提督｢疲れたから艦娘にダル絡みする｣

〜執務室〜

提督｢｣ｶﾘｶﾘ(書類書き)

磯風｢｣ｶﾘｶﾘ(書類書き)

提督｢......｣

磯風｢｣ｶﾘｶﾘ

提督｢｣ｻﾜｻﾜ

磯風｢......｣

磯風｢...司令、仕事をしてくれ｣

提督｢お、おう、すまんな｣

磯風｢......｣ｼﾞｰｯ

提督｢｣ｶﾘｶﾘ

磯風｢｣ｶﾘｶﾘ

提督｢.........｣

磯風｢｣ｶﾘｶﾘ

提督｢......｣ｻﾜｻﾜ

磯風｢はぁ...｣

磯風｢司令、しつこいのは嫌いではないが、それはどうだろうか｣

提督｢いいと思うぞ｣ｻﾜｻﾜ

磯風｢本気で言っているのか？｣

提督｢だって嫌いじゃないんだろ...？｣ｽﾘｽﾘ

磯風｢そ、それは言葉の綾というやつで...｣

提督｢ふーん......｣ｶﾞｼｯ

磯風｢ちょっ、手を離せっ｣

提督｢またまたァ......嫌いじゃないんだろぅ？｣

磯風｢だからそれはっ｣

提督｢磯風...｣ｱｺﾞｸｲｯ

磯風｢っ！///｣ｶｧｯ

ﾁｭｯ

磯風｢んっ...｣

ﾁｭｯ

提督｢ほら、嫌いじゃない｣

磯風｢.........//｣

磯風｢それは...卑怯だぞ//｣

〜〜〜〜

提督｢磯風、疲れた｣

磯風｢勝手に休めばいいだろう｣

提督｢抱き枕がほしい｣

磯風｢...私に言ってどうする｣

提督｢ほら｣(手を広げる)

磯風｢はぁ...わざわざ行くわけないだろう｣

提督｢あっそう...｣ｽｯ

磯風｢？｣

提督｢じゃあこうする｣ｷﾞｭｯ

磯風｢こ、こら、離さないか//｣

提督｢さぁて、抱き枕は手に入ったし、ひと休みするか｣ｷﾞｭｰ

磯風｢......まったく、鎮守府の司令たるものがこれでいいのか？｣

提督｢小難しいことを考えるな。｣

提督｢それともアレか？嫌なのか？｣

磯風｢別にそんなことは......ない...｣

提督｢じゃあ何も気にすることは無い｣ｷﾞｭｰｯ

磯風｢まったく......//｣

〜〜〜〜〜

提督｢なぁ磯風｣

磯風｢なんだ？｣

提督｢なぁなぁ磯風｣

磯風｢だからなんだ？｣

提督｢呼んだだけ｣ﾆﾔｯ

磯風｢｣ｲﾗｯ

提督｢まてまて、これはテストだ｣

磯風｢ほう？どのようなテストか教えていただこうか？｣

提督｢じゃあ磯風、ちょっと｣(自分の膝を叩く)

磯風｢はぁ？｣

提督｢だからテストだって｣

磯風｢.........｣

提督｢ふーん...｣

磯風｢......｣ｽｯ

提督｢よしよし｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

磯風｢そんなことはいいからテストをだな...//｣

提督｢もう始まってるぞ？｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

磯風｢なにっ｣

提督｢...磯風の髪って綺麗だよな｣

磯風｢そ、そうか？//｣

提督｢あぁ、いい香りもする｣ｽﾝｽﾝ

磯風｢...あまり嗅ぐな｣

提督｢すまんすまん｣

磯風｢......で？｣

提督｢磯風がこの鎮守府にきて、そろそろ1年か｣

磯風｢.........そうだな、早いものだ｣

提督｢最初の頃の磯風の飯と言ったら......ﾌﾟｯ｣

磯風｢わ、笑うな！｣

磯風｢料理など興味がなかったから仕方ないだろう！｣

提督｢はいはい、今はとってもお上手ですよ｣

磯風｢気に食わない言い方だな｣

提督｢......ふふっ、何か１つでも磯風に残すことができたのなら、俺は満足だ...｣

磯風｢？｣

磯風｢妙に含みのある言い方だな...｣

提督｢............｣

提督｢なぁ磯風、今...幸せか......？｣

磯風｢...どうした、急に｣

提督｢教えてくれ、磯風は幸せなのか？｣

磯風｢......あぁ。｣

磯風｢まだ戦いも終わっていないのに不謹慎かもしれないが、第十七駆逐隊が揃い、金剛や大和もいて、またみんなで笑い合える今は、幸せだ。｣

提督｢......そうか！その言葉が聞けて、俺は本当に嬉しい............！｣ｽｯ

磯風｢！｣

磯風｢司令、どこへ行く...！｣

提督｢......｣ﾆｺｯ

磯風｢答えろ！｣

提督｢......じゃあな｣

磯風｢答えないと言うのなら、私も付いていく！｣

提督｢...すまない、磯風。磯風は...来れない所なんだ。｣

磯風｢っ！｣

提督｢ありがとな...磯風......心配してくれて...｣ﾅﾃﾞ

磯風｢...司令.........っ！｣

提督｢じゃあな...っ｣ｸﾙｯ

磯風｢今が幸せだと言ったが、それは提督もここにいてこそなんだぞ！？｣

提督｢......嬉しいこと言ってくれるじゃねーか...っ｣

磯風｢......ならっ｣

提督｢でもダメだ...行かなきゃいけない。｣

磯風｢......っ！｣

提督｢磯風、みんなを......頼む...｣

磯風｢司令っ！！！｣

提督｢.........｣

磯風｢.........｣

提督｢...............｣

磯風｢...............｣

提督｢......なんてな、冗談だって｣ｸﾙｯ

磯風｢！｣

提督｢さすがにクサかったかな？｣

磯風｢............｣ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

提督｢えっ、い、磯風さん...そんなに怒らないd...｣

磯風｢｣ｳﾙｳﾙ

提督｢｣

この後めちゃくちゃ(ry

提督｢はぁ......｣

鈴谷｢どーしたのさ、大きなため息なんてついちゃって｣

提督｢いや......鈴谷は元気だなーって思って｣

鈴谷｢むむっ、まるで鈴谷には悩みなんてなくて毎日楽しそうだな、とでも思ってるのかな？｣

提督｢いや、そこまでじゃないが......｣

鈴谷｢ふーん、少しは思ってると｣

提督｢...｣

鈴谷｢ふふん、そーやってすぐ顔に出るとモテないよー？｣

提督｢うっ、耳が痛い...｣

鈴谷｢あ、やっぱりモテないんだ...｣

提督｢やっぱり、は余計だ｣

鈴谷｢それで？｣

提督｢うん？｣

鈴谷｢提督はなにで悩んでいるのかなー？？鈴谷さんが聞いてしんぜよう！｣

提督｢うーん...別に悩みってほどじゃないんだけどさ...｣

鈴谷｢ほうほう？？｣

提督｢......幸せって何だろうな｣

鈴谷(あ、これめんどくさいやつだ)

提督｢今めんどくさいって思ったろ｣

鈴谷｢べ、べべべ、別にぃ〜？？｣

提督｢鈴谷こそ顔に出てたぞ...｣

鈴谷｢そ、そっかなぁ...｣

提督｢別にな、何の理由もなくこんなことを思ってるわけじゃなくてな？｣

鈴谷(あ、話すんだ)

提督｢なぜか、俺の周りが結婚ラッシュなんだ...｣

鈴谷｢ふーん...それで、提督も結婚したくなったと｣

提督｢いや、そーゆーわけじゃなくて...。結婚ってさ、付き合ってて、お互い結婚したくなって結婚するんだろ？｣

鈴谷｢まぁー、そりゃーそうだよね｣

提督｢俺もいつか結婚するのかなーとか思う訳｣

鈴谷｢ふむふむ｣

提督｢で、幸せそうな光景を想像しようとするんだけど、浮かばないわけよ！｣

鈴谷｢ほうほう｣

提督｢......おわり｣

鈴谷｢え？それだけ？？｣

提督｢うん。それで、幸せって何だろーな的な｣

鈴谷｢ふーん...｣

提督｢なぁ、鈴谷って何してる時が幸せ？｣

鈴谷｢ん、そーだねぇ......｣

鈴谷｢カレー食べてる時かなっ！｣

提督｢.........｣

鈴谷｢なーにー、聞いといてそんな顔するのー？｣

提督｢いやだって、最初に戻るけど、鈴谷は楽しそうでいいなって...｣

鈴谷｢楽しくいた方が、毎日幸せじゃん？｣

提督｢うぅ、また幸せか...｣

鈴谷｢...うーん、提督はちょっと考え過ぎ！｣

提督｢え？｣

鈴谷｢幸せかどうかって、別に自分で考えることじゃないんじゃない？｣

提督｢！｣

鈴谷｢なんとなーく、楽しいなーとか思えてたら、それがきっと幸せなんだよ｣

提督｢...なるほどな｣

提督｢いいこと言うじゃん、鈴谷｣

鈴谷｢ふふーん、もっと褒めるがよいぞー｣

提督｢睦月かよまったく｣

鈴谷｢なに、にゃしぃとか言って欲しいの？？｣

提督｢わるいな、俺はロリコンじゃないんだ｣

鈴谷｢なーんだ、でも、頭撫でるくらい許してあげよう！｣ｽﾞｲｯ

提督｢鈴谷の方がおこちゃまだな｣ﾅﾃﾞ

鈴谷｢鈴谷は褒められて伸びるタイプだからいいのー｣

提督｢そうだったな｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

提督｢.........｣

鈴谷｢......手が止まってるよー？｣

提督｢......なぁ鈴谷、俺、きっと今幸せだ｣

鈴谷｢ふふん、鈴谷のおかげだね！｣

提督｢かもな｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

鈴谷｢ん......｣

提督｢......この時が続けばいいのにな｣ﾎﾞｿｯ

鈴谷｢...やけに素直になったじゃん？｣

提督｢きっと、結婚したらこれが続くんだろうな｣

鈴谷｢おっ、プロポーズかなー？それなら夜景の見える...｣

提督｢鈴谷｣ｶﾞｼｯ

鈴谷｢ひ、ひゃい！？｣

提督｢......｣ｼﾞｰｯ

鈴谷｢......っ///｣

提督｢.........｣ｼﾞｰｯ

鈴谷｢.........て、提督？////｣

提督｢うぉぉぉぉぉぉ！！！｣

鈴谷｢！？｣ﾋﾞｸｯ

提督｢鈴谷かわいい！！！｣

鈴谷｢えっ、えっ！？//｣

提督｢直前まで余裕ぶってたのに急に赤くなっちゃったりしてかわいい！！！！！｣

鈴谷｢も、もー、からかわないでよ//｣

提督｢だってよ、だってよ！かわいいじゃんか！！！うぉぉぉぉぉぉ！！！｣ﾀﾞｷｯ

鈴谷｢え、ちょっ、どうしたの！///｣

提督｢鈴谷ぁ！！！！｣ﾀﾞｷｯ

鈴谷｢もー、提督落ち着いてって！//｣

提督｢決めたぞ、この戦いが終わったらな！｣

鈴谷｢お、終わったら...？｣

提督｢...夜景の見える美味しいレストランに行こうか、鈴谷｣

鈴谷｢......鈴谷は安い女じゃないから、とびきり高いお店だからね！｣

提督｢あぁ、1番のレストランに行こう｣

鈴谷｢あと、気の利いたセリフも！｣

提督｢うぅ、考えとくよ...｣

鈴谷｢よろしいっ｣

提督｢鈴谷......｣

鈴谷｢...もーう、ほら、じゃあどんどん任務こなして、終わらせないとっ｣

提督｢ふっ、そうだな、いつまでも待たせておけないからな｣

鈴谷｢そうそう、鈴谷みたいないいオンナ、待たせとくんじゃないよっ｣

提督｢おうっ......じゃあ鈴谷｣ｽｯ

鈴谷｢うん？｣

提督｢改めて、よろしく｣

鈴谷｢...よろしく、提督っ｣握手

提督(これが、今の俺ららしい形なのかもな)

提督｢比叡比叡、｣

比叡｢なんです？｣

提督｢比叡って、幽霊とか信じる？｣

比叡｢うーん、別に全く信じてない訳じゃないですけど、見たことないからなんとも...｣

提督｢そうか......そうか...｣

比叡｢？｣

提督｢......なぁ、最近右肩重かったりしない？｣

比叡｢な、ななな、なんですかいきなり！｣

提督｢いや...｣ﾁﾗｯ

比叡｢！？｣ﾋﾞｸｯ

比叡｢何かいるんですか！？！？｣

提督｢............｣

比叡｢何か言ってくださいよぉ！！｣

提督｢......見えないということは、そこにいないと同じことだ...心配するな｣

比叡｢ひぃっ！そんな怖い事言わないでくださいっ！！！いるんですね！？幽霊が！！！｣

提督｢.........｣(目を伏せる)

比叡｢どどど、どうしよう...き、気合い、入れて、なんとかなりますか！？！？｣

提督｢.........｣

比叡｢し、司令！！｣

提督｢......3歳くらいの女の子｣ﾎﾞｿｯ

比叡｢ひ、ひぇぇぇぇぇ！！！！｣

提督(楽しい)

〜その日の夜〜

比叡｢お、お姉様、今夜は一緒の布団で寝てくださいっ！！｣

金剛｢Oh...比叡ももう立派なLadyデース！自分の布団で寝るネ！｣

比叡｢ち、違うんです！幽霊がっ！！！｣

霧島｢比叡お姉様、あまり金剛お姉様に迷惑かけないでくださいよ？｣

比叡｢だ、だって、女の子がっ！！｣

榛名｢ウソをついてまでお姉様の布団に入りたがるのは、良くないと思いますよ、比叡お姉様...｣

比叡｢榛名まで！ウソじゃないって！！！司令が！司令が女の子がいるって！！！｣

金剛｢テートクとのノロケ話はもう十分デース！比叡は勝手に1人で寝ればいいデース！！！｣

比叡｢ひ、ひぇぇぇぇぇ！！！！｣

ーー執務室ーー

比叡｢司令！！司令のせいで、金剛お姉様に嫌われちゃったじゃないですか！！！！｣

提督｢えー、俺のせい？｣

比叡｢そうですよ！どう責任とってくれるんですかぁ〜〜〜！！！！｣

提督｢つってもなー、俺一言も幽霊が比叡に取り憑いてるなんて言ってないしなー｣

比叡｢えぇっ！？右肩が重いとかは！？｣

提督｢書類仕事が多いから、疲れてないかなーとか｣

比叡｢女の子がどうとかは！？｣

提督｢いやー、鎮守府近くで迷子になってた女の子が無事保護されたらしくてなー｣

比叡｢んんもう！じゃあ私が勝手に怖がってただけじゃないですか！！！！｣

提督｢そうなるな｣

提督｢まー、可愛かったし、別にいいじゃないかー｣

比叡｢そ、そーゆー問題じゃないですっ！///｣

｢ｷｬﾊﾊﾊ...｣

提督比叡｢！？｣

比叡｢し、司令、まさかと思いますけど、今女の子の笑い声みたいなのが聞こえたりしてないですよね......？｣(震え声)

提督｢き、聞こえた............｣(震え声)

比叡｢ま、またまた〜、私をからかってるんですよね......？｣

提督｢これは違う...第一、俺じゃあんな声は出せないだろう...｣

比叡｢｣ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀ

提督｢...怖いから、俺は寝る！じゃあな！｣

比叡｢ち、ちょっと待ってくださいよ！！！｣

提督｢なんでだよ、寝かせてくれよ｣

比叡｢わ、私も一緒に寝ます！！！｣

提督｢はあ！？｣

〜〜〜〜

提督(どうしてこうなった)

比叡｢し、司令、私より先に寝ないでくださいよ！？｣

提督｢じゃあ早く寝てくれ...｣

提督｢............｣

比叡｢............｣

ﾋｭー

比叡｢ヒェー！！｣ｷﾞｭｯ

提督(うぐっ、左腕がもげる...)

ｶﾞﾀｯ

比叡｢ヒェー！！！｣ｷﾞｭｯ

提督(サヨナラ左腕...)

比叡｢ﾊｯ、ご、ごめんなさい司令！！｣

比叡(ひ、ひぇー、司令の腕に抱きついちゃった...金剛お姉様に怒られちゃうっ)

比叡(......金剛お姉様...............？)ｽﾞｷｯ

提督｢気にするな｣

比叡｢ひ、比叡、やっぱり自分の部屋に戻ります...｣

提督｢今から戻っても、金剛達に迷惑だろ、もういいよ｣

比叡｢｣ｽﾞｷｯ

比叡(なんでだろう...また胸が)

提督｢はぁ...もう左腕あげるから｣ｽｯ

比叡｢えっ...あ、ありがとうございます...//｣

比叡(怖いからかな、鼓動が大きい気がする...)

ﾋｭｰ...

比叡｢｣ﾋﾞｸｯ

提督｢......｣

ﾜﾝｯﾜﾝｯ

比叡｢｣ﾋｯ

提督｢.........｣

比叡｢し、司令...寝てます？｣

提督｢......起きてるぞ｣

比叡｢あの......｣

提督｢なんだ？｣

比叡｢もう少し...そっちに寄ってもいいですか？｣

提督｢寒かったか？｣

比叡｢いえ、あの......｣

提督(比叡がしおらしいのも珍しいな)

提督｢やっぱり怖いか？｣

比叡｢えーっと......はい｣

提督｢うーん...半分は俺のせいだしなぁ...｣

比叡｢は、半分どころじゃないですっ！｣

提督｢そ、そうか......じゃあこれでどうだ？｣抱きっ

比叡｢し、司令！？｣

提督｢これでもまだ不安か？｣

比叡｢い、いえっ｣

比叡(でももっとバクバクしてる...どうしてだろ)

比叡｢｣ｷﾞｭｯ

比叡(こうすれば、怖くなるなるかな...？)

こうしてなんやかんや抱き合って寝た2人を、比叡がいない事に気づいて提督に報告しに来た金剛が発見。翌朝、(比叡に)冷たくなって見つかることとなるが、それはまた別の話である。

ーヒトナナマルマルー

提督｢............｣ｶﾘｶﾘｶﾘ

提督｢はぁ............｣

提督(せっかく提督になったってのに、なんでこんな書類書きばっかり......)

提督(なんかこう、もっとさ、｢行ってこい！｣みたいなやつを想像してたのに！)

提督(何この書類の山...やってらんねぇわ)

提督｢......はぁ｣

ダッダッダッダッ

提督｢うん？｣

ｶﾞﾁｬｯ

川内｢提督っ！！そろそろ夜だね！！！！｣

提督(疲れてる時に、よりによってうるさいのが来てしまった)ﾊｧ...

提督｢そうだな...晩御飯なんだろうな｣(棒)

川内｢晩御飯もいいけどさ！夜といったら......？｣

提督｢寝r...｣

川内｢夜戦だよ！！！や！せ！ん！！！｣

提督｢はぁ...今日は夜戦の予定はないぞ｣

川内｢えぇー！！そんな事言わずにさ！！｣

提督｢無理なものは無理だって...｣

川内｢大丈夫！できる！夜戦！！！｣

提督｢｣ｲﾗｯ

川内｢ねぇーー提督ぅーーー｣

提督｢うるさいな、ちょっとは考えろ！この鎮守府には100以上の艦娘がいて、資源のやり繰りだとか艦娘のローテーションだとか、お前1人のわがままには付き合ってらんないんだよ！｣

川内｢！｣

川内｢......ごめんなさい｣ｼｭﾝ

提督(しまった、少し強く言い過ぎたか)

川内｢......私部屋に戻るね｣

提督｢お、おう...｣

川内｢失礼しました｣

ﾊﾞﾀﾝ

提督(まぁ別に、大丈夫...だよな......？)

ーヒトキュウマルマルー

提督｢そろそろ飯にするかな｣

ｺﾝｺﾝ

提督｢はい？｣

川内｢失礼します｣

川内｢提督、晩御飯作ったんだけど、食べます？｣

提督｢え、あ、いただきます...｣

川内｢じゃあどうぞ、お皿は後で取りに来るから...｣

提督｢あ、ありがとう...｣

川内｢失礼しました｣

ﾊﾞﾀﾝ

提督｢？？？｣

ぱくっ

提督｢...うまい｣

ーフタマルマルマルー

ｺﾝｺﾝ

川内｢失礼します、提督、おいしかった？｣

提督｢うん、とっても。川内がこんなに料理上手とはな｣

川内｢よかった、口にあって......じゃあ、お風呂沸かしたから、いつでもどうぞ！｣

提督｢え、風呂まで沸かしてくれたのか！？｣

川内｢うん、じゃあね...｣

ﾊﾞﾀﾝ

提督｢おかしい...何かがおかしい......｣

ーフタヒトマルマルー

〜風呂上り〜

提督(風呂には柚子の皮が浮かべてあって、なんだかすっごく疲れが取れた...)

提督(別に普段の川内がガサツと言いたいわけじゃないけど、何か変だろ！)

ｶﾞﾁｬ

提督｢あれ、川内｣

川内｢提督、お風呂上がったんだ...どうだった？｣

提督｢柚子のいい香りで元気になったぞ、ありがとう｣

川内｢ふふっ、よかったぁー｣

川内｢部屋、掃除しておいたから｣

提督｢えぇっ！？あ、ありがとう...｣

川内｢いいっていいって...じゃあー、おやすみー｣

提督｢お、おやすみ......｣

ﾊﾞﾀﾝ

提督｢......おやすみ？｣

提督｢川内がこの時間に寝るわけないし、俺に対して早く寝ろってことかな？｣

提督(にしたって、川内が急に榛名みたいになっちゃったな......)

提督(まぁ、せっかくの厚意だし、今日は早く寝るとするか)

ーフタヒトサンマルー

ダッダッダッダッ

提督｢うん？｣

ｶﾞﾁｬ

神通｢て、提督っ！姉さんが！！！！｣

提督｢ど、どうした神通、那珂｣

那珂｢川内ちゃんが...も、もう寝るって！！！！｣

提督｢嘘だろ！？まだフタヒトサンマルだぞ！？！？｣

那珂｢でしょ！？だから私たちもこんなーにびっくりしちゃってるの！！｣

提督｢今、川内は部屋か？｣

神通｢そうです！部屋で寝ようとしてます！｣

提督｢俺も行く！｣

〜川内型の部屋〜

ｶﾞﾁｬ

提督｢川内！！！｣

川内｢て、提督、どうしたの？｣

提督｢どうしたもこうしたもあるか！まだフタフタフマルマルにもなってないぞ！？｣

川内｢うん...でも、寝るよ｣

提督｢...ちょっとおでこ借りるぞ｣ｽｯ

川内｢あっ、ちょっ///｣

提督｢熱はないか...いや、少し顔が赤くなってきたな｣

川内｢て、提督がそんなことするから...｣(小声)

提督｢どうした？｣

川内｢ううんっ、なんでもないっ！｣

那珂｢ねぇ神通ちゃん、これって...｣(小声)

神通｢...ですね、那珂ちゃん｣ｺｸﾝ

提督｢なにはともあれ、明石のところに行くぞ｣抱っこ

川内｢わわっ、提督っ！大丈夫だって！！///｣

提督｢しかしな...｣

神通｢提督、それには及びません｣

提督｢えっ？？｣

神通｢提督はしばらくそうして姉さんを抱きしめておいてください｣

提督｢いやしかs...｣

神通｢わ か り ま し た ね ？｣ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

提督｢ｱｯﾊｲ...｣

那珂｢じゃあ、川内ちゃんをよろしくねーっ☆｣

ﾊﾞﾀﾝ

提督｢......え、えーっと｣

川内｢......//｣

提督｢...ホントに身体は大丈夫なのか？｣

川内｢う、うん、全然平気！｣

提督｢そ、そうか、でもじゃあ、なんで今日はこんな早く寝るんだ？？｣

川内｢えっと........｣

提督｢？？｣

川内｢て、提督に嫌われちゃうかと思ったから...｣

提督｢え、俺に？？｣

川内｢だって、私のわがままで怒らせちゃって...嫌われちゃうって思ったから.........｣

提督｢...っ！｣

川内｢愛想つかされちゃうって思ったから...もう、優しくしてくれないって思ったから......っ！｣

提督｢川内......｣ｷﾞｭｯ

川内｢！｣

提督｢済まなかった...俺もあの時は言い過ぎた｣

川内｢そんなっ、私がわがまま言ったのが悪いのに...｣

提督｢あと、俺はそんなんじゃ川内を嫌いになんかならないぞ｣

川内｢本当...！？｣

提督｢本当だとも...｣ｷﾞｭｯ

川内｢よかった......！｣

提督｢だから無理するな、夜戦好きの川内でいいんだ｣

川内｢うんっ｣

提督｢...心配かけるな｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

川内｢......じゃあ、今日は夜s...｣

提督｢しないけどな？｣ｽｯ

川内｢あ、ダメっ｣ｷﾞｭｯ

提督｢川内？｣

川内｢...夜戦は我慢するから、今日はこのまま寝よっ｣

提督｢......仕方ないな｣

我、夜戦(意味深)ニ突入...はせずに、仲良く眠ったとさ

提督｢｣ﾂﾝﾂﾝ

春雨｢し、司令官、ほ、ほっぺたつつかないでくださいっ｣

提督｢だって柔らかそうで、触ったらホントに柔らかかったしー｣ﾂﾝﾂﾝ

春雨｢で、でも、つつかれてると...はい、お仕事が...｣

提督｢うーん...残念......｣ｽｯ

春雨｢......｣

提督｢...くれなゐの｣

春雨｢？｣

提督｢二尺伸びたる 薔薇の芽の｣

提督｢針やはらかに 春雨のふるぅ〜｣

春雨｢...短歌ですか？｣

提督｢正岡子規のやつだ｣

春雨｢...あの...その...どーゆー意味の短歌です？｣

提督｢うーん、そうだなぁ......春雨は柔らかいって意味だ！｣ﾂﾝﾂﾝ

春雨｢ひゃうっ！｣

(※違います)

ーヒトヒトマルマルー

提督｢なぁ春雨｣

春雨｢｣ﾋﾞｸｯ

春雨｢な、なんでしょうか｣

提督｢謝るからそんなに怯えないでおくれ...｣

春雨｢わ、わかりました...はい......｣

提督｢......｣

春雨｢......｣

提督｢春雨...｣ｽｯ

春雨｢？｣

提督｢｣ｶﾞｼｯ

春雨｢し、司令官！？｣

提督｢たかいたかーい！！！！｣

春雨｢ひぃっ！｣

〜～〜～〜

村雨｢それで、春雨に嫌われたと｣

提督｢嫌われたと言うか避けられてる｣

夕立｢さすがに自業自得っぽい...｣

提督｢そう言わずに助けてくれよぉー｣

村雨｢提督がちょっかい出さなきゃ済む話じゃない？｣

提督｢そうなんだけどなぁ...ついついなぁ｣

夕立｢春雨をいじりたくなっちゃうっぽい？｣

提督｢うん.........｣

夕立｢...これは春雨に原因があるっぽい！｣

村雨｢えっ、なんで！？｣

夕立｢春雨がもじもじしてるのが悪いっぽい！しっかりすればいいっぽい！｣

提督｢つってもなぁ、あれが春雨の良さでもあるしなー｣

村雨｢そうよ、そんな急に変われるわけもないし...｣

夕立｢これは春雨のためでもあるっぽい！もっと自分に自信を持ってもらうっぽい！｣

提督｢確かにそれはいいかもな｣

村雨｢自信がつけば変わるかしら？｣

夕立｢とりあえず春雨を褒めまくるっぽい！｣

〜～〜～〜～

春雨｢はぁ...｣

村雨｢......どうしたのかしら？｣

春雨｢村雨姉さん...｣

夕立｢提督さんのことで悩んでるっぽい？｣

春雨｢............｣

村雨｢春雨が気にすることないわよっ｣

春雨｢そうでしょうか...｣

夕立｢だって提督さんが何度もちょっかい出してくるのが悪いっぽい！｣

春雨｢それは...そうですけど......｣

村雨｢......春雨優しい！！！｣

夕立｢優しいっぽい！！！｣

春雨｢えっ？｣

村雨｢完全に提督が悪いのに言いすぎたかなって反省する春雨優しい！！｣

夕立｢春雨すごいっぽい！！｣

春雨｢そ、そんなっ｣

夕立｢提督さんのこと嫌いになっちゃってもおかしくないのに、少し後悔してて優しいっぽい！！！｣

村雨｢ホントホント｣

春雨｢し、司令官はそんなに悪くないですっ！｣

村雨｢！｣

夕立｢！｣

春雨｢あっ...ぁぅ......｣

村雨｢......よく言った！！！｣

春雨｢えっ？｣

夕立｢春雨は提督さんのこと大好きっぽい！！！｣

春雨｢そ、そんな...//｣

村雨｢提督、ちゃんと反省してたから、また話してあげて？ね？｣

春雨｢は、はいっ｣

夕立｢春雨偉いっぽい！｣

春雨｢わ、私、司令官の所に行ってきます！｣

ﾀｯﾀｯﾀｯ

村雨｢ホント、提督のこと大好きね...｣

〜～〜～〜

春雨｢し、司令官！｣

提督｢春雨！｣

提督｢えーっとその......｣

提督春雨｢｢ごめんなさい！！｣｣

提督｢えっ？｣

春雨｢あ、そ、そのっ、私も、言い過ぎちゃったかなって！｣

提督｢そんな！俺が悪いって！！｣

春雨｢で、でもっ......｣ｼｭﾝ

提督｢.........｣

提督｢...やっぱ春雨かわいいっ！！！！！｣

春雨｢｣ﾋﾞｸｯ

提督｢あ...ごめん......また怖がらせちゃったな｣

春雨｢い、いえ...｣

春雨｢あ、あのっ......高く持ち上げるのは怖いので止めてもらいたいんですけど...｣

提督｢うん...ごめん......｣

春雨｢そ、それじゃなければ、いい......です...｣

提督｢！｣

提督｢えっ......じゃあ...ハグとか.........？｣

春雨｢............////｣

提督｢春雨ぇ！！！！｣抱きっ

夕立｢バカップルっぽーい...｣

古鷹｢重巡洋艦のいいところ、たくさんお見せできるように頑張ります！｣

提督｢ふむ、重巡のいいところかぁ......｣

古鷹｢はいっ｣

提督｢............｣

古鷹｢......提督、どうしました？｣

提督｢......古鷹のぉ〜！？｣

古鷹｢｣ﾋﾞｸｯ

提督｢ちょっといいとこ見てみたいっ、それ｣

ﾊﾟｰﾘﾗﾊﾟﾘﾗﾊﾟｰﾘﾗ

青葉｢ﾌﾙﾀｶ!!｣

ﾊﾟｰﾘﾗﾊﾟﾘﾗﾊﾟｰﾘﾗ

青葉｢ﾌﾙﾀｶ!!!!!｣

古鷹｢あ、青葉まで......急にどうなさったんですか？｣

提督｢いや、重巡のいいところを教えてもらう前に、まず古鷹のいいところを教えてもらおうかと｣

古鷹｢そ、そんな、私のいいところなんて......｣

古鷹｢火力も装甲も大したことないですし、運だって高いわけじゃないですし...｣

提督｢それだけが古鷹じゃないさ｣

古鷹｢でも、鳥海さんみたいにきっちりしているわけでも、プリンツさんみたいに元気いっぱいなわけでも、足柄さんみたいに教養があるわけでもないですし...｣

提督｢......青葉、また1つ古鷹のいいところを見つけてしまったな｣

青葉｢ですねっ！青葉も見つけちゃいましたっ｣

古鷹｢えっ？｣

提督｢まず謙虚！でも、卑下にならないくらいのバランス！｣

古鷹｢そ、そうですか？｣

提督｢あと、仲間の良さとか長所をしっかり見て知ってるところ！｣

古鷹｢それはみなさんが素敵な人たちだから、私も見習わないとって思っているので...｣

古鷹｢私なんて、ホントにまだまだで......｣

提督｢おい、聞いたか青葉｣

青葉｢はいっ、淀みなくいいところを積み重ねていっていますっ｣

古鷹｢そ、そんなことないですっ｣

提督｢このままだと古鷹のいいところに心を洗われて、俺らの汚れた心が洗い流されちゃうぜ｣

青葉｢それは司令官だけだと思います！｣

提督｢なにをっ！？｣

古鷹｢ダメですっ！ケンカは良くないです！！｣

提督｢！｣

青葉｢！｣

提督｢...............｣

青葉｢...............｣

古鷹｢...............｣

提督｢......ええ子やぁ｣

青葉｢......さすが古鷹ですねぇ！｣

古鷹｢えっ？｣

提督｢今のこの世の中で、そんな正論を言ってくれる人は古鷹ぐらいだよ！！！｣

古鷹｢そ、そんなことないですよ｣

提督｢青葉、古鷹とのツーショット撮ってくれないか？｣

青葉｢お安い御用ですっ｣

古鷹｢は、恥ずかしいです...｣

青葉｢はい、いきますよーー？｣

古鷹｢うぅ......｣

ドア｢｣ｺﾝｺﾝ

大淀｢失礼します｣

提督｢大淀？どうしたんだ？｣

大淀｢その...加古さんが演習の時間になっても集合場所に来なくって......｣

古鷹｢もう、加古ったら、またどこかで寝てるのかしら｣

古鷹｢探してきますね！｣

大淀｢ありがとうございます、助かります｣

古鷹｢いえっ｣ｽﾀｽﾀ

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

青葉｢......行っちゃいましたね｣

提督｢あぁ......｣

大淀｢すみません、やはり加古さんのことは古鷹さんに聞くのが一番なので......｣

提督｢......｣ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

大淀｢...提督？｣

青葉｢ど、どうしました？？｣

提督｢さっっすが大天使古鷹ァァッッッッッッ！！！｣

大淀｢｣ﾋﾞｸｯ

提督｢あ、でもちょっと待てよ...｣

青葉｢急に冷静にならないでくださいよっ｣

提督｢すまんすまん、でも、そんな大天使古鷹が、悪いやつにたぶらかされないか急に不安になってきて...｣

青葉｢なるほど......騙されたり、連帯保証人になったり...ですね！｣

大淀｢連帯保証人が生々しいです｣

提督｢だろ？かくなる上は、古鷹が悪いやつに引っかからないように訓練だ！｣

青葉｢わかりましたっ｣

大淀｢ほどほどにしてくださいね？｣

～少しして～

提督『あーあー、古鷹、手が空いたら執務室に来るように』

古鷹｢なんだろう、放送で呼ばれるなんて...｣

ー執務室ー

古鷹｢失礼します｣

提督｢あぁ古鷹、急にごめんな｣

古鷹｢いえ、それよりもなにかご用ですか？｣

提督｢ちょっと古鷹にお使いを頼もうと思ってな｣

提督｢今度、重巡のみのミーティングをするんだが、その時のお菓子を買ってきて欲しくて...｣

古鷹｢わかりました！鎮守府外のお店でですか？｣

提督｢うん、外出許可は出すから買ってきてくれ｣

古鷹｢はい、行ってまいります｣

提督｢頼んだぞー｣

古鷹｢失礼しました｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

提督｢よし、青葉、準備はいいか？｣

青葉｢バッチリです！｣

提督｢よし、では俺らも行くぞ！｣

ー近くの商店街ー

古鷹(えーっと、お菓子お菓子っと)

古鷹(足柄さんの好きなカツと......甘いものが苦手な摩耶さんにはコレをっと......)

古鷹(これくらいかな？)

青葉｢そろそろお店から出てきそうですよっ｣

提督｢よし、任せろ！｣

ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｼﾀｰ

古鷹(よしっ、鎮守府に帰ろう)

??｢んんー？ねぇちゃん、お買い物かい？？？｣

古鷹｢えっ、私ですか？｣

チャラ男(提督)｢そーそー、まぶいねーちゃん、ちょっとオレっちとお話しようぜぇ？？？｣

古鷹｢すみません、お使いを頼まれてるので...｣

チャラ男｢待ってくれよ、うちにも妹たちが待ってるんだよぉ～｣

古鷹｢妹.........？｣

青葉(！反応アリです！)

提督(このセンだな！)

チャラ男｢妹たちがよぉ～最近口を聞いてくれなくってよぉ～｣

古鷹｢そう...なんですか......｣

チャラ男｢オレっちじゃあいつらが何を考えてるのかわかんなくってよぉ～｣

古鷹｢............｣

チャラ男｢ちょっとうちに来て、アイツらの話を聞いてくれよぉ～｣

古鷹｢うぅ...でも、おつかいが......｣

チャラ男｢頼むっ、妹たちのためだよぉ～！｣

古鷹｢うぅ............わ、わかりました｣

チャラ男｢サンキューべリリマッチョ！！！早速うちまで案内するよぉ！｣

古鷹｢はい......｣

チャラ男｢......｣ｽﾀｽﾀ

古鷹｢......｣ｽﾀｽﾀ

古鷹｢あ、あの、ホントにこっちなんですか......？｣

チャラ男｢......ふっ、遅いぜちゃんねー｣

古鷹｢えっ？｣

ｶﾞｼｯ

古鷹｢は、離してくださいっ｣

チャラ男｢ふふふ......離すかよ｣

古鷹｢妹さんたちが悲しみますよ！！｣

チャラ男｢妹かぁ.........そんなのいねーよっ！！！｣

古鷹｢えっ！？｣

チャラ男｢へへへ、騙されたなねーちゃん！｣

古鷹｢そんな！！｣

チャラ男｢お人好しも大概になっ！！！｣抱きっ

古鷹｢っ！！｣

｢古鷹マジ大天使！！！背中に翼とか生えてない！？大丈夫！？！？｣

古鷹｢えっ！？｣

提督｢あ、大丈夫、翼はなかったよ青葉！｣

古鷹｢て、提督！？｣

提督｢ダメじゃないか古鷹、変なやつについて行っちゃ！｣

古鷹｢ご、ごめんなさい...｣

青葉｢...って、提督はいつまで抱きついてるんですかっ！｣

提督｢古鷹が変なやつについて行った罰な！｣

古鷹｢うぅ、でも、怖かったから、私も今はこうしていたい......です｣

提督｢！｣

青葉｢！｣

提督｢仕方がないなぁ！！！！｣

青葉｢役得過ぎですっ｣

～その頃at執務室～

大淀｢仕事してくださいよ...｣

提督｢なぁ大雪、｣

吹雪｢吹雪です！！！｣

提督｢ごめんごめん粉雪｣

吹雪｢吹雪ですって！！！！｣

提督｢すまんな、最近疲れてて......竜巻｣

吹雪｢ですっ！！！雪ですらないじゃないですか！！｣

提督｢...............シベリア｣

吹雪｢違いますっ！！吹雪っぽいイメージありますけど！！！｣

提督｢............パンツ見えてるぞ？｣

吹雪｢吹雪でs......っ！！！////｣

提督｢......なるほど、花吹雪か｣

吹雪｢合ってるけど違いますぅ......(泣)｣

～～～～

提督｢あ、香川......じゃなかった讃岐！｣

吹雪｢吹雪ですって！なんですか？｣

提督｢いや、開発をお願いしようかと......歌舞伎、任せられるか？｣

吹雪｢吹雪って呼んでくれたら頑張ります｣

提督｢そうか、死ぬ気で頑張ってくれるか！｣

吹雪｢吹雪で、です｣

提督｢...なぁミルキー、｣

吹雪｢吹雪ですよー｣

提督｢...じゃあ伊吹｣

吹雪｢吹雪ですー｣

提督｢.........そんな手抜き、俺は好きじゃないな｣

吹雪｢............｣

提督｢俺の好きな秘書艦は、そんなやる気のないやつじゃなかったのに......｣

吹雪｢............｣

提督｢帰って来てくれ......俺の信じた............エターナルフォースブリザードッッッ！！！！！！｣

吹雪｢仕事してくださいっ｣

提督｢はい｣

～～～～～

提督｢特一型のネームシップって誰だっけ？｣

吹雪｢吹雪ですよ｣

提督｢じゃあ、白雪の姉は？｣

吹雪｢吹雪ですよ｣

提督｢アニメで主役だったのは？｣

吹雪｢吹雪ですよ｣

提督｢俺が一番好きな艦娘は？｣

吹雪｢えっ......//｣

提督｢......｣

吹雪｢......//｣

提督｢......｣ｽｯ

提督｢俺がほっぺをつまんでる艦娘は？｣ﾌﾟﾆﾌﾟﾆ

吹雪｢ふふきでふぅー｣

提督｢今日は水玉のパンツ履いてるのはー？｣

吹雪｢ふぶ.........っ！！/////｣ﾊﾞｯ

提督｢なんで見えちゃうの？｣

吹雪｢わ、私にもわかりません......｣

～～～～

提督｢山吹ってさぁー、｣

吹雪｢吹雪ですぅ！｣

提督｢俺の初期艦だから一番付き合いが長い訳だけど、俺の直して欲しい所とかある？｣

吹雪｢そうですね......“吹雪”って呼んでくれない所...ですね！｣

提督｢.........ところでさ、夫婦とかってさ、子供が出来たらパパママとかお父さんお母さんとか、そーゆー呼び方になる訳じゃん？｣

吹雪｢そ、そうですね｣

提督｢飛沫はさ、どっち派？名前で呼ばれ続けたい？それともママとかお母さんって呼ばれたい？｣

吹雪｢そ、そうですね......ふ、2人きりの時は名前がいいです...///｣

提督｢......飛沫は乙女だな｣

吹雪｢吹雪です......｣

～～～～

提督(館内放送)｢あーあー、吹雪型一番艦雪月花、執務室に来るようにー｣

金剛｢Oh,ブッキー、呼ばれてますヨー？｣

吹雪｢“吹雪型”は言ってくれるのに......｣

金剛｢でも、それがテートクなりのLOVEの形なんじゃないデスカー？｣

吹雪｢こんなの全然嬉しくないですっ！金剛さんだって、金剛型一番艦西郷！とか言われたら嫌でしょう！？｣

金剛｢サイゴーは確かに嫌ですネ......でもっ、テートクから仕掛けてくれるのは大歓迎デース！！！！｣

吹雪｢......私も最初はそうだったんですけど｣ﾊｧ...

～～～～～

ドア｢｣ｶﾞﾁｬ

吹雪｢失礼します｣

提督｢おー“吹雪”、わざわざすまんな｣

吹雪｢いいんでs...って、今なんて言いました！？｣

提督｢え？わざわざすまんなって｣

吹雪｢その前です！！私のこと“吹雪”って言いました！？！？｣

提督｢そりゃーそうだろう、“吹雪”は“吹雪”じゃないか｣

吹雪｢え、えぇ、そうなんですけど......｣

提督｢それより、ちょっと頼み事をしてもいいか？｣

吹雪｢い、いいですよ......｣

提督｢カクカクシカジカ......｣

吹雪｢わかりました！では、行ってきます！｣

ドア｢｣ﾊﾞﾀﾝ

提督｢............｣ﾆﾔﾘ

～～～～～

吹雪｢明石さん！｣

明石｢あ、吹雪ちゃん、ちょうどいいところに！！｣

吹雪｢えっ？｣

明石｢今日の提督、ちょっと変じゃなかったですか？｣ﾆﾔ

吹雪｢！｣

吹雪｢そ、そうなんです！わ、私の名前を普通に呼んでたんですよ！！！｣

明石｢ふふふー、じゃあ、実験大成功ですね！｣

吹雪｢実験......？｣

明石｢実は私、“押すと提督が吹雪ちゃんのことを普通に呼ぶスイッチ”を作ったんですよ！！！｣

吹雪｢す、スイッチ！？｣

明石｢いっつも吹雪ちゃんが変な名前で呼ばれてるのが可哀想で、こっそり作っちゃいました｣ﾃﾍ

吹雪｢そ、そうだったんですか......｣

明石｢じゃあこれ、吹雪ちゃんにあげますね！｣

吹雪｢えっ、ありがとうございます...｣

明石｢効果は押してから30分で、もし効果を永続させたかったら、10秒長押ししてくださいっ｣

吹雪｢わ、わかりました......｣

～～～～

提督｢おっ、妻夫木！頼んだものは？｣

吹雪(あ、今は効果が切れてるんだ)

吹雪｢こちらです......｣

吹雪(押してみよっかな)ﾎﾟﾁｯ

提督｢ふんふん、ありがとう“吹雪”、助かったよ｣

吹雪｢......｣ｽﾞｷｯ

提督｢どうした？“吹雪”、具合でも悪いのか？｣

吹雪｢......い、いえ｣

提督｢そうか......“吹雪”はいつも頑張ってるから、たまには休んでいいんだぞ？｣

吹雪｢そ、そうですか............じ、じゃあ、ちょっと部屋で休んできていいですか？｣

提督｢おう、そーしろそーしろ、体調を崩しかけてる時は、早めに休むに限るしな！｣

吹雪｢ありがとうございます......｣

提督｢しっかり休めよ、“吹雪”！｣

吹雪｢はい......｣ｽﾞｷｯ

～吹雪の部屋～

吹雪｢...............｣ｼﾞｰｯ

ボタン

吹雪｢...............｣ｼﾞｰｯ

ボタン

吹雪｢どうしよう......｣

吹雪(確かに名前で呼ばれないのは嫌だったけど、このボタンの効果で呼ばれるようになっても、全然嬉しくなかった...)

吹雪｢わたし......どうしたいんだろう............｣

吹雪｢..................｣

吹雪｢............よしっ｣ｽｯ

ー工廠ー

明石｢ええっ！？スイッチ、いらないんですか！？！？｣

吹雪｢はい......せっかく作ってもらったんですけど、私は自分で頑張ってみます！｣

明石｢自分で......？｣

吹雪｢はいっ、それに、司令官がそうやって名前以外で読んでくれるのなんて私だけですし！｣

明石｢そうですか......まぁでも、吹雪ちゃんがそういうならっ｣ﾁﾗｯ

明石｢ですって！提督！｣

提督｢おう、しかと聞いたぞ！｣ﾇｯ

吹雪｢えっ、司令官！？｣

提督｢まさか茅葺きがそんなやつだったとはなーーー｣ﾆﾔﾆﾔ

提督｢そんなに名前で呼ばれたくないのかーー｣ﾆﾔﾆﾔ

吹雪｢ち、違いますっ！！｣

提督｢仕方ないなぁー、そんなに言うならこれからも呼んでやるよ｣HAHAHA...

吹雪｢も、もうっ、違うんですってぇ！！！｣