綾乃「会長の言ってることが分かるようになった」
キャラ崩壊します
生徒会室にて。綾乃と千歳の二人きり
千歳「それホンマ?凄いやんけ!」
綾乃「うーん、でもみんなには内緒ね」
千歳「えーなんで?」
綾乃「それが・・・。」
綾乃の回想
(松本『西垣ちゃんぺろぺろしたい』
綾乃《はっ・・・うっ・・・!?》
松本『あ、西垣ちゃんの口つけたお茶だ。はぁ、うっめ』
綾乃《うああもうやめてくれええ》)
綾乃「てな感じで、言ってることがその・・・ちょっとダイタンなのよね・・・。」
千歳「そら一年生には聞かしたらあかんなあ」
綾乃「それより一番悟ってほしくないのは会長本人よ。あの人多分西垣先生以外誰も聞いてないつもりで喋ってるから、もし私が聞いてたなんて知ったら、死ぬほど恥ずかしい筈よ」
千歳「それもそうやねー。綾乃ちゃんは優しいなぁ」
綾乃「てへへ・・・あっ誰か来る」
よりによって松本と西垣が入室してくる
松本「西垣ちゃんちゅっちゅさせてー」
西垣「こらー松本ー駄目だぞー」
綾乃(また始めやがった・・・ふぅ、はぁ・・・。)
千歳「(コソコソ声で)綾乃ちゃん、何が始まったのかは知らんけど、事務に集中やで、集中!」
綾乃(心を読まれた!?)
*
十数分後
綾乃「あれ、このプリントどうすればいいのか分からないわ・・・。」
松本「それは私が書くべきものだからあなたは気にしなくていいわ」
綾乃「分かりましーーーっじゃない、西垣先生、会長は今何て仰ったんですか?」
西垣「ああ、そのプリントは松本が書くから杉浦は気にしなくていいって」
綾乃「あ、ありがとうございます。じゃあ会長、よろしくお願いします」
綾乃(ふぅー、危なかった)
千歳(綾乃ちゃん大丈夫かなぁ)
また数分後
松本「あれ、西垣先生そろそろ帰らなくていいんですか?予定があるって・・・。」
綾乃「あ、西垣先生今日そうなんdーーーーーーじゃねえ」
西垣「ん?どうした杉浦?」
綾乃「あ、いや、西垣先生、きょ、京子が遭難するかもしれないなぁ~って。」
西垣「何言ってるんだ?じゃあ私は今日これで帰るな。予定があったのを思い出した」
西垣退室
綾乃(よし、これから会長を全部無視していけばいいんだな)
綾乃(会長も早く帰らないかな)
綾乃(いや、何考えてんだ私)
綾乃(会長は確かに変態発言はするけど、私に聞かせようと思ってやってることじゃないし、根はストラップをくれたり生徒会のことを色々教えてくれたりする優しい心の持ち主じゃないか)
綾乃(早く帰れなんてとんでもない。むしろたまには私の方から恩返ししないと・・・。)
綾乃「会長、何か飲みます?淹れますよ?」
松本「玄米茶」
綾乃「はい玄米茶ですね~」
千歳「綾乃ちゃん!」
綾乃「あっ!」
千歳「いいいい今のはうちが綾乃ちゃんの耳元で玄米茶って囁いたんやで~驚いたか綾乃ちゃーん」
綾乃「そそそそうだったのか~。まままさか会長の言葉が聞こえるなんてそんな馬鹿なことはないか~。」
綾乃(ドキドキ・・・。)
松本「私の言葉・・・聞いてたの?」
綾乃「いやいや聞こえるわけないじゃないですか~あっしまった!」
松本「・・・やっぱり聞いてたんだ」
松本、走って部屋から退出する
綾乃「あっ会長逃げないでくださいよぉ話を聞いてぇ~!」追いかける
千歳(あれっ、今の会長の台詞、うちにも聞こえたような・・・。)
*
松本は学校の外に出、更に走り続けた。綾乃と千歳は彼女を追いかけているうちに知らないところに来てしまった
綾乃「ここどこ?会長も見失っちゃったし・・・あれっ」
綾乃は、すぐ近くに屋根の無い家があるのを発見した
綾乃「千歳、これってもしかして・・・。」
表札『西垣』
千歳「やっぱり・・・。」
綾乃「きっと会長もここにいるわね。とりあえず入るわよ。西垣奈々ーーーー!」ガラッ
予想通り中には西垣と松本がいた。
西垣「来てしまったか。話は聞いた。どうやら機械の故障のようだな」
西垣の隣には不思議な機械が置いてあった。
綾乃「機械?何のことですか?」
西垣「説明しよう。今まで松本の声が私以外に聞こえなかったのは、この機械の作用なんだ」
千歳「へぇー」
西垣「特殊な電磁波をこの街に降らせることによって、私以外の松本の声を聞いた者の脳がその松本の言葉を処理しようとするのをロックするんだ。シャイな松本の、私以外と話をしたくないという要望を叶えるために作ったが、まさかここまで成功するとは思わなかった」
千歳「なるほど、で、それが故障してしまったために、私達にも会長の声が聞こえるようになったんやな~」
松本「池田さんも?」
千歳「はい、さっき聞こえるようになりました。多分、今はもう誰でも会長の声を聞くことが出来ると思います。」
松本「そう・・・。」
綾乃「でっ、でも会長!この機械の故障は、決して悪いことではないと思います!」
松本「・・・え?」
綾乃「だって私ずっと会長とお話ししてみたいと思ってましたもの。これからもっと仲良くなりましょうね、会長」
松本「杉浦さん・・・。」
西垣「よかったな、松本。しかしここにまだ未解決の問題が一つ」
綾乃「なんですか?」
西垣「実は、ただの故障じゃないらしいんだ。誤作動というか・・・。」
千歳「といいますと?」
西垣「どうも、言葉を聞かれるのをロックすべき人間を、松本ではなく誰か別の人物になるように作動してしまっているようなんだ。」
松本「つまり・・・それは・・・。」
*
その頃、ごらく部にて
結衣「あの・・・あかり・・・。」
ちなつ「どうしたの?お茶が美味しくなかった?」
あかり「・・・・・・・・・・・・・」
ちなつ「何言ってるか全然分かんない」
あかり「・・・・・・・・・・・・」
京子「何言ってるんだみんな、あかりは『今日もみんなに会えて嬉しいよぉ~』って言ってるじゃないか」
結衣「なんで分かるの!?」
終
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