2019-05-12 05:51:54 更新

2017年10月19日(木) 15:00


凡矢理大学


楽 「ふーー、

さてと今日はなんの準備をやるんだ?冬吾。」


冬吾 「ああ、今日は参加賞作りだよ。」


楽 「参加賞作り?」


冬吾 「ああ、

今まで第一関門のオバケ屋敷と、

第二関門の恋人同士のクイズの準備をしただろ?

イベントの内容の関門が決まって来たから、

参加してくれたお客さんへの配慮も考え出す事にしたんだ。」


楽 「なるほど………。

で、何を参加賞にするんだ?」


冬吾 「それを今から考えるんだよ、楽。」


楽 「まずは、そこからなのかよ………。」



バドミントン部員A 「何を参加賞にする?」


バドミントン部員B 「そうだな………

指輪なんてどうだ?」


蛍(ほたる) 「指輪なんて、

高いものじゃなくても、1個何千円もするでしょ?

そんなの参加費数百円のイベントでお客さん一人一人に渡してたら、

大赤字(おおあかじ)になっちゃうよ!」


バドミントン部員B 「あっ!そうか………。」


蛍 「ねっ、楽もそう思うでしょ?」


楽 「………なあ蛍(ほたる)、

出来るだけ安い方がいいんだよな?」


蛍 「えっ?う、うん………。

だって、学生間のイベントだし、

そんなにお金は掛けられ無いし………。」


楽 「だったら、バッジなんてどうだ?」


蛍(ほたる) 「バッジ?」


楽 「ああ。

カップル同士のイベントに参加してくれた記念に、

カップルの男女に同じデザインのバッジをあげるんだ。

同じバッジを付けてるなんて、

それだけで恋人同士っぽいだろ?」


蛍(ほたる) 「なるほど………

それ、いいかも!」


冬吾 「流石、楽。

やっぱり彼女持ちは、

カップルが何を喜ぶか、よーく分かってるね〜〜♪」


楽 「うるせーよ!

ハッと思い付いただけだ!」


蛍(ほたる) 「それで、具体的にどんなデザインのバッジにするの、楽?」


楽 「そうだな………

あ!そうだ。」


スッ


楽は参加賞のイメージを書く為のスケッチブックを手に取った。


カキカキ………


楽はスケッチブックに書き出した。


楽 「出来た!」


バーン


楽 「こんなんどうだ?」


冬吾 「ん?」


蛍(ほたる) 「何コレ………

割れたハート型?」


楽がスケッチブックに描いたバッジは、

割れたハート型で、

割れている半分の左側は赤で、もう半分の右側は青だった。


冬吾 「おいおい楽………

割れたハート型って、これじゃあカップルらしいどころか、

失恋の証(あかし)みたいじゃ無いか?」


楽 「いや、

コレは恋人同士が2人揃わないと、

ハート、つまり愛が完成しないっていう、

2人が付き合ってる証(あかし)なんだ。」


蛍(ほたる) 「なるほど………

ありがとう楽!

僕、コレをイベントの参加賞のバッジのデザインとして、部長に提出して来るよ!」


冬吾 「俺は、手芸部の友達にこのデザインのバッジを作るように、頼んで来る!」


楽 (千棘と2人で、このバッジをゲットしよう。)


第1巻 第205話 完


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