ゴシックは魔法乙女 短編集25
真少年とラナンのあれこれです
真少年がなにやら抱えているようです
ラナンがその姿を見つけたようです
ゴシックは魔法乙女 短編集25
第62話 ゴスロリドレス
市場にて~
ラナン「ん?あれは・・・マスター?」
真少年「・・・」ニコニコ
ラナン「嬉しそうに箱を抱えてる・・・?」
真少年「・・・」キョロキョロ
ラナン「キョロキョロしちゃって・・・挙動不審よね」
真少年「・・・」モゾモゾ
ラナン「!!マスターがマスターポジショニングを直した・・・」
真少年「・・・」
ラナン「進行方向は館方向、・・・あのマスター野郎、人には見せれない買い物したな・・・」
真少年「・・・」
ラナン「くくく、おそらくはエロ本、ふふふ、晒し者にしちゃおうっと」
館~
ラナン「マスターは自室に直行と・・・」
真少年部屋「・・・」
ラナン「扉の隙間を見るに、鍵はされていない、・・・無用心、無用心だよ、マスター」
真少年部屋「・・・」ゴソゴソ
ラナン「おらーーっっ!!動くなーーっ!!」ドア バターン
真少年「ひぃっ!」
ラナン「動くなっ!動くと証拠隠滅と見なすぞっ!手は頭の上だっ!!」
真少年「どこのガサ入れだよっ!」
ラナン「14:25、現場突入、対象確保、鑑識さん写真撮っといて」
真少年「どこに鑑識がいるんだよ!」
ラナン「はい、じゃあ捜索を開始しまーす」
真少年「令状見せてみろ!」
ラナン「逮捕に伴う捜索だから令状いらないよ?」
真少年「僕、逮捕されたの?!」
ラナン「いかがわしい物を自室に持って入った時点で現行犯です」
真少年「・・・そんなの持ってない」
ラナン「ほうほう、否認ね、辛いわよ」
真少年「自分の捜査方針と異なれば、否認とするのはどうかと思うぞ」
ラナン「マスター、エロ本どこ?どうせ探せば見つかるんだから、最初から出してくれないかなぁ」
真少年「ねぇよ」
ラナン「そのベットの上の箱は何かな」
真少年「・・・」
ラナン「くく、エロ本をベットインさせて、気分を盛り上げようとした訳ね」
真少年「そんな性癖は持ってない」
ラナン「さて、箱の中身は・・・」
真少年「はぁ・・・いいよ見ても」
ラナン「観念したわね、では、どれどれ」パカ
箱「ゴシック☆ヒラヒラ☆リボン☆フリルドレス」
真少年「・・・エロ本じゃないだろ」
ラナン「・・・マスター」
真少年「なんだよ」
ラナン「人の趣味にどうこう言うつもりは無いけれど、着るならこっそり着て、ご満悦してね?」
真少年「誰が女装に目覚めたんだよっ!」
ラナン「何このフリル?ゴテゴテして趣味悪くない?マスターには合わないかな・・・」
真少年「僕のじゃないっ!」
ラナン「赤と白のドレスって、紅白をイメージしてんの?一人歌謡祭?」
真少年「駄目出しだ・・・」
ラナン「あらあら、ヘッドセットまで付いてんの?アホっぽいよね、ゴシック?今どき?」
真少年「お前が言うなよ・・・」
ラナン「だいたいさー、ゴシックとかゴスロリが好きな男って、まともな生活が出来ない、性格破綻者だよ?」
真少年「偏見だ!!」
ラナン「あー、ヤダヤダ、私のマスターが禁治産者だったとはねー」
真少年「おい」
ラナン「準禁治産者?」
真少年「ほとんど変わらねーよ!」
ラナン「まあ、見ててあげるから、着替えなさいな」
真少年「だから、僕のじゃない」
ラナン「じゃあ観賞用?」
真少年「ドレス本体を愛でる趣味はないよ・・・」
ラナン「ラブドール用?」
真少年「一体数十万するドールは持ってねぇよ!」
ラナン「結構、お手入れ大変らしいよ?メンテナンス里帰りとか」
真少年「ラブドールの話を広げるな」
ラナン「じゃあ、なんなのよ」
真少年「・・・ラナンのイベント報酬ドレスだよ」
ラナン「・・・うん?」
真少年「だから、この前の報酬がラナンのドレスだったじゃん、それを受け取ってきたの」
【焔美姫ラナン】
集中ショット 連獄シュプラッシュ改
スキル攻撃 熱情ランウェイ
赤地のドレスに白レース・リボンをあしらう、まんまゴシックロリータドレスのド直球
真少年「まぁ、人の趣味はそれぞれだけど・・・」
ラナン「うわっ!ホントに可愛いドレス!」ガバッ
真少年「えー」
ラナン「やんやん、凄くヒラヒラしてる!リボンも可愛い!わっ、薔薇飾りもいっぱい!」ピョンピョン
真少年「こやつ、自分のだと分かった瞬間に手のひら返しやがった」
ラナン「やった、やった、ヘッドセットまで付いてる!」
真少年「アホっぽくない?」
ラナン「はあ?ゴスロリドレスにヘッドセット付けない方がアホだわ」
真少年「・・・」
ラナン「え?え!限界突破も4着重ねてくれてる!!」
真少年「あと1着で限界突破マックスだったんだけどね」
ラナン「いーの、いーの、そんなの、ご愛嬌よ、だいたい完成すれば衰退するだけなんだから、未完の美よ」
真少年「何その、ポジティブシンキング」
ラナン「うわーっ!本当に嬉しいっ!!マスターありがとうっ!ハート、ハート」
真少年「絵文字を使わない当エスエス方針に従って、ハートを言葉で言ってくれてる・・・」
ラナン「ねぇねぇ、着てみていい?」
真少年「うん、僕もラナンが着たところ見てみたい」
ラナン「すぐにマスターに脱がされることになるけどね!」
真少年「脱がさないよ!」
ラナン「着たまま?!シワになったり、汚れるのヤダ・・・でもマスターがそうしたいなら・・・」
真少年「さっさと着替えてこい、出撃するぞ」
ラナン「うん!」
第63話 優越感と静かなる脈動
館にて~
ラナン「ふふん、ふふふ、ふふん、ふんふん~」ヒラヒラ
プルメリア「・・・」
ラナン「ふんふん~ふふふ、ふふん~」クルクル
カトレア「・・・」
ラナン「ふふふ、ふふん」ニコニコ
ロザリー「・・・」
ラナン「ふんふん、ふふん、ふんふん、ふふふ~」
スフレ「わー、ラナンお姉ちゃん可愛い!いいなー!」
ラナン「ありがとうスフレ!」
プルメリア「・・・」ギリッ
カトレア「・・・」ギリッ
ロザリー「・・・」ギリッ
市場で買い物中の真少年
真少年「うん、なんか嫌な予感がするぞ」
第64話 ロザリー説教
セレニウム地方空戦場~
真少年「おしっ!あらかた片付いたね、ロザリー」
ロザリー「そうね」
真少年「後の掃討戦は、地元の乙女に任せようか、お疲れ様」
ロザリー「ふーん、残った魔物一匹でも、村にでも侵入すれば結構な被害だけどいいんだ」
真少年「へ?」
ロザリー「まあ、真少年様がチマチマ掃討なんか、やってられないわよね」
真少年「あのー」
ロザリー「あ、私は残って魔物を検索、殲滅してくから、あんただけ先に帰っていいわよ」
真少年「・・・いえ、僕も掃討戦に参加します」
ロザリー「あれ?帰るって言ったよね?嘘ついたの?」
真少年「嘘じゃないよ、ちょっと思い違いをしてただけだよ」
ロザリー「ふーん」
真少年「少し思い上がっていたのを、ロザリーのお陰で改める事ができました、ありがとうございました!」
ロザリー「ん?私に感謝してるの?この私に?」
真少年「えー!?ロザリーにはいつでも感謝しかないよ!」
ロザリー「へー、いつゲットしたかも分からないようなドレス姿の私でも、感謝してもらえるんだ」
真少年「ぐはっ」
ロザリー「あ、また綻び、帰ったら縫わなきゃ」
真少年「ぐふっ」
ロザリー「あー、そう言えば、今回の報酬は風系の乙女だっけ?」
真少年「そうみたいです・・・」
ロザリー「ふーん、私には全然関係ないわねー、あ、ここも破れてる」
真少年「おうふっ」
ロザリー「なんか、スフレと、えーと、なんだっけルチカ?ルルカ?とかと頻繁に出撃してるもんね、あんた」
真少年「まあ、そうですね、敵との相性とか、色々でして・・・」
ロザリー「ふーん、じゃあ、聖霊石もだいぶん貯まったよね」
真少年「・・・まぁ、300個を行ったり来たりです・・・」
ロザリー「へー、ガチャするの?」
真少年「・・・いえ、ロザリーさんのガチャがありませんので・・・」
ロザリー「スフレの500個ガチャがあるじゃん?」
真少年「いえ、回す気はありません、ロザリーさんのゴスロリドレスガチャ待ちです。」
ロザリー「・・・ラナンみたいな?」
真少年「・・・」
ロザリー「おーい、私はラナンみたいなドレスを貰えるのって聞いてるのよ」
真少年「あ、はい、そうです」
ロザリー「うん、うん、そっか、そっか、ちゃんと私なんかの事も考えてくれてるのねぇ」
真少年「勿論です!」
ロザリー「ふーん」
真少年「・・・」
ロザリー「・・・ラナンがさ」
真少年「え?」
ロザリー「あ、私なんかと話したくなかったか、ごめん、無視して」
真少年「違う、違う、ちゃんと聞いてるよ!」
ロザリー「そうなの?」
真少年「うんうん」
ロザリー「・・・ラナンがさ」
真少年「はい」
ロザリー「なんか、ラナンがさぁ、この前の報酬のゴスロリドレスを着て、上機嫌なのよ」
真少年「ええ」
ロザリー「・・・単純に羨ましい」
真少年「ですよね」
ロザリー「・・・別にあんたが、ラナンだけを贔屓にしてないって分かってるけど・・・単純に羨ましい・・・妬ましい・・・」ギリッ
真少年「えー、ロザリーが怖い顔になってるよー」
ロザリー「あんた、5乙女の長なんだから、その辺のバランスも考えなさいよ」
真少年「はい、分かりました・・・」
ロザリー「・・・浮かれてると痛い目見るわよ」
真少年「そうですね」
ロザリー「今後気を付けるよーに」
真少年「はーい」
ロザリー「・・・」
真少年「いえ、はいっ、分かりました」
ロザリー「・・・」
真少年「御指導御鞭撻、ありがとうございました!」
ロザリー「・・・ふん、分かればいいのよ」
真少年「はい」
ロザリー「あと、プルメリアとカトレアも出撃したいって言ってたから、帰ったらよろしくね」
真少年「・・・」
ロザリー「ん?」
真少年「喜んで!」
ロザリー「ふん」
イベント頑張った!
投稿期間が空いたのはイベントのせいです。
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