2019-04-27 07:33:16 更新

2017年10月16日(月) PM:16:00


凡矢理大学 体育館 バドミントン部の練習場


その日、楽はその日の自分の講義が終わった後に、蛍(ほたる)のバドミントン部の大学祭での出し物の、カップル同士限定のイベントの準備の手伝いに来ていた。


楽 「なー、そう言えば蛍(ほたる)、

このイベントって、名前は何かあるのか?」


蛍(ほたる) 「ああ、このイベントは、

「LRT」っていう名前なんだ。」


楽 「LRT?」


蛍(ほたる) 「LOVE REAL TEST(ラブ リアル テスト)の略だよ。

つまり、「愛が本物かのテスト」

って意味。」


楽 (「愛が本物かのてすと」かぁ………

高校時代はニセモノの恋人だった、

俺と千棘が、本物になれたかどうか試すには絶好のイベントだな………

よーし、絶対に千棘と2人でクリアするぞーー!)


冬吾 「よーし楽、今日はイベントの第一関門のオバケ屋敷の準備をするから、手伝ってくれ。」


楽 「おう。」


冬吾は、10数種類にも及ぶ、オバケの着ぐるみや衣装を用意して来た。


楽 「スゲーな冬吾………

これも全部、お前が用意したのか?」


冬吾 「まあな。

実際に作ってくれたのは俺の手芸部員の友達で、俺はオバケのアイデアとデザインを出しただけなんだがな。」


楽 (ますます冬吾が、集に見えて来たな………。)


冬吾 「じゃあ楽、さっそく着ぐるみを来て、お客を驚かす練習をするから、

お前はコレを着てくれ。」


楽 「ん?コレ………狼男か。」


冬吾 「そうだ。」



オバケ役は、楽が狼男で、冬吾がミイラ男、蛍がドラキュラ役だった。



冬吾 「蛍、お前ドラキュラ似合ってるな!」


蛍 「冬吾こそ、そのミイラ男キマってるじゃん!」


楽 (もし、この関門に俺が千棘と2人で参加したら………。)



楽の回想


狼男 「ガォーー!」


千棘 「キャァー〜!」


ギュウウッ


楽 「わわっ!

ち、千棘、あんまりくっつくなって!」


千棘 「だ、だって、こうしてないと怖いんだもん………」


ウルウル………


楽 キュンッ


ドラキュラ 「血を吸うぞーー!」


千棘 「キャアーー!

ら、楽〜〜、怖いよぉ〜(泣)」


ブルブル


楽 「大丈夫だ!

仮に狼男やドラキュラが相手だろうが、

俺がレオンと、必ずお前を守ってやる!」


千棘 「楽………ありがとう。」



回想終わり


楽 (………って、)


デレ〜〜


楽 (やっぱ、千棘は怯えてるところが可愛いよな。

普段の強気さからまるで別人になり、

いきなり女の子らしくなるギャップがたまんなくて、いじらしいよな〜〜。)


蛍 「楽、なに1人でニヤニヤしてるの?」


楽 「!な、何でもねーよ!」



千棘とのオバケ屋敷を妄想しながら、

楽、冬吾、蛍(ほたる)の3人は、LRTの第一関門のオバケ屋敷の準備を進めました。


第1巻 第193話 完



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2019-04-30 07:13:06

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