エレミカヒス「彼が呼んでくれる事はもうない」
アルミン「…というわけで。失礼します」ガチャ
エレン「アルミン!団長に用事か?」
アルミン「そうだよ。一週間程休みを貰ったんだ」
ミカサ「何をするの?」
アルミン「秘密。…ねえミカサ」
ミカサ「何?」
アルミン「これ、何かあったら読んでくれるかい?ヒントが書いてあるから」
ミカサ「わかった」
アルミン「これはエレンに」
エレン「ありがとな!」
アルミン「じゃあ、また後で」フリフリ
エレン「なんだ、この手紙」
ミカサ「何かあったとき、とはいつだろう」
エレン「まあ、いいか。さあ行こうぜミカサ!練習だ!」
ミカサ「ええ!」
一週間後
エレン「今日はアルミンが帰ってくるな!」
ミカサ「制服はちゃんと洗っておいた」
エレン「楽しみだぜ!」
ジャン「おい!なんか兵長が呼んでるぞ!」
サシャ「アルミンについてだそうですよー」
エレン「?」
ミカサ「わかった。早く行こうエレン」
エレン「あ、待てよミカサ!」ダッ
リヴァイ「お前ら。今からシーナに行く」
コニー「なんでシーナに?」
リヴァイ「…アルミンが捕まった」
ヒストリア「アルミンが?」
エレン「いったい何をしたんだ!?」
リヴァイ「彼は一人で憲兵団に潜入し、なんとか駐屯兵団のピクシス指令に秘密を伝えたかったらしい」
ミカサ「そんなの手紙でも…!」
リヴァイ「アルミン曰く、『僕が伝えねば意味がない…』だそうだ」
エレン「どうして無茶すんだよあいつは!」
リヴァイ「ピクシスからによれば、アルミンは拷問を受けているかもしれないらしい」
ミカサ「拷問!?早く行かなければ!」
リヴァイ「もちろんだ。早く行くぞ!」
一同「はい!」
サシャ「手紙でもいいのに…どうしてアルミンは…」
エレン「手紙…手紙!」
ジャン「どうした死に急ぎ!?…あ!」
エレジャン「早くしないと!」ダッ
エレン「これ、アルミンからの手紙!ヒントがあるって言ってた!」
ジャン「さっさと読め!」
エレン「ああ…」
僕の親友へ
君がこれを読んでいるということは、少なくとも僕は無事ではなさそうだね。
最初に君が助けてくれたとき、君がすごくかっこよかった。あこがれたんだ。
ミカサが来てから、君はもっと強くなった。
僕はそれに嫉妬をしてたんだ。
自分がとてつもなく弱くてちっぽけな存在だから。
訓練兵団に入って、強くなったように見せてた。
強くなったふりをした。
だから、君や、ミーナや、トーマス、ナックを助けられなかった。
本当に強くなかったから。
でも、説得したときに君やミカサがかけてくれた言葉はうれしかった。
おかげで、僕も胸を張って歩けるようになったよ…。
僕は頼りがいがないけど、もしも無事に帰ってこれたら
頼ってほしいな。
そうそう、ヒントの話だね。
みんなの手紙は段階的に空けてくれ。
順番はヒントに書いてあるから。
エレン、君へのヒントは『外の世界の本』だ。
直接この手紙で伝えることはできない、ごめんね。
最期に…親友になってくれてありがとう、エレン。
そして、勝手に死んでごめんね。君たちだけでも…外の世界を見てきてほしいな。
さようなら。
アルミン
エレン「嘘だ!アルミンが死ぬわけない!」ポロポロ
ミカサ「エレン!今はそんなことを言っている暇はない!早くアルミンを助ける!」
ジャン「まだアルミンは死んでねえ!急ぐぞ!」
コニー「俺、アルミンから貸してもらったんだよ、外の世界の本!ほら、早く開けるぞ!」
リヴァイ「馬車の中でな」
エレン「…はい!」
エレン(まってろ、アルミン)
エレン(俺らが…)
ミカサ(私たちが…)
エレミカ(必ず助ける!!!)
ミカサ パラパラ
エレン「これ、しおりか?」
ジャン「手のイラストと『せかひないすずめのおわしわりがすずめちうぐいすかづいてくじゃくいる』の文字、そしてヒストリアの名前か」
サシャ「薬指に矢印がついてますね」
コニー「せかひないすずめのおわしわりがすずめちうぐいすかづいてくじゃくいる?なんだそれ」
リヴァイ「暗号なことは確かだろうが」
ヒストリア「あのね、私やアルミンは北部に住んでいた人々が祖先なんだけど、そこに指人形っていう伝統があったんだ」
ミカサ「指人形?」
ヒストリア「うん。指に人形をつけて劇をするんだけど、親指はお父さん、人差し指はお母さん、中指はお兄さん、そして…薬指はお姉さんなの」
エレン「アルミンの姉貴分といえば、ミカサだな」
ジャン「ミカサが解けるってことか?」
ミカサ「そういえば、昔暗号ゲームをやった」
エレン「やったな。あいつの出す暗号難しくってよ」
ミカサ「その中に、こんな鳥の名前ばかりある暗号があったのだけれど…とき方、とき方は…そう、『鳥を抜かして読む』だった」
コニー「鳥を抜かしてってことは」
サシャ「せか…い…のお…わりが…ち…かづいて…いる」
エレン「…世界の終わりが近づいている」
ジャン「世界の終わりって、そりゃ巨人がいるけどよ…」
リヴァイ「とにかく、ヒストリア。手紙を開け」
ヒストリア「はい」パラッ
ヒストリアへ
君はさ、史上最悪の超悪い子、って言っていただろう。
でも、そうは思わないんだ。
だって、エレンを助けた時点で、エレンの中では『いい子』になったと思うから。
それに、僕は完璧にだめな人間だ。誰も助けてない。『家族』の二人に嘘ついてた。
いや…エレンとミカサだけじゃない、僕は嘘だらけの人間だ。
君よりも、ね。
いまだに夢に見るんだよ?
ベルトルトの叫び声。
アニの悲痛な声。
ライナーの雄たけび。
中央憲兵たちの怒号…をね。
その中で、僕は何をしていたと思う?
ただひたすら謝ってたんだ。
ミカサなら、強い意志で反論しただろう。
エレンなら、一度した選択を信じて反論したはずだ。
なのに…僕はひたすら…『ごめんなさい、ごめんなさい…』って。
自分の選択にすた嘘をついて。
最期に。
僕より、君はいい子だ。
だからさ、笑ってよ。
人生は、楽しむものなのだから…
アルミン
ヒストリア「アルミンがそんなこと考えてるなんて…私…私…」
リヴァイ「今はヒントが先だ」
サシャ「そういえば、なんか『人生について』っていう本を押し付けられました」
ジャン「よし、見てみよう!」
すごいと思います
最強
はまってます
ありがとうございます!
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