第1巻 第132話 ケンポウ
スッ
論士(ロンシー)は、金色のカンガルーの紋章が描かれた星匣を取り出した。
論士(ロンシー) 「冥王袋鼠(めいおうふくろねずみ) ガリュウ」
シュンッ
ガリュウ 「お呼びですか。論士(ロンシー)様。」
論士(ロンシー)の星匣から、金色に輝くカンガルー型の星獣が召喚された。
論士(ロンシー) 「ああ、戦闘だヨ。」
楽 「行くぞ千棘!」
千棘 「うん!」
スッ
スッ
楽 「九愛太陽(きゅうあいたいよう) レオン」
千棘 「三日月銀兎(みかづきぎんと) シルフ」
シュンッ
シュンッ
楽はレオンを、千棘はシルフをそれぞれ星匣(ほしはこ)から召喚した。
論士(ロンシー) 「それが火向達に聞いた、太陽ヒョウと三日月ウサギか………
しかし、キミ達は 火向、エレキテル、レイナ………ワタシの同胞達の星の光集めの仕事を今まで散々邪魔してくれた。
このままにはしておけないネ。」
スッ
カシャンッ
ロンシーは星匣に星札を刺した
論士(ロンシー)の星匣 「籠手の札(コテノフダ)」
シュンッ
ロンシーの両手に、金色のグローブが装備された。
ロンシー 「チョイヤ!」
千棘 「!キャアッ!」
ロンシーは千棘にパンチを繰り出した。
千棘はとっさに腕に月の光を集めて、星体技でガードした。
楽 「千棘!」
千棘 「いたた………」
楽 「大丈夫か、千棘?」
千棘 「うん、大丈夫ーだよ。ちゃんとガードしたから。
少し、痛かったけど………」
レオン 「でも、運動神経抜群の千棘ねえが、更に星体技で体を強化したのに、それでもダメージを食らうなんて………」
ロンシー 「そりゃそうだヨ。
ワタシは星体技だけじゃなくて、少林寺拳法の使い手でもあるからネ。」
楽 「少林寺拳法?あの格闘技のか?」
ロンシー 「ソウ。星体技(せいたいぎ)は何も、体の膂力を強化するだけが全てじゃナイ。
空手、柔道、合気道などの武道が使えれば、その武道の技を更に何倍にも強化できル。」
楽 「拳法を星体技(せいたいぎ)で強化した?
こんな奴初めてだ!
どうすれば………」
ロンシー 「フフフ………」
第132話 完
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