第1巻 第87話 アパレル
2017年の9月も中旬に入ったある日の午前
千棘 「ねー楽〜〜、せっかくの夏休みなんだしもっとデートに行こうよーー」
楽 「しょうがねーだろ?俺、夏休みから車校に行き出したし、バイトも週何日かあるし大学の課題や蒼也との戦闘訓練やトレーニングもあるんだぜ?」
千棘 「あんた、大忙しね………」
楽 「お前もそろそろバイトしろよ。もう19なのに実家からの仕送りばかりじゃあ、親父さんに悪いだろ?」
千棘 「私だって探してるけど中々………ん?」
ピピピ
千棘のiPhoneが鳴っていた
楽 「どうした?」
千棘 「専門の友達からだ………アレ?倉持さん?」
倉持 「あ!桐崎さん?前、桐崎さんってバイト探してるって言ってたよね?
私のバイト先、桐崎さんみたいな人が合うかもしれないから、良かったら今日見学に来ない?」
千棘 「あっ、いーわよ。ありがと倉持さん。で、どこのお店なの?」
倉持 「それはね………」
同日午後 イオンモールキリオ 凡矢理店
UNIQLO(ユニクロ) 凡矢理店
千棘 「へー、こんなアパレル店あったんだぁ!」
その店にはメンズの洋服からズボン、
レディースのジーンズ、スカート、ホットパンツ、ワンピースなど様々な服が並んでいた
倉持 「うん。私は高校の頃からここでバイトしてるんだぁ〜〜、服が大好きだし、それが仕事に出来たらサイコーだもん!」
倉持 綾
千棘のLABの友人でファッションデザイナーの娘
彼女の母は千棘の師、柴田スミレとも面識があるらしい
ウェーブのかかった金髪と茶髪の中間の色のショートヘアに、あどけない天真爛漫な性格をしている
千棘 「そうだよねー。ところで倉持さん」
倉持 「綾でいいよー。もう結構話したし、私はもう友達のつもりだもん!」
千棘 「ホント?じゃあ綾ちゃん、私も千棘でいいよー。」
倉持 「うん、千棘ちゃん。」
千棘 「このお店って、ホントに色んな種類の服があるよね。」
倉持 「そうなんだよ〜〜、このお店には私達が目指してるファッションデザイナーの人達がデザインした作品が世界中から集まってるんだよ〜〜」
千棘 「そうだよね………私たちもいつか作るんだよね………」
倉持 「私、服って大好き!
ママがファッションデザイナーだからだけじゃなくて、服の着こなし方一つで女の子も男の子も纏ってる雰囲気が全然変わるもん!」
千棘 「あ!やっぱりそうだよね〜〜、私の幼馴染に子供の頃から男の子の格好ばっかりしてる子がいて、その子を女の子っぽくする為に色んな服や飾り選んだりして、そう思ってたの!」
倉持 「やっぱり千棘ちゃんは話が分かる〜〜〜、じゃあどうするの?ここでバイトする?」
千棘 「そうねぇ………」
後日
千棘 「じゃー楽、私バイトに行ってくるねー。」
楽 「おう、頑張れよ。」
千棘 「見てなさいよ!あんたにも似合う男の子っぽい格好いい服、いつか見つけてやるんだから!」
第87話 完
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