艦娘達と提督と…3
『艦娘達と提督と…2』の続きです。
舞鶴鎮守府に着任した新米提督。鎮守府案内をするのは加賀とコバヤシ大尉。次に案内したのは艦娘と隊員が出撃するカタパルトだった
この鎮守府のカタパルトはアニメ版艦これの鎮守府の地下にあるカタパルトを想像して頂ければ幸いです。
通常の艦は敵艦を捉えてもすぐに撃つには時間が掛かる。しかし艦娘ならば自分の意思で撃つことが出来る。艦隊を組んでるとはいえ、旗艦から敵艦を撃て、と命令されればすぐさま撃つことが出来るだろう。そんな事を考えていたら加賀が聞いてきた
加賀「他に何か気になる点はありますか?」
提督「特に無いな。説明ありがとう」
コバヤシ大尉から
ユウイチ「では、鎮守府案内に戻ります」
それから鎮守府案内が続けられた。まず工廠と呼ばれる艦娘の装備を造る所や艦娘を癒す為のドック、501隊の装備や整備する所は鎮守府の外にあるかまぼこ状の倉庫にある事は覚えた。が、どの倉庫に何があるかは覚えるには時間が掛かりそうだ。不意に出撃する為の場所はどこかと考えた。
ユウイチ「どうかしましたが提督」
とコバヤシ大尉から言われ
提督「ん?あぁ。君達がどこで出撃するのか気になってな」
すると加賀とコバヤシ大尉は、俺を再び鎮守府内に案内した。そして鎮守府内にあるエレベーターへと案内された。そしてエレベーターは地下へと降りていくのであった。そこには艦娘や501隊が海上にむかって出撃するであろうカタパルトがあった。
加賀「提督、ここが私達、艦娘やコバヤシ大尉達が出撃する為のカタパルトです」
正直に言うとカッコよかった。子供の頃に見たロボットアニメを思い出したが、これはリアルである事を思い出した。ここから出撃するのは本物の人間。アニメの様に主人公達が全員無事に帰ってくる事はあるかもしれない。だが、出撃して二度とこの鎮守府に帰って来ない人も居るだろう。たとえ、帰って来たとしても、片方のドックタグだけだったり、腕や脚が片方無かったりと五体満足で帰って来れない事もあるだろう。その出撃しろと命令をするのはこの基地での司令官。つまり自分である。誰もが彼、彼女らに「死んで来い」と直接とは言わない。だから、出撃しろと言う。死んで来いと生きて帰って来いとも言えるからだ。そう自分に言い聞かせた
そんな事を考えながら地下にあるカタパルトデッキ後にした。地上に戻って気付いたが鎮守府各所に対空タレットが6基配備されていた。 あれは確か護衛艦に装備していた対空兵器…もし、敵の爆撃機が落とした爆弾を撃ち落としたりするのだろう。
二人による鎮守府案内が終わり、別れ様に加賀から18時から提督の歓迎会をやるのでそれまで執務室にある書類に提督の名前を書き、正式にこの鎮守府を提督の物にするらしい。左手首につけている腕時計を見ると14時を過ぎていた。早速、さっき案内して貰った執務室に向かった。向かう途中、何人かの艦娘や501隊の兵士に出会い、軽い挨拶を交わした。そして執務室の前まで来た。おかしな話だ。少し前まで自分が執務室に入り色々上官に報告する側だったのに、今は、自分が執務室に居て部下の報告を聞く側なんだもんな…二、三年前の自分が聞いたら信じないだろう。普通は何十年も軍にいて数少ないエリート達が昇進して、司令官や幹部になるはずなのにな…執務室に入り二、三メートル先に机と椅子があった。机には加賀が言った書類とこの鎮守府に居る艦娘と501隊の名簿があった。俺は書類にサインをし、名簿に目を通した。名簿に目を通しているとすると睡魔が襲いうつらうつらとしていた。確か、制服のポケットに携帯があったはず…タイマーをセットして仮眠を取るか…タイマーを17時にセットし、仮眠を取ることに。予想以上に疲れていたのか目を閉じるとすぐに意識が遠のいていくのがわかった…俺は睡魔に抗うことなく仮眠をとることにした…
眠っていたがセットしていたアラーム音が徐々に聞こえ始めていた。起きないと…歓迎会があるんだった…視界がはっきりしてきた。窓を見ると太陽が沈もうとしていた。やばい!遅刻か?慌てて携帯の時計を見ると17時ちょい過ぎだった。まだ時間はあるな。さてまた名簿に見るとするか。読み始めていたら、コンコンとドアをノックされた。「誰だ」「加賀です。提督、そろそろ準備を」まだ、艦娘や隊員の名前を全員に目を通してないが仕方ない
歓迎会の会場は大きな食堂だった。人が200人以上が余裕で入るぐらいの広さだ。一体この鎮守府はどんだけ広いのだろうか…加賀が皆に静まる様に言い
加賀「提督、出て来て下さい。」
と言われ皆の前に出た。予想以上の艦娘の多さと隊員達にびっくりしたがなんとか平然とした態度を保つ事が出来た。皆の前立ち、横に立って居た加賀からマイクを渡された。
提督「えぇ〜本日は私の為にこの様な歓迎会を開いて頂き感謝しています…」
???「前置きはいいから早く呑もうよヒャッハー」と言われ
提督「そうだな、確かに前置きが長いな…じゃあ皆んなパァーッと呑もう!乾杯!」
カンパーイ!と隊員達と艦娘達の声が聞こえ、皆飲み食いを始めた
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