2018-02-05 01:50:00 更新

ドシュッ ドシュッ


ヒュンッ


楽 「あー、畜生!撃っても撃っても水面に潜られて躱されちまう!」


レオン 「しょうがないよ。楽はまだ星獣との戦いはまだ3度目だし、射撃の訓練もまだ受けてないんだから。」


海王イカ 「オギャァ!」


シュンッ


楽 「わわっ!」


ドゴーン!


千棘 「キャアッ」


楽 「くそー、一体どうすれば…今度こそ。」


海王イカ 「オギャァッ!」


海王イカは3本の足でボートを襲って来た


楽 「よし!」


楽は左手の籠手を海王イカの触手に向けた


楽 (何とか一本ずつ足を撃っていくしか無いな)


楽 「紅炎(プロミネンス)!」


ドシュッ ヒュンッ


楽は海王イカに向けてオレンジの炎を放った。しかし、足に当たらずにすり抜けてしまった。


楽 「え!?」


ドゴンッ


楽 「わわっ!」


千棘 「うぅっ!」


足が当たり、ボートは再び揺れた。

しかし何故か当たった足は一本だけだった。


楽 「ど…どういう事だよアレ?」


レオン 「幻覚だよ。」


楽 「幻覚?」


レオン 「海王星の光の特徴は「幻覚」。ありもしないものを視覚だけで見せる。

海王イカの場合、本物の足の中に幻覚の足を混ぜて困惑するんだよ。」


楽 「なっ、何だよそれ?そんな奴相手にどうすれば…」


シュンッ


楽 「!わわっ!?」


千棘 「?」


海王イカ 「オギャァ〜〜ッ!」


海王イカは、楽達が乗ったスワンボートに触手を一気に4,5本絡めて来た。

おそらく、このまま潰してしまう気だろう。


楽 「ヤバっ………」


千棘 「ちょっ、楽どうしよう?」


楽 「そんな事言ったって……………!」




回想


レオン 「星体技(せいたいぎ)は体に星の光を移してその部分を強化するんだ………」


楽 「………そうだ!」


千棘 「え?」


ボウッ


楽は星の光をありったけ、両腕に集めた。


千棘 「え?楽、何をする気?」


ガジッ


海王イカ 「オギャァッ!?」


楽は海王イカの足を掴んだ


楽 「ていっ!」


ブチッ


海王イカ 「オギャアァァッ!」


海王イカの足は楽が引っ張ると、あっさり引きちぎられてしまった


シュンッ


足を二本失った海王イカはたまらず海中に隠れ直した


千棘 「す…すごい!」


楽 「スゲ………俺今、星獣を素手で引きちぎった!」


レオン 「海王属性は幻覚を使って惑わすのが基本的な戦い方だからねぇ。

星の光の密度は低いから星体技(せいたいぎ)を受ければ大体バラバラだよ。」


海王イカ 「オギャァッ!」


楽 「わわっ!?」


グラッ


海王イカは海面に出るのが危ないと思うが否か、水中からスワンボートを揺らして来た。


千棘 「どうしよう楽……このままじゃこのボート沈んじゃうよ!」


楽 「あ、そうだ!」


ガジッ


楽はボートの両側を力一杯掴んだ


ピタッ


千棘 「え?止まった?」


楽 「やっぱり………レオンの話だとこのイカは力は余り無いから星体技(せいたいぎ)で強化した握力で十分支えれる!」


海王イカ 「オギ…………」


第25話 完








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