだろう



和博「どうしような」


小嶋「なに?」


和博「おばさんに宇宙一って言われたら俺どうしようかなって」


小嶋「ばか」


和博「バカで結構」


小嶋「大好き」


和博「俺も」


小嶋「お母さんの次に」


和博「勝てないなおばさんには」


小嶋「ふふふ」


和博「ははは」


小嶋「ってこんなやっている暇ないじゃん!」


和博「そうだな!急げ!」


ありったけのアルバムや、手紙、文具を持って、部屋を出た。


父と弟がいたが気にせず家を出た。



小嶋「カズの夢ってなに?」


和博「俺ね、提督になりたかったんだ」


小嶋「ほんと!?」


和博「でも、妖精が見えなくてな。」


小嶋「そう・・・」


和博「でもな、今は違う」


小嶋「??」


和博「艦娘の装備、大砲とか、飛行機とかを作りたいんだ」


小嶋「そんなこと出来るの!?」


和博「人間は出来ない。俺が設計して、妖精が作って、直して作ってって感じ」


小嶋「カズならできるね!」


和博「だろ!」


小嶋「守りたいの?」


和博「ああ、日本もだけど、ある人も」


小嶋「ある人?」


和博「お前だよ、咲」


小嶋「こっのー」グシグシ


和博「おい!辞めろって!」


小嶋「かっこいい」


和博「どうも!」




佐藤「おい!見たか!ニュース」


心司「どれの事?」


佐藤「石川県知事辞任って」


心司「その事かヤホーニュースに乗ってたな1時間前」


佐藤「え!そんな前に」


心司「何もかも遅すぎる!!」


佐藤「なんで説教されなきゃならねえんだよ!」


心司「女性差別な」ニヤニヤ


佐藤「お前なんでニヤニヤしているんだ?」


心司「教えね」ニヤニヤ




咲「大家さん!ただいま!」


大家「お帰り、咲ちゃん」


咲「こちら、私の旦那さんの和博君」


和博「よろしくお願いします」


大家「いつの間に結婚したんだい?」


咲「さっき」


大家「おお!さすが若者ね」


咲「これからは山本咲ですよろしくね」


大家「二人はうちに?」


咲「うん、ここの方がカズの家より安いから」


大家「夜はほどほどにね、周りの迷惑だからw」


和博「気を付けます」



井上「咲ちゃんー」


咲「!!麻衣ちゃん!!」


井上「お帰りー」ガシッ


咲「ただいま」


井上「結婚したのってあの人じゃない!!」


咲「あの人って・・・ああ」


井上「なーんだ」


咲「紹介するね、私の夫の和博。カズ、私の隣の部屋の井上麻衣ちゃん」


和博「よろしく、なぁあの人って」


井上「よろしく、えっとね・・・」


咲「荷物おかないとね」ビューン


和博「!?ああ」



和博「で、あの人って」


咲「最初のお見合いの相手」


和博「え!?死んだって言ったじゃん」


咲「私と同じ感じ」


和博「ああ」


咲「麻衣には秘密ね」


咲「彼のお陰で私、カズと仲直りできたの」


和博「へぇ」


咲「和博と一緒になる勇気をくれたの」


和博「会ってみたいな」


咲「あの時、連絡先交換していればな」


咲「麻衣の彼氏から貰おう」


和博「なんで麻衣さんの彼氏が?」


咲「二人とも兵学校にいるの」


和博「そうか・・・」


咲「ほら!しょげない!」


和博「ありがとう」


咲「カズも頑張っているじゃん天性に負けないように!」


和博「ありがとう」


咲「防衛大学校工業科」


和博「ありがとう」


咲「防衛大なんて普通入れないよ!兵学校より難しいじゃん!たった40人だよ!すごいじゃん!!」


和博「ありがとう」


咲「がんばれ」


和博「おう!」




校長「榊心司、佐藤大」


心司「はい!」


佐藤「はい!」


校長「両名を特例進級とする!!」


心司「ありがとうございます」


佐藤「あ、ありがとうございます」


校長「さすがだな」


心司「余裕です」


佐藤「おれは、なんとか」


校長「次の1年が終わったら二人は鎮守府に派遣だ。心構えをな」


二人「はい!」



心司「だから言ったろ」


佐藤「ああ、ありがとな」


心司「慶応舐めんなよ」


佐藤「fランとはレベルが違うぜ」


心司「まぁ、結果オーライだ」


佐藤「だな、ありがとう」


心司「おまえの悔しがる顔を拝めたかったがな」


佐藤「ほんとお前のS気が怖え」


心司「文句あんのか?なら15・・・」


佐藤「嘘です!すみません!」


心司「よし、今回だけな」


佐藤「くっそ」



心司「もしもし?」


佐藤「珍しいなお前のケータイに電話なんて」


心司「おお!ってなぜ今?」


咲「そろそろお休み入ったでしょう?」


心司「入ったには入った」


咲「紹介したい人がいて」


心司「誰だ?」


咲「それは会ってからの秘密」


心司「じゃあいいや」


咲「待って!私の旦那」


心司「・・・結婚したのか」


咲「うん」


咲「話だけで顔見ていないでしょ」


咲「だからね?」



妖精「いきなさい」


佐藤「行け!」



心司「どこ?」


咲「やった!じゃあーーーで」


心司「分かった今から向かう」


咲「待ってるね」



心司「近い」


佐藤「しょうがないだろ、聞こえないんだから」


心司「よし、移動費な」


佐藤「そんなぁ」


心司「盗聴にしては安いだろ」


佐藤「お前、俺いなかったら生きていけないだろ」


心司「2万よし。お前、俺がいなかったら飛び級出来なかっただろう」



咲「」ソワソワ


和博「落ち着けよ」


咲「だって久しぶりなんだよ」


咲「あっあれ!」


心司「・・・」


和博「どうも」


咲「私の旦那、和博、前行っていた榊さん」


心司「よろしく」


和博「兵学校ですか」


心司「ええ」


和博「あなたは見えるのですね」


心司「はい」


和博「俺は見えません」


心司「そう」


和博「子供の頃何度もニュースになる12神将に憧れました」


和博「俺もなりたいと思いました」


和博「でも、無理でした」


和博「正直、あなた方が妬ましいです」


和博「何で俺は・・・って」


和博「防衛大で兵装研究をしていますが、やはり提督になりたかったです」


和博「見えるあなたに聞きます。」


和博「あなたはどんな提督になるのですか」


心司「避難先」


和博「??」


心司「俺自身の」


和博「??」


心司「俺の事聞いたからどうか知らないが俺は家から逃げてきた」


心司「軍ならあいつらも手を届かない。」


心司「そう言う事だ」


和博「ありがとうございます」


和博「正直にどうも」


心司「逆が良かったな」


和博「と言うと?」


心司「君がこいつを見れて俺が見えない」


和博「ありがとう」


心司「責務はこなす。期待に応えられるようにはする」


和博「頑張れ」


咲「ご飯食べよう!」


和博「そうだな」


心司「よく俺を呼んだな」


咲「でも、一度会ってもらいたかったの」


心司「ふーん」


和博「」トントン


心司「ん?」


和博(お前咲許嫁だったのか)


心司(まぁ)


和博(会ったことは)


心司(お前らが再会した時だけ)



咲「やっぱ居づらい?」


心司「まぁ」


咲「一度は縁談も来たしね」


和博「」


咲「ありがとう」


心司「??」


咲「榊さんのお陰で今二人で暮らせているから」


和博「!」


和博「確かに、ありがとう」


心司「お前が行動したから今があるんだろ。俺は関係ないさ」


咲「またー」


咲「助言してくれたでしょ」


和博「いつも咲が話しているからな」


和博「君のお陰だ誇りに思って。俺らも嬉しいから」


心司「そうか」


咲「ね?」



心司「では、」


咲「元気でね」


和博「頑張れ」


心司「二人もな」



咲「会って良かったでしょ?」


和博「ああ」


咲「口はあまり良くないけど優しいんだよ」


和博「咲が言ってた通りだな」


咲「でしょ!いい人なんだよ」


咲「榊さんのお嫁さんにもなってみたかったな」


和博「・・・」


咲「冗談!!冗談だから」


和博「・・・」ショボーン


咲「ごめんね!」


和博「・・分かってるよ」ニヤァ


咲「イジワルー」


和博「帰ろうか」


咲「そうだね」



心司「ただいまー」


佐藤「あれ、思ったより早かった」


心司「飯食って話しただけだからな」


佐藤「へぇ」


心司「1週間で学校か」


佐藤「お前は帰えらねぇのか?」


心司「ああ、お前は?」


佐藤「俺は明日」


心司「静かになるな」


佐藤「本当は寂しいくせに」


心司「さっさと行け、帰って来んな」



心司「うーん」


心司「勉強は若干遅れ気味・・・」


心司「実践出来ないとな」


心司「いい論文があっても腕が上がらなければ意味がない」


妖精「ひま」


心司「あっそう」


妖精「だいいないから、あそべない」


心司「良かったね」


妖精「けち」


心司「黙ってろウルセェ」



佐藤「寒いぃ」


井上「大ちゃん、雪国出身なのに寒がりだからね」


佐藤「しばらく帰っていないから顔見せないとな」


井上「福島ね」


佐藤「新幹線ですぐ行けるのはいいよな」


井上「そうね」



<福島>


佐藤「相変わらず何もない」


井上「空気はいいじゃない」


「大か?」


佐藤「父さん!おっす」


佐藤父「久しぶりだな・・・えっと麻衣さんだっけ」


井上「はい」


佐藤父「いい彼女貰ったな」


佐藤母「そうね」


佐藤「お!母ちゃん!」


佐藤母「おかえり」



佐藤「ふーーう!!ただいま!!!」


佐藤母「お帰りなさい」


佐藤「早速だが話いいか?」


佐藤父「ああ、」


佐藤「」正座


佐藤母「改って」


佐藤「来年、俺は提督になる」


佐藤父「あれ?再来年じゃ無かったか?」


佐藤「飛び級で、友達に教えてもらって」


佐藤母「良かったわね」


佐藤「ありがとう」


佐藤「バイトはしていたけど、これからはしっかりと職を持つ」


佐藤「来年の春・・・卒業したら」


佐藤「麻衣と結婚したい」


井上「!!!」


佐藤「いいか?」


佐藤父「麻衣さんどうだい」


井上「私は・・・大ちゃ・・・いや、大さんと一緒になりたいです」


佐藤母「そう」


佐藤父「いいぞ」


佐藤母「私も」


佐藤「ありがとう」


佐藤父「バカだがよろしくな麻衣さん」


井上「こちらこそよろしくお願いします」


佐藤母「何はともあれ、卒業しないとね」


佐藤「ああ」


佐藤父「親父にも挨拶しとけ」



佐藤「ナームー」


井上「おじいさんですか?」


佐藤母「そうあの人のお父さん」


佐藤父「・・・」


佐藤母「あの日、もう何十年も前なんだけどね」


佐藤母「大津波に飲まれて」


佐藤母「私も結婚したばかりであの子はあった時無いのよね」


井上「・・・」


佐藤母「お父さんがずっと話をしていてね。あの子の心には生きているのよ」


佐藤母「こんなにお爺ちゃん思いなのなかなか居ないと思うの・・・」


佐藤母「麻衣さん」


井上「はい?」


佐藤母「あの子、どこか抜けているけど支えてあげて」


井上「はい!頑張ります!」



佐藤「じゃあ!」


佐藤母「もう帰るの?」


佐藤「何も無いじゃん」


佐藤母「そうよね」


佐藤父「親父が気に入っていた場所だからな」


佐藤母「帰ってこられて良かったわね」


佐藤母「10年待ってて良かった。あの時なんてここで暮らせるとは思ってなかったし」


佐藤「全然人いないけどな」


佐藤父「元気でな」


佐藤「おう!」


佐藤母「気を付けてね」


井上「お邪魔しました」



佐藤「・・・」


井上「大ちゃん?」


佐藤「何?」


井上「おじいさん」


佐藤「ああ、親父に話聞いていたからな」


井上「そう」


佐藤「漁師でさ、あの時は沖に向かったんだ」


佐藤「船ごと攫われて」


佐藤「結局骨は見つからなかった。」


佐藤「船の残骸は見つかったんだけどな」


井上「・・・」


佐藤「そんな顔すんなって」


井上「うん」


佐藤「俺も会ったこと無いからさ、一回でいいからなって思う」


井上「どんな人なの」


佐藤「さぁ、話では頑固親父なんだけどな」


佐藤「でも、なぜか何度も聞きたくなるんだよな」


佐藤「何で何だろ・・・」


井上「大好きなんだよ」


井上「お父さんがおじいさんのことを大切に思っていたからその話を聞いていた大ちゃんも大好きになったんだと思うよ」


佐藤「そうか」


佐藤「ありがとうね」


井上「いいの」


井上「急に結婚したいってどうしたの?」


佐藤「気分」


井上「嘘つけ!」


佐藤「いいだろ、いつかはこうなるんだから」


井上「来年か楽しみね」


佐藤「頑張って卒業するからな」


井上「頑張って!」



佐藤「ただいま」


心司「早かったな」


佐藤「あそこなんもないんだよ」


心司「どこだ?」


佐藤「福島の双葉」


心司「お前そこにいたのか」


佐藤「ああ」


心司「放射線が云々だっけ?」


佐藤「ああ、みんな出て行って帰ってこないらしい」


心司「また、引っ越すのが面倒なんだろう」


佐藤「たぶんな」


心司「初めて知ったわ」


佐藤「言ってないもんな」



教師「お前たちは、来年には提督だ、勉学に運動に励むように」


生徒「はい!」


教師「もとの35人に、特別進級の2人を合わせた37人で行う」


生徒「はい!」


教師「以上だ!席へ向かえ!」



「特別進級か!」「あいつらか」


「目離せねぇな」


心司「だりぃ」


佐藤「初っ端それなんだよ」


心司「3か月あれば全部理解できんだけどな」


佐藤「はぁ、さすがっすね」


心司「高3用の授業だぞ余裕だろ」


佐藤「そんな事言える頭が欲しいです」



教師「では、改めて自己紹介を」


心司「榊だ」


佐藤「佐藤大でーす」


教師「各自、クラスメートの名前を覚えるように」


心司「えーっと右、前列から秋山、飯田、宇野、大内・・・」



心司「山田、渡辺ですよね?」



教師「・・・そうだ」



「もう!!」


「いつの間に」


佐藤「いつ覚えたんだ」


心司「あなたの名簿表」


教師「いつ・・・」


心司「朝礼で集まった時丁度」


教師「・・・まぁいい座れ」



佐藤「むず」


佐藤「こんな内容・・・」


心司「・・・zzz」


教師「おい!」


心司「zzz」


教師「起きろ」


心司「俺?」


教師「お前だ」


心司「眠い」


教師「ふざけるな」


教師「これを解け」


心司「ほい」


教師「・・・」


心司「一般教科ぐらい寝かせてくれzzz」


佐藤「余裕なこった」



佐藤「また初日から」


心司「つまんない」


佐藤「あとは座学は午前で終わりだからよ」


心司「まぁな」


山田「おい!」


齋藤「舐めんなよ」


高橋「調子乗りやがって」


心司「なぁ今日の昼飯何?」


佐藤「知るか!どうせ食堂行ったら分かるだろ!」


心司「さっさと行こうか」


佐藤「そうだな」


山田「無視すんじゃね」グイッ


心司「あ?」


佐藤「こいつにだったのか」


齋藤「優等生面してよ」


心司「事実だし」


佐藤「去年よりも性格曲がってね」


心司「知るか」


齋藤「ムカつくだよ」


心司「うっせえガキ」


高橋「しっかりホールドしていろよ」


心司「うわーこわいよーたすけてだいちゃーん」


佐藤「やだ」


心司「いーもん」


高橋「その口喋らせないようにしてやろうか」


心司「首痛い」


頭を下げ、勢いよく上げる。胸と後頭部の隙間ができる


その瞬間に膝を曲げる。


あっさりと拘束が解ける


はるか頭上に拳が飛んで行った


齋藤「ぐっほ」


佐藤「うわぁいたそー」


心司「行こうか」


佐藤「そうだな」


山田「おい!待てよ」


心司「午後なにあんの?」


佐藤「さぁ、運動じゃね」


山田「お前ら!」


山田「おい!全員でぶっ飛ばすぞ」


生徒「うぉおおおお」


心司「めんどくっさ」


佐藤「しょうがねぇだろ」


山田「食らえ!!」


心司「飯ぐらい・・」


佐藤「静かに・・」


「「食わせろ!!!!」」



山田「」ごっっっん



心司「おい!てめえら!」


心司「雑魚がほざくな!」


佐藤「なめんじゃねぞ大人!」


生徒「ビック」


心司「へーんーじー!!!」



生徒「は、はい」


心司「きこえねぇ!!!」


生徒「はい!!!!!!!」


心司「うせっせ!黙れ!!!」


佐藤「理不尽な」


心司「今度こんなことがあったらただじゃ済ませねえからな」


生徒「はい!!」


心司「罰としてお前ら飯抜き!」



心司「返事!!」


生徒「はい!!」


心司「行くぞ」



佐藤「初日からよ」


心司「うざい」


佐藤「そうだけどさ」


心司「あいつらも軍人目指してんだろ」


佐藤「いや」


佐藤「そうだがそうじゃない」


佐藤「未だ指揮官の数が足りていないからな」


心司「質より数か」


佐藤「そうゆーこと」


心司「最初に暴れていたやつが、あのクラスを暴力やら恐怖で支配していたんだな」


佐藤「だろうな」


心司「だったら、徹底的に根性入れなおしてやるか」


佐藤「うっわ悪い顔」



佐藤「お疲れ」


心司「お疲れ」



心司「おい!お前ら!」


生徒「はい!!」


心司「集合」


ざっざざ


心司「お前らなんでここに来た?」


生徒「・・・」


心司「正直なところは褒めるか」


心司「無理やりか?」


高橋「・・・」


心司「なんとなくか?」


山田「・・・」


心司「ただ妖精が見えるからか?」


心司「おい!」


心司「ふざけんじゃねぇぞ」


生徒「!!!!」


心司「いいか、物事にはなぁ責任が発生すんだよ!!」


心司「嫌々入ったかもしれねぇ、夢をあきらめたかもしれねぇでも、やるんだよ!」


心司「自分の意志で動ごけよ!」


心司「この学校に自分の意志で入ったやつ手を挙げろ!!」


すっ


心司「ほう」


心司「お前か」


心司「なんで提督になりたいと?」


宇野「・・・った」


心司「?」


宇野「かっこいいからなりたかったんです」


心司「バカだな」


宇野「・・・」


心司「バカだがな」


宇野「!?」


心司「醜くはねぇ」


宇野「!」


心司「他には?」


心司「・・・いねぇか」


心司「こいつのバカみてえな理由でもな、お前らとは全然違うんだよ!!」


心司「こいつは、自分から望みこの道に入った。」


心司「お前らはどうか?」


心司「妖精が見えるからって強制的にだろ?」


心司「楽だよな」


心司「誰かに道を決められることはよ」


心司「失敗した時はそいつのせいにできるしな」


心司「でもは、だっせぇんだよ!」


心司「醜いんだよ!!」


心司「それがお前らだよ!」


心司「いつでも反論できただろ?」


心司「なんで、しなかった!」


心司「そんなやつの背中に付いて来る奴なんているか?あ!?」


心司「いねぇだろ!!」


心司「自分の意志で動いてみろよ」


心司「将来だぞ?一生だぞ?ほんとにいいのか?」


心司「自分がしたかったことを犠牲にしてまでもしたい事か?」


心司「一度考え直せ」



生徒「・・・」



心司「お前らはどうする?」


「俺は、学校の教員に」


「エンジニアに」


「提督の仕事が面白そうだからここに」


「料理人の修行を」



心司「そうだろ!!それだよ」


心司「なんだっていい。誰からも笑われるような夢だっていいんだ」


心司「それを持てよ!!」


心司「だったらお前らどうする?」


心司「いま、ここで、終わりか?」


心司「また、一年ここでだらだらと勉強するか?」


心司「・・・あとは、自分らで分かるだろ」


心司「ただし!!」


心司「出るものを笑うな、残るものを侮辱するな」


心司「分かったか」



佐藤「感動したっす」


心司「お前もだろ」


佐藤「俺は職に就ければどうでもいいんだ」


佐藤「おまえだって」


心司「俺は、やりたいことをやるための前座だ」


佐藤「なんだそれ」


心司「いずれ分かるかもな」



心司「??」


佐藤「oh」


心司「予想外だ・・・」


宇野「俺と、本田君だけに」


本田「みんな退校届を」


心司「まじか・・・」



山田「榊さん」


心司「あ?」


山田「ありがとうございます」


山田「俺、実家の漁を継ぎます」


心司「おう!頑張れ」


山田「ありがとうございます!!!」



佐藤「昨日と全然違うな」


心司「たったあれだけでも人間は変われるんだよ」


心司「俺だってそうだったからな」ボソッ


佐藤「どうした」


心司「ただのボヤキだ」



「榊さん」


「ありがとうございます」


「お笑いで頂点取るぞ!」


「最高だなそれ!」


「頑張れよ!」


「保育士に」


「お前がか」


「これぞギャップ萌え」


「それは違うだろ」



教師「では・・・ってどうした」


佐藤「俺ら以外退学しました」


教師「はぁ」


心司「校長に聞きに行けば」


教師「」だっ



教師「校長!!!」


校長「」ビック!!



教師「本当ですか」


校長「何が?」


教師「3年時の生徒が」


校長「ああ、あの熱に負けてしまってつい」


教師「そんな」


校長「彼らにも夢があるんだそれを無理してまで曲げるのは違うと思ってな」


校長「半強制的に入学させる世も変えて行きたいと思ってな」


校長「賛成してくれ」


教師「・・・はい」


校長「ありがとう」



心司「ひま」


佐藤「すぐ帰ってくるだろ」



教師「始めましょう」




校長「ふぅ」


校長「中々だね彼」


校長「榊・・・」


プルプルプルプル


校長「もしもし」


「ああ私だ」


校長「こんにちは」


「そう硬くならないで」


校長「もう、立場が」


「昔はよく未来について話し合った仲じゃないか」


校長「そうですが」


「どうだい?最近は?」


校長「3年次の生徒のほとんどが退学を」


「え!?何事だ」


校長「榊という男の熱弁で」


「なるほど面白い」


「一度会ってみたいな」


校長「そうですか・・・ならーーーー」


「さすが、よく思いついたな」



心司「さてさてっと」


妖精「すごいことしでかしたね」


心司「まぁな」


妖精「おそろし」


心司「邪魔だ、勉強中」


妖精「けち」


心司「あっそ」ガシッ


妖精「うわぁ」ジタバタ


心司「よっと」ガチャ


心司「」ブンッ


妖精「あぁぁぁぁぁぁぁぁ」


心司「」ガチャ


心司「・・・」


心司「よし!」


心司「インターンシップ?」


佐藤「なんだそれ」


心司「お前はそっちか・・・」


教師「静かに」


宇野「先生インターンシップって」


教師「各自、3ヶ月鎮守府に行ってもらう」


心司「どこの」


教師「一応決まってはいる。」


教師「まず、宇野」


宇野「はい」


教師「千葉の中将のところへ」


宇野「分かりました」


教師「本田」


本田「はい!」


教師「浜松の大将に」


本田「了解です!!」


教師「佐藤」


佐藤「おす」


教師「茨城の中将」


佐藤「はい」


教師「最後に榊」


心司「ほい」


教師「・・・神奈川の元帥閣下に」


心司「はーい」


ブーーーーッ


心司「??」


佐藤「元帥って」


宇野「あの」


本田「摩虎羅大将・・・じゃなくて元帥!!!」


教師「そうだ」



「「ええええ!!!!」」



心司「摩虎羅ってあの?」


佐藤「そうだよ」


心司「大威徳明王?」


宇野「え?」


心司「六面六臂六脚の」


教師「そっちか」


本田「あの伝説の」


心司「??」


佐藤「開戦時の12人の提督」


心司「ああ、それをそういうのか?」


佐藤「そうだ」


心司「へぇ」



教師「出発は1週間後各自、失礼のないように!」


「はい!!」



心司「じゃぁな」


佐藤「ああ元気で」


心司「茨城ねぇ」


佐藤「お前、サインを」


心司「そんな有名人なの!?」


佐藤「逆になんでお前が知らないんだよ!!」



奴らは心司が提督になることを防ぐため、一切軍事情報を話さなかったからだろう



心司「お前に上げるよりネットでオークションした方が高いだろ」


佐藤「この!!」



教師「おい!佐藤!早くしろ!」


佐藤「っち」


佐藤「元気でな!」


心司「お前こそ」



教師「お前も行ってこい」


心司「はい」


教師「失礼のないように」


心司「はい」





摩虎羅「とうとうか・・・」



心司「ここか?」


妖精「そうみたい!」



心司「お邪魔しまーす」


ヒュッ


心司「!!」


ザシュ


心司「矢」


心司「・・・」


赤城「失礼、侵入者かと」


心司「・・・」


赤城「どうぞ」


心司「侵入者があの監視網をかいくぐりここまで来れれると」


赤城「よく見ていますね」



心司「偵察機に監視カメラ・・・」


赤城「分かっていますよ」


赤城「慶応義塾大学医学部を3年過程で中退」


赤城「栄光を捨ててまでも軍人を目指すのですね」


心司「・・・」


赤城「名家の御曹司が、家を捨ててやって来たなぜですか?」


心司「」イラァ


心司「必要か?」


赤城「おっと、長くなってしまいましたね」


赤城「では、行きましょう」


心司「」イライラ



赤城「提督」


摩虎羅「どうぞ」


赤城「失礼します」


心司「失礼します」


摩虎羅「君が榊君だね」


心司「はい」


摩虎羅「私は、横須賀鎮守府元帥だ」


心司「ええ、知っています」


摩虎羅「君、学校で大変な事をしてくれたね」


心司「??」


摩虎羅「校長から聞いたよ、ほとんどを自主退学を薦めたって」


摩虎羅「彼らは優秀な逸材のはずだったんだがな」


心司「・・・」


摩虎羅「33人相当の損害だよ」


心司「・・・」


摩虎羅「君について気になって調べたんだよね」


摩虎羅「すごいね、医療一家みんな博士号持ちの、教授やら名誉教授」


心司「・・・」


摩虎羅「君は、英才教育を受け、小中高と名門私立校に上位で卒業。」


摩虎羅「慶応義塾大学医学部に入学」


摩虎羅「エリート街道まっしぐら」


摩虎羅「しかし、大学3年生の春に中退」


摩虎羅「その後、海軍兵学校に入学」


摩虎羅「特別進級を経て今に至る」


摩虎羅「だよね?」


心司「ええ」


摩虎羅「そんな君に聞くよ」


摩虎羅「君は何がしたいの?」


摩虎羅「なぜあの家から出て行ったんだい?」


心司「つまらない」


心司「純粋に家族を家族と感じられなかった」


摩虎羅「ほう、」


心司「家族とまともに飯を食った記憶もない、そもそも家にほとんどいない」


心司「世話は、雇ったやつ」


心司「理不尽な暴力」


心司「ガキの頃は耐えてきたが」


心司「いや、耐えるしかなかった」


心司「ただ、それからして、やりたいことも見つかった」


心司「それには、あの家にいるのと叶えられない、あの時の俺なら生きていけると思った」


心司「だから出てきた」


摩虎羅「そうかい・・・」


摩虎羅「君のやりたいことは?」


心司「遺伝子工学」


摩虎羅「ではなぜ、ここに」


心司「あいつらの息が届かないところだから」


摩虎羅「そう」


心司「で」


心司「俺を呼んだ理由は?」


摩虎羅「ただ、君がどんな人間か気になってね」


心司「ふーん」


赤城「あなた!そんな言葉遣い!」


摩虎羅「いいんだ、赤城」


赤城「はい」


心司「ここの艦娘、血の気高くないか?」


摩虎羅「ほとんどが外の者が来ることがないからピリピリしているんだよ」


心司「なるほどね」


摩虎羅「君、気に入ったよ」


心司「??急に」


摩虎羅「荒井から話を聞いて、興味があったんだけどね」


心司「荒井?」


摩虎羅「ああ、失礼、君の学校の校長だよ」


心司「」ジイー


摩虎羅「しょうがないな、私のミスだし話そう」


心司「よし!」


摩虎羅「彼とは、高校、大学の同級だったんだ」


心司「ほう」


摩虎羅「同じく教師を志していたんだ」


心司「あんたは、いつ軍に?」


摩虎羅「私は、25、丁度、一年目が終わった時」


心司「へぇ」


摩虎羅「彼とはねずっと話していたんだ」


摩虎羅「くだらない話から、自分の将来の姿までね」


摩虎羅「私が徴兵された後、彼は兵学校の教師になったんだ」


摩虎羅「今でも、私と連絡を取り合う仲さ」


心司「理解した」


摩虎羅「昔話はこれまでにして」


摩虎羅「君を歓迎するよ!」


心司「ありがとう」ガシッ


ギュッ



ドンチャドンチャ


心司「・・・」


摩虎羅「ほら、盛り上がりなよ」


心司「うるさい」


摩虎羅「宴は騒いでなんぼさ」


心司「初対面と騒げってか?」


摩虎羅「まぁまぁ」