ラブライブif 第5話
!注意!
オリジナルキャラ有り
オリジナルの設定有り
設定の一部変更有り
非公式の情報の抜粋
基本アニメ版設定を軸に展開
ネタバレ有り
"ラブライブ!"の世界観とズレる可能性有り
以上、よろしければお付き合い下さい。
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ラブライブif主人公 "北河 ひかり" プロフィール
年齢 16才 (高校2年生)
誕生日 2月29日
血液型 A型
身長 162cm
3サイズ B72 W56 H80
好きな食べ物 ない (本当は甘いもの)
嫌いな食べ物 ない (本当は辛いもの)
趣味 テレビゲーム
特技 人の選別眼。目を見ればそいつがどんな人間か大体わかるぞ。
チャームポイント ない、よく男に間違われる。
得意科目 基本どの教科もそつなくこなす
子供の頃の夢 正義の味方、だったかな?
得意料理 日本食なら基本なんでも
備考
高坂穂乃果の唯一無二の幼馴染
冷静沈着な性格の持ち主
外見の第一印象は、花の女子高生と言うよりは、美少年を彷彿させるが、正真正銘の女子高生
相手のことは名字で呼び、心から気を許している相手のみ名前で呼ぶ癖がある
制服姿の際は、ブレザーの前のボタンは開けており、スカートの下にはスパッツを着用
男口調で話し、服装も男物を好むため、プロフィール上のチャームポイントに、よく男と間違われると記している
人の説得に長け、かつ下手な大人の男性よりも力がつよく、「弁解力と力ずくを兼ね揃えている」
彼女の目は常に物事の核心を見抜いている
A-RISEのメンバー、綺羅ツバサ、優木あんじゅ、統堂英玲奈の3人を引き合わせたのも彼女である
幼馴染の穂乃果とは、生まれこそ彼女より遅いものの、彼女の姉のように振舞って同じ時間を過ごしてきた
西木野大病院に投資もしている、北河財閥跡取り候補であり、当主、北河 護皇の孫娘
小学生の頃に両親を失い、一時期は祖父のもとに引き取られていたが、幼馴染の穂乃果の頼みで音ノ木に戻り、祖父の援助を受け、一人暮らしをしている
中学生時代になんらかのトラブルがあったのか、それ以来他人はおろか、幼馴染の穂乃果とさえ距離を置こうとする節が見られるが、その理由を知る者は少ない
幼馴染の穂乃果が一人でスクールアイドルをやっていこうとしている姿を見て、彼女のプロデューサーを引き受ける
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チュン チュン
穂乃果「すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」
ガラガラッ
ほのママ「あらひかりちゃん、おはよう」
ひかり「おはようございます絹穂さん、穂乃果はどこに?」
ほのママ「まだ寝てるみたい、そろそろ起こしに行こうかと思ってたところなんだけど」
ひかり「いえ、それなら私が」
ほのママ「あらありがとう、お願いね」
ひかり「失礼します」スタスタ
コンコン
ひかり「穂乃果、私だ、入るぞ」
ガチャッ
ひかり「穂乃果」
穂乃果「すぅ・・・すぅ・・・」
ひかり「穂乃果・・・」
穂乃果「すぅ・・・うにゅぅ・・・」
ひかり「・・・・・」バサァ!
穂乃果「うひゃあぁぁっ!?」
ひかり「早く起きろ、朝練の時間だ」
穂乃果「え?・・・あぁっ!!お母さ〜ん!何で起こしてくれなかったの〜!?」バタバタ!
ひかり「・・・・・」
ひかり(私は、検討違いでもしたのだろうか?)
ひかり(スクールアイドルを立ち上げたあの日、確かに穂乃果の目は本気だった)
ひかり(綺羅 ツバサを彷彿させるようだったが・・・)
ひかり(だが、今の穂乃果はどうなんだろうか・・・?)
ひかり(あの目は、見間違いだったのか・・・?)
ひかり(・・・まだ答えはわからないな・・・)
♯5 report5 高坂 穂乃果
ーー神田明神ーー
ひかり「・・・・・」ピッ!
バッ!
穂乃果「はっ・・・はっ・・・」タタタタ
海未「はっ・・・はっ・・・」タタタタタ
ことり「はぁ・・・はぁ・・・」タタタ
海未「ワン、ツー、スリー、フォー」パン パン パン パン
海未「ファイブ、シックス、セブン、エイト」パン パン パン パン
ひかり「南、左手」
ことり「あ・・・」
海未「穂乃果!」
パチン
穂乃果「タッチ!」
ことり「・・・!」
海未「いい感じです!」
穂乃果「うん!」
海未「じゃあ3分休憩します」
希「・・・・・」
ひかり「よぉ、すまないな、毎日神社を借りてしまって」スタスタ
希「大丈夫や、神様もあの子たちを応援してくれてるから」
ひかり「それはよかった、あとでお礼を言っておいてくれ」
ひかり「・・・・・」
希「ん?どうしたん?」
ひかり「μ's・・・いい名前だと思わないか?」
希「・・・そうやね♪」
穂乃果「ふぅ・・・終わったぁ・・・」
海未「まだ放課後の練習がありますよ」
ことり「でも、ずいぶんできるようになったよね!」
海未「初めて2人を見た時を考えると、ここまで真面目にやるとは思いませんでした」
ひかり「それは園田のおかげでもあるがな、穂乃果は今日寝坊しかけたしな」
海未「そうなんですか?」
穂乃果「だ、大丈夫だって!これからはそのかわり授業中はグッスリ眠るようにするから!」
ひかり「それはそれでダメだろ」
ことり「あはは・・・」
ひかり「ん・・・?」
真姫「あ・・・!///」スッ
穂乃果「あ!」
穂乃果「西木野さ〜ん!」フリフリ
真姫「ヴェエエェッ!?」
穂乃果「真姫ちゃ〜ん!!」ブンブン
真姫「・・・!」キッ! スタスタ
穂乃果「・・・?」
真姫「大声で呼ばないで!」
穂乃果「どうして?」
真姫「恥ずかしいからよ!///」
ひかり「何がだ?」クスクス
穂乃果「あ、そうだ!あの曲ーー」スッ
真姫「・・・!」
穂乃果「3人で歌ってみたから聴いて!」
真姫「はぁ?何で?」
穂乃果「だって、真姫ちゃんが作ってくれた曲でしょ?」
真姫「・・・!だから!私じゃないって何度もーー」
海未「まだ言ってるのですか?」
真姫「・・・・・」
ひかり「・・・・・」カチャッ
♪ START:DASH!! 真姫ソロ piano ver ♪
♪ I say… ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
真姫「ヴエェッ!?」
ひかり「自分の声くらいわかるだろ?」
真姫「・・・・・」ムーッ
ひかり「ははは、西木野、お前はかわいいやつだな」
真姫「・・・!///」カーッ
真姫「ふん!///」プイッ! スタスタ
穂乃果「ありゃりゃ?」
ひかり「ちょっとからかい過ぎたかな?」
ーー音ノ木坂学院廊下ーー
女子生徒1「ねぇねぇ、何の部活入る?」
女子生徒2「私、合唱部にしようかなー?」
花陽「・・・・・」
女子生徒1「え?じゃあ、スクールアイドルは?」
女子生徒2「えぇ!?私には無理だよぉ!」
女子生徒1「そんなことないよーー」
花陽「・・・・・」
花陽「は・・・!は・・・!」タタタタタ
パシッ
花陽「は・・・!は・・・!」タタタタタ
花陽「はぁ・・・はぁ・・・」つチラシ
花陽「ぁ・・・!」
真姫「・・・・・」
真姫「・・・ふふ・・・♪」スタスタ
花陽「・・・えへ・・・♪」
ひかり「・・・そんなに焦らなくても、チラシは逃げないぞ」
花陽「ぴゃあぁっ!!?」ビクッ!
ひかり「おっとすまない、そこまで驚かせる気はなかったんだがな」スタスタ
花陽「ふぇ・・・」
穂乃果「ふあぁぁぁっ・・・」
海未「眠る気満々ですね」
女子生徒3「・・・ねぇ、あの子たちじゃない?」ヒソヒソ
ことり「え・・・?」
女子生徒4「あなたたちって、もしかしてスクールアイドルやってるっていう・・・」
ことり「あ、はい!μ'sってグループです!」
女子生徒4「ミューズ・・・あぁ!石鹸ーー」
海未「違います」
女子生徒3「そうそう、家の妹がネットで、あなたたちのこと見かけたって」
穂乃果「ホントですか!?」
女子生徒4「明日ライブやるんでしょ?」
ことり「はい!放課後に!」
女子生徒4「どんなふうにやるの?ちょっと踊ってみてくれない?」
ことり「え!?ここでですか?」
女子生徒「ちょっとだけでいいから!」
海未「・・・・・」キョロキョロ
海未「ぁあ・・・!」
穂乃果「うん!もしライブに来てくれるならここでちょっとだけ見せますよ!」
女子生徒4「ホント!?!」
女子生徒3「行く行く!」
穂乃果「よし!じゃあ頭のところだけーー」
女子生徒4「あれ?もう1人は?」
ことほの「え?」
海未「・・・・・///」タタタタタ
ドシン!
海未「きゃあっ!?」ペタン
ひかり「おっと・・・すまない園田、大丈夫か?」
海未「ひ・・・ひかり・・・」
ひかり「・・・来るのが遅いから来てみれば、何やってるんだ?」
海未「それは・・・その・・・///」
女子生徒3「・・・どうかしたの?あの子」
穂乃果「海未ちゃん・・・?」
ーー屋上ーー
海未「・・・やっぱり無理です・・・」
穂乃果「えぇ?どうしたの?海未ちゃんならできるよ!」
海未「・・・できます・・・」
穂乃果「え?」
海未「歌もダンスもこれだけ練習してきましたし・・・」
海未「でも・・・人前で歌うのを想像するとーー」
ことり「緊張しちゃう?」
海未「・・・・・」コクッ
ひかり「おいおい冗談だろう?人前に出ないアイドルだなんて聞いたこともないぞ」
海未「ですがーー」
ひかり「と言いたいところだが、これは園田を騙して引き入れた私の責任だ、なんとか手を打たなければな、どうしたものか・・・」
穂乃果「そうだ!そういうときはお客さんを野菜だと思えって、お母さんが言ってた!」
海未「・・・野菜・・・?」
海未『みんな〜!いっくよぉ〜!』
海未「私に1人で歌えと・・・!?」
ひかり「そこか・・・?」
穂乃果「はぁ・・・困ったなぁ」
ことり「でも海未ちゃんが辛いんだったら、何か考えないと・・・」
ひかり「今更"人前に出れません"で辞退もないだろう」
海未「ひ、人前じゃなければ大丈夫だと思うんです!人前じゃなければ・・・!」
穂乃果「・・・・・」
ひかり「ライブは中継にするか?」
ことり「冗談・・・ですよね?」
ひかり「バレたか?」
穂乃果「・・・!」パシッ
海未「うぁ・・・?」
穂乃果「色々考えるより、慣れちゃったほうが早いよ!」
ひかり「どうする気だ?」
穂乃果「・・・じゃあ行こう!」ニコッ
ーー秋葉原ーー
海未「・・・って・・・!」ワナワナ
ガヤガヤガヤガヤ
穂乃果「ここでライブのチラシを配ろう!」
ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ
海未「ひ・・・人がたくさんーー」
穂乃果「当たり前でしょ?そういうところを選んだんだから!」
穂乃果「ここで配ればライブの宣伝にもなるし、大きな声を出してれば、そのうち慣れてくると思うよ!」
ひかり「・・・・・」
海未「ひ、ひかり・・・!穂乃果に何か言ってやってください・・・!こんな方法じゃーー」ヒソヒソ
ひかり「いや、穂乃果の言うことが正しい、特に園田の場合はな」
海未「えぇ・・・!?」プルプル
ひかり「騙されたと思ってやってみろ、私の見立てが確かならうまくいく、ちと荒療治になるがな」
海未「そ・・・そんなことを言われてもーー」
ひかり「大体そいつを刷るのだって手間も費用もかかってるんだ、しっかり配ってきてくれよ?」スタスタ
海未「・・・・・」
海未(お客さんは野菜お客さんは野菜お客さんは野菜!)
海未「・・・!」カッ!
海未「・・・・・」クラァ・・・
穂乃果「ダメかな?」
ことり「ううん、私は平気よ」
ひかり「私も同意見だ、園田みたいな潔癖なタイプはこういうほうがいい」
ひかり「もっとも、園田がついてこれればの話だが・・・」
穂乃果「え・・・?」
ガチャガチャ コトッ
パカッ
海未「・・・あ、レアなの出たみたいです・・・」
ひかり「・・・似合いもしないことを・・・」
穂乃果「海未ちゃあぁん!!」
ーー音ノ木坂学院ーー
穂乃果「ここなら平気でしょ?」
海未「まぁ、ここなら・・・」
ひかり「よし、じゃあしっかりな」
穂乃果「μ's、ファーストライブやりまーす!よろしくお願いしまーす!」タタタタ
海未「・・・・・」
穂乃果「ありがとうございます!」
ことり「よろしくお願いしまーす♪」
海未「ぁ・・・あのーー」
女子生徒「・・・・・」スタスタ
海未「・・・!」
海未「お願いしますっ!」バッ!
にこ「・・・・・」
にこ「・・・いらない・・・」スタスタ
ひかり「・・・む?」
スタスタスタ
ひかり「よぉ、お前音ノ木坂の生徒だったんだな」
にこ「はぁ?何よあんた?」
ひかり「まぁ気にしないでくれ、ほら」ペラッ
にこ「・・・何よ?」
ひかり「彼女たちの初の晴れ舞台だ、見に来てはくれないか?」
にこ「・・・いらないって言ったでしょ!」スタスタ
ひかり「・・・そうか」
ひかり「ん・・・?」
にこ「・・・・・」つチラシ
スタスタ
ひかり(・・・すでにお持ちのようだな)
クルッ
ひかり(・・・また会おう)スタスタ
海未「・・・・・」
海未「はぁ・・・」
ひかり「いい調子じゃないか園田」
海未「・・・慰めならやめてくださいひかり・・・まだ1枚も配れていないのですよ?」
ひかり「いいんだよそんなことは、とにかく今はがむしゃらでもいいからやってみろ」
海未「は、はぁ・・・」
穂乃果「えー?ダメでしょそんなんじゃあ」
海未「・・・・・」
ひかり「まぁ穂乃果、お前は店の手伝いで慣れているだろうが園田はそうじゃない、そこはわかってやれ」
穂乃果「でもことりちゃんだってちゃんとやってるよ?」
ことり「お願いします、μ'sファーストライブでーす♪」
海未「・・・・・」
ひかり(まぁ南はな・・・)
ひかり「たしかにいずれはああまでなってもらう必要があるだろう」
穂乃果「ほら、海未ちゃんも!」
穂乃果「それ配り終えるまでやめちゃダメだからね!」タタタ
海未「えぇ!?無理です!」
穂乃果「海未ちゃん、私が階段5往復できないって言った時、何て言ったっけ?」
海未「うっ・・・!」
ひかり「ふっ、一本取られたな、鬼教官殿?」
海未「・・・わかりました!やりましょう!」タタタ
海未「よろしくお願いしまーす!μ'sファーストライブやりまーす!」
ひかり「・・・うまく焚き付けたじゃないか穂乃果、見直したぞ」
穂乃果「ふふーん、海未ちゃんに言われっぱなしじゃ嫌だからね」
ひかり「ただの意地の張り合いだったか、まぁいい」
???「・・・あのっ・・・!」
ひかり「・・・?」
花陽「・・・・・」
穂乃果「あなたは・・・?」
ひかり「お、あの時のお嬢ちゃんか」
花陽「・・・・・」
穂乃果「ひかりちゃん、知り合いなの?」
ひかり「なに、偶然すれ違っただけさ」
花陽「あの・・・ライブ・・・見に・・・行きます・・・!」
穂乃果「本当!?」
ことり「来てくれるの!?」
海未「なら、1枚2枚と言わずこれを全部ーー」
ひかり「おい園田」
海未「わかってます・・・」
花陽「・・・・・」
ひかり「ん?どうした?」
花陽「ぇ・・・?」
ひかり「いや、何か言いたそうにしていたのでな、言ってみてくれ」
穂乃果「え?なになに?」
花陽「・・・・・」
ひかり「どうした?遠慮せずに言ってみろ」
花陽「が・・・頑張ってください・・・!アイドル・・・!」
ひかり「・・・・・」
穂乃果「うん!頑張る!」グッ!
ひかり「・・・ふっ」
絵里「・・・・・」スタスタ
ーー秋葉原ーー
ひかり「・・・・・」
ひかり『どうしてお前はそうまでアイドルにこだわる?』
ツバサ『私はね、人の笑顔が好きなの』
ツバサ『だから一人でも多くの人の笑顔が見たいの』
ツバサ『それで、アイドルというものを知ったの』
ツバサ『楽しく、そして一生懸命歌って踊ってーー』
ツバサ『アイドルって、そうやって誰かを笑顔にできて、そうやっているうちに自分も笑顔にしてくれるものなの』
ひかり『それでアイドルに?』
ツバサ『私が一生懸命がんばって、人を笑顔にできた時、やってよかったって本気で思えたの』
ツバサ『でも私一人の力じゃあまりにも不充分、たしかにこのまま誰も見向きもしてくれないかもしれない・・・』
ツバサ『応援なんて全然もらえないかもしれない・・・』
ツバサ『でも、一生懸命がんばってーー』
ツバサ『私がとにかくがんばって届けてみせる!』
ツバサ『今・・・私が感じている、この想いを・・・!』
ツバサ『だからいつか私、必ずーー』
ツバサ『みんなを笑顔にしてみせるわ!』
ひかり「・・・・・」
ことり「ひかりさん!お待たせしましたぁ!」タタタ
ひかり「・・・・・」
ことり「・・・?ひかりさん?」
ひかり「・・・!南、いつからそこに?」
ことり「さっき戻ったばかりですけど・・・どうしたんですか?」
ひかり「いや・・・なんでもない大丈夫だ、早く戻ろう、穂乃果たちが待っている」スタスタ
ことり「???」
ーー穂むら、穂乃果の部屋ーー
♪ 孤独の切なさ わかる人だけど
時々言葉を 交わし合って ♪
穂乃果「うーん・・・やっぱり動きのキレが違うなぁ・・・」
海未「そうですね・・・」
ピピピ
ポン
穂乃果「あ・・・!」
海未「どうしました?」
穂乃果「ランクが上がってる!」
海未「あ・・・!」
穂乃果「きっとチラシで見た人たちが投票してくれたんだね!」
海未「嬉しいものですね!」
ひかり「よぉ」ガラッ
ことり「お待たせー!」
穂乃果「あ!ひかりちゃん!ことりちゃん!見て見てー!」
ことり「わぁ!すごい!」
ひかり「ほぅ、よかったじゃないか」
穂乃果「あ!もしかしてそれ、衣装!?」
ことり「うん!さっきお店で最後の仕上げしてもらってーー」
ひかり「あぁ、期待しててくれ」
穂乃果「ワクワク♪」
海未「・・・・・」ソワソワ
ことり「じゃ〜ん♪」つ衣装
穂乃果「わぁ!」
海未「・・・!」
穂乃果「かわいい!本物のアイドルみたい!」
ことり「本当?」
穂乃果「すごい!すごいよことりちゃん!」
ことり「本物ってわけにはいかないけど、なるべくそれに近く見えるようにしたつもり♪」
穂乃果「いいよいいよ〜!」
ひかり「あぁまったくだ、もし南がいなかったらと考えると、今でも背筋が凍るくらいだ」
ことり「そんな・・・大げさですよ・・・///」
ひかり「いや謙遜することはない、本当に助かっているよ」
海未「・・・やはり・・・」
ことり「え?」
海未「そのスカート丈は・・・」
穂乃果「うん、どうかしたの?」
ひかり「発注通りのはずだが?」
海未「・・・・・」ソワソワ
穂乃果「だから!海未ちゃん、そんなに足太くないから大丈夫だって!」
海未「ッ・・・!人のこと言えるのですか!?」
穂乃果「・・・・・」
穂乃果「ふむふむ・・・」グッ グッ
穂乃果「ふむふむふむふむ」グッ グッ
ひかり「穂乃果?」
穂乃果「よし!ダイエットだ!」グッ!
ことり「2人とも大丈夫だと思うけど・・・」
海未「はぁ・・・」
ひかり「・・・・」
海未「・・・?ひかり?」
ひかり「おたく、自分が通ってる学校の制服、ちゃんと見たことあるかい?」
海未「え・・・?」キョトン
ひかり「・・・気づいてないのか・・・?」
海未「???」
ひかり「・・・まぁいい・・・気になるんならお前もこれ履くか?便利だぞ?」ペチペチ
海未「え・・・遠慮しておきます・・・」
ーー神田明神ーー
穂乃果「ライブが成功しますように・・・いや、大成功しますように!」
海未「緊張しませんように・・・」
ことり「みんなが楽しんでくれますように」
穂乃果「よろしくお願いしまぁーすっ!!」
ひかり「・・・・・」
穂乃果「明日か・・・楽しみだな・・・!」
ひかり(楽しみ・・・か・・・)
ーー音ノ木学院ーー
絵里「これで新入生歓迎会を終わります、各部活とも体験入部を行っているので、興味があったらどんどん覗いてみてください」
絵里「・・・・・」スタスタ
希「・・・・・」トコトコ
パチパチパチパチパチ
絵里「・・・?」
パチパチパチ
ひかり「お疲れ様でしたな、生徒会長」
絵里「あなた・・・」
希「ひかりちゃん?」
絵里「・・・何の用?」
ひかり「いや?別に偶然見かけたから声をかけただけだ」
絵里「・・・いつまで続けるつもりなの?」
ひかり「・・・何のことだ?」
絵里「とぼけないで、スクールアイドルのことよ」
ひかり「あぁ」
絵里「学校存続のためにとか言ってるけど、あなたたちのやっていることは学校にとってマイナスにしかならないの」
ひかり「そうか?」
絵里「スクールアイドルだなんてそんな軽薄な印象を音ノ木坂につけて、イメージを損ねたらどうするつもり?」
ひかり「お前も西木野と同じようなことを言うんだな」
絵里「そもそもあなたたち4人の意見だってバラバラだったじゃない、そんな状態で成功するわけがない、恥を晒すだけよ」
希「ちょっとえりちーー」
ひかり「はたしてそうかな?」
絵里「・・・?」
ひかり「何事も成功するかどうかはやってみなければわからん」
ひかり「どれだけ成功する自信がなくとも、いざやってみたらコロっと成功するかもしれない」
ひかり「もし失敗したとしても、それは彼女たち次第では反省するための材料となり、そして後の大きな成功の糧となるかもしれない」
絵里「・・・何が言いたいの?」
ひかり「ウジウジ悩んで悪い方に考え込むより、やりたいと思ったことをやって、その先の結果から学べばいいと言っている」
ひかり「絢瀬、お前もな」
絵里「あなた、私たちにそんな悠長な時間はないことくらいわかっているでしょう?」
絵里「この音ノ木坂学院は今、廃校の危機を迎えているの」
絵里「私たちは確実にこの学校が無くならないように活動しなければいけない」
絵里「成功するはずもないことを勝手にやって、学校のイメージを悪くされたら私たち・・・いえ、音ノ木坂がなくなって欲しくない人たち全ての気持ちを裏切ることになるのよ?」
希「えりち、もうそのへんにーー」
絵里「黙ってて」
希「・・・!」
ひかり「・・・・・」
絵里「私にはあなたたちの行動がそんな結果になることがわかっている、だからさっさと辞めてもらーー」
ひかり「学院の存続など興味はない」
希「え・・・?」
絵里「・・・何ですって・・・?」
ひかり「私はあいつらを学院存続のために活動させている訳ではない」
ひかり「あいつらはそのために活動しているつもりだろうがな」
絵里「なら・・・何のために?」
ひかり「どうせ消えゆく定めの学校だ、ならせめて彼女たちには残された時間の中で学校生活を楽しんでもらおうと思ってな」
ひかり「仲間たちと共に1つの目標に向かって切磋琢磨し、同じ時を過ごしていく、いい思い出にはなるはずだ」
絵里「そんな理由で・・・!?」
ひかり「充分過ぎる理由だろう?」
絵里「ふざけないで!今日という日まで多くの人たちに愛され続けた学校がなくなろうとしてるのよ!?それをあなたたちの自分勝手な都合だけでーー」
ひかり「自分勝手な都合を振りかざしているのはどっちだ?」
ひかり「学校は生徒たちの思い出を守るものだ、廃校の危機に対して生徒たちに犠牲を強いてまで残そうとするものじゃない」
ひかり「音ノ木坂が、もし生徒の意志を押し殺してまで自分に尽くさせようとする学校だったら、そんなもの消えて無くなればいい」
ひかり「おそらく音ノ木坂を愛し続けた人たちも、そんなことは望んじゃいないだろうよ」
絵里「・・・話にならないわ・・・でも学校の存続に関して、何も考えていないあなたが私たちの敵であることはわかったわ」
ひかり「そうか・・・それは残念だ、あと何も考えていないとは心外だな」
ひかり「それと絢瀬、お前は他人よりもまず自分の心配をしたほうがいいぞ」
絵里「・・・何のことかしら?」
ひかり「お前の目、見失っているな・・・これから先自分がどうするべきなのか・・・いや、どうしたいのかということを」
ひかり「お前も自分のために生きることを考えてみたらどうだ?どうせなら自分が楽しめる、自分のためになる生き方がしたいだろう?」
ひかり「わざわざこの学校のためにお前が不幸になってやる必要はないぞ」
絵里「・・・ふん」スタスタ
ひかり「ったく・・・まるで人の話を聞いていないな」
ひかり「"敵"である私の意見は聞く耳持たんというわけか・・・」
ひかり(もっとも、私も人のことを言えた口ではないがーー)
希「ごめんねひかりちゃん、えりち頑固やから」
ひかり「見ればわかるさ東條、お前もさぞ苦労してることだろうな」
希「ううん、・・・ウチなら平気、それよりやっぱりえりちの方が心配や」
ひかり「心配・・・そうか、お前もそう思うか」
希「どう?ライブはうまく行きそうなん?」
ひかり「こちらで最善は尽くした、運がよかったところも多々あったが状況は万全だったはずだ」
ひかり「あとは、彼女たち次第だろうよ」
希「そっか」
ひかり「ではあいつらと合流しなきゃならんから、ここで失礼するよ、東條」
ひかり「・・・また会おう」スタスタ
希「うん、またね」
穂乃果「お願いしまーす!このあと、午後4時から初ライブやりまーす!」
ことり「ぜひ、来てくださぁい!」
穂乃果「お願いしまーす!」
吹奏楽部員「吹奏楽部への入部を希望される方、こちらに集まってくださーい」
穂乃果「・・・!他の部活に負けてられないよ!」
ことり「うん!」
海未「よろしくお願いしまーす!」
ことほの「・・・?」
海未「午後4時からでーす!お願いしまーすっ!」
ことり「海未ちゃん?」
ひかり「やっぱりうまく行ったな」スタスタ
ことり「あ、ひかりさん?」
ひかり「園田のような潔癖なタイプは、自分のイメージに合わないようなことに対して、最初は激しい抵抗を覚えるものーー」
ひかり「しかし何かの拍子で踏ん切りがつけば、今まで気にしていたことが嘘のように気にならずに行動を起こすようになる」
ひかり「この調子なら、ライブも踏ん切りがつけば心配はないだろう」
穂乃果「・・・えへ♪」
ことり「ふふっ♪」
ーー講堂ーー
ひかり「そうか、手伝ってくれるのか」
ミカ「リハーサルとかしたいでしょ?」
フミコ「私たちも学校なくなるのイヤだし」
ヒデコ「穂乃果たちには、うまく行って欲しいって思ってるから!」
ひかり「・・・ありがとう、頼りにさせてもらう」
ヒデコ「いい?つけるよー!」
フミコ「はーい!」
パッ
ミカ「講堂でライブ始まりまーす!」
フミコ「準備オッケー!」
ヒデコ「はーい!」
ーー更衣室ーー
穂乃果「わぁ♪」
穂乃果「かわいいよ!どう?どう!?」
ことり「うん!すごく似合ってるよ!」
ひかり「よぉ」
穂乃果「あ!ひかりちゃん!」
ひかり「ほぉ、似合ってるじゃないか2人とも」
穂乃果「へへっ!でしょー?」
ことり「えへへ♪///」
ひかり「ん?園田はどうした?」
海未「は・・・はいっ!」
穂乃果「もう!私たちしかいないんだから早く着替えちゃいなよー!」
海未「わかっています!」
サーッ
ことほの「おぉ!!」
海未「・・・・・」
ことほの「おおぉぉぉー!!」
ひかり「ん?」
ことほの「え?」
ひかり「・・・ジャージ・・・」
海未「ど・・・どうでしょうか?」
穂乃果「どうでしょうかじゃないよっ!」
海未「ひっ・・・!?」
穂乃果「何この往生際の悪さは!さっきの海未ちゃんはどこ行ったの!?」
海未「あの・・・その、鏡を見たら・・・急にーー」
穂乃果「えぇぇぇぇい!」ヌガシッ!
海未「あぁぁっ!?///」
ひかり「おい穂乃果・・・!」
海未「いやぁぁぁぁぁっ!///」
穂乃果「隠してどうするの?スカート履いてるのに」
海未「で・・・ですが・・・!///」
ひかり「・・・心の衣、か・・・」
ことり「海未ちゃん、かわいいよ!」
海未「え・・・?」
穂乃果「ほらほら!海未ちゃん、一番似合ってるんじゃない?」
海未「え・・・えぇ・・・?」
穂乃果「どう?こうして並んで立っちゃえば、恥ずかしくないでしょ?」
海未「・・・はい、確かにこうしていれば・・・」
穂乃果「じゃあ、最後にもう一度だけ練習しよう!」
海未「・・・!」
ことり「そーね♪」
海未「・・・・・」
ひかり「どうした園田?」
海未「・・・やっぱり恥ずかしいです・・・///」
ひかり「大丈夫だ心配するな、よく似合ってる、かわいいと思うぞ」
海未「かわっ・・・!!///」カーッ
ひかり「大丈夫だ、チラシ配りだってあそこまで慣れたんだ、気楽に行け、気楽にな」ポン
海未「は・・・はい・・・」
花陽「・・・・・」ガチャッ
花陽「・・・えへ・・・♪」つチラシ
凛「シャーッ!」ぬっ
花陽「ひいぃっ・・・!?」
凛「やったぁ!イタズラ成功っ!」
花陽「やめてよぉ!」
凛「ねぇねぇ、一緒に陸上部見に行こう!」
花陽「エ゛ェ゛ッ!陸上部!?」
花陽「あ・・・いや、そのーー」
凛「かよちん少し運動してみたいって行ってたじゃん!」パシッ
花陽「えぇ!?」
凛「早く行っくにゃあ!」タタタタタ
花陽「わあぁぁぁ!凛ちゃあぁん!」タタタタタ
穂乃果『本当!?』
ことり『来てくれるの!?』
穂乃果『うん!頑張る!』グッ!
花陽「だ・・・だ、誰かーー」
花陽「ダレカタスケテーッ!!」
ーー生徒会室ーー
絵里「・・・・・」
希「気になる?」
絵里「あ・・・!希ーー」クルッ
希「ウチは帰ろうかな」スタスタ
絵里「・・・・・」
ヒデコ「スクールアイドルμ's、ファーストライブ、間も無くでーす!ご覧になられる方は、お急ぎくださーい!」
穂乃果「いよいよだね・・・!」
ことり「うん・・・!」
海未「うぅ・・・!」ガクガク
穂乃果「・・・・・」パシッ
海未「あ・・・」
穂乃果「大丈夫、私たちがついてるから!」
海未「穂乃果・・・!」
ひかり「よぉ」スタスタ
ことり「あ、ひかりさん」
ひかり「ここまで来たなら、あとは何も考える必要はない、南・・・今まで培ってきた全てを思うがままにぶつけてやればいい、それだけだ」
海未「はぁ・・・」
ポン
ひかり「園田、気張り過ぎるなよ?リラックスだ、楽しむくらいの気持ちで行け」
穂乃果「えへへ・・・♪」
ひかり「穂乃果、しっかりな、あれだけ応援されていたんだ、客の入りも相当なものだと覚悟しておけ」
穂乃果「うん!ちゃんと見ててね!ひかりちゃん!」
ひかり「あぁ、では客席で待っているぞ」スタスタ
穂乃果「うん!待っててねー!」
ひかり「・・・さて」ガチャッ
ひかり「・・・!!これは・・・!」
ことり「でもこういう時、何て言えばいいのかなぁ?」
穂乃果「うーん・・・あ!思い出した!番号言うんだよ、みんなで!」
ことり「おもしろそう!」
穂乃果「よーし!じゃあ行くよ!」
穂乃果「1!」
ことり「2!」
海未「3!」
・・・・・
ふふっ
ふふふふふっ!
あははははははっ!!
穂乃果「μ'sのファーストライブ、最高のライブにしよう!」
ことり「うん!」
海未「もちろんです!」
ブーーーーーーーーーッ
サーッ
ひかり「・・・・・」
フミコ「・・・ごめん・・・がんばったんだけどーー」
穂乃果「・・・・・」
ひかり(まさか・・・誰一人いないとは・・・)
女子生徒4『ホント!?』
女子生徒3『行く行く!』
花陽『あの・・・ライブ・・・見に・・・行きます・・・!』
花陽『が・・・頑張ってください・・・!アイドル・・・!』
ひかり(クッ!奴らめ・・・!口先だけか・・・!!)
穂乃果「・・・・・」
ことり「穂乃果ちゃん・・・」
海未「穂乃果・・・」
ひかり(・・・いつだってそうだ)
ひかり(期待を裏切られ、誰からも期待はされずーー)
ひかり(自分の期待を超えられずに、傷ばかり作っていく・・・)
ひかり(そうやって挫折していくんだ・・・私がそうだったようにーー)
穂乃果「・・・・・」
ひかり「・・・?」
穂乃果「ふっ・・・ふふっ!そりゃそうだ!」
穂乃果「世の中そんなに甘くない・・・!」
ひかり(穂乃果・・・?)
ひかり(・・・あーー)
穂乃果「・・・ッ!」ポロポロ
ことり「・・・・・」
海未「・・・・・」
穂乃果「・・・・・」ポロポロ
タタタタタ
花陽「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」
ひかり「・・・?」
花陽「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」
ひかり「あいつは・・・!」
穂乃果「花陽ちゃん・・・」
花陽「あ・・・あれ?ライブは・・・?」
花陽「あれぇ・・・?あれぇ・・・?」
穂乃果「・・・!」
穂乃果「やろう!」
ことり「え・・・?」
ひかり「・・・!」
穂乃果「歌おう!全力で!」
海未「穂乃果ーー」
穂乃果「だってーー」
穂乃果「そのために今日までがんばってきたんだから!!!」
ことり「・・・!」
海未「・・・!」
穂乃果「歌おう!全力で!」
ことり「穂乃果ちゃん・・・」
海未「・・・・・」
ことり「海未ちゃん・・・!」
海未「えぇ!」
穂乃果「・・・・・!」
ひかり(・・・あいつら・・・まさかーー)
ひかり(諦めていないのか・・・!?)
♪ エンディングテーマ START:DASH!! 穂乃果 ことり 海未 ver ♪
♪ I say… ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
タタタタタ
凛「・・・・・?」スタスタ
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
希「・・・・・」
♪ うぶ毛の小鳥たちも ♪
♪ いつか空に羽ばたく ♪
♪ 大きな強い翼で飛ぶ ♪
絵里「・・・・・」スタスタ
♪ 諦めちゃダメなんだ ♪
♪ その日が絶対来る ♪
絵里「・・・・・」クルッ
♪ 君も感じてるよね ♪
♪始まりの鼓動 ♪
♪ 明日よ変われ! ♪
♪ 希望に変われ! ♪
♪ 眩しい光に照らされて変われ ♪
♪ START!! ♪
♪ 悲しみに閉ざされて ♪
♪ 泣くだけの君じゃない ♪
♪ 熱い胸 きっと未来を切り開く筈さ ♪
ヒデコ「・・・・・」
ガチャッ
ヒデコ「・・・?」
絵里「・・・・・」
♪ 悲しみに閉ざされて ♪
♪ 泣くだけじゃつまらない ♪
♪ きっと (きっと) 君の (夢の) ♪
♪ チカラ (いまを) 動かすチカラ ♪
♪ 信じてるよ…だから START!! ♪
希「・・・・・」チラッ
真姫「・・・ッ!」
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
真姫「・・・・・・」
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
にこ「・・・・・」ジーッ
♪ 雨あがりの気分で ♪
♪ 高まる期待のなか ♪
♪ 躓いたことさえも ♪
♪ 思い出にしよう ♪
♪ 明日が咲くよ! ♪
♪ 希望が咲くよ! ♪
♪ 楽しいメロディー 口ずさみ咲いた ♪
♪ DASH!! ♪
♪ 喜びを受けとめて ♪
♪ 君と僕つながろう ♪
ヒデコ「・・・!」チラッ
♪ 迷い道 やっと外へ抜け出した筈さ ♪
絵里「・・・・・」
ひかり(絶望に静まりかえったライブステージ)
♪ 喜びを受けとめて ♪
ひかり(その中で一つ灯った小さなひかり)
花陽「・・・・・!」
♪ 君と僕 進むだろう ♪
ひかり(彼女たちはその中で精一杯輝こうとしている)
穂乃果「・・・・・!」
ことり「・・・・・!」
海未「・・・・・!」
♪ それは (それは) 遠い (夢の) ♪
ひかり(そしてそのひかりは、大きく広がろうとしている)
希「・・・・・」
凛「・・・・・」
真姫「・・・・・」
にこ「・・・・・」
絵里「・・・・・」
♪ カケラ (だけど) 愛しいカケラ ♪
♪ 彼方へと…僕は DASH!! ♪
ひかり(そうか、綺羅)
ひかり(お前が持っていた強さとは、こういうものだったんだな)
ひかり(それは・・・決して私には知り得ない、手に入らない強さだった)
花陽「わぁ・・・♪」パチパチパチパチ
凛「おぉ・・・!」パチパチパチパチ
穂乃果「はぁ・・・!はぁ・・・!」
ことり「はぁ・・・!えへへ・・・♪」
海未「・・・・・!」
真姫「・・・・・」パチパチ
ひかり(だが・・・この状況はあまりにもーー)
穂乃果「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」
ひかり「・・・・・」
ひかり「ん・・・?」
絵里「・・・・・」スタスタ
ひかり「絢瀬・・・」
穂乃果「生徒会長・・・」
絵里「・・・・・」
ひかり「・・・・・」
絵里「どうするつもり?」
ひかり(どうするつもりだ?)
穂乃果「・・・・・」
穂乃果「続けます!」
海未「穂乃果・・・」
絵里「何故?」
ひかり(何故だ?)
絵里「これ以上続けても、意味があるとは思えないけどーー」
ひかり(これ以上続けても、意味があるとは思えないがーー)
穂乃果「やりたいからです!!」
ひかり「穂乃果・・・?」
穂乃果「今・・・私もっともっと歌いたい、踊りたいって思ってます!」
穂乃果「きっと海未ちゃんも、ことりちゃんも・・・」
海未「・・・・・」コクッ
ことり「えへへ」コクッ
穂乃果「こんな気持ち、初めてなんです!」
穂乃果「やってよかったって、本気で思えたんです!!」
ひかり「・・・・・!!」
ツバサ『やってよかったって本気で思えたの』
穂乃果「今はこの気持ちを信じたい・・・」
穂乃果「このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない・・・」
ツバサ『このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない・・・』
穂乃果「応援なんて全然もらえないかもしれない・・・」
ツバサ『応援なんて全然もらえないかもしれない・・・』
穂乃果「でも、一生懸命がんばってーー」
ツバサ『でも、一生懸命がんばってーー』
穂乃果「私たちがとにかくがんばって届けたい!」
ツバサ『私がとにかくがんばって届けてみせる』
穂乃果「今・・・私たちがここにいる、この想いを!!」
ツバサ『今・・・私が感じている、この想いを・・・!』
ひかり(あれは・・・あの目はーー)
穂乃果「いつかーー」
穂乃果「いつか私たち、必ずーー」
ツバサ『だからいつか私、必ずーー』
穂乃果「ここを満員にしてみせますっ!!!」
ツバサ『みんなを笑顔にしてみせるわ!』
ひかり「・・・・・」
ひかり「・・・綺・・・羅・・・?」
絵里「・・・・・」
穂乃果「・・・・・」
ひかり(完敗からのスタート・・・?いや、私にはそうは見えない・・・)
ひかり(穂乃果、私は今までお前がこんなに強い人間だとは知らなかった・・・)
ひかり(私は、今日という日にお前のその強い目を見ることができただけで充分だ・・・!)
ひかり(なら私は、最後までお前たちを応援すると誓おう・・・!)
ーー翌日 とある定食屋ーー
ひかり「・・・・・」
おやじ「どうしたひかりちゃん?元気ないな?」
ひかり「・・・そんなことはない、私は今すごく満足している」
おやじ「そうかい?あぁ、いつもの持ってきたよ」ゴトッ
ひかり「ありがとう」
おやじ「昨日お嬢ちゃんたちのライブ当日だったんだろ?どうだったんだ?」
ひかり「客の入りはほとんどなかった、端から見れば完敗だろうよ」
おやじ「そっか・・・残念だったな・・・」
ひかり「そんなことはない、私にとってはそんなことよりいいものを見せてもらった」
おやじ「お?」
ひかり「あいつらには、確かな思いがあった、夢を追い求めるまっすぐな目をしていた」
ひかり「それが見られただけでも私は満足だ、最後まで彼女たちを応援する決心がついたよ」
おやじ「・・・そっか、ならお嬢ちゃんたちの今後に期待だな!」
ひかり「・・・だがーー」
おやじ「ん?どした?」
ひかり「・・・心から応援したいからこそ、あの場所を離れなければならないこともあると思うんだ・・・」
おやじ「・・・ひかりちゃん・・・?」
ひかり「・・・・・」
♯5 report5 高坂 穂乃果 「まっすぐな目」 fin
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