第1巻 第166話 ダブルス
2017年10月4日 PM:21:00
守山 黒百合旅館(もりやまくろゆりりょかん)
銭湯(せんとう)前、談話室(だんわしつ)
千棘 「へぇ〜〜。ここの談話室、卓球台もあるんだ!」
楽 「面白そうだな、寝る前にやろーぜ。」
集 「そうだね〜。じゃあ、ダブルスで、
審判は俺で。」
楽 「千棘、ペア組もうぜ。」
千棘 「もちろん、いいわよ!」
鶫 「では、お嬢達のお相手は私がやります。」
万里花 「私(わたくし)もやりますわ。
楽様がやるのならば是非。」
鶫 「チッ、貴様とペアか。
まあ、仕方が無いか………」
蒼也 「………俺は一般の人間がやるような普通のスポーツにはあまり興味が無いな。
まあ楽、お嬢と楽しみなよ。」
羽(ユイ) 「中国は卓球王国だからね〜〜、
わたしも卓球は好きだよ!」
集 「さーて、試合は11ポイント先取したチームが勝ち。
レディー………ゴー!」
コン コン コンッ
鶫 「さあ、行きますよお嬢。」
バシュウッ
鶫は強烈なサーブを放った。
千棘 「てやっ!」
千棘は鶫のサーブを返した。
楽 (やっぱ、千棘も鶫も運動神経スゲーな………)
万里花 「たあっ!」
楽・千棘 「えっ?」
次は万里花が返した。
集 「誠士郎ちゃん、万里花ちゃんチーム、1ポイント先取〜〜!」
楽 「ち…千棘の強烈なサーブを、橘が返したぁ?」
レオン 「あれは星体技(せいたいぎ)だよ。」
楽 「あっ、レオン?」
レオン 「万里花ねえの両手をよく見て楽、天王星の白い光が集まってるでしょ?」
楽 「あっ、ホントだ!」
レオン 「星体技(せいたいぎ)は、元々の体が弱くても身体能力を何倍にも強化出来るからね、
元々体の弱い万里花ねえでも、十分千棘ねえや鶫ねえと張り合えるだけの力を出せる筈だよ。」
楽 「なるほど………なら、俺も!」
ボウッ
鶫 「むっ?」
楽はオレンジ色の太陽の光を両手に集めた。
楽 「たあっ!」
バシュウッ
鶫 (!一条楽の球の威力が上がった………?)
千棘 「やるじゃん、楽!」
鶫 「なるほど………それならば、私も。」
千棘 「よーし、私も!」
ボウッ ボウッ
千棘と鶫も、星体技を発動した。
そして、ゲームは進み………
集 「ゲーム終了〜〜。
結果は11対7で、楽と桐崎さんチームの勝ち〜〜。」
万里花 「むぅ〜〜、悔しいですわ〜〜。」
鶫 「やられましたよ、お嬢。」
千棘 「やったね、楽!」
楽 「ああ………」
クスッ
千棘 「?どーしたの、楽。」
楽 「いや………こうして、お前や鶫と肩を並べてスポーツ出来るなんて、昔の俺じゃあ、絶対ムリだったなって。」
千棘 「まあ……そうよね。」
楽 「でも今は、星神になって星体技(せいたいぎ)を覚えて、蒼也のトレーニングにも耐えたお陰で、こうしてお前と肩を並べれる。
お前と本当に付き合い出してからの、この半年間があったからこそのゲームだったぜ!」
千棘 「楽………そうだね!」
第166話 完
このSSへのコメント