2020-07-11 19:34:24 更新

概要

潮が提督を好きになるきっかけとなった出来事を話す物語です


前書き

いやはやお久しぶりでございます。就職活動やら卒業やらが重なって全然投稿出来てませんでした。今回も懲りずに潮SSということで、ケッコン3周年として書いてます。毎度の事ながらとてつもなく遅筆ですが、暇でしたら読んでいただけると幸いです。



3月14日


―執務室―


提督「ほらよ」トサッ


潮「なんですかこれ」


提督「お返しだよ。バレンタインの」


潮「ああ。わざわざありがとうございます」


提督「ほら、大鷹も」トサッ


大鷹「ありがとうございます。開けてもいいですか?」


提督「おう。そしてあまりの美味さに咽び泣くがいい」


潮「どんな味ですかそれ…」カサカサ


大鷹「ふふっ」カサカサ


大鷹「…クッキー、ですか」


潮「見た目は普通に美味しそうですね」


提督「まあそれなりに時間かけたからな。味もいけるぞ」


大鷹「では早速」パクッ


大鷹「…!これは中々いけますね」


潮「ですね。市販のより美味しいかも」モグモグ


提督「よかった。んじゃ俺は他の奴らにもお返ししてくるよ」ヨイショ


潮「まだ執務終わってませんけど?」


提督「別にいいだろ今日くらい。大事な日なんだし」ガチャ


潮「ちょっと…!」バタン


潮「行っちゃった…」


大鷹「まあまあ潮さん。今日くらいは大目に見てあげましょう」


潮「大鷹さん…」


大鷹「提督もある程度は終わらせてるみたいですし」


潮「…まあ、あれも半分仕事みたいなものですしね…本人はそう思ってないでしょうけど」フゥ


大鷹「提督、贈り物好きですもんね」クスクス


潮「私達も今日は早めに切り上げますか」


大鷹「そうですね」


大鷹「…あ、そうだ潮さん」


潮「はい?」


大鷹「ケッコン3周年おめでとうございます」


潮「え?あ、ああ…。ありがとうございます」テレッ


大鷹「凄いですね。あの人と3年も付き合ってるなんて」


潮「それはお互い様ですよ」


大鷹「……あの、潮さん」


潮「はい?」


大鷹「この後暇ですし、ちょっとお聞きしたかったことがあるんですが…」


潮「なんですか?」


大鷹「お2人って、どういう経緯でケッコンされたんですか?」


潮「あれ?話してませんでしたっけ?」


大鷹「馴れ初めぐらいは聞きましたけど…詳しくは知らないです」


潮「そうでしたか……いいですよ。話しても」


大鷹「ありがとうございます。それじゃ、お茶でも淹れましょうか」スクッ


潮「ですね」スクッ




――――――




潮「大鷹さんは、私が元々こんな性格じゃなかったのはご存知ですよね」


大鷹「お話は聞いてます。提督と過ごすうちに少しずつ変わっていったとか」


潮「そうですね。でもそれにはきっかけがあったんですよ」


大鷹「きっかけ?」


潮「ええ。私が変わった瞬間であり、そして彼を好きになった瞬間です」



――――――

―――――

――――



3年前、12月某日



提督「ここがイベント海域かー」


五月雨「初めて来ましたけど、普段の海域とは雰囲気が全く違いますね…」


時雨「最初は潜水艦が多いらしいから、対潜部隊を編成した方がいいね」


提督「よしゃ!ならば嫁艦の潮をここで投入じゃい!」


時雨「それ、ずっと言ってるよね」


提督「まーな」


五月雨「潮ちゃんはそこまで提督のこと好きじゃないみたいですけどね」


提督「うるせい!とりま潮旗艦の対潜部隊編成するぞー。まずは…」



――――――

―――――

――――



提督『あーあーテステス皆聞こえるかー?』


霧島「チェック、ワンツー。大丈夫ですよ」


五十鈴「問題ないわ。こっちの声は聞こえてる?」


提督『ああ。お前のツンツン声がよく聞こえるよ』


五十鈴「一言余計よ」


初雪「だいじょぶ。早く終わらそう…」ザザザ


望月「これ終わったらアタシの部屋でゲームしようぜ」


初雪「うん」ザザ


提督『報告書はちゃんと書けよ。あと初雪、マイクに雑音混じってるからしっかり接続しろ』


初雪「ん…どう?」


提督『うん、大丈夫だ』


潮「……」


提督『さて…潮?』


潮「は、はい」


提督『今回俺らは初めてイベント海域に臨むわけだ。分からないことや知らないことが沢山だと思うが、仲間と協力して乗り越えてくれ』


提督『あと、気になることや何か不審なものがあったらすぐ報告してくれ。こっちも全力でサポートする』


潮「わ、分かりました。…あの、提督」


提督『おん?』


潮「えと…その…私なんかが旗艦でいいんでしょうか…」


提督『なーに言ってんだ。この鎮守府で一番練度が高いのお前だぞ?しかも相手は潜水艦。適任以外の何者でもないだろ?』


潮「でも…」


提督『大丈夫だって。それに、お前一人で戦うわけじゃないかっこ』


五十鈴「そうよ潮。五十鈴達がついてるわ」


潮「五十鈴さん…」


霧島「誰だって初めてのことは不安になります。ですが、それを乗り越えなければ何も始まりませんよ」ニコ


初雪「潮ちゃんが大変な時は私達がサポートに回るから…」ムンッ


望月「こんなめんどくせーこと、さっさと終わらせて帰ろうぜ」ニッ


潮「皆さん…」


潮「…ありがとう、ございます。潮、ようやく決心ができました」


潮「提督、必ず勝利を持ってきます」


提督『おう!』


潮「艦隊、抜錨!!」


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2020-03-17 23:24:09

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2020-03-17 23:24:10

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