2016-01-04 03:53:24 更新

概要

新年の任務、1-3と2-3の任務を新年早々こなし、暇になった艦娘(ごく一部)は単冠湾泊地をうろついていた…


やさぐれ大鳳とやさぐれクマちゃん


注意

5000字位で完結。

キャラクターの性格は察してください。

オチ?何それ美味しいの?




単冠湾泊地、間宮食堂…


間宮食堂の朝は早い。朝の5時から既に開店してるのも凄いが、その料理の仕込みの為にさらに早起きしているからだ。…だけどね、艦娘達が来るのは大体7時頃なんだよね。


…あくまでそういう設定だけどね。


でも、そういう設定を考えると間宮さんって凄い人だと思わないかい?



それはさておき、食堂は食事を食べる場所である。当たり前だよね?

…食堂ではジャラジャラと朝から騒がしい音を立てている。食器とかそういう類いの音だろ?…違うんだよなぁ…



001




カセットテープ

『朝8時の間宮食堂』


ジャラジャラ…ジャラジャラ…



弥生「………」ムスッ…


卯月「うー…」イラッ…


ジャラジャラ…ジャラジャラ…


暁「…」もぐもぐ…

雷「…」モグモグ…

電「…」もぐです…

響「…」бах!

電「響ちゃん!?」


コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ…


大鳳「クマちゃん、それロン!!!」


球磨「クマ!?」



間宮「あ、あのー…。お客さん…」


大鳳「あー、ちょっと待ってくださいね!すぐ、終わらせるんで」


球磨「お前卑怯クマ!リーチ、ドラ7とかおかしいクマァ!!」


隼鷹「そうだそうだイカサマだぁ!!」


島風「いや、みんな人の事言えないから…、クマちゃんなんてバレバレの捨て牌入れ替えとかしてたし」


球磨「うっせークマ!ここで大鳳の勝ちを認めたら球磨の朝飯がなくなるクマ!」



間宮「いや…だから、なんで食堂で麻雀を…」



隼鷹「あーね、そうだよなぁ。食堂で麻雀とか狂気の沙汰だよな〜」


間宮「どちらかというと、狂気の馬鹿だと思います…」


隼鷹「あはは!言うねぇ〜」


間宮「お客さんの迷惑なので外でお願いできますか?」


球磨「断るクマ。それにクマ達は麻雀が終わったらちゃんと料理を頼むクマー」


間宮「ですから、その音が迷惑なんですが!」


島風「…と言ってるんですが?大鳳さん」


大鳳「…間宮さん」


間宮「なんでしょうか?」


大鳳「早い話が麻雀の音が他のお客さんに迷惑だから静かにしろと言いたいんですね?」


間宮「そうですね」


大鳳「わかりました。じゃあみんなー、音を立てずに麻雀するよー」


三人「「「はーい」」」


間宮「麻雀をやめなさい!!!」


雷「そうよそうよ!うるさくて食事の邪魔なのよ『不活動組!』あんまりうるさいから弥生が怒ってるじゃない!!」


tip

活動組と不活動組の確執


単冠湾では、提督が存在しないので自力で任務や出撃を行っているが、強制ではない為自然と活動する艦娘と活動しない艦娘が現れている。その状態が長く続いているので、この二つの勢力には溝ができており、中には相手の勢力に敵視している者も居る。




弥生「…あ、…え?お、怒ってな…」


卯月「そうだぴょん!さっさと出て行くんだぴょん!!」



大鳳「むむむ…、駆逐艦め…!」


島風「いや、そりゃそうだよ。私も食堂で麻雀は萎えるって」


球磨「仕方ないクマ。別の所で続きをやるクマ!」


大鳳「いやいや、なに言ってるんですかクマちゃん。勝負がそこで終わったら終了ですよ?」


球磨「…は?」


大鳳「だからね、ここで勝負は終わりだからビリのクマちゃんは間宮券を私達に献上するんだ」


隼鷹「へへっ、ゴチになりまーす」


島風「ありがとークマちゃん!」


球磨「…ク、クマァあアアア!!?」



間宮「あの、色々と堂々としすぎですよ、麻雀とか、間宮券賭けとか…」




002




午後1時。単冠湾寮廊下…


球磨「クマの朝飯…シャケの塩焼きー…」


大鳳「まだ言ってるの?くだくだしてるクマね〜」


球磨「口癖真似んなクマ!あと、大鳳の所為でこんな事になってんだクマ!責任取れクマ!」


大鳳「え…//ふ、ふつつか者ですがよろしくお願いします//」


球磨「そういう責任じゃねークマ!?」


大鳳「じゃあどういう責任ですかねー」


球磨「あの不完全燃焼で終わった試合じゃクマが納得しないクマ!」


大鳳「いや、だってさ。無理でしょ。再開した所でオーラスでしかもクマちゃんの持ち点2000点だし」


球磨「でも、オーラスはクマが親だクマ!」


大鳳「だから?」


球磨「8回連続上がれば逆転できるクマー」えっへん!


大鳳「いや、うちの雀卓はアガリ連荘しか認めないから無理でしょ」


球磨「うっ…」


大鳳「それにね、あんまり麻雀の話をしない事。長引けば長引くほど読む人が減るんですけど」


球磨「知らんクマ。読者を振り落とすスタイルクマ」


大鳳「駄目だから!はいはい、この話は終わり終わり。それよりどう?クマ型姉妹の仲は」


球磨「カタカナで書くなよ…、ネコ型ロボットみたいな姿を想像してしまうクマ…」


大鳳「球磨型に猫型ロボットが混じってるからじゃない?」


球磨「猫じゃないから!あとロボットでもないクマ!」


大鳳「でも、艦娘ってロボットというか、サイボーグというか、そういうイメージはあるよね?」


球磨「サイボーグはあっても、ロボットはねークマ…」


大鳳「あっ、サイボーグで閃いた!」

球磨「やめろクマ」


大鳳「なんでさ」


球磨「やさぐれ大鳳って呼ばれてるお前だから絶対ロクでもない事を考えてるクマ」


大鳳「いや、これは革命が起きるほどの考えだと思うわよ?」


球磨「むしろクーデタになるクマ」


大鳳「ちぇっ、酷い事言うよねー」


球磨「ま、その考え聞くだけ聞いてやるクマ」


大鳳「じゃ、遠慮なく。…私達の泊地って提督が居ないよね」


球磨「うん」


大鳳「最近思うのよね、私。提督が居ないのは異常じゃないかって」


球磨「そうかクマ?」


大鳳「でも、いつまで待っても着任してこない、ならいっそのこと明石さんと夕張さんに頼んで提督を作ろうじゃない!」


球磨「明石はわかるけど、なんで夕張も追加するクマ?あれは武器専門じゃないかクマ?」


大鳳「明石さんの技術と夕張さんの技術を駆使すればサイボーグが出来上がりそうでしょ!提督がサイボーグとかカッコいい!」キラキラ…


球磨「サイボーグにする意味が分かんねークマ…」




003



午後1時半、球磨型専用寮内…


ガチャ…


球磨「ただいまクマー」


大鳳「お邪魔しまーす」



大井「おかえり、球磨姉さん。…げっ」



球磨「なんだその態度、言いたい事あんのかクマ」


大井「…別に」


球磨「大鳳すまんクマ。うちの妹達は大鳳の事がそんなに好きじゃないらしいクマ」


大鳳「うん。はっきり言わないで欲しかった」


球磨「ま、大鳳気にすんなクマ。クマもこの中で一番嫌われてるから」


大井「…えーと、球磨姉さんお茶ついでくるわね」


ガタガタ…ガチャ。


大鳳「意外ね、クマちゃんも嫌われてるなんて」


球磨「まー、仕方ねークマ。それに考えてみるクマ、一番のお姉ちゃんが食堂で麻雀打ってたらどう思うクマ?」


大鳳「私が姉妹なら居ないことにするわね」


球磨「うぐ…、そのストレートな所嫌いじゃないクマ」


大鳳「クマちゃんも可哀想にね、私達不活動組とつるんでるお陰で、いつの間にかクマちゃんもやさぐれクマちゃんとか言われてるし。不活動組のレッテルも貼られてるし」


球磨「別に他の目なんて気にしないクマ。お前らが楽しそうにしているのが羨ましくてクマも参加したんだから」


大鳳「せめてねー、球磨型の一人くらい不活動組の仲間がいればクマちゃんも気が楽なのにね」


球磨「居るクマよ?」


大鳳「えっ」


球磨「キソー」


大鳳「え?いやいや。あれは活動組でしょ?よく遠征に行ってるって秘書艦の長門さんから報告聞くし」


球磨「あー…、いや。それは嘘クマ」


大鳳「嘘?」


球磨「遠征の申請、報告は木曾がしているけど、編成は全くの別クマ。この前だって木曾が遠征の申請をして、編成を組んだけど、その編成は…」


ガチャ…


北上「やっほークマっち」


球磨「北上ー、いつからお前は馴れ馴れしくなったクマー?」


北上「そーだね、食堂で麻雀をした辺り位かなぁ」


球磨「いつの間にか広まっているクマ…」


北上「あっ、それよりもほら。クマっちと大鳳のお茶を持ってきたよー」


球磨「サンキュークマ、大井が持って来なかったけど…」


北上「あー、大井っちは大鳳の事嫌いだから出掛けたよー」


球磨「北上!本人の前でそんな事いうなクマ!!」


北上「じゃあ今度は本人のいない所でいうよー」


球磨「そうしろクマ!」

大鳳「いやおかしいでしょそれ、友達なら本人の悪口止めさせるでしょ」


球磨「え?いつ大鳳と友達になったんだクマ?」


大鳳「酷い?!」


北上「あははっ、クマっちと大鳳って面白いよねー、私は嫌いじゃないよ」


球磨「本当クマ!?」


北上「クマっちはまぁ…、未だに朝の麻雀で引いてるけど」


球磨「クマ…」


北上「まーまー、やさぐれクマっちも、その内またいつものように仲良く5人で話せるって」ペシペシ!


球磨「クマの頭をペシペシすんなクマ!姉に対する礼儀をわきまえろクマー!」


北上「はいはい、分かってますよー。じゃっ、私は今から大井っちと遊びに行かないといけないから。じゃーね〜」



…ガチャ。


球磨「次帰ってきたら覚えていろクマ…」


大鳳「…仲良いでしょ」


球磨「仲悪いクマー」


大鳳「嘘つけ!!」





004


カセットテープ

『遠征前の3人の会話』


多摩「現在14:00!今日は多摩が旗艦で、警備任務ニャ!」


北上「多摩姉も物好きだよねー、木曾の為にやりたくもない遠征に出向くなんて」


多摩「仮にも多摩もお姉ちゃんだニャ。末っ子のワガママくらい聞いてやるニャ」


北上「私もいい加減警備任務飽きたんだけどねー、大井っちも警備任務飽きてるでしょ?」


大井「北上さんと一緒ならどんな事で飽きないわ!!」


北上(うざぁ…)


多摩「1日1回くらい警備任務しても別に日常に支障はないニャ。活動組と見られるし、末っ子の木曾は自由に遊べるし一石二鳥だニャー」


北上「私達にメリットないじゃん」


多摩「だから多摩が5回警備任務したらお前たちに間宮券を渡してるんだニャ」


北上「いや、私は遠征飽きたし。せめてやるなら別の任務か出撃しない?」


多摩「飽きたと行ってる割には活動的だニャー」ニヤニヤ…


北上「別にー、一番上の姉があんなんだしー、私達だけでもしっかりしないといけないというかさー」


多摩(多摩は知ってるニャ、北上、大井もなんやかんやで姉を慕っているニャ。でなけりゃ多摩もこんな事してないし、木曾に対するワガママも聞いていない。うちの姉妹はどんなにバラバラな活動しても仲良しなんだニャ!)



球磨型の団結力はとても強い。球磨は姉妹達から嫌われてると思っているけど、実際のところは逆なのである。姉思いの妹もいれば妹思いの姉もいる。

そのうち、球磨も妹達の優しさを知ることになると思うけど、まだまだ先になりそうだ…



大鳳「あっ、割と柔らかい髪型してる!アホ毛からして絶対針金っぽい硬さだと思ってた!」ペシペシペシペシ!!


球磨「ペシペシすんなクマ!髪型が変わるだろうがクマァ!!」




おしまい







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NRHRさんから
2021-05-18 01:59:47

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2016-09-03 01:09:57

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