第1巻 第41話 ワタシモ
楽 「あっ、千棘!?」
鶫 「お嬢、危険です!下がってて下さい!星獣に星神以外が挑んでも水星ウミヘビの時の様に………」
スッ
千棘は華からのプレゼント箱に入っていた2つの物を取り出した。
楽 「えっ!?」
鶫 「お嬢!?それは………」
蒼也 「!」
それは月の形をした錠剤と、まだ契約星獣が入っていないブランクの星匣だった
千棘 「私だって………」
楽 「え?アレって………」
蒼也 「お嬢!よろしいのですか?そんな貰った日に使うか決めてしまって!?」
千棘 「ありがとう蒼也君………でも私、もう覚悟は出来たから!」
ゴクンッ
千棘は星錠を飲んだ
千棘 「うっ!」
ピカーーー
千棘は楽が星錠を飲んだ時と同じ様に、銀色の光で輝き出した
蒼也 「お嬢!」
つぐみ 「あの光の属性は………やはり!」
? 「やっと私を表に出してくれる気になったのね。千棘」
千棘 「え?」
千棘は得体の知れない初めて聞く声と会話していた
千棘 「誰、あなた?」
? 「あなたは私の声を初めて聞くでしょうが、私はあなたの側にずっと居ましたよ。
やっと、名を教える時が来ました。」
千棘 「え!?」
? 「教えましょう。私の名はーーー」
キュイインッ
千棘を纏っていた光が纏まり、一つの形になって来た
銀色の小さい体に、長い耳が二本生えている
楽 「千棘、お前その星錠一体どこで………」
千棘 「三日月銀兎(みかづきぎんと) シルフ」
キュイインッーーッ
シルフ 「ふーー、やっと現世だわ。
ずっと待ってたのよ、千棘!」
千棘 「ええ、これからよろしくね。」
千棘の側には、銀色の光を纏った額に三日月のマークがあるウサギが立っていた。
千棘 「私は楽と一緒に新しい世界に行く。
だから、守られてばかりじゃなくて私も戦う!」
第41話 完
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