鈴谷｢ど、どうしたのさ熊野｣

熊野｢言葉のままですわ…。鈴谷、あなたはその明るく気さくな性格からみんなとすぐに打ち解けて、仲のいい艦娘もたくさんいらっしゃるでしょう？｣

鈴谷｢ま、まぁね……？｣

熊野｢それにくらべてわたくしは、みんなから少し距離を置かれてるように感じますの。｣

鈴谷｢そうかなぁ？熊野だって仲いい子いるじゃん！もがみんとかぁ…三隈とか…………｣

熊野｢姉妹艦の他にはあって？｣

鈴谷｢……て、提督とか？？｣

熊野｢はぁ…。他にもです。｣

熊野｢わたくしは神戸生まれですのでそれにふわしい立ち振る舞いを心がけておりますが、何分、戦いの時は無我夢中になってしまいます｣

熊野｢そのせいで、三隈はお嬢様だけれども、熊野は偽物だとも思われております。｣

熊野｢鈴谷のその飾らないスタイルが、時々うらやましく感じるのです………。｣

鈴谷｢き、気のせいだと思うけどな、、(ってゆーかそんな話どこで聞いたのよ)｣

熊野｢あと………｣ｼﾞｨｰ

胸｢｣

鈴谷の胸｢｣

熊野｢はぁ…今日もエステですわ……｣

鈴谷｢？？？ ま、まぁーとにかく、ここは公平に提督に聞いてみよーよ！｣

熊野｢提督ですの？いいのかしらこんなこと…｣

鈴谷｢いいっていいって！さ、行くよーっ！｣

ーー提督の執務室ーー

提督 ｶﾘｶﾘｶﾘ

鈴谷｢提督、チィース！｣

熊野｢ごきげんよう、提督｣

提督｢おー、鈴谷に熊野か、どうした？｣

鈴谷｢いやぁー、それがさぁ……｣

ーー鈴谷説明中ーー

提督｢ほう、それで鈴谷がうらやましいと？｣

熊野｢そうなのですわ……｣

提督｢おれは今のままでいいと思うけどなぁー｣

鈴谷｢やっぱり？？そー思うよねー！！｣

提督｢でも、姉妹艦以外の仲良しも確かに必要だな｣

提督｢東京急行の時のメンバーとかどうなんだ？｣

熊野｢それが問題なんですわ！｣ﾊﾞﾝ！

提督｢え、なにが？？｣ｱｾｱｾ

熊野｢私申し上げておりますわよね？あまり下品な兵装は嫌だと。｣

提督｢お、おう｣ﾒｿﾗｼ

熊野｢ではなぜ！わたくしはドラム艦なんですの！？｣

鈴谷｢｣ﾌﾟｯ

??｢説明しよう！！｣

??｢ドラム艦とは、ルート固定のためにドラム缶を4つ満載された艦娘のことである！｣

??｢ドラム缶を4つ積める艦種にはある程度限りがるので、しばしば航巡が使われるのだ！｣

提督｢そ、そりゃー、熊野の錬度がぁ……｣

熊野(Lv71)｢………｣

鈴谷(Lv42)｢｣ｳｹﾙwww

熊野｢変える気はないのですね…｣

提督｢ない！｣ｷﾘｯ

提督(嫌だと言われたらやりたくなるのが性だよな)

熊野｢わかりました…では、仲良しがいないことについては？｣

提督｢そうだな、明日天津風と秘書艦やってみるか？｣

熊野｢わたくしが秘書艦？なぜですの？｣

提督｢嫌か？ここにはいろんな艦娘が来るし、自然と話せると思うんだが｣

熊野｢いえ…やらせていただきますわ！｣

提督｢よし、頼むわ！朝はマルナナマルマルな｣

熊野｢了解いたしました！｣

鈴谷｢｣ｳｹﾙｳｹﾙwww

熊野｢あなたは笑いすぎですわ！｣

鈴谷｢だ、だってーwww｣

鈴谷(ドラム缶4つ振り回してとおおおお↑おおお↓ってwww)wwwww

熊野｢いい加減にしてくださいまし！｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

天津風｢戻ったわ。あら、お客さん？｣

提督｢お疲れ様。ちょっと鈴谷と熊野がな｣

提督｢あ、明日熊野も秘書艦やるんだがいいよな？｣

天津風｢あたしは別に構わないわよ｣

提督｢じゃあ、決まりだな｣

熊野｢天津風さん、よろしくおねがいしますわ！｣

天津風｢よろしく｣

鈴谷｢じゃー、そろそろ私たちは帰るねー｣

熊野｢そうですわね、提督、天津風さん、明日はお願いいたします！｣

提督｢おう｣天津風｢わかったわ｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

天津風｢やったじゃない。｣

提督｢な、なにが？｣

天津風｢重巡が全く育ってないうちで、熊野のあの突出した錬度。｣

天津風｢個人的感情が全くないとは言わせないわよ？｣

提督｢やっぱお前には頭が上がらないな…｣

提督｢そうだな、まぁ、好意を抱いていないと言うと嘘になるかな…｣

天津風｢相変わらず煮えきらないわね…｣

提督｢まあそう言うなって｣

提督｢だがしかし、この機を逃すつもりはないぞ｣

天津風｢そう…まぁ、頑張りなさい。今はいい風があなたに吹いてるわ｣

翌朝

ーーマルナナマルマルーー

熊野｢ごきげんよう、提督｣

提督｢おはよう熊野｣

天津風｢おはよう｣

提督｢熊野は朝は大丈夫なのか？｣

熊野 ｢ええ、早寝早起きは美容の基本ですわ！｣

提督｢そうか、じゃあ、早速仕事を頼むぞ。天津風！｣

天津風｢まずは私と工廠で開発よ｣

熊野｢承りましてよ！｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

提督(熊野かわいいいいいいい！)

ーー工廠ーー

天津風｢じゃあ、レシピは大体できてるから、これに従ってね｣

熊野｢わたくしは航巡ですので、艦載機ですかね｣

20/60/10/90

ペンギン｢｣

熊野｢も、もう一度ですわ！｣

零式水偵｢｣

熊野｢まだです！｣

ペンギン｢｣

97艦攻｢｣

零式水偵｢｣

熊野｢あななたはもういいのですわ！｣

ペンギン｢｣

ペンギン｢｣

天山｢｣

熊野｢はぁ、はぁ、よ、よろしくてよ！｣

天津風｢もうデイリーこなしたから帰るわよ｣

熊野｢あ、待ってくださいの！｣

ーー執務室ーー

天津風｢戻ったわ｣

提督｢お、戻ったか、どうだった熊野、開発は｣ｷﾘｯ

熊野｢ま、まあまあでしてよ！｣

提督｢そうか、じゃあ次は午前中の演習メンバーの招集だ！｣ｷﾘｯ

旗艦ー瑞鶴

随伴ー金剛、加賀、北上、大井、吹雪

天津風｢あなたってミーハーね…｣

加賀｢提督…なぜあの小娘が旗艦なのかしら。｣

瑞鶴｢いいじゃない～さっすが提督、見る目あるね！｣

加賀｢そんなに七面鳥が食べたいのなら鳳翔さんに頼んできましょうか。｣

瑞鶴｢な、なによ！私だって毎日焼き鳥はごめんよ！｣

加賀｢頭にきました。｣

金剛｢Hey 提督ゥー！どうして熊野が秘書艦やってるデスカ？｣

提督｢いや、ちょっと、熊野と他のみんなとの交流をな｣

金剛｢ナルホド！確かに、ドラム缶を持ってない熊野も久々デース！｣

熊野｢とおおおお↑おおお↓！！！｣ﾄﾞｺﾞｫ

金剛｢アオチッ！ ソ、sorryネ……お詫びに午後一緒にティータイムするデース！｣

熊野｢仕方ありませんわね…伺いますわ｣

金剛｢伺わなくてOKネ！ここでティータイムすればいいのデース！｣

提督｢ここは執務室なんだが……｣

天津風｢いいじゃない、あなたもどうせその時間休むじゃない｣

提督｢まぁそうだが………じゃあ、そうするか！｣

金剛(さすが天津風、提督の秘書艦を長く務めてるだけあって提督を熟知してマース…)

金剛｢じゃあ、3時頃にまたやってくるデース！｣

熊野｢お待ちしてますわ！｣

大井｢北上さん北上さん北上さん北上さん｣

北上(左にいる吹雪型1番艦の地味な駆逐艦がうざい)

吹雪(右側からのオーラが怖い…だ、誰か助けて！)

～～～～～～～～～～

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

提督｢ふぅ、とりあえず演習の伝達は終わりっと｣

天津風｢疲れるならあんな編成にしなきゃいいのよ｣

提督｢いやぁー、なんか、してみたくなるだろ？｣

天津風｢まぁ、あなたが提督なのだから、それは自由だけれども…｣

熊野｢？？｣

ーーマルキュウマルマルーー

提督｢さてと、次はこの書類の山だ！｣

熊野｢えーっと、わたくしはどうすればよろしくて？｣

提督｢天津風の手伝いをしてくれ。俺は最終確認とハンコだ｣ﾋﾞｼｨ

熊野｢承りましてよ！｣

提督｢……｣ｶﾘｶﾘｶﾘ、ﾎﾟﾝｯ

天津風｢……｣ｶﾘｶﾘｶﾘ

熊野｢…？｣

熊野｢提督、この特別将来手当てとはなんですの？｣

提督｢えっとそれは……｣

天津風｢提督が戦いが終わったあと、艦娘達の再スタートの為に積み立てている予算よ。｣

熊野｢今からそのためにお金を貯めていらっしゃいますの！？わたくしたちの為に｣

提督｢あ、あぁ、まぁな…。戦いが終わってはいサヨナラじゃ、あまりにかわいそうだろ｣ｷﾘｯ

熊野｢わたくし知りませんでしたわ…｣

提督｢まぁ、艦娘の為の裏金ともとられるからな、あまり大きな声では言えないのだよ｣ｷﾘｯ

熊野｢……｣

熊野(提督も案外先を考えていらっしゃるのね…)

天津風｢｣ﾌﾌｯ

ーーヒトヒトマルマルーー

提督｢あ、昼飯どうしよう｣

天津風｢なに、あなたもうお腹すいたの？｣

提督｢いや、間宮と伊良湖関連の書類を見てたら頭に浮かんでしまった｣

天津風｢普段は私が作ってるけど、今日は熊野もいるし食堂で食べれば？｣

提督｢そうだな、俺がいれば熊野もみんなと話しやすいだろう｣ｷﾘｯ

熊野｢わたくしのその方がよろしくてよ｣

熊野(秘書艦は料理もできなければならないのですわね)

天津風｢じゃあ決まりね。なら、さっさとまた手を動かすっ！｣

提督｢はーい……｣

ーーヒトフタマルマルーー

提督(まずい、腹が鳴りそうだ。天津風はともかく熊野に対して格好がつかん。)

提督(よし、次の大きな物音に合わせて絶妙に腹筋を効かせて腹の音をごまかす！)

提督(誰か来るか、なにか物が落ちれば……)

提督(あ、熊野の机の書類入れが落ちそうだ。)

書類入れ｢｣ｼﾞﾘｼﾞﾘ

熊野｢あら…｣

書類入れ｢｣ｼｰﾝ

提督(うわぁぁぁ、さすが熊野落ちる前に察して直してしまった)

提督(かくなる上は誰か来るのを……)

ﾀﾞｯﾀﾞｯﾀﾞｯ

提督(キタッ！)

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ提督｢｣ｸﾞｩ～

鈴谷｢チィース、提督、熊野、ちゃんとできてる？｣

熊野｢当然ですわ！｣

提督｢鈴谷……｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

鈴谷｢え、え？？ま、まぁ、いいけど…//｣

天津風(バカねあのとんまは)

熊野(やはり鈴谷は好かれやすいのですわね…)

提督(はっ、いかん、鈴谷のタイミングの良さにこの状況を忘れていた)

提督｢で、で、ど、どうした鈴谷？｣

鈴谷｢え、あ、そろそろお昼だし、みんなで食べようと思って！｣

提督｢ちょうど行こうと思ってたんだ。じゃあ、行くか！｣ｷﾘｯ

熊野｢わたくしはサンドイッチを所望いたしますわ！｣

天津風｢いいわよ｣

ーー食堂ーー

暁｢あ、鈴谷さん！｣

鈴谷｢おー、暁じゃん。あれ、他の六駆のみんなは？｣

暁｢私だけ最近は遠征じゃなくて出撃が多いから別行動なの！｣

提督｢すまん、なぜだが早々に暁の練度をあげておかなければいけない気がするんだ。｣

暁｢まぁ、１人前のレディーになるためには必要なことね！｣

提督｢！そうだ、暁、熊野とお昼食べないか？｣

暁｢熊野さんと？私はいいけど、どうしたの急に？｣

提督｢ほら、熊野と一緒にいれば１人前のレディーへのヒントがつかめそうだろ？｣

暁｢！！！！！｣

暁｢く、熊野さん、お、お昼ご一緒していたたただだけなくっっって？？｣

天津風｢なんかいろいろ多いわよ暁｣

熊野｢よろしくてよ！｣ﾌﾌﾌ

暁｢！！！｣(これが１人前のレディー！)

くまのは、いちにんまえのれでぃー(仮)をなかまにした！

ーー昼食後ーー

提督｢いやぁー、食った食った。｣

天津風｢あなた食べ過ぎよ、運動もあまりしてないのに｣

提督｢してるぞ？天津風がお休みで、大鳳が秘書艦してる時とか……｣

天津風｢それって、半年に１回もないじゃない｣

提督｢……。そ、そうだ、熊野はなにか運動してるのか？｣

熊野｢わたくしですの？出撃以外にはあまり……｣

提督｢そうなのか…熊野ならなにか美容のためにウォーキングでもしてるかと思ってな｣

熊野｢食事に気をつけることが1番大切ですわ！｣

提督｢食事か…やっぱり野菜中心とか？｣

熊野｢それもそうですが、自分の動いた分のカロリーのみを摂取ようにすれば太ることはありませんわ！｣

熊野｢今度、作って差し上げますわ！｣

提督｢熊野、料理もできるのか！｣

熊野｢レディーのたしなみですわ！｣

天津風｢｣ﾌﾌｯ

ーーヒトゴウマルマルーー

提督(ゲップが出そうだ……)

提督(しかし、例のように格好がつかん)

提督(だがしかし、今度は金剛が来てくれる…はず……！)

ドア｢｣ｶﾞﾁ

提督(キタッ)

(ドアの向こう)

｢Oh,榛名、何してるデース！｣

｢お姉さま…榛名もご一緒してもよろしいでしょうか？｣

｢Of course! 榛名も一緒に行くデース！｣

提督(あ、危ないとこだった…)

ドア｢｣ｶﾞﾁｬ提督｢うっぷ｣

金剛｢提督ゥー、ティータイムにするデース！｣

提督｢金剛……｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

金剛｢提督ゥ、時間と場所を…………/////｣

天津風(このバカ……)

榛名(榛名は大丈夫じゃありません……)

熊野(提督はスキンシップがお好きなんでしょうか？)

提督(はっ、またやらかした……)

提督｢ｺﾎﾝ、金剛、ティータイムの時間か？｣

金剛｢そ、そうデース！榛名も一緒デース！！｣

榛名｢おじゃまだったでしょうか………？｣

提督｢そんなことはないぞ、なぁ熊野？｣ｷﾘｯ

熊野｢もちろんですわ！｣

～～～～～～

熊野｢たまには紅茶もいいですわね｣

金剛｢Oh,熊野はいつも何を飲んでるデース？｣

熊野｢わたくしは普段はハーブティーですわ｣

提督｢え、紅茶とハーブティーって何が違うの？｣

熊野｢紅茶はお茶の葉を完全に発酵させたものを煮出しております。｣

熊野｢完全に発酵する前のものが緑茶となるのです。｣

熊野｢それに対してハーブティーは、ハーブを乾燥させて煮出しているだけですので、｣

熊野｢発酵の有無や、葉の種類がそもそも異なりますわ｣

提督｢ほぉー、さすがだな！勉強になった！｣

榛名｢榛名、知りませんでした！｣

金剛｢今度、ハーブティーをいれてくださーイ！｣

熊野｢よろしくてよ！｣

榛名｢熊野さんは、休みの時は何をしているんですか？｣

熊野｢わたくしは、部屋で本を読んだり、手芸をしてますわ｣

榛名｢意外です！もっとアクティブに活動していらっしゃるかと！｣

提督｢なんでだ？？｣

榛名｢いえ、どうしても、ドラム缶の印象が強くて…｣

提督｢｣

熊野｢とおおおお↑おおお↓｣

提督｢いてっ！わかった、しばらく5-4は控えるから！｣

熊野｢｣ﾑｽｯ

提督(熊野かわいい熊野かわいい熊野かわいい)

提督｢や、やはり、いつもの5-4メンバーは先入観がついちゃってるな……｣

熊野｢どなたのせいですの？｣

金剛｢ソーいえば、どうしていつも熊野がドラム缶担当なんデスカ？｣

提督｢そ、それは、ほら、練度的な問題さ！｣

榛名｢ですが、うちではそもそも１回目の改装を終えた重巡すら数隻…｣

榛名｢しかもその半数以上が最上型で今は航巡ですが…｣

金剛｢ナニカ、specialな理由があるんデスカ……？｣

提督｢い、いや、ないないない！｣

天津風(ほんっとバカね…)

提督｢ほ、ほら、航巡って、空母がいない海域だとこっちが空母出さなくても制空権取れるだろ？｣

提督｢だ、だから、パシーで輸送船狩ったりする時とかなっ！｣

金剛｢…………｣ｼﾞｨｰ

金剛｢提督は、熊野が好きなのデスカ？｣

天津風(よく言ったわ金剛)

榛名(榛名は大丈夫じゃありません……)

提督｢す、好きとかそーゆーのは部下に対してはダメだろう！｣

天津風(小心者…)

金剛｢じゃー、熊野はどうデスカ？｣

熊野｢わたくし…ですの？｣

熊野｢わたくしは…これまであまり提督を殿方としてみておりませんでしたわ｣

提督(あ、これ、まじで落ち込むやつだ)

榛名(榛名は大丈夫です！)

熊野｢ですが……｣

金剛｢…でも、なんデスカ？｣

熊野｢今日はわたくしの為に秘書艦を提案なさってくれたりと、｣

熊野｢頼れるお方なのかな…と思いましたわ｣

全員｢……………｣

天津風(熊野もなかなか鈍い人みたいね)

天津風｢あなた、カップが空になってるわよ｣ｺﾎﾟｺﾎﾟ

提督｢す、すまん｣

全員(……気まずい！)

金剛｢へ、Hey, 提督ゥ、そ、そろそろいい時間ネ！｣

金剛｢私たちは失礼するネ！｣

提督｢え、あ、そうなのか｣(コイツ逃げるのか)

金剛｢See you again, 提督ゥー！｣

榛名｢失礼いたしました｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

天津風(これからが見ものね)

提督｢…………｣

熊野｢提督、なぜ黙ってしいらして？｣

提督｢…………｣

熊野｢わたくし、なにか気に障るようなことを言いまして？｣

提督｢いや、そんなことは…｣

熊野｢だったら、なんで黙っていらっしゃったのかしら？｣

提督｢それは………｣

ドア｢｣ﾊﾟｰﾝ

鈴谷｢チィース！って…あれ、何この空気……｣

熊野｢あら、鈴谷、それが、わたくしがなにか提督の気に障るようなことを言ってしまったようで…｣

提督｢そんなこと…ないって……｣

鈴谷｢天津風、どーゆー状況？｣

天津風｢それが…ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ｣ｺｿｺｿ

鈴谷｢うわぁ、めんどっ｣ｺｿｺｿ

熊野｢鈴谷、なにを話していらっしゃるの？｣

鈴谷｢ううん、こっちのこと｣

鈴谷｢で、熊野は心当たりがないと、｣

熊野｢そうですわ…｣

鈴谷｢で、提督は気に障ってないと、｣

提督｢うむ……｣

鈴谷｢うーん、じゃー、提督はこれから何したいの？｣

提督｢熊野がみんなと親睦を深めてくれればいい…｣

鈴谷｢じゃー、熊野は？｣

熊野｢提督の機嫌を直す方が先ですわ！｣

鈴谷｢うーん………｣

鈴谷｢提督、じゃー、私達を何度か出撃させてよ！｣

提督｢別に構わんが、なぜだ？？｣

鈴谷｢いいからいいから…｣

鈴谷｢その代わり、熊野には瑞雲ガン積みして、MVPとった子をすごく褒めるの！｣ｺｿｺｿ

提督｢それがなにになるんだ？｣

鈴谷｢いいからいいから！さ、鈴谷達はどこ行けばいいー？｣

熊野｢ちょっと鈴谷……提督、よろしいのですか？｣

提督｢まぁかまわんよ、どのみち午後も出撃の予定があったしな｣

提督｢では、暁を旗艦に熊野鈴谷比叡霧島夕張で敵輸送船の掃討だ｣

熊野｢はい…承りましてよ！｣

～～～～～～～～～

パシー島沖

～～～～～～～～～

MVP比叡

比叡｢私の活躍、見ていてくれました？？｣

提督｢おう、見ていたぞ！よくやったな！｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

熊野｢…………｣

暁｢私だって、旗艦頑張ったんだから！｣

提督｢そうだな、暁、お疲れ様！｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

暁｢｣ﾁﾗｯ

熊野｢………｣すまし顔

暁｢や、やっぱりいいわ！1人前のレディーはなでなでなんかされないし！｣

暁｢熊野さんを見習うわ！｣

提督｢熊野………｣ｽﾞｰﾝ……

熊野(提督が私の方を少し見て暗い顔をなさったわ…)

熊野(いつもみたいにわたくしを褒めてもくれないし、まだ怒っていらっしゃるみたい…)ｽﾞｰﾝ

鈴谷｢｣ﾆﾔｯ

提督｢…じゃあ、小破の夕張は入渠、代わりに川内を入れてもう一度行ってくれ｣

暁｢了解よ！｣

～～～～～～～

パシー島沖

～～～～～～～

MVP鈴谷

鈴谷｢鈴谷は褒めて伸びるタイプだからねぇ～｣

提督｢よくやったな！｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

熊野｢…………｣

鈴谷｢熊野も褒めてあげたら？｣

提督｢熊野も……？ 熊野、制空権確保お疲れ様！｣

熊野｢(それだけですの？)…よ、よろしくてよ！｣

提督｢じゃあ、解散！｣

艦娘s｢｣ﾋﾞｼｯ

～～～～～～～

熊野｢……………｣ﾑｽｯ

提督｢…………？｣ｷｮﾄﾝ

鈴谷天津風｢｣ﾆﾔｯ

鈴谷｢｣ﾁﾗｯ

天津風｢｣ｺｸﾝ

鈴谷｢天津風、さっき大淀さんが書類のことで聞きたいことがあるって言ってたよ？｣

天津風｢あら、じゃあ行かないと｣

熊野｢ではわたくしも……｣

鈴谷｢いいっていいって！鈴谷が代わりに行くから！｣

熊野｢でも……｣

鈴谷｢いいから(低い声)｣

熊野｢わ、わかりましたわ！｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

提督｢……………｣

熊野｢……………｣ﾑｽｯ

提督｢……なにか怒ってるのか？｣

熊野｢いえ…………｣

提督｢……………｣

熊野｢……………｣

熊野｢……提督は、熊野が嫌いなんですの？｣

提督｢え？そんなことはないぞ｣

熊野｢…ですが、提督はわたくしには優しくしてくださいません｣

熊野｢いつもはドラム缶ですし、先程は瑞雲でしたわ｣

熊野｢これでは思うような活躍もできません｣

提督｢…それは、熊野だからこそ、なんだがな｣

提督｢熊野の練度と戦いぶりに信頼を寄せてるからこそだ｣

提督｢熊野なら、多少は不利な装備でも、結果を残してくれるだろう？｣

熊野｢…では、なぜなでてくれないのですの？｣

提督｢………俺なんかになでられても嬉しくないだろう？｣

熊野｢……そんなことありませんわ！！！｣

提督｢………｣

熊野｢わたくし、提督のこと、嫌ってなんかおりませんの！｣

提督｢…そういう事ではないのだ。｣

熊野｢では、どういうことですの？｣

提督｢…はぁ。……熊野、俺はお前が好きだ。｣

熊野｢えっ………!?｣

提督｢俺は熊野が好きだ。だが、熊野はそうではないようだ。｣

提督｢俺の想いは届かなかったのだ……｣

熊野｢…………｣

提督｢…………｣

熊野｢………｣ｷﾞｭｯ

提督｢熊野………？｣

熊野｢……ちゃんと、届いておりますわ｣

熊野｢少し遅い気もいたしますけれども。のろまなのねぇ｣ﾌﾌｯ

提督｢……スマン。｣

天津風鈴谷｢｣ﾆﾔﾆﾔ

ーーー完ーーー