第1巻 第238話 ケイコク
2017年10月27(金) 14:00
凡矢理大学
楽 「ふーー、昨日で大学祭のイベントの
LRT(ラブ リアル テスト)の準備は大体終わったし、
久々にのんびり帰れるぜ。」
冬吾 「おーい、楽!」
楽 「あっ、冬吾。」
冬吾 「LRT(ラブ リアル テスト)の会場、
完全に完成したぜ。」
楽 「そっか、良かったな!」
冬吾 「お前がいい関門のアイデアをいくつも出してくれたお陰でもあるんだぜ?
蛍(ほたる)も喜んでた。
まあ、俺も人脈をフル活用して協力したけどな。
大学祭の日は、高校時代の友達と、
存分に楽しんでけよ!」
楽 「おう!」
冬吾 「じゃーな、楽。」
楽 「おう、またな。」
タタタッ
冬吾は、楽を後にしてスクールバスの方に歩いて行った。
楽 「ふーー。
それにしても、LRT(ラブ リアル テスト)、
マジで楽しみだなぁ………。
千棘と2人で、俺たちの関係と信頼がどこまで進んだか試せるんだ………。」
? 「随分と大学祭を楽しみにしてるようだね。
一条楽。」
楽 「まあな、なんてったって他にも、
みんなの大学で………。」
楽 「!」
楽の背後で、久方振り(ひさかたぶり)に聞く声が聞こえた。
紅介 「久しぶりだね。
一条楽。」
楽 「双神……紅介………!」
楽に後ろから話し掛けて来たのは、
蒼也の双子の兄、
双神 紅介だった。
楽 「お前、最近見なかったよな?
どうしてたんだ?」
紅介 「別に、俺だって君と関わるだけがやる事じゃあ無いからね。
他にも色々してたんだよ。」
楽 「で、今日は何の用だよ?」
紅介 「フーー。
君さあ、恋人や友達との大学祭巡りに浮かれるのは良いけど、
星神や星獣の事にも気を付けた方がいいよ。」
楽 「!?どういう事だ?
まさか、お前が………?」
紅介 「いや、俺がするんじゃ無い。
ただ、最近星の光が、
太陽系9惑星の星の光が、いい具合にこの地球に集まってるね。
特に………この凡矢理大の大学祭の2日目(ふつかめ)、11月7日に最大になるみたいだよ。」
楽 「は?どういう事だよ?」
紅介 「まあ、時が来れば今に分かるよ。
とにかく、今は大学祭を楽しみなよ。
蒼也の奴も、最近は随分楽しんでるみたいだね。
君とお嬢様の半年記念旅行にも同行したんだろ?」
楽 「なっ!そんな事まで?」
紅介 「双子座共鳴(ふたござきょうめい)で、
お互いを把握してるからね。
それじゃあ、今日はコレで。」
タッ
楽 「あっ!おい、待てよ。
話はまだ………。」
スタスタ………
紅介は、楽の制止も聞かずに去って行った。
楽 (何を言ってんだあいつ?
言ってる事が全然訳が分かんない………。
でも、あいつが何か言った時は、
今まで必ず星神や星獣が関わる事が起こって来た……………。)
第1巻 第238話 完
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