2021-04-18 22:27:33 更新

概要

この作品は【単独行動隊提督 15】の続きです
この作品は合同作品が存在します
合同作品名【反乱軍提督】
こちらの作品もよろしくお願いします


前書き

提督

【過去大きなミスを犯したと言って自ら単独行動隊に入った変わり者 目付きが悪いせいで他の者から距離を開けられる事の多い】
【首にはいつもネックレスをしてるところが特徴 そのネックレスの形も特徴的で1と6…?の形した数字が飾られている】
【単独行動隊66番 コードネーム:a maverick(通訳:はぐれ者) 現在は単独行動隊を辞めて南我原鎮守府の提督をやっている】
【過去 川内が沈んで息絶えた川内の亡骸を見つけた際に夜雷が鳴っていて、それ以来夜雷が鳴っている時に外へ出ると思い出して怖がる(言わばトラウマ)】
【過去 大湊警備府提督だったが伊19と川内が轟沈して提督をやめ、単独行動隊に入ったが再び提督に戻って南我原鎮守府提督になった(追記 伊19だけではなく、川内も沈ませてしまって罪を償おうと単独行動隊に入った…)】
【上官と会う前は北提督と一緒で人間同士の戦争が起きてた場所で育った 人体実験をして腕と足は常人を超えた力を持っていて、腕から日ノ丸と言う艦載機を発艦させることが出来る 搭載数は片手に5機 両手で10機】
【日ノ丸艦載機=戦、攻、爆を取り揃えた万能艦載機 ボーキサイトや弾薬を多く使うのが欠点だが援護射撃や単独行動をしてる提督にとっては優秀過ぎる艦載機である】
【過去のあだ名は特攻隊提督と呼ばれていた】


瑞鳳

【仕事熱心の働き者で面倒見のよい艦娘(軽母) 配属が決まっていなかったが今回の提督の所に着任する事が決まった】
【過去 元横須賀鎮守府の秘書であり元提督の事や横須賀鎮守府の事を聞いたり、話したり、思い出したりすると性格が急変する】
【過去何かをしてこの世界を危険な目に晒した張本人でもあるらしい→過去にした事をなんとかしようと1人で悩み続けていたが提督に助けを求めて手伝ってもらっている】
【如月の睨みつけの劣化版 気迫で敵を怯ませることができる 範囲は半径30m】


金剛

【いつもハイテンションで元気な艦娘(戦艦) 配属は東我原鎮守府に決まっていたが移動が決まって今回の提督の元に着任した】
【ほとんどティータイムの時しか出てない気がする…】




【元気が良くて悪戯好きな艦娘(駆逐艦) 元々は東我原の艦娘だったが上官と東提督が演習で賭けした際に南我原に移動が決まった】
【提督に酸素魚雷をぶつけて遊ぶのが趣味…?】




【礼儀正しく少しおっちょこちょいな艦娘(駆逐艦) 元々は東我原の艦娘だったが上官と東提督が演習で賭けした際に南我原に移動が決まった】
【提督の仲間思いや艦娘思いに心を打たれて好意を抱いている】


吹雪

【元南提督の艦娘(駆逐艦) 単独行動隊管理者の指揮者をやっていたが現在は南我原に着任している】
【瑞鶴と一緒で提督loveな所はあるが瑞鶴と違って人前など二人になれない場所では大胆に抱きついてきたりはしない…だが、二人っきりになった時は物凄く大胆になる】
【南提督の過去と瑞鳳の過去は青葉と同じくらい知ってる】
【元大湊鎮守府に着任していた頃は元秘書艦代理だった(追記 元大湊鎮守府に着任していた時は医務も担当していた)】
【過去、深海棲艦に直撃を食らって沈んだが、提督に救助され 今も滞在している…が、吉を引いたか凶を引いたかはわからないが1度沈んだことによって1ヶ月に1回ぐらいに深海棲艦化の発症が現れる※】
【※上記に追記 深海棲艦化が発症する代わりに駆逐艦とは到底思えないほどの力を手に入れた 駆逐艦でも戦艦だろうがなんだろうが一撃粉砕するほどの力を持っている…が、それを使うと深海棲艦化が一気に襲ってくるため、多用することはできない※】
【※さらに上記に追記 深海棲艦化を抑えるための薬が吹雪が沈んだことによって、すぐに開発された【即効性型深海棲艦化鎮圧粉末】と【長効型深海棲艦化鎮圧錠剤】というものを飲めば深海棲艦化を一時的に抑えることができる】
【提督と同じ睨みつけが使える(限度・制御が効かず、提督程ではないが広範囲で吹雪と目が合った者は敵味方関係なく気絶させる(1度使ったら丸一日目が開かなくなる))】


時雨

【南提督の元艦娘 元は佐世保鎮守府の艦娘だったが現在は南我原鎮守府に着任している(駆逐艦)】
【よくヤンデレキャラとして使われるがこの作品では通常なので予めご了承下さい】
【おとなしい性格で物静かなところが目立つ よく提督が寝ている時に密かに唇を重ねることが多いとか…?】
【自分の意思でキレることができて戦闘力を上げることがてきるが制御が効かないためあまり使えない】
【特殊能力ー直感を使うことができる どんなに選択枝があろうと二つに絞ることができる ただし、二つしかない場合には効果を発揮することができない】


夕立

【南提督の元艦娘 元は佐世保鎮守府の艦娘だったが、現在は南我原鎮守府に着任している(駆逐艦)】
【語尾に(ぽい)や(かも)とつけるなんとも可愛らしい艦娘(作者は瑞鳳が一番です!)】
【元気な性格で提督に甘えてくる時は飛びついて甘えてくる…正直、瑞鶴と変わらない(瑞鶴みたいに人前気にせずイチャイチャしようとは言わない)】
【特殊能力ー野生の本能を使うことができる 使うと獣のように暴れ回り、野生の勘を発揮させることができる …ただし、野生の本能を使うとコントロールがなかなか聞かないうえに野生の勘も勘だから使い時は非常に難しい(ほとんどキレた時と同じ)】


扶桑

【南提督の元艦娘 元は佐世保鎮守府の艦娘だったが今は南我原鎮守府の艦娘(戦艦)】
【不幸艦と言われている艦娘だが現在南我原提督にお前達は不幸艦じゃないと言われ自分が不幸艦だと思うのをやめた】
【元大湊警備府にいた時は戦艦のなかでもトップクラスの性能を持つ航空戦艦】


山城

【南提督の元艦娘 元は佐世保鎮守府の艦娘だったが今は南我原鎮守府の艦娘】
【扶桑と同じく不幸艦と呼ばれていたが現在南我原提督にお前は不幸艦じゃないと言われ自分か不幸艦だと思うことをやめた】
【元大湊警備府のにいた時は戦艦のなかでも二番目に強いと言われていた航空戦艦】


天龍

【元東南我原鎮守府に着任していたが移動が決まって現在南我原鎮守府に着任 子供に人気がある面倒見の良い艦娘】
【提督と一緒に先陣を切って敵艦隊を一網打尽にしたこともある軽巡洋艦準エース 実力は提督も認めるほど】
【特殊能力ー範囲識別 半径50メートル以内に入ったありとあらゆるものを100%識別できる 使うと燃料を大量に使う上に目をずっと開いていないといけないため、目に疲労が溜まりだんだんと痛みが襲ってくる 電探の強化版みたいなもの】


龍田

【元東南我原鎮守府に着任していたが移動が決まって現在南我原鎮守府に着任】
【普段は毒舌で目を細めて相手を睨みつけることが多いが意外にも押しに弱くて、提督にぐいぐい押されると普段の性格とは逆転し、オドオドしながら恥ずかしがる】


如月

【元東南我原鎮守府に着任していたが移動が決まって現在南我原鎮守府に着任】
【提督LOVE塾(っ'ヮ'c)<ウッヒョォォォォオな艦娘(もはや意味不明)】
【第二軍隊最強艦娘と呼ばれていて、一軍隊と比べれば戦力は劣るがなかなかの実力を持っている】
【吹雪とは仲が悪く、少しでも話すとすぐに喧嘩する(如月 吹雪が悪いのよ?私は悪くないわ)】
【睨みつけに近い睨みを使うことができる※】
【※上記に追記 提督たちが使う睨みつけとは違い、目を合わせても気絶はしない その代わりに提督たちよりもはるかに超える半径100m以内の敵に睨みつけると一瞬だけ動かなくなる しかも目を合わせる必要性がない】


東提督

【東我原鎮守府の女提督 艦娘思いの強い一面もあり、かなり人気のある提督】
【過去 南提督に金剛を取られた事で取り返す為、南に演習を挑んだが敗退(七体一 東が七)
その上雷と電も取られた】
【南方海域で第一艦隊がやられそうになった時に南提督に助けてもらって南提督に惚れた】
【過去 辛い事があったらしいが誰にも話していない→過去に好きな人であった元横須賀鎮守府提督が反乱軍になったことによって嫌いとまでは言わないが見損なったと思っている】
【南提督が自ら深海棲艦と戦うのに憧れて東提督も自身で戦う事を決意し、明石が作っていた南提督が使っている重攻撃型装甲を見つけて装備する(武器はいろいろと取り付けられている)】
B:Dって事は教えておくわ
W:キュッとしてるわ!
H:…(小さくて悪かったわね…)


加賀

【ご飯&ボーキサイトをいっぱい食べる東我原のクール艦娘(正規空母) 】
【東我原の艦娘だが元同僚の金剛、雷、電が南我原に居るので時々遊びに来る…が、最近は時々ではなくほぼ毎日来ている気がするが…】


赤城

【加賀と同じくご飯&ボーキサイトをいっぱい食べる東我原の艦娘(正規空母)】
【加賀と同じく南我原に遊びに来るが飯目的で来る ちょっと限度を考えて欲しい(南)】


青葉

【南提督の元艦娘だった現在東我原の艦娘(重巡)】
【提督の過去を一番多く知っている一人…だが、南提督の過去を話そうとはしない 上官に口止めされているのもあるが悲しすぎると言うこともあって口を開かない※】
【※上部に関連する追記 瑞鳳の情報も知っているみたいだが元提督より酷いと言って話そうとはしない】


明石

【工作関係を得意とする東我原鎮守府の艦娘 南提督の換装【重速度型装甲】を治した本人でもある】
【南提督の換装が珍しかったらしく同じのを作ったマニアック】


提督(北)

【北我原鎮守府の提督 南提督とは馴染みで昔南提督の鎮守府に良く遊びに来ていた元気っ娘】
【過去 人間同士の戦争が起こっていた村で生まれ、本当の兄貴が殺され上官に助けられた】
B:聞いたら殺す!(Aカップ)殺す!!
W:体重は気にしてるから痩せてるわ!
H:でかいのかしら?


神通

【元南提督の艦娘 今は北提督の艦娘(軽巡) いつもおとなしい感じが目立つ】
【南提督の過去を青葉程ではないが多く知ってる】
【川内が沈んだことは知らない…?】


那加

【元南提督の艦娘 今は北提督の艦娘(軽巡) 私はアイドルと言うところが一番目立つ元気っ子】
【南提督の過去を青葉程ではないが多く知ってる】
【川内が沈んだことは知らない…?】


瑞鶴

【南提督(元提督)loveの元南提督の艦娘 現在は北我原鎮守府に着任している(正規空母)】
【南提督を見かけた瞬間どこでも構わず抱きついていく】
【過去 初代提督(呉鎮守府提督)に五航戦は要らないと言われ鎮守府から追い出され捨てられた…だが南提督に助けられ、面倒を見てくれた事がきっかけで好きになった※】
【※上部に関連する追記 初代提督は南提督がなんとかしてくれた為、復讐することなどは考えていない】
【青葉程ではないが皆より多少多く知っている】
【特殊能力ー一点集中を使うことができる 10秒間的を見る必要はあるが条件が整ったら狙った的に100%当たる ただし、その的を見てる間は他のことに気を回してはいけないうえに100%当たるが防御されたら意味がない】


翔鶴

【瑞鶴の姉で南提督の元艦娘 現在は北我原鎮守府に着任している(正規空母)】
【おとなしい性格でいつも瑞鶴の面倒を見ている】
【過去 合同作戦を失敗した事があるが南提督が解決してくれたことがきっかけで惚れた】
【青葉程ではないと思っていたが青葉←吹雪←翔鶴の順番で元提督のことを知っている】
【提督と同じく睨みつけが使える(限度・半径五m以内にいる敵味方関係なく目を合わせた人を気絶する程度しかできない上一日一回しか使えない)】


提督(西)

【西我原鎮守府の提督 無口でいつも静かに本を読んでる事が多い】
【性別 女】
【最近は出番が一切ない】


不知火

【南提督の元艦娘 今は西提督の艦娘(駆逐艦) いつもクールでなかなか表情を崩さないところが特徴】
【南提督に睨みつけを教えた本人でもある】
【南提督の過去を青葉程ではないが多く知ってる】


提督(東北)

【東北我原鎮守府のショタ提督 見た目は小さいがかなり頭の良い指揮官(東より頭が良い)】
【提督の中でも評価がかなり高いが見た目が小さい為馬鹿にされることが少々…】


妙高

【南提督の元艦娘 現在は東北我原鎮守府の艦娘(重巡)】
【過去に演習で元提督の秘書艦を沈めようとした事で鎮守府から追い出された】
【元提督の事は酷く恨んでいるらしく、南提督を殺そうと考えている…?】


長門

【現在は東北我原鎮守府に所属する艦娘だが過去瑞鳳と一緒だった元横須賀鎮守府の艦娘】
【過去 瑞鳳のせいで元提督が島流しされた事を今でも忘れておらず、復讐心を今でも持っている】
【元横須賀鎮守府の時では戦艦のエースと言われていた 今現在裏切り説があがっているが本当かは不明…】


武蔵

【大和型戦艦で二番目に強い最強の艦娘(戦艦) いつも上官の補助をしている】
【出番は少なめなのであまり書くことがない為、この前の作品と同様また(また)しても出番があるか不明】
武蔵「…もう何言っても無駄だな?」


night

【単独行動隊の一人 艦娘に手を出して軽犯罪を受けて捕まった変態…だが、紳士である(手を出したと言っても性的な意味)】
【犯罪ランクはA】
【南提督とは仲が良く、共に戦闘を行動した事もある】
【身体能力は南提督程ではないがなかなか高い※】
【※上部に関連する追記 南提督の睨みつけは効かない+駆逐艦程度の攻撃はほぼ当たらない】
【武器は対敵艦隊型三十cm大砲とサーベル】
【南提督の過去は南提督が【誰にも知られて欲しくない事】を知っている(それ以外は良く知らない)】
【嫁である叢雲が一週間に一度会いに来てくれる 最高だぜぇぇぇっっっ!!!!!!(night)】
【過去三番目に最高提督と呼ばれていた提督…だが、その時は現在南我原提督とは面識がなかった】
【腕だけだが人体改造して南提督と一緒でサーベルで戦うほどの力を持っている】


ENDLESS Hell

【単独行動隊の一人 犯罪ランクは最高犯罪度E】
【過去横須賀鎮守府の憲兵をやっていたが瑞鳳を殺そうとした(フリ)事によってランクEの終身刑を言い渡された大犯罪者】
【顔や体中には痣や腫れ、殴られ跡が目立ち元の原形がない】
【武器などは一切不明】












ポロッ…コトンッ 指輪入れを砂浜の上に落とす


提督 「……っん?」


night 「…なんか、指輪入れから変な音しなかったか?」


提督 「あっあぁ…なんかまだ中に入ってるような音したな?」スッ…ツカミッ


提督 「(なんだ?他になにが入ってんだ?)」パカッ…カサッ



カサッ… 指輪を収める紙をどかすと中から折りたたまれた紙が入っていた


提督 「…紙?」カシッ


提督 「(この紙質…材質的に写真か?なんで写真をこの中に?)」カサカサ…


提督 「…っん?裏面になにか書いてあるな」



…正直、この写真は迷った 提督に見せていいかどうかと言われたら、見せない方がいいとわたしは思う …でも、見せておかないと提督自身も後に気づいたとき、いろいろと困ると思うから入れといた


もし身に覚えがあったなら…この写真に映し出されてる人物のことも、対処を考えておいた方がいいかもしれない



提督 「…俺には見せない方がいい?いったい誰が写って……」クルッ



写真に映し出されていたのは新型深海棲艦の指揮官であろう人物が真正面から映し出されていた


【…首元には、提督の首飾りに似たネックレスが飾られている】


night 「…なんだこの男 こいつが新型深海棲艦の指揮官か?」


提督 「ーっ…ウソだろ?」サー…


night 「…a meverick?」


提督 「この首飾り…それにこの顔」ガタガタ…


提督 「【……756(なごろ)、父さん………!!】」


night 「………っえ」





















…過去



荒れ果てた戦地



ザァー…!!


16(提督) 「………」ザァー…


16 「(…あぁ これが……絶望ってやつか いや、絶望じゃないか なにもかも………失ったというのか)」


16 「(……涙もでねぇよ もう………悲しいを通り越して、うそだと言って欲しい…………)」


16 「(だれでもいいから、起き上がってくれよ…だれでも、いいからよぉ………)」



信じたくなかった…今、目の前の光景がウソだと思いたかった……



どんなことがあっても信じたくなかった 死んで今の光景を変えられるなら死んで変えたかった……



激しく降る雨が地面を打ち付ける…地面に転がる 仲間とともに……



203(におさ) 「」ザァー… 胸部分に大きな風穴を空けられて息絶えている


991(くくい) 「」ザァー… 右肩から右脇が砲弾を食らってごっそりとなくなって息絶えている


748(なよや) 「」ザァー… 首から上が大剣で切られてなくなり息絶えている


11(いひ) 「」ザァー… 口の中に鉄の杭を刺されて息絶えている


375(みなこ) 「」ザァー… 喉に槍を刺されて息絶えている


058(ぜごや) 「」ザァー… うつ伏せの状態で後頭部に槍を刺されて息絶えている


793 (ななくさ) 「」ザァー… 身体に無数の矢が突き刺さり、大の字で息絶えている


756(なごろ) 「」右腕はとれ、左目は潰れ、身体中に無数の弾丸をくらって息絶えている



16 「……父さん………みんな…………」ザァー…



すべてを失った…敵兵だけでなく、味方も全員 失った……



生き残ったのはたったの俺だけ……みんな、おれを置いて………死んじまった



部下たちも、俺が死ぬときは一緒だと言ってくれた…おまえが死んだら、俺も死ぬと言ってくれた奴らも……みんな おれより先に………逝っちまった…………



みんなは、勇敢に戦って死んでいったのに…おれは、なにをしてる?



ひとりここで、勇敢に戦って生き残った……?死なずに、生き残ったのか………?



小隊長であるおれが生き残った…第十六番突撃隊 小隊長16(いろく)だけが生き残った………



本来なら、おれは…真っ先に死ななければいけなかった 突撃隊は敵の猛攻に恐れず、各自の武器を持って突っ込み 死んでいかなければいけなかった……



他の部隊も敵を蹴散らすために、本来突撃しない奴らも突っ込んで敵を倒していったのに…なぜ、俺は生きてる?



おれは、みんなが平和で暮らせる世界がほしかった 戦争なんてない世界を、作りたかった…ただ、それだけだった



争いがなくなれば 悲しいことはなくなる 人々同士でキズを付け合うこともなくなる……お互い、協力関係を保ちながら 暮らしていきたかった………



…だが、幹部どもはそれをよしとせず 隣の国の土地を力ずくで強奪しようとした



手に入らなければ力で、部下どもを捨て駒のように……



しかも今回の作戦に関しては、いつまでも時間かけるだけで埒が明かないという案が出て、最終作戦を実行させてきた



作戦は至って単純 敵地を強襲かけてこい…ただ、それだけだった



なんの作戦も立てずに俺たちは戦地に駆り出された 防御が硬い敵の拠点を襲撃してこいと命令された…



当然、反発者はいた そんな無茶な作戦が実行できるか!と批判の声を何十…いや、何百と超える数の部下たちが訴えた



だが上の奴らはそんなの気にもせず さっさと行ってこいと言って俺たちを戦地に向かわせた



あのとき、あいつらを殺してでもやめるべきであった 仲間が多く死ぬことは目に見えていたのに…俺はそれを止めなかった



後悔している…止めていれば、こんなことにはならなかった みんな…死ななくて済んだのに……俺が、不甲斐なかったばかりに……!!



隊長のくせしてなにをしてる?仲間を大事にまとめるのが隊長の役目じゃないのか?



こんな無茶な作戦で死んでいった仲間に申しわけない…ほんと、犬死にでしかない



結局、敵は俺が壊滅させて勝利を収めた 最後に敵の首相をビッグハンドクラッシャーで握りつぶして殺した



敵の拠点を制圧して、自分の拠点に帰ると…そこには、敵の屍と仲間の死体が至るところに、俺らの拠点全体的に散らばっていた



俺は生き残ってる奴がいないか探した 外にはもう生存者ひとりもいなかった…なら、拠点内部にいるんじゃないかと思い 探しまくった



生きてるやつが居ないかと探していると、最高幹部のやつだけが!生き残っていた



こいつのせいでみんなが死んだ…こいつのせいで、俺の部隊は壊滅した!!



俺は生きてるやつがいたことに嬉しさなんて湧き上がらなかった むしろ、殺意しか湧かなかった



最高幹部は外の様子はどうなってると怯えながら聞いてきたが、そんなことはどうでもよかった



俺以外全滅だと伝えて 右腕を握りつぶした



わき叫ぶ最高幹部の悲鳴が基地全体的に響き渡る 騒いだところで、もうみんな死んでいるから関係ない こいつだけは絶対に許さないと!!



右腕の次に左腕、右足、左足と握りつぶしていき 次に右目、左目と潰していった



激痛で泣き叫ぶ最高幹部を見て16は万遍な笑みを浮かべていた 殺意が湧くと同時に、いたぶることに快楽を感じていた



いつも人をゴミのように扱ってきたやつが情けないツラして泣き叫んでやがる…なんて、清々しいんだ!!



最後に至るところに切り傷を入れまくって ジワジワと痛みに耐えながら失血死させる死に方をさせた



もうこいつをいたぶってもつまらない どうせ死ぬんだ もうどうだっていい…



こいつをいたぶったところで、仲間は戻ってこない…それだけは確実だった いたぶるだけ無駄であることはわかっていた



…おれは、今後、どうすればいい?仲間を失った 住処もなくなった 敵もいなくなった……



やることがなくなってしまった この死体の山の中、ただひとり みんなに置いてかれてしまった……



……もう、生きてても やることがなくなってしまった………あるとしたら、仲間を埋葬するぐらいしかなかった



そのあとはどうする?生きてどこかに行くか?旅に出るか?知らない土地に?



…とてもじゃないがそんな気分にはならなかった なるはずがなかった……仲間全員死んだんだから、そんな気持ちになるわけがない



………とりあえず、埋葬だけでもしよう その後のことは終わってから考えればいい



……考えれば…………
























ザザァ…ザザァ……



提督 「………」うずくまってずっと考え事をしている…


night 「…おいa meverick だいじょうぶか?」


提督 「……うん だいじょうぶ だいじょうぶだから…すこし、ほっといてくれ………」


night 「…わかった」


night 「(a meverickがここまで考え込むなんて……)」


night 「(…そうだよな 死んだはずの親父が、新型深海棲艦の指揮官になってんだもんな?そりゃ考えるよな)」


night 「(…でも、なんで生きてるんだ?a meverickの親父は過去 戦争で死んだって言ってたはずだが……)」


提督 「………」


提督 「(…父さん なんで…生きてんだ?あのとき…たしかに、埋葬したはずなのに)」


提督 「(しかもなんで新型深海棲艦の指揮官をしてるんだ?もうわけがわからねぇよ 生きてるのもありえないって言うのに…なんで……)」


提督 「…父さん……なんで………」


night 「………」


ザザァ…ザザァ……











night 「…そろそろ落ち着いたか?a meverick」


提督 「…あぁ わるいな?ちょっと…現実を受け入れられなくて」


night 「…そうか まぁそうだよな?死んだはずの親父が生きてたんだ しかも新型深海棲艦の指揮官になってたら受け入れ難いよな」


提督 「………」


night 「っあ…わるい 気にしてることを口にして?」


提督 「…いや、別に気にしてない 気にしてないから謝るな」


提督 「………」


night 「…なぁa meverick さっきお前の親父のこと 756(なごろ)父さんって言ってたが…それは名前なのか?」


night 「その写真に写ってる男の首飾り お前とそっくりなやつ付けて数字の756って数字が飾られてるが」


提督 「……いや 俺たちに名前はない この首飾りは自分の番号を意味するもので作られたものだ」


night 「番号…?」


提督 「要はコードネームみたいなものだ 俺の父さんは756でなごろ、俺の首飾りには16…これでいろくと読む」


提督 「生まれた時から名前はない みんなこの番号で呼びあってたんだ 名前をつけると呼び名で敵に誰がどこにいるのか悟られる可能性があるから名前はつけない村の法則らしい」


提督 「名前じゃなくても この番号で呼びあって覚えられたら名前でも番号でも一緒なのによ?まったく意味がわからねぇよ」


提督 「…埋葬したはずなのに、なんで生きてんだよ?父さん」


提督 「たしかにあのとき…上官と一緒に埋めたはず なのになんで……」


night 「…っえ 上官と埋めた?」


提督 「あぁ…上官は壊滅した俺の村に来たんだ もう俺しか生きてなくて、みんなの埋葬をしてるときに憲兵を連れて来た」


提督 「来たときは驚いてたよ 俺以外はみんな血を撒き散らして死んでたんだ しかも俺も返り血で血まみれだった」


提督 「普通の一般市民が見たら当然だ 憲兵なんてあまりの衝撃差にその場で吐いてたよ 臭いもかなりきつかったから吐いて当たり前だ」


提督 「…俺が埋葬してるところを上官はなにも言わないで、死体を埋める穴を掘ってくれたんだ 状況を把握したのか知らないが…なにも聞かないで手伝ってくれた」


提督 「その時の俺は何がなんだか分からなかったが話す気が起きなかった 落ち込んでたから話す気力もなかったが…」


提督 「少し経ってから憲兵たちも落ち着いて一緒に手伝ってくれたよ キツイはずなのに…なにひとつ文句言わないで手伝ってくれた」


提督 「…ほんとに、感謝してるよ 上官たちには?もし上官が来てくれなければ 俺はひとりで埋葬してたうえに…埋葬後、自殺してたからな」


提督 「なにもかも失ったから…もう、生きる意味がないと思っていたからな 上官に拾われてほんと、よかったよ」


提督 「…愚痴を聞いてもらって悪いな もう落ち着いたから帰ろう」スクッ


night 「だいじょうぶなのか?」


提督 「あぁ もう平気だ 早く帰って身体休めたい」


night 「…わかった」


night 「(帰ったら吹雪にa meverickのこと頼むか あの子ならa meverickを慰められるだろ)」


night 「(こればっかりは俺にはどうにもできないからな 本当なら伊19が入ればよかったんだが…しかたないよな)」


提督 「…よし 帰るぞ?」カチャカチャッ


night 「おう」カチャカチャッ













朝ー南我原鎮守府 出航口



ザー…タタッ


提督 「…ふぅ やっと帰ってこれたな」


night 「だな?安全に帰ってこれてよかったよ また深海棲艦と出くわしたらめんどうだったからな」


提督 「たしかにな」



瑞鳳 「提督、nightさん おかえりなさい」タッタッタッ…


吹雪 「おかえりなさい提督 無事でなによりです」


night 「おいおい吹雪ちゃん 俺のことを忘れてないかい?俺にもおかえりって言って欲しいぜ!」


吹雪 「かえれ性犯罪者 単独行動隊管理所に帰れ」


night 「ひどいぜ吹雪ちゃん!!」(꒪д꒪IIガーン!!


吹雪 「提督 川内さんはどうでしたか?睦月さんたちから話は聞いています」


提督 「…思ったとおりだったよ 伊19と一緒で深海棲艦になって生き返ってる」


瑞鳳&吹雪 「「っ!」」


night 「ただ…な?伊19とはちがってまた別の問題が発生してるんだ」


瑞鳳 「別の問題…?」


提督 「伊19は深海棲艦なんだが、川内は新型深海棲艦なんだ 過去に伊19と川内を沈めたやつらと同じ深海棲艦なんだ」


吹雪 「…っえ 今海軍が手を焼いてる小鬼群になってるんですか!?」


提督 「そうだ 一度、マフラーを付けた小鬼群と会ったことがあってな そいつの話し方や俺のことを元提督って呼んでたからもしかしたらと思ったが…案の定、そいつが川内だった」


提督 「…それともうひとつ さらに別問題が発生してるんだ」


吹雪 「もうひとつ…?」


提督 「……いや、これは言わないでおこう あんまり…言いたくない」


瑞鳳 「…っえ」


night 「俺も今話すべきじゃないと思う むしろ話す相手がちがうと思うぞ?」


night 「まず最初に上官から話した方がいい 艦娘たちに話すとしたらその後だ」


提督 「わかってるよ だから言わない方がいいって言ったろ?」


提督 「…わるいが先に休む 今日はみんな休みにさせるから自由にしててくれ」


提督 「night 今日はありがとな?助かったよ」


night 「なぁに!お安い御用さ またなにかあったら言ってくれ!」


提督 「あぁ 頼りにしてるよ」タッタッタッ…


吹雪 「…」


night 「…吹雪 ちょっといいかな?」


吹雪 「話しかけないでもらえますか?あなたとは話したくありません」


night 「真面目な話だ a meverickのことだから聞いてくれ」


吹雪 「…なんですか?」


night 「…さっき、言わないほうがいいってあいつが言ってただろ?もうひとつ別の問題が発生したって」


吹雪 「えぇ 言ってましたね」


night 「a meverickのやつ そのことでかなり落ち込んでるんだ ことが事だから…」


吹雪 「…っえ 落ち込んでる?」


瑞鳳 「何があったんですか?教えられないほどのことって」


night 「今言わない方がいいって言ったのに聞こうとしないでくれるかな?困るんだが…」


瑞鳳 「あっすみません…」


night 「んー…やっぱり艦娘に隠し事するのはいやだなぁ?話せない=信用してないって思われるのはいやなんだよな」


night 「まぁ元犯罪者の俺が信用されないのは別に構わないんだけどな?やっちまったもんは仕方ないし、もう戻れないからな」


吹雪 「…なにがあったんですか?教えてもらえますか」


night 「………」


瑞鳳 「…やはり、ダメですか?」


night 「…すまん 今話すべきじゃないと思うから……」


吹雪 「…そうですか わかりました」


吹雪 「ではあなたの判断で聞きます 今提督が悩んでることはかなり深刻なことですか?」


吹雪 「今後、元横須賀鎮守府提督を助けるのに支障は出たりするでしょうか?もし出そうならそうだと答えてください」


night 「…それは、正直に答えないといけないか?」


吹雪 「答えてください わたしは嘘が嫌いです」


night 「………」


瑞鳳 「…」


吹雪 「…」


night 「…状況によっては出るだろうな?もっとも 新型深海棲艦が関わったらすぐにな」


吹雪 「川内さんのことでですか?」


night 「いや それとはまた別の問題だ 川内や新型深海棲艦だけならまだよかった…」


吹雪 「…だけ?」


night 「吹雪 おそらくだが、このあとa meverickは上官に電話するはずだ?新型深海棲艦のことを話すことは間違いない」


night 「上官と話し終わったら少し起きて悩むと思うから そのときを狙って慰めてくれないか?あいつの事だからすぐ寝ないと思う」


night 「今のあいつは心がもろくなってる 俺じゃあいつを慰められない」


night 「あいつの心がそう簡単に壊れるわけがないのはわかってる それはお前らも知ってるはずだ?もちろん俺も知ってる」


night 「…でも 今回に関しては話が別だ あいつにとってありえない事だったんだ ありえないことが起きて、あいつは心が揺らいでる」


night 「…たのむ 俺の親友を、見てやってくれ」スゥ… 吹雪の前で深々と頭を下げてお願いする


瑞鳳 「…nightさん……」


吹雪 「…何当たり前な事言ってるんですか そんなの見るに決まってるじゃありませんか?」


吹雪 「提督は私にとって大切な存在です かつて、深海棲艦にやられたわたしを泳げないのに助けてくれた恩があります」


吹雪 「…いいえ 恩なんて関係ありませんね?わたしは一生提督についていくと決めたので、困っているなら助けないわけにはいきません」


吹雪 「あなたにお願いされなくとも わたしの判断で提督を慰めますよ 安心してください」


night 「…そうか ならよかった ありがとな?」


吹雪 「気持ち悪いので礼なんて言わないでください それとあなたは常時、叢雲さんと一緒に行動してもらうようなってるので くれぐれも!ひとりで歩き回らないでくださいね?」


night 「えぇー!?マジかよー!!叢雲と一緒じゃちっちゃい子に触れないじゃないか!あんなにもかわいい子たちを手出しできないなんて…ー」

( ^o^)<うわぁー!


吹雪 「やっぱりもう一度単独行動隊に戻した方が…!!」ピキッ


night 「ちょっ!?じょ、じょうだんだよ?そんな本気になるなって…」タラー…


瑞鳳 「…」













提督の部屋



提督 「…」プルルルル…プルルルル…


ガチャッ


上官 『もしもし わしじゃ』


提督 「…おう上官 俺だ」


上官 『…どっどうした?なんかものすごい暗い声だが…』


提督 「…ちょっと 話があるんだ」


上官 『なっなんじゃ?』


提督 「…信じられないことなんだが 俺の…父さんが、生きてたんだ……」


上官 『……っえ』


提督 「…今さっき、中部海域に行って川内の墓を確かめに行ったんだ 伊19が深海棲艦になって生きてたから、もしかしたらと思ってnightと行ったんだ」


提督 「そしたら川内も深海棲艦になって生き返ってることがわかった …ただし、新型深海棲艦にな」


上官 『ーっな!?新型深海棲艦にか!?』


提督 「俺が渡した指輪入れの中に置き手紙が埋められててな それを掘り起こして確かめたんだ」


提督 「手紙と一緒に写真も入っててな 今新型深海棲艦の指揮官を務めてるやつが写ってる写真を確かめたら……」


提督 「首元に俺と同じネックレス 756の数字が飾られてたんだ 俺の父さんの…番号だ」


提督 「たしかにあの日、親父と一緒に埋めたはずなのに…なんで 生きてんだ?」


提督 「血まみれになって死んでたはずなのに…なんで……」


上官 『…たしかにあの日、お前のオヤジさんは死んでたな 腕は取れ、片目は潰れ 無数の弾丸で打ち込まれた状態で死んでた』


上官 『生きてるかどうかも確かめた 虫の息でもあるかを全員確かめたが…お主以外、誰も生きてはいなかった』


上官 『ちゃんと埋葬したはずなんだが…なぜだろうな?』


提督 「…親父 おれ…どうすればいい?このまま いつも通りにすればいいのか?」


提督 「瑞鳳の元提督を助けて 伊19と川内を助けて…その後、父さんを助ければいいのか?」


提督 「父さんが新型深海棲艦の指揮官をやってるということは敵であることは間違いないと思う そうなると…父さんとも戦わないといけなくなる」


提督 「深海棲艦や軍人相手なら勝機はあるが、父さんだけは話別だ」


提督 「父さんは俺より強い 俺以上に化け物だ 俺なんて一瞬にして打ち負かされる…」


提督 「父さんは戦い方を教えてくれた人だ 俺はそれを真似して強くなったんだ…俺の動きなんて、全部お見通しだ」


提督 「しかもだ 父さんは少し変わっててな?一度決めたことは変えない性格で、それが間違っていたとしても変えないんだ」


提督 「新型深海棲艦の指揮官になったということは自分でなると決めたからなったに違いない …正直、説得はほぼ無理だ」


提督 「息子の俺が説得しても無駄だ 一度決めたことは曲げないから、間違ってると説明しても変えない」


提督 「…どうすればいい?親父」


上官 『…a meverick……』


上官 『(あのa meverickが弱気になってる…今まで、こんなa meverickの声を聞いたことがない)』


上官 『(しかもいろいろと混乱してる…まぁ それが普通じゃな?死んだはずのオヤジさんが生きてたんじゃから混乱して当然じゃな)』


上官 『(…しかし ほんとにありえないことじゃ なぜa meverickのオヤジさんが生きてるんじゃ?確かにあの時、生きてるか調べた…息は止まっていて、心臓も止まっていた……なのになぜ?)』


提督 「………」


上官 『…a meverick お主はどうしたいんじゃ?』


提督 「どうって…」


上官 『助けたいか?もしくは敵とみなして殺すか?』


上官 『わしはどちらでも構わん 説得ができるなら説得し、無理だと思うなら息の根を止める』


上官 『わしはその判断をすることはできん お前さんのオヤジさんならお主が決めろ』


提督 「…おれは……」


提督 「………」


上官 『………』


提督 「…助けたい けど、説得できる自信がない」


提督 「父さんは説得を応じないから話しても無駄なんだ だから…」


上官 『…だから、どうする?』


提督 「………」


上官 『………』


提督 「…少し、考えさせてくれ すぐにはちょっと……」


上官 『…そうか わかった』


上官 『それじゃ決まり次第また連絡しとくれ その答え次第では、作戦を考える』


提督 「…わかった なるべく早めに決めとくよ」


上官 『たのむぞ?…それとa meverick』


提督 「なんだ?」


上官 『…わしは、お主の味方じゃからな だから安心して答えを見つけろ?』


提督 「っ! 親父…」


上官 『それじゃまたのう』スゥ…


ガチャッ


提督 「………」スゥ…


提督 「…俺の味方、か 安心して答えを見つけろって……」


提督 「ははっ!やっぱり上官は俺に甘いな?小さい時から甘やかしやがって」


提督 「…ほんと、どうすればいいんだよ わかんねぇよ……」


提督 「……父さん………」



…コンコンッ


フブキデス イマイイデショウカ?


提督 「…いいぞ はいって」


ガチャッ


吹雪 「失礼します」


提督 「…なんだ?なにか用か 今機嫌が良くないんだ 重要なことじゃないならあとにしてくれ」


吹雪 「…何をそんなに落ち込んでるんですか?提督 なにか悩んでるんですか?」


吹雪 「なにかお悩みなら相談に乗りますよ ひとりよりふたりで話しあった方が答えを見つけやすいので!」ニコッ


提督 「……別になんでもない 今のところはな?」ハァ…


吹雪 「なんでもないようには見えませんが」


提督 「………」


吹雪 「…話せないんですか?」


提督 「………」


吹雪 「………」


提督 「…わるい 今はちょっと…」


吹雪 「…そうですか では仕方ありませんね?」タッタッタッ スゥ…


提督 「…っえ?」ギュッ 吹雪に包み込まれるように抱きしめられる


吹雪 「…ひとりで抱え込まないでください 提督はいつも言ってるじゃないですか?ひとりでずっと悩み続けたら精神がおかしくなると」


吹雪 「今まで悩み続けて精神がおかしくなった方を見てきましたよね?なのにひとりで悩んで解決しようとするんですか?」


提督 「…それは、お前らと俺は上司と部下で……」


吹雪 「上司と部下は関係ありません 悩みがあるなら部下である私や他の方でも聞いて相談に乗ることはできます」


吹雪 「それに提督は上司と部下はどうでもいいと言ってたじゃないですか?俺には気軽に話しかけていいと自分で言ってましたよね」


提督 「…それとこれとはちがう 今悩んでることは他の奴には言えない」


吹雪 「それはなぜですか?なぜ私たちには言えないんですか?私が伊19さんだったら聞いてあげられましたか?」


提督 「………」


吹雪 「……そこは、女性を傷つけないためにもそういうわけじゃないというところですよ?提督」


提督 「…わるい でも、今目の前に伊19がいたとしても言えなかったと思う ことが事だから……」


吹雪 「……そうですか なら」スゥ… 抱きしめていた手を離して提督から離れる


吹雪 「ーっ…」///クイッ 提督の顎を掴んで顎クイする


提督 「…っえ」



…チュッ


提督 「っ!」


吹雪 「…げっ元気出ましたか?久々のキスで」///カァァ


吹雪 「正直、この作品でやっていいか迷ったんですが…緊急事態と見なしたのでやりました」///


提督 「メタいな!?」


提督 「…でも、ありがとな?たしかにこの作品でやっていいかと言われたら…」


提督 「……うん ギリギリかな?キスまでなら」


吹雪 「提督もメタいこといいますね」


吹雪 「…でも 少しは元気を取り戻したみたいですね?やって正解でした」


吹雪 「これで話してくれたりは…しませんよね?」


提督 「……そうだな ここまで吹雪が俺を慰めてくれたんだしな?それに応えなくちゃ失礼だな」


吹雪 「先ほど、ものすごく失礼なことされましたけど」


提督 「それ言うな 言われたら何も言えなくなる」


提督 「…吹雪 相談に乗ってくれ 俺ひとりじゃ解決できなそうだ」


吹雪 「はいっ!ご期待に答えられるようにがんばります!!」


提督 「実はな…」



提督説明中…



提督 「…て感じなんだ」


吹雪 「提督のお父さんが…」


提督 「川内も俺の父さんのところについてるみたいでし どうしたらいいのかわからなくてな…」


提督 「吹雪ならどうする?…助けられるなら、助けた方がいいか?」


吹雪 「…そうですね わたし的には助けた方がいいかと思いますが まずは説得が応じるかですね」


吹雪 「説得に応じた場合は助ける方向で話を進めればいいだけです もしダメなら…」


提督 「…始末するか」


吹雪 「私ならそうします もし提督がそれでも助けたいと言うならそちらを優先します 提督の命令は絶対です」


吹雪 「…ただ、ひとつ疑問に思ってることがあるんですが?」


提督 「なんだ?」


吹雪 「提督はお父さんの実の息子なんですよね?提督が生きていたらむしろ喜ぶのでは…?」


提督 「いいや 俺の父さんにそんな感情はない むしろなんで生きて帰ってきたって言うよ」


提督 「特攻隊である俺が生きて帰ってくるのは意気地無しだと言われてぶっ飛ばしてくる…戦争地だったからな みんな戦って死ねと言われるのが普通だったんだ」


提督 「もちろん親父も同じ立場だった 死なずに生きて帰った自分がいつも憎いと言って悔しがってたよ なんで死ねないのかとずっと悔やんでた」


提督 「俺は命を大事にするほうだったから仲間をできる限り、生かす方向で動かしてた 親父の言うことなんて聞いてられなかった」


提督 「だが恨んだり怒ったりはしてない 父さんは俺に戦い方を教えてくれた 教えてもらわなければ俺は強くなれなかった」


提督 「飴なんて一度ももらったことないのに恨みはないんだ 父さんは俺にすべてを教えてくれたからな?生きるために必要な戦術、武術、剣術をな」


提督 「…あんな父さんでも感謝することはあった だから助けられるなら助けたい」


提督 「……だが、もし説得に応じなければ…!!」ググッ…


提督 「【俺の手で、もう一度墓場に戻してやる!!】」


吹雪 「…では 提督のお父さんは任せてもいいでしょうか?私たちが説得するより提督がした方がいいと判断します」


提督 「あぁ 父さんのことは任せてくれ もし猫の手が借りたくなったら、そのときは手伝ってくれ」


吹雪 「了解です!任せてください」


提督 「よし!それじゃ話もまとまったことだし…ふぁぁ」クァァ…


吹雪 「っと そろそろ就寝しますか」


提督 「あぁ…さすがに夜通しはキツい お昼頃に起こしてもらっていいか?」


吹雪 「わかりました みなさんにもそのように伝えて起きます」


提督 「たのむ…あっあとnightの部屋だが」


吹雪 「ご安心を 瑞鳳に任せてあります 今頃、部屋まで案内してるかと思います」


提督 「暴走したときは容赦なくぶっ飛ばしていいからな ただし、殺すなよ?」


吹雪 「保証はしません」キッパリ


提督 「…たのむからするなよ?」


吹雪 「半殺しまでならいいですか?」


提督 「……4分の1ならいいよ」


吹雪 「わかりました それではおやすみなさい」タッタッタッ…


提督 「あぁ おやすみ」


パタンっ…


提督 「…ふぁぁ 寝よ…」スゥ…パサッ













演習場



時雨 「構え…撃てー!!」


提督(東) 「とりゃあー!!」ドゥンッ!! 10cm連装砲を放って50m離れた的に目掛けて打つ



的 「」スカッ…バシャンッ 東提督の放った砲弾は当たらず横に逸れる


提督(東) 「あー…外れた かなり右に曲がったわね」スチャ…


時雨 「構えまではよかったけど、撃ったときに反動でズレたね もう少し反動を抑えないと」


提督(東) 「抑えられたらやってるわ もう少し力つけないとダメね」ハァ…



天龍 「オラオラァ!!どんどん避けろォ!!」ヒュンヒュンッ!!!! 天龍が持ってる刀みたいなものを振り付けて吹雪に攻撃する


吹雪 「っと ほっは!」シュンシュンッ 天龍が振りかざす刀みたいなものを全て紙一重で避ける


天龍 「ーっしゃぁ!!」サンッ!!


吹雪 「遅いです」パシッ 手の甲で刀みたいなものを弾いて攻撃を防ぐ


天龍 「ーっな!?」トンッ 一瞬の隙を突かれて喉に尖らせた指を突きつけられる


吹雪 「勝負ありです 無計画に大振りしたのが間違いでしたね」


吹雪 「…わざとですよね?今の大振り いつもならもっと考えてやるのに」


天龍 「…バレたか さすがだな?あいかわらず お前にはかなわねぇよ」スチャンッ


天龍 「……もう深海棲艦化のほうは平気なのか?あれから時間経ってるけど」


吹雪 「もう平気ですよ 数日間ゆっくり休んだので体調の方はほぼほぼ良くなってます」


吹雪 「体も鈍っていなければ腕も落ちてません これなら今まで通りの動きを出せます」


天龍 「そうか それならよかった!なら本気出しても平気だな?」


吹雪 「はい なのでもう一度お願いします」


天龍 「おうよ!まかせとけ!」



提督(北) 「ふぎぃぃぃぃ…!!!!」グググッ… 両手で30kgのダンベルを持ち上げて筋トレしてる


夕立 「…あの、北提督さん あんまり無理すると腰やっちゃうよ?」


夕立 「しかも持ち上げ方がまだ様になってないから上げ方も治さないと余計な体力を使っちゃうぽい」


提督(北) 「ーっい いいの!よけいな体力を…使って、体力を付けるの……!!」プルプル


夕立 「逆に無理しすぎて肉離れしなければいいけど…」



時雨 「……っと そろそろ休憩にしようか?二時間も練習したから集中が切れてきてると思うからね」


提督(東) 「そうね さすがに疲れたわ…」ハァ…


時雨 「みんなー 一旦休憩しよう?今飲み物用意するから観戦席に集まってて」


吹雪 「っと もうそんな時間ですか?それじゃ一旦やめましょう」スゥ…


天龍 「だな 一服すっぞぉ!!」ンー!!











天龍 「ーっ…ぷはぁ!はぁー やっぱ動いたあとの水分補給はうまいなぁ!」


時雨 「そうだね 動いてると喉渇くからね」


提督(東) 「はぁ…まだまだ的に当たらないわ 反動で絶対ズレる……」ハァ…


提督(北) 「わたしは30kgのバーベルで精いっぱいだよ…もっと力つけないと」ハァ…


夕立 「でもまだ持ち上がるからよかったぽい 30kg持てればある程度は平気だとおもうよ」ゴクゴク


吹雪 「……ふぅ」ゴクッ…


吹雪 「(これくらいじゃ物足りませんね もっと訓練しないと強くなれない…)」


吹雪 「(次は持久訓練を追加して耐久訓練も同時に実施しよう 駆逐艦は燃料などの燃費はいいから持久はいけるけど、耐久は全然だから一発二発食らっても平気なくらいにならないと…)」


吹雪 「(もっと強くならないと提督の手伝いができない 提督と同じくらい強くはなれないけど、せめて伊19さんたちぐらいには…!!)」ググッ…


天龍 「…吹雪 眉間にしわ寄せてっけど なにか考えごとか?」


吹雪 「…っえ?あっいえ なんでもありません 自分のことなので気にしないでください」


天龍 「……ほんとか?」


吹雪 「………」


時雨 「…なにかあったのかい?もしよければ僕も相談乗るよ?」


夕立 「夕立も乗るっぽい!なんでも聞いて!」


吹雪 「………」


提督(東) 「…私たちも乗るわよ?相談できることならだけど」


提督(北) 「どーんとまかせて!なんでも解決してあげるよ!」


吹雪 「…ありがとうございます 気持ちは嬉しいんですが今考えてることは他の方にはいないことなので聞かないでもらえますか?」


天龍 「提督のことか?」


吹雪 「………」


天龍 「…わかったよ まだ話すときじゃないなら聞かないでおく」


天龍 「ひとりで悩んでるようだったら無理にでも聞こうと思ったが…そうじゃないだろ?」


吹雪 「はい 提督に相談されて一緒に考えてるのでひとりではありません 今は私だけですが…」


天龍 「ならいい 誰かに相談してるならそれでいい てか、提督が悩んでるのか?珍しいな」


天龍 「提督が悩むなんてよっぽどのことがない限り ひとりで考えようとなんてしないはずなのになぁ」


時雨 「…もしかして、瑞鳳の元提督を助け出せないかもしれない話し?」


吹雪 「いいえ違います もっと別のことです」


夕立 「べつのこと?なら伊19のこととか?」


吹雪 「それも違います てかそう言って聞こうとしないでください 今は話せないので話せる時が来たらお話します」


時雨 「…わかった」


吹雪 「っ…ふぅ そろそろ再開しましょう いつまでも休憩とってたら身体が鈍ります」キュッ


吹雪 「天龍さん 次の演習なんですが私だけの持久耐久演習をお願いできますか?」


天龍 「っ! マジで言ってんのか?朝一発目からやるならわかるが一通りやってから持久耐久演習はキツイだろ」


吹雪 「キツイですがやらなくてはいけません わたしは今よりもっと強くならなければいけないんです」


吹雪 「さすがに提督と同じぐらい強くはなれませんが伊19さん達ぐらいにはならなければ…!」ググッ…


天龍 「おい吹雪 おまえまだ病み上がりなんだから無理するな あと自分を追い詰めることはすんじゃねぇ」


天龍 「俺たちには俺たちの限度があるんだ 無理して身体壊されても困る 提督も言ってただろ?」


吹雪 「ですがわたしは提督に頼られているんです ひとりで考えていたところにわたしは横から入ってしまったので、その思いを裏切るわけには…」


天龍 「なら他の奴にも協力してもらうように言え ひとりで無理しようとするな」


天龍 「いくら他の奴には話せないからといってひとりで溜め込もうとするな 大雑把な説明でもいいから誰かに聞けよ?俺でも構わないから」


吹雪 「いや、ですが……」


吹雪 「………」


吹雪 「………すこし、考えさせてください 今すぐはちょっと…」


天龍 「わかったよ おまえならそう言うと思ってたぜ?その表情見てすぐわかった」


天龍 「それじゃ演習の続き始めるぞー?吹雪は今の状況で持久耐久演習するのはきついからさっきと同じもので行くぞ」


吹雪 「…わかりました」


時雨 「それじゃ僕たちも砲撃練習の続きしようか?次は水上に立って打つ練習してみよう」


提督(東) 「おねがいするわ」


提督(北) 「夕立 私もさっきと同じで筋トレでいいの?」


夕立 「ぽぃぃ…そうだね 今の状態だと筋肉痛めちゃうだけだから少し変えようかな?」


提督(北) 「わかった!」


天龍 「よぅし!それじゃ各自練習はじめっ!」


全員 「「了解!」」













弓道場



瑞鳳 「…」ギリリ…バシュンッ!!


的 「」ストンッ 瑞鳳の放った矢は的のど真ん中に刺さる


瑞鳳 「ーっ…!」スゥ…ギリリッ!! 三本同時に矢を構えて狙いを定める


瑞鳳 「」バシュシュシュンッ!!!!


的 「」ストトトンッ 三本の矢は全て的の真ん中に刺さる


瑞鳳 「…ーっ!!」スゥ…ギリリッ!!!! 矢を五本同時に構えて的に狙いを定める


瑞鳳 「(ーっ…キツイ!!)」バシュンッ!!!!



的 「」ストトトンッスカスカ… 的の外部に三本刺さって二本は窓から外れる


瑞鳳 「…二本外しましたか やはり五本はきついなぁ」スゥ…


瑞鳳 「(五本まとめて掴むとどうしても力が足りなくて離してしちゃう…もう少し握力鍛えないと)」


瑞鳳 「(…弦を変えよう もっと硬い弦にしてもっと遠くに飛ばせるようにしよう たしかわたしの部屋に今より硬い弦があったはず)」タッタッタッ…



瑞鶴 「………。」唖然


翔鶴 「…瑞鶴 だいじょうぶ?顔が死んだ魚のような目になってるわよ」


瑞鶴 「……いや、だって さっきの…」


翔鶴 「三本打ちは何度が見た事あるでしょ?五本打ちは初めて見たけど」


翔鶴 「(それにしても五本打ちを練習するなんてすごいわね 三本打ちだけでもすごいのに五本打ちまで身につけようとするなんて…)」


翔鶴 「(操作は非常に難しいけど、上手く使いこなせれば どんな状況でも対応できるようになる…各艦載機を一気に出して一瞬にして制空権を取ることも可能)」


翔鶴 「(もはや軽空母の領域を超えてるわね 元横須賀鎮守府提督を助けるために軽空母としての性能を捨てて、正規空母への道に進んでるわ)」


翔鶴 「(…わたしも負けてられないわね?)」ニヤッ


瑞鶴 「? 翔鶴姉?どうしたの 顔笑ってるけど」


翔鶴 「なんでもないわ それより私たちも瑞鳳に負けないよう もっと練習するわよ?」スゥ…ギリリッ


瑞鶴 「もちろん!みんなを助けるためにもっと強くならないとね!」








作戦会議室



扶桑 「…それで、この状況なら敵の背後からではなく 横から攻めれば敵の不意を着くことができます」スゥ…カチッ ホワイトボードに赤と青の薄っぺらい磁石を使って敵との戦闘時の攻略法を教えている


扶桑 「なにか質問はありますか?わからないところがあるという方もどうぞ」


雷 「はいっ!横からじゃなくて真上からでもいいと思うわ!」ビシッ


扶桑 「艦載機が使えない状態でと最初に説明しましたが…」


如月 「なら後ろからならどうかしら?わたし的には後ろからでも好きだし…!!」///エヘヘー


扶桑 「いやなんの話し…?」


電 「…あの、後ろからでも気持ちいいものなのですか……?」///カァァ


扶桑 「電 聞きたい気持ちはわかるけど今はやめてね?」


山城 「(今じゃなくてあとでならいいんですかお姉さま…)」///


金剛 「…全然はなしが進まないデース さっきから如月の余計な一言のせいで止まるネ」ヒソヒソ


比叡 「たしかに…今まで説明されたことほとんど頭に入ってません…」ヒソヒソ


若葉 「扶桑 後ろからよりわたしは前から責められる方が好きだ!」ドンッ!!


扶桑 「……あの、そういう話しはあとでお願いできる?てかあなた まだ処(自己犠牲)でしょ?」


若葉 「いいや?ちがうぞ よく【響】と一緒に双頭ディ〇ドを使ってしてるぞ?したときになくなった」


全員 「「……っえ?」」


若葉 「? どうした?なにかおかしなこと言ったか?」


如月 「…ねぇ若葉 もしかして…あなたもそういうこと、するの?」ニヤリ


若葉 「あぁするぞ 意外にもハマるものだな?クセになる」


如月 「…それじゃ 今から私としない?たぶん響よりも気持ちよくできる自信があるの」///ハァハァ!!


山城 「ーっちょ!?如月!!」///


若葉 「わるいが私は響以外とはしない 響と約束してるんだ」


若葉 「お前以外とはしないってな?」キリッ


如月 「っ!!」///ドキッ



プルルルル…プルルルル……


若葉 「っん?すまない ちょっと電話出る」スゥ…ピッ


若葉 「もしも…」


響 『わかば!!今なんの話ししてた!?もしかしてだけど、あの話してたんじゃないだろうね!!』///キーン!!


若葉 「おぉっ!!ひっひびき…いきなり大きい声出さないでくれ 耳にひびく…」キーン…


響 『それよりも話したかを聞いてるんだ!!話してないだろうね!?』///


若葉 「話してはだめだったか?もうみんな知ってることじゃないか」


響 『そっちの人達は知らないでしょ!!もしかしてだけど、妹たちの前でその話してないだろうね!?』///


若葉 「…」チラッ


電 「………」(///〇△〇///)


雷 「………」(///〇▽〇///)←!?


若葉 「……うん 話してない」


響 『今の間はなんだ!?話したのか!?妹たちの前で話したのか!!?』///


若葉 「安心しろ わたしはお前のことを愛してるから!」フッ


響 『バカーっ!!!!』///



金剛 「……まっまさか ふたりがそういう関係だったなんて………」///ヒソヒソ


比叡 「わっわたしも初めて聞きました そんな話が出回ってたなんて聞いたことがなかったです 私たちよりも大人ですね…」///ヒソヒソ


電 「ひっ響お姉ちゃんが若葉さんとそういう関係だったなんて……」///


雷 「てか響も勘が鋭いわね 若葉が話したってわかるなんて…」


如月 「(キャ〜!!なによ今のかっこいいセリフ!!しかもキメ顔まで決めちゃって…!!)」///カァァ…


如月 「(あんなこと言われたら、わたし 嬉しすぎてショック死しちゃうわよ!!いやむしろ嬉しすぎて襲っちゃう…!!)」///マッカッカ


如月 「(…いや まって?今わたしの前でお前以外とはしないって言ったわよね?)」


如月 「(わたしの前で言われたから=わたし お前以外とはしない=私以外としない 言われたのは私だから私以外とはしないってことよね?)」ハッ


如月 「(…てことは、今わたしは若葉にお誘いを受けてるってことね!?なら私が相手でも問題はな……)」



ーッバタン!!


睦月 「…如月ちゃん 浮気してるね?」ギロッ


如月 「ーっ!? むっ睦月ちゃん!?」ギョッ


如月 「ちっちがうの!これは、その……」((((;゚Д゚)))))))


睦月 「睦月が装備を開発中してるときに浮気するなんて…ひどいよ如月ちゃん」


睦月 「あいては若葉?若葉だよね」


如月 「そっそうだけど そうじゃないような……」


睦月 「…」ギロッ



若葉 「だからすまないって 帰ったら相手してやるから…」


響 『そういう問題じゃないよ!!てか、妹たちの前で何言ってんだ!!』///


若葉 「じゃあどうしたら許してくれるんだ?わたしはお前とケンカするのはいやだぞ!」


響 『わたしだってしたくないよ!でも今はケンカ以前の問題だということに気づけ!!』


若葉 「??? なにを言ってるのか全くわからないぞ」


睦月 「ねぇ若葉 ちょっといいかな?」ガシッ 若葉の肩を掴んで逃がさないようにする


若葉 「なんだ?今響と話してるからあとにして欲しいんだが」


睦月 「今如月ちゃんとなにしようとしてた?如月ちゃんとエッチなことしようとしてた?」


響 『…なに?』ピクッ


若葉 「いや しようとはしてない 誘われはしたがな」キッパリ


睦月 「誘われて断ったの?」


若葉 「あぁ 断った」キッパリ


睦月 「なんで断ったの!!如月ちゃんの誘いを断るなんてありえないにゃし!!」


扶桑 「怒るところそこっ!?さっき浮気しようとして怒ってたのに!?」


睦月 「とうぜんにゃし!如月ちゃんの魅力がわからないなんて異常だよ!!眼科行って目を取り換えてもらった方がいいよ!!」


若葉 「ズバズバ言うな…」


若葉 「…べつに魅力がわからないわけじゃない 如月の魅力は多少ながらわかってるよ」


睦月 「なら如月ちゃんの魅力を言ってみて!言えるだけぜんぶ!!」



金剛 「…話しがややこしくなったデース……」


比叡 「ほんとですね てか、睦月も勘が鋭いですね 響と一緒で…」


山城 「というか みんなの前であぁいう話しをするのはどうかと思うんですが……」///


電 「なのです…」///


雷 「…若葉さん なんて言うのかしら」



若葉 「……全部言うのか?」


睦月 「そうにゃし!如月ちゃんのいいところ 言えるだけ言って!!」


若葉 「…わかった」スゥ… 表情を変えて真剣な目になる


響 『ちょっわかば!!いちいち相手のケンカを買わなくても…』


若葉 「まずひとつ、如月は身だしなみを徹底してる 髪や爪などの手入れはもちろん 制服はちゃんと着こなして清潔感が出ている」


若葉 「ふたつ、吹雪と話してるところを何度も見てきたがかなり仲が悪いように見えたが、実はそうでもない ほんとは仲間として信用してるというのがわかった」


若葉 「お互い南司令官のことが好きだから恋敵として受け止めてるのかもしれないが 協力しないといけない時はちゃんと協力する性格だと判断した」


若葉 「ツンデレ…というわけではないと思うが性格を隠してるというのはすごく伝わった 仲が悪くても協力しないといけないときは協力する意思があることには感心した!」


如月 「っ………」///プルプル…


雷 「……っえ?」( º Д º )


若葉 「そしてみっつめ、今わたしに攻めてきたが実は受け身だ もし一瞬でも気を緩めたりしたら…」スゥ…


若葉 「一気に落ちるだろ?」クイッ 如月の顎を掴んで顎クイする


如月 「ーっ!!」///ボッ!!


若葉 「ふふっ!やっぱりそうか 攻めは強いが受けは弱いみたいだな?」スゥ…


若葉 「わたしもどちらかと言うと受けなんだが…でも こういう娘には私が攻めでやりたいものだな?」ニヤリ


如月 「ーっはぅ!!!!」///ズキューン!!!!


如月 「(…そっそんな……わたしが、わたしが……睦月ちゃんと司令官以外に、ときめくなんて………!!)」///プルプル…


如月 「(しかも相手は決めた相手がいるのに…これが、三角関係と言うもの!!)」///←違います


如月 「(…また、見つけたわ わたしの、わたしの欲しいものが!!)」///

(`✧∀✧´)キラーン


睦月 「(あっ如月ちゃんがハンターモードになった これ完全に若葉さんを襲う気だ…)」



響 『若葉っ!!相手になにをした!!まさか手出してないだろうね!!』


若葉 「だいじょうぶだ 顎クイしただけだ」


響 『アウトだよ!!もろ手出してるじゃないか!!』


響 『なんだ 私という者がいながら浮気するのか!!』


若葉 「浮気はしてない ただ少しからかっただけで…」


如月 「…ねぇ若葉」ユラァ…


若葉 「? なん…」


如月 「」ガバッ 若葉の唇にめがけて自身の唇を近づける


若葉 「っ! あぶなっ!?」ガシッ 如月の唇があと数センチでくっつく距離で阻止する


如月 「ーっ…離して あなたとキスしたいの!!」///グググッ…


若葉 「だからしないと言ってるだろ!わたしは響としかしない!!」グググッ…


如月 「そんなこと言わないで〜♡」///ムチュー…


若葉 「ーっ…いいかげんに!!」ギリッ



…チョンッ


如月 「あひぃぃぃっ!!!!」///ビクゥン!!!!


全員 「「ーっ!?」」///ビクッ


若葉 「なっなんだ!?今の叫び……」


如月 「ーっあ あへぇ……」///ビクン…ビクン…


睦月 「…いいかげんにするにゃし 如月ちゃん」スゥ… 如月の背中をつついて絶頂させる


睦月 「睦月だって目の前で浮気されるとムカつくよ 少しお仕置が必要みたいだね?」ガシッ


如月 「えっえへへ…むつきちゃ〜ん……♡」///


睦月 「ごめんねー ちょーっと如月ちゃんを借りるねー?」


扶桑 「えっえぇ…いいわよ ほどほどにね?」


睦月 「わかってるよー!」ズルズル…


如月 「あぁ〜…♡愛の巣へ連れていかれる〜♡♡」///ズルズル…



若葉 「………」


響 『…連れていかれたのか?』


若葉 「あっあぁ いきなり入ってきたと思ったら連れていかれた…」


響 『…キスはされてないだろ?』


若葉 「あぁ されてない する前に止めた」


響 『ならいい 帰ってきたら…その、また たのむよ?ちょっと機嫌わるいから』///


若葉 「了解 わたしも楽しみにしてるよ!」


響 『ーっ!! バッバカ!!』///


ブツッ…


若葉 「…」スッ…


若葉 「すまない 長話をして?それじゃ続きをしよう」


扶桑 「えっ…わ、わかったわ(この子 メンタル強すぎない?この状況で続きをしようなんてよく言えるわね…)」


電 「(すっすごいのです 響お姉ちゃんが若葉さんと……!!)」///プシュー…


雷 「…ねっねぇ若葉 響とはどこまでやってるのか…あとで聞いてもいい?」///ドキドキ


若葉 「すまないがそれは言えない 響からは口止めされてる」


若葉 「とくにお前たちには言うなと言われてるからよけいにな?妹たちには知られたくないと言ってた」


雷 「ちょっとでいいから!ほんの少しだけでいいから…ね?」///


若葉 「だめだ あきらめてくれ」


雷 「…ちぇー?」(・ε・` )


扶桑 「……えっと、そろそろ再開していいかしら?」


金剛 「おっOKネ 再開してくだサーイ」///


比叡 「ひっひぇぇ…」///プシュー…


扶桑 「それじゃ再開するわ ちゃんと聞いててね?」


山城 「はっはい!」///













トレーニングルーム



青葉 「ーっ…ーっ…ーっ……!!」ググッ…ガシャンッググッ…ガシャンッググッ…ガシャンッ 重さどのくらいあるかわからない重りの紐がついたものを片手で交互に持ち上げて筋トレをしている


龍田 「ふぅ…ふぅ……ふんっ!!」グググッ… 超巨大なダンベルを持ち上げて筋トレをしている


青葉 「ーっ…龍田さん 今重さ何kgですか?」ググッ…ガシャンッ


龍田 「もう測ってないわ 測るだけ時間の無駄だからーっ!!」グググッ…


青葉 「ですよね 測ってたら余計な時間使いますからね…ふんっ!!」ググッ…ガシャンッ


青葉 「…龍田さんも私と同じ考えですか?お互い一軍最低順位だから少しでも力をつけて装備を多く持とうとしてますか?」ポタッポタッ…


龍田 「えぇ 装備を多く積めれば火力はもちろん、その時の状況に応じて装備を変えることもできるわ」ポタッポタッ…


龍田 「各種の装備を積んで戦闘に出れば、状況に応じて装備を変えられる そのためには力をつけなければ積むことが出来ない」パサッ…フキフキ


龍田 「私たちは戦艦じゃないから積める装備が限られてる 少しでも活躍できるようにするには私たちには本来、取り付けられない装備を付ける必要がある」フゥ…


龍田 「私なら20.3cm連装砲、あなたなら35.6cm連装砲 とりあえずはこれを積めるように頑張らなければならない…そうでしょ?」


青葉 「ご名答です その通りですよ」ガシャンッ…


青葉 「ただでさえ皆さんより足を引っ張ってしまっているので少しでも役に立たなければなりません」ポタッポタッ…


青葉 「ランキング13位の不知火さんまでは単独行動を許されてますがそれ以下は許されてません 力不足だから誰かと一緒に連携を取りながらではないと言われてますから…」


龍田 「力不足とは言われてないけど…そう言われてるものよね 単体では動くなと言われてるから……」


青葉 「元提督は優しいですからね そういう言葉ははっきりと言わないですから」


青葉 「そういうことはむしろはっきり言ってほしいですよ 私たちはまだ力不足だからもっと練習しろと」


龍田 「ほんとね 優しいのはうれしいけど優しくされすぎても困るわ 優しすぎて甘えちゃうわ」


龍田 「…まぁ 甘くしてもらえるのはうれしいけど」///カァァ


青葉 「あはは…まぁ たしかに甘くしてもらえるのはうれしいですけどね?」///


龍田 「…でも今はそんなこと言ってられないわね 甘えてたらほんとにみんなの足を引っ張るわ」


青葉 「そうですね 今回はかなり…いや 今までに存在しないくらいの大規模作戦ですからね」


青葉 「なんとしてでも瑞鳳と元横須賀鎮守府提督、伊19さんを救わなくてはいけませんからね もし失敗したら…」


龍田 「………」


青葉 「…がんばりましょう 龍田さん!私たちも単独で行動できるように!!」


龍田 「そうね がんばりましょう!」













nightの部屋



night 「すぅ…すぅ……」スヤスヤ…


叢雲 「…よく寝てるわね これなら起きても寝不足なんてなさそうね」ナデナデ 途中からnightに膝枕させて頭を撫でながら寝かせている


叢雲 「今まで単独行動隊に入ってたから久々のa meverickとの共同出撃で疲れたわよね まったく…ここの提督は着任早々と人使いが荒いんだから」


叢雲 「…でも 無理はさせてもちゃんと休息は取らせてくれるのよね 元単独行動隊のnightに安らぎをくれてるからよかったわ」


叢雲 「(他の鎮守府に派遣されてたら元単独行動隊だからといって休憩もなしにずっと働かさせるクソ野郎だっているから そんなやつの所に移動しなくてよかった)」


叢雲 「(もしそんなやつの所に私も着任したら…本気で潰してるわね まぁ私より先にnightが動くだろうけどね?)」


night 「んー…むらくもぉ……」ムニャムニャ…


叢雲 「なによ 寝ながら呼ぶんじゃないわよ」


night 「…愛してるぅ……すぴー…」


叢雲 「ーっ!!」///ボッ!!


night 「くぅー…くぅー……」


叢雲 「…ーっこ このバカ!!」///バシンッ!!


night 「あいたーっ!!」













提督の部屋



提督 「すぅ…すぅ……」


提督 「んー…」ボリボリ…


提督 「すぴー…すぴー……」


提督 「うーん……」










提督 「ーっおらぁ!!」グシャァ!!


敵兵 「ガァァッ!!!!っ……」プラーン… 提督のビッグハンドクラッシャーで体を潰されて手が下に下がりきる


提督 「うおぉぉぉッッ!!!!」ダンッ!!


提督 「エンジン全開 死ねぇ!!」カチッ



ビッグハンドクラッシャー 「」シュボォォォッッ!!!! 取り付けられている小型ロケットエンジンが噴射して勢いよく直前を走っていく


敵兵 「ひぃっ!!」ビクッ!!



グシャァッ!!!!!!


敵兵 「」パァン!!!! 提督のビッグハンドクラッシャーが顔面にもろ当たり頭部が破裂する


提督 「ーっ!!」ビチャァ!! 破裂した頭部から出た臓器と血が飛んできて顔面に浴びる


提督 「…っち きたねぇな 敵の返り血がまた飛んできやがった」グシッ…


提督 「(だいたいこの辺の敵は一掃できたな 仲間の方はだいじょうぶか?)」


提督 「(…いや、へいきだな あいつらは優秀だ そんじゅそこらの敵にやられるはずがない)」


提督 「(ビッグハンドクラッシャーに燃料補充したら先に進まねぇと もう少しで燃料が切れる)」ピンッガシャンッ… ビッグハンドクラッシャーの接続配線を取って地面に置く



…ザッ!!


提督 「っ!」ハッ


756 「…よぉ 我が息子よ まだ生きていたか?」ポタッポタッ… 提督の背後から全体的に返り血を浴びて現れる


提督 「父さん!無事だったか そっちは終わったのか?」


756 「あぁ こっちは終わった やつらの首を全て跳ねてきた」


756 「こっちもあらかた片付いたみたいだな さすが我が息子だ」スゥ…スチャッ 両手首に付けている短剣を提督に向けて構える(わかりやすく言うならネプテューヌに出てくる【アイエフ】と言うキャラの武器)


提督 「…父さん?なんで短剣を構えて……」


756 「……じゃあな 我が息子よ」シュンッ


提督 「ーっな!?」瞬時に背後を取られ出遅れる


756 「ふんっ!!」シャンッ!!



ーッズバン!!






提督 「ーっは!?」パチッ


提督 「……ゆめ、か はぁ………」フゥ…


提督 「(マジで焦った…まさか夢で父さんが出てくるなんて しかも殺されそうにもなるし……)」


提督 「……くそ さっき吹雪に相談したばっかじゃねぇか なにを追い詰めてんだおれは!」ギリッ


提督 「夢に出てくるほど気にしてるなんて…俺らしくねぇ 自分のことで追い詰めるなんて」


提督 「…今何時だ?」チラッ


時計 『現在14時 お昼すぎー』


提督 「二時か…帰ってきてからそれなりに寝たな そろそろ起きるか」スクッ


提督 「(シャワー浴びてからみんなの様子を見に行くか 如月が暴れてたりしたら面倒だからな)」


提督 「ぱぱっと済ませよう」タッタッタッ…













演習場



吹雪 「ーっ…」ザーッ!!…


吹雪 「はぁっ!!」スチャッ…ブンッ!! 酸素魚雷を上空にぶん投げる


天龍 「はっはー!!そんな攻撃当たらねぇよ!!」ザーッ!! 吹雪の元へ直進し着弾点から逃れ…


吹雪 「酸素魚雷 発射!!」バシュシュシュン!!!!!!


天龍 「喰らわねぇよ!剣技 弾返し…」スゥ… 打ち込まれた酸素魚雷をはじこうと剣を構え…


吹雪 「…」スチャッ…ボゥン!! 12.7cm連装砲の片方の砲塔から砲弾を天龍に向けて放つ


天龍 「ーっ!」ヒュンッ… 打ち込まれた砲弾を紙一重で避ける



…ガキィン!!


上空に投げられた酸素魚雷 「」ボガァァン!!!! 12.7cm連装砲の砲弾が当たってお互い爆発する


天龍 「ーっな!?」ボフゥ!!!! 後ろから爆風が吹いてきてバランスを崩す


天龍 「(俺じゃなく投げた酸素魚雷に当てたのか!バランスが…!!)」



酸素魚雷 「」シュゥゥー!!!!


天龍 「ーっち!(しかたねぇ 一か八かだ!)」スゥッ!!


天龍 「爆発すんじゃねぇぞ!!」ガキィンッ!! 前にバランスを崩して剣を打ち込まれた酸素魚雷の上に置く


天龍 「はぁっ!!」ブンッ!! 勢いよく足を上げて重心を手に乗せ回転する


吹雪 「っ!」


天龍 「よっと!」バシャンッ



酸素魚雷 「」シュゥゥー!!!!…プカァ…… 酸素魚雷は爆発せず遠くに走らせて動力を失う


天龍 「ふぅ…あぶねぇ 油断したぜ?」


天龍 「まさかぶん投げた酸素魚雷に打って爆風でヨタつかせるとは思わなかったぜ あいかわらず不意を突いてくる攻撃をするな」


吹雪 「不意をつかなければ勝てませんからね 火力で言ったら天龍さんの方が上なので」


天龍 「俺的にはお前の方が火力上だと思うが…戦艦だって倒せるんだし」


吹雪 「相性悪いですがね」



提督(東) 「…はぁ!!」シュンッ!!


提督(東) 「はっはっ!!やぁ!!」シュンシュンッサンッ!!!!


時雨 「…うん わるくないね?振り方も様になってるよ」


時雨 「今は木刀だから安全だけど それがTSサーベルだったらもっと注意して振らないといけないから、さらに細かく注意するね」


提督(東) 「おねがいするわ」



提督(北) 「ふんっ!!」グイッ!!


夕立 「10kgダンベル持ち上げ成功っぽい そのまま止まって何秒耐えきれるか測るっぽい」


提督(北) 「ふぎぃぃぃ…!!」プルプル…



提督 「…精が出てるな みんな真面目に各自訓練して」タッタッタッ…


提督(東) 「っ! 南!」


時雨 「提督!おはよ よく眠れたかい?」


提督 「あぁ かなり寝ちまったがやっと目が覚めたよ」


夕立 「ぽいー!提督おはよっぽい!!」ガバッ!!


提督 「うぉっと!?夕立 いきなり飛びつくな あぶないだろ」


提督(北) 「お兄ちゃんおはよー!!見てみてお兄ちゃん 今約30秒耐えきってるよー!!」プルプル…


提督 「よし あと1時間持ち上げてろ」


提督(北) 「ムリ!!」


吹雪 「…っと 提督おはようございます現在各自訓練しています」ザータタッ


天龍 「あいかわらず吹雪は強いぜ?この俺を負かせるやつはほんとに数人しかいないからやりがいがあるぜ!」


提督 「吹雪は一軍の中でもずば抜けてるからな 駆逐艦なのによくやるよ」


提督 「吹雪 今のところあのバカ共は騒いでないか?」


吹雪 「大丈夫かと思います 今のところ騒ぎを起こしてる様子は見えないです」


提督 「ならいい 時雨、東にはどのくらい教えた?今は刀術を学ばせてるみたいだが」


時雨 「初歩中の初歩を教えてるところだよ でも初歩は全然出来てるから次は構え方の練習をさせようと思ってる」


提督 「砲撃訓練の方はどうだ?時雨が見た感じ」


時雨 「もう少し練習が必要かな 今のままだとまだ海上を走行しながら的当てはキツイかな」


提督 「わかった 報告ご苦労」


提督 「東、次は俺と練習するか おれを倒す気で木刀を振ってこい!」


提督(東) 「っ! わかったわ それじゃ次は…」


提督 「いやまて 木刀じゃ物足りないな?俺は木刀でもいいが……」


提督 「…東 おまえ、TSサーベルは今どこに?」


提督(東) 「っえ?今は工房にわたしの装甲と一緒に置いてあるけど…」


提督 「今持ってきてくれ 俺は木刀でお前はTSサーベルでかかってこい!!」ニヤッ


全員 「「ーっ!!!!」」ザワッ!!


提督(東) 「……っえ」


提督 「どうした?早く持ってこいよ 早くあのサーベルを振りたいだろ?」


提督(東) 「…いっいや!!待ってよ 南、本気で言ってるの!?」


提督(東) 「あのサーベルはどんなものでも斬ることができるものなんでしょ?しかも南は木刀で戦うなんて…」


提督(東) 「もし間違ってあなたに攻撃を当てちゃったらケガしちゃうじゃない!!ケガどころか もしかしたら私の手で…」


提督 「ほぉ?おれを倒せると思ってるのか それはずいぶんと舐められたのもだな?」ニヤニヤ


提督(東) 「っあ ちがっ!!」アワワワ!!


提督 「なら俺を殺す気で向かってこいよ お前の攻撃なんてぜんぶ避けてやっからよ!!」クイクイッ


提督(東) 「っ! …わかったわ 南がその気ならやってあげるわ」ピクッ


提督(東) 「まってて 今持ってくるわ」タッタッタッ…


提督 「おう!待ってるよ」


吹雪 「ーって 提督!!本気でやるんですか!?」


時雨 「さすがに危ないよ!!TSサーベルを使ってやりあうなんて!!」


天龍 「そうだぜ!!あれを食らったらシャレになんねぇぞ!!」


提督 「なんだ お前らは俺が東にやられるとでも思ってるのか?」


天龍 「いやそんなこと思ってねぇけど…」


吹雪 「相手はまだ素人に等しい相手です そんな人があのサーベルを振り回したらどうなるかわかりません!」


時雨 「下手な動きするほどどんな動きするかわからないからね だからやらないことを進めるよ」


提督 「だが東はやる気でいるから今更やめるのもなぁ?」


吹雪 「それは提督が挑発したからじゃないですか!挑発してなければ 東提督は挑発に乗らなかったはずです!」


提督 「挑発した覚えがないなぁ?」スットボケ


吹雪 「した覚えがないって…」イラッ


時雨 「吹雪落ち着いて 提督はもうやる気みたいだからやらせてあげよ?」


吹雪 「ですが!!」


時雨 「今の提督に何言っても聞かないと思うよ 言うだけ無駄さ」


時雨 「それに怪我をするのは提督だから僕たちがケガすることはない もし提督にケガさせたくなければ僕たちで守ればいいさ!」


吹雪 「っ…たしかに、そうかもしれませんが……」


吹雪 「……わかりました それでは提督が危ないと判断したときに守ることにします」


吹雪 「ですが!次はないと思ってくださいね?次このようなことをしたら怒りますからね!」


提督 「はいはい わかりましたよー?」ヘラヘラ


吹雪 「…」イラッ



提督(北) 「…すごく反対してたね さんにんとも」


夕立 「ぽい…みんなTSサーベルの切れ味を知ってるからね 少しでも触れたら大ケガする代物だから」


夕立 「ちなみに北提督さんは触っちゃダメだからね?下手に触ってケガしたら手取れるからね」


提督(北) 「うっうん…」











提督(東) 「…それじゃ容赦なくやらせてもらうわよ」カチャッ 腰にTSサーベルを付けて準備万全


提督 「おう!本気でこい」



吹雪 「提督 こちらは配置に着きました 万が一のときはお守りします」


天龍 「まぁ主に東提督をだけどな」


時雨 「ボクは提督を守るよ まぁケガするとは思ってないけどね?」


提督 「なら俺を守らないで東を守れよ…」


提督 「…それじゃ手慣らしに!」ゴソゴソ…スッ 懐からメリケンサックを取り出す


提督(東) 「? 南こぶしで来るの?」


提督 「それでもいいが…さすがに女相手に拳でやるのはなぁ」


提督 「東 TSサーベル抜いてこのメリケン切ってみろ ほら!」ポイッ


提督(東) 「っえ ちょっいきなり!?」シュンッ!!



キィンッ!!


提督(東) 「……っえ」カァーン…カラカラカラカラ… TSサーベルに当たったメリケンは真っ二つに切れて地面に転がる


提督(東) 「(…今、全然力入れてなかったのに しかも鉄製のメリケンを切った時の反動もまったく感じなかった……?)」


提督(東) 「(いやそれだけじゃない 当たった音はたしかに聞こえたのに…当たった感覚がなかった!)」


提督(東) 「(ありえない!なんで!?なんで当たった音は聞こえたのに 当たった感覚がないの!?そんな事ありえる!?)」


提督(東) 「(こっこれがTSサーベル…何がなんでも切る事ができる 南が自ら封印した武器!!)」ゾクッ


提督 「んー…やっぱり切れ味はあいかわらずだな おっかねぇ」


提督 「切ったときの感触なかっただろ?音はしたけど」


提督(東 「…えぇ まったくなかったわ 恐ろしいわねこのサーベル」スチャッ…


提督(東) 「予想以上の切れ味よ まさか切った感覚すら取れないなんて思いもしなかったわ」


提督 「それがTSサーベルだ なにがなんでも一刀両断することができるチート級の武器!」


提督 「切れ味もわかったところでそろそろ始めるか?圧倒的不利な俺との演習を!」ニヤッ


提督(東) 「…えぇ やりましょう!」スチャッ サーベルを上にあげて上段構えを取る


提督 「(上段構えか…刀とか振るのを慣れてないやつなら一般的な中段構えをしたほうがいいと思うが…まぁいいか)」スチャッ 木刀を下におろして下段構えを取る



吹雪 「…提督は下段構えですか やはり手抜いてますね」


時雨 「そりゃそうだよ まさか素人相手に本気出さないよ」


天龍 「本気出したら俺たちで止めるがな」



夕立 「ぽーい!提督さんがんばってー!」


提督(北) 「ひがしー!お兄ちゃんを倒しちゃダメだからね!!」



提督(東) 「……」ジリ…


提督 「…」


提督 「(…攻めてこねぇな 警戒してるのか?むやみやたらに攻めないで相手の動きを見てるのか?)」


提督 「(最初だからそんなこと気にしなくていいのに…まぁ仕方ないか なら俺から攻めてやるか!)」スゥ…


提督 「いくぞ!」ダッ!!


提督(東) 「っ!」グッ


提督 「(まず最初はすぐ避けられる攻撃をしてやんねえとな 初っ端から避けるの難しい攻撃はさせられない)」スゥ…


提督 「はぁっ!」シュンッ


提督(東) 「ーっと!」スゥ…ヒュンッ!! すかさず瞬時にその場でしゃがんで提督の攻撃を避ける


提督 「オラオラァ!!」シュンシュンッ


提督(東) 「よっと!!」タンッ!!…タタッ しゃがんだまま後ろに軽く飛んで避ける


提督 「…」スゥ… 深追いせずに元の定位置に戻り構え直す


提督(東) 「(…深追いしてこない やっぱり手抜いてるわね)」スゥ…スチャッ


提督(東) 「(攻撃も避けられる速度でやってたし…わたし、手抜かれるの嫌いなのよね)」


提督(東) 「(でも手抜いてくれないと勝てるわけないし…いや手抜かれても勝てる気しないけど)」


提督 「どうした?攻めてこないのか ならまた攻めさせてもらうぜ!」ダッ!!


提督(東) 「ーっ!!」スチャッ



吹雪 「…自分から攻めませんね 東提督」


時雨 「まぁむやみやたらに攻め込むより警戒した方がいいよ まして相手が提督だし」


天龍 「まったくだな 俺だって提督相手に攻め込みたくねぇ…」



提督 「ほらほらぁ?攻めてこないと勝てないぞ?お前のそのサーベルは飾りか?」ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!!!


提督(東) 「ーっくぅ!!」シュンシュンガンガンッ!!!!


提督(東) 「(攻撃する暇がない!!しかもサーベルの刃の部分で切られないために後ろの切れない部分で防がないと間に合わない速度で攻撃してくる!!)」ガンガンッ!!!!


提督(東) 「(木刀だからわざと食らって無理にでも当てるって方法はあるけど…それじゃ意味がない これが真刀だったら食らった瞬間死ぬ!!)」シュンシュンッ


提督(東) 「(持久戦に持ち込むにしても圧倒的に体力の差がありすぎる 避けてるだけでもかなりの体力が消耗していく!)」


提督(東) 「(南の方が体力の消耗が激しいけど全然疲れてる様子がない…むしろ余裕の表情を見せてる)」


提督(東) 「(持久戦でも勝ちようがない…となると、どうすれば!!)」


提督 「…」シュンシュンシュンシュンッ!!!!!!


提督 「(うーん…さすがに一方的すぎるかな?俺ばかり攻撃してたら東のためにならないよな)」


提督 「(防御ばかり腕上げても攻撃が甘いんじゃ意味がないよな…)」


提督 「(…すこしスキを作るか)」ヒュンヒュン…


提督(東) 「っ!(隙が…今がチャンス!)」スゥ…


提督(東) 「はぁっ!!」ヒュンッ!!


提督 「おぉっと あぶないあぶない?」シュンッ 腹部に突きつけられたサーベルを体をうねらせて避ける


提督(東) 「ーっち!(避けられた…なら!)」



時雨 「わざと隙作ったね しかもものすごくわざとらしく」 ヒュンッ!!ヒュンヒュン!!!!


吹雪 「いやそこまでわざとらしくはなかったかと思いますよ?東提督も気づいてないみたいですし」 ザッ!!ギンギィンッ!!


天龍 「だな あの様子だと気づいてないな」 ヤァーッ!!ガキィンッ!!



夕立 「ぽいー 東提督がんばってるぽい でもあの動きだと無駄がありすぎるよ…」


提督(北) 「…あれで無駄あるの?私には全然わからない」



提督(東) 「っ…やぁ!!」ヒュンヒュンッ!!!!


提督 「…」シュンシュンッ…


提督(東) 「ーっはぁ…はぁ……」ポタッポタッ…


提督(東) 「(ぜんっぜん当たる気がしない…全部紙一重で避けられてる しかも南、顔色ひとつ変えてない!)」ハァ…ハァ…


提督(東) 「(フェイントとか仕掛けてるのにまったく通用しない!どんだけ動体視力いいのよこのひと!!)」フゥ…


提督(東) 「(このままだと体力切れでやられる…体力が切れる前に決めないと!)」スチャッ


提督 「…」


提督 「(もう疲れを見せるか…まぁそれもそうか あれだけ無駄な動きをしてたらすぐ切れるよな)」


提督 「(しかも少しヤケになってたからよけいだな もう少し落ちついて行動するように教えないとな)」


提督 「(…しかし なんか東を見てると昔の俺に似てきたな?親父に稽古をつけてもらってたが 毎回無駄な動きが多いだの甘いだのって言われてたっけ)」


提督 「(ぶん殴られてははっ倒されて 何度も倒れては立ち上がって攻めたっけ 今となってはそれが逆の立場だな?)」クスッ


提督 「(…親父 なんで新型深海棲艦の指揮官に……)」


提督(東) 「ーっやぁ!!」シュンっ!! 顔面にめがけてサーベルを突きつける


提督 「…」



吹雪 「ーっ!? 提督あぶないっ!!」


提督 「…っえ」ハッ



ズバァッ!!!!


全員 「「ーっ!!!?」」


提督(東) 「……っえ」サー


提督 「………」タラー…ポタッポタッ 油断して頬に浅くはないがそこまで深くない傷を負って血が出てくる


提督 「(やべ…ぼーっとしてた つい考え事してて……)」


提督(東) 「ーっ…みっみなみ ごめ……」カタカタ…


吹雪 「ーって 提督!だいじょうぶですか!?」タッタッタッ!!


天龍 「なんで避けなかったんだ!あの攻撃なら余裕で避けれたろ!」


時雨 「そうだよ!まさか避けないなんて思わなかったから守れなかったよ!」


提督 「わるい ちょっと考え事してた」


時雨 「考えごとって…」


提督(北) 「お兄ちゃんだいじょうぶ!?血いっぱい出てるよ!」


提督 「だいじょうぶだよ このくらい普通だ」


夕立 「普通の基準がわからないっぽい…」


提督(東) 「っ…」ブル…


提督(東) 「(わ…わたし、今南を殺そうと……!!)」ガクガク…


提督 「…東」


提督(東) 「っ!! ごっごめんなさい!!わたし…あなたを、殺そうとして……!!」カタカタ…


提督 「いや別に殺そうとはしてないだろ…それより落ちつけ 顔真っ青だぞ」


提督(北) 「東!お兄ちゃんになんてことするの!もう少しでお兄ちゃん 大ケガするところだったじゃん!!」


提督(東) 「ごっごめ…!!」ビクッ…


提督 「北 東を責めるな 挑発して避けなかった俺が悪いんだ それに大ケガしてないんだから責めることもないだろ」


提督(北) 「でも!」


提督 「でももへったくりもない 現に俺は多少のケガで済んでるんだ もし東が本気で俺を殺す気で来てたなら死んでたかもしれないがギリギリのところで狙いを変えてくれたから生きてる」


提督 「そうだろ?東」


提督(東) 「っえ あっえと…うん 吹雪があぶないって叫んだから 急いで軌道は変えたんだけど……」ブルブル…


提督 「…」


吹雪 「…提督 東提督ですが」ヒソヒソ


提督 「わかってるよ」ヒソヒソ


提督 「東 わるいが医療室まで着いてきてもらっていいか?ケガしたところ治療して欲しいんだが」


提督(東) 「わ、わかったわ!」


提督 「吹雪 みんなの演習の指揮を頼む(あとは任せろ)」ピクピクパチ 目でアイコンタクトを送る


吹雪 「わかりました(了解です)」コクンッ


タッタッタッ…



吹雪 「…」


天龍 「…傷はそこまで深くねぇから心配することもないな 血の量も多くねぇし」


吹雪 「そうですね あのくらいならすぐ治ります」


時雨 「にしても まさか攻撃を食らうなんて思わなかったね?しかも武器がTSサーベルだったから本気で心配したよ」


吹雪 「なにか考えごとをしてたと言ってましたね TSサーベルを手にした東提督との演習してることを忘れるほどなんて…」


吹雪 「(もしかして提督のお父さんのことを…)」


天龍 「…なんか心当たりがあるみたいだな?吹雪 難しい顔してるが」


吹雪 「………」


時雨 「…まだ話せないことみたいだね黙ってるってことは」


時雨 「じゃあ仕方ないね 今のところは吹雪に任せるのがよさそうだね?」


天龍 「そうだな」


時雨 「それじゃ吹雪 わるいけど提督のことは任せたよ?」


吹雪 「…はい わかりました!」













医務室



提督(東) 「…」ピー…ペタッ 南の頬に大きめの絆創膏を貼ってテーピングも付けて固定する


提督 「…」 ピー…ペタッ


提督(東) 「…うん これで治療は終わったわ あとは止まるのを待つだけよ」パタンッ


提督 「そうか ありがとよ!治療してくれて」


提督(東) 「礼なんて言わないで むしろ怒ってよ…わたし、あなたを殺そうとしちゃったんだから……」


提督(東) 「今回は吹雪が叫んでくれたから直前で軌道変えられたけど、もし叫んでくれなかったら今ごろ……」


提督 「だが軌道を変えてくれたから俺は生きてる お前の反射神経がよかったからできたことだ」


提督 「もし少しでも反応が遅かったら俺は死んでた 本来なら殺す気でやってたのにだぞ?」


提督 「俺が挑発したばかりにお前にそんな感情を湧かせちまった だからお前のせいじゃない」


提督(東) 「でも!私が挑発に乗らなかったらこんなことにはならなかったわ 乗ったからこうなって……」


提督 「……東」スゥ…



ポスンッ…


提督(東) 「っ!」南に頭の上に手を乗せられる


提督 「おちつけって?俺は気にしてないから安心しろ」


提督 「むしろいつまでも気にされる方が嫌になる 気にしすぎで考えすぎると精神をおかしくする」


提督 「だからいつものお前に戻ってくれ いつもの元気さでかわいい顔でな!」ニコッ


提督(東) 「南……」


提督(東) 「……でも…」


提督 「いいかげんにしないと怒るぞ 俺は気にしてないって言ったんだ これ以上考えるな」


提督(東) 「………」


提督 「…無理そうか?」


提督(東) 「………」


提督 「…はぁ まったく世話のかかるやつだな?」スゥ…



ギュッ…


提督(東) 「……っえ」南に抱きしめられる


提督 「…少しおちつけ 俺はほんとに気にしてないから」


提督 「気に病み過ぎてもいいことはない お前がすごく反省してることはわかってるから」


提督 「全部がぜんぶ自分のせいにするな 俺だって挑発したんだから少なからず悪いことをしてる」


提督 「…頼むから落ちついてくれ そんな罪悪感に押しつぶされそうな顔されてるといやなんだよ」


提督 「まるで過去の自分を見てるみたいでよ……」


提督(東) 「っ!」


提督(東) 「(そうか…南は家族や友人、知り合いが皆殺しにされてるから……)」


提督(東) 「(それに伊19ちゃんや川内ちゃんも沈んでるからよけいに……)」


提督 「…すまん 俺のことを悪い例に出して お前には関係ないのに…」


提督(東) 「ううん こっちこそごめんね 南の気持ちも知らないでわたし……」


提督 「謝ることはない わかってもらえればそれでいい」スゥ… 抱きしめるのをやめて離れる


提督(東) 「あっ…」


提督 「? どうした?」


提督(東) 「あっいや、その…」///カァァ…


提督(東) 「(もう少し抱きしめてて欲しかったなんて言えない…)」///


提督 「……」スゥ…



ギュッ…


提督(東) 「ーっ!!」///ドキッ!! 再び南に抱きしめられる


提督 「…もう少し落ち着いてほしいから抱きしめさせてもらうぞ いやなら退けてくれ」


提督(東) 「ーっ…ううん いやじゃないわ もう少し抱きしめてて♡」///ウットリ


提督 「わかった」ギュッ…


提督(東) 「(はぁぁ…♡やっぱり南に抱きしめてもらえると落ち着く 安心するしあったかい♡♡)」///


提督(東) 「(ずっとこのままでいたい…♡)」///ゴロゴロ…


提督 「…」ナデナデ…


提督 「(…なんか、抱き抱えてる猫みたいだな かわいい)」


提督 「(てか顔に出すぎなんだよな?東のやつ たぶん無意識だろうけど…)」


提督 「(…しかし東には悪いことしたな 俺が考え事してたばかりに罪悪感を負わせちまって)」


提督 「(俺がよけいなこと考えてなければこんなことにはならなかったのに 親父のことを考えたばかりに……)」ナデ…ナデ…


提督(東) 「…? 南 どうかしたの?撫でるのが遅くなったけど」


提督 「…っえ あっわるい ちょっと考えごとを…」


提督(東) 「そういえばさっきも言ってたわね なにを考えてるの?」


提督 「………」


提督(東) 「………」


提督 「……まぁ ちょっと…な あまり人には言えないことで悩んでるんだ」


提督 「瑞鳳の元提督を助けることには影響ないと思うが…たぶん」


提督(東) 「…あなたが弱気になるなんて よっぽどのことを悩んでるようね」


提督(東) 「人には言えないことって言ってたけど そんなに相談しにくいことなの?」


提督 「……うん だから聞かないでくれ むやみやたらには話せないから」


提督(東) 「……ひとりで解決できるの?」


提督 「ひとりじゃない 吹雪には相談してるが結果は変わらず どうすればいいのかわからないままだ」


提督 「吹雪は俺の考えに賛成すると言ってたが…ほんとに、どうすればいいのかわからねぇんだ 自分でも答えが見つけられない」


提督 「みんなをまとめる者として情けないよ 指揮官なのに答えを見つけられないなんて…」


提督(東) 「みなみ……」


提督 「…まぁこの話はいいとして そろそろ演習場に戻るぞ?もうケガは治してもらったから続きをするぞ」


提督(東) 「…だいじょうぶなの?まだ血止まってないよ」


提督 「頬を切られたぐらいで動けないわけじゃない それにそこまで深くないからすぐ治るよ」


提督 「俺は傷の治りが早いんだ 心配することはない」


提督(東) 「ならいいんだけど…」



ピンポーン…


提督 「っん 誰か来たみたいだな?だれだろ」


提督 「東 先に演習場行っててくれ ちょっと確かめてくる」スクッタッタッタッ…


提督(東) 「わかったわ」













南我原鎮守府ー入口前



? 「…なぁ ほんとにここに瑞鳳がいるのかくまー?」


長門 「あぁ 我々の提督を追い出した瑞鳳はここにいる 今あわせるから待ってろ」


? 「くまー 早くして欲しいくま アイツだけは絶対に許さないクマ」


? 「アイツのせいで提督が追い出されたんだ あのバカヤロウだけは絶対に許さないクマ!!」ギリッ!!


長門 「許さないのは私も同じだ むしろ許すやつなんていないがな」


長門 「だが今暴れるのはやめろよ?ここの提督は強い わたしの換装を破壊したほどの実力を持っているのだぞ!」


? 「ほんとかくま?どうも信じられないくま」


長門 「会えばわかる もう少し待ってろ」


? 「くまー」


…ガチャッ


提督 「待たせたな 一体だれが…」


長門 「久しいな?南提督 元気にしていたか」


提督 「…長門か それと隣にいるのは……」


球磨 「くまー 球磨だくま よろしくくま]


球磨 「西我原鎮守府に所属してるくま …聞いたことはあるくまね?」


提督 「…なんの用でここに来た 用件を言え」


長門 「そう警戒するな 少々お前と話がしたいだけだ」


提督 「おれと?」


長門 「あぁ いつかの事はすまなかった わたしも大人げなかった」


長門 「いくらあのバカのことを恨んでるとはいえ、関係ない者を巻き込んだこと謝罪する」


提督 「…」ジッ…


提督 「(わざわざ謝りに来るためにここに来たのか?あいつが?)」


提督 「(なにを企んでる こいつが謝りに来るなんて考えられないと思っていたんだが…それに、となりにいる球磨はなぜ一緒に来た?)」


提督 「(謝りに来るならひとりでもよかったはず あの時の騒動にはいなかった者をなぜ連れてきた?)」


提督 「(…少し警戒しとくか あまり艦娘を疑うようなことしたくないが)」


球磨 「くまー 顔が怖いくま 別になにかしに来たわけじゃないくま」


球磨 「私はただ遊びに来ただけくま 長門がここの提督はかなり強いって聞いたからどんな人かも兼ねて来たくま」


提督 「強いからなんだ 弱かったらどうしてたんだ?」ギロッ


球磨 「………」


提督 「…」


球磨 「…まぁ 別になんも考えてないくま」


提督 「にしては間が空いてたように感じたが?」


長門 「南提督よ 警戒されるのはわかるが今日話をしに来たのは事実、変に警戒はしないでもらえると嬉しいんだが」


提督 「警戒しないでくれって言う方がムリじゃないか?お前たちは瑞鳳を殺したいほど恨んでることを知ってんだから」


提督 「逆の立場ならお前たちだって警戒してるだろ?しないわけないよな 長門」


長門 「………」


提督 「…まぁいい お前たちを良く思ってないが客人には違いない 今回は客人として受け入れよう」


提督 「ただヘタな行動は起こすなよ 少しでもあやしい動き見せたら…どうなるかわかってるよな?」ゴキゴキッ


球磨 「ほぅ?どうなるかか それはぜひ見せてもらいたいクマね」


提督 「…っあ?」ピキッ


長門 「っ…球磨 あまり刺激するな この者がキレたらシャレにならん」


球磨 「いやどう見ても強いとは思えないくま なんなら今こいつを倒して瑞鳳を殺りに行っても…」


提督 「」ブチッ



ブワァァッ!!!!!!


長門&球磨 「「ーっ!!!!」」ゾクゥ!!!!!! 背筋が凍るような風が吹き荒れて寒気が襲ってくる


提督 「…おい 今、なんつった?」


提督 「今瑞鳳を殺すって言ったか?俺を倒してとも言ったよな?」


提督 「てめぇいい度胸してんじゃねぇか 俺を倒すたァ大した自信だなァ!!」ビキッ!!


提督 「そこまで言われちゃァしかたねぇ おもしれぇ相手してやるよ!その腐った思考叩き潰してやる!!」ニタァ


提督 「ほんとは艦娘を痛みつけることはしたくねぇんだが…売られた喧嘩だ 悪く思うなよ?」


提督 「陸上でも戦えるよな?かかってこい 今すぐぶっ潰してやるからよォ!!」クイクイッ


球磨 「ーっ…」タジ…


球磨 「(なっなんだこの気は!?こいつ、ほんとに人間かくま!?)」


球磨 「(深海棲艦から出る気迫よりヤバい気を出してるくま!!こんなやつ 初めてだクマ!!)」ゾクッ


球磨 「(さっきまでのオーラとは全然ちがう!!今ここで戦って勝てるか…?)」タラー…


提督 「…おい どうした?もしかして怖気ついたか?」


提督 「まさかあれだけ威勢のいいこと言っておきながら 今さらやめるなんて言わねぇだろうな?口先だけでほんとは雑魚なのか?」ニヤニヤ


球磨 「…っあ?ザコだと」ピクッ


長門 「まっまて!球磨 相手の挑発に乗るな!!」


球磨 「おまえ…今わたしのことザコって言ったか?」


提督 「あぁ言ったさ 口だけの雑魚だとな?」ヘラヘラ


球磨 「っ…そうか ならぶっ殺してやるクマ!!」ダンッ!! その場で一気に踏み込み南提督のもとに駆け込む


長門 「球磨!!」



球磨 「(ザコ呼ばわりされておとなしくしてるほどバカじゃないクマ!こんなやつ一瞬にしてぶっ殺してやる!!)」タッタッタッ!!!!


球磨 「死ねぇ!!ただの人間が艦娘に勝てるとおも…」



提督 「」シュンッ 目にも止まらぬ速さで球磨の目の前に現れ完全に間合いを取る


球磨 「ーっな!?(はや…)」


提督 「…はぁ 遅ぇなあ?遅すぎてあくびが出ちまうぜ」スゥ…



ガシィッ!!!!


球磨 「ーっ!!」顔面を鷲掴みされて顔だけで持ち上げられる


長門 「くっくま!!」


提督 「無様だなァ?顔面を鷲掴みされるなんて 艦娘が人間様に遅れをとるなんてよォ?」ケラケラ


提督 「ほら逃げてみろよ?逃げねぇと てめぇの顔潰しちまうぜ?」ミシミシ…


球磨 「ガアァァァァッ!!!!」ミシミシミシミシ… 鷲掴みされてる手に力が入り顔面全体に痛みが生じる


球磨 「(うっ嘘だろクマ!?こいつ 握力何kgあるんだ!?人間を超えてるクマ!!)」ミシミシミシミシ…


球磨 「(か、顔が…潰される……!!こいつの腕、折らないと!!)」ガシッ 南提督の腕を掴んで握り潰そうと…



ググッ…!!!!


提督 「…なんだ?そのヘナチョコの握力は まさかそれで本気なんて言わねぇだろうな?」球磨に腕を握られるがまったく効いていない


球磨 「ーっじょ じょうだんだろ!?おまえ なんで潰れないんだ!!」


球磨 「今完全に折る気で握ったのになぜ折れない!!折れないどころかまったく効いてないのか!?」


提督 「ぜーんぜん!まったく効いてねぇよ こんなヘナチョコ握力じゃなぁ?」ニヤッ


提督 「あっでもマッサージ的には効いてるか 別にこってねぇけど」


提督 「さぁてと 再び握るのをさいかーい♪」グググッ!!!!


球磨 「ヴァァアァアァァァ!!!!!!」ミシミシミシミシッ!!!!!!


球磨 「(さ…さっきより、力が入って………!!!!)」ガクガクッ


球磨 「(ま、まずい 痛くて 意識が………)」プルプル…


長門 「ーっや やめ!!」



ヒュオォォォンッッ!!!!!!



全員 「「ーっ!!」」ゾクゥ!!!! 鎮守府内から気迫が溢れ出て提督たちに襲いかかる


長門 「(こっこの気迫は…!!)」


球磨 「(まさか!!)」


提督 「……なんだ そこにいたのか いたなら姿表せばいいのに」



…ガチャッギィィ……


瑞鳳 「…提督 なにやってるんですか?」ギロッ 鎮守府の出入口からドアを開けて姿を現す


長門 「ずっ瑞鳳!!」


球磨 「こっこのやろう!よくもノコノコと私たちの前に姿ァァァ!!!!」ミシミシミシミシッ!!!!!!


提督 「なにって 見てわからないか?不届き者を排除してるだけだが」


瑞鳳 「その方たちが不届き者ですか?今は絶縁状態ですが元は私の仲間です 手を出さないでもらえませんか?」


提督 「…へぇ 元仲間ねぇ?」ヘッ


球磨 「ーっ…だっだれが仲間だ!!そんなやつ仲間だったこともォォォ!!!!」メキメキメキメキッ!!!!


提督 「ちょっと黙ってろ 今話しかけてくんじゃねぇ」


提督 「こいつらは俺に用があるついでにお前を沈めようとしたんだぞ?そんなヤツらを指揮官である俺が放っておけるわけないだろ」


瑞鳳 「それで手を出していいことにはなりません それは提督自身もわかってるはずです」


提督 「だが俺はお前の手伝いをするとも約束した その中にお前を守ることも入ってる」


提督 「今お前に沈まれちゃこまるんだよ 沈んだらすべてが泡になる それはお前自身もわかってるだろ?」


瑞鳳 「わたしがそんな軟弱だ思っているんですか?これでも元横須賀鎮守府のエースですよ」


瑞鳳 「いくら装甲が薄い軽空母でも当てられなければやられることはありません それにこちらは艦載機で攻撃するので相性的には五分五分かと」


提督 「…ふむ」


瑞鳳 「これ以上手を出すなら私も容赦しません いくら協力してもらっているとはいえ、関係ないことまでしないでください」


瑞鳳 「手を離してください さもなくば!」スゥ…ギリリッ!! 弓を引いて提督に狙いを定める


提督 「…そうか わかったよ」スゥ…


球磨 「ぐぇっ!!」ドサッ


長門 「球磨!だいじょうぶか?」


球磨 「く、くまぁ…顔が握りつぶされるかと思ったくま」イタタ…


提督 「あたりまえだろ 潰す気でやってたんだから まぁ今のでも本気じゃないがな」


球磨 「ウソだろ!?今ので本気じゃないだと!!お前ほんとに人間か!?」


提督 「人間だよ お前らより強いただの海軍指揮官だ」


提督 「それよりお前ら、今日はもう帰れ わるいが今の状況で客人として受け入れることはできねえ」


提督 「もし謝りたければ次来た時に茶菓子のひとつでも持ってくるんだな そうしたら考えてやるよ」


球磨 「っ…」ギリッ…


長門 「…わかった そうさせてもらおう」


長門 「行くぞ球磨 今日は引き上げるぞ」


球磨 「…っち!次は絶対殺す!」スクッ


提督 「やってみろ 返り討ちにしてやるわ」


長門 「…」


タッタッタッ…



提督 「……」


瑞鳳 「…すみません提督 私のために対処していたのはわかっていたのに矢を向けてしまって」


提督 「別にいい それにお前の言ったことは間違ってない いくら沈めに来たとはいえ、まだケガのひとつも付けられてないのに手を出した俺が悪い」


提督 「しかし絶縁状態でも元は仲間だと口にしたのは驚いたな あんなに敵対扱いされてるのにまだ仲間だと思ってるのか?」


瑞鳳 「少なくともまだ思っています 向こうが思っていなくとも私自身はまだ仲間だと認識しています」


瑞鳳 「こうなったのも私のせいですからね わたしが元提督を敵にしてなければ、このようなことにはならなかったんですから」


提督 「…」


瑞鳳 「次長門さんたちが来たら私を呼んでください 少しでも話しをして仲を取り戻したいのでお願いします」


提督 「あんな状態で仲を取り戻せると思ってるのか?」


瑞鳳 「思いません ですがやらなければ可能性は出てきません やらざる得ません」


瑞鳳 「仲を取り戻せなくても話しができるぐらいまでは取り戻したいんです 一方的にでも話しを聞いてもらうことさえできれば、それでもいいんです」


提督 「……そうか 俺もなるべく取り戻せるよう頑張るよ」


瑞鳳 「すみませんがよろしくお願いします」











ザー…


球磨 「…くそぉ あの提督、まさかあそこまで強いとは思わなかったくま しかも瑞鳳の味方してるからやっかいだくま」ザー…


長門 「だから強いと言っただろ いきなりけんか腰で行くバカがあるか」ザー…


球磨 「だって相手は人間だぞ?強いなんて思わないくま」


球磨 「長門だって最初はそう思わなかったくま?ただの人間が艦娘と同じくらいの力を持ってるなんて思わないはずだ」


長門 「思ってないといえば嘘になる だが、私は事前に強いことを聞いてたから警戒はしていた」


長門 「…だが、警戒してた以上に強かった 油断してたわけでないが奴が切れた瞬間 わたしは守りに専念することしかできなかった」


長門 「主砲は壊され、攻撃する暇もなく 挙句の果てには奴の武器、サーベルを首に突きつけられて死にかけた」


長門 「妙高、青葉、翔鶴がいなければ死んでた あの者達は元南提督の艦娘だ あの者たちの実力もずば抜けている」


長門 「火力でなら私の方が上だが…実力なら負けていたかもしれない 動きからして普通じゃない」


長門 「青葉はあの南提督と戦って打撃を入れていたほどだ いくら動きを把握してとはいえ、この私でさえ砲撃は愚か 打撃のひとつも入れられなかった」


長門 「だからお前も次からは気をつけろ 本来なら今日は南提督と話しをするだけだったのに…お前がよけいなことするから」


球磨 「だって…瑞鳳がいるとわかったら殺意が湧くくま」


長門 「それは私も同じだが事前に南提督と会うことを話してたんだからガマンしろ さすがの私でも場所は弁える」


球磨 「…あの脳筋頭の長門が?」


長門 「はったおすぞ」


長門 「(…この様子だと球磨には協力を求められないな ヘタに教えて裏切りがバレたらまずい)」


長門 「(そろそろ元提督に情報を送らなくてはいけないんだが…)」


長門 「(…近々、龍驤と一緒に来るか 龍驤ならまだ落ち着きがある)」


長門 「(なんとか南提督の細かい情報も把握したいが…上手く聞けるか?球磨のせいでかなり警戒されてしまったが)」


長門 「(……また来たとき、うまく話を合わせるとしよう)」













演習場



提督(東) 「…ふん!ふん!」ヒュンッヒュンッ!!!! 南が帰ってくるまで素振りをして練習している


吹雪 「…東提督 もう少し力を抜いて振ってください 力みすぎです」


提督(東) 「わかったわ」スゥ…


吹雪 「っあ まちがってもサーベルは飛ばさないでくださいね それ飛んだらシャレにならないので」


提督(東) 「さすがに飛ばさないわよ…」


提督(東) 「……にしても遅いわね?南 誰かが来て対応してるとはいえ、さすがに遅すぎるような…」


吹雪 「誰が来たかはわからないんですよね?」


提督(東) 「えぇ わたしはこっちで待っててと言われたから」


吹雪 「…」


吹雪 「(…誰がきたのか確かめに行った方がいいですかね?万が一、長門さんたちだった場合 提督の情報が漏れる可能性がある)」


吹雪 「(裏切りが確定してる者に提督の情報を漏らすわけにはいかない…なら行くまでですね)」




天龍 「よーし 行くぞー!」ボゥンボゥンッ!!!!



時雨 「…」スゥ…


時雨 「はぁっはぁ!!」パシンパシンッ…バシャンバシャンッ 向かってきた砲弾を平手で弾いて横に受け流す


天龍 「よし!次 夕立!」ボゥンボゥンッ!!!!



夕立 「ぽいー!ゴッドハンドーっ!!」バッ!!


バシンッガァン!!!! 一発目を手のひらで受け止めたが二発目が受け止めた砲弾に当たる


夕立 「あっ」



ボガァァァンッ!!!!!!



天龍 「ばかっ!!」


時雨 「夕立っ!?」



モクモクモクモク…バサァッ!!


夕立改二 「…さすがに死ぬかと思ったぽい」フサァ… 砲弾が当たったと同時に瞬時に改二になって爆発をかわす


天龍 「当たり前だバカやろう!!弾けって言ったのになんで受け止めんだよ!しかもゴッドハンドとか中二病かよ!!」


夕立改二 「カッコイイでしょ!!」

(。 ・ω・´) キラン☆


天龍 「かっこよければいいと思うな!!たしかにカッコイイが!」


時雨 「いや天龍 そこは同情しなくても…」



吹雪 「天龍さーん!」


天龍 「…っん なんだー?」


吹雪 「…」スッユビサシックイッ 人差し指と中指を自分の目元に向けて鎮守府入口の方に指を差し、親指を立てながら!上向きに手を後ろに回す(意味、誰かが来たので確認するために来てください)


天龍 「っ!」コクンッ


時雨 「誰か来たみたいだね 長門達じゃなければいいけど」


夕立改二 「ぽい 夕立たちも一緒に行く?」


天龍 「いや お前たちはここに居ていい 人数が多すぎても変に警戒されるだけだ」


天龍 「ふたりは自主練しててくれ ちょっと行ってくる」ザー…


時雨 「わかった 気をつけてね」



吹雪 「東提督 少々提督の様子を見てきますので木刀で練習しててください まちがってもサーベルを使ってはいけませんよ」


提督(東) 「わかってるわ ひとりで使うと危険なのは承知してる」


吹雪 「それならいいです」


天龍 「ーっと それじゃ行くか」ザァー…スタッ


吹雪 「はい …ってあれ?あれは…」



提督 「…」タッタッタッ…



吹雪 「提督!」


天龍 「なんだ ちょうどいいタイミングで帰ってきたか 行く手間が省けたな」


吹雪 「提督おかえりなさい 東提督から話は聞いてます もうお客さんは帰ったんですか?」


提督 「あぁ ちょっといろいろあったが帰ったよ …いや、正確に言えば帰らせたって言ったほうがいいか」


吹雪 「帰らせた…?」



瑞鳳 「それに関しては私が説明します」タッタッタッ…


天龍 「瑞鳳 お前も一緒だったのか」


提督 「あれ おまえ弓道場に戻ったんじゃ?」


瑞鳳 「吹雪さんたちに説明しなければいけないと思い来ました 私のせいで騒ぎを起こしてしまったのでその責任を取りに」


提督 「別にお前のせいじゃないだろ むしろ先に手を出したのは俺なんだからお前は悪くない」


瑞鳳 「ですがその元凶を作り出したのは私です 私があの方たちを敵に回してなければこのようなことにはなりませんでした」


提督 「なにがなんでも自分のせいにしなくていい 元凶がお前だったとしても今回の騒ぎは俺が起こしたことだ」


提督 「奴らが喧嘩売ってきたからそれを買ったんだ お前自身なんも悪くない」


瑞鳳 「ですが…」


吹雪 「ストップ ふたりでなにを話してるのか大体は察しましたが一旦落ち着いてください」


吹雪 「瑞鳳さん あなたも関係してるなら細かく、先ほどなにがあったかを教えてもらえませんか?詳しく知りたいので」


瑞鳳 「わかりました 先ほどなんですが…」



瑞鳳&提督説明中…


提督 「…というわけだ」


吹雪 「やはり来てたんですか 長門さんたち」


提督 「…やはり?」


吹雪 「あぁいえ!なんでもありません 気にしないでください」


提督 「?」


天龍 「…それで無事に帰したんだよな?多少揉め事はあったが」


瑞鳳 「はい 無傷…とは言えませんがなんとか帰しました あまりいい方法とは言えませんでしたが」


天龍 「ならいいさ 変に揉め事にならなかったなら構わない」


吹雪 「…瑞鳳さん ちょっとお話があります よろしいでしょうか?」


瑞鳳 「っえ?はい わかりました」


天龍 「…話すのか?」ヒソヒソ


吹雪 「遅かれ早かれいつかは知ることです 話して損はないでしょう」ヒソヒソ


天龍 「…わかった」


提督 「? お前らなに話してるんだ?」


天龍 「なんでもねぇよ それより東提督の練習見るんだろ?俺も一緒に見るから早く行こうぜ」


提督 「っえ?なんでお前が 吹雪に見てもらうから別に…」


天龍 「いいからいいから!ほら行くぞ 愛しのガールフレンドが待ってるぜ!」ガシッ


提督 「いや愛しのって…てかどっちだよ 友達なのか愛してるのか」


タッタッタッ…



吹雪 「…」


瑞鳳 「…提督には聞かれたくないことなんですか?明らかに離らかせましたが」


吹雪 「はい 正直、あなたにもあまり言いたくないんですが…いつかは知ることなので先に伝えておきます」


瑞鳳 「わたしにも…?」


吹雪 「…長門さんたちが裏切り者と判明しました 元横須賀鎮守府提督もとい反乱軍に内通してることがわかりました」


瑞鳳 「っ!!」


吹雪 「長門さんたちは提督の情報を少しでも多く元提督である反乱軍の提督に流そうとしてます もし提督の情報が流されたら対策を取られてしまいます」


吹雪 「瑞鳳さんにはつらいかもしれませんが…次からは注意してください あの方たちはもう完全な敵です 情けをかけていたらこっちが殺されてしまいます」


瑞鳳 「っ…なぜ、長門さんたちが敵だとわかったんですか?」ギリッ


吹雪 「同じ東北我原鎮守府に着任してる妙高と言う方がいますよね あの方を通じて青葉さんが情報を手に入れました」


瑞鳳 「妙高…?たしか元あなた方の仲間でしたね でも一度、伊19さんを沈めようとして追放されたと聞きましたが」


瑞鳳 「そんな方がこちら側に情報を流してくるとは思えないのですが」


吹雪 「青葉さんだけは例外なんです 私たちと違って青葉さんは妙高さんと仲がいいんです」


吹雪 「私たちでは嘘をつくかもしれませんが青葉さんにはつきません なので信用できます」


瑞鳳 「そんなの信じられません 相手が誰であろうと通報された提督のもとについていた者なら真実を話すとは…」


吹雪 「ならなぜ仲間である艦娘の裏切りを知らせたんですかね 普通嘘をつくなら裏切ってないことを言いますよね」


瑞鳳 「あっ…」ハッ


吹雪 「…さすがに妙高さんまで敵側だとは思えません いくら私たちと仲が悪いと言ってもそこまで腐ってはいないはずです」


吹雪 「今の仲間を裏切る真似はしないはずです よほど嫌われていなければですが」


瑞鳳 「………」


吹雪 「…信じてくれますよね 信じてもらわなければ困ります」


瑞鳳 「…ですが」


吹雪 「戸惑う気持ちはわかります ですがこれが現実なんです 受け止めてください」


瑞鳳 「っ…」ギリッ…


吹雪 「…それと長門さん以外にもうひとり裏切り者がいます 龍驤さんも裏切りだと判明しています」


瑞鳳 「龍驤さんも!?な、なんで!!」


吹雪 「なんでと言われましても…情報によると長門さんが誘ったとのことです」


瑞鳳 「長門さんが!?」


瑞鳳 「ありえない!いくら裏切ったとしても 長門さんが龍驤さんを手引きしたなんて信じられません!!」


瑞鳳 「なにかの間違いです!そんなデタラメなこと言わないでください!!」


吹雪 「デタラメではありません 事実です」


吹雪 「それともなんですか 私があの方たちを敵だと判断してるから嘘をついてるとでも言うんですか?」ギロッ


瑞鳳 「そっそれは…」


吹雪 「あいにくですが私はそのようなことで嘘はつきません 嘘をついて得するようなことなんてありますか?」


吹雪 「長門さんたちが裏切り者だとあなたに嘘ついてなんの意味がありますか?得することなんてなにひとつありません」


吹雪 「あなたならそのくらいわかっていますよね 私は長門さんたちと接点がありません 接点がない相手の嘘をついてどうするんですか」


瑞鳳 「ーっ…」ググッ… 全て事実なため なにも言い返せない


吹雪 「……それでも、まだ私を疑いますか?」


瑞鳳 「……っすみません 疑わせてください」


瑞鳳 「疑わなければ私自身に納得がいきません 迷惑かと思いますが…」


吹雪 「…そうですか」


吹雪 「なら一旦裏切りという言葉は置いておきましょう 敵か味方かを調べる必要がありますね」


吹雪 「次長門さんたちが来たら盗み聞きしてください もしくは提督の横について話しを聞くのもいいです」


吹雪 「長門さんたちが提督のことを知ろうとしてたら疑ってください 長門さんたちは提督の情報を集めているので、それは警戒してください」


吹雪 「必要以上に情報を集めていたら……私の言ったこと 信じてください」


瑞鳳 「…わかりました そのときは……信じます」


吹雪 「お願いします」


瑞鳳 「…そういえば なぜ提督を離らかせたんですか?別に聞かれても良かったのでは」


吹雪 「…提督は艦娘を疑うことはしないんです 私たちにも仲間同士で疑うことはするなと口酸っぱく言われています」


吹雪 「日常的に疑うことは言われてませんが敵かと思うような疑いは禁止されているんです 仲間内でそういうことが発生するとその人との関係が壊れる可能性があるからです」


吹雪 「これで相手が敵だと決定付ける証拠があれば構わないんですが 証拠がなくて敵でなかった場合、その方との仲が悪くなる…それで提督は仲間同士で疑うことを禁止しています」


瑞鳳 「…証拠ならあるじゃないですか 青葉さんが妙高さんから聞いたんですよね?」


吹雪 「聞いただけで録音などはしてません 聞いたことだけを伝えるのは証拠とは言いません」


吹雪 「いくら信頼してる方であっても提督は疑います 艦娘は皆仲間だと思っていますから」


瑞鳳 「追い出した妙高さんもですか?」


吹雪 「…はい これはあまり言ってはならないんですが、提督は妙高さんを追い出したこと 今でも根に持っているんです」


吹雪 「伊19さんが沈められそうになったのも理由があるんです 私はその理由を知っていました…」


吹雪 「正直、わたしも妙高さんと同じ性格だったら同じことをしてるかと思います 幸いにも私は嫉妬深さがそこまで深くなかったのでそこまでには至りませんでしたが」


瑞鳳 「嫉妬…なるほど 妙高さんも提督のこと好きだったんですか」


吹雪 「はい でも提督は伊19さんを優先的に見てたのでそれが気に食わず…」


瑞鳳 「…手を出したんですね」


吹雪 「…はい」


瑞鳳 「……妙高さんは相手にされなくて わたしは愛されすぎてですか…まったく真逆ですね」


瑞鳳 「私からしたら羨ましいですよ ずっとは嫌ですが少しでも目を離してくれれば…このようなことにはならなかったのに」


瑞鳳 「もっと戦場に出て活躍したかったのに 元提督は……」ギリッ


吹雪 「………」


瑞鳳 「…警戒しておきます 長門さんたちが敵だとは思っていませんが提督のことを詳しく知ろうとしてたら疑います」


瑞鳳 「ですが疑うだけで敵だと思うかはわかりません それだけで敵と判断することはできないので先に言っておきます」


瑞鳳 「ちゃんとひとつひとつ調べて 敵だと思うしかないとわかるまで裏切り者だとは思いません …それでいいですよね?」


吹雪 「構いません とりあえず疑ってくれさえしてくれればいいです すぐに敵だと思わなくて平気です」


吹雪 「あとこのことは提督には教えないようお願いします 確実に怒られので…」


瑞鳳 「わかっています 提督だけではなく、基本吹雪さん以外とはお話ししませんのでご安心ください」


瑞鳳 「ではすみませんが弓道場に戻らせてもらいます なにか御用の際は呼んでください」


吹雪 「わかりました 練習頑張ってください」


瑞鳳 「はい」タッタッタッ…


吹雪 「…さてと」チラッ



天龍 「なぁ東提督 あんた提督のこと好きだろ?そうだよな!」


提督(東) 「えぇっ!?べ、べつに南のことなんて…」///カァァ…


提督 「…おまえ 俺の目の前でなんつーこと聞いてるんだ」


天龍 「だって気になるだろ?提督だって東提督みたいなかわいくて胸もあってスタイル良くて顔も良いやつに好きって言われるの!」


提督 「天龍 男の俺に胸の話をするな まして他の鎮守府の人達が来てる前で」


天龍 「別にいいじゃねぇか!減るもんじゃないし」


提督 「目の前で聞いてる東の精神が削り減るんだが」


提督(東) 「っ…」///プシュー…


提督 「……それと北は?さっきまでここにいたよな」


天龍 「あぁ さっきトレーニングルームあること教えたら行ったぞ ここに置いてある主砲に乗せて重量を増やすダンベルで鍛えるより向こうで鍛えた方が力づくだろうからな」


天龍 「あと青葉たちもいるから教える人もいるし 夕立が教えるよりあいつらから聞いた方が効率いいだろ?」


提督 「…たしかにあのふたりなら効率いいな 龍田はちょっとあれだが」


天龍 「さっさすがに北提督相手にはドS発言しないと思うぞ?まして提督の妹だし」


提督 「あいつなら普通にやってもおかしくないんだが」


天龍 「…(なんも言えねぇ…)」


提督 「…ちょっと心配だから見てくる わるいが東の練習見ててくれ」タッタッタッ…


天龍 「あいよー りょうかい」


提督(東) 「…天龍 あなた南の前でなんてこと聞いてんのよ?おかげで恥ずかしかったじゃない」///


天龍 「でも実際そうだろ?提督の好きだろ」


提督(東) 「たしかに好きだけど…本人の前で聞かなくてもいいじゃない」///


天龍 「いいじゃねぇか!こういうときは度胸が大事だぜ?」


提督(東) 「…もう南は私が好意持ってること知ってるわよ」///ボソッ



吹雪 「提督 またどこかへ行くんですか?」


提督 「あぁ 北の様子を見にな」


提督 「わるいがお前も東の練習見てあげてくれ 天龍にも伝えてある」タッタッタッ…


吹雪 「わかりました」



天龍 「よぉーし!それじゃ早速始めるぜ!!」


天龍 「まずは振り方だがな…」




夕立 「……っん?」チラッ


時雨 「? どうしたの夕立」


夕立 「………誰かこっちに向かってるぽい?」ジー 地平線の彼方から複数の人影が見えるのを確認する


時雨 「…っえ?」













トレーニングルーム



青葉 「………」



提督(北) 「ーっ…!!」ガタガタ…


龍田 「うふふー?なに怖がってるのかしら もっと特訓しなさいよ」ポイッ



ドスンっ!!!!


鉄アレイ 「」ゴロン… 龍田に投げつけられて座り込んでる北提督の足元の床に凹みができる


提督(北) 「ーっ!!」ガクガク…


龍田 「あらー ごめんなさいね?手が滑っちゃったわ 当てる気はなかったのよー?」ニヤニヤ


龍田 「でもー いつまでも座り込んでるあなたが悪いのよ?トレーニングルームまで来て力をつけたいって言うから教えてあげてるのに」(*´ ∨`)


青葉 「(龍田さん それは教えてると言いません 恐怖を植え付けてるだけです)」


龍田 「ほら早く立ちなさいよ?もーっと教えてあげる、か、ら?」ニタァ


提督(北) 「ひぃぃーっ!!おっお兄ちゃん助けて!わたし、殺されちゃうよ!?」ガタガタ…


龍田 「殺さないわよー 殺したら私が提督に殺されちゃうわー」


龍田 「殺されたくなかったら早く立ちなさーい?ほらはやくー!」ニコニコ


提督(北) 「ーっお おにいちゃーん!!」



…ーッヒュオォォン!!!!


龍田&青葉 「「ーっ!!」」ゾクゥ!!!! 背筋が凍るほどの気迫が龍田たちに襲いかかる



提督 「…おい なにやってんだ?おまえら」タッタッタッ…


提督 「小春になにかしてんじゃねぇだろうなぁ おい?」ピキッ


提督(北) 「おにいちゃん!!」


青葉 「もっ元提督!!いや、これはですね…」アワワワ


龍田 「あっあら〜 タイミングがいいわね?提督 もしかして予想してたのかしら」


提督 「半分はな お前のことだから北になにか変なことすんじゃないか思ってた」


提督 「もう半分はちゃんと教えてくれてるかなと思ってたんだが…これは完全に教えてないな 今の状況を見ればすぐわかる」


提督 「青葉はいいとして 龍田…おまえ、覚悟は出来てんだろうな?」ゴキゴキッ


龍田 「っちょ まって!一旦落ち着きましょ?」アタフタ


龍田 「わたしは教えようとしてたのよ?体力の付け方を教えて欲しいって言われたからダンベルを選んであげて…」


提督 「その足元に転がってるダンベルがそうか?ずいぶんと手荒な渡し方してるな 床が減っこんでるんだが」


龍田 「こっこれは手を滑らせちゃったのよ!落としたのはわざとじゃ…」


提督 「青葉 こいつがダンベル渡すのを見てたよな?どうだった」


青葉 「っえ え、えと それは……」タラー…


龍田 「………」( ゚ω゚;)タラー…


提督(北) 「………」


青葉 「…こっ言葉では滑らせたと言ってました 行為でやったかまでは……」


提督 「……そうか じゃあわざとやったことにするか」


龍田 「ちょっ!?」


提督 「さぁてと?龍田 お前には少しキツめな特訓が必要なようだな ちょっと演習場に行こうぜ?」クイッ


龍田 「ーっ!!」ブンブンブンブン!!!! 首を激しく横に振って拒否る


提督 「なに横に首振ってんだ?お前に拒否権はない」


提督 「それじゃ行くぞ 地獄の特訓に♪」( ˆᴗˆ )


龍田 「いやぁぁぁっっ!!!!!!」

゜Д゜)━━━━!!!!!!



きゃあぁぁぁーっ!!!!!! 外から誰かの悲鳴が響いてくる


全員 「「ーっ!!」」


提督 「なっなんだ?今の声 敵襲か!?」


青葉 「にしては砲撃音しませんでしたが…」


龍田 「しかも外にいるのって吹雪たちでしょ?あのメンバーが襲撃受けたとしても余裕で対処できると思うけど」


提督(北) 「でっでも!そうだとしても叫んだってことはなにかあったから叫んだんだよね?」


提督 「青葉、龍田 主砲装備して来い 万が一に備えろ」


青葉&龍田 「「了解!!」」タッタッタッ!!…


提督 「小春 お前は俺の部屋にいろ 30分経っても俺が戻ってこなかったら親父に電話して応援を呼べ いいな?」


提督(北) 「うっうん 気をつけてね?」


提督 「わかってるよ おまえもな!」タッタッタッ!!…













演習場



吹雪 「ぎっ…ギブ!!たすけ……っ!!」グググ!!!!…


夕立 「ボォォ…っ!!ほ、ホネが……」ミシミシ…


時雨 「」0(:3 _ )~ 地面に白目向きながら倒れてる


天龍 「っ……っ………」ピク…ピク… 気絶する一歩手前にとどまっているがほぼ虫の息状態で倒れている


提督(東) 「ーっ…!!!!」ガクガクガクガクッ!!!!!!



大和 「えへへ〜!!今日はなんて良い日なんでしょう 着いてすぐにこんなにもかわいい方たちと出会えるなんて♪」

(*´﹃`*)グヘヘ


大和 「しかも東提督もいるなんて最高じゃないですか!東提督も抱きしめてあげるので来てください いえむしろ抱きしめたいので来てください!!」ドンッ!!


提督(東) 「ーっ!!!!」ブンブンブンブン!!!!!!


吹雪 「ひっひがしていとく…ていとくを、ていとくを呼んでくだ……………っ」ガクッ…


夕立 「ぶ…ぶっぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁー…………っ」ポワァー… 口から白い煙が出てきて天に昇っていく


大和 「あっダメですよ まだ登るときではありません!」ガシッズボッ!!


夕立 「むぐぅっ!!」ハッ!! 魂を口に入れられて意識を取り戻す



矢矧 「あっあの、大和さん さすがにそれ以上は…」オロオロ


阿賀野 「すごいねぇ あの大和さんがあんなにも乱れるなんて?ある意味貴重な光景だね」


能代 「たしかに…いつも優雅で凛々しいのに」


酒匂 「あっあたし今の大和さんこわいです…」


鹿島 「あらぁ?別にいいじゃないですか あんなにも乱れた大和さん いつもと違った姿が見れてギャップ萌えです!」


能代 「いやギャップ萌えって…」



提督 「おいおまえら!!だいじょうぶか!?」タッタッタッ!!…


龍田 「援護しに来たわよー 一体誰が来たのかしら?」タッタッタッ!!


青葉 「…あれ あなた方は……」


提督(東) 「みっみなみ!!」カタカタ…


大和 「あっ元大湊警備府提督!!お久しぶりです お会いできてうれしいです!!」パァァ!!


提督 「やっ大和…」サー…


大和 「元大湊警備府提督 お会い早々失礼ですが少しお時間よろしいでしょうか?」スゥ…ストンッ 屍ふたりを地面において寝かせる


大和 「久々に大湊警備府提督の温もりを感じたいので抱きしめさせてください 思いっきり抱きしめたいので覚悟してください!!」(✧д✧)キラーン


提督 「ひぃっ!!あっ青葉、龍田 お前たち大和を止め……」


青葉&龍田 「「」」ダッ!! 来た方向に向かって駆け足で逃げていく


提督 「おいーっ!!待てお前ら 逃げるならおれも!!」ガシッ


提督 「……っえ」サー… 大きな手に肩を掴まれて逃げられないようされる


大和 「うふふー?どこに行くんですか南提督 私はこっちですよー?」ギラッ!!


提督 「ひぃっ!!」ゾクッ!!


大和 「さぁ南提督 おとなしくしててくださいね?すこーしだけ力が入りますが気にしないでくださいね!」ニッコリ


提督 「ーっや やめ!!」


大和 「では受け止めてください!!」スゥ…


大和 「みなみていとく〜!!」///ギューッ!!!!


提督 「ウギャアァアァァッッ!!!!!!」ミシミシッ!!!!


大和 「うへへ〜♡みなみていとくの温もり最高ですぅ〜 やっぱりいつ抱きしめても心地よいです!!」ギューッ!!


提督 「あがががっ!!や、やまと ギブっ!!うぅうでが折れる!!!!」メキメキっ!!!!


大和 「折れませんよ そう言って折れたこと一度もないじゃないですか なのでもっと強く…!!」ウヘヘ~!!


提督 「ーっなら俺が抱きしめてやる!!抱きしめてやるから離せぇぇぇ!!!!」ミシミシ…!!


大和 「……っえ ほんとですか!!?」パァァ!!


大和 「そっそれじゃすぐ離しますね 強く抱き締めてすみませんでした」スゥ…


提督 「おっおぉ…!!うでが、身体中が……!!」ズキズキ…


大和 「さぁ南提督 私を抱いてください!あなたに全て包み込まれるように!!」カモンカモン


提督 「ちょ、ちょっとまて 少し休ませてくれ まだ痛みが……」ズキズキ…


大和 「……もしかして 本気で痛めました?いつもと同じくらいの強さでやったつもりなんですが」


提督 「いや 強く抱きしめられて痛めただけだからすぐに治る 心配しなくていい」


提督 「ただ少し時間はくれ まだ痛いから……」ズキズキ…


大和 「はっはい すみません」



矢矧 「……あっあの、だいじょうぶですか?大湊…じゃなかった 南提督」


提督 「あぁ平気だよ それよりも久しぶりだな?お前たち しばらく見ない間に凛々しくなったな 元気してたか?」


矢矧 「はい おかげさまで!南提督も変わりませんね」


阿賀野 「南ていとくさーん!!大和さんとのスキンシップどうだった?あの無駄にでかい胸が当たって嬉しかったでしょ!!」


大和 「ーっえ!?」///バッ!!


提督 「いや痛すぎてそんなの気にしてる暇なかったから…てか女がそういうこと言うんじゃない」


能代 「そうよ阿賀野姉 阿賀野姉だって無駄にでかいんだからそういう目で見られちゃうよ?」


阿賀野 「っえ!?」///バッ!!


提督 「能代 おまえもそういうこと言うな」


酒匂 「ねぇねぇ南さん!大和さんにしたら酒匂にもやって!!」

.。.:*・'(*°∇°*)'・*:.。.


提督 「はいはい 少しだけな?」


酒匂 「わーい!!」


鹿島 「………」ジー


提督 「………」フイッ 鹿島に目線を向けられるが横にそらして見ないようする


鹿島 「っ! 〜っ」(`・н・´)プクー


鹿島 「ーっ」タッタッタッ…ジッ 南提督が視線を逸らした方へ歩いていき再び目線を合わせようとする


提督 「………」フイッ


鹿島 「ーっ!!」(`・н・´)ぷくー


矢矧 「…えっと 南提督?なぜ鹿島から視線を外して…?」


提督 「…視線合わせたらまずいから」


矢矧 「…まずい?」


鹿島 「ふーんだ!いいですよ あなたがそういう態度取るならこっちだって!」スゥ…プチッ 胸元のボタンに手をかけて外し始める


阿賀野 「ちょっ鹿島!?」///


能代 「な、なにやってんのよ!いきなり脱ぎ始めるとか痴女なの!?」///


鹿島 「あらぁ?べつに痴女ではありませんよ ただ南提督をゆ、う、わ、く!してるだけですよ」///プチプチ…シュルル


酒匂 「ふぇぇぇ!!!?ゆっゆうわく!!?」///カァァ!!!!


矢矧 「あっあなた!男の前ではしたないですよ!!早く着なさい!!」///


大和 「…」(//º﹃º//)ジュルリ←!?


提督 「…大和 めっちゃヨダレの音が聞こえるんだが あとそのバカ止めてくれ」


大和 「襲っても…?」(^p^//)


提督 「……それはやめろ」


大和 「ちぇー…」(。・ˇェˇ・。)ムス


提督 「鹿島 大和に襲われる前に服を整えろ 襲われても助けないぞ」


鹿島 「あらぁ?そんなこと言って 南提督がそういうのを放っておけない方だと知ってるんですよ?」


鹿島 「もし私が大和さんに襲われたら助けずにいられるんですか?」クスッ


提督 「………」


鹿島 「うふふ!図星だからなにも言い返せないようですね」


鹿島 「優しいですね?昔と変わらず」


鹿島 「【元々男嫌いの私を惚れさせた方だけありますね】」


提督 「…まだ苦手なのか?俺や上官以外のこと」


鹿島 「……正直、まだ苦手です ですが昔ほどひどくはありませんがね」


鹿島 「【艦娘強姦事件の被害者ですからね そう簡単には治りませんよ】」


提督 「……そうか まぁムリに治せとは言わないが程々にな?お前は何度か問題起こしてんだから」


鹿島 「分かっていますよ だからこうして南提督に身を捧げようとしてるんじゃありませんか♪」///


矢矧 「ーっみ 身を捧げ!!?」///


提督 「こんなみんなのいる前でするつもりか…?」


鹿島 「はい♡わたしは構いませんよ!」///


提督 「……おまえ だんだんと如月みたいになってきたな たしかあいつと仲良かったよな」


鹿島 「はい 如月ちゃんとは仲良いですよ?お互い南提督のこと大好き大好き同士なので!!」


提督 「なぜ二回言った……てか早く服着ろ」


鹿島 「えぇ〜!まだ見てもらってないです…今日お会いできると思い 勝負下着で来たのに」( ´•̥ н •̥ )


提督 「どうせ黒の透け下着だろ?昔と変わらないだろ」


全員 「「……っえ」」


鹿島 「…これじゃダメですか?以前はすごくかわいいと言ってくれたので これが良いかと……」


提督 「いや別に悪いわけじゃない あの下着もかわいかったぞ?お前にすごく似合ってて 逆に似合いすぎて困ったが……」///


鹿島 「ーっ!! …そうでしたか 効果ありすぎましたか♪」///ニコッ


鹿島 「それじゃ仕方ありませんね 少々残念ですが着直しますね」シュルル…ポチポチッ


提督 「悪いがたのむよ」


鹿島 「(着てきてよかった 見てもらえないのは残念でしたが似合いすぎてならしかたありませんね♡)」///キュッ


大和 「……あの、南提督?ちょっとお伺いしてもいいでしょうか」


提督 「なんだ?」


大和 「…鹿島さんのこと、その……だっ抱いたこと あるんですか?」///カァァ…


提督 「………」


矢矧 「(だっだんまり…てことは)」///


阿賀野 「えっえ えっ!?しっしたの!?鹿島と南ていとくしたことあるの!?」///


能代 「(あっあの男嫌いで有名な鹿島が…!?)」///


酒匂 「〜っ…!!」///プシュー…


鹿島 「うふふ〜♡気になりますか?わたしと南提督がしたのか」///


大和 「気になります!!教えてください!!」///ドンッ!!


矢矧 「ーっちょ 大和さん!!?」///


鹿島 「いいですよー!ちなみに言っておきますが かなり激しい話しなので心して聞いてた…」///


提督 「話すなバカタレ」バシッ


鹿島 「あたっ!!」


提督 「大和 気になるのはわかるがあまりそういうことを聞くな まして俺がいる前でとくにな」


大和 「えぇー!?なんでですか!!別に聞いてもいいじゃありませんか!」


大和 「乙女はそういう話しに敏感なんですよ!!まして南提督がお相手ならとくに気になります!!」


提督 「なんで俺なら気になるんだよ…いややっぱりなんでもない 今のは聞かなかったことに…」


大和 「そんなの決まってるじゃないですか!!わたしも南提督としたいからですよ!!」///ドンッ!!


提督 「今言うなって言っただろアホォ!!てかド直球に誘ってくんじゃねぇ!!」


全員(鹿島除く) 「「ーっ…」」///プシュー…