二つの世界が交差したとき 4
修正完了(2024/08/11)
この作品は二つの世界が交差したとき 3の続きです
ゆっくり見ていってね?
これまで出てきたキャラクター紹介
艦隊これくしょんキャラ
瑞鳳(メインキャラ)
長門
加賀
青葉
赤城
陸奥
祥鳳
吹雪
深雪
愛宕
高雄
川内
那珂
神通
東方キャラ
博麗霊夢(メインキャラ)
霧雨魔理沙(メインキャラ)
八雲紫
アリス・マーガトロイド
上白沢慧音
射命丸文
森近霖之助
ルーミア
藤原妹紅
宇佐見菫子
十六夜咲夜
レミリア・スカーレット
フランドール・スカーレット
パチュリー・ノーレッジ
八意永琳
鈴仙・優曇華・イナバ
因幡てゐ
大妖精
魂魄妖夢
西行寺幽々子
サニー・ミルク
スター・サファイア
ルナ・チャイルド
河城にとり
まだまだ増える予定です!
霊夢の寝室
魔理沙 「………」
霊夢 「…」パサッ
瑞鳳 「…どうですか霊夢さん 魔理沙さんの容態は」
霊夢 「…気を感じ取る限り、良くないわね かなり衰弱してるわ」
霊夢 「しかも魔理沙が言った通り、この魔理沙は本物であって本物じゃないわ」
菫子 「悪だけを取り除かれた魂だと言ってましたよね てことはこの魔理沙さんは幽霊…?」
霊夢 「本来ならね」
菫子 「…っえ?」
霊夢 「運んでるときに調べたのだけど 今の魔理沙は幽体離脱に近い状態なのよ」
菫子 「幽体離脱…?身体から魂が抜けてる状態のことですよね 魂を抜かれたならそれは普通では…?」
霊夢 「本来の幽体離脱は個体を持たないわ 幽体だけが動いてるならなにかに触れたり、魔法を使えたりしない」
霊夢 「でも幽体だけの魔理沙はそれができた…となると、別のなにかをつけられてる可能性が高いわ」
瑞鳳 「別のなにかとは…?」
霊夢 「さっきフランたちが話してたときに呪いって言葉が出てたでしょ?たぶんそれだと思うわ」
菫子 「呪い…たしかに言ってましたね」
瑞鳳 「てことはその呪いを解くことができれば!」
霊夢 「いや、それだけじゃムリよ さっきも言ったでしょ?この魔理沙は幽霊だって」
霊夢 「本体もないと魔理沙は元に戻らないわ しかも早く戻さないと本体の方も……」
瑞鳳 「…魔理沙さん……」
菫子 「…」
魔理沙 「………」
霊夢 「…菫子 遊びに来たところわるいけど暫くはあなたに構ってる暇ないわ」
霊夢 「私は今からでも異変を起こしてる奴を倒さないといけないから今日は帰ってもらえるかしら」
菫子 「なに言ってるんですか霊夢さん 私も手伝いますよ!」
菫子 「魔理沙さんはわたしの友達です!数少ない友だちが危ない目にあってるのに見過ごすことなんてできません!」
菫子 「なのでこちらに来てる間は全力で手伝わせてもらいます!もちろん拒否なんてしませんよね?」
霊夢 「………」
瑞鳳 「霊夢さん 菫子さんの実力は私も知ってます 外の世界にいた時に会ったことがあるんですが、その時に菫子さんの実力を見せてもらったことがあるんです!」
瑞鳳 「なので足でまといにならないのはたしかです 足でまといどころかかなりの戦力になるかと思います!」
霊夢 「知ってるわよ あんたに言われなくても」
霊夢 「菫子は元々この世界と外の世界をむぐ!!」
菫子 「れっ霊夢さん!その話しはしないでもらえるとうれしいです…」アセ
瑞鳳 「?」
霊夢 「なんでよ 別にいいじゃない?」
菫子 「いや、その…瑞鳳には知られなくないというか、なんというか……」アハハ…
霊夢 「…まぁいいわ それじゃわるいけど、あなたにも手伝ってもらおうかしら?」
霊夢 「途中でやめたいなんて言わないでよね 離脱は許さないわよ」
菫子 「だいじょうぶですよ!最後まで付き合います!」
霊夢 「ならいいけど」
紫 「ずーいほーう!!」パカッ 真上から瑞鳳の顔面近くに逆さ吊りにやってくる
瑞鳳 「きゃあぁぁぁぁっ!!!?」ビクゥッ!!
菫子 「はぅっ!!」キィーン!!
霊夢 「なにしにきたのよ紫 てか来るの遅いわよ!」
紫 「ごめんなさいね?ちょっと私の方でも色々とあってね」ヨット
瑞鳳 「ゆっゆかりさん!いつもいつも 脅かさないでください!心臓に悪いですよ!!」ドキドキ…
紫 「うふふ!ごめんなさいね?あなたを脅かすのとてもおもしろいからつい…ね?」クスッ
瑞鳳 「ついじゃありませんよ!こっちは毎回のように心臓が飛び跳ねてるんですから!」
菫子 「おぉ…ずっずいほう わたしのとなりでいきなりかん高い声出さないで……」キーン…
瑞鳳 「すっすみません…」
紫 「瑞鳳 あなたに渡すものがあるわ はい?」スッ
瑞鳳 「っえ これは…?」ペラッ
紫 「【召喚 駆吹召】の札よ 新しく参加してくれる艦娘ができたのよ」
瑞鳳 「…っえ てことは、この前の札が長門さんだったんで この札は……」
瑞鳳 「………吹雪さん、ですか?」
紫 「さぁてね?それはどうかしら 誰かまでは教えられないわ」
紫 「それじゃ私はもう行くわ それじゃあね!」スゥ…
隙間 「シマリマース」シュゥゥ…
霊夢 「…またよくわからないスペルカード渡してきたわね それでまた長門を呼べるの?」
瑞鳳 「…いえ 今回のは長門さんではありません おそらく別の方かと」
菫子 「別の人…?てかそのスペルカードで長門って人を呼べるって言ってたけど それスペルカードなの?」
瑞鳳 「みたいです そもそもスペルカードというもの自体、私には理解してないんですが…」
菫子 「あれ 弾幕遊戯知らないの?」
瑞鳳 「ルールは一応知ってますが実際にはやってないので…」
菫子 「…ふーん」
霊夢 「瑞鳳 魔理沙がおかしくなったのっていつ頃?」
瑞鳳 「っえ えっと…」
瑞鳳 「……たぶんですが、朝方 わたしとレミリアさんが鈴仙さんを監視していた時に魔理沙さんは寝ていて 鈴仙さんが部屋から出たのでわたしとレミリアさんは魔理沙さんを置いて行ったので……」
霊夢 「そのときね まったくタイミングの悪いときに寝てるんだから…」ハァ…
霊夢 「てことはあのうさぎも今回の異変に関係してるとみていいわね あきらかにタイミングが良すぎるわ」
菫子 「そうですね 話聞くかぎりだと私もその可能性が高いと思います」
瑞鳳 「ですがまだ決まったわけじゃ……」
レミリア 「確定よ ほら」スー…ポイッ
鈴仙 「」ドサッ 襖を開け放り投げられる
瑞鳳 「っえ 鈴仙さん!?」
霊夢 「あら?意外にも早かったわね もうしっぽを出したの?」
レミリア 「えぇ ずっと後を追いかけ回したらやっと証拠をつかんだわ」
レミリア 「口でしか言えないけど、わたしが嘘をつくなんて思ってないでしょ?」
霊夢 「えぇ あんたがウソをつくヤツだなんて思ってないわ 聞かせてもらえるかしら?」
レミリア 「話がはやくて助かるわ こいつ、なにか切れたのか知らないけどいきなり暴れだしたのよ」
レミリア 「そしたら急いで床に魔法陣を描いてどこか行こうとしてたところを押さえたわ 魔法陣も永遠亭に残したままにしてあるわ」
霊夢 「でかしたわ それじゃさっそく行くわよ」スクッ
瑞鳳 「っえ いくって…どこへ?」
霊夢 「永遠亭に決まってるでしょ 今その魔法陣があるならそれを使って向かう先に行くのよ」
瑞鳳 「えぇっ!?霊夢さん 魔法使えるんですか!?」
霊夢 「使えるわけないでしょ 魔法の知識なんてないわよ」
霊夢 「レミリア 永遠亭に行く前にアリスの家に寄るわよ いいわね」
レミリア 「わかったわ」
菫子 「なるほど たしかにアリスさんなら魔法の知識がありますからね!まさに適任!」
瑞鳳 「それじゃはやく行きましょう!」
…
魔法の森ーアリスの家
アリス 「…」ヌイヌイ…
アリス 「……はぁ 疲れたわ あと数百体…先がながいわ」
上海人形 「シャンハーイ」フワー…
アリス 「あら コーヒー入れてくれたのね?ありがと いただくわ」スッ
上海人形 「シャンハーイ…?」
アリス 「だいじょうぶよ そんな心配しないで?」
アリス 「ちゃんと他のみんなも治してあげるからもう少し待ってなさい 寂しいのはわたしも一緒よ」
上海人形 「シャンハーイ!」
アリス 「人形よりわたしの心配してくれてるの?」
上海人形 「シャンハイ!」
上海人形 「…っ! シャンハーイ!」ツカミッフワー… 毛布を持ってきてアリスに差し出す
アリス 「休めって言ってるのね?ありがとう でもまだ休めないわ」
アリス 「もうすこし治しておきたいから続けるわ 区切りのいいところで休むわ」
上海人形 「シャンハーイ…」
アリス 「…それにしても、ほんとにあなただけでも無事でよかったわ?わたしの最高傑作」スッ…
アリス 「ほかの人形とはちがって、あなただけは体内に魔力を貯めることができ 多少の魔法なら使うことができる特殊個体」
アリス 「さらにわたしが操らなくても多少なら自立して動くことができて多少の知識も入れてるから感情がある」
アリス 「何年もかかって作ったわたしの最高傑作…ほんとに、壊れなくてよかったわ」ナデナデ
上海人形 「シャンハーイ…!」
アリス 「さてと 作業再開するわね?次はこの人形を…」
コンコンっガチャ
霊夢 「じゃまするわよー」
瑞鳳 「れっ霊夢さん まだ返事が返ってきてないのに…」
レミリア 「じゃまするわ」
菫子 「おじゃまします!」
アリス 「あら 珍しい面子ね?レミリアに菫子が来るなんて」
アリス 「どうかしたの?なにか用かしら」
霊夢 「頼みがあるわ 今から永遠亭に来てほしいの」
アリス 「永遠亭に?なんでまた」
瑞鳳 「今起きている異変を解決するためです!」
アリス 「異変…?なにか起きてたかしら?」
レミリア 「今パチュリーたちが暴れているのよ …フランもそのひとりよ」
アリス 「…っえ」
菫子 「そのうち魔理沙さんも被害者なんです 今意識不明で博麗神社に寝てるの」
アリス 「魔理沙が!?」
霊夢 「それと永遠亭のうさぎもそのうちの一匹でね 転送魔法陣を使おうとしたところをレミリアが取り押さえたの」
レミリア 「その魔法陣を調べて行き先を知りたいの お願いできないかしら?」
アリス 「わかったわ 協力するわ」カタッ
アリス 「上海 ついてきて?」クイッ
上海人形 「シャンハーイ!」フワー…
アリス 「それじゃ行きましょう」
…
永遠亭…ではなく、近くの竹林
ザザァ…ザザァ…… 風が吹いて竹葉が擦りあってる音が響く
霊夢 「…」フワー…
瑞鳳 「…」ヒュー… 霊夢の背中の上に乗せてもらって飛んでいる
菫子 「…」フワー…
レミリア 「…ねぇ なんか変じゃない?」バサッバサッ…
アリス 「えぇ なんか変ね」
瑞鳳 「っえ なにがですか?」
アリス 「ここをずっと進んでいけば永遠亭に着くはずなんだけど…」
レミリア 「さっきから同じところをグルグル回ってるわね」
瑞鳳 「…っえ」
霊夢 「…」キョロキョロ
菫子 「…なにか感じるんですか?霊夢さん」
霊夢 「…まぁそれなりにわね でもそこまで強い気じゃないわ」
霊夢 「ただ…魂を取られてたのはあの兎だけじゃなかったみたいね!」
菫子 「…っえ」
レミリア 「もう一匹も抜かれていたのね…見落としてたわ!」ッチ!
瑞鳳 「…っえ もう一匹?」
アリス 「でも変ね あの兎は幻覚を見せるような能力は持ってなかったはずだけど?」
霊夢 「…まぁそんなことは別にいいわ っ波!」キィンッ
パリィーン!!!!シュゥゥ… 張られていた幻覚の結界が霊夢の手によって破壊されて目の前に永遠亭が現れる
瑞鳳 「っえ!?あっあれ め、目の前に病院が……」
レミリア 「これがさっき私が連れてきた兎の能力よ 狂気を操る程度の能力…いわゆる、幻覚を見せるものよ」
アリス 「でもこれ結界で作られた幻覚よ あのうさぎが結界を使えるとは思えないけど…」
菫子 「…まさか 永琳さんたちも操られて!?」
…シュンっ!!
霊夢 「っ! 全員しゃがんで!!」
全員 「「っ!」」スッ
シュンっ!!…ストンッ!!
永琳の矢 「」ビィィン… 竹のど真ん中に刺さって動力を失う
瑞鳳 「こっこれは矢!?なんで矢が飛んできて!」
霊夢 「じょうだんでしょ まさか永琳まで操られたの?」
…ガサッ
全員 「「っ!」」バッ!!
永琳 「…あら あなたたちだったの?ごめんなさい 早とちりしたわ」スゥ… 構えていた弓矢を下げて戦意がないのを見せつける
菫子 「えっ永琳さん!」
霊夢 「あぶないわね 急にどうしたのよ?あなたが矢を向けてくるなんて」
永琳 「…ちょっと 面倒なことになってね」
アリス 「めんどうなこと?一体何があったの」
永琳 「……うさぎたちが一斉に反発してきたのよ」
霊夢 「…っは うさぎ?」
永琳 「えぇ 今まで私たちの言うことを聞いてた兎たちが全匹一斉にわたしたちに襲ってきたの」
永琳 「しかも明らかに様子がおかしい状態で歯を立てて来たから加減しながら気絶させないといけなくてね?弱者も集まれば強者…と言ったところかしら」ハァ…
レミリア 「ふぅん うさぎたちがあなたにねぇ…?」
瑞鳳 「…そっそれで、永琳さんたちはケガなどはだいじょうぶなんですか?見た感じケガをしてるようには見えませんが」
永琳 「だいじょうぶよ 今のところキズひとつ付けられてないわ まっそれ以前にわたしと姫は不老不死だからケガしても治るけどね」
瑞鳳 「そっそうですか ならよかった…」ホッ
霊夢 「永琳 おそらくだけど、そのうさぎがおかしくなったのって…」
永琳 「えぇ…うちの問題児の仕業よ」
瑞鳳 「問題児…?」
霊夢 「さっき捕まえた兎以外にもう一匹いるのよ …超がつくほどめんどくさいやつがね」
霊夢 「そうでしょ?そこに隠れてるうさぎさん」
…ガサッ
てゐ 「…へぇ?気づいてたんだ やっぱりお前は侮れないな」ザッザッザッ どこからともなく霊夢たちに姿を現す
永琳 「てゐ!」スチャッギリリ…
てゐ 「おぉっと?撃たないほうがいい わたしは本体でもあるんだ 殺したら本体も死ぬぞ!」ニヤリ
アリス 「本体…?」
菫子 「今のてゐさんは魔理沙さんと同じで魂なんです!」
菫子 「本体から悪だけの魂を取り除かれて呪いをかけられ実態化してるんです!」
アリス 「実態化した悪だけの魂……」
てゐ(裏) 「アーッハハハハ!いやぁ やっぱり自分の部下を利用するのは楽しいねぇ!」
てゐ(裏) 「お前がつくったこの洗脳薬…なかなかおもしろい?これのおかげで私の悪巧みが思うように動く!」スッ
永琳 「っ! その薬、この前うどんげに投与した失敗薬じゃない!だれにも使われないように厳重に保管してたはずなのに!」
レミリア 「おまえはなに作ってんだこのヤミ医者!!」
霊夢 「はぁ…結局 元凶はあんただったのね?ほんとろくなことしないわね」
永琳 「元凶とは失礼ね たしかに作ったのは私だけど悪用したのは私じゃないわ?」
菫子 「でもその元を作ったのは永琳さん…」
永琳 「だまりなさい」
菫子 「…」
瑞鳳 「…それで、どうするんですか?今すぐにでも捕獲しないと被害が大きくなりますよ!」
霊夢 「もちろん捕まえるわよ 捕まえて異変の元凶犯の情報を洗いざらい吐かせてシバくわ!」
てゐ(裏) 「捕まえる?このわたしを?」
てゐ(裏) 「やってみろ!このわたしを捕まえられるもんならな!」ザザッ!! すぐさま茂みの中に隠れようと…
霊夢 「ムダよ」スッ…
バチィンッ!!
てゐ(裏) 「っな!?こっこれは結界 いつのまに!」
霊夢 「あんたが喋ってるあいだにつけたわ 無警戒にしゃべってくれてありがとね?」
霊夢 「それじゃ洗いざらい話してもらうわよ 異変を起こしてる元凶犯のこと!」
てゐ(裏) 「…あっそ なら」スゥ…
パチンっ…
てゐ 「」ガクンッ…パタッ…… 指パッチンと同時に身体が崩れ落ちて倒れる
霊夢 「……っえ」
永琳 「てゐ!?」ザッザッザッ!!
瑞鳳 「てゐさん!」ザッ!!
永琳 「てゐ しっかりしなさい!てゐ!!」
てゐ 「………」
菫子 「…これって 魔理沙さんの時と同じ……?」
霊夢 「…みたいね 変な気は抜けてるわ 今ので全部抜けたみたいね」
レミリア 「証拠隠滅…ってところかしら 情報を漏らさないためにわざとやったのね」
永琳 「…うどんげに続き、てゐまで……」ミシ…
バキィッ!!!! 手に持っていた弓をあまりの怒りで握りつぶす
瑞鳳 「ーっ!」ビクッ
永琳 「…ぜったい許さないわ わたしの大事な部下を操るなんて……!!」ビキッ
永琳 「霊夢 今回の一件、わたしも手伝わせてもらうわ 最初はあなた達に任せようかと思ったけど気が変わったわ」
永琳 「ふたりを操ってこんなことしてるなんて許せない 必ず退治させるわ!」
霊夢 「そうして貰えると助かるわ あんたが協力してくれるとは思わなかったわ」
永琳 「わたしもそう思ってたわ 普段ならそんなことしないし、輝夜様の命令じゃなければ動かないものね?」
アリス 「…それ、自分で言う……?」
レミリア 「まぁそれはともかく 早く魔法陣を調べに行きましょ?さっさと元凶犯を潰してみんなを戻すわよ」
霊夢 「そうね 行きましょ」
ザッザッザッ…
…
鈴仙の部屋
霊夢 「…これは」
永琳 「やられたわね 先に手を打たれていたようね」
レミリア 「ーっち!悪知恵が働くネズミどもめ!!」ガンッ!!
グチャァ…… 部屋に書かれていた魔法陣はグチャグチャにされていて原型を留めていなくされている…
瑞鳳 「…これはひどいですね 擦って無理やり消してますね」
菫子 「魔法陣の原型がもうないわね…これじゃ読めないわ」
アリス 「…」タッタッタッ…スッ 消された魔法陣の元に座り込み調べる
霊夢 「…どう?そんな状態だけどわかる?」
アリス 「………上海 出番よ」
上海人形 「シャンハーイ!」フワー…スタッ 魔法陣の真上に降りて着地する
アリス 「【…魔法陣 再生】」スゥ…
再生魔法陣 「」バァンッ!! 上海人形の足元に魔法陣が展開される
上海人形 「シャンハーイ♪」クルクルクルクル… 魔法陣の上でクルクル回り始める
消された魔法陣 「」シュゥゥ…… 上海人形の足元から擦って消された魔法陣が飛び散った粉末が集まり再生されていく
瑞鳳 「ーっま 魔法陣が再生されていきます!?すごいです!」
霊夢 「さすがアリスね あなたを呼んで正解だったわ」
アリス 「ちょっと話しかけないで この魔法すごく神経使うから…」シュゥゥ…
霊夢 「あっはい」
菫子 「上海ちゃんかわいい〜!!笑顔でクルクル回って…持ち帰りた〜い!!」
☆*。(๑>ω<๑)*:。✡
アリス 「やめてね?あと話しかけないで」シュゥゥ…
菫子 「あっはい」
レミリア 「…」
永琳 「…」ギリリ…キュッ 弓の弦(糸)を調整して強さを上げている
上海人形 「シャーンハーーイ!!」ビシッ!! きゃーいくさーん!ポーズ
再生された魔法陣 「」フォン… 消されていた魔法陣が再生されて起動を再開する
菫子 「おぉーっ!!」パチパチッ!!
アリス 「……ふぅ なんとか成功したわね?あと上海 最後にポーズ決めなくていいから」
上海人形 「シャンハーイ!?」
(OдO`)ガーン
レミリア 「これで読めるようになったわね 行き先はどこかしら?」
アリス 「ちょっとまって 今調べるわ」
アリス 「………えっと、これ どこかしら?この世界じゃないわね」
霊夢 「…っえ この世界じゃない?」
アリス 「えぇ 魔法陣の文字を見る限りこの世界の場所名は書いてないわ 場所は…なっなんぽう かいいき……?」
瑞鳳 「っ! 南方海域!?わたしの世界にある海域です!」
レミリア 「海域…てことは海がある場所ね まいったわね わたしいけないじゃない」
瑞鳳 「…っえ あっ吸血鬼は水苦手なんでしたっけ?」
レミリア 「正確に言えば水が流れてる場所と行った方がいいわね 流水音を聞いてるだけでもいやなのに海なんてもっとムリよ」
菫子 「…てことはレミリアさんは行かない方がいいですね 行くならわたし達で」
レミリア 「いいえ私も行くわ 元凶犯をぶっ潰しに!」
レミリア 「わたしの大切な妹と友人が操られているのよ?そんなことになっていて わたしだけ安全なところで見てるなんてできないわ!」
レミリア 「流水なんて近くに寄らなければいいだけの話 空高く飛んで日傘させばなんとかなるわ!」
瑞鳳 「でっですが 流水や日光で行動が制限されてしまっては逆に危なくないでしょうか?まして相手はありとあらゆるものを破壊するフランさんと魔法を使うパチュリーさんですから……」
アリス 「ならその弱点を克服すればいいだけね」
全員 「「……っえ?」」
アリス 「上海 レミリアに抱きついて?」
上海人形 「シャンハーイ!」フワー…ギュッ レミリアの胸部分に軽く飛んで飛びつく
レミリア 「わっ!?ちょ、あんたどこに飛び込んで!!」///
菫子 「…」スッ…パシャッ!! すかさずスマホを取り出して写真に収める
瑞鳳 「ちょっ菫子さん……」
アリス 「レミリア 上海を抱きしめて!今から耐性魔法付けるから」パララララ… いつも持っている魔導書を開いて魔法耐性のページを開く
レミリア 「っ! わかったわ」ギュッ
上海人形 「シャンハーイ♡」
菫子 「…」ジー… スマホを録画モードにして撮っている
瑞鳳 「ちょっ菫子さん さすがに動画は……」
霊夢 「(意外にかわいいわね 人形を抱きしめてるレミリア…)」
永琳 「(なにやら霊夢が変なこと考えてるわね 顔に出てるわ)」
アリス 「【…吸血鬼耐性 流水 日光!!】」スゥ…
耐性魔法陣 「」バァンッ!!シュゥゥ… レミリアの真下に小さい魔法陣が作られ、光の粒が出てきてレミリアの身体中に入り込んでいく
レミリア 「…これ 前にパチェがわたしに使ってくれた魔法と一緒ね?この光の粒が流水や日光を無効にしてくれるのよね」
アリス 「そうよ 効果は一時間しか効かないけど、ないよりかはマシでしょ?」シュゥゥ…
アリス 「今から海域に行くのだから準備万全にして行った方が効率がいいわ フランとパチュリーを助けたいんでしょ?」
レミリア 「…えぇ 感謝するわ 一時間だけでも耐性をつけてくれればなんとかなるわ 時間内に倒す!」
アリス 「…よし!これでOKよ 上海離れていいわよ」
上海人形 「シャンハーイ!」スッフワー…
霊夢 「それじゃそろそろ行くわよ みんな準備はできてるかしら?」
瑞鳳 「だいじょうぶです!」
菫子 「あっあの、霊夢さん わたしは今寝てここに来てるけど、別の入口から自分が寝てる世界に行ったらどうなるの?」
霊夢 「あぁそこら辺はへいきよ そういうのは都合よくなってるからおそらくあなたも幽体が抜けた状態でそのまま行けるわよ」
菫子 「メタいですね!?」
永琳 「私もいけるわ 早く行って解決するわよ?」
レミリア 「いつでも平気よ さっさと行くわよ!」
アリス 「それじゃ魔法陣を発動させるわよ …っは!」キィンッ!!
瑞鳳 「(…待っててくださいね 必ず助けだしてみせますから!)」
…シュンっ
…
南方海域ー珊瑚諸島 とある改築された孤島
…シュンっ
アリス 「…着いたわね」
霊夢 「…ここが、南方海域……?」
瑞鳳 「そうです しかもここは…珊瑚諸島でしょうか?目印となるものがまだないので確証はありませんが……」
菫子 「……うん ぜんぜんわからないわどこここ」
永琳 「海しかないわね てか日差し強いね?」
レミリア 「…ここに フランたちがいるの?」
アリス 「まだわからないわ 魔法陣の転移先がここだっただけよ いるかまでは探さないと」
霊夢 「てかなによここ?辺り一面水が溜まってるじゃない 後ろには…」クルッ
モサァ…… 孤島中央にかなり広い面積の森林が生い茂っている
霊夢 「…森ね しかも、ものすごくいやな感じがするわ」
瑞鳳 「わかるんですか?」
霊夢 「なんとなくね おそらく黒幕がいるとしたらこの中ね?」
アリス 「なら偵察しながら入った方がよさそうね 上海?」スッ
上海人形 「シャンハーイ!」フワー…
瑞鳳 「わたしも偵察機出した方がよさそうですね 彩雲発艦!」バシュンッ
彩雲 「出番だ!」シュボッ!!
瑞鳳 「上空から偵察をおねがい!なにかあったらすぐ知らせて」
彩雲 「了解!」ブーン…
レミリア 「それじゃ私たちも行きましょうか まだ耐性魔法が付いてるうちにカタをつけたいわ」
永琳 「そうね わたしも早くうどんげたちを救いたいわ」
菫子 「それじゃ行きましょう!」
ザッザッザッ…
…
森林内部
ザッザッザッ…
霊夢 「…」ザッザッザッ…
菫子 「…ねぇ なんか、変じゃない?」
瑞鳳 「えぇ…菫子さんも気づいてましたか?」
菫子 「……なんで動物はおろか 虫一匹いないの?」
瑞鳳 「うみねこの鳴き声も聞こえてきません…これだけ静かなら聞こえてきてもおかしくないのに」
レミリア 「……」
永琳 「…不思議なところね 幻想郷にはないなにかを感じるわ」
瑞鳳 「幻想郷にはないなにか…?」
アリス 「…どう?上海 なにかあった?」
上海人形 「シャンハーイ…」フワー… 空高く飛んで辺りを見渡しているが何も発見できず首を横に振る
アリス 「…そう」
瑞鳳 「彩雲のほうはどうですか?なにかありましたか?」
彩雲 「んー…とくに怪しいものはありませんね 上空からでは見えにくいというものありますが今のところは…」ブーン…
瑞鳳 「わかりました 引き続き捜索の方をお願いします」
霊夢 「………」
レミリア 「…なにか感じ取った?」
霊夢 「……この先に、フランがいるわ」スッ
レミリア 「ーっ! ほっほんと!?」
霊夢 「えぇ でもパチュリーの気配はしないわね…フランはいつも殺気立ててるからすぐ気づいたけど」
永琳 「でもフランだけでもいるなら行かないわけにはいかないわね 早速行ってみましょう」
霊夢 「えぇ」
ザッザッザッ…
…
森林内部ー隠されたボロ小屋
霊夢 「…ここにいるわね ものすごい殺気を感じるわ」ザッザッザッ…
レミリア 「私も感じとれるわ…これはたしかにフランのものね」
永琳 「おびただしいわね…普通の人なら近づけないわね」
アリス 「…汚いわねこの小屋 何年も使われてなさそうね」
瑞鳳 「そうですね…まさかこの孤島に建造物があるとは思いませんでした 誰か住んでたんでしょうか」
菫子 「ねっねぇ、あんたたちよく平然としてられるわね?こんなにも殺気が振りまかれてるのに…」ブル…
霊夢 「あんたはそういう争い事しないから耐性を持ってないだけよ 瑞鳳はこの世界で何度も戦ってきたのよね?」
瑞鳳 「はい いつも死と隣り合わせでした」キッパリ
菫子 「かっ顔色ひとつ変えずに……」
レミリア 「怖いならここで待ってなさい 臆病者は邪魔になるだけよ」
菫子 「ーっだ だれが臆病者ですか!わたしだって戦えますよ!」
レミリア 「あらそう?なら先頭は譲ってあげるわ 行ってきなさい」
菫子 「…っえ」
瑞鳳 「ちょっレミリアさん…さすがにそれはかわいそうかと」
レミリア 「ふふっ!じょうだんよ わたしが先に入るからあなたたちはあとから来なさい?」
霊夢 「あら?ずいぶんと強気ね なにか策でもあるの?」
レミリア 「策なんてないわ この中にフランがいるならわたしが行かないのはおかしいでしょ?」
レミリア 「フランは私の妹…暴れてるフランを止めるのはわたしの役目 あの子の指導はわたしがしないといけないの」
レミリア 「間違った道に進ませないためにもわたしがしつけないといけない…これは姉としての役目よ!」
永琳 「…」
アリス 「…一応防御魔法を張っておくわ フランの性格上、一撃で相手を粉砕しようとしてくると思うからどんな一撃でも防ぐことができる簡易魔法かけるわ」スゥ…
レミリア 「わるいけどおねがいするわ」バァンッ!!シュゥゥ… 足元に一撃耐性の魔法陣が展開されて、魔法陣から出てくる光がレミリアにまとわりついて吸収される
瑞鳳 「…菫子さん もし怖いようでしたらわたしの背後から援護をお願いしてもよろしいでしょうか?」
菫子 「ーっこ 怖くなんてないわよ!わたしを誰だと思ってるの?」アセッ
菫子 「この世界に唯一存在する 本物の超能力者よ?そんなわたしが怖がるわけ…」
瑞鳳 「菫子さん 恐怖は恥ではありません 生きてるものは必ずなにかに恐怖を感じます」
瑞鳳 「怖いものがない生き物なんてこの世に存在しません 現に私だって死ぬのが怖いです」
瑞鳳 「あとで詳しいことをお話しますが私はこの世界で一度沈んでます 深海棲艦の砲撃をくらって深海に沈んでいきました」
菫子 「……っえ 沈んだ………?」
瑞鳳 「はい ですが紫さんに助けられて難を逃れました 助けてもらっていなければ私はもう存在していません」
瑞鳳 「一度死を体験したのにまた死ぬかと思うも震えが止まりません…何度も戦場に出たいた私がですよ?」
瑞鳳 「それに比べたら菫子さんはすごいですよ 一般人がここまで足を踏み入れられるんですから大したものです!」
瑞鳳 「だから怖くて当たり前なんです なにも恥じることはありませんよ?」
菫子 「…瑞鳳……」
瑞鳳 「なのでわたしの援護をお願いします わたしも怖いので守ってください!」
菫子 「…わかったわ 援護は任せて!」
レミリア 「それじゃ入るわよ!」スゥ…
ガチャッギィィ…
レミリア 「…」スゥ… 顔をのぞかせて部屋の中を確かめる
部屋の中は薄暗くてよくは見えないが部屋の中央に何かがあるのだけは見える
瑞鳳 「…どうですか?レミリアさん なにかありましたか?」
レミリア 「…なにか部屋の中央にあるわね 暗くてよくわからないけど……っ!」
フラン 「………」目が慣れてくると部屋の中央には椅子に座らされて気を失っているフランが座っている
レミリア 「ーっフラン!」バンッ!! ドアを勢いよく開け…
ーっピン
レミリア 「っ!」ピクッ
ボガァァァァン!!!!!!
瑞鳳 「きゃぁぁっ!!!?」ビュゥゥ!!!!
菫子 「なっなに!?急に爆発して!!」
霊夢 「レミリア!!」
モクモクモクモク…
レミリア 「…っち!こざかしいものを!!」バサッ!!
瑞鳳 「レミリアさん!」
霊夢 「無事だったようね よかったわ」
アリス 「簡易魔法の防御で防いだようね かけといてよかったわ」
永琳 「(あれはてゐがよくやってたドア開けると罠が作動するタイプの…)」
永琳 「(しかもあの爆発力…確実に人間や妖怪を仕留めるほどだったわね なかなかえぐいものを……)」
レミリア 「………」
カタンッ… フランが座っていた椅子は倒れていて姿はどこにも見当たらない…
レミリア 「…今の爆発で吹き飛んだ、わけないわね あんな爆発じゃチリひとつなくなるわけないわ」
レミリア 「……てことは!」バッ!!
フラン(裏) 「」バサッ!! 頭上から鋭く爪を立ててレミリアに襲い…
レミリア 「ふんっ!!」ブンッ!!
ガキィンっ!!!! お互いの鋭く尖った爪がぶつかり合う
フラン(裏) 「あはっ!!やっぱりお姉さまだー!!」バサンッ!!スタッ
フラン(裏) 「なんか見覚えあるなーって思ったけど なんで外の世界に来てるの?」
レミリア 「あなたを連れ戻すためよ いいかげんバカやってないで帰るわよ!」
フラン(裏) 「……っは?なに言ってんのお姉さま」スゥ…
レミリア 「ーっ! 全員伏せろ!!」スゥ!!
全員 「「っ!!」」バッ!!
フラン(裏) 「きゅっとして…ドカーン!!」キュッ
レミリア 「神槍 スピア・ザ・グングニル!!」ビュン!!
ドガァァァンッッ!!!!!!
レミリア 「ーっく!!」
レミリア 「(やっぱりフランの攻撃はひとつひとつが重いわ!!私の本気の攻撃と相打ちにさせるなんて!!)」
レミリア 「(でも知識では私の方が上!力は圧倒的にフランが強いけど頭脳で勝てばなんとかなるはず!!)」グッ!!
霊夢 「霊符 夢想封印!!」ビュンッ!!!! フランの周りに飛んでいき囲むように…
フラン(裏) 「禁忌 レーヴァテイン!!」ボゥゥゥン!!!!
シュボウ!!メラメラ… レーヴァテインを全体的に振って霊符を全て燃やす
霊夢 「(霊符を燃やすか 本気で倒すことができないからある程度は加減してたとはいえ、まさか燃やされるとは思わなかったわね)」
霊夢 「(どのくらいの加減まであの魂が耐えれるかわからないからあんまり力出せないのよね 防がれなかったときに当たって魂が消滅したら元の子もないし…)」
瑞鳳 「ーっ…それ!!」バシュン!! 鏑矢(かぶらや)をフランの脳天に向けてはな……
フラン(裏) 「なにそれ?おもちゃ?」ガシッ 飛んできた鏑矢を余裕で受け止める
瑞鳳 「ーっち!」
フラン(裏) 「返してあげる 何倍にしてね!!」ボゥゥッ!!!!
フラン(裏) 「それぇっ!!!!」バシュン!!!! 片手に炎を作り出して細かい弾丸のように弾く
菫子 「させないわ!そりゃあ!!」ボゥゥン!!!!
ボゥゥゥン!!!!シュゥゥ… 菫子の作り出した炎にフランの炎がぶつかり合ってお互い消滅する
瑞鳳 「ありがとうございます菫子さん 助かりました!(やっぱり鏑矢じゃムリだ!艦載機を出したいけど室内だから出したら自由に動けない)」
瑞鳳 「(しかも先ほどの幅広い攻撃なんかされたら逃げられない…完全に制限されてる!!)」
永琳 「なら 私の矢ならどうかしら?」ギリリ…
永琳 「それっ!」バシュンッ!!
フラン(裏) 「そんなの!」スゥ… 先程と同じように手で掴もうと…
レミリア 「ダメっ!永琳の矢は…!!」
フラン(裏) 「ふんっ!!」ガシッ
ブチィィッ!!!!
フラン(裏) 「っ!!!?」ブシャァァァッ!!!! 矢の威力が強すぎて掴んだ右手が腕の根元ごと持っていかれる
レミリア 「フランっ!!」
アリス 「永琳やりすぎよ!いくら当ててないからって!!」
永琳 「そんなこと言われても…」
レミリア 「フラン!!」ダッ!!
フラン(裏) 「うぅぅ…っ!!な なによあの威力!!私の腕を持っていくなんて……」ダラダラ…
フラン(裏) 「ーっ…くそぉ!!」ギリッ…
レミリア 「フラン!!」
フラン(裏) 「ーっ! 来るなぁ!!」ブゥン…
フラン(裏分身) 「死ねぇ!!」ブォンッ!! 左手でレーヴァテインを構えて近づいてくるレミリアに振りかざす
レミリア 「きゃあ!!」ブワッ!! 瞬時に後ろへ下がるが振りかざされたレーヴァテインの風圧で飛ばされる
瑞鳳 「っと!レミリアさん大丈夫ですか?」ボスッ
レミリア 「っ…えぇ へいきよ(くそっ!せっかく近づけたのに…フランを助けられると思ったのに!!)」ヨロ…
フラン(裏) 「はぁ…はぁ…!!くぅぅ……!!」ググッ…
グチュグチュグチュ…… もぎ取られて血が流れでている右腕部分に力を込めると肉が盛り上がっていき右手が再生していく
菫子 「うっ…」ウプッ…
アリス 「ウソでしょ!?腕が再生してる!?」
霊夢 「魂だからある程度の再生はできるわ 腕の一部や心臓を貫かれてもね」
霊夢 「…ただ、再生するたびに自分の魂を削るから限度はあるわ 使い過ぎると自身の魂を消滅させることになるから……」
瑞鳳 「…つまり 使いすぎたら死ぬってことですか?」
霊夢 「そういうことよ」
永琳 「となると肉体的なダメージは与えられないわね 魂だけど服とかに矢を刺したら動きを止めることできるかしら?」
霊夢 「意味ないと思うわ フランの力なら余裕で服を破って動けるようにするか矢を折ることも可能だからやるだけムダね」
レミリア 「でも一瞬でも止められれば その隙をついて私の能力で縛りつけられればなんとかなるわ!」
レミリア 「霊夢、永琳 あなたたちはフランの動きを一瞬でもいいから封じることを専念して!」
レミリア 「アリスと瑞鳳は人形と艦載機を使ってフランの気を逸らして 菫子はフランに当てないように火を使って動ける範囲を制限して!」
全員 「「了解!(わかったわ!)」」
フラン(裏) 「くぅぅ…!!はぁ…はぁ……」グチュグチュ…ググッ!! 腕は元通りになり完全に再生される
フラン(裏) 「ーっ…なめやがってぇぇ!!」ブゥンブゥンブゥン…
フラン(裏分身) 「あははっ!!みんなこわしちゃえ!!」
フラン(裏分身2) 「わたしあの大人びた女を殺したいわ?腕をもじいてこっぱみじんにしてやる!!」
フラン(裏分身3) 「それじゃわたしはあの巫女をやりたーい!あいつなまいきだからすぐにでも殺したいわ」
霊夢 「っあ?だれがなまいきですって?」ピキッ
瑞鳳 「れっ霊夢さん落ちついて…」ドオドオ
アリス 「フォーオブアカインド使ったわね ひとりでも厄介なのに4人に分身されたらたまったもんじゃないわ!」
菫子 「どっどうしましょう!?」アワワワ
レミリア 「慌てなくてもへいきよ さっき言った通りにやればなんとかなるわ!」
レミリア 「それに本物もわかってる状態だから分身は放っておいてもへいき 当たりさえしなければどうってことないわ」
永琳 「その当たりさえしなければというのが難しいのでしょ…広範囲の攻撃だって普通にやってくるのだから?」
レミリア 「そこはなんとかしなさい」
永琳 「投げやりね…」
フラン(裏) 「やれ!全員皆殺しにしろ!!」
フラン(裏分身全員) 「「あははー!!」」バサッ!!!!
レミリア 「菫子!!」ボゥゥッ!!ガシッ グングニールをつくり構える
菫子 「いきます!!それぇぇっ!!!!」ボゥゥン!!!! フランのいる周りに炎を飛ばして動ける範囲を制限かけ……
フラン(裏分身) 「そんなちんけな火効かないよーだ!!」バサァン!! 菫子の作り出した炎の壁をまったく恐れず爪を立てて切り裂く
菫子 「うそっ!?」
瑞鳳 「制限かけられてますが…烈風 おねがい!!」ギリリ…バシュンッ!!
烈風 「了解!!」ブゥゥン!!…
アリス 「上海 槍を突き立てなさい!!」スゥゥ…シュン!!
上海人形 「シャンハーイ!!」ヒュンッ!!!! フランの分身に目掛けて突っ込んでいく
烈風 「いくぞ!撃てーっ!!」バババババッ!!!! 上空からフランに目掛け弾幕を放つ
フラン(裏分身2) 「あはは!!消し飛んじゃえ!!」キュッ
ズドオォォォン!!!!!!
烈風 「ギャアァァァ!!!!」バキバキバキバキッ!!!!!! フランのきゅっとしてドカーンをもろくらいバラバラになっていく
瑞鳳 「烈風!!」
上海人形 「シャーンハー…イ!!」ガキィィン!!!! 槍に防御魔法をかけてなんとか一撃だけは耐えて勢いよくアリスのもとへ飛ばされる
アリス 「上海!!」ボスッ
上海人形 「シャンハーイ……」キュゥゥ…
永琳 「分身ならへいきね …死になさい!!」ギリリ…バシュンッ!!
フラン(裏分身3) 「おっと!同じでは食わないよ!」ヒュンッ!! 顔面スレスレで矢を避ける
霊夢 「じゃあ退治してあげるわ はぁっ!!」スゥ…ビュンッ!!
フラン(裏分身3) 「そんなの!!」スゥ… 飛んできた札を焼き払おうと火を放とうと…
永琳 「ムダよ」
ーッドクン!!
フラン(裏分身3) 「っ!?」ガクン… 急に身体が痺れてその場に膝をつかせる
フラン(裏分身3) 「(あっあれ…?なんで 身体がうごかない……)」ビリビリ
永琳 「さっき矢にしびれ粉を付着させといたのよ あなたはそれを吸って動けなくなったのよ?」クスッ
フラン(裏分身3) 「ーっな!?」
霊夢 「それじゃさようなら 夢想封印!!」キィン!!
バチバチバチバチっ!!!!!!
フラン(裏分身3) 「ギャアァァァッ!!!!!!」シュゥゥ……
レミリア 「はぁぁっ!!!!」ビュンッ!!!! グングニルをフランにめがけて投げ…
フラン(裏) 「あはは?なにこれ ゴミ?」ガシッ レミリアが投げたグングニルを素手で受け止める
レミリア 「ーっな!?」
レミリア 「(すっ素手で受け止めた!?バカな!!そんなのありえない!!)」
レミリア 「(手加減なんてしてないのにわたしのグングニルをいとも簡単に……!!)」
フラン(裏) 「ねぇお姉さま 私を連れ戻すって言ってたよね?バカやってないで帰るって言ったよね」グシャッ!!シュゥゥ… グングニルを握りつぶして消滅する
フラン(裏) 「バカやってるのはお姉さまのほうじゃない?」ニヤッ
レミリア 「…なに?」
ーッバァン!! レミリアの足元に突如魔法陣が現れる
レミリア 「っ!!」ハッ
レミリア 「(これは…パチェの魔法ーっ!!)」スゥ… すぐさま横に身を投げようと…
無駄よ
束縛魔法陣 「」ジャラララララ!!!!!!
レミリア 「くぅっ!!ーっガァァ!!!!」ジャララララ…ガシャン!! 身体中に鎖が巻きついて身動きを封じられる
瑞鳳 「レミリアさん!!」
アリス 「(パチュリーの束縛魔法ね なら!)」スゥ…
邪魔しないで
バチィン!!!!
アリス 「っ!!」キィン!!シュゥゥ… 解除魔法を唱えようとした瞬間、妨害魔法をかけられて消滅する
アリス 「(妨害魔法…わたしが唱える前に解除してきたわね)」
アリス 「(ならこっちだって!)」スゥ…
アリス 「上海!!」シュンッ!!
上海人形 「シャンハーイ!!」ビュンッ!!!! アリスに投げられて誰もいないところに槍を構えて突っ込む
っ!
キィィンッ!!!!
菫子 「っえ!?何もないところに魔法陣が!」
アリス 「やっぱりそこにいたのね 上海!」
上海人形 「シャンハーイ!!」バァンッ!! 防御魔法陣が展開されているところに攻撃魔法陣を展開させる
ーっち!シュゥゥ…
パチュリー(裏) 「マジックシールド!」バァンッ!!キィン… 姿を現して再び防御魔法陣を展開させて上海人形を弾き飛ばす
上海人形 「シャンハーイ…!」ヒュー…
瑞鳳 「ーっと!」ポスッ 飛んでくる上海人形を受け止める
上海人形 「シャンハーイ…」キュゥゥ…
パチュリー(裏) 「まったく ほんと同じ魔女同士だと相性が悪いわね 魔法使うとすぐバレるわ」
パチュリー(裏) 「フラン 縛ってるうちに早くやりなさい!」
フラン(裏) 「はーい!!」ニタァ
レミリア 「ーっく!!」ググッ…
菫子 「レミリアさん!!」
霊夢 「させないわよ!」スッ 霊符をすぐさま構え…
フラン(裏分身2) 「させないよー!」バッ!!
フラン(分身) 「死ねぇ!!」ボゥゥンッ!!!!
霊夢 「ーっち!」キィィン!! すぐさま結界を貼ってフランの攻撃を防ぐ
永琳 「じゃまよ!!」バシュシュンッ!!
ドスドスゥッ!!!!
フラン(裏分身2体) 「「がァァっ!!」」永琳の矢が心臓部に突き刺さる
瑞鳳 「菫子さん 火をっ!!」バシュシュン!!
菫子 「はいよー!火矢にするね!」ボゥンッ!!
瑞鳳の矢 「」シュボッ!! 菫子の火球が当たり火がつく
ドスドスゥッ!!!!
フラン(分身2体) 「「ギャアァァァッ!!!!」」ジュゥゥ… 体全体的に炎に包み込まれて消滅する
アリス 「はぁぁ!ウォーターランス!!」バシュゥゥン!!!! 水でできた槍がフランに目掛けて飛んで……
パチュリー(裏) 「邪魔させないわ プロテクト・シールド!」バァンッ!!ビシャァァァ… フランたちの周りに円形型のシールドを張って守る
アリス 「ーっち!」
フラン(裏) 「それじゃあねお姉さま 今まで閉じ込めてた恨み、晴らさせてもらうわね?」ボォォ…シュボンッ!! 右手にレーヴァテインを作り構える
レミリア 「ーっ…やっぱり 怒っているのね?あの時のこと」
フラン(裏) 「当然でしょ?何百年もわたしを地下に閉じ込めて しかもまともに遊んでもくれなかったじゃない!」
フラン(裏) 「フランが遊びたいって言ってもダメって言って 外に出たいと言ってもダメって言って!」
フラン(裏) 「わたしはお姉さまの操り人形じゃないの!危険だから、危ないからって閉じ込められるのはもういやなの!!」
フラン(裏) 「だったらお姉さまを殺して自由を手に入れる 私の好きなことをして、今までできなかったことをするの!」
レミリア 「……そう そのできなかったことって、なにをするの?」
フラン(裏) 「まず最初はお姉さまを殺すこと!あと形もなくなるぐらいの威力で破壊するの!」ニコッ
フラン(裏) 「今までの恨みもかねてバラバラにするんだー!とーっても楽しいことだよ!!」
レミリア 「………そう なら、好きになさい」
全員 「「ーっ!!!?」」
フラン(裏) 「あはっ?やけに素直だね もうあきらめたの?」
レミリア 「いいえ 別にあきらめてなんていないわ ただ…自分のケジメをつけようと思ってね」
レミリア 「私があなたを閉じ込めていなければこんなことにはならなかった…私があなたを何百年も閉じ込めたせいで、あなたは不満を抱えた」
レミリア 「あなたの人生を何百年も無駄にしてしまったのだからこれくらいの罰は受けないとね?好きなようにしなさい」
フラン(裏) 「………」
瑞鳳 「ーっれ レミリアさん!なにを…」
レミリア 「瑞鳳 約束は守ってちょうだいね?フランを外に出してあげること…」
瑞鳳 「っ!」
霊夢 「…」スッ… 腕を伸ばして隠している陰陽玉を取り出そうと…
永琳 「待ちなさい 今はダメよ」ガシッ
霊夢 「わかっているわ ただの準備よ」ヒソヒソ
菫子 「えっえと…どっどうすればいいの?」オロオロ
アリス 「(魔法でどうにかしたいけどパチュリーの魔法が邪魔で防がれるわね…ならすぐに展開できるように!)」スゥ…
フラン(裏) 「……あはっ!それじゃ遠慮なく殺させてもらうね?」スゥ…
レミリア 「えぇ 一撃で殺せるようにね?ちょっとでも生きてると生き返っちゃうから」
フラン(裏) 「はぁーい♪」ブォンッ!!!! 容赦なくレーヴァテインをレミリアに向けて振りかざす
瑞鳳 「レミリアさん!!」
菫子 「レミリアさん!」
…お姉さま!!
フラン(裏) 「ーっ!!」ハッ
ボォォンッ!!!!ジュゥゥ… レーヴァテインをギリギリのところで止めて熱風だけがレミリアに襲う
レミリア 「……っえ」
パチュリー(裏) 「ーっちょ フラン!なにやってるの!」
フラン(裏) 「………」ボゥゥ…
レミリア 「………フラン?」
フラン(裏…?) 「………おねぇ さま…………」ツツー…
レミリア 「っ! ふっフラン…あなた なんで涙を……?」
フラン(裏…?) 「………ご」
フラン(裏……) 「【ごめん…なさい】」スゥ… レーヴァテインを自分に向ける…
レミリア 「………っえ?」
ーっドスゥッ!!!! フランは自分自身の心臓部にレーヴァテインを刺す
フラン(……) 「がはぁっ!!!!」ブシャァァァ!!!!…
レミリア 「ーっ!! ふっフラン!!」
パチュリー(裏) 「ーっのバカ!このタイミングで戻るなんて…!!」ギリッ!!
パチュリー(裏) 「(しかたない…ここにいる奴らもろともこっぱみじんに!!)」スゥ… 爆発魔法を展開させようと…
アリス 「ムダよ 妨害魔法!!」キィンッ!!
パチュリー(裏) 「っ!?」バチィンッ 爆発魔法を強制的に消される
パチュリー(裏) 「(あいつ…わたしの魔法を真似して!!)」
霊夢 「よくやったわアリス」ヒュンッ パチュリーの背後にすかさず回り込む
パチュリー(裏) 「ーっな!?(いつのま…)」
霊夢 「くらいなさい 陰陽玉アターック!!」ガァンッ!!
パチュリー(裏) 「むきゅぅ!!」後頭部に陰陽玉を思いっきりぶつけられる
パチュリー(裏) 「(ぶっぶつり…それ、はんそく……)」フラァ…
菫子 「ーっと!あぶないあぶない」ポスンッ 気を失うパチュリーを空飛んで受け止める
パチュリー 「」チーン…
瑞鳳 「…やっつけ、たんですか?」
霊夢 「気絶させただけよ まぁ身動きさえ封じればどうってことないわ」
霊夢 「…あとは」チラッ
レミリア 「フラン!!」
フラン 「…お、おねぇ……さーっゴフゥッ!!」ビチャァッ
レミリア 「ーっ永琳!!治療をおねがい!!このままだとフランが…!!」
永琳 「治療って…治療できるものなんて持ってきてないわよ!異変の元凶者を倒しにきたのだから準備してるわけないでしょ」
霊夢 「治療よりも生気を送り込んだ方がいいわ 私がやるから安心して」タッタッタッ…スッ
レミリア 「助かるわよね!フランは…生きて帰れるわよね!?」
霊夢 「…」
フラン 「っ……ーっ………」ハァ…ハァ…… 心臓部に大穴が開いて血が大量に出て止まらない…
霊夢 「…生身の身体だったら手遅れだったわね 魂の身体だからなんとかなるわ」
霊夢 「フラン 今から生気を送るから暴れないでよ?死にたくなければね」シュゥゥ… 霊気で作った生気をフランに送り込む
フラン 「……ごめん、なさい………わたし おねさまったちに めいわくを…………」ハァ…ハァ……
レミリア 「しゃべるんじゃない!!怒ってないから…怒ってないから、しゃべらないで!」ポタポタ…
レミリア 「言いたいことがあるならあとで聞くから!だから…今は、治療に専念して……!!」ググッ…
フラン 「……うん……ーッゴフ!!」ビチャァッ
霊夢 「…」シュゥゥ…
霊夢 「(かなり魂が削られてるわね…ちょっとまずいかもしれないわ)」シュゥゥ…
霊夢 「(腕や足の一部程度なら魂の減りはそこまでだったけど…さすがに心臓部に大穴を開けたのはかなり削られてるわ)」
霊夢 「(今もかなり消費が進んでる…間に合うかしら?このまま私が送り込む生気より消費が早いとフランは……)」
瑞鳳 「…霊夢さん ほんとに、助かりますよね……?」
霊夢 「……なんでそんなこと聞くの?」シュゥゥ…
瑞鳳 「…えっと 霊夢さんの表情いつも冷静そうな顔が焦ってるように見えるので……」
霊夢 「っ!」ドキッ
レミリア 「……っえ」
瑞鳳 「……霊夢さん ほんとにフランさんは…助かるんですか?」
霊夢 「………」
永琳 「……霊夢」
レミリア 「…」
菫子 「…」
アリス 「…」
霊夢 「……正直、ちょっと危ないわね 魂の消費がかなり激しくて私が送る生気と同じくらいの速度でなくなっていくわ」
霊夢 「私の送る速度も限度があるからこれ以上は早くすることはできない…もしこれ以上消費速度が早くなったらフランは……」
レミリア 「そんなっ!!」
永琳 「なら私の生気も使ってもらえないかしら?ふたり分の生気使えばなんとかなるはずよ!」
霊夢 「そうしたいのは山々だけど…敵は待ってくれないみたいよ?」
瑞鳳 「……っえ」
バァンッ!!フォン… ボロ小屋の奥に転送魔法陣が展開される
アリス 「あれは…転送魔法陣ね」
レミリア 「誘ってるわね ふたりがやられたと同時に発動するなんて」
霊夢 「そのようね 今わたしはフランに生気送らないといけないからいけないわ」
霊夢 「今ここで永琳までここに残ったら戦力が落ちるからあなたをここには残しておきたくない 向こうで何が起きるかわからないから…」
レミリア 「霊夢 わたしを誰だと思ってるの?私は最強の吸血鬼よ!」
レミリア 「永琳がいなくてもわたしがなんとかするわ だから永琳もフランの治療させて!」
霊夢 「………」
永琳 「いいの?あなた達でなんとかなる?」
アリス 「あまり見くびらないでもらえるかしら?私だって魔法使いの端くれよ そんじゅそこらの雑魚なんかに負けはしないわ!」
菫子 「私だって超能力者です!悪党なんかに負けません!」
瑞鳳 「みなさんのサポートは任せてください なのでおふたりはフランさんのことをお願いします!」
霊夢 「…いいのね?任せても」
レミリア 「えぇ その代わりフランのことは任せたわよ?」
永琳 「任せなさい かならず助けるわ!」
レミリア 「それじゃ行くわよ!」
瑞鳳&アリス&菫子 「「はい(えぇ)!!」」
…
とある孤島地下ー地下施設内部
…フォンッ
瑞鳳 「…着きましたね」
菫子 「うわぁ…すごい なんかメカメカしいものがいっぱい」
ピコピコピコピコ…ウィーーーン…… そこら中に何かの機械と思われるものがフル活動している
アリス 「…ずいぶんと怪しい場所ね なんかにとりの工房みたい」
瑞鳳 「そうなんですか?工房までは見たことないのでどういう形してるのかわかりませんが…」
レミリア 「あんたたち 無駄話はそこまでにしておきなさい?来たわよ」
全員 「「っ!!」」
…ウィーン
? 「…ようこそ 我が研究所へ?」コツコツコツコツ…
? 「まさかふたりを倒すとは思わなかったよ 俺の【部下】を倒すなんてね」
レミリア 「…あぁ?フランとパチェが部下?」ピキッ
? 「あぁそうだ …っと?自己紹介が遅れたな」
心操 「俺は心操 那津(しんそう なつ) こころをあやつると書く」
心操 「もうわかってると思うが俺は人の心を操る …正確にいえば、裏の心を取り出してそれを操る」
心操 「生きてるものは誰でも裏を持つ 裏を持つものはそれを表に出さず生きている」
心操 「ガマンして裏を出さずに生きるなんて耐え難いよな?あの娘たちも裏を抑えていた」
心操 「とくに赤色のワンピースを着ていた子は長年、地下牢に閉じ込められていたらしいじゃないか?そこのお嬢さんの手によって…ね?」
レミリア 「…」
心操 「あの子の裏はキミを殺すこと…まぁ当然だよな?長年閉じ込めていたんだ 殺したくなってもおかしくない」
心操 「次にピンクの服を着た子は君のわがままにはうんざりしていたみたいだよ?時々無理難題なことを言って困らせていたみたいだな」
心操 「わがままな上に監禁癖があるなんて…ほんと、イラつくよな?自分勝手にも程がある」
心操 「まぁ俺には関係ないけどな むしろ俺はガマンしてた思いを出してあげたんだ?感謝されてもおかしくない」
心操 「なのにキミは自分の立場をわかってないようだな?散々自分勝手してきたのに なんでこんな所に来てる?」
心操 「本来ならお前はやられてないといけないのになぜここに来てる?もしかしてふたりを助けに来たとか?」
心操 「あのふたりは助けなんて望んでない むしろお前を殺すことを望んでる!」
心操 「散々自分勝手にしてきたやつが今さら心入れ替えて反省でもしに来たか?」
レミリア 「……」
心操 「今さら遅いんだよ あいつらはもう堪忍袋の緒が切れるところまで来てたんだ もう手遅れだ」
心操 「おまえを殺さないと気が済まないところまで来てるんだ ふたりはそれを望んでるんだ だからその望み通りにさせてやれよ」
瑞鳳 「…」
アリス 「…」
菫子 「…」
レミリア 「…はぁ おしゃべりはもういいかしら?」
心操 「…なに?」
レミリア 「わたしはわがままで自分勝手よ 今さら知ったことじゃないわ?」
レミリア 「それはふたりも知ってるわ …だからなに?それが悪いって言うの?」
レミリア 「わたしはフランの姉でパチェの親友 多少のわがままや自分のやりたいことをしてなにが悪いの?」
レミリア 「ふたりがなにかしたいことがあればそのようにしてあげてるし、やめて欲しければやめてるわ」
レミリア 「フランに関しては血の味を知って欲しくないから長い間、牢に閉じ込めておいたの」
レミリア 「力の制御が上手くいかず なにがなんでも自分の意思とは関係なく壊しちゃうの そんな状況で外に出せる?」
レミリア 「わたしは力の制御が上手くいくまで…かわいそうだけど牢に閉じ込めることにしたの」
レミリア 「もちろん私自身良くないことだってわかっていたわ フランはいつもひとりで、誰かと遊びたくても遊べなくて ただひとり…人形で遊ぶしかなかった」スゥ…シュボォォォウ!!!! 右手にグングニルを作り出して構える
レミリア 「もうあんな思いをさせたくない…だからわたしはあの子が間違った道に踏み出さないためにも助けなくちゃいけない!!」
レミリア 「裏の心を操って血の味なんて知ったら…フランは私が始末しなくちゃいけなくなる それだけは絶対にさせない!!」
レミリア 「あんたの惑わしなんてまったく効かないわ どうせ人の心のスキをついて魂を取ろうとでもしたんじゃないかしら?」ニヤリ
心操 「っ!」ギクッ
レミリア 「フランたちは寝てるところをスキ突いて裏の心を抜き取ったんじゃないかしら?」
レミリア 「フランたちがあなたの言葉で惑わされるとは思えないわ …まぁそれ以前に?フランなら真っ先にあんたみたいな人間 こっぱみじんにしてるだろうけどね?」クスッ
心操 「……っち やっぱり頭のまわるガキはきれぇだ」
心操 「あーあめんどくせぇ…自分の思い通りにいかねぇとこんなにもめんどくせぇとは?」
心操 「…まぁいいか どうせこいつらの始末もするんだ 操れなかったところでなんも害はねぇ」スゥ… 腰にかけて置いたリモコンを手に取る
カチッ
キィィィィィン!!!!!! 施設内にかん高い音が鳴り響く
全員 「「ーっ!!」」キィィィン!!!!!!
レミリア 「ーっなに、この音!!直接脳に…!!」シュボゥゥゥ… 甲高い音が鳴り響くと同時にグングニルが消えてなくなる
心操 「はははっ!!お前たちは厄介だからな?とくに能力で攻撃されちゃたまんねぇ さきに対策を打たせてもらった!」
心操 「この音は能力を封じるための特殊な音波だ この音が鳴り響いてる限り、お前たちは能力が使えないのさ!!」
菫子 「っえ!?そ、そんなバカなっ!!」
アリス 「ハッタリよ こんな音だけで能力が使えなく……」スゥ…
上海人形 「………」ヒュゥゥ…パタンッ 飛んでいた上海は魔力を失い床に落ちていく
アリス 「ーっな!?上海!!」
心操 「ムダムダ?能力使えなくなってるって言っただろ」
心操 「能力が使えなくなったお前たちはただの雑魚 肉弾戦じゃ俺には勝てないよ?」ニヤリ
レミリア 「…ずいぶんと舐めてるわね?たかが能力使えなくさせたところで 力の差なら吸血鬼である私の方が!!」
心操 「…」カチッ
ザバァァァ!!!!… レミリアの頭上から海水が流れ落ちてくる
レミリア 「きゃぁぁ!!なっなに?これ……みず………!?」ゾクゥ!!!!
菫子 「レミリアさん!?」
心操 「ちなみにおまえが耐性魔法を付けてることも想定済み 耐性魔法を打ち消された今…水の音を聞いて、水に当たったらどうなることやら?」ニヤリ
レミリア 「あ…あぁ………!!」ガクガク…
レミリア 「(みっみず…流れる音………!!)」ハァ…ハァ…
心操 「うんうん!やっぱり上手くいった時はいいねぇ 自分の思い通りに行ったときは気分がいい!!」
心操 「水に濡れた気分はどうだ?吸血鬼 もろかぶってさぞかしいい気分だろ?」
心操 「さっきまでの威勢はどこに行ったんだ?まさか水被っただけで戦意喪失したなんて言わないだろうな?」ニヤニヤ
レミリア 「ーっ………」ガクガク…
アリス 「(…まずいわ 能力を封じられたうえに耐性魔法が消された!水をかけられたレミリアは耐性がないからしばらく動けない!)」
アリス 「(わたしも菫子も能力を封じられて肉弾戦しかない…でもわたしは肉弾戦が得意じゃない)」
アリス 「(菫子だって肉弾戦が得意なわけがない 普通の人間が大の男に勝てるわけがない!!)」
アリス 「(このままだとやられる…どうする!!)」ググッ…
心操 「さてと このままお前たちを始末させてもらおうかな?」スゥ…スチャッ 懐から拳銃を取り出す
心操 「今のお前たちなら余裕で殺せるよ 苦しみたくなければじっとしてろよ?」カチャッ
菫子 「ーっく!」
瑞鳳 「…そうですか 余裕で殺せますか?」スゥ…ギリリッ
アリス 「…っえ」
瑞鳳 「彗星 発艦!!」バシュンッ!!
彗星 「了解!!」シュボッ!!ブゥーン…
心操 「ーっな!?バカなっ!!なんで能力が…!!」ハッ
心操 「(しまった こいつの矢は能力じゃねぇって親方様が!!)」
瑞鳳 「わたしの矢は能力ではありません!彗星 撃てーっ!!」
彗星 「撃てーっ!!」バババババッ!!!!!!
心操 「やべっ!!」バッ!!
チュチュチュチュチュン!!!!!! 心操は横に身を投げて弾幕弾はすべて床に当たる
心操 「いつつ…!このーっ!」スチャッ すぐさま拳銃を構えて打とうと…
瑞鳳 「遅いです」バシュンッ!!
ヒュンッ…ドスゥッ!!!!
心操 「ガァアァァァッ!!!!」右腕に矢が思いっきり突き刺さる
心操 「(こっこいつ…躊躇なく打ってー!!)」
瑞鳳 「ずいぶんと調子に乗っていましたね?ご自分の作戦が崩された気分はどうですか?」スゥ…ギリリッ
瑞鳳 「生憎ですがわたしは相手が誰であろうと敵と見なした場合には容赦なく攻撃します」
瑞鳳 「たとえそれが人間であろうと関係ありません 敵である以上、排除します!!」バシュンッ!!
能力封じ音波スピーカー 「」ドスンッ!!バチバチバチバチ…
瑞鳳 「…残りふたつですね この甲高い音を出してるスピーカーは?」スゥ…ギリリッ 矢を二本構えて狙いを定める
心操 「ーっな!?やめろ!!」
瑞鳳 「ーっは!!」バシュシュンッ!!!!
ドスドスゥッ!!!!
能力封じ音波スピーカー 「「」」バチバチバチバチ…ボガァーン!! すべてのスピーカーに矢が放たれて破壊される
心操 「あぁーっ!!!!のっ能力封じが…!!」 キィィィン…
菫子 「よし!能力が戻ったわ!」シュボッ!!!!
アリス 「レミリア 今耐性魔法かけ直すわ!」バァンッ!!
レミリア 「ーっ……」ガクガク…
瑞鳳 「…どうやら勝負は着いたようですね?もうあなたに勝ち目はありませんよ」
心操 「ーっ…まだだ まだ終わってない!!」スッ 腰にかけているリモコンに手をかける
心操 「(まだこの基地には内部防衛システムがある!それさえ使えばまだ勝機が…)」
瑞鳳 「…彗星 撃って」
彗星 「撃てーっ!!」バババババッ!!!!!! 心操の背後から弾幕弾を放つ
心操 「ーっな!?(いつのま…)」
心操 「ガァアァァァッ!!!!」ガガガガガガッ!!!!!! 彗星から放たれた弾幕弾を全体的に直撃する
リモコン 「」バキバキバキバキッ!!!!… 弾幕弾が当たりバラバラに壊れる
心操 「(ばっバカな…この俺が……俺が、負けるなんて………!!)」
瑞鳳 「もう終わりです 諦めてください」スゥ…ギリリッ
瑞鳳 「さよなら」バシュンッ!!!!
ヒュンッ!!!!…
心操 「ーっ!!」ドスンッ!!!! 弾幕弾を打ち込まれている中、脳天に矢が刺さり貫通する
心操 「(……お、おやっかた……さま……………)」スゥ…
パタンッ……
心操 「」体から力が抜けピクリとも動かなくなり息絶える
瑞鳳 「…死にましたか これで終わりましたね?」スゥ…
瑞鳳 「彗星 戻ってきてください」
彗星 「はい 了解です!」ブゥーン…
菫子 「……ず、瑞鳳 あなた……」
瑞鳳 「…菫子さん 戦場に出てるものは情け容赦は無用なんです 情けを見せていては自分の身を滅ぼします」
瑞鳳 「もちろんあなたには関係ないことです 菫子さんはただの一般市民ですから私と同じことはしなくていいですからね?むしろしないでください」
瑞鳳 「相手が誰であろうと命を奪うということはそれなりにリスクはあります ただの一般市民である菫子さんがだれかを殺めたら…もちろん捕まります」
瑞鳳 「捕まるだけならまだいいです 殺めたら罪悪感なども降りかかってくるのでご自分の命があぶないと思った時以外はしないでくださいね」
菫子 「…わかったわ 変なこと聞いてごめん」
瑞鳳 「平気ですよ それよりもレミリアさんはだいじょうぶですか?もろ水を被っていたので心配ですが」
レミリア 「えぇ…へいきよ アリスに耐性魔法かけてもらったからなんとか落ち着いてきたわ」スクッ…
レミリア 「わるいわね おかげで助かったわ」
瑞鳳 「困ったときはお互い様ですよ それじゃはやくフランさんたちを探しに行きましょう!」
レミリア 「えぇ!」
アリス 「…」 アッスミレコサン シタイハミナイデクダサイネ ミテイイモノデハナイノデ
アリス 「(情け容赦無用…ね あの子、なかなか怖いわね 人を殺すことに躊躇いもなかったわ)」 ミッミナイワヨ サスガニシタイハ…
アリス 「(この世界で戦ってるとは聞いてたけど 礼儀正しく優しい性格なのに…そんな子だとは思わなかったわ)」 ソレナライイデス
アリス 「(…まぁでも、普通に接することに関してはとくに何もないだろうから そこまで警戒しなくてもいいかもしれないけどね)」
瑞鳳 「アリスさん行きますよ?」
アリス 「えぇ 今いくわ」
タッタッタッ…
心操 「」
心操 「」ピクッ
ユラァ…
瑞鳳 「…?」ピクッ なにかの気配を感じ取り後ろを振り向く
心操 「」スチャッ 頭に矢が刺さったまま立ち上がり拳銃を菫子に向ける
瑞鳳 「ーっ!! 菫子さん危ない!!」ガバッ!!
菫子 「…っえ?」
バァンッ!!!!…ザシュッ
瑞鳳 「ーっくぅ!!」ズキィ!! 胸当てを貫通して腹に弾丸が打ち込まれる
菫子 「瑞鳳!!」
レミリア 「やろうっ!!まだ生きてたか!!」シュボゥゥ!! グングニルを構えて放とうと…
心操? 「意味ないよ もうこの体は死んでるから?」
アリス 「…っえ」
心操? 「しかし君たちなかなかやるね?まさか二度ならず三度までも俺の手下を倒すなんて さすが外の世界から救世主ってところかな?」
心操? 「でもそう何度もやれると思わないことだね?まだまだ俺の切り札は残ってるんだからね」ニヤリ
レミリア 「…切り札?あなた なにものかしら?その体の男じゃないわね」
心操? 「ご名答 もうこの身体のやつは死んでるからな?今は乗っ取らせてもらってるんだ」
菫子 「の、乗っ取ってる!?しかも死んだ人間を乗っ取るなんて…」
アリス 「相当なやり手みたいね 死体を操るなんてそう簡単にはできないはずよ」
心操? 「俺は天才だからな 死んだ人間を生き返らせることなんて朝飯前さ?」
心操? 「にしてもやっぱり君は硬いね?予想はついてたがやはり拳銃程度の攻撃じゃやれないか」
心操? 「まぁいいさ どうせお前らは死ぬ運命なんだから今殺せなくても問題な」
瑞鳳 「ーっ…」ギリリ…バシュンッ!!
ドスンッ!!!!
心操? 「」フラァ…バタンッ 喉仏に矢を打たれて倒れ込む
菫子 「ーっ!」フイッ
アリス 「…瑞鳳」
瑞鳳 「…すみません イラついたのでやりました」スゥ…
瑞鳳 「もうしゃべることも出来ないと思うので操らないかと思います それよりも早くフランさんたちを助けに行きましょう」スクッ
レミリア 「…あなた、弾丸を撃ち込まれなのにへいきなの?艦娘とやらは平気みたいな話してたけど」
瑞鳳 「だいじょうぶです このくらいのケガどうってことありません」
瑞鳳 「こんなのかすり傷程度です あとで弾抜いて修復材かければすぐ治ります」
アリス 「しゅっ修復材…?」
瑞鳳 「あとで説明します 行きましょう」
レミリア 「…えぇ 行きましょう」
タッタッタッ…
…
地下ー魔法結界牢獄
フラン 「」
パチュリー 「」
魔理沙 「」
鈴仙 「」
てゐ 「」腕と足を紐で縛られて身動きできない状態で意識を失っている
レミリア 「フラン!パチェ!」
瑞鳳 「魔理沙さん!」
菫子 「みんなここに捕まってたのね 見つかってよかった…」ホッ
アリス 「…この牢獄 魔法結界が張ってあるわね 万が一目が覚めても出られないようにするためね」
アリス 「この程度の魔法なら解除できるわ 今解除するわ!」キィンッ!!
魔法結界 「」シュゥゥ…
レミリア 「ーっふん!!」バキィッ!!!! 牢獄の鉄棒を両手で二本折って壊す
瑞鳳 「えぇっ!?おっ檻を折った!?」∑( °口° )
菫子 「さすが吸血鬼ですね…」
レミリア 「フラン!パチェ!」タッタッタッ
フラン 「…」
パチュリー 「…」
レミリア 「……息はしてる でも目が覚めそうにないわね」
アリス 「まだ呪いがかかってるのよ 呪いは霊夢に浄化してもらえば治るはずよ」
瑞鳳 「それじゃ皆さんを霊夢さんのところに連れていきましょう!」
菫子 「そうね!」ヨット
…
…
パチュリー(魂) 「…」0(:3 _ )~
フラン(魂) 「…」シュゥゥ…
霊夢 「…よし なんとか持ちこたえたわね 魂が削られなくなったわ」シュゥゥ…
永琳 「間に合ってよかったわ あとは身体に戻せばいいだけね」
霊夢 「そうね あの子たちだいじょうぶかしら?レミリアがいるから平気だと思うけど…」
…シュンッ
瑞鳳 「霊夢さーん!ただいま戻りました!」
霊夢 「っ! 帰ってきたわね それにフランたちも連れ戻してきたわね!」
菫子 「はい!ちゃんと連れ戻してきました!」
アリス 「でもみんな眠りについたまま起きないわ まだ呪いがかかってると思うの」
レミリア 「霊夢 はやくフランたちを!」
霊夢 「はいはい そんなに慌てなくても平気よ?すぐにやるわ」スゥ…パサッ 裾からお祓い棒を取り出す
霊夢 「…ーっは!!」バサッ
キィンッ!!シュゥゥ… フランたちにかかっていた呪いが霊夢のお祓いによって消される
フラン 「…」
パチュリー 「…」
レミリア 「…目、覚まさないわよ……?」
霊夢 「まだ魂入れてないからね ここだとやりづらいから一旦わたしの神社に戻るわよ」スクッ
霊夢 「アリス 魔法陣をおねがい 帰るわよ」
アリス 「わかったわ」キィンッ
…
博麗神社ー夜 客間
サァー… 外は雨が降っていて、室内に優しい音が響いてくる
魔理沙 「…っん」ピクッ
魔理沙 「(…あれ ここは……?)」スゥ…
霊夢 「目が覚めたようね」
瑞鳳 「魔理沙さん!」
菫子 「魔理沙さーん!」ガバッ
魔理沙 「おわっと!霊夢 瑞鳳 菫子…」
霊夢 「気分はどうかしら なんともない?」
魔理沙 「…ちょっと 目眩がするかな?頭がぐわんぐわんする…」
霊夢 「…そう それぐらいならよかったわ」
魔理沙 「…」チラッ
フラン 「…」
パチュリー 「…」
レミリア 「………」
鈴仙 「…」
てゐ 「…」
永琳 「………」
魔理沙 「…他のみんなは、まだ起きないのか」
霊夢 「えぇ あなたより長い時間魂抜かれてたからね?まだ起きないのは仕方ないわ」
魔理沙 「…そうか」
霊夢 「…」
魔理沙 「…霊夢 わたし、お前にひどいことを……」
霊夢 「なにも言わないで 別に気にしてないわ」
霊夢 「あなたは魂を抜かれていいように使われてただけ ただそれだけよ」
魔理沙 「…でも……」
霊夢 「私が気にしなくていいと言ってるのだから素直に受け止めなさい いつまでも落ち込まれてたらキリがないわ」
魔理沙 「…わかった」
霊夢 「アリスー 魔理沙が起きたわ ご飯持ってきてー?」
はーい 今行くわー
スー…
アリス 「おはよ魔理沙 夜ごはんよ」タッタッタッ…カタッ
魔理沙 「あぁ ありが……」
マンドラゴラの炒め物 「」デデドン!(絶望)
魔理沙 「………まっマンド、ラゴラ…」サァー…
菫子 「はっ初めて見た…」
瑞鳳 「…なんか、きも……いえ、なんでもありません」
アリス 「これ手に入れるの大変だったのよ 魂が抜けてた間、かなり体力が消耗しちゃったでしょ?」
アリス 「魔法の森に生えてるキノコを品種改良して作ったの これ食べれば魔力と体力が一緒に回復するから食べてね」
魔理沙 「ーっ…」ゴクリ…
霊夢 「…残さず、食べなさいよ?」
魔理沙 「…ーった 食べてやらァ!!」
魔理沙 「いただきます!!(コンジョォォォ!!!!)」パシッ
ガツガツバクバク…!!!!
瑞鳳 「…うっうわぁ……」ヒキッ
菫子 「ほっほんとに…食べちゃった……」
アリス 「ほんとね 私もさすがにこれは受け付けないわ」
霊夢 「あんたが作っといてそれ言う…?」
アリス 「現に見た目があれだし…ね?」
レミリア 「…もしかして、フランたちにもそれを……?」
アリス 「パチュリーは一緒だけどフランは別のものよ 魔理沙とパチュリーは魔力を持ってるからマンドラゴラを選んだけど、フランの場合は…」
アリス 「【ハブとスッポンの血を混ぜた飲み物よ】」
レミリア 「………っえ?」
瑞鳳 「……はっハブとスッポンの………血?」ゾクッ…
菫子 「なっなんですかそのきもちわるい飲みもの……」ウェ…
アリス 「吸血鬼は血を飲ませることによって体が活性化するのよ かといって人間の血を飲ませるわけにはいかないでしょ?」
アリス 「だからハブとスッポンの血を選んだのよ …まぁ、とてもじゃないけどまずいけどね」
レミリア 「そりゃそうでしょうね!?」
アリス 「ちなみにうさぎ達の食事だけど…」
永琳 「いらないわ うどんげ達の薬は私が作るから安心して」
アリス 「…そう?」
永琳 「えぇ …てか、わたしが栄養剤作った方が良かったんじゃないかしら?そんな不味そうなものを作るよりそっちの方が良かったと思うのだけど」
アリス 「栄養剤だけじゃ魔力とかは回復しないでしょ?それに今から作ったんじゃ時間かかりすぎるわ」
アリス 「すぐに回復させるにはこっちの方が早いわ 見た目はあれだけど効果は抜群よ」
アリス 「そうでしょ?魔理沙」
魔理沙 「ーっ…あっあぁ マンドラゴラは調合次第ではいろいろと変わるが魔力を回復させるために使うのもある」モグモグ…
魔理沙 「魔力を持たない者が食べれば魔力を作ることかでき、魔力を持ってる者は増幅させる効果も持ってる」
魔理沙 「たしかに見た目はきもちわるいが効果はたしかだぜ …けど、やっぱりきもちわるいよな……うぷっ」
霊夢 「ちょっとここで吐かないでよ?吐くならアリスの服の上で吐きなさい」
アリス 「いやなんで!?たしかに作ったのは私だけど これは魔力を回復させるためにと…!!」
レミリア 「…永琳 パチェの薬、頼んでもいいかしら?アリスの料理だと心配だから…」
永琳 「わかったわ あと魔理沙の分も作っておくわ」
魔理沙 「悪いがたのむ…アリス せめてバラバラに切って形を留めさせないでほしかったぜ」
魔理沙 「そのまんまの形で炒めただけだと見た目がわるくて…たしかにこのほうが効果がいいのはわかるが……」
アリス 「わかってるなら言わないでよ…言われてもこまるわ」
アリス 「作ったわたしだって気持ち悪かったのよ?実験に使う時とかだってバラバラにして使うのに それをそのままの形で、しかも料理よ!?料理で使ったのよ?」
アリス 「わたしならありえないわよ!実験以外に使うなんて今までしたことなかったし 魔力を回復させるなら普通に魔力回復薬品を作っても全然よかったわ!」
アリス 「でも今回に関しては魔理沙たちは魂を抜かれていたでしょ?魂が抜けてる間、体力と魔力が落ちるから急速に回復させる必要があったの …なぜかわかる?」
魔理沙 「…使った魔力の隙間が埋まる可能性があるからか?いやさすがにまだ早すぎるだろ あれは歳とってくるとだんだん使えなくなるだけで…」
アリス 「万が一よ もしもの時に使えなくなったら困るでしょ?だから切らないままで作ってあげたんじゃない」
魔理沙 「たしかにそうかもしれないけど…」
アリス 「だったら文句言わない!私だって好きで作ったわけじゃないんだから残さず食べなさい!」
魔理沙 「…はい」
アリス 「あとレミリア パチュリーの分も用意しておくから食べさせないという選択しは無いわよ」
アリス 「パチュリーだって魔力が減ったら困るから何がなんでも食べてもらうわ いいわね?」
レミリア 「…食べるかしら?見た目いやがって食べなそう…」
アリス 「拒否権なんてあるわけないでしょ?無理矢理でも食べさせるわ」
レミリア 「鬼だ…」
菫子 「…たいへんですね 魔力を持った方々も」
瑞鳳 「ですね…」
スゥ……
瑞鳳 「っ!」ピクッギリリッ!! すぐさま背後から気配を感じ取り弓矢を構える
紫 「あら?今回は気づいたのね さすがね」
菫子 「紫さん!」
霊夢 「あいかわらず終わった頃にやってくるわね なにか用?」
紫 「全員無事か確かめに来たのよ 見たところ命に別状はなさそうね?」
霊夢 「もう少し遅かったら危なかったけどね」
レミリア 「…八雲紫 今回は助かったわ フランが戻れなくなる前に見つけてくれて」
レミリア 「私ひとりじゃどうにもできなかった 本当に感謝するわ」
レミリア 「ありがとう それにみんな、ほんとにありがとう」
永琳 「私からも言わせてもらうわ うどんげたちを連れ戻してくれてほんとに感謝してるわ」
永琳 「ありがとね」
アリス 「…なんか、普段お礼とか言わなそうな方たちからお礼言われると変な感じね?」
霊夢 「そうね 鳥肌が立ちそうだわ」ブルッ
レミリア 「失礼するわね!」
瑞鳳 「あはは…」
紫 「…」
霊夢 「…? なによ まだなにかあるの?」
紫 「…瑞鳳 ちょっといいかしら」
瑞鳳 「っえ?はい なんでしょう」
紫 「あなたにお願いしたいことがあるの …ひとりでね?」
瑞鳳 「…ひとりで?」
魔理沙 「ひとりでさせるって…いったい何させる気だ?オェ…」ウプッ
紫 「今回の件、あなたの鎮守府でも騒ぎになってることは話したわよね?今現在 警戒態勢になってることも」
紫 「元凶は倒したから警戒態勢を解いてもいいと知らせてきて欲しいのだけど 頼めるかしら?」
瑞鳳 「……いいんですか?また提督に会っても」
紫 「許可するわ それとあなたの提督には話しているのだけど、帰ったら夕食のひとつでも作って食べさせてあげなさい」
瑞鳳 「っ! はい!」
霊夢 「あら そんな簡単に行き来させていいの?もう異変が解決するまで帰らせないみたいな風に言ってたのに」
紫 「そこまで縛り付けることないと思ったのよ あの時瑞鳳は戻ってきてくれたのだからまた戻しても帰ってくるわ」
紫 「それに私も忙しいからたまにしか行かせることできないけど少しでもあの人と居られる時間ぐらいほしいでしょうに?」
魔理沙 「…わたしは反対だぜ 瑞鳳を返すの」
瑞鳳 「…っえ」
魔理沙 「だってこんなにも可愛いやつがあんなおっさんと付き合ってるんだぜ!?いやもう結婚してんだっけ?」
魔理沙 「なんで私じゃないんだ!!わたしが男ならぜったい瑞鳳を嫁に貰ってるのに!なんで明らかに年齢の離れたやつと結婚してんだ!!」
魔理沙 「瑞鳳!!」ギンッ!!
瑞鳳 「はっはい!?」ビクッ!!
魔理沙 「わたしが幸せにしてやるから私と結婚しろ!!あんな男より歳が近いもの同士の方がいいだろ!!」ドンッ!!
瑞鳳 「いやべつに わたしは提督の方がいいです」キッパリ
魔理沙 「うわーん!!アリスー!!瑞鳳に捨てられたーっ!!」
。゚(・´Д`・)゚。
アリス 「いや付き合ってもないのだから捨てられたも何もないと思うけど」
魔理沙 「霊夢ー!!瑞鳳に捨て…」
霊夢 「よかったわね 捨てられて」
魔理沙 「誰も味方がいなーい!!」
(꒪д꒪II
永琳 「いるわけないでしょ なにあたり前のこと言ってるの」
レミリア 「てかあんた結婚してたのね…見た目の割には大人ね」
瑞鳳 「まぁ見た目はこんなですが歳はそれなりですからね 聞かないでくださいね?」
レミリア 「あっはい」
紫 「それじゃすぐ準備しなさい 一時間ぐらいしかあげれないけど今まで離ればなれになっていた分、思いっきり甘えてきなさい」
瑞鳳 「…っえ?いやでも、まだ目が覚めてない皆さんが…」
霊夢 「私たちが見ておくから安心なさい だからいける時に行ってきなさい」
瑞鳳 「…わかりました それじゃすみませんがお願いします」
紫 「はーい それじゃ行ってらっしゃーい」スゥ…パカッ 瑞鳳の目の前に隙間を出して入口を作る
瑞鳳 「ありがとうございます 行ってきます!」
タッタッタッ…
…
横須賀鎮守府ー提督室
提督 「…」カリカリ…
提督 「…ふぅ これで終わりだな?あとは書類をまとめれば今日の執務は終わりっと」コトッ
提督 「長門も先にあがらせたし、俺もはやく飯食って寝よう 明日も鎮守府付近の警戒しないとな」
提督 「……瑞鳳 元気にしてるかな?向こうの世界で上手くやっていけてればいいが…」
提督 「(瑞鳳は明るい性格で誰からも好かれるような感じだから平気だとは思う …でも、もし何かあったら俺は……)」
…コンコンっ
提督 「っ! だれだ?」
ふふっ!だーれだ?
提督 「っ!? そこ声…まさか!」ダッ!!
ガチャッ
瑞鳳 「てーとく!ただいま!」ニコッ
提督 「瑞鳳!!帰ってきたのか もう終わったのか…?」
瑞鳳 「ううん まだ全然」フルフル
瑞鳳 「でも一旦帰って提督に会ってきていいって言われたから帰ってきたの!今日来ること紫さんから聞いてない?」
提督 「いやなにも聞いてないが…あぁでも一ヶ月に一回ぐらいなら会わせてくれるって話しは聞いてたが」
瑞鳳 「あれ?おかしいな 紫さん話してあるって言ってたのに……っあ 話してあるってそういうこと?」
提督 「おそらくそういうことだろうな 現に今日瑞鳳が帰ってくることは聞いてないし」
瑞鳳 「(…紫さん もしかしてわざと……?)」
提督 「…まぁいいか 帰ってきてくれたことには違いないし、これをサプライズだと受け止めれば嬉しいものだ!」
提督 「時間はどれくらい取れるんだ?」
瑞鳳 「紫さんからは一時間程って言われてるからあんまり時間ないの…」
提督 「そうか…でも一時間だけでも一緒に居られるなら嬉しいからいい 一生会えなくなるよりかはな…」
瑞鳳 「…そうだね」
提督 「…っと!わるい こんな辛気臭い話しなんてしてる場合じゃないな 時間ないから少しでも多く話しないと!」
瑞鳳 「うん!そうだね」
提督 「それじゃ俺の部屋で話しを…」ググゥ~…
瑞鳳 「………」
提督 「……すまない まだ夜飯食ってなくてな…」
瑞鳳 「それなら食堂行かない?わたし 夜ご飯作るよ!」
提督 「いいのか?でも時間がないから飯よりも先に話した方が…」
瑞鳳 「お腹すいてる状態で話しても集中してできないでしょ?それならご飯食べながら話しようよ!」
提督 「…そうだな それじゃお願いできるか?」
瑞鳳 「まかせて!それじゃ食堂に……っあ」ハッ
提督 「? どうした?」
瑞鳳 「…今の時間ってまだみんな出歩いてるよね?鎮守府内」
提督 「…っあ たしかにまだ出歩いてるな もし沈んだはずの瑞鳳があるってたらまずいよな…」
瑞鳳 「…どうしよう」
…仕方ないわね
隙間 「」パカッ 瑞鳳の隣に食堂に繋がる隙間が現れる
提督 「ーっな なんだ!?なんか変なものが!」
瑞鳳 「これは紫さんの隙間!なぜここに…?」
そこを通れば食堂に行けるわ 今なら誰もいないからチャチャッと作ってきなさい
瑞鳳 「っ! わかりました!ありがとうございます!」
瑞鳳 「提督 今から作ってくるからちょっとまっててね!すぐ戻るから!」
提督 「あっあぁ わかった」
瑞鳳 「(久しぶりに提督に料理作るから美味しいものを作らなくちゃ!!)」タッタッタッ…
シュゥゥ… 食堂に繋がる隙間に入って消える
提督 「…」
提督 「(…今の人の声、この前会った八雲紫って人の声だったよな?瑞鳳も紫さんって呼んでたからおそらく間違いないだろう)」
提督 「(この隙間って呼んでたものもあの人が使ってるものだろう…ほんとに不思議だな この気味の悪い隙間とやらに入ると食堂にいけると言ってたが)」
提督 「(…未だに信じられないな この世界とはまた違う世界があるなんて、そんな非現実的なこと)」
提督 「(でも現にそれを見せられたから否定できない 前回も人間が空飛んでありえない速度で俺の艦隊がやられた…)」
提督 「(そしてその紫という人が瑞鳳を救ってくれた だから否定することはできない)」
提督 「…」
提督 「(……たのむから最後まで生きて無事に帰ってきてくれよ 瑞鳳!)」
…
…
シュゥゥ…
瑞鳳 「ていとくー!ご飯できたよ!!」タッタッタッ
提督 「っお!できたか 待ってたよ!」
瑞鳳 「久々だから今日は今までよりおいしく作ったよ!瑞鳳特性 玉子焼き定食!!」カタッ
提督 「おぉっ!久々の瑞鳳の玉子焼き定食だ いつにも増してうまそうだ!」
提督 「…そうだ?瑞鳳 ちょっとこっち来てくれないか?」
瑞鳳 「? なに?」タッタッタッ
提督 「…」ポンポンッ 膝を軽く叩いておいでと言わんばかりに見せつけてくる
瑞鳳 「っ! …もう、しかたないな?」///スゥ…ポスッ
瑞鳳 「…はい アーン?」///ツカミッスゥ… おかずを箸でつかんで提督の口元に差し出す
提督 「アーン!」パクッ
瑞鳳 「…どお?おいしい?」
提督 「うん!おいしいよ 久々だからいつもよりおいしく感じるよ!」
瑞鳳 「えへへ〜!それならよかった♪」///
( ˶ˆ꒳ˆ˵ )エヘヘ
提督 「…なぁ瑞鳳 向こうの世界の人たちとは上手くやってるか?酷い目とかに合ってないか?」
瑞鳳 「だいじょうぶ!みんな優しい人たちばかりでうまくやってるから!」スッ
提督 「そうか それならよかった」パクッ
提督 「お前が別の世界で異変解決とやらをしてると聞いてからずっと会ってなかったから心配しててな もし瑞鳳の身に何かあったらどうしようかと思って…」
瑞鳳 「そんなに心配しなくても平気だよ 他のみんなはわたし以上に強いから異変なんてすぐ解決できちゃうよ!」
瑞鳳 「今のところ三回異変が起きてるけど、全部解決してるから残りの異変なんてちょちょいのちょいだよ!」
提督 「そうか でも油断はしちゃダメだぞ?どんな時でも戦場は一瞬の隙が命取りだからな」
瑞鳳 「わかってる 戦場で情け容赦は無用、でしょ?」
提督 「………」
瑞鳳 「…提督?」
提督 「…瑞鳳 あまり自分を追い詰めるなよ?」
瑞鳳 「……っえ」
提督 「お前がその言葉を使うときは【なにか失態をした】ときだけ使う言葉だ」
瑞鳳 「っ!!」ドキッ
提督 「なにか失敗したのか?もしくはなにかやっちゃいけないことをしたのか?」
瑞鳳 「………」
提督 「…話してくれないか?なにをしたのか」
瑞鳳 「………」
瑞鳳 「……異変の主犯格を、殺したの わたしの手で………」
瑞鳳 「仲間がピンチだったかと言うのもあるけど、わたしが放った矢が脳天に刺さって死んだの……」
瑞鳳 「しかも相手は人間…だと思う 見た感じ人間ぽかったから人間だと判断してるけど 殺したことにはちがいない」
瑞鳳 「…ごめんなさい やっちゃいけないことをして」
提督 「…いや いいさ ちゃんと報告してくれたんだ?許すよ」
提督 「お前がそう判断したならそれが正しいはずだ まちがったなんて思わないよ」
瑞鳳 「ていとく……」
提督 「…今はそんな話しより楽しい話をしようか?そっちの世界のこと教えてもらえるかな?」
瑞鳳 「うん!それじゃまずはね…」
…
…
瑞鳳 「…てことがあってね?」
提督 「ほぉ?なるほどな そっちの世界はそんなものがなぁ」フムフム
提督 「そっちの世界での暮らしも楽しそうだな 俺も行ってみたいな?」
瑞鳳 「すっごく楽しいよ!提督も向こうに行って楽しさを知って欲しいけど さすがに紫さんが許してくれるとは思えないから…」
提督 「それはしかたない 俺は部外者だからな?そっちに行けないのは残念だがまたこっちに来た時に話をしてくれればいい!」
提督 「…っと そろそろ時間かな?もう少しで一時間だが」
瑞鳳 「あっ…そうだね もう一時間経つね」
瑞鳳 「楽しい時間はあっという間に過ぎちゃうね もっと話したかったけど……」
提督 「…そうだな 俺ももっと瑞鳳と居たかったな?でもそういうわけにはいかないんだよな」
瑞鳳 「…うん」
提督 「……また 来てくれるよな?」
瑞鳳 「うん!絶対にくる そして終わったら帰ってくるから!」
提督 「…そうか わかった」
提督 「それじゃまた来たときにはそっちの世界のことを聞かせてくれ 楽しみにしてるぞ?」
瑞鳳 「うん!約束する!」
…瑞鳳 そろそろ時間よ
隙間 「」スゥゥ… 瑞鳳の背後に隙間が現れる
瑞鳳 「はい わかっています!」
瑞鳳 「それじゃ提督 またくるね!」
提督 「あぁ!必ず帰ってくるんだぞ?」
瑞鳳 「うん!…あっそうだ 帰る前に」スゥ…
チュッ…
提督 「っ!」
瑞鳳 「…えへへ!行ってきます!」タッタッタッ…
隙間 「ハイリマシター シマリマース」シュゥゥ…
提督 「………」
提督 「…まったく 最後にキスして行くのは反則だろ?ほんと、かわいいやつだ」
提督 「…待ってるからな 瑞鳳!」
…
破壊神と魔女の裏側異変ー解決
?
? 「…っち あのバカが 油断しやがって」チッ
? 「あれほど油断するなって言ったのに…使えねぇやつだ あいつは強いと何度も説明したのに」
? 「はぁ…ほんと ろくな奴がいねぇ 次はどうすっかなぁ?」
? 「(また雑魚使ってやるのもいいが 今のところみんな殺されてるからなぁ?しかも誰ひとりとして殺せてない)」
? 「………」
? 「…しかたねぇ さっそく使ってみるか?あいつに撃ち込んだ【呪いの弾を!!】」ニヤリ
…
朝ー博麗神社 中庭
霊夢 「………」縁側に座って中庭を眺めている ズドォォォン!!!!
レミリア 「………」同じく眺めている イヤァァァァ!!!!
アリス 「………」同じく 待て待てーっ!!
パチュリー 「………」以下略 ひぃぃぃぃぃ!!!!
フラン 「ほらほらー?もっと早く逃げないと死んじゃうよー!!」バサッバサッ…
瑞鳳 「これでも全力ですよ!!てか威力高すぎです!!もっと手加減してくださァァい!!」ダダダダダ!!!!
フラン 「これでも手加減してるよー?きゅっとしてドカーン!!」ドガァァァン!!!!
瑞鳳 「これで手加減してるんですか!?普通に人がこっぱみじんになるぐらいの威力ありますよね!?」
フラン 「だいじょーぶ!ずいほーなら耐えられると思うから!!」ニコッ
瑞鳳 「うんぜったい無理です!!100%無理です!!こっぱみじんにされます!!」
フラン 「そんなのわからないでしょ?いっかいでもいいから食らってみてよー?」バサッバサッ…
瑞鳳 「絶対いやです!!」
霊夢 「…いちいち結界張るのめんどうね 物を壊されるよりかはマシだけど」キィィン…
レミリア 「ごめんなさい わたしの能力じゃあの子の攻撃を防ぐことできないから…」
アリス 「…あと三十分ぐらいで日光防止が解けるわね またかけてあげないと」
パチュリー 「……まぶしい 目が潰れそう………」グッタリ
アリス 「暗転の魔法でもかけたらどうなの?」
パチュリー 「自分で使ったら疲れるからあまり使いたくない……」
アリス 「………」
レミリア 「…ところで霊夢 瑞鳳に撃ち込まれたという弾丸はどうなったのかしら?」
霊夢 「んー?あぁあれね なんか永琳が言うには抜けなかったらしいわ なんか内部で…寄生してる、てわけじゃないけど 銃弾の形が針のように拡がって周りにくい込んでるみたいよ」
霊夢 「身体は人間の構造と一緒だったからふつーに見ることができたみたいだけど…結局艦娘って人間と変わらないのかしら?」
レミリア 「…それで、瑞鳳はへいきなの?」
霊夢 「別に痛くないみたいよ?内部で銃弾があってもさほど害はないって言ってたわ」
霊夢 「艦娘は機銃でよく撃ち込まれることがあって、銃弾がなかなか取れない時があるから慣れてるって言ってたけど…さすがにそれはどうかと思うわ」
霊夢 「まぁ本人が平気なら別にいいんだけどね 今も見た感じ何かあるようにも見えないし」
レミリア 「…そう ならよかったわ」
フラン 「あははー!!まてまてー!!」バサッバサッ…
瑞鳳 「いやぁぁぁぁ!!!!」ダダダダダッ!!!!
魔理沙 「…またやってるのか?お前らも懲りねぇなあ」ヒュー…スタッ 箒に乗って中庭に入ってくる
フラン 「っあ まりさー!」
瑞鳳 「まっ魔理沙さん…ヘルプミー……」ゼェ…ゼェ…
魔理沙 「いやだ 死にたくない」キッパリ
瑞鳳 「わたしも、死にたくありません……」ハァ…ハァ…
フラン 「魔理沙もあそぼ!瑞鳳と一緒に!!」
魔理沙 「わるいな わたしは霊夢とお茶するという役目があるんだ 瑞鳳と遊んでてくれ」
フラン 「えぇー?」(・ε・` )
瑞鳳 「ちょっと!魔理沙さんも手伝ってくださいよ!!私ひとりじゃ体が持ちません!!」
魔理沙 「無茶言うなよ わたしは生身の人間だぜ?一度でもフランの攻撃食らったら即死だぜ」
瑞鳳 「わたしだって即死ですよ!!」
フラン 「あははー!それじゃ次は四人でいくよー!!」ブゥンブゥンブゥン
フラン(分身) 「あははー!いっくよー!!」バサッ!!
フラン(分身2) 「お前の血吸ってやるー!!」
フラン(分身3) 「バラバラにしてやるー!!」
瑞鳳 「ひとりシャレにならない言葉を言ってるんですが!?てか四人にならないで下さいよ!!ひとりだけでも大変だと言うのに!!」
フラン 「まてまてー!!」バサッバサッ…
レミリア 「…たのしそうね フラン」
パチュリー 「そうね あの様子だと瑞鳳のこと気に入ったみたいね?」
魔理沙 「だな 私と遊んでるときと同じぐらい嬉しそうだぜ」ズズ…
霊夢 「ちょっとなに勝手に飲んでんのよ しかもそれわたしのじゃない!」
魔理沙 「自分で入れるのめんどい もらうぜ!」ズズ…
霊夢 「…はぁ アリス私の入れてきてもらってもいいかしら?フラン見てないとなにしでかすかわからないから」
アリス 「わかったわ 今入れてくるわ」スクッ
魔理沙 「っあ わたしのも頼む あと茶菓子も!」
アリス 「はいはい たしか戸棚におせんべいが入ってたわね?」
霊夢 「なんで知ってんのよ!てか出さなくていいから!」
レミリア 「霊夢も大変ね?いろいろも」
パチュリー 「まったくね」
瑞鳳 「はぁ…はぁ……!!」ゼェ…ゼェ…
瑞鳳 「(もっもうだめ…ひとりでもキツイのに……四人はもっとキツ………)」ハァ…ハァ…
瑞鳳 「(これじゃわたしの身が持たない…私自身、バラバラにされて殺される……そっそれだけは、阻止しないと!)」ググッ
【なら、殺しちゃいなよ】
瑞鳳 「……っえ」スゥ… 目の色が黒から赤色に変わる
霊夢 「ーっ!!」ピクッ
レミリア 「? どうした?霊夢 なにか気配でも」
フラン(分身) 「きゃはは!!死ねぇ!!」ブゥンッ!! レーヴァテインを刀のように振りつける
瑞鳳 「…」
瑞鳳? 「」ニタァ
フラン 「っ!?」ゾクゥ!!
フラン 「」バサッ!!…タタッ 何かを感じとり、すぐさま攻撃をやめて後ろに羽を羽ばたかせ下がる
パチュリー 「……っえ フランが下がった?」
アリス 「なんで?」
魔理沙 「…なぁ霊夢 あれ……」
霊夢 「フラン下がりなさい!瑞鳳の様子が変だわ!!」スッ お祓い棒を用意して臨戦態勢に入る
瑞鳳? 「…」ジリ…ジリ…
フラン 「ーっ…」ジリ…ジリ… 徐々に近づいてくる瑞鳳に怯え後ろへ後ずさりしていく
フラン 「(…なっなに?この感じ さっきまでとは違う気を感じる もしかして怒ったの?)」
フラン 「(ちょっとやりすぎた?いやそんなことない 昨日と同じぐらいの強さでやってるから怒られないはず…じゃあなんで怒って……)」
瑞鳳? 「【…風魔 乱進の一撃】」スゥ…ギリリッ
バシュンッ!!
瑞鳳の矢 「」ヒュンヒュンヒュンヒュン!!!!… フランの周りをもはや軌道無視して飛び回る
フラン 「ーっ!?」
フラン 「(なにこの動き!?しかもはやい!全然動きが見えない!!)」
フラン 「(分身もとじこめられちゃったから動けない 分身を盾にしてもいいけど…)」
レミリア 「ーっちょ 瑞鳳!?あなたなにやって!!」
アリス 「まずいわ!弓の先が鉄で出来てるからもし刺さったら!!」
パチュリー 「バリアを張るわ!風の魔法 風の壁!!」ヒュゥゥ… すぐにフランのまわりに風の壁を張ろうと魔法を唱え…
瑞鳳? 「邪魔するな」ギリリッ…
瑞鳳? 「【風魔 風の流れ】」バシュンッ!!
パチュリー 「(今度はわたしに!でも風で吹き飛ばせば!!)」ヒュゥゥーッ!!
瑞鳳の矢 「」ヒュゥゥ…ヒュルルルル!!!! パチュリーが吹かせた風の流れに乗ってパチュリーに向かっていく
パチュリー 「ーっな!?」ギョッ
パチュリー 「(バカなっ!?わたしの吹かせた風に乗って…!?)」
魔理沙 「ーっオラァ!!!!」ガバッ!!
パチュリー 「むきゅっ!!」ドサッ!! 魔理沙に飛びつかれて地面に倒れる
瑞鳳の矢 「」ヒュンッ!!…ドスンッ!! 矢は木に刺さり動きを止める
魔理沙 「ーっあぶねぇ!だいじょうぶかパチュリー ケガしてねぇか?」
パチュリー 「えっえぇ ありがとう助かったわ」
アリス 「上海っ!!」ヒュンッ
上海人形 「シャンハーイ!!」ビュンッ!! 槍を持ってフランに向けられた矢を止めようと突っ込んで…
瑞鳳? 「近づくな」ギリリッ…
瑞鳳? 「【風魔 停止の一息】」バシュンッ!!
アリス 「(今度は上海に!でも槍で弾けば!!)」ヒュンッ
上海人形 「シャンハーイ!!」ブンッ!! 手に持ってる槍で矢をはじこうと…
瑞鳳の矢 「」ビタっ!! 矢は上海人形の前で一瞬にして止まる
上海人形 「シャッシャンハーイ!?」ブォンッ!! 槍は矢に当たらず思いっきりからぶる
アリス 「うそでしょ!?矢が止まった!?」
瑞鳳の矢 「」ビュンッ!! 矢は再び動き出して上海人形に向かう
ーッドスゥ!!
上海人形 「ーっ!!」ブスッ!! 矢は上海人形の身体を貫通して攻撃を受ける
アリス 「上海!!」
霊夢 「霊符 夢想封印!!」ビュンッ!! 御札を瑞鳳の周りに飛ばして結界を張ろうと…
瑞鳳? 「じゃまだ!!」ギリリッ…
瑞鳳? 「【風魔 貫通の乱進】」バシュンッ!!
霊夢 「(またなにかの技…でも!)」スゥ…ヒュンッ
瑞鳳の矢 「」ヒュンッ!!
霊夢の御札 「「」」ブスブスブスブスッ!!!!!! 全部の札に瑞鳳の矢が刺さり効力を失う
霊夢 「(やっぱり全部打ち抜いてきたわね だけど!)」ニヤッ
瑞鳳? 「…そろそろ刺さる頃だ」チラッ
フラン 「ーっ…」ジリ…
瑞鳳の矢 「」ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!!!!! 徐々にフランのいる中央に向かっていく
フラン 「(どんどん近くなってる…分身がじゃま!一旦しまわないと)」スゥゥ…
フラン 「(このままだと矢が刺さる 避けようにも早すぎて目が追いつけない)」
フラン 「(ならこっぱみじんにしちゃえば!!)」スゥ…
瑞鳳? 「させませんよ」スゥ…
瑞鳳? 「【風魔 操矢の構え】」シュンッ 人差し指を弾いて矢の向きを変える
瑞鳳の矢 「」ヒュンッ!! ランダムな軌道を変えてフランの胸部分に向かって飛んでいく
フラン 「ーっ!?」
フラン 「(また軌道が変わった!間に合わな……)」
陰陽玉 「」ヒュンッ!!
ガァンッ!!!!
瑞鳳? 「ガアァッ!!!!」背後から陰陽玉が飛んできて後頭部に思いっきりぶつかる
瑞鳳? 「(おっ陰陽玉…!!いつ飛ばして………!!)」ガクガク…
瑞鳳? 「くっくそぉ………」フラァ…
バタンっ…
瑞鳳 「………」その場で倒れて気絶する
魔理沙 「瑞鳳!!」ザッザッザッ!!
霊夢 「だいじょうぶよ ただ気絶させただけよ」
魔理沙 「………」スゥ… 瑞鳳の首元に指を当てて脈を測る
瑞鳳 「………」
魔理沙 「…しっ死んでる……!!」
霊夢 「んなわけあるか あんなんで死ぬわけないでしょ」
魔理沙 「まぁ冗談はさておき フランだいじょうぶか?ケガしてないよな」
フラン 「うっうん…だいじょうぶ でも瑞鳳が……」ビーン… ギリギリのタイミングで矢の軌道が変わり石灯篭に刺さる
魔理沙 「…」
アリス 「…上海 だいじょうぶ?矢、抜くわよ」
上海人形 「しゃっシャンハーイ…」
アリス 「ーっ…ふんっ!!」グググッ…ズボっ!!
上海人形 「しゃっ…!!」ビクッ
アリス 「…破れた傷がけっこう広いわね すぐ縫うから動かないで」スゥ… 懐から応急用の裁縫セットを取り出して針と糸を取り出す
上海人形 「シャンハーイ…」
レミリア 「ーっ…い、いったい なにが起きたの?いきなり瑞鳳がフランに矢を向けて打つなんて…」
パチュリー 「しかも様子がおかしかったわ まるで男みたいな口調だったわ」
霊夢 「…」ザッザッザッ…スッ 瑞鳳の腹部に手を当ててなにかを感じ取る
瑞鳳 「っ………」ヒュー…ヒュー…
霊夢 「(…やっぱり 中に残ってる弾薬から変な気を感じる)」
霊夢 「(おそらくこの弾薬から瑞鳳の身体を操ってるようね 残しておくのはよくないと思ってたけど、まさかここまでとはね…)」
霊夢 「…瑞鳳 起きなさい もうへいきよ」ユサユサ
アリス 「…っえ へいき……?」
瑞鳳 「うっうぅ……いつつ!」ムクッ…
瑞鳳 「っ…す、すみません霊夢さん 助かりました……!」ズキズキ… 弾薬が残ってる腹部を抑えて起き上がる
霊夢 「記憶が残ってるようね なら説明は不要ね?」
瑞鳳 「はい……フランさん」
フラン 「ーっ!!」ビクッ!!
瑞鳳 「…すみません あなたを傷つけようとして 言い訳をするつもりはありません……いつつ!」ズキズキ…
霊夢 「いや言い訳しなさいよ しないとあなた怒られるわよ」
瑞鳳 「ですが危険な目に遭わせたことには違いありません 吸血鬼の弱点である鉄を打ち込もうとしたんですから…」
霊夢 「だとしても操られて打ったことには違いないでしょ?あなたの意思で打ったわけじゃないんだからいいわけぐらいはしなさい」
霊夢 「わたしが保証してあげるから!」
瑞鳳 「霊夢さん…」
レミリア 「…あの、もう大体わかったから説明はいいわよ?操られてたって話しも聞こえてるし……」
霊夢 「あら 説明する前に解決しちゃったわね?楽でいいわ」
瑞鳳 「いやまだ解決してないような…」
フラン 「…ねぇ瑞鳳 えっと、ごめんね?わたしがやりすぎたばかりに…」
瑞鳳 「あぁいや!別にフランさんのせいではありませんよ」
瑞鳳 「ただ…まぁ、うん 次からは限度を考えてください 死にたくないので…」アハハ…
フラン 「うん できるだけやってみる」
瑞鳳 「(できるだけ…)」
霊夢 「瑞鳳 今すぐ永琳のところに行くわよ やっぱり体内に入ってる銃弾を放っておくわけにはいかないわ」
霊夢 「無理にでも抜いてもらわないとまた操られるわ」
瑞鳳 「たしかにそうですが…でも永琳さんの話では抜けないと」
霊夢 「わかってるわ でもそんなこと言ってる場合じゃないでしょ?」
霊夢 「抜かないでそのままにしておいたらまた操られるわ 今回は止められたけど次止められるかわからないわ」
霊夢 「魔理沙、アリス 付いてきてもらえるかしら?万が一、また操られたら私ひとりで止めるのめんどうだわ」
魔理沙 「めんどうって…」
アリス 「ふつうにケガさせないように止めるのは難しいって言いなさいよ…」
霊夢 「あら?別にケガさせてもいいのよ 私に歯向かったやつはボコボコにするのが決まりだから!」ニコッ
瑞鳳 「やめてください!?私の意思で霊夢さんに手を出してるわけではないのでズタボロにしないでください!!」
霊夢 「じょうだんよ 半分はね」
瑞鳳 「半分は!?」
レミリア 「霊夢 私たちも着いて行った方がいいかしら?万が一のことを考えたら私たちもいたほうがいいんじゃない?」
霊夢 「あなたたちはいいわ 人数が多すぎても邪魔になるだけよ」
フラン 「じゃまとは失礼ね!フランたちだって瑞鳳が暴れたら止められるよ!」
霊夢 「あんたの場合は止めるじゃなくて粉砕するのまちがいでしょ?力加減の効かない馬鹿火力でこっぱみじんよ」
フラン 「そんなことないよ!ちょっと右手が吹っ飛ぶくらいだよ!」
瑞鳳 「アウトですよ!!」
パチュリー 「アリス 通信術式の魔術を」キィン
アリス 「わかったわ」キィン お互い通信術式の魔術を唱えて一定距離まで通信ができるようになる
魔理沙 「よし それじゃ行くか!」
…
永遠亭ー診察室
永琳 「…」スゥ…ググッ 瑞鳳の腹部を押して触って内部に埋め込まれている弾丸の感触を感じ取る
瑞鳳 「…どうですか?手術すれば取れそうですか?」
永琳 「………」ググッ…ググッ…
永琳 「…前よりも広がってるわね 霊夢から聞いた限りだと弾に呪いがかかって、それが発動したと同時に広がったようね」
永琳 「このままだと余計に取れなくなるわ でも…今の状態でも取ることは不可能ね」
永琳 「もし取るとなると中の臓器を全部取り出さないといけないわ さすがにそれをやると……」
瑞鳳 「死にますね…」
永琳 「呪いだけ解くことは出来ないの?霊夢ならできそうだけど」
瑞鳳 「解くことは可能みたいです ですが解いた瞬間に自爆機能が備え付けられていたらむやみやたらには解くことはできないと…」
永琳 「…なるほどね だから取り除こうとしたのね」
永琳 「でもわるいけど取り除くことはできないわ さっきも言った通り、取るなら臓器を全部取り出さないといけないわ」
永琳 「抜くより呪いを解くことを進めるわ …自爆機能がついてなければだけど」
瑞鳳 「…わかりました」
…
診察室前
霊夢 「…」
魔理沙 「…」
アリス 「…えぇ まだ診察中 出てきたら連絡するわ」通信魔法で脳内でパチュリーと会話してる
…ガチャッ
瑞鳳 「…お待たせしました」
霊夢 「どうだった?診察結果は」
瑞鳳 「…不可能みたいです 前よりも弾丸が変形して抜けないようになってるみたいです」
瑞鳳 「抜くなら臓器を全部取り出さないといけないと…」
霊夢 「いいじゃない 抜いてもらいなさいよ?」キッパリ
瑞鳳 「いやムリですよ!!内部のものを全部取られたら死にます!!」
霊夢 「じょうだんよ 少しからかっただけよ」
瑞鳳 「目が本気に見えたんですが…」
霊夢 「それで?どうすればその弾は抜けるのかしら 永琳からなにか言われなかった?」
瑞鳳 「あっはい 抜くより呪いを解く方を勧められました 自爆機能がなければそっちの方がいいと」
霊夢 「…なるほどね」ンー…
魔理沙 「まったく厄介なものを入れられたもんだぜ 抜けなくて操られるなんてこれはまた大変だな」
アリス 「…えぇ ダメみたい 抜くことはできないみたい」
瑞鳳 「すみませんみなさん ご迷惑をおかけして…」
霊夢 「別にいいわよこれくらい こんなのいつものことよ」
瑞鳳 「いつものことって…」
霊夢 「とりあえずまた操られないようにしないといけないから家に戻って結界を張るわ」
霊夢 「結界内なら安全だと思うから神社内に結界張って様子見ましょ」
瑞鳳 「すみませんがおねがいします」
魔理沙 「よし それじゃ帰るか?」スクッ
アリス 「今から帰るわ …咲夜がいる?それじゃ紅茶の用意でもお願いしておいて」
霊夢 「あんたたち、なに人んちのものを勝手に使おうとしてんのよ しかもわたしの家に紅茶なんてないわよ」
アリス 「事前に持ってきてるみたいよ 霊夢の家にあるわけないから」
霊夢 「あんたらぶっとばすわよ」
…
【異変4 救世主、暴走と覚醒】
博麗神社ー敷地外に出る端近く
霊夢 「…」タッタッタッ…プスッ 神社の敷地外に出る角枠にお祓い棒を刺す
霊夢 「よし これで準備完了ね!あとは……」ゴソゴソ…スッ いつも持っているお祓い棒を袖から取り出す
霊夢 「…ーっは!!」キィン!!
地面に刺されたお祓い棒 「」キィィンッ!!!! 各角枠に置かれたお祓い棒が共鳴して四角形の結界が張られる
霊夢 「…よし とりあえずは神社内だけ結界を張れたわね これなら瑞鳳も操られることはないわ」
霊夢 「暫くは神社の外に出すことはできなくなるけど…仕方ないわね また操られて暴れられても困るものね」
霊夢 「…念の為、わたしのお守りも持たせておきましょ ないよりかはあった方がいいわね」
霊夢 「さーてと!戻ってお茶飲みましょ」ザッザッザッ…
…
茶の間
瑞鳳 「………」シュゥゥ…
アリス 「ーっ…〜っ……」キィン… 魔法を唱えて瑞鳳の呪いを解こうとしている
パチュリー 「ーーっ…〜〜っ……」キィン… 同じく以下略
魔理沙 「…えっと、〜っ…あー…と ー〜っ……」キィン…キィン… 同じく魔法を唱えているが呪いを解く魔術をうろ覚えで途切れ途切れで発動している
レミリア 「…」
フラン 「ねぇねぇーまだ治らないの?早く瑞鳳と遊びたーい!」
レミリア 「…まだ無理よ おとなしく待ってなさい」
フラン 「ぶー…はーい」パタパタ…
パチュリー 「〜っ…ーーっ………」シュゥゥ…
アリス 「ーっ…〜〜っ……」シュゥゥ…
魔理沙 「…ダメだな 呪いが解ける様子がないぜ」シュゥゥ…
パチュリー 「…そうね いくら浄化魔法をかけても解けないわね」
アリス 「かなり強い呪いのようね 私たち三人でやっても解けないなんて…」
瑞鳳 「…やはり、ダメですか」シュゥゥ…
瑞鳳 「(どうしよう…このままだとまたみなさんに迷惑をかける 操られたらまた皆さんを危険な目に……)」ゾクッ…
魔理沙 「…なぁ瑞鳳 お前の世界に帰ればその体内に入ってる弾丸は取れるのか?」
魔理沙 「もし取れるなら一旦帰ってとってもらった方がいいぜ たぶんこの世界じゃ呪いを解くことも抜くこともできない」
瑞鳳 「…多分抜くことはできるかと思います 私の世界に明石さんという方が私たち艦娘の体調や装備の管理をしてるのでその方に頼めば取り除けるかと」
魔理沙 「ならその明石ってやつに!」
瑞鳳 「だめです 私の世界では私は沈んだことになってるんです 沈んだはずの私が目の前に現れたら混乱を巻きます」
魔理沙 「あっ…そうか そうだったな ならどうすれば……」ウーン…
アリス 「…ねぇ瑞鳳 あなたの世界に住む仲間数人にはあなたの生存を知ってるのよね?」
アリス 「ならその明石って人も瑞鳳が生きてることを教えて巻き込んじゃえば…」
瑞鳳 「それを決めるのは紫さんです 私が決められるようなことではありません」
瑞鳳 「それに明石さんはものすごく口が軽いんです もし私の生存を教えたら…」
アリス 「…なるほどね」
霊夢 「…どう?呪いは解けたかしら」スー…
アリス 「ダメ 三人で解呪魔法唱えたけど解ける様子なし」フルフル
霊夢 「…そう なら仕方ないわね」
霊夢 「強制解除だと自爆機能が発動するかもしれないからちゃんとした方法で頼んだけど…やはりキツイようね」
魔理沙 「なんで強制じゃなくて解呪魔法なら平気だと思ったんだ?」
霊夢 「ものごとには順序というものがあるでしょ?私みたいに面倒ごとは全部 後先のことを考えないでやっちゃう癖を持ってるからあえてやらなかったのよ」
霊夢 「順序を守らないで強制解除したら自爆機能が作動したら困るもの …まぁ 呪い自体を解呪した瞬間に自爆機能が付いてたら結果的に同じだったけどね」
魔理沙 「おぉい!?お前ふざけんなよ!危うく瑞鳳をころすところだったぜ!!」ゾクッ
パチュリー 「ほんとよ あなたが解呪してもいいなんて言うからやってたのに」
アリス 「…解呪しなくて良かったわね 瑞鳳」
瑞鳳 「はっはい…こわかったです」ブル…
レミリア 「それで霊夢 結界の方は終わったの?」
霊夢 「えぇ 神社内に強い結界を張っておいたわ おそらくこれなら平気よ」
アリス 「おそらくって…なんでそんな不安を被せるような言葉で言うのよ あなたなら断言して言いなさいよ?」
霊夢 「無茶言わないで さすがの私だって操りの妨害ができるかなんてわからないわよ そんなの結界で防いだことないもの」
霊夢 「そんじゅそこらの妖怪が神社に入って来れないようにすることなら容易いわよ もちろんあなた達も入れなくなるけどね」
レミリア 「やめて」
フラン 「やだやだー!!瑞鳳と遊べなくなるのヤダー!!」ワーワー!!
パチュリー 「結界ぐらいなら私が解除できるわ そんな結界張られたらすぐにでも解いてあげる」
霊夢 「あら?甘く見ないでもらえるかしら 私の結界はそんじゅそこらの雑魚結界とは違うわ」
霊夢 「あなたたちが私の結界を解くことなんて不可能よ 解けるものなら解いてみなさい?」ニヤッ
パチュリー 「言ってくれるじゃない なら今張られてる結界を解いてみせ…」
瑞鳳 「やめてください!!そしたらまた操られるかもしれないじゃないですか!!」
瑞鳳 「解けたとしても解かないでください!これ以上みなさんに迷惑をかけたくないんです!!」
パチュリー 「じょうだんよ わかってるから安心して」
霊夢 「それじゃ今日から瑞鳳は神社の敷地外から出るのは禁止ね 操りが解除したら出ることを許可するわ」
瑞鳳 「わかりました すみませんがそのようにお願いします」
魔理沙 「わたしが毎日遊びに来てやるから安心しろよ?退屈させないからな!」ニカッ
瑞鳳 「いやさすがに毎日は…」
魔理沙 「ガーン!?」
ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン
…
?
? 「…っち 忌々しいものをつけやがって 操りが効かねぇ…」
? 「かなり強めの呪いをかけといたんだが、やっぱり博麗の巫女の結界は強すぎるな 完全に遮断されてる」
? 「しかも感も鋭すぎる 解除したら自爆機能が付いてることも感づきやがった…これじゃ殺すこともできねぇ」
? 「…でもこれはこれで好都合!あいつが結界内から出なければそこらで異変を起こしてもやつが来ない」
? 「あの軽空母さえいなければ俺の計画が順調に進む 博麗の巫女なんてどうでもいい!」
? 「あの女さえ来なければどうとでもなる もし結界外に出たら操ればいいだけだ!!」ニヤッ
? 「けけけ!いい足止めだぜ あとは順調に計画を進めていけば…!!」
…
鎮守府ー食堂
ガヤガヤ…
加賀 「…おかわりください」モグモグ…
赤城 「わたしもください!!」クチャクチャ…
間宮 「はーい 赤城さんもう少し口の音をお静かにお願いします」
長門 「相変わらず食うなお前たち 少しは限度を考えろ」
加賀 「腹が減っては戦ができぬ やっと出撃できるようになったんですから食料を蓄えておかなくてはいけません」
赤城 「ふぉうへふ!いっはいはへへほははいほ!!【そうです!いっぱい食べておかないと!!】」モグモグ…
長門 「食べるかしゃべるかどっちかにしろ」
吹雪 「…」モグモグ…
青葉 「おやおやー あいかわらずおふたりの食欲は旺盛ですね しかもいつにも増して」
陸奥 「まぁ実際そうだから仕方ないわよね お腹すいたらやる気出ないし!」
祥鳳 「そうですね」
川内 「…」モグモグ…
神通 「…気になりますか あの方たちのこと」
川内 「…ちょっとね とくに祥鳳が気になるよね」
那加 「そうだよねー 瑞鳳が沈んだのに元気だから…」
神通 「しかも沈んだ日からずっと落ち込んでる様子がありません 提督はすごく落ち込んでいたのに…」
那珂 「でも提督も途中からげんきになったよね まるで瑞鳳のことを忘れたかのような感じで」
川内 「…あやしいよね なんか」
長門 「…」
陸奥 「…なんか感じた?」
長門 「…川内たちの視線がこちらに向いてるような気がする おそらく瑞鳳のことだろう」
吹雪 「…もっもしかして 怪しまれてるんでしょうか?」アワワワ
加賀 「まぁ怪しまれても仕方ありません そういう仕草を出していたんですから」
赤城 「そうですね ですが下手に説明すると逆効果だからあまり言わない方がいいですね」
祥鳳 「話さなくても平気かしら?もし何らかのことで瑞鳳のことがバレたら…」
青葉 「瑞鳳さんは現在、別の世界に居ますから私たちが話さなければバレることはないかと 私たちが気をつけてれば平気じゃないですかね」
長門 「うむ おそらく平気だろう とりあえずは無理に説明せず、このままやり過ごそう」
吹雪 「わっわかりました!」
…
本部ー元帥室
元帥 「〜♪」キュッキュッ… 部屋に飾ってある勲章や紋章をキレイにしてる
元帥 「よし!こんなものかな」ピカー
元帥 「さてと そろそろ書き物でも始めようかな?」カタッ
…はぁい!元帥さん
元帥 「っ!」
紫 「久しぶりね 元気にしてたかしら?」スゥ… 元帥の目の前に隙間を作り現れる
元帥 「おや これは紫さんではないか
今度は何用で?」
紫 「うふふ!ちょっと借りたいものがあるのだけど」
元帥 「借りたいもの…?何を借りたいんじゃ?」
紫 「艦娘を整備できる妖精を借りたいの もちろん腕の良い妖精をね?」
元帥 「腕の良い妖精か…構いませんよ それじゃ今部下に本部で最高の腕利き妖精を連れて来させますよ」カタッ 電話を取り部下に連絡しようと…
紫 「待って 腕利きでも条件があるわ」
元帥 「条件?」
紫 「腕が良くて口が堅い妖精をお願い その妖精は私の世界にいる瑞鳳の整備をお願いしようとしてるの」
紫 「こっちに戻って来たときに私の世界のことを話されたら困るの だから腕が効いて口の堅い妖精を用意して」
元帥 「ふむ…口の堅い者ですか さすがにそこまでは調べていなかったから口が堅いかと言われたらちょっと分かりかねますな」
元帥 「何人か集めてご覧になりますかな?見てこの子なら口が堅そうかを判断した方が良いかと」
紫 「そうするわ それじゃ腕利きを集めてちょうだい」
元帥 「了解じゃ」ピッピッピッ…
…
…
妖精 「…ねぇ あの人だれ?」ヒソヒソ
妖精1 「わからない…でもすごく美人だよ アイドルとかそういう人かな?」ヒソヒソ
妖精2 「紫色のワンピースがすごく似合ってるよね 紫ってけっこう着こなしが難しいのに」ヒソヒソ