2019-04-14 02:26:08 更新

概要

管理職園田海未番外編です
海未ママの物語になります
恋愛物を書いたことがないのですが、宜しくお願いします


前書き

小さいころの海未母は日舞を辞め、荒れていた。
仲間は恋愛に行き、一人になってしまった。海未母に救いを差し伸べる手はあるのか?


■二十何年前


昼の晴れた日、川が流れていて、その近くに並木道があり、そこを少女が歩いている。


その少女は腰までかかるロングヘアーで、きれいな顔立ちをしている。セーラー服を着ていて、それは普通のセーラー服より、スカートの丈をすごく伸ばしている。機嫌が悪いのか、ひどく不機嫌な顔をしていて、ポケットに手を入れたまま、ガムを噛みながら歩いている


園田「はー、つまんないね」

「あいつらは男ができて、つるまなくなったし」


園田はため息をつき、喧嘩仲間が去ったことに対し、感傷に浸っていた


「あいつは和菓子屋の弟子に惚れて」

「もう一人のあいつは男ができて、勉強して、一緒の大学に行こうとしてるし、まあ、頭は良かったから、行けるんだろうけど」


「クラスの小泉君はショートカットのボーイッシュな娘と仲良く話してて、星空君はセミショートヘアのおとなしい娘と仲良く話してる」

「でも、何故か、パートナーが変わる気がするんだよね」

「令嬢の西木野さんは親の病院を継ぐために、医大に進むんだっけ」


「綾瀬君はロシアに行っちゃったし、東條君は引っ越し、明るいあの娘は子だくさんになりたいって言ってたね」


園田は歩き疲れ、近くの土手に座った


園田を小柄な少年が木陰から見つめている


園田「はあ、いっそ恋でもできたら変われるかな」


少年が隠れている木陰を見る園田


園田「あれは、ないか」


■2年前 園田家稽古場 回想


園田母「何を言ってるんですか!!」

「貴女は跡取りなんですよ!?」


園田「皆からからかわれて、嫌だ!!」

「もう私、やらない!!」

「園田なんて潰れればいいんだ!!」


窓を見る園田


園田「なに、見てるのよ!!」


稽古を見ていた少年が慌てて立ち去った


■現実に戻る


園田「あれから、稽古をやめて、喧嘩をするようになって」

「あの二人と仲良くなって」

「そして、二人とも恋して遊ばなくなって」

「はあ、私の人生、どうなるのかな」


男「おい!!園田」


園田に向かって、男が歩いてくる


園田「はあ、あいつか」

「あいつと恋しようかな」


男「今、聞こえたぜ」

「恋したいんだってな!!」


園田「言ったっけ?そんなこと」


男「とぼけるなよ」


男は園田の横に座った


木陰から顔を半分覗かせていた少年は肩を落として、その場から立ち去った

その目から、ほんのり、涙が流れていた


園田(うーん、やっぱり、こいつは違うな)

(仲はいいんだけど、恋をするには違う)

(はあ、いい相手いないから)


男「俺と付き合わねえか?」


驚く園田


園田「え!?」

「ちょっと何を!?」


男「俺は本気だぜ」


男の真剣な表情に園田は男の本気を感じた


園田「え」


はにかむ、園田


男の真剣な告白に意を決する園田


園田「こんな私でもありがとう」

「でも、あんたとは友達でいたいんだ」


男「なんでだよ!!」


園田「ごめん」


園田ににじみ寄る男


怯えた表情を浮かべる園田

園田「ちょっと怖いよ」


男「了承できねえ」


園田を押し倒す男


園田「ちょっと止めてよ!!」


男「うるせえ」


園田の両手を押さえつける男


男は顔を園田に近づける


園田「いやあ」


次の瞬間、男は園田から離れた


男「痛ってな」


園田は男が急に離れた原因が解らず、辺りを見回した


そこには木陰から園田を見ていた少年が居た


園田「あんた」


男は立ち上がり、少年を睨みつけた

普通だったら、男の人睨みで萎縮するであろう、だが、少年は男を睨み返した


男「おい、お前、俺とこいつのお楽しみタイムを邪魔しやがって」

「覚悟はできてるんだろうな」


園田「お楽しみなんかしてない」


少年「園田さんとお楽しみをするのは僕だ」


予想外の言葉に戸惑う園田


園田「あんた、何を」


男はふんと鼻を鳴らした


男「丁度いい、」

「園田を掛けて勝負をしよう」


少年「いいよ」

園田「何を勝手に」


男「おい、園田」

「こいつに勝ったら、俺のものになれ」


園田「、、、」

(日舞を止めたいと言って聞いてもらえなかった、また、私の意見を聞かないで)


男「お前が黙ってようが」

「こいつはおれに喧嘩を売ったんだ」

「どっちにしろやるぜ」


少年「望むところだ」


決闘開始!!


//////


開始早々、少年はボコボコにやられた

それはもう一方的に

少年をみて、園田は私でも勝てると思った

それほど少年は弱かった


でも、少年は戦うのを止めなかった


園田「もう、止めてよ」

「なんで、そんなになっても、私を選ぶのさ!!」


少年「園田さんの舞踊が好きだから」


園田「え」


思春期になり、ある境から日舞をからかわれ、それ以来、日舞を行うことが嫌いになった

誰からも認められないと思っていた。


園田「お巡りさん!!」

「早く来てください!!」


男「くそ!!」


男は慌てて、逃げだした


少年に近寄る園田


園田「ひどい、恰好」


少年「警察は?」


園田「あれは嘘よ」


思春期になり、ある境から日舞をからかわれ、それ以来、日舞を行うことが嫌いになった

誰からも認められないと思っていたが、一人だけでも、見てくれている人がいた


少年「園田さんの膝枕温かい」


年下だと思っていた少年は同級生だということが判り、園田はびっくりした

日舞の稽古を毎日見ているうちに園田に惚れていたらしい


少年は園田が襲われていたので、咄嗟に体が動き、後は勢いで立ち向かったとのことだった


園田は心がほっこりするのを感じた


園田(私、恋してるんだ)


少年「僕、強くなるよ!!」

「君を守れるように!!」


園田「私は弱いのは好きじゃないよ」


少年は剣道を始めた


後日、男は少年と園田が話している時、園田が自分と話していた時とは違う表情を見せているのをみて、静かに立ち去った


順調に交際が進み、少年は園田家に婿養子に入った


■現在

海未母「何、あの時のことは仕方がないことでしたので、気にしないでください」

「私が不甲斐無いばかりに、あなたの手間をとらせてしまって」


「貴方は遠征で、遠出をしていた、彼らもそれを狙っていたんです」

「だから、そんなに自分をお責めにならないで」


「でも、海未さんはいい友達に巡り合えました」


「ええ、あの娘は私が助けなくても、仲間が助けてくれますよ」




後書き

恋愛要素難しいですね
うーん、キュンとさせるのがうまくいかない


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