提督「提督に着任したぞ!我、ブラック鎮守府ヲ実行ス!」『甲』 ※再投稿
新米提督がブラック鎮守府で昇進を目指すお話
島風はヒロインです
提督「長かった…提督に着任するまでの道のり…」
提督「前任のお下がり鎮守府か…先輩や同期からは笑われたな」
提督「…ふざけるなよ…絶対見返してやる」
提督「ブラック鎮守府とか言うのが効率的らしいな…それで楽勝だろう」
提督「最後に笑うのはこの俺だ!」
提督「ハッハッハッハッ!!」
ママアノヒトー シッミテハイケマセン!
提督「…とりあえず鎮守府へ向かうか」
~○×鎮守府~
提督「鎮守府に着いたが」
提督「…ここであってるんだよな?」
提督「想像していたのと違うな…規模こそあれど、ボロボロじゃないか」
提督「迎えも居ないし、艦娘らしきものも見かけないぞ…」
提督「まぁ、とりあえず中に入ってみるか」
ー鎮守府内廊下ー
提督「酷いな…所々床が抜け、窓ガラスは割れて、本当に鎮守府として機能してるのか?」
提督「というか、外はともかく中で艦娘を見ないのもおかしいよな…」
提督「執務室まで行こう。もしかしたら初期艦とやらが居るのかもしれない」
提督「まぁ、戦力を幾つか引き継ぐ話だったんだから、それはそれでおかしいんだが…」
ー執務室ー
提督「…誰もいないじゃないか」
提督「家具もないし…なんだこの殺風景な光景は」
提督「本当にここは鎮守府なのか?何かの手違いじゃないのか?」
提督「…工廠に希望を賭けるか」
ー工廠前ー
提督「ここ…だよな?」
提督「とりあえず開けて」ガチャ
提督 ガチャガチャガチャガチャ
提督「…」
提督「まぁ、鍵はあるが」スッ ジャラジャラ
提督「えーっと…これかな?」ジャラグサッ ガチャッ
提督「おっ、開いたな…」ギィーッ
バタン!
提督「臭っ!暗っ……」
提督 (なんだこの臭い…生臭いというか…)
提督「おーい、誰か居ないのか?」スタスタ
??? ヒュッ!
提督「うおっ!」スカッ
提督 (何だいきなり…熱い?)スッ
提督 (…嘘だろ、俺斬られたのか!?)ツー
提督 (なにが起きてるんだ!)
提督「…誰かいるのか?」
???「ハァ…ハァ…」スチャッ
提督 (暗くて見辛いが、不味い構えてるな…鎮圧術を思い出せ…)
提督 (相手が獲物を振りかぶる瞬間を狙って…)
??? フリアゲ
提督 (今だっ!)ガシッ
???「!」
提督 (腕を叩いて武器を落とし、捻って背面へ、そのまま首に手を回してホールド!)スッ グッ
???「うあっ…くそっ…!」ジタバタ
提督 (何て力だ…もしかして艦娘か?)ググ
提督 (何であれ話を聞きたいな…)
提督「俺は提督だ…そっちは何者だ?」
???「!…今更」
提督「?」
???「今更何しに来やがった!」グググッ!
提督「!」
提督 (何て力だ!振りほどかれる!!)
???「!」ガクッ
??? (体が…動いてくれよ…!)
提督「…?」
???「 」
提督「気を失ったのか?」
提督「こいつは…おぶって行くか」オブリ
提督 (軽っ!…こんなものなのか?)
ムニッ
提督「…」
提督「ふぅ…」
提督「さっさと行こ」
提督「これは…倉庫だよな」
提督「中に誰か居ないか?」ゴンゴン
提督「…」
シーン
提督「…他には居ないのか?」
提督 (もし艦娘だとして、こいつだけだと言うのはあり得なくもないが…)
ギィー…ガラガラ
提督 (!…開いたぞ…)
?? ソー
提督 (隙間から何かがこちらを覗いている…)
??「…天龍さん?」
提督 (天龍?…背負ってる奴の事か?)
提督「いや、俺は提督だ」
??「!て、天龍さんは!?」
提督「悪いが、今は(俺の背中で)眠って貰ってる」
?? (そんな…!天龍さんが…殺されて…)
提督「大人しくしてくれれば、危害を加えるつもりは
?? スチャ
提督「ん?」
??「か、帰ってください…」
提督 (こ…これは携帯式の艦砲…艦娘か!)
提督 (こんなもので撃たれたら肉片どころじゃないぞ…)
提督「…」
提督 (って、なんで俺がこんな目に遭わなきゃならんのだ!)
提督 (だんだん腹が立ってきたぞ…提督たるもの、艦砲ごときに恐れをなしているようでは未熟、いや半熟!!)
提督「撃てばいい。だが、そんなもので俺を殺せると思うな…」ジロ
※120%死にます
??「ヒッ…」アトズサリ
提督「今そっちに向かう…」
?? (そんな…弾なんてないのに…)
?? (天龍さんを倒す相手なんて…)
?? (皆…ごめんなさい…!)
ギィー
提督「…なんだこれは」
ウウ…
イタイ…
アシ…ワタシノ…
提督 (死体…いや、生きているのか…?)
提督 (…どうすればいいんだ?)
?? ビクビク
提督「…おい」
?? ビクッ
提督「こいつを頼む」スッ
??「…?」
??(天龍さん!…死んで…いや、気を失ってる…?)
提督 タッタッタッ
提督 (艦娘の自然治癒能力は殆ど無い)
提督 (治癒は入渠に頼りきりだが、一旦入渠すれば瀕死の状態であっても回復する)
提督 (…だが逆を取れば、入渠しなければ回復することが無いと言うことだ)
提督 (入渠ドックの場所は…)
提督 (ここか!?)
ガチャ
提督「…」
ジャラジャラ グサッ ガチャ
提督「…やっていられん」
提督「はぁ…水が出ないし、そもそも資材も無いとは…」
提督「何なんだここの鎮守府は…ん?」チラッ
空のバケツ
提督「…」ジッー
提督「高速修復材だ!それさえあれば…」
ーバケツ保管屋ー
提督「くそっ、どれもこれも使用済みじゃないか…」ドンガラガッシャン
提督「…おっ、これ底に少し残ってる」
提督「…って、残飯を漁るホームレスじゃないんだぞ!!」フリカブリ
提督 ピタッ
提督「いや…使えるかもしれない…」
提督「他にはないのか?底に少しでも残っているものは…」ガサゴソ
提督「高速修復材は奇妙な事に、時の経過による一切の劣化が存在しない…」
提督「バケツの半分の半分もないか…だが、無いよりは幾分マシ…」
提督「ここであいつらを失えば、提督としての活躍は不可能だ…」
提督「なんとかしなければ!」タッタッタッ
?? (天龍さん…目を覚まさない…)
提督 (今さら死なないでくれよ…)タッタッタッ
?? (!…あの人、また来た…)
提督「よし、まだ生きてるか…」
提督「おい、そこのお前」
?? ビクッ
??「は…はい…」
提督「これでそいつの傷口を撫でてやってくれ…」スッ
??「へっ?」
?? (布…?柔らかくて湿ってるけど…)
?? (こんなので…)ナデナデ
?? (…!傷が治って…!?)
提督 (高速修復材を染み込ませた布…応急処置くらいにはなるだろう)
提督「まずは…」
提督 (…足が一本無い、こいつからだ)
提督「包帯で縛ってはあるが…」ホウタイホドキ
提督「傷口は腐ってはないが、やっぱり塞がってないな…」ナデナデ
提督「…おっ、塞がった」
提督 (本格的な入渠はやっぱり必要か…)
提督 (欠損した足も治癒できるのか?)
提督 (…っと、次だ次)
提督「…一通り終わったな」
提督 (心なしか表情は安らかになった気はするが…)
?? (…この人、提督って言ってたけど…)
提督 (こんな不衛生な場所で寝かしておくわけにはいかない…)
提督「おい、こいつらを外に出せるか?」
?? ビクッ
提督 (…挙動の一つ一つに驚いて…なんだこいつは)
??「ぅあ…その…」
??「外には…怖い人が一杯いるから…」
提督 (怖い人?)
提督「…そうか、ならここにいてくれ。俺はちょっと行ってくるから」タッタッタッ
??「えっ…ぁっ…」
?? (行っちゃった…何、あの人…)
ー車内ー
提督 (色々謎はあるが…)
提督 (深く考えてる余裕もなさそうだし、今はできることをしておこう)
ブーン
ー鎮守府ー
?? (傷は治ったけど、皆目を覚まさない…)
提督「おい」
?? ビクッ
提督「こいつらを運びたいんだが」
??「え…?」
提督「ここは少し不衛生だからな…」
提督 (よくみると血がいっぱいでこわいぞ)
?? (運ぶ…?)
??「…どこにですか?」
提督「執務室に」
??「?」
ー執務室ー
提督「よしっ…全員運び終えたな」
提督 (しまった、こいつらちょっと汚いぞ。新品の布団が…)
??「これ…どこにあったんですか?」
提督「いや…この有り様だからな。買ってきた」
提督 (自腹でな)
??「…」
提督「お前も休んだらどうだ?」
?? ビクッ
??「…いえ、私は」
提督「顔に生気を感じないぞ。こいつらは俺が見ておくから」
??「で、でも…」
提督「心配はいらない。俺もお前らを失うと今までの事がパーだからな」
??「…」
?? (この人も、私達を道具として…)
?? (…でも、その方が寧ろ、今は安心できるかな)
??「では…申し訳ありません」
提督「いや、気にしなくていい」
??「…柔らかい」ポフッ
?? (…暖かい)
?? スースー
提督「…」
提督「こいつら起きないな」
提督「今何時だ…うわっ、フタフタマルマルじゃないか!」
提督「飯作らなきゃ…」ガサゴソ
提督「水も電気も通ってないって、おかしいだろ…っと、カセットコンロにやかんにカップラーメン…」
提督「ん?こいつらどうやって生活してきたんだ…?」チラッ
提督「大体、何で隠れてたんだ?」カチャッ ボッ
提督「分からないことだらけだ」
提督「…なんにせよ先ずは水と電気だな」
提督「あぁ蝋燭の火が!…」
提督「…提督って、辛いな」
次の日
提督「あー寝れるわけない。寒い」ガタガタ
提督「こいつら起きないな…」
提督 (…寝顔可愛いな)
提督「…」
提督「いやこんなことしてる場合じゃない水道ガス電気の件を問い合わせよう」
提督「電話があるな」
提督「…電気がないな」
提督「公衆電話まで歩くか…」スクッ
提督「痛っ…うわ、なんだこの腕の傷…」
提督「あっ、斬られたのか…包帯巻いとけば治るだろうか」
提督「まぁ、いいや。さっさと行くか…」
ー再び執務室ー
提督「と、割りと簡単に済んだな…」
??「…ん」スクッ
提督 (おっ、別の奴が起きた)
??「!」
提督 (ウサギの髪飾り(?)可愛いなー…)
??「…だ、誰、ですか?」
提督「あぁ、後任の提督だ。以後、よろしく頼む」
??「こ、後任…?」
?? (私達…捨てられてないの…)
??「あ、あれ?傷が…」
提督「修復材が僅かに残っててな…」
??「…私の足」
提督「それは修復出来なかったみたいだ…すまないな」
??「…」
??「…か、解体ですか?」
提督「えっ?」
??「お、囮になれない駆逐艦は、解体だって…」
提督「はぁ?」
?? ビクッ
提督 (いやいやいや…おかしいだろそれは常識的に考えて)
提督「いや、そんなことはしないぞ」
??「…そ、そうなんですか…」
提督 (囮…駆逐艦が囮…うーん?そんな戦法は教わらなかったが…)
??「あ、あの…」
提督「ん?」
??「…な、直していただいてありがとうございます」
提督「いや、そこまで畏まらなくても…」
提督 (凄い怯えられてる様に感じるんだが…俺そんなに酷い顔だっけ…)
??「!ご、ごめんなさい!!」
提督「え、えっ?」
??「ごめんなさい!不機嫌にさせたのなら謝ります!!」
提督「いやそんな
??「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
提督「いや、だから
??「ごめんなさい!ごめんなさい!!」
提督「お、落ち着いてくれ!」ガシッ
??「ひあっ!」
提督「何もしない!」
??「あ…」
??「…」
提督「…落ち着いたか?」
??「うぅ…」ポロポロ
提督 (謝ったり、突然泣き始めたり…情緒不安定だな)
提督 (どうすればいいんだ…こんなの想定してないぞ…)
提督 (とりあえず撫でてみるか…)
提督「…」ナデナデ
??「ひっ!…」ビクッ
提督「…」ナデナデ
??「…?」フルフル
提督「…」ナデナデ
??「…」フルフル
提督 (…これはどうなのだろうか)
??「…」
提督 (あまり触るのもあれだし、止めるか…)スッ
??「あっ…」
提督「?」
?? ビクッ
提督 (却って怯えさせてしまったか?)
提督「…困ったことがあったら、何時でも言ってくれて構わないからな」
?? コクリ
提督 (根本から恐れられている訳ではなさそうだ)
提督 (ぼちぼち皆起きる頃だろうか、飯を作るか…)
提督 (まぁ、インスタントだけどね)
??「…」
?? (頭…)
提督「そう言えば、名前を聞いていいか?」
??「…島風です」
提督「そうか。島風、これからよろしくな」
島風「…はい」
提督「他の奴の名前も聞いていいか?」
島風「…はい」
島風「天龍さん、大井さん、ごーやさん、榛名さん、睦月ちゃん…」
提督「分かった、ありがとな。島風」
島風「はい…」
提督「じゃあ、インスタントがあるんだが…島風はどれがいい?」
島風「?…いんすたんと、ですか?」
提督「あぁ、ラーメンにうどんに焼きそば色々あるぞ」
島風「…?」
提督「?」
島風「す、すいません…分かりません」
提督「あっ、インスタントを知らないのか…ごめんごめん」
島風「らーめんとうどん…やきそばも分かりません…」
提督「えぇ?…食べたことないのか?」
島風「食べる…?」
提督 (嘘だろ。もしかして…)
提督「…なぁ、食べるって知ってるか?」
島風「…?」
提督 (ここの鎮守府は艦娘に食事を…道理でこんなに痩せ細るはずだ…生気がないのも納得だぞ)
提督「島風、すぐ食べるぞ。湯を沸かすから待っていてくれ」
島風「?」
提督「できたぞ。うどんだ」
島風「!」
提督「食べ…られるか?」
島風「分かりません…」
提督 (うーん…多分箸も持てないだろうなぁ…)
提督 (今はとにかく食べさせるか…)
提督「島風、口を開けてくれ…」
島風「へ、変なことしませんか?」
提督「…しないよ」
島風「…」
島風 アーン
提督「いいか…?いくぞ…?」ソー
島風 パクッ
島風「!」
提督「な、なにか不味かったか!?」
島風「ううん…えっと!」
島風「すごく…すごくいいです!」
提督「いい?」
島風「あの…えっと…」
提督「…美味しいか?」
島風「それです!…美味しい…!」
提督「そうか、よかった…まだあるからな。好きなだけ食べるといい」
島風 コクコク
提督「あぁ…流石に飲み物は飲めるよな?」
島風「お、教えてくれれば…」
提督「ここにペットボトルって言う容器に入った水があるから…」
島風「あ、ありがとうございました…」
提督「いやいや…これが普通だ」
島風「ふ、普通…ですか?」
提督「あぁ…前の提督がどんな事をしていたのかは分からないが…」
提督「今後はこの生活が続くことになるから…出撃も当分先だ」
島風「…た」
提督「?」
島風「…た、頼っても、いいんですか?」
提督「あぁ、何でも言ってくれ。俺はお前達の提督だからな」
島風「て、提督…」
提督「ん、何だ?」
島風「提督…」ギュッ
提督「どうした?手を握って…」
島風「提督…助けて…」
提督「?」
島風「皆…助けて…」
提督「…あぁ、そのつもりだ。心配しなくていい」ナデナデ
島風「提督…」ウトウト
提督 (食べたら眠くなるか…回復もしてないしな)
提督「島風、まだ寝ていていいぞ…ゆっくり休め」
島風「て…いと…く…」
島風 スースー
提督「…」ナデナデ
提督「とりあえず一人…あとは5人…」ナデナデ
提督「斬ってきた奴、天龍だったか。そいつが特に…気を付けなければな」
ー次の日ー
提督「なんでこんなことになってるんだ?」
提督「着任手続きを終えて、艦娘が居ると聞かされただけで…」
提督「大本営に連絡をしてみるか…」
??「う、うぅん…」ムクリ
提督「お…起きたか…名前は確か…」
提督「そう…睦月…だったか?」
睦月「…あ」
睦月「は、はい…」
睦月 (あ、あれ?名前伝えてたかな…)
提督「ご飯は食べたことあるか?飲んだことは?」
睦月「え、えっ…?」
睦月「の、飲む…か、海水なら…何回か…」
提督「ご飯食べよう。あと、ここに水があるから…」
睦月「あ…ありがとう…ございました…」
提督「…」
提督(これに本当に有難味を感じてるのなら異常だと思うんだが…)
提督「疲れは取れたか?」
睦月 ビクッ
睦月「は…はい…」
睦月(ま…また…出撃かな…)
提督「そうか…それはよかった…」
睦月「…そ、それだけですか?」
提督「ん?」
睦月「しゅ、出撃とか…遠征とか…」
提督「いや、予定はないな」
睦月「どうしてですか!」
提督「お、おぉ?」
睦月「皆こんな状態で…し、資源が必要で…」
睦月「なのに…」
提督「…そうだな」
睦月「…」
提督「その通りだ。皆を頼むぞ」ポンポン
睦月「ふぇっ?」
提督「…」ガサゴソ
睦月「あ、あの…?」
提督「ん?」
睦月「ど、どこへ行くんですか?」
提督「資源をもらいに」
睦月「どこへ?」
提督「いや、鎮守府は何もここ一つって訳じゃないからな」
提督「まぁ、貰えたらいいな程度だが…」
睦月「だ、だから私が出撃して…」
提督「…弾も燃料もないってさっきから言っているだろ?」
睦月「弾がなくても、燃料がなくても、渡航して資源の回収くらいは…」
提督「資源の有無は確実じゃないしなぁ」
睦月「貰いに行くのも確実じゃないです!」
提督(な、なんだか急に饒舌になったな)
提督「リスクは貰いに行く方が低いから…」
睦月「艦娘なんて道具です…前の提督はリスクなんて…」
提督「…」
提督「と、とにかく出撃も遠征もダメだ。しばらく予定はない」
提督「資源貰えるように頑張るから、皆を見ておいてくれ…分かったか?」
睦月「…はい」
提督「よし…頼んだ」
提督(鎮守府の周辺の鍵は…閉めておくか。怖い人達ってのがよく分からなかったからな)
提督「はぁ…気まずかったな。話が重いよ…」ジャラジャラ
提督「でもまぁ、ここがどんな鎮守府だったか大体分かったな…」ガチャ
提督「やっていけるのか…辞表もなぁ…」
島風『提督…助けて…』
提督「…まぁ、頑張るしかないなぁ」
睦月(夜になったけど、帰ってこない…)
睦月(…そうだよ。どうにもならないから…)
島風「う、うぅん…」
睦月「あっ、島風ちゃん!よかった…目が覚めたんだね」
島風 キョロキョロ
島風「あ…れ…?」
睦月「島風ちゃん?」
島風「…提督は?」
睦月「提督は…私達を置いて出ていって」
島風「違うの!…頼っていい提督の方…」
睦月「頼っていい…?」
睦月(あの提督のことかな…)
睦月「…その提督も、私達を…」
ガチャ
提督「いや、すまない。遅れた」
睦月「!」
島風「提督!」ダッ
提督「おぉう、島風…おそよう?」ギュ
島風「提督…置いてかないで…」ジワッ ギュゥゥ
提督「あぁ…ごめんごめん…」ナデナデ
提督(結構打ち解けてくれたな…よかった)
睦月「か、帰ってきたんですか…?」
提督「あぁ、そうだ。資源も手にいれたぞ」
提督「入ってくれ」
駆逐艦×4「…」
睦月「し…資源?」
睦月(艦娘は…資源…)
睦月(…解体して、資源にしちゃうのかな)
睦月「…」
島風「あっ…」ヨロッ
提督「おっと…」ガシッ
提督「島風、足が方っぽ無いんだから気を付けてな」
島風「うん…」ギュウ
提督「えーと…じゃあ、紹介から?」
睦月「…紹介?」
提督「あぁ、この子達のな…」
提督「島風、寝かすぞー…」スッ
島風「うん…」ゴロン
提督「よし…あー…おいで」
駆逐艦×4 テクテク
提督「電、雷、響、暁…以上4名が新しく着任するから…以後よろしく」
睦月(あ、あれ?…解体…)
電「電です。よろしくなのです…」
雷「雷よ!いつでも頼っていいのよ!!」
響「響だよ」
暁「暁よ!三人のお姉さんだから…ご迷惑お掛けするわ!」
提督「じゃあ、資源をドッグへ運んでくるから、仲良くやっておいてくれ」
睦月(資源は別にあったんだ…よかった…)
雷「司令官!私も手伝うわ!!」
提督「えっ…いや、でもなぁ…色々疲れてるだろ?」
提督「それに、そんなに量はないしな」
雷「だーめーなーの!私も手伝うわ!!」プンプン
電「あ…あの…私も…」
暁「二人が行くなら私も行くわ!だってお姉さんだもの!!」
響「…」
提督「お、おぉ…そ、それなら手伝ってもらうか…」
ードックー
提督「ふー、直ぐ終わったな…ありがとうな。皆」ナデナデ
雷「!」
暁「一人前のお姉さんだから当然よ!れでぃね!!」
電「むしろ、こういった雑用は私達がやるべきだと思うのです…」
響「…」
雷「司令官!雷は便利でしょ!!」
雷「ねぇ!もっと他にやることはないの!?」ピョンピョン
提督「んー…もうないな。休んでくれてていいぞ…」
提督(鎮守府の修復とか言うのは無茶だよな)
雷「あるはずよ!考えて!!」ピョンピョン
提督「そ、そうは言ってもなぁ…」
提督「…あぁ、そうだ。ご飯を食べよう」
雷「司令官のご飯ね!手伝うわ!!」
提督「いや、インスタントおんりーだから特には…」
雷「いんすたんと?」
提督「お湯があればすぐ作れる、便利な食べ物だ」
雷「お湯を沸かせばいいのね!司令官はそんなことしなくていいのよ!雷を使って!!」
暁「妹に任せっきりはよくないわ。お姉さんでれでぃの私がやるわ!」
電「わ、私も…」
響「…」
提督「い、いや…大丈夫だから」
ー執務室ー
ガチャ
提督「資源運び終わったぞー…」
榛名
伊58
大井
天龍
提督「…ど、どうも」
提督 (ついに目が覚めたか…)
雷「司令官!ここで止まってたらお部屋に入れないわ!」
提督「あ、あぁ。ごめん、雷」スッ
睦月「え、えぇと…」
島風 スースー
天龍「…」
提督「…今回新しく着任した提督だ…以後よろしく」
榛名「…窮地に陥っていた所、救っていただきありがとうございます」
榛名「…戦艦、榛名です。よろしくお願いします」
提督 (気不味すぎる)
伊58「…潜水艦、ゴーヤでち」
大井「軽巡洋艦、大井です」
天龍「…軽巡洋艦、天龍」
提督「…」
提督 (何を言えばいいんだ)
雷「司令官!いんすたんとってこれ?」ガサゴソ
提督「あ…うん。それだよ、雷…」
電「はわわ…勝手に触らない方が…」ゴニョゴニョ
暁「司令官!雷に悪気はないのよ!!」
響「…!」アタフタ
提督「いや、構わないよ…」
提督(ナイスだぞ君達)
提督「えーと…とりあえず食べよう!」
提督「ほい。あーん」
島風 ズズー
提督「旨いか?」
島風「うん!」モグモグ
雷「しれーかん…食べなくていいの…?」
提督「あぁ、腹も減ってないしな」
島風 ズズー
提督「気にしないで食べてくれ」
電(久々のお食事なのです。美味しいのです)モグモグ
暁「とっても美味しいわ!ありがとうございます、司令官!」モグモグ
提督「お、おう…」
榛名「あの、本当に…いいのでしょうか…」
天龍 ジー
提督「いいも何も…」
響「…おいしい」ボソッ
大井「…少なくとも異物はないですね」
提督(ちょっと酷すぎない?)
提督「あ、あぁ…とにかく、無理にとは言わないから食べて欲しい」
榛名「それでは…頂きます…」
提督「えーと…」
艦娘s「…」
提督「俺は他の鎮守府へ用があるから…」
提督「自由にしてくれて構わない…脱走とかは止めて欲しいが…」
雷「しれーかん!雷も行くわ!きっと何か役に立てる筈よ!!」ピョンピョン
提督「いや…もう夜遅いしな…長旅で疲れてもいるだろう」
雷「なら、しれーかんも休んで…」
提督「もう少しで必要な量の資源が集まるから…ありがとう、雷」ナデナデ
雷「…わかったわ」シュン
島風「提督…帰ってきてね?」
提督「あぁ…勿論だ…」
提督「じゃあ…えーと…行ってくる」
睦月(…あれ?あの人…休んでない?)
ーnext dayー
島風「…」ソワソワ
雷「…」ジッー
電(…あの二人、ずっと窓から外を見てるのです)
睦月(島風ちゃん、片足なのに…辛くないのかな…)
天龍「…島風、足に負担が掛かるぞ…寝てろ…」
島風「…提督が来ないもん… 」
天龍「帰ってくるとは限らねぇぞ…」
島風「嫌…帰ってくるもん…」
天龍「島風、余計な希望を持つな」
島風「…なんで…どうしてそんなこと言うの…」ジワッ
睦月「て、天龍さん…」
天龍「…前の野郎も最初はああだった」
天龍「俺はあいつを信用できない…するつもりもない…」
天龍「希望を持てば、裏切られた時のショックがでかくなるだけだぞ…だから…」
ガチャ
提督「いやーすまない…」
天龍「!」
睦月「!」
雷「しれーかん!」ダッ
島風「提督!」
提督「悪いな…とっくに着いてたんだが、車の中で寝てた…」
雷「しれーかん!」ダキッ
提督「おう雷…おはよう…」
雷「遅いわよ…しれーかん…心配で…」グスッ
提督「あぁ、ごめんごめん…」ナデナデ
天龍「…」
島風「提督…島風も…」ムスッ
提督「あぁ、悪かった。そっちに行くよ」
島風「…提督…おかえりなさい…」ギュ
提督「ただいま。島風」ナデナデ
睦月「…島風ちゃんと雷…ちゃんは、ずっと提督を待っていたのですよ」
提督「おぉ…そうだったのか…ごめんな、二人共」
雷「しれーかんがいればそれでいいの…」ギュー
島風「…ん」ギュー
提督(…他の艦娘からはあまり歓迎されてないのか)
提督(いや、よく考えれば日も浅いし当然だな)
提督「…よし、ご飯食べる前に入渠するか」
島風「にゅうきょ…?」
睦月「えっ…で、でも資源が…」
提督「あぁ、ある。そのために走り回ったんだからな」
睦月「ど、どうやって…?」
提督「そんなことは気にしなくていい。入渠のついでにお風呂な。着替えも買ってきたから」
提督「ほら全員行ってくれ…俺は飯作るから…」
提督(聞けば入渠は衣類を脱ぐらしいし…)
提督「あ、脱いだ服は籠があると思うから入れといてくれ」
天龍「…」
ー入渠所ー
電「すごいのです!広いのです!!」
響「…」
暁「は、走ったら駄目よ!」ソワソワ
睦月(誰も走ってないのに…)
島風「私の足、治るの!?」
天龍「あぁ、良かったな。島風」
天龍(…しばらく使ってなかったのに、何でだ?)
ー執務室ー
提督「…」
やかん ポーッ
提督「…Zzz」
ガチャ
島風「てーとくっ!!」ダキツキ
提督「ぐわ」ドンガラゴッシャン
島風「見て見て!島風の足!速いでしょ!!」
提督「う、ぅーん…もう少しマシな起こし方が…」
島風「速い!?」スッポンポン
提督「うわ!島風!服を着てこい!!」
島風「…ねぇ…速かったでしょ…?」
提督「…速かったよ」ナデナデ
島風「!…提督、ありがとう!」ギュ
提督「あぁ、頼むから服を着てくれ」
ガチャ
雷「しれーかん!元気になったわ!!」
電「ありがとうござました、なのです!」
響「すぱ…ありがとうございます」
暁「司令官、ありがとうございます…です」
睦月「し、島風ちゃん…服!」
伊58「入渠完了でち」
榛名「榛名…入渠、終了致しました。ありがとうざいます」
大井「軽巡洋艦、大井。終了致しました」
天龍「…天龍、入渠終了しました…島風、服着せてやるから来い」
島風「はーい」
提督「…長い間入渠をさせられず申し訳なかった」
榛名「そんな…新しく着任したばかりで、資源もなく…こんなに早く入渠させて貰えるなんて…」
雷「そうよ司令官!休んでるのを見たこと無いわ!休んでいいのよ!!」
睦月「…確かに、休んでるのは見てないです」
電(最初に会ったときより、窶れている様に見えるのです)
提督「いや、十分寝たから…それよりご飯だ」
提督(そろそろインスタントが無くなるな。厨房が使えるなら出来るだけ自炊しなければ)
提督(金は幾らでも…と言う程でもないが。問題は資源だな)
提督「はい、あーん」
島風「あーん」
提督「…自分でできないか?」
島風「提督が速いの」モグモグ
提督「?…そ、そうか」
雷「しれいかん!食べてないわ!」
提督「あ、あぁ。大丈夫だから」
雷「絶対駄目よ!あーん!!」スッ
提督「えぇ…」
雷「…しれいかん?」ウル
提督 パク
提督(…こんな小さな子に…虚しくなるな)モグモグ
睦月(…でも、確かにあの人、あまり食べてない)
睦月「…わ、私のもよかったら」スッ
提督「いや、本当に大丈夫だ」
睦月「…」ウル
提督 パク
提督「美味い。ありがとう睦月」モグモグ
睦月(…この人、あまり悪い人じゃないのかも)
提督「…じゃあ、俺はまた出掛けてくるから」
島風「えぇー…提督…休もうよ」
雷「そうよしれいかん!」
提督「いや、食料の備蓄が無くなりかけてる。資源も大方使ってしまったからな」
睦月「…でも、着任してから録に休んでないですよね」
提督「まぁ、そのうち休むさ」
大井「…」
天龍「…」
島風「提督…」ギュ
雷「しれーかん…」ギュ
提督「いや、こればかりは譲れない。悪いな二人とも」パッ
提督「じゃあ…榛名、皆を頼む」
榛名「は、榛名が…榛名なんかでいいのしょうか…」
提督「信用してる。頼んだ」
榛名「…はい」
島風「私の脚…えへへ…」スリスリ
暁「長くて綺麗な脚ね!レディだわ!!」
島風「そうでしょ!」
天龍「…」
大井「ねぇ」
睦月「へ?…はい」
大井「あの提督は、何日前に着任したの?」
睦月「えぇと…4日くらい…前だった気がします…」
大井「休んでる所、見てないっていってたわよね?」
睦月「は、はい」
大井「そう…ありがとう」
睦月「?」
大井「島風」
島風「?…何ですか」
大井「提督はここままだと、死んでしまうかもしれないわ」
島風「え、ええっ!」
大井「でも大丈夫、ゴニョゴニョ…」
島風「!…提督の為ならやります!!」
大井「良い子ね…」ナデナデ
ー次の日ー
ガチャ
提督「ただいま」ニモツドッサリ
榛名「!…お疲れ様です。提督」
島風「!…お帰りなさい!!」ギュ
雷「しれーかん!今度こそ休んで!!」グイグイ
大井「…」
提督(皆居るな…よし)ニモツオキ
提督「…そうだな。じゃあ、すまないが休ませてもらうよ」ナデナデ
提督「…別の部屋で寝るから、島風、雷、手を離してくれ」
島風「提督…一緒に寝ようよ…」
雷「い、雷は司令官の言うことに従うわ!」パッ
提督「あぁ…えーと、すまない。それは無理だよ島風…」
島風「なんで…島風のことが嫌いなの?…あっ…ご、ごめんなさい…」パッ
提督「いや!違うから、島風!」
島風「ごめんなさい…提督…嫌いにならないで…」ウルッ
睦月「提督…島風ちゃんを泣かした…」
提督(ヘルプヘルプ!!!)チラッチラッ
榛名 ニコッ
天龍 ムスッ
伊58 ジトー
雷 ショボン
電 ハワワ
大井 ジーッ
暁 Zzz
響
提督「あ、あぁ!よく考えたら他の部屋には布団がないからな!すまない島風!布団を使わせてくれ!!」
島風「うん!」
提督「じゃあ、ちょっと俺もにゅうきょ(風呂)してくるから」
島風「それなら島風も一緒に入る!」
提督「いや、それは不味いから…」
島風「…」ウルッ
提督「み、皆がいいって言うのなら」
睦月「島風ちゃんは誰にも止められないです…」
雷「司令官にもにゅうきょは必要ね!」
電「そ、そうなのです」
榛名「榛名は…提督を信じてますから…」
天龍「…島風が言ってるんだ…俺はどうにもできん」
伊58「…」
響「はらしょー」
暁 Zzz
大井 クスッ
島風「…提督?」
提督「そうだないっしょにはいるかおいでしまかぜ」
島風「うん!」
ー只の風呂場ー
提督(はぁ…)
島風「♪~♪♪」チャポチャポ
提督(なんだろうな…遊ばれてる?)
提督(本当は朝飯の準備や、資源の整理に服の洗濯をしたかったんだが)
提督(休むと疲労が一気に来るな…早くしないと…)
島風「…提督」スス
提督「!…お、おう」
島風「無理しないで…死なないでね…」
提督「死ぬ?」
島風「提督が居ないと…島風…」
提督「…大丈夫だ。約束しただろう?」ナデナデ
島風「…うん」
提督(…今日は休むか)
ー執務室ー
ガチャ
提督「すまない…飯にするか…」
島風「提督ー…寝ようよ…」
提督「いや、そうは言っても飯はな…」
大井「それなら、私達の方で用意できますので提督は休んでいてください」
提督「うーん…インスタントだから比較的簡単だが、できるのか?」
大井「手順は把握させて頂きました。任せてください」
大井「水を沸かして、具をいれて、容器に注ぎ、待つだけ…ですよね?」
提督「そうだな。すまない、じゃあ任せた」
提督「俺は少し寝させてもらうよ…」ヨコタワリ
大井「はい…しっかり休んでくださいね」
ー執務室・別室ー
提督「で…本当に一緒に寝るのか?」
島風「うん!」
提督「う、ううむ…」
雷「しれいかん!枕がないでしょ?雷の膝を使って!」ヒョコ
提督「うおっ、雷まで…」
提督(俺が疚しいことを考えすぎてるだけなのだろうか…)
提督(いかん…少し横になっただけで疲れが…)
提督「…」ガクッ
雷「しれいかん!?」
島風「提督!?」
提督「…Zzz」
雷「…おやすみなさい」ホッ
島風「提督…」
大井「できましたよ…って、もう寝てしまいましたか…」
大井「島風、雷、ご飯よ」
雷「しれいかんは?」
大井「そっとしておいてあげましょう。相当疲れている筈だから」
大井「上手くつくれたかしら…」
暁「美味しいわ!上手ですね!!」パクパク
榛名「凄いです…榛名にはとても…」パクパク
伊58「あの提督が作ったのと同じ味でち」パクパク
大井「上手くいった様なら良かったわ…」
睦月「そういえば、電ちゃん達はどうしてここに来たの?」パクパク
電「…そ、その」
睦月「!…あ、えっと無理に話さなくても…ごめんね!!」
電「…電達は、前の司令官に棄てられたのです」
睦月「…ごめんね」
電「いえ…でも、ここの鎮守府にこれてよかったのです」
電「ここの司令官さんは、とっても優しくて…」
電「でも、少し怖いのです…優しすぎて、怖いのです…」
雷「…?」
雷「…ここ…どこ…?」
提督「…」
雷「あっ、しれーかん!」タタタ
提督「来るなよ、鬱陶しい…」
雷「へ?」
提督「しつこいんだよ…お前は…」
提督「何でもかんでも司令官、司令官…ベタベタとくっつき…」
雷「えっと…ど、どうしてそんなこと言うの…?」
雷「い、雷は、司令官、のために…頑張って…」
提督「空回りし過ぎなんだよ。駆逐艦だろお前は」
提督「便りになるわけでもなし、そのくせ自己主張は激しい」
提督「いいか、誰もお前をな、必要としていないんだよ」
提督「はっきりいって邪魔」
雷「邪魔…雷は…必要…ない…の…?」
提督「あぁ、そうだな。今週にでも解体するか」
雷「雷は…いらないの…?」
提督「準備しとくから、そのつもりで頼むな。維持費もバカにならんし、遠征なら睦月型があるから」
雷「いらない…雷は…いらない…」
提督「じゃあな」
提督「おい」
提督「大丈夫?」
ー深夜ー
提督「大丈夫?」
雷「!」
提督「…魘されてたけど…どこか痛いとか?」
雷「…司令官」
提督「静かにな…皆寝てるから…」
雷「…司令官は…雷は邪魔?」
提督「そんな訳無いだろう。色々助かってるよ」
雷「…例えば?」
提督「えぇと…が、頑張ってるのは分かるさ」
雷「雷は、いらない?」
提督「…」
雷「司令官…答えてよ…」ウルッ
提督「…」ナデナデ
雷「…ねぇ」ポロッ
提督「答えてどうするんだ?」ナデナデ
雷「…」ポロポロ
提督「じゃあ」ピタッ
提督「正直に言おう」
雷「!」ビクッ
提督「すごく助かってる。いつも気遣ってくれてありがとう。雷」ナデナデ
雷「…」
雷「…うぅ」ポロポロ
提督「あぁ、涙で顔がグチャグチャじゃないか…」フキフキ
雷「ぐすっ…ひぐっ…」ポロポロ
提督「…」ナデナデ
雷「ほ、ほんどは…わがってるの…」ポロポロ
雷「い、雷は…なんにもでぎないの…」ポロポロ
雷「だよっでるのは…いかづぢのほうで…」ポロポロ
雷「じれいがんに…めいわぐばっかりがけて…」ポロポロ
雷「いづもいつも…じれいがんで…」ポロポロ
提督「雷、別に俺を頼ってくれても構わないんだぞ?」
雷「で、でも…いがづぢはなにも…がえせないがらぁ…」ポロポロ
提督「いや、もう十分返して貰ってるよ」
提督「雷が傍に居るだけで、どれだけ助かることか」ギュ
雷「うぅ…じ、じれいがんは…やさしずぎるのよ…」ポロポロ ギュー
雷「…ありがとう…じれいかん…」
提督「此方こそ、ありがとう。雷」ナデナデ
雷 ギュゥゥゥ ボロボロ
提督「…」ナデナデ
電(…目が覚めちゃったのです)
電(…)
ー早朝ー
提督「あー寝るとだめだな…よっこらしょ…」
雷 スースー
島風 スピー
提督「…」ソソソ
ガチャ
電「…」
ー調理室ー
提督「使ってないとか言ってた割には道具は揃ってるな…」ガサゴソ
提督「さて…カレーでいいか…困ったらカレーだよな…」
提督「でかい鍋だな…よっこら…」
電「お手伝いするのです」
提督「おお、ありがとう…よっこらしょ」
提督「…って、うお!」
電「おはようございます、なのです」
提督「…何か用か?」
電「え、えっと…お手伝いをしようと…」
提督「あぁ、すまない。俺一人で十分だよ、ありがとう」
電「な、なら!昨日のお姉ちゃんのことで…」
提督「昨日の…?あぁ、雷のことか…」
提督「…まぁ、誰だって不安になる時があるんだろう」
電「し、司令官さんは…」
提督「ん?」
電「どうして優しくしてくれるのですか…?」
提督「優しい…?」
電「…前の司令官さんは、私達はもう役に立たないって、言って…」
電「で、でも司令官さんは十分助かってるって…」
提督「…」
電「…分からないのです…電達は…居る意味が…」
電「司令官さんは、今はこれだけしか居ないから、優しくしてくれてるだけなのですか?」
電「ここの鎮守府は大きいのです。司令官さんが偉くなって、いっぱい艦が増えたら、また捨てられるのですか?」
電「だとしたら…電達の…存在する意味は…」
提督「…そうだな」
電「…」
提督「やっぱり、野菜の皮剥くの手伝ってくれないかな?」
電「へ?」
提督「量が多くて…すまない」
電「いや…その…あの…」
提督「意味はあるから」
電「!」
提督「意味が無いのに存在するものは無い」
提督「難しいけどな。これ以上いってもややこしくなるだけだし…」
電「…」
提督「俺には電が必要だから、じゃあだめかな」
電「…今だけ、なのです?」
提督「違う。これからずっと」
電「…」///
提督「…言い方があれだな。すまない」
電「も、もういいのです…司令官さん」
電「その答えが聞けてすっごく嬉しいのです!」
提督「ごめんな…口だけ達者で…」
電「口だけじゃないのです。電は見てたのです」
電「…司令官さん、これからもよろしくお願いします。なのです」
提督「あぁ、此方こそ」
提督「まさか米を忘れるとは…」
電「でも、かれー?は出来たのです!」
提督「カレーだけ食べてもなぁ…まぁ、しょうがないか」
電「お疲れ様、なのです」
提督「電もありがとう。助かったよ」
電「…そ、そのお願いがあるのです」
提督「ん?何だ」
電「電にも、雷お姉ちゃんにしていたようにして欲しいのです…」
提督「雷にしていたように…」
提督「これでいいかな」ナデ
電「はわ…」///
電「も、もういいのです!ありがとうございますなのです!!」///
提督「ちょっと触った程度だが…満足してくれたなら良かった」
ー執務室ー
ガチャ
提督「ふー…」
島風「提督!おかえりなさい!!」ダキツキ
雷「な、何も言わないで行っちゃうなんて酷いわ!」グイグイ
提督「お、おう。ごめんな二人とも…」
大井「おはようございます。皆さん起床済みですよ」
提督「そうか。態々ありがとう」
大井「いえ、このくらいしかできませんから」
電「司令官さんは、皆さんのご飯を作ってくれていたのです」ヒョコ
大井「そうだったのですか?申し訳ありません。次からは私に声をかけてくれれば…」
睦月「あ、わ、私も手伝えます!」
提督「あぁ、いや。電が手伝ってくれたおかげで楽だったし、そんな畏まることじゃないから」
提督(結構会話をしてくれるようになったな…一部を除いてだが)
天龍「…」
伊58「…」
提督(過去に提督関連の何かがあったと思われる以上、迂闊に踏み込む訳にはいかない…)
提督(鎮守府の復興自体は進んでいるが…大本営とのコンタクトは今だに取れてない)
提督(鎮守府として機能する日はほど遠いな…)
提督「じゃあ、今日はカレー
伊58「ひっ!」ビクッ
提督「ん?」
伊58「い、嫌でち…カレーは…オリョクル…ハチ…イムヤ…イク…!い、嫌でち!!」ガクブル
天龍「っ!て、てめぇ!!」
島風「!提督!ゴーヤさんをいじめないで!」
榛名「て、提督…少しは信用していたのに…」
睦月「?」
暁「大丈夫よ!私が守るわ!!」
響 オロオロ
提督「お、おい。何がなんだか」
大井「…一先ずここは下がってください。私が説明しましょう」
提督「成る程…カレー洋という海域があったのか…すまないことをしたな…」
大井「故意ではなくてよかったです」
提督「こんな状況で、突然出撃させる訳ないだろ…」
大井「そうですね…伊58には私から説明しておきます」
提督「あぁ、ありがとう」
提督「それでだな…カレーのことなんだが…」
大井「えぇと…海軍カレーという言葉は記憶にはあるんですが…」
ー食堂ー
提督「はい、あーん…」
島風「んっ」パクッ
島風「…んー」モグモグ
提督「あれ…味付け不味かったかな…」
島風「ううん!」
提督「おぉ…じゃあ、何かあるのか?」
島風「えぇとね…」
島風「…分かんない」
提督「?…そうか」
島風「でも、いんすたんとより好き!」
提督「そうか、よかった…」
雷「島風ちゃんだけずるい!私もしれーかんを頼るわ!」
雷「あーん!」
提督(!…頼ってくれるのか)
提督「…ありがとな、雷」ナデナデ
雷「ちょ、ちょっと!なでなでしてなんて言ってないんだから!!」///
暁「し、司令官にあまり迷惑をかけたらだめよ…」
響 コクコク
提督「いや、全然迷惑じゃないから…はい、あーん」
雷「んっ…美味しいわ!」
暁「…」
響 ジー
提督「本当はご飯も食べさせてやりたいんだがな」
睦月「これでもすっごく美味しいです!」
大井「カレーとは…このような物なんですね」
提督「海軍カレーはもっと旨いんだと思うぞ」
榛名「あの…提督…」
提督「ん?」
榛名「も、申し訳ありません…榛名…誤解とはいえ、大変失礼なことを…」
提督「あぁ、全然気にしないでくれ。失礼とまでいかないしな」
榛名「…提督は、お優しいのですね」
提督「いや、そんな…これが普通だと思うんだがな…」
伊58「…えっと、ゴーヤも誤解して申し訳なかったでち」
提督「いや、何も知らずに発言したこちらに非がある…すまなかったな」
天龍「…」
提督(会話をしてないのは…彼女だけだな)
提督(こちらから話すのもいいが、やはり伊58の件もあるし、迂闊に行動するのは…)
島風「提督!あーん!!」スッ
雷「しれーかん!あーん!!」スッ
提督「!…あ、あぁ、ありがとう」
ー夜ー
艦娘s スースー
提督「…皆寝たか」
提督「部屋を移動しよう」
ー別室ー
提督「伊58の件で、俺がこの鎮守府の後任を勤めるには知識不足だということが分かった…」
提督「卒業をしたからといって、満足に出来るという訳じゃないんだな」
提督「はぁ…せめて大本営とコンタクトが取れれば」
提督「書類とかはもう送ったんだが、音沙汰無しだし…」
提督「…疲れたし」
ダダダダダダダ!!
提督 ビクッ
提督「な、なんだ?…何か音が…」
提督「怖…心霊現象かな?」
提督「…じょ、冗談だよな?」
提督「何か怖くなってきた…部屋に戻ろう…」
ー廊下ー
提督「…あれ、こんなに長かったかな」
提督「あっ、逆だ…執務室は反対か…」
ダダダダダダ!!
提督 ビクッ
提督「またか…なんの音だ…」
ダダダダダダダ!!
提督「…なんか段々と近づいてくるような」
ダダダダダダダ!!!
提督「…向こう側からなんか走ってくる」
提督(やべー!動けない!!)
?「!!!!ダキツキ」
提督「うわっ!!!」ビクッ
?「グスッ…エグッ…ふぇぇん…」ポロポロ ギュー
提督「…ん…その声は…」
暁「じれぇがぁん…!!」ボロボロ
提督「あ、暁!?…どうしたんだ…?」
ー別室ー
提督「俺と二人きりで話したくて、後を追ってきたら暗くて広くて迷ったと…」
暁「ぐすっ…」コクコク
提督「言ってくれれば何時でも話は聞いてやるのに…」フキフキ
提督「それにしても、4人の中で割りとしっかりしてた暁もこんな表情するんだな…」
暁「ぐすっ…!」
提督「おっと…ごめんな。意外でさ…話ってなんだ?」
暁「…暁は」
暁「…あ、暁は」
暁「…なんでもないわ。ごめんなさい、司令官」
提督「…ちょっと無理があるな」
暁「…?」
提督「そんな表情で、しかも涙を流しながら言われても説得力はないかな」
暁「涙…?」
暁「…!…あ、あれ…?」ボロボロ
暁「ち…違うの…暁は…レディーだから…泣かないんだから…」ボロボロ
提督「…暁、正直に、言いたいことだけを言ってくれればいいよ」
提督「俺は皆の提督だ。頼ってくれて構わない」
暁「…」ボロボロ
提督「…」
暁「じれぇがぁん!」ダキツキ
提督「おっと…どうした?」ナデナデ
暁「あ、暁は!全然レディーじゃないの!!」ボロボロ
暁「皆のおねぇちゃんだから、頑張らないといけないのに!」ボロボロ
暁「暁、頑張ってしっかりしてたの!でもやっぱり暁には無理なの!」
提督「…!」
暁「暁は頑張れないの!電や雷や響みたいに!」ボロボロ
暁「もう分からないの!暁はどうしたらいいの!!」ボロボロ
提督「…何もしなくていいさ」ギュ
暁「…」ボロボロ
提督「暁は十分頑張ってる。思い返せば、皆を心配してたこともあったな」
提督「雷の時や、伊58の時も庇っていたの覚えてる」
提督「立派なレディーだよ」ナデナデ
暁「…うわあぁぁん!!」ボロボロ
提督「ごめんな…気づいてやれてなくて…」ナデナデ
ー次の日ー
暁「司令官、もっとなでなでしていいのよ!」ヒザノウエ
雷「ずるいわ!しれーかん!雷も!!」
島風「提督…」クイクイ
電「はわわ…司令官さん…」
響「…」
提督「う、ううむ…」
睦月(すごい…あの人…人気者…)
大井「凄くなつかれていますね…」
提督「いいこと?…だ」ナデナデ
暁「♪」
雷 ///
島風「うー…提督…」
提督「いやすまん。腕は二本しかないんだ…」
電「い、電も…」
響「…」ソワソワ
睦月「た、確かにちょっと羨ましいかも…」
大井「貴方達、あまり提督に面倒をかけてはいけませんよ」
提督「まぁまぁ、特にやることもないしな」
提督(…こいつらは、好きで俺になついてるんじゃない)
提督(本来受けるべきだった…なんだろうな。思いやり?)
提督(それを知らなかっただけであって)
提督(俺はそれを提供したから…言ってしまえばただの拠り所なのだろう)
提督「…」ナデナデ
暁「?…司令官、どうかしたの?」
提督「…なんでもないさ」ナデナデ
ー夜ー
ー別室ー
提督(よし…今日こそ一人で寝るぞ…)
提督(俺だって男だからな…流石にあの中では熟睡できない)
ガチャ
提督「…誰だ?」
提督(さらば俺の安眠)
響「…」
提督「…響か?」
提督(こいつ喋らないんだよな…)
響「…響だよ」
提督「!…響…か…」
提督(喋った…急にどうしたんだ?)
提督「何か用か?」
響「…」
響「…私…響だよ…」
提督「?…あ、あぁ…」
響「…ひ、響だよ…」
提督「…?」
提督「…響」
響「…不死鳥とも呼ばれていたよ」
提督「…なんで泣いてるんだ?」
響「…」ポロポロ
提督(ま、まるで意味がわからんぞ…)
提督「…響、こっちにこれるか?」
響「…」ゴシゴシ
響「…うん」タタタッ
響「…」チョコン
提督「…どうすればいい?」
響「…ん」
響「…提督に…私のことを知ってほしいんだ…」
響「…そうしないと…私は提督に忘れられてしまうかもしれないから…」
提督「…そうか」
響「うん」
提督「…それで、響はどうしたいんだ」
響「…」ヌギヌギ
提督「えっちょ」
響「司令官に…ありのままの私を知ってほしい…」ギュ
響「…私を忘れられないくらいに…私を、捨てられないくらいに…」
提督「う…む…」
提督(喋りだした途端に…重いぞ…体重的な意味じゃなくてね…)
響「…司令官、姉さん達みたいに…私は撫でてくれないのかい…」
提督「!…あぁ、すまん…」ナデナデ
響「どうして謝るんだい?…司令官は何も悪いことはしていないよ…」
提督「あ、あぁ…そうだな…」ナデナデ
響「…」
提督「…?」ナデナデ
響「…ありがとう、司令官。もう、いいよ」
響「満足した…これでこれからも頑張れそうだ。すぱしーば…」
提督「…そ、そうか」
響「…じゃあね…夜中に突然…悪かったよ…」フクヲキル
提督「…」
響「…」
響「…」ポロッ
ガチャ
提督「いや、待ってくれ響」
響 ピタッ
響「…?」グスッ
提督「そうだな…ごめん響!」ダキアゲ
響「!…し、司令官?」
提督「お前も…4人の姉妹艦だ…他の3人と全く違う感情を持ってる訳がない」ギュウ
響「な、なんの話をしているんだい…」
提督「ごめんな。俺は一瞬、お前が怖かったんだ…危うく気が付かないまま行かせてしまうところだった…」ナデナデ
響「だ、だから…なんの…」プルプル
提督「あぁ、お前も俺を頼ってくれていい。甘えてくれていい。何でも言ってくれ…俺は君の提督だ」
響「…」
響「…本当?」プルプル
提督「あぁ」ナデナデ
響「…」
響「私…暁姉さんや雷…電も司令官の元に行って…」
響「羨ましくて…私も司令官を頼りたくて…」
響「でも、さっき司令官は…私を見てくれてなくて…」
提督「…ごめんな」ギュウ
響「…もう一人になりたくない」ポロポロ
提督「あぁ…させないさ…だから、安心してくれ…」ポンポン
響「…」ポロポロ
ー執務室ー
響「司令官…膝の上に乗せて欲しい」
提督「ん…あぁ、いいぞ」ヒョイ
響「…温かい。これはいいな」ギュ
雷「!…ひ、響が…」
暁「ひ、人を頼ってるわ!」
電「し、司令官さん…何をしたのですか…」
雷「って、響だけずるいわ!私も居るじゃない!司令官!!」ピョンピヨン
島風「うー…提督、最近構ってくれない…」クイクイ
提督「あぁ、ごめんごめん…」ナデナデ
雷「…」///
島風「♪~♪」
提督「…」ナデナデ
提督(もし…俺が何らかの理由で、ここに居ることができなくなったら)
提督(こいつらはどうなるんだ…?)
提督(…)
プルルルル…
提督「ん…遂に大本営からの連絡か…」ガチャ
提督「はい…こちら鎮守府…」
??『話がしたい…そこの前任の提督だ』
提督「!…何です突然に…?」
??「追って説明する…場所はーだ」
提督「は…はい?…」
ガチャ
提督「!っもしもし!?」
…
提督「…」ガチャ
提督「…前任…か…」
提督「…」
響「…司令官?」
島風「提督…怒ってるの…?」
雷「わ、私何かしちゃったかしら?」
電「はわわ…」
暁「だ、大丈夫…?」
提督「…」
提督「あぁ、皆大丈夫だ」
大井「…そうですか」
提督「あぁ…すまないが今は君にしか相談できないんだ」
大井「いえ…ですが、大変なことになりそうですね…」
提督「目的が分からないんだ…君達に用があったとしても、思い浮かばない…」
大井「…」
提督「まぁ、とりあえず話は聞いてみようと思う…」
大井「貴方は」
提督「ん?」
大井「…なんでもないです」
大井「悪い話では無いことを願いますが…前任には良い記憶は無いですね」
提督「そ、そうか…」
大井「…聞いたりしないんですか?」
提督「何を?」
大井「前任の事…既に知っているのですか?」
提督「あぁ…知らない。だが、島風をあんな目に合わせる様な奴だということは分かる」
提督「…だから心配なんだ」
大井「島風ちゃんに、思い入れでも?」
提督「!…いや…なんだろうな…」
大井「?」
提督「…まぁ、あんなことを日常的に体験していたのなら」
提督「この先は幸せになってほしい」
大井「…」
提督「島風だけじゃない。多分、ここにいる奴は俺を除いて何かしら辛いことがあったんだろう」
提督「だから…」
提督「…何言ってるんだろうな。すまん、忘れてくれ」
大井「…」
提督「とにかく、前任と話してその後を決める」
提督「今はそうするしかない」
大井「…分かりました」
ー夜 別室ー
提督「…最悪だ」
提督「まだ全員との会話すら終えてないのに…把握すらしていないのに…」
提督「この状況で前任との接触は、あまりにも不味い…」
提督「クソッ…」
提督「…俺は何で悩んでるんだ?」
提督「元々俺は、艦娘を駒として扱うつもりだった…」
提督「それに、以前の俺ならこんな状況投げ出した筈だ…」
提督「どう転んでこうなったんだ…?」
提督「どこで…?」
ガチャ
提督「…誰だ」
島風「提督…」
提督「!…」
提督(そうだ…こいつだ)
島風『提督…皆…助けて…』
提督(あの言葉が…)
提督「…どうした?」
島風「あの電話の後から…提督怖いよ…?」
提督「気にしなくていい。寝なさい」
島風「やだ…」
島風「提督…どこか痛いの…?」
提督「…痛くないよ」
島風「にゅうきょ…お風呂入ったらなおる?」
提督「どうだろうな…」
島風「島風に…できることないの…?」
提督「…」
提督「…はぁ」
提督(俺ってロリータに対して潜在的な趣味があったのかな)
提督「…島風、こっちにおいで」
島風「!…うん!!」タタタ
島風「提督っ!」ポフッ
提督「うおっ…」
提督(対面で膝の上は…)
島風「…大好き…」ギュー
提督「お?…おう」
提督「…ありがとな」ナデナデ
島風「提督…」
島風「…ありがとう…」ウトウト
提督「…どういたしまして」ナデナデ
島風「…島風…幸せ…」ウトウト
提督「…そうか…よかった…」ナデナデ
島風「…ん…」ウトウト
提督「…お休み」ポンポン
島風「…Zzz」ギュー
提督「…なんて贅沢な安眠妨害だ」
島風「ん…暑い…」パチッ
提督「Zzz…」ギュー
島風「!…」
島風「…」
島風「えへへ…」///
島風「…提督…大好き…」ギュー
島風「…Zzz」ギュゥゥゥ
提督「…うーん…」
提督「じゃあ、行ってくるから」
大井「お気をつけて…」
提督「皆を頼んだ。鍵は閉めておくからな。」
大井「…」
大井「提督…皆さんを捨てないであげてください…」
ー某所ー
提督「…どうも」
前提督「あぁ、予定より早く来てくれたか。すまないな」
提督「いえ、軍は階級世界ですから…」
前提督「ははは、まぁ、そう言わずに座ってくれ」
提督「失礼します」スッ
前提督「早速、本題に入ろう…時間がなくてね」
提督「はぁ」
前提督「君の鎮守府が欲しい」
提督「…それはどう言った意味で?」
前提督「そのままの意味だ。執務権、指揮権、所持権、管理権。一時的な委託でも構わない」
提督「失礼ですが、何をお考えになっていらっしゃいますか?」
前提督「…隠しても仕方がないな」
前提督「君の鎮守府の艦娘の存在は、私にとって都合が悪い」
前提督「最近、艦娘の…なんだ?権利とやらが主張され始めてな」
前提督「馬鹿どもが兵器に権利を与えればどうなるか…」
提督「…」
前提督「っと、すまない。とにかく、君の鎮守府の艦娘を処分したいのだ」
前提督「私の地位を脅かす程ではないが…面倒事は避けたい」
前提督「早い話が、君の鎮守府の艦娘には消えてくれればなんでもいい」
提督「そうですか」
前提督「勿論、承諾してくれれば君の昇進や、もっと条件の良い鎮守府を手配することは今の私なら造作もない」
提督「…」
前提督「悪い話ではないだろう?最も、拒否権はないがな…」
前提督「まぁ、ゆっくり考えてくれたまえ…はははは」
前提督「話は以上だ。良い返答を期待しているぞ」
提督「…」
ー鎮守府ー
提督「…」
ー執務室ー
ガチャ
提督「…」
島風「あっ!提督おかえりなさい!!」ダキッ
雷「しれーかん!おかえりなさい!」ダキッ
暁「れでぃは我慢するのよ…」モゾモゾ
響「司令官、おかえり」
睦月「お、お疲れ様です…」
榛名「毎日ご苦労様です!」
伊58「おかえりなさい…でち」
天龍「…ん」
大井「…提督」
提督「…」
俺は…疲れた…
バタリ
ーー
ーーー
提督「…」パチッ
提督「何処だここに…」
提督「…珍しく一人だな」
提督「…全部夢だったとか?」
ー鎮守府廊下ー
ガチャ
提督「…」ポケー
提督「…」ガスッ
提督「…ん?足元に何か…」
島風「Zzz…」
提督「…なぜに?」
提督「…って、よく見たら…大井に…皆居るのか…」
艦娘s「Zzz」
提督「…謎だ」
提督「…おーい」ツンツン
島風「…?」パチッ
島風「っ!提督!!」ダキッ
提督「うおっ!抱きつくの好きだな…?」ナデナデ
島風「よかったぁ…!ていとく…!!」ポロポロ
提督「お、おい!泣かないでくれよ!」アタフタ
島風「だってぇ…急に倒れて…」ポロポロ
提督「…!あ、あぁ…そうだったな」
提督「すまない…心配かけたな」ナデナデ
島風「よかった…すっごく怖くて…」ポロポロ
島風「提督…死なないで…」ポロポロ
提督「おいおい、飛躍しすぎだぞ…こんな若さで死にたくもないさ」ナデナデ
島風「うん…」ギュー ポロポロ
提督「取り合えず、皆起こそうか。こんなところで寝てると体が痛くなるぞ」
島風「うん…」ギュー
提督「…あぁ、本当に悪かったな」ナデナデ
提督「大丈夫だから…さ」ナデナデ
島風「…うん」パッ
提督「いい子だな…」ナデナデ
提督「じゃあ…えーと…」
提督「…おーい、大井」ツンツン
大井「ん…北上さん…」
提督「…?」
大井 パチッ
大井「提督!…よかったです。目が覚めたんですね…」
提督「あ、あぁ…心配かけたな」
大井「いえ…そんな…」
大井「…お話…の件なんですよね…」
提督「…まぁ、後でな」
提督「とにかく、布団があるからさ…床で寝ずに、執務室で寝て欲しい」
島風「一緒に寝れる…?」
提督「ん…そうだな、たまには寝るか」
島風「えーっ!本当に!?」
雷「ずるいわ!私が誘っても寝てくれないのに!」
響「少し…羨ましい…」
暁「な、なに素直になってるの!羨ましくなんかないんだから!!」
電(なら口に出さなくていいと思うのです…)
提督「あぁ、みんな一緒に寝ればいいさ。少し、大井と話があるからさ。先に行っててくれ」
島風「島風が一番!!」ダダダ
雷「司令官のお隣は雷なんだから!」ダダダ
響 ダダダ
暁「ちょっと!走っちゃだめよ!!」ダダダ
電「!乗り遅れてしまうのです!!」ダダダ
大井「随分となつかれましたね」ニコッ
提督「茶化さないでくれ…」
榛名「あの…私達はどうすれば…」
提督「あぁ…島風達を頼むよ」
榛名「分かりました」
大井「…前任が、私達を」
提督「あぁ…階級はあちらが圧倒的に上だ…」
提督「もし前任が正攻に立場を利用してくれば、俺には何もできない…」
大井「…電ちゃん達は関係はなくて?」
提督「関係はないが、あの言い方だと恐らく含む…俺が連れてきてしまったばかりに…くそっ…」
大井「…それで、どうなさるおつもりですか?」
提督「話をして何とかするしかない…全てがあちらの方が有利なんだ…」
大井「…」
提督「くそっ…どうすれば…」
大井「提督」
提督「…どうした?」
助けて
大井「もういいですよ」
提督「…?」
提督「もういいって…?」
大井「貴方は、十分やってくれました」
大井「…私は貴方を、皆を助けるための手段として利用していたのですが」
大井「こうなってしまった以上、もうしょうがないのかもしれません」
提督「…」
大井「正直、倒れる程私達のことをしてくれるとは思っていませんでしたが…」
大井「…前任とのお話に賛同した方が、貴方にとって都合がいい筈です」
大井「皆さんには、私から説明しておきます…きっと納得してくれますよ…」
提督「…」
大井「…」
提督「大井は納得できるのか?」
大井「…」
提督「俺は納得できない」
大井「…」
提督「島風はどうなる?」
大井「…」
提督「睦月は?」
大井「…」
提督「電達や、伊58、天龍や榛名だっている」
大井「…」
提督「それに、大井。君だってそうだ」
大井「…」
大井「…だって」
大井「だって、私達を助けても貴方には何の得も無いじゃないですか!」
大井「なんで私達を助けたんですか!諦めはついていたのに!」
大井「なんで倒れる程無理をするんですか!どうしてそこまでするんですか!あんな状態から一人でここまで立て直して!」
大井「もうどうにもならないって分かってる筈なのに!私達を棄てるだけで貴方は偉くなれるのに!」
大井「分からない!貴方の考えが!どうして私達に拘るんですか!艦娘なんてどれも同じではないんですか!」
大井「なんでもっと早くここに来てくれなかったんですか!どうしてあの前任の後に来たんですか!」
大井「貴方がもっと早く来てくれれば、皆こんな目に会わなかったのに!」
大井「怖いです!解体ってなにされるんですか!?島風ちゃん達をそんな目に会わせたくない!!」
大井「提督、貴方はまだ私達を助ける気でいるんですか!本当は
提督 ギュッ
大井「ッ!!」
提督「すまない…今まで気づいてやれなくて」
大井「…そ、そうやってまたすぐ優しくして…」ポロポロ
大井「貴方は…本当に…」ポロポロ
提督「…落ち着いて、言いたい事だけを言ってくれればいい」
提督「君がそこまで溜め込んでいたなんて思ってなかったんだ…」
大井 ポロポロ
提督「俺も、君に少し頼り過ぎていたかもしれない。悪かったな…」ナデナデ
大井「…助けてください」
提督「あぁ、勿論だ」
大井「…でも、無理しないでください」
提督「…無理?」
大井「私、知ってます…人間の体は、私達みたいに丈夫じゃないって…」
提督「…大丈夫だ、心配することはない」
大井「…もう、きっと私達は、貴方がいないと駄目なんです」
提督「そんなことはないさ」
大井「そんなことあります」ギュゥ
提督「お、おう」
大井「お願いします…皆さんを…」
提督「…あぁ、任せておけ」ナデナデ
ー執務室ー
提督「…」
島風 スピースピー ギュウ
雷 スースー ギュー
響 スースー ニギリ
電 ナノデスー ギュ
暁 レディースー ギュ
睦月 スピー ギュ
提督(体の至る所に抱きつかれてる)
提督(…前任を、どう説得するか)
提督(説得は無理だろうな…なにか、ないか…)
提督(…なにも…浮かばない…)
ー次の朝ー
提督「…んん…?」パチッ
駆逐艦s「Zzz…」
提督「…随分早くに目が覚めたな…まだ暗い…」
提督「ん?…誰だ…布団に潜ってるのは…」モゾ
伊58「あ…」
提督「…んー?」
伊58「お、おはようございます…でち」
提督「…伊58か…どうかしたのか?」
伊58「…ゴーヤって呼んで欲しいでち」
提督「ゴーヤ…?」
伊58「伊58って呼ばれるのは…少し苦手なんでち…」
伊58「…その…まるで…ゴーヤが、モノみたいで…」
提督「…分かった、ゴーヤ。どうかしたのか?」
伊58「べ、べつにどうもしてないでち…」
提督「そこ暑いだろ?…そこで寝たいなら俺は他の部屋に行くが…」
提督(水着姿で俺の股間の上で寝られてはたまらん…)
伊58「…ここがいいんでち」
提督「そこが…?」
伊58「布団の中って、暗くて狭くて、海の底みたいで落ち着いて」
伊58「…先に沈んじゃった皆と、同じ場所に居られる気がするんでち」
提督「…」
伊58「あっ…ご、ごめんなさい…」
提督「謝らなくていいさ。なにも悪いことはしてないだろ」
伊58「わ、分かりました…」
提督「それよりも、ありがとな」
伊58「へ…?」
提督「やっとまともに話しをしてくれたじゃないか」
伊58「あ…はい…」
提督「俺は何も聞かないが、話したいことがあったら何でもいってくれていいからな」
伊58「…分かったでち」
提督「じゃあ…もう一眠りするから…ゴーヤはそこがいいのか?」
伊58「えっと…ここがいいでち」
提督「俺はどうすればいいかな?」
伊58「ここに居て欲しいでち」
提督「分かった、じゃあお休み。ゴーヤ…」
伊58「おやすみなさい…でち」
提督「Zzz…」
伊58「…」ギュ
伊58(本当はあったかいからくっついてただけでち…)
伊58「…Zzz」
伊58「…?」
伊58「海…?」
伊58「ここ…どこでち?」キョロキョロ
伊19
伊168
伊8
伊58「!…イク!ハチ!イムヤ!生きてたんでちか?」
伊19「…」
伊58「一緒に帰るでち!今の提督はいい人でち!」
伊168「…」
伊58「な、なんで黙ってるんでち…?」
伊8 センスイ
伊58「あっ、ハチ!どこに行くんでち!」
伊19 センスイ
伊58「あっ、イク!」
伊168 センスイ
伊58「イムヤ!」
伊58「嫌でち!もう一人にしないで欲しいでち!!」
伊58「ゴーヤも行くでち!」センスイ
伊58「すっごく深くまで潜ったでち…でも、イク達に追い付けないでち…」
伊58「暗いでち…怖いでち…戻るしかないでち…」
伊58「…」
伊58「…」
伊58「…」
伊58「…」
伊58「お、おかしいでち…海面が見えないでち…」
伊58「上も下もわからないでち…」
シーン
伊58「い、嫌でち…一人は嫌でち!…」
伊58「嫌…嫌…!」
伊58「…?」
伊58「あ、温かいでち…頭の辺りが…」ウエムキ
伊58「…!光…!」
伊58「っ!」パチッ
提督「おう…大丈夫か?」ナデナデ
伊58「…?」
提督「凄いうなされてたぞ…どんな夢を見てたんだ?」
伊58「…」キョロキョロ
提督「あぁ、皆は食堂な」
伊58「…」
提督「一人で寝かしてやろうかなと思ったんだが…」
提督「一人は嫌だって言うからな 」
伊58「…」ギュ
提督「…?」
伊58「…一人はもう嫌でち」
提督「…あぁ、分かったよ」ナデナデ
ー食堂ー
提督「うーん…いい臭いだな…」
伊58「…」オブサリ
大井「あっ、提督」
島風「おっそーい!!」
暁「れでぃなほうちょうさばきを見られなかったなんて残念ね!」
電「カレーさんのれしぴは覚えたのです!」
響「はらしょー!」
雷「丁度できたのよ!司令官も食べましょ!あ、ゴーヤさんも!!」
提督「あぁ、頼むよ」
伊58「…」
提督「…な?君は一人じゃない」
伊58「…分かったでち…分かってたでち…」
提督「…」
伊58「もうイク達はいないでち…でも、ここには…こんなにもいたんですね…」
提督「…あぁ、こんなにもいたんだよ」
伊58「…提督…これからよろしくおねがいします…」
提督「!…あぁ、よろしく頼むよ、ゴーヤ」
伊58「美味しい!」
響「はらしょー!!」
提督「あぁ、これは美味しいな」
提督(俺のより美味い…)
島風「おかわりー!」
電「やったのです!」
雷「凄いわ!電、いつ料理を覚えたの?」
電「司令官さんと一緒に作ったので、覚えたのです!」
睦月「すごい…今度教えて!」
電「いいなのですよ!」
提督(嘘だろ…あのたった一回で…負けた…)
大井「…ふふっ」
榛名「榛名、お役に立てていません…モグモグ」シュン
天龍「…」モグモグ
提督(…話をしていないのはあの天龍だけになったな)
提督(言動を見るに仲間思いなのは分かるが…俺への警戒心は相当なものだ…)
提督(それと…どうやってこいつらを前任から守るかだ…)
島風「ん~♪」スリスリ
提督「…」ナデナデ
島風「…ねー、提督」スリスリ
提督「んー?」
島風「どうして、島風達を助けてくれたの?」
提督「…うん…うーん…」ナデ
提督「…どうした急に」
島風「…」ギュ
提督「…?」
島風「…」
提督「…島風、心配しなくても俺は見捨てたりはしない。何度もいってるだろ?」
島風「…うん」
提督「ごめんな。最近構ってやれてないもんな。不安だったか」ナデナデ
島風「…」
提督「今は、今だけは待ってくれ。それが終わったら、なんでもしてやる」
島風「本当!?なんでもしてくれるの!?」
提督「あぁ、鎮守府の外にも連れていってやる。島風が体験できなかった色々なことを体験させてやる」
島風「やったぁ!提督大好き!!」ギュ
提督「あぁ…だから…」
提督「…」
島風「?」
提督(絶対に、前任から守り抜く…)
提督「…」
島風「…提督」
提督「ん?」
島風「提督…島風…ね」
提督「…あぁ」
島風「最近…怖い夢見るの…」
提督「怖い夢…?」
島風「…提督が…突然いなくなっちゃう…」
提督(さっき安心してくれと言ったばかりだから、相当心配してるんだな…)
提督「島風、大丈夫。俺は」
島風「ちっ、違うの!」ギュ
提督「おうっ?」
島風「分かってる…提督のこと信じてる…」
島風「でも…違うの…!」
島風「…」
提督「…島風」ナデ
島風「…うぅ?」
提督「今日は二人で一緒に寝るか」
島風「いいの!?」
提督「おぉ、あぁ、そこまで心配なら、一緒にいてやろうと思ってな」
提督「こっちで一緒なら、夢の中でも一緒になれるだろ…多分」
島風「うん!一緒に寝る!寝よ!!」ピョンピョン
提督「おいおい…気が早いぞ…」
提督(…なにか引っ掛かるな)
提督(俺がいなくなる…?)
提督(…倒れた件もあるし…それが記憶に強く残ってるのかな?)
提督(だとしたら悪いことしたな…)
提督(…悪い予感がするが)
提督(…杞憂だろう)
島風「♪~♪♪」スリスリ
提督(…可愛いなぁ)ナデナデ
提督「なぁ…話があるんだが…」
大井「はい?」
提督「天龍のことについて、教えてくれないかな…」
大井「…えーと…ですね…」
大井「…何について聞きたいんですか?」
提督「あ、あぁ、すまん。えーとだな…」
大井「聞きづらいことなんですね、分かりました。私からお話ししましょうか…」
大井「彼女は前提督の着任時からいる最古参の軽巡洋艦です」
大井「当時、前提督も着任したての新米だったので恐らく主力のメンバーだったはずです」
提督「恐らく…?」
大井「はい…私が着任した時にはもう既に戦艦が導入されていたので…ただ、彼女が尤も古参の位置にいることは聞いていました」
提督「成程…なら前提督のことを詳しく知っているかもしれないな…」
大井「…それで、彼女があそこまで提督を嫌っている訳なんですが…」
提督「あぁ…」
大井「捨て艦隊の旗艦だったことが理由だと思います…」
提督「…捨て…艦隊…?」
大井「…妖精さんを使った資源回収用の、効率のいい作戦を行うために編成された艦隊です」
提督「どういうことだ…?」
大井「旗艦は妖精さんの特別な加護によって、絶対に沈まないことを利用し」
大井「ある危険海域に漂流している高価な資源を回収させます」
提督「…それのどこが」
大井「旗艦以外は必ず沈みます」
提督「…?」
大井「旗艦以外の補給、入渠は行いません。随伴艦は沈むまで永遠と同じ海域を回ります」
提督「だ、だがそんなことをしていたら艦娘が居なくなって…」
大井「駆逐艦は容易に建造できます。何隻でも替えが利きます」
大井「建造に必要な資源より、回収した資源の方が多ければ」
提督「分かった、もういい…」
大井「…」
提督「…島風はなぜ生き残れたんだ?」
大井「駆逐艦の中でも特に島風ちゃんは優秀で、その分修理に資源が掛かるんです」
提督(足を負傷したのが不幸中の幸いだったのか…)
提督「…」
提督「誰かしらに助けを求められなかったのか?」
大井「…誰に助けを乞えばいいんですか」
大井「自由行動は基本ありません。酷い娘は建造されて沈むまで出撃を繰り返して…」
大井「…憲兵は居ませんでした。増えすぎた鎮守府に人員が追い付いていないとか…」
提督「…」
大井「っ…すいません。話が脱線してしまって」
提督「いや、いい。掘り下げさせたのは俺だしな…」
提督「…そういえば、どうしても君達は置いていかれたんだ?」
大井「解体にも費用が掛かると言われて…」
提督「…そうか」
提督 (流石に資源を渋るにも限度がある…何か意図があったのか?)
提督(都合が悪くなったから取り返しに来たと言っていたが、こうなることくらいは少なからず予想できた筈…)
大井「…提督?」
提督「…大井」
大井「は、はい」
提督「…いや、なんでもない」
大井「…」ジワッ
提督「!?」
大井「提督が隠し事をするなんて悲しくて…」ポロポロ
提督「いや、すまない!分かった言うよ!」アタフタ
大井「…ふふふっ…優しいんですね…」ゴシゴシ
提督「はぁ…いや、なんで前任は態々お前たちをここに置いていったのかとな…」
大井「…確かに、解体の費用が掛かるとは別に、何かあると思います…」
大井「…申し訳ありません、出撃時に追った傷でその後の記憶は…」
提督「いや、あんな酷い怪我で放られたら無理もない」
大井「…」
提督「考えてみると色々とおかしいんだ…」
提督「電気もガスも止められ、鎮守府はこんな状態で、艦娘に至っては満身創痍…」
提督「大本営とは連絡も未だに無しに、前任は君たちを置いて他の鎮守府へ…そこに俺が着任…」
大井「…提督」
提督「…まぁ、深く考えても答えは出なさそうだしな…今は君たちをどうやって助けるか考えるよ…」
大井「…ごめんなさい」
提督「謝る必要はないだろ…大井は何も悪くないんだ…」ナデナデ
大井「…」
大井「…」ギュゥ
提督「お…おい…どうしたんだ…?」
大井「感謝の気持ちを伝えたくて…」ギュ‐
提督「もっと他の方法があるだろう…」
大井「…分からないんです。ありがとう、ありがとうって…言っているだけでは伝わってないかもしれないじゃないですか…」
提督「大丈夫、十分伝わっているよ…安心してくれ…」ナデナデ
大井「…あと、提督は島風ちゃん達にはよくこうしてあげてますが、私…や榛名さんには中々しないです…」ギュゥゥ
提督「あいたたた…いや、そのな…それは個人的な理由があって…」
大井「?…なんですか…悪いところがあるなら、直します…」ギュゥ ムニュ
提督「いや、その…持って生まれたものっていうか…」
大井「???」
提督「そ、そうだな…俺が前任から君たちを守り抜いたときに説明するよ…」
大井「…よく分かりませんが…」パッ
大井「提督、皆さんをどうかお願いします…天龍さんだって、本当は感謝してるはずです」
提督「あぁ…分かってるさ…なんにせよこの鎮守府の娘は全員助けるつもりだ」
提督「…ありがとな、教えてくれて。後は天龍本人に聞いてみるよ」
大井「はい…お役にたてたなら光栄です…」
提督「…」タッタッ
大井「あっ、そのっ、提督!」
提督「ん?」
大井「時々でいいので、その…さっきみたいに…」
提督「さっき…?」
提督「…あ、あぁ…分かった、大井がいいならいつでもしてやるさ」
大井「!…お願いします!」
提督「…」
提督(少しデレすぎじゃないか…?)
提督「さて…と…天龍を探さなければな…」
天龍「…オレがどうかしたか?」
提督「うおっ!…」ビクッ
天龍「…」
提督「あ…いや…そのな…」
天龍「…」
提督「…」
提督「前任が接触してきたんだ。早い話が君達を解体したいらしい」
天龍「…」
提督「俺は君達を護りたい。君は前提督と古い仲だと聞いている。前提督の事について、なにかあれば教えてくれないか?」
天龍「…」
提督「…無理ならいいんだ、ごめんな」
天龍「…その前に、俺からも聞きたいとこがある」
提督「…なんだ?」
天龍「どうして俺も助けたんだ?…なんでそこまでするんだ…?」
天龍「なぁ、教えてくれよ…お前…一体何考えてんだ…?」
提督「…島風と約束したんだ。皆を助けて欲しい…」
天龍「…」
提督「…いや、正直な話…自分でも分からない」
提督「だが、俺は提督だ。君達を護る義務がある」
天龍「嘘だ…」
提督「…」
天龍「お前らはそう言って…結局…」プルプル
提督「…」
天龍「…どうしたらいいんだよ」
天龍「…俺は護れなかった…あいつ等を…島風を…」
天龍「俺だけは旗艦で能能と生きながらえて…」
天龍「俺は何一つ…」
提督「…それは違う」
天龍「…お前に何が分かるんだ」
提督「君は少なくとも、島風達を護り切ったじゃないか」
天龍「…全員を、あいつ等を」
提督「十分、十分なんだ。君のお陰で、島風達は生きている」
提督「俺が着任するまでの期間、よく頑張ってくれたな…そして本当にすまなかった。遅すぎたな」
天龍「…何様のつもりだよ」
提督「…お疲れ様、天龍。よく頑張ってくれた」
天龍「…うるさい。黙ってくれ」
提督「…もう休んでくれ。頼りないかもしれないが、後は俺に任せてくれないか?」
天龍「…」
天龍「…俺の方を見るな…」プルプル
提督「…」
天龍「…うぁ…あぁ…」プルプル
提督「…」ギュゥ
天龍「やめろ…はなせ…」プルプル
提督「…」ナデナデ
天龍「…っっー…!!」プルプル
提督「…」
天龍「…もう…俺は…もう…限界で…」プルプル
提督「ごめんな、話すのが少し遅かったな…」ナデナデ
天龍「ぅぅ…ひぐっ…」ギュゥ
天龍「怖かった…辛かった…オレ…」ポロポロ
提督「あぁ…よく頑張ってくれたな…後は任せて欲しい…前任は俺がどうにかするから」
提督「楽になってくれ…天龍」
天龍「…うああああああああああっ!!」ポロポロ
提督「…」オンブ
天龍「…」スヤ
提督(考えてみれば、ずっと一人で護っていたんだな…)
提督(泣き終わったら寝てしまった…)
大井「…あっ!」
提督「お、おぉ…大井」
大井「な、なにをしてるんですか!?」
提督「い、いつにも増して凄い剣幕だな…いや、仲直りはできたんだ…」
大井「あぁ、なるほど…」
大井「…」ムスッ
提督「…な、何だその不服そうな顔は」
大井「いえっ、そうやってみなさんを手込めにするんだなって…」
提督「そ、そんな言い方…いや、それに関しては済まないと思っているが…」
天龍「う、うぅん…」ギュウ
提督「ぐえ」
大井「!」
大井(あんな事まださせて貰ったことないのに…)
大井「むーっ!」
提督「な、なんで不貞腐れるんだ…」
大井「知りません!よかったですねっ!失礼しますっ!」プイッ
提督「違うこれ首しまってるから助けてくれ大井!大井っー!!」
天龍「Zzz…」ギュー
提督「…」
島風「天龍さんずっるーい!島風も提督にくっつきたい!!」
提督「天龍が目覚めたらなんて言うだろうな…」
伊58「ゴーヤは提督の足の間があるから平気でち」モゾモゾ
提督「か、勘弁してくれ…」
天龍「ん…」パチ
提督「あ…お、おはよう…」
天龍「…」
提督(殴られるか…?)
天龍「…」ギュウ
提督「!?」
島風「あーっ!ずっるーい!!」
提督「て、天龍!?」ボソッ
天龍「…なんだよ…文句あるのかよ…」
提督「い、いや、そういう訳じゃ…」
天龍「…話すよ…前提督の事…」
提督「!…あ、ありがとな…」
天龍「…だから…」
天龍「…もう少しこのまま…」
提督(さ、流石に駆逐艦の娘に抱きつかれるのとは訳が違うぞ…!!)
大井「…」ジッー
提督(大井は凝視してくるし…)
提督(また新しい問題が…)
天龍「…前提督は、元々は普通の提督だった…んだと思う」
提督「思う?」
天龍「あぁ…寧ろ模範的なと、言い換えた方がいいかも知れない…」
提督「マジか…」
天龍「鎮守府はちっちゃかったけど、皆上手くやってた」
天龍「今となっては考えられないが、艦娘は特別大事に扱ってたな…」
天龍「ただ、直ぐに詰まった。ある海域がどうしても突破できなかった」
天龍「…囮が必要だと判断した。その頃は人望があったんだ。皆が言った、囮になるって」
天龍「前提督は最初は否定的だった、でも押しに負けた…」
天龍「…簡単に攻略できたよ、その海域は」
天龍「艦娘は帰還しなかった」
天龍「周辺の海域を探し回った、提督も一緒だった」
天龍「…その時からアイツは変わった」
天龍「…犠牲は付き物だって、彼女たちの死は無駄にしないって」
天龍「あいつのいう事は正しいかもしれない。けど俺はあいつを絶対に許すことはできない」
天龍「ただ反抗すれば犠牲はもっと増えるって、旗艦のお前…が…」
天龍「俺が…アイツ等を沈めて
提督「はい、もういいぞ」ナデ
天龍「…ん」ギュ
提督「大体分かった。ありがとうな、天龍。お疲れさま」
天龍「…」///
天龍「…なぁ」
提督「ん?」
天龍「…俺、お前を本気で殺そうとした」
提督「…あ、あれか」
提督「めっちゃ痛かった…ていうか今でも痛いぞ…」
天龍「あ…ご、ごめんなさ
提督「あのなぁ…」
天龍 ビクッ
提督「こんな話聞かされて、今更怒る気にもならん!」
提督「…だから、もういい。何も心配しないでくれ」
提督「絶対に守るからさ…ここまで来たら、俺にも意地がある」
天龍「で、でもさ…お前がここの鎮守府守っても…」ウツムキ
天龍「その…何の得もないだろ…?」チラ
提督「大井も同じことを聞いてきたな…実は理由ならあるんだ…」
天龍「…なんなんだ?」
提督「その…あれなんだが…島風がかわいい…あ」
天龍「…かわいい?」
提督「ゴホン…初めて島風のかわいそうな話を聞いてから、この先くらいは幸せになって欲しくてな」
提督「これだけじゃ足りないか?」
天龍「…いや、十分だ。俺も島風の奴は幸せにしてやりたいからな」
提督「話してくれてありがとう」
天龍「こっちこそ、助けてくれてありがとな。これからよろしく頼むぜ、提督…」スッ
提督「あぁ、よろしく頼む」ガシッ
提督「とは言ったものの」
提督「解決策は全く浮かばん…」
島風「ていとくー、ご飯だよー。しょくどうにいこーよー」グイグイ
雷「考えすぎは体に良くないわ!休憩しましょ!」グイグイ
提督「あぁ、ごめんごめん…後から行くからさ…」
人によっては、バッドエンドと感じるかもしれません...
お茶目さんめ
続き待ってるよ
ありがとうございます
頑張ります
本来なら駆逐艦は大型艦の盾だからね、仕方ないね
ようやっと見つけましたぞ、ab殿
心配しましたぞ
更新頑張って欲しいですぞ
連コメすみません
耳栓ってやりますか?
良ければもう一度やって欲しいです…
コメントありがとうございます
完結していないものはすべてこちらに引き継ぎます。心配をお掛けして申し訳ないです…
日本語が不自由すぎない?
いったいどこに対してのコメントなのか分からんのですが
批判するのはいいけど、具体的に示してくれないと作者も困るよ
直しようがないからね
まさか復活しているとは
夢のようであります
更新心待ちにしております
頑張ってください
コメントありがとうございます
日本語云々は読みづらい人が居るかもしれないので考えておきます
更新は頑張ります。ありがとうございます
おもしろい
更新がんばってください
提督ファイト
頑張れ!おもしろいぞ!!
おもしろいです!!
今度は最後まで頑張って下さい(≧∇≦)
Good :)
コメント、応援ありがとうございます
very good
面白いです
コメントありがとうございます
Thanks
この提督も大変だな
でも面白い 更新がんばってください
提督のイケメン野郎
かっこいいじゃねぇかよ
更新頑張れよ
おそようって何だろ?
提督「おぉう、島風…おそよう?」ギュ
↑おはよう ですかね
誤字か わからないけど言っておきます
おそようは遅い時間に起きた時に使いますね。
一方、ワイ提督は鋼材集めという名の1-1周回をしている模様
21の方 ありがとうございます
この話好きです、続き楽しみにしております。
提督「それに、人間一人が運べる量なんてたかが知れてるしな」
↑駆逐艦1人が、とかの方がいいんじゃないかな
↑幼女一人が…のほうが実感味はある
↑幼女prprの方が現実味がある
↑あのさあ・・・
復活してた!提督「限界だ…」も再投稿ありますかね?
コメントありがとうございます
すべての作品は再度投稿するつもりです
あまり無理しないでゾ〜
こういうシリアス系すきなので、続きが気になります
……ふぁっ!?
電が久しぶりの食事っていうことは……この鎮守府は極端とはいえ大体は似たような環境なのか?
……艦娘の人権以前に提督や大本営ヤバイだろ
逆になぜあっさりと資材提供や六駆派遣したのか……裏かあるんじゃ……
そして安定のうさぎである(なごみ~
暁姉妹はどこから連れてきたんだ?
面白い。
これからも頑張って下さい。
いい話
更新、待ってますかも!
最近のシリアスなお話では一番好きかも!
…あ、なるほど「(提督の業務が)ブラック鎮守府」か(笑)
「司令官! 私の名前は「いかずち」よ!「かみなり」じゃないわ!」プンプン
ああああああ
すいません、漢字変の過程でいつも忘れてます。報告ありがとうございます
そろそろインスタント以外をお腹いっぱい食べさせてあげたい
ファミチキなんてどうでしょうか
ファミチキください
更新ぉつ こんな提督さんを掘りたい(切実
暁型も食事取ってなかったあたりブラックにならざるを得ないほど人類が困窮してると思ったがそんなことは無さそうだね
なかなかええやんか
ここから復興とか最高っすね!
うおおおお!最高じゃ!最高!最高の作品じゃぁぁぁぁぁぁ!!!
はい、すみません落ち着きます
みんな、騙されるな!この提督はブラック鎮守府をやるつもりだ。白米のないカレーなんて人のすることじゃねえ!
「ナンだってー!?」
↑つまりナンを用意すればいいのだな!?
行間を豊富に使うそのやり方、大変勉強になりました。
次の更新が楽しみです。
可能でしたら空母たちの活躍も見てみたいのです。
最新更新分の最後の文に誤字がひとつありますよ(小声)
指摘ありがとうございます
ブラック鎮守府(※艦娘がとは言ってない)か!
シリアスながらも些細な優しさも感じられて良いっすねー
更新が楽しみです!
みている分際で恐縮ですが、時々文末に誤字とかあるので文末をさらっと確認するだけでも誤字は減ると思いますよ。
報告ありがとうございます
知能の問題で気付いて(知らな)いない場合がありますので、あまりにも気になる部分は伝えてくださるとありがたいです
面白いと思う。ただ更新がなぁ。
クオリティ高いもんなぁ。
この作者さんの中でこれが一番面白いんだよな
まあ他も面白いからいいんだけど、できたら一つづつ完結させるかキリの良いとこまで行ってから違う作品書いてほしいな~
自分はブラ鎮がいいですね
この作品を優先して頂きたいです
ブラ鎮が一番続き気になるな。
俺もブラ鎮を優先して欲しいかな
作者さんが重荷にならなければいいんですが、この作品優先だと嬉しいです!
ブラ鎮をお願いします!
ブラ鎮優先に一票です
このssは何曜日に出す。
みたいに出す曜日を決めれば読んでる人も更新日が分かっていいんでない?
投票ありがとうございました。結果、こちらの作品を優先させていただきます
そうですね…曜日制もいいとは思うんですが、現状の自分を考えると恐らく不可能かなと…
この作品が優先とは嬉しいです!
まあどの作品でも嬉しかったんですがね
やったー!
島風の可愛さに気づいていただけると幸いです
おもしろい
ストーリになってね?あとがき
後書きでも誤字する作者の屑
ゆっくりでいいので作者様のペースで書いてください。
体を壊しては元も子もありませんから
ありがとうございます
そう言っていただけると励みになります
あ
別にどれを優先とかしなくていいのに
作者さんが書きたいのを描いてくれればいいと思う
完結はしてほしいけどね(^_^;)
どの作品も楽しみにしてます!
ヲ?自演って?辞めちゃうの?(涙目)
やだやだやだぁ!自演でも辞典でもいいから続けたくれないとやだやだやだぁ!
この投げやりっぷり、作者さんはだいぶお疲れなんじゃないのかな
やめないでとは言わないけど、前言撤回はいつでもお待ちしてますからね…
期間の長い休載とでも思えばいいのか…
気が向いたらでいいから書いて下さい
待ってますから
あのさぁ
自演した直後にip変えれる奴が言ってもわざとにしか思えなくて説得力ないんだよなぁ
適当な理由で逃げたとしか思えない
珍しく誰もお前のこと叩いてないし、帰ってきて、書いて、どうぞ
プレッシャーになったのかな...
気にせずまた書いてねー
いったい何事ですか。
本スレ?みたいのがあるかどうか知りませんが、リアルタイムで見ていた人には「自演したので書くの辞めます」の意味が分かるんでしょうか?
待ってますとか頑張ってとか無責任に言うことは出来ないけど、提督引継ぎ・元ブラック鎮守府ものでは初めて出会った面白くなりそうな作品だっただけに残念です。
どの作品もレベルが高くて面白かった分、ここで断念してしまうと少し残念ですね
無責任かもしれないけど戻って来てくれたら嬉しいです
ん?自演ってどういうことだ?誰か教えてくれい
あ、あと応援してます
え?御本人?
かまってちゃんだからすぐ復活したな(笑)
コメント貰えるだけ嬉しいです
続きキター!
無理せず続けてくれるとうれしいです!
よっしゃキタ!!
復活ありがとうございます
あとは鬱エンド予告が一時の気の迷いであることを願うばかりです
こっちも失跡するたびにとうこうしろ
作品外のことはほんとどうでもいいからエタらないでいてくれたらそれでいい
いつも楽しみに見てます
復活ktkr
ふぉ!
作者さんの後書きがヤケクソっぽくて笑ったw
コメントありがとうございます
島風がかわいいです
元のお話で提督は死亡しておりますので、結末は変える予定はありません…ご注意ください
ただ、救いの余地がない物語にはしません
後書きが草
島風も良いが、俺は天津風かな
提督が倒れた瞬間、ガチで焦ったのは秘密
上に同じく
疲労が溜まりすぎると意識がなくなっていきなり倒れるんだよなあ・・・(経験上)
俺も夜勤を入れたらこうなるかな・・・(社畜魂、ここで潰えるわけには!)
仕事しすぎも問題
105<
やすみんさいw
すげー、面白い
作者さん、ゆっくりでいいから、無理せず更新頑張ってください
>戦艦れきゅー様
いつもありがとうございます
録に返信もできていませんが、心の励みになっております
これからもお願いします
これは綺麗な大井っちなんじゃ
鎮守府と艦娘それぞれの加古を掘り下げてみるのもいいかもなあ
大井は最初から綺麗だろ!いい加減にしろ!
昔は提督loveボイスもあったんですよ...(遠い目)
加古は、そうですね...現在予定はありませんが、考えさせていただきます
毎回「早く続き来ないかなぁ」と待ちわびております(笑)
気長に頑張ってください!
あぁぁぁ貯めてたやつをはきだして泣きじゃくる大井が可愛いです
すーぱー北上様もいいけど、この大井もなかなか…
更新頑張り
大井っち可愛いよ大井っち
ところでこれは提督の艦息化ルートかな?
コメントありがとうございます
艦息化については...艦息化はしません...
軽巡の大井は大好きなんですよね…
アニメ提督だったので大井=クソレズと思ってたらまともだしきついこと言われても自分が悪いんだなあと納得出来るし
……改造したのを後悔するくらいには大井(軽巡)好き
最近牧場を期に大井を育成しなおしたら軽巡として別枠確保してしまいました
さて ブラック鎮守府の証拠を消す程度には処罰されるレベルの証拠みたいですが…
都合が悪くて解体したらそれで証拠が消えるとか…組織事態もうだめだ炉これ
ゲーム基準で、あれだけの数(ユーザー数)の鎮守府を全て把握して管理できるとは思えない。だからブラック鎮守府や複数の鎮守府の提督やら色々成り立ってしまうのではないかと考えています
朝起きた時の提督の反応がちょっとシュールで笑ってしまったwwwwww
単純な興味ですけど、何故6駆を登場させたのでち
天龍や榛名たちの存在感がいまだ少し希薄なのよね
六駆は前回(再投稿前)龍田を連れてきて(龍田が六駆を連れてくる?)、天龍が提督に『早い段階で』心を許す切っ掛けになった重要な方々だったのですが…こちらの方だと龍田が登場しないのでただ提督が連れてきただけの存在ですね(登場させた単純な理由でしたら六駆のメンバーがお気に入りだからです)
希薄な天龍は前作では他の追随を許さないガチメインヒロインでした(性格も丸く、女々しかったです)
榛名は…かわいいですよね(意味不明)
※120です。答えてくれてありがとナス!
できれば前回のものも読みたかったですね。登場にそういった経緯があったとは納得なのです。
全体の話の流れとスポットを当てる娘の選択が難しそうだなあ、と思ったのですが好きな娘なら仕方なしぃ!
続きを楽しみにしております。
58編きてるやんけ!!!
お前を待ってたんだよ(迫真
あんたの作品全部見たら夜がふけたよ
どうしてくれるんだ(本当に面白いよ、
書いてくれてありがとう)
コメントありがとうございます
感謝の極み…
最高級の作品だッ!
更新頑張ってください
いつもありがとうございます
最高級とは...もったいない言葉ありがとうございます。糧にしてこれからもより良い作品を提供できるように頑張ります
神だ…神が舞い降りたぞ……!!面白すぎる!このまま続けてください!!
こんなに多くの人が貴方を支持してるんだ....
頑張ってくれ、無理をしない程度にな
コメントありがとうございます
ここまで続いたのは、皆様の支えがあってこそです。これからも誠心誠意執筆していきたいと思います。よろしくお願いします
俺ホモだけどこれは期待しちゃうね
ホモは優しい
待ってました!!次も頑張ってください!!
コメントありがとうございます
はい、頑張ります
限界だ!!押すね!(高評価)
更新頑張れ
日に日に文章が良くなってると思います、上からですいません
頑張ってください
ありがとうございます
いつもありがとうございます。この作品が私の原点なのでこれからも更新頑張ります
ありがとうございます。そう言っていただけると頑張れます。より良い文章が書けるよう頑張ります
とても面白いです。
更新頑張ってください。
戦艦戦艦れきゅーさんって何者?いろんな所にコメントしてますよね。尊敬します。
コメントありがとうございます。更新頑張ります。れきゅーさんはただのすごいい人です
フフフ、私か?
私は
凡人だ!
…はい、すいません自重します
更新頑張ってください
面白くて何度も見ています^^
更新頑張ってください。
コメントありがとうございます
ありがとうございます。更新頑張ります…
ありがとうございます。何度も読んでいただいて…一向に更新なくてすいません…
応援してます~、頑張ってください~。
元のお話はどこかで読めたりしますか?
書く気がないならコメするな
続きが見たいです!
続き期待しています!
面白いです。
これからも頑張ってください
守り護られる。其こそが正しい在り方。
私はすごい人ではない
私は暇人なのだ
面白いssの所にはどこにでもおるぞ
更新頑張れ
限界だ と合わせて読んでいます。
どちらも面白いです。頑張ってください。
続きが気になる!
続き待ってます
いいゾ~^これ
いいゾ~^これ
明けましておめでとうございます。お久しぶりです
大学の方が安定してきましたのでちまちま更新していきたいと思います。これからもよろしくお願いします。以下コメント返信になります。143様からになります
143
応援ありがとうございます。すいません、元のお話は削除してしまいました...
144
書く始めたのでコメント返信を再開させていただきます...お許しを
145
続き、もう少しお待ちください...
146
こちらも続きはもう少しお待ちください...
147
面白いですか、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします
148
守り護られる、本来のありかたですね...
149
ありがとうございます。もっと精進していきます...
150
限界だの方も見ていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします
151
続き、もうしばらくお待ちください...
152
続き、もうしばらくお待ちください...
153
154
おほ~^
改めまして、たくさんの方、応援、しおり、お気に入り、評価、おすすめ、コメントありがとうございます。新年もよろしくお願いします
明けましておめでとうございます。
これからも無理せず頑張って下さい。
応援しています^^
心に響くよ........°(ಗдಗ。)°.
更新待ってました。これからも自分のペースでいいので頑張ってください。
最後の部分の要請は妖精ですね
続き待ってます!
┃ω・)つづきまだー?
続きキターー/(*≧∀≦*)/
最新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
続きこい〜
続き楽しみにしています
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ヤダこわい…
ハッピーエンドにして欲しいなぁ…
どうかこの艦娘達は報われてほしい…
更新楽しみにしてます。
できればハッピーエンドになってほしいです。
*前任を除く
できれば最後まで書ききって欲しいですね!失踪とか俺たちの闘いはこれからだみたいに中途半端で終わってほしくない作品ですねぇ~ずっと読んでいたいストーリー性です!頑張ってください応援してます(*´ω`*)
頑張ってください
そろそろ最新してもええんやで(/ω・\)チラッ
更新… チラ(・д |・д)
こ、こうしん…してほしいな…って…
179様
大変遅れました。そうですね、ですが安易なハッピーエンドにもしたくないので…考え中です
180様
ありがとうございます。やはり安易なハッピーエンドは…考え中です
181様
ありがとうございます。しっかりと、終わる予定ではあります…
182様
ありがとうございます
183様
ありがとうございます。頑張ります
184様
ありがとうございます。頑張ります
185様
ありがとうございます。頑張ります
やった、続きが来たあああ(歓喜)
よっしゃ、ここに外国艦を着任させるのだ大将の俺が許可する。
今、思えばあなたに憧れてSSを始めました。お帰りなさい
キターーーーー! ゜▽゜
続き来てたーーーーー!!!
またの更新楽しみにしてます
やった~更新だ! 次の更新も楽しみにしています!
気付かなかった…天龍編終わってたんやな
更新、お待ちしております!
好評、絶賛お待ちしております
更新止まるんじゃねぇぞ…
続きお願いします‼
更新楽しみにしてます!
めちゃくちゃ好きです!
あと前にコメントで聞かれてたら申し訳ないのですが、Twitterってやってますか?
下書き中で読めないや...ウゥ
出来るだけ早く復帰して欲しいンゴ( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
失礼しました…
いくら遅くても私は待ってます.......
YouTubeに上げられてて続きが気になって探してついに見つけたよ!
でも更に続きがきになるよ!
考えて書いて完結する。
それだけで十分なんだよ
考えて書いて完結する。
それだけで十分なんだよ
続きがキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!
生きとったんかワレェ!(歓喜
(ノシ`>∀<)ノシ バンバン(ノシ`>∀<)ノシ バンバン(ノシ`>∀<)ノシ バンバン(ノシ`>∀<)ノシ バンバン(ノシ`>∀<)ノシ バンバン
うおおおお
続き気になるうう
続ききになるーーー
完結お願いしますね!
続きを期待して待ってます!
ちらほら不穏なコメントがありましたが
過去に何があったかは関係ありません
僕は面白いと思っています
続き、楽しみに待ってます
続いてはこちらのニュースです。
きんじょに入る「よしき 拓子」さんが
はえを退治したとのことです。
よしきさんありがとうございました。
↑縦読みです。(てかこの文内容めちゃくちゃ過ぎワロタwww)
我々一同(一人)これからも応援してます
というか続き早めにおなしゃす
今まで見た艦これssの中で一番面白い。
早く更新しろとは言いませんそれで中身が薄くなるのは嫌ですからね。
気長に待ってます。
どんだけ焦らせばきがすむんじゃ~
定期的に読みたくなる…σ(´・д・`)
続き待ってます!(* ̄∇ ̄)ノ
今回初めて読みましたがとても面白かったので続き待ってます。
続き楽しみにしてます!
続き楽しみにしてます
続きまってまーす!!
(っ'ヮ'c)<ハラショォォォォオ
更新ありがとうございます。ゆっくりでいいのでこれからも続けていってください。
続きキタァ!!ありがとうございます!
続きも気長に待ってるっぽい♪
三年前から読んでます。
素晴らしいものをありがとう
俺はこのssがssの中で特に好きだ。無理はしなくていい、ゆっくりでいい、だから必ず完結してくれ。頼む
更新待ってます!
良く考えたらこれが艦これとの出会いだった…
更新待ってます
俺は待ってるからよ…止めるんじゃねえぞ…
更新されただけで笑みがこぼれる
早く続きを書いてくれ
続きは今書いてる途中なんですよね?ね?(威圧)・・・すいませんでした続き気になります早く書いてくださいお願いしますなんでもしますから(なんでもするとは言ってない)
みんなの熱い思い(続きはよ)が連綿と続いて2020年も後半ダァ
こちらも続きをゆるりとお待ちしておりますので、どうぞ…作者様もゆるりとお下く書きださいませm(_ _)m
続き楽しみにしてます!
続き待ってまーす
続きを…
続きをくれぇ…
頑張ってくれ
応援してますよ
俺はまだ待ってるからな
一年おきでもいいから更新してクレメンス
続きはどこ...ここ?
応援してるからな
続き楽しみにしてるよ
続きを期待してるよ
まだ待っているぞ。
(^-^)
続き楽しみデース
主様が最後に更新してから2年と少し経ちました、更新待ってます
読み終えました。
こんな素晴らしい作品を中途半端に終わらせるなんて最低です、今すぐ続きを書くか、ぶん殴られろください。
もっと!続けて!せめてちゃんと終わらせて!!!
5年!5年待ってるの!!!!生活環境も変わる程なの!!年に2回は見て続きが無い!!って声にしてるの!!!
これじゃ死ぬに死ねないの!!!
はよ続き出して
それか誰かTwitterで拡散して本人様の目に入るようにしてくれや
こうなったら田代砲で.........!
続きなんか出るわけないのに毎回オススメに出るの辞めてや、目障り
コイツのTwitter名何………?
DMで書けって連発してくるわ(💢'ω')
書けとは言わない、ただ、めっさ好き♡