第1巻 第113話 ミミズガ
2017年9月28日(木) PM:12:30
楽 「ふーう、今日も午前中の講義、終わったな〜〜〜。」
冬吾 「なあ楽、18号館のマック寄ってかね?」
楽 「ああ!いいな〜それ。蛍、お前も行くか?」
蛍 「あ うん、いーよ。僕も行く〜〜。」
凡矢理大学18号館、この館の建物は食堂フロアになっており、1Fにはマクドナルド凡矢理店 凡矢理大学支店が店を出し、10〜12もの机と各机毎(かくつくえごと)に4個の椅子(イス)が四角形に配置されている。
18号館のすぐ外には2つの噴水が設置されており、その噴水の先の水は2つに分かれて噴き出している。
楽 「俺、チーズバーガーセット1つ。」
冬吾 「俺は月見バーガーとマックシェイクのバニラ味で」
蛍 「じゃあ僕は、ダブルチーズバーガーセットをお願いします。」
ワイワイ ガヤガヤ
楽 「何だか………マックなんて久々に来たな俺。」
冬吾 「そういやあ楽って、基本的に和食が好きだったよね?」
楽 「ん?ああ、まーな。ウチの実家は結構古くからある和装の屋敷だし、俺も小さい時からウチのモンに和食ばっかり作って来たしな。」
冬吾 「組員に毎日和食を振る舞うヤクザの二代目とか………なんだか、とてもヤクザとは思えない健常振り(けんじょうぶり)だよなあ(笑)。」
楽 「ハハッ、確かにそーだな………ん?」
ウジウジ
楽 「何だコレ?」
冬吾 「ん!?」
楽、冬吾、蛍の3人が食べていたバーガーの中に、
淡く緑色に光るミミズの様な細長い生き物が蠢(うごめ)いていた
楽 「!これって……………」
楽はすぐに勘付いた。今まで見て来たものに比べればとても小さいが………
これは星獣だ
楽 (!でも………)
楽はそれとは別にもう1つの事に気付いた。
この小型の星獣は星神である自分には見えるが、そうではない一般の大学生である冬吾と蛍には当然 見えない
レオン (なるほど………木星ワームか、ボクも初めて見たよ。)
楽 (!レオンか!?)
楽が考え事をしている中、頭の中でレオンが星の光によるテレパシーで話しかけて来た
楽 (どーゆう事だよこの緑のミミズ!?やっぱりコレも星獣なのかぁ?大分小いせーけど………)
レオン (うん。まだキミの中で眠ってた時、既(すで)に覚醒して、何体かの野良星獣と戦った友達の星獣からテレパシーで聞いた事があるんだ。)
楽 (で、どんなヤツなんだ?コイツって?)
レオン (木星属性の星獣の中ではサイズ的には極めて小型で、既(すで)に数百体確認されている全体の星獣の中でも、下から3番目か4番目に入る程小型で攻撃能力は殆ど無いんだけど、問題なのは………その非力さの反面、極めて高い繁殖性能。)
楽 (繁殖性能!?)
レオン (うん。普通の星獣は別の星獣を倒した時しかエネルギーを吸収出来ないけど、
この子達は他の星獣や星神の星の光、更には星神ですら無い普通の人の持ってる微弱な星の光すらも食べて行って、どんどん子供を産んで増やして行くんだ。)
楽 (そんな星獣がいたのか!?
このままほっとけば、冬吾や蛍も危ないかもしれないし、一体どうすれば………)
第113話 完
このSSへのコメント