ArkResona〜キャラストーリー〜side †アヤト† 前編
スマホゲームアプリArkResonaのifストーリー 二次創作
月夜に照らされた黒き吸血鬼が祭りの最中事件に巻き込まれるが、そこにとある少年が駆けつけた…
エイジス帝国 騎士団領内
「使命を果たす時がきた。我が肉体は闇夜に染まりし刻にその力を発揮する…」
「さぁ、麗血剣と共に暗黒を纏う騎士が鮮血の宴をあげるであろう」
「嗚呼、今宵も血が滾る…」
上官「来て早々何をわけわからんことを言っているんだ」
アヤト「これは上官殿、俺の闇の力に驚いたか...ククッ」
上官「相変わらず変なやつだなって思ったわ」
アヤト「ふっ、俺は闇に生きる者。普通の騎士ではいられないのだ」
上官「…….」
上官「(ほんとなんなんだこいつは)」
上官「こほん、まぁいい。お前を呼んだのは他でもない」
上官「ある任務に就いてほしい」
アヤト「任務とは?」
上官「あぁ、明日このエイジス帝国内で秋の収穫祭があるのは知っているな?」
上官「その警備に就いてほしい」
アヤト「それはノープログレムだ。だが上官殿...それだけではないのだろう?」
上官「そ、その通りなんだがお前は時々アホなのか賢いのかわからんな」
上官「お前には警備の裏である調査をしてほしい」
アヤト「ほぅ…」
上官「毎年収穫祭の度にいろいろな問題が起こっててな…まぁそこまで被害が大きいわけではないんだが毎年起こるが故に対策をしようと試みた」
アヤト「なるほど…闇の住人の仕業だな」
上官「は?」
アヤト「収穫祭…人が集まるところには闇もまた集まる、増幅された闇はやがて現世に顔を出し、こちらに干渉してくる」
上官「いや、その」
アヤト「だが、安心してくれ上官殿。今宵の収穫祭は俺がクレバーに対処しよう…ククッ、暗黒騎士である俺がいれば闇夜もまた安寧の刻…」
上官「いや明日な?話聞いてた?後いちいち顔を手で覆うのやめてくれる?」
上官「(ま、まぁ変なやつだがちゃんと仕事はこなしてくれるし大丈夫だろう…)」
アヤト「ところで我が相棒はどこに?」
上官「ん?あぁタマキか。あいつには別の任務に行かしてる、だから明日は1人でがんばれ」
アヤト「そ、そうなのか…」
上官「(…そういえばタマキが度々こいつとはぐれるとか言ってたような…相当な方向音痴なのか?)」
アヤト「明日は長い1日になりそうだ…ククッ」
上官「(こいつ1人で大丈夫かな…)」
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エイジス帝国 城下町
ガヤガヤガヤガヤ.....
アヤト「ふむ、皆収穫祭の準備で慌ただしいようだな」
アヤト「ルート確認のためにも自主的に見回っておこうか」
アヤト「ククッ、完璧な騎士はあらゆることを想定する…」
女の子「待ってよー!」
男の子「こっちこっちー!」
アヤト「ん?」
女の子「わ、危ないよー!」
男の子「え?わぁっ…」ドスッ
アヤト「おっと」スッ
アヤト「怪我はないかい、ボーイ」
男の子「あ、うん。ぶつかっちゃってごめんなさい!」
女の子「ごめんなさい!」
アヤト「ふっ、気にしなくていい。それよりも…」
男の子「?」
アヤト「あまり俺に近づかない方がいい…闇に染まってしまうぞ?」
男の子「何言ってるのお兄さん?」
女の子「へんなのー」
アヤト「ククッ…ん?その手に持っているのは?」
男の子「これ?これはね、しゅーかくさいの時の仮装衣装!」
女の子「みんな違う衣装でお祭りするんだよ!」
アヤト「仮装…」
アヤト「なるほど、いつもと違う衣装を身に纏うことによって闇の力も増幅するかもしれない…それならば闇の住人に紛れ込むことも…」
男の子「どうしたの?」
アヤト「ふっ、なんでもないさ。それよりもボーイ&ガール、次は人にぶつからないように気を付けるんだぞ」
男の子&女の子「はーい!」
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エイジス帝国 城下町
アヤト「しかし仮装衣装か、一体どんなものがいいんだ」
アヤト「夜に似合うもの…ん?」
アヤト「ここは、衣装屋か」
アヤト「!!」
アヤト「こ、この衣装は…!!」
カランカラン♪
店主「はいいらっしゃ…」
アヤト「マスター!あのガラスケースの中の服装はなんだ?」
店主「ま、マスター?えっと、あぁ仮装用の衣装ね」
店主「毎年趣味で仮装用の衣装を縫っているんだよ、まぁ着る人がいないからただの観賞用だね」
アヤト「売ってはもらえないか?」
店主「え!?そりゃ別にいいけど…」
アヤト「ふっ、これもまたディスティニー…あの衣装はなるべくして生まれたのだ」
アヤト「この俺がただの仮装ではなく、漆黒なる衣に変えてやろう、ククッ…」
店主「は、はぁ…」
店主「(なんなんだこの残念イケメンは)」
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エイジス帝国 収穫祭当日
上官「さぁ、今夜は忙しくなるぞ。ただでさえ大きな祭り、帝国外からの人々もたくさん来る!」
上官「我々は民を守る盾だ!心して警備にあたるように!」
帝国兵たち「「イエッサー!!!」」
上官「では散れぇ!」
ガヤガヤガヤガヤ…
アヤト「ふふっ、今宵血の宴が始まる…」
上官「物騒なことをいうな、それよりも」
上官「なんだその格好は」
アヤト「この漆黒なる衣に気づくとは…さすが上官殿だ」
上官「みんな軍服を着ている中でお前だけ嫌でも目立つんだが?なんだそれ、吸血鬼か?」
アヤト「なんと、溢れ出る闇の力を抑えきれていなかったか。制御にはまだ時間がかかりそうだ…」
上官「お前任務ってことわかってるよな?」
アヤト「オフコース、心得ている。これはただの漆黒なる衣ではない」
上官「はぁ…?」
アヤト「木を隠すならば森の中、闇に紛れるのもまた闇の中…相手に気取られないためには姿を変える必要があるのだ」
上官「あ、変装ね…なるほど、理にはかなっているな」
上官「確かに今のお前は収穫祭で仮装した祭り客にしか見えないな」
上官「(やはりこいつは頭が回るな)」
アヤト「そして我が名前も今宵の日、姿を変えた」
上官「は?」
アヤト「俺の名はアヤト†ダーク†ナイト†ヴァンパイア!漆黒の夜を纏いし暗黒吸血騎士だ!」
上官「……」
上官「(名前長ぇ…)」
上官「あぁうん、もう何も言わないから、さっさと任務に就いてくれ」
アヤト「ククッ、任せておけ」
上官「(心配だ…)」
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エイジス帝国 城下町
ガヤガヤガヤガヤ…
アヤト「活気が溢れているな、とても愉快だ」
男の子「あーお兄さんだー!」
女の子「お兄さんだー!」
アヤト「ん?君たちは昨日のボーイ&ガールじゃないか」
男の子「こんばんわー、お兄さんも仮装してるんだね!すごい、吸血鬼だー!」
女の子「吸血鬼だー!」
アヤト「ふっ、これはただのヴァンパイアではない…」
アヤト「ダークナイトヴァンパイアだ!」
男の子「えーながーい」
女の子「ながーい」
アヤト「ククッ、ボーイは狼男でガールの方は魔女か?よく似合っているな」
男の子「へへ、ありがとー!」
女の子「ありがとー!」
アヤト「今宵は気をつけるがいい、闇の住人が悪さをするかもしれない」
アヤト「早めに帰るんだぞ」
男の子「うんわかった!じゃーねーお兄さん!」
女の子「じゃーねー!」
アヤト「アディオス、幼き子たちよ」
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エイジス帝国 城下町
アヤト「しかし闇の住人…なかなか顔を出さないな」
アヤト「俺の力に怯えたか…?」
おじさん「おいどうなってんだこの店は!!」
おばさん「知らないわよ、あなたがいいがかりつけてるだけでしょ!!」
帝国兵「あの2人とも、まずは落ち着いて…」
アヤト「なにやら騒がしいな」
おじさん「じゃあなんで注文したやつと違うのがくるんだぁ?おかしいだろ!?」
おばさん「ちゃんと注文通りしたでしょ、メモにも残ってるし!」
おじさん「そのメモが間違ってるんだっつーの!なぁ?兵士さんもそう思うよなぁ??」
おばさん「ふざけないでよこの酔っぱらいが!記憶が混濁してるだけよこんなやつ!ねぇ兵士さん!」
おじさん「んだとぉ!?」
おばさん「なによ!?」
帝国兵「その、落ち着いて…」
アヤト「お困りのようだな、ボーイ」
帝国兵「あ、あなたは…アヤトさん!?」
アヤト「ここは俺に任せておけ」
アヤト「御二方、このような場で喧嘩するのはナンセンスだ。怒りを静めてもらおう」
おじさん「はぁ?なんだお前は!」
おばさん「誰よあなた!」
アヤト「ふっ、俺は…」
アヤト「ダーク†ナイト†ヴァンパイアだ!」
おじさん「……」
おばさん「……」
おじさん「(なんなんだこいつは)」
おばさん「(なんなのかしらこの人)」
ーーーー「………」
おじさん「はぁ、なんか酔いが醒めたわ。悪かったなあんた」
おばさん「別に、わかればいいのよ」
帝国兵「(えぇなんか解決してるー…)」
アヤト「解決したようだな、ククッ」
帝国兵「あ、ありがとうございました!」
アヤト「礼には及ばない、これも全て闇の力…」
帝国兵「(すごいんだけどやっぱ変な人だなぁ…)」
アヤト「……」
アヤト「(先程感じた歪な気配…闇の住人が姿を現したか)」
アヤト「(気配を追ってみるとしよう)」
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エイジス帝国 城下町 裏路地
謎の男「フフフ、順調だ」
謎の男「多少邪魔が入ったがようやく完成した」
謎の男「今夜こそこの国を絶望に堕としてやる…!」
謎の男「フフフフフ…あーはっはっはっは!!」
アヤト「ずいぶんとエンジョイしているな、ボーイ」
謎の男「んな、誰だ!?」
アヤト「ふっ、俺は…ダークナイトヴァンパイアだ!」
謎の男「…は?」
謎の男「(な、なんなんだこいつは…てかなんで屋根の上にいるんだ?)」
アヤト「とうっ!」シュタッ
謎の男「うお、降りてきやがった」
アヤト「今宵使命を果たすため、大人しくしてもらおう」
謎の男「な、なんのことだ?俺はなにも悪いことはしてないぞ?」
アヤト「ククッ…俺の目は誤魔化せない。その手に持っているもの、それが悪の根源なのだろう?」
謎の男「くっ、バレてたのか。そうだ、これは特別製のマキナでな!人の負の感情を増幅させる優れものだ!」
謎の男「さっきの喧嘩もこれのおかげさ」
謎の男「開発に数年かかったがこの力でこの国を負のどん底に堕としてやるのだ!」
アヤト「ふっ、甘いな」
謎の男「なんだと!?」
アヤト「この俺がいる限り、絶望の闇は訪れん」
アヤト「何故なら、この俺が全ての闇を飲み込むダークナイトヴァンパイアだからだ!」
謎の男「……」
謎の男「(意味がわからん)」
謎の男「まぁいい、お前の相手をするのも面倒だ」
謎の男「このマキナの力を思い知るがいい」ピカーン
アヤト「!!」
謎の男「いでよ!ジャックザパンプキン!!」
モアーン……………
魔南瓜「キャハハハハ!!」ドンッ
アヤト「これは…かぼちゃの魔精霊!?」
謎の男「負のエネルギーから作った悪魔だ、そいつの相手でもしてるんだな。じゃ!」ダッ
アヤト「待て、逃がさん…」
魔南瓜「キャハハハハ!!」ブンッ
アヤト「!?」サッ
アヤト「仕方ない、ここは我が恋人ブラッディエミリーの力を…」
??「どりゃぁ!!」ボコォ!!
魔南瓜「ギャァァァ!!!!!」シュー…
アヤト「なに!?あの魔精霊を一撃で…」
??「はっ、大したことねぇ悪魔だな」
??「ん?なんだお前」
アヤト「ボーイ、何者だ」
??「俺か?」
ーーーパイク「俺はパイク、エクソシストだ」
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