提督「風雲」(スレ投下済み)
世に風雲ssが増えますように
提督「風雲」
ーマルロクマルマルー
風雲「」コンコン
風雲「失礼しまーす」
風雲「あれ、提督まだ寝てるの?」
提督「起きてるぞ」
風雲「うわっ、ビックリした」
風雲「起きてるならさっさと布団から出なさいよー」
提督「まだ眠い...」
風雲「ふーん...」
「シャーッ」カーテンオープン
提督「ぐわぁ!目がぁ...目がぁ!!」
風雲「はいはい、もう諦めて起きなって」
提督「...えー、昨日のラピュタ見てないの?」
風雲「もう何度も見たから見てないわよ」
提督「つまんないやつだな」ムクッ
風雲「ほら、任務受領して、朝ごはん食べに行くわよ?」
提督「朝から元気だな風雲は...」
風雲「...朝からムスカやった人に言われたくないわ」
〜食堂〜
風雲「うーん、どれにしよう...」
提督「まだ悩んでるのか?」
風雲「だってどれも美味しそうなんだもの」
提督「メニューも豊富だし、至れり尽くせりだしな」
風雲「...いつもB定食の提督に言われたくないわ」
提督「!?B定食を馬鹿にするつもりか!?」
風雲「別にそーゆー意味で言ったわけじゃないけど......。でもたまにはAの魚定食にしたら?栄養偏るわよ?」
提督「俺、焼き魚苦手なんだ...」
風雲「えっ、海軍なのに!?」
提督「海軍なのに...」
ーヒトマルマルマルー
提督「............」カリカリ
風雲「............」カリカリ
風雲「...うーん、提督、修正テープある?」
提督「え、また間違えたの?」
風雲「う、うん、ちょっとね......」
提督「...やっぱ風雲って不器y...」
風雲「ち、違うわよ!この書類が分かりにくいのが悪いの!!」
提督「ふーん...」
風雲「いいからテープちょうだいよ」
提督「はいはい」
風雲「って、このテープ壊れてるわよ?」
提督「まじで?貸してみ?」
風雲「直せるの?」
提督「任せろって......」ポロッ
風雲「...なんか部品落ちたわよ?」
提督「.........」
風雲「.........」
提督「...修正液あるけど使う?」
風雲「...使うわ」
ーヒトヒトサンマルー
風雲「お腹すいたわね」
提督「そうだな、もうお昼か」
風雲「今日こそ私が作るわよ!」
提督 (´・ω・`)
風雲「...何よその目」
提督 つ絆創膏
風雲「いらないわよそんなのっ」
提督 つ包帯
風雲「もっと重くなってるじゃない!!」
提督「ホントにやるのか?」
風雲「やるわよ!今日はちゃんと気をつけて切るし...」
提督「悲壮な覚悟だな」
風雲「ちーがーうー!!!」
〜台所〜
風雲「」トントントン
風雲「...結局付いて来たのね」
提督「絆創膏の準備は万端だからなっ!!!」
風雲「」ムカッ
風雲「見てなさい、絶対美味しいって言わせてみせるわっ!」
〜執務室〜
風雲「出来たわよっ」
提督「おっ、いただきまーす」
風雲「......どう?」
提督「...おいしい」モグモグ
風雲「ホント!?やったぁー!!!」
提督「うん、ホントにおいしいわ」
風雲「よかったぁ......ね?だから言ったじゃない、ちゃんと出来るって!」
提督「わるかったって...ほら、風雲も食べろよ」
風雲「あ.........」
提督「うん?どうした?」
風雲「私の分作るの忘れた...」
提督「.........」
風雲「.........」
提督「...半分食べる?」
風雲「え、でも、そしたら提督が...」
提督「おやつにしっかり目に間宮で食べようぜ?」
風雲「......ありがとっ」フフッ
ーヒトサンマルマルー
「」コンコン
大淀「失礼します。提督、大本営より小包です。」
提督「おう、ありがと」
風雲「小包?電信じゃなくてモノが届いたんですか?」
大淀「はい、大本営より直々に使者が参りました」
提督「ふーん......」
大淀「こちらの封筒に小包の概要が入っているそうです」スッ
提督「どれどれ......」
提督「!」
風雲「どうしたの?」
提督「いや.........。」
風雲「......?」
大淀「...では、私はこれで」
提督「あ、あぁ、ご苦労様」
提督「そうだ風雲、今日の改修の予定表が出来たから明石に渡してきてくれないか?」
風雲「いいわよ、大淀さんと行ってくるわね」
提督「頼む」
ドア「」バタン
提督「......」
提督「そろそろ覚悟を決めないとなぁ...」チラッ
小包
ーヒトゴーマルマルー
提督「風雲、間宮に行こう」
風雲「いいわね」
〜間宮〜
「」ガラガラ
間宮「いらっしゃいませ、あら、提督に風雲ちゃん!」
風雲「こんにちはー」
提督「今、大丈夫か?」
間宮「もちろんですよ、さ、どうぞどうぞ」
飛龍「あ、風雲ちゃん!と、提督」
風雲「飛龍さん!!!」
提督「俺はついでかよ」(小声)
蒼龍「私なんてスルーされてますよ」(小声)
飛龍「2人とも拗ねないの」
風雲「飛龍さんたちが食べてるのって...」
飛龍「間宮特製あんみつよ!」
蒼龍「見よ、この大きさを!!」
風雲「うわぁぁぁ!!」キラキラ
風雲「私もこれにするわ!」
提督「珍しく即決したな」
風雲「だって美味しそうなんだもの!」
提督「まぁ確かにな...間宮さん、特製あんみつとカステラを」
間宮「はーい、承りました」
蒼龍「2人はよく間宮に来るんですか?」
提督「そんなにしょっちゅうは来ないな...今日はちょっと風雲が......」
風雲「わーーーー!」
風雲「い、いいじゃないもうそのことはっ!」
蒼龍「え、なになに??」
飛龍「私も気になるー!」
風雲「もうっ、飛龍さんたちまでー!」
間宮「お待たせしました、特製あんみつとカステラです!」
風雲「おーっ!」
提督「おいしそうだな」
風雲「いただきまーす!」
提督「いただきます」
風雲「おいひぃー!」モグモグ
提督「食べながらしゃべるなって」モグモグ
風雲「提督だってやってるじゃない!」
提督 ( ・ ω ・ )
風雲「すっとぼけた顔してるんじゃないわよ」
飛龍「相変わらず仲良しね、2人は」
提督「そーか??」
風雲「そうかしら??」
蒼龍「ほらまた」
提督「......」
風雲「......」
風雲「提督が私にちょっかいを出してくるのよ」
提督「いや、ちょっかい出される方が悪いんだろ」
風雲「なによそれ!」
飛龍「はいはい、ケンカしてると私が食べちゃうわよ??」
風雲「それはダメですっ!」
提督「風雲、お水持ってきてくれないか?」
風雲「いいわよ」ガタッ
蒼龍「提督はあんみつじゃなくてカステラなんですね」
提督「あぁ、俺は白玉よりアレの方が好きなんだ...ほら、あの白くてゼリーみたいな」
飛龍「杏仁豆腐ですか?」
提督「いや、もっと弾力があって...」
蒼龍「葛餅ですか??」
提督「もっとハイカラな...」
飛龍「蒼龍...わかる?」
蒼龍「わからないわ」
風雲「はい、どーぞ」スッ
提督「すまんな」
飛龍「ねえねえ風雲ちゃん、提督が白玉より好きな、白くて弾力のあるやつってわかる?」
提督「ほら、あの、ハイカラな...」
蒼龍(それはあんまりヒントにならないと思うんだけど...)
風雲「ナタデココかしら?」
提督「そうそれ!!」
飛龍「えぇ!?」
蒼龍「うそぉ!?」
風雲「確かに響きがハイカラよねぇ」
蒼龍「しかもそこっ!?」
飛龍「さ、さすが...」
提督「2人とも、修行が足りないなぁ〜」
風雲「別に修行したつもりは無いんだけど」
ワイワイガヤガヤ
蒼龍「ねえ飛龍、こーゆーのヤムチャ視点って言うんだっけ?」(小声)
飛龍「うーん、あってるけど違うと思う」(小声)
〜帰り道〜(二航戦の2人は寮に戻りました)
風雲「あ、猫!」
提督「ホントだ、別にここは漁港じゃないんだがなぁ...」
風雲「首輪はしてないから野良かしら?」
提督「それにしては痩せてないし、大方誰かがエサをあげてるんだろうな」
風雲「かわいいわね」
提督「...風雲は動物好きなんだっけ?」
風雲「好きよ?特に挙げるとしたらキツネかしら?」
提督「こりゃまた意外なのを」
風雲「えー、だってキツネかわいいじゃない!フサフサしてて!」
提督「それは認めるけども」
風雲「ここら辺には野生のキツネとかいないのかしら?」
提督「さぁなぁ...いたとしてももっと山奥だろ」
風雲「そっかぁ...残念ね」
提督「そう言えば、もっと北の幌筵とかにはいるような」
風雲「ホント!?でも幌筵はさすがに寒すぎ...」
(※風雲はキスカ島撤収作戦時に陸兵が現地で飼っていたキツネを収容したという逸話があります)
ーヒトナナマルマルー
風雲「夕方ね、そろそろ日も傾いてきたわ」
提督「今日は夕日がキレイそうだな」
風雲「...見に行く?」
提督「そうするか」
〜波止場〜
提督「......」
風雲「......」
提督「......」
風雲「キレイね」
提督「あぁ」
風雲「......それだけ?」
提督「風雲だって、キレイね、としか言ってないじゃないか」
風雲「それは...そうだけど......」
提督「......」
風雲「......」
提督「なぁ、あーゆーのが夕雲ってやつだよな?」
風雲「多分そうね」
提督「...キレイだな」
風雲「な、なに、す、好きなの?」
提督「? そうだな、普通に好きだぞ?」
風雲「えっ!?」
提督「??」
提督「そんなに驚くことか?」
風雲「お、驚くわよいきなりそんな事言われたら!!」
提督「うん?まさかと思うが、風雲の姉の話をしてるわけじゃないぞ?」
風雲「えっ!?」
提督「...ちょっと早とちりすぎないか?」
風雲「だっていきなり提督がキレイなんて言うんだもの......」
提督「それにしたってなぁ」
風雲「うぅっ、なんか嫌だったのっ」
提督「ふぅーん...」
風雲「ほら、日も沈んだし帰るわよっ」
提督「お、おう」
ーヒトキュウマルマルー
提督「そろそろ晩飯の時間か」
風雲「そうだけど...正直あんまりお腹すいてないわ」
提督「確かにな...」
風雲「でも、何も食べずにいられるほどじゃないわね」
提督「仕方ない、かるーく俺が作ってやるよ」
風雲「えっ提督が!?」
提督「おうよ。ちょっと待ってろ」
〜約30分後〜
提督「出来たぞ」
風雲「うわぁ、おいしそう!」
風雲「ホントに提督が作ったの?」
提督「そうだぞ??」
風雲「食べていいかしら?」
提督「どーぞー」
風雲「おいしい!!!な、なんでぇ!?」
提督「なんで?とは失礼な」
風雲「だってホントに美味しいんだもの!!」
提督「ちょっと学生時代に厨房に出入りしててな」
風雲「ふぅーん......なんか負けたわ」
提督「...今度教えてやろうか?」
風雲「うぅ、悔しいけどお願いするわ」
提督「おう。さて俺も、忘れずに作った自分の分を食べようかな?」
風雲「もうっ!」
風雲「その一言が無ければ...」
提督「無ければ??」
風雲「な、なんでもないっ!」
ーフタフタマルマルー
提督「ものすごく今さら確認なんだけどさ、」
風雲「どうしたの?」
提督「長波って風雲の妹?」
風雲「そ、そうよ?」
提督「で、巻雲は風雲の姉...と」
風雲「そうね...」
提督「なんとゆーか...分かんないもんだな」
風雲「なにが?」
提督「“姉”ってなんだろうな(哲学)」
風雲「はいぃ?」
提督「だって、風雲って姉っぽくないじゃん」
風雲「聞き捨てならないわね」
提督「おれは一人っ子だからよく分かんないけど、夕雲っぽさだろ??」
風雲「まぁ、夕雲姉さんは確かにお姉さんっぽいわね」
提督「なんとゆーか...包容力?」
風雲「......つまりは、私には包容力がないって言いたいの?」
提督「無いだろ」
風雲「」カチン
風雲「そんなデリカシーない発言する提督に言われたくないわ!」
提督「ほらすぐ熱くなるー」
風雲「うぅ...」
提督「ちょっと“夕雲”っぽく振舞ってみたら?」
風雲「夕雲姉さんっぽく??」
ーフタサンマルマルー
風雲「提督ぅ、フタサンマルマルです。」ウフフ
提督「お、おう...」
提督(あいつ夕雲のことバカにしてるだろ)
風雲「提督ぅ、今日もお疲れ様でした」
提督(なんか癪だな、仕掛けるか)
提督「なぁ風雲(ふううん)」
風雲「うふふ、提督ぅ、私の名前はか・ざ・く・も、ですよ?」フフッ
提督(て、手強い)
提督「風雲、お茶を入れてくれないか?」
風雲「わかったわぁ」スッ
提督(よし、今のうちに...)
風雲「提督ぅ、お茶が入りました...っ!」
提督「うむ、ありがとう」(with鼻眼鏡)
風雲「う、うふふ、面白いメガネですね?」
提督「そ、そうだろう」
提督(なかなか耐えるな...かくなる上は...)
提督「あ、風雲、そこの棚に茶菓子が入ってるから取ってくれないか?」
風雲「わかったわぁ」スッ
提督(よし...)
風雲「これかしら...って、提督!?」
提督「風雲...」
カベドン!!
風雲「っ!!」
提督「風雲...」ズイッ
風雲「て、提督っ!?///」
風雲(近い近い近い////)
提督「......ぷっ、くくく、顔真っ赤にして、かわいい反応しちゃって」
風雲「〜〜〜〜ッ!!!」カアッ
風雲「も、もうっ!!!」バッ
風雲「私帰るからねっ!また明日っ!!!」ダッ
提督「あっ、風雲っ!」
ドア「」バタン
提督「.........また明日...か」チラッ
指輪
提督「今度でいいか、また明日があるしな」
オチはあえて付けませんでした。一緒にいてなんとなく楽しい。そんな、お互いがいることが当たり前の関係っていいですよね。
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