死が二人を分かとうとも
ケッコンカッコカリについて考える鳳翔さんと、真面目な提督の短編です。
秋刀魚祭りの画像の鳳翔さんが可愛かったので衝動書きしました、後悔はしてません。
ーThe moon is beautiful-
ケッコンカッコカリ、それは練度が最高になった艦娘の上限を解放するために行われる行為だ。
そして、つい先日ケッコンカッコカリをするための書類と指輪が我らが鎮守府にも届いたらしい。
しかし、私はその指輪を受け取ることができないのだ。
軽空母鳳翔、それが私の名だ。日本海軍初の航空母艦という名誉を頂いた艦だ。
でも、それは同時に誰よりも劣っているということだ。常に艦は進化する。
簡単に表現するなら、私は卵なのだ。そしてのちに建造された子たちは孵化し育っていき常に私の上を行く。
艦だったころは活躍する機会もあったが、艦娘となった今では最初から私より優秀な子たちが多いので活躍する場はほとんど無かった。
提督はそれを気にしてか、簡単な任務などを回してくれるのだが、こうして居酒屋を経営している時間の方が圧倒的に多いのが現状だ。
そんな私がなぜこうしてケッコンカッコカリについて考えているかというと、恐れながら提督をお慕いしているからだ。
別に今すぐどうこうしたいなんて贅沢を言うわけでは無いが、想い人が誰かと仮とはいえ結婚するなんて聞いたら落ち着きが無くなるのは仕方ないと思いたい。
先程もぼーっとしてしまってお皿を一枚割ってしまった。加賀さんに心配をかけてしまったのは不覚だ。
空母の母という二つ名に恥じぬよう、常に冷静でいようと思った矢先にこんな話…神様というのも意地が悪いものだ。
そんなことを考えていると、片付けを始めている店の扉が音を立てて開いた。
提督「もう、閉店ですか?」
そこにいたのは、私の悩みの種その人だった。
鳳翔「いいえ、まだ開店中ですよ。いらっしゃいませ。」
私は笑顔で彼を店内に迎えるのだった。
提督「オススメを一杯ください。」
鳳翔「かしこまりました。」
彼がこんな時間にやってくるのは珍しい、私はグラスにお酒を注ぎながらそんなことを考える。
彼は優秀で普段ここに来るときは仕事を早く終わらせて艦娘数人と来るのだ。お恥ずかしい話だが、二人きりになれていることに少し嬉しい自分がいる。
鳳翔「どうぞ、ところで提督。今日はどうされたのですか?こんな時間に私の店に来るのは珍しいと思いまして。」
私は疑問に思ったことを口に出してみる。単純な好奇心から出た質問だが彼はそんなことで怒るような人では無いので大丈夫だろう。
提督「鳳翔さんと二人きりになりたくて、わざと遅らせてみました。」
彼はいたずらに微笑みながらそんな風に返す。この人はいつもこうだ、私をいたずらにドキドキさせていつの間にか心を奪われてしまった。
でも、彼は優しいからきっと誰にでもこうしているんだろう。思わず期待して勘違いしてしまいそうになるが、きっと私は特別では無いのだ。
鳳翔「私なんかと二人きりになってもいいことはありませんよ。」
高鳴る鼓動を抑えてそんな風に返す。もしここで私が想いを伝えたところで彼の重荷になるだけだ。
私のような前線で活躍できない艦娘にケッコンカッコカリを使うなんて愚策中の愚策なのだから。
それ以前に、彼に想いを告げて拒絶されてしまったら…私はおかしくなってしまうかもしれない。
提督「鳳翔さん、今日は店じまいにして一杯付き合ってもらえませんか?」
鳳翔「ええ、構いませんよ。」
私は彼の誘いに乗り、店の片づけを始める。
提督「俺も手伝いますよ。」
鳳翔「いえ、一人で大丈夫ですよ。」
提督「そう言わないでください、俺が鳳翔さんと飲むのが待ちきれないってだけですから。」
彼はそう言って私の横でお皿を洗い始める。私なんかより彼は忙しいのだろう、疲れも溜まっているはずだ。
それなのにそんな素振りを少しも見せることなく笑顔で手伝ってくれる。隣で作業する際に少し肩が触れるのでさえ、嬉しい私がいた。
提督「どうかしました?俺の顔になにかついてます?」
鳳翔「へ!?い、いえ、なんでもないです…」
私は慌てて顔を背ける。自分でもわかるほどに頬が熱い。
そのまま、会話もなく作業を終わらせた。
そして、現在。店の裏手にある縁側にて二人でお酒を飲む。こうしているとまるで夫婦のようだと思うのも恋とやらの魔法なのだろうか。
提督「月が綺麗ですね。」
彼が満月を見ながらそう言う。私死んでもいいわ。なんて返すのが理想的なのかもしれないが、きっと彼が望んでいるのはそんな答えじゃないだろう。
鳳翔「ええ、本当に。絶好の月見日和ですね。」
私はそう返しながら彼を見る。すると少し恥ずかしそうに被った帽子のつばを下げていた。
もしかしたら彼も二人きりの状況に少しは照れていたりするのだろうか。少し酔いも入ってきたので、この際聞いてみよう。
鳳翔「提督、ケッコンカッコカリはどなたとするつもりなんですか?」
こんなに気になってもやもやしてしまうくらいなら、本人に聞いてしまえばいいのだ。自分じゃないことはわかりきっているのだから…
提督「どうしたんですか?藪から棒に。ケッコンカッコカリですか…俺は能代としようと思っています。」
一瞬驚いたようにした彼だったが、少し考えるようにしてからそう言う。
わかっていた、自分じゃないことなんて自分でもわかりきっていた。でも、こんなに心が苦しいのは少しは期待してしまっていたからだろうか。
提督「練度も足りていますし、何より長い付き合いですからね。空母や戦艦のほうが適しているんでしょうが…どうしました?」
不意に涙が零れそうになっているのがわかり、慌てて彼から顔を背ける。
鳳翔「その、すいません…少し目にゴミが…入ってしまったみたいで…」
我ながら苦しい言い訳だ。こんなにもゴミが入った程度で涙が溢れ出るはずがないのに。
提督「鳳翔さん、こっちを見てください。」
突然彼がまじめな声でそう言うので、涙を拭いながら振り返る。
すると、彼が私に小さな箱のようなものを差し出していた。
提督「俺は駄目な男です。戦場に赴く力もなく、艦娘に頼ることしか出来ない非力な存在です。」
提督「それどころか、目の前で愛する人が泣いているのにどう慰めればいいのかすらわからないような甲斐性なしです。」
彼はなにを言っているのだろうか、その言い方じゃまるで…まるで私のことを…
提督「もしよければ、俺と結婚してくれませんか?」
鳳翔「その…私は練度が足りていませんし、それに…さっき能代さんに渡すって…」
提督「これはケッコンカッコカリのものではありません。俺が自分で購入したものです。」
提督「ケッコンカッコカリの話が回ってきたときからずっと考えていたんです。いくら仮とはいえ結婚とつくものを好きな人より先に別の人とするのはどうなのかと。」
提督「そして、悩んだ末にこうすることにしました。まだ人間と艦娘の結婚は正式には認められてはいません。形だけの結婚になるとはいえ、立ちはだかる壁も多いでしょう。」
提督「それに、私たちが身を置くのは戦場です。死が二人を分つかもしれません。」
提督「それでも、俺はあなたが好きです。もしよければ、これを受け取ってください。」
そう言って差し出された小さな箱の中には、きれいな指輪が入っていた。こんなに幸せになってしまってもいいのだろうか。
もし幸せが分けられるのならば誰かにおすそ分けしてあげたいほどだ。
私は彼に向かって強く頷く。彼もそれを見てほっとしたといったような表情を見せる。
鳳翔「提督…いいえ、そのあなた。指輪をはめていただけませんか?」
私の呼び方に少し顔を赤くしながら彼は指輪を取り出し、差し出された私の左手の薬指に優しくはめる。
鳳翔「そういえば、提督。一点だけ訂正させてください。」
少し照れ臭かったので、呼び方を前のものに戻す。時間をかけて慣れていくとしよう。
提督「ん?」
鳳翔「死が二人を分かつまでではなく、死が二人を分かとうとも私はあなたを愛し続けますよ。」
提督「はい、勿論俺もそのつもりですよ。」
そして、輝く月の下。私と彼は口づけを交わした。
ー死が二人を分かとうとも-happyend
最近連載している方の作品がシリアスまっしぐらなんで、とりあえず結婚させました。('ω')<やりました
他にもリクエストなどを消化したいのですが、自分が思いつくのが唐突なのでとりあえず頭に上ってきたものを書いています…そして、なにより時間が無いです(笑)
いや、笑えねぇよ(´Д`)
読売新聞(9月28日(金))7面
💀韓◆国💀
💀文大統領、国連総会で『💀慰安婦問題💀』に基づき日本🇯🇵🎌🗾を非難する演説実施
これは『💀慰安婦問題💀』で相互に非難応酬する事の自粛を約した『慰安婦問題を巡る日韓合意』の明確な違反であり、💀韓◆国💀は『💀慰安婦問題💀』を『蒸し返す』事を国家として正式に宣言した。と、思料
加賀『頭に来ました。』
海上自衛隊
護衛艦『さざなみ』
ソロモン諸島訪問
ガダルカナル島で『戦没者の遺骨』の受け取り実施
さざなみ『ソロモンよ!!私は帰って来た!!』
旭日旗
小野寺防衛大臣
💀韓◆国💀『済州島』で開催される『国際観艦式』で招待された海上自衛隊の艦船は『旭日旗』を使用する。と、明言
国際法上、当然の話である。
この様なシチュエーションで愛を伝えるって素敵です!
護衛艦『さざなみ』
さざなみ『吹雪、夕立、綾波、睦月、叢雲、みんな。会いに来た。』
哭けど、叫べど、返事はない。