2015-03-20 15:50:12 更新

概要

ラブライブ!とジョジョ3部のクロスssです。今回からエジプト編です。


前書き

前作の『μ'sの奇妙な冒険スターダストガールズ』から読んでくださると分かりやすいと思います。今回からアニメ放送に合わせて話を区切っていきます。毎度のことながらスクフェスのキャラが分からなければ調べていただけると幸いです。今回から人が死ぬことがあります。苦手な方はご注意をお願いします。


第19話『愚者とゲブ神前編』


パタパタパタパタ


穂乃果「ヘリが檻を降ろしたよ」


まきまきまー財団の人「希さん。ここでいいですか?」


希「おおきに」


まきまきまー財団の人「気をつけてください。ここまでの揺れで機嫌が悪いですから。あと、財団の人間によるとA-RISEの館らしきところで数人の女が集まっていたと」


希「なんやて!」


財団の人「その人間は殺されたので詳しいことはそれ以上…」


希「…わかった、おおきにな」


パタパタパタパタ


凛「まだ詳しいことは分からないにゃ」


にこ「とりあえずその助っ人を呼びましょ?」


海未「檻ですから人じゃないん

ですか?」


希「名推理やな海未ちゃん」


絵里「いいから早く出てきなさいよ。私より強いスタンド使いさん」


花陽「はわわ、絵里ちゃん機嫌悪い時にそんなこと言ったらダメだよぉ」


にこ「そんなに危険なのかしら」


真姫「さあね」


穂乃果「この檻の扉開けてみよう」


希「ええよ」


ギィィ


???「ヘッヘー!」


穂乃果「あなたは!」


海未「アルパカ?」


希「その通りや。助っ人はこのアルパカさんや!」


絵里「こいつが私より強いって?笑わせてくれるわね」


アルパカ「ペッ!」


絵里「!?なによこいつ!ツバかけてきたわよ!」


花陽「この子は人にツバをかけるのが好きなんです」


にこ「とんでもないやつね」


真姫「絶対かけられたくないわ」


絵里「よくもやったわね!チャリオッツ!」シュイーン


アルパカ「……」ゴゴゴゴゴゴ


絵里「これがあなたのスタンド?切ってやるわッ!」シュッ


サクッ スカッ


絵里「なに、これ…」


希「アルパカさんのスタンドは砂を操るスタンド。真姫ちゃんのに似てるかな?」


真姫「確かに霧と砂の違いね。まあ私は人を操ることもできるけど」


海未「なるほど、シンプルなものほど手強いですね」


希「あとこの子はコーヒーガムが大好きなんよ」ホイ


アルパカ「!?ヘァァッ!」ダッ


ムシャムシャ


花陽「これでなだめるんだよ」


凛「かぁわいぃぃにゃぁ!」


にこ「まあ、助っ人も来たことだし街の方に行きましょうか」


真姫「私がまた大きめのバギーを用意しといたわ」


穂乃果「真姫ちゃんなんでも持ってるね」


絵里「…そうね。運転は?」


花陽「私やります!好きなんですマr」


海未「そのくだりもうやりましたよ!」


砂漠


にこ「なんか煙が出てるわよ、あの辺」


花陽「なんでしょうか、行ってみましょう」


事故現場


穂乃果「そんな!財団のヘリが!」


真姫「みんな大丈夫!?」


財団の人「………」


海未「こっちの方は残念ながら…」


海未(ん?口の中が水で一杯に…砂漠の真ん中で窒息なんておかしいですね)


凛「みんな!こっちの人は生きてるよ!」


穂乃果「ねぇ!大丈夫!?」


財団の人「…み、みず…」


希「水が欲しいんやな!ちょっと待ってな」


希「ほら!水や」トポトポ


財団の人「…違う!水が襲ってくる!」スパッ


一同「!?」


にこ「今水筒から手が出てきたわね…」


真姫「スタンドね…スタンドが水筒の中にいるわ!みんな離れて!」


数分後


にこ「絵里、あんたあの水筒を攻撃しなさい」


絵里「は!?何言ってんの!あの水筒には財団の人の頭が…花陽!あなた遠距離攻撃できるでしょ?ライスプぶちかましなさいよ」


花陽「え?私!?私もいやだよぉ」


にこ「てことで絵里やりなさい」


絵里「いやよ!真姫がやりなさい!」バンバン


真姫「ここ砂漠のど真ん中だからスタンドがうまく使えないのよ」


絵里「使えないわねぇ」


真姫「は!?ナニソレイミワカンナイ!」バンバン


にこ「絵里!やっぱりあんたしかいないじゃない!」バンバン


花陽「ちょっと3人とも落ち着いてよ!」バンバン


ザクッ


絵里「え?」


花陽「……」バタッ


にこ「……」バタッ


真姫「……」バタッ


凛「かよちん!」


希「にこっち!」


穂乃果「真姫ちゃん!」


海未「スタンド攻撃が3人を!」


穂乃果「水自体がスタンドだったんだ!このままじゃ絵里ちゃんも!」


絵里「私は…いやぁ…!」


ピピピピピピ! バキッ


希「なんや?財団の人を攻撃したで?」


穂乃果「いや違うよ、攻撃したのは時計だよ。敵のスタンドは音に反応しているッ!」


海未「だからさっき地面を叩いてた3人が狙われたんですね」


凛「ならここは危ないにゃ!車の上に逃げよう!凛はかよちんを連れてくにゃ!」


希「えりち!ウチは真姫ちゃんを連れてくからえりちはにこっちを頼むわ!」ショイッ


絵里「え、ええ」ショイッ


凛「はやく!スタンドが追いかけてきてるにゃ!」ヨイッ


希「あと少しなのに!」


絵里「敵が近いッ!このままだと追いつかれる…」


海未「ハーミットパープル!」シュー


穂乃果「スタープラチナ!」シュ


希「海未ちゃんスタンドよう使えるようになったなぁ」タッ


絵里「穂乃果、ありがとう」タッ


希「凛ちゃん運動能力高すぎやでぇ…」


凛「凛は走るの大好きだからね!」


海未「とりあえず逃げましたがこのままだと」


凛「動けないにゃ」


アルパカ「………」スィースィー


穂乃果「助っ人は寝てるし…」


数キロ西


???「車の上に乗ったか。どうやら私が音で探知していることに気づいたようだな。だが車の場所は分かるからなッ」


車の上


ガタガタッ


絵里「な、なに!?」


海未「まさか」


ザシュッ


穂乃果「やっぱり!こっちが車の上に乗ってることに気づいて攻撃している!」


グラグラ


希「危ないッ!みんな気をつけて!」


ほのえりりんのぞうみ「うわぁぁ!」


To Be continued…


第20話『愚者とゲブ神後編』


前回までの、μsの奇妙な冒険!


凛「助っ人は誰かにゃ?」


アルパカ「ヘッヘー!」


絵里「スタンドが切れない!」


海未「シンプルなものほど手強いんですね」


にこ「あっちに煙が…」


真姫「財団の人が!」


希「スタンド攻撃や!」


穂乃果「音に反応している!」


砂漠 車の横


希「物音を立てるんやないで」


穂乃果(いつの間にかアルパカさんも車から降りてる…)


数キロ西


⁇?「今更物音を殺してももう遅い」


サクッサクッサクッサクッサクッ


???「ん?今歩いたな?忍び足で5歩歩いたな?」


車の横


希「チッチッチ」


希(さあ、水のスタンド、ウチのアクセを投げて歩いたようにしたで。その先を攻撃してきな、マジシャンズレッドで蒸発させてやるやん!)


ブクブク


希「よしきた!マジシャンズレッド!」ケァー


数キロ西


???「いや待て、なぜ5歩しか歩かない?まさか!」


車の横


希「もらった!」


クルッ ピシャッ


希「なに!?」


海未「希!」


希「こいつ…強い…」バタッ


凛「希ちゃん!」


数キロ西


???「随分と面白い手を考えるじゃあないか。この火傷からすると倒したのは希か。なにか金属製の小物を投げたのだろう。これからはもっと注意深く音を聴かねば。まあいい、とどめを刺してやる!」


サクッサクッ


???「なんだ?今度は確実に走る音だ、歩幅などからして穂乃果か」


車の横


凛「あ!スタンドが穂乃果ちゃんのほうに!」


絵里「穂乃果!危険よ!」


アルパカ「………」スィースィー


アルパカ「………」ウェ?


ダキッ


穂乃果「ねぇアルパカさん、君車が攻撃される前に逃げたよね?敵がどこにいるのか分かるんじゃないの?このままだとあなたも攻撃されるよ?」


アルパカ「フェェァァァ!!」ゴゴゴゴゴゴ


パッ


アルパカ「ヘッヘー!」


穂乃果「この子、空も飛べるの!?まあいいや、連れてって!」スタプラガシッ


海未「…なるほど、では私も!ハーミットパープル!」シュルシュルッ ガシッ


凛「凛にはできないにゃあ!」


絵里「もはやこの戦い、あの2人に任せましょう」


数キロ西


???「あそこにいたのはアルパカだな?だがその後ジャンプして着地していないッ!どういうことだ!」


上空


アルパカ「ウェェェウェェェェ!」ジタバタ


穂乃果「さすがに2人は厳しいかなぁ?」


海未「すいません、ついスタンドを伸ばしてしまいました…」


穂乃果「いや、いいんだよ海未ちゃん。多分相手は私が走っているのに気を取られて海未ちゃんがいることに気づいてないから」


海未「あ、高度が下がっています!グライダーのように飛んでいるだけのようです」


穂乃果「しょうがない、ちょっと手助けしようか」オラッ ケリッ


シュー


数キロ西


???「なるほど、あのアルパカのスタンド、宙も舞えるのか。今ので分かった」


車の横


絵里「スタンドが追いかけていく!今の一歩で気づいたんだわ!」


凛「穂乃果ちゃん!逃げて!」


上空


穂乃果「今の一歩で感づかれたね。でも正確な位置は分からないはずッ!」チラッ


穂乃果「見つけた!スタンド使いだよ!目が見えてないようだね」カラカラカラカラ


穂乃果「砂が巻き上げられてる!」


海未「潜水艦のソナーのように反射音を…」


???「位置も高さもハッキリ分かったぞ、穂乃果!」


シュッ サクッ


穂乃果「うっ!大丈夫、それより海未ちゃんはできるだけ敵にバレないようにして!」


海未「はいっ!」


???「音が変だな、穂乃果とアルパカとスタンド…だけじゃないのか?」


ガガガッ


穂乃果「このアルパカ、自分だけ助かろうとしてるの!?」


???「ハハハッ!傑作だな。アルパカに見捨てられるとは。ではとどめを刺してやるッ!」


穂乃果「海未ちゃん!さっきの作戦やるよ!」


海未「え!?本当にやるんですか!?」


穂乃果「それしかないよ!」


海未「…分かりました、優しくお願いします」


穂乃果「よしきた!オリャーッ!」ブンッ


???「なんだ、穂乃果のやつ今何かを投げたぞ!」


???「分からないがこの風切り音は大きいものだ!スタンドを戻して守らなければ!」


穂乃果「(海未ちゃんだよ、ほら、早くスタンドで守らないとイバラまみれの海未ちゃんが刺さるよ?)」


海未(なんで私がこんな目に!)


海未・???「ふっ!」ドンッ


???「なんだ今のは!イバラのような感触…まさか海未を投げたのかッ!?無茶をする…ハッ!今ので穂乃果の居場所を見失った!どこだ!」


穂乃果(ここだよ)


???「!?そうか、スタンドを戻してなかったらやられていたか」


???「この杖はもう使わなくてもいいのか、だが、帰るときに、必要…」


パッ パタン


穂乃果「おりゃー!」ドンッ


???「うっ!」


穂乃果「安心して、急所は外してある」


シューッ ズバッ


海未「自分のスタンドで自分を!」


???「穂乃果、お前は私からこれから出会うスタンド使いについて聞こうと思っただろう?残念だな!」


穂乃果「どうしてそこまで….」


???「私は最近までスタンドのおかげで蔑まれ楽しいことなんてなかったし怖いこともなかった」


???「でも!A-RISE様は私を認めてくれた!あの方たちの音楽は人生で初めて聴いていて楽しかった!」


???「死ぬのは怖くない、だけどA-RISE様に見捨てられるのだけは嫌だ!」


???「悪には悪の救世主も必要なんだよ」


海未「酷すぎます…」


???「一つだけ教えてやろう」


志賀仁美「私の名前は志賀仁美。スタンドはタロットカードの起源ともいうべきエジプト9栄神の一つ、ゲブ神の暗示。大地の神だ。」


穂乃果「エジプト9栄神!?なにそれ!?」


仁美「教えるのは自分のスタンドだけだ。お前は私に勝った、だから教えたのだ…」バタッ


志賀仁美戦闘不能


穂乃果「…この人のお墓を作って戻ろう」


海未「そうですね。A-RISE…一体どんな人物なんでしょう」


アルパカ「フィィィー!」


穂乃果「ああ、アルパカさん、ごめんね、無理させちゃって」


アルパカ「ウガガガガガガ」


穂乃果「ごめんって!謝ってるじゃん!」


アルパカ「ウギギギィィ!」タッタッタ


海未「行ってしまいましたね」


穂乃果「まあ、解放されて嬉しいんじゃないかな」


アルパカ「パカァ…」


海未「これは驚きました、私の帽子を取ってきてくれたんですね!」


穂乃果「ほぉ、いいとこあるじゃん!」


海未「あっ!」


穂乃果「どうしたの?」


アルパカ「ウギィ」ニヤァ


海未「ガムがくっついてます…」


穂乃果「…やっぱりとんでもない子なんだね」


ブロロロロロ


絵里「二人とも!大丈夫!?」


海未「ええ、なんとか」


凛「アルパカさん、空飛べるなんてすごいにゃ!」


アルパカ「ヘッヘァー!」


穂乃果「よし、まずは怪我したみんなを病院に連れて行こう!」


ほのうみりんえり「オー!」


To be continued…


第21話『クヌム神とトト神』


???「カイロに向かう穂乃果達一行。その途中、怪我をした花陽達を見舞いに行きます」


???「あまりにも心配なので、彼女たちは毒入りの紅茶を飲んでしまいました」


???「紅茶に毒を盛ればいいのね!いけるわッ!」


???「お姉ちゃんの予言さえあれば無敵よ!だって私たち…」


近江彼方・遥「彼方遥シスターズ!」


※スクフェスのキャラの性格上ジョジョ原作と姉妹の役割を逆にしています。


街中


絵里「みんなの怪我が心配ね」


海未「希の怪我は軽傷ですぐに復帰できそうらしいですが…」


穂乃果「にこちゃんと真姫ちゃんも結構重いみたいだし、なんといっても…」


凛「かよちんが…」


海未「状況次第ではリタイアですね」


凛「うぅ…」


絵里「ねぇみんな、少し喉が乾かないかしら?カフェにでも寄っていかない?せっかくの街なんだし」


穂乃果「さっきの戦闘での疲れもあるし少し休もうか」


カフェ厨房


遥「やつらが来たよお姉ちゃん!」


彼方「トト神の予言では紅茶に毒を入れるのよ…」


遥「了解!」


カフェ席


絵里「久しぶりに紅茶が飲みたいわね」


凛「凛もそれにするにゃ」


遥「ご注文はお決まりですか?」


穂乃果「じゃあ紅茶を4つ」


海未「ちょっと待ってください。ここは敵地エジプト。いつどこで罠を張られているか分かりません。安全を考えてビンやカンなどの密閉されているものを頼みましょう」


絵里「な、なるほど」


凛「ちょっと神経質じゃないかにゃ?」


穂乃果「いや、海未ちゃんの言う通りかも」


海未「店員さん。ビンに入っているオレンジジュースを4つ。冷蔵庫の右から2.3.4.5番目を頼みます」


遥(紅茶じゃないの!?)「かしこまりました」


客1「ちょっと店員さん!このオレンジジュース冷えてないわよ!」


客2「これならあったかい紅茶にするわ!」


穂乃果「冷えてないの?」


海未「それもなんかイヤですね。仕方ないです。紅茶を4つにしましょう」


遥(キターーー!)「かしこまりました」


遥(これに毒を入れて…)サラサラ


遥「お待たせしました」カチャ


海未「ありがとうございます」


遥(飲むぞ!飲むぞ!)


客1「キャー!なんでこんなところにアルパカがいるの!?」


客2「誰!?このアルパカ連れてきたの!」


ほのうみえりりん(ブフゥーーー!!)


アルパカ「ウゥミゥー」ムシャムシャ


絵里「このアルパカ本気で好き勝手やってるわね!待ちなさい!」タッタッタ


凛「あ、絵里ちゃん待つにゃー!」


遥(口まで含んだのに!アルパカは予想外だったわ)


彼方「遥、新しい予言が出たよ…」


遥「お、なになに?」


トト「花陽達の病院まで車で行く穂乃果達。その車の中で穂乃果はオレンジに入った爆弾のスイッチを入れて爆発!リタイヤだァッ!」


遥「おお!これはすごい予言!」


彼方「爆弾入りのオレンジを車に置いてくればいいみたいだね…」


遥「これで彼方遥シスターズの勝利よッ!」




遥「これでいいかな」カチャカチャ


遥「スイッチを入れて3秒で爆発するようにセットしたよ!」


絵里「誰!?車にいるのは!」


海未「穂乃果か凛じゃないんですか?」


絵里「いや、あの二人は動き足りないとか言って歩いて病院に向かったわよ!」


遥(まずい!このままだと作戦が台無しに…そうだ!化ければいいんだ!私のクヌム神のスタンドは細部まで化けることができるッ!)


絵里「出てきなさい!」


穂乃果(遥)「やれやれ、穂乃果だよ絵里ちゃん」


絵里「歩いて行くんじゃなかったの?」


穂乃果(遥)「え?歩いて?…あ、いや、財布をね、財布を忘れたの。やれやれだよ」


海未「全く穂乃果は…行きますよ」


穂乃果(遥)「え?いや、穂乃果は歩いて…」


絵里「何言ってんのよ、車の方が早いんだから乗って行きましょう」グイグイ


穂乃果(遥)「え?え?ちょっ」


彼方「遥、予言は絶対よ頑張って…」


車内


穂乃果(遥)(しまった…敵とこんなに近づいてしまうとは…)


穂乃果(遥)(ハッ!?まさかリタイヤする穂乃果って…私のことじゃないの!?そうだ!オレンジを捨てれば!)ポイッ


アルパカ「フンゥゥゥ〜」ポン


絵里「ねぇアルパカ、オレンジを咥えてきたわよ?」


穂乃果(遥)(何してくれてんのよ!でもまあ、これを剥かなけれb)


絵里「ねえ穂乃果、オレンジの早食い競争しない?」


穂乃果(遥)「ヴェェェェ!?」


海未「何を真姫みたいな声を出してるんですか」


穂乃果(遥)「え!?いや、ヴェ、ヴェスペがいたんだよ!ほらあそこ!」


絵里「ヴェスペ?」


海未「ドイツ語でスズメバチの意味です。穂乃果よくそんな言葉知ってますね」


穂乃果(遥)「え?いや、ネットで見たんだよ、前に」


絵里「なんか今日の穂乃果変よ?」


穂乃果(遥)「変なことないよ、やれやれだなぁ」


絵里「ふーん。じゃあさ、あれやってよこの前のビデオに映る時にやったポーズ」


穂乃果(遥)「え?ポーズ?そんなのやったかなぁ?」


穂乃果(遥)(何わけわからないことやってんのよ穂乃果!)


海未「あぁ、あのボルトみたいなやつですか?あれも突然でしたよね」


穂乃果(遥)(ボルトなら分かる!なんとかなりs)


絵里「逆立ちでね?」


穂乃果(遥)「逆立ち!?」


穂乃果(遥)(何考えてんのよ絢瀬絵里!車内で逆立ちってだけでも意味わかんないわよ!)


絵里「えー?できないの?前はあんなにやってたのに」


穂乃果(遥)(ヤバい、さっきのヴェスペでも疑われてんのにこれもやんなかったらいよいよバレてしまう!)


穂乃果(遥)「分かったよ。やるよ〜よーし」グググ ピシーンッ


穂乃果(遥)(で、できた!人間死ぬ気になればなんでもできるッ!)


絵里「おお!それで一回転するのよね?」


穂乃果(遥)「えぇぇぇぇ!?」


穂乃果(遥)(穂乃果、スタンド使いとか抜きに何者よ!)


海未「よくできますよね」


穂乃果(遥)「うっ、いっ、いくよ!」


穂乃果(遥)「せいっ!」ゴキッ


穂乃果(遥)「痛ったぁぁぁぁ!捻ったぁぁぁ!」


海未「ちょっ、大丈夫ですか穂乃果!?」


絵里「どこか調子悪いの?」


穂乃果(遥)(調子良くてもできないわよこんなん!あ、そうだ!)


穂乃果(遥)「そうそうちょっとお腹の調子が悪くてね」


穂乃果(遥)(冴えてる答えだわ!ヤリィ!)


絵里「なら仕方ないわね」


穂乃果(遥)(このままだと爆発しちゃうし、バレても半殺しにされそうだしもーどうすんのよ!)


穂乃果(遥)(こーなったらバレる前に無理やり降りるしか…)


穂乃果(遥)「あー!お腹痛いなぁ!」


絵里「え?大丈夫?」


海未「早く病院に行きましょう」


穂乃果(遥)「いや、もうかなり危ないよ!その近くのお店に駆け込むから!先行ってて!ホント!先行ってていいからね!」ガタガタ


海未「ちょっと穂乃果!?」


絵里「どんだけピンチだったのよ…」


絵里「オレンジ食べようかしら…でもアルパカが拾ってきたのよね…」


海未「汚いかもしれません。捨ててしまえばいいのでは?」


絵里「それもそうね」ポイッ


車外


穂乃果(遥)「やった!これでリタイヤするのは本物の穂乃果!」グニッ


穂乃果(遥)「え?」


ドカーン!


海未「爆竹の音でしょうか?」


絵里「危ないわねぇ」


爆心地


遥「うっ、うっ…」


彼方「遥…」


遥「お姉ちゃん…私もうダメみたい…」


彼方「遥、私があなたに任せっきりだったのが悪いの。私が必ず仇を討つ…」


遥「お姉ちゃん…逞しくなったんだね」


ブーン


彼方「ん?」


遥「あれは…」


彼方・遥「スズメバチ!」


トト「せっかく逞しくなったはずだった彼方もスズメバチの猛攻には手も足も出ませんでした」戦闘不能ッ!


病院


穂乃果「あ、やっときた。遅いよぉ」


海未「え?穂乃果?」


穂乃果「どうかしたの?」


絵里「穂乃果着くの早すぎない?」


凛「凛たち凄い走ったから当然だよね!」


穂乃果「うん!よく動いたぁ!」


海未「うーん?なんか腑に落ちないような…」


絵里「まあ、いいんじゃないかしら?」


凛「さあ、みんなをお見舞いに行くよ!」


ほのうみえりりん「おー!」


To be continued…


第22話『アヌビス神前編』


病院


穂乃果「花陽ちゃん、目はどうなの?」


花陽「傷ついたのは表面だけみたいだからそんなに重くはないらしいよ」


海未「それはよかったです。でも復帰にはまだ時間が必要ですね」


希「ウチは軽症ですんだから合流できたけど…」


にこまき「なによ」


凛「にこちゃんたちも入院が必要みたいにゃ」


絵里「痛い戦力ダウンね…でも仕方ないわね。よく治してから合流するのよ?」


穂乃果「よし!じゃあまたカイロへの旅を再開しよう!」


ナイル川沿岸


農夫1「ホント今日も疲れたなぁ」


農夫2「誰かさんが使えねぇからなぁ」


多々良るう「す、すいません」


るう父「なんで男を産まなかったかなぁ」


るう(私だって一緒懸命やってるのに…あ、あれは?)キラッ カシャ


るう(刀…かな?どうしてこんなところに?)


農夫1「おい!お前何持ってんだ!?」


農夫2「刀持ってやがるぜ、高く売れそうだな」


るう父「ちょっと抜いてみようや。貸せ!」ガシッ


るう「ちょ、ちょっと」


るう父「ふーーーーんっ!」


るう父「ダメだ!ビクともしない!」


るう「私が拾ったんだから私にもやらせてよ!」


るう父「俺ができなかったんだからお前にできるわけないだろうが!好きにしろ!」


るう「ふぅ……」シャキーンッ


るう「えっ!?全然力入れてないのに!?」


るう父「なんでお前が抜けるんだよ!それ寄越せ!」グイグイ


るう「お父さん、ちょっと…」


サクッ


るう「えっ?」


るう父「うぅぅぅぅ…」ダラダラ


農夫1「な、何やってんだお前!は、早く病院に!」サクッ


農夫1「………」


るう「嘘っ!私は何もしてない!」


???「(お前は…)」


るう「なに!?声が!」


アヌビス「(俺はアヌビス神。お前はこれからスタンド使いとして穂乃果達を殺すのだ)」


るう「誰が話してるの!?」


アヌビス「(お前は剣の達人だ。お前は最強のスタンド使いだ)」


るう「さい…きょう…?」ガクッ


農夫2「おい!どうした!」


るう「フッフッフッ、あんたもぶった切ってやりたくなったわ…」


農夫2「ひぃぃぃ!なんか危ない!牛の陰に!」


るう「うりゃぁあ!」サクッ


農夫2「な!?なぜ!牛は無傷なのに…」バタッ


るう「穂乃果達を…殺す!」




希「ここからは民間の船にお世話になろうやん」


海未「多少心配ですがね」


店員「そこのねぇちゃん。パピルス買わない?本物だよー」


絵里「私?うーん…」ビリビリ


店員「あぁ!」


絵里「本物だったらこんな簡単に破けないわよ。私賢いから知ってるんだから」


アルパカ「ヘッヘァー!」パクッ タッタッタ


絵里「あ!勝手にコーヒーガムとっちゃだめじゃない!待ちなさい!」タッタッタ


店員「弁償しろ!」


コム・オンボの遺跡


絵里「みんなとはぐれてしまったわ」テクテク


るう「……」テクテク


絵里「尾けるならもう少しうまくやったらどう?あなた新手のスタンド使いね」


るう「私の名は多々良るう。アヌビス神の暗示のスタンド使い。絢瀬絵里、あんたの命貰い受ける」


絵里「命貰い受ける、ねぇ。全く骨太なことだわ」シャキーン


絵里「きなさい。そのアヌビス神とやらのスタンドで」


るう「ふっ!」キーンキーン


絵里(剣の扱いも足取りも素人!?なのになんか気迫があるわ。すこし間をとりましょう)キーンキーン


絵里(柱が間にあるようにして…)サクッ


絵里「なにッ!?」ダラダラ


絵里「あの剣が柱を通り抜けたの!?」ダラダラ


絵里「一歩退いてなかったら危なかったわね」


絵里「物を通り抜けるのが能力なら…」シュッ


絵里「柱の上に登ってしまえばいいのよ。かかってきなさい!」


るう「フッフッフッ…」


絵里「な、なによ」


るう「はっ!」スパッ


絵里「なっ、柱を!」


るう「物を通り抜けるだけじゃなくて切るのも容易いんだよ!これで終わりッ!」


絵里「……ふんっ」シュッ


キンキンキン


るう「な、なに…」サクッ


絵里「ふう、穂乃果達にも見せてないチャリオッツの奥の手よ。もっとも剣身がなくなるから本当に危ない時にしか使わないんだけど」


るう「そんなものが…確かに覚えた…ぞ…」バタッ


絵里「さて、穂乃果達を探しましょうか」


絵里「おっと、先にこの剣を拾っておきましょう。あら?さっきから鞘に収まってたかしら?」


絵里「よく見たら…きれいな…」


アルパカ「ウゥウェェイ!」


絵里「はっ!アルパカ、こんなところにいたのね」


希「あ、えりち!」


凛「絵里ちゃん勝手にいなくなっちゃダメにゃ!」


絵里「ごめんなさいね」


海未「絵里、その傷は!?」


絵里「たった今スタンド使いに襲われたのよ。もう倒したけど」


穂乃果「よかったぁ」


絵里「さぁ、宿に行きましょう」


宿


アルパカ「ウウウウウウ」


希「ちょっとアルパカさん静かにしいや」


アルパカ「ウウウウウウ」


海未「ダメみたいですね。剣の方に向かって吠えてるんですかね」


絵里「分かったわよ。剣は交番に届けてきましょう。穂乃果、ついてきてくれる?」


穂乃果「オッケー!」


美容院


白木凪「………」チョキチョキ


絵里「うまいじゃない」


凪「どうも」


穂乃果「絵里ちゃん。寄り道してていいの?」


絵里「大丈夫よこのくらい。あ、店員さん、この刀奥に置いておいて」


凪「はい」


絵里「それにしてもうまいわねぇ。肩のあたりの髪の毛もお願い」


凪「…肩のあたり….ですね」ゴゴゴゴゴゴ


絵里「ん?あっ!」


凪「肩のあたりだな?絢瀬絵里」


絵里「あ、あなたは!」


凪「私だよマヌケ!アヌビス神のスタンド使いさ!」


絵里「な、なんですって!?」


To be continued…


第23話『アヌビス神後編』


凪「肩のところから首を飛ばしてやるわッ!絢瀬絵里!」


絵里「ふん!」レバーガチャ


凪「うわぁぁぁ!」サクッ


絵里「危なかったわね」


穂乃果「はっ!絵里ちゃん!そいつは!?」


絵里「昨日言ったスタンドよ。どうやら刀が本体だったようね」


絵里「でも、何度やっても私には勝てないわよ」


凪「ふっ…」シュシュシュシユシュシュ


絵里「な、昨日より速いし力もある!?」


凪「私のスタンドは闘いながら相手の動きを見て成長するのさ。そこで学んだ動きで、同じ相手にはたとえ持ち主が変わっても」


凪「ぜぇぇぇっっっっっ〜〜〜たいに!」


凪「負けない!」


絵里「つ、強い…」


絵里「でも…」


絵里「はっ!」バッ


凪「なにっ!」


絵里「……」シュッ


キンキンキンキン カキーン


凪「……」


絵里「お、奥の手が….」


凪「言ったわよ、同じ手は効かないって」


絵里「これは本格的にまずいわ、穂乃果助けて!」


穂乃果「はぁ…スタープラチナ」ドンッ パリーン


絵里「た、倒した?」


穂乃果「いや、パンチは浅い、これが精一杯だった」


美容院前


凪「今のがスタープラチナか。やはり最強スタンドの一角だな。だが、その動き、今ので覚えた」


穂乃果「くっ!」


絵里「次の攻撃は私のチャリオッツの速さとスタープラチナの力の合わさった最大の攻撃よ!」


凪「食らえぇぇぇぇ!」ヒューッ


穂乃果「ふぅ…」ガシィッ


凪「な、なに!白刃取りだと!?」


穂乃果「うぅりゃぁぁ!」バキッ


凪「なぁぁ!剣がぁぁ!」


穂乃果「これで終わりだよッ!」オラッ


凪「うっ……」バタッ


穂乃果「はぁはぁはぁはぁ」


絵里「穂乃果、大丈夫!?」


穂乃果「ちょっと緊張しただけだよ絵里ちゃん」


絵里「穂乃果、度胸あるのね。白刃取りなんて…」


穂乃果「なんでもやってみるもんだよ。それよりその剣をどうにかしないと。ナイル川に沈めてしまうのはどう?」


絵里「ハラショーなアイディアだわ。じゃあ、柄の部分を触らないように…」ソーッ


警官「こらぁ!なんだそれは!」


絵里「あ、ちょうどよかった。警官さん。この刀を今から…」


警官「喧嘩の通報がきたと思ったら刀なんか。本官に渡しなさい!」グイッ


絵里「ちょっ、ちょっと!これは…」ガシィッ ピカァ


絵里「………」ゴゴゴゴゴゴ シャキーン


警官「あ、刀を抜いたな!」


絵里「刀を?私が?」


絵里「あんたのせいだろうがぁぁぁ!」ドンッ


警官「うぁぁぁ!」ガシャーン


穂乃果「も、もしかして…絵里ちゃんが操られてしまったの?」


絵里「うーん?穂乃果、次はあなたね」


絵里「食らいなさいっ!」シュシュシュシュ


穂乃果「くっ!おりゃおりゃおりゃ!」オラオラ


穂乃果(さっきより速い!このままじゃ)


絵里「これで終わりよ!」ヒューッ


穂乃果「はっ!」パンッ スカッ


穂乃果「あっ!くっ!」ドスッ


絵里「白刃取りはさっきので覚えたわよ。そこから瞬時に手刀をするのは予想できなかったけどね。でも、今ので覚えた」


穂乃果「………」


穂乃果(この戦い、マジに絵里ちゃんを倒しにいかないとこっちがやられる!)


絵里「フッフッフッ、穂乃果は今私を本気で倒さないと負けると思っているな?その必要はないよ。なぜなら今からとっておきのダメ押しというのを披露するからだ」


シュイーン シャキーン


絵里「アイスブルーチャリオッツプラス!アヌビス神!二刀流!」


穂乃果「なっ!」


絵里「この速さについてこられるかしら?」シュシュシュシュ


穂乃果「おりゃおりゃおりゃ!」オラオラオラ


穂乃果「流星指刺!」シューッ


絵里「おっとぉ」パシュッ


絵里「鎧をパージできてよかったわ」


絵里「まだまだ!」シュシュシュシュシュ


穂乃果「おりゃおりゃおりゃ!」オラオラオラオラ


穂乃果(このままじゃ!)


絵里「もらったぁ!」サクッ


穂乃果「うっ!」ダラダラ ガシィッ


絵里「やったわ!」


アヌビス神「やりました!A-RISE様!このアヌビス神が穂乃果を倒したのです!」


アヌビス神「博物館の倉庫から拾われた恩、返すことができました!」


穂乃果「……ねぇ、そのまま剣を押し込むの?」


アヌビス神「ああ!押し込むとも!」


穂乃果「止めた方がいいよ?し、死んじゃうから…」


アヌビス神「いいや!やめないね!」


穂乃果「……そう、なら、終わりだね」


穂乃果「スタープラチナ!」


穂乃果「おりゃおりゃおりゃぁ!」オラオラオラ


アヌビス神「ああ!刺さった剣を!やめて!」


穂乃果「いいや、やめないね」


アヌビス神「うわぁぁ!」ボロボロ


穂乃果「うっ…はぁはぁはぁ。やっと終わった」


絵里「…ハッ!穂乃果、あなた…もしかして私が?」


穂乃果「うん…なんとか大丈夫だけど…」


絵里「血だらけじゃない!早く手当しないと!」


穂乃果「あ、ありがとう」


子供「あー?きれーい!」ピカァ


子供「これで仕留めてやるッ!今までで最大の攻撃で!いっけぇぇ!」


???「ふっ!」ドスッ


アヌビス神「なんかに躓いて変な方向に!」


にこにー「甘いのよ、詰めが。まったく」


アヌビス神(うぁぁぁぁ!川に落ちたらおしまいだぁ!)


アヌビス神(お!壁があるぞ!ラッキー!)スカッ


アヌビス神(しまったぁぁ!焦ってすり抜ける能力を使ってしまったぁぁ!)


川底


アヌビス神「お魚さんたち!?助けて!錆びてしまう!」


アヌビス神「誰かァァァァァ!」


アヌビス神 戦闘不能


病院


海未「そんなことが…」


希「無事でよかったわぁ」


穂乃果「絵里ちゃんと二人で出かけるのもうやめる」


絵里「そんなぁ」


凛「でもよかったにゃあ。にこちゃんはもう退院できて」


にこ「検査だけで済んだみたいよ」


穂乃果「戦力回復だね!」


にこ「ふふっ、そうね」


にこ(まあ、にこは裏で支えるこのポジションが合ってるわ)


海未「真姫ももう少しで退院できそうですし」


希「それじゃ、またカイロへの旅を続けよう!」


一同「おー!」


To be continued…


第24話『バステト女神前編』


王家の谷


希「ここがかの有名な王家の谷や。パワースポットやからみんないっぱいパワーもらっとき!」


穂乃果「きたれ!王のパワー!」キラキラ〜


凛「パワー!」キラキラ〜


にこ「王家の谷ってのは調査は進んでるのかしら」


希「まだまだわからんこともたくさんあるようや。今でも民家の下に財宝があるかもしれんよ」


絵里「見つかってない財宝がたくさんありそうね!」


穂乃果「それにしても海未ちゃんこんなところにお手洗いあるのかな?」


公衆トイレ


海未「なっ、なんですかこれは!」


サーッ


海未「空気が乾燥しているせいで風洗式トイレが成り立ってしまっているのですか!」


海未「ところで紙は…ん?」


サラサラ


海未「この砂を使うんですか!?」


砂漠の砂は無菌なのであるッ!


海未「なんということですか!これはホテルまでお手洗いは待ったほうがいいですね」ガチャ


海未「ん?妙ですねなんでこんなところにコンセントが?」ビリビリッ


海未「ヴェェェェ!?電気が通ってたんですね。漏電か何かでしょうか」


希「海未ちゃん?何やっとるん?行くで」


海未「あ、はい」


ゴゴゴゴゴゴ


笹原京子 バステト女神の暗示


京子「触れてはいけないものというのは触れてしまいたくなるものよ」


道沿いのカフェ


ラジオ(ガガガガガガガ)


店員「おかしいなぁ一昨日買ったばかりの日本製なのに」


希「ってわけでみんななんらかの怪我をしてるんよ。次の街で一旦休もうやん」


凛「凛も疲れたにゃ〜」


にこ「あんた一番元気じゃない」


凛「あ、ばれたかにゃ?」


絵里「私と穂乃果も疲労コンパイルだし」


穂乃果「なにそれ?」


希「てことで…ん?海未ちゃん?」


海未(あのコンセントはなんだったんでしょうか…)


希「海未ちゃん!」


海未「あ、はい、なんですか?」


凛「なんですかじゃないにゃぁ」


穂乃果「海未ちゃんボーッとしてたよ?大丈夫?」


海未「あ、いえ、大丈夫です。次の街で休みましょう」


絵里「店員さん、ごちそうさま」


店員「あ、毎度!」


ラジオ(…ルクソール地方の天気は…)


店員「あ、ラジオ直った」


道中


凛「それでね?にこちゃんったら」


にこ「あぁ!それ言うんじゃないわよ!」


穂乃果「え?なになに!?」


カーンカーン


大工「あれ?トンカチが!振れない!」ヒュン


希「……」ガシィッ


海未「ん?」


希「危ないなぁ工具が飛んでくるなんて」


絵里「ちょっと!気をつけなさいよ!」


翌朝 ホテル


希「海未ちゃん、海未ちゃん!」


海未「あ、はいなんですか?」


希「えりちが朝ごはん食べに行きたいってうるさいから準備してくれへん?」


絵里「海未ーはやくしなさーい!」


希「ほらな?」


海未「分かりました先に行っててください」


希「うん。それにしても海未ちゃん意外と寝相悪いんやな。逆さ向いてるで?」


海未「あら?本当ですね」


希「ほな、下で待ってるで」テクテク


海未「私も準備しないと」ガタッ


海未「ん?椅子が…」


海未「穂乃果もうるさくなるでしょうし早く行かないと」ガタッ


海未「もう!なんなんですかこの椅子!部屋が傾いてるんでしょうか?」


廊下


海未「穂乃果達のところに行きましょう」


モブ1「今日どこ行く?」


モブ2「王家の眠る谷ネクロバレーの…」


ガサッ


モブ1「きゃー!泥棒!」


海未「え?私ですか?」


モブ2「何白切ってんのよ」


海未「え、いや私はなにも…」


モブ1「うっさいわ!地獄に落ちなさい!」タッタッタ


海未「じ、地獄!?」


海未「なんか酷い朝ですね」


サクサクッ


海未「痛っ!なんですか!」


海未「ナイフ!?スプーンまで!なんで私に…」


海未『ヴェェェェ!?』


海未「あ、あのときの感電で私の体は…」


海未「さっきのイスといい、私の体は磁石になってしまったのですか!?」


カタカタ


海未「敵スタンドの能力でしょうか。このままではまたナイフに襲われます!」タッタッタ


エスカレーター


海未「とりあえずここまで来れば…」ジジジジ


海未「ん?体が、動かない!」ジジジジ


海未「は!?エスカレーターは鉄製じゃないですか!」ジジジジ


シュルシュル


海未「うぇ!?ちょっ、紐が絡まって動けません!」


海未「このままでは体が千切れてしまいます!ちょっとそこの女性の方!?あなたの紐が絡まって大変なんです!」


京子「ふふふ…ごゆっくり、園田海未」


海未「なんと!?あなたがスタンド使いだったんですか!?」


海未「まずいです!どんどん降り場が近づいています!」


海未「もうダメです!腕が落とされてしまいます!」


海未「は!そうだ!私のハーミットパープルで非常停止ボタンを!」


海未「ハーミットパープル!」シュルシュル


海未「あれ?ない!?なんで!?そんなはず!」


海未「そんな…もう終わりです!」


海未「ああ!首が!落とされてしまいます!」


海未「バッサリと!」


ポチ


希「………」


海未「終わりです!もうダメです!」


希「おっほん!」


海未「終わりd……え?」


希「海未ちゃんどうしたん?もうエスカレーターは止めたけど」


海未「……///」


海未「い、異常ありません!このエスカレーターはきちんと起動できています!」


希「(どうしたん海未ちゃん)」


海未「(敵に体が磁石になる術をかけられたんです)」


京子「ふふふ…」


海未「あ、あの女です!」


ガシャン


希「おっと!海未ちゃん!離れて!磁力が強くなってるようやで!」


海未「分かりました!追いかけます!」タッタッタ


トイレ前


海未「お、お手洗いに逃げたんですか…」


希「この中やな?」


海未「え、えぇ。ですが最近になってお手洗いにはいい思い出がなくて」


希「そんなこと言ってる場合やないで!海未ちゃんの命がかかっとるんや。入るよ!」



海未「ちょ、ちょっと!」


トイレ内


希「全部使用中やね」


海未「(しーっ)」


希「(おっと、敵にばれたらあかんもんな)」


希「(にしてもどこか分からんなぁ)」


海未「(脚がすごい、なんていうかグンバツな女です)」


希「(海未ちゃんグンバツとか言うんやな)」


希「(てかウチが見に行くん!?)」


海未「(希が行こうって言ったんじゃないですか)」


希「(仕方ないなぁ)」チラッ チラッ チラッ


希「(あっ!これやない?海未ちゃん)」


海未「(見に行きます)」タッタッタ カチャ カチャ カチャ


のぞうみ「あ」


モブ1「あんたこんなところまで!また荷物取りに来たんでしょ!」


海未「ち、違います!これはたまたま…」


モブ1「言い訳すんな!盗っ人!」


海未「だから違うって…」


希「海未ちゃんこんなことしてる暇やないで!あいつが窓から逃げてんの見えた」タッタッタ


海未「す、すいません!」タッタッタ


街の道


海未「言い忘れてましたが希もコンセントのようなものを触らないで下さいね。あれに触ると私のように磁石になってしまいます」


希「え、な、なぁ海未ちゃん」


海未「はい、なんですか?」


希「ウチ、もう多分触ってしまってるんよ」


海未「え!いつですか!?」


希「さっき海未ちゃんのエスカレーター止める時に非常停止ボタンの隣にあったん触ってしもうた」


海未「希まで術にハマってしまったらダメじゃないですか!」


希「仕方ないやん、ボタンの隣にコンセントとかスピリチュアルやし」


海未「こんなとこでスピリチュアルキャラ出さなくていいんですよ!ていうか離れて走ってください!走りづらいです」


希「いや、海未ちゃんが寄ってきてるんやろ?」


海未「まさか…磁石と」


希「磁石は…」


のぞうみ「ひっぱられる!」ジジジジ


京子「ふふふふ…」


のぞうみ「こいつ、強い!」


To be continued…


第25話『バステト女神後編』


のぞうみ「わああああ!」バタンッ


海未「転んでしまいました」


希「よし、ゆっくり起き上がろうやん」


スタッ


海未「ふぅ、なんとか立ち上がれました」


希「次は体の離し方を考えよう」


海未「あっ、あの柵を使いましょう」


希「あそこまで歩くんやな?オッケ、一、ニで歩いて行こうやん」


海未「了解です。いち、に、いち、に…」


希「いち、に、いち、に…」


ジロジロ


海未「…希、なんかすごい見られてませんか?」


希「せやなぁ、でもええんやない?ウチらアイドル目指してるんやし」


海未「それで割り切れるんですか?」


希「やっぱこんな日はダンスやなぁ!」


海未「うぇ!?そ、外でのダンスは気持ちいいなぁ!」


ガシィ


希「よし、柵に着いたで」


海未「それじゃあ希はゆっくりと足の方に顔を移動させてください。磁石なら同じ極になれば離れるはずです」


希「おぉ!なるほどなぁ。よっしゃ」モゾモゾ


希「…なぁ海未ちゃん、この体勢かなり誤解されない?」


海未「え、い、いいんですよそんなこと!それより早く…」


モブ1「あっ!こんなところに!しかもな、何やってんのよ!」


海未「げぇ!さっきの!」


希「誰?海未ちゃんの服で何も見えへん」


モブ1「スリの癖がある上に外で、外で…なんてやつなのよ!」ベシベシ


海未「だから誤解ですって!」


モブ1「うるさい!死ね!」ベシベシ


希「海未ちゃーん、何が起きてるん?」


海未「ああ!もう!私が動きます!」クルッ パッ


希「あ」ゴロゴロ


海未「とれました!」ゴロゴロ


のぞうみ「うわぁぁ!」ゴロゴロ


モブ1「地獄に落ちろ!」


線路脇


海未「痛いですねぇ。希、大丈夫ですか?」


希「なんとか平気や。あんなとこにいるんやな」


海未「こっからは離れて罠を注意しつつ行きましょう」


希「!?海未ちゃん、もう罠にハマっているようやで」


海未「え?」ジジジジ


海未「線路…鉄でできているから引っ付いてしまいました!」キキキキキ


希「線路を滑って!」キキキキキ


のぞうみ「また引っ付いてしまう!」


京子「ふふふ…」


海未「あんなとこで余裕かまして…」


希「海未ちゃん、あそこの杭をつかってハーミットパープルで脱出できない?」


海未「やってみます!」シュルシュル


海未「ん?」ガタンガタン


海未「この音は!?」


プーン


希「電車や!ヤバイでぇ」


海未「希!スタンドで線路を焼き切れませんか?」


希「そんなことしたらあの電車は脱線して乗客が危ないで!」


海未「私が杭を使うしかないようですね」ギギギ スポッ


海未「そんな!」


希「もうそこまで来てるで!」


ガタンガタン


京子「勝った!勝ちましたA-RISE様!次は穂乃果達を仕留めます!」


ジューッ


京子「ん?」


海未「マジシャンズレッドで枕木ごと焼いて土を掘るとはなかなかナイスですね」


希「これやこれ!これこそウチ、東條希のイメージ!」


京子「味なマネをしおって!」


京子「このビチグソがぁぁぁ!」


海未「ハーミットパープル!」シュルシュル ガシィッ


海未「さて、捕まえましたよ」


京子「ふふふ…」グググ


海未「ん?あれは!」


希「敵の胸が…」


京子「胸が大きくなったんじゃあないよ園田海未」


海未「なんで私だけなんですか!当てつけですか!」


京子「あんたらの磁力がどんどん大きくなっているのさ!これは私の武器だよ!」シュンシュンシュン


海未「うわっ!」ガガガガガガ


希「海未ちゃん!マジシャンズレッド!」ケァー ポトポト


京子「くっ!」タッタッタ


希「あっ逃げたで!」


海未「いや、逃げたんじゃありません。あの人は私たちとの距離を一定に保っているんです。離れ過ぎればスタンドの磁力は消えるし近いと捕まる。中距離型のスタンドってところですかね」


希「どうする?ウチらが逃げるか?」


海未「いや、磁力が解除できてもあのスタンドを倒さないと意味がありません」


海未「この園田海未、昔っから穂乃果に振り回っされぱなしですがそれから逃げたことは決してありません。もう大人の女性とは思いません!」


海未「このままガンガン戦いますッ!」ビリビリ


海未「この街の地図を念写しました…ん?なんか妙な形の街ですね。まあいいです。ここが一周して同じ場所にでます。ここまで追い込んで挟み撃ちです」タッタッタ


希「了解や」タッタッタ




京子「闇雲に追いかけて来てるのか?だがここの地形は知っている。こっちに逃げれば…」


海未「……」クイックイッ


希「……」グッ


京子「なんだ?この道さっき通らなかったか?」


京子「おかしい!何かおかしいぞッ!」


海未「うっ…」シュンシュンシュン ガシャン


京子「そろそろ磁力でついたものの重さで動けなくなったようね」


京子「東條希はリタイアしてるのかしらね」


京子「私の勝ちね」


海未「ふふふ…本当にそうですか?」


海未「後ろを見てみなさい!」


京子「はっ!」


希「挟み撃ちや。形勢逆転やな」


京子「なぜ!この道は回り込む道がないはずなのに!」


海未「やはり気付いていませんでしたか。ここは本当にあなたの思っている道ですか?」


京子「ッ!さっきまでの景色と違う…まさか!」


希「よかったわぁ幻覚を見せるスタンド使いが復活して」


京子「西木野真姫!」


真姫「意外と気づかないものね」バァーン


海未「私ですら走ってる途中に真姫がスタンドを使ってくれてるのに気づきましたよ」


希「ウチは地図見たときから気付いてたで?」


海未「教えてくださいよ!」


真姫「何にせよもう終わりよ」


京子「挟み撃ち…ねぇ」


海未「そうです!もう追い込みました!」


京子「追い込まれたのはどっちかな!」ヒュンッ スパッ


希「電線を切った!」


海未「マズイです!」


京子「感電しなさい!」


真姫「海未!希!」


希「くっ!マジシャンズレッド!」ポタポタ


京子「東條希はスタンドでかろうじて自衛できるが、園田海未、お前は無理だ」


京子「お前のハーミットパープルの力を私のスタンドの磁力がすでに圧倒的に上回っている!」


京子「西木野真姫、お前は怪我をしている相手しか扱えないから今は全く怖くないしな」


真姫「くっ…」


海未「磁力が、強すぎますッ!」ジジジジ


京子「園田海未、あなたはなかなか面白い人だったわ。私は学校の教師をやっているからあなたみたいな生徒を持ちたいと思った」


海未「そ、それはありがたいですね。だったら助けてくれませんか?」


京子「それはダメ。だってA-RISE様の方が魅力的だもの。高校生にしてあのカリスマ性は素晴らしいものよ」


海未「本当に助けてくれないのですか?」


京子「ダメね、あきらめなさい」


海未「こんなに頼んでも?」


京子「しつこいね!バカ」


海未「それじゃああなたの負けですね、美人の女性」シューッ


京子「えっ?」ガシッ


海未「挟み撃ちといったでしょう。私と希の間に入ったのが運のつきです」


希「海未ちゃん、聴いてないよ?気絶しとる。あの磁力と重量に挟まれたんや。当然かもな」


ガラガラガラガラ


海未「ふぅ。体が軽いです」


希「朝ごはん食べに行くはずやったのになぁ」


真姫「あなたたちも大変ね」


海未「真姫もありがとうございました」


希「せやなぁ、ウチの仲間は頼りになるなぁ」


真姫「当然でしょ」


海未「穂乃果達のところに戻って朝ごはんを食べましょう」テクテク


希「走り回ったからお腹空いたなぁ」テクテク


真姫「私も病院のごはんじゃないものが食べたいわ」テクテク


京子「………この…ビチグソ…が…」


笹原京子全身骨折のためリタイア


時間は少し戻ってホテル前


穂乃果「さすがに遅くない?」


絵里「そうね、見に行こうかしら」


アルパカ「ううぅぇい!」


絵里「分かったわよ、お腹空いたんでしょ?私もよ」


凛「なんか絵里ちゃんとアルパカ仲良しだにゃ」


にこ「仲悪いよりマシでしょ」


ゴゴゴゴゴゴ


山内奈々子「希と海未は京子が戦っている。残りのこの連中はこの山内奈々子が一人ずつ倒してあげましょう」


奈々子「このセト神のスタンドで!」


To be continued…


第26話『セト神前編』


穂乃果「やっぱり遅いね。見に行こうか」


絵里「その方がよさそうね」


凛「早くごはん食べたいにゃ」


にこ「お腹が空いたのも事実よね」


穂乃果「じゃあ穂乃果と絵里ちゃんで見てくるからにこちゃんたちはいいごはん屋さん探しておいてよ」


凛「了解にゃ!」


にこ「…何かあっても無理しないのよ?」


穂乃果「分かってるよ。ありがとう」


ホテルの部屋前


穂乃果「海未ちゃん?」


絵里「いないのかしら」ガチャ


穂乃果「もぬけの殻だね」


絵里「まさか敵に襲われてるんじゃないの?」


穂乃果「かもしれないね。外を探してみよう」




穂乃果「いないなぁ」


絵里「どこに行ったのかしら」


ゴゴゴゴゴゴ


絵里「…ねぇあなた、さっきから私達の後をつけてるわよね?」クルッ


奈々子「め、メガネは〜、どこかしら〜」


絵里「…聞いてるの?」


奈々子「私に話してたのですか!?な、なんの御用ですか?」


絵里「私達の後をつけてたんじゃないのって聞いてるの。それにメガネは既にかけてるでしょう」


奈々子「あ、ほんとだ!ありがとうございます!」


絵里「いや、質問に答えなさいよ」


奈々子「なんのことだか」


絵里「まあいいわ、スタンド使いかどうか見てみるわ」シュイーン


絵里「はっ!」シュシュシュシュ


奈々子「ふっ!」ドーン


絵里「なに!?やっぱり新手のスタンド使いね」シュタッ


奈々子「……」タッタッタ


絵里「あ、逃げる気!待ちなさい!穂乃果!敵スタンド使いよ!」タッタッタ


穂乃果「え?絵里ちゃん?」


路地裏


絵里「速いわね」


絵里「なんで!?どんどん離れてく!」


絵里「そんな!」


ドンッ


絵里「痛っ!なにすんのよ!」


通行人「謝ることも知らないのかガキ」


絵里「そんなことしてる暇ないのよ!追いかけないと!」


通行人「最低限の礼儀だろうが!」ガシッ


絵里「なにすんの!離しなさい!」


絵里(なんで届かないの?この人何メートルあるのよ)


通行人「ガキは家に帰ってろ」ドンッ


絵里「うわぁ!」


絵里「なんなのよ、なんかおかしい」


絵里「視線が妙に低い気もするし」


絵里「え?」ガラスコスコス


絵里「これ私?」


絵里「えぇ!?」


絵里「なんで小さくなってるの!?」


穂乃果「絵里ちゃんどこだろう」


絵里「あ、あの!ほ!」


穂乃果「ん?」


絵里「ほ!ほ…ほこ!」


穂乃果「ねぇ、この辺りで金髪の女の人見なかった?ちょうどあなたの髪色くらいの」


絵里「それ!それ私!」


穂乃果「やっぱり子供に聞くのは難しいかな」


穂乃果「じゃあね」テクテク


絵里「あっ、あっ!」


奈々子「捕まえたよ」


絵里「ひぃ!見知らぬおねぇちゃん!」


穂乃果「ん?なんか呼ばれた気がししたけど…気のせいかな」


奈々子「静かにしなさい」


絵里「ちょっと!降ろしなさい!」


奈々子「嫌です。私のスタンドであなたは子供に戻ったのよ」


奈々子「影が交わった時間でどれくらい子供に戻るか決まるのだけどあなたはいい身のこなしをしたから7歳くらいで止まったのよ。えらいわねぇ」


絵里「そんなこと聞いてないわよ!早く降ろしなさい!」


奈々子「まあ、痛ぶってもいいのだけどA-RISE様には殺してこいと言われたのでね」チャキ


奈々子「死んでもらいます」パンパンパン


絵里「ひぃ!」キンキンキン


奈々子「おぉ、チャリオッツですか。子供の頃から出せるというのはよくあること」


絵里「うわぁ!チャリオッツも小さくなってる!しかも今ので剣折れたじゃない!」


チャリオッツ「パミー!」


奈々子「身体が子供に戻っただけじゃなく、精神力も子供なんだから当然よね」


奈々子「でもスタンドを使えるならスタンドで倒さないとね」ドーン


奈々子「死になさい」ブン


絵里「いやぁ!」キーン


奈々子「ん?」プスッ


奈々子「痛!いたぁぁぁぁい!なにすんのよぉぉぉ!」


絵里「チャリオッツの剣が折れてしまったわ!まあ、ざまあみろって話よね」スタッ


絵里「とにかく今は逃げないと」タッタッタ ドンッ


深山聡子「うわぁ」ドンッ


絵里「あ、ごめんなさい」


聡子「あら、あなた怪我してるのね。私の家に来なさい。手当てしてあげる」


絵里「いや、大丈夫です!」


聡子「ダメよ、ばい菌が入ったら危ないでしょ?おんぶしていってあげるから」


絵里「えぇぇ?」


聡子「すぐ近くだからね」


絵里(あいつはいないわね。大人がいるとすぐに逃げるのね)


絵里(でもなんか…こうしておんぶしてもらうのも悪くないわね)


奈々子「くぅ…大人に助けられたのね。絶対倒してやるわ」


聡子ハウス


聡子「服も髪も汚れてるし、お風呂に入りましょう。ほら服脱いで?」


絵里「えぇ!?いやいいですって!」


聡子「傷の手当てもあるし早く入っちゃいましょう」


絵里「いやいやいやいや」


風呂


絵里(結局入ってしまった)


聡子「シャンプーは大丈夫?」


絵里「あ、大丈夫です」


絵里(でも、たまにはこういうのも悪くないわね)


???「シャンプー大丈夫なんだ。えらいわねぇ」


絵里「当然です!かいこいかわいいエリーチカですから!」


絵里(ん?なんか声違ったような…)


絵里「あぁ!あなたは!」


奈々子「捕まえましたよ」


絵里「お姉さんは!お姉さんはどこ!?」


奈々子「さあね?まああなたはここで始末するわ」ヒューッ


絵里「うわぁぁぁぁ!」


To be continued…


第27話『セト神後編』


奈々子「死になさい!」ヒューッ


絵里「チャリオッツ!」カンッ


奈々子「力で勝てるわけないじゃない!」


絵里「うわぁぁ!チャリオッツ!」


奈々子「チャリオッツはこのまま壁に引っ掛けておきましょう」


奈々子「さあ、絢瀬絵里、シャンプーを流しましょうね。よーーーく!」ザバンッ


絵里「うっ!く、苦しいっ!」


奈々子「手も足も出ないわよねぇ!」


絵里(水をなくせば…栓を抜きましょう)スポッ


奈々子「水を抜くつもりですか。でもこうやってしまえば!」ガッ


絵里(私自身が栓のようになってしまった!)


絵里(このままでは…この手はどうかしら!?)


絵里(こいつの性格ならダメージは大きいはず!…でも、さすがに恥ずかしい…)


絵里(でも、もうやるしかないッ!)


奈々子「死ねぇぇ!」


絵里「………」ポトッ


奈々子「ん?何したんですか?」


奈々子「こ、この臭いは!まさか!」


奈々子「うっわ!最悪です!何やってくれてんですか!」


絵里「はぁはぁ。手も足も出なかったけど出してやったわよ!」


絵里(メチャクチャ恥ずかしいけど子供だから少しは気持ち的に楽だわ)


奈々子「うわぁぁ!ぜんっぜんえらくない!」


絵里「お姉さんを探さないと!」


絵里「なんでいないのよ!」


奈々子「はぁ…はぁ。なんとかなったわ」


絵里「お姉さんをどこにやったの!?」


奈々子「どうしたと思う?」


奈々子「おっと、お互いあまり不注意に歩かないほうがいいわよ?うっかり殺しかねないから」


絵里「まさか…」


バァーン


絵里「そこまで若返ってしまったの?」


奈々子「まあ、そこは母親の胎内ではないから長くは持たないわよねぇ」


絵里「…こんの外道がぁ!」


奈々子「なんとでもいいなさい。あなたに関わったのが運の尽きなのよ」


絵里「私のせいで…」ガッ タッタッタ


奈々子「逃げる気ね」


絵里(私を助けてくれたんだ、見捨てられるわけない!)


奈々子「逃げられないわよ!」ドーン


絵里「また、影に!」


奈々子「4歳くらいまで戻ったかしら?」


絵里(くっ、一旦隠れて作戦を!)バタンッ ガチャ


奈々子「あ、部屋に逃げたわね」


絵里(ここの鉄格子の隙間はいくらなんでも…)


絵里(かといって普通に隠れてもすぐに見つかってしまう)


奈々子「しょうがないわねぇ」バキバキバキバキ


奈々子「入るわよぉエリー」


奈々子「あらいないわね。鉄格子から逃げられないのはさっき見たし隠れてるのね」


奈々子「どこかなぁ。シンプルにバケツ?引き出しも入れそうだなぁ」


奈々子「とみせかけてぬいぐるみの中ね!」バンッ


奈々子「違うのね、じゃあバケツ!」バンッ


奈々子「いない。引き出し!」バンッ


奈々子「なんでいないのよ!」


奈々子「水槽に隠れるのは無理そうだし….ん?なんか今魚が消えたような…」


絵里「ここよ!」サクッ


奈々子「いたぁぁぁぁ!なんでそんなところに!」


絵里「鏡を使って隠れてたのよ。子供でもわかるトリックだわ」


奈々子「こんなガキに…」


絵里「子供でも顔を切り刻むことくらいできるわよぉ〜?」シュシュシュシシュシュ


奈々子「うぎゃぁぁぁ!」タッタッタ パリーン


絵里「あ、逃げる気!?待ちなさい!この術を解除させるまで追うわよ!」タッタッタ


聡子ハウス前


穂乃果「ん?」


奈々子「うわぁぁ!」ドスン


穂乃果「え、どうしたのこの人」


奈々子(マズイ!穂乃果じゃないの!ここはとぼけて…)


奈々子「あぁ、料理してたら包丁で顔を切ってしまって窓から落ちてしまったなぁ」


穂乃果「あぁ、穂乃果もあるある!」


穂乃果「いや!あるわけないよね!?」


穂乃果「全国的なアンケートとったわけじゃないよ?でも多分ないよ!」


奈々子(そりゃそうだよね!アホすぎるわよ私!もう仕方ない!)ドーン


絵里「お姉ちゃん!その影避けて!」


穂乃果「なにっ!?」シュタッ


奈々子「やったわ!触れたわ!高坂穂乃果は最近スタンドが発現したと聞く。この勝負勝ったわ!」


絵里「あぁ、あのお姉ちゃんも私と同じように苦しめられてしまう!」


穂乃果「なに、これは…」


奈々子「勝ったわ!」


穂乃果「……苦しめる?」


奈々子「終わりy」


穂乃果「うりゃぁ!」ドスッ


奈々子「うっ!な、なに!?」


穂乃果「他人を苦しめる人には容赦しないよ!」ドスッ


奈々子「そんな!なんてパワー!」ヒューッ ガシャン


穂乃果「私はみんなと楽しく生きたいんだよ!」


奈々子「高坂穂乃果は…子供の頃…から…」


絵里「やるときはやる子だったのね」


ポンッ


奈々子「…はッ!?」


絵里「穂乃果、さっきので足りる?」


穂乃果「決まってるよね」


ほのえり「まだまだぁ!」


オラオラオラオラオラオラ


奈々子「うへぇぇ!」シュー


山内奈々子はるか彼方に飛ばされ戦闘不能


絵里(私たちは戻ったけどあのお姉さんは無事かしら)


絵里(純粋な愛情のある女性だったわ)


聡子ハウス


聡子「ん?何が起きたのかしら。急に体が動かなくなって…」


聡子「あ!私を子供が守ってくれたんだわ!あの子にはお礼を言わないと!」


聡子「このアクセサリー…あの子のかしら」


聡子ハウス前


絵里「ごはんを食べましょう穂乃果」


穂乃果「そうだね。もうお昼ご飯の時間だけど…」


聡子「あ、あの!この辺りで女の子を見ませんでした?ちょうどあなたのような金髪の」


絵里「え、い、いやぁ〜見てないわよ」


聡子「あなた、どこかであったことあります?」


絵里「……いや、そんなはずはないわよ。私たちは旅人なの。ここからもすぐに移動してしまうわ」


絵里「穂乃果、行くわよ!」テクテク


穂乃果「はーい」テクテク


聡子「やっぱり夢だったのかしら」


海未「あ、穂乃果!こんなところに!」


希「えりちも一緒やんな」


絵里「どこ行ってたのよ!メチャクチャ待ったのよ!?」


海未「それについてはすいません」


希「まあまあこうして会えたんやから別にいいやん?」


絵里「てか真姫もいるし!」


真姫「あらエリーおはよう」


絵里「あら、じゃないわよ!退院したなら言ってくれればいいのに」


希「退院はいいことなんやし、まあええんやない?」


アルパカ「ウェェェェ」


絵里「アルパカもどこ行ってたのよ全く」


穂乃果「それより集まったし早くごはんにしよう!凛ちゃんとにこちゃんがいいお店を見つけてくれたみたいなの」


ご飯屋


にこ「真姫ちゃん復帰してるし」


真姫「にこちゃん久しぶりね。凛も」


凛「真姫ちゃん元気そうでなによりだにゃ!」


穂乃果「さあ!ごはん食べよう!お腹がもうヤバいよぉ」


食後


凛「はぁ、満足にゃ〜」


穂乃果「たくさん食べたねぇ」


真姫「よくもまああんな量食べられるわね」


希「育ち盛りやからね」


絵里「希もすごい量食べてたけどね」


にこ「そういえばエジプト入ってから結構経つけどA-RISEの根城は分からないの?」


海未「そのことなんですが、先ほど希と相談していてシンガポールやパキスタンでやった念写を敵の近くでやればもっと鮮明にヒントが出るのではという結論が出ました」


希「ということでここにカメラがあります。一個1万円です」


にこ「これでどうするの?」


凛「念じたら出てくるんじゃないかにゃ?念写だし」


海未「違います!こうするんです!」フォーン バキッ


真姫「何壊してんのよ!」


絵里「一万円がぁ…」


穂乃果「随分とんでもないことするね海未ちゃん」


海未「仕方ないんです。これで出てくる写真に敵のヒントが映るはずです」


海未「出ました!私たちはここに向かうのです!」タテモノノシャシン


希「ここがA-RISEの根城やね」


にこ「ここにA-RISEが」


真姫「遂にきたわね」


凛「燃えるにゃ!」


絵里「散々襲われたお返しをしないとね」


海未「穂乃果。私たちは学校を存続させるために戦ってきました」


穂乃果「そうだね」


海未「でもそのために犠牲になった要素も多いです。誰かが怪我したり、悲しんだり」


海未「私は思うんです。これが本当に正しいことなのかと」


穂乃果「海未ちゃんはここまでの旅は相手を傷つけることを目的としていたの?」


海未「いえ、目標のために仕方なく…」


穂乃果「それでいいんじゃないかな」


海未「え?」


穂乃果「確かに私たち自身でも人を傷つけたりしてきた。だけど私たちは学校を守るためにA-RISEと戦わなければいけない。スタンドアイドルとして」


穂乃果「その覚悟がしっかりしているからここまで来れたんだと思うよ」


海未「それは…」


穂乃果「海未ちゃんのやりたいことは何?」


海未「私は…学校を守りたい。共にいる仲間を離れ離れにしたくないです!」


穂乃果「それならいいんじゃないのかな。それに私はまだ手に入れてないものもあるしね」


海未「なんですかそれは?」


ニコチャンマキチャンキテカラタノシソウダニャ

ソ、ソンナコトナイワヨー

アラアラ


穂乃果「大事な仲間との楽しい学校生活だよ!」


海未「!?そうですね。みんなと約束しましたもんね!」


穂乃果「よし!私たちの決意も新たに、出発しよう!」


一同「おー!」


To be continued…


後書き

μ'sの奇妙な冒険スターダストガールズエジプト編2に続きます。


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2015-03-09 11:21:44

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2015-03-09 01:21:36

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