博麗の先代巫女と、追憶の妖怪と(八週間目)
この作品は『東方project』の二次創作作品にあたります。ご了承願います。
さて、鬼ごっこの勝者は誰なのでしょう?ゆっくりしていってね!
霊夢「あー楽しかった!」
幽香「そう、なら良かったわ」
ルミィーティア「....やばい、足死んだ...」
霊夢と幽香は近くの大木の切り株に座って楽しそうに会話している一方、ルミィーティアは疲労によって地面の芝生に座り込んでいる。
霊夢は子供特有の底なしの体力と、幽香は単に素の身体能力が異常に高い、ルミィーティアは幽香などには劣る部分があるが、それを闇で補う。
結果的に、お互い互角の能力だったので延々と走り続けることになった。
時間はとっくに過ぎ陽は沈み始めて周囲が暗くなっていく。
ルミィーティアはそろそろ帰ろうと霊夢に伝える。
ルミィーティア「もう遅いし、私たちは帰るわ。じゃあ行くぞ」
霊夢「またね幽香!」
幽香「えぇ、また」
ルミィーティアと霊夢は幽香に向かって腕を上げて、笑顔で手を振る。
幽香もそれに応えて、腕を軽く上げて穏やかに微笑んで静かに振り返す。
幽香と別れたあと、二人は森を通らずに空から帰ることにした。
何故なら夜の森は人間にとって危険なのだ。
ルミィーティアは妖怪だが、霊夢は人間。巫女の後継者と言えど、今はまだ未熟者。
霊夢を抱き抱えると、ルミィーティアは博麗神社に向かって一直線で飛んだ。
霊夢「きゃー!はやーい!」
ルミィーティア「危ないから暴れんなよ。落ちても知らないからね」
とはいえ後継者に抜擢される程の肝は座っていた。
驚異的な飛行速度に全く動じず、寧ろ楽しむ霊夢をルミィーティアははしゃぎすぎないようにたしなめる。
空で生温く湿気を帯びた風を感じながら飛行すること数分、すぐに目的地である博麗神社が見えてきた。
霊夢「おかーさんただいまー!」
先代「あら霊夢、遅かったじゃない。どこ行ってたの?」
霊夢「えっとね、幽香の所!」
二人、楽しそう会話する姿をルミィーティアは静かに見守る。
先代「ルーミア。今日はありがとう。助かったわ」
ルーミア「良いよ別に。じゃあ私帰るから、じゃーね」
霊夢「ばいばいルーミア!」
二人に見送られたルミィーティアは、博麗神社の近くの森に入っていくと姿を消した。
霊夢は先代の巫女に今日あった出来事を楽しそうに話した。
ルミィーティアに虫を獲ってもらったこと、幽香と遊んだことなど。
楽しそうに話す霊夢を、先代の巫女は微笑ましく思いながら耳を傾け続ける。
霊夢「それで、ルーミアがね!...?」
先代「どうかした?」
霊夢「...あ、それでね!」
霊夢は気配を察知したのか。一瞬、縁側に目をやった。
しかしそこには何も変わった箇所はなく、いつも通りの森や狛犬があるのみだったのでまた話を続けた。
紫「...まさかバレるだなんて、やはりあの人の目は正しかったようね」
紫は感心した様に呟くと、すぐにスキマを消滅させ、奥に引っ込んでいった。
ご愛読ありがとうございました。今回、めちゃくちゃ投稿遅れてしまいました....申し訳ない。
完全に体調を崩して三日お休みをいただいて、休み明けから三日間ぐらいはやる事が積み重なって時間がなかったんです....
ただこれからは投稿再開するので!では次回もゆっくりしていってね!
このSSへのコメント