2022-11-19 13:05:58 更新

概要

この作品は幻想郷闇汚染危機 6の続きです。
ゆっくり見ていってね!


前書き

ライル・ディスト(本名 天王州 神谷(てんのうす こうや))

外の世界から来た外来人
風を自由自在に操ることができ、自分の世界の中心核となる存在
多重人格も持っていていろいろな能力が使える
性格は至って普通 かなりの仲間思いで特に女性には優しい(厳しくする時は厳しくする)
名前は偽名…


ミレイユ・ディスト(本名 ミレイユ・ブリリアント)

回復担当の多重人格者の一人
性格は天然でいつものほほーんとしてる
怒ると怖いかはわからないが本気にするととんでもなく強くなる
画像検索で【ミレイユ・ブリリアント】と入力すると元ネタにしたキャラが出てきます 検索してみてくださいね?


ブレイク・ディスト

無効を操る多重人格者の一人
性格は危ない この多重人格者と接する時は危ないから気をつけながら話しかけた方がいい
能力が無効しか使えないため攻撃方法は素手で攻撃しかないため単体で出てくることはほぼないだろう


キール・ディスト

諸刃の拳を使う多重人格者の一人
性格は言葉使いは多少荒いが根はいい人
能力を無効にされても諸刃の拳を使う事が出来る
体力を大幅に使うため、あまり多用することが出来ない上ブレイクと同じく素手で攻撃しかない為単体で出てくることはほぼないだろう


ゼウル・ディスト

未来を見る事が出来る多重人格者の一人
性格は不明
能力もたまにしか使えないためあまり役には立たない…?


ナイト・ディスト

闇を操る事が出来る多重人格者の一人
性格はブレイク以上に危険
敵味方関係なく攻撃する危ない人格者
ライルに止めてもらわなければかなり危険な者の為、あまり姿は出されない


勇那

東方玉新楽に出てくる狐の妖怪
詳しいことは東方玉新楽と検索すれば出てきます
なかなかかわいい(もはや作者の感想)













無間地獄手入口前



ライル 「っ……っ………」ハァ…ハァ… 遥に膝枕してもらって休まされている


遥 「…お兄ちゃん……」


魔理沙 「…ぜんぜん目覚まさないな マジでまずいな」


遥 「そうですね このままだと進みませんね」


遥 「わたしの痛みを受けなくていいとかそういう問題じゃなくなってしまったのでほんとにどうしよう」


遥 「なにか他に方法は…お兄ちゃんがやられてる時点で私たちじゃどうしようもできない このままだと時間が過ぎていくだけ…」


魔理沙 「…なぁ 中に入ったらどれくらい進まないと行かないんだ?私が箒使ってお前たちを全速力で運べばすぐ着いたりするか?」


遥 「無理です 時速百km/hで飛んでも一時間はかかります しかも敵がいないとはいえ、中はかなり入り組んでるので百km/h維持したまま飛ぶことはできません」


魔理沙 「……お手上げかよ ここまで来てよ」


遥 「まだ手は…多分あるかと………」


魔理沙 「………」


遥 「………」


ライル 「っ………」スゥ…スゥ…


遥 「……お兄ちゃん なにかない?私じゃもう思いつかないよ」


遥 「はやく起きて策を思いついてよ このままだとずっとここに……」


ライル 「っ………」ハァ…ハァ…











ライル 「……っん ぅぅ…」スゥ…


ライル 「…あれ、ここは……?」



遥 「すぅ…すぅ……」そこらに置かれている岩に寄りかかってライルの頭を膝に乗せて寝てる


魔理沙 「すー…すー……」遥の隣に座って寝てる


ライル 「……そうか おれ、耐えれなくて気を失ったのか てことはここは無間地獄と大焦熱地獄の間にある中間部屋…」ムクッ


ライル 「(気を失った場所がここでよかった 地獄を行き来するところには中間があってそこはなんともない空間…)」


ライル 「(隣接されてる地獄から影響はなく俺が能力使わなくても平気な場所…気を失ってる間、能力が切れてたからほんとによかった)」


ライル 「(みんなが無事だったのはよかったが…どうやってここを突破するか さすがに三倍はきつかったな)」


ライル 「(まさか気を失うまでいくとは…やっぱりミレイユがいないのが一番痛いか)」


ライル 「(肉体強化と体力三倍でも耐えれないとなると他に方法は……)」



…俺を使えよ


ライル 「…っえ」


ナイト 『俺を使えよ?俺ならこれくらい耐えきれるぜ!』脳内で話しかけてくる


ライル 「ナイトか お前を使えってどういうことだ?お前に耐えれる技なんてあったか?」


ナイト 『ない だが方法はある』


ライル 「…ほんとか?」


ナイト 『あぁ!俺を出させてくれるならやってやるよ 悪いようにはしねぇからよ!』


ライル 「なにを企んでる お前の性格の主導権は俺が持ってるんだぞ?下手なことしたら消すぞ」


ナイト 『消せるもんなら消してみろ 俺がいなくなったらいろいろと困るだろうによ!』


ライル 「…」


ナイト 『まぁ安心しなって ただ久々に外の空気を吸いたくなっただけだ あとタバコ吸いたい』


ライル 「それが本音か…俺未成年だぞ?しかも体に悪いし」ハァ…


ナイト 『酒めちゃくちゃ飲んでるやつがなにを言うか』


ライル 「好きで飲んでるわけじゃないんだがな …わかったよ その条件で呑もう」


ナイト 『やったぜ!元の世界に戻ったらキツいタバコ頼むぜ!』


ライル 「はいはい その前にどうやってするのか聞きたいんだが?耐えれる技ないのにどうする気だ」


ナイト 『俺の技にクラリネット・ライフがあるだろ?それを使うんだよ』


ライル 「クラリネット・ライフ?自分に受けたダメージを相手に移す闇技か」


ライル 「だれに移すんだよ しかもあれは相手に触れてないと使えない技だから魔理沙か遥に移す以外ないはずだが…?」ジロッ


ナイト 『ふたりじゃねぇよ もっといるじゃねぇか!』


ライル 「…っえ?もっといるってだれが……っ!」ハッ


ナイト 『やっとわかったか?』


ライル 「…考えたな そういうことか」


ライル 「ブレイクは無理だが他の奴らに分ければいいのか お前が本体で出て片手に俺、キール、ゼウルを出せば分けれる」


ナイト 『さらに他の奴らにもキールの技を使わせればさらに耐久力が上がるし体力も上がる』


ナイト 『俺も使えば体力は四人分を三倍にして十二倍!耐久は四人で肉体強化すれば二倍で八倍!!』


ナイト 『あとはキールの自然治癒増加を使えばダメージを受けても多少は補うことができる 回復に関してはそれしかないから仕方ない』


ナイト 『ただ問題点もある わかってると思うが全員に分けたところで長くは持たない』


ナイト 『お前が一瞬にして気を失うほどだ 持っても数分ぐらいしか持たん どれだけ早く飛んで出口に出れるか…』


ライル 「キールのリミッター解除も使おう 数分しか持たないならさらに肉体強化して耐えれる時間を増やす」


ライル 「さすがに能力には影響されないから俺とお前の能力で速度を一気に出して行こう!」


ナイト 『俺とお前で合わせればなんkm/hぐらい出る?』


ライル 「……闇使えば大体三百km/hくらいかな 三百km/hでも三十分かかるな」


ナイト 『あの金髪の娘のマスタースパークというやつで加速するのはどうだ?ずっと出させれば多少は加速するだろ』


ライル 「だとしてもまだ加速が足りない 十分以内で着くにしたら六百km/hはほしい」


ナイト 『六百km/hは無理だ そこまで出せねぇよ』


ライル 「そうだよな しかも六百km/hも出したら制御が効かない 直線だけならいいがかなり入り組んでるからな…」


ナイト 『あの紫ってやつの能力が使えたらな あいつの能力なら一発だ』


ライル 「俺の移動魔法はあんな万能じゃない 条件を満たしてやっと繋がる魔法だ」


ライル 「闇の世界は闇を使ってゲートを作ったから繋がったがもし闇を操れなかったらいけない 自分の世界は愚か、幻想郷にも行き来できないし」


ナイト 『おまえの魔法って便利なのか不便なのかわからないな』


ライル 「魔導書や魔術書を見て覚えたからな 所詮は素人と同じだし」


ライル 「…直接肉体にダメージが入るから外部からじゃ防ぎようがないよな 風でアーマー作って守ることができればもっと守りを固められたんだが」


ナイト 『……なぁ もうひとりダメージを移せる奴がいたが聞くか?』


ライル 「っえ もうひとり?誰だよ ブレイクは無理だぞ?あいつは能力無効にしちまうから」


ナイト 『ちがう 今ここにはいねぇ 前に夢の中の妄想空間にいたやつだよ』


ライル 「…ネメシス?まさかあいつを使うつもりか!?」


ライル 「お前むちゃくちゃだよ!!あいつの攻撃食らったら感染するんだぞ!しかも触れてないと移せないから確実に攻撃を食らう!!」


ライル 「ダメージは移せても状態異常は移せないだろ!仮に移せたとしてもあいつを連れて抜けるとか無理だ!!」


ナイト 『だが人数合わせになるぜ しかもあいつに集中的にダメージを送れば俺たちは耐えれるぜ?』


ライル 「それは、そうかもしれないけど……」


ナイト 『まぁ今から戻ってあいつを連れてくる時間考えたら今ここで俺たちだけで振り分けた方が早いがな 余計な時間は使いたくねぇ』


ライル 「…そうだな 遥も長くは持たない 急いで出ないと」


ライル 「みんなが起きたらすぐに行こう 耐えれることを祈ってな」


ナイト 『そうだな』











遥 「…っん もう満タンだよお兄ちゃん」スゥ… ライルとキスして生命力をもらう


ライル 「そうか ならよかった」


魔理沙 「…やっぱり何回見ても見慣れないな 実の妹とキスするなんて」


ライル 「まぁ異様な光景なのは俺達もわかってるよ 普通はないからな」


遥 「でもこうしないと素早く生命力を吸えないので仕方ないんです てか幻想郷には妹とできてる方っていないんですか?意外にも居そうな感じするんですが」


魔理沙 「いやさすがにいないぜ 私の知ってる限りじゃ見たことないし聞いたこともない」


遥 「そうですか?」


ライル 「それじゃ行くとしよう かなりの速度で飛ぶがお前たちにも風を纏わせるから同じ速度で飛べる」


ライル 「進む方向に向けて風を流すから変に向きを変えようとしないでくれ 風の流れから出て放り出されるから」


魔理沙 「わかったぜ」


ライル 「…ナイト 出番だ」ヒュンッ


ナイト 「あいよー!任せときな」ニヤリ


遥 「っ!! ナイト!?」


魔理沙 「なんだ?そんなヤツいたのか 聞いたことないが」


ナイト 「そりゃそうだよ?だって俺は危険だからな!」ニヤリ


遥 「魔理沙さん離れて!この人は危険すぎる!」ザッ!! 瞬時に後ろに飛んで離れる


魔理沙 「…っえ」


ナイト 「あーっはははは!!いいねぇいいねぇその反応 恐れられて最高だぜ!」


ナイト 「俺は敵だろうが味方だろうが関係なしに殺すぜぇ?全ての生命体を殺すために俺は生まれたんだからなぁ!!」


魔理沙 「全生命体を殺す!?それってたしか、ライルの考えてた作戦じゃ…」


遥 「そうです お兄ちゃんの昔考えてた作戦です ナイトはそれを実現するために生まれた存在です!」


遥 「敵味方関係なく全生命体を殺す冷酷非道なんです こいつに近づいたら殺されますよ!」


ナイト 「あぁそれなら安心しろ ライルと約束事してるから今回それはなしだ」


遥 「…っえ?」


ナイト 「今出てきたのはここを抜けるためだ ここを抜けるには俺の能力を使って出るしかない」


ナイト 「もちろん確実じゃないがな 数分しか持たないところを何十分もかけて行くんだ 下手したら道のど真ん中で死ぬことになる」


ナイト 「出ても殺す気はねぇから安心しな むしろ出たらタバコが吸えるから殺すよりそっちの方がいい!!」グッ


魔理沙 「たっタバコ…?おまえタバコ吸うのか?」


ナイト 「俺は吸うよ ライルは吸わないがな」


ナイト 「俺はなかなか出れないから吸えないし、あいつも吸わないから溜まったもんじゃないぜ」


遥 「…ほんと?お兄ちゃん」


ナイト 「…ライル」ヒュンッ


ライル 「ほんとだよ 今こいつを使わないと出られないのは確かだ だからお願いした」


ライル 「もちろんお前たちに手出しはしないことを言ってある もししたらタバコはなしだからな」ヒュンッ


ナイト 「そいつはきついぜおい 誰かを殺した後に吸うタバコが最高だって言うのによ」


ナイト 「だからこの宿主とは合わないんだ はぁ…嫌になるぜ」ヒュンッ


ライル 「勝手に主導権を握るな 次したら永久的に封じ込めるぞ」ヒュンッ


ナイト 「はーい…」ハァ…


魔理沙 「…なんかシュールな光景だな 一人二役やってる感じがするぜ」


遥 「見た感じだとそう思いますよね…」


ナイト 「それじゃさっさと行くぜ?早くここを出てタバコ吸いたいからな!」


遥 「…たのむわよ」


ナイト 「…ライル、キール、ゼウル 出てこい」ヒュンッ 左手に三人の手を出す


ナイト 「肉体強化、自然治癒力増加、クラリネット・ライフ、ダメージドレイン、トリニティ・ライフ、闇風」キィンッ!!ヒュゥゥ…


ナイト 「リミッター解除」ビキッ!!


ナイト 「よっしゃー!行くぜーっ!!」ビュンッ!!


魔理沙 「うわっと!!」グイッ!!


遥 「ーっ!!」ビュゥゥン!!!!



ーっズン!!!!


ナイト 「ーっ!!」ミシミシミシミシッ!!!! 無間地獄に入ったと同時に体全体に痛みが襲ってくる


ナイト 「(かぁぁーっ!!四人で分けてもキツイな!やっぱり三人分まとめて食らうのはやばいな!)」ミシミシミシミシッ!!!!


ナイト 「(だがまだ持ちこたえられる方だ このままぶっちぎって出口まで行ければなんとかなる!!)」ビュゥゥゥン!!!!!!


魔理沙 「ひぃぃーっ!!はっ早すぎるぜ!!さすがにここまで早いのは怖いぜぇぇ!!」ガタガタガタガタッ!!!!


遥 「わ、わたしも怖い もし事故ったら即死だし…」


ナイト 「安心しろや!事故ってもお前らにはダメージいかねぇからな ドレインしてるの忘れたか?」ビュゥゥゥン!!!!!!…


遥 「それは覚えてるけど…でもあなたは死ぬわよ?即死級の速度で三人分食らったら」


ナイト 「そしたらまた黒魔術使って生き返るから平気だ!」


魔理沙 「もはやなんでもありだぜ…」


遥 「ほんとですね…」


ナイト 「ーっ…」ミシミシミシミシッ!!!!


ナイト 「(おいおいまだ十分の一も来てないのにもう体が悲鳴あげてやがる さすがにこれはまずいぜ!)」ズキズキズキズキッ!!!!


ナイト 「(これじゃ出口まで到底届かない このままだと途中で気を失うな)」


ナイト 「(リミッター解除までしてるのにここまでとは…どうするか 今のうちに考えないと…)」


遥 「…ナイトだいじょうぶ?出口まで持ちそう?」


ナイト 「…さぁな 持つかどうかはこの身体に聞いてくれ 俺にはわからん」


遥 「今はあなたが使ってるんだからわかるでしょ まずいの?」


ナイト 「………」ビュゥゥゥン!!!!…


魔理沙 「…」


遥 「…私の分だけ解除して そうすれば持つでしょ?」


ナイト 「……いや、持たないな お前の分解除するどころか金髪女の分も解除しても持たない」


ナイト 「今の速度で約三十分ぐらいかかるが俺の体は約数分しか持たない もっと早く行ければいいんだがこれが限界だ」


ナイト 「金髪女 後ろにあの砲撃砲を撃ってくれ 多少は速度上がるだろ」


魔理沙 「わかった!恋符 マスタースパーク!!」スチャッバシュゥゥゥン!!!!…


遥 「…これで間に合う……わけないよね」


ナイト 「ないよりかはマシだ あとは俺が耐えればいいだけだ」


ナイト 「(耐えられればいいが…)」


遥 「………」








数分後…



ビュゥゥゥン!!!!!!…


ナイト 「ーっ…っ………」ビキビキビキビキッジュゥゥゥ…!!!!!! だんだんと骨は軋み身体中が火傷するぐらいの温度まで上がってきてる


ナイト 「(ーっくそぉ!!身体中が痛てぇ 骨が軋んで燃えそうだっ!!)」ギリギリッ!!!!


ナイト 「(そろそろ限界か!?やっぱり無謀だったか 数分しか持たないってわかってたのにそれを無理やり実行させたから!!)」ギチギチギチギチッ!!!!


魔理沙 「ーっ…」バシュゥゥゥン!!!!…


魔理沙 「……くそっ!ダメだ もう魔力が……」シュゥゥ… 魔力が底を尽きマスパを止める


ナイト 「十分だ!これくらい来れればなんとかなる!」


遥 「ならないよね まだ数十分かかるよね」


遥 「あとどれくらい持つの?もうそろそろ限界だよね」


ナイト 「…さぁな しらん」ビュゥゥゥン!!!!!!…


遥 「………」


魔理沙 「…ナイト 半分でもいいから私たちのダメージ吸うのやめてくれ そうすればお前は持つだろ?」


魔理沙 「ガマンするから確実に着けるようにしてくれ ここで死ぬくらいなら痛みに襲われた方がマシだぜ」


ナイト 「そいつは聞けねぇ相談だな お前らが半分でも耐えれるって言うならそうしたがお前らが耐えれるとは思えない」


ナイト 「十分の一でもけっこう響くぜ?下手したら十分の一でも耐えきれねぇよ」


遥 「でもそうしないと間に合わないでしょ?間に合わせるためなら仕方ないと思うけど」


ナイト 「そうは言われてもねぇ…」



…ヒュルルっ!!


魔理沙&遥 「「ーっ!!?」」ガシィっ!! 全員の片足になにかが巻き付かれて動きを止められる


ナイト 「ぐぅぅっ!!!?」バキバキベキベキッ!!!! 三人分の衝撃が襲いかかってきて左足の骨がバラバラになる


遥 「なっなにこれ!?触手!?」ググッ…


魔理沙 「…おいこの触手って」ググッ…



ネメシス 「スタァアァァアァァァズ!!!!」ビキビキッ!!!!… 暴走状態で三人の足に触手を絡ませて食い止めている



ナイト 「ーっネメシス!?なんであいつ、こんなところに!!」


遥 「ーっナイト!早くこの触手を切って ウイルスに侵される!!」


ナイト 「あいよっ!!」バツバツンっ!! ライルの風を使ってふたりの触手を断ち切る


魔理沙 「…っえ なんで私たちのだけ…?」


ナイト 「いよっしゃーっ!!なんて運がいいんだ これで出口まで行けるぜぇ!!」グイッ!!


ネメシス 「グォォッ!!?」グワンッ!! 強い力で引っ張られてナイトの元に連れて行かれる


ナイト 「ふんっ!!」ガシッ!! ネメシスの動きを封じるかのように手を巻き込むように抱きしめる


遥 「ナイト!?あなたなにやってるの!」


魔理沙 「おいおい趣味悪すぎるぜ

そんなやつを抱きしめるなんてよ!」


ナイト 「んな趣味ねぇよアホォ!!こいつを使うんだよ!」


ナイト 「クラリネット・ライフ!!」ブゥンっ!!


ネメシス 「ーっ!!?」ビキビキビキビキっ!!!!!! 三人分の痛みが追加で襲ってきて体全体に痛みが生じる


ナイト 「よし!ダメージ受け流せてる これなら出口まで持つぜ!」


魔理沙 「なにっ!?ほんとか!」


ナイト 「あぁ!なんでこいつがここにいたかは知らないがこれでなんとかなる!」


ナイト 「あとは出口に向かえばいいだけ…」


ネメシス 「ーっスタァアァァアァァァズ!!!!」ググッ…



ドスドスドスドスッ!!!!!!


ナイト 「ーっ…」ブヘェ… ネメシスの身体中から触手が勢いよく出てきてナイトの身体中に突き刺さる


魔理沙 「ーっな!?」


遥 「ーっ!! お兄ちゃん!!」


ナイト 「…お、おいおい 俺はお前の兄貴じゃねぇぜ?身体は兄貴のものだがよ」シュゥゥ…


ネメシス 「グアァアァァァァッ!!!!!!」ヂクヂクヂクヂクッ!!!! ナイトに刺した触手の痛みが体全体に流れてくる


ナイト 「攻撃しても無駄だぜ?ダメージは全部お前に行く 俺たちに降りかかることはない」シュゥゥ…


ナイト 「早く抜かねぇとずっと痛いだけだぜ?まぁ抜かなくてもいいけどな お前と離れずに済むからな!」ニヤリ


ナイト 「むしろ抜くんじゃねぇ ナイト・バインダー!!」グッ!!


ネメシス 「ーっ!?」グググッ!!… 闇の糸でナイトと一緒に縛られ逃げられなくなる


ナイト 「ーっし これでお前は逃げられないぜ?あとはここから出るまで着いてこい!」



ドクンッ!!


ナイト 「ーっぐぅ!!」グフッ!!


ナイト 「(…っち やっぱりウイルスは移すことはできなかったな 身体中に入ってきやがった!)」ググッ…


ナイト 「(痛みはないものの体が変な感じする…早くここから出てミレイユのやろうに治療してもらわねぇと!)」


遥 「…ナイト まさか感染して…」


ナイト 「へんなことを考えなくていいんだよ ここから出ることだけ考えろ」グシッ


ナイト 「(急がねぇとな さすがにこの体が死んだら俺も死ぬ タバコが吸えなくなる!)」


ナイト 「行くぜぇ!!」ビュンッ!!


魔理沙 「ーっ!!」ビュゥゥン!!!!


遥 「…」ビュゥゥン!!!!…


遥 「(…お願いだから持ってね?お兄ちゃん)」













無間地獄出口近く



ビュゥゥン!!!!…


ナイト 「ーっ…しゃあ!!そろそろ出口だ!さっさと行くぜぇ!!」ビュゥゥン!!!!…


ネメシス 「グオォォォーッ!!!!」ブスブスブスブスっ!!!!!!


ナイト 「無駄無駄ァ!!俺に攻撃してもダメージはお前にしか行かないぜ!!」


ナイト 「うっとうしいからさっさと諦めろよ!良いように利用されやがれ!!ごぶぅっ…」ブハァ…


魔理沙 「ーっおいナイト ほんとにだいじょうぶか!?さっきから咳き込んだりしてよ!」


遥 「ナイトこれ以上はあぶないわ!もうそいつを捨てて!」


ナイト 「バカ言っちゃいけねぇ!今こいつを手放したら気絶しちまうぜ」


ナイト 「もうかなり身体中にウイルスが回ってるから体力がほぼほぼねぇんだよ!だから捨てるとしたら出入口で捨てるぜ!」


遥 「っ…出入口まで持ってよ?途中で化け物にならないでよ」


ナイト 「わかってるよ!」


ナイト 「(あともう少し!あともう少し…!!)」ビュゥゥン!!!!…



ビュゥゥン!!!!… 約三百kmで飛んでいると目の前に出口の扉が見えてくる


ナイト 「ーっ見えた!!」ビュゥゥン!!!!



ーっバタン!!!!


魔理沙 「ーっしゃあ!着いたぜ!!」


遥 「ナイト!早くそいつを!!」


ナイト 「わかってるよ!!オラァっ!!」バツンっ!! 体に突き刺されてる触手をライルの風で全て裁ち切る


ネメシス 「グオォォォーッ!!!!」ニュルニュル… 新たに触手を出して突き刺そうと…


ナイト 「もうお前は用済みだ さっさと無間地獄の中に戻ってろ!クラリネット・バインダー!!」シュルル…ギュッ!!


ネメシス 「グゥゥッ!!」ググッ… 体全体的に闇の糸で縛られて身動き出来なくなる


ナイト 「じゃあな 永遠の地獄でさまよってな!!」ブンッ!!


ネメシス 「グオォォォーッ!!!!」ヒュー…



ヒュー…バタンっ!!!! 縛り付けたまま無間地獄の入口に投げ込んで扉を閉める


ナイト 「ーっし!これでなんとかなったな あとはここから出て戻るだけ…」



ーっドクン!!


ナイト 「っ!!」ガクッ 急に体の力が抜けて跪く


遥 「っ! ナイト!!」


魔理沙 「おっおい!だいじょうぶか!?」


ナイト 「ーっ…!!」クラクラ…


ナイト 「(体の力が…それに目眩まで……そろそろ限界か)」ハァ…ハァ…


ナイト 「(早くミレイユのやつに治してもらわねぇと手遅れになる 急がねぇと…)」ヒュー…スクッ 風を使って自分の体を支えながら立ち上がる


遥 「ナイト無理しないで 私たちが肩貸すからよけいな体力使わないで」ヨット ナイトの右脇に入り込み支える


ナイト 「ーっ…よけいなお世話だ このくらいひとりで歩ける」ヨロッ…


魔理沙 「今風使ってるだろ 自分を支えるために使ってるよな?」ヨット 遥とは反対側のナイトの脇に入り込み支える


魔理沙 「無理すんじゃねぇよ お前たちのおかげで私たちはここまで来れたんだ 今度は私たちが助ける番だぜ」


ナイト 「恩を返してくれるたァ嬉しいねぇ?だが俺はそういうの嫌いなんでね

そんなクソみてぇなことしたくねぇんだよ」


ナイト 「恩がましいやつはだいっきれぇなんだ!別に恩を売ったわけじゃねぇからもしそう思ってんなら手出しすんじゃねぇ!」


魔理沙 「誰がそんなこと言ったよ 私たちはそんなこと微塵たりとも思ってないぜ」


遥 「そうよ 被害妄想もいいところだわ あなたほんとに性格悪いわね」


ナイト 「俺だからな?ライルの計画を遂行しようとしてた性格だから悪いのは当たり前だ!」


ナイト 「むしろ俺が性格よかったら計画を遂行なんてできないだろ?容赦なく生命体を殺して世界を終わらせるために生まれた存在なんだからよ!」


遥 「…ナイト ちょっと黙って」


遥 「お兄ちゃんの姿でそういうこと言わないで すごく腹が立つから」ビキッ


ナイト 「っ! …っち めんどくせぇな」


魔理沙 「それよりも早く行こうぜ ここから抜け出してこんな世界からさっさとおさらばだ!」


遥 「そうですね 行きましょう!」


ナイト 「ーっ…」タッタッタッ…








現世に戻る扉の部屋



…ヒュンッ


遥 「…ついた この扉に入ればこの世界から出られます」


魔理沙 「やっと来たぜ これで現世に戻れる!」


ナイト 「ーっ…」グッタリ… 顔を真っ青にさせてなにも喋らない


遥 「……ナイト?」


魔理沙 「…すげぇ顔真っ青だぜ もしかしてかなりまずいか!?」


ナイト 「……ま、まだへいきだ だけど……かなり、まずい………」ハァ…ハァ……


ナイト 「体が……思うように、動かない………っ…………」ゼェ…ゼェ……


遥 「まずいね 急いで行かないと!」


魔理沙 「まだ持てよ!ミレイユに頼めばすぐ治るんだ それまで耐えろ!!」


タッタッタッ…











現世へ帰る扉 「」ブゥゥン…現世へ帰るゲートが神々しく立っている



遥 「あった!あれに入れば帰れるよ!」タッタッタッ…


魔理沙 「ナイトしっかりしろ!あともうちょっとなんだ」


ナイト 「………」シーン… 完全に意識を失って魔理沙たちに運ばれてる


遥 「魔理沙さん急ぎますよ!」


魔理沙 「おう!」


タッタッタッ…


現世へ帰るゲート 「」シュゥゥ… さんにんはゲートの中に入って転送される













夜ー幻想郷 博麗神社



ブゥンっ!!


魔理沙 「ーっと!つ、ついたぜ!!」


ナイト 「………」グッタリ…


魔理沙 「おいナイトしっかりしろ!今ミレイユのところに連れてってやるから待って……って あれ?」キョロキョロ



シーン… 辺りを見渡すが遥の姿が見えない


魔理沙 「…遥?どこいったんだ」


魔理沙 「……おい遥 どこだよ 今一緒にゲートくぐってきたよな」



シーン…


魔理沙 「…ーっおいはるか!!」



いますよフヨォ…


魔理沙 「っ!」


遥の魂 「…すみません やはりこっちの世界では姿を維持できないみたいです 来た瞬間に魂になってしまいました」フヨォ… 白い人魂になって魔理沙の近くをうろつく


遥の魂 「魂はお兄ちゃんの言ってた通り少量存在してたので人魂にはなれました 誰かに触れることはできますがこの姿では思うように力を出せず…」


魔理沙 「…そうか だがいるなら問題ない ちゃんと居てくれてよかった」


魔理沙 「そのまま着いてきてくれ 早くミレイユのところに行かないと!」


遥 「はい!」



…待ちなさい 石灯籠のある方向から声が聞こえてくる


魔理沙&遥 「「ーっ!!」」ザッ!! 声がしてきた方向に体を向ける



……この気配 まさか!ガサッ


霊夢 「…ーっ魔理沙!ライル!!」石灯籠で姿を隠してるのをやめて姿を見せる


魔理沙 「霊夢!!」


遥の魂 「なんでそんなところに…?」


霊夢 「あんた達どこ行ってたのよ!一ヶ月も姿をくらまして…心配したのよ!!」


魔理沙 「…っえ 一ヶ月?そんなに経ってたか?」


遥の魂 「あの空間は特殊ですからね 向こうで過ごしてる時間とこちらの時間とは流れが違うみたいですね」


ナイト 「………」ハァ…ハァ…


霊夢 「ちょっとライルどうかしたの!?顔色すごく悪いわよ!!」


霊夢 「それにその人魂はなに!?悪霊かしら!」バサッ どこからともなくお祓い棒を取り出して構える


魔理沙 「まてまて!こいつはライルの妹の魂だ わけあってここにあるんだ」


霊夢 「妹!?いやまって ライルの妹は過去に殺されて…」


遥の魂 「そんなことよりも早くお兄ちゃんを治療しないといけません!このままでは死んでしまいます!」


霊夢 「っ…わかったわ すぐ寝床まで連れてきて!ミレイユたちもいるから!」


魔理沙 「おう!」


タッタッタッ…








寝室



ナイト 「っ……」シュゥゥ… 布団に寝かされて治療されてる


ミレイユ 「…あぶなかったです もう少し遅ければ完全感染して死んでました」シュゥゥ…


ミレイユ 「しかもナイトさんが出てるなんて…よほど大変だったようですね」


魔理沙 「あぁ ずっとさまよってたからな けど一ヶ月も経ってるとは思わなかったぜ」


遥の魂 「向こうでは数週間ぐらいしか過ごしてませんでしたからね ほんとに不思議です」


サラ 「……あの、わたし解いてくれない?ライルたちが無事だったのはわかったんだし」ライルが闇の世界に行ったことを話してからずっと捕まっていて封印札で動きを封じられてる


霊夢 「まだダメよ ライルが完全に気づいてないからほんとに闇の世界に行ってたかまだわからないわ」


霊夢 「あなたの言ってることが本当なら解放してあげる その間はそこで大人しくしてて」


サラ 「えぇ…」


魔理沙 「いやだから わたしも闇の世界に行ってたからあってるってば どんだけ信用してくれないんだよ」


霊夢 「信用してないわけじゃないわ ただライルの口から聞きたいの」


霊夢 「一ヶ月間ずっと探してたのに見当たらなくて 紫も協力して探してくれてたのにずっといなくて…すごく心配したのよ」


霊夢 「もちろんあなたのことも心配してたのよ魔理沙 ロランドに連れていかれて実験に使われるって聞いたときはすぐにでも助けに行こうとしたわ」


霊夢 「でも私は一度闇に堕ちた身で行くのは危険すぎるってミレイユとサラに言われて止められたわ 完全に闇を操れるなら平気だけど、所詮私は初級程度の闇に飲まれて暴走してた」ググッ…


霊夢 「信じて帰りを待ってろって言われたからずっと待ってて…一ヶ月も音沙汰なしで………」ジワァ…


魔理沙 「……わるい 早く出たかったんだが思うように行かなくてな 私が役に立たないばかりに…」


霊夢 「別にあなたのせいなんて言ってないでしょ 無事に帰ってきたんだからもういいわよ」グシッ


霊夢 「…それで、あなたはライルの妹なのよね 過去に殺されたと聞いてたけど」


遥の魂 「………」


霊夢 「…野暮なこと聞いたわね ごめんなさい」


霊夢 「なにがどうあって存在してるかわからないけど、ここにいるということは理由があるのよね」


遥の魂 「理由…というか、お兄ちゃんの感情の中に入ると約束してるのでここにいます」


霊夢 「感情?」


ミレイユ 「ライルさんの多重人格の中に入るということです おそらく私が抜けた穴に遥さんの魂を入れて人格を取り入れようとしてるんだと思います」


ミレイユ 「姿を実体してない辺り私のように実体化ができないかと思います そうですよね?遥さん」


遥の魂 「はい 実体化することができないのでこのままでは消滅してしまいます」


遥の魂 「お兄ちゃんは私ともう会えなくなることは絶対に嫌だと言って私を助けようとしてくれているんです ただでさえ人格が多いのにわたしを入れようと…」


ミレイユ 「人工的に作った人格を入れすぎると人格崩壊しかねませんからね 今の状態でもかなり多いです」


サラ 「でもミレイユの分の空きがあるなら平気じゃないかしら?今までミレイユも入れてたんだからそこに入っても問題ないでしょ」


ミレイユ 「おそらく平気だと思います ただ人格を入れるには必要な道具があるのでそれがないと入れられません」


ミレイユ 「この世界にあればいいんですが…」


魔理沙 「それなら安心しろ ライルが言ってたが自分の家に必要なものが置いてあるみたいだぜ」


魔理沙 「紫に頼めばすぐ取りに行ける …紫いないのか?」



すぅー…パカッ


紫 「いるわよ 話は聞かせてもらったわ」霊夢の背後から隙間を使って現れる


霊夢 「あんたは普通に出てこれないの?毎回背後から出てきて」


紫 「たまーに普通に出てきてるわよ 毎回じゃないわ」


魔理沙 「そんなことはどうでもいいぜ 話聞いてたならわかるよな ライルの世界に連れてってくれ」


紫 「いいわよ ただ行くのはミレイユだけね?他のみんなはダメよ」


霊夢 「なんで?別に私たちも行っていいじゃない」


魔理沙 「そうだぜ 別に問題ないだろ」


紫 「問題という問題はないけど、あなたたちは幻想郷生まれなのだから他の世界に行くといろんなものに目移りするでしょ?」


紫 「変に外の情報を入手されても困るの 霊夢に関しては今博麗大結界が安定してないからあなたはここにいてもらわないと困るの」


霊夢 「安定してない?今まで通りやってるけど」


紫 「そうね あなたはちゃんとやってるわ それはわかってる」


紫 「ロランド…と言ったわね あいつがこっちに来てから結界の様子がおかしいの 霊夢も気づいてないからおそらく把握できないようされてるのかもしれないわ」


魔理沙 「把握できないようにって…そんなことできるのか?」


紫 「現実的には不可能よ この世界にいる者たちじゃ霊夢に気づかれないように結界をおかしくするなんて無理」


紫 「…ただ、闇の住民に関しては謎が多いからわからないわ あいつらのことはわたしも完全にはわからない 完全どころか半分もわかってないと思う」


紫 「…ちょうどここに闇の住民がいるから話聞けるわね ライルたちが無事に帰ってきたからもう用済みよね」ギロッ


サラ 「っ…」ゾクッ


ミレイユ 「ーっだ ダメです!サラさんは闇の住民ですが悪い方ではありません!」シュゥゥ…


ミレイユ 「みなさんを守るために仕方なくロランドのもとに着いていたんです!ミントさん達に敵だと判断されてもなお!!」


紫 「…じょうだんよ 本気にしないで」


紫 「本来なら闇の住民全員を始末しないといけないけど、いろいろと問題事が変わり始めてるから協力性のある闇の住民はとりあえず始末しないで様子見にするわ」


紫 「ミレイユに感謝することね もしあなたのことを味方してくれる者がいなければ今頃死んでたわよ」


サラ 「…ほんとあなたは恐ろしいわ 完全体の私でも勝てる見込みがないわ」


紫 「ふふっ!ずいぶんと弱気ね 剣の腕をそれなりに持つあなたがそんなことを口走るなんて」


魔理沙 「紫 話しはいいから早く連れていけ 遥が持たない」


紫 「はいはい 今開けるわ」スゥー…



外に繋がる隙間 「」パカッ… ミレイユの横に外に繋がる隙間が現れる


紫 「ライルの部屋に直通してるわ 道具を手に入れたらまたこの隙間に入ってきて」


紫 「もし足りないようならその材料がある場所まで隙間で送るわ 確かめてきてちょうだい」


ミレイユ 「…すぐ行きたいのは山々なんですがまだライルさんの治療が」


霊夢 「私がやるわ 治療系なら私も使えるから取ってきてくれるかしら」


ミレイユ 「そうしたいんですが無理なんです 今のライルさんはウイルスに感染してるのでそのウイルスを除去しないといけないんです」


ミレイユ 「並の治療法では悪化させるだけなのでちゃんとした治療法があるんです 霊夢さんがその治療法を知ってるとは思えません」


霊夢 「言ってくれるわね 私が知るはずないなんて、なんで断定して言えるの?まだ答えてすらないのに」


ミレイユ 「この世界にネメシスという化け物のウイルスは存在してないからです あの化け物に傷つけられたら未知のウイルスに侵されてしまいます」


ミレイユ 「わざわざ存在もしてないウイルスを調べることなんて誰もしません

知識のない方がどうやって除去するんですか?事前に調べでもしなければ不可能です」


霊夢 「っ…た、たしかに」


紫 「どのくらいで終わるの?」


ミレイユ 「…完全に除去するにはあと二時間ぐらいは必要です ウイルスが全体的に広がってしまっているのでかなり時間かかってしまいます」


紫 「にっ二時間…さすがに長いわね」


紫 「……しかたないわね 魔理沙、あなた取ってきてもらえるかしら?ミレイユがいけないんじゃあなたしかいないわ」


魔理沙 「わかったぜ」スクッ


霊夢 「まかせたわよ 必要なものだけ回収してきなさいよ」


魔理沙 「わかってるよ さすがに外の世界で問題事は起こさねぇからよ!」


霊夢 「ほんとかしら」


魔理沙 「待ってろよ遥 すぐ取ってきてお前をライルの中に入れてやるからな!」


遥の魂 「すみませんがお願いします」


魔理沙 「ミレイユ 必要なものが置いてある場所ってわかるか?わかるなら教えてほしい」


ミレイユ 「紙と黒曜石はライルさんの机の引き出しの中にあります 魂の器は一階の鍵がかかった倉庫に、世界樹の葉は……」


ミレイユ 「…たしか在庫はなかったかと思います 迷いの森に行って探さないといけませんね」


魔理沙 「見つけにくいものなのか?」


ミレイユ 「かなり見つけにくいです 似たような物は存在しないので見ればすぐわかるんですが生えてる量が少ないので探すのが大変です」


ミレイユ 「大きさもそれなりにあるので見落とす可能性もないかと思います あとは生えてる場所をうまく見つけられれば…」


紫 「世界樹の葉は私が探すわ 隙間を使いながらなら探しやすいわ」


紫 「あなたは他のものをお願い 見つけたらすぐ戻ってきて」


魔理沙 「了解だぜ!」


タッタッタッ…スゥゥ…… 隙間の中に入っていきライルの世界へと移動する








ライルの家ーライルの部屋



スゥゥ…


魔理沙 「…ここは、ライルの部屋か ちょうどいい場所に出てきたな」タッタッタッ


魔理沙 「……ほこりかぶってんな そりゃそうか もう何ヶ月も幻想郷にいるんだから掃除するやつなんていないもんな」


魔理沙 「現実の部屋には…ちゃんと魔術の本らしきものがあるな 本棚にズラっと並べられてる」


魔理沙 「じっくりと読みたいが今はそんなことしてる場合じゃない 早く回収しないと!」タッタッタッ…


魔理沙 「えっと…引き出しの中にあるんだったよな 紙と黒曜石」ガラッ…


魔理沙 「…あった これか」スッ… 魔術用の紙と黒曜石を手に取る


魔理沙 「次は一階の鍵かかった倉庫だったな 倉庫の鍵はどこにあるんだ?」


魔理沙 「……っん あっこれか?引き出しの中に入ってやがった」チャラッ


魔理沙 「これで開けられるかな よし早く行こう!」


タッタッタッ…








一階ー倉庫の扉前



魔理沙 「…たしかここだったよな この前妄想空間の中でライルに教えてもらったが」ガチャガチャッ


魔理沙 「…鍵かかってるな この鍵を使ったっと」カチャカチャ…



かちゃんっ


魔理沙 「よし 開いたな」ガチャッギィィ…



様々なもの 「」ズラッ… 倉庫の中にはストーブや枝切り鋏、棚には小物関係が乗っかって整理された状態で並べられている


魔理沙 「おっおぉ…めっちゃ綺麗だぜ ホコリ被ってるが細かく並べられてる」


魔理沙 「私の部屋とは大違いだな…えっと、明かりは……」


魔理沙 「……どれ?」


魔理沙 「(たしか外の世界には電気があるんだよな 電気で明かりを灯すことができるって)」キョロキョロ


魔理沙 「付けるとしたらで出入口か?入口付近にあればすぐつけられるもんな」タッタッタッ…


魔理沙 「…っあ これか?なんか変なスイッチが」ポチッ



蛍光灯 「」ジジッ…パッ 薄暗かった物置が蛍光灯の明かりで照らされる


魔理沙 「おっ!ビンゴだ これでよく見えるぜ」


魔理沙 「えっと…魂の器はどこにあるんだ?」キョロキョロ


魔理沙 「(置いてある物の場所にちゃんとなに置いてあるか書いて貼ってあるな すげぇ細かいぜ)」


魔理沙 「(これなら魂の器も探すの楽だな あいつがちゃんと物の整理ができるやつでよかった)」タッタッタッ…


魔理沙 「んー……どこだ?」キョロキョロ


魔理沙 「器だからなんかお椀みたいなものなのか?もしくは花瓶とかそういうものかな」


魔理沙 「形がわからねぇからちょっと探しずらいな……っん?」チラッ



禍々しい工具箱入れ 「『開封厳禁 魂の器 超割れ物注意!!』」ドンッ!! 床の上に置かれている大きい工具箱に紙が貼られていて注意書きが書かれている


魔理沙 「……床に置いてあったか すげぇ禍々しいなこれ」タッタッタッ…


魔理沙 「これ割れ物なのか?しかも超を付けるほどって…そんなに脆いのか」


魔理沙 「えっと、これの開け方は…これか」パチンパチンッ


魔理沙 「よっと」キィィ…



魂の器 「」ズゥゥン… おびただしいオーラを漂わせている縄文土器の形をした器が入っている


魔理沙 「…これが魂の器 すげぇ嫌な感じがするぜ 触ったら呪われそうな…」


魔理沙 「…呪われたら霊夢に祓ってもらえばいいか とりあえずこれを持っていかないと」スゥ…ツカミッ


魔理沙 「っよ…おぉっと!?」フワッ…ガシッ 魂の器は見た目によらず軽くて落としそうになる


魔理沙 「ーっぶねぇ 危うく落とすところだったぜ 見た目に反して軽いなこれ」ドキドキ…


魔理沙 「壊れてないよな 超割れ物って書いてあったが」グルグル… 魂の器を回して割れてないかを確かめる


魔理沙 「…だいじょうぶそうだな よし!あとはこれを持って帰ればいいだけ!」


魔理沙 「(早く行かねぇとな!)」



…ピンポーン


魔理沙 「ーっ!?」ビクッ!!



コンコンっ


…すみませーん 警察ですがどなたがいらっしゃいませんか?


ここの住民の方がずっと音沙汰なしだと連絡があったので確認しに来ました 居たら出てください



魔理沙 「けっ警察?たしか幻想郷で言うなら自警団的な奴らだったよな」


魔理沙 「(これは関わるとめんどくさそうだ 早く戻ろう)」スッ…スッ… 足音を立てないでゆっくりと歩き始める



…誰もいないか 仕方ない


…バンバァンっ!!!!



魔理沙 「ーっ!?」


ドア 「」ボロ… ドアノブ部分にでかい穴が空いて向こう側が見える


? 「…ははっ!やっぱり誰かいるじゃねぇか 待ってた甲斐があったぜ!!」ジッ… 穴の空いた部分から覗き込んで魔理沙を目視する


魔理沙 「(やばいっ!!逃げねぇと!!)」ダッ!! すぐさまライルの部屋がある二階へと上がろうと…



? 「逃がさねぇよ 束縛!」パチンッ


魔理沙 「ーっ!!?」ビシィッ!! 急に体の動きが止められて身動きひとつ取れない


魔理沙 「(なっなんだ!?急に体が…!!)」ググッ…



? 「おいおい逃げんなよ ずっと待ってたんだぜこの時をよ!」ガチャッギィィ… 穴から手を入れて鍵を開けて扉を開く


? 「見た感じ別世界の人間か?姿格好が異様だが」チャキッ 手には片手で扱える小型バズーカを持って黒い服を来た男が入ってくる


? 「…まぁいいか あいつじゃなかったがこれはこれでいい しかもかわいらしい女じゃねぇか!」ニヤッ


魔理沙 「ーっのやろう てめぇだれだ!ライルの知り合いか?(くそっ全然動けねぇ…!!)」ググッ…


? 「知り合い…まぁそうだな あいつとは面識がある 仲はまったく良くねぇがな」


? 「それよりもお前かわいいなぁ?ちょっと味見させろよ」クイッ 魔理沙の顎を掴んで自分の方に向かせる


魔理沙 「ーっふざけるな!!」ブチブチッ!!


? 「っ!」バッ!! 束縛してる見えない糸がちぎれていくのを確認して離れる


魔理沙 「きたねぇ手で触りやがって…」グシグシッ


? 「……おまえ、なんで闇糸をちぎれた?普通のやつがその糸をちぎれるわけがないのに」


? 「まさか闇の住民…?いやでも 闇の要素が見当たらない……だとしたらなぜ」


魔理沙 「元々闇を取り付けられてたよ 最近無限の闇を無理やりつけられて暴れてた」


? 「無限の闇だと!?ばかなっお前みたいなやつが無限を操れるわけがない!!」


? 「ただの闇でさえ操るのが困難だというのに…嘘をつくな!!」


魔理沙 「嘘なんかついてねぇよ ライルに助けられて今はもう操れねぇがな」


魔理沙 「だけど一度でも堕ちたら再びなる可能性があるんだろ?しかも完全に抜けてないみたいで漆黒以下はあるらしい」


? 「漆黒以下…なるほど それぐらいあれば闇糸がちぎれるのも納得だ」


? 「だが漆黒程度か それなら俺の方が強いな! 」ニヤリ


魔理沙 「なに?」


ダイチ 「俺はヨシカワ ダイチ!元々ライルの仲間で大黒まで操ることができる闇の住民さ!」


ダイチ 「正確に言えばあいつをいじめてたがな 気に食わねぇから会う度に石とかぶつけて遊んでたよ」


ダイチ 「あいつには借りがあるんだ ぜってぇぶっ殺さねぇと気がすまねぇ!!」ビキビキッ!!


魔理沙 「…逆恨みってやつか 自分でやっといてそれはないんじゃないか?」


魔理沙 「あいつは優しくて仲間思いなやつだ 自分のことを後回しにして仲間を守ることを優先してくれるすげぇ良い奴だぜ?なにが気に食わねぇんだ」


ダイチ 「存在だよ あいつがこの世界にいるだけで腹が立つ なんであんなやつが生まれたんだか」


ダイチ 「あいつの家族も顔も知らねぇやつに殺されてさぞ悲しかったろ?俺は歓喜溢れたがな!」ニヤリ


ダイチ 「あいつの周りにはなんも存在しなくていい!むしろ近くにいるやつらはみんな死ねばいい!!


ダイチ 「あんな世界のゴミなんかの近くにいるやつはみんな死ねばいい!壊れればいい!!存在しなくていいんだよ!!」


ダイチ 「あーっはははは!!思い出したらまた笑いが出てきちまうぜ ほんっとウケるよな?とくにあいつの悔しがる顔なんかみた時にはもう!!」


魔理沙(…) 「…だまれ」スチャッユラァ… 八卦炉を構えると同時に背後から闇が漂ってくる


ダイチ 「っ!」


魔理沙(闇) 「闇 ナイト・スパーク!!」チュドォォォンっっ!!!!!!


ダイチ 「大黒 羅生門!!」ボゴォッ!!!! 床から分厚い壁が現れてナイト・スパークを防ごうと…



羅生門 「」ドゴォォォンっっ!!!!!! ナイト・スパークが直撃すると一瞬にして粉砕される


ダイチ 「ーっな!!?」



バゴオォォォォンッッ!!!!!… ライルの家の出入口が粉々に粉砕されてお向かいの家をも貫通する


ダイチ 「ーっがはぁ!!!!」ドバァ… 身体中至る所にナイト・スパークが当たり肉がとろけて血がドバドバと出る


魔理沙(闇) 「…死ななかったか まぁいいや 次で殺す」コトッ…タッタッタッ 魂の器を床に置いてダイチに近づく


ダイチ 「ーっば…ばかな なんで…ただの闇に、羅生門が……!!」ガハッ!!


ダイチ 「ありえねぇ…ありえねぇよ こんなこと…!!」ムク…ヨロッ ボロボロになりながらも立ち上がって戦闘態勢に構える


魔理沙(闇) 「私もありえねぇよ まさか闇を扱えるとは思わなかったぜ」タッタッタッ


魔理沙(闇) 「お前があまりにもクソみてぇなこと言うから出てきちまったんだな …けど、出せたおかげでお前の防壁を崩せた」スチャッ


魔理沙(闇) 「闇 ナイト・スパーク!!」チュドォォォン!!!!


ダイチ 「ーっんなろぅ!!闇 陽炎!!」スゥゥ…


バシュゥゥゥンッッ!!!!!!… ダイチは陽炎のようにぼやけ始めその場からいなくなる


魔理沙(闇) 「……そこか」スチャッ



ダイチ 「ーっな!?」スタッ 魔理沙の背後を取るが八卦炉を向けられる


魔理沙(闇) 「闇 ナイト・スパーク!!」チュドォォォン!!!!!!


ダイチ 「ぎゃぁあぁぁぁっっ!!!!!!」ジュゥゥッ!!!!… ナイト・スパークを再びもろ喰らい体全体が溶けていく


ダイチ 「(ばかなっ…なんで俺の居場所が!!)」ジュゥゥッ!!!!…


魔理沙(闇) 「消えろ」スチャッ もうひとつ八卦炉を取り出して構える


魔理沙(闇) 「闇 ダブルナイト・スパーク!!」バシュゥゥゥンッッ!!!!!!


ダイチ 「ガァァーっ!!!!…」ジュゥゥッ!!!!…


ダイチ 「(…き、緊急撤退……!!)」



ヒュンッ!!… 心の中で撤退と念じ込むとその場から消えていなくなる


魔理沙(闇) 「……逃げたか 逃げ足だけは達者だな」シュゥゥ…


魔理沙 「…すぅー……はぁー…」スゥゥ… 深呼吸して落ち着きを取り戻すと闇が消えていく


魔理沙 「……ふぅ 闇を抑えられたな まさか使えるようになってるとは思わなかったな」


魔理沙 「(やっぱり無限を付けられたから闇までなら使えるようになったのか?いつものマスパよりも圧倒的に強かったな)」


魔理沙 「(…でもこれは基本使わない方がいいな 闇を使うこと自体よくないし、なにより自分の実力で強くなったわけじゃない ドーピングを使ったようなやり方で弾幕ごっこに勝っても嬉しくな)」



ドクンッ!!


魔理沙 「ごふっ!!……っえ」ボタボタ… 身体中に痛みが走り血を吐く


魔理沙 「(…な、なんで いきなり血が……)」ダラダラ…


魔理沙 「…あぁそうか そういえばライルも普通の闇までならなんとかなるがそれ以上の闇を使うと血反吐が出るって言ってたな」グシッ


魔理沙 「私は本来使えないのか 闇だけで血吐くとは…」


魔理沙 「(でもそれはそれでよかった 使えないなら無理して使わないといけない状況じゃない限りは使えないということだ これで自分に制御をつけることができた)」


魔理沙 「……しかし、こんだけ騒動起こしたというのに誰も家から出てこないな 前の家と大穴開けちまったのに出てこない…夜だけどここまで騒動が起きたらみんな起きると思うが」


魔理沙 「家もけっこう密集してるな 私が立ってる場所は道みたいだが…明かりひとつねぇ」


魔理沙 「誰もいないのか?いやでもここまで家あったら誰かしらいるだろ でも誰も出てこない…」


魔理沙 「……とりあえず八卦炉で辺り明るくするか」スチャッボッ!! 八卦炉から微弱な火を出して辺りを照らす



おばあちゃん 「…」ユラァ… 微弱な明かりから魔理沙の近くにいる年寄りが突っ立っている


魔理沙 「おわぁっ!!?び、びっくりした いつからそこに!?」ビクゥッ!!


おばあちゃん 「…見かけない子じゃのう お嬢ちゃんどこから来たんだい?」


魔理沙 「っえ あ、えと……」


魔理沙 「(やべぇ 誰もいないとかと思ってたらいた しかも問いかけられたけどなんて答えればいい?)」


魔理沙 「(無視は…さすがにまずいよな かといって幻想郷から来ましたなんて言えないし…)」


おばあちゃん 「…まぁよい それよりもさっきの迷惑なガキはどこに行った?いつも悪さしてしょうがなかったんじゃが」


魔理沙 「っえ あぁそいつならどっか行ったぜ 私が叩きのめしたら逃げていきやがった!」


おばあちゃん 「そうかそうか それはありがとう!いつも悪さしてしょうがなかったんじゃ」


おばあちゃん 「あのガキはそこの家のものが帰ってくるまで悪さをするとか言っておってのう ほんとにしょうがなかったんじゃ」


魔理沙 「そこの家って…(ライルの家か)」


おばあちゃん 「…かわいそうにのう まだ小さい時に家族を失って、さらに誰も養子につかなかったんじゃ」


おばあちゃん 「わしのところに連れてきたかったがうちの家族らが猛反対してのう 呪われた子だの疫病神だのと言われて……ほんとに、かわいそうじゃった」


魔理沙 「…ライルのこと知ってるのか?」


おばあちゃん 「ライル?…あぁ そういえばそう言われてたねあの子 元の名前は呪われてるから使いたくないと言ってたねぇ」


おばあちゃん 「……お前さん、目の前の家を破壊して さらにあれだけの騒動が起きていたのに誰も出てこないことに不思議と思わんか?」


魔理沙 「思ってるぜ なんで誰も出てこないんだ?」


おばあちゃん 「ここはもう廃墟じゃからだよ あの子が行方不明になってから変なものたちがここを襲ってきたんじゃ」


おばあちゃん 「変な技名みたいなのを口走ると謎の物体が襲ってきたり、その物体が家や建物、わしら達を壊され殺された」


おばあちゃん 「それが何日も続いて警察や自衛隊などが出動した…けど誰ひとりとして倒せなかった 武器を持った警察、自衛隊がどんなに撃って叩いて攻撃しても傷ひとつ付けられなかった…」


おばあちゃん 「ここはもう危険だからみんな出てったんじゃ みんなが出ていくと同時に変なやつらも引き上げていなくなった 一体なんのために攻めてきたのか……」


魔理沙 「…そんなことがあったのか だとしたらなんであんたはここにいるんだ?他の奴らが出てったならあんたも出ればよかったじゃねぇか」


おばあちゃん 「わしは最後までここにいたいから残ったんじゃ 生まれも育ちもここだから死ぬならここがいいんじゃ」


おばあちゃん 「それに…あの子もいつ帰ってきてもいいように、せめてわしだけでも出迎えてやりたいんじゃ 最後にあの子と出会った日は失踪する前日だった」


おばあちゃん 「警察は捜索してると言うが実際してるかわからない…無事だといいんじゃが」


魔理沙 「ばあちゃん……」


おばあちゃん 「…お前さんはあの子のことをよく思ってるようじゃな わしがあの子の話をしても顔色悪くさせない」


おばあちゃん 「そこらの子供に話したらすぐ黙れだの聞きたくないと言われるんじゃ わしの家族らにも話すと興味ないと言われる」


おばあちゃん 「ほんとにあの子はかわいそうじゃ…なんであんな目に遭わなくてはならないんじゃ」


おばあちゃん 「あの子がなにをしたというんじゃ まったくもって理解できない」


魔理沙 「………」


おばあちゃん 「…お前さん、もしあの子に会ったら伝えとくれ わしはお前さんの帰りを待っておるぞと」


おばあちゃん 「一時的でもいい 顔さえ出してくれればわしはそれで満足じゃ 生きてることを確認したい…会ったらでいい たのむ」


魔理沙 「…わかった 伝えとくぜ」


おばあちゃん 「ありがとう娘さん それじゃわしは家に戻る あの子の家の隣じゃからいつでも遊びにおいで!」


魔理沙 「おう!そうさせてもらうぜ」


タッタッタッ…



魔理沙 「…なんだよ あいつのことよく思ってる奴いるじゃねぇか しかもたったひとりで残ってまでもよ」


魔理沙 「…さてと、早く戻って遥の魂を入れねぇと!」


タッタッタッ…





おばあちゃんの家



ガチャッ…パタンっ


おばあちゃん 「……ふふっ!ライル お前さんいい子ができたじゃないか あんなにも真っ直ぐな子を見るのは久しぶりじゃ」


おばあちゃん 「今までお前さんをいじめるものしかいなかったのに…わしはあんな子がいたことがわかって安心した」


おばあちゃん 「【…神谷(こうや) いつでも帰っておいで】」













幻想郷



博麗神社ー寝室



シュンっ


魔理沙 「わるい 遅くなった!」スタッ


霊夢 「帰ってきたわね 例のものは?」


魔理沙 「このとおりちゃんと持ってきてるぜ!」コトッ…パサコトッ


ミレイユ 「それです!あとは紫さんが世界樹の葉を取ってきてライルさんが目を覚ませば魔術が使えます!」シュゥゥ…


魔理沙 「紫はまだ探してるのか?」


霊夢 「意外にもてこずってるみたい ミレイユの言ったとおりなかなか見つからないって」


魔理沙 「そうか…早く見つけて欲しいな」


遥の魂 「まだ時間はあるので平気ですよ 安心してください」


サラ 「……ねぇあなた なんか変な感じするけど、もしかして闇使った?」


魔理沙 「…っえ」ドキッ


ミレイユ 「…サラさん 魔理沙さんは闇を使えませんよ?闇の世界に連れていかれて無限をつけられた時は使えてたかと思いますが通常では使えないはずです」


ミレイユ 「それに私は変な感じはしませんが…」


サラ 「…そう?でもなんか変な感じするけど」ンー…


魔理沙 「っ……」タラー…


霊夢 「…魔理沙?」


ナイト 「……っ うっぅぅ…」ピクッ


ミレイユ 「っ! 気がつきましたか?」シュゥゥ…


霊夢 「っえ!?らっライル!!」


ナイト 「ーっ…あ、あいにくだが まだナイトだ……いつつ」ズキズキ…


ミレイユ 「まだ完全に治せてないので全身に痛みが走ってます 無理しないでください」シュゥゥ…


ナイト 「…くそ あいつ…次会ったらぶっ殺す!」ギリッ


魔理沙 「気がついたかナイト よかったぜ目が覚めて」


ナイト 「あぁ?俺を誰だと思ってる 世界を潰すまで滅ぶわけには……」


ナイト 「……おいおまえ、闇をまとったな 多少血吐いただろ」


魔理沙 「っ!?」ドキッ!!


ミレイユ 「ーっえ!?つ、使ったんですか!?いやそれ以前に使えたんですか!?」


サラ 「やっぱり使ったようね 使った感じがしたからそうだと思ったわ」


霊夢 「…魔理沙 あんた闇に堕ちたの?しかも自分の意思で……」サー…


魔理沙 「いぃいや違う!闇に堕ちてはない 使ったのはたしかだが…」


遥の魂 「…使った理由を話してくれませんか?そうしないといろいろまずいですよ」


魔理沙 「……わかったよ 闇を使ったこと知られたくなかったんだが 」



魔理沙説明中…


ミレイユ 「…なるほど ライルさんの家近くに闇の住民が…しかも吉川大智さんが………」


霊夢 「ライルの元仲間ね…名前までは聞いてなかったけど闇に堕ちてもとことん腐ったやつね 会ったら半殺ししてやるわ!」


遥の魂 「そこは殺さないんですか…」


サラ 「しかもライルがいなくなってから闇の住民が攻めてきたなんて 明らかに中心となるライルがいなくなったタイミングを見計らったわね」


ナイト 「っけ あいつらこそこそと動きやがって…ほんと腐った性格してやがる」


魔理沙 「…ナイト ライル出せるか?あいつに知らせたいことがあるんだ」


ナイト 「あぁ?……おいライル 今平気か?お前と話がしてぇとよ」


ライル 『……な、なんとか まだかなりだるいが…』


ナイト 「俺だってだるい 無理してでも出てこい」


ライル 『…わかった』ヒュンッ


ライル 「ーっ…いてて 戻るとさらに痛いな やっぱりまだ戻るの早すぎたな」ズキズキ…


霊夢 「ライル だいじょうぶ?」


ライル 「あぁ…なんとか ごめんなすぐ帰って来れなくて」


霊夢 「ほんとよ …でもちゃんと生きて帰ってきてくれたからいいわ おかえり」


ライル 「ただいま…」


魔理沙 「…ライル お前の隣に住んでるばあちゃんから伝号だ」


ライル 「…隣に住んでるばあちゃん?」


魔理沙 「失踪してからずっと会ってないから顔だけでも見たいってよ 生存確認したいから見せてあげてくれ」


ミレイユ 「…隣に住んでるおばあさんって誰のことですか?隣の家の方は若い夫婦と子供しか住んでなかったはずですが」


魔理沙 「……っえ いやでも、たしかに隣の家の人だって」


ライル 「……そのおばさん もしかして生まれも育ちもって言葉使ってなかったか?」


魔理沙 「使ってたぜ 生まれも育ちもここだから死ぬならここがいいって言ってた」


ミレイユ 「ーっ…そんな、あのおばあさんはもう……」サー…


ライル 「……魔理沙 ほんとにそのおばさんに会ったのか?」


魔理沙 「何度も言わせるな 会って話したからお前の家の周りのことを知ったんだ 教えてもらわなければわからなかったよ」


ライル 「……そうか 会ったのか ありえないんだけどな…」


魔理沙 「ありえない?どういうことだよ」


ライル 「……その人、俺が低学年のときに亡くなってるんだ しかも孤独死でな」


魔理沙 「……っえ」


遥の魂 「私はその時まだ小さかったので覚えてませんがお兄ちゃんの記憶の中に入っていたので私もわかります」


遥の魂 「たしかにそのおばあさん亡くなっています お兄ちゃんが小さいときにかわいがられていたんですがある時、ぱったりと現れなくなって それから一週間ぐらい経った頃…亡くなっていたのが判明したんです」


魔理沙 「…ちょ、まてよ!でも私はたしかに見たぜ 目の前で私と話をしたぜ!」


ミレイユ 「…未練が残ってるんですかね ライルさんに最後会いたくてずっと待っているのかもしれません」


ミレイユ 「ライルさんの世界でも幽霊は存在しますから魔理沙さんが見たのは地縛霊のおばあさんかと思います」


ミレイユ 「このままではずっと縛られたまま成仏できません…ライルさん ケガを治して遥さんの魂を入れたら向かいましょう」


遥の魂 「わたしは後でいいから先におばあさんに会ってきて まだ紫さんも戻ってきてないからお兄ちゃんが治っても入れないし」


ライル 「…持つのか?こっちに来た時よりも魂の量減ってるが」


遥 「だいじょうぶだよ あと二時間ぐらい持つと思うからへいき!」


遥 「だから行ってきて 早く安心させてあげて!」


ライル 「……わかったよ」ムクッ…


ミレイユ 「ちょっライルさんまだ起き上がっちゃ…」


ライル 「もうこれくらい治ってれば平気だ もう動ける…」スクッ


ライル 「ありがとなミレイユ おかげで助かったよ」ポンッ


ミレイユ 「っ! っ…ど、どういたしまして」/// お礼言われると同時に頭を撫でられて顔を赤くさせる


霊夢 「ーっ…」ムッスー


サラ 「(あっ…すごく機嫌悪くしてる)」


ライル 「…よし ちょっと外の世界に戻って安心させてくるか」


魔理沙 「一緒について行くぜ まだ万全じゃない状態で敵に出くわしたらあぶないからな」


ライル 「心配するな これだけ動ければへいきだ…と言いたいが、たしかにまだ万全じゃないからたのむよ なるべくは自分で対処するが」


魔理沙 「任せてくれ 闇を使うことができるから今までよりも強くなってるんだ 期待してくれ!」


ライル 「なるべくは使うなよ 闇はむやみやたらに使っていいものじゃない 使いすぎるとまた堕ちるぞ」


魔理沙 「わかってるよ なるべくは使わないから安心してくれ それは私自身もわかってるから」


ライル 「ならいい それじゃ行こう」


ライル 「…っと その前に」タッタッタッ…スッ 霊夢に近づき目の前で座り込む


霊夢 「? なに?」


ライル 「…ちょっと行ってくるよ んっ」チュッ


霊夢 「ーっ!!?」///カァァ!! 行ってきますの挨拶感覚で唇にキスされる



サラ 「ーっちょ ライル!?みんなのいる前でそれは…!!」///アタフタ


ミレイユ 「ーっ…ずるいです!私にもしてください!」///


ミレイユ 「霊夢さんだけずるいですよ!私だってしたいのに…」///


ライル 「…あとで頭撫でてやるからな?」


ミレイユ 「むーっ!!」(`・н・´)プクー


ライル 「行くぞ魔理沙 万が一のときは援護してくれ」


魔理沙 「っえ あ、あぁ わかった」///


タッタッタッ…シュゥゥ…… 紫の隙間に入っていき姿を消す



霊夢 「…えへへ♡ライルにキスしてもらえた……♡」///デレデレ


ミレイユ 「霊夢さんだけいいですよね 私もしてほしかったです」

(。・ˇェˇ・。)ムス


サラ 「わ、わたしも…」///カァァ…


霊夢 「ふふーん!やっぱりライルは私が一番のようね 私だけしかしないということはそういう事ね!」

( +,,ÒㅅÓ,,)=૩૩


ミレイユ 「それはまだわかりません!もしかしたらまだ他の方に目移りする可能性もゼロではありません!」


サラ 「最初はミントちゃんのことが好きだったもんね 今は違うみたいだけど」


サラ 「…ほんとに変わったよねライル 昔と比べたら見違えるぐらいに」


ミレイユ 「ほんとですね おそらく霊夢さんに出会ってから一気に変わりましたよね」


ミレイユ 「私たちと出会って遊んでいた頃よりも楽しそうです …それでも、過去のことは引きずっていますがね」


遥の魂 「………」


霊夢 「…ねぇ この際だからライルの過去のこと詳しく教えてよ 大体は知ってるけど細かいところまでは知らないからさ」


ミレイユ 「構いませんが…あまり良い内容ではありませんよ 細かくとなるとさらに酷くなるので」


霊夢 「構わないわ ライルのことをもっと知りたいの 聞かせて」


サラ 「………」


遥の魂 「…お兄ちゃんのことを知ってどうするんですか?聞いても良い思いしませんよ」


霊夢 「しなくていいわ ライルがどれだけ過去苦しんだかを知りたいの」


霊夢 「それを癒せれば癒してあげたい 完全に癒せるとは思えないけど…少しでも元の性格に戻してあげたいの」


ミレイユ 「……それがどれだけ大変なのか 霊夢ならわかっていますよね」


ミレイユ 「今まで私はライルさんの近くに居ましたが少しでも戻ることはありませんでした むしろ悪化していく日々が続きました」


ミレイユ 「いくら霊夢さんのおかげで昔と変わったとはいえ、元の性格に戻すのはかなり難しいです」


霊夢 「わかってるわよそんなこと だから戻したいのよ」


ミレイユ 「っ!」


霊夢 「難しいのは誰もがわかってるわ 過去あんなに酷いことがあったのにも関わらず、ライルはみんなに優しくしてくれてる」


霊夢 「普通の人なら生きてるヤツらを殺す勢いで暴れ回るだろうに、あの子はそれをしないで我慢した」


霊夢 「そんな素敵な人を放っておけるわけないでしょ?どんなに苦労してでもライルを助けたい 元の性格に戻してあげたい」


霊夢 「苦労するのはわかってる だから教えて!」


サラ 「霊夢さん…」


ミレイユ 「…ふふっ!やはり霊夢さんはすごい方ですね 私たちが無理だと話してるのにそれを可能にしようとするなんて」


ミレイユ 「……わかりました その意気込みに答えてお話しましょう ライルさんの過去」


ミレイユ 「ただし、私たちでもできなかったことをあなたはやり遂げようとしています」


ミレイユ 「それがどれだけ大変なことかよぉく教えます …ほんとによろしいんですね?」


霊夢 「何度も言わせないで 必ずライルを元の性格に戻すわ 完全には無理だったとしても少しでも戻す!」


ミレイユ 「……わかりました それではお話致します」


ミレイユ 「【ライルさんの過去全てを!】」








外の世界ーライルの家の前



ライル 「…こ、これはまたすごいな お向かいさんの家にでかい穴が……」唖然


魔理沙 「わたしのナイト・スパークで開けちまったんだ ダイチってやつを倒すために気にせず打っちまった」


ライル 「…廃墟でよかったよ もしこれで住んでる人いたらまずかったな」


魔理沙 「まったくだぜ」


ライル 「……しかし、やっぱり電気がないと暗いな 家に置いてあったライトと魔理沙の八卦炉で明かりをつけてるがマジでなんも見えねぇ」


ライル 「人もいないから不気味に静まり返ってるし…なんかお化けでも出そうだな」


魔理沙 「幻想郷じゃ日常茶判事だぜ そこらじゅうにお化けいるぜ」


ライル 「たしかに」



…神谷?


ライル 「っ!」


おばあちゃん 「……かみお、かい?」タッタッタッ…


魔理沙 「…かみお?」


ライル 「…豊美ばあちゃん」


おばあちゃん 「ーっ…かみお!!」タッタッタッ!! 足腰の悪い状態で早歩きをして向か…


がつっ



ライル 「っ! 豊美ばあちゃん!」ガバッ 倒れるおばあちゃんをすぐさま支える


おばあちゃん 「っ…かみお おまえさん、生きてたんじゃな!ちゃんと生きて…!!」ツツー…


おばあちゃん 「ずっと待っておったぞ!お前さんが生きて帰ってくるの…お前さんがいなくなった日からずっと!」ポタッポタッ…


おばあちゃん 「いろんな者からいじめられ、いろんなものから邪魔扱いされて…どこかで、自殺したかもと思っていた」ググッ…


おばあちゃん 「お前さんがそんなことをするとは思っていなかったからずっと待っておった…生きて帰ってきて、よかった……!!」ポタポタ…


ライル 「…すみません ずっと心配させて」


ライル 「いろいろあって遠いところに行ってました 帰ろうにも帰れる状況ではなかったので…」


ライル 「…いえ、それはいいわけですね ここに戻ってきたくなかったので帰ってきませんでした」


ライル 「帰ってきてもまた虐められるのがわかっていたので、またいじめられるなら帰らないほうがいいと思ってずっと遠いところにいました ほんとにすみません」


おばあちゃん 「…よい お前さんの気持ちもわかる あの糞ガキどもにいじめられていたんじゃ お前さんは悪くない」グシッ


おばあちゃん 「なによりもお前さんが無事に帰ってきてくれたことがなによりも嬉しいことじゃ 帰ってきてくれてありがとう」


ライル 「うん!」


魔理沙 「…約束は守ったぜばあちゃん また会えてよかったな」


おばあちゃん 「ほんとじゃ おまえさんに頼んでほんとによかった…まさかこんなにも早く会わせてくれるとは思わなかった」


おばあちゃん 「ほんとにありがとう…ありがとう!」


魔理沙 「へへっ!どういたしまして」


おばあちゃん 「…おまえさんに、最後に会えてよかった これでようやく心残りがなくなった」


ライル 「…成仏するの?」


おばあちゃん 「あぁ お前さんに会いたいがためにわしはここで残っていた それがなくなった今ここに残る必要がない」スゥゥ… 姿がだんだんと透けていく…


おばあちゃん 「それにお前さんには今大事な仲間がいるじゃろ わしがいなくとも元気に過ごせるじゃろ!」


ライル 「…そうだね 今はいるから平気だね」


おばあちゃん 「【…天王州 神谷(てんのうす こうや) 良い名前じゃよ 大事にしなさい】」


ライル 「っ!!」



すぅぅ…… おばあちゃんは完全に消えていなくなる


ライル 「………」


魔理沙 「……ライル 今の名前って」


ライル 「………」


ライル 「……俺はライル・ディストだ 今の名前のやつは知らない」ググッ…


ライル 「聞かなかったことにしてくれ …霊夢にも教えてないんだ 霊夢どころかミントたちにもな」


魔理沙 「……お前はそれでいいのか?偽名だってことはみんな知ってるんだぞ もう教えてもいいじゃないか」


ライル 「だめだ 教えられない どうしても…本名だけはぜったいに」


魔理沙 「………」


ライル 「…帰ろう もうこっちの用は終わった いつまでもいる必要はない」


ライル 「もう俺はこっちの世界にいても意味がない 世界の中心核がいなくなってからこの様子じゃいろんなところでも闇の住民が暴れてるだろう …もう帰る場所はない」


魔理沙 「……そうか」


ライル 「ごめんなめんどくさい性格で 自分でも嫌になるよこんな性格」


ライル 「…行こう」


魔理沙 「おう」


タッタッタッ…











幻想郷



博麗神社ー寝室



シュゥゥ…


ライル 「ただいま 今戻ったよ」


魔理沙 「ただいまだぜ」ズシッ ライルの部屋に置いてあった魔術の本を大量に持って戻ってくる


霊夢 「おかえりなさい 魔理沙はいつものこととしてどうだった?ちゃんと会えたかしら」


ライル 「あぁ 会えて話したよ その後成仏して消えたよ」


ミレイユ 「それはよかったです おばあさんもやっと天国に行けてよかったですね」


ライル 「あぁ」


サラ 「…あの、もう解いてくれてもいいんじゃないかな?ライル目覚ましたし」ギチギチッ


霊夢 「まだよ 遥の魂が戻ったら解いてあげるわ」


サラ 「条件変わってるんだけど!?」


ライル 「…霊夢 解放してやってくれ サラ姉は敵じゃないから心配ない」


霊夢 「でも…」


ライル 「いつまでも動きを封じてるのを見てると嫌気がさすんだ だから頼む」


霊夢 「…わかったわ」キィンッ


サラ 「っ! …やっと動けるー!」ググッ!!


サラ 「約一ヶ月ずっと身動き封じられてたから身体中が痛い…また体力戻さないと」コキコキッ


ライル 「ごめんなサラ姉 俺がもっと早く帰ってきてればそんなに縛られることなかったのに」


サラ 「ほんとよ! …でもちゃんと戻ってきてくれたからいいよ 許すわ!」


ライル 「ありがと」


遥の魂 「……紫さん遅いですね まだ見つからないんですかね」


霊夢 「ほんとね そんなに見つからないもの?まして隙間を使ってるのに」


ミレイユ 「世界樹の葉はほんとに見つかりにくいものなんです むしろ一日かけても見つからない時は見つかりません」


魔理沙 「っえ そんなに?だとしたらまずいな このまま見つからなかったら…」



パカッ


紫 「やっと見つけたわ!しかも三枚生えてたわよ これで足りるかしら!」ヌッ 霊夢の目の前に隙間を作って現れる


霊夢 「ちょっちかい近い なんで私のところに出てくるのよ」


ライル 「三枚あれば十分だ!助かったよ ありがとう!」


ミレイユ 「これで儀式ができますね さっそく準備にかかりましょう!」


ライル 「霊夢 中庭を借りるぞ 悪影響が出ないようにするから安心してくれ」


霊夢 「いいわよ 絶対成功させなさいよ!」


ライル 「そのつもりだ 任せろ!」













中庭



ミレイユ 「………」カリカリ… 中庭の周りに円を描くように置いた紙に魔術を書いていく


ライル 「………」ヒュー…スパッ!!パラパラ… 魂の器の中に風で細かくした世界樹の葉を入れる



魔理沙 「…なんか想像してたのと違うな 下に紙置いて魔術書くなんて見たことないぜ」


霊夢 「下が石だからじゃないかしら フローリングな床や真っ平らな地面とかならこういうことしなくて済んだと思うわ」


サラ 「たぶんそうね なにもここでやらなくてもよかったのに…」


紫 「早く遥の魂を入れてあげたかったのよ あの子は優しいから」


遥の魂 「………」



ライル 「…よし これでこっちの準備は終わった」ヒュー…


ライル 「ミレイユ そっちはどうだ?」


ミレイユ 「だいじょうぶです あとこれを書いて地面に置けば…」カリカリ…


ミレイユ 「っと これで全部書けました!」ピラッ


ライル 「よし!遥 この魂の器に乗ってくれ 儀式始めるぞ!」


遥の魂 「うん わかった」フヨォ…



ライル 「ミレイユ 補助を頼む」スゥ… 魂の器に乗った遥の魂の頭上に手を掲げる


ミレイユ 「はい わかりました」ザッザッザッ…スゥ 中央に立つライルの傍に寄り同じく魂の器の上に手を掲げる


ライル 「今回は人格作成しないから初っ端から導入するぞ」


ミレイユ 「わかりました …ではいきます」


ライル 「〜〜〜っ…」ヒュゥゥ… 詠唱を唱えて添えている手から風を送り出す


ミレイユ 「〜〜〜っ…」キィィン… 添えている手から光魔法を出して詠唱を唱える


遥の魂 「………」シュゥゥ… ライルの風とミレイユの光が同時に合わさって輝きだす



霊夢 「始まったわね あぁやって儀式やるのね やってるところは初めて見たわ」


魔理沙 「…詠唱もなに言ってるかわからないぜ あれなんて言葉だ?」


サラ 「あれは私たちの世界で使われてた古代術語ね かなり古いものだから私もなんて言ってるかまでは…」


紫 「………」



魔法陣 「」キィィン… 魔法陣の文字が光出して効果が発揮されていく


ライル 「〜〜〜っ…」ヒュゥゥ…


ミレイユ 「〜〜〜っ…」


遥の魂 「(…なんだろう すごくあたたかい感じがしてきた 落ち着いてくる……)」シュゥゥ…


遥の魂 「(別に慌ててたりはしてなかったけど…それでも心が落ち着いてくる)」


遥の魂 「(……お兄ちゃんに助けられてるからかな わからないけど…だんだん眠くなって……)」ウトウト…


ライル 「っ! ミレイユ導入開始!」ヒュー…


ミレイユ 「っえ!?は、早くないですか!?まだ詠唱途中なんですが!」


ライル 「遥が昏睡しそうになってる 寝たらまずい!」


ミレイユ 「っ! …わかりました では詠唱を早めます」スゥ…


ミレイユ 「ーーーっ…」キィィン…!! 先ほどの詠唱を唱える速度を倍以上に上げて唱える


魔法陣 「」キィィン…!! 詠唱の速度が上がると同時に魔法陣も輝きが増す


ライル 「……移魂導入!!」スゥ…


遥の魂 「」シュゥゥ… 魂がライルの体に吸収されていき段々と消えていく


ライル 「ーっ…」シュゥゥ… 遥の魂を吸収して多重人格を入れている脳に移動させていく


ミレイユ 「ーーーっ…」キィィン…!!


ライル 「…ーっふん!!」シュゥゥ!!…


遥の魂 「」スゥゥ… 魂は完全に消滅してライルの中へと入っていく


ライル 「……よし これで中に入ったはずだ あとは遥が出てこれれば成功だが」フゥ…


ミレイユ 「さっそく出してみてはどうですか?昏睡に落ちかけていたのですぐ出せるかわかりませんが」


ライル 「遥 今起きてるか?」


遥 『…んんっあれ ここは?』ライルの脳内の中で話しかけられ返答する


ライル 「意識はあるようだな 今出てこれるか?無理そうなら今すぐじゃなくてもいい」


遥 『…だいじょうぶだとおもう ちょっと出てみるね?』シュンッ


遥 「………」


ミレイユ 「……どうですか 今遥さんですか?」


遥 「………」スゥ…ギュッギュッ 前に自分の手を出して動くことを確認してる


遥 「………」キョロキョロ… 辺りを見渡して視界に広がる景色や魔理沙たちを目撃する


魔理沙 「……遥?」


遥 「……なんか、下に違和感が………」


ライル 『…遥 それは気にするな』


遥 「っえ?……っあ」///カァァ…


霊夢 「…成功したの?」


サラ 「したみたいね ちゃんと入れ替わりもできてるから無事に成功したようね」


魔理沙 「はるかっ!!」ザッザッザッ!!


遥 「魔理沙さん!」


魔理沙 「ちゃんと成功したんだよな!私のこと見えてるよな!」


遥 「はい ちゃんと見えてます!一部違和感があるくらいで他は問題ありません!」


魔理沙 「……一部?」


ミレイユ 「魔理沙さん ライルさんは男性です なので女性が入れ替わると……」


魔理沙 「……っあ」///カァァ…


遥 「…ミレイユさん それはいちいち言わなくていいです」


紫 「…へぇー?こうやって人格を入れるのね 直で見ると不思議ね」パカッ ライルの隣に隙間を使って現れる


紫 「体はライルなのに妹が入ってると思うと…変な感じね」


遥 「あはは…たしかにそうですね」


霊夢 「ミレイユみたいに出せないのが残念ね もし出れたら飲み会とか参加させるのに!」ドンッ!!


遥 「霊夢さん わたしはお兄ちゃんとちがうのでお酒は飲みませんよ」


ライル 『おい 俺だって基本飲まないからな 人を呑んべぇみたいに言うのやめろ』


遥 「事実じゃん お兄ちゃんすごく飲むし」


ライル 『それは場合によっては飲むが基本飲まないだろ』


遥 「ふーん…じゃあ次からは私にも負担かかるから飲まないでね?」


ライル 『それは目の前にいる奴に言ってくれ 俺に言っても無駄だ』


遥 「私じゃ無理だからお兄ちゃんお願いね」


ライル 『投げやりかい…』


サラ 「…ねぇ遥ちゃん ライルから聞いたんだけど、あなた剣術習ってるのよね」


遥 「はい習ってました 剣道三段の実力はあります!」


サラ 「三段!?そんなに強いの!?なら私と相手して欲しいわ またここに来たとき一手お願いできる?」


遥 「いいですよ その時はお相手します!」


ナイト 『おい和んでるところ悪ぃんだが次は俺の番だ 変わってくれねぇか?』


ライル 『もう少し待て 今出ても煙草ないから出ても吸えないぞ』


ナイト 『マジかよ!っえ 誰か持ってるやついないのか?』


ライル 『俺の身近に吸えるやつは見てないな 人里に行けば売ってるだろうが今手持ちにはない』


ナイト 『なんでだよぉ!!早く吸いてえのによォ!!』


ライル 『約束は守るから安心しろ 明日にでも調達してくるから』


ナイト 『今吸いてんだよォ!!久々に吸えると思ったのにぃぃぃ!!』


遥 「…あの、誰か煙草って持ってませんか?銘柄はなんでもいいので」


魔理沙 「っえ…遥 おまえ、まさか吸うのか?」


遥 「私ではなくナイトです お兄ちゃんと約束してましたよね」


魔理沙 「あぁなるほど たしかにしてたな」


紫 「銘柄なんでもいいの?」


遥 「はい …いいよね?」


ナイト 『キツめがいい 軽いやつはいやだ』


遥 「…キツめがいいそうで」


紫 「……そうね」パカッゴソゴソ… 隙間を作り出し手を入れる


紫 「…これでいい?」スッ


ナイト 『セブンスターか まぁいいだろう』


ナイト 『俺に変わってくれ』


遥 「あまり吸っちゃダメだよ?」シュンッ


ナイト 「…ふぅ やっと吸えるぜ!」タッタッタッ…


ナイト 「ありがとよ隙間の妖怪 これで日頃出してもらえないことによるストレスが解消されるぜ!」スッ


紫 「普通に名前で言いなさい」


ナイト 「さぁて早速火をつけて…」トントン…パクッ タバコの箱を叩いて飛び出てきた一本を加える


ナイト 「…火ねぇじゃん」


ナイト 「……しかたねぇ 闇で付けるか」ボッ!! 指から黒い炎を出してタバコに火をつける


サラ 「火あるじゃない…」


ナイト 「闇の火よりライターとかでつける火の方がよかったんだよ 気分的にな」スゥー…


ナイト 「ふぅー…やっぱりタバコはうめぇや!久々に吸えてほんと最高だぜ!」


ナイト 「またいつ吸えるかわからないから堪能しとかないとな 吸わないとやってられねぇよ」スゥ…フゥー…


魔理沙 「でも今まで吸ってなかったよな お前がタバコ吸ってるところ見たことないが」


ナイト 「ライルが吸わせてくんねぇからな こっちに来てから初めて吸ったよ」プカー…


ナイト 「酒は飲むくせにタバコは吸わねぇんだから溜まったもんじゃねぇ 飲むなら吸えよって思うぜ」


霊夢 「いやその理論はおかしいでしょ…」


ナイト 「もう一本吸おー」トントンッパク


ミレイユ 「あまり吸い過ぎないでくださいね 体に悪いので」


ナイト 「今まで吸えなかった分今吸わねぇと後で後悔するだろ 今のうちに全部吸うんだよ」


サラ 「ぜんぶ…その中に入ってる分吸うの?」


ナイト 「そのつもりだが」スゥ…フー…


ライル 『吸いすぎだ!!お前どんだけ吸おうとしてんだよ!』


ナイト 「いいじゃねぇかべつに これ一箱吸っても死にはしねぇだろ」


ライル 『一気に体悪くなるわ!体が悪くなったら他のみんなにも迷惑かけるだろうが!!』


ナイト 「ミレイユに治してもらえばいいだろ 治療してもらえば元通りだろ?」


ミレイユ 「限度がありますよ…」


ナイト 「うめー!やっぱキツめのタバコは最高だぜ 一日中吸っていたい!」


霊夢 「それはやめなさい ライルの体なんだから悪くするんじゃない」


ナイト 「安心しろって ミレイユがいるから!」プカー…


ミレイユ 「いやだから限度がありますって…」


ナイト 「…はぁー なぁライル 今度から定期的に出てきていいか?タバコ吸いてぇから」


ライル 『だめだ 体に悪いしお前が出てくるといろいろ危ない 気がついた時だけ出してやる』


ナイト 「それいつだよ…まったく」スゥー…


ナイト 「…ふぅー おい魔理沙 また闇に堕ちそうになったらライルに頼れ」


ナイト 「なにかして欲しいことがあるなら基本なんでもしてくれっから頼んでみるといい ただでさえ二度も闇使ったんだからすぐ堕ちる可能性がある」


ナイト 「やむ得ない場合には使える程度で使うのはいいが無理はするな 使ったら必ず報告しろ」


ナイト 「めんどくさくて報告しなかったり忘れたりするんじゃねぇぞ 闇ってもんはそんな簡単に扱える代物じゃない」


ナイト 「使えば身を滅ぼす可能性がある ライルや闇の住民みたいに自分の限度を知ってればいいがお前はまだなりたてだ 限度がわからん」


ナイト 「死にたくなければ怠るな いいな」


魔理沙 「お、おう わかった」


ライル 『なんだおまえ ずいぶんと優しいじゃないか 気でも狂ったか?』


ナイト 「んなわけねぇだろ ただ警告しただけだ」


ナイト 「闇はほんとにあぶねぇ ひとつでも使い方間違えれば死んじまう代物だ お前も何度も使えない闇を無理やり使って死にかけたことあるだろ」


ナイト 「それを心配してなにが悪い?俺が心配しちゃいけないか」


ライル 『別に悪いとは言ってないだろ ただお前が心配するとは思ってなかったから言ったんだ』


ライル 『なんだ 気になるのか?』


ナイト 「まさか 俺が誰かを気にするなんてありえない 殺す相手なら気にするかもしれないが」


魔理沙 「っえ てことは…私を殺すから気にしてるのか?」ゾクッ…


ナイト 「だとしたら闇を使うとき気をつけろなんて言わねぇよ むしろもっと使えと言うだろ」


魔理沙 「あったしかに」


ナイト 「ふー…おい霊夢 おまえもライバル多くて大変だな また増えたぜ?」


霊夢 「…っえ?」


魔理沙 「ちょっ!?」///


ナイト 「お前の身近にいるがあえて言わないでおくよ …まぁすぐ察すると思うが」


ミレイユ 「すぐに察するって…まさか」チラッ


サラ 「…」


紫 「…」


霊夢 「………」ジー…


魔理沙 「ーっ…」///フイッ


ナイト 「…ふー 恋愛とか興味ないからよくわからん あーうめ」プカー…


ライル 『お前吸いすぎだよ…マジで全部吸う気か?』


ナイト 「さすがに全部は吸わねぇよ 半分ぐらいは吸うけどな」


ライル 『半分でも吸いすぎだよ…』


遥 『ねぇお兄ちゃん 人格としてこの中にいる時って基本なにしてればいいの?視界と記憶は共有されてるけど』


ライル 『基本はみんな寝てることが多いな 記憶は寝てても共有されるし行動は出てる人格がするからできることがない』


ライル 『遥は出たくなったらちゃんと出してやるから安心してくれ』


ナイト 「俺はダメなのか?」


ライル 『お前はダメだ 危なすぎる』


ナイト 「ちぇー」



霊夢 「…魔理沙 あなたほんとなの?ライルに惚れたの?」ギロッ


魔理沙 「いっいや、別にわたしは…」///アタフタ…


ミレイユ 「目が逸れてますよ しかも顔も赤いです」ジー…


魔理沙 「そんなことは…」///


ナイト 「言ってなかったが闇を吸うためにキスしたぜー」


霊夢 「なにっ!!」ギロッ!!


魔理沙 「余計なこと言うなよ!!火に油注ぐな!!」///


魔理沙 「たしかにしたけどさ でもあれは闇を取り除いてもらうためにだな…」///アセアセ


ミレイユ 「…」ジー


霊夢 「…」ジー


魔理沙 「ーっ…」///ムググ…


サラ 「ふたりともそんないじめたらかわいそうでしょ 別にライルくんを好きになってもいいでしょ!」


霊夢 「だめよ ライルは私のなんだから!」


ミレイユ 「いいえ ライルさんは私のです!」


魔理沙 「っ…わ、わたしの……いやなんでも」///カァァ…


紫 「そこは勇気出しなさいよ…」


魔理沙 「だ、だって……」///


ナイト 「ふー…ほんと恋とかくだらねぇ 俺なら好きなやつ殺すわ」


ライル 『お前はすごい考え方だな…まぁ俺も好きなやつはいないからあれだが』


遥 『いるでしょ 自分に嘘つかないの!』


ライル 『………』


ナイト 「なぁライル この儀式の跡はこのままにしとくのか?片付けるなら闇で全部燃やすが」


ライル 『っん 頼んでもいいか?』


ナイト 「ついでだからやっとくよ 闇 焼終」ボゥゥンッ!!


儀式の材料 「「」」ボゥゥッ!!シュゥゥ… 闇の炎で燃やされてあと形もなく焼失する


ナイト 「…闇の炎でやればチリも出ないから楽でいい」


遥 『ちょっとお兄ちゃん!話を逸らさないで!嘘ついちゃダメだからね!』


ライル 『………』


紫 「それじゃ私はそろそろ帰るわ ライルも戻ってきて妹さんも中に入れられたから用事は済んだわ」


紫 「なにかあったら呼んでちょうだい おやすみ」スゥ… 隙間に入って帰ろうと…


遥 『あっナイト!紫さんに材料持ってきてくれてありがとうって言って!』


ライル 『俺からも手伝ってくれてありがとうって言ってくれ』


ナイト 「おい隙間の妖怪 ライルたちが儀式の準備手伝ってくれてありがとうだとよ」


紫 「どういたしまして」シュゥゥ…


サラ 「わたしも開放されたし帰ろうかな ライルくんも帰ってきたから安心して帰れるわ!」


サラ 「遥ちゃん また来たときに相手お願いね!」


遥 『いつでもお待ちしてますって言って』


ナイト 「首洗って待ってるってよ」フー…


遥 『ちょっ!?』


サラ 「いや絶対に言ってないでしょ…てかそれ相手に言う言葉じゃない」


サラ 「ミレイユも元気でね ライルくんのことは任せたわよ?」


ミレイユ 「任せてください!」


サラ 「霊夢さん …あなたには期待してるからね 頼んだわよ」


霊夢 「安心しなさい 私がすべてなんとかするから」


サラ 「ならいいわ!それじゃあね」パチンッ


グニャァ〜…シュゥゥ 歪んだ空間がサラの目の前に現れてその中に入っていき姿を消す



霊夢 「…魔理沙 今日はもう遅いから泊まっていきなさい 明日あなたたちが無事に帰ってきたことをみんなに伝えるわ」


魔理沙 「了解だぜ!ありがたく泊まらせてもらうぜ」


ミレイユ 「それではみなさんの布団を用意してきますね みなさん寝室でいいですよね?」


霊夢 「構わないわ 今日はみんなで寝ましょ」


ナイト 「俺は却下だ 誰かと一緒に寝るくらいなら殺した方がいい」


ライル 『したらお前どうなるかわかってるよな 誰かに手出したら本気で消すぞ』


ナイト 「へぇへぇ わかってるっつーの」プハー…


魔理沙 「…霊夢 風呂借りていいか?あと寝巻きも貸してくれたら嬉しいんだが」


霊夢 「いいわよ いろいろあって疲れてるだろうからゆっくり入りなさい」


魔理沙 「ありがとな」


ミレイユ 「ライルさんも夜更かしせずにちゃんと休んでくださいね 病み上がりでもあるんですから無理するとすぐ体壊しますからね」


ナイト 「それ俺に言うな ライルに言え」


ミレイユ 「あなたに言わないとライルさんに伝わらないから言ったんです ナイトさんもタバコ吸いすぎないようにしてくださいね」


ナイト 「へぇへぇ了解しましたよ」














お風呂



ザバァー…


魔理沙 「ふぅー…いい湯だぜ やっぱり風呂は最高だぜ」ヌクヌク


魔理沙 「やっと現世に戻ってこれてほんとよかった ずっとライルといるのもいいがやっぱみんなもいないとな」


魔理沙 「…独り占めはできないもんな ライルも霊夢のことが好きだし 霊夢もライルのこと好きだもんな」


魔理沙 「……ほんと、くやしいな 初恋がこんな形で崩壊するなんて ライルも優しいから余計タチが悪い」


魔理沙 「その優しさが心を苦しめるのに…あいつは霊夢以外選ぶ気ないのに」


魔理沙 「……ほんと、罪深いやつだぜ」













縁側



ナイト 「…ふぅー これで最後か 楽しい時間はあっという間だぜ」フー…


ライル 『ほんとにこの短時間で半分も吸いやがって…一気に肺がおかしくなりそうだ』


ナイト 「そのときはミレイユに頼め なんとかなるだろ」


ライル 『事前に防げるなら防ぎたいんだが…』


ナイト 「そいつは無理なことだ あきらめな」スゥー…


ナイト 「…ふぅー ときによライル お前あの赤色の巫女服着たやつ好きだろ わかってたことだが」


ライル 『…俺に恋愛感情はない 仲間としてなら好きだが恋愛的には…』


ナイト 「いい加減認めろ 遥にも言われただろ」


ナイト 「俺はそういうのまったく興味ないからどうでもいいがそれじゃお前の為にならねぇ 俺とお前は一心同体なんだ」


ナイト 「あっまちがえた 一心はしてなかった 同体だけだな」


ライル 『なんだよ同体だけって…』


ナイト 「んなもんどうでもいい お前がそんなんだと俺にも影響が出んだよ 主に身体的にな」


ナイト 「お前の不安やネガティブなことは全員に行く お前が不安定だとみんなが不安定に陥る」


ナイト 「お前が表に出てなけりゃいいがほとんどはお前が出てんだからその根源を絶て 人格交代したときの負担が大きいんだよ」


ライル 『それは…わるい なるべく負担かけないようするよ』


ナイト 「なるべくじゃなくてかけるな これは俺だけの問題じゃねぇんだ」


ナイト 「メインのお前がそんなんじゃいろいろ困るからするな いいな」


ライル 『………』


ナイト 「…なんで恋愛感情を捨てたんだよ てめぇならあいつのこと幸せにできんだろうが」


ナイト 「ほんとの名前だって教えていいだろ なにをそんなに拒む?」


ナイト 「ほんとの名前を知られたぐらいで不幸になるわけねぇだろ どんなバカでもわかるだろ」


ライル 『………』


ナイト 「…おい なんか言えよ いつもみてぇに言い訳しろよ」


ナイト 「まさか正論を言われてなにも言えねぇってか?いやまさかな おまえがそんな理由で反応するわけ…」


ナイト 「……ねぇよな」


ライル 『………』


ナイト 「……はぁ おまえ、自分でも気づいてるなら治せよ 治せば楽になるぜ?」


ナイト 「楽になればみんなとも接しやすくなる 俺はそんなのいらねぇがお前は必要だろ」


ナイト 「ひとりを怖がるお前にはとくにな」


ライル 『………』


ナイト 「……ライル 俺はお前が嫌いだ 世界を滅ぼすために俺は作られたのになんで破壊しない?」


ナイト 「俺の存在価値はなんだ ただ闇を使うために俺を作ったのか?俺がいなくても闇は使えただろ」


ナイト 「世界を滅ぼせねぇのに俺がいる意味がない 俺を作る前にミレイユとかを作ってたからひとりになることもなかった」


ナイト 「教えてみろよ なんで俺を作る必要があった?答えろ ライル!」


ライル 『……それは………』


ナイト 「…っけ!世界を壊す気もねぇのに俺を作ってんじゃねぇよ」


ナイト 「はぁ…なんのために俺いるんだか」フゥー…


ナイト 「……これからどうすんだよ 今のままじゃどうにもならないぜ?」


ライル 『…わかってる わかってるけど……』


ナイト 「…一回でもいいから襲っちまえよ お互い両思いなんだから襲っても拒まれねぇだろ」


ライル 『…襲うのはちょっと 相手が同意してるとは限らないし…』


ナイト 「だから平気だって言ってんだろ!あいつはお前に夢中なんだ むしろ受け入れる!」


ナイト 「だったら俺がやってやろうか?お前の体なんだから誰がやっても一緒だよな」


ライル 『…おい てめぇふざけたこと言ってんじゃねぇぞ?殺すぞ』


ナイト 「っ…」ビクッ!!


ナイト 「…なんだよ 怒れんじゃねぇか 嫉妬…とは違うな 寝取ろうと……と言うのか?」


ナイト 「まぁなんでもいいや 盗られると思ったらすぐ怒れんだからそれほどあいつのことが好きだということだ 俺はそういうの興味ねぇからしねぇ」


ナイト 「俺に奪われたくなかったらお前が襲え もし拒まれたらやめればいいだけだ」


ライル 『それで拒まれたら今後どう接していけばいいんだよ…』


ナイト 「それは自分で考えろ 拒まれねぇから無駄な心配だと思うが」


ライル 『………』



魔理沙 「風呂上がったぜ」タッタッタッ…


ナイト 「っお 上がったか…なら次は俺だな」


ナイト 「ちょうどタバコも吸い終わったしそろそろ引っ込むか ライル入れ替われ」


ライル 『わかった』ヒュンッ


ライル 「…うげぇ!!くっ口の中が……!!」ヒリヒリ… ニコチンなどで口の中が焼けるように痛く臭い


魔理沙 「そりゃあれだけ一気に吸ってりゃなぁ」


ライル 「ーっ…風呂入る前に口ゆすいでこよ とてもじゃないがこの状態で入りたくない」スクッ


ライル 「もう遅いから早めに寝ろよ?いろいろ疲れてるだろうからな」タッタッタッ…


魔理沙 「わかってるぜ 言わなくても」


魔理沙 「………」













洗面台



ライル 「…ふぅ 口の中サッパリした これでマシになった」バシャァ…


ライル 「口はどうにかなったが胃はどうにもならねぇな…すげぇムカムカする」キリキリ…


ライル 「あとでミレイユに治療してもらおう あいつ限度ってもんを知らねぇで」ハァ…


ライル 「さてと 早く風呂入ろ…」



ガラッ


魔理沙 「ライル 口洗い終わったか?」


ライル 「っん?あぁ 洗い終わったが」


魔理沙 「そうか ならいいな」


ライル 「なにがだ?てか流し使いに来たんじゃ」


魔理沙 「ちょっとじっとしてろ」ズイッ


ライル 「っえ ちょっ魔理沙顔ちかっ!?」///


魔理沙 「顔引っ込めるな 前に出せ」グイッ ライルの顎に手を当てて顎クイする


ライル 「っ!!」///ドキッ


魔理沙 「っ……」///カァァ…


ライル 「(なっなんだこの状況!?なんでいきなり魔理沙が俺に顎クイを……!?)」///ドキドキ…


ライル 「(顔も近いし赤い…まさか、俺にキスしようと!!?)」///バクバク…


魔理沙 「(かっ顔が近い…!あとちょっとでライルの唇が私の唇に…!!)」///ドキドキ…


魔理沙 「(距離取るから思わず手が出て顎クイしちまったがこれ完全にキスする流れじゃん!い、いやまぁしようとは思ってたけど)」///


魔理沙 「(ライルはいやがってないよな 今私の行動に驚いて硬直してるだけだよな)」///


魔理沙 「(嫌がってないならこのままキスしていいよな このままキスして…その後は……!!)」///ゴクッ…


ライル 「ーっ…ま、まりさ いきなりなにを……?」///


魔理沙 「っ…ライル き、キスしていいよな?」///


ライル 「えぇっ!?やっぱりしようとしてたのか!?」///ドキン!!


ライル 「ど、どうしたんだいきなり!なんで俺とキスしようと!?」///


魔理沙 「お前のことが好きだからだ だからしたい」///ドンッ!!


ライル 「ド直球だな!さらに驚いたよ!」///


ライル 「てか俺のこと好きって…ファーストキス奪っちまったとき怒ってたのに!?」///


魔理沙 「あの時はまだ好きじゃなかった 今やっとお前に対する気持ちがわかったんだ!」///


ライル 「早くないか!?まだそこまで日経ってないぞ!」///


ライル 「しかもキスまでしようなんて…ちょっと考えようぜっな?」///


魔理沙 「ひとのファーストキス奪っといて言えることか!いいからさせろ 霊夢に気づかれる前に!」///グイッ


ライル 「ちょまっ!?」///



チュッ…


魔理沙 「っ…!!」///


ライル 「ーっ!!?」///


ライル 「(ほっほんとにして…!!)」///カァァ!!


魔理沙 「……っ」///プルプル…


ライル 「っ…っ……!!」///ポンポン 魔理沙の肩を軽く叩きもういいだろと解放するよう訴える


魔理沙 「(なんだ?離せって言うのか?するわけねぇだろ!)」///レロ… ライルの口の中に舌を入れて絡めさせる


ライル 「んんっ!?」///ビクッ!!


魔理沙 「…舌、もっと突き出せ」///


ライル 「ーっま 待て魔理沙!さすがそれはんむっ!!?」///


魔理沙 「んっ…」///レロ…チュプッ


魔理沙 「あっ……ん」クチュ…チュル


ライル 「っ……」///プルプル… あまりの衝撃に放心状態になり抵抗ができない


魔理沙 「……ふぅ」///ツツー… ライルの唾液と混ざりあったものが糸を引いて滴り落ちていく


魔理沙 「…しちまったな しかも濃厚に♡」///


魔理沙 「抵抗しなかったからちゃんとできてよかったぜ 突き放されて断られるかと思ったよ」///


ライル 「ーっ…そ、そんなこと できるわけないだろ 相手の思いを無下にするわけにはいかない」///


ライル 「変に断ると相手を傷つけちまう それだけは避けたいから…」///


魔理沙 「…なら、付き合ってくれと言ったら付き合ってくれるか?もちろん恋人として」///


ライル 「………」


魔理沙 「………」


ライル 「……ごめん それは無理だ 俺は恋愛感情を捨ててるから…」


魔理沙 「あるだろ ごまかすんじゃねぇよ」


魔理沙 「付き合えないなら付き合えないとはっきり言えよ まどろっこしい言い方はやめろ」


ライル 「………」


魔理沙 「………」


ライル 「………今のところ、誰かと付き合うつもりはない 仮に恋愛感情があったとしても今は無理だ」


ライル 「今の俺には誰かを幸せにさせることはできない もう少し性格をどうにかしないと」


魔理沙 「どうにかすれば誰かと付き合うのか?」


ライル 「どうにかできればな その時は本気で考える」


魔理沙 「…そうか わかった」


魔理沙 「なら今日からお前にアタックしまくるからな 霊夢と仲悪くなるのはごめんだが私もお前のこと好きだからそういうつもりで頼むぜ」


ライル 「ど、ド直球だなほんとに…ケンカになることはしないでくれよ?」


魔理沙 「場合によってはお前の奪い合いになるな 本気でやるから闇も使うかもしれない」


ライル 「それはやめろ 闇は使うな」



ライルー まだ入ってないー?


ライル 「っん あぁまだ入ってないよ どうかしたか?」


魔理沙が見当たらないんだけど知らない?


魔理沙 「こっちにいるぜ 今流しを使ってたんだ」


そっちにいたのね ならいいわ またいなくなったのかと思ったわ


魔理沙の布団はもう敷いてあるから早めに寝なさいよ いろいろあって疲れてるんだから


魔理沙 「わかった なるべく早めに行くぜ」


ライル 「…霊夢の好意を踏みにじることはしないでくれよ?」


魔理沙 「それはしないから安心しろ 善意はちゃんと受け取る」


魔理沙 「その恩も忘れないようする 人間としての常識までは捨てないぜ」


ライル 「ならいい そういう奴は好きだぜ?」ニコッ


魔理沙 「っ…」///ドキッ


ライル 「さてと 風呂入って早く寝よう それじゃまた後で」タッタッタッ…


魔理沙 「……まて」///ガシッ


ライル 「っん?なん…」


魔理沙 「」///チュッ…


ライル 「ーっ!!?」/// 後ろを振り向くとすかさずキスされる


魔理沙 「……今のはお前が好きだぞって言ったのが悪いからな それでしたくなった」///


魔理沙 「次からそういうこと気軽に言うな …霊夢の前でもするからな」///


ライル 「そ、それはやめてくれ 大変なことになる」///













寝床



スー…


ライル 「ふぅ…風呂上がったよ」


魔理沙 「おうライル 上がったか」


霊夢 「ゆっくりできた?疲れて寝ちゃってるのかと思ったわ」


ミレイユ 「久々にみなさんと寝れますね!」


ライル 「…なんだ 今日はみんなで寝るのか?」


霊夢 「えぇ ほんとはライルと二人で寝たかったんだけど魔理沙も無事に帰ってきたからみんなで寝たくなってね」


霊夢 「ずっと心配してたんだから今日はみんなに囲まれながら寝なさいよ?もしくは私の隣で寝なさい」


ミレイユ 「ダメですよ?霊夢さん 私もライルさんと一緒に寝たいんですから!」


魔理沙 「…私も寝たい」


ライル 「…まぁみんな平等を取って寝るのは構わないが頼むから普通に寝かせてくれよ?」


霊夢 「普通にってなによ なにか期待してるの?」


ライル 「いや四方八方から腕や足なんか掴まれながら寝れないからそういう意味で言ったんだが」


ミレイユ 「安心してください 右手は霊夢さん、左手は魔理沙さん、頭は私になってるので取り合いにはなりません」


ライル 「もう取り分けられてた!てか頭ってなに!?」


魔理沙 「なぁ早く寝ようぜ 疲れてもう寝たいぜ…」ファァ…


ライル 「あっうん わかった 普通に寝かせてくれよ?」











魔理沙 「すぅ…すぅ……」ライルの左側で寝てる


ミレイユ 「すやすや……」ライルの頭上に布団を敷いて寝てる


ライル 「すー…すー……」


霊夢 「………」まだ目を開けて起きてる


霊夢 「(…ほんとに帰ってきてよかった サラから話し聞いた時は本気で焦ったけど、ライルなら帰ってくるって信じてたわ)」


霊夢 「(いつも弱気だけどみんなのことになると一気に強気になって守ってくれるし なにより責任感が強い)」


霊夢 「(優しくて、仲間思いで、強くて、正義感溢れる存在…ほんとに、帰ってきてくれてよかった)」


霊夢 「(……ライルの過去、ほんとにひどかったわね ミレイユたちから話し聞いたけど…まさか私が思ってた以上にひどいとは……)」


霊夢 「(なんでこんなにも素敵な人なのに酷い仕打ちを食らわないといけないの?わけがわからないわ)」


霊夢 「(存在自体がダメだと言うみたいだけどなにがいけないのかしら ライルの近くにいてもまったく不快に思わないわ)」


霊夢 「(本名は教えてくれなかったけど名前でかなり罵倒されてたみたいだけど…名前で罵倒されるって一体どういうこと?そんなに酷い名前なの?)」


霊夢 「(さすがにライルの親も産まれた時に変な名前はつけないと思うけど…そういう意味じゃないのかしら)」


霊夢 「…はぁ だめね 全然わからない なんでライルは名前でひどく言われてたのかしら?どう考えても名前だけでいじめられるとは思えない」


霊夢 「せめて名前を教えてくれればわかるんだけど…」



…知りたいか?


霊夢 「っ!」ドキッ


魔理沙 「…ちょっとひとりごとでかいぜ ライル起きるぞ」


霊夢 「…ごめん 起こしたようね」


霊夢 「あんた知ってるの?ライルの本名」


魔理沙 「あぁ 偶然聞いちまってな さっきライルの世界にいるばあちゃんがライルの本名を言ってたんだ」


魔理沙 「…だけどライルから口止めされてる 俺の名前はライル・ディストだってな」


魔理沙 「だがお前ならライルのことよく知ってるし なによりお互い信じあってる中だから教えても平気だろ」


魔理沙 「……ただし、条件がある」


霊夢 「条件?…なによ」


魔理沙 「できれば私もお前とは仲を悪くしたくないから和平交渉といきたい お前が許さなければ交渉決裂だがな」


魔理沙 「…さっき話してたからもうわかってると思うが私もライルのことが好きだ もちろん恋愛対象として」


魔理沙 「先に言っとくがあいつを盗ろうなんて思ってないから安心しろ あいつもお前のことが好きだから盗れるなんて思ってないがな」


魔理沙 「多少の好意は認めて欲しい ハグやちょっとした過激なことぐらいはしたい」


霊夢 「……ずいぶんと素直に答えるのね 私の好きな人に手を出したいと堂々と言うなんて」


霊夢 「わたしがそれを許すとでも?許すどころか怒られることぐらいわかってるわよね」ビキッ


魔理沙 「後にバレてグチグチ言われるんだったら最初から取引で決めといた方が楽だからな 別に嫌ならいやでかまわないさ」


魔理沙 「まぁ許してくれないならライルの本名は言わないけどな すぐにでも知りたいなら許可してくれると助かる お前と争うのはごめんだ」


霊夢 「…許可しなかったらどうするのよ」


魔理沙 「……本気で奪う覚悟でアタックするぜ もちろん正々堂々とな」


魔理沙 「まちがっても既成事実とか寝込みを襲ったりはしない 卑怯な手を使わずライルを落とす…それでライルが落ちたら文句ないよな」


霊夢 「…意外にも真面目なのね そこはどんな手を使ってでもやるかと思ったわ」


霊夢 「そうね 私もあんたと争うことはしたくないわね できれば穏便に済ませたいけど…」


魔理沙 「……けど、なんだ?」


霊夢 「…私はライルから聞けるまで待つわ だから聞かない」


霊夢 「でもライルに甘えたりするのは許可するわよ 闇に堕ちたあなたを放っておくことはできないからね」


霊夢 「闇はほんとに危ないのは私もわかってる 一度落ちた身であるからわかるけど本気で心配してるの」


霊夢 「再び闇に落ちたりなんてしたら今度こそ帰って来れない…大切な親友を失いたくない」


魔理沙 「大切な…親友」


霊夢 「だから甘えたりするのは許可するわ 多少は目つぶってあげるから闇に落ちないようにしなさい」


霊夢 「でも調子に乗らないで 私もライルのことが好きだから甘えすぎたら怒るから」


魔理沙 「……一応考えておくぜ 私もライルのことが好きだからアタックするぜ」


魔理沙 「霊夢は優しいな ライバルなのに闇に落ちないために甘えるのは許可してくれるなんて」


霊夢 「当然でしょ ライバルでも親友を捨てるほど腐ってないわよ」


霊夢 「もう寝るわよ あんたもよく寝て今までの疲れを取りなさい」


魔理沙 「あぁ そうさせてもらうぜ」


魔理沙 「…ありがとな 霊夢」


霊夢 「どういたしまして」













次の日ー朝 博麗神社



早苗 「ライルさーん!!無事だったんですね!!よかった ほんとによかった!!」

。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!


慧音 「この馬鹿者が!!心配させよって…!!」グシッ


アリス 「魔理沙もあなたも無事でよかったわ 闇の世界に行ったなんて聞いたときはどうしようかと思ったわ」


ライル 「ごめんな心配かけて でもこのとおり元気だから許してくれ」


魔理沙 「私も元気だぜ!むしろ闇の世界に行ったことによって進化した気分だぜ!!」


早苗 「進化した気分…?」


ライル 「魔理沙 あまりそういうことは…」


魔理沙 「あっわるい そうだったな」



妹紅 「んだよあいつ戻ってきたのかよ また慧音があいつに夢中になっちまうじゃねぇか」ムスッ


咲夜 「妹紅さん 少しその口を閉じましょうか」スチャッ 瞬時に手元にナイフをかざして威嚇する


レミリア 「落ち着きなさい咲夜 ここでは暴れちゃダメよ」


フラン 「おにいさま〜!!」タッタッタッ!!… ライルの元に駆け寄ろうと…


美鈴 「フラン様!今は行ってはいけません もう少し後にしましょう」ガシッ


スター 「よかったわほんとに 帰ってきてくれて」


ルナ 「なんで私たちまでここに…?」


サニー 「ルナ 今のスターに文句はダメよ さっき文句言ったら怒られたでしょ…」


さとり 「よかったわねこいし ライルさんか戻ってきて」


こいし 「うん!」


文 「椛は混ざってこないんですか?どうなっても知りませんが」


椛 「やめときます 入ったら殺されます」


はたて 「(特ダネ…になりそうね でも文と一緒になりそう)」


チルノ 「大ちゃん!今なら霊夢を倒せるぞ 行くぞ!」ダッ!!


大妖精 「だめチルノちゃん!今行ったら確実にやられちゃうよ!!」ガシッ!!


ルーミア 「そーなのかー?」


勇儀 「なぁ今日は酒飲みだって聞いたんだがまだやらないのか!」


萃香 「早くお酒飲みたいぞ!」


パルスィ 「あんたたち…」



ライル 「…なぁ霊夢 この集まりって一体なんなんだ?俺なにも聞いてないんだが」


霊夢 「事前にみんなに言っといたのよ ライルたちが戻ってきたら酒飲みするわよって!」


ライル 「用意周到だな…」


魔理沙 「よーし!今日は飲みまくるぜ!!」


ライル 「ほどほどにな?」








ガヤガヤ…


アハハ!!ゲラゲラ…イェーイ!!


ライル 「…あいかわらず騒がしいな 前回の酒飲みと一緒くらいにうるさいよ」


霊夢 「ほんとね でもみんないるとお酒が美味しく感じるわ」


魔理沙 「やっぱみんないると楽しいよな!」ゴクゴクッ


ライル 「おいおい飲みすぎんなよ?ペース的には早いが」


魔理沙 「このくらい平気だって!あーうまい!!」///


霊夢 「今まで飲めなかった分飲みなさい 記憶がなくなるまではやめてね」


魔理沙 「さすがに飲みつぶれるまではしないぜ!」///


ミレイユ 「酔いつぶれても回復魔法で覚ましますので安心してください」


ライル 「酒飲んだのに飲んだ感覚なくなるな…」


霊夢 「…ライル あなたももっと飲みなさい むしろ潰れるまで飲んで!」


ライル 「なんで?潰れたくないんだが」


霊夢 「潰れればライルのこと好き放題にできるからよ!」ドンッ!!


ライル 「欲の塊だなおい!まぁ俺は今まで酒で溺れたことないから溺れることないけどな」


魔理沙 「たしかにお前酒強いもんな 前回も酒樽一気飲みして平然としてたしな」///


ミレイユ 「アルコールが強いお酒を多く飲んだらどうなるんでしょうか?今まではさほど強くないお酒だったので気になります」


ライル 「気にならないでくれ そこまでは俺もわからんが試したくないからな?」


霊夢 「(今度度数の高いお酒買ってこよ)」



慧音 「ライルー!私とも一緒に飲もう!」///ザッザッザッ…


ライル 「おう慧音 いいぞ一緒に飲むか!」


妹紅 「そうはさせないぞ!」ボゥゥ!!…


ライル 「妹紅 今暴れたらそこまで酔ってない霊夢にしばかれるぞ」


霊夢 「てかお酒飲んでるときに火なんて近づけてこないでよ 火事になったら本気で潰すわよ」ギロッ


妹紅 「…っち」シュゥゥ…


ライル 「慧音が心配なら一緒に飲もうぜ?それなら問題ないだろ」


妹紅 「なんでお前と一緒に飲まないと…」


慧音 「まぁまぁいいじゃないか 一緒に飲むぞ妹紅!」///


妹紅 「いやだからなんでそうなるんだ わたしはこいつと飲みたく…」


霊夢 「よく言うわよ ライルのこと好きなくせに」ゴクッ…


妹紅 「ーっな!?」///ボッ!!


ライル 「…霊夢 前回は酔ってたから本音だとは思わないんだが」


霊夢 「お酒に酔って嘘吐くと思う?酔ってるなら素直に嫌いとか殺すって言ってるでしょ」


ライル 「それはその人の癖によるから…」


妹紅 「ーっな なに言ってんだ!!私がそいつのこと好きなわけないだろ!!」///


妹紅 「何度も焼き殺そうとしてるのになんで好きなんだ!好きだったら殺そうとしないだろ!!」///


霊夢 「能力効かないこと知ってるからわざとやってるんでしょ 知らなかったら火使わないと思うけど」


妹紅 「そ、そんなことない!無効にできなかったとしても殺す気で…」///


霊夢 「なら最初から肉弾戦で行けばいいじゃない なんで初っ端から火使うのかしら?」


妹紅 「そ、それは…能力使ってないかもしれないからその隙を突こうと」///


霊夢 「わざわざ言ってから襲いかかってくるのに隙もなにもないでしょ 言ってることが矛盾してるわよ」


妹紅 「ーっ…」///ドキッ


ライル 「…霊夢 そろそろやめてあげてくれ かわいそうだから」


霊夢 「ライルは甘すぎるのよ 一応命を狙われてるんだからもっと警戒しなさい いつか殺されるかもしれないわよ」


ライル 「妹紅はそんなことしないよ いつも本気で殺そうとしてるように見えるけど実際にはしない」


ライル 「俺が極悪人なら殺されてたかもしれないけどそうじゃないから命を取られる心配はない」


霊夢 「信頼してるのね 妹紅のこと」


ライル 「まぁな 夢の中にいた時もなにかと突っかかってきたけど一緒に戦ってくれたりしたからな 信頼してるよ」


ライル 「俺があぶなくなったら必ず助けてくれたし 俺にはできないことを自ら進んでやってくれたりしたから俺のことを完全敵視してないことはわかってる」


ライル 「これで敵視したら俺は最低な人間になっちまう 仲間だと思ってるよ!」


妹紅 「ーっだ、だれがお前なんかを仲間だと!!」///


慧音 「妹紅 素直になった方がいいぞ 嘘ついても意味がない」


妹紅 「嘘なんてついてない!!あぁもういい ひとりで酒飲んでくる!!」///


ライル 「一緒に飲まないのか?」


妹紅 「誰が飲むか!!お前と飲むくらいなら死んだ方がマシだ!!」///


ライル 「俺は一緒に飲みたいな ダメかな?」


妹紅 「却下!!私は別のやつと飲んでくる」///ザッザッザッ…


ライル 「…そうか 残念だな」


霊夢 「振られちゃったわね 目の前で浮気なんていい度胸じゃない」


ライル 「付き合ってないのに浮気はないだろ しかも飲むのか誘っただけで浮気とかやばいだろ」


霊夢 「酔わせてあんなことやこんなことするつもりだったんじゃないの?」


ライル 「そんなことしないよ…酔った勢いで襲うようなことはしたくない」


霊夢 「ほんとかなぁ?」ゴクッ


魔理沙 「あはは!ほんとにライルはモテモテだな 私にも構ってくれよ」///


ライル 「はいはい ちゃんと構ってあげるから心配するな」ナデナデ


魔理沙 「えへへ〜♡」///


慧音 「あー!魔理沙ずるい!わたしもしてほしい!」///


ライル 「はいよ」ナデナデ…


慧音 「えへへ〜♡」ニヘラ


霊夢 「っ…」イラッ


ライル 「…あとでしてやるから」ボソッ


霊夢 「…倍以上やってもらうからね」


ライル 「……なるべく長くやってあげるよ」


ライル 「(…やっぱり霊夢たちといると楽しいな ミントたちといるのも楽しかったがそれ以外のことで楽しいと思ったことがなかったからほんとに今は幸せだ)」


ライル 「(こんなにも幸せでいいのか?厄災を呼ぶ俺なのにみんな俺のことをよく思ってくれてる ほんとは迷惑かけてるんじゃ…)」


遥 『そんなことないよ お兄ちゃんはみんなに愛されてるんだよ!』


ライル 「(…起きてたのか 寝たふりしてるなんてあまり感心しないな)」


遥 『寝たふりもなにもやることないしずっと寝てられないよ それよりも今はネガティブ思考になるのはダメだよ』


遥 『せっかく楽しいと思えてるんだからポジティブ思考にいかないと!』


ライル 「(…そうだな 今だけはポジティブにいかないとな)」


ライル 「(せっかくだからお前も出るか?酒は飲まないにしても話しはしたいだろ)」


遥 『今はお兄ちゃんが楽しんでるからいいよ むしろ楽しいと思う時間を大事にして』


ライル 「(まぁそう言わずに)」シュンッ


遥 『あっちょま!』


魔理沙 「っん?どうかしたのかライル」///


遥 「……ーっお兄ちゃん!!出さなくていいって言ったのに!!」


慧音 「……っえ?お兄ちゃん?」


霊夢 「あら遥 出てきたの?いや出されたって言った方がいいかしら」


遥 「はい…お兄ちゃんに無理やり出されました いいって言ったのに」ハァ…


魔理沙 「なんだ出てきたのか遥!なら一緒に飲もうぜ!」///スッ 盃に入ったお酒を差し出す


遥 「わたしは飲みませんので魔理沙さんが飲んでください」


慧音 「ちょ、ちょっとまて!ほんとにライルの妹なのか!?たしか昔亡くなったはずじゃ…」


遥 「はい 殺されましたよ ですがありえないことが起こり魂だけ生き返ったんです」


遥 「改めまして、わたしはお兄ちゃんの妹 遥と申します あなたのことはお兄ちゃんの記憶の中で知っていますよ 慧音さん」


慧音 「ーっ…」



早苗 「ライルさんの妹が今ここにいるんですか!?」ザッザッザッ!!…


遥 「早苗さんですね はじめまして、遥と言います 以後よろしくお願いします」


早苗 「よろしくお願いします!いやまさかライルさんの妹に会える時が来るとは思いもしませんでした」


早苗 「どういう経緯で生き返ったんですか?なぜライルさんの人格としているんですか!?」


遥 「色々複雑なのとよくわかっていない部分もあるので話せることに限度はありますが…」


霊夢 「早苗 今は酒の席なんだからそんな野暮なこと聞かないで楽しみなさい そういうことは後でもいいでしょ」


早苗 「えぇー!?だって気になるじゃないですか!ライルさんの妹がどういう経緯で生き返ったのかすぐにでも知りたいです!」


遥 「霊夢さんわたしは構いませんから話させてください」


霊夢 「…まぁ あんたがいいならいいけど」


慧音 「私も聞いておこう ライルの妹と言うことは私の孫に当たるからな!」ドンッ!!


霊夢 「っは?なに言ってんのよ 私の孫になるのよ」


魔理沙 「いいや違うぜ わたしの孫になるんだ!」///


アリス 「」ブー!!


パチュリー 「…っえ」


咲夜 「…」スチャッ


レミリア 「咲夜ステイ」


フラン 「そうなの!?魔理沙お兄様と結婚するの!?」(✪▽✪)


魔理沙 「おうよ!私もライルのこと好きだからな そのつもりで行くぜ!」///


遥 「…魔理沙さんかなり酔ってますね 一旦落ち着かせた方が良さそうですね」


ミレイユ 「そうですね このままでは修羅場となります…」


霊夢 「…一旦この話は置いときましょう 遥、説明するなら早くして」


遥 「あっはい それじゃ詳しく話すとですね」


遥説明中…


遥 「…ということがあって今に至ります」


早苗 「なるほど…そういうことがあったんですか」


慧音 「まさか私と妹紅の時のことも起きていたとは…あの化け物とも戦ったなんて」


慧音 「となるとあの化け物は永久に無間地獄に閉じ込められているのか?話を聞く限りではそうなるが」


遥 「詳しいことまではわかりませんがおそらく閉じ込められてはないかと思います」


遥 「自分の足で来たのかも不明ですがなぜか無間地獄にいたので自力で出ることは可能かと 痛覚はあるようでしたが普通に耐えきっていたので」


慧音 「…そうか あの化け物には二度と会いたくないものだ 二度目現れたら逃げ切る自信がない」


魔理沙 「たしかにあの化け物はやばかったな ライルも感染して死にかけてたからな…っん」///ゴクゴクッ


魔理沙 「でもナイトって奴の人格とライルのおかげで出ることはできたがな もしふたりがいなかったら私も遥も生きて帰って来れなかった」///


魔理沙 「ほんとに助かったよ 危ない性格だって言ってたが話しは通じるやつでよかった」///


魔理沙 「これで話通じなくて自分勝手にむちゃくちゃなやつだったら頼らないで何とかしてたが…やっぱりライルだなって思ったぜ!」///


魔理沙 「自分の計画を人格化したみたいだが優しい心は若干でもあったから気にしないで済んだ お前たちもナイトを見たらそんな敵視しないでくれよ?」///


霊夢 「敵視するなって…そう言われてもね」


遥 「うん お兄ちゃんも言ってるけどナイトはほんとに危ないから敵視するなって言う方が無理だよ」


ミレイユ 「敵でも仲間でも殺しにかかるので安全とは言えません 敵視しなくても要警戒はした方がいいです」


魔理沙 「厳しいな…」///



萃香 「おーい!ライル 今度こそ飲み比べしよう!お前がどれくらい飲めるか試してやる!」///ザッザッザッ…


勇儀 「というわけで来い!」ガシッ


遥 「わわっ!?ちょ、まってください!私はお兄ちゃんじゃないです!」


勇儀 「…お兄ちゃん?」


魔理沙 「今はライルの妹が出てんだ あいつと違って酒は飲まないからやめろ」///


萃香 「なんだあいつの妹が出てんのか ならなおのこと一緒に飲んで仲を……」


萃香 「……あれ?あいつの妹ってたしか 殺されたって聞いたような……」


勇儀 「……っえ」


遥 「えっえぇ たしかに一度は死んでますがいろいろあって生き返ったんです あともう説明はカットさせてください…」


霊夢 「萃香、勇儀 今は私たちと飲んでるからわるいけど手を引いてくれるかしら?」


霊夢 「酒の席で暴れる気はないんだけど…もし無理やりでも連れていくと言うなら容赦しないわよ」ギロッ


萃香 「おっおぉ わ、わかったよ 連れて行くのやめるよ」スゥ… 抱えてた遥を下ろして連れていくのをやめる


勇儀 「しかたねぇな 次ライルだったら連れていくからな!」


魔理沙 「いやライルのときでも無理やりはやめろよ」///


遥 「助かった…ありがとうございます霊夢さん、魔理沙さん」


霊夢 「別に礼を言われることじゃないわ それより早くこっちに来て私たちの間に入ってなさい また誰かに連れていかれるわよ」


遥 「はっはい!」ザッザッザッ…



アリス 「…ライルの妹というのはほんとなの?話し聞いてたけど」ザッザッザッ…


遥 「アリスさん」


ミレイユ 「アリスさんもライルさんの妹に興味をお持ちのようですね」


アリス 「興味を持ったというか挨拶ぐらいはと思ってね ライルの記憶があるなら私のことも知ってると思うけど」


アリス 「わたしはアリス・マーガトロイド よろしくね」


遥 「遥と言います こちらこそよろしくお願いします!」


ミレイユ 「遥さんはすぐ皆さんと馴染めそうですね 仲良くなれそうでよかったです!」


霊夢 「ほんとね この様子なら心配することないわね」


魔理沙 「おーい遥!こっち来て私の隣に座れよ!もっと話しようぜ!」///


遥 「はい!」ザッザッザッ…


霊夢 「…ずいぶんと気に入られてるわね あなたも満更でもないようだし」


遥 「えへへ 妄想空間の中で一緒にいましたからね 心を許せるというか仲良くなれるというか…」

( ˶ˆ꒳ˆ˵ )エヘヘ


魔理沙 「そうだぜ!遥は私の大事な仲間だ 私たちにはちぎれない鎖で繋がれているんだぜ!」///


ミレイユ 「そのようですね てことは魔理沙さんと遥さんがイチャつくことも…!!」///グヘヘ


霊夢 「へんな妄想は控えなさいミレイユ」


遥 「あはは…たしかにそれは控えて欲しいですね」













夜ー茶の間



魔理沙 「いやー!今日は楽しかったな 今までで一番よかったかもしれないぜ!」///


魔理沙 「遥が人格だけとはいえ生きてて そのうえ一緒に酒飲めて最高だぜ!!」///


遥 「わたしはジュースしか飲んでなかったですがね」


魔理沙 「ジュースだけでも参加してくれたことが嬉しいんだ 強制的に参加みたいだったがそれでも参加してくれたのが嬉しいんだ」///


魔理沙 「今だってこうやって話しできてるのもあいつらのおかげだ 別れにならなくてよかったよ」///


遥 「…そうですね 私もならなくてよかったです」


ミレイユ 「………」

ԅ( ¯ิ∀ ¯ิԅ)グヘヘヘ ふたりの様子を伺ってヨダレを垂らしている


遥 「…あの、ミレイユさん?そこにいるのは構わないんですが その顔どうにかなりませんか?」


ミレイユ 「気にしないでくださいどうぞ続けて…うへへ」(//´∀`//)


遥 「気にしない方が無理ですよ…」


魔理沙 「おいミレイユ 今は私と遥の大事な話なんだからじゃますんなよ 見るなら隣の部屋から見てくれ」///


ミレイユ 「あっすみません配慮が悪かったですね 今行きます!」スクッ


遥 「いや見てたら変わらないですから!隣に行っても意味ありませんよ!」


魔理沙 「けどここで見られるよりかはマシだぜ?」///


遥 「そういう問題ではないかと思いますが…」



霊夢 「ふぅー…上がったわよ」スーッ


遥 「あっはい!湯加減の方はどうでしたか?いいぐらいに調整はしたつもりだったんですが」


霊夢 「ちょうどよかったわ 私はちょっと熱めが好きだから良い気持ちだったわ」


霊夢 「さすがライルと記憶が共有されてるだけあるわね 微調整も完璧よ」


遥 「満足していただいたようでなによりです!」


魔理沙 「よーし!次はわたしが入るか 遥一緒に入ろうぜ!」///


遥 「…っえ」


ミレイユ 「…あの、魔理沙さん?それはやめといた方が…」


魔理沙 「えっ?なんでだ」///


霊夢 「…たしかに遥は女子だけどライルは男よ?いくら中身が女になってても体が男だと」


魔理沙 「……っあ」///カァァ…


遥 「あっあはは…すみません魔理沙さん 一緒に入りたいのは山々なんですが……」


魔理沙 「い、いや お前が謝ることない その…わるい(さ、さすがに男の体で入らせるわけにはいかないな)」///


遥 「お兄ちゃん起きてる?さすがに私がお風呂入るわけにいかないから変わってよね」


ライル 『わかってるよ そのときは変わる』


遥 「ならいいんだけど」


霊夢 「お風呂で寝ないでよ?酔ってるから気をつけて入りなさいよね」


魔理沙 「わかってるよそんじゃ入ってくるぜ」///スクッ


ミレイユ 「あっ魔理沙さん 入るなら私も一緒に…」


魔理沙 「来るな変態 お前とだけは絶対入らない」///タッタッタッ…


ミレイユ 「えぇーっ!!?」

ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン


遥 「まぁ当たり前ですね ミレイユさんが百合なこと知ってるから誰も入りませんよ」


ミレイユ 「うぅー…女性の裸見たかったです」

(´・ω・`)


霊夢 「それ言ってる時点で誰も入らないわよ…」


遥 「…霊夢さん そろそろお兄ちゃんに変わりますか?」


遥 「いつまでも私が出ていてはお兄ちゃんと話しができないので迷惑をかけてると思うんですが」


霊夢 「別に迷惑はかけてないわ むしろ私もあなたと話しができるからまだ出て欲しいわ」


霊夢 「あなたとはもっと親密になりたいの ライルの妹だからというのもあるけど、あなたのことを知りたいから聞きたいの」


霊夢 「さすがに殺められたことは詳しく聞かないとしてそれ以外のことを知りたいから教えてくれるかしら?」


遥 「いいですよ 話せることでしたらお話します」


ミレイユ 「わたしは席外した方がいいですか?おふたりで話したいならここから出ますが」


霊夢 「別にいいわよここに居て むしろあんたが魔理沙のところに行くかもしれないからここに居なさい」


ミレイユ 「いやさすがに嫌がられたので行きませんよ!あんなに拒絶されていたのに行ったらあの砲撃がとんできますから!」


遥 「ミレイユさんなら普通に防げそうですが…てか余裕ですよね?」


ミレイユ 「余裕ですがそれで防いだところで行って良いことにはなりません いやいやながらなら話しは別ですが完全な嫌がりですから嫌われる前にやらないでおきます」


霊夢 「でも何度か暴走してたわよね?魔理沙のことも何回か襲ってたし」


ミレイユ 「わからないうちは最初の一度や二度くらいはします そこで本気で嫌がられた場合にはやめます」


ミレイユ 「わたしも限度は考えているので安心してください あっでもこれがライルさんなら強引に行かせてもらいますが」


霊夢 「そんなことしたら私が許さないわよ 半殺しで済むと思わないことね」


ミレイユ 「防御は得意のでいくらでも防いで見せます!」


遥 「その前にケンカしないでね…?」








深夜



魔理沙 「すー…すー…」


ミレイユ 「すぴー…すぴー…」


霊夢 「………」


遥 「………」布団の中に入ってまだ起きてる


遥 「(…ねぇお兄ちゃん まだ変わらなくていいの?寝るときは変わっほうがいいんじゃないかな)」


ライル 『いや別にいいよ 人の温もりをもっと感じ取りたいだろ?味わえるときに味わってくれよ』


遥 「(たしかに味わえるのは嬉しいけどね でも霊夢さんはお兄ちゃんと一緒に寝たかったはずだよ)」


遥 「(私のことを気遣ってあえて何も言わなかったように見えるけど…)」


ライル 『半分正解で半分間違いかな たしかに俺と寝たかったとは思うがお前とも寝たかったと思うぞ?』


ライル 『俺の妹でもあるから仲を深めようとしてるのもあるし、なにより過去に酷い目に遭ってるからそれを緩和させてやりたいと思う気持ちもある』


ライル 『霊夢は俺の周りのことをかなり気にするから遥も例外じゃない 俺以外のことも考えるけど』


遥 「(…てことはお兄ちゃんと関係してるから放っておけないということ?)」


ライル 『それも半分正解で半分間違いだ そんなに気にしてるとキリがないぞ』


ライル 『俺が言うのも説得力ないがもっと楽になれ 今は霊夢の思いを受け取って甘えろよ』


遥 「(…ほんとに説得力ないね お兄ちゃんに言われても全然楽になれないよ)」


ライル 『ひどいな!?』


霊夢 「…まだ起きてライルと話してるの?」


遥 「っ! 霊夢さん…起きてたんですか?」


霊夢 「あなたが寝ないからね いろいろ考えてるみたいだけど何か不安なことあるのかしら?」


霊夢 「それとも私がライルとじゃなくあなたと寝てることに遠慮を感じてるの?まぁまだあなたとは会って日が経ってないけどライルの妹ならそう感じてもおかしくないわね 親兄弟似るって言うし」


遥 「…さすがですね 記憶通り鋭いです」


遥 「ですがさすがにお兄ちゃんほどではないのでそこは訂正させてください 私はそこまでネガティブではないので」


ライル 『おい』


遥 「…霊夢さんは本来、お兄ちゃんと寝たかったんじゃないですか?お兄ちゃんに抱かれてゆっくり寝たかったと思うんですが」


霊夢 「さすがに抱かれてまでは思ってなかったけど…まぁそんなことないと言えば嘘になるわ」


霊夢 「ライルは私にとって大事な人で大切な人だからいつどこでも近くにいて欲しいと思ってるわ ライルが近くにいるだけですごく落ち着くし癒されるの」


霊夢 「でもそれはそれ、あなたと一緒にいても和むことができるわ ライルとはまた違った話ができるし、ちょっとしたライルのことも教えてくれるからね」


遥 「限度はありますけどね お兄ちゃんが話しちゃいけないって言うことは話してませんが」


霊夢 「それでもいいのよ 私の知らないことを話してもらえると情報が集まるから」


ライル 『俺からしたらあまり知られたくないんだが いくら霊夢とはいえ知られたくないことは…』


遥 「でも霊夢さんはお兄ちゃんのこと大事に思ってるから話してもいいと思うよ?」


遥 「いろいろ知ってた方が落ち込んだときにすぐなだめられるからむしろ私的には教えたいけど…」


ライル 『だめだ』


遥 「…信用してないんだ 霊夢さんのこと」


ライル 『逆だよ 信用してるからこそ話せないんだよ』


ライル 『全部話したら霊夢に負担かけちまうだろ ただでさえ俺の過去のことは多いのにこれ以上迷惑かけられない』


遥 「今さらなに言ってるの 散々迷惑かけてきたことに今やっと気づいたの?」


遥 「お兄ちゃんが気づいてないわけがないけど霊夢さんはお兄ちゃんのことを凄く大事に思ってるんだからもっと開放的にならないと」


遥 「今の性格を治すためには霊夢さん必要だよ 私やミレイユさんじゃどうにもならないからね」


ライル 『そんなこと…』


霊夢 「…やっぱりライルはあーだこーだ言ってるの?」


遥 「はい…恥ずかしながら」


ライル 『なんで恥ずかしいんだよ』


遥 「自分の胸に手を当てて聞いてみなよ 多分わからないと思うけど」


ライル 『いや今お前が出てるのに触れるわけないだろ…』


ライル 『…そろそろ俺は寝るからあとは好きにしてくれ おやすみ』


遥 「むりやり話し切ったね おやすみ」


霊夢 「…寝たの?」


遥 「はい 逃げるように寝ました ほんとに困ったお兄ちゃんです」ハァ…


遥 「霊夢さんも大変ですね よくこんなお兄ちゃんを好きになりましたね?なにがよくてお兄ちゃんのこと好きになったんですか」


霊夢 「…あなた、記憶共有されてるはずよね?知らないわけないと思うんだけど」


遥 「実際に聞いたわけじゃないうえ記憶にあるだけなので思いがわからないんです なので直接聞いてみたくて聞きました」


霊夢 「…そう なら教えてあげるわ 私がどれだけライルのことが好きなのか、なぜライルを好きになったのか教えてあげる」


霊夢 「長くなるから眠くなったらいつでも寝なさい 子守唄にはならないけど」


遥 「はい!」













?ー謎の閉鎖空間



ふよぉ… 辺り一体、黒いモヤが発生して地面などは存在せず 無重力の空間が広がっている



ロランド 「」シュゥゥ… 致命傷を負った傷がかなり遅いが治療されていきなくなった体が再生されている


ロランド 「…っ」ピクッスゥ…


ロランド 「(…ようやく気がつくまで回復しましたか かなり時間かかりました)」


ロランド 「(けどまだ動けるまでは回復できてませんね 気がついたので今から治療魔法をかけてより早く治療をしなければ)」シュゥゥ…


ロランド 「(…しかし まさか無限の闇を導入してた実験台が暴走するとは思いませんでしたね まだ完全な闇にまで時間があったから制御装置などを後回しにしたのが仇となりました)」


ロランド 「(ただあれほどの力を持たせられたという事実が大きい 実験体にもよりますがあの子なら耐えれることが判明した…データなどは全て頭の中で把握済み)」


ロランド 「(あの子と似たような個体を探してまた計画しなければなりません できるならあの子かライルくんを使いたいものですが…)」


ロランド 「(…いや、もしくはミントくんを使うのもありですね まさかあの子が無限を操るなんて思いもしなかった 無限が操れるならそのまま洗脳して使えますね)」


ロランド 「(ただ私ひとりではどうにもならない マジェスティアくんはライルくんの味方だから確実に裏切ったでしょう 闇の住民の中で評判の悪い私では仲間を作ることができない)」


ロランド 「(作るならいろいろな薬物を使って操り人形にしなくてはなりません 魔法だけでも操れなくはないですが長くは持たない…雑魚ならすぐ操れるんですがね)」


ロランド 「(…仕方ない しばらくは仲間や道具を作ることに専念しましょう また長い時間かかりますが準備は大事ですからね)」


ロランド 「(次攻める時は徹底的に潰す気で行きましょうかね 実験体は死んでも使えるので殺しても問題はない)」


ロランド 「(次攻める時はこうはいきませんからね 待っていなさい…ライル・ディストくん)」ニヤリ













夜中ー八雲家



紫 「…そう 今のところは問題なしと」


藍 「はい ライルが失踪してから約一ヶ月間、闇の住民がこちらに来た形跡はありませんでした」


藍 「他にも外からの住民が来た形跡もなく、幻想郷に住む方たちはいつも通りの生活を送っていたかと思います」


紫 「………」


藍 「…紫様 ひとつ思うところがあるのですが」


紫 「ライルは関係ないと思うわ あの子がいなくなったからって闇の住民が来なくなった原因にはならない」


紫 「断定として決めつけるのは早いわ 疑いたくなる気持ちはわかるけどね」


藍 「ですが…」


紫 「もう少し様子見なさい あの子には闇の入口を塞ぐほどの実力を持ってることはあなたでもわかっているはずよね」


紫 「結果論からして闇の入口を塞げばあいつらはどこにもいけなくなる…それは=幻想郷にも来なくなるということ」


紫 「あいつらが来なくなればひとつの脅威がなくなる この世界だけじゃなく全世界が同じこと…そうでしょ?」


藍 「………」


紫 「…それに、あの子の身になにかあれば霊夢が本気でかかってくるわ いつもは本気出さないあの子が牙を向けてきたら…私たちでも抑えられるかわからないわ」


紫 「逆に霊夢の身になにかあればライルが切れる それがどれだけ恐ろしいことか、あなたでもわかってるわよね」


藍 「…なら本気を出す前に始末してしまえば」


紫 「闇の入口を塞いでないのに始末するの?あなたじゃ塞げないでしょ」


藍 「それじゃライルを元の世界に戻すなどして」


紫 「ライルを戻したら…世界が終わるわ 確実に闇に落ちるわよ」


紫 「あの子がどれだけの驚異になるかわかっているでしょ いいかげん分かりなさい」


藍 「驚異になるからこそ先に手を打とうとしてるんです ライルさえいなければ闇の住民は来ないと推測を…」


紫 「藍 黙りなさい」ギロッ!!


藍 「ーっ…」ビクッ!!


紫 「あなたは後先のことを考えてないからそうやって言えるけど今後のことを考えたらあの子を生かして塞いでもらう方がいいのよ」


紫 「ライルを始末してこの先、闇の住民が来ないという保証はないわ もし闇の住民が来たら全てあなたが対処するのかしら?」


藍 「…できる限りはします」


紫 「舐めるんじゃないわよ 貴方ごときが闇の住民を対処できるはずがない」


紫 「できるならあの子を幻想郷に呼んでないわ 霊夢の大事な人だから連れてきたわけじゃないのよ」


藍 「………」


紫 「…とにかく、今はおとなしくしてなさい なにかあった場合には動いていいけどライルに手を出すのはやめなさい いいわね?」


藍 「…わかりました」
















ちゅん…ちゅんちゅん……


遥 「…っん」スゥ…


遥 「……ふぁぁ …もう朝?」ウトウト


遥 「(けっこう夜遅くまで起きてたのになんか起きちゃったな まだ眠い…)」


遥 「(他のみんなは…)」


霊夢 「すぅ…すぅ……」


ミレイユ 「すやすや…」


魔理沙 「かー…かー……」


遥 「(寝てる…まぁまだ朝早いから寝てても普通か わたしは生きてた頃、朝練とかで早く起きてたからその癖がまだ残ってるみたい)」


遥 「(とりあえず起きて朝食の準備しようかな 料理は得意じゃないけど…)」ムクッ


ライル 『朝食は俺が作るか?』


遥 「(お兄ちゃん 起きてたの?)」


ライル 『今さっき目が覚めたところだ 身体が寝て頭は起きてる状態ってなんか変な感じするな』


ライル 『あまり人格で寝ないから慣れないな…遥は一度人格の中で寝てたが平気だったか?』


遥 「(わたしは平気だったよ 変な感じがしたのはたしかだけどそこまで気にしなかったね)」


ライル 『そうか…平気そうならよかった ほんとは実体化させたかったんだがそれができないからな』


ライル 『体を作ると言ってもそう簡単には作れないし、なにより材料がとんでもなく集めづらい』


ライル 『誰かの体を使うなら一番手っ取り早いんだがそこらのやつの身体を遥の体にしたくない』


ライル 『姿形が一緒で本物の作りをした体を作って魂を入れさせてやりたい…ごめんな遥 俺がもっと頭良ければできたのに』


遥 「(気にしないで 誰にだって出来ないことぐらいあるんだから仕方ないよ)」


遥 「(肉体がなくても人格が残ってるだけ奇跡なんだからむしろありがたいと思ってるんだから もしお兄ちゃんが私を助けてくれなかったら消滅してたんだよ)」


遥 「(だから気にしないで 今生きてることに感謝してるんだからお兄ちゃんが気にすることないよ)」


ライル 『…ありがと 遥』


遥 「(よし!お兄ちゃんも慰めたことだし 今日は満漢全席にしよう!!)」


遥 「(朝から贅沢させてあげなくちゃね!いいよね満漢全席で)」


ライル 『いやいや満漢全席ってお前どんだけ料理作る気だよ!?』


ライル 『てか満漢全席ってわかってるか…?記憶共有されてるから多分わかると思うけど』


遥 「(知ってるよ!中国の料理法でテーブルいっぱいに料理を置くんでしょ?)」


遥 「(朝からそんな贅沢できたら霊夢さんたち喜ぶでしょ!まぁちょっと重いかもしれないけど)」


ライル 『いやちょっとじゃないよ!めちゃくちゃ重いから!それ朝食べるものじゃないからな!』


ライル 『作るならもっと軽めがいいよ てかなんで満漢全席を作ろうと思ったんだよ…お祝い事に出す料理じゃないだろ』


遥 「(っえ そうなの?)」


ライル 『正確に言えばお祝いごとに近いがお祝いよりも人数集めて食べるのが一般的だな 詳しいことまでは俺も知らないが』


遥 「(ふーん そうなんだ)」


遥 「(じゃあやっぱり朝からは手軽に食べれるヤツの方がいいか 朝からだと…みそ汁は絶対だよね)」


ライル 『今から作る時間ないからみそ汁は抜いた方がいいかな 前日に作ってれば良かったけど』


遥 「(そっか なら冷蔵庫にあるもので作ろっか!)」


ライル 『その方がいいな』









数十分後…



霊夢 「……っん」スゥ…


霊夢 「…あさ?」ボー…


霊夢 「他のみんなは…」ゴロンッ


ミレイユ 「おはようございます霊夢さん!」ニコッ 霊夢が寝返り打った方向に至近距離に顔がある


霊夢 「ーっ!!?」ビクゥッ!!!!



バチンっ!!!!


ミレイユ 「ひでぶっ!!」思いっきり頬を引っぱたかれて跡がつく


霊夢 「び、びっくりさせないでよ!思わず手が出ちゃったじゃない!」ドキドキ…


ミレイユ 「すっすみません…寝顔がかわいかったもので……」ピクピク…


霊夢 「そういうことはしたくてもやめておきなさい いろんな人に嫌われるわよ」


ミレイユ 「それは勘弁願いたいのでなるべく控えるようにします…いたた」ヒリヒリ


霊夢 「…ライルはもう起きてるようね いい匂いもしてくるから朝食作ってくれてるのね」


ミレイユ 「そのようですね」


霊夢 「っと それじゃ私も顔とか洗ったら手伝ってくるからあんたは魔理沙を襲うんじゃないわよ」


ミレイユ 「そんなことしませんよ!たぶん!!」ドンッ!!


霊夢 「そんな堂々と多分付けられてもこまるのだけど」


魔理沙 「かー…かー……」








台所



遥 「えーっと…そろそろ魚へいきかな?」ジュゥゥ…


ライル 『あぁ もう皿に移して平気だ 中まで火通ってるよ』


遥 「わかった」コトコトッ…


ライル 『野菜炒めの方もそろそろ火を弱めていいぞ 強火のままだと焦げる』


遥 「薪コンロでどうやって火加減調整するの…?」


ライル 『風が使えるだろ 今のお前なら俺の能力を使えるはずだ それを使えば抑えられる』


遥 「っあ そっか!風使えば抑えられるか」ヒュー…


ライル 『んでその間にご飯かき混ぜておこう もう出来てるだろ』


遥 「見てみる」タッタッタッ…



スー…


霊夢 「おはよライル いつも早いわね」


遥 「霊夢さんおはようございます すみませんまだお兄ちゃんではないんです」


霊夢 「あら まだ遥だったの?なら遥 おはよね」


霊夢 「ライルは起きてるの?起きてるならおはよ」


ライル 『おはようって言ってもらっていいか?』


遥 「お兄ちゃんがおはようって言ってます」


霊夢 「うん!それじゃ料理手伝うわ なにか手伝って欲しいことがあったら言って」


遥 「はい!おねがいします」








数十分後…



全員 「ごちそうさま(でした)」


魔理沙 「あー食ったくった!朝からうまいもん食えて最高だぜ!」


ミレイユ 「…あの、遥さん たしか遥さんって料理あまり得意ではなかったはずじゃ」


遥 「うん だからお兄ちゃんに聞きながらしたの 私ひとりだとなに作るかわからないし…」アハハ


霊夢 「聞いただけで作れるならすぐ覚えられるわよ ここまで再現できてるならそう難しくないわ」


霊夢 「…まぁ あとは本人のやる気があればね」


遥 「あはは…がんばります」


魔理沙 「なぁ遥!まだ出てるのか?出てるならどっか行かないか!」


魔理沙 「お前をいろいろ連れて行きたいところがあるから一緒に行こうぜ!」


遥 「っえ えっと…ちょっとまってください」


遥 「(お兄ちゃんどうしよ 魔理沙さんからお誘い受けちゃったんだけど)」


ライル 『いやじゃなければ受けていいんじゃないか?俺はまだこっちに居てもいいが』


遥 「(そう?それじゃもう少し出てるね)」


ライル 『あぁ 構わないよ』


魔理沙 「ライルはOKしてくれたか?」


遥 「はい 許可してくれました」


魔理沙 「よっしゃー!それじゃ早く行こうぜ まずは紅魔館から行くぞ!」


遥 「いやまだ食器を片付けてないのでもう少し待ってください」


霊夢 「食器は私がやっておくわ けどその前に少しライルを出してくれない?」


遥 「っえ?あっはい わかりました」


遥 「(お兄ちゃん霊夢さんがお呼びだよ 変わるね?)」


ライル 『わかった』シュンッ


ライル 「…どうした?霊夢 俺を呼んで」


霊夢 「魔理沙と行く前に…っん」スクッ…チュッ


ライル 「ーっ!?」/// 突然霊夢にキスされる


魔理沙 「ーっな!?」


ミレイユ 「」ピシッ


霊夢 「…気をつけてね ちゃんと帰ってくるのよ」///ニコッ


ライル 「っ…あ、あぁ わかってるよ(ほんとにいきなりだな…いやじゃないけど)」///カァァ…


魔理沙 「おい霊夢おまえーっ!!なにいきなりライルとキスしてんだ!!」///ワナワナ


ミレイユ 「そうですよ!私だってライルさんとキスしたいです!!」///


ライル 「欲望の塊だなおい!?」


霊夢 「ダメよ ライルとキスしていいのは私だけよ!」


ライル 「俺はいつお前のものになったんだ…?」


ライル 「…まぁいい 遥代わるぞ」


遥 『えっもういいの?もっと出てればいいのに』


ライル 「お前と魔理沙が紅魔館に行くんだろ?今回俺はお呼びじゃないからな」


ライル 「楽しんでこいよ 出てるうちにいっぱい遊んでおかないと損するぜ」


遥 『…わかった それじゃ楽しんでくるね!』


ライル 「おう!」シュンッ


魔理沙 「ちょっとまて!まだライルとキスしてない!!」///


ミレイユ 「わたしは遥さんとでも構いません!!」///ハァハァ


遥 「やめてください お兄ちゃんにシバいてもらえますよ」


ミレイユ 「すみませんでした」

○| ̄|_


遥 「それじゃ魔理沙さん 紅魔館に連れてってください!」


魔理沙 「いや連れていく前にライルと…」


遥 「諦めてください」


魔理沙 「うわーん!!」








紅魔館ー客間



レミリア 「…へー あなたが妹ねぇ?」ジー


フラン 「見た目変わらないから全然わからないね」


咲夜 「…ほんとに、ライルの妹なの?」


遥 「はい 遥と言います 以後お見知りおきを!」


魔理沙 「レミリアたちのことは知ってるよな?ライルの記憶と共有してるから」


遥 「はい ここにいる方たちは全員知ってますよ ここの地下に図書館があることも」


レミリア 「あら なら自己紹介はいらないわね 端折らせてもらうわ」


レミリア 「咲夜 客人に紅茶を」


咲夜 「かしこまりました すぐ用意します」ヒュンッ


咲夜 「お待たせしました 紅茶の用意ができました」カチャッ


遥 「はやっ!?」


魔理沙 「時間を止めて持ってきたんだよ 咲夜はいつもそうだから」


遥 「(あっそうか 咲夜さんは時間止められるんだった いつもお兄ちゃんは能力無効使ってたから忘れてた)」


咲夜 「どうぞ」コトッ


遥 「あっありがとうございます」


レミリア 「…そういえば味覚は共有されてるのかしら?前回ライルは飲んだけど」


遥 「味覚は共有されてません 味は記憶で記録されてるのでどういう味なのかはわかります」


フラン 「されてないの?」


レミリア 「味覚が共有されてないということは五感全て繋がってないということ?」


遥 「正確に言えば繋がっていません 例外として痛覚だけは繋がるときがあります」


魔理沙 「えっそうなのか?」


遥 「はい ケガやダメージを負ったときに他の人格に分け与えればその分痛みが軽減されるんです もちろん今出てる人格がそれをすればの話ですが」


遥 「魔理沙は一度見てるはずなのでわかるかと思います 妄想空間のときにナイトが使ったものです」


魔理沙 「あぁあれか なるほど理解した」


レミリア 「意外にも便利ね 痛みを軽減できるなんて」


咲夜 「でも痛みだけが共有されるなんていやね 他は感じ取れないのに」


遥 「あはは…たしかにそうですよね 痛みだけが味わえるなんてMじゃなければ嬉しくありません」


レミリア 「でしょうね」


咲夜 「ほんとにライルは不思議ね 多重人格で様々な能力を使えて」


フラン 「ほんとだねー!」


魔理沙 「…そういえばパチュリーは?あいつにも紹介したかったんだが」


レミリア 「寝てたわ あなたたちが来てすぐパチェのところに行ったんだけど昨日遅くまで起きてたみたい」


レミリア 「なんか新しい魔法の研究してて行き詰まってたらしく遅くなったとか 起きてる小悪魔が言ってたわ」


魔理沙 「なんだ 私に聞いてくれれば手伝ったのに」


遥 「魔法の知識なら私も多少持ってるので教えれます 少し寄ってみますか?」


魔理沙 「そうだな あいつは寝てても小悪魔が起きてればなに調べてっか聞けるしな」


パチュリー 「行くのは構わないけど騒がないでね パチェ無理やり起こされると機嫌わるいから」


魔理沙 「わかってるよ そんじゃ行くか!」カタッ


遥 「えっもう行くんですか?まだレミリアさんたちとそこまで話してませんが」


レミリア 「そうよ もう少し話したいわ」


魔理沙 「…そうか?じゃあもう少し話すか」ストンッ


レミリア 「ねぇ遥 あなたチェスはできるかしら?いけるなら少し相手になってくれない?」


遥 「えっ?チェスですか はいできますよ ただそこまでやってないので強くはないですよ」


レミリア 「構わないわ 咲夜準備を」


咲夜 「はい」カチッ


咲夜 「お持ちしました」コトッ


遥 「(はやい…)」


レミリア 「それじゃさっそく始めましょ いろんな話をしながらするわよ」スゥ…コトッ


遥 「お手柔らかにお願いします」コトッ


魔理沙 「ぜったい勝てよ レミリアなんかに負けるなよ!」


遥 「素人同然の私が勝てるなんて思ってませんが…」










レミリア 「…ふーんなるほど 過去にそんなことがねぇ」コトッ


レミリア 「ほんと低能な人間はやることに品がないわね ただ人を殺すだけなんてつまらなすぎるわ」


遥 「いや殺してる時点でダメかと思いますが…」コトッ


魔理沙 「たしかに」


フラン 「かわいそう…私がいたらこっぱみじんにしてたのに」


遥 「それはまた別問題になるのでちょっと…」


咲夜 「(…過去に殺し屋やってたから人のこと言えないわね ここは黙っておきましょう)」


レミリア 「そこのところはどうなの?咲夜 あなたも同業者だけど」コトッ


咲夜 「質問に対する回答を控えさせてもらいます 私にはちゃんと理由があったことだけ教えときます」


遥 「…えっと、一応お兄ちゃんと記憶共有してるのでわかっていますよ」コトッ


咲夜 「わかっていても口にしないでちょうだいね 魔理沙は知らないのだから」


遥 「っえ そうなんですか?」


魔理沙 「知らないぜ 知ってるなら教え」


咲夜 「…」スチャッ 太ももに装備してるナイフを取り構える


魔理沙 「…やっぱりなんでもないぜ」


フラン 「うー?」(・ω・)


レミリア 「…チェックよ」コトッ


遥 「あっ…えっと、じゃあここで」コトッ


レミリア 「チェック あなたの逃げ道はお見通しよ」コトッ


遥 「あぅ…それじゃここに」コトッ


レミリア 「甘いわよ そこもお見通し」コトッ


遥 「……まいりました」


レミリア 「ふふっ!もうお手上げかしら?まだ逃げ道はあるわよ」


遥 「逃げても追い詰められる未来しか見えません…なので白旗上げます」


レミリア 「あら?ライルとは違って諦めがいいわね あの子なら粘ってなんとかしようとすると思うけど」


遥 「状況が状況ならそうしますが遊びのものには粘りませんよ…しかも決められたルールの上では予測不可能な動きもできませんから」


レミリア 「…なるほどね たしかにルールがあると身動きが封じられるわね」


レミリア 「なら次の玉座に収まるのがクイーンなら打つ手はあるかしら?ルールを改変すれば以外にも突破口があるかもしれないわよ」


遥 「結果的にルールがあるので縛られてるんですが…しかもクイーンになったとしてもチェックかけられてるので取られます」


レミリア 「でも逃げることはできるわ まだ他にも駒があるのだからそれで逆転することは可能よ」


レミリア 「あなたの実力と判断次第でね」クスッ


遥 「…」イラッ


咲夜 「…お嬢様 少しからかいすぎかと」


レミリア 「ふふっ!そうね 少しからかいすぎたわね」


レミリア 「ごめんなさい あまりにも貴女おもしろいからからかいすぎたわ ゲームは終わりにしましょう」


遥 「…そうして頂けるとありがたいです さすがにからかわれすぎてイラつきました」


魔理沙 「…図書館行くか?」


遥 「そうですね 行きましょう」カタッ


フラン 「あっそれなら私も行くー!」カタッ


咲夜 「では私も行きましょう 魔理沙はともかくお客様を案内しないのは失礼ですからね」


咲夜 「着いてきてください」


遥 「はい」カタッ


タッタッタッ…キィィ


パタンっ…


レミリア 「………」


レミリア 「…伝えるべきだったかしら あの子、【死相が出てたわ】……」


レミリア 「しかもかなり強い気だったわね 近々死ぬような……」


レミリア 「(一度死んだ者が生き返るのは許されないのかしら?神は薄情なものね)」


レミリア 「(運命を変えられたら変えてあげてたけど私の能力は自分で操作できるようなものじゃない 偶然と予想外なことが起きたことによって改めて発動する)」


レミリア 「(もし変えれたら私は霊夢に負けてないしフランも力を制御出来ない運命を変えてた…こういうとき自分で操れないのが悔やむわね)」


レミリア 「…悔いが残らないようにしなさい 遥」












地下ー大図書館



遥 「おー…やっぱり大きいですねここ!記憶では残ってますが生で見ると改めて分かります!」


遥 「それじゃすみませんがいろいろ見てきます!!」タッタッタッ…


魔理沙 「おう 広いから迷子になるなよ」


小悪魔 「…えっと、魔理沙さん あの方…ライルさんですか?なんか前会った時と雰囲気が違うんですが」


魔理沙 「違うぜ あいつはライルの妹、遥って言うんだ 外見はライルだから戸惑うよな」


小悪魔 「えぇっ!!?ライルさんって妹いたんですか!?」


魔理沙 「あぁ …過去に殺されたみたいだけどな」


小悪魔 「えっ……」


魔理沙 「…いろいろあってライルの人格の中に入ったんだ 本体までは再生できなかったが」


魔理沙 「本人に死んだこと聞くなよ いい思いするわけないから」


小悪魔 「そっそれはしませんが…」



遥 「ねぇお兄ちゃん ここに剣術の本って置いてあるかな?あったら読みたい!」


ライル 『いや俺に聞くんじゃなくて小悪魔に聞けよ…俺だってここに来たの数回しかないからな』


遥 「勘でわからない?」


ライル 『無茶苦茶なこと言うな…聞いた方が早いだろ』


遥 「…っち 使えないねお兄ちゃん」ボソッ


ライル 『おい』


遥 「まぁそれはいいとして なら適当に選んで読もうかな ここには数多くの本があるから気になる本が見つかるはず」


遥 「良い本ないかなー」タッタッタッ…










遥 「………」ペラ…ペラ… 選んだ本を手に取り立ちながら読んでる


遥 「………」ペラ…ペラ…


ライル 『…なぁ遥 ちょっと聞いていいか?』


遥 「なに?」ペラ…


ライル 『なぜこんなにある本の中でそれを選んだ?前回俺が読んだ本を…』


遥 「……なにがどこにあるのか探すのめんどくさくなってこれにした 多すぎるよここの本」


ライル 『だから小悪魔に聞けって言っただろ!どういうジャンルがいいのか言えば教えてくれるのになんでめんどくさがるんだよ!!』


遥 「んー…なんかめんどくさかった というかなんか防衛本能が働いた」


ライル 『…はい?防衛本能が働いた?』


遥 「多分だけどね あの小悪魔ってひと百合でもいける口だと思うの なんかサキュバスみたいな感じがして近づきたくなかった」


ライル 『おいおいおいおい!!お前それとんでもねぇくらいに失礼だぞ!!しかもよりによってサキュバスかよ!』


ライル 『さすがにサキュバスはないだろ どんな悪魔かまでは知らないけどさ』


遥 「じゃあサキュバスだったらどうする?本気で倒していいなら倒すけど」


ライル 『物騒だなおい!襲われたら倒してもいいがなにもしてないのにやるのはやめろよ』


遥 「襲われてからじゃ遅いよ 先に手を打っておかないと」


ライル 『剣道段クラス持ってるのに不意疲れることないだろ…』



…あのー


小悪魔 「…だいじょうぶですか?なにやらひとりで話してるようですが」フワー…スタッ


遥 「だいじょうぶです お兄ちゃんと話してただけなので」


小悪魔 「そうでしたか それならいいんですが」


遥 「…ねぇ あなたってなんの悪魔なんですか?サキュバスだったりしますか?」


ライル 『お前それ本人に聞くなよ!!』


小悪魔 「いいえ 私はサキュバスではありません とくに種族を持たない悪魔です」


遥 「種族を持たない?どういうことですか ただの悪魔ってことですか?」


小悪魔 「そうです 悪魔というものは生まれながら身についた種とその道に進んでなった種があるんです」


小悪魔 「なにも身につかないで生まれた悪魔はなにもついてないのでただの悪魔なんです 私はとくになにかの種になろうと思ってなかったのでただの悪魔のまま道を進んできました」


遥 「そうなんですか?なんでまた」


小悪魔 「その種に就くと他の種になれなくなるからです 一度決めたらその種で一生人生を進んでいかなくてはなりません」


小悪魔 「他にもその種ならではの風習や問題事もあり、今まで仲良かった方たちが敵種に就いてしまったら今後一切関わりを持つことができません」


遥 「敵種?同じ悪魔同士なのに敵になることあるんですか?」


小悪魔 「普通にありますよ 例えば先程私がサキュバスかと聞いてきましたよね」


小悪魔 「サキュバスとインキュバスの存在は知っていますよね あの方たちは敵同士です」


遥 「えぇっ!?そうなの!?」


小悪魔 「はい サキュバスとインキュバス同士では子供を作ることができません S○Xして中に射○しても悪魔同士では妊娠しないんです」


小悪魔 「もちろん口の中で射○して飲んでも妊娠しません あくまでも相手が人間や他の種族でない限りは○ますことは不可能です」


遥 「そんな具体的に言わなくていいです!!てか平然として言わないでください!!」///


小悪魔 「ちなみに私はサキュバスでもインキュバスでもないのであなたを襲う気はありませんよ 要望があるならしますが」


遥 「けっこうです!!お兄ちゃんやっぱりこの悪魔倒していい!?今倒しておかないといつか襲われるよ!!」


ライル 『そしたら俺が対処するからお前はなにもするな まだなにもされてないのにいきなり手出す奴がいるか』


遥 「正当防衛だよ!されると思ったから対処するの!」


ライル 『それは過剰防衛になるから…思って手出して正当防衛になるならみんな手出しまくってるから』


遥 「でも!!」



パチュリー 「うるさいわね なにを騒いでるの?」ノソノソ…


小悪魔 「パチュリー様!お目覚めですか」


パチュリー 「えぇ 魔理沙に叩き起されてね…おかげで眠いったらありゃしないわ」


小悪魔 「あはは…あいかわらずですねあの人は」


遥 「こんにちはパチュリーさん お邪魔してます」


パチュリー 「はいはい聞いてるわ 図書館では騒がないで…ってあれ?敬語?」


パチュリー 「あなたライルよね 前来たとき敬語なんて使ってた?」


小悪魔 「今はライルさんではありません ライルさんの妹、遥さんです」


パチュリー 「いもうとっ!?あなた妹いたの!?」


遥 「はい!遥といいます よろしくお願いします」


パチュリー 「あぁいや、今のはライルに言ったのよ あでも今は遥が出てるからあなたライルの妹なのって言う方が普通ね」ブツブツ…


遥 「…あの、そんな難しく考えなくても……」


パチュリー 「あっごめんなさい まだ起きたばかりだからいろいろ頭が回らなくて…」


小悪魔 「気をつけてくださいね ただでさえ体弱いんですから寝起きの状態でどこかぶつけたりしたらケガしますからね」


パチュリー 「わかってるわ ちゃんと気をつけてるから安心しなさい」


パチュリー 「それであなたが読んでる本だけど…」チラッ


遥 「これですか?魔法のことが書いてある本ですが」


パチュリー 「…それ、上級魔法書だけど使えるの?並の魔法使いじゃ使えないけど」


遥 「えっこれ上級魔法だったんですか?お兄ちゃんは普通に使えてましたよ」


パチュリー 「あなたは使えるの?そこに書いてある魔法」


遥 「……たぶん」


パチュリー 「いやたぶんって…」


ライル 『…コツさえ掴めばすぐ使えるだろ しかも俺の体でやれば使えることは確実だからさほど練習することもない』


遥 「そうなの?なら平気だね」


パチュリー 「えっなにが?」


遥 「あぁすみません 今お兄ちゃんと話してたんです」


パチュリー 「ライルと?脳内で話してたってこと?」


遥 「はい 独り言のように見えますが脳内で話してるんです お兄ちゃんだけじゃなくて他の人格とも話せます」


遥 「だからわからないことがあったり相談したいことがあったらすぐ聞けるんです …まぁ口に出す必要はないんですがね つい言っちゃう時はありますが」


パチュリー 「へえ…不思議なものね」


小悪魔 「パチュリー様も人格増やしてみてはどうですか?運動する人格を入れれば勝手に体力つけてくれるかもしれませんよ!」


パチュリー 「体を乗っ取られるなんてごめんよ 乗っ取られてる間なにされるか」


小悪魔 「あー…たしかにそうですよね パチュリー様の体触りがいありますもんね」


パチュリー 「燃やすわよ」


遥 「燃やしていいと思います」


小悪魔 「遥さんまで!?」



魔理沙 「おーいなんかいい本見つかったかー?」ヒュー…スタッ


遥 「良い本はありましたが燃やした方がいい方がいます」


魔理沙 「っは?」


小悪魔 「わたしを燃やしてもなんの解決にもなりませんよ!他の悪魔が来たら結果的に同じです!」


パチュリー 「なら先に対処してもいいわね あなたを消滅させれば最初の危機は逃れられるわ」


小悪魔 「だから私はなにもしませんってば!!お望みならしますが!」


遥 「…」ヒュー…スチャッ 風で剣を作り構える


小悪魔 「ちょちょちょっ!!?それはシャレになりませんから!!」


ライル 『遥 やめろ』


遥 「………」ヒュー… 風を止ませて剣を片付ける


魔理沙 「なんだライルに怒られたか?すぐしまったが」ケラケラ


遥 「はい 流石にお兄ちゃんに止められたらやめます この体の所有者はお兄ちゃんなので」


遥 「よかったですね止めてもらえて もし止めてもらわなかったら半殺しでしたよ」


小悪魔 「……あの、冗談に聞こえないんですが……」サー…


遥 「本気でしたからね 冗談なんかで言ってません」


小悪魔 「ーっ!!」ビクゥッ!!


魔理沙 「お、おい遥 さすがにそれは…」


遥 「……すみません 頭に血が登りすぎました 過去が過去だったので…」


魔理沙 「だとしてもやりすぎだぜ 冗談で言わないと…な?」


遥 「…すみません」


パチュリー 「…小悪魔 お茶の用意をして 少し彼女を落ち着かせて」


小悪魔 「わかりました」タッタッタッ…


遥 「あぁいえ!だいじょうぶです もう落ち着いてますから」


パチュリー 「もう少し落ち着いた方がいいわ まだ完全には立ち直ってないでしょ?」


パチュリー 「小悪魔の入れるお茶はなかなかのものよ 咲夜には負けるけどね」



小悪魔 「ひどいっ!!」離れた位置から騒ぐ











遥 「…おいしい 意外にも美味しくできてる」ズズッ…


小悪魔 「意外にもってひどくないですか!?このくらいなら普通に入れられますから!」


パチュリー 「これくらいしか役に立たないけどね あぁ、あと本の片付けとか」


小悪魔 「いや他にもしてますから!魔法の準備や実験の準備なども!!」


魔理沙 「なぁお菓子はないのか?あったら食べたいぜ!」


小悪魔 「すみませんお菓子は切らしてるんです…咲夜さんからもらいに行ってきますね」タッタッタッ…


遥 「ちょっ魔理沙さんさすがにそれは図々しいかと…」


魔理沙 「気にするな いつものことだぜ」


遥 「それ自分で言うんですか…」


パチュリー 「現にその通りだからね 人の本盗むは破壊していくは図々しいはでたまったもんじゃないわ」


魔理沙 「でもそれでも中に入れてくれるよな!」


パチュリー 「入れてるんじゃなくて勝手に入ってきてるんでしょうが まったく…」ズズッ…


遥 「…ほんとにやりたい放題ですね ある意味肝が座ってますね」


魔理沙 「だろ!」(`・∀・´)エッヘン!!


遥 「いや褒めてはないんですが…」



…キィン!!


咲夜 「お待ち致しました 小悪魔からお菓子の用意を任され来ました」時間を止めていたのを解除してパチュリーたちの前に現れる


パチュリー 「あら咲夜 早いわね?時間止めて作ってたのかしら」


咲夜 「はい そちらの方が効率がいいので」コトコトッ


魔理沙 「サンキュー!」


遥 「すみませんお手数おかけして しかもまた用意してもらって…」


咲夜 「構わないわ これくらいいつもやってることだから」


咲夜 「それにライルの妹に対して粗末に扱うことは許されないからね 魔理沙や霊夢は対象外だけど」


魔理沙 「いやなんでだよ」


パチュリー 「…ライルに認めてもらえればいいわね」ズズッ…


咲夜 「ーっ!!?」///ボッ!!


遥 「(あ、やっぱりそういうこと?)」


咲夜 「な、なに言ってるんですかパチュリー様!!別に私は認めてもらおうなんて…」///アタフタ


パチュリー 「咲夜 わたしはただ認めてもらえればとしか言ってないわよ なにに認めてもらえるかは一言も言ってないわ」


咲夜 「あっ…」///カァァ…


魔理沙 「……遥 ライルは私と咲夜、どっちが好きなのか聞いてくんないか?」イラッ


遥 「おそらく霊夢さんを選ぶかと…」


魔理沙 「二人のどっちかでだ 聞いてくれ」


遥 「……お兄ちゃん どっち?」


ライル 『……選べないと言ってくれ』


遥 「それじゃ解決しないよ どっちか決めないと」


ライル 『変なことで俺を巻き込まないでくれ…ならどっちでもないと言ってくれ』


遥 「それ今の現状より悪化するんじゃないかな…?」


魔理沙 「選べないって言ってるだろ あいつ優柔不断だから絶対そう言うぜ」


ライル 『優柔不断…』


遥 「はい 選ぶと片方が悲しむことになるから選べないと言ってます」


ライル 『いやそんなこと一言も言ってない…』


遥 「でも現にそうでしょ?お兄ちゃんが思う理由なんてだいたい予想できるよ」


ライル 『………』


咲夜 「…ほんとに優しい方ですね みなさんのことを考えてあえて答えないなんて」


咲夜 「ですが今この状況で答えないのは良くないですね 答えづらいかと思いますが答えてもらいましょう」


魔理沙 「わたしと咲夜、どっちを選ぶんだ?」


遥 「…お兄ちゃん どうするの?」


ライル 『…ちょっと代わってもらっていいか?』


遥 「っえ?あっうん わかった」シュンッ


ライル 「…魔理沙、咲夜 わるいが俺はお前たち二人の中から選ぶことはできない どっちも同じくらいに好きだから」


ライル 「それに俺には恋愛感情がない とうの昔、そんな感情は捨てたから選ぶに選べない だから答えを求めないでくれ」


魔理沙 「恋愛感情ならあるだろ なきゃ霊夢を好きにならないと思うが?」


ライル 「別に好きじゃない 仲間としては好きだが恋愛対象としては見れない」


ライル 「お前は俺の過去を知ってるからわかるはずだ …また抵抗があるんだ」


魔理沙 「………」


咲夜 「…過去は過去で今は今じゃないの?いつまで囚われてるつもり?」


ライル 「そんな事言われてもな 過去が過去だからどうしてもな…しかも闇の住民からも狙われてるからよけいに、な」


ライル 「誰かを恋するなんて考えられなかったから今さらそういうことを考えるとどうしても抵抗がある」


ライル 「でも人間不信はないけどな 過去に俺を思ってくれてる人がいたからそこまでは落ちなかった これでもマシな方なんだぞ?」


咲夜 「それはそうかもしれないけど…」


魔理沙 「…はぁ やっぱりお前はずるいよな それで全部押し通すんだから」


ライル 「現にその通りだからな 事実を述べたまでだ」


魔理沙 「それをド真面目に言うの腹立つぜ まったく…」


魔理沙 「…まっそれで変に気を使わせることがないからいいけどな これでどっちかを選んだら絶対に取り合いになるしな」


ライル 「取り合いになるって…選んだとしたら選ぶ意味ないじゃん」


魔理沙 「どっちかが選ばれたらそいつを倒す それに限るぜ!」


咲夜 「同感ね この世界はそういう世界だからね」


ライル 「おっかない世界だな…」


魔理沙 「…はぁ 咲夜紅茶おかわり」


咲夜 「はい」トポポ…


ライル 「…遥 交代するぞ」


遥 『はーい …優柔不断なお兄ちゃん』


ライル 「(やかましい)」ヒュンッ


パチュリー 「…恋に落ちるとめんどうなものね 取り合いや独占欲が湧いて」


パチュリー 「しかもその人のことを思い続けるからなおのこと 私はただでさえ魔術のことで一杯いっぱいだから考えてる暇もないわ」


咲夜 「パチュリー様は恋をしたことないからそう思うんです 恋をしたら確実にわかります」


咲夜 「その殿方のことを思うと胸が締め付けられるような感じをし、思えば思うほど苦しくなるんです」


咲夜 「そうなると仕事や生活に影響が出て上手くいかないんです いつもできるはずのことがまったく出来なくなります」


咲夜 「パチュリー様で例えるならいつも使う魔法が安定して使えなくなることですね」


パチュリー 「例えがものすごくわかりやすいわ しかも体調が優れないときは安定しないからよくわかるわ」


魔理沙 「いやそれは恋と違うぜ…」


遥 「あはは…たしかにそれは違いますね」



ーっバタン!!


小悪魔 「なにやら恋の話をしてる気が!?」

.。.:*・'(*°∇°*)'・*:.。.


遥 「帰ってください」ヒュゥゥ…スチャッ 風で剣を作り構える


小悪魔 「来て早々酷くないですか!?」


ライル 『遥 武器を構えるな』


遥 「はーい」シュゥゥ…


咲夜 「では私は仕事場に戻らせていただきます なにかあればすぐ参りますので御用の際はお呼びください」


パチュリー 「えぇ ありがと」


遥 「…」スゥ… 左手にブレイクを出す



キィンッ!!


全員 「「」」時間を止められて身動きひとつ出来なくなる


咲夜 「…さてと、早くお嬢様のところに行かないと」タッタッタッ…


遥 「へぇー 時間が止められた世界ってこんな感じなんですね?改めて確認するとけっこう暗黙なんですね」


咲夜 「あら、能力無効にしたのね ダメでしょ私のテリトリーに入っちゃ」


遥 「いやテリトリーって…」


咲夜 「…まぁいいわ それじゃあなたもなにかあれば遠慮なく呼んでね?すぐ向かうわ」タッタッタッ…


遥 「はい すみませんがその時はお願いします」


タッタッタッ…



遥 「…」


遥 「(…こんな静かな世界でただ一人歩めるなて 私には耐えられないな)」


遥 「(咲夜さんは元々殺人鬼だったから一人でいることに慣れてるんだろうな 私はひとりが苦手だからムリ)」


遥 「(…でも今はどうなんだろ お兄ちゃんのことが好きでレミリアさんに従えてるからたぶん今はひとりではいられない)」


遥 「(レミリアさんが亡くなったらどうなるんだろ…いや、人間と吸血鬼じゃ寿命が違うからそこは平気か)」


遥 「(となると先に亡くなることが起きたらまずいのか どっちかが亡くなったらもう片方に行って癒しをもらう)」


遥 「(その癒しが聞けばいいけど、もし癒しきれなかったら……)」


ライル 『…あまり変な事考えるな そんなことは起きないから安心しろ』


遥 「(なにか確証があるの?)」


ライル 『俺が守る 必ずな』


遥 「(…へぇ お兄ちゃんがそういうこと言うなんて珍しいね いつも弱気なのに)」


ライル 『そうだな たしかにいつも弱気だな…でも助けないわけにはいかない 俺のせいでみんなを巻き込んだんだ』


ライル 『自分で蒔いた種は自分で駆除する それだけは必ずする!』


遥 「(それでこそお兄ちゃんだよ!いつもそうでなくちゃ!)」



…キィンッ!!


パチュリー 「…行ったようね 普通に戻ればよかったのに」


遥 「少しでも時間を潰したくなかったんだと思いますよ すぐにでもレミリアさんのところに行かないとと言ってたので」


魔理沙 「なんだ無効使ってたのか?咲夜に変なことされなかったか」


遥 「咲夜さんはそのようなことしませんよ そこのサキュバスは話別ですが」


小悪魔 「だからサキュバスじゃありませんってば!!」


魔理沙 「これ食べ終わったら別の場所行くか」モグモグ


遥 「そうですね サキュバスがいるので落ち着いて本も見れません」


サキュバス 「だからサキュバスじゃ…って名前までサキュバスになってる!!?」













夜ー博麗神社



キッチン



霊夢 「…」トントントントン…


霊夢 「…よし これでご飯の準備いいわね」


霊夢 「あとはあいつらが帰ってくるのを待つだけだけど…」



…ガタッ


霊夢 「っ!」


霊夢 「(厨房の裏側から物音…あのふたりがこっちから来るとは思えない)」スゥ…パサッ 袖から御札を取り出す


霊夢 「…誰かしら?そこにいるの」



…チリーン


霊夢 「? 風鈴?しかもなんか音が近いような」



………チリーン 霊夢の背後から風鈴の音が聞こえてくる


霊夢 「っ!!」バッ!!


? 「……風鈴は良い音ですね そうは思いませんか?」チリーン… 霊夢の背後に片手に風鈴を持った翁(おじさん)が腰を曲げて立っている


霊夢 「…誰あんた?見ない顔ね(いつから背後に?全然気配を感じなかった)」


? 「これは失礼 名乗っていませんでしたね」チリーン…


スズノ 「わたしはスズノと申します 風鈴の音が好きな翁です」


スズノ 「お嬢さんは風鈴が好きですかな?もし宜しければこの音をよく聞いてください」チリーン…


霊夢 「いやそもそもあんた他人の家に勝手に入ってきてなにを」


スズノ 「風鈴は良いものです 少々お聞きください」チリーン…


霊夢 「だから話しを…」チリーン…


霊夢 「(……あれ?なにこの感じ 音を聞いてると頭がボーッと……)」ボー…ガクンッ


霊夢 「……あ、あれ?なんで 力が………」プルプル… その場に座り込み力が入らず立ち上がれない


スズノ 「……風鈴は良いものです 体力が抜けて落ち着きを得られます」


スズノ 「そして立ち上がれなくなり無防備な姿を晒す…あなたは今、なにもできません」チリーン…


スズノ 「なのであなたの身体を堪能させてもらいましょう この音色と共に快楽へと溺れさせます」チリーン…


霊夢 「ーっ!!」///ビクッ!!


霊夢 「(なっなに!?身体が急にっ疼いて…!!)」///ゾクゾク


霊夢 「(だめっこいつの風鈴壊さないと!!)」///スゥ!! 力を振り絞って御札を飛ばそうと…


スズノ 「あなたは私の言いなりです 抵抗はやめなさい」チリーン…


霊夢 「ーっ!!」チリーン…


霊夢 「………」ストンッ 持っていた御札を床に落とし目が虚ろになる


スズノ 「…人間とは愚かで容易いものですな この程度で堕ちるとは」チリーン…


スズノ 「闇に堕ちたものと比べて非常に弱すぎる 幻想郷を管理する者と聞いていたから警戒してみれば…」チリーン…


スズノ 「まぁいいでしょう さっさと連れ帰ってこの者を完全な闇に落とさなくてはな」チリーン…


スズノ 「【あの小僧の大事な者となるとよけいに始末せねばならん 闇に落とせばあ奴も堕ちるだろう】」


スズノ 「歩け そして私についてこい」チリーン…


霊夢 「………」鈴の音が鳴り響くが反応しない


スズノ 「…? おい何してる 歩け!」チリーン…



……はぁ?なにいってんのよ てかどこ見てんのよ


スズノ 「ーっ!?」バッ!! 背後から声が聞こえてすぐさま振り向…


霊夢? 「はーい ここだとあぶないから外出ようね?」ガシッ!! スズノの顔面を鷲掴みする(倒れているのは幻影で本体はこっち)


スズノ 「ふごっ!!?」


スズノ 「(バカなっ!?こやつ二人いる!?)」


スズノ 「(いやちがう!!こっちは幻影か だとしてもなぜ私の催眠から…!!)」


霊夢? 「はい行くわよ 中庭汚れるから裏で殺り合うわよ!」ビュンッ!!


スズノ 「うごごごごっ!!!!!!」ズリズリズリズリッ!!!! 床に顔面を叩きつけられて引きずられる


霊夢? 「あーっはははは!!よくも私を舐めてくれたわね 催眠かけようとしたこと公開してあげるわ!!」ブンッ!!


スズノ 「ぶべべべべべっ!!!!!!」ズリィィィィッ!!!!… 向きを変えられ顔面を地面に擦り付けながらぶん投げられる


霊夢? 「霊符 魔想封印!」ビュンッ!!


スズノ 「ーっ…き、キサマァ!!」スッ… 顔面から血を流しながら風鈴を鳴らそうと…



ペタペタペタペタっ


スズノ 「……っえ?」ガクンッ 札が体の至るところに貼り付けられて身動きできなくなる


スズノ 「(なっなんだ?体が動かない…!!)」グググッ…


霊夢? 「ムダよ その御札がついてる限りあんたは身動きできないわ」ザッザッザッ…


霊夢? 「まっその御札がなくても動けないようにしてあげるけどね!どれだけ痛みに持つかしら?」ユラァ… 霊夢の体から闇のモヤが出てくる


スズノ 「っ!? ばかなっきさま闇に落ちてたのか!!?わたしと同じだったのか!!」


霊夢(闇) 「えぇそうよ やっぱりあんたも闇の住民だったようね なんとなく予想してたわ」


霊夢(闇) 「さぁ苦しみなさい 耐えてみなさい!無限の苦痛を味わってみなさい!!」キィンッ!!



霊夢の御札 「「」」グググッ…!!!! スズノに貼られてる御札が段々と握るような力が入っていき押しつぶされていく


スズノ 「ぐぅぅっ!!!!」ミシミシミシミシッ!!!!!!


スズノ 「(まずいっ!身体が潰れ……!!)」


霊夢(闇) 「あら?あんたってその程度だったの ずいぶんと弱いわね」


霊夢(闇) 「自慢の風鈴も鳴らせないなんて無様ね まっもう鳴らしたところで催眠は聞かないけどね」ググッ


スズノ 「アァァァァッ!!!!」ミシミシミシミシッ!!!!!!


スズノ 「ーっ…や、闇!!トルネード!!」ビュゥゥゥン!!!!… 自分の場所に竜巻を発生させて札を剥がそうと…


霊夢(闇) 「逃がさないわよ 結界!!」キィンッ!!


スズノ 「おぶぅぇえぇぇぇっ!!!!!!」ビュゥゥゥン!!!!… 閉じ込められた結界内で竜巻に襲われ洗濯機のように暴れ回る


霊夢(闇) 「あーっはははは!!無様ね 自分の技で苦しむなんて!!」


霊夢(闇) 「それじゃさよなら 結界圧迫!!」グッ!!


結界 「」グググググッ!!!!!! スズノの閉じ込めた結界が狭まっていく


スズノ 「グゥゥゥゥッ!!!!!!」ミシミシミシミシッ!!!!!!… 結界に圧縮されて体全体が潰されていく


スズノ 「(や……やみ、いや……漆黒!!スーパーボンバー!!)」ググッ…パチンッ かろうじて動かせた指で音を鳴らす



ボガァァァンッッ!!!!!!


霊夢(闇) 「……へぇ あの結界を破壊するなんて、予想外だったわ」


霊夢(闇) 「ちょっとはやるようじゃない 多少は楽しめそうね?」ニタァ


スズノ 「はぁ…はぁ……くそぉ!!」ゼェ…ゼェ…


スズノ 「(この女、闇に落ちてんのに闇を使ってこない…闇を使わないでこの強さは予想外だ!)」


スズノ 「(てかこの女が闇に落ちてるなんて聞いてないぞ!情報班のやつはなにしてやがった!!)」ギリッ


スズノ 「(このままだとまずい こいつを殺してライルを完全な闇に落とそうとしたのに作戦が破綻した!今はこいつをなんとかしないと…)」ジリッ…


霊夢(闇) 「早くかかってきなさいよ 来ないなら私から行くわよ?」バラララララララララ!!!!



無数の御札 「「」」バサバサバサバサバサバサバサ!!!!!!… 霊夢が放った無数の御札は自分の周りに配置されて動きを止める


スズノ 「…数多いな また身動きを封じる技か?」


スズノ 「ならその札をすべて利用させてもらう!」パチンッ



無数の御札 「「」」フワフワ… スズノの能力を食らうが何も起こらない


スズノ 「……あれ?なぜ操れない 俺の言うことを聞け!」パチンッ


無数の御札 「「」」ググッ…


スズノ 「よし!そこの女に向かって飛べ!!」


霊夢(闇) 「死ね」スッ



無数の御札 「「」」ビュンッ!!!! 御札は霊夢の支持に従いスズノに向かっていく


スズノ 「ーっな!!?むぐぅっ!!」ベタベタベタベタッ!!!!!!


スズノ 「(な、なぜ!!今操ったはずなのに!!)」


霊夢(闇) 「これで終わりよ【霊符 圧縮潰し】」ググッ 目の前に手を伸ばし拳を作って握りしめる


スズノ 「ぐごぎがががっ!!!!!!」ゴキゴキベキバキグキっ!!!!!! 霊符がスズノの心臓部に向かって押し潰していき圧迫され潰されていく


霊夢(闇) 「ふふっ!これで闇の住民はひとり殺せ…」



ーっ無の境地!!


キィンッ!!!!


無数の御札 「「」」ペラ…ハラハラ…… 効果を無効にされて地面に落ちていく


スズノ 「っ…っ……」ヒュー…ヒュー…… ありとあらゆる場所の骨を折られて虫の息



霊夢(闇) 「……っえ」


ライル 「霊夢っ!!おまえなにやってんだ!!」ヒュー…スタッ 霊夢の前に立ち左手にブレイクを出して一定の周囲の能力を無効にする


魔理沙 「おいおいマジかよ お前また闇に…!!」


霊夢(闇) 「ライルっ!!待ってたわよ 殺る前に来てくれてよかったわ」


霊夢(闇) 「今からその闇の住民を殺すから見てて?私もあなたと一緒になるから!」ニコッ


ライル 「一緒になるって…」


魔理沙 「……人殺しになるって言うのか?」


霊夢(闇) 「そうよ ライルがやってることなら私もやらないといけないもの!ライルと私は意思疎通だからね」


霊夢(闇) 「もちろんライルの近くにいる女共も始末の対象よ ライルを誑(たぶら)かすなんて言語道断!死んで後悔させてあげるわ!」アーッハハハハ!!


ライル 「霊夢……」


魔理沙 「すっげぇとんでもねぇこと言ってるぜ あれがヤンデレってやつか おっかねぇ…」


霊夢(闇) 「ねぇライル わたし、あなたと一緒になりたいの ライルと同じ気持ちを味わって共感したい」


霊夢(闇) 「お互い同じ気持ちを味わえば慰め合うことができるわ そうなればもうあなたは闇に落ちる心配がない!」


霊夢(闇) 「あなたはなにも心配することはないわ だから能力無効を解いて!」


ライル 「ーっふざけるな!!」クワッ!!


霊夢(闇)&魔理沙 「「ーっ!!?」」ビクゥっ!!


ライル 「だれが俺と同じ気持ちになってくれなんて言った!!そんなこと一言も言ったことないだろ!!」


ライル 「俺の気持ちをわかりたいから俺と同じことをする?人を殺してでも同じ思いをする?ふざけるのも大概にしろ!!」


ライル 「人を殺していいなんて誰が言った!!誰が決めた!!誰が許可した!!俺はそんなこと許可も決めたこともない!!」


ライル 「てめぇが勝手に思っただけだろうが!!人のせいにして自分も同じ気持ちを味わおうなんてよく言えたもんだな!!」


ライル 「闇に落ちて感情がおかしくなってるからって言っていいことと悪いことがある!!お前には失望したぞ 霊夢!!」


霊夢(闇) 「ーっ…しつ、ぼう………?」ドクン


魔理沙 「おぉおい!!そんなこと言ったらよけいおかしくなるぜ!しかもヤンデレ状態でかなり危ないのに!!」アワワワ


ライル 「わかってる ちゃんと考えてあるから」


霊夢(闇) 「………そう ライルはもう、私なんていらないのね」


霊夢(闇…?) 「なら…仕方ないわね」ユラァ…


霊夢(漆黒) 「あなたを殺して私も死ぬわ 永遠の愛を得るために」ボゥゥッ!!… 先程よりも闇のオーラが漂い邪気が深まる


ライル 「お、おいおい霊夢 さすがにそれは聞いてないよ?漆黒まで落ちたのは予想外だ」タラー…


魔理沙 「いや予想外って!?普通に考えて落ちてもおかしくなかっただろ!!」


魔理沙 「どうすんだよ!あれ止めないとマジで殺されるぞ!!」


ライル 「だいじょうぶだよ 想定外も想定内、なんとかなるよ」


魔理沙 「ほんとかよ!?」


霊夢(漆黒…) 「ーっ…魔理沙とイチャイチャして 私がいるのに…私の目の前で!!」フヨォ…


霊夢(大黒) 「絶対に殺す!!」ブワッ!!!! さらに闇のオーラを撒き散らして深く落ちる


ライル 「……うん 洒落にならないな 大黒まで落ちたか」


ライル 「魔理沙離れてろ さすがに大黒まで落ちたら冗談抜きで殺される」


ライル 「必ず戻してみせるから安全なところまで避難してくれ できる限り遠くまでな」


魔理沙 「いやなに言ってんだよ お前ひとりだと大変だろ?私も協力するぜ!」


ライル 「いや、ここは俺一人でやらせてくれ 今の霊夢は闇に落ちてるから俺しか戻せない」


ライル 「しかも嫉妬して悪化してるからおそらく魔理沙がいるともっと闇に落ちちまう 気持ちは嬉しいけど…な」


魔理沙 「…そうか わかった」


魔理沙 「なら一旦家に帰らせてもらうぜ 終わったら教えてくれ」ヒュン…スッ 箒を取り出してまたがる


ライル 「わかった!気をつけて帰れよ」


魔理沙 「お前こそ気をつけろよ お前が死んだら…私も闇に落ちるからな」


ライル 「それはまずいな 死なないから安心しろ!」


魔理沙 「たのむぜ」ヒュー…


ライル 「……さてと、ふたりっきりだな?霊夢 これでゆっくり話ができるな」


霊夢(大黒) 「話し?あなたと話なんてする気ないわ さっさと死んで」


霊夢(大黒) 「私には失望したんでしょ?だったら話すことなんて何一つないはずよ」


ライル 「そんなことはない 失望したとは言ったけどまだ誰も殺してないだろ?まだ失望してないよ」


ライル 「お前に人殺しは似合わない 誰かを殺めてまで俺と同じ気持ちになっては欲しくない」


ライル 「妖怪が暴れたりしたら退治はするけど殺しはしないんだろ?強制成仏みたいなことはするみたいだがそれは殺しじゃない」


ライル 「だから落ち着いてくれ お前に闇は合わない 普通のお前に戻って欲しい」


ライル 「もしお前が戻ってくれるならなんでもしてやる お前が死ねと言うなら死んでやる!」


霊夢(大黒) 「っ!!」


ライル 「…ゆっくり考えてくれ 時間はたっぷりある お前が決めるまで俺は何もしない」


ライル 「抵抗する気もないし動く気もない 好きなようにしてくれ」


霊夢(大黒) 「………」


ライル 「………」



ザザァ… 弱い風が二人に当たり近くの木々も揺れて静かになびく


霊夢(大黒) 「……そう じゃあ」スゥ…


霊夢(大黒) 「あなたを殺して私も死ぬわ 私が殺すからじっとしてて」ヒュゥゥ…バサバサバサバサッ!!!!!! 霊符で剣を作り出し右手に抱える


ライル 「わかった お前の手で殺してもらえるなら本望だ 一番大事な人に最後を見届けられるなんて最高すぎる」


ライル 「一思いにやってくれよ?じわじわ痛みを感じながら死ぬのは嫌だからな」


霊夢(大黒) 「それは保証できないわ 一撃で殺せるかもしれないしできないかもしれない」スチャッ


ライル 「そうか ならならないように頼むよ できる限りな」


霊夢(大黒) 「善処するわ」ダンっ!! なんの躊躇いもなくライルに突っ込んでいく


ライル 「(…ためらいがないな これは殺されるな)」


ライル 「(まぁいいか どうせ死んでもいいと思ってたから死んだところでなんも問題はない 俺がいなければ闇の住民も攻めてこないだろ)」


ライル 「(じゃあなみんな…)」スゥ… 目を閉じて覚悟を受け入れる…











魔理沙 『お前が死んだら…私も闇に落ちるから』脳裏に横切る魔理沙の言葉






ライル 「……そういえば、約束しちまったな 新たに闇の住民を作るのはいけないな」ヒュゥゥ…


霊夢(大黒) 「死ね」ビュンッ!! ライルの心臓部に目掛けて剣を振るう



ドスッっ!!!!


ライル 「………」ズズズ… 心臓部に剣を刺されて貫かれる


霊夢(大黒) 「……どういうつもりかしら?死んでくれるんじゃなかったの?」ズボ…


霊夢(大黒) 「ライル」クル…スチャッ


ライル 「…ちょっと、事情が変わっちまった」風分身で偽物が刺され本体は霊夢の背後に回り込む


ライル 「俺が死んだら闇に落ちるヤツがいる 新たな闇の住民を作るわけにはいかない」


霊夢(大黒) 「私はよくて他のやつは止めるんだ やっぱり私はいらないのね」


ライル 「いらないわけがない お前にだって闇に落ちて欲しくなかった 今回は何かの拍子で落ちちまったみたいだが」


ライル 「…なにがあった お前が自発的に落ちるとは思えない そこの闇の住民がなにしたかも気になる」


ライル 「教えてくれないか?少しでもお前のこと理解したい」


霊夢(大黒) 「………」


霊夢(大黒) 「…操られて性的なことをされそうになった」


ライル 「」ブチィッ!!


ライル 「……そうか されそうになったのか されてはないんだな?」フヨォ…


霊夢(大黒) 「っえ?う、うん(な、なに?なにかもの凄い寒気が……)」ゾクッ


ライル… 「ならよかった されてなくて…だけどよ!」ブワッ!!!! 背後から闇のオーラが凄まじく出てくる


霊夢(大黒) 「ーっ!!?」ビクゥッ!!


ライル(煉獄) 「てめぇ…よくも俺の霊夢に手を出そうとしやがったな?楽に死ねると思うなよ!!」ビキビキッ!!!!


霊夢(大黒) 「…っえ おれの……?」ドキッ


ライル(煉獄) 「まだ息の根あるよな?死にかけだがまだ痛覚味わえるよな」


ライル(煉獄) 「こっちに来い くそやろう」ヒュゥゥ…



スズノ 「っ……」フワァ… ライルの風で運ばれ連れてこられる


ライル(煉獄) 「まずは指落としからだ もうかなりの痛みを味わってるから多少の切り方じゃ感じないだろ」ヒュゥゥ…


ライル(煉獄) 「……いや、最初は指折りでいいか そっちの方が二回楽しめるな!!」ニタァ


ライル(煉獄) 「はい小指〜♪」ヒュゥゥ…



ボキィッ!!!!


スズノ 「アァァッ!!!!」ズキィッ!!


ライル(煉獄) 「はい次は薬指〜♪」ボキィッ!!!!


スズノ 「ガァァっ!!!!」ズキィッ!!


ライル(煉獄) 「次は中指〜♪いい悲鳴だ もっと聞かせろよ!霊夢が騒ぐはずだった声をお前で泣き叫べ!!」ボキィッ!!!!


スズノ 「アァァッ!!!!」ズキィッ!!


ライル(煉獄) 「うんうんいいねぇ♪もっと叫べ 血反吐が出るぐらい叫びまくれ!」


ライル(煉獄) 「てか早く死ねよ 早く死なねぇと苦痛なだけだぜ?」ヒュゥゥ…


ライル(煉獄) 「はい人差し指ー♪」ボキィッ!!!!


スズノ 「アァァッ!!!!」ズキィッ!!!!


ライル(煉獄) 「……毎回同じパターンでつまんねぇな もういいや全部折ってやるよ」ヒュゥゥ…


スズノ 「ーっ…や、やめ……」


ボキボキグシャベキバキッ!!!!!!


スズノ 「ガァァーっ!!!!!!」四肢を折られ砕かれて悶絶する


ライル(煉獄) 「あーらら すごい方向に曲がったな?これはもう治らないな」


ライル(煉獄) 「まぁまだ殺すつもりはないけどな 死にたければ自分で死にな?」ニヤニヤ


ライル(煉獄) 「あっ無理か 霊夢の札が付いてるから身動きも能力も使えねぇか!」ニタァ


ライル(煉獄) 「じゃあ続きするか!もっと痛みを味わってくれよ?ぜってぇ許さねぇからな」ギロッ


スズノ 「っ…た、のむ……ころ、して………」ヒュー…


ライル(煉獄) 「死にたいなら自分でなんとかしなー はい次は手首を切り落とすか!」ヒュー…



霊夢(大黒…) 「ーっ…」ビクビク…


霊夢(大黒…) 「(ライルが…本気で怒ってる 濃厚な闇をまとってあいつを……!!)」ガタガタ…


霊夢(漆黒…) 「(震えが止まらない…ライルが本気で怒るところなんて何度も見てるのに、なんで……)」ガクガク…


霊夢(闇…) 「(このまま放っておいたらどうなるの?ライルは…戻れるの?)」


霊夢(…) 「(闇に落ちてそのまま闇の世界に行っちゃったら…もう二度と!!)」


霊夢 「それだけはさせないっ!!」ダッ!!



ライル(煉獄) 「はいまず一本!」ヒュンッ!! 風の刃を振り下ろしてスズノの右手首に目掛けて…


霊夢 「ダメっ!!ライルやめて!!」ガバッ!! ライルの腰部分に抱きついて止める


ライル(煉獄) 「ーっ!!? 霊夢!?」ヒュン… 振り下ろした風の刃をすぐ解いて切る前にやめる



スズノ 「っ…っ………」ヒュー…ヒュー…


霊夢 「もうやめて!このままそいつを殺したら闇に落ちちゃう!」


霊夢 「あなたが闇に落ちるのは洒落にならないわ!!私は落ち着いたからライルも落ち着いて!」


ライル(煉獄) 「……だがこいつは霊夢を」


霊夢 「まだなにもされてないわ される前にライルが助けてくれたから傷一つ付けられてないわ」


霊夢 「傷つけられてないなら殺す必要ないでしょ お願いだから一旦落ち着いて!」


ライル(煉獄) 「………」


ライル 「……わかった 霊夢がそこまで言うなら殺すのはやめるよ もう死にかけだけど」スゥゥ… 闇のオーラを出すのやめて正常に戻る


霊夢 「あっ普通に戻れるの?てっきり戻れないと思ってたけど」


ライル 「基本は戻れるよ あくまでも絶望に落ちなければ取り込まれることはないからな」ドクンッ!!


ライル 「ぐふっ!!!!」ビチャァッ!! 闇の反動で心臓に激痛が走り血反吐を吐く


霊夢 「っ!! ライル!!」


ライル 「ごほっごほっ!!ーっ…だいじょうぶだ 闇を使うと反動で血反吐か出るんだ」グシッ


ライル 「本来闇は使えないから無理やり使うと毎回こうなるんだ 何回も見たことあるだろ?」


霊夢 「そうだけど、それでも血反吐吐いたら心配するわ まして闇の濃度もかなり濃かったからよけいよ」


ライル 「煉獄まで出したからな 闇の濃度が濃いのは当然だ」


ライル 「まぁでもどの闇でも血反吐は同じらいだからそれは心配しなくてもいい 濃度が高ければ高いほど自我を失う可能性は高いけど」


霊夢 「お願いだからそれだけはやめて あなたがいなくなったら私……」


ライル 「なら俺からも言わせてもらうよ」


ライル 「もう闇に落ちないでくれ お前に闇は似合わないし殺めるのもしてほしくない お前はお前であってくれ」


霊夢 「……闇に落ちたら、助けてくれる?」


ライル 「当たり前だろ?お前を戻せるのは俺だけだ 他に誰が助けるんだよ」


ライル 「どこにいようが必ず助けてやる 相手が地獄の閻魔だろうがヤクザだろうがな!」


霊夢 「ーっ…ライル!!」///ガバッ!!


ライル 「うぉっと!?い、いきなり抱きつくな あぶないだろ」


霊夢 「ふふっ!ごめんね でも嬉しくて!」///


ライル 「まったく…」///



スズノ 「」いろんなところが折られ切られて出血し息絶える


ライル 「…死んだか けっこう内部破損したからそれで死んだかな」


ライル 「闇の世界に送り返しておくか この世界に置いとくといろいろまずい」パチンッ


スズノ 「」スポッ…スゥゥ 地面に闇の世界に繋がる異次元空間が出来て吸い込まれる


ライル 「あとは周りの血を…蒸発」ヒュー…



ブクブクブクブク!!!!シュゥゥ… 周りに飛び散ってる血を熱風で蒸発させる


ライル 「これでよしっと」


ライル 「ふぅ…これでとりあえず終わったな あとは魔理沙に終わったことを伝えれば終わりだな」


ライル 「霊夢 ちょっと魔理沙のところに行ってくるから離れてくれないか?」


霊夢 「まだだーめ もう少し抱きつかせて!」///


霊夢 「せっかく二人っきりに慣れたんだから少しくらい独占させて♡」///


ライル 「独占って… ……てか、ミレイユは?今思えばあいついないが」


霊夢 「アリスの家に行ってるわ 紅茶飲みに行くとか行っていないわよ」


ライル 「そうなのか?…アリス、襲われてないよな」


霊夢 「だいじょうぶじゃない?たぶん」


霊夢 「それよりも…さっき俺のって言ったわよね?私がライルのだって♡」///


ライル 「えっあ、あれは…その 言葉のあやで……」///カァァ…


霊夢 「そうなの?じゃあまた闇に落ちようかしら」


ライル 「それはやめろ マジで洒落にならん」


霊夢 「じゃあ闇に落ちないようにライルのものにして?ライルにならなにされてもいいから♡♡」///


ライル 「っ…な、なにされてもいいなんて言うなよ 自分をもっと大事にだな」///


霊夢 「大事にしてるからライルに

あげたいのよ 初めてはライルって決めてるから♡」///


ライル 「…俺なんかよりも良い男なんて」///


霊夢 「独占宣言したのになんで他の男か出てくるのよ 私はライルの女でしょ?」///


霊夢 「それともなに 私が他の男のところに行っていいの?どこの馬の骨かもわからないやつに初めてあげても…」


ライル 「それはダメだ!お前が他の男のところに行くなんて…っ!」ハッ


霊夢 「ん〜?他の男のところに行くなんて…なに?」///ニヤニヤ


ライル 「ーっな なんでもない!(やべっ!つい本音が!!)」///


霊夢 「えー?聞かせてよ なにを言いたかったの?」///


霊夢 「教えてくれないと他の男のところに行くわよ できれば行きたくないのだけど?」///ニヤニヤ


ライル 「もう行きたくないって言ってる時点で行く気ないだろ…」///


ライル 「……お前が他の男のところに行くなんて、俺は許さないって言いたかったんだ」///


霊夢 「⋯ふーん?許さないんだ 付き合ってもないのに?」///ニヤニヤ


ライル 「⋯⋯付き合ってなくても他の男のところに行くのは許せない もしそんなやつが現れたら⋯」ヒュー⋯


ライル 「霊夢に相応しいかを確かめて相応しくなかったら潰す」ググッ⋯パァンっ!!!! 風を圧迫させて破裂させる


霊夢 「それは別問題になるからやめてね 潰すなら闇の住民だけにしてね」


ライル 「わかってるよ ちゃんと考えてやるから安心してくれ!」


霊夢 「考えればいいというわけじゃないわよ⋯」


霊夢 「⋯でも、私を引き止めてくれたから嬉しいわ これで行っていいよなんて言われたらどうしようかと思ったわ」


霊夢 「ありがとね 引き止めてくれて」///


ライル 「⋯別に礼を言われるようなことは⋯⋯」///


霊夢 「じゃあ私が言いたかったからということにして それでいいでしょ?」///


ライル 「⋯わかった」///


霊夢 「それじゃ魔理沙のところに行くわよ 早く行かないと心配しすぎて闇に落ちるかもしれないわ」


ライル 「それだけで闇に落ちることはないと思うが⋯まぁ用心することに越したことはないか」


ライル 「それじゃ行くか!」


霊夢 「えぇ!」













魔理沙の家ー玄関前外側



魔理沙 「⋯⋯⋯」玄関に寄りかかって座っている


魔理沙 「⋯だいじょうぶかな霊夢たち うまく戻せたかな」


魔理沙 「ライルに言われるがまま帰ってきちまったが私も手伝った方がよかったよな 闇を纏ったやつを相手にひとりじゃキツイのに」


魔理沙 「これでやられてたらどうしよう ライルだけじゃなくて霊夢までいなくなったら⋯⋯」


魔理沙 「⋯ライルがやられるわけないよな 何回かやられてもすぐ立ち上がって敵を倒してくれたんだ たぶん平気だよな」


魔理沙 「⋯早く来てくれよ 早く安心させてくれ」


魔理沙 「⋯⋯霊夢、ライル⋯⋯⋯」ググ⋯



⋯まりさー!


魔理沙 「っ!!」バッ!!



ライル 「待たせたな!ちゃんと戻してきたぜ」ヒュー⋯スタッ


霊夢 「よっと あんたこんなところで寝てたら風邪ひくわよ?」


魔理沙 「ーっ⋯霊夢!!」スクッ⋯ガバッ!!


霊夢 「わぷっ!!ちょっいきなり抱きつかないでよ」


魔理沙 「抱きつくに決まってんだろうが!このバカ 心配させやがって!!」ツツー⋯


魔理沙 「お前もライルもいなくなったらどうしようかと思ったんだぞ 大事な仲間が二人もいなくなったら⋯⋯!!」ググッ⋯


霊夢 「⋯それに関しては謝るわ ごめんなさい 私が不意を憑かれたばかりに」


霊夢 「でもちゃんと戻ってこれたから許してちょうだい 戻ってこなかったら怒っていいから」


魔理沙 「戻ってこない時点で怒れないぜ⋯」グシッ


魔理沙 「⋯でもこれでやっと安心できたぜ お前たちが来てくれたからもう元気だぜ!」


ライル 「元気が戻ってよかった 魔理沙は元気が取り柄だからな?元気がなくなったら魔理沙じゃなくなる」


魔理沙 「おいそれどういう意味だ 私は元気だけが取り柄みたいな言い方して」


ライル 「えっ⋯いやそういう意味じゃ」


魔理沙 「⋯じょうだんだよ お前がそういう意味で言ったわけじゃないことぐらいわかってる からかっただけだぜ!」


ライル 「⋯心臓に悪いから今の状況でからかうのはやめてくれ また悲しませちまうかと思ったよ」ハァ⋯


魔理沙 「ははっ!わるいわるい」


霊夢 「それじゃ安心させたことだし、そろそろ帰りましょうか」


ライル 「そうだな 魔理沙お前はどうする?もう少し安心したいなら神社に来るか」


魔理沙 「いいのか?行っていいなら行くが」


霊夢 「別にいいわよ 今のあんたを放っておくわけにはいかないわ」


霊夢 「ただし!私とライルがイチャついてたら邪魔しないでよ?いいわね」


魔理沙 「うーんそれは保証できないかな?私だってライルのいちゃつきたいからな!」


ライル 「いや俺の目の前で何言ってんだお前たち…」


ライル 「…とりあえず神社に行くぞ」


霊夢&魔理沙 「「はーい(おう!)」」













一方、アリスの家では…



ミレイユ 「…ふぅ やっぱりアリスさんの紅茶は美味しいですね 私の好みにクリーンヒットです!」


アリス 「言い方がすごいわね…まぁそう言ってもらえるとうれしいわ」


上海人形 「シャンハーイ!」カチャカチャッ 人形に紅茶の道具を持ってきてもらう


アリス 「ありがと」カチャカチャ…


ミレイユ 「上海人形さんかわいいですね 小さくてふわふわと飛んでる姿がほんとにかわいらしいです!」


アリス 「そうでしょ?なんたって私の自慢の人形だのも」

ε-( ꒳​´ * )


ミレイユ 「それと同時に下は何履かせてるのか気になるので見せてください…!!」///

ԅ( ¯ิ∀ ¯ิԅ)グヘヘヘ


上海人形 「シャンハーイ!?」ビクッ!!


アリス 「やめなさい 普通にドロワしか履かせてないから見るんじゃない」


ミレイユ 「ノーパン!?ノーパンなんですか!!?」///


ミレイユ 「アリスさんそういう趣味をお持ちで!?えぇエッチですね!」///


アリス 「そんな趣味ないわよ!ただ人形だからドロワだけしか履かせてないのよ!!」


ミレイユ 「そうなんですか?それは残念です…」

(´・ω・) ショボーン


アリス 「なんで残念がるのかしら…」


アリス 「……まぁいいわ あなたが変態なのはわかってるからそれは置いといて、今はティータイムを楽しみましょう」


ミレイユ 「そうですね 今はそうしましょう」


上海人形 「しゃっシャンハーイ…」


ミレイユ 「そういえばアリスさん ちょっとお聞きしてもいいでしょうか?」


アリス 「なに?」ズズ…


ミレイユ 「ライルさんのこと惚れてますよね 付き合いたいとは思わないんですか?」


アリス 「」ブーッ!!!!


上海人形 「シャンハーイ!!?」


ミレイユ 「予想通りの反応ですね 動揺しますよね」


アリス 「ゴホッゴホッ!!あ、あんたいきなりなに聞いてくんのよ!」///


アリス 「てかその事ならあなた知ってるでしょ!!私がライルに惚れてるの!」///


ミレイユ 「はい知ってます なので改めて聞いたんです」


ミレイユ 「私もライルさんのことが好きですがライルさんには霊夢さんがいますからね 勝てるなんて思ってません」


ミレイユ 「でも諦めきれないんです 少しでも可能性があると思ってしまうとその可能性を追ってしまうんです」


ミレイユ 「付き合えたらいいな…願わくば結婚までできたら最高ですよね ライルさんとなら不自由なく暮らして行けると思うんです」


ミレイユ 「…まぁ ライルさんの性格上、ちょっとめんどうなところはあるかもしれませんが」


アリス 「…それは否定できないわね」


上海人形 「シャンハーイ…」ゴシゴシ… アリスが吹いた紅茶を拭いてる


アリス 「…でも楽しそうよね 毎日が飽きなそうで」


アリス 「わたしもライルと付き合えたら嬉しすぎて泣いちゃうかも 可能性が低いからよけいにね」


アリス 「でも霊夢は強敵よ ライルが唯一心を開いてる人物だから勝つなら心を開いてもらわないと」


ミレイユ 「そうなんですよね 私たちには開いてくれてないですからね…多少の相談ならしてくれますが」


アリス 「…ライルが霊夢に心を開くようになったきっかけってなんなの?細かいことは聞いてないけど」


ミレイユ 「きっかけは外の世界に存在する組織、獅子組という方たちに霊夢さんが絡まれたときに今までなかった感情が芽生えたことで心を開いたんです」


アリス 「…たしか能力使えない状態で絡まれたのよね 昔聞いた話だからうろ覚えだけど」


ミレイユ 「合ってますよ その時に持っていなかった本気という感情が芽生えて心を開いたんです」


アリス 「本気?」


ミレイユ 「はい 元々ライルさんは本気という感情を持ってなかったんです いつも不安でネガティブな性格だったので本気という感情がわからなかったんです」


ミレイユ 「いつも多分やおそらく、確証がないという言葉で不安な感情しかなかったんです ずっといじめられてたので仕方ありません」


ミレイユ 「ですが霊夢さんが獅子組に絡まれたときは本気で焦っていました ただでさえ目をつけられると面倒な連中でなにされるかわからない…助けなければ酷い目にあうかもしれない」


ミレイユ 「せっかく話せる方が現れたのにまた自分のせいで失う…それだけは絶対にもうしたくない もう失いたくない!」


ミレイユ 「その時に思ったことが本気で助ける たとえ世界を敵に回しても霊夢さんだけは絶対に助けると決めたんです」


ミレイユ 「そこからもう凄かったんですよ?能力全開で獅子組全員を相手にしたんですから」


ミレイユ 「空気を圧縮させて酸素不足にさせたり鎌鼬で死なない程度にケガさせたり、竜巻を起こして吹き飛ばしたりともう能力隠す気なしだったんですから」


アリス 「っえ たしかライルのいた世界の人達って能力使えないんじゃ…」


ミレイユ 「その通りです なので霊夢さんを助けた後すぐ逃げました バレると非常に面倒なことになるので」


ミレイユ 「獅子組も国に目をつけられてる組織だったので能力者がいた事を話しても信用されませんからバレることはありませんでした」


ミレイユ 「これがライルさんが霊夢さんに心を開くようになったきっかけです 新たな感情を目覚めさせてくれた方として本気で惚れたんです」




この作品の続きは【幻想郷闇汚染危機8】になります 今後ともよろしくお願いします。


後書き

ライルの技(メイン技のみ)

竜巻 「相手の周りに風を回らせて竜巻を起こして攻撃する」属性 風

光剣の風 「光の剣を作って闇の住民相手に大ダメージを与える剣」属性 光

風の剣 「風で剣の形をした物 切れ味はもちろん錆びることや切れ味が悪くなることはない(相手の攻撃に耐えきれなくて折れることはある)」属性 風

風分身 「自分の姿をした自分を作り出す技 最高百人まで作れるが場所によっては数が限られる(主に風が吹かないところ)」属性 風

BAD END NIGHT(バッド エンド ナイト) 「空間を歪ませて相手の心臓に強大な衝撃を与える一撃瀕死技…だが、相手が闇の濃度が濃ければ濃いほど威力が弱まる」属性 闇


ミレイユの技(メインのみ)

ヒーリング 「人の傷や風邪を治す技…平たく言えば良くある治療魔法」属性 光

Shine high healing(シャイン ハイ ヒーリング) 「光の回復魔法 高性能で闇の傷をも癒すミレイユ限定の技」属性 光

真実 誠の光 「真実を照らす光の玉を出して、その影響範囲内に入ったもの達は本当の姿を表す」属性 光

Gran hai death night(グラン ハイ デス ナイト) 「ミレイユ唯一の最強攻撃技 自分の頭上に黒い球体を出現させその球体を相手にぶつける 当たった相手は屍と化す…が相手の闇の濃度が濃ければ濃いほど相手へのダメージが弱まり屍と化す事が出来ない時もある」属性 光&闇


ライル&ミレイユの協力技

bad・death・night(バッド・デス・ナイト) 「ライルとミレイユの協力技 ライルが空間を歪ませミレイユが闇の球体を作り出し当たった者は歪んだ空間の中で闇の球体が永遠に暴れ続け死ぬまで痛み苦しむ」属性 闇


ブレイクの技

無効 「その名の通り相手のありとあらゆる能力を無効化する事が出来る ブレイク自身が出てきた場合身体のどこに当たっても無効化する事が出来る…がライルが一部しか出さなかった場合出した部分に当たらなければ無効化する事が出来ない 範囲系能力なら自分だけ無効化出来る」属性 無

無の境地 「自分から半径五m以内の能力攻撃を無効にする 自分も無効」属性 無


キールの技(メインのみ)

徹甲弾 「相手に拳が入れば数秒後再び食らった分の威力が襲いかかる」属性 物理

三大拳 bullet&burst&徹甲弾 「拳を三回ぶつける技 自分の体力を一気に減らして威力を高める為あまり連続では出せない」属性 物理

リミッター解除 「自分の全筋肉を活性化させる技 いつもの身体能力より数倍の身体能力を発揮させることが出来るがその分体力を大幅に使う」属性 物理


ゼウルの技

不明


ナイトの技(メインのみ)

暗転 「太陽や光の入りを曲げて周囲を暗くする技 真っ暗にすることは出来ないため使い勝手が難しい」属性 闇


霊夢のオリジナル技

霊符 『魔想封印』=霊符を相手に向けて放ち札が相手のどこかに付けば相手の動きを封じることが出来る(風で剥がれたりブレイクの無効を使われたらどうしようもできない)

霊符 『呪術封印』=対象者に札が付けばその対象者は一切の能力を使うことが出来なくなる(剥がされたりすれば意味がない)

禁符殺 『木端微塵符』=霊符で相手をバラバラにする霊夢のオリジナル禁止技 弾幕ごっこには使用出来ないため活用する場面は本気で誰かを殺そうとした時だけしかないだろう


敵の技(メインのみ)

セスナ 「自分の周りに黒いオーラを出して自分の身を守る技 範囲的に防御出来るがそこまで防御力がない為 強い攻撃は受け止めることが出来ない」属性 闇

フルナイトシールド 「闇に覆われた盾を自分の目の前に出す技 防御は高いが前が見えなくなるのがデメリット」属性 闇

闇 ブラックバード 「カラスみたいな黒い鳥を作り出して突撃させて攻撃する技 攻撃力はなかなか高いが防御がないため、攻撃を食らったら消滅してしまう」属性 闇










世界三代魔法


世界最強魔法 【未公開】


世界次最強魔法 【未公開】


世界三次最強魔法 【光と闇のエトランゼ】

【光と闇をも反転させることが出来る最強魔法 使用者と対象者は必ずこの世から消滅し、魂も消滅してしまう悪魔のような魔法】
【使用者 ミレイユ・ディスト(本名 ミレイユ・ブリリアント)】


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