2019-06-25 21:05:02 更新

概要

転校を控えた梨子が学園で遭遇したものとは


前書き

梨子転向前の物語です


音ノ木坂学院


■校庭

梨子「私は来週から浦の星女学院に転入する、だからこの学校に誰かいれば、最後にお話がしたい」


梨子は走り高跳びをしていて、棒に引っかかる


梨子「ふう、人来ないかな」

「あれ、弓道場で何か聞こえる」


■弓道場


弓が空を裂き、矢が的に刺さる音が聞こえる


梨子「誰だろう」

「練習熱心だな」


バン!!


梨子「失礼します」

「あれ」


練習していたと思てたら、誰もいなかった


ただ、的のど真ん中に弓が刺さって、揺れていた


まるで、今まで誰かが練習していたように


■校庭


梨子「気のせいだったのかな」

「ハードル直しとこう」


ハードルと棒を直す梨子


梨子「あれ、あそこに人がいる」


ある一室に窓から校庭を眺める人の姿を見た


梨子「やっぱり、誰かいるんだ」

「誰も居なかったら、教室のカギは閉まっているはずだからね」


■廊下


梨子「家庭科室から何か聞こえる」


家庭科室でミシンの音が鳴っている


ガラガラ


梨子「ねえ、何してるの?」

「あれ?」


中には誰もおらず

ミシンの横には9人分の衣装が並んでいる


梨子は階段を登る


音楽室からピアノの音が聞こえる


梨子「綺麗な音」


ガラガラ


梨子「私もピアノ弾いてるの」

「一緒に弾こうよ!!」

「あれ?」


中には誰もおらず、カーテンが風に舞っていた


梨子「はは」

梨子はふと思い出した


梨子「気のせいだよね」


音楽室は完全防音で外に音が漏れることはないと



梨子は少し、怖くなり、早く帰宅しようと思った


アイドル研究部の部室で楽しそうな話し声が聞こえる


「花陽、このアイドルのターンいいわよね」


「にこちゃん、こっちのほうもいいよ」


梨子「やっと人がいた」


ガラガラ


梨子「やっと人が居たよ!!」


梨子「あれ?」


部室の中にはめくりかけのアイドル雑誌が置かれていた


走る梨子


梨子「そんな、あれは伝説じゃ」


梨子は思い出した


学園長の驚異的な手腕で廃校を免れた音ノ木坂学院だが、

本当はスクールアイドルが居て、その生徒達の活躍で廃校を免れたと

本人たちはこの瞬間が最高だと強く思っていたこと、ある日を境に皆、消えてしまったこと


生徒会室から光が差し込んでいる


梨子「はあはあ」


中には金髪のポニーテールと長いツインテールの3年生の制服を着た生徒が居た


絵里「あら、こんな時間にどうしたのかしら」

絵里「早く帰らないと駄目よ」


梨子「助かった」

疲れてうつむく梨子


希「えりち!!」


梨子は思い出した、生徒会長は黒髪だったと


顔を上げると誰もいなかった



走る梨子


梨子は教室に逃げ込んだ


急いで、鍵を閉める梨子


梨子「これで誰も来ない」


窓から校庭を見る梨子


校内に入る前に片づけた道具がつかった状態になっていた


梨子「どうなってるの、これは」


梨子の背後に誰か立つ


穂乃果「気づいちゃったんだね」

梨子「そんな」

「鍵は閉めたはず」


穂乃果「私達にはそんなの関係ないよ」


梨子、携帯を取り出す


バチ


気を失う梨子


穂乃果「学園長ありがとうございます」

「私達じゃ、生身の人間に触れないから」


ことりの母「いいわよ」

「気にしないで」

「今日はお母さんは来れないそうよ」


穂乃果「解りました」

「この子をお願いします」


ことりの母「解ったわ」

「学校の存続が決定した後、学校の崩壊事故が起きて、あなた達が巻き込まれて」

「無名でも凄腕の祈祷師があなた達をこんな形だけど、甦らせてくれた」

「家族以外には存在を忘れられてしまうことになってしまったけど」

「あの事故がなければ、あなた達は」


穂乃果「もういいんです」

「それに今は、幽霊相手にダンスを魅せているんです」

「結構、反響いいんですよ」


ことりの母「ふふ、貴女は変わらないわね」


穂乃果「それよりもこの子を」

「家族以外の生者が私たちを認識したら、生者は幽霊になってしまいます」


ことりの母「そうね」

「早く、外に出さないと」


穂乃果「この子、向こうでスクールアイドルやってほしいな」


真姫「私と弾き語りしようなんて」


凛「真姫ちゃん、照れちゃって」


真姫「何よ!!」


海未「さあ、そろそろいかせてあげなさい」


ことり「時間がないよ!!」


にこ「絶対スクールアイドルになるのよ」


花陽「頑張って!!」


■梨子家の前

梨子は気がつたら、家の前で寝ていた


梨子「私どうしたんだろう?」

「あれ、なんで、こんな所で寝てるんだろう」

「用意しないと」


家に帰る梨子


後書き

あなたの学校でも毎晩コンサートが開かれているかも


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