2022-03-31 15:49:21 更新

概要

この作品は『東方project』の二次創作作品にあたります。ご了承願います。


前書き

まさかの急病に倒れる先代の巫女を助ける為に、永遠亭に向かうルミィーティア。今回も一体どうなるのかな?
ゆっくりしていってね!


ルミィーティア「確か永遠亭は南の方だったはず」



急いで永遠亭まで飛行するルミィーティア。

絡んできそうな妖精や他の妖怪を牽制するために周囲を、闇で球状に包み込む。

正直、あまり効果があるかは分からないが、永遠亭に関しては未知の領域なので念のために纏うことにした。

こうすることで、幾分か力を出しやすくなるのだ。


と言っても、ルミィーティアにわざわざ絡む者は早々いない。

彼女自身には自覚がないのかもしれないが、これでも最上位クラスの人喰い妖怪。

絡めば場合によっては問答無用で食される。



ルミィーティア「ふぅ、なんとか着いた」



無事に永遠亭に着いたことにルミィーティアは安堵し、息を漏らす。

基本的に妖怪の飛行速度は妖怪それぞれだが、ルミィーティアは何方かというと速い方だ。


大体の妖怪の飛行速度も高レベルであるが、ルミィーティアは他の妖怪より倍近い速度を保つことができる。

今回もその速さを活かして、永遠亭まで普通は数十時間、若しくは数日掛かるという長さをたった30程度に縮めれた。



ルミィーティア「ここに着くまで30分もかかっちまった....えっと永遠亭は....この竹林の中?」


ルミィーティア「うわ暗っ...このまま歩けば着くわよね...?」



ルミィーティアは闇を操る程度の能力があるが、だからと言って暗闇の中でも目が利くわけではない。

不安に思いながらも、うだうだ言ってられない状況なので足を早めた。


はぁはぁと息を吐きながら、永遠亭を目指して無我夢中で走り続ける。

しかし一向に永遠亭には辿り着かない。

それどころか、今自分が何処を走っているのかさえも分からなくなっている。



ルミィーティア「(どうしよう、このままじゃ辿り着くどころか引き返せない)」



ルミィーティアは焦りと苛々で今にも物理的に竹林を破壊しかけている。

そんな時、不意に前方から火の玉が近付いてくるのが見えた。



ルミィーティア「妖怪か?まさか私を襲いにきたのか?」


??「ん、なんでこんな所で...げっ、ルミィーティア...」


ルミィーティア「?あんた私のこと知ってるの?」



ルミィーティアは分かりやすく顔を顰めながら首を傾げる。

顔も知らぬ相手から嫌悪感を示されたのだから当然だ。


妙な奴だが、服のセンスはも一風変わっていた。



銀髪で、腰どころか足首辺りまで伸びているロングヘアーに。髪には白地に赤の入った大きなリボンが一つと、毛先に小さなリボンを数カ所につけていて。上は白のカッターシャツで、下は護符が貼られた赤いもんぺのようなズボンをサスペンダーで吊るという男のような格好だ。


背丈はルミィーティアスレンダー程ではないが、平均より少し高め。体はスレンダー風に細くて手足が長い、それに真っ白。

顔も整っていて、深紅の瞳を持っていた。


マジマジと見つめててくるルミィーティアを尻目に話を続ける。



??「有名だからな。そんな事よりこんな所に何用?十中八九、人間でも襲いに来たと思うけど」


ルミィーティア「いや違うし、永遠亭に用事があるの。博麗の巫女が倒れたのよ」


??「あの巫女が?は!笑わせてくれるな」



謎の相手が嘲笑する、なんとも無礼な奴だ。

ルミィーティアは焦りや怒りと言った感情を隠して、言葉を返す。



ルミィーティア「巫女も人間よ。病床に伏す事なんて当たり前だぞ」


??「ふーん...まあ永琳を探してるなら残念。あいつならついさっき出てったよ」


ルミィーティア「嘘だろ......」



思いもよらぬ言葉にまたしても絶句する。

これからどうしようかと頭を抱えていると、前からいきなり飛び蹴りが飛んできた。



ルミィーティア「あっぶな!何すんのよ!」


??「良いじゃねーかよ。お前だってこういうのが好きなんだろ?」


ルミィーティア「な訳ないでしょ!昔の私じゃあるまいし....」



確かにこの謎の相手が言う通り、昔は破壊や殺しを楽しんだ身だ。

これは本能だし、到底消すことができない事実である。

だが今はそんな生活から身を引く為に、今こうやって先代の巫女を助ける為に永遠亭まで飛んできたのだ。



ルミィーティア「...もう行っていいか?今のはなかったことにしてやる。というかお前に構ってやる暇はない」


??「そう焦るなって。まあ安心しろ。時期に会えるからさ」


ルミィーティア「それは一体どういう....てかそもそもあんた誰よ」



謎の相手はその言葉を待ってましたと言わんばかりの表情を見せると、スーッと息を吸い込む。

そんな意味不明な行動にルミィーティアはまたしても首を傾げる。

すると、謎の相手はいきなり中国拳法風の立ち方をして、言い放つ。



妹紅「私は藤原妹紅!あんたが誰かは知ってるから紹介は不要だ!!私と一つ、手合わせしてもらおう!」


ルミィーティア「...えぇ、めんどくさっ。ていうか無理矢理すぎ....」


妹紅「なんだよ、折角気合入れてカッコいい台詞決めたのに。それとも今じゃ勝てないってか?あーあ、人喰い妖怪も落ちたものだな。やっぱ博麗の巫女にやられたのがショックだったんだなぁ?」


ルミィーティア「......今なんつった?」


妹紅「いやだから地に落ち....!」



妹紅は目を瞑っていた両目のうち、右目だけ半開きにしてルミィーティアを見ると、今までに感じた事ないほどの憎悪と殺意を肌で感じ取れた。

流石に驚いたのか、妹紅は両眼をしっかり開ける。

どうやらさっきまで溜まりに溜まっていたストレスが限界突破したらしく、ルミィーティアはカチンと来たようだ。


みるみる内に小さくて黒い物がルミィーティアの体の周りに現れ、まるでハエの様に飛び回ってみせたかと思えばルミィーティアを覆っていく。

一瞬にして包み込まれたかと思えば、一気に解き放つかのように飛び散った。

闇の中から出てきたルミィーティアの右手にはまるで十字架を模したかのような大剣、左手には凝縮に凝縮を重ねたのであろう闇が球体状になって浮かんでいる。


これがルミィーティアの“闇を操る程度の能力”の一部だ。

物理的に闇を変幻自在に操ることによって、今のように大剣や闇を実体化させることが出来る。



ルミィーティア「面白い、こんなドス黒くて利用したくない邪魔な感情を沸かせてくれたのはいつ振りだろうか」


妹紅「...ふん!大口を叩くのは今のうちだ!巫女のまけた分際で!」



一瞬、ルミィーティアの圧で怯んだ妹紅だが、再び覇気を纏って気を引き戻す。



ルミィーティア「私も早く終わらせたいの。言いたいことはただ一つ....お前のような目障りな者は美しく残酷にこの大地から往ね!!」


後書き

ご愛読ありがとうございました。はい、まさかの喧嘩(ガチ)になってしまいましたね。
一体何を考えているのでしょう....まあせめて書きたかった台詞書けたのでよしとしてほしいです。
最後に、この二次創作はアンチ・ヘイトではないのでご安心ください。

では次回もゆっくりしていってね!


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