2024-01-11 22:50:07 更新

概要

この作品は【反乱軍提督5】の続きです
なお、この作品は合同作品が存在します
作品名【単独行動隊提督】
もしよろしければそちらもお読みになっていただけると嬉しいです


前書き

提督(反乱軍)

【敵艦隊を指揮を取る反乱軍の提督】
【元横須賀の提督だったが秘書だった艦娘が同僚に殺されて同僚に刃を向けて怪我させた事で提督を辞退させられ島流しされた】
【まだ使った所は見せていないが【睨みつけ】が使えると言う】
【武術の達人でもある】


ヲ級

【提督の秘書的な存在の敵艦隊】
【提督のサポートなどをしているクール&ツンデレ】
【敵艦隊の中でもトップレベルの戦闘力を持つ最強空母】
【他の空母とは全く異なり、戦艦装備だろうがなんだろうが全て扱える】
【艦載機の搭載数はMAX300→400(改装) 改造飛行甲板を何個も装備している】
【過去に何かあったらしく、ある艦娘のことを思い出すと殺意を全開に放つ※】
【※上部に関連する追記 とある艦娘の姉妹艦だと言うが誰の姉妹艦かはわかっていない…だが、その姉妹艦を殺そうとしている】


ヲーちゃん(ヲ級)

【提督の第二秘書(サブ)】
【このヲ級も同じく提督のサポートをしている…が毎回提督の近くに居るわけではない】
【ヲ級がいない時にサブ秘書として提督の横に付く】
【他のヲ級とは違い(なの)と言う小尾を付ける】
【過去 艦娘だった頃の記憶があるみたいだが皆には内緒にしている※】
【※上部の文に関連する追記 元大湊警備府提督(現在南我原提督)のことを味方している
元々は大湊警備府…?の艦娘だったと思われていたが元大湊警備府秘書官 伊19と判明された】


レ級

【肉&提督と遊ぶのが大好きな戦艦】
【基本的めんどくさがり屋で戦闘以外はほとんど遊んでる】
【提督の事は好き】
【過去の記憶が曖昧だがあるらしく、誰かを殺そうと決意している※】
【※追記 過去の記憶は思い出していないが本人は上官(大尉)の嫁艦 曙だと判明した】


タ級

【少しクールが入った深海棲艦】
【登場はなかなかないが反乱軍基地に所属する深海棲艦の中では上位に立つもの】
【提督が好きである】


敵艦隊の喋り方は読みやすいように平仮名や漢字で書きます













海軍本部ー上官室



上官 「…ふむ どうしたものか」トントン… 机を指でつついて悩んでいる


上官 「(まさかa meverickの親父が生きてるとは思わなかった たしかにあの日、あ奴の親父は埋めたはずだが…)」


上官 「(聞いてから何日も経ってるがあれからずっと考えている…だがなにも思いつかん)」


上官 「(あ奴は最悪の場合はと言っていたができればそれはしたくない 実の父親をあ奴の手で殺めるなんて…)」


上官 「(じゃがあ奴の親父は一度決めたことを曲げないと言っていた 新型深海棲艦の指揮官になったということはなにか理由があってなったに違いない)」


上官 「(その理由まではわからない…いや理由を知ったところでどうにかできるとは思えない 理由はとりあえず置いておこう)」


上官 「(……一体どうすればいい なんとかしなければあやつは迷いの隙が生まれてやられる!)」


上官 「(じゃがこれはわしが決めていいのか?あ奴の親父をどうするかはあやつが決めるのが一番 部外者のわしが決めていいことではない)」


上官 「(まして実の父親で命に関わること…そんな簡単には決めれん)」


上官 「(わしが決めれることではないが手助けしたい 義理だがわしはあ奴の義父!あやつが実の父親を殺すと言うならばわしはそれを望む)」


上官 「(もうあやつに絶望を見させたくない 過去に仲間や家族を失い、伊19と川内も失って……)」


上官 「……なにがあってもあやつは守らねばならん 今後、深海棲艦と海軍の関係を良くするためにも生きてもらわねばならん」


上官 「たとえわしの命が朽ちようとも未来に繋がれば喜んで捨てる あやつが望まなくても!」


上官 「…良い応えを待ってるぞ a meverick」



ジリリリリ…ジリリリリ……ガチャっ


上官 「もしもし わしじゃが」


元帥 『わしだ上官 しばらくだな』


上官 「元帥か まだ寝とらんかったのか こんな夜更けになんの用じゃ?」


元帥 『いやなに 久々にお前さんの声を聞きたくてな とは言っても数日話してなかっただけだがな』


元帥 『おまえとは付き合い長いから歳をとるとどうも心配でならない そんな簡単に死ぬようなやつじゃないとわかっているんだがな』


上官 「義理息子娘を置いて死ねるか a meverickはいいが小春が立派になるまでお迎えが来ても追い払う」


上官 「おまえさんもわしが死ぬまで生きてろよ 勝手に死んだら許さんぞ」


元帥 『立場的にそう簡単には死なないと思うが…お前さんこそ死ぬなよ』


上官 「わかっておる 話はそれだけか?」


元帥 『いやもうひとつある ちょっと気になる資料を見つけてのう』


上官 「資料?」


元帥 『a meverickもとい特攻隊提督が昔住んでいた村の情報がいくつか入ってきてな どこの誰が送ってきたかはわからないんだが総本部のポストに入っていた』


上官 「…それは信用できるのか?誰かのイタズラじゃないのか」


元帥 『イタズラならなぜあ奴の住居を知ってる?あの村は【誰も存在を知らぬ村なんだぞ お前さんが探索に行った時に村がある事が判明したのに】』


元帥 『しかもこの村のことはわしとお前さんしか知らん 場所を知るものはいくつかいるが名前はわしら以外知らんだろ』


上官 「…まさか、あの村の名前も書いてあるのか?」タラー…


元帥 『【……反国連軍基地 裏一支部】』


上官 「ーっ…うそじゃろ?なぜあの村のことを知ってるものが……」


元帥 『そこまではわからない 宛先不明でおそらく住民登録もしてないだろうから指紋取っても身元不明だろうな』


元帥 『送られてきた情報はお前さんから聞いたことある内容も含め話す 長いからよく聞いてくれ』


元帥 『【反国連軍の目的 第一、世界各国の主導権を握る。ありとあらゆる世界を意のままにする】』


元帥 『【第二、改造人間を駆使して敵兵共を蹴散らす。反国連軍以外の人民は全て的とみなし、情け無用で殺す。】』


元帥 『【第三、他国同士の話し合いは無用 全て戦争をもちかけて打ち倒せ 話しかけられても殺せ】』


元帥 『【第四、生きることは情け、死んでなお戦争に勝て 力こそ正義、優しさなど捨てろ】』


元帥 『…ここまでがお前さんから聞いたことだ とんでもない内容だがあやつほどの実力を持ってると思えばかなり厄介だ』


元帥 『…そしてもうひとつ、これはお前さんから聞いたことないことだ 正直、この内容が一番恐ろしい』


上官 「……恐ろしい?」


元帥 『【…極秘第五、メインとなる人材に蘇生システムの導入義務付けよ。組み込んだ部分さえ守れば蘇ることが可能 戦力を維持し敵兵共を蹴散らせ】』


上官 「ーっ!!」


元帥 『…改造手術の技術を持ってるからかなり発展していたことは伺えるがまさか蘇生技術まで発展してるとは思わなかった』


元帥 『もし我々と手を組んでいればすぐに取り組むことだろう 実際に出来てたかはわからないがな』


上官 「……いや その可能性は十分にありえると思うぞ」


元帥 『なに?なぜそう思う』


上官 「実はのう a meverickから相談事をされてな 実の親父が生きていたそうじゃ」


元帥 『なにっ!?そんなバカな あの者の家族や仲間はみな死んだと…』


上官 「それが生きててあやつも動揺してた かなり困った感じでわしのところに連絡が来たんだ」


上官 「まだお前さんに話してなかったがやつの父親は新型深海棲艦の指揮を取っとる」


元帥 『なんだと!?なぜそんな重要なことをすぐ知らせなかったんだ!そういうことはすぐに…』


上官 「わしもいろいろ考えがあったんじゃよ すぐに知らせてもa meverickがどうするか判断してないからわしたちが決めるわけにはいかない」


上官 「あやつがどうするかを決めてからお前さんに伝えて作戦を立てようと思ったんじゃ 勝手に作戦を考えられてもあやつにとって迷惑じゃからな」


元帥 『………』


上官 「…話を戻そう 最終案はあやつに任せてわしたちはだれがその手紙を持ってきたのかを調べよう」


上官 「陸軍空軍に協力要請をかけてくれ わしは警察や消防などに問い合わせて徹底的にその手紙の差出人を特定させる」


元帥 『わかった 世界を揺るがす可能性があると伝えて協力させる わしの権限使ってでも!』


上官 「それともうひとつ あやつは今大ケガしてるから無理はさせられない 緊急性じゃない任務は一切控えてくれ」


元帥 『おいさっきから重要なことばかりじゃないか!あの者が大ケガしてることはさすがに知らせろ!!』


上官 「わしは知ってたから平気だろ?別にお前さんが知らなくても」


元帥 『いや今回の救出作戦に一番重要な人物なんだから知る必要あるだろ!それで容態はどうなんだ』


上官 「右手首切断じゃ 機密情報、深化(深海棲艦化)した艦(艦娘)が暴走して切断された」【深海棲艦化した艦娘の情報は口外されていないため隠語を使っている】


元帥 『っ! …その者は無事なのか?』


上官 「重症だが命に別状はない 深化も治まって今は正常じゃ」


元帥 『そうか…ならよかった』


上官 「そういうことだからしばらくはあやつに任せようとしてる任務は与えないでくれ まぁお前さんからくる任務はわしが一度見るからその心配もないんじゃがな」


上官 「それじゃ悪いがそっちのことは任せたぞ なにかあったら連絡くれ」


元帥 『わかった そっちもたのむぞ』


上官 「わかっておるよ」


ブツッ…


上官 「…」カチャンッ


上官 「……なるほどな あやつの親父が生きてたのはそういうことか また面倒なことになったのう」フゥ…


上官 「このことはa meverickから聞いてないからあやつもこのことは知らないじゃろ 知ってたら教えてくれたはずだ」


上官 「そんな技術が発達してるとは…あんなにも小さい村なのに」


上官 「…どうするか このことはa meverickに伝えるべきか?親父が生き返った理由が極秘にされてた蘇生技術によるものだということを」


上官 「(ただでさえ今あやつは迷ってるのにそこから更に追い打ちをかけるとよけいに迷わせてしまうかもしれない 一度あやつが親父をどうするかを決めてから伝えた方がいいか?)」


上官 「(……いや 今はやめておこう あやつが親父をどうするか決まってから話すことにしよう)」


上官 「(今話すのは得策じゃない もう少しまとまってから話すか)」


上官 「……いろいろ問題事が増えてまいったのう しかもわしらの管轄外にまで手をつけるとは」


上官 「情報を持ってきた人物が一体何者なのかを第一に調べなくてはな おそらくじゃがあやつの村のことを知ってるということは村の関係者であることには違いない」


上官 「生き返った人物ということは重要な人材だったということ その者を見つけて捕まえればなぜ情報を送ってきたのかを知ることができる」


上官 「早いうちに見つかればいいが…」
























反乱軍基地ー工房



ネ級 「すぅ…すぅ……」工房に置かれてる布団を掛けて寝てる


提督 「…」カチャカチャ… 出来上がった主砲の細かいところを弄って調整してる


提督 「(ここの部品はここでこの部品もここであってるからあとはこれをこうして……)」カチャカチャ…


提督 「(…ちょっと結合が甘いな 明日治すか 今はネ級が寝てるから大きい音は出せない)」カチャカチャ…


提督 「ふぅ…完成したやつだけは全部見終わったな 今何時だ?」チラッ


時計 『現在一時!お肌の天敵ぃぃぃ!!!!』


提督 「一時か ちょっと起きすぎたな そろそろ寝ないと明日に響く」


提督 「(他にも見ておきたい部分はあるが今日は終わりにするか みんなに明日の活動内容を知らせないといけないし)」


提督 「(紙に書いてヲーちゃんに任せてもいいんだがせめて俺の口からでも言わないと 指揮してる身である俺がそんなことしたら信用にかける)」


提督 「(飯や多少の指揮以外はずっと工房にこもりっきりだから明日は半日ぐらいみんなと話したり交友を取ろう)」


提督 「風呂入りたいがもう寝ないとまずい 風呂は明日起きてから入るか…っと」ムクッ


提督 「ここに置いてある布団も明日洗うか 最近忙しくて三日以上も洗ってない 天日干しもできてないからカビが心配だ…」タッタッタッ…


提督 「よっと ネ級となり失礼するよ」パサッ…ゴロンッ 作業服を脱ぎ捨ててネ級の隣に敷いてある布団の上に寝っ転がる


提督 「電気のリモコンは…っと」スッ 布団の隣に置かれていた電気のリモコンに手をかけて弄る


提督 「まっくらだとなにかあったとき見えないから光力を最低まで下げとこう これなら眩しくないし最低限なにがあるのかは見える」カチカチ


提督 「ふぁぁ…おやすみ」スゥ…








…数時間後



ネ級 「…んぅ」スゥ…


ネ級 「……変な時間に起きたな まだ夜中の三時か」ヨット 起き上がろうと手を敷布団に手をかけ…


ぷにゅっ


ネ級 「…っん?なんだ なんか柔らかい感触が…」


提督 「すー…すー…」ネ級の敷布団に若干手が入って寝てる


ネ級 「………」


ネ級 「ーっ!!? てっ提督!?な、ななんでここで寝てる!?」///カァァ!!


ネ級 「(しかも少し私の布団に入ってきてる こっこれもしかして、わたし寝てるときなにかされた!?)」///


ネ級 「(…体に変な感覚はなし どこか跡があったり汗とかそういう湿っけもなし)」


ネ級 「(臭いは…わたしの匂いだけ 提督の匂いはしない)」スンスンッ


ネ級 「(襲われた形跡はなしか…それはそれで残念だ わたしって魅力ないのかな…)」ハァ…


ネ級 「(提督が寝込みを襲うような性格じゃないから考えられないことだけども…ちょっとは手出してほしい)」


ネ級 「…見た感じ遅くまでやってお風呂入らずに寝たのか 先に休んだから何時までやってたかはわからないけど」


ネ級 「てか私臭わないよね?私も朝お風呂入ろうと思ってそのまま寝ちゃったけど」スンスンッ


ネ級 「…若干汗くさい、かな いやでも提督も汗かいてるから気にしないよね?」


ネ級 「(汗くさい女は嫌われるから匂い嗅がれてないよね もし嗅がれてたら…!!)」///カァァ…


ネ級 「(…提督の臭いはどうなんだ?汗くさいのかな)」///スゥ…スンスンッ 提督に近寄って匂いを嗅ぐ


提督 「すー…すー……」


ネ級 「……同じ臭いかな 汗くさいのは若干あるけどあまり変わらないような…」


ネ級 「……変わらない?」


ネ級 「(まって 同じ匂いっておかしくないか?普通に考えて同じ匂いがするはずない)」


ネ級 「(…てことは、やっぱりわたし 寝込み襲われた!?)」///


ネ級 「…で、でも変な感じはしない もしどこか触られてたとしたら感触が残ってると思うんだが」///


ネ級 「(時間が経ちすぎて感触なくなったのか?いやでも多少はあっていいはず さすがに全部は消えないと思うんだけど…)」///


ネ級 「…もう一回嗅いでみよう」スンスンッ


提督 「すー…すー……」


ネ級 「…やっぱりわたしと同じ匂い 提督が寝込みを襲うとは思えないから偶然にも匂いが付いただけかな?隣で寝てるから匂いが付いて同じ匂いがするなら納得はいくが…」


ネ級 「(でもそんなに匂いって付くものなのか?いくら汗の成分や臭いは一緒でも体臭は人それぞれだからそこで違いが出ると思うけど)」


ネ級 「(仕事の臭いも付いてるから体臭が打ち消された…とは考えにくいがたぶんそれしかないよな そうじゃないといろいろ納得がいかない)」


ネ級 「(…まぁどっちにしても襲われてないことは確定だな 変な感触ないし謎の液体もついてない ただ隣に寝ただけ)」


ネ級 「……はぁー なんか腹立つ」パシンッ


提督 「んが!…すー…すー……」


ネ級 「…早すぎるから寝よ 朝起きれるか心配だけどまぁ起きれるだろ」


ネ級 「それじゃおやすみ………」


提督 「すー…すー……」


ネ級 「………」


ネ級 「(…よくよく考えてみれば、提督が隣に寝ることって今までないな ここで寝ること自体少ないから今この状況は最高の瞬間…だよな)」


ネ級 「(これでもし提督と一緒に寝てたとしても寝相が悪かったで済む…かな?ヲ級に見られたら通用するかわからないけど)」ゾクッ…


ネ級 「(でもこのチャンスをものにしないわけにはいかない!何回かここで寝てることはあったけど隣は一度もないんだから今やらないでいつやる?いや今でしょ!!)」///ドンッ!!←古い


ネ級 「(ど、どうやって寝よう 寝るならやっぱり提督の手とかに触れながら寝たい…いや手じゃまずいかな?いきなり手からは早すぎるか?)」///


ネ級 「(チョンっと付けて寝るほうがいいかな それなら起きられる心配もないと思うし、提督の迷惑にもならない)」///


ネ級 「(いやでももっと提督に触れて寝たい!こんなチャンスを逃すなんて絶対にしたくない!!多少迷惑かけてでもしたい!!)」///プルプル…!!


ネ級 「(何がいい方法はないか なにか、なにか!!)」///


提督 「……んん」スゥ…


ガシッ


ネ級 「…っへ?きゃあっ!!」提督に腕を掴まれて引っ張られる


提督 「んー…ネ級 こんな時間に起きてたら朝起きれ〜……」パサッ 自分の布団の中にネ級を入れて掛け布団をかけてあげる


ネ級 「ちょっま!?ていとく寝ぼけて!?」///


提督 「ん〜…」ギュッ… 布団の中に入れたネ級を抱きしめて抱き枕代わりにする


ネ級 「ーっ!!!?」///ボボボッ!!!!


ネ級 「(て、ていとくに抱きしめられてる!?布団に入っただけじゃなくぎゅっとされて…!!)」///バクバクッ!!!!


ネ級 「(提督の顔がすごく近い!!あぁあと少しで唇が届きそうな距離まで……!!)」///アワワワ!!!!


ネ級 「(どどど、どうしよう!!このままじゃ寝るに寝れない いや寝る以前に興奮していろいろとやばい!!)」///


ネ級 「(同じ布団で寝るなんて無理だ!!ただでさえ提督に意識してるのにいきなり一緒に寝るなんてハードルが高すぎる!!)」///


ネ級 「(おぉ落ち着け 落ち着くんだ 今落ち着かなければなにをするかわからない 一旦落ち着けば冷静さを取り戻せる)」


ネ級 「(とりあえず深呼吸を…)」スゥ…


提督 「すー…すー……」


ネ級 「ーっ……」///プルプル…


ネ級 「(て、ていとくの匂いがもろ鼻に…!!)」///カァァ…!!


ネ級 「(よけいに寝られなくなった!!提督が近すぎるせいで鼻に刺激が…!!)」///プルプル…


ネ級 「(このままだとどうにかなりそうだ 理性があるうちになんとかしないと!!)」///


ネ級 「(と、とりあえず離れないと…)」///グッ… 提督の手を掴んで離させようと…


提督 「すー…すー……」


ネ級 「………」///


ネ級 「(…まて私 ほんとに離していいのか?このまま離れたらせっかくのチャンスを無下にすることになる)」


ネ級 「(もう二度とないかもしれないのに自ら捨てるなんてどうかしてる やっぱり離れるわけにはいかない!!)」///スゥ… 掴んでいた手を離して再び提督の温もりを感じる


ネ級 「(だがこのままでは寝られない さすがにこの時間から提督の顔見ながら起きてるわけにもいかない…いや寝顔ずっと見てられない)」///


ネ級 「(見れなくてもせめて温もりだけは感じ取りたい 男の体は暖かいと聞くがほんとに温かいものなんだな 深海棲艦とは大違いだ)」


ネ級 「(……まて これもこれで恥ずかしくないか?温もりを感じるってなんかいやらしいような…)」///カァァ…


ネ級 「………」///


提督 「すー…すー……」


ネ級 「(……ええぃ!!もう焼けだ 顔が見れないなら温もりを感じ取りまくってやる!!)」///モゾモゾ 布団の中に潜り込み温もりを感じ取りまくる


ネ級 「(これなら万が一、顔見られるようなことがあっても見られないからへいきだ あとは起こさないように温もりを感じ取れば…)」///スゥ…



ふわぁ…


ネ級 「(ーっ…だ、だめ また鼻に匂いが……!!)」///クラッ…


ネ級 「(……ち、ちょっとくらい 遊んでいいよね?ここまでされたら………もう)」///モジモジ…


ネ級 「(……ていとく ちょっと、匂い借りるね?)」///スゥ… 提督の匂いを嗅いで自分の手を下に持っていく


ネ級 「(ていとくが悪いんだからね わたしをその気にさせたんだから…!!)」///


ネ級 「(少しだけ…少しだけ……)」///モゾモゾ…


提督 「すー…すー……」













朝ー工房



提督 「すー…すー……」


ネ級 「っ……ーっ………」///ビク…ビク…!! 体をビクつかせて息を荒くしている


ネ級 「(……や、やりすぎ……た………っ)」///ハァ…ハァ…


ネ級 「(やりすぎて…朝になっちゃった 寝ようと、思ってたのに………)」///ビク…ビク…


ネ級 「(身体中もベタベタ…ふ、ふとんは平気だよな?染みて…ないよな)」///スリスリ… 自分が寝てる敷布団を調べて湿ってるか調べる


ネ級 「(……汗はかなり染み付いてる でも下の液はついてないな よかった…ついてたらバレないよう洗濯とか無理だ 絶対にバレる)」///


ネ級 「(と、とりあえず起きよう 布団は後でなんとかして今は風呂入ろう 匂いでバレる可能性がある)」///ムクッ


ネ級 「(幸いにも提督はずっと寝たままだったからバレずに済んだ…もしバレてたらどうなってたことか)」///


ネ級 「(…いや むしろバレたら襲ってくれるか?提督だって男なんだからそういうのを目撃したら…)」


ネ級 「(……いや、提督に襲われる前に私が恥ずか死ぬな バレたら確実に逃げる自信がある)」


ネ級 「(望んでるのに恥ずかしいから受け入れられないなんて……わたしにこんなピュアな心があったなんて)」←自分で言う


ネ級 「……はぁ 早く風呂入ろう」








数十分後…



提督 「……っん」スゥ…


提督 「……あさ、か」


提督 「…ふぁぁ!んん……」


提督 「(めずらしく朝に起きれたな いつももっと寝てるのに…)」ウトウト


提督 「(寝るのも遅かったからもっと日が登るまで寝てると思ってたが まぁ起きれたからいいか)」


提督 「…あれ?ネ級がいない もう起きて風呂入ったか 早いないつも」


提督 「まぁ汗臭いままじゃいやだもんな 俺も汗臭いまま過ごすのはごめんだ」


提督 「もう起きて時間経ってるのか?」スゥ…ズボッ 躊躇なくネ級が寝てた布団の中に手を突っ込む←無自覚無意識


提督 「………っん?なんだ なにか湿っぽいような…」


提督 「……まさか、な いやあの歳で…あれ?そもそもあいつ何歳だ?深海棲艦の歳って何歳だろ」


提督 「まぁ見た目的に成人は迎えてるだろ 知らんけど…」


提督 「……お、おねしょ なわけないよな?」パサッ… 恐る恐るネ級の布団をめくって確かめる←そこは確かめないのが普通では…?


提督 「………」ペタペタッシト…


提督 「……おねしょではないな 湿っけ的に汗かな?かなりぐっしょりだけど」


提督 「(体調崩したか?さすがに今の時期、夜寝ててもここまで汗かかないよな 俺も寝るときは寝苦しくなかったし)」


提督 「(ここ最近仕事詰めで体調崩したかな 早めに休ませてはいたが疲れが溜まってたのかもしれない)」


提督 「(今日は休みにさせるか 俺も二百cm単装砲の設計図をじっくり見たいから休憩しよう)」


提督 「(風呂はいってヲ級たちに指示伝えたら見るか まだ細かいところをよく見てないしじっくり見よう)」



ガチャッ


ヲ級 「提督いるか?」


提督 「おうヲ級 おはよ!今日はちゃんと起きたぞ」


ヲ級 「毎日ちゃんと起きろ またここで寝てたのか?ちゃんと部屋で寝ろと言ってるだろ」


ヲ級 「石床の上に布団敷いて寝てもけっこう体に響くだろ なんのためにベッドがある?」


提督 「わるいわるい でも大目に見てくれよ?区切ったのがもう深夜だったからその時間から風呂はいって寝るにしても時間かかりすぎるだろ」


ヲ級 「ならもっと早く区切ればよかっただろ 指揮官であるお前が寝込んだらいろいろ困る」


提督 「体調管理はちゃんとするよ よっと!」スクッ


ヲ級 「ここで寝てる時点で管理もくそもないんだがな」


提督 「…さてと それじゃ顔とか洗って飯にするか」ンー…!!


提督 「飯食い終わったら今日の指示を出す 頼むから今日も争い事は起こさないでくれよ?」


ヲ級 「それはヲーちゃん次第だな あいつがなにもしなければとりあえずは!なにもしない ちょっとでも変なことしたら殺すがな」


提督 「…殺すのはダメだからな やるなら身動きできなるぐらいまでだ」


ヲ級 「なら手足を取るまでだな やつの四枝取っても死なんだろ」


提督 「さすがに死ぬだろ…」


ヲ級 「…それと、となりにもうひとつ布団が敷いてあるが……まさかネ級が寝てたのか?」


提督 「あぁ 先にネ級が寝てたがその後俺が隣に寝た どこでもよかったが一箇所で寝た方がいいと思ったからな」


ヲ級 「…そうか」ビキッ!!


提督 「? ヲ級?なんか眉間にシワよったが…なにか気に触ること言ったか?」


ヲ級 「……いいやべつに お前には関係ない」


提督 「(完全に怒ってんな えっ俺何かしたか?)」


提督 「(ただネ級の隣で寝ただけでそんなに怒るか?ただ普通に寝てただけなのに)」


ヲ級 「(あとでネ級締めるか よくも提督と一緒に寝やがって…!!)」ギリッ


提督 「…あっそれと今日俺とネ級は開発休みにするからなにかあったら執務室に来てくれ 別の作業してるから」


ヲ級 「めずらしいな?いつもなら終わるまでフルで動くのに なにかあったのか?」


提督 「別になにがあったわけじゃないよ ちょっと新しい装備の設計図でも作ろうかなと思ってな」


ヲ級 「新しい装備か 奴らに対抗するためのやつか?」


提督 「あぁ 試製51cm連装砲じゃ限度があるからな それ以上の火力が出る武器を考えてるんだ」


提督 「二人がかりで動かす武器なんかも考えてる あの大鬼群を倒す武器となればかなりの大型が必要だからな」


提督 「ただまだなにも考えてないけどな とりあえず今日一日使って息抜きしながら考えようと思ったんだ」


ヲ級 「そうか まぁ息抜きは大事だからな だが息抜きで考えてたら休めないんじゃないか?」


提督 「なにか作るときに考えるのは俺の趣味でもあるからそれなりになるよ 行き詰まったり集中力が途切れたら仮眠とって休む」


ヲ級 「わかった なにかあればお前のところに行く 今日はゆっくり休め」


提督 「そうさせてもらうよ(よし これで100cm連装砲を作っても問題なくなった これなら怪しまれずに済む)」


提督 「(勝手に作るとなんでこんなの作ったとか言われそうだからな 事前に言っておけば言い訳せずにすむ)」


提督 「(あとは製作にどれくらいかかるか…)」













深海棲艦専用風呂場ー大浴槽



ネ級 「………」///ブクブク… 湯船に口をつけて泡を作って吹かせている


ネ級 「(…まずい まだ提督の隣で寝たことが頭から離れない しかも隣にいたのに、その…し、しちゃったし)」///


ネ級 「(いつ起きるかわからないのに長い時間しちゃった もし起きたら…お、襲われてたかもしれない)」///


ネ級 「(でもそれはそれで嬉しいけど…私で興奮してくれたなら、初めてもあげるし……)」///カァァ…


ネ級 「(でもバレずに済んだから顔合わせづらくはない わたしは若干つらいけど…)」///


ネ級 「(また隣で寝れないかな?そうすれば毎日欲求不満が解消されるのに…)」///


ネ級 「(願わくば提督に手を出して欲しいが………)」///ボー…


ネ級 「(……いろいろ、してほしい………)」クラ…



…タッタッタッ


ガラッ


ヲ級 「おいネ級 ちょっとツラ貸…」



ネ級 「」///ブクブク… 湯に顔を付けて気を失ってる


ヲ級 「おぃぃーっ!!おまえなにやってんだ!!」ピチャピチャッ!!!!


ヲ級 「寝てんのか!?のぼせたのか!?とにかく起きろバカ!!」ザバァア!!


ネ級 「………ふぇ?あ、ヲ級…おはよー……」///ポタポタ…


ヲ級 「おはようじゃない!!風呂場で寝るなんて自殺行為だ 深海棲艦が溺死したなんて洒落にならん!!」


ヲ級 「着替えの場所まで運ぶからおとなしくしてろ!」ピチャピチャ…


ネ級「ふぁーい…」








数分後…



ネ級 「…」キュゥゥ… 敷かれたタオルの上に寝かされて落ち着いてる


ヲ級 「…」パタパタ… うちわを仰いでネ級の熱を冷ましてる


ヲ級 「(怒る気で来たのに顔面湯につけた状態で寝てたらさすがに怒れん 寝てからすぐ上がらせたから大事にはならなかったが)」


ヲ級 「(まったく人騒がせなやつだ こっちはイラついてたのにそんな気持ちがどこかいったよ 怒ろうと思ったのに…)」


ヲ級 「…っと 飲み水用意してやるか ここに備え付けられてる冷蔵庫に水くらいあるだろ」スクッ


ヲ級 「(なかったら流しから組めばいいか 別に飲めなくはないだろ)」


ネ級 「………」グテー…






数分後…



ネ級 「……っんん」スゥ…


ネ級 「…あれ、わたし なんでここに?」


ヲ級 「起きたか 具合はどうだ?」


ネ級 「ヲ級?なんでお前がここに てか頭痛い…」ズキズキ…


ヲ級 「湯船に浸かった状態で寝てたんだ しかも顔面まで浸かってたから危なかったぞ」


ヲ級 「おそらくのぼせたんだろ 深海棲艦が溺死とか洒落にならんぞ」


ネ級 「……のぼせた?わたしが…?」ボー…


ヲ級 「まだぼーっとするみたいだな 飲み水持ってきてあるから飲め」スッ


ネ級 「あっありがと…」スゥ…


ネ級 「(わたしなんでのぼせたんだろ?たしか昨日作業してて…それでお風呂入らなかったから今入って……)」ゴクゴクッ


ネ級 「(…入って……?)」


ネ級 「…ーっごふぅ!!」ブハッ!! 水が気管に入ってむせる


ヲ級 「きたなっ!?おま、いきなり吐くな!!」


ネ級 「ごほっごほっ!!ごめ…!!」///ケホッ


ネ級 「(そうだっ提督と寝てたことを思い出して…そのままっ)」///


ネ級 「(やばい またのぼせそう…いやもう湯船に浸かってないけど)」///


ヲ級 「…おい大丈夫か?また顔が赤くなってるが」


ネ級 「だっだいじょうぶ まだ完全じゃないから…」ツツー…


ヲ級 「おい言ってる側から鼻血が出てるぞ」


ネ級 「……だ、だいじょうぶ」ポタポタ…


ヲ級 「さっきより出てるぞ…頭から水かけるか?少しでも冷ますために」


ネ級 「……だいじょうぶ」ドバァ…


ヲ級 「…」ガシッドボボ… 持ってきた飲み水をネ級の顔にぶっかける


ネ級 「ごぼぼぼぼっ!!!!くっくるし!!」


ネ級 「やめっヲ級、やめーっ!!」


ヲ級 「……鼻血垂らしっぱなしにしてるから自ら判断してかけた 明らかにやばいだろ」


ヲ級 「もっとかけてやろうか?かけて欲しいならあと十本ぐらいかけてやるが」


ネ級 「いらん!!てか着替え所を水浸しにするな!」


ネ級 「鼻血が大量に出てても水かけるな!むしろストレスで血圧上がって出るわ!」


ヲ級 「そう思わなければいいだろ ひとがせっかく水かけてやったのに」


ヲ級 「…わかった なら首元に氷でも付けておくか?たしか冷凍庫にあったはずだ」


ネ級 「いやもういいよ…水かけられた後に凍った物を首に押し付けられたら冷たすぎる…っと」ムクッ


ネ級 「ふぅ…だいぶ落ち着いた まだ薄痛いけど、とりあえずは動けそうだ」


ヲ級 「無理はするなよ 大量に鼻血出してのぼせてたんだ もう少し様子見た方がいい」


ネ級 「そうしたいのは山々だけどここで濡れたまま寝てたら風邪ひくよ せめて体とか拭いてから休まないと」


ヲ級 「無理して動いて怪我する方がいやだろ …まぁ風邪引くのも嫌だが」


ヲ級 「さすがにひとの体を拭くのは気が引けるから自分でやってくれ 見張りはしてやるから」


ネ級 「見張りしなくていいよ…見られながら体拭く方がやりにくいから」


ヲ級 「なら後ろ向いてるからその間に拭いてくれ 変な音がしたり倒れそうになったらすぐ助ける」


ネ級 「後ろ向きで倒れそうになったらわかるの?」


ヲ級 「たぶんわかる 気配でだいたい分かるだろ」


ネ級 「ほんとかな…まぁいいや それじゃ後ろ向いてて」


ヲ級 「わかった」クルッ











ネ級 「…っと これでよしっと」パサッ


ネ級 「ヲ級もう平気だ 着替え終わったよ」


ヲ級 「っん 終わったか とくに問題なく着替えられたようだな」クルッ


ネ級 「あぁ 心配かけてすまない もうだいじょうぶだ」


ネ級 「…てか、ヲ級はなんで風呂場に来たんだ?大浴場なんて普段使わないのに」


ネ級 「なにか私に用があったのか?」


ヲ級 「っ…」ピクッ


ネ級 「……? ヲ級?」


ヲ級 「……今回は許す 病み上がりのお前に怒るほど私も腐ってない」


ヲ級 「次提督と一緒に寝たら…どうなるか覚えておけ」タッタッタッ…


ネ級 「ーっ!!?」ドキィッ!!!!


ヲ級 「それじゃ私は食堂に行く 提督が今日お前は休みだと言ってたが聞いてから休め」ガチャッ


パタンっ…



ネ級 「ーっ…」サー…


ネ級 「(…あっ危ない 気失っといて助かった 気失ってなかったら今頃半殺しにされてた……)」ゾクッ!!


ネ級 「(てかなんで知ってる?工房に行って敷いてある布団が密着してたからそう思ったのか?)」


ネ級 「(それとも提督が言ったのか?私と一緒に寝たと話したならわかるが…でもそんなこと言うかな?わざわざ自分からばらすことしないと思うけど)」


ネ級 「(…まっまぁいい とりあえず助かったから深く考えないでおこう)」


ネ級 「(今日休みなら部屋でゆっくりしてようかな ずっと工房で主砲作ってたから久々に息抜きできると休める)」


ネ級 「(提督はなにすんだろ?提督もゆっくりするのかな ちょっと気になる…)」


ネ級 「…休みのことを聞くと同時に聞いてみよ 一緒に休みなら一日いられるし…」///


ネ級 「……早く聞いてこよ」///タッタッタッ…













提督室



提督 「ふぅー…いい湯だった やっぱ朝風呂は最高だな」ガチャッ…


提督 「夜はいるよりも朝の方がさっぱりする まぁ朝に入ってる時間がないから普段しないが」


提督 「あついから上は着ないで出てきちまったがはしたなかったな 誰も来ないとは思うが早く着るか」タッタッタッ…



コンコンっ


提督いる?ネ級だけど


提督 「ネ級?いるよ 何か用か?」


今日休みだって聞いたんだけど…中入るよ?ガチャッ


提督 「あっまて 今は…」


ネ級 「おじゃましま……」


提督 「………」半裸状態でネ級に見られる


ネ級 「………」


ネ級 「ーっ!!? ごっごめん!!着替えてたのか」///カァァ!!


ネ級 「着替えてるなら言ってくれれば入らなかったのに…」///


提督 「言う前に入ってきたから言いようがないよ…しかも呼びかけてからすぐ入ってきただろ」


ネ級 「…たしかに ノックした後すぐ入った気が(てっ提督の裸姿…初めて見たかも)」///ドキドキ…


ネ級 「(腹筋が割れてるし腕の筋肉も盛り上がってすごい…意外にも筋肉ついてる)」///チラッ


ネ級 「(ずっと見たい…とはまでは言わないけど もう少し見ていたいな…)」///


提督 「すぐ着替えるからまってくれ 女に裸体見せながら話すわけにはいかないからな」バサッ


ネ級 「えっ…もう切るのか?あっ」///


提督 「なんだ俺の筋肉が気になるのか?お前筋肉好きだったか?」


ネ級 「いやそういうわけじゃ…(提督のだから好きなんだよ…なんて言えない)」///


提督 「まぁでも女に裸体見せ続けるのは失礼で変態になるから着るよ 見せるほどついてないし」シュルシュル…


ネ級 「(それなりについてると思うが…)」///


提督 「…っと これでいいだろ」パサッ


提督 「待たせたな それで今日休みのことだよな?」


ネ級 「あっあぁ ヲ級から聞いたけど念の為確認しに来たんだ それと同時に提督は今日何するのかを聞きに来た」


提督 「おれ?俺は奴らに対抗するための武器を考えようとしてたよ まだなにも考えてないが試製51cm連装砲だけじゃ火力不足だと思ってな」


ネ級 「えっ休みにしたのに仕事なのか?」


提督 「いや なにかを作るときに考えるのは好きだから息抜きのひとつだ 俺にとってはだけどな」


提督 「ネ級も今日は好きにしてくれ 最近ずっと開発ばかりだったから疲れが溜まってるだろ また明日から作業詰めだからゆっくりしてくれ」


ネ級 「……一緒に考えちゃダメか?わたしも考えるの一緒にしたいんだが」


提督 「…っえ」


ネ級 「私だって開発したりするのは好きだから考えるのも好きだ だから一緒に考えないか?」


提督 「それは構わないが…ゆっくりしてていいんだぞ?いつもみたいに寝てても」


ネ級 「寝るのはいつでもできる だから考えさせて欲しい」


提督 「そっそうか まぁお前がいいなら…(そんなに考えたいのか?ネ級が寝るのを後回しにするなんて…)」


提督 「(みんなのことを考えてくれてるのかな なんとしてでも奴らを倒さないといけないからそれで…)」


ネ級 「(提督と一緒に休日を迎えたい!!寝たいのもあるがそんなことよりも一緒に居られる方が優先!!)」///


提督 「…ならひとつだけ伝えておきたいことがある 今から言うことは他言無用にして欲しいんだが」


ネ級 「…っえ な、なに?」


提督 「ひとつだけ作成しようと考えてるものがあるんだ しかも設計図も完成してる」


提督 「俺一人で作ろうと思ってたんだがこれをひとりで作るのはかなり時間がかかる だからお前にも手伝って欲しい」


ネ級 「なんだそんなことか 別に隠すこともないだろ?作るなら私も手伝う」


ネ級 「どんな武器を作るんだ?設計図があるなら見せてほしい」


提督 「見せるのはいいが誰にも言うなよ 話すとしても今日の案でできたと言ってくれ」


ネ級 「……っえ それってどういう…」


提督 「とりあえず見た方が早い 今設計図を取ってくる」タッタッタッ…ガチャッ 提督の部屋に置いてある戸棚に閉まっておいた設計図を取り出す


提督 「これだ かなり図がでかいからベッドの上に広げよう」タッタッタッ…パサッ


ネ級 「……なんだこの設計図 二百cm単装砲?」


ネ級 「しかも細かい図まで書いてあるじゃないか ほぼ完成してるぞ」


提督 「あぁ あとはこの図の通りに作ればいいだけだ 今まで作ったことないものだからどれくらいかかるかわからないがな」


提督 「ネ級はどれくらいかかると思う?俺はこれ一つで考えれば一ヶ月はかかると思うが」


ネ級 「……完成だけなら一ヶ月でもいけそう でもこれかなり部品必要だぞ?こんなに部品あるか?」


ネ級 「ただでさえ試製51cm連装砲に使ってるのに…下手したら今の主砲分だって足りるかわからないんだぞ」


提督 「んー…部品作る分の資材はあるからそれでなんとか作るしかないな」


ネ級 「だとしたら二〜三ヶ月以上かかるぞ 部品作りからスタートしたらそれくらいかかる」


ネ級 「しかも資材も使い切るだろこの主砲作ったら 部品だけで資材なくなるからそれも調達しないと」


提督 「…資材は調達班に頼むか 開発は俺たちで…と言いたいが明らかに足りないな」


ネ級 「いつも二人体制だからな もうひとり出来るやつはいるけど…」


提督 「離島棲鬼……でもあいつはめんどくさがってやらないんだよな 技術は持ってるんだが」


ネ級 「しかも戦闘要因だからな 二軍隊の中で特に面倒くさがりなやつだから」


提督 「…一応手伝ってくれるか聞いてみるか」スゥ…


ネ級 「聞くだけ無駄だと思うが…」


提督 「俺もそう思う」ピピピッ



プルルルル…プルルルル…


ガチャッ


離島棲鬼 『はいはーい離島棲鬼よ 珍しいわね電話してくるなんて』


離島棲鬼 『なにかようかしら?出撃なら緊急時以外出ないわよ』


提督 「いや出撃じゃないんだ 開発を手伝って欲しいんだが…」


離島棲鬼 『やだ めんどい』キッパリ


提督 「だよな…じゃあいいや じゃあな」スゥ…


離島棲鬼 『ちょっと!そこはもう少し粘りなさいよ すぐ諦めるんじゃないわよ!』


提督 「だっていつもそう言って手伝ってくれないだろ だからいいよ」


離島棲鬼 『情けないわね そこはもっと粘りなさいよ!もしかしたらがあるでしょ!』


提督 「そう言って手伝ってくれたことないだろ それじゃ切るぞ」


離島棲鬼 『だから諦めんじゃないわよ!まったく…』


離島棲鬼 『それでなにを作るのかしら?なにか珍しいものなら作ってあげなくもないわよ』


提督 「…珍しいものならね」


提督 「(たしか離島棲鬼はヲ級とあまり仲良くなかったよな 二百cm単装砲のことを話してもバラされることないかな)」


提督 「(他の奴にもバレたくないんだが…今は人の手が欲しい しかたないか)」


提督 「珍しいものなら今から作る予定だ それを作って欲しい」


離島棲鬼 『あら?ちょうどいいじゃない ちなみにどんなものかしら?』


提督 「それはこっち来てから話す とりあえず来てくれないか?」


離島棲鬼 『わかったわ 今から行くからお茶の準備はしといてよ?』


提督 「お茶!?あぁ うん…わかった」


離島棲鬼 『それじゃ行くわよー!』


ブツッ…


提督 「…(あいかわらずちょっとめんどい…)」スゥ…


ネ級 「提督 離島棲鬼には話すのか?内緒と言ってたのに」


提督 「今は人手がほしいからしかたない 少しでも早く装備を作りたい」


ネ級 「(…次から二人きりじゃなくなるのか ざんねん…)」ハァ…


提督 「さてと、お茶用意しとけって言われたから用意するか なんで用意しないといけないんだか…」ハァ…


ネ級 「あっわたしも飲みたい」


提督 「あいよ ついでだから用意するよ」











離島棲鬼 「…んんー!やっぱり提督のお茶はおいしいわね 久々に飲めてよかったわ」コトッ


提督 「それはよかった」


ネ級 「(おいしい…)」ゴクッ


離島棲鬼 「…それで、珍しいものはどれかしら?設計図はもうできてるのよね」


提督 「あぁ だがその前に守って欲しいことがある」


離島棲鬼 「あら?なにかしら」


提督 「今から見せる設計図は誰にも教えないこと 教えるとしても今日作成したと伝えることだ」


提督 「いろいろと問題があってな とくにヲ級には知られたくないんだ」


離島棲鬼 「なんだそんなこと 安心して?どうせ話す相手いないから」ドンッ!!


ネ級 「…それ、自分で言って悲しくないか?」


離島棲鬼 「べつに?わたしは一人でいるほうが好きだし 誰かとつるむのはいろいろとめんどうなのよ」


離島棲鬼 「昔居た場所じゃハブられてたからね やる気のないやつとは関わりたくないってね」


離島棲鬼 「深海棲艦でも戦うのが嫌だというやつは少なからずいるわ 私はめんどうだから戦いたくないだけだけど」


提督 「それでここに来たんだよな 最低限働くという条件で」


離島棲鬼 「えぇ 二軍戦闘要因だけど」


離島棲鬼 「まぁ誰かに話すことはないから安心して それでなにを作るのかしら?」


提督 「…これを作ろうと思ってるんだ」バサッ


離島棲鬼 「…二百cm単装砲?随分も大きい主砲を作るのね」


離島棲鬼 「これはあの新型深海棲艦用の装備かしら?」


提督 「あぁ 大鬼群を倒すために考えた装備だ かなりの大型の装備だがこれさえあれば対抗できると考えてる」


提督 「今まで作ったことないから珍しさはあるだろ 頼めるか?」


離島棲鬼 「……材料は揃ってるのかしら?」


提督 「俺が足りないパーツを作っていくから今揃ってるパーツでできるものを作ってくれ」


離島棲鬼 「わかったわ 引き受けるわ」


離島棲鬼 「ただあなたたちと比べたら腕は劣るからそれは勘弁してね なるべく品質のいいものを作るようにはするけど」


ネ級 「ある程度作ってくれればメンテなんかは私たちでやるから安心しろ とりあえずこのとおりに作ってくれればいい」


離島棲鬼 「そうしてくれると助かるわ それじゃ今日は詳しく知りたいからこの設計図を見ながら教えてくれるかしら?」


提督 「もちろんだ 材料の在庫も確認しないとわからないから工房に行くか それで作る順番を決めよう」


離島棲鬼 「わかったわ」


ネ級 「(二人っきりじゃなくなった…残念)」

(´・ω・`)













提督室



タ級 「…」カリカリ…


レ級 「…もう板に付いてきたわね 最初の頃とえらい違いよ」


タ級 「さすがに何回もやってたら慣れるよ てかなんで毎回私がやるんだ?ヲーちゃんいるのに」カリカリ…


ヲーちゃん 「よろなのね!」d('∀'*)


タ級 「…めんどくさいんだな わかるけどさ」


レ級 「てか私は今のところ出撃や遠征ないけど平気なの?みんなからなにか言われそうだけど」


ヲーちゃん 「言われてもまだ完全じゃないと言えばいいだけなのね まだしゃべり方や落ち着きがないんだから余計なことはしない方がいいのね」


ヲーちゃん 「もし遠征とかに参加したら確実にみんなから声かけられて話さないとけないの 下手に話して怪しまれたらまずいのね」


レ級 「それはそうだけど…」


タ級 「…ならヲーちゃんと一緒に遠征や演習すればいいんじゃないか?ずっとここにいたら体力も落ちるぞ」


ヲーちゃん 「んー…それもそうなのね 体力落ちてるといろいろまずいのね」


ヲーちゃん 「じゃあ今日は私たちだけで演習するのね!一体二で相手してあげるのね」


タ級 「ヲーちゃんひとりか?」


ヲーちゃん 「もちろんなのね でもひとりで戦いたいなら譲るけど」


タ級 「いいや結構だ お前相手にひとりで戦うなんて無謀にも程がある 一瞬にしてやられるのが目に見えてる」


レ級 「私もパス 絶対死ぬわ」


ヲーちゃん 「いやさすがに死ぬことは…」


レ級 「…私の装備って戦艦装備なのよね たぶん感覚は覚えてると思うけど扱えるか心配だわ」


タ級 「感覚が覚えてるなら平気じゃないか?完全に忘れてるならまずいかもしれないが」


ヲーちゃん 「やってみればわかるのね とりあえず演習するのね」


レ級 「手加減しなさいよ 死にたくないからね」


ヲーちゃん 「いやだから殺さないのね…」








通信室



ヲ級 「…」ジジ…ジジ… 基地を中心としたかなりの距離から通信器具の盗聴をしてる


ヲ級 「……」ジジ…ジジ…


ヲ級 「………」ジジ…ジジ…


北方棲姫 「…どう?なにか引っかかった?」通信班


ヲ級 「…いや、なにも引っかからない この近くにはいないようだ 今のところはな」パチンッ


ヲ級 「今のところなにも傍受できてないんだよな?」


北方棲姫 「うん 最近ずっとなにもないよ」


北方棲姫 「…っあ でもひとつだけあったかも」


ヲ級 「なんだ?」


北方棲姫 「解読不可能なんだけど…なんかモールス信号で通信してるのは一昨日あったよ」


ヲ級 「解読不可能?お前モールス信号知らなかったか?」


北方領土 「全部知ってるよ でも並べても言葉にならない…」


ヲ級 「…言葉にならない?」


北方棲姫 「録音してあるから聞いてみるといいよ たぶんヲ級もわからないと思うけど」カチャカチャ…


ヲ級 「聞かせろ」


北方棲姫 「わかった 再生するよ」ピッ


録音 『ーー・ー(あ)、・・・(ら)、ー(む)、ー・・・ー(め)、・ー・・・(お)、ーーー(れ)』


録音 『ーー・・(ふ)、・ー・ー・(ん)、・ー・ー(ろ)、・ー・ー(ろ)、ーーーーー(0)』


ヲ級 「あらむめおれ…ふんろろ0……っは?」


北方棲姫 「わたしもそうなった 解読不能でしょ?」


ヲ級 「あぁ なんだこの通信?これでどうやって相手に伝えるんだ」


ヲ級 「こんな意味不明な言葉じゃまったく伝わらん しかも誰がこんな通信を…?」


北方棲姫 「…ひとつ思ったことがあるんだけど これもしかしたら独自通信じゃないかな?」


ヲ級 「独自通信?自分で考えた通信方法のことか」


北方棲姫 「うん 敵に傍受されてもわからないようにするため自分たちで考えたモールス信号でやり取りしてるんだと思うの」


北方棲姫 「そうじゃなきゃこんな変な言葉にならないはず さすがに独自だと情報がないと調べようがない…」


ヲ級 「…このへんな通信は一回だけか?」


北方棲姫 「………」


ヲ級 「…? 北方棲姫?」


北方棲姫 「……実はね けっこう前からあったの 最近はなかったから気にしてなかったけど」


北方棲姫 「…そしたらね 解読できる通信があったの」


ヲ級 「それはなんだ?」


北方棲姫 「っ……」ググッ…


ヲ級 「……なぜためらう そんなに言えないことなのか?」


北方棲姫 「…ごめん 今まで隠してて でも…言いたくなかったの」


ヲ級 「なぜだ?」


北方棲姫 「…傍受してるのがバレてるの わたしがいろいろ傍受してたらね」


北方棲姫 「【この通信を聞いてる者に告ぐ 我々新型深海棲艦はこの世界を真っ赤に染める 反国連軍ナンバー756の名のもとに】」


北方棲姫 「【傍受してることはお見通し 我々が気づいてないわけがない 楽しみにしていろ】」


北方棲姫 「…これが相手から来た信号 まさかバレるとは思ってなかったし新型深海棲艦が実在するなんて思ってなかったから言うに言えなくて…」


ヲ級 「…そうか わるいな変に心配させて だがそういうことはすぐ知らせてくれ 提督や私でもいいから」


北方棲姫 「うん 次からそうする」


ヲ級 「しかし反国連軍とはなんだ?聞いたことないが」


北方棲姫 「それは私も思った 反国連軍っていろんな国を敵視してる軍なのかなと思ったけど…そんな組織がいるなんて聞いたことないし」


ヲ級 「…」


ヲ級 「(わたしが元艦娘だった頃も聞いたことがない いろいろ軍の秘密を知ってたつもりだが…)」


ヲ級 「(提督ならなにか知ってるか?ちょっと聞いてみるか)」


ヲ級 「提督ならなにか知ってるかもしれないから情報を持っていくと同時に聞いてくる」


北方棲姫 「わかった おねがいね」













外の洗濯場



駆逐棲姫 「〜♪」バサバサッ 外の洗濯干す場所にみんなの着替えを干してる


港湾棲姫 「今日もいい天気ですね みなさんの着替えもよく乾きます」カチャカチャ…


駆逐棲姫 「ほんとですね やっぱり洗濯物は外で干すに限りますからね!」


駆逐棲姫 「お日様の匂いが服について心地良いんですよね 洗剤とはまた違った匂いで好きです」


港湾棲姫 「室内では洗剤の匂いしかつきませんからね 太陽の匂いなんて深海棲艦である私たちには本来無縁なのでよけいにありません」


駆逐棲姫 「ここの部隊に入れてよかったです 他のところは戦闘を絶対とするところが多いのでちょっと面倒なんですよね」


港湾棲姫 「深海棲艦の領土を広げようとしてますからね しかたありません」


駆逐棲姫 「…港湾棲姫さんはなんでここに入ったんですか?戦闘ではここの基地の中でもトップクラスに立つにも関わらず医務を担当してますが」


港湾棲姫 「…そうですね たしかに戦闘に関してはそれなりの強さを持っています 別のところに居たときもリーダーとしてみなさんを指揮してきました」


港湾棲姫 「ですが艦娘を沈めていく度に懸念を抱くようになりました なぜ私は艦娘を沈めていくのかと」


港湾棲姫 「海軍は私たちを沈めようとしてくるから対抗してる…そう思えば妥当な考えだと思いますがそれとは別に沈める必要性があるのかを考えるようになりました」


港湾棲姫 「他の深海棲艦の方たちはなぜか恨みやツラミがあるから沈めてると仰っていましたが実際にはその恨みやツラミって具体的にわかっていません」


港湾棲姫 「なにに対して恨みを持ってるんですか?生まれた時からなぜ恨みを持ってますがなぜ持ってるのかがわかりません 私も最初は持っていましたが懸念が生まれてきたと同時に疑問を抱くようになりました」


港湾棲姫 「なので戦う理由を知りたくて前のところを辞めてここに来ました 入った当初は戦闘要因として採用されましたが先程も言いましたが戦うことに対して懸念を抱いてたので医務を推薦したんです」


港湾棲姫 「まぁあたり前ですが反対されましたけどね ヲ級さんからは戦闘能力がずば抜けて高いから絶対に戦闘要因だと怒鳴り声で言われました」


駆逐棲姫 「…そこで提督が許可したんですか」


港湾棲姫 「はいその通りです 戦闘要因にしようとヲ級さんは私や提督に説得されて渋々ながら許可してくれました」


港湾棲姫 「無理に戦闘要因にしてもいいことないの緊急時以外医務を担当することができました無理して言った甲斐がありましたよ」


駆逐棲姫 「…そうだったんですか」


港湾棲姫 「駆逐棲姫さんはなぜここに来たんですか?やはり戦闘したくないからでしょうか」


駆逐棲姫 「んー…半分正解で半分間違いです たしかに戦闘もいやですが戦闘以外にも元々私のところには戦闘狂が居てかなりうるさかったんです」


駆逐棲姫 「少しでも陣形や攻撃を外すと怒られて嫌気が差すようなってきたんです なので前のところを抜けてここに来ました」


駆逐棲姫 「元々戦闘は得意ではないうえに好んでいなかったので提督が仕切る部隊があってちょうどよかったです」


港湾棲姫 「基本深海棲艦は戦うのが普通ですからね 戦いが嫌なんて聞き入れてもらえません」


駆逐棲姫 「まったくその通りです 戦いが全てなんて私にはゴメンです 戦い以外にも楽しみや平和に暮らしたいです」


港湾棲姫 「私も同じです そうなると海軍と和平交渉するのが一番いいんですよね …まぁ、絶対に不可能ですが」


駆逐棲姫 「……向こうは完全に敵視してますからね それにヲ級さんや提督も海軍を滅ぼそうとしてるのでよけいに無理です」


駆逐棲姫 「なら少しでも平和に暮らせるここで過ごしてた方がいいです 提督がいつ本気で海軍を落とす日が来るかわかりませんが…」


港湾棲姫 「そうですね…できれば来て欲しくないですが過去にお嫁さんが同僚に殺されてるから許すはずありません」


駆逐棲姫 「過去に話してましたもんね 嫁艦が殺されたから絶対に壊滅させると」


港湾棲姫 「はい…あそこまで怒りを露わにした提督を見たのは初めてでした 多少の叱りや説教はありましたが殺意まで出したことはありません」


駆逐棲姫 「それほど恨んでるということですね …そうなると平和はありませんね」


港湾棲姫 「……そうですね」


港湾棲姫&駆逐棲姫 「「………」」


駆逐棲姫 「…今のうちにここでの生活を堪能してましょう その日が来るまで」


港湾棲姫 「…そうですね その時が来るまで」













演習場



タ級 「………」


ヲーちゃん 「…えーっと、レ級 ちょっといいのね?」


レ級 「なに?」タ級の背後に回って援護体制に入ってる


ヲーちゃん 「なんでタ級の後ろにいるのね?レ級は前線だから前にいないと…」


レ級 「あれ?そうだったかしら たしか後ろから援護してたような…」


タ級 「たぶんそれ駆逐艦だった頃の記憶だろ レ級は前線に出て戦ってたから前に出ないと怪しまれる」


レ級 「んー…記憶がごっちゃになってわかりにくくなってるわね すごくやりづらいわ」


レ級 「まぁでも、前に出てたなら出るしかないわね 怪しまれるとめんどうだし」ザー…


ヲーちゃん 「それじゃまずは軽めにやるのね レ級はとにかく今までの戦い方を思い出して動いてほしいのね」


ヲーちゃん 「その動きをタ級は見ててあげてほしいの 今までと違ったら指摘して」


タ級 「わかった」


ヲーちゃん 「艦載機発艦!!」バババババッ!!!!!!


各種の艦載機 「「」」ブーン… 各種類の艦載機がヲーちゃんの周りに飛び回る


ヲーちゃん 「全艦載機 周りに壁を作るように張ってほしいのね 今の演習は誰にも見られたくないのね」


全艦載機 「「了解っ!!」」ブーン…


タ級 「…艦載機で壁作るんだ また豪快だな」


ヲーちゃん 「変に壁とか作って置いとくと怪しまれるからね 艦載機で張った方が怪しまれないのね」


レ級 「…まさかこれ全部と相手するなんて言わないわよね」


ヲーちゃん 「それはないのね さすがにこの数相手にさせるのは拷問なのね」


ヲーちゃん 「艦載機はあくまで周りからの視界を妨げるためだけなのね 戦うのは私自身だけ」


レ級 「ならよかった」


ヲーちゃん 「それじゃどんどん攻めてきて 今わかってるレ級の戦い方を見せて欲しいのね」


レ級 「わかったわ」スチャッ 主砲を構えて戦闘態勢に入る


タ級 「ヲーちゃん 私は見てるだけの方がいいか?それとも共に行動した方がいいかな」


ヲーちゃん 「んー…まずはレ級単体で動きを見てからの方がいいかな まだどういう動きするかがわからないから」


タ級 「…それもそうか」


レ級 「それじゃ行くわよ!」ザーッ!!…



ヲーちゃん 「(まっすぐ突っ込んできた 前のレ級も同じ行動をとってたからここは一緒なのね)」


ヲーちゃん 「(この次は狙いを定めて砲撃、一回放ったらこっちの攻撃が当たらないように横移動を始めて狙いを定まらせないよう動くはず)」


レ級 「喰らいなさい」ボンボゥンッ!!!!


ヲーちゃん 「…」ザー…バシャバシャンッ レ級の放った砲弾の軌道から移動して外れ避ける


レ級 「(外れたか まぁ目の前で放たれた砲弾が当たるわけないか なら次は…)」ザー… 突っ込んで走るのをやめてヲーちゃんの周りを円を描くように走り出す



タ級 「(円を描いて走行し始めたか あれはレ級と私の敵を囲むやり方…昔と変わらないようだな)」


タ級 「(昔と変わらないなら私も参加させてもらうか レ級の反対側を走ればいつもの囲い作戦ができる!)」ザーッ!!…



ヲーちゃん 「(っ! タ級が動き出した いつもの作戦だと判断して来たんだね)」


ヲーちゃん 「(この様子なら心配なさそうなのね あとは他の戦術も確認しておかないと)」



レ級 「…」ザーッ!!…


レ級 「(タ級が反対側についてくれた てことはこのやり方はあってるようね)」


レ級 「(ヲーちゃんもとくになにも言わないからこのまま続行して砲撃 それと同時にタ級も放つはず!)」スチャッ 中央にいるヲーちゃんに向けて主砲を構える


タ級 「(主砲を構えたな 今のところ作戦は同じやり方、このあとも同じか?よく見ておかないと)」


レ級 「タ級あわせなさい!!」ボンボゥン!!!!


タ級 「あいよ!!」ボンボゥン!!!!



ヲーちゃん 「…」ヒュンヒュン… 左右からくる砲弾を一歩も動かず華麗に避ける



レ級 「(一歩も動かずに避けた!?冗談でしょ 左右から放たれた砲弾を身体をうねらせただけで…!!)」


タ級 「(さすがヲーちゃんだな 今のを一歩も動かないで避けるなんて)」


タ級 「(さて次の行動は…)」


レ級 「っ…」スッユビサシ 手を上に挙げて指を二本立ててヲーちゃんに向けて指を指す


タ級 「っ!」コクンッ



ヲーちゃん 「(今のは二秒後ずつに砲撃する合図 レ級から砲撃してその後交互に放つ…これもレ級とタ級の作戦)」


ヲーちゃん 「(ふたりはコンビ技が多いから最低限その辺を覚えてくれてるようでよかったのね でも全部確かめておかないと)」


レ級 「死ねぇ!!」ボンボゥン!!!!


タ級 「死ねっ!?レ級それは言い過ぎ!!」ザーッ!!…ボンボゥン!!!!


ヲーちゃん 「だいじょうぶなのね 気合が入ってる証拠だから気にしてないのね」ヒュン…ヒュン…


レ級 「(なんでさっきからよけれるの!?一歩も動いてないのに!!)」ボンボゥン!!!!…ボンボゥン!!!!


レ級 「(あのヲ級と対等にやりあってるのは何度も見た事あるけどここまで強かった!?今までこんな避け方見たことないわよ!!)」


レ級 「(…仕方ない あまり得意じゃないけど接近戦でやるしかないわね)」スックルクルッユビサシ 真上に指を差してクルクル回しヲーちゃんに指差す


タ級 「(接近!?ヲーちゃん相手に!?本気か!?)」


タ級 「(遠距離からじゃ当たらないからって接近戦で勝てる相手じゃないだろ!!さすがにそれは無理だ!!)」フルフル


レ級 「(ムリ!?じゃあどうするのよ!遠距離でも接近でも無理なら他に何があるのよ!)」ブーブー 親指を下に向けて否定的態度を示す


タ級 「(接近やる前にS字に動いて不規則な動きをしよう それがダメだったら別の作戦にいこう!)」スー…ビシッ 指を上に向けてSを描きヲーちゃんに指差す


レ級 「(S字?不規則に動いて攻めるのね わかったわ)」コクンッ


レ級 「(でもそれがダメだったら接近戦で行くわよ いいわね?)」スー…ブンブンッビシ Sを描いて手を振りヲーちゃんに指差す


タ級 「(わかった ダメだったらそれで行こう)」コクンッ



ヲーちゃん 「(今の合図は…S字に動いて不規則に動く作戦だったはず 攻めてきたと思ったら退いての繰り返しで動きを読めなくさせて戸惑わせる その隙を狙って砲撃)」


ヲーちゃん 「(接近戦でやろうとしてたみたいだけどタ級が無理だと判断して変えたのは良い判断なのね 私に接近戦で挑もうなんて自殺行為なのね)」


ヲーちゃん 「(私は遠距離や酸素魚雷での攻撃も得意だけど、一番得意なのは接近戦なのね)」


ヲーちゃん 「(本気の睨みつけも接近戦でしか使えないから元提督に何度教えてもらったか…)」



タ級 「(ヲーちゃん相手に接近戦は自殺行為 ヲ級と演習してるのを何度も見てきたがあれは異常だった)」ザー…


タ級 「(あのヲ級の攻撃をすべて避けてたんだ しかも艦載機の攻撃も一発も当たらず紙一重で避けてたからそんな相手に接近戦なんて無理だ!!)」スチャッ


タ級 「(でも私たちの作戦は全部把握されてるんだよな 作戦内容の相談とか全部ヲーちゃんにしてたから…)」ボンボゥンッ!!!!


レ級 「いい加減当たりなさいよ!!なんで一歩も動いてないのに避けれんのよ!!」ボンボゥンッ!!!!


ヲーちゃん 「もっと風の動きを読むのね そんながむしゃらに打ってたんじゃ当たらないのね」ヒュンヒュン…


ヲーちゃん 「本気で殺す気でやりに来るのね 甘い考えを持ってるなら反撃するよ?」ギロッ


タ級 「ヲーちゃん!?これ演習だったよな!?殺す気でいくのはまずいから!!」


レ級 「じゃあそうさせてもらうわ!」ザーッ!!… 作戦を変えて接近戦に切り替えヲーちゃんに突っ込んでいく


タ級 「ーっば レ級接近はまずい!!」ザーッ!!… 勝手な行動したレ級に合わせてヲーちゃんに接近する



ヲーちゃん 「私相手に接近戦なんて…愚かなのね」ポイッ…バシャバシャンッ 装備を全て外して海に落とす


ヲーちゃん 「いいのね かかってくるのね」スゥ… 右手に拳を作り右足を前に出し、左手は手の平を出して後ろに回し構える


レ級 「なにその構え バカにしてるの?」ザーッ!!


レ級 「そんな構えで立ち向かうなんてムダよ!!」ブンッ!! 主砲を鈍器のように扱い上から下に振るう


ヲーちゃん 「…発勁!!」



ガァンッ!!!! 左足と左手を瞬時に前に出し主砲に向けてぶつける


レ級 「ーっな ちょっ!!?」グラッ 鈍器のように振るった主砲が跳ね返され後ろに飛ばされバランスを崩す


ヲーちゃん 「お腹ががら空きなのね 腹筋に力入れろ!!」ブンッ!!


レ級 「ーっ!!」グッ!!



ボスゥッ!!!!


レ級 「ぐふぅっっ!!!!」ブハッ!!…バシャァン!! 腹に拳がもろ入り海に倒れる


タ級 「レ級!!」


ヲーちゃん 「…」スゥ… 構えを解いて普通になる



レ級 「あがが…!!お、お腹が……!!」ズキズキ…


ヲーちゃん 「だいじょうぶなの 加減はしてるからすぐ痛みは取れるのね」ザー…


ヲーちゃん 「瞬時に腹筋に力入れたからなおのこと早く治るのね 少しガマンするのね」


レ級 「ーっう うそでしょ…?これで加減してるの……!!」オォォ…


レ級 「(これで加減した威力なんて異常よ!!今の一撃でノックダウンよ……)」ズキズキ…


タ級 「…レ級だいじょうぶか?だから接近戦はやめろと言ったのに」ザー…


レ級 「うるさい…どんなに攻めても食らわないんじゃ意味がないでしょ…」ウー…


レ級 「てかまだ痛いんだけど…早く治るんじゃなかったの?」ズキズキ…


ヲーちゃん 「そんな早く治らないのね…なら口から息を吸って吐いてみるのね 吸うときは口元を細くして吸いづらくするのね」


レ級 「…っえ 吸いづらくするの?なんで?」


ヲーちゃん 「いいから騙されたと思ってやってみるのね 今よりも楽になるはずなのね」


レ級 「…胡散臭いわね まぁいいわ…スゥー!!…」シュゥゥ…!!


ヲーちゃん 「そこで吐くのね 吐くのは普通でいいのね」


レ級 「はぁぁ……」


ヲーちゃん 「もう一回同じことするのね それで少しは楽になるのね」


タ級 「ほんとにそれで治るのか?治るとは思えないが」


ヲーちゃん 「ある程度の痛みは軽減できるのね 本来の使い方は水中に潜って上がった時の息切れを早く治すためのやり方だけど」


タ級 「おいーっ!!それじゃ意味ないだろ!痛みと息切れじゃ全然ちがうだろ!」


タ級 「なんでそれが一緒になったのかも気になるが嘘を教えるなよ!痛み取れないだろ!」


ヲーちゃん 「ちゃんと最後まで話しを聞くのね まだ説明は終わってないの」


ヲーちゃん 「深呼吸もそうだけど大きく吸って吐くと体の力が抜けるような感じするよね?それと一緒で痛みを緩和させる効果があるのね(個体差あり)」


ヲーちゃん 「とはいっても大ケガや瀕死級の痛みには効果ないのね 痛みの限度を超えるものはこの方法は使えないのね」


ヲーちゃん 「今回みたいな臓器なんかに損傷がない場合には効果あるのね まして手のひらで加減しながら発勁した攻撃ならなおのこと効くのね」


タ級 「ほんとかよ…」


ヲーちゃん 「そんなに疑うならレ級に聞いてみるのね どう?痛みは取れたのね?」


レ級 「……わりと痛み引いたわ 嘘みたい……」


タ級 「マジでっ!?」


ヲーちゃん 「言った通りでしょ?普通に殴られたり蹴られたりしたときは効果あるけど、外傷や内傷がある場合には効果ないから気をつけるのね」


レ級 「…ねぇ これってシステマってやつじゃない?呼吸だけだけど」


ヲーちゃん 「あれと一緒にしないで欲しいのね 私のはオリジナルなのね」


ヲーちゃん 「呼吸術はいろんな国で様々な使い方されてるけど私のは自分で生み出したものなのね(ほんとは元提督に教わったものだけど…)」


レ級 「そうなの?それって私たちも覚えようと思えば覚えられるの?」


ヲーちゃん 「できるけど覚えるのに数年かかるのね 簡単なものならもっと早く覚えられるけど」


レ級 「あれ、そんなもんで覚えられるの?もっとかかるかと思ってたけど」


ヲーちゃん 「ある程度わね 基本はそのくらいなのね」


レ級 「基本?じゃあもっと難しいのは?」


ヲーちゃん 「一生無理なのね どんなにがんばっても覚えられないのね」


レ級 「…っえ」


タ級 「一生って…さすがにそれは言い過ぎじゃないか?やってみないことには…」


ヲーちゃん 「無理なのね 私も覚えようとしたけど数年経った今でも使えないのね」


レ級 「…っえ 覚えられなかった?」


タ級 「ヲーちゃん さっき言ったことと違うぞ 自分で生み出したのになんで使えな…」


ヲーちゃん 「余計な散策はしなくていいのね 黙ってスルーしろ」


タ級&レ級 「「ーっ!!」」ビクッ!!


ヲーちゃん 「…とにかく使えないものは使えないのね それ以外なら数年かかるけどどうするのね?学んどく?」


レ級 「えっあ、うん とりあえずすぐ覚えられるやつだけ覚えとこうかしら(なに今の気迫?完全に殺意だったけど)」


タ級 「(言ってることが矛盾してたから言ったのに酷くない…?てかそんなに知られたくなかったのか?)」


タ級 「(知られたくないということは誰かに教えてもらったということだよな 提督はそういうの使えるなんて聞いたことないし、他の人が使えるというのも聞いたことない…となると一体誰から?)」


ヲーちゃん 「…タ級 余計なこと考えてるのね しばくよ?」


タ級 「っ!! な、なにも考えてない!なにも考えてないから!!(バレたっ!?)」ビクゥッ!!


ヲーちゃん 「…まぁいいのね とりあえず今日はもう少しレ級の様子を見て終わりにするのね 呼吸術はまた別の日にするのね」


ヲーちゃん 「タ級 さっきと同様にレ級とコンビネーション技で向かってくるのね まだ全部見てないから覚えてるかを確かめたいのね」


タ級 「わ、わかった(一旦ヲーちゃんのことを考えるのやめよう 考えたら次なにされるかわからない)」


タ級 「(手を出してくるとは思えないが圧はかけられる 圧掛けられたらあまりの恐怖でその場から動けなくなる!)」


タ級 「(とりあえず今は演習に集中しよう レ級とのコンビネーションもまだ全部使ってないから最低限それを覚えてるか確かめないと)」


タ級 「レ級再開するぞ 次はこれで行く!」スッスッ 手でサインを送って次の作戦を出す


レ級 「わかったわ!」ザーッ!!…




? 「………」ジッ… 遠くからヲーちゃんたちの様子を伺ってる


? 「……キャハハ」













工房



提督 「……資材の量からしてここまでは作れそうだな 今ある部品でこの辺を作ってくれ」設計図を見ながら材料を確認して離島棲鬼たちと話している


離島棲鬼 「わかったわ 足りない分は頼むわね」


ネ級 「それは任せてくれ 私と提督で作っていくから」


提督 「今日は段取りを決めて明日から作成に取り掛かろう なるべく早く作りたいが急いで作ると不備が出るかもしれない なるべく丁寧に作ってくれ」


ネ級&離島棲鬼 「「了解っ!!」」



ガチャッ


ヲ級 「提督いるか?」


提督 「っ! を、ヲ級か どうした?(まずいっ!)」シュルル… 元々巻かれてた設計図を片手部分だけ離して丸くなる


ヲ級 「少し聞きたいことがある 今いいか?」タッタッタッ…


提督 「構わないよ あっネ級これ見て段取りを決めててくれ(持ってると見られる可能性があるから渡しておかないと)」スッ


ネ級 「っえ わ、わかった」スッ


離島棲鬼 「………」ジロッ


ヲ級 「…なんでお前がここにいる?基本部屋にひきこもってなんもしないのに」


提督 「今回作るものが多くてな 手伝ってもらうよう頼んだんだ」


ヲ級 「ふーん…こいつがそれを受け入れたのか なにか裏がありそうだが」


離島棲鬼 「あるわけないでしょ はっ倒すわよ」


ヲ級 「やってみろ 沈めてやるわ」


提督 「やめないか!まったく」


提督 「離島棲鬼 ネ級と材料置き場に行って段取り決めてくれ 決まったら俺にも教えてほしい」


離島棲鬼 「わかったわ」


ネ級 「行くぞ」


タッタッタッ…



提督 「…それで、俺にようとは?」


ヲ級 「海軍に所属してたときに反国連軍という奴らがいたことを知ってるか?」


提督 「反国連軍?……いや そんな奴らがいたなんて聞いたことないが」


提督 「それどころか反国連軍の話自体聞いたことがない 政府を良く思わないやつはいたが軍を持つほどの存在は知らない」


ヲ級 「…そうか となると軍には知られてないのか」


提督 「…なんかあったのか?新型深海棲艦のことならともかく 聞いたことがない軍のことを聞いてくるなんて」


ヲ級 「その様子からするとお前も北方棲姫からなにも聞いてないようだな」


提督 「北方棲姫から?…なんも聞いてないな なにがあった」


ヲ級 「実はな…」



ヲ級説明中…


提督 「…新型深海棲艦指揮官、反国連軍ナンバー756…聞いたことないな

そんなやつがほんとにいるのか?」


ヲ級 「実際に北方棲姫が傍受したんだ まちがいないだろ」


ヲ級 「しかも傍受されてることにも気づいてる おそらく相当な知識を持ってる」


提督 「だろうな 普通傍受されてたら警戒するはずなのにそれをしないでむしろ警告を入れてくるなんて普通のやつじゃしない」


提督 「あとで俺も北方棲姫のところに行って傍受した録音を聞いてみる 報告ありがとう(ヲーちゃんならなにか知ってるかな?後で聞いてみよう)」


ヲ級 「すぐに対策しなくていいのか?相手は新型深海棲艦の指揮官だぞ」


提督 「とりあえずはいいだろ 傍受してるぐらいなら事前に防げるし、なにより今は対抗手段の対策を優先したい」


提督 「みんなに伝えてくれ 無線でのやり取りは最低限のことのみ使用、作戦や機密情報等を話す時には使用を禁ずると」


ヲ級 「わかった 伝えておく」


提督 「俺はしばらくここにいるからまた何かあれば報告たのむ それじゃ」タッタッタッ…


ヲ級 「あぁ そうさせてもらう」タッタッタッ…


ガチャッ…パタンっ








夜ー新型深海棲艦基地



提督室



756 「……なるほど 奴ら深海棲艦の艦載機数が異常か なにか改造してるな」ペラ…ペラ… 本日情報収集され記載された報告書を見てる


756 「ここの鎮守府は崩落寸前か…やはり脆いな 海軍の奴らなんて所詮こんなもんか」パサッ


756 「日本の海軍は強敵と言っても現代じゃ所詮雑魚か 平和ボケした奴ららしい」


756 「これなら一年もしないうちに落とせるな 総本部も容易く落とせるだろ」


756 「…我が息子がいるところは別として」


756 「あいつに技を教えたのは俺だが指揮能力や実力は確かだ 性格はダメだが」


756 「しかもあいつの所にいる艦娘も実力持ち 簡単には落ちないだろ」


756 「…だが落ちるのは確実だ 所詮は二軍の部隊、あんな奴らに俺の部隊が負けるはずがない」


756 「16…ほんとお前は俺の邪魔ばかりするな お前が軍の命令に忠実だったら崩壊せずに済んだのに」


756 「実力があるばかりに面倒な相手だ あいつだけは確実に俺の手で仕留めねぇと」ニヤリ


756 「…しかし、反国連軍総司令官がやられたのはやはり痛いな 副司令官や指導官もやられたからな」


756 「敵も馬鹿じゃなかったから殺られちまったが…まぁいい【あいつらも時期に目覚めるだろ】」


756 「総司令官は厳しいが他のやつは平気だろ あいつらも目が覚めればその時は…!!」ニタァ



コンコンっ


ガチャッ


小鬼群 「はいるよ」


756 「…てめぇ ほんとに俺が入っていいと言ってないのに入ってくるな いいかげん学べ」


小鬼群 「別に入ったところでなんもしてないでしょ それとはいこれ」パサッ 机の上に今日の報告書を叩きつける


756 「…なんだこれ?」パサッ…


小鬼群 「南方海域で得た情報だよ 海域全体調べろって言ったの提督でしょ?」


756 「南方海域なら別部隊が調べただろ 作戦内容説明したのお前だよな?」


小鬼群 「それとはまた別件 アイツらとは別に調べてたことがあったの」


小鬼群 「中身見ればわかるから目通しといて 私は寝るから」


756 「次は返答があったら入れ」


小鬼群 「気が向いたらね」ガチャッ


パタンっ…



756 「…たくっほんとあいつには困ったもんだ」


756 「………」ペラッ


756 「…ほぅ?なるほど これは良い情報だ やはり他の奴と違ってあいつは頭がいいな」


756 「これなら南方海域の制圧は早く終わりそうだ さらに情報を集めてそこら一帯の深海棲艦を一掃してやる!」ニヤリ


756 「非常に楽しみだ 早く計画に移行したいものだ」クククッ








小鬼群(川内)の部屋



小鬼群 「………」フキフキ… 部屋に戻ってきて自分の装備を手入れしてる


小鬼群 「………」ガチャガチャッガチン


小鬼群 「…これでいっか ある程度できてれば平気でしょ」ゴトッ


小鬼群 「あーあ、夜は暇だなぁ まだ計画実行の時じゃないから夜の出撃ないなんて…夜戦ないとか死んじゃうよ」


小鬼群 「夜戦どころか戦闘もないからつまんない 意味のない戦闘ならしないけど」


小鬼群 「はぁ…元提督のところに戻りたい 戻ればいろんなこと出来るのに」


小鬼群 「………」


小鬼群 「(元提督元気かな あの時会ってからもうずっと会ってないけど…ケガとかしてないよね?)」


小鬼群 「(元提督はそんなやわじゃないからやられることはないと思うけど、体は人間と一緒だから砲弾とか撃たれたらバラバラなんだよね…)」


小鬼群 「(しかもすぐ無理するから誰かが見てないとひとりで勝手に出撃して死にかけで帰ってきたりしてほんと危なっかしいんだよね 怒っても聞かないし…)」


小鬼群 「(…また話したいな 戦争のこととかそういうのじゃなくて、普通に世間話でもいいから)」


小鬼群 「…はぁ みんなとまたワイワイしたい」



ヴヴー…ヴヴー…


小鬼群 「っん?電話か 伊19かな」スッ


着信・非通知


小鬼群 「……非通知?誰だろ 非通知で電話してくるやつなんていないはずなのに」ピッ


小鬼群 「もしもし?誰かな」


? 『………』


小鬼群 「? ちょっと聞こえてる?電波悪いの?」


小鬼群 「イタズラなら切るよ もう一度聞くけどだれ?」


? 『…756(ナゴロ)幹部でも16(イロク)小隊長でもないようだな よかった……』


小鬼群 「ナゴロ?イロク?誰のこと?てかだれ」


? 『756幹部と16小隊長を知らないのか?7と5と6の首かけと1と6の首かけをした人だよ』


小鬼群 「首かけ…?」


小鬼群 「(それって今の提督と元提督の首飾りのこと…?なんでこいつ知って…)」


? 『…首かけでわかったようだな とりあえず俺の話を聞いてくれ』


? 『俺は元々16小隊長の下に着いてた者だ 16小隊長の過去は知ってるか?』


小鬼群 「…知ってるよ 過去に紛争地帯で育ったんでしょ?色々聞いてるよ」


? 『16小隊長が756幹部の実の親だということは?』


小鬼群 「それも知ってるよ まさか元提督のお父さんが生きてるとは思わなかったよ」


? 『やっぱり生き返ってたのか…蘇生装置が上手くいったんだな なんてことだ……』


小鬼群 「…蘇生装置?」


? 『あれ、それは知らないのか?幹部クラスのみんなには蘇生装置が内部に取り付けられていること』


? 『俺は部下だけど実験で付けられて不幸か幸なのかは分からないが付けられたやつがちゃんと作動して生き返れたんだ』


小鬼群 「そんなのがあるの!?今の日本でもそんな技術ないのに!!」


小鬼群 「(ありえない!そんなのが開発されてるなんて しかも個人に近い組織がそんな技術があるなんて!!)」


? 『…驚くよね そんなのが開発されてたなんて知ったら』


? 『でもそれだけで驚いてたら今から話すことも驚くぞ 756幹部には知られるわけにはいかないからお前だけでも知っといてくれ』


? 『16小隊長のことを知ってるなら小隊長の方にも連絡して欲しいけど…できそうか?』


小鬼群 「…直接はきついけど元提督に繋がる経路なら知ってるからそれで伝えるよ」


小鬼群 「あんたの名前も聞きたいんだけど 私は川内」


203 『俺は203(におさ) 第十六番突撃隊一等兵203だ』


小鬼群 「203だね 覚えたよ」


小鬼群 「それじゃいろいろ教えてほしいけど…その前にどうやってこの携帯番号を知ったの?この携帯は独自で作ったものだからそう簡単には知ることできないはずだけど」


203 『深海棲艦のことを調べてたら新型がいることを知ったんだ 俺は海軍の情報を知る事ができるから目撃場所とかを調べて通信器具の傍受やハッキングして繋がった』


203 『元々ハッキング班として動いてたからこれくらいお手の物よ まぁどこを拠点にしてるかはわかってなかったから探すのに時間はかかったけど』


小鬼群 「えってことはこの広い海をしらみ潰しで探してたの?」


203 『さすがにそこまではしてないさ ある程度調べてどこの海域かを厳選したよ』


203 『ただ通信器具に関しては誰に繋がるかまでは予想してなかった もしこれで756幹部に繋がったらそのまま切ってた』


小鬼群 「だから最初無言だったんだ 反応しないから誰かと思ったよ」


203 『すまないな 俺の存在はバレるわけにはいかないから警戒してるんだ 一発目でお前に繋がったのは運が良かった』


203 『しかも16小隊長のことも知ってたからなおのこと運がいい 知らなかったら別のヤツに電話かけてた』


小鬼群 「ほんとに運がよかったね それじゃいろいろ教えてくれるかな?」


203 『わかった かなり長くなるからメモ帳とか用意してくれると助かる』


小鬼群 「わかった」













深夜ーヲーちゃんの部屋



ヲーちゃん 「すぴー…すぴー……」


ヲーちゃん 「…ぶっぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱー……すぴー…」


…ウゥー、ウゥー……


ヲーちゃん 「…んぅ?誰なのねこんな時間に電話なんて…」スゥ…



着信・川内


ヲーちゃん 「っ! 川内?なにかあったのね?」ピッ


ヲーちゃん 「もしもし」


小鬼群 『遅いっ!!』キーン!!


ヲーちゃん 「理不尽っ!!」キーン!!


小鬼群 『電話が鳴ったらすぐに出る!何回も言ってるでしょ!』


ヲーちゃん 「むちゃくちゃ言うのね…寝てるときはムリなのね」ズキズキ…


ヲーちゃん 「…それでどうしたのね?こんな時間に電話かけてくるなんて」


小鬼群 『伊19って元提督との連絡手段持ってる?持ってるなら伝えて欲しいことがあるんだけど』


ヲーちゃん 「……ないわけじゃないけどできないのね 連絡は最終手段なのね」


ヲーちゃん 「前にも話したでしょ?今の提督を説得する手段が見つかったときに向こうから電話かけてくるって」


ヲーちゃん 「その携帯電話にかければ話せるけど…それをしたら私の立場が危うくなるのね ただでさえ裏切り行為してるのに」


小鬼群 『バレなければ問題ないでしょ どうしても知らせて欲しいことがあるの』


ヲーちゃん 「これ以上首絞めたくないからごめんなのね…何を伝えたいかは聞かせて?」


小鬼群 『私たち新型深海棲艦の指揮官が元提督の父親だということは以前話したよね 私たちの元提督の過去のこと覚えてる?』


ヲーちゃん 「覚えてるのね それがどうかしたの?」


小鬼群 『過去に元提督の下に着いてた203って人から電話があったんだ 私の提督がなんで生きてるかも理解した』


ヲーちゃん 「……っえ」


小鬼群 『…そういう反応するよね 私も同じだよ』


小鬼群 『でも確証を得られる情報も手に入れたから間違いないはずだよ 元提督の大好物な飲み物を聞けたからね!』


ヲーちゃん 「知ってたのね!?それなら納得なのね」


小鬼群 『顔に似合わず【元提督ってココアが好きだからね しかも甘めだからなおのこと合わないよ】』


ヲーちゃん 「ほんとなのね ひじきとココアが好きってどういう組み合わせなのね 全然合わないのね」


小鬼群 『いや組み合わせ的にじゃなくてね?顔つきとか性格的にだよ』


ヲーちゃん 「そっちもわかってるのね 顔も性格もひじきとココアの組み合わせも合わないのね」


小鬼群 『辛辣だね…もしかしてそこの部分だけ嫌いな感じ?』


ヲーちゃん 「いやべつに むしろそんな変なところもあって好きなのね!」


ヲーちゃん 「元提督の嫌いなところなんてないのね ちょっと気になるところやあぁんっ?てところはあるけど」


小鬼群 『それ嫌いなんじゃ…?』


ヲーちゃん 「嫌いじゃないのね それよりも早く答えて欲しいのね」


小鬼群 『あっはい』


小鬼群 『話す量多いから聞き逃さないでね 重要なこといっぱいあるから』


ヲーちゃん「わかったのね」


小鬼群 『まず初めに、私の今の提督がなにを目的として私たち新型深海棲艦を指揮してるのか』


小鬼群 『これは前にも話した全海域を支配して世界を滅ぼすことを目的としてる…でも正確には違う 支配して滅ぼすことまではあってたけどその後の計画もあったことがわかったの』


ヲーちゃん 「その後の計画…?」


小鬼群 『【本当の目的は人類滅亡後、新たな生命体を作ってそれを宇宙にばらまくこと 全世界だけじゃなく全銀河まで支配しようと目論んでるんだ!】』


ヲーちゃん 「全銀河!!?いやいやそんなまさか!!地球だけじゃなく銀河まで手を出そうなんて規模がデカすぎるのね!!」


ヲーちゃん 「さすがにそれは嘘でしょ?今の技術力でさえ宇宙に行くことはロケット使って行くのがやっとなのね」


小鬼群 『私も思ったよ でも蘇生技術が発達してるなら…どうかな?宇宙まで新生命体を送り届ける機械が作れても不思議じゃなくない?』


ヲーちゃん 「あっ……」ハッ


小鬼群 『…その新生命体はウイルスが備え付けられてるみたい 通称、バイオデスタナト』


小鬼群 『効果はガスを吸った者、又は内部に投入されたものを致死率百%で確実に殺し さらにそのウイルスで死んだ、またはウイルスを投入された死体はゾンビのように動き感染者を増やそうとする』


小鬼群 『まだ開発はされてないみたいだけど計画は遂行されてるみたい 今の提督はそういう行動を見せてないけど実際にはわからない』


小鬼群 『ただでさえ一人でいることが多いからその時になにかしてたらさすがにわからない 提督の親だけあって警戒心がすごく強くてなにか探ろうとするとすぐバレるよ』


ヲーちゃん 「ステルス特化の川内でも?」


小鬼群 『うん 今までバレなかったことがない 何回も探ろうとして失敗してる』


ヲーちゃん 「………」


小鬼群 『…そのウイルスが生成される前に各国を滅ぼしてトドメにそのガスを蔓延させて人類を崩壊させるみたい それが元提督のお父さんの計画』


小鬼群 『元々反国家組織だから他国を嫌うのはわかるけど全部の国を崩壊させたいなんて異常だよ』


小鬼群 『ちなみに日本はもう標的にされてるよ 一部の鎮守府に攻撃仕掛けてる』


ヲーちゃん 「えっ!?もう仕掛けてるの!!?もしかして元提督のところじゃ…!!」


小鬼群 『ううん別の鎮守府 元提督の鎮守府は距離あって後回しにされてる』


小鬼群 『私たちの基地に近いところを主に狙って被害がでかいところだと半壊ぐらいまで進んでる』


ヲーちゃん 「半壊…そこまでいってるのね」


ヲーちゃん 「他に攻められてる国はどこなの?」


小鬼群 『他だとアメリカ、ロシア、中国、インド、フランス、イギリス、韓国、パキスタン、ブラジルを集中的に狙ってる 主に軍事力上位国だね』


ヲーちゃん 「すごいのね 上位国を狙うなんて頭がおかしいのね」


小鬼群 『ほんとだよね ドベ(最下位)から狙うならわかるけど上から狙うなんて無謀にも程があるよ』


小鬼群 『…でもそれでやりあえてるのがまた凄いよ こっちの戦力は大鬼群以外酸素魚雷しか積んでないから火力がずば抜けて低いの』


小鬼群 『その代わり回避を徹底して相手を疲れさせ弾切れにさせる 装備も最低限だから燃費も良いし持久戦はとんでもなく強いよ』


小鬼群 『…っと 話がズレたね 戻そう』


小鬼群 『提督以外に他の仲間も複数人いてその仲間の情報も全部得てるからそれも聞き逃さないで こいつらの名前を聞いたら捕まえるか殺すかして』


ヲーちゃん 「…殺してもいいのね?情報を聞き出すために拷問とかした方がいいと思うけど」


小鬼群 『それが無理みたい 元提督もそうだけど提督のいたところは拷問に対してかなり強く、絶対に吐かないみたい』


小鬼群 『指とか落としても吐かないみたいだから拷問による聞き出しは期待しない方がいいよ』


ヲーちゃん 「…わかったのね」


小鬼群 『それじゃ話すね まず一人目…』



小鬼群説明中…


小鬼群 『…以上が敵の幹部たちだよ 覚えた?』


ヲーちゃん 「覚えたのね メモもしたから大丈夫なのね」カリカリ…


ヲーちゃん 「人数もそこまでいないからよかったのね 六人くらいならなんとかなるのね」


小鬼群 『なんとかなるといいよね 相手は元提督の元上司だから侮ってるとやられるかもしれないよ』


ヲーちゃん 「わかってるのね 甘くなんて見ないのね」


ヲーちゃん 「また沈むようなことはしないのね 沈められるなら沈み返すのね」


ヲーちゃん 「もう二度と同じ結末を味わいたくないのね もし私を沈めようとしてくる奴がいたら殺すのね」


小鬼群 『だろうね それは私も同じだよ 殺されそうになったら容赦なく殺す 相手が艦娘なら話別だけど』


小鬼群 『…なにか質問はある?あるなら今のうちに話しておくけど』


ヲーちゃん 「…とりあえずは大丈夫なのね また聞きたいことがあったら連絡するのね」


小鬼群 『了解 そっちからも全然連絡していいからね 遠慮しなくても普通に出るから』


ヲーちゃん 「わかったのね それじゃなの」


小鬼群 『うん またね』


ブツッ…


ヲーちゃん 「…」コトッ 携帯を机の上に置く


ヲーちゃん 「(…冗談抜きでまずいことになってるのね 今の提督も海軍に問題視されてるけど元提督の元上司たちの方が圧倒的に問題なのね)」


ヲーちゃん 「(致死率百%のガスなんて巻かれたら全員死ぬのね しかもゾンビみたいにされたら世界は終わるのね…)」


ヲーちゃん 「(このままだと計画が進むだけ 今のうちに対策をしないと…でもどうする?対策するにしても私ひとりじゃどうにもならない)」


ヲーちゃん 「(このことを提督に話したら信じてもらえるかな?いやそれ以前にずっと基地にいるのにどうやって知ったのかを聞かれたらまずいのね)」


ヲーちゃん 「(さすがに電話でやり取りしてるなんて言ったらなに言われるか…いくら敵じゃないことを話してるとはいえ、新型深海棲艦に所属してる以上疑いは晴れないのね)」


ヲーちゃん「(でもこのまま放置もできない こっちはこっちで対策しないと川内ひとりじゃ無理なのね)」


ヲーちゃん 「………」



時計 「チッチッチッチッ…」


ヲーちゃん 「……計画が進むなら話して阻止した方がいいのね 疑われても結果阻止できればいいだけ」


ヲーちゃん 「ヲ級にはバレないようにしないといけないのね あいつにバレると絶対敵視されるから邪魔されたくないのね」


ヲーちゃん 「昼間だとバレる可能性があるから今から話に行った方が良さそうなのね まだ起きてるかな…?」


ヲーちゃん 「寝てても起こせばいいのね 往復ビンタすれば多分起きるのね!」カタッ


タッタッタッ…













提督の部屋



提督 「………」カリカリ… 設計図を見て段取りを決めている


提督 「(今作れるのはこの部品だからここから作って…んでこの部品が出来たら次はこっち)」カリカリ…


提督 「(俺とネ級は試製五十一cm連装砲を作って終わり次第二百cm単装砲を作る…その間にこまめに部品を作って離島棲鬼に回して効率よく作らせる)」


提督 「(まず最初の部品はこの辺から作ってその後次の武器を作って……)」


提督 「……ふぅ 段取りだけでかなり考えるな 三人で作業回さないといけないからほんとに大変だ」


提督 「他に作れるヤツがいればよかったんだが…ほんとにまいったな」


提督 「まぁいないことにうだうだ言っても仕方ない とりあえずこの通りで進めよう」ググゥ~…


提督 「……小腹空いたな 時間が時間だがなんか食べに行くか」


提督 「食材使ったことはメモして貼っておけばいいだろ 食堂に行って軽食作ろう」パサッ…カタッ 設計図を置いて立ち上がり食堂へ向かおうと…



ガチャッ… 隣の提督室から扉が開く音が聞こえてくる


提督 「…っん?今誰か入ってきたな だれだ?」


提督 「(こんな時間に俺のとこに来るなんて…もしかしてヲーちゃん?)」



コンコンっ


提督起きてるのね?起きてたら返事して


提督 「やっぱりヲーちゃんか 起きてるよ どうかしたか?」


ちょっと話したいことがあるのね 今いい?


提督 「いいよ 中に入って」


邪魔するのね


ガチャっ


ヲーちゃん 「…っ! その設計図、作成に取り掛かるのね?」


提督 「あぁ 俺とネ級で試製51cm連装砲と必要な部品を作りながら離島棲鬼が二百cm単装砲をメインに作ってもらうことになったんだ」


提督 「もちろん主砲のことは他言無用に言ってある ヲ級とも仲が悪いからバラされる心配もない」


ヲーちゃん 「…バラされなければいいのね」


提督 「それで話とは?」


ヲーちゃん 「………」


提督 「…? ヲーちゃん?」


ヲーちゃん 「…提督 今から話すこと、疑問に思うかもしれないけど一旦それは置いて聞いて欲しいのね」


提督 「…っえ」


ヲーちゃん 「新型深海棲艦に指揮官のことは話したよね それが私の元提督もとい南我原提督のお父さんだという話はしてなかったのね」


提督 「なにっ!?あの提督のお父さん!!?」


ヲーちゃん 「そうなのね それと提督は反国連軍のことって聞いたことある?」


提督 「反国連軍?…この前ヲ級が言ってたことか 名前だけ知ってるが他はわからない」


提督 「そのことで聞こうと思ってたところだ ちょうど知りたかったがなにか知ってるのか?」


ヲーちゃん 「ちょっと待つのね ヲ級が知ってる?なんで?」


提督 「あれ 北方棲姫から聞いてないのか?通信を傍受してるときに謎の通信を捉えたの」


ヲーちゃん 「なにも聞いてないのね なにを聞いたの?」


提督 「少し前に聞いたみたいなんだが傍受してるのがバレてるのにも関わらずそれを逆手に取り脅しを入れてたようなんだ」


提督 「そのときに反国連軍No.203だと聞いた No.で呼び合うということは自分の名前を知られたくないからだと思うが…」ンー…


提督 「反国連軍のことはほとんど知らないんだ ヲーちゃんは知ってるんだよな?」


ヲーちゃん 「知ってるのね 私も味方の新型深海棲艦に教えてもらったから完全にわかってるのね」


ヲーちゃん 「それを伝えるために今なら誰も来ないこの時間に提督に知らせるために来たのね 時間くれるのね?」


提督 「もちろんだ 奴らの対抗手段になる可能性があるならいくらでも時間を作る 聞かせてくれ」


ヲーちゃん 「わかったのね」



ヲーちゃん説明中…


ヲーちゃん 「…これが新型深海棲艦の指揮官が考えてることなのね」


提督 「……話がぶっ飛びすぎだろ 地球は愚か銀河まで滅ぼそうなんて」


提督 「全世界を滅ぼしてなにがしたいんだ ウイルスまで巻いて…世界の神にでもなるつもりか?」


ヲーちゃん 「そこまではわからないけど信じてくれるのね?」


提督 「お前が嘘つくとは思えないから信じる 現に裏切りの件も隠さず否定しないで正直に答えたからな」


提督 「それを教えてる時点で嘘をつくなんて思えない 嘘つくなら裏切りの方をつくはずだ」


提督 「……しかしこれは本気でまいったな 海軍だけでも手こずってたのに第三勢力の新型深海棲艦まで加わったらさらにめんどうだ」


提督 「このことは海軍は知ってるのか?知らねぇと世界が終わるぞ 気づいた時には滅びてる」


ヲーちゃん 「…そうだね このままだと確実に滅びるのね」


ヲーちゃん 「元提督もこのことを知ってるかはわからないけど止める方法はあるのね」


提督 「あるのか?どんな作戦だ」


ヲーちゃん 「作戦じゃないのね 海軍と手を組むのね お互いが同じ目的ならそうするべきなのね」


ヲーちゃん 「世界が滅びるならお互い協力して阻止すればいいだけ 難しくないのね」


提督 「……残念だがその案はない 何度も言うが海軍と手を組むことはできない」


提督 「戻れるなら戻りたい 深海棲艦と手を組んで世界が平和になるならそれを望む…だが瑞鳳を殺めたことは絶対に許さない」


提督 「あいつが死んでないと言うが俺は目の前で見たんだ 死亡確認はしてないが…それでも、あいつが死んだのを見た」


ヲーちゃん 「またその話し…瑞鳳は生きてるのね 私の元提督のところにいた瑞鳳が提督の瑞鳳なのね」


提督 「信じられない 死んで深海棲艦になったならまだしも、殺された艦娘が生き返るなんてありえない」


提督 「死んだ人間が生き返ってくるのと同じで信じられない 長門に聞いて確認もしたからな」


ヲーちゃん 「じゃあ全世界が滅んでもいいのね?お互い協力しないとどっちも滅びるよ」


提督 「それとこれとは別だ 俺が裏切ったことと世界が滅びることを一緒にはできない」


提督 「手を組むくらいなら自害した方がマシだ もしくは総攻撃かけて崩壊させる」


ヲーちゃん 「っ……」ギロッ


提督 「…そんな目で見るな 俺だって今の立場も考えて言ってるんだから」


提督 「たしかに手を組めば大きな力になる 海軍と深海棲艦が同盟組めば今までにないほどの莫大な戦力が生まれる」


提督 「だがそれと同時に不満を持つものも現れる 現にヲ級がそのひとりだ あいつは海軍を絶対に潰そうと考えてる そんな奴がいるのに同盟なんて組めるわけがない」


ヲーちゃん 「それはヲ級自身もわかってるのね だから同盟を組むことになったら下手なことはしないはずなのね」


ヲーちゃん 「もししたら私がしばき倒して殺すのね 他のみんなにも言い聞かせて絶対に裏切らせないのね」


提督 「なんでヲーちゃんが言うんだよ…海軍に言われるならわかるがヲーちゃんが言ったらみんな混乱するぞ」


ヲーちゃん 「海軍に言われたらイラつく奴がいるのね イラついて問題を起こしたら元のことないのね」


ヲーちゃん 「なら私が言って納得させた方が安全なのね 私なら信頼されてるから安心でしょ?」


提督 「安心…か?まぁ海軍よりかはまだマシか でもヲーちゃんが言うのもおかしいような……」


提督 「…まぁいいか 手を組むことはないからそれは置いとこう 新型深海棲艦は俺たちだけでなんとかする」


ヲーちゃん 「できるわけないのね こんな小規模な艦隊でどう対抗するのね」


提督 「なせばなる てかやらなくちゃいけない 俺たちは俺たちで奴らを倒さなくちゃいけない」


提督 「他の深海棲艦とも手は組めない みんな外部の組織のことよく思ってないから俺たちの手でなんとかするしかない」


ヲーちゃん 「無謀にも程があるのね 勝ち筋がまったく見えないのね」


ヲーちゃん 「私がいなかったらヲ級やレ級は死んでたのね 死んでたとしてもなんとかなると思ってるのね?」


提督 「それは…」


ヲーちゃん 「もう一度よく考えるのね 今この状況を打開する方法は連合を組むとなのね」


ヲーちゃん 「他の深海棲艦に協力を求められないなら繋がりがある私の元提督に相談して連合を組むのが最善なのね」


ヲーちゃん 「元提督なら必ず助けてくれるのね 誰がなんと言おうと深海棲艦と海軍が手を組めば今後も仲を維持することができ、次第に争い事もなくなっていくのね」


ヲーちゃん 「全部の深海棲艦が望むとは思えないけど数が減っていけば争いは終わるのね 手を取り合えば平和が訪れるのね」


ヲーちゃん 「そのためにも提督の力が必要なのね 提督が同意すればほぼ全員納得するのね」


ヲーちゃん 「ヲ級は私がなんとかするのね だから海軍と手を取り合って欲しいのね!」


提督 「⋯⋯⋯」


ヲーちゃん 「⋯お願いなのね」


提督 「⋯⋯⋯」



提督はヲーちゃんの言い分に否定できなかった たしかにヲ級はヲーちゃんが守ってくれなければやられていた可能性が高い ヲ級とヲーちゃんはほぼ互角の強さを持ってる⋯いや、正確にはヲーちゃんの方が強い


ヲーちゃんはあまり攻めない分回避を特化してる ヲ級の猛攻を全て紙一重で避けるほどだ


タイマンで戦ったら確実にヲ級が負けるだろう 全て避けられる時点で勝ち目はない


しかも新型深海棲艦にも負けてる いくらイ級たちを守りながらとはいえ小鬼群たちに大破まで追い詰められ殺られかけた


その後にヲーちゃんが大鬼群たちを止めてくれてなんとか難を逃れた ヲーちゃんがいなければ援護に向かった部下たちは全員沈んでた


そうなると大鬼群に対抗できるのはヲーちゃんのみ 為せば成ると口にしたはいいが本音、無理だと思ってる


相手の戦力が強大すぎる 戦力になる港湾棲姫を前線に出してもキツイだろう⋯みんなを非難させる時間稼ぎぐらいにしかならない


誰かを失うことはしたくない 誰かひとりでも欠けたらみんな悲しむ⋯それだけは避けたい


だがそれで海軍と手を組むなんてできない 海軍と深海棲艦が共同するなんて今まで聞いたことがない 完全敵対同士なのに手を取り合うなんて考えられない


現にヲ級は海軍を恨んでいる 絶対に崩壊させて全海域を占領すると言ってるほどだ 相当の恨みを持っているに違いない


祥鳳であることも聞いてるが未だに信じられない 瑞鳳の姉と言うだけで周りから侮辱されて自ら深海棲艦になったなんて⋯しかも拉致してる艦娘みんなして瑞鳳は生きてると言う


⋯だが長門が俺に嘘を教えるとは思えない 裏切った俺のことをよく思ってくれていて情報も教えてくれるしで嘘を教える理由がない


しかも瑞鳳が死んだことを嘘ついてどうする なにがある?つくなら俺の味方だということに嘘をつくはず


考えれば考えるほどまとめることが出来ない まとめられないどころか余計にバラバラになっていく⋯これら全てを解決するには頭と時間がかかる かなりの知能がないとまとめられない


俺は頭が良くない 元副最高指揮官だが俺の場合は自分でありとあらゆる装備を作っては艦娘を守ってきためみんなの実力で成り上がったもの


艦娘がいなければ俺はそこまで上がれなかった 仲間がいたからこそ偉くなれた


⋯答えが見つからない 新型深海棲艦を倒すならより戦力を上げなくてはならない その解決策はヲーちゃんの案に乗るか、又は他の深海棲艦と手を組むことだろう


祥鳳と瑞鳳のことは聞くことができない ヲ級本人から祥鳳だと聞くわけにはいかない。瑞鳳のことも誰に聞いても生きてるとしか言わないから聞いてもしょうがない


長門は俺の味方だという判断していいだろう あいつが嘘つくとは思えないし、唯一瑞鳳は死んでると答えた本人 そんなやつが敵だとは思えない


問題事が多すぎる いくつか解決できるがほとんど出来ない 最優先で新型深海棲艦をどうにかしないといけないから早急に応えを見つけなくてはならない


提督 「⋯⋯⋯」


ヲーちゃん 「⋯⋯⋯」


提督 「⋯海軍と手を組む、か」


ヲーちゃん 「っ!」


提督 「⋯⋯他の深海棲艦と手を組むのもありだが、正直乗り気じゃない 他のところは戦闘特化してることが多いから俺たちのところとはやり方が違う」


提督 「そんなところと手を組みたいなんて言うやつはいないだろ 仮にいたとしてこっちのやり方を変えろと命令されてもめんどうだ」


提督 「だが海軍と手を組むにしてもめんどうだ 他の深海棲艦と違いやり方を変えろじゃないが停戦協定の条約を組まなくちゃならない」


提督 「その条約を組むのだってお互い考えてやらないといけない 敵同士だから警戒して決めないといけないから時間がかかるし納得しなかったら協定決裂になる」


提督 「決裂したらもう終わりだ どちらかが崩壊するまでお互い戦争を辞めれなくなる それこそ全面戦争になるぞ」


ヲーちゃん 「提督が要求する条件はなんなの?まともな条約なら向こうの呑むはずなのね」


提督 「⋯そうだな まぁ当たり前だがこの基地に所属する深海棲艦に攻撃は厳禁、お互い協定を結んでる間は戦闘をしない」


提督 「二つ目はお互いこまめに情報を送ること 新型深海棲艦の動きを常に報告し合い対策をする」


提督 「三つ目はこの協定を結ぶなら海軍側の上官と南我原提督をリーダーとする 他のやつは信用できない」


提督 「四つ目は救援を求められたら必ず向かわせること 海軍の方が攻められたらこっちから増援部隊を送る 逆にこっちが攻められたら向こうが増援部隊を送る」


提督 「⋯とりあえずはこのくらいかな 裏切りや見捨てることさえしなければこの条件で行こうと思ってる」


ヲーちゃん 「わかったのね それじゃ早速南提督に電話するのね!」スッ 携帯電話を取り出して電話をしようと…


提督 「ちょちょちょっまてまてまだ決まったわけじゃない 勝手に決まったと思うな」


ヲーちゃん 「えっ?だってその条件で行くんでしょ?なら平気なのね」


ヲーちゃん 「その条件なら元提督も上官も二度返事して了承するのね むしろ断ることないのね」


提督 「いやそれはあくまでも俺からの条件だけで他のみんながこれで飲むかはわからないだろ!」


ヲーちゃん 「他のみんなって誰なのね?」


提督 「南我原提督と上官以外の指揮官やこの基地に所属する深海棲艦だ 半数以上が反対してたら協定を組むわけにはいかないだろ」


提督 「海軍は上官が言えば無理に通すかもしれないが俺たちの場合はそうは…」


ヲーちゃん 「…提督 これは言わない方がいいんだけど、この基地に所属する深海棲艦の半数以上は戦闘を好んでないのね」


ヲーちゃん 「港湾棲姫も戦力からしたら最高なのは知ってるよね でも戦闘よりも医務を特化したいから医務担当にしたよね」


ヲーちゃん 「駆逐棲姫も前のところは戦闘が絶対で争いを好まないからこっちに来たのね 戦闘をしたくないからこっちに来た深海棲艦は多いのね」


ヲーちゃん 「提督もこの基地に来た深海棲艦と面接してるけど多くは戦闘したくないだったよね」


提督 「……あぁ そうだ」


提督 「たしかに戦闘を好むやつは少ない いろんなやつがここに来たが戦闘よりも平和に暮らしていきたいと言ってた」


提督 「俺もなるべくみんなの意見を尊重したいが…こんな状況でそんなことできない」


提督 「深海棲艦と海軍が手を取り合う?そんな夢物語存在するわけがない」


提督 「所詮夢は夢 上官や南我原提督ならまだいいが他のやつらがそれを望むとは思えない」


提督 「一度でも裏切りが発生したらそれこそ大戦争だ それを考えたらこのまま俺たちだけで戦った方が安全だ」


ヲーちゃん 「目つけられてもそんなこと言えるのね?」


提督 「………」


ヲーちゃん 「…平和を考えるなら手を取りあった方がいいのね このままだと滅ぶのね」


ヲーちゃん 「提督だって誰かを失うことしたくないでしょ?今までこの基地を作り上げてから誰も沈ませてないんだから」


提督 「…当たり前だろ もう誰かを失うことはしたくない」


提督 「瑞鳳が殺された時だってかなりショック受けたのにまた同じことが起きたら……それこそ立ち直れなくなる」


提督 「誰かを失うくらいなら海軍だろうが深海棲艦だろうが手を組んで生存した方がいい もう誰かを失うのはごめんだ…!!」ブル…


ヲーちゃん 「なら…」


提督 「でもそれはできない 俺だって考えなしに否定してるわけじゃない」


提督 「俺のことだけなら仲間の安全を優先してるが俺だけの問題じゃない ヲ級以外にも艦娘や海軍のことをよく思ってないやつがいるのに勝手なことはできない」


提督 「ヲーちゃんが説得してくれても不満に思うやつはいる いくらみんなから親しまれてるとはいえ、海軍のことが絡むとどうしても不審に思う」


提督 「それこそ自分の首を絞めるこになるぞ お前もあまり変なことは言わない方がいい」


ヲーちゃん 「首締まってなんぼなのね やられるくらいなら武力行使してでも納得させるのね とくにヲ級なら半殺しするのね」


ヲーちゃん 「全員を生かすためならなんでもするのね たとえ暴行受けようが犯されようがみんなが助かるなら受け入れるのね」


提督 「…何でもするという言葉はあまり使わない方がいい ほんとになにされるかわからないぞ」


ヲーちゃん 「上等なのね 仲間を救うためなら手段を選ばないのね!」


提督 「……本気のようだな 自分を犠牲にしてまでみんなを救いたいか」


提督 「(俺だってそれができたらやってる みんなを救うためなら自分の立場なんてどうでもいい)」


提督 「(成績を気にする指揮官は自分を優先して部下の管理を疎かにする そんなことをすれば部下から不満を抱かれる)」


提督 「(みんなが賛成するなら俺だって賛成する 俺一人のわがままでみんなの意見を押しのけるわけにはいかない)」


提督 「(だがこの基地に属する深海棲艦は何人反対する?ヲ級は確実だが他に何人反対する)」


提督 「(半数賛成超えたとしても反対派は不満を持つ 不満を持つやつが海軍と手を組んだときになにかしたら戦争の火種になる)」


提督 「(もしくは基地内部で争いが勃発する 仲間同士で撃ち合いになったらこの基地は崩壊する!)」


提督 「(だが海軍と協力しないと新型深海棲艦を倒せないのも事実 今の戦力じゃ到底かなうはずがない…他の深海棲艦と手を組むなら海軍と手を組んだ方がまだ楽だ)」


提督 「(……どうするか)」


ヲーちゃん 「………」


提督 「…アンケートを取ろう ヲ級を除いてみんなに海軍と手を組むことに賛成か反対かを聞いて決めよう」


提督 「ただ半数だと内乱が起きたとき抑えるのが大変だから三分の二以上が賛成したら海軍と手を組もう」


提督 「反対派が多かったら手を組まない それでいいか?」


ヲーちゃん 「…とりあえずはいいのね 三分の二以上にならなかったらまた言うのね」


提督 「いや投票で決めてんだから賛成に押し切ろうとしないでくれ…」


提督 「とりあえずそれで話を進めよう あとはどうやってみんなに聞くか…ヲ級にバレないようしないといけないからひとりずつ聞いた方がいいか?」


提督 「本来なら総合的に聞いた方が早いんだがヲ級にバレると大変なことになる 時間かかるが一人ひとり聞くか」


ヲーちゃん 「なら私がヲ級を引き連れようか?挑発すれば殺し合いになると思うけど」


提督 「引き寄せ方が乱暴だな…またケガすると作戦に影響が出るからそれはやめておこう」


提督 「明日からみんなの部屋に回って聞いていこう そのときはヲーちゃんも手伝ってくれ」


ヲーちゃん 「それはいいけど…三分の二以上賛成してもヲ級が納得しなかったらどうするのね?私が止めていいなら息の根を止めるけど」


提督 「それはやめろと何度も言ってるだろ …なんとか説得するよ 今の状況を考えてくれとな」


ヲーちゃん 「絶対納得しないのね そんな容易く済むなら苦労しないのね」


ヲーちゃん 「…なにかあった時すぐ呼ぶのね もし艦娘と共闘するなんて聞いたらブチギレるのね」


ヲーちゃん 「キレたら何するかわからないのね 下手したら殺されるよ」


提督 「いやさすがにそこまでには…」


ヲーちゃん 「高いと思うよ ヲ級は海軍を滅ぼすことを絶対としてるから妨害なんてされたら提督であろうと関係なしに襲うのね」


ヲーちゃん 「殺されなくてもいいように利用される可能性もあるのね 警戒しておくのね」


提督 「ないと思うけど…まぁ警戒しとくよ」


提督 「それじゃ悪いが明日頼む 今日はもう休んでくれ」


ヲーちゃん 「わかったのね おやすみなのね」


タッタッタッ…ガチャッ


パタンっ…


提督 「………」


提督 「…反逆する、か ありえないと言ったが……どうなんだろうな」


提督 「(たしかにヲ級は海軍を滅ぼして海を侵略すると言ってた 海軍だけは絶対に滅ぼすと口にしてたな)」


提督 「(あの時のあいつの目や口調からは本気を感じとれた よほど海軍に恨みを持ってるみたいで俺が止めなければ艦娘もズタボロになるまで攻撃してるだろう)」


提督 「(当初も含め、あいつの強さは異常だったからな 戦闘を望むだけの強さを持ってる)」


提督 「(他の奴には成し遂げなかった単独での艦娘拉致にあいつは成功してる しかも相手は複数体居たのにいとも簡単にだ)」


提督 「(説得に応じない…ヲーちゃんが心配する気持ちもわかる 正直なところ…俺もなんとなくそう思う)」


提督 「(艦娘を滅ぼすことを目標としてるのにそれをできなくさせるんだから反発もする 共闘してるときにヲ級がなにかすれば大変なことになる)」


提督 「(それだけは避けたい せっかく共闘できるならそれを有効活用しなければならない ヲ級ひとりのために台無しになるのは勘弁だ)」


提督 「(…それと、あいつが祥鳳だという疑問もあるからな それも確かめたいが……)」


提督 「…祥鳳かどうかは聞けないな 聞いたら後戻りが出来なくなる」


提督 「もし仮に祥鳳だったらどうする?なんで深海棲艦になったか聞くか?」


提督 「聞けるわけがない そんなこと聞いたらなおのこと後戻りできない 聞いた話の通り、侮辱されて深海棲艦になったなんて言われたらどうする?」


提督 「もしそうなったら長門の言ってたことが疑いに変わる なぜ仲間である祥鳳を侮辱したのか、俺がまだ海軍に所属してるときはかなり仲良かったのに…」


提督 「ほんとに侮辱したなら信用できなくなる 瑞鳳のこともまた聞いて確かめなくてはならない」


提督 「本人が侮辱したなんて言うわけないと思うが…これはどうやって調べるか 海軍側のことだから誰かに聞かないと調べようがない」


提督 「この辺はとりあえず置いとこう 今はみんなから海軍と連合を組んでいいかを聞いてその後に調べよう」


提督 「半数以上反対すると思うが…まぁその時はそのときだ 三分の二取れなかったらヲーちゃんに三分の二いかなかったことを伝えよう」


提督 「三分の二超えたらまた考えないとな どうやって海軍と手を組むか…」ウーン…


提督 「…やっぱり南我原提督に話しをするしかないか 上官ならまだしも他のやつは信用できん」


提督 「明日みんなに確認をとって最終案を出そう 今日はもう寝るか」スクッ


提督 「腹減ったけどこんな時間から食べるのもあれだし我慢して…」ググゥ~…


提督 「……やっぱり食うか はらへって寝るに寝れん」


提督 「あんまり食料使うと駆逐棲姫に怒られるからな 少しだけにしとかないと」


提督 「なにがあるかなー カップラーメンがあったらそれ食べてるんだがそんなものこの基地にはない」


提督 「卵かけご飯でも食べようかな 手軽に食べれるものしか食いたくない」


提督 「ぱぱっと食べて早く寝よう」タッタッタッ…












朝ー医務室



港湾棲姫 「…今日も問題なさそうですね 血圧、心電図など取りましたが異常は見られません」


港湾棲姫 「なにか身体に異常は感じられますか?」


レ級 「とくになにも 記憶が曖昧以外ないわ」


タ級 「それは異常なのか…?」


港湾棲姫 「それくらいであればおそらく問題ないかと思います また別の症状が出たらすぐ教えてください」


レ級 「わかったわ」


港湾棲姫 「それじゃ診察を終わりにしてご飯行きましょう 食べすぎて調子崩さないでくださいね」カリカリ…パタンッ レ級の診断結果を記録してノートを閉じる


レ級 「そんなに食べないわよ 行くわよタ級」


タ級 「あいよ」



ガチャッ


ヲーちゃん 「マガンダンタンハーリなの!!タガログ語でおはようなのね!!」


タ級 「いや普通に言えよ」


レ級 「おはよヲーちゃん あいかわらず元気ね」


港湾棲姫 「おはようございますヲーさん レ級さんの状態なら安心してください 特に問題はありません」


ヲーちゃん 「それならよかったのね 記憶もまだ何も思い出してないのね?」


レ級 「えぇ 今のところ前話した以外はなにも」


ヲーちゃん 「了解なのね!」


港湾棲姫 「それではヲーさんも一緒にご飯行きましょう」


ヲーちゃん 「その前に三人に聞きたいことがあるのね」


タ級 「? なんだ?」


ヲーちゃん 「…今から話すことは絶対ヲ級には言わないでほしいのね 言ったら戦争になるのね」


レ級 「……っえ」


港湾棲姫 「戦争になるって…いったいなにを聞かせるつもりですか」


ヲーちゃん 「海軍と手を組むことなのね」


全員 「「…っえ」」


ヲーちゃん 「今提督と話してるんだけど新型深海棲艦の対策を考えてるのね その対策方法に海軍と手を組むって話しが出たのね」


ヲーちゃん 「今の戦力じゃ到底勝ち目がないから敵と一時休戦して新型深海棲艦を倒そうとしてるのね その案に賛成反対の意見を聞きたいのね」


タ級 「ちょっとまて!マジで言ってんのか!?海軍と手を組むなんて!!」


レ級 「私はどっちでもいいわ 今の私の状況ならどっちにもなれるし」


港湾棲姫 「…海軍が手を結ぶと思っているんですか?提督は裏切り者ですよ そのような方と手を組むとは思えませんが」


ヲーちゃん 「そこは安心するのね 私の元提督なら確実に賛成してくれるのね」


港湾棲姫 「元…提督?」


ヲーちゃん 「私も艦娘だった頃の記憶があるのね レ級と違って最初からね」


タ級 「えぇっ!!?そうだったのか!?」


レ級 「あんたも持ってたの…でもこっち側に手を尽くしてるように見えるけど?」


港湾棲姫 「いやヲーさんはこっち側でも艦娘に対してはかなり優しいです なのでどちらかと言うと艦娘側かと」


タ級 「…た、たしかに」


港湾棲姫 「ですが元から記憶があったならなぜ海軍に戻らなかったんですか?姿形は違えど、元提督が今も現役なら戻れたのでは?」


ヲーちゃん 「今の状況じゃなければ戻ってたのね 姿は違くても元提督なら私のこと信じてくれるのね」


ヲーちゃん 「でも今の状況を知ったら戻れないのね 海軍に裏切られて反乱軍になった提督を見捨てることできないのね」


ヲーちゃん 「…いや、正確に言えば私の元提督が指揮官をやめてなければすぐにでも戻ってたのね やめてたからここに来て所属したと言った方が正解なのね」


レ級 「やめてた?」


ヲーちゃん 「私の元提督は大湊警備府提督…今で言う南我原鎮守府提督なのね」


タ級 「はぁっ!!?南我原鎮守府提督って…今拉致しようとしてるやつが!!?」


港湾棲姫 「これはまた驚きですね まさか南我原鎮守府提督がヲーさんの元提督だったなんて…」


レ級 「…っえ ちょっとまって、それじゃヲ級とヲーちゃんが最近ケンカしてる原因って」


ヲーちゃん 「バレてるのね 記憶があることと私が南提督に加担してることも」


タ級 「おいおいさっきから問題発言するな!?敵に加担してるのか!?」


ヲーちゃん 「加担してるといっても手出したら容赦しないだけなのね 提督も容認してるのね」


タ級 「はぁぁっ!!?」


港湾棲姫 「提督まで容認してるんですか…てことは提督も私たちの敵ということですか?」


ヲーちゃん 「違うのね あくまで容認してるのは南提督に手を出さないことだけなのね 手を出さない限り私も裏切らないのね」


ヲーちゃん 「今の現状、内乱や戦力を低下させることはしたくないから戦力艦である私を脱退させることはできない」


ヲーちゃん 「私は過去に新型深海棲艦の大鬼群に沈められてるからあいつらを倒さないと気が収まらないのね あいつらだけは絶対にぶっ潰すのね」


レ級 「あいつに沈められてたの!?だからあのときのあんたとち狂ったように攻撃してたのね」


港湾棲姫 「…これはいろいろと情報を整理しないといけませんね ヲーさん今の現状を全て話してもらえませんか?私たちが納得するようにも言ってください」


ヲーちゃん 「わかったのね 全部包み隠さず説明するのね」



ヲーちゃん説明中…


港湾棲姫 「…なるほど 提督は南我原提督の捕獲を後回しに新型深海棲艦を倒すことを優先、ヲーさんも同じ目的だから海軍に手を出さなければ共闘をする」


港湾棲姫 「海軍の方も新型深海棲艦の対処を優先してるから提督のことは後回しにされ、お互いが同じ目的なら一時休戦をし共闘をしようとしてる」


港湾棲姫 「ヲーさんの元提督はヲーさんのことを元自分の艦娘だということを知ってるから共闘することを伝えればすぐ実現が可能 しかも最高指揮官と呼ばれていた人物であり上官が義理の父親で元帥とも仲が良い」


港湾棲姫 「権力を使えば海軍と深海棲艦との連合が実現可能 あとは提督がそれを容認すれば全てが決まる…ということですか」


ヲーちゃん 「そういうことなのね 理解してもらえなのね?」


レ級 「理解したけどとんでもないわよそれ 海軍と深海棲艦が手を組むなんて前代未聞よ」


タ級 「てかすげぇ…あの化け物の人間 海軍の頭と繋がりがあるのかよ やばすぎだろ」


ヲーちゃん 「それが元提督なのね!上官や元帥だけじゃなく他の指揮官からも恐れられていたのね!」


レ級 「恐れられてたっておかしいでしょ 普通親しまれてるでしょ」


ヲーちゃん 「どっちも一緒なのね」


レ級 「いやどこが一緒なのよ…」


港湾棲姫 「ですが提督が許可しても次の問題があります」


ヲーちゃん 「ヲ級の問題でしょ それは私がなんとかするから安心するのね」


港湾棲姫 「なんとかする…確実に戦闘になりますよ」


ヲーちゃん 「もちろんそのつもりなのね むしろそれ以外に方法はないのね」


ヲーちゃん 「殺しはしないから安心するのね …場合によっては、可能性はあるけど」


タ級 「ーっ…」ゾクッ!!


レ級 「…内乱が起きるわよ いくらヲ級の評価が悪いといっても慕ってるやつはいるわ」


レ級 「慕ってるやつまで敵に回ったら洒落にならないわ それこそ内乱で戦争になるわよ」


レ級 「そのときは抑制するのね 説得も試みるけどダメだったら力で分からせるのね」


港湾棲姫 「普段ヲーさんから出ない言葉ですね そんなことをすれば自分の立場が危うくなりますよ」


ヲーちゃん 「それでみんな助かるなら構わないのね なにもしなかったらやられるのが落ちなのね」


ヲーちゃん 「新型深海棲艦を倒せるならなんでもするのね 誰になんと言われようと未来のためにこの命、捨てても守るのね!」


タ級 「未来のため……」


港湾棲姫 「…本気のようですね 新型深海棲艦を倒すためなら反発した味方まで倒しますか」


港湾棲姫 「…仕方ありませんね 本当は戦闘したくないのですが新型深海棲艦を倒すためにはやらざるえませんね」


港湾棲姫 「海軍と手を組むことに賛成します 協力はしますが内乱には参加しませんからね」


ヲーちゃん 「いいのね ありがとうなのね!」


タ級 「ちょっ港湾棲姫!お前本気か!?海軍と手を組むことに賛成するなんて!」


タ級 「裏切られてもおかしくないんだぞ!新型深海棲艦を倒した後や戦力が低下してるときに襲われたら一気にやられるぞ!」


レ級 「たしかにもろくなってる所を突かれるとまずいわね でも奴らに勝つにはそれしかないんじゃないの?」


レ級 「他の深海棲艦と手を組むと絶対にやり方を変えろと言われるからそっちをとってもみんなから不満が出てくるわ」


タ級 「いやだったら他のところの深海棲艦と手を組んだ方がいいだろ やり方は変えないといけないが海軍と比べたら断然マシだ」


ヲーちゃん 「でも提督は他の深海棲艦と手を組むより海軍と手を組むことを優先したのね いろいろと面倒なことになるからって」


タ級 「いや海軍の方がめんどうだろ…」


レ級 「タ級が賛成するなら私も賛成するわ どっちでもいいとは言ったけど、どっちか選ばないと正確な投票結果が出ないわね」


タ級 「ちょっそういうの一番困るんだが 選んだ結果によって今後の活動内容が大きく変わるんだぞ」


タ級 「それを私に決めさせるな 決めるなら自分で決めてくれ」


レ級 「なら私は海軍と手を組む方に投票するわ 前の記憶が戻って過去に深海棲艦に沈められてるから普通に考えたらそっちになるわ」


レ級 「これでいいかしら?」


タ級 「っ…あぁ それでいいよ」


タ級 「……ヲ級が暴れたら私は手貸さないからな 勝てるわけないから」


ヲーちゃん 「構わないのね ヲ級のことは私がなんとかするのね」


タ級 「ならいいよ 私も海軍と手を組むことに賛成する」


ヲーちゃん 「ありがとうなのね!」


港湾棲姫 「ここにいる方たちは全員賛成しましたね となると他の皆さんにも聞いてみないといけませんね」


レ級 「どうやって聞くの?全員集めて聞いた方が早いけど」


ヲーちゃん 「それをやるとヲ級にバレる可能性があるからひとりひとり聞くしかないのね 最初はヲ級に挑発して殺し合いしてる間に提督が聞いて回る案を出したんだけど却下されたのね」


港湾棲姫 「当たり前です あなた方が暴れたら確実に大怪我するので止められて当然です」


港湾棲姫 「しかもこの状況で戦力のあなた方が戦らえなくなったら大痛手です その時に攻められたら確実に崩壊します」


レ級 「てか基地も壊れそう 半壊だけで済めばいいわね」


タ級 「いや半壊でも困るから 頼むからするなよ」


ヲーちゃん 「みんなから反対されるのは予想外なのね 誰かひとりくらいいいぞやれって言ってくれると思ったのね」


全員 「「いやありえない(ありえません)から」」



コンコンっ


ガチャッ


駆逐棲姫 「失礼します 港湾棲姫さん消毒液がなくなったので分けてもらえませんか?」


港湾棲姫 「いいですよ 今用意します」タッタッタッ…


ヲーちゃん 「おはよ駆逐棲姫 いいところに来たのね」ガシッ


駆逐棲姫 「っえ あっおはようございます それでなぜ肩掴むんですか?」


ヲーちゃん 「駆逐棲姫は戦闘好まないよね 前のところが戦闘絶対だったから抜けてここに来たんだよね」


駆逐棲姫 「スルーですか!?そうですけど…てか顔近いです」


ヲーちゃん 「聞きたいことがあるんだけど、今から話すことはヲ級に絶対言わないでほしいのね」ズイッ


駆逐棲姫 「なっなんでですか?だから顔近いですって!」///


港湾棲姫 「ヲーさん落ち着いてください 駆逐棲姫さんが困ってます」


ヲーちゃん 「ごめんなのね でもかわいくてついやっちゃったのね!」

(・ω・)bグッ!


駆逐棲姫 「かわいいはいいですから!早く離れてください!!」///


ヲーちゃん 「わかったのね」スゥ…


駆逐棲姫 「はぁ……それで、ヲ級さんには内緒と言ってましたがなにか変なことを話すんですか?」


ヲーちゃん 「変なことといえば変なことなのね でもこれは今後の未来に影響するからよく聞いて欲しいのね」


駆逐棲姫 「…今後の、未来に?」


タ級 「ちなみに賛成反対は自己判断だ いやなら無理に賛成する必要はないぞ」


ヲーちゃん 「今提督と話してることなんだけど…」



ヲーちゃん説明中…


駆逐棲姫 「……本気ですか?海軍と手を組むなんて」


ヲーちゃん 「本気なのね 他の深海棲艦と手を組まないとなると海軍と手を組むのが最適なのね」


ヲーちゃん 「今の戦力じゃ絶対に新型深海棲艦には勝てないのね だからお互い手を組み、力を合わせて戦うのね!」


レ級 「私たちは賛成だが無理に合わせることないわ…ぜ!あん…お前の好きなようにするといい」


タ級 「レ級無理して話さなくていい 私たちで話すから!」ヒソヒソ


レ級 「ごっごめん…」ヒソヒソ


港湾棲姫 「どうでしょう?駆逐棲姫さんは賛成できますか?」


駆逐棲姫 「………」


ヲーちゃん 「…返答は早めに出して欲しいのね なるべく時間かけたくないのね」


駆逐棲姫 「……ひとつお聞きしてもいいですか?」


ヲーちゃん 「なに?」


駆逐棲姫 「ほんとに海軍が手を組んでくれるんでしょうか?いくらヲーさんの元提督とはいえ、深海棲艦と海軍では真っ向からの敵対同士です」


駆逐棲姫 「元提督さんは許可しても他の方が認めるとは思えません …裏切りが発生すれば、それこそタダではすみませんよ」


ヲーちゃん 「上等なのね もし裏切りが発生したらそいつを殺すまでなのね それを見せつけて今後そんなことが起きないようにするのね」


駆逐棲姫 「っ…ず、ずいぶんと物騒なこと言いますね いつものあなたなら絶対に出ない言葉ですね」ゾクッ


駆逐棲姫 「それほど本気だということが伝わります …わかりました あなたのことを信じますよ?」


ヲーちゃん 「それじゃ!」


駆逐棲姫 「ただ…ヲ級さんのことは任せますからね?私ではどうにもなりませんので」


ヲーちゃん 「それは任せるのね 本気でぶっ潰す気でやるのね」


駆逐棲姫 「なるべく穏便にお願いしますね…?」


ヲーちゃん 「できると思う?」


駆逐棲姫 「………」


港湾棲姫 「…まぁそれはヲーさんに任せるとして とりあえずこれで私たちは賛成ですね」


レ級 「そうね…だな!私たちが賛成なら多少の暴動が起きても抑えられるな」


タ級 「レ級無理して話すな」ヒソヒソ


駆逐棲姫 「…さっきからレ級さんの話し方がおかしいんですがどうしたんですか?意識を取り戻してから変ですが」


レ級 「えっいや、別になんでもない…」タラー…


ヲーちゃん 「…レ級のことも内緒にできる?」


駆逐棲姫 「…っえ」


タ級 「…話すのか?」


ヲーちゃん 「駆逐棲姫なら平気だと思うのね それに海軍と手を組むことを話してる時点で内緒にすることないのね」


タ級 「……たしかに」


駆逐棲姫 「やっぱりなにかあるんですね レ級さんはなにを秘密にしてるんですか?」


ヲーちゃん 「レ級も艦娘時代の記憶があるのね 意識を取り戻したときに少しだけど思い出したのね」


駆逐棲姫 「…レ級さんも思い出したんですか 喋り方がおかしくなったので変だとは思っていましたが」


レ級 「あれ そこまで驚かないのね?あっ…」


駆逐棲姫 「もうバラしてるので平気ですよ …まぁ、驚いてはいますが先程の海軍のことやヲーさんの過去の記憶が残ってるのも聞いたので今更ですよね…」


レ級 「それもそうね」


駆逐棲姫 「このことを知ってるのは?」


ヲーちゃん 「ここにいるみんなと提督だけなのね それ以外は知らないのね」


駆逐棲姫 「なるほど…その方たちなら気軽に話せるということですか 覚えとかなくてはいけませんね」


タ級 「それとレ級はよく口滑らせて昔の言葉が出るから一緒にいるときはフォローしてくれ じゃないといつボロが出るかわからないから」


駆逐棲姫 「その方が良さそうですね 私にも何度もこぼしてましたもんね」


レ級 「なれないから仕方ないでしょ 私そんな言葉遣いしないもの」


駆逐棲姫 「私たちからしたらレ級さんがそのような言葉遣いしない方が驚きですよ…」


タ級 「たしかに 私だってまだ慣れてない」


レ級 「いやあんたは慣れなさいよ 結構長くいるんだから」


タ級 「いや無理だから…今まで前の口調で聞いてたのに急に変わったら中々慣れないから」


レ級 「慣れなさい いいわね」


タ級 「いやなんで命令口調…」


ヲーちゃん 「まぁ慣れは仕方ないのね 時間かけて慣れればいいのね」


ヲーちゃん 「とりあえずここにずっといると変に思われるから早くご飯にするのね」


駆逐棲姫 「あっそうだ!消毒液をもらいに来たんでした」


港湾棲姫 「どうぞ 手が荒れないように気をつけてくださいね」スッ


駆逐棲姫 「ありがとうございます」スッ


レ級 「駆逐棲姫 わたしサラダ定食がいいわ もう私のこと知ってるから怪しむことないわよね」


駆逐棲姫 「…他の皆さんが怪しむかと思いますが」


レ級 「……私だけ別のところで食べようかしら」


タ級 「いやそれそこ怪しまれるから…」


港湾棲姫 「レ級さん今の性格になってからお肉嫌いになったんですか?」


レ級 「嫌いじゃないけど どちらかというと野菜の方が好きね」


タ級 「まったく真逆だな 前は野菜嫌いだったのに」


駆逐棲姫 「…健康面のことに気にし始めたと伝えればなんとかなりませんかね?」


ヲーちゃん 「うーん…まぁなんとかなるのね たぶん」


タ級 「なんとかならなかったら私がフォローする 私が野菜も食えと言ったと話せば通るだろ」


港湾棲姫 「タ級さんが言ったならまだ説得力ありますね 一番仲がいいのでそれを聞いたと思えば納得してもらえるかと」


レ級 「じゃあ疑われたら頼むわね 私は なにも言わないから」


タ級 「いや反応ぐらいはしてくれ 露骨すぎるから」


港湾棲姫 「それでは行きましょう 早く食べて今日の業務に移りましょう」


ヲーちゃん 「タ級たちはいつも通り執務お願いなのね」


タ級 「もういつも通りになったよ…」













昼間ー演習場



ヲ級 「構え!!撃てーっ!!」


深海棲艦たち 「「」」ボボボボボゥン!!!!… 演習場に立てられてる的にめがけて放つ


ヲ級 「風の動きをちゃんと読め!!真ん中からかなりズレてるぞ もっと集中しろ!」


深海棲艦たち 「「はいっ!!」」


ヲ級 「次外したら腹筋百回!二回目以降は二百回ずつ増やす!!」


深海棲艦たち 「「ひどいっ!!」」


深海棲艦 「ヲ級それはキツすぎる!せめて十回単位にしてくれ!」


ヲ級 「だめだ それだと別に外してもそれぐらいならと思うだろ そうならないためにも百回から二百回だ!」


深海棲艦 「いや十回でもけっこうあるよ…?」


ヲ級 「いいから早く狙え!!無条件で二百回やらせるぞ!」


深海棲艦 「横暴にも程があるぞ!そんな練習内容じゃ育つものも育たない!!」


深海棲艦 「新型深海棲艦に対抗するために練度を上げたいのはわかるがもう少し効率よくしろ!」


ヲ級 「なら全員殺されてもいいのか?今の練習内容じゃ緩すぎて全員やられるぞ」


ヲ級 「本来なら私と同じぐらいの練習をやってもらいたいところだが止めといてるだけありがたいと思え」


深海棲艦 「だとしてもだ!こんなやり方じゃ上達できない!!」


深海棲艦 「ヲーちゃんのほうが全然マシだ!教え方もちゃんとしてるし、優しく教えてくれるからすぐ上達する」


深海棲艦 「いくらヲーちゃんとケンカしてるからって八つ当たりするな!」


ヲ級 「ーってめぇら!!」ビキビキッ


深海棲艦たち 「「ーっ!!」」ゾクッ!!


ヲ級 「……なら好きにしろ 勝手にやって自分流を見つけろ」ザー… 基地に戻って演習場から離れる


深海棲艦 「……っえ」


深海棲艦 「あっあれ?怒られない…?」


深海棲艦 「いつもなら怒るのになんで…」


深海棲艦 「…でも怒られずに済んで良かったよ ブチ切られてたら私たち全員半殺しされてるだろうからね」


深海棲艦 「やめろ マジでされてそうだ」ゾクッ


深海棲艦 「…ほんとにどうしたんだろうね ヲーちゃんとケンカはするし、いつもより気が張り詰めてるし」


深海棲艦 「ヲーちゃんとケンカしてる原因って誰か聞いてるか?」


深海棲艦 「それが誰も知らないんだ ヲーちゃんに聞いても教えてくれないし 聞けば戦争になるとしか…」


深海棲艦 「…マジでなにがあったんだよ 戦力トップ同志のふたりがケンカするとかまずいぞ」


深海棲艦 「今後の指揮にも影響出るし なにより新型深海棲艦対策にも支障が出る」


深海棲艦 「早く仲直りして欲しいが…」


深海棲艦 「「………」」


深海棲艦 「…まぁ とりあえず練習しよっか 私たちが考えててもどうにもならないし」


深海棲艦 「自己流を見つけろって言われたんだから身につけられるようがんばろ!」


深海棲艦 「…そうだな 練習するか」


深海棲艦 「そうだね 自己流だけじゃなくて連携や命中精度も上げないといけないからやりましょ!」


深海棲艦 「よし!みんなやるぞ!」


深海棲艦 「「おぉーっ!!」」













反乱軍基地ー通路



ヲ級 「………」タッタッタッ…


ヲ級 「……くそ!」ガンッ!! 通路の壁に八つ当たりして強く叩く


ヲ級 「(ヲーちゃんのことを考えすぎてイラつきが止まらない…あいつのせいでどんどん私の印象が悪くなる!!)」ギリッ


ヲ級 「(あいつは私とちがってみんなに優しく、演習や訓練なども厳しくしないで的確に教えてるから信頼を得てる…それに対して私は厳しく的確に学ばせてるから不満を抱えられてる!)」


ヲ級 「(戦争に優しさなんて必要ないのになぜ優しくする!アイツらもその優しさに溺れて裏切り者のところに付きやがって!!)」ギリギリ


ヲ級 「(このままじゃ海軍を滅ぼす計画が…あいつらを殺すことが叶わなくなる!!)」


ヲ級 「(提督まで惑わされたらもうどうにもならん 裏切られたら私は……)」


ヲ級 「【……最悪、拉致して人質にするしかない 計画は絶対に遂行する!】」


ヲ級 「(提督に嫌われることだけはしたくない…だがそうでもしないと海軍を潰せない あいつらだけは絶対に潰さなくては!!)」ググッ!!


ヲ級 「…もう今日は休もう とてもじゃないが気分が優れない」


ヲ級 「提督には連絡しておかないと…」スッ…ピピピッ どこからともなく携帯を取り出して操作する


ヲ級 「(工房で開発してるから出るか?出なければ留守電で残しておくか)」プルルルル…プルルルル…



ガチャッ


提督 『もしもし 俺だが』


ヲ級 「提督か 悪いが今日はもう休ませてもらう 気分が優れない」


提督 『えっだいじょうぶか?酷いようなら薬持っていくぞ』


ヲ級 「いやそこまでじゃない 薬を使うほどじゃないから平気だ」


ヲ級 「なにかあったら起こしてくれ すぐに対応する」


提督 『わかった お前も今より気分が悪くなったりまずいと思ったら連絡しろよ すぐ向かうから』


ヲ級 「あぁ そうさせてもらう それじゃ」ピッ


ヲ級 「…普通に出たな なにか作ってる音しなかったが工房にいないのか?まぁ別にいいか」


ヲ級 「早く寝床に行こう 一眠りして気分を回復させないと…」タッタッタッ…








一方提督は…



図書室



深海棲艦 「…っえ 海軍と手を組む?」


提督 「あぁ まだ決まったわけじゃないが他の深海棲艦と手を組むことを考えたらそっちの方が得策だと思ってな」


提督 「みんな他の所からここに来てるからな 前のところとは上手くいかなくて抜けてることを聞いてるからそっちは選ばなかったんだが」


深海棲艦 「……だいじょうぶなんですか?海軍と手を組むなんて」


深海棲艦 「たしかに他の深海棲艦と手を組むのは抵抗があります 前のところは死んでも戦えだったのでそれが嫌でここに来ましたから…」


深海棲艦 「新型深海棲艦の対策ということもわかってるがほんとに平気なのか?相手は海軍だぞ」


提督 「その点に関しては心配しないでくれ ちゃんと策がある」


提督 「強制はしない 嫌ならいやだとはっきり言ってくれ 素直な気持ちが聞きたい」


深海棲艦たち 「「………」」


深海棲艦 「……あの、ひとつ疑問が」


提督 「なんだ?」


深海棲艦 「私たちが賛成してとしますよ?半数以上が賛成してもヲ級さんが反対したら賛成派が潰れませんか?」


深海棲艦 「そうだよな ヲ級が賛成するとは思えない ただでさえ海軍に対して当たりが強いのに」


深海棲艦 「うん 絶対に賛成しないね」


提督 「そこも考えてるから安心してくれ もしヲ級が暴れたらなんとかする」


深海棲艦 「なんとかするって…どうやって?」


提督 「それは聞かないでくれ なんとかするから安心してくれ」


深海棲艦 「…そんな教えられないようなことで対処するんですか?」


深海棲艦 「……まさか ヲ級さんを縛って快楽責めさせ服上させようと!?」


深海棲艦たち 「「えっ!!?」」///


提督 「ちょっと待て どうしてそうなった いろいろツッコミどころがあるぞ」


提督 「教えられないからってなんでそんな考えになった そんなことしないからな」


深海棲艦 「そっそうですか?でも他の方法で止めるとしたらどうやって…」


提督 「なんで快楽責めでしか止められないと思ったんだよ…まぁ他の方法があるから心配するな だから聞かないでくれ」


深海棲艦 「…わかりました」


提督 「それで返答は?すぐにでも聞きたいんだが」


深海棲艦たち 「「………」」


深海棲艦 「…私は賛成です 他の基地の深海棲艦と手を組むくらいなら海軍と手を組む方を選びます」


深海棲艦 「私も賛成 正直、海軍は信用できないけど提督がなんとかできるなら信用する」


深海棲艦 「私も賛成で ヲ級さんのことは任せますからね」


深海棲艦 「…ごめん、私は反対 どうしても海軍と手を組むことに抵抗がある 他の基地の深海棲艦じゃないとはいえ、敵同士だし…」


深海棲艦 「だよな 私も同じ理由で反対だ」


深海棲艦 「……反対です」


提督 「半々か…まぁそうだよな 普通に考えて海軍と手を組むなんて抵抗あるよな」


深海棲艦 「逆に提督は抵抗ないんですか?今まで海軍のこと滅ぼす気でいたのに」


提督 「……ない、と言ったら嘘になるな 正直に答えるとものすごくある」


提督 「俺の元嫁艦を殺した奴らがいるところと手を組むなんてありえねぇ 殺しに行くために手を組むなら別にいいが」


提督 「だが現状が現状だから仕方ないと思ってる いくら毛嫌いしてても戦力的に不足してることには違いない」


提督 「新型深海棲艦を滅ぼすほどの戦力があるなら手を組む必要なんてないんだが…見ての通り、あいつらに対抗できるほどの戦力はない」


提督 「仲間を失わせないためにもお互い協力して倒さないといけない 必要不可欠だと思って妥協した」


提督 「だから俺は強制的に賛成だが無理に合わせなくていい あっちなみにこの話しをしたヲーちゃんは賛成だから先に言っておく」


深海棲艦 「ヲーちゃんは…まぁ、そうだよね 艦娘に対してすごく優しいもんね」


深海棲艦 「うん すごく優しい」


深海棲艦 「むしろあれか?ヲーちゃんは賛成してるからヲ級のこともへいきだし、なんなら海軍のことも平気じゃないか?」


深海棲艦 「いやヲーちゃんひとりじゃキツイでしょ いくらこの基地トップ争いしてるとはいえ全部対処するのは…」


提督 「(…さすがにヲーちゃんが過去の記憶があることを言うのはやめといた方がいいな いろいろややこしくなる)」


提督 「とりあえず半々ということで記録させてもらうよ わるいな読書中に空気を重くして」


深海棲艦 「いやそこまで重くはなってませんが…」


深海棲艦 「…提督 もし投票数が半々に別れたら私は賛成にしていいからね」


提督 「…っえ」


深海棲艦 「半々だと決められないでしょ?もしそうなったら私は反対から賛成にしていいから」


深海棲艦 「それだと投票した意味無くないか?そんなことしたらややこしくなるぞ」


深海棲艦 「…たしかにややこしくなっちゃうね それじゃ……」


深海棲艦 「……なら、賛成にしとく 仲間を失いたくないから」


深海棲艦 「海軍は信用できないけど仲間を失わせないためには誰かの力を借りるしかない」


深海棲艦 「他の基地の深海棲艦とはもう関わりたくない ここ以外の深海棲艦と手を組むくらいなら海軍の方がいい」


深海棲艦 「…だから、賛成にしといて」


提督 「…いいんだな?別に反対でもいいんだぞ なにか咎めるわけでもないし差別するようなことはしない」


提督 「変に心配してるならそこは心配しないでほしい お前の素直な気持ちで…」


深海棲艦 「仲間を失いたくないからじゃだめ?提督に言われてゾッときたの」


深海棲艦 「もしここにいる誰かが沈んだりなんてしたら…そんなことを思うのほんとにいや 誰も失いたくない…」ブル…


深海棲艦 「誰かが沈んでいなくなるくらいなら手を組んだ方がいい まだそっちの方が希望ある」


深海棲艦 「それが理由で賛成に変えたの それなら納得でしょ?」


提督 「……たしかにそれなら納得だな 仲間を失いたくないからという理由で賛成ならわかる」


提督 「わかった おまえの投票は賛成にしておく もし気が変わったらいつでも言ってくれ」


深海棲艦 「変わることはないわ 安心して」


深海棲艦 「なぁそうなると私たちも賛成にしないと仲間なんてどうでもいいみたいになっちまうじゃないか!」


深海棲艦 「そうだよ!完全に悪いもの扱いされるじゃん!」


提督 「いやそんなことないと思うが…たしかにそう考えるやつもいるかもしれないが逆に海軍に裏切られる可能性もゼロじゃないと考えれば反対する理由になるだろ」


提督 「反対派は反対派なりに理由があるんだから心配することない もしそれで省かれたり除け者扱いされたら俺が対処するからすぐ知らせてくれ」


深海棲艦 「……それならいいんだけど」


提督 「みんなも変わったらすぐ知らせてくれ 変更は全員に聞くまで受け付けるから」


深海棲艦 「わかりました」


提督 「さてと次は演習場に行ってみんなに聞いてくるか ヲ級はいないから警戒せずに聞けそうだ…」ブツブツ タッタッタッ…



深海棲艦 「…また凄いことになったね まさか海軍と手を組むなんて」


深海棲艦 「だよな 敵である海軍と手組むなんて前代未聞だ」


深海棲艦 「でも仲間を失うのはいやだ 誰かを失うくらいなら手を組んだ方がいい」


深海棲艦 「それはそうだけどよ…」


深海棲艦 「…この話しはしない方が良さそうだな 意見が分かれてお互い関係が悪くなる」


深海棲艦 「そうだね その方が良さそう」


深海棲艦 「それじゃ読んでた本の続きよもっと」


深海棲艦 「わたしもー」


深海棲艦 「くれぐれもヲ級には話すなよ?下手したら私たち殺されるから」


深海棲艦 「それは絶対にしないから平気だよ 冗談抜きで内乱が起きるから」


深海棲艦 「ならいい」













夜ー提督室



提督 「……ヲ級が休んでくれたから全員に聞けたな 思ったよりも早く済んだ」


提督 「いやしかし…まさか結果こうなるとは思わなかったな 意外にもみんな【賛成】するんだな」


提督 「ヲーちゃんの方もほとんど賛成だったんだよな?」


ヲーちゃん 「そうなのね 嘘ついてると思うなら本人に聞いてくるのね」


提督 「いや嘘ついてるとは思えない おまえは正直に答えてるってわかるよ」


提督 「反対二割で賛成八割…いやまじで予想外だよ みんな海軍のこと信じるんだな」


提督 「これは俺も考え方を変えないといけないな みんなが賛成してるんだから俺も賛成しないわけにはいかない」


ヲーちゃん 「それじゃ早速元提督に電話を…」スッ 携帯を取り出して準備をする


提督 「ちょっと待て さすがに早すぎる せめて情報整理させてくれ」


ヲーちゃん 「情報整理ってなにするのね?もう手を組むための条約だって決めてるのね」


提督 「それだよ その条約をもっと細かく決めないと」


提督 「さすがにあれだけじゃ少なすぎるし大雑把すぎる 手を組むならもっと細かくしないと」


提督 「だから今からそれを考える 必要な条約を決めるから一緒に考えてくれ」


ヲーちゃん 「前回のだけでいいと思うけど…まぁいいのね わかったのね」


ヲーちゃん 「それじゃ早速考えるのね 前回の条約を元に決めるのね」


提督 「そうだな それじゃまずは…」




数時間後………




ヲーちゃん 「……やっとまとまったのね 提督が文句ばかり言うから大変だったのね」ハァ…


提督 「いやそれを言うならヲーちゃんだってめちゃくちゃ多かっただろ あれはダメだこれはダメだって」


提督 「…まぁ結果的にまとまったからいいか これで決定だな」パサッ



ー海軍と深海棲艦 協定を結ぶにあたっての条約ー


一ー協定を結ぶ間、お互いは協力関係であること その間に亀裂を生じさせることは厳禁とする。


二ー条約一に基づき、反乱軍基地に所属する深海棲艦及び提督に手を出すことを禁止する。反対に反乱軍基地に所属する深海棲艦及び提督も海軍に手を出すことを禁ずる。


三ーお互い協力関係であること、どちらかが新型深海棲艦に襲撃又は攻撃などを受けた場合、援護要請を早急に用意すること


四ーお互い情報は常に共有し、細かいことでも相手側に渡すこと 敵を退治する作戦も考えているならその内容も報告すること。


五ー海軍の代表者は海軍本部所属 階級太尉である上官と同じく階級太尉の元大湊警備府基現在南我原鎮守府所属の指揮官を任命すること。反乱軍基地の代表者は反乱軍基地指揮官であることを任命する。


六ーこの条約は新型深海棲艦(一部除き)壊滅するまで有効とする それ以降は関係を不明とする



提督 「武器の提供は深海棲艦と艦娘のじゃ合わないだろうから書かなかったが一応書いとくか?武器がなくなったら艦娘用のを使えるように」


ヲーちゃん 「そんなに違う?私は普通に使えるのね」


提督 「ヲーちゃんとヲ級は異常だからな この基地の中でずば抜けて戦闘力が高いから特別だろ」


提督 「原因は俺にあるんだ 一人ひとり使いやすいように調整して作ってるから他の装備だと扱いづらいと思うんだ」


提督 「そこまで変えてはないがいつも通りの命中精度は出ないと思う だからみんなに専用の装備を渡してるんだ」


ヲーちゃん 「私の装備は特に変わった様子なかったけど」


提督 「そりゃそうだ 付ける必要性がなかったからヲーちゃんとヲ級は変えてない」


提督 「最初艦娘用で作った装備を渡して全弾命中したのヲーちゃんとヲ級だけだぞ?他のみんなは八十%ぐらいだったのに」


提督 「しかも空母なのに酸素魚雷とか戦艦装備も使えるとか異常だからな 普通使えないのに」


ヲーちゃん 「過去に扱ってたから使えるのは当然なのね!海中から飛び出して主砲を放つ戦術なんかも身につけてたのね」


提督 「海中から戦艦の主砲が出てくるなんて聞いたことない…やっぱりお前は異常だ」


提督 「まぁ異常なのはいいとして とりあえず弾薬は供給してもらうとして主砲なんかはいいか」カリカリ…


ヲーちゃん 「異常異常言い過ぎなのね 悪口言われてるようで腹が立つのね」


提督 「いや悪い意味では言ってないが…気に触ったなら謝るよ すまない」


ヲーちゃん 「まったくなのね それじゃ元提督に電話するのね」スッ


提督 「いや待ってくれ その前に確認しておきたいことがある」


ヲーちゃん 「また?いい加減くどいのね もう決まったんだからいいでしょ」


提督 「これが終わったらしていいから 先に長門たちに確認を取りたいんだ」


ヲーちゃん 「…瑞鳳が生きてること?」


提督 「そうだ どうしてもあいつが嘘ついてるとは思えない 嘘つくようなことじゃないし、なにより瑞鳳が死んでることに嘘つく理由がない」


提督 「それだけは調べたい だから待ってくれ」


ヲーちゃん 「…わかったのね 今すぐ電話して聞いてみるのね」


提督 「出るかな ちょっと電話してみる」スッ…ピッピッピッ



プルルルルル…プルルルルル……


ガチャッ


長門 『…もしもし』


提督 「久しぶりだな長門 俺だ」


長門 『久しぶりだな元提督 すまんがまだそこまで情報は集めきれてないんだ もう少し時間をくれ』


提督 「あぁいや あいつの事はもういいんだ それよりも聞きたいことがある」


長門 『なんだ?』


提督 「……瑞鳳は死んでるのか?」


長門 『…前回話さなかったか 瑞鳳は死んでる』


提督 「ほんとか?」


長門 『あぁ お前が一番知ってるだろ 目の前で殺されてるんだから』


提督 「…そうだな なら南我原鎮守府にいる瑞鳳は別の瑞鳳なのか?」


長門 『南提督のところにいる瑞鳳か あれは全くの別人だ お前の知ってる瑞鳳じゃない』


提督 「…そうか」


ヲーちゃん 「なら瑞鳳が死んでる証拠を見せてほしいのね」


提督 「ちょっヲーちゃん!?」


長門 『んっ誰かそこにいるのか?』


ヲーちゃん 「初めまして 私は反乱軍基地所属副秘書艦ヲ級ことヲーちゃんなのね」


ヲーちゃん 「あなたの話しは聞いてるのね 裏切り者の艦娘、戦艦長門」


長門 『裏切り者とは失礼だな 私は裏切ってなどいない』


ヲーちゃん 「反乱軍に協力してる時点で裏切ってるのね それで瑞鳳が死んでる証拠を見せるのね」


長門 『見せるもなにも死んでる時点でどうやって証拠を見せろと言うんだ 死体を映せと言うか?』


ヲーちゃん 「死んでるなら墓を建ててるはずなのね 艦娘の墓標は必ず建てられる決まりがあるのね」


ヲーちゃん 「その墓標の写真を撮って見せるのね 死んでるなら送れるよね?」


長門 『………』


提督 「…頼めるか?俺も確認したい」


長門 『…墓を撮るなんて失礼にも程がある 悪いがそんな罰当たりなことしたくない』


提督 「っ!」


提督 「(断った…命令に忠実な長門が!)」


ヲーちゃん 「それは証拠を見せられないということなのね?」


長門 『貴様は常識知らずか 墓を撮るバカがどこにいる?普通に考えてする奴がいるか』


長門 『提督も馬鹿なこと言ってる暇があるならさっさと海軍を滅ぼす作戦を思いつけ いいな?』


提督 「……長門 もう一度聞くがほんとに瑞鳳は死んでるのか?」


長門 『何度も言わせるな 死んでると言ってるだろ』


長門 『お前が一番わかってるだろ 目の前で死んだのを確認したろ』


長門 『私が嘘ついてるとでも思ってるのか?』


提督 「……お前は俺の命令を忠実に聞いてくれてた どんなことでも受け付けて拒否したことは一度もなかった」


提督 「なのになんで今回の件は断った?墓の写真撮るだけならすぐしてくれるだろ」


提督 「なにか後ろめたいことでもあるのか?お前が断るなんてありえない」


長門 『……なら聞くが もし瑞鳳が生きてたらどうするんだ?まさか海軍に戻ってこようとは思ってないだろうな』


長門 『もしその考えなら絶対にやめろ 海軍はお前を始末しようとしてる』


長門 『どんな手を使ってでも始末する話しが私たちの耳にも入ってる 極悪人で艦娘を拉致監禁していいように使ってるから上官も絶対に始末すると話してた』


提督 「…ほんとに上官がそんなこと言ってたのか?」


長門 『あぁ 艦娘のことを第一に考える者だからな みんなに強い口調で言ってた』


提督 「………そうか 上官がな」


長門 『気が済んだか もういいなら電話切るぞ』


提督 「…長門」


長門 『なんだ』


提督 「【……なんで、なんでそんな嘘をつくんだ!!】」ギリッ!!


長門 「……っは?」


提督 「…上官は、上官だけは俺を更生させようとしてたんだぞ 他の奴らは島流しさせて死なせろと言ってたのに!!」


提督 「俺が監獄に入れられてたときだって毎日来て瑞鳳が生きてることや再び指揮官に戻れるよう言ってきたりした」


提督 「あのバカどもを半殺しにして問題を起こした俺を戻そうとした 他の奴らは上官が説得するから気にするなとも言ってたんだぞ!」ビキビキッ


提督 「俺は上官だけは絶対にそんなこと言うやつだとは思ってない!!毎日俺の様子や戻そうとしてたやつがなぜ今更そんなことをする!!」


提督 「艦娘を拉致してるからか?いいやちがう!上官なら俺が艦娘を拉致したとしても生かし正常な暮らしをさせてるとわかってる!!」


提督 「上官は艦娘を大事にする人だったから俺はそれに憧れて艦娘を絶対に死なせることをしなかった!!無理もさせなければ体調管理も徹底的にした!!」


提督 「なのに今になって俺を始末しようなんてならない!!言ったとしても考えをねじ曲げない部下に言っただけで内心は思ってない!!」


提督 「なぜ嘘をついた!!正直に答えろ ながとっ!!」


長門 『………』


提督 「ーっ早く答えろ 言わないと今日からお前を敵として見ることになる」ギリギリ…


長門 『……上官の件に関しては謝る すまない嘘ついてた』


長門 『他の者達がお前を始末すると話してたから上官も同じ扱いをしてた 本当は望んでいない』


長門 『だが瑞鳳が死んでることは嘘じゃない もうお前の知ってる瑞鳳はいない』


長門 『墓を撮るのは罰当たりだから撮らないがそれは本当だ 信じてくれ』


提督 「…一度嘘ついてるから信用が欠けてる バチ当たってもいいから写真撮ってきてくれ」


長門 『…非常識だからあまりしたくないのだが』


提督 「なんだずいぶんと断るじゃないか やっぱり死んでないのか?」


提督 「いつも俺の命令には忠実だったのになぜ墓を写すぐらいやってくれない 裏切る行為はしてるのに」


長門 『それとこれとは別だろう ……わかった明日までに写真に収めておく それでいいだろ?』


提督「頼むぞ もう疑われるようなことはするなよ」


長門 『わかってる それじゃあな』ブツッ


提督 「………」スゥ…


ヲーちゃん 「…思ったとおりなのね 長門は嘘つきだったでしょ?」


ヲーちゃん 「これでわかったでしょ 瑞鳳が生きてること」


提督 「……まだ写真を見せられてない それを見るまで…死んでると思いたい」


提督 「上官のことは嘘だとわかったが瑞鳳の件はまだだ …明日まで俺の答えは待って欲しい」


ヲーちゃん 「……わかったのね でも現実を受け入れる準備はしておいた方がいいのね 信じたい気持ちはわかるけど」


ヲーちゃん 「答えを聞くまで電話しないでおくのね 明日まで持つからよく考えるのね」


提督 「…わかった」


ヲーちゃん 「それじゃ私は休むのね 明日にならないと答えが出ないから今日はお開きなのね」カタッ


ヲーちゃん 「提督も早く寝るのね 明日に響くのね」タッタッタッ…ガチャッ


提督 「……なぁヲーちゃん なんで長門は嘘ついたと思う?情報を渡して裏切り行為してるのに」


提督 「俺を海軍に戻させないためか?島流しされた身で戻れば殺されるから引き止めてくれてるのか?」


ヲーちゃん 「…それもあると思うのね 上官や元提督は受け入れてくれるけど他の指揮官は受け入れない可能性が高いのね」


ヲーちゃん 「元提督と上官が言っても聞かないだろうから戻したくない 戻ったら殺される可能性もゼロじゃないから引き止めてる…だから嘘ついてるのかも」


ヲーちゃん 「でもまだあると思うのね 提督を引き止めてる理由」


提督 「…それは?」


ヲーちゃん 「……長門 もしかして向こうでも仲間を集めて内乱を起こそうとしてるんじゃないかな?なんとなくそう思うのね」


提督 「ーっな 内乱!?仲間同士で!?なんで!」


提督 「それこそ意味わからない!なんで俺を戻させないために内乱を起こす必要があるんだ!別にしなくても引き止めてればいい話だろ!」


提督 「それに仲間を集めるって一体誰を…」


ヲーちゃん 「提督の元艦娘たちだと思うのね 仲間を集めるなら元々同じ基地に居た艦娘を集めるのね」


ヲーちゃん 「内乱を起こして指揮官を全滅させれば提督が戻ってこれるようになるのね 反対する奴らを始末すれば武力で行使し皆殺しにする」


ヲーちゃん 「艦娘と人間じゃ話しにならないから余裕で勝てるのね もしそうなったら海軍は崩壊するのね」


ヲーちゃん 「崩壊して提督が海軍をまとめる元帥になって長門たちと深海棲艦を指揮していろんな悪事を働かす…そんなところなのね」


ヲーちゃん 「提督を匿うということは海軍を良く思ってないからそういうことしてるのね …なんで海軍を良く思ってないからわかる?」


提督 「……もしかして、俺を追い出したから?」


ヲーちゃん 「半分正解なのね たしかに提督を追い出したことによって他の指揮官のことを悪く思ってるのね それもあるのね」


ヲーちゃん 「もう半分は艦娘を道具のように使うやつが多いからなのね」


提督 「っ!」


ヲーちゃん 「提督も元海軍ならわかるでしょ?今まで海軍の指揮官に多くの荒くれ者が居たこと」


ヲーちゃん 「全員が全員、扱いが酷いやつじゃないけど半数以上は超えてるのね」


ヲーちゃん 「そんな奴らの下に着いて道具のように扱われてボロ雑巾になって殺される…とくに駆逐艦は轟沈率が高い」


ヲーちゃん 「今長門が着いてる場所は知らないけどもしその扱いを受けてたら?」


提督 「……裏切ろうとしてもおかしくない」


ヲーちゃん 「そういうことなのね 受けてなかったとしても他で受けてたら裏切ろうとする気持ちは出てくるのね」


ヲーちゃん 「昔のやり方で指揮するバカどもがいるからこんなことが起きるのね 前元帥のせいでろくな指揮官がいないのね」


提督 「…かなりひどかったみたいだな 話では聞いてるが艦娘を雑に扱うのは当たり前、一日に轟沈が二桁は当たり前だと聞いてたが」


ヲーちゃん 「ヘタしたら三桁なのね 駆逐艦を盾にして攻略する輩もいたから二桁なんでまだかわいいのね」


ヲーちゃん 「今の元帥は上官と共に艦娘に対する扱いを徹底してるからマシになったけど昔の指揮官はやり方を変えないのね」


ヲーちゃん 「今さらやり方を変えるなんてしないし、なにより古株たちよりも早く昇格して今の元帥と上官が生まれたから毛嫌いするやつも少なくないのね」


ヲーちゃん 「だから上官たちの言うことを聞かない奴らが多いのね そいつらのせいで艦娘が内乱なんて起こしたら海軍は滅びるのね」


ヲーちゃん 「不満を持ってる艦娘を集めれば艦隊はすぐ組めるのね そうならないように上官たちは艦娘の不満や上司のパワハラなんかを聞いて解決してるのね」


提督 「でも一向に減らないんだよな みんな自分の地位を得るために」


ヲーちゃん 「そうなのね いくら艦娘から愚痴や情報をもらっても証拠がないと罰や解雇はできないのね」


ヲーちゃん 「下手に辞めさせると報復される可能性もあるから慎重にしないといけないのね 艦娘の反乱と比べたらマシだと思うけど」


ヲーちゃん 「多分そんな考えだと思うのね 確証はないけどほぼ確実なはずね」


ヲーちゃん 「それじゃ私は戻るから早く寝るのね くれぐれもヲ級にはこのこと言わないようにね」


提督 「わかってる …いろいろわるいな 迷惑かけて」


ヲーちゃん 「お互い様なのね 私だって裏切り者でここに置いてもらってるから利用して利用されなのね」タッタッタッ…


ヲーちゃん 「おやすみなのね」パタンッ


提督 「………」


提督 「……内乱、か まさか長門がそんなこと考えてるなんて」


提督 「確証がなくてもおそらく合ってるだろうな 海軍の指揮官が酷いのは俺も知ってるし、さらに言うとそいつらを捕まえて単独行動隊に入れてたからな」


提督 「艦娘が海軍の敵に回るなんて今まで聞いたことない もし敵に回れば戦力がなくなったも当然 一日もかからずに落とされるだろ」


提督 「もしそうなれば艦娘が日本を支配することになる…陸軍空軍が艦娘に勝てるとは思えない」


提督 「……もし手を組むならそれも考えないとな」


提督 「今日はもう寝よう 明日の結果で海軍と手を組むかが決まる」


提督 「もし長門が写真を送ってこなかったり、偽造してた場合には警戒しないとな」


提督 「普通に協力してくれるなら別に構わないがおそらく海軍を潰す気で協力してくるだろう 少しでもおかしいと感じたら説得して止めさせないと」


提督 「もしやめなかったら………」


提督 「……やめよう これ以上考えてたらキリがない もう遅いから明日にしよう」


提督 「ヲ級のことも考えないといけないから休まないと 明日は忙しくなる」


提督 「(穏便に済めばいいが…)」スクッ


タッタッタッ…ガチャッ


パタンっ…













朝ー食堂



ガヤガヤ…


深海棲艦 「ねぇ 昨日のこと、どうなったんだろ」ヒソヒソ


深海棲艦 「昨日のこと?…あぁ 海軍と手を組むか」ヒソヒソ


深海棲艦 「私は賛成にしたがお前たちは?」ヒソヒソ


深海棲艦 「私も賛成 やられるくらいなら手を組んで倒そうと思って」


深海棲艦 「同じくだ あのヲ級がやられたほどだ 相手はかなりの強敵だから勝つためには手を組むしかないと思った」ヒソヒソ


深海棲艦 「今のところこの基地でいなくなったひといないから誰も失いたくないよね もし誰かひとりでも欠けたら…」


深海棲艦 「やめろ そんな不吉なこと言うな」


深海棲艦 「そうだよ もしそれが現実になったら……」


深海棲艦 「………」


深海棲艦 「…やめよう 余計なこと考えてると暗くなる 明るい話をしよう」


深海棲艦 「明るい話って…今の状況で?」


深海棲艦 「………」


深海棲艦 「…ごめん 余計なこと言ったわ」


深海棲艦 「…早く飯食って演習しよう そうすれば気が腫れるだろ」


深海棲艦 「そうだね 早く食べよう」



深海棲艦 「どうなるんだろうね 私反対しちゃったけど」ヒソヒソ


深海棲艦 「そうだよね いくら戦力不足といっても海軍と手を組むなんて…」ヒソヒソ


深海棲艦 「裏切られる可能性があるから手組めないよな かといって他の基地の深海棲艦と手を組むのもいやだが」ヒソヒソ


深海棲艦 「でもそうなると私たちやられちゃうよね…あのヲ級がやられたんだし」ヒソヒソ


深海棲艦 「……そうなんだよな やっぱりそれが大きいよな」



ヲ級 「(…なんかみんなが変な話をしてるな 騒がしすぎて細かい内容が聞こえん)」モグモグ… 席について朝食を食べてる


ヲ級 「(しかも昨日と比べてなにやら不穏な空気が漂ってる 私が休んでる間なにがあった?)」


ヲ級 「(あとで提督に聞いてみるか 変な事じゃなければいいが…)」


ヲ級 「(…てかナチュラルに提督起こすの忘れてた 起きてすぐここに来てしまった)」


ヲ級 「(……まぁいいか どうせ工房で装備開発だから早く起きる必要ないか)」


ヲ級 「(ただ提督の寝顔を見れないというのが惜しいところだ 私だけの特権が…)」

(´・ω・)


ヲ級 「(朝食食べ終わっても起きてこなかったら見てくるか 起きてなかったら叩き起す)」モグモグ…



ガヤガヤ…


駆逐棲姫 「………」トントントントン…


駆逐棲姫 「(…みなさん海軍と手を組むことを話してるようですね かなりガヤついてるからヲ級さんには聞こえてないみたいですが)」


駆逐棲姫 「(結果はどうなったんでしょうか 運良く昨日はヲ級さんがほぼ一日中部屋に籠っていたからかなりの人数に聞けたはずですが)」


駆逐棲姫 「(全員に聞けたんでしょうか?聞こうと思えば聞けたはず…もう全員に聞けて結果が出てればいいんですが)」


駆逐棲姫 「(……できれば賛成がいいなぁ 仲間を失うのはいやだからみんなで協力して生きる方がいい)」


駆逐棲姫 「(たしかに海軍と手を組むことに抵抗があるのはわかる 今まで海軍と深海棲艦は敵対同士でずっと戦ってきたんだから疑うのはわかる)」


駆逐棲姫 「(でも新型深海棲艦の戦力がこの基地以上なら協力してもらうしかない ここ以外の深海棲艦と手を組むのはみんな望まないはず)」


駆逐棲姫 「(ここにいる深海棲艦はほとんどが前のところが嫌でここに来た深海棲艦ばかり 海軍と同等ぐらいに嫌がるはず)」


駆逐棲姫 「(私だって他の深海棲艦の基地と手を組むなんていやだ ここ以外はほぼ戦闘特化してるから毎日が戦闘)」


駆逐棲姫 「(誰かが死んでもお構いなしに海軍を滅ぼすことを考えてるからとてもじゃないけどついていけない …いや、ついて行きたくない)」


駆逐棲姫 「(とくに私の前のところなんて…!!)」ギリッ



提督 「ふぁぁ……おはよー…」タッタッタッ…


深海棲艦 「っ! 提督!おはようございます」


深海棲艦 「提督 昨日のことだけど…」


深海棲艦 「ちょっ!まって 今ヲ級がいるから…」ヒソヒソ


ヲ級 「私がなんだ?いたらまずいのか」


深海棲艦 「「ーっ!!」」ビクゥ!!


提督 「…安心しろ もう結果は出たから」


深海棲艦 「はやっ!?もう決まったの!?」


提督 「あぁ 昨日のうちに全員から聞いた もう集計して答えが出てる」


ヲ級 「答えが出てる?なんの話しだ」


提督 「………」


全深海棲艦 「「………」」


駆逐棲姫 「………」


ヲ級 「………」


提督 「…今ここで話すのはよくない あとで執務室に来てくれ」


ヲ級 「…わかった」


提督 「駆逐棲姫 いつもの玉子焼き定食頼む」


駆逐棲姫 「えっあ、はい!わかりました!」カチャカチャ…


提督 「ヲーちゃんと港湾棲姫、レ級とタ級は?」


深海棲艦 「さっき医務室にいましたよ レ級の診察をしてるみたいです」


提督 「そうか わかった」


提督 「みんなにもあとで伝えるから終わったら収集かける その間自由にしててくれ」タッタッタッ…カタッ


深海棲艦 「わ、わかった…」


深海棲艦 「…なぁ もしかしてだが」ヒソヒソ


深海棲艦 「おそらくそうだろ じゃなきゃヲ級に話しかける必要がない」ヒソヒソ


深海棲艦 「しかもあとで話すと言ったんだぞ?今話すとここで暴れられたらヲーちゃんがいない状況だとかなり危ない」ヒソヒソ


深海棲艦 「だよな 賛成なら確実に反対するからな 半壊は勘弁だ」ヒソヒソ


深海棲艦 「半壊どころか全壊だと思うよ ヲ級が暴れるとマジで誰も手がつけられん」ヒソヒソ


深海棲艦 「ヲーちゃん達が止めてくれればいいけど…」ヒソヒソ



深海棲艦 「やった!結果は多数のようね これなら賛成ね!」ヒソヒソ


深海棲艦 「おそらくそうだな ヲ級に話しかけたぐらいだから賛成で決まりだろ」ヒソヒソ


深海棲艦 「あとはヲ級をどうにかしないと」ヒソヒソ


深海棲艦 「そこだよな 一番の難関はあいつをどう説得するかだよな 一番艦娘を嫌ってるから…」ヒソヒソ


深海棲艦 「提督達がなんとかしてくれるよ たぶん!」ヒソヒソ


深海棲艦 「どうにかなればいいけどな」ヒソヒソ



駆逐棲姫 「………」カチャカチャ…


駆逐棲姫 「(…賛成のようですね よかった)」


駆逐棲姫 「(これなら新型深海棲艦はどうにかなりますね 海軍が裏切るから別として…)」


駆逐棲姫 「(次の問題はヲ級さんを止めないといけないことですね 確実に反対して武力行使をしてくるのでそれを止めなくてはいけません)」


駆逐棲姫 「(私たちが束になってかかったとしても返り討ちに合うだけ 改造された飛行甲板から無数の艦載機を出されて蜂の巣にされる…)」


駆逐棲姫 「(…裏切る行為はしたくないけど、私は提督に着いていくからそのときは!)」ググッ



ヲ級 「(…なにやらまた騒がしくなってきたな 騒がしくて上手く聞き取れん)」


ヲ級 「(賛成がなんだ?反対がなんだ?私が休んでる間になにを話してたんだ?)」


ヲ級 「(…まぁいい そのことはあとで提督が話すと言ってたからあとで聞くか)」


ヲ級 「(もしふざけたことならぶちのめすまでだ 変なこと聞かせるなよ提督)」ギロッ


提督 「(…なんかめっちゃ睨みつけられてんだけど もしかしてもう情報回ってる?)」


提督 「(いやなら俺が話しかけてきた瞬間に胸ぐら掴まれて罵声浴びさせられてるはずだ)」


提督 「(まして今落ち着いてるように見えるからバレてはないはず バレてたら今頃暴れてる…)」


提督 「(……洒落にならねぇな この基地のトップ争いをしてるヲ級が暴れるなんて、冗談抜きで洒落にならねぇ)」


提督 「(まして今回は海軍が絡むから前よりも本気でキレるだろ 基地半壊した時よりもキレたらどうなることやら…)」


提督 「(……ヲーちゃんたちに止めてもらわないとな 止められなかったら基地は終わる)」


提督 「(それだけは絶対にさせない もしヲ級を止められなかったらその時は俺がなんとか…!!)」ググッ



駆逐棲姫 「…どうぞ提督 玉子焼き定食です」タッタッタッ…カタッ


提督 「…もうできたのか?ずいぶん早いな」


駆逐棲姫 「そうですか?いつも通りですけど」カタッ…ストン 提督の隣の椅子を取り出して座る


提督 「…そうか(そんなに時間経ってたか 考えすぎたか…)」


駆逐棲姫 「……結果はそういうことなんですよね 考えて込んでるということは」


提督 「…あぁ」


駆逐棲姫 「……説得は不可能ですからね 武力行使以外で解決しようとしないでください」


駆逐棲姫 「殺されますよ 確実に」


提督 「…わかってる 説得で上手くいくとは思ってない だがなるべく武力行使はしたくない」


提督 「仲間同士で争うなんて一番起こって欲しくない 過去に起きた俺の嫁艦が仲間に殺されたみたいなことは起きて欲しくない」


提督 「なるべく穏便に済ませたい…できるなら」


駆逐棲姫 「……無理はしないでくださいね 最悪私も戦いますから」


提督 「犬死するぞ お前の実力じゃ勝てないことは把握してるだろ」


駆逐棲姫 「勝てなくても提督が殺されるのは絶対にいけません 提督がいなくなればこの基地は完全崩壊します」


駆逐棲姫 「提督がやられるくらいなら私がやられます この基地を維持するためには提督が必要不可欠なんです だから犬死だろうがなんだろうが関係ありません」


提督 「…駆逐棲姫……」


駆逐棲姫 「なので私が戦わなくて済むように頑張ってください 提督のこと信じてますからね」


駆逐棲姫 「…これ以上は話してるとヲ級さんの機嫌が悪くなるので行きますね あとはお願いします」カタッ


提督 「⋯わかった ありがとな」


駆逐棲姫 「お礼なんて言わないでください 結果的に任せてしまってるんですから」


駆逐棲姫 「⋯死なないでくださいね」


提督 「もちろん」


ヲ級 「おい さっきからなに話してる?コソコソと怪しい」


提督 「ただの世間話だよ ヲ級はいつ見てもかわいいなと思ってな」


ヲ級 「かわ⋯⋯」///カァァ⋯


提督 「(ほんとにどう説明するかな 絶対に納得するわけないから少しでも穏便に済ませる方法は⋯)」


駆逐棲姫 「(⋯提督 今の言葉適当に答えましたね)」


駆逐棲姫 「(簡単にかわいいなんて言っちゃダメなのに⋯女性に可愛いなんて言ったらみんな気があると思うじゃないですか)」


駆逐棲姫 「(私だってかわいいって言われたいのに⋯)」ムスッ


全深海棲艦 「(いいなー⋯わたしも言われたいなー⋯⋯)」


提督 「⋯⋯⋯」モグモグ⋯


提督 「(⋯なんだろ なんか一気に静かになったな ピリついた空気から一気に穏やかに⋯)」


提督 「(なんでいきなり変わった?俺変なこと言ったか?とくに何も言ってないよな)」


提督 「(てか俺ヲ級になんて言った?適当に答えたから覚えてないんだが)」


提督 「(⋯⋯まぁいいか たぶんろくなこと言ってないだろうし 早く飯食べてヲーちゃんたちのところ行こう)」モグモグ⋯


ヲ級 「(くそっ問い詰めるために聞いたのに、いきなりかわいいなんて言われたらなにも言えなくなるだろ!)」///


ヲ級 「(最近ヲーちゃんと距離が近いからそのことも聞こうと思ったのに⋯⋯)」///


ヲ級 「(⋯あとで話があると言ってたからその時に問い詰めるか 今は戦術的撤退だ)」スクッ


ヲ級 「先に執務室に行ってる 食べ終わったらすぐ来い」タッタッタッ⋯


提督 「わかった」



深海棲艦 「⋯⋯行った これで気が楽になる」ハァ⋯


深海棲艦 「ほんとだよ ただでさえヲ級がいるだけで空気重くなるのに機嫌悪かったりすると八つ当たりが来る可能性もあるからな」


深海棲艦 「正当なことを言えば力でねじ伏せてくるからな マジで困る」


深海棲艦 「⋯ねぇ提督 ヲ級に話しがあるって言ってたけど、結果は賛成なんだよね?」


提督 「⋯⋯ヲ級は行ったか?」


駆逐棲姫 「だいじょうぶです もういません」


提督 「⋯そうか なら話してもいいか」


提督 「集計の結果、反対二割の賛成八割で賛成に決まった 正直半数どころか八割賛成するとは思わなかった」


提督 「海軍に対して敵意を持ってるものは半数以上いたがそれでも新型深海棲艦に対抗するためには仕方ないと賛成にしてた」


提督 「反対派には悪いが投票で決まったことだから納得してくれ 嫌なら嫌で無理に参加しなくてもいい 基地の防衛だけしてもらえれば構わないから」


深海棲艦 「⋯それだと反対派と賛成派で別れてしまいますよ 別れたらお互いギスギスした関係になってしまいます」


提督 「たしかになるかもしれないが無理に参加して海軍と口論になっても困る 口論から戦闘に発展したら元の子もない」


提督 「なら予め分けといた方がいいだろ 多少ギスギスするかもしれないが仲間には違いないんだからそこまで酷くならないだろ」


深海棲艦 「それはそうかもしれませんけど⋯」


提督 「もし関係が酷くなるようなら相談してくれ そのときはなんとかする」


深海棲艦 「⋯⋯⋯」


深海棲艦 「⋯⋯わかりました それじゃそのときはお願いします」


提督 「あぁ 任せてくれ」



ヲーちゃん 「おっはよーなの!!」タッタッタッ⋯


港湾棲姫 「おはようございます」


タ級 「おはよー」


レ級 「お、おいーっす」


駆逐棲姫 「おはようございます みなさんお揃いですね」


ヲーちゃん 「レ級の診察してたからね いつものお願いなのね!」


駆逐棲姫 「はい ひじき定食ですね」


タ級 「私はラーメンで」


港湾棲姫 「朝からラーメンですか⋯?なら私もラーメンで」


レ級 「いや否定しないの⋯かよ!」


駆逐棲姫 「レ級さんはどうしますか?」


レ級 「私はサラダ⋯んんっ!唐揚げ定食でお願い」


駆逐棲姫 「わかりました(サラダ定食っと)」


提督 「おはようみんな レ級の容態は問題なさそうだな」


港湾棲姫 「はい 依然として異常はなく正常な状態です この様子なら次から週一の検査でも良さそうです」


提督 「そうか なら次から週一のペースにするか」


提督 「レ級もそれで平気か?まだ毎日がいいなら継続させるが」


レ級 「構わないわ⋯ぜ!毎日だとみんな大変だから週一でいい」


提督 「わかった それじゃ週一にしよう」


提督 「タ級はいつも通りレ級のこと頼む まだ不安だからな」ヒソヒソ


タ級 「わかった」ヒソヒソ


ヲーちゃん 「提督 みんなに話したの?賛成のこと」


提督 「話したよ タイミング良くヲ級が食堂から出てったから伝えた みんないたからちょうど良かったよ」


提督 「だけど作戦時には反対派と賛成派で別れてもらうことにした 反対派が海軍と無理に協力しようとするとトラブルが発生する可能性があるから賛成派だけ海軍と協力してもらう」


提督 「反対派は基地の防衛に回ってもらう それでいいよな?」


ヲーちゃん 「いいと思うのね むしろちょうどいい振り分けになるからそれで決定するのね」


ヲーちゃん 「みんなもそれでいいのね?」


深海棲艦 「⋯提督にも話したんだが、それでギスギスした感じにならないかな?」


深海棲艦 「反対派と賛成派で別れたらこいつ反対派か、とか賛成派か、とかってならない?」


ヲーちゃん 「ならないと思うのね この基地にいるみんなは強い絆で結ばれてるのね」


ヲーちゃん 「そんなことで絆が波状するなんてありえないのね 私たちの絆ってその程度だったの?」


深海棲艦 「それは⋯」


ヲーちゃん 「だいじょうぶなのね!ヲ級は別として他のみんなは意見の食い違いがあっても仲間割れなんて起きないのね」


ヲーちゃん 「あっても多少話しなくなるだけですぐまた話し合って仲良くなれるのね!」


深海棲艦たち 「「⋯⋯⋯」」


深海棲艦 「⋯⋯そうかもな ヲーちゃんの言うとおり、この基地のみんななら平気だろ」


深海棲艦 「そうね 反対派賛成派で別れても仲間には違いないから問題ないわね」


深海棲艦 「もしなにかあればすぐ提督やヲーちゃんに言えばいい!」


ヲーちゃん 「そうなのね!もし関係が悪化したら拳でわからせるのね!」


深海棲艦 「武力行使で解決しようとしないで それだと意味ないから⋯」


深海棲艦 「なら後はヲ級だな あいつさえどうにかなれば問題解決だ」


深海棲艦 「平気でしょ 提督やヲーちゃんたちがいるんだから!」


ガヤガヤガヤガヤ⋯!!



提督 「⋯さすがヲーちゃんだな 助かったよ」


ヲーちゃん 「このくらい朝飯前なのね!でもヲ級の問題は解決してないからまだ油断出来ないのね」


提督 「わかってる 朝食食べ終わったら執務室で話しするよう言ってある 悪いがお前たちも同行してくれ」


ヲーちゃん 「もちろんなのね 提督一人にやらせないのね」


港湾棲姫 「最初から中に入って話しますか?それとも中に入らず外で待機してた方がいいですか?」


提督 「外で待機してくれ 一緒に入ると警戒されて話しが出来なくなるかもしれない」


提督 「騒ぎが起きたら中に入ってヲ級の鎮圧をたのむ 俺もなるべく穏便に済ませるようにするが期待しないでくれ」


タ級 「わかってる あのヲ級を説得できるなんて思ってない 装備ガチガチにして待機してるよ」


レ級 「私も手伝うけど期待しないで まだ完全にこの体になれたわけじゃないから」ヒソヒソ


提督 「わかってる だからレ級はタ級と一緒に行動してくれ」


提督 「タ級 レ級のこともたのむぞ」


タ級 「了解」













提督室



時計 「」チッチッチッ…


ヲ級 「………」チッチッチッ…



時計の秒針の音が静まり返った提督室に響き渡っている…ヲ級はその音も聞こえないほど落ち着き、冷静になっている


先程まで提督に可愛いと言われテンパっていたのにそのことすら忘れて、提督から話しがあることを考えていた。


他の深海棲艦たちも落ち着かない様子で提督が来た瞬間、答えがどうとかと言っていた 提督も答えは出てると答えていた


わたしは何も知らない 答えがなんなのかも知らない 提督は私に相談しないでみんなになにを話していたのか


正直、嫌な予感がする 私に相談しないでみんなで決めたということは私がいるとまずいということ


私が嫌がることといえば、ここ最近で思いつくのは提督が海軍のことを気にし始めていることだ 瑞鳳が生きてたら戻れるなら海軍に戻ると言っていた


だがさすがに今の状況下で戻ることはしないはず 今戻ったらそれすなわち、我々反乱軍基地を見捨てるということ


提督に限ってそれはない そうするなら海軍と共存するはず 以前そんなことを言っていた


海軍と深海棲艦が共存するなんてありえない 表ではそうするかもしれないが確実に相手の隙を突いてどちらかが崩壊する…そんな未来しか見えない


……まぁ そんなことよりも私は海軍と手を組むことや共存なんて考えてもいない むしろ確実に崩壊させることを絶対としてる


とくに元横須賀鎮守府着任 軽空母瑞鳳…あいつだけは絶対に許さない どんな謝罪を受けようと絶対に殺す!!


元横須賀鎮守府に着任してた艦娘共は全員殺す!誰ひとりとして生かしておかない!!奴らの首を跳ねてやる!!


あいつらのせいで私は深海棲艦になった!瑞鳳の姉だからという理由で私にまで被害が出た!


私はまったく関係ないのに奴らはそれを無視して私に悪口や拳などで除け者扱いしてきた!なぜ私まで被害を受けないといけない!!


まったくもって理解できない!いやできるはずがない!できてたまるか!!


どんなことがあろうと絶対に許さない 確実に艦娘を殲滅させる!誰がなんと言おうと確実に殺す!!



…ガチャッ


提督 「…待たせたな 悪いな遅くなって」


ヲ級 「そこまで待ってない それよりも話しとはなんだ?」


提督 「そう急かすな すぐに話すから座らせてくれ」パタンッ


提督 「…」タッタッタッ…ポスンッ 部屋に備え付けられているヲ級とは対面のソファに座る


ヲ級 「………」


提督 「……ヲ級 今から言うことは冗談じゃないから落ち着いて聞いてくれ 俺も穏便に済ませてスムーズに事を進めたい」


提督 「もちろん反発してくれても構わない 暴れることだけはしないでほしい」


ヲ級 「…お前の言葉次第だな それによっては暴れる」


提督 「………」


ヲ級 「…言ってみろ わたしはものすごく嫌な予感がする もしそれを言われたら…」


ヲ級 「【確実に暴れる 本気でな】」


提督 「……だろうな 前回と同じようなことをしたくないが…お前には言わないといけない」


提督 「【海軍と手を組むことにした 投票の結果、賛成八割を占めて決定した】」


ヲ級 「」がしっ!!


提督 「ーっ!!」ぐわっ!! 一瞬にして胸ぐらを捕まれ持ち上げられる


ヲ級 「…自分でなにを言ってるのかわかってるのか?敵である海軍と手を組むだと?」ビキビキッ


ヲ級 「あいつらはお前を追い出したんだぞ!!反乱軍として活動してからも奴らから命を狙われてるのに手を組むなんてバカか貴様は!!」


提督 「バカでもなんでもいい!命を狙われても新型深海棲艦を倒すには海軍の力が必要なんだ!」


提督 「他の深海棲艦と手を組むことはみんな嫌がってた!その理由はお前も知ってるよな!」


提督 「前のところが嫌でここに来た深海棲艦が大半…いや、九割を占めてる!そんな奴らが他の深海棲艦と手を組みたいなんて言うわけないだろ!」


ヲ級 「海軍の方がないだろうが!!お前の敵でもあり深海棲艦の敵でもあるんだぞ!!そんな奴らが仲間になるわけがない!!」


提督 「海軍の中でも信用できるやつはいる!そいつに協力してもらえば!!」


ヲ級 「だまれっ!!」ブンっ!!



ドゴォンっっ!!!!!!


提督 「がはぁ!! ーっ…」ドサッ 出入口の壁に投げぶつけられて床に尻を付かせる


ヲ級 「海軍と手を組むことは絶対に許さない!!誰がなんと言おうと私は反対だ!!」


ヲ級 「賛成派が多いならそいつらを殺す!!裏切り者として全員殺してやる!!」ビキビキッ!!


提督 「ーっ仲間を殺すのか!!お前はこの基地の中でトップを争う実力を持って指揮も執る」


提督 「そんな奴が仲間を殺すとはどういう神経してんだ!!もしそれをするなら裏切り者はお前の方だ!!」


ヲ級 「っ…てめぇ!!」ブチッ!!


提督 「(ダメだ、やっぱり穏便には済ませられない 無理だとはわかっていたが万が一に賭けたんだが……)」


提督 「(…しかたない ここからは実力行使だ!許してくれヲ級)」


提督 「全員戦闘態勢!!ヲ級を大破させろ!!」



壁 「」ボガァァァン!!!!!!


ヲーちゃん&港湾棲姫&タ級&レ級 「「了解っ!!」」シュゥゥ… 壁を破壊して姿を現す


提督 「壁壊して入ってくるのか!?それは想定外!!」


ヲ級 「ヲーちゃん…やっぱりお前の差し金か!提督をおかしくさせたのは!!」ビキビキッ


ヲ級 「お前らもグルだったか 港湾棲姫、レ級、タ級!!最近ヲーちゃんと一緒にいることが多いと思っていたがまさかお前たちまでそっち側だとはな」


港湾棲姫 「グルとは言い方悪いですね 私たちは提督のやり方に賛成しただけです」


タ級 「提督の考え方が全部正しいとは言えないが今回は正しいと思う 仲間を失うくらいなら海軍と手を組んだ方がいい」


レ級 「お前は頭が固いんだよ もっと柔らかくしな」


ヲーちゃん 「提督の言うこと聞けないなら本気で潰しに行くのね」ギロッ


ヲ級 「ーってめぇら!!」ギリっ!!


ヲ級 「そうかそうか 提督も含めて全員裏切るんだな だったら…」スゥ…


ヲ級 「全員殺す!!」ジャキッ!! 隠していた副砲をヲーちゃんに向けて狙いを定める


ヲーちゃん 「やってみろ!!返り討ちにしてやるのね!!」ジャキッ 本来持てない46cm連装砲を構える


提督 「やべっ!」ダッ!!



ドゴォォォォォン!!!!!











演習場



ドゴォォォォォン!!!!!…


深海棲艦 「ーっ!? なっなに!?敵襲!?」


深海棲艦 「…いや違う 基地内から音がした 外部からじゃない」


深海棲艦 「内部から!?それって…まさか」



提督室の窓 「」バゴォォォン!!!!!! 内部から爆発して壁が崩壊し破片が落ちていく


ヲ級 「ーっち!姑息な真似を!!」バッ!!スタッ 破壊された壁から出てきて下に降りる


ヲーちゃん 「待てやゴラァ!!」バッ!!


港湾棲姫 「レ級さん達は階段から来てください!」バッ!!


レ級 「なんで躊躇なく降りれんのよ!?」


タ級 「レ級口調!!」ヒソヒソ



ヲーちゃん 「オラ死ねぇ!!死ねしねしねぇ!!!!」ボボボボゥンッ!!!!


ヲ級 「誰が死ぬか!!てめぇが死ね!!ボンボゥンッ!! 打ち返してヲーちゃんの放った砲弾に当て爆発させる


港湾棲姫 「では大破してください!」ボンボゥンッ!!!!


ヲ級 「大破もするか!てめぇがしろ!!」ボンボゥンッ!!!!


ヲ級 「(くそっ副砲じゃ威力が足りん!撃たれた砲弾に当てれば誘爆させて止めることはできるが止めるだけで倒すことはできん!)」


ヲ級 「(相手がヲーちゃんだけなら勝ち筋があったのに港湾棲姫までいるんじゃ勝ち目がない!しかも装備までガチ装備だ!!)」


ヲ級 「(一旦武器庫まで行くしかない 私の装備を取りに行かなくては…)」チラッ



深海棲艦 「ひぃっ!!こっち見たよ!?」ビクッ!!


深海棲艦 「なっなに!?私たちなにもしてないよ!?」ビクビク…



ヲ級 「…ちょうどいい あいつら試製51cm連装砲持ってる!何個か出来たやつを持ってきてたか!」ザッ!!


ヲ級 「お前らその武器よこせ!!」ザッザッザッ!!…ザバンっ!!



ヲ級 「ダメなのね!その武器持って逃げるのね!!」ザッザッザッ…ザバンっ!!


港湾棲姫 「早く逃げなさい!死にたくなければ!!」ザーッ!!…



深海棲艦 「えぇっ!?ど、どっち聞けばいいの!?」


深海棲艦 「逃げた方がいいわ!今のヲ級 前に基地半壊した時と同じ荒ぶりよ!」


深海棲艦 「とても話し合いできる状態じゃないわ!逃げるわよ!!」ザーッ!!…


深海棲艦 「うっうん!」ザーッ!!…



ヲ級 「逃げるなーっ!!」クワッ!!


深海棲艦たち 「「ひぃっ!!」」ビクッ!!


深海棲艦 「(あ…足が、動かない……!!)」ガタガタ…


深海棲艦 「(ヲ級の気迫で身体が…言うこと聞かない!!)」プルプル…



ヲーちゃん 「ーっち!卑怯な真似するのね!!」スチャッ 46cm連装砲をヲ級に向けて構える


港湾棲姫 「ヲーさん 今の射線上では避けられたら仲間に当たります 撃つのはまずいかと」


ヲーちゃん 「…ちっならこのまま進むのね!」ザーッ!!…


港湾棲姫 「全艦載機発艦!!」バシュシュシュシュン!!!!!!


艦載機(港) 「「全艦載機発艦!!」」ブゥゥゥン!!…


港湾棲姫 「まとめて破壊されないように全員散らばってヲ級を攻撃してください!」


艦載機(港) 「「了解っ!!」」ブゥゥゥン!!…



ヲ級 「もらっていくぞ」パシパシッ ふたりから試製51cm連装砲を盗って演習場内を走行していく


深海棲艦 「ま…まって 持っていかないで…」ガタガタ…


深海棲艦 「くそっ体がまだ動かない!早く動けよ…!」ガクガク…


ヲーちゃん 「動けなのね 早くここから離れるのね」ポンポンッ 立ち止まってるふたりの肩を叩いて指示する


港湾棲姫 「ここに居ては危険です 基地に戻って全員に警戒態勢を知らせてください」ザー!!…


深海棲艦 「っ! わ、わかった!」ザー!!…


深海棲艦 「悪いがたのむ!」ザー!!…



ヲ級 「ーっち!んだよ弾少ないじゃないか これじゃすぐ打ち切るぞ!」


ヲ級 「(さすがにこの弾は持ってきてない 副砲は準備してたから持ってきてたが他は準備してない)」


ヲ級 「…まぁいい 少ない弾で倒せばいいだけだ!てめぇら全員殺してやる!!」スチャッ 副砲を構えて狙いを定める


ヲーちゃん 「副砲を構えてきたのね てことは試製51cm連装砲の弾は少ないのね」


港湾棲姫 「そのようですね ヲ級さんの性格上、余裕があるなら惜しみなく打ち込んできますからね」


港湾棲姫 「私たちが隙を見せたら打ち込んできます 気をつけてください」


ヲーちゃん 「わかってるのね ぶっ殺してやるのね!!」ザーッ!!スチャッ



ヲ級 「死ねぇっ!!」ドンドゥン!!!



ヲーちゃん 「…」ザー!!…ヒュンヒュン 走りながら華麗に砲弾を避ける



ヲ級 「っち 余裕で避けやがって」スゥ…ボンボンボンボンッ!!!! 真上に副砲を放つ


ヲ級 「ふんっ!!」ボゥンッ!!バシャァァァン!!!! 自分の真下に試製51cm連装砲を放ち水しぶきを上げさせる


ヲーちゃん 「(水しぶきで自分の姿を眩ませて真上に砲弾…視界を悪くして二段構えで攻撃するつもりなのね)」


ヲーちゃん 「でも無駄なのね 港湾棲姫!」スチャッ



港湾棲姫 「全艦載機、上空の砲弾を撃ちなさい!」


全艦載機 「「撃てーっ!!」」ババババババッ!!!!!!



ヲ級の砲弾 「「」」ボガァァァン!!!!… 艦載機の弾が全ての砲弾に当たり爆発する


ヲーちゃん 「さすがなのね!そして私には丸見えなのね」ジッ… 目と耳を集中させてヲ級の位置を把握する


ヲーちゃん 「(砲撃した位置から右側に全速力で走ってる…二段構えで攻撃じゃないのね?)」


ヲーちゃん 「(なにをするつもりなのね?警戒しないと)」



ヲ級 「(砲弾全部破壊されたか 予想通りだ)」ザー!!…


ヲ級 「(艦載機を使用したいが出したところで港湾棲姫にやられるのが目に言えてるが…出さないよりかはマシか)」


ヲ級 「(改造飛行甲板は付けてないから搭載数がかなり少ないが武器庫に行くまで時間稼ぎになるだろ)」スチャッ


ヲ級 「全艦載機発艦!港湾棲姫の艦載機を破壊しろ!!」バシュシュシュンッ!!!!!!



艦載機 「っえ りょ、了解!!」ブーン!!…


艦載機 「なんで味方に!?ヲ級さん冗談ですよね!」


ヲ級 「殺れ」ギロッ


艦載機 「っ…」ゾクッ


艦載機 「(め…目が本気だ ほんとに味方に撃つのか!?)」


艦載機 「っ…ね、狙いを定めろ!!目標は港湾棲姫の艦載機!!」


全艦載機 「「っ…」」ジャキッ



港湾棲姫 「ヲーさん艦載機は私が片付けますのでヲ級をお願いします!放てーっ!!」


ヲーちゃん 「お願いするのね!」ボンボゥンッ!!!!



ヲ級 「(上空に副砲を打ち込んで海面に試製51cm連装砲を撃っての繰り返しで行くしかないな 姿を捉えられたら道を塞がれるか主砲を撃ち込まれる!)」ボンボンバシャァァァン!!!!


ヲ級 「(おそらくヲーちゃんは水しぶき上げても私の位置を把握してくるはず だがずっと見られてるよりかは妨害した方がまだ狙われないで済む)」


ヲ級 「(進行方向を妨害しない辺りまだ私の考えは把握してない その間に基地に入れば撃つことが出来なくなる!)」


ヲ級 「(あいつは基地の崩壊を気にするやつだ いくら私を倒そうとしても基地の崩壊はしないはず…だよな?)」


ヲ級 「(とにかく今は武器を取りに行かないと!)」ザーッ!!…



ヲーちゃん 「(ずっと右側に進んでる…いや、だんだん基地の方向に向かってる?)」ボンボンッ!!!!


ヲーちゃん 「(基地内部に入れば私が撃ってこなくなると思ってるのね?生憎だけどお前を倒すためなら基地の崩壊なんて気にしないのね!)」


ヲーちゃん 「(基地に向かってるなら妨害するのね 行けなくさせれば基地の崩壊も防げる!!)」ザーッ!!…



艦載機(ヲ級) 「うっ撃てー!!」


艦載機(ヲ級) 「「撃てーっ!!」」ババババババッ!!!!!! 港湾棲姫に向かった部隊とはまた別の部隊が背後からヲーちゃんに発砲する


ヲーちゃん 「っ!」ヒュヒュヒュヒュン!!… 発砲された銃弾を後ろを見ずに全て華麗に避ける


艦載機(ヲ級) 「うそだろ!?見ないで避けやがった!!」


艦載機(ヲ級) 「音と気配で避けたのか!?やっぱり化け物だ!!」


艦載機(ヲ級) 「当てたくないが当てないとヲ級さんに叱られる!再び狙いを定めろ!」


艦載機(ヲ級) 「「っ…」」ジャキッ 再び狙いを定めてヲーちゃんに銃口を向ける



ヲーちゃん 「港湾棲姫!!」ザーッ!!… 艦載機は港湾棲姫に任せてヲ級を追いかける


港湾棲姫 「悪く思わないでください!全艦載機 撃てーっ!!


艦載機(港湾) 「「撃てーっ!!」」ババババババッ!!!!!!


艦載機(ヲ級) 「ーっな!?もう別部隊やられたのか!」


艦載機(ヲ級) 「まずいっ!背後を取られた 全員逃げろ!!」ブゥーン!!…


艦載機(ヲ級) 「あぁぁぁっ!!!!」



ボガァァァン!!!!


艦載機(ヲ級) 「やばいやばいっ!!陣形保ってる場合じゃない!全員逃げろ!!」ブゥーン!!…


艦載機(ヲ級) 「ひぃぃっ!!!!」



ヲーちゃん 「(…最悪な光景なのね 仲間同士で撃ち合うなんて)」ザーッ!!…


ヲーちゃん 「(関係ない深海棲艦も巻き込んでるからなお最悪なのね これ以上被害が拡大する前に倒さないと!)」



ヲ級 「ーっち!もうやられたか やはり港湾棲姫相手じゃ無理か」ザーッ!!…


ヲ級 「だが時間稼ぎにはなった …すまない、駒にして」


ヲ級 「(駒にした分、確実に倒さなければ!!)」



ヲーちゃん 「(ずっと基地の方角に向かってる…ほんとに私が攻撃できなくさせるために向かってるのね?)」ザー!!…


ヲーちゃん 「(それだけの理由でヲ級がそんな単純なことする?ほかに何かあるとしたらなにがある?)」


ヲーちゃん 「(さっき味方の深海棲艦から試製51cm連装砲を奪ったから火力は充分 弾薬が少ないみたいで使用頻度は少ない 弾を回収するために向かってる…?)」


ヲーちゃん 「(……いやちがう!火力はあるけど装備が不十分!副砲と弾薬の少ない試製51cm連装砲、通常の搭載数)」


ヲーちゃん 「(基地に向かってるのは自分の装備を取りに行くため!てことは武器庫に向かってるのね!!)」


ヲーちゃん 「(武器庫はさすがに砲撃できない!まずいのね!!)」ザーッ!!… ヲ級に突っ込んでいき行く手を阻もうとする



ヲ級 「(ヲーちゃんがこっちに向かってきた…気づかれたか!)」


ヲ級 「(さすがにここまで基地に向かってればバレるか だが基地にだいぶ近付けたから砲撃は控えるはず!このままフルスピードで向かえば!!)」ザーッ!!…



ヲーちゃん 「艦載機発艦なのね!ヲ級の進行方向を妨害するのね!!」バシュシュシュシュン!!!!


艦載機(ヲー) 「「了解っ!!」」ブゥーン!!…


ヲ級 「(艦載機出したか だが!)」


ヲ級 「残ってる艦載機!ヲ級の艦載機を潰せ!!」


艦載機(ヲ級) 「「りょっ了解!!」」ブーン!!…


艦載機(ヲー) 「事情は全て把握済み 悪く思うなよ!」ババババババッ!!!!!!


艦載機(ヲー) 「落ちろー!!」ババババババッ!!!!!!


艦載機(ヲ級) 「うおぉぉぉぉっ!!」ババババババッ!!!!!!


艦載機(ヲ級) 「くたばれー!!」ババババババッ!!!!!!



ヲーちゃん 「港湾棲姫!!ヲ級の進路を塞ぐのね!!」スチャッボンボゥン!!!! 主砲を構えてヲ級に向けて放つ


港湾棲姫 「了解っ!!」スチャッボンボゥン!!!! 同じく主砲をヲ級に狙いを定める放つ



ヲ級 「ーっく!ふたりして放ってきたか 空爆がない分マシだがふたり分の砲撃はキツい!」ボンボゥン!!!!…ボガァン!!


ヲ級 「(だがそろそろ武器庫に行ける!近くまで来れば攻撃は止む…)」ザー!!…




提督 「全員ヲ級を大破させろ!沈めるまではするな!」陸上から武器庫に深海棲艦を配備させて指揮を執る


提督 「今のヲ級は前回よりも激怒してる!武器を持たせたら基地半壊どころじゃ済まなくなる!!絶対に止めろ!!」


全深海棲艦 「「了解っ!!」」ジャキッ!!!! 全深海棲艦が主砲などを装備して武器倉庫からヲ級に狙いを定める



深海棲艦 「空母隊は離れて艦載機で応戦しろ!決して攻撃を食らうな!」バシュシュシュシュン!!!! 武器庫から離れた場所から艦載機を発艦させる


深海棲艦達 「「了解っ!!」」バシュシュシュシュン!!!!!!



タ級 「レ級私たちは前に出るぞ!後ろから来る砲弾は避けろ!」ザー!!…


レ級 「無数の砲弾飛んでくるぞ!?死ねってか!!」ザー!!…



ヲ級 「てめぇら…どこまでも私の邪魔をしやがって!!」ビキビキっ!!


ヲ級(elite) 「なら全員沈めてやる!!提督もコロシテヤル!!ミナゴロシダ!!」ボゥッ!! 目や全身を赤くさせて本気でブチギレる



ヲーちゃん 「ーっelite!?ヲ級eliteになれたの!?」


ヲーちゃん 「それは予想外!!全員沈める気で潰すのね!!」ボンボゥン!!!!


港湾棲姫 「全艦載機、一斉射撃!!」ボンボゥン!!!!



提督 「ーっ全艦 放てーっ!!」


全深海棲艦 「「撃てーっ!!」」ボボボボボゥンっ!!!!!!


全艦載機 「「撃てーっ!!」」ババババババッ!!!!!!



タ級 「レ級!右手を狙え!!」ボンボゥン!!!! ヲ級の左手に目掛けて主砲を放つ


レ級 「わかったわ!」ボンボゥン!!!! 指示された通りヲ級の右手に目掛けて放つ



ヲ級(elite) 「ジャマヲスルナー!!」ボボボボボボゥン!!!!!! 放たれた砲弾に目掛けて副砲と主砲を乱射させる



ボガァァァァン!!!!!! ヲーちゃん達の砲弾とヲ級の砲弾がぶつかり合って爆発し、全ての弾に誘爆+機銃の弾も全て弾き飛ばされる


タ級 「マジかよ!全部誘爆したぞ!」


レ級 「タ級!来る!!」ザーッ!!


タ級 「っ!」ザーッ!! レ級は右側、タ級は左側にヲ級を視界に捉えながら移動する



ヲ級(elite) 「ジャマダドケー!!」ザーッ!!… タ級たちがいたところを走って武器庫に向か…


タ級 「」スチャッ


レ級 「」スチャッ タ級と同時に間を通ってきたヲ級に向けて主砲を構える


タ級 「(やっぱりわかってるな さすが私の相棒だ)」


レ級 「撃てーっ!!」ボンボゥン!!!!


タ級 「倒れろ!!」ボンボゥン!!!!


ヲ級(elite) 「ウゼェンダヨ!!」ボボゥンっ!! タ級に主砲、レ級に副砲を放って、放たれた砲弾に当て爆発させる


タ級 「やっぱ無理か だが撃ちまくれ!」ボンボゥン!!


レ級 「わかってるわよ!」ボンボゥン!!!!



提督 「もう一度構えろ!次防がれたら基地に来るぞ!」


全深海棲艦 「「はいっ!!」」スチャッ



深海棲艦 「もう一度集中砲火だ!狙いを定めろ!」


艦載機 「「了解っ!!」」ブーン…



港湾棲姫 「あなた達も狙って!遠慮はいりません!」ボンボゥン!!!!


艦載機 「「了解っ!!」」ババババババッ!!!!!!


ヲーちゃん 「こっちも撃ち込むのね!!」ボンボゥン!!!!


艦載機(ヲー) 「「はいっ!!」」ババババババッ!!!!!!



ヲ級(elite) 「…テイトク ホントニワタシヲタオスキナンダナ」


ヲ級(elite) 「……コロシタクナカッタヨ オマエダケハ」スチャッ


ヲ級(elite) 「オマエダケハ!!コロシタクナカッタ!!」ボボボボボボゥン!!!!!! 飛んでくる砲弾に撃ち込むと同時に提督にも向けて放つ



ヲーちゃん 「っ!? 提督がねらわれたのね!?」


港湾棲姫 「タ級レ級!!提督に向かってる砲弾を撃って!!」ボボゥン!!


タ級 「わかってる!!」ボンボゥン!!


レ級 「任せなさい!!」ボンボゥン!!



深海棲艦 「提督にも砲弾が来るぞ!守れ!!」


提督 「俺のことはレ級たちに任せてお前たちはヲ級に主砲を構えろ!!基地に入るぞ!!」


深海棲艦 「もう入られる!全員接近戦体せ」



ヲ級(elite) 「モウオソイ」ザバァン!! 海上から陸に上がり深海棲艦たちの元に突っ込んでいく


深海棲艦 「やばっ!!」すぐさま主砲を盾にして身を守…


ヲ級(elite) 「ドケェ!!」ガァンッ!! 主砲を鈍器のように振り回し、縦にしてきた相手の主砲に思いっきり当てる


深海棲艦 「ぐぅぅっ!!」ブンっ!! 勢いが強すぎて仲間がいる深海棲艦の元に吹っ飛ばされる


深海棲艦 「っと!」ガシッ!! 飛ばされてきた深海棲艦を受け止める



深海棲艦 「止まれヲ級!!」ブンっ!! 主砲を鈍器のように振ってヲ級に向ける


深海棲艦 「オラァっ!!」ブンっ!! 同じく以下略


ヲ級(elite) 「ジャマダッ!!」ボンボゥンっ!! 至近距離からふたりの深海棲艦に副砲と主砲を放つ



深海棲艦(小破) 「がぁぁっ!!」ボガァンッ!! 副砲の砲弾が着弾してダメージを受ける


深海棲艦(大破) 「かはぁっ…!!」ヨロ…バタンっ 主砲が直撃して大破し倒れる


深海棲艦 「あっあいつ至近距離から!!」


深海棲艦 「もういい殺せ!!仲間を殺す気でやってるなら私たちも本気で殺れ!!」スチャッ


深海棲艦 「ばっ!?まて!仲間が密集してるのに撃ったら!!」


ヲ級(elite) 「シネェ!!」ボボボボゥン!!!! 仲間の深海棲艦たちに向けて主砲と副砲を乱砲しまくる



深海棲艦 「全員防御体制!!」スチャッ 装備を全て盾にして防御体制に…



ボガァァァンっ!!!!


深海棲艦(小破) 「ぐぅぅっ!!」ズキィッ!! 主砲で防ぐが反動が強すぎて装甲が破損する


深海棲艦(小破) 「ーっのやろう!」スチャッ 主砲で防ぎ使えなくなり、副砲を構える


提督 「撃つな!射程に味方が入ってる!!避けられたら…」


深海棲艦(小破) 「ーっち!」スゥ…ドゥンっ!! 味方が射程に入らないようヲ級の足元に向けて放つ


ヲ級(elite) 「カエス!!」ガンッ!! 足元に放たれた砲弾をゴルフのように打ち跳ね返す


深海棲艦(小破) 「ーっな!?」


ボガァァァン!!


深海棲艦(大破) 「っ…」フラァ…バタンッ 顔面に副砲の弾が直撃して倒れる


深海棲艦 「おいおいうそだろ 跳ね返すのかよ!」


深海棲艦 「突破されてヲ級が武器庫に向かうぞ!狙え!!」スチャッ


提督 「やめろっ!!武器庫に撃つな!!基地が全壊するぞ!!」


提督 「追いかけて接近武器に切り替えろ!銃火器は禁止だ!」


深海棲艦 「マジかよ まさかこれ使う時が来るなんてよ」ガシャンッ!!スチャ…シャキッ 武器類だけ外して懐から仕込みナイフを取り出し装備を変える


深海棲艦 「装甲は外すな!最低限の防具を着用しろ!!」


深海棲艦 「警戒を怠るな!!相手はあのヲ級だ 我ら基地の中でトップ争いをするやつだ!!」


深海棲艦 「油断したら死ぬと思え!!各班ごとに進み、バラバラになるな!」


深海棲艦 「「了解っ!!」」ザッザッザッ!!!!…



提督 「っ…ヲ級」ググッ…


タ級 「ーっと わるい しくじった…」ザバァ… 陸地に上がり提督の傍による


レ級 「…むしろ勝てという方が無理よ あんな化け物」ザバァ…


ヲーちゃん 「……睨みつけ使えばよかったのね 味方がいたから使わなかったけど巻き込んででも使った方がよかったのね」ザー…


港湾棲姫 「すみません提督 侵入を許してしまって」


提督 「……いや お前たちのせいじゃない 俺が説得できなかったのが悪い」


提督 「もっと上手く言えばこんなことにはならなかったかもしれない 完全にしくじったよ」


ヲーちゃん 「結果的にこうなることは確実だったのね 誰のせいでもないのね」


ヲーちゃん 「反省会は後にして指示をお願いするのね 私は単独で行動させてもらうから」ザバァ…ガシャンッ!!


提督 「いけるのか?かなり理性が欠けてるようだが」


ヲーちゃん 「平気なのね 私を誰だと思ってるのね?」スゥ…カシャン 格納庫から誰かの手製の仕込みナイフを取り出す


ヲーちゃん 「元大湊警備府第一艦隊旗艦にしてエースの私がこれくらいで取り乱さないのね」


提督 「……そうか それならいいんだが」


ヲーちゃん 「さんにんの指揮は任せるのね 行ってくるのね」


提督 「…無理はするなよ できる限り……殺さないでくれ」


ヲーちゃん 「…努力するのね」


タッタッタッ!!…



タ級 「…そういえばヲーちゃん元艦娘のときの記憶残ってたんだっけ すっかり忘れてた」


レ級 「私も忘れてたわ しかもあの化け物提督の元に着いてたエースってことも」


港湾棲姫 「提督 指揮をお願いします」


提督 「……お前たちはヲ級に勝てる自信あるか?」


タ級 「ない…けど、やるしかないだろ」


レ級 「今ここで動かなかったらいつ動くのよ」


港湾棲姫 「戦力上位に入る私たちが対処すればなんとかいけます さらに提督の有能な指揮を受ければなおいけます」


提督 「…そうか それは責任重大だな」


提督 「お前たちに渡した接近戦用のナイフは今持ってるか?」


タ級 「持ってる 常時持ってるよう言われてたからな」スッ


レ級 「私もあるわ」スッ


港湾棲姫 「提督お手製のナイフは使い勝手がいいので常時装備してます」スッ


提督 「今ヲ級は武器庫に入ったから銃火器は使えない 戦うことになったらそのナイフ一本で戦わないといけない」


提督 「俺も中に入って全員の指示を出すがいつもと戦い方が違うから上手く指揮を取れるか分からない 全員に指揮が行き渡らないと思ったらお前たちは独断で行動しても構わない」


港湾棲姫 「…いいんですか?それでは連携が取れなくなりますよ」


提督 「安心してくれ お前たちが独断で動いたかはすぐ把握できる わかった瞬間にお前たちの連携に繋げられるよう他のみんなに指示を出す」


提督 「危ないと判断したらすぐ指示を出すからその時は従ってくれ」


港湾棲姫 「わかりました」カチャン…ガシャンっ 主砲類を外して最低限の装甲だけ身につけ鞘に収めたナイフを装備する


レ級 「タ級 腹を括りなさい」カチャン…ガシャンっ


タ級 「わかってるよ ほんと困ったやつだよ」カチャン…ガシャンっ


提督 「今回の任務はヲ級を止めること!できる限りケガは最小限にして捕まえろ!」


全員 「「了解っ!!」」ザッザッザッ!!…













武器庫



タッタッタッ…


深海棲艦 「…」タッタッタッ… 静かに歩いてできる限り音を出さずに団体行動している


深海棲艦 「……よし ここにはいないな 次行くぞ」


深海棲艦2 「了解」


深海棲艦 「(あいつどこいった?他の班も見つけてないみたいだが隠れたのか?)」


深海棲艦 「(武器金庫からはヲ級の装備がなくなってたから確実に持って行ってるはず あいつの装備で攻撃されたらシャレにならんぞ)」


深海棲艦 「(攻撃される前に戦闘不能にしたいが…おそらく無理だな あいつは私たちより遥かに強い)」


深海棲艦 「(こっちの攻撃はほとんど避けてあいつの攻撃はほぼ当たる 接近戦闘術もかなり高いから私たちじゃどうにもならない)」


深海棲艦 「(だがここで引くわけにはいかない 引けば基地は崩壊し私たちの居場所がなくなる)」


深海棲艦 「(元々別の所で属してたが嫌になってここに来た 私だけじゃなくみんなも同じ理由でここに来た)」


深海棲艦 「(ここがなくなったら私たちはどこにも所属しないはぐれ者になる

はぐれ者になったら私たちは他の深海棲艦からも艦娘からも狙われることになる)」


深海棲艦 「(提督が指揮るから皆まとまって動けてるのに他のやつが指揮を取ったら絶対まとまらない だからこの基地や提督を絶対に守らないといけない!!)」


深海棲艦 「(基地は最悪いいとして、提督だけは絶対に守らないといけない この命に変えても提督だけはぜったいに!!)」



…カタンっ


深海棲艦 「っ!」スッ 進む先から物音が聞こえて他の深海棲艦に止まれの合図をする


深海棲艦 「(物音したな もしかしてヲ級か?)」


深海棲艦 「(だが幸いにもここは一方通行 先に進めば曲がり角があるがその先は部屋なんかは一切ない)」


深海棲艦 「(もしいれば確実に鉢合わせだ 奇襲かければワンチャンいけるか?)」


深海棲艦 「(こっちは五人いるから人数では負けてない ならここは警戒して突っ込む!)」スッ…ビシッ 仲間に警戒して突っ込むことをハンドサインで伝える


深海棲艦達2〜5 「「…」」コクリ


深海棲艦 「………」タッ…タッ…タッ…


深海棲艦 「…」スゥ…チラッ 壁際を利用して曲がり角を覗…



ヲ級(elite) 「…ユダンタイテキダ」スチャッ 深海棲艦が覗いてる目の前に主砲を突きつける


深海棲艦 「ーっな!?」


深海棲艦2 「(まずいっ!!)」グイッ!! 後ろに待機してる深海棲艦が覗いてる深海棲艦の腕をつかみ引っ張る



バゴォォォンっっ!!!!!! 曲がり角の角際の壁が盛大にぶっ壊されて破片が至る所に飛び散る


深海棲艦 「っ……っ………」ハァハァ!!…


深海棲艦2 「ーっぶねぇ 引っ張って正解だった」ハァハァ…


深海棲艦2 「全員戦闘態勢!!ナイフを構えろ!!」


深海棲艦3 「あいよ!」スチャッ


深海棲艦2 「おまえも倒れてないで早く立ち上がれ!休んでる暇ないぞ!!」


深海棲艦 「っ…そ、そうだったな すまない!」スクッ



ヲ級(elite) 「…シニゾコナイガ シンデレバラクニナッタノニ」


ヲ級(elite) 「オマエタチモヲーチャンガワカ ナラバシネ!!」スチャッ


深海棲艦 「装甲を盾にしろ!!ここじゃ避けられない!!」スッ


深海棲艦 「退避しながら防げ!!絶対耐えろよ!!」


深海棲艦達 「「ーっ!!」」スチャッ 全員の小さい装甲を一枚の盾にして攻撃を防ごうと…



バゴォォォン!!!!!!


深海棲艦達達 「「ぐぅぅっ!!!!」」ミシミシミシッ!!!!!! 辛うじて装甲が持ち堪える


ヲ級(elite) 「…モチコタエタカ ゼロキョリニチカカッタノニヨクモッタナ」


ヲ級(elite) 「ダガツギハナイ シネ」スチャッ


深海棲艦 「盾を斜めにさせろ!!」スゥ…


深海棲艦2〜5 「「了解っ!!」」スゥ… 一枚にした盾を右側に砲弾を受け流せるよう斜めにさせる


ヲーちゃん(elite) 「ウケナガセルトオモウナ!!」ボボゥンっ!!!!



ボガァァァァン!!!!!!


深海棲艦達 「「ガァァァァっ!!!!」」バキバキバキバキッ!!!!!! 盾にしていた装甲が破壊され吹っ飛ばされる


深海棲艦 「ぐぅぅ…!!三発目は耐えれなかったか 至近距離だからよけいか…!」ズキズキ…


深海棲艦 「全員立ち上がれ!ヲ級を止め」


ヲ級(elite) 「ジャマダ」ボスゥっ!!


深海棲艦 「おぼぉっ!!!!っ…」バタッ… 腹を思いっきり蹴られて気を失う


深海棲艦2 「ーっのやろう!!」スチャッ ナイフを構えて攻撃しようと…


ヲ級(elite) 「オソイ」ボゥンッ!! 至近距離から装甲のない深海棲艦に主砲を放つ


深海棲艦2 「(あっ…死ぬ)」


深海棲艦3 「ーっおらぁ!!」ガバッ!! 砲弾を放たれた深海棲艦に飛びついて床に叩きつける


深海棲艦2 「あがぁっ!!」ゴンッ!!



ボガァァァァン!!!!!!…


壁 「」ボロォ… 壁に大穴が空いて外の景色が映る


ヲ級(elite) 「…シニゾコナイガ サッサトクタバレ」スチャッ 床に転がってるふたりに主砲を突きつける


深海棲艦3 「みんな穴から外に出ろ!!」ビュンッ!! 地面に転がった深海棲艦は装備していたナイフをヲ級に投げつけて攻撃する


深海棲艦4〜5 「「了解っ!!」」ガシッ…バッ!! 気を失った深海棲艦を連れて穴の空いた壁から外に出る


ヲ級(elite) 「ニガサン」カンッ…スチャッ 飛んできたナイフを軽く弾いて主砲を逃げる深海棲艦達に向ける


深海棲艦3 「おらもう一本!」ビュンッ!! 深海棲艦2のナイフを投げつけて攻撃する


ヲ級(elite) 「シツコイ ジャマスルナラコロス」カンッ…スチャッ 再び投げ込まれたナイフを弾き手法を構える


深海棲艦3 「それは勘弁!」ググッバッ!! バラバラになった装甲の破片や壁の部品を手に取りヲ級に投げつける


ヲ級(elite) 「コザカシイ」ボゥンッ!!


深海棲艦3 「ーっふん!!」ブンッ!! 掴んでいた深海棲艦2を通路の奥に投げ、遠心力で自分ごと飛ばす


床 「」ボガァァァァン!!!!!! 砲弾が床に着弾して大きな穴が空く


深海棲艦3 「やばいやばいっ!!殺される!!」タッタッタッ!!… 深海棲艦2を抱き抱えて武器庫の奥へとかけていく


ヲ級(elite) 「…ニゲタカ ニゲアシダケハハヤイナ」


ヲ級(elite) 「マァイイ サイユウセンハヲーチャンダ アイツヲコロス」


ヲ級(elite) 「アイツラハソノアトデモイイ アイツヲコロセバアトハラクダ」タッタッタッ…








通信機 『こちら一班 現在ヲ級は武器庫を徘徊してる 戦闘時、数人負傷した 警戒しろ!』


深海棲艦 「了解 こちら二班、現在武器庫内捜索中 警戒する」


深海棲艦 「聞いたかお前ら 一班がやられた 最大限まで警戒してヲ級と遭遇したら容赦なく攻撃しろ!」


深海棲艦 「躊躇したら死ぬと思え!いいな!!」


全員 「「はいっ!!」」


深海棲艦 「いくぞ!ヲ級を探せ!!」


タッタッタッ!!…





この続きは反乱軍提督 7になります

今後とも反乱軍提督をよろしくお願いします


後書き

反乱軍基地に存在する深海棲艦


ヲ級(秘書艦)
ヲーちゃん(副秘書艦&偵察班)
タ級(戦闘班)
戦艦棲姫(戦闘班)
レ級(戦闘班)
ル級(戦闘班)
ホ級(戦闘班)
南方棲戦鬼(戦闘班)
南方凄戦姫(戦闘班)
イ級(遠征&壁役班)
ワ級(遠征班)
駆逐棲姫(調理班)
港湾棲姫(医務班)
重巡ネ級(工作班)
離島棲鬼(二軍戦闘班&工作班)
北方棲姫(通信班)


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SS好きの名無しさんから
2023-01-05 19:35:51

SS好きの名無しさんから
2023-01-05 19:35:51

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2022-06-19 16:24:48

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2023-01-05 19:35:41

SS好きの名無しさんから
2022-06-19 16:29:05

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1: SS好きの名無しさん 2022-06-19 16:28:36 ID: S:VXWWHH

ふーむ、何か引っかかる………しかしネタ潰しはいけませんからね、ちょっといろいろと考察しましたが、やはり話すのはやめておきます。投稿頑張って下さい、ダイル・クライスさん。

2: ダイル・クライス 2022-06-23 06:57:13 ID: S:bYCGqW

SS好きの名無しさんコメント&応援ありがとうございます
なにか違和感があれば遠慮なくコメントしてください 間違いやおかしなところがないかを報告してくださると修正など致しますのでよろしくお願いします。

3: SS好きの名無しさん 2022-11-23 15:51:31 ID: S:8rOMch

こっちはどちらかと言えば外伝に近いような話だが……元提督の親父って、マジでなんちゃらベイダーとウイルスばらまいて神になるとかいう黒グラサンを組み合わせたような悪役やなあ………

4: ダイル・クライス 2022-11-25 22:34:39 ID: S:vtXMg8

SS好きの名無しさん、コメントありがとうございます
たしかに言われてみればそれに近かったですね笑 当初この作品を作った際、悪役は他所のキャラを使おうとは思っていなく完全に自分で考えていたのですが似てる部分がありますね。
そこの部分は大目に見てください


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