海未「これは...プリン?」
(投稿日9/7)(12/17完結)海未ちゃんがポンコツなssです(・ω・)
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部室
ガチャッ
海未「...」
海未「誰も...居ないですね?」
海未「...」
海未「...ふふっ」ガサゴソ
海未「(売店に美味しそうなプリンがあったので買っちゃいました...♪)」
海未「(穂乃果もダイエットを一緒に頑張ってあげるという意味では、私も甘いものを食べないのが良いですが...)」
海未「...」
海未「(...でっ、でも、私がダイエットしなくていいのです!)」
ガチャッ
凛「あっ、海未ちゃん!」
海未「(べ、別にプリンが美味しそうだったとかそういう訳じゃないんですよ!?)」
凛「うーみちゃん、何が考えてる?...どうしたの?」
海未「(...これは証明です!私が甘いものを食べてもいいという証明なのです!!)」
海未「(だから別に食べても良いのです!いや、食べなくてはなりません!!)」
凛「お〜い、海未ちゃん!?」
海未「...うひゃあっ!?...ほほほほほ穂乃果ですか!?」
凛「穂乃果ちゃんじゃないよ、凛だよ〜...」
海未「どどどどどうしたのですか!?」
凛「海未ちゃんこそ、そんなに慌ててどうしたの〜?」
凛「...あっ、もしかして、海未ちゃんがプリンを食べようとしたり!」
海未「なな何で分かるんですか!?ち、違いますけど!?」
凛「だって今日に売店で、美味しそうなプリン売ってたにゃ〜♪」
海未「り、凛、知ってるのですか!?」
凛「うんっ!凛も、さっき買って食べたんだ!!美味しかったよ〜♪」
海未「でっ、でも違いますよ!?私はプリンなどかかか買ってません!!」
凛「...じゃあ、海未ちゃんが手に持ってるそのプリンは何かにゃ〜?」
海未「ええっ!!??」
海未「(む、無意識に鞄からプリンを取り出してました...)」
海未「...こ、これは違うんです。違うんですから!!」
タッタッタッ...
凛「あ、海未ちゃ〜ん...」
凛「(...プリン置いてどこか行っちゃったにゃ)」
凛「...」
凛「(やっぱりプリン、美味しそうだな...)」
凛「(海未ちゃん...このプリン置いてっちゃったけど)」
凛「(丁寧にスプーンまで置いて行っちゃったし...)」
凛「(これは、海未ちゃんはプリンを捨てたってことかにゃ?)」
凛「...」
凛「(これは凛が...このプリンを食べて良いのかにゃ?)」
凛「(海未ちゃんがプリンいらないんだし...きっと大丈夫にゃ!!)」
凛「っていうことで〜。」
凛「プリン、いただきま〜す♪」
凛「まずはプリンのフタをあけて〜!」
凛「ふあああ...プリン、美味しそうにゃ...」
凛「まずは一口...ぱくっ」
凛「やっぱり、美味しいにゃ〜!」
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部室
ガチャッ
海未「...」
海未「(さっき凛が出ていくのを確認したので...今回こそ誰も居ませんね!?)」
海未「...」
海未「居ないようですね...!」
海未「(これでようやく、プリンを食べれます...)」ガサゴソ
海未「(...って、あれ...?鞄にプリンが見当たらないです)」
海未「...あっ、机の上におきっ放しでしたね...って...」
海未「ぷ、プリンが...!?」
海未「たっ、食べられて、ゴミだけ残ってます...!!」
海未「...」
海未「(楽しみに...していたのに)」グスン
海未「(でも仕方ないです。私が机の上に置き忘れてしまったのが...)」
海未「...」
海未「(...普通、机の上に置いてある誰のものか分からないものを食べますか?)」
海未「(普通は、そんなことはしません!!!)」
海未「...」
海未「(こういう時こそ、冷静に考えるのです。)」
海未「(...ここは消去法です。一人ずつ可能性を消して、残った人で考えるのです!)」
海未「(まずは部室に入れる人に限られるという時点で、九人の誰かなのは確かです。)」
海未「(そして可能性として...凛が食べたとちうことはありませんね。)」
海未「(なぜなら凛は、私より前にあのプリンを買って食べたと言ってたのでもう食べないはずです!)」ドヤア
海未「(次に...真姫や絵里、花陽は人のものを取るといった性格ではありません)」
海未「(となるとやはり...)」
海未「(穂乃果ですか?穂乃果が食べたんですか!?)」
海未「...」イライラ
海未「(絶対に...許しません...!!!)」
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部室前 廊下
テクテクテク...
穂乃果「はぁ...海未ちゃん、部室に先に行ったんでしょ〜?」
ことり「うんっ。『部室に用事があるから、すぐに部室には来ないで』って言ってたけど...」
穂乃果「ぜぇ〜ったいに穂乃果が怒られるよぉ〜...だって、全然痩せてなかったもんっ」
ことり「そ、そうなんだ〜」アハハ
ことり「でも穂乃果ちゃん、毎日ランニングもしてるし、海未ちゃんから言われたことはちゃんとこなしてるし...」
穂乃果「そうなんだけどねぇ〜。ほんとに体重、減らないねぇ...」
穂乃果「にしても、このパン...美味しいねえ。」モグモグ
ことり「...そんなの食べてたら、また海未ちゃんに怒られちゃうよ〜」アハハ
穂乃果「だいじょーぶ!部室入って海未ちゃんに見られるまでは全部食べちゃうし!!」
ことり「海未ちゃん、せっかく食事管理もしてくれてるのに...」
穂乃果「だって海未ちゃん、きつすぎるも〜ん!!」
ことり「確かに、そうかもしれないけど...」
...バタン!!!
ことり「...えっ?」
穂乃果「う...海未ちゃん!?」
海未「...」
穂乃果「す、すごいオーラ...」
ことり「(あんなに強く部室のドアを開けちゃって...大丈夫かな?)」アハハ
海未「...ほーのーかぁ...」
穂乃果「は、はいっ!」
海未「パンなのですか...?それは、パンなのですか?」
穂乃果「ちちち違うの海未ちゃん!これには訳があって...」
穂乃果「...ちょっとお腹が空いちゃったというかー...あはは〜。」
海未「...」
海未「...あなたって人は、本当に...!!!」
穂乃果「す、すいませんでしたぁ!!!」
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部室
穂乃果「だから、それは穂乃果じゃないよ!!」
海未「嘘を言っても無駄です!!なぜならプリンを食べれるのは、穂乃果しか居ないからです!!!」
穂乃果「でも穂乃果、ほんとに食べてないもん!」フンス
ことり「二人とも、落ち着いて...」アハハ
海未「勝手に無断でパンを食べた穂乃果を信用できると思いますか!?」
穂乃果「そ、それは...穂乃果が悪いけど」
穂乃果「...穂乃果は勝手にプリン食べたりしてないし、そもそも今日部室に来たの初めてだもんっ!」
海未「...」イライラ
ことり「...海未ちゃん。一旦落ち着こう?」
ことり「私も放課後になって、ずっと穂乃果ちゃんと一緒に居たけど...部室には行ってないよ?」
海未「...」
ことり「確かに、穂乃果ちゃんがパンを食べちゃったってのはあるけど...ちょっと海未ちゃん、考えすぎかも!」
海未「...」
海未「信じて...いいのですね?」
穂乃果「だから、プリン食べてないって言ってるじゃ〜ん!」
海未「穂乃果は黙ってなさい!!!」
穂乃果「もう。酷いよぉ〜!」
海未「...プリンを食べてないにせよ、勝手にパンも食べたのは事実です。」
穂乃果「すいませんでした...」
海未「これは気が緩んでる証拠です。明日から、ダイエットのメニューを増やします!」
穂乃果「...えっ?」
海未「明日から、ダイエットのメニューを更に増やします!!」
穂乃果「...」ウルウル
海未「...そっ、そんな泣きそうな顔しても駄目です!」
穂乃果「海未ちゃんのケチぃ...」
海未「何とでも言いなさい!」
海未「(...それにしても)」
海未「(穂乃果じゃないのであれば、一体誰なのでしょう?)」
ことり「でも海未ちゃんがプリン食べるなんて、珍しいね〜!」
海未「そ、それは仕方ないのです!!」カァァ
海未「穂乃果がダイエットしているので、甘いものを食べるのをためらってる気がしたのです!」
海未「(プリンが美味しそうだったからとか言えません)」
穂乃果「えー?でも海未ちゃん、穂乃果がダイエットしてなくてもあんまりそういうお菓子食べたりしないよね。」
海未「だ、だから違うのです!!」
穂乃果「どう違うの〜?」
海未「...」
海未「...ぷ、プリンが美味しそうだったのです。」
ことり「...えっ?」
海未「も、もう...何でもありません!」カァァ
海未「それより、プリンを食べた人を探しますよ!?」
穂乃果「海未ちゃんもプリン美味しそうとか、思うことあるんだぁ〜!」
海未「ち、違います!!」
穂乃果「さっき自分でプリン美味しそうって言ってたじゃん!」
海未「だから、そういう意味ではないのです〜!」
ガチャッ
凛「あっ、三人、発見にゃ〜!」
海未「り、凛!?」
凛「ん?...海未ちゃん、どうかした?」
海未「私の、私のプリンはどこですか!?」
凛「部室の机に置いてあったプリンなら、凛が食べたにゃ!」
海未「...」
穂乃果「ま、まさか...」
ことり「凛ちゃんが...犯人!?」
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帰り道
花陽「り、凛ちゃん?」
花陽「やっぱり、海未ちゃんに謝ったほうがいいよ...?」
凛「だってプリン、机の上に置いてあったんだよ!?そのまま放置しておくのが悪いじゃん!」
真姫「それもそうだけど...置いてあるものを勝手に食べたりしちゃダメに決まってるじゃない」
凛「...」
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ちょっと前 部室
海未「なんで勝手に!!人のプリンを食べたのですか!?」
凛「海未ちゃんがここに置いたままにしておくのが悪いんてしょ!?」
凛「海未ちゃんが自分の鞄の中に入れてたら食べてないもんっ」
海未「そういう話じゃないのです!勝手に置いてあるものを食べるのが悪いんです!!」
凛「...ふんっ。海未ちゃんなんてもう知らないもんね!」
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凛「...」
凛「確かに、凛ちょっと自分勝手過ぎたかもしれないけど...」
花陽「凛ちゃんがそう思うなら、謝ったらいいと思うよ♪」
真姫「私も花陽に賛成。仲が悪い状態なのも、こっちが面倒くさいし」
凛「でも、机の上に置きっぱなしにしておく海未ちゃんも悪いと思うよ?」
真姫「どっちにも悪いところはあるけど、悪いのは凛よ」
凛「え〜!?真姫ちゃんも、海未ちゃんの味方...?」
真姫「敵味方は関係ないわよ。そっちのほうが正しいって言ってるだけ」
真姫「そもそも、勝手に食べた凛も悪いと思ってるんでしょ?だから謝らないといけないのは当たり前じゃない」
凛「だって、凛が全部悪いってわけじゃないもん。」
真姫「もう...そんなのだと、海未と仲が悪くなるわよ」
凛「...そんなこと知らないもん。凛は悪くないもんっ!」タッタッタッ
花陽「り、凛ちゃん!...」
花陽「...」
真姫「...どこかに走って行ったわね。全く...」
花陽「凛ちゃん、自分の考えが正しいって思ったら、中々他の人の意見を聞かないところがあるから...」
真姫「私のことも面倒くさいって言われるけど、凛のほうがよっぽど面倒くさいわよ。もう」フンス
花陽「...でも大丈夫だと思うよ。凛ちゃんは、ちゃんの人を思いやれるから♪」
真姫「...そうなのかしら。」
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凛の部屋
凛「ただいま〜」
凛「はあぁ...」ベッドドサッ
凛「(真姫ちゃんが何言っても、凛は悪くないもんっ)」
凛「(だって、海未ちゃんが悪いんだし...)」
凛「...」
凛「(でも、かよちんとか真姫ちゃんとかに迷惑かかってるのかなあ)」
凛「(うーん...どうしようかな?)」
凛「(でもやっぱり、凛は悪くないし...)」
凛「...」
凛「(海未ちゃんが謝ったら、凛も謝ってあげるにゃ)」
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時は遡り...
神社前
穂乃果「ぜぇ...ぜぇ...はあぁ。」
ことり「お、お疲れ様〜。」
海未「まだです。もう一周走りなさい!」
穂乃果「ええ〜!?...もう、無理...。」
海未「痩せたいと思わないのですか!?」
海未「そもそもダイエットするって言い出したのは穂乃果なんですよ?」
海未「言い出した本人が諦めてどうするんですか!!」
穂乃果「うう〜...」
穂乃果「海未ちゃんの鬼!悪魔!!」
タッタッタッ...
ことり「は、走りに行っちゃったね〜」
海未「これでいいのです。」
ことり「...」
海未「ことり、どうかしましたか?」
ことり「海未ちゃん、いつもより増して穂乃果ちゃんに厳しくないかな〜?って」
海未「当たり前です。穂乃果が気を緩ませてるのが悪いんです!」
海未「そもそも、ことりが甘すぎるんですよ!?」
ことり「(これは凛ちゃんにプリンを食べられて確実にイライラしてるね)」
海未「ああ。 もう、何なんですか!?凛にも楽しみを取られてしまって...どうすればいいんでずがっ...」シクシク
ことり「(やっぱり)」
ことり「...な、泣かなくてもいいんじゃない〜?」アハハ
海未「ことりには分からないんですっ!あのプリンを取られた無念が!!」
海未「もういいでずぅ...一人にざぜください...ぐすっ」
ことり「ぷ、プリンなら買ってあげるから...落ち着いて?」
海未「...」
海未「...ほ、ほんとですか?」チラッ
ことり「うんっ♪」
海未「...学校の売店で売ってた...美味しそうなプリンですよ?」
ことり「う、うん...?」
海未「...あのプリンは、私が買ったので最後だったんですよ?」
ことり「...えっ?」
ことり「そ、それは買えないかも...」
海未「...」
ことり「...」
海未「...」グスン
ことり「ふ、普通のプリンなら買えるから!泣かないでね...」アセアセ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
帰り道
穂乃果「はああ。ダイエット、疲れた...」
穂乃果「ご飯沢山食べたいけど...うう」
海未「沢山食べてはいけません。前に穂乃果のお母様に渡したメニューだけを食べてください。」
ことり「(普通のプリンでも買ってあげたら泣き止んだね)」アハハ
穂乃果「もお、わかってるよ〜!」
穂乃果「でもキツすぎるよ!もうちょっと練習メニューをゆるくしてもいいのに!」プクー
海未「ダメです!元々メニューを増やすようなことをしたのは穂乃果でしょう?」
穂乃果「海未ちゃんの言うことがキツいからやる気が無くなるんだよっ!」
海未「あれぐらいこなさないと痩せれませんよ!?」
ことり「ふ、二人とも、落ち着いて?」
海未「ことりも何か言ってやってください!このままでいいと思うんですか!?」
ことり「えっ、えーと...」
穂乃果「...」
海未「...」
穂乃果「もう家に着くから...じゃあねっ。」
スタスタスタ...
ことり「ほ、穂乃果ちゃん...」
海未「...」
ことり「海未ちゃん...大丈夫?」
海未「...分からないんです。」
ことり「...えっ?」
海未「私は、どうすればいいのでしょうか...?」
ことり「海未ちゃん...」
ことり「...」
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翌日 学校
部室
凛「穂乃果ちゃんが学校休み?」
絵里「そうらしいの。」
希「穂乃果ちゃんが学校を休むって、なんか不気味やね」
絵里「お見舞いに行ってあげたら喜ぶだろうけど、私達は生徒会があるからね」
凛「あっ、そういや真姫ちゃんとかよちんがお見舞いに行くって言ってたにゃ!」
絵里「そうなのね。なら、大丈夫そうね。」
希「それじゃ、ウチらは生徒会があるから。凛ちゃん一人っぽいけど頑張ってな〜♪」
絵里「今日は休んでる新しい生徒会長さんへの引き継ぎ作業が大変だからね!」
凛「うんっ、希ちゃんも絵里ちゃんも、頑張ってね〜!」
バタン...
凛「...」
凛「一人ぼっちになったにゃ」シーン
凛「暇だし部室のパソコンで遊ぼうかな...」
ガチャッ
凛「(だ、誰か入ってきたにゃ!)」
凛「りりりり凛はパソコンで遊ぼうなんてしてないよー?って」
海未「り、凛!」
凛「う、海未ちゃん...!」
海未「(どどどどうしましょう仲直りしてないままです)」オロオロ
凛「(どどどどうしよう仲悪いままにゃ...)」オロオロ
海未「(い、いつも通り接するのです!)」
海未「...」コホン
海未「凛、なんでパソコンを立ち上げたのですか?」
凛「ぎくうっ!」
海未「もしかして...またパソコンで遊ぼうとしてたのですか?」
凛「ちっ、違うもんっ!」
海未「じゃあ何をしようとしてたんですか?」
凛「...凛が何しても凛の勝手でしょ?なんで海未ちゃんがそんなに言ってくるの!?」
海未「凛が何かやってると、それが私達に関係するからです!!」
凛「...まだプリンのこと引きずってるの?」
海未「ち、違います!」
凛「じゃあなんで!?」
海未「...凛がプリンを食べたという事実より、その後の対応が気にくわないのです」
凛「...ふんっ」
凛「海未ちゃんのことなんて知らないもんね!」ガチャッ
タッタッタッ...
海未「...」
海未「(部室を出て、どこに行ったのでしょうか?)」
海未「(...!)」
海未「(私も凛のことなんて...もう知りません!)」
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校門付近
凛「はーあぁ...」
凛「(海未ちゃんと、余計に仲が悪くなった気がするにゃ)」
凛「(とりあえず今日は、もう家に帰ろうかな...)」
にこ「...」
凛「!」
凛「あ、あの小さい人は...!」
凛「にーこちゃん!校門前で一人で...誰か待ってるのかにゃ?」
にこ「おわっ、凛!?...希と絵里は見なかった?」
凛「二人とも生徒会の仕事にゃ〜!」
にこ「あっ!そうだったわね...」
にこ「凛、あんたは何か用事あるの?」
凛「凛はさっき海未ちゃんのケンカして、めんどくさいから帰るにゃ〜♪」
にこ「切り替え早いわねあんた...」
にこ「暇ならちょっと付き合いなさいよ。」
凛「?」
にこ「...あんたでも良いから。ついて来なさい」
凛「えっ、どこいくの??凛もついてく!」スタスタ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
とある道
凛「ねえねえにこちゃん、どこ行くの〜?」
にこ「決まってるじゃない!」
凛「え〜?凛には分からないな...」
にこ「穂乃果の家よ。あの子が学校休むなんて...」
にこ「誰も家に様子を見に行かないなんて、おかしいわよ!」
凛「真姫ちゃんとかよちんがお見舞いに行ってるはずだよ?」
にこ「そ、そうなの!?」
凛「にこちゃんそんな事を知らないなんて、仲間はずれにゃ〜♪」
にこ「う、うっさいわね!!」
にこ「というか、真姫と花陽はお見舞いに行ってるのになんで凛は行ってないのよ!?」
凛「えっ?穂乃果ちゃんだし、どうせ宿題出来てないからかな〜?と思って」
凛「あとは海未ちゃんが嫌だったり!」
凛「(海未ちゃんのカバンの中に『海未ちゃんのばーか』って書いた紙を入れたのは秘密にゃ)」
にこ「そんなことであの子が休むと思う?」
凛「そ、そうなの?」
にこ「違うに決まってるわ。何かもっと大きい原因があるはずよ...」
凛「も、もしや...大変な病気にかかってたり!?」
にこ「それもあり得るかもしれないわ。」
にこ「だから、心して穂乃果の家に行くのよ。」
凛「う、うん...!」
凛「あっ、せっかくお家に行くんだからお土産とか買っていった方が良さそう?」
にこ「そうね...やっぱりお菓子が良いのかしら?」
凛「穂乃果ちゃん、確かダイエット中じゃなかったかにゃ?」
にこ「じゃあお菓子はダメね。他に何があるかしら...」
凛「う〜ん。穂乃果ちゃんがお菓子以外に喜びそうなもの...」
にこ「...」
凛「無いにゃ。」
にこ「無いわね。」
にこ「じゃあお土産は無しでいいわ」
凛「そうだね〜♪」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂むらの前
にこ「な、なんか穂乃果の家に入るのって緊張するわね...」ドキドキ
凛「こそこそしてないで、早く入った方がいいよ〜?」
にこ「に、にこは穂乃果の家に来るの初めてだから仕方ないでしょ?」
凛「おおっ、確かに!にこちゃんが来るの初めてにゃ...」
にこ「だからあんた、さっさと穂乃果のお店のドアを開けなさい!」
凛「らじゃー!」
ガラガラガラ...
凛「こんにちは〜♪」
ほのかママ「あら。いらっしゃい!ことりちゃんも来てるわよ。」
凛「穂乃果ちゃんのお母さんが店番やってるにゃ〜!」
ほのかママ「穂乃果なら自分の部屋にいるだろうから...上がって上がって♪」
にこ「お、お邪魔します」
テクテクテク...
にこ「に、二階もあって案外広いのね」
凛「うんっ。ここが穂乃果ちゃんの部屋だよ!」
凛「ドアをノックするにゃ〜♪」コンコン
にこ「!?...あんた、穂乃果が病気かもしれないのによくそんな簡単にノックしたわね」
凛「そ、そうだったにゃ...!」
ガチャッ
穂乃果「あっ、凛ちゃんとにこちゃん!やっほ〜♪」
凛「やっほ〜!って」
凛「あ、あれ...?」
にこ「あんた...なんで学校休んだの!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果の部屋
ことり「やっぱり穂乃果ちゃんの家の和菓子、どれだけ食べても美味しいね♪」モグモグ
穂乃果「お父さん、ほんとに作るの上手だからね〜」モグモグ
にこ「あ、あんた達ねぇ...」
凛「穂乃果ちゃん...ダイエット中じゃなかったのかにゃ?」
穂乃果「あっ!...わ、忘れてた。」
にこ「...もういい。心配したにこがバカだったわ」
凛「にこちゃんは元からバカにゃ〜♪」
にこ「あ、あんたに言われたくないわよ!」
にこ「もう帰る!!」
穂乃果「え〜?もうちょっと遊ぼうよ!」
にこ「にこは忙しいの!!」
スタスタスタ...ガチャッ
穂乃果「あらら...帰っちゃった」
穂乃果「悪いこと...しちゃったのかな?」
ことり「にこちゃんは心配してくれてたし...照れ隠しだと思うよ♪」
凛「にこちゃん、照れ屋さんだからね〜!」
穂乃果「そ、そうなのかな?」
凛「それより...何で休んだのかにゃ?」
穂乃果「そ、それは...」
凛「何かあったの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「ちょっと寝たかったというか〜...あはは」
ことり「学校、普通にサボっちゃったみたい」アハハ
穂乃果「だって海未ちゃんキツすぎるし、学校行っても怒られるだけだもんっ!」
凛「まあ、その気持ち分からなくもないにゃ」
穂乃果「だよねー!海未ちゃん怒るの大好きだもん!」
ことり「...穂乃果ちゃん?海未ちゃんは、穂乃果ちゃんのために怒ってるんだよ♪」
ことり「毎日穂乃果ちゃんのために頑張ってダイエットのメニュー考えてるし...」
ことり「穂乃果ちゃんにとっては辛いだろうけど...穂乃果ちゃんのために、海未ちゃんは頑張ってくれてるんだよ!」
穂乃果「...い、言われてみればそうかもしれないけど。」
ことり「穂乃果ちゃんからダイエットしたい。って言ったんだよね?」
穂乃果「...うんっ。」
ことり「だからきっと、海未ちゃんもそれが嬉しくて張り切ってるんだよ♪」
穂乃果「...」
穂乃果「海未ちゃん...」
穂乃果「そう...だよね。海未ちゃん、穂乃果のために頑張ってくれてるんだよね。」
穂乃果「今日学校休んじゃったの...あんまりよくなかったね」アハハ
凛「...」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
帰り道
テクテクテク...
凛「にゃ〜にゃにゃ〜♪」
ことり「凛ちゃん、テンション高いね...」アハハ
凛「ことりちゃんと二人っきりで帰るのって珍しいからね〜♪」
ことり「確かに、こういうの初めてかも♪」
凛「穂乃果ちゃんも元気で安心したし、良かったにゃ〜!」
ことり「そうだね♪...あとは海未ちゃんに納得してもらわないとね」アハハ
凛「!」ピタッ
凛「海未...ちゃん」
ことり「?...凛ちゃん、どうかした?」
凛「...海未ちゃんって、頑張ってくれてるんだなあと思って」
ことり「凛ちゃんって...海未ちゃんと喧嘩してたんだっけ?」
凛「け、喧嘩というより、凛が悪かったのかな...?って」
ことり「...もし、凛ちゃんが食べたプリンが花陽ちゃんのプリンだったら、許してくれたかもしれない。」
ことり「海未ちゃんのプリンを食べたのが悪かった。って言ったらそれまでだけど...」
ことり「海未ちゃんは不器用かもしれないけど真面目で...人に優しくて」
ことり「海未ちゃんは...凛ちゃんに嫌がらせをしたくて、色々と言ってくるわけじゃないと思うな。」
ことり「だから...ちゃんと謝ったら許してくれると思うよ♪」
凛「...そうかな...?」
ことり「でも、海未ちゃんは頑固だからね...簡単には許してくれないかも」アハハ
ことり「だから二人が仲直りするために、私がサポートするよ♪」
凛「...やっぱりことりちゃんって、先輩らしいにゃ〜!」
ことり「そ、そうかな?...照れちゃうな」エヘヘ
凛「...凛の家は、ここを左に曲がるんだにゃ!」
ことり「あっ...じゃあ、ここで帰り道分かれるねっ」
凛「うんっ...ことりちゃん、ありがとね〜!!」
ことり「うんっ。凛ちゃんも頑張ってね!」
凛「じゃあね〜!ばいばい♪」
テクテクテク...
ことり「...」
ことり「(り、凛ちゃん可愛すぎて鼻血出そう...!)」
ことり「(そっ、そうじゃなくて!)」
ことり「(他のみんなと...仲直りさせる作戦会議だね!)」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
翌日...
教室
キンコンカンコーン
穂乃果「はああ...授業終わったねえ」
穂乃果「...いよしっ!昨日休んだ分、今日は練習もダイエットもがんばるぞ〜!」
海未「授業も爆睡してましたからね...。」
穂乃果「寝てたんじゃないよ〜!練習のために体力を貯めておいたんだよっ」
海未「寝てたのと変わらないじゃないですか...」
ことり「う〜みちゃん!」
海未「...ことり、何でしょうか...?」
ことり「ちょっと、穂乃果ちゃんと用事があるから...海未ちゃんは先に部室に行ってて!」
穂乃果「うんっ...用事があるんだよっ!」
海未「もしかして、穂乃果が前の数学の小テストで0点をとったことの呼び出しですか!?」
穂乃果「海未ちゃん、なんでその事知ってるの!?」
海未「穂乃果が前に、大声で自分の点数叫んでたじゃないですか...」
穂乃果「もう一生、大声は出さない...!」
ことり「そ、そんなことじゃなくて...とにかく、部室に行ってね〜♪」
海未「わ、分かりましたけど,,, 」
海未「(ちょっと強引な気がします...。)」
穂乃果「じゃあ海未ちゃん、先にいってらっしゃーい!!」
海未「はい。ダイエットするので逃げないでくださいね!?」
穂乃果「大丈夫だよ〜!」
海未「昨日みたいにサボるのはもう許しませんよ!?」
穂乃果「わかってるぅ〜!」
スタスタスタ...
穂乃果「...海未ちゃん、行ったね!」
穂乃果「ことりちゃん。決行の時がやってきたよ!」
ことり「海未ちゃんにバレないように、後をつけるよ!」
穂乃果「うんっ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
部室
シーン...
凛「...また今日も一人ぼっちにゃー」
凛「(かよちんと真姫ちゃんに先に部室に行けって言われたけど....どうしたんだろ?)」
ガチャッ
海未「あっ...」
凛「う、海未ちゃん...」
海未「...」
凛「...」
海未「(き、気まずいです)」
凛「(気まずいにゃ...)」
海未「...」
海未「...他の一年生はどこに?」
凛「真姫ちゃんとかよちんは、後で来るんだって。」
海未「...そうですか。」
凛「...」
凛「ちょっと教室に忘れ物してきたから、取りにかえるにゃ」
凛「(そして、この気まずい部室から逃げる作戦にゃ...!)」ガチャッ
凛「(...あれ?)」
凛「...」ガチャガチャッ
凛「ぶ、部室のドアが開かない...!?」
ーーーーー
海未「...どうかしたんですか、凛?」
凛「ドアが開かないにゃ...」
海未「えっ?...ほんとですか?」
海未「...」ガチャガチャッ
海未「ほ、本当です...開きません」
凛「どうしてだろ...?」
海未「私が入った時は開いたので、その後に何かあったのでしょうね...」
凛「...」
凛「海未ちゃんが凛にいじわるしたいから、開かないようにしたんじゃないの?」
海未「...そんなこと、私がする必要があると思いますか?」
凛「だって海未ちゃん、プリン食べたことまだ怒ってるじゃん」
海未「そういう凛の態度に、私は怒っているのです」
凛「ふんっ、意味分かんないにゃ」
凛「(真姫ちゃんっぽく決まったにゃ)」
海未「...」
凛「...」
凛「(な、なんとしてもこの気まずい空間から逃れるにゃ...!)」
海未「...凛、何をしてるのです?」
凛「...窓から脱出をしてみるにゃ。」
海未「窓は開くのですか?」
凛「開かないけどっ...強引に開けて...!」
海未「あ、危ないですよ!?」
凛「大丈夫...にゃ...!」
凛「...?」
凛「(ま、窓の近くからじゃないと気付かなかったけど...)」
凛「(棚の下に、何か落ちてるにゃ)」
海未「ど、どうしました?」
凛「...」
凛「こ、これは...」
凛「(ぷ、プリン?)」
凛「(...何か書いてる紙が、近くに落ちてるにゃ)」
凛ちゃんへ
部室に閉じ込めちゃったけど...
これで海未ちゃんと仲直りしてね!
ことり♪
凛「こ、ことりちゃん...」
凛「(...そうだよね。凛が悪いことなのに)」
凛「(変に海未ちゃんを悪者扱いしたりして...悪くもないのに)」
凛「(だから、ちゃんと謝らないと...!)」
凛「あ、あのね...海未ちゃん?」
海未「...なんですか?」
凛「...ご、ごめんなさい!...海未ちゃんは悪くないのに、海未ちゃんのせいにしちゃって...」
凛「そっ、その...海未ちゃんが部屋に閉じ込めたと思ってて、でも...それは凛の思い込みで」
凛「だから凛が悪かったというか...その...ごめんね?」
海未「...本当に、反省してるのですか?」
凛「うんっ!...それで、これなんだけど」
海未「プ、プリン...」
海未「買ってきて...くれたのですか?」
凛「う、うんっ!」
凛「(あとでことりちゃんに何かおごってあげて解決にゃ)」
海未「...私も、おかしかったんです」
凛「...?」
海未「私も最近、自分が何でそんな行動を取ったのか...後で考えた時、分からなくなることがあるんです」
海未「頑張ってるのに...それが空回りであったり」
海未「どうすれば...いいのでしょうか?」
凛「...」
海未「!...す、すいません、こんな話...」
凛「凛は、よく分かんないけど」
凛「海未ちゃんがすごい頑張ってること、凛は知ってるよ。」
凛「穂乃果ちゃんのことも大変そうだし...他にも、色んなことで海未ちゃんは頑張ってるなあって」
海未「そ、そんなことは...」
凛「そんなことあるもん!...それでね?」
凛「その努力は...絶対に無駄じゃないって、凛は思うよ!」
凛「だから海未ちゃんは、今のままでも大丈夫にゃ!」
海未「...」
凛「ダメ...だったかな?」
海未「ふふっ」
凛「...凛は真面目だよ?何か面白いこと言った??」
海未「まさか凛にそんなことを気づかされるとは思ってなかったのです」
凛「え〜?どういうこと??」
海未「なんでもありません!...話を戻して、どうしたら部室から出れるか考えなければ...」
ガチャッ
穂乃果「えっへへ〜♪海未ちゃん、良かったね!」
海未「え、ええっ!?...そ、外から普通にドアは開いたんですか?」
穂乃果「二人を仲直りさせるために、わざと閉じ込めたんだよっ!」
ことり「穂乃果ちゃんと、昨日の夜に一緒にどうやったら仲直りできるか考えてたんだよ!」
ことり「ちょっと強引な方法だったけど...穂乃果ちゃんがこうしたら良いんじゃないかって」
凛「そ、そうなの?...ありがとね。二人とも!」
海未「...どうりで様子が変だった訳ですね」
穂乃果「ええっ、そうだったかな?」
海未「はい。正直一人で部室に行ってこい。って言った時点で怪しいと思いました。」
ことり「そ、そうだったんだ」アハハ
海未「でも、結果的に一人で行って良かったと思います。」
凛「う、海未ちゃん...」
凛「凛は海未ちゃんのこと、大好きだにゃ〜!」ダキッ
海未「り、凛...♪」
穂乃果「そういや、穂乃果達もプリン買ってきたんだよ!一緒に食べよ!!」
穂乃果「凛ちゃんの分も、買ってきたよ〜♪」
凛「え、ええっ!?...なんか申し訳ないにゃ」
凛「(あとで穂乃果ちゃんにも何かおごるにゃ)」
ことり「そうだね♪...海未ちゃん、スプーン持ってる?」
ことり「(置いていったプリンにスプーン付けるの忘れてたね)」
海未「はい、お弁当に付いてるスプーンがあるので大丈夫です。」
海未「(鞄からスプーンが入ってる容器を探さないとですね...)」ガサゴソ
海未「...?」
海未「(何か紙切れが鞄に挟まってますね...)」
海未「!?」
海未「...凛?」
凛「ん、どうしたのかにゃ?」
海未「この紙切れは何ですか...?」
凛「...ぎくぅっ!」
凛「(『海未ちゃんのばーか』って書いた昨日の紙にゃ...!)」
凛「え、えーっと、間違えて海未ちゃんのに入れちゃったというか...にゃ〜♪」
海未「...り〜ん〜...」
凛「ご、ごめんなさいにゃあ〜!!!」
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海未「これは...プリン?」完
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