2019-06-05 23:21:49 更新

2017年10月26日(木) 16:00


LAB(ラボ)ファッション学園


デザイン科教室



千棘 「さーて、最後の作品、頑張って考えるかー〜!」


倉持 「お疲れ千棘ちゃん、今日も学校残ってくの?」


千棘 「あっ、綾ちゃん!」


綾 「昨日の彼氏さんとのデート、楽しかったーー?」


千棘 「うん。

久々に気取らないで、2人の好きなところ行けて、楽しかったよ!」


綾 「それはよかったね。

それにしても………優しそうな彼氏さんだったね。

一条君。」


千棘 「そんな事無いよ!

ぶっきらぼうだし、もやしっ子だし、

でも………。」


綾 「でも?」


千棘 「それでも………いい奴なのよ。」


綾 「だよねー。

じゃなきゃ、千棘ちゃんが付き合うわけ無いもん。

ところで、今日は何の服を考えるの?

また、メンズの長ズボン?」


千棘 「いや、今日はもう明日で服のアイデアの提出期限が来ちゃうから、

今日ので最後にしようと思ってるんだけど、

私、黒、迷彩柄、肌色って、

今までの自分の作品3つとも長ズボンばっかだったから、

そろそろ新しい種類の服を作ろうと思ってるんだ………。」


綾 「なるほどね………

それなら、靴なんてどう?」


千棘 「靴?」


綾 「靴だって、立派なアパレルじゃ無い。

私たちがバイトしてるキリオのUNIQLO(ユニクロ)にだって、一杯靴があるでしょ?」


千棘 「あっ、そっか!」


綾 「例えば、ヒールにクロックス、

サンダルにスポーツシューズに………

スニーカー。」


千棘 「スニーカー?」


綾 「うん。

男の子って、スニーカーが好きな子が多いんだよ。」


千棘 「なるほど………いいかも!」



そして………



カキカキ カキカキ………



その日の夜、


スペクトル凡矢理 705号室


千棘 「じゃじゃーん!

見てよ、楽!」


バッ


楽 「おっ!

何だそのスニーカーの絵?

お前が描いたのか?」


千棘 「うん!

今日、学校に遅くまで残って描いたの!」



千棘が楽に見せたアイデアをまとめる用のスケッチブックには、

青と白の本体に赤い紐の、見栄えのいい見事なスニーカーが描かれていた。



楽 「中々、カッコいいじゃねーか!」


千棘 「フフーン♪

そうでしょ?

あんたに似合いそうなスニーカーを考えて、

頑張ったんだから!」


楽 「そっか………

ありがとな。」


千棘 「フフーン♪」


第1巻 第236話 完


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