ジョナサン・ジョースター「吸血ネウロイ・・・なんて厄介な!」
リクエスト作品
上層部「カールスラントの科学は世界一ィィィ!」
上層部「ウィッチの諸君、今までご苦労だった。だが新たな新兵器が開発された今、君達の任は終わりだ」
ミーナ「また何か作ったんですか・・・?」
上層部「イギリスに伝わる、石仮面の伝説は知っているかね?仮面をつけた者を吸血鬼にするという」
上層部「実はそれは伝説上だけのものではなく、実在する。我々は石仮面を発掘し、人工的に作り出した人型ネウロイに被せた。直球に名付けて『吸血ネウロイ』だよ」
ミーナ「またネウロイを使って・・・!危険すぎます!」
上層部「今度は大丈夫だよ。吸血鬼のエサが人間であるように、吸血ネウロイのエサはネウロイだ。これで地球上からネウロイは駆逐される!」
*
ミーナ「・・・と言っていた吸血ネウロイが案の定暴走したわ」
バルクホルン「学ばない人達だ」
坂本「ストライクウィッチーズ、総出撃!」
総員「了解!」
夜・上空にて
吸血ネウロイ「ウリイイイイオオオオオオン」
坂本「撃ち方始め!」
バルクホルン「駄目だ、敵の動きが速すぎて全然当たらない」
リーネ「狙いがつけられません!」
エーリカ「運良く当たった銃弾は全部弾かれるしねー」
シャーリー「くそ、敵はたった一体なのに・・・」
エイラ「石仮面をつけたことで、通常のネウロイより強くなっているのか」
ルッキーニ「気を付けて!撃ってくる!」
吸血ネウロイ「ウリイイイイ」キュイーン
ペリーヌ「ネウロイのビームはそのまま撃てますのね」
坂本「おい、みんな無事か?」
バルクホルン「そのようだ」
芳佳(手も足も出ないなんて・・・ん?)
芳佳(あれ、あんな小島に人が!)
芳佳「海上の小島に人影発見!宮藤芳佳、救助のため一時隊列を離れます!」
リーネ「あっ、駄目だよ芳佳ちゃん!(芳佳を追う)」
坂本「おい!何勝手なことをしている!戻れ!危ないぞ!」
吸血ネウロイ「ウリイイイイオオオオオオン」キュイーン
芳佳「あっ(ストライカーユニットに被弾)」
芳佳は海上に墜落していった。それを追ってリーネも小島に着陸した。
リーネ「芳佳ちゃん、大丈夫!?」
芳佳(海上)「いたたた・・・あれ、怪我してない・・・」
ジョナサン(海上)「よかった、波紋が間に合った」
ジョナサン「君の足につけてる機械と海水を波紋で反発させたんだ。」
さっきの人影はもちろんジョナサン・ジョースターだ。
芳佳「波紋・・・ですか?」
ジョナサン「吸血鬼を倒す力だ。とりあえず、岸に行こう」ザバザバ
芳佳「はい」ザバザバ
ジョナサン「よし、この浜からなら奴を十分に狙える」
ジョナサン「まずは波紋が流れやすいように銃弾を油に浸す」
ジョナサン「オーバードライブ!」コオオオオ
ジョナサン「よし、これで威力が増すはず」
芳佳「は、はい!」
ジョナサン「そこの白人の君もだ」
リーネ「はい」
坂本(通信)『宮藤、リネット。援護するなら早くしてくれ。もう数人負傷してる。今はエイラが危ない』
エイラ「もうシールドがもたない!」
芳佳「分かりました!」ズドドドド
一発が吸血ネウロイに当たった。驚くべきことに、あれだけ銃弾を浴びせてもびくともしなかった吸血ネウロイの体を、波紋を帯びた銃弾は簡単に貫通した。
吸血ネウロイ「キュウウウウウ」
芳佳「ネウロイが怒り狂ってこっちに向かってくる!」
リーネ「装填が間に合わない。にっ、逃げよう芳佳ちゃん!」
ジョナサン「いや、その必要はない。見ろ」
雲の切れ間から、光が差してきた。
ジョナサン「夜明けだ」
シャーリー「ネウロイが退散していくぞ」
バルクホルン「追撃しよう!」
坂本「待て。こちらも負傷者を出している。一旦退こう」
坂本「ジョナサン・ジョースター氏よ、あなたにも基地に来ていただこう」
ジョナサン「?は、はい・・・」
芳佳(このジョナサンって人は一体誰なんだろう)
芳佳(ミーナ中佐に訊けば分かるかな?)
芳佳(あれ、そういえば中佐がいない)
芳佳(最初から出撃してなかったな・・・なんでだろう)
*
基地・ミーナ中佐の部屋にて
芳佳「あのぅ・・・中佐いらっしゃいますか?」
部屋の中には既にミーナの他に坂本、バルクホルン、シャーリーがいた。
バルクホルン「なんでそんな危ないことをするんだ!」
ミーナ「仕方ないでしょう、私達だけでは到底、あのネウロイには勝てないわ」
芳佳「あの・・・」
坂本「お?宮藤か?」
バルクホルン「宮藤・・・!今の、聞いていたか?」
芳佳「いえ」
坂本「何しに来た、宮藤」
芳佳「あー・・・ミーナ中佐、今日は出撃されなかったようですから、どうしたのかと思って・・・」
ミーナ「あらあら、心配してくれたの?ありがとう。でも大丈夫よ」ニコッ
バルクホルン「おい」
ミーナ「なに?」
バルクホルン「宮藤に隠すことないだろう」
バルクホルン「これは隊全体の問題だ」
ミーナ「・・・そうね」
芳佳「何かあったんですか?」
バルクホルン「実はあのジョナサン・ジョースターという男は、百年以上前の吸血鬼退治の英雄なんだ」
芳佳「百年以上前・・・?ということは百歳以上!?なわけないでしょうから・・・」
ミーナ「私が生き返らせたのよ。魔法を使って」
ミーナ「でも、無から生命を新たに作り出す魔法なんて存在しないわ。私自身の命を削って彼を存在させてるの。だから今日出撃出来なかったのよ」
芳佳「そ、それじゃあ中佐は・・・」
ミーナ「このままいけば死ぬでしょうね。その前に戦いを終わらせればいいだけの話だわ。」
ミーナ「たとえ死んだとしても、犠牲は私だけで済む。」
バルクホルン「そんなこと・・・」
坂本「私だって嫌だ。だがなバルクホルン、ジョースター氏がいなければ我々には吸血鬼に関する知識も無ければ波紋も無かった。ミーナのしたことは正しかったと、私は思っているよ」
シャーリー「そうだな・・・」
バルクホルン「・・・分かったよミーナ。安静にしてろよ(退室)」
*
食堂にて。芳佳とジョナサンが並んで座っている
芳佳「あ、あの、ジョースターさん・・・は、どうやってここに来たのか、覚えています?」
ジョナサン「それが、そこのところの記憶が飛んでるんだ。」
ジョナサン「ま、漂流してたんだから仕方ないけどね」
芳佳「漂流してたんですか!?(すっとぼけ)」
ジョナサン「そうなんだ・・・エリナとの船旅中、ディオに襲われて船ごと海に沈んだとこまでは覚えてるんだけど・・・」
芳佳(ジョースターさんが死んだ戦いだ)
芳佳(じゃあジョースターさんは、あの戦いを運良く生き延びて、漂流してここに着いたと思ってるんだ・・・)
芳佳「エリナさんは今どうしてると思います?」
ジョナサン「さぁ・・・早く探しだして、会いたいよ」
ジョナサン「でも今は、あのネウロイを倒す方が先だよね!」ニコッ
芳佳「は、はい・・・」
芳佳(なんか複雑な気分・・・)
*
バルクホルンの部屋にて。バルクホルン、シャーリー、エイラが集っている。
バルクホルン「自分が死ぬ前にネウロイを倒せばいい、なんてミーナは軽く言っているが、実際のところミーナは相当重症だと思う」
シャーリー「ああ。少佐はあれから一度も中佐の部屋から出てこないしな」
エイラ「なんで中佐を説得して生き返り魔法を中止させなかったんだ」
バルクホルン「説得なんて出来んさ」
シャーリー「ああ見えて頑固だからね」
エイラ「じゃ、じゃあ、私達はミーナ中佐が痩せ衰えて死んでいくのを見ていることしか出来ないのか?」
シャーリー「そんなつもりはないんだろ?バルクホルン」
バルクホルン「そのために二人には来てもらった」
バルクホルン「ミーナ中佐の魔力使用をやめさせるには、ミーナ中佐本人を説得する以外に、もう1つ方法がある。分かるだろ?」
シャーリー「わかる」
エイラ「わからん。なんだ?」
バルクホルン「・・・・・・」
エイラ「ま、まさか・・・」
バルクホルン「そうだ。」
バルクホルン「ジョナサン・ジョースター氏の暗殺だよ」
エイラ「確かに、命を分け与える対象であるジョナサンを倒してしまえば、自動的にミーナ中佐の危険な魔法も終わる・・・」
バルクホルン「そうと分かれば二人とも、協力してくれるな?」
シャーリー「もちろん」
エイラ「わ、分かった」
バルクホルン「よし」
バルクホルン「ところでエイラ」
エイラ「なんだ?」
バルクホルン「昨晩の戦闘では、どうしてシールドを使っていたんだ?お前には未来予知の能力があるじゃないか」
エイラ「その能力は・・・使ってなかった」
バルクホルン「なんでだ?体調不良か?」
エイラ「違う・・・あの能力を使うと・・・見えてしまうんだ・・・」
バルクホルン「?何がだ?」
エイラ「別に何でもいいだろ。未来予知なんて使わなくても与えられた役割はこなす。心配するな」
バルクホルン「おう・・・」
*
その日の夕方
バルクホルン「前回の戦闘で負傷した者を除き、私、エイラ、シャーロット、宮藤、サーニャ、ジョースター氏で吸血ネウロイの捜索を行う。出動!」
シャーリー「ジョースター氏にはこちらの小型機に乗っていただきます」
ジョナサン「あ、ああ・・・」
バルクホルン「6人いるから、3手に分かれよう。私とシャーロット、宮藤とサーニャ、エイラとジョースター氏で組んでくれ」
数時間後、海上にて。ジョナサンとエイラが並んで飛んでいる。
坂本(通信)『ロマーニャの市街地に例の吸血ネウロイが現れたという情報が入った。そっちに向かってくれ』
バルクホルン(通信)『了解。各自、途中合流はせず真っ直ぐ街に向かってくれ』
バルクホルン(個別通信)『エイラ、分かってるな?』
エイラ「はい」
エイラ「ジョースターさん・・・ごめんなさい」
ジョナサン「・・・え?」
エイラ「えい」ズドドドドド
ジョナサン「うおああああああ」ドゴオオオオオ
ジョナサンの乗る小型機、墜落。
エイラ「・・・あっけないものだな。念のため死体を確認するか」
エイラ、海中へ。
エイラ「小型機の残骸はあるが・・・」
ジョナサン「たやすいぞ、波紋が水を伝わるのは!」コオオオオ
エイラ「なにっ」
ジョナサンの波紋が水を伝わり、エイラの銃に当たった。銃は暴発し、エイラを襲った。
エイラ「・・・うっ」
エイラ(駄目だ・・・力が入らない・・・)
エイラ(あっけないのはこっちの方だったな・・・)
サーニャ「エイラ!」
その時、どこからともなくサーニャが現れた。
サーニャ「エイラ!どうして未来予知を使わなかったの!」
エイラ「サーニャ・・・」
エイラ「見えてしまうからだよ、サーニャの死ぬ運命が」
エイラ「いいからここは私を見捨ててくれ・・・お前まで・・・こんなことに付き合う必要はない・・・」
サーニャ「そういうわけにはいかないわ」
エイラ「え?」
サーニャ「エイラの予言・・・私が死ぬという予言、それは半分当たってて、半分外れだわ」
サーニャは懐から石仮面を取り出した。
ジョナサン「待て!何をする気だ!」
サーニャ「エイラの予言を聞いてから、私も私なりにその回避方法を考えていたのよ」
サーニャ「そして見つけた」
サーニャ「エイラの血で、私は人間をやめるわ」
エイラ「お・・・おい、サー・・・ニャ・・・」死亡
石仮面「ゴゴゴゴゴゴ」
サーニャ(吸血鬼)「力が・・・みなぎってくる・・・!」
ジョナサン「な、なんてこった!ウィッチが吸血鬼になるなんて・・・」
ジョナサン「くそっ!もう一度、ターコイズブルーオーバードライブで・・・」
サーニャ「一度きまった技も、二回目も通用するとは限らないものよ」
サーニャはあっという間にジョナサンの背後にまわり、指をジョナサンの左鎖骨下辺りに突き刺し吸血を始めた。痛みのあまりジョナサンは呼吸に必要な空気を吐き出してしまった!
ジョナサン「まずい、このままじゃやられる・・・」
芳佳「ちょっと待ってよ二人とも!」
そこに芳佳が飛び込んできた。その衝撃で、揉み合っていた二人は引き離された
サーニャ「芳佳ちゃん・・・」
芳佳「おかしいよ、ネウロイを倒すために出発したのに、人間同士撃ち合うなんて!」
サーニャ「違うわ。そいつはエイラを・・・」
ジョナサン「耳を貸すな!そいつはもう人間じゃない、吸血鬼だ!」
芳佳「吸血鬼!?それは本当なの、サーニャちゃん」
サーニャ「・・・・・・」
ジョナサン「何を黙っている!その懐の石仮面が何よりの証拠だ!」
サーニャ「・・・芳佳ちゃん。何故そいつの味方をするの?」
サーニャ「今、吸血ネウロイと互角に戦える力があるのは私じゃない」
サーニャ「いいや、それだけじゃない。吸血鬼の力は死への恐怖や、勝負において敗北するんじゃないかという不安さえ取り除いてくれる」
芳佳「そんなの間違ってるよ!」
サーニャ「エイラは未来が見えることに怯えていた。どれだけ先まで見えていたのかは分からないけれど・・・。芳佳ちゃんは、絶対的な安心を得たいとは思わないの?」
芳佳「そうだけど・・・人間の血を吸って・・・他人の犠牲の上に成り立つものなんていらない」
芳佳「みんな酷いよ。バルクホルンさん達も、ミーナ中佐を救うためとはいえ、簡単に人殺しを考える。本当にそれしか方法は無いの?」
サーニャ「へぇ、バルクホルンさんがそんなことを考えていたのね、知らなかったわ。でもそれも間違ってるとは思わない」
サーニャ「さよなら、芳佳ちゃん。もう私は隊に戻る気は無いわ」
芳佳「サーニャちゃん!」
サーニャ「エイラ・・・可哀想に、死んでしまったのね。でも大丈夫、私の血を使えばきっと復活出来るわ」
サーニャはエイラの体を抱えて海中に消えていってしまった。
芳佳「まってサーニャちゃ・・・」
ジョナサン「この泳ぎの速さ・・・吸血鬼とウィッチの力の相乗効果か」
芳佳とジョナサンは近くの岩場の上にあがった。
ジョナサン「それにしても、これからどうします、宮藤さん?もうストライクウィッチーズと一緒には戦えないのですか?」
芳佳「・・・二人であのネウロイと戦いましょう」
ジョナサン「二人で?」
芳佳「ネウロイと戦うことがウィッチの仕事であり、私がやりたいことだから、それを貫きたいんです」
ジョナサン「・・・分かりました、あなたを信じます」
芳佳「ありがとう。早速飛びますよ。しっかり掴まってて下さい」
*
だが、芳佳とジョナサンが街に近づいていくと、海岸で待ち伏せしていたバルクホルンとシャーリーが襲撃してきた。
シャーリー「やっぱりここに来たか。宮藤、そいつを引き渡せ」
芳佳「嫌です。それよりみんなで一緒にネウロイと戦ったらどうなんですか!」
バルクホルン「そう言うと思ったよ。だからお前と戦う準備をしてきた」
芳佳「ばっ、バルクホルンさん」
ジョナサン「宮藤さん、僕は落ちますね」
芳佳「えええ、落ちるんですか?」
ジョナサン「波紋を使うから落ちても大丈夫。それじゃあまた後で」
ジョナサンは芳佳のストライカーユニットから手を離し、街の建物の屋上に落下した
バルクホルン「ジョースター氏を頼むぞ、シャーロット」
シャーリー「了解」
シャーリーはジョナサンへ、バルクホルンは芳佳に向かっていった。
芳佳「やめて下さい、バルクホルンさん!すぐそこにネウロイがいるのに!」
バルクホルン「私達が協力したらあの手強いネウロイをすぐ倒せるという保証はあるのか!中佐は今すぐにでも死にそうな状況なんだぞ!」
芳佳「でも、ウィッチ同士で撃ち合うなんて!」
バルクホルン「ならお前が投降しろ、宮藤!」
芳佳(バルクホルンさんは空中戦の経験が私とはケタ違いだ・・・下手に接近されると終わる・・・)
芳佳は海を背に海沿いを、バルクホルンとの距離が近くならないように気を付けながら飛ぶ。だがバルクホルンはひょいと身を翻すとあっという間に芳佳との間合いをつめた。
芳佳「!?速い!そんな!」
バルクホルン「ばかもの、陸風だ」
バルクホルンは芳佳に狙いを定めた。絶対に外さない距離だった。だがバルクホルンが撃つか撃たないかという瞬間
吸血ネウロイ「キュオオオオオオン」
ズボッ
ネウロイの放った光線がバルクホルンの腹部を貫通した
バルクホルン「なっ・・・」墜落
一方、ジョナサンはシャーリーの銃撃を波紋の『弾く力』でかわしていた。
ジョナサン「武器を使っていてその程度か!」
シャーリー「言ってくれるねぇ。じゃあ敬意を表して見せてあげよう。超音速の世界を」
シャーリーは超音速でジョナサンに接近し、衝撃波をぶつけてジョナサンの体勢を崩した後、後ろにまわりこんでその背中を銃撃した
ジョナサン「うっ」バタリ
シャーリー「勝った!」
バルクホルンが撃墜されたのは、その直後だった。
シャーリー「くそ、結局あのネウロイとも戦う羽目になるのか」
芳佳とシャーリーは舞い上がってそれぞれでネウロイに向かって発砲した
シャーリー「おい宮藤、私の動きに合わせろ!」
芳佳「嫌です。私のやり方で倒します」
シャーリー「怒ってるのか。青いな」
当然敵うはずもなく、二人はネウロイの攻撃をかわすだけで精一杯だった。その様子をジョナサンは地に伏しながら無感情で見上げていた
ジョナサン(ほら見ろ、僕がいなければなんにも出来ない)
ジョナサンは波紋で自分の傷を治癒し始めていた。
ジョナサン(自業自得だ。この街が滅びるのも仕方がない気がする。僕とは関係ない)
ふと、バルクホルンが自分の隣に転がってるのに気づいた。
ジョナサン(僕を殺そうとするから自分が死ぬ羽目になるんだ。)
ジョナサン(こんな奴・・・)
「・・・まなで・・・くれ・・・」
ジョナサン(・・・ん?)
ジョージ・J一世(回想)「ジョジョ・・・ディオを恨まないでやってくれ・・・」
ジョナサン(なぜか父さんのことが頭に浮かぶ・・・?)
ジョージ(回想)「私が悪かったのだ。実の息子ゆえに私はお前に必要以上に厳しくした。だがディオからするとかえって不平等に感じたかもしれない」
ジョージ(回想)「それが彼をこのようなことに仕向けたのかも・・・」
ジョナサン(父さん・・・ハッ)
ジョナサン(どうして今まで忘れていたんだろう。父さんから受け継いだはずの、慈悲の心を)
ジョナサン(いつの間にか憎しみに支配されてしまっていた・・・)
ジョナサンは手を伸ばすとバルクホルンの体に触れ、波紋で怪我を治し始めた。
バルクホルン「・・・うんっ・・・」
バルクホルン「あれ、私は致命傷を負ったはずじゃ・・・」
ジョナサン「僕が・・・治したのさ・・・」ハァハァ
バルクホルン「えっ・・・て、お前どうしたんだ、そんなに喘いで」
ジョナサン「息が・・・あがってしまって・・・」
ジョナサン自身の傷は治っていない。だがもうジョナサンに波紋は使えなかった。
バルクホルン「馬鹿かお前は!他人を助けて時分が死ぬなんて!」
ジョナサン「かもしれない・・・だけど、僕は君にチャンスを与えたかったんだ・・・善の人になるチャンスを・・・父さんのように・・・。」
ジョナサン「これを使ってくれ・・・既に波紋は流し込んである・・・」
ジョナサンはバルクホルンに一振りの剣を渡した。
バルクホルン「luck・・・幸運の剣か」
ジョナサン「luckと・・・pluckだ」
ジョナサンは自らの血で剣のluckの字の頭にpを書き込むと、息を引き取った。
バルクホルン「分かったよ」
バルクホルンは一気に飛び上がり、ネウロイに近づいていく。だがネウロイの動きも素早く、攻撃をひらひらとかわされてしまう
バルクホルン「くそう、ここまできたのに勝ちきれないのか・・・。」
その時、はるか彼方からがロケット弾が飛んできてネウロイを襲った。
シャーリー「今のはなんだ?とてつもない遠距離からだ」
バルクホルン「助けてくれたのか・・・」
シャーリー「そんな馬鹿な。もしネウロイを狙った遠距離射撃なら人間業じゃない正確さだぞ」
芳佳(サーニャちゃんか・・・)
バルクホルン「知らんが助かった。よし一気に片付けるぞ」
シャーリー「了解」
シャーリーが高速でネウロイのまわりを飛び回りつつ攻撃をしかけ翻弄する。その間にバルクホルンはネウロイの後ろにまわりこみ、波紋を帯びた剣を叩き込んだ
ネウロイ「アアアアアアアアアアア」
ネウロイの体が溶けていく
バルクホルン「コアが見えたぞ!」
すかさずシャーリーが銃撃をコアに送った。
ネウロイ「パリーン」
ネウロイは粉々に砕け散った。
バルクホルン「・・・終わった・・・勝った・・・」
シャーリー「おっ、夜明けだ」
街に陽光が射す。ふとバルクホルンはジョナサンがいるはずの方を見た。すると
バルクホルン「あれ、首がない!」
シャーリー「どうした?」
バルクホルン「見ろ、ジョースター氏の遺体を。首がなく、胴体だけだろ?」
シャーリー「ほんとだ。なんでだろうな」
バルクホルン「さぁ・・・流れ弾でも当たったかなぁ・・・」
バルクホルン「綺麗な金髪をしていて、よく印象に残る顔だったな」
*
DIO(首だけ)「ふぅ、まさか肉体を乗っ取ったはずのジョジョに逆に意識を乗っ取られるとは思わなかったな・・・」
DIO「しかし、あの間抜けな女が肩のアザだけで私をジョジョだと勘違いして復活させ、そのジョジョの体も滅びたお陰で私は完全復活できたというわけだ」
DIO「さて、まずは新しい肉体を探さないとな・・・ふっふっふ」
終
まさかサーニャが人間やめて吸血ネウロイと戦う考えもつなんて、
以外!!